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暗き龍穴にて(作者 沙雪海都
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●暗き龍穴の主
「きゃははははっ! 砕けろ! 砕けろぉ!!」
 翠緑の剛腕を振るい、分厚い岩盤をゴリゴリと砕いていく。さながらトンネル掘削機のような破壊力を生み出す右腕は、細身の体に不釣り合いなほどの圧倒的な存在感を放っていた。
「岩、岩、岩! 岩だらけ! あぁ~、飽きないよねぇ、ここはさぁ!!」
 彼女はただ破壊を求める。抉られた岩穴は広く、そして深く、深く。
 それはいつしか、彼女を主とする巨大な要塞を成していた。

●未開の地、エメスラルダ島
 ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)は幾分不明瞭なイメージを携え、猟兵達の前に立っていた。
「おはようございます。早速ですが、新たな『悪夢』のお話をしたいと思います」
 声のトーンが軽やかでないのは寝覚めが悪いから……ではなさそうだが。ロザリアは、自身が『悪夢』と称する予知の内容を話し始める。
「今回舞台となるのは『グリードオーシャン』で見つかった島……『エメスラルダ島』になります。特徴としては、緑が広がる小高い山が連なる形でできている感じでしょうか。グリードオーシャンの島々は別の世界から落ちてきたものになりますが、これは多分……『アックス&ウィザーズ』かと思います」
 例えば、山頂には炎のドラゴンが住んでいたり。例えば、森の奥深くにはゴブリンの巣があったり。そんな想像を掻き立てられる自然が広がっているようだが、その島に巣食っているのは、また別の脅威だ。
「この島もまた、コンキスタドールに支配されていますので、グリードオーシャンでの活動範囲を広げるためにも、この島を制圧しにいきましょう!」
 どんな小さなきっかけでも、掴み取れば何に繋がるかわからない。島民はいないとされるこの島だが、大切なものの一つになるだろう。
「では、その作戦の詳細を説明していきます。この島にいるコンキスタドールの司令官は『滅芽』というようです。力による破壊を好む、凶悪なコンキスタドールですね。彼女が潜むのは洞窟の奥深く……そこは、彼女が力に任せて掘り進めた過程で要塞化してしまっているようです」
 滅芽がいる最深部は特に入り組んでいるようで、戦闘の際は地形なども気にしつつ、うまく立ち回りたいところだ。
「ただ、滅芽に辿り着くまでの道も容易ではなく、その前には『セイレーンの孤児達』と呼ばれる少女達が控えていて、洞窟内部への侵入を阻もうとしてきます。なので、セイレーンの孤児達を倒して進んでいく必要がありますね」
 洞窟があるのは、川が崖より落下して湖へ合流する――滝の裏側。岩壁が抉られ、そこにぽっかり入口が開いているとのことだ。その入口近辺を中心に、セイレーンの孤児達が守りを固めていることになる。
「ひたすら敵を倒して突き進んでいくだけなので、話としてはわかりやすいかと思います。ですが……」
 猟兵達を鼓舞する意味を込めて意気軒昂と振舞っていたロザリアが、ここにきて歯切れを悪くした。
「私が見た『悪夢』の最後のほうに、なんというか……黒い靄がかかっているような感じがありました。その正体をはっきりとは見て取れませんでしたが……水が関係している気がします。皆さん、どうかお気をつけて……このグリモアベースに無事に帰ってくるまでが、冒険ですからね!」





第3章 冒険 『ブルーホール』

POW気合いで潜る
SPD潜水器具で潜る
WIZ魔法を使って潜る
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●自爆装置発動
 滅芽が命尽きる一瞬前に発動したもの――それはメガリスだった。
 その力は要塞の自爆。最期の言葉通り、猟兵達を道連れとするものだ。

 要塞となっていた岩の洞窟、その天井部が一気に崩れた。大穴から落ちてきたのは大量の水だった。
 滝の裏にあった要塞の入口から長く長く続いたその先は、滝から川を経て流れ込む湖――その真下だったのだ。
 要塞は遠からず水没することだろう。そうなる前に猟兵達は逃げねばならない。

 脱出口は二つ。
 一つは、来た道を戻る経路だ。滅芽との戦闘で最深部となるこの場所はかなり崩れて形を変えたようだが、滅芽と戦った猟兵の一人、ヴィクトリアがマーキングを施していた。
 マーキングを追えば迷うことはないが、それでも水が通路を満たしてしまうほうが早く、いくらかは水の中を泳ぎながら外界まで出なければならなさそうだ。
 もう一つは、上部に空いた穴から脱出する経路。滝の比ではないほどの大量の水が流れ落ちているが、猟兵達が侵入した経路を水が塞いだ後はその勢いに揺らぎが出る。
 密閉された空間に水が流れ込むにはその分だけ出るものが必要だ。空気が抜ける分だけ流速が弱まる――そのタイミングを見計らうなどして飛び込めば、勝機が見えてくるかもしれない。
 ともかく、逃げねばならぬのだ。猟兵達よ――急げ。

●補足
 この章にて描写されなかった方もなんやかんやで脱出したと思って今後の猟兵ライフをお楽しみください。