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あつまれ! エロ本の島

#グリードオーシャン #お祭り2020 #夏休み #エロ本

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●本当は戦争シナリオを出すつもりだったんですよ本当なんですよ
 グリモアベース。ムルヘルベル・アーキロギアは液体になっていた。
 いや別にユーベルコードで粘体になっていたとかそういう話ではない。
 液体になったのかな? ってくらい、全力で手足を投げ出してだらけていたのである。
「あつい」
 上のイラストをご覧頂ければわかるとおり、このグリモア猟兵は厚着だ。
 しかも水着とかそういうのはない。コンテストに出たこともないですからね!
「あつい」
 なのでこうなる。ここ連日戦争のほうで忙しかったせいもあるのだろう。
「ワガハイもううごきたくない」
 だらけていた。全力でだらけていた。
「…………海だ」
 水たまりがなんか言った。
「そうだ、海である。グリードオーシャン、行こう。するのだ、海水浴を」
 言語中枢も軽くバグっていた。ともあれよろよろ立ち上がる。
「ワガハイも、夏休みたのしみたーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!」
 割と心の底からの叫びであった。

 ……が。
「もうやだ」
 数分後、ムルヘルベルはまた液体になっていた。
 なぜって? いやほら、このシナリオだと行く島を決めないとダメでして。
 そんなわけでさっそくこれまでムルヘルベルが予知した島を当たったんですけどね、
 なんかね、こう色々事情があるとかで、ある島以外使えなかったんですって。
「ワガハイもうやだ」
 で、その島というのが……いやもうシナリオタイトルでわかりますよね!
「いやである……ワガハイエロ本の島など行きとうない……」
 一部の猟兵に話題の呪われた島――その名を、カセンジキ島と言った。

 ――エロ本。
 それはトレジャー。
 それは希望。
 それは光。
 それはロマン。
 男子にとっての避け得ぬ……通過点!!
「ワガハイだってあんな島行きたくないのである」
 全力でぶすくれているムルヘルベルだが、他に選択肢がないので仕方ない。
 カセンジキ島。そこには、エロ本がなぜか大量に落ちているのだ。
 なお、島民は男しかいない。で、エロ本が大好きで性癖談義とかも大好き。
 ただし色仕掛けとかなんかそういうのをされると、突然ゴリラになってしまう。
 ムルヘルベルは以前、この島を巡る予知を見てしまったせいでダメージを受けたのだ。
 おもに社会的な意味でね。グリモアの予知に任意性なんてないのにね!
 しかし厄介なことにこの島、落ちているエロ本にさえ目を瞑ればかなりのリゾート地。
 島の男たちも、エロ本が絡まない限りはどんなよそ者にも鷹揚に接してくれる。
 エメラルドの海、ヤシの木、白い砂浜、エロ本、色んな山、エロ本、海の家……。
 ちょっとノイズを脳内から除去しさえすれば、海水浴にぴったりなのだ。
「まーあれであるなー、行きたいものは転移させるので言うといいのであるー」
 ムルヘルベルは液体状態で言った。過去最悪の(予知に対する)態度だぞ、オマエ!!
「海水浴、最高! 海水浴、最高!!」
 そしてなんか腕をぶんぶん振っていた。暑くて駄目になっちゃったかな?
「ワガハイはなんかもう、涼しいとこでじっとしているのである……」
 相変わらずぶすくれていた。冤罪って、怖いね!

 とまあ、そういうわけで夏真っ盛り、猟兵の夏休みがここにも始まる。
 行く先がだいぶ問題なのだが、楽しもうと思えば普通に海を楽しめるのだ。
 もちろん、エロ本を拾おうと思えば拾える。色んなエロ本があるので。
 海で泳ぐ!
 スイカとか割る!
 エロ本を拾う!
 貝殻とか集める!
 海の幸を楽しむ!
 エロ本を拾う!
 山とか探検する!
 エロ本を拾う!
 夕暮れを眺める!
 エロ本を拾う!
 水着ではしゃぐ!
 ちょっとノイズがあるけど、素敵な夏になりそうですね!
「ワガハイもうやだ」
 ムルヘルベルはしばらく液体状態から戻らなかった。夏って、怖いね!!


唐揚げ
 袋とじです。ネタのようなそうでないような、海水浴のアレです。
 戦争中ですが、(エロ本はあるけど)素敵な島ではしゃぎましょう!

 エロ本を拾いたい? どうぞどうぞ。
 性癖談義をしたい? どうぞどうぞ。

 夏は無敵の季節だからなんだってできます。あつまれ、カセンジキ島!

●参加上の注意
 1.)この島はすでに猟兵たちによってオブリビオンから解放された島です。
 2.)このシナリオは【日常】のみで戦闘が発生せず、獲得EXPは少なめです。
 3.)エロ本は落ちてますが健全大事。えっちなことはできません。マジで重要。
 4.)普通に海水浴とかもできますよ! 需要あるかわかりませんが!!
 5.)複数人の描写が欲しい場合は合同プレイングでの参加を強く推奨します。
 6.)プレイング中にご希望があればムルヘルベルが出てきます。

●この島が舞台となった問題のリプレイ
『男の戦い: https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=22436 』

●プレイング受付期間
 2020/08/19 08:30前後まで。
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み』

POW   :    海で思いっきり遊ぶ

SPD   :    釣りや素潜りを楽しむ

WIZ   :    砂浜でセンスを発揮する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

淵守・竜二郎
大前提として年上として始めるんですけど
いやエッチな話じゃないですよ 隣の島まで投げ飛ばすぞ
やっぱりね、大きければ大きいほうがいいなって
あ~~いやちゃんとこう(広がって狭めて広がる手付き)いうやつなんですけど必要に寄ってはもはや狭まったところが見えなくなるほど…?!っていうのでも僕はいけます
でもちゃんと狭いところもあってほしい!
そして下も大きいほうがいい!
繊細さやスマートさも分かりますが大盛りでいいんですよ
いや健全な話だつってんでしょ きみ骸魂か?
見た目ばっかり? いやそりゃまあやっぱそこはまず重要でしょ
というわけでね、そういうのをね、探そうぜってね
だからバカンスの話だつってんでしょ!!!!!



●誰と話してるんだこいつは
「大前提として年上として始めるんですけど。いやエッチな話じゃないですよ隣の島まで投げ飛ばすぞ??? ……まあやっぱりね、大きければ大きいほうがいいなって。あ~~~いやちゃんとこう(広がって狭めて広がる手つき)いうやつなんですけど必要によってはもはや狭まったところが見えなくなるほど……!? っていうのでも僕はいけます。だっていくら大きく描いてもよいって漫画の神様も言ってますからね。僕もほら竜神なんて、こう。神だからいいじゃん? みたいな。汝の求めるところを為すがよい的なそういうのがあるんですよずっと子供で居たいんですよいやでも僕は大人にはなりたい。なりたいけど、我慢することが大人だって言うなら僕はそんなのお断りですね!! そんな大人は嫌だ!! 大人になるってのは自分を隠さず我慢することなく夢をまっすぐに求めることだと思うんですよどうですかそのへん!!! そんなわけで僕はちゃんと狭いところもあってほしい対比があってほしいそれでこそ大は映えるっていうかほらこう小さいものがないと大きいっていうことを自覚出来ないわけじゃないですか、そこにワンダーがあるんですよドイツ語で言うとヴンダーが。あっでも下は大きいほうがいいです、むしろ大きくあれ。あってほしい。大きな子に育ってほしい。下も上も。大きければ大きいほどいい!! そう!! 横に縦に揺れるぐらいに大きいのがいいんですよ!!!! だから精一杯やったんです!!!!! その結果がこれなんですよ!!!!!!!! いやまだですまだ足りない。まだいける。まだ!! 大盛りじゃ足りねえ特盛でお願いします汁だくで!!! まあねそりゃ中身だって大事ですけどやっぱ一番重要なのは見た目の話なんですよヒトは見かけによらずって言いますけどじゃあそれなら見た目を置いといてもいいのかって思いませんか思いますよね思えよ思ったありがとうグッドエロ本!! いや僕はバカンスに来たんですけどほら郷に入りては郷に従えっていうかああ郷に入るってそういう……やめてくださいよ僕いま健全な話してんじゃないですかきみ骸魂か??? 誓うが????? 何を?????? 僕もわからない。でも上も大きく真ん中は狭く下は大きくってこれ三つですねうわあベニバナ出てきた! 出てくんのこれで!? まあ出てきますよねそりゃ僕の気持ちだって大きくなっちゃいますよハハハ! 大きいっていいことなんですねつまり! それじゃあ探すとしましょうかムルヘルベルくん!!!!」
「ワガハイ帰ってよい?」
「ダメです!!!!!!!!!」
 淵守・竜二郎はどこまでも笑顔であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルベール・ユヌモンド
アレンジ大歓迎
リュシールと(f00629)

◎浪漫本をだしに

旅行に来たのはいいが……な、なんだか変わった島だな

落ちてるエロ本をチラチラと注意をついひかれながら

(……あの本の娘、リュシールにどこか雰囲気が似てる気が。制服に運動着、指定水着、部活のユニ……学園物か。そういえば制服姿くらいしか見たことがないな)

って、違うからなリュシール!?
お前を蔑ろにして本を見たわけじゃなく、目の前にちょうどあったからっ(必死)

いや、だから……好きとかじゃなくて……(決して嫌いじゃないが。興味もあるが)
着てあげる……? い、いや、そういう……(長い沈黙)
……ま、まぁ見てみたいというのも嘘じゃねぇんだが
◎いちゃつきたい


リュシール・オッフェンバック
アレンジ大歓迎
アルベールと(f05654)

◎浪漫本をだしに
そうだねえ、なんだか本がいっぱい……ううん? アルくんそれ、なんの本…………あっ(察し)

(ちょっと考えて)……い、いえっ! 蔑ろだなんてそんな!
むしろ何だか載ってる子もぼくに似てるし、どちらかと言えば……ぼくを尊重してる感じで?

(ちょっと沈黙)……こういうのが好きなんだよね?
せ、折角なら、こー……アルくんの前でなら、着ても良いんだけど……
あ、アルくんが好きなものでしたら、ぼくも興味津々なのでして……
こ、今度ね、今度っ

◎いちゃつきたい



●こんなシナリオにイチャイチャ需要があったことに心底驚きました
 青い空。
 白い砂浜。
 緑色に瑞々しく育ったヤシの木。
 そこらへんに落ちてるエロ本。
 エメラルド色の海――。
 そう、ここはカセンジキ島。リゾートにぴったりの島。

 ん? 今なんかノイズあった? そうだけど???
 最初にそういうお話したじゃん! 知らなかったとは言わせねえぞオラァン!?
「……な、なんだか変わった島、だな」
 だが、知らなかったようなことをのたまっている男がここに居た。
 彼の名はアルベール・ユヌモンド。エロ本をだしにイチャつきにきた男だ。
「そ、そうだねえ。なんだか本があちこちに落ちてるけど……」
 そんなアルベールの隣を歩くのは、リュシール・オッフェンバック。
 エロ本をだしにイチャつきにきた女だ。いや違う、彼女はそんなつもりはない。
 エロ本をだしにイチャつくなんてかなり狂った目的を持ってなど居ない!
 そうふたりともだ! 彼らは何も知らずにバカンスに来ただけなのである!!
 多分こうあれじゃないの? グリモアベースでなんか騒いでたのを見て、
 あっ南の島行くならちょうどいいじゃ~んとかそういう流れだったんじゃね?
 まあそういう大義名分(?)が成り立ったことで、ふたりは無実となった。
 ともあれ彼らは、この狂った島の異常な状況に困惑していた。
 特にリュシールのほうは、"それ"がなんなのかまだ気付いていない。
 アルベール? アルベールのほうはもう気付いてますね! もうバリバリに!
 チラッチラ本を見ながらなんか考えてますよ! 何を考えているのかな!?
(……あの本の娘、リュシールにどこか雰囲気が似ている気がする……)
 そう、アルベールはリュシールに似ていなくもない気がしなくもない娘の、
 しかも制服やら運動着やら、あとはスク水やら……学園モノのエロ本を見ていた。
 隣に恋人が居るのにってかあ!? とんでもねえ野郎だなあオイ!
 しかもリュシールは14歳。ダンピールだから人間の尺度は当てはまらなくても、
 14歳である。年齢で言えばJC。そんな娘に雰囲気の似ている学園モノとか、
 つまりこれはもうどうあがいても世間ではロリものということにならんだろうか。
 ……といっても猟兵の若年層は、それこそとても発育がよい。
 見た目と実年齢はあてにならず、しかも種族が異なれば尺度も違う。
 だから一概には言えないのだが、それはそれとしてそのエロ本はロリ物であった。
「アルくん?」
(そういえば、リュシールの制服以外のコスチュームって見たことないな……)
「アルくん? ねえアルくん、それなんの本なの???」
「はっ!!」
 リュシールの声で我に返ったアルベールは、慌てて体の影にエロ本を隠した。
「い、いや違うんだリュシール。やましい気持ちがあったわけじゃないぞ」
「やましい気持ち……? そもそもなんの本かわからないんだけど」
「いやだからお前を蔑ろにしていたわけじゃなくそこに本が置いてあったからで、
 ついでに言うとどことなーくお前に雰囲気が似ていたからなんとなく眼がいって、
 だからつまりただそれだけで読みたいな―とかそんなこと思って えっ」
 早口でまくしたてたアルベールは、きょとんとするリュシールの顔を見た。
 どうやら、リュシールは本の表紙がちゃんと目に入っていなかったらしい。
 ……おや? おやおや? もしかしてこれ、墓穴を掘ったのでは……???
「あっ(察し)」
 しかし時既に遅し。リュシール、こういうときはいつも以上に勘が鋭い。
 アルベールの慌てっぷりから色々察したらしく、思わず目をそらした。
 い、いたたまれない! いたたまれない空気がふたりの間に流れる……!

「…………」
 ちらっ。リュシールは目をそらしたふりをしつつ、肩越しに本を見た。
 どことなく自分に似た感じの、学園モノのエロ本である。で、ロリ物。
 アルベールのことだ、決してあれは言い訳などではあるまい。
 そもそもエロ本を嫌いな男子などいないのだ。そう、居るはずがない。
 言い切っていいのである。いるわけがねえのだから!!(力説)
「……アルくんはさ」
「お、おう」
「こういうのが……好き、なのかな?」
「えっ!!」
 アルベールは自分でも笑っちゃいそうなくらいうわずった声を出した。
「い、いや、好きということは……まあ嫌いではない、が、その」
「せっかくなら、こー……」
 おや? 問い詰められるかと思ったら何か展開がおかしいぞ?
「アルくんの前でなら、着てもいい、って、いうか……」
「……リュシール? いや待て、そ、そういうことを求めてたわけじゃ」
「そ、そうじゃなくて!」
 今度はリュシールが頬を赤らめ、ぱたぱたと手を振って誤魔化した。
「……アルくんが好きなものでしたら、ぼくも興味津々なのでして……」
「…………リュシール」
 アルベールは、胸の奥がきゅんと締め付けられるような感じを覚えた。
 自分よりも年下の少女が、彼女なりに恋人の趣味に理解を示そうとしている。
 それはつまり、リュシールがアルベールのことをもっと知りたいと思っている。
 そう思ってくれていることに、彼は胸の暖かさを感じたのだ。
「……そうか、そうだな」
 アルベールはふっと緊張感が抜けたように笑うと、リュシールの頭に手を置いた。
「なら、今度だな。今度。……見てみたいってのは嘘じゃねえからさ」
「ふぇっ!? う、うん……わかった……」
 リュシールは顔をぼっ!!と紅潮させつつ、こくこくと頷いた。
「今度……ふたりっきりのときに、ね」
「なんだか最初とは逆の立場になっちまったな? そんなに顔を赤くして」
「だ、だだだ、だって! アルくんが……うう」
 などとじゃれあいつつ、ふたりはリゾート地の砂浜を仲睦まじく歩く。
 風に煽られエロ本が飛んでいく。表紙の女性の笑みはどこか誇らしげだ。
 こうしてふたりは、夏のひとときを通じてまた距離を縮めたのである。
 そう、エロ本を通じて……エロ本で、強固になったカップルなのである!!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ラビット・ビット
【🤓】
アドリブ◎
おたくとは常にナカマを増やしたくて沼から這い上がるゾンビのようなもの!
つまりどう言うことかってユーリさんのお誘い喜んでー!ってことですよ!
だってねぇ
実はビットくんその島いったことあるけど我々よりの本
数が少なくて…
そうそういうことです!
じゃんじゃん秘蔵の本(布教用)で堕としてやりましょう♡

ビットくんのおすすめはこっちですね
安心してください先ずはちょっと見た目女子にも見える感じのところとか
ソフトなエロ本にしておきますね
あ、でもこの人いけそう?
ならこっちの触手もどうぞ親しみやすいタイプの触手です
概念幼女は山ほどあるぞ
概念ショタとは違うので安心してくださいね!

はっぴーえんどですね!


ユーリ・トワイライト
【🤓】
ビットー!
この前は楽園に招待してくれてありがとう♪
えっちな本がたくさんあって性癖いぇい!な島があるらしいんだけど一緒に行かない?
ん、行ったことあるの?
ふんふん、なるほど
まだBのLな本は少ないんだね

これは……増やすしかないよね!!!
手持ちの宝を持っていざ島へ!

新しい扉は馴染んだ部屋からだと開けやすいと思うんだ
今まで布教した力を発揮するとき……!

幼馴染が好き……?
そんな君には幼少期からの二人を描いたこの分厚い本を
君は触手?
任せて、これ1Pから登場してるよ☆
幼女?
姿が幼ければいいってわけじゃなさそうだね、これは大人の姿してるけど概念幼女だから!

いい仕事をしたね……(海を背にやりきった顔



●これまでのあらすじ
「ビットー! 聞いてほしいことがあるんだー!」
「ややっ! どうしましたユーリさん、そんなに急いで」
「いや実はね……グリードオーシャンに、面白い島があるらしいんだ」
「それってもしかして、えっちな本がたくさんあって性癖いぇい! な島ですか?」
「!! ど、どうして知ってるの? まさか!」
「ふっふっふ……そうです。ビットくん、実は行ったことあります!」
「さすがはビット……! って、どうしたのそんな悲しそうな顔して」
「それが……あの島、我々寄りの本が少ないんですよねえ」
「ふんふん、なるほど。BでLな本は少ないのか……となれば」
「「これはもう、増やして布教するしかない! いぇーい!(ハイタッチ)」」

●という邪悪な会話があったとさ
 そんなわけで、ラビット・ビットとユーリ・トワイライトはカセンジキ島に立つ。
 エロ本を拾う? 否……その手で、配りまくるためにだ!!
「いやーしかし、今回はユーリさんに誘ってもらえてよかったですよ」
「ふふふ、張り切ってたもんねビット。ボクも持ってきたよ、お宝!!」
 ふたりして登山用のナップザックと同人者御用達キャリーケースを持参だ。
 着替え? アメニティ? 何言ってんだ中身は薄い本しかねえよ!
「「「やあ旅人さんたち、ようこそカセンジキ島へ!」」」
 そんなふたりを、何も知らぬピュアな島民たちは笑顔で出迎える。
 エロ本が絡まなければ、彼らは実に人畜無害で朗らかな男たちなのだ。
「こんにちは島の人たち! さっそくだけど、君は何が好き?」
「えっ! 俺は幼馴染かなあ。いいよね、隣同士の家とか!」
 だが、エロ本や性癖が絡むとこうなる。朗らかなのはそのままだが。
 ともあれユーリは、そんな幼馴染好きの島民に笑顔で本を差し出した。
「そんな君には、幼少期からのふたりを描いたこの分厚い本をあげようね」
「えっ! いや待った、これ表紙に描いてあるのどっちも男じゃ」
「大丈夫! これ前世ものだから出生のときから描いてあるよ。やったね!」
「いやそうじゃなくて」
「大丈夫! 学生時代も社会人編も描いてるから需要にぴったりだよ!」
「いやそうじゃなくて……」
「ユーリさん、あっちからも感じますよ! 布教出来そうな気配を!」
「よーし、行こうビット! あっその本はあげるから大切にしてね!!」
「いやそうじゃなくて俺は女の子が……」
 ぽつねん。嵐のように過ぎ去っていくふたり。取り残される島民。
「…………あっでも割とありかも」
 そしてチョロかった。

「そこのあなた! あなたはどんなエロ本が好きですか!?」
「え? いやー俺は可愛い女の子ならなんでもいいかなあ」
「そうですか! じゃあこの女の子に見えるソフトなやつをあげます!」
「いま女の子に"見える"って言った!? ねえ!?」
「安心してください! プレイの内容はソフトですから!」
「そういうことじゃねえんだけど!?」

「そこの君! 触手が好きそうな君、好きなジャンルは何かな!?」
「触手が好きそうな顔ってなんだよ!? あ、でも触手好きです」
「やっぱりね。はいこれ! 1ページ目から触手が出てるよ!」
「いやあのこれ表紙に居るのサラリーマンなんすけど」
「ならこっちの触手はどうですか! 親しみやすい触手ですよ!」
「いやあのこっちの本も表紙に居るのがガチムチの侍」
「「礼は結構! 大切にしてね!!」」

「あなた! あなたです!! 一見品がよさそうな紳士っぽいあなた!」
「さてはしなくても君、ロリコンだね! 見ればわかるよ!!」
「(メガネくいっとする島民)失礼ですね。まあロリコンですが」
「「やっぱり!!」」
「というわけでこの概念幼女の本をあげるね。精神性、大事だよね」
「いやあのこれ誰がどう見ても三メートル近い巨人」
「概念幼女ならこっちもありますよ! 概念ショタとは違いますから!」
「こっちに至ってはそもそも人間ですらない人外なんですが」
「「おかまいなくー!!」」

 ……夕暮れ。
「「ふう……」」
 ラビットとユーリは額の汗を拭い、互いの健闘を称え合った。
「いい仕事をしたね、ビット。これで島のみんなも"覚醒"めるはずさ」
「おたくとは常にナカマを増やしたくて沼から這い上がるゾンビですからね!」
「いやーほんといいことしたなー、晩御飯は美味しく食べれそう!」
「そういえああっちに美味しいレストランがあるそうですよ!」
「じゃあふたりで祝勝会だね! いえーい!」
「はっぴーえんどですね! いえーい!!」
 悪魔どもはうきうきと去っていく。運命を狂わされた島民たちを残して。
 後日、性癖が大変なことになっちまった野郎どもが、
 満たされぬ思いを満たそうと海賊となり、まだ見ぬエロ本を求めて海へ漕ぎ出したという……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シェルゥカ・ヨルナギ
エンティ(f00526)と

宝の溢れる島ってここ?
そこら中に本が落ちてるね
もしかして宝って本の事かな
なるほど、本は知識を授け想像力を育んでくれる宝という事だね

劣化の激しいものは古の時代のものかな
表紙の判別も難しいね
どんな本なのかな
ああ、エンティ。それは読みやすそうだね
ここにあるのはどういう…
…俺も、普段見ないタイプの本だ

新しめのと、比較用に古いのも少しだけ選んで、ゴムボートの上で見てみよう
…知らない言葉が色々出てくるね
…へぇ、こういう事を
…これは時代の流行?
…「袋とじ」?(ビリビリ)

知識が色々増えた気がするよ!

この宝は砂に埋めていこう
やがて風がそこにも宝のある事を教えてくれるんだ
ロマンだねー


エンティ・シェア
シェルゥカ(f20687)と
何やら愉快そうな島の話を聞いたのでね
これは行かねばなるまいと思った次第さ
わたしはわたしなりに、人生を謳歌する予定だからね!

というわけで折角の海だ
海水浴も楽しみつつ、手頃に読めそうな本を拾ってみよう
ご覧よシェルゥカ。この島ではこういう本が嗜みらしい
私、こういうのは読んだことがないのだよね
小説とかなら割と目を通すんだけど
(浮き輪でぷかぷかしながら本を読む)
…ふむふむ?
…ほうほうなるほど?
(端から端までちゃんと読む)
(袋とじとかも開けていく)
なかなか趣深いね
私はどちらかと言うと慎ましやかな方が好ましいかなぁ
え?勿論服の話だが?

この本は通りがかった善良な島民に寄与しようか



●平然と読めるってことは多分相当の"上級者"なんだと思います
 ざざーん……ざざーん……。
 寄せては返す白波が、過ごしやすい夏のからっ風を届けてくれる。
 シェルゥカ・ヨルナギとエンティ・シェアのふたりの顔のいい男たちは、
 心地よい夏の暑さを楽しんでいた。もちろん、水着でだ。
「それで……エンティ。ここが、君の言う"宝の溢れる島"なのかい?」
 シェルゥカが問いかければ、エンティはにこりと爽やかな笑みを浮かべる。
「ああ。愉快そうな島の話を聞いたのでね。が、せっかくの夏なんだ。
 あの爽やかなレモンの島も楽しかったけれど、こういうのも悪くないだろう?」
 そう言ってエンティは、周りを見やる。
 白い砂浜。
 みずみずしいヤシの木。
 寄せては返すエメラルドの海。
 そこらへんに落ちてるエロ本。
 どこまでも晴れ渡った青い空――。
「……うん、でもこれかなり情景としてはおかしいね」
「もしかして宝って、この本のことなんだろうか……」
 シェルゥカ、カッピカピのエロ本をとくに警戒せずに拾い、そして読む。
 この島はどうやらUDCアースから"落ちて"きたらしく、つまりそういう本が多い。
 なんでグリードオーシャンに転移した島にいまだにエロ本があるのか、
 それは永遠の謎だ。多分誰も解かねえから永遠に謎のままであると思う。
「……これは、かなり劣化が激しいな……」
「すごいねシェルゥカ。誘っておいてなんだけど即読みとは恐れ入ったよ」
「何を言ってるのさエンティ。本は知識を与えてくれる宝ってことだろう?」
「その解釈、かなり前向きだね。いいと思う。まあ知識は増えるよねたしかに」
 どっちもマジメなんだかボケてんだかいまいちわかんねえ会話であった。
「とにかくだ、シェルゥカ。せっかくこんな素晴らしい島に来たんだし、
 まずは海水浴とか楽しみながら、手頃な本をふたりで集めてみないかい?」
「なるほど、トレジャーハンティングってわけだね。受けて立つよ」
 顔のいい男たち、堂々とエロ本ハンティングを企画する。すごい度胸だ。
 だが仮にここにうら若い女性がいたとして、彼らは特に恥じないだろう。
 そういう性格だし、そもそも彼らは相当の"上級者"のようだから……!

 とまあそんなわけで、白い砂浜で日光浴をしたり、波打ち際で走り回ったり。
 出店でココナッツジュースを買って飲んでみたり、ヤドカリを眺めたり。
 砂の城を作ったり、エロ本を拾ったり、貝殻を集めたり、エロ本を拾ったり。
 ごく普通の海水浴(???)を楽しみつつ、ハンティングもするふたりであった。
「……思った以上に集まったね」
「まさかボートに乗せるのを吟味するはめになるとはね」
 そしてふたりは、貸し出しボートに乗って海に出ていた。
 ボートの上には、ふたりでそれぞれ集めたエロ本がたんまり積まれている。
 顔のいい男たちがやることにしては、あまりにも情緒がなかった。
 でもさあ仕方ねえじゃんそういう島なんですもの! 仕方ないじゃん!!
「といっても私、実はこういうのは読んだことがないのだよね」
「えっそんなところに俺誘ってきたの???」
「ほら、シェルゥカなら読んだことがあるかな……と思ってさ」
「俺はどういうふうに見られてたの……? 普段見ないよこんなの」
 エンティからどんなふうに見られてるのかだいぶ疑問を感じたシェルゥカ。
 それはそれとしてエロ本は読む。カッピカピの、ちょっと昔のやつだ。
「しかし……(ぺらり)ふむ、これはなかなか……(ぺらり)」
「そのなかなかってどういう意味だいシェルゥカ」
「いやほら、知らない言葉が色々出てくるからね? そういう意味でだよ」
「そうか、いや私に他意はないけどね。うーんそれにしても、なるほど」
 図鑑でも読んでる学者かな? みたいな真面目な顔でエロ本を読むふたり。
 顔のいい男たちである。真面目な表情だ。だが、読んでいるのはエロ本である。
「なかなか趣深いね……特にこの"袋とじ"というものが実に面白い。
 どうしてわざわざ袋にしているのだろうね? 内容はそんな変わらないのに」
「とか言いつつノリノリで袋とじぴりぴりしてるよね、エンティ」
「それは君も同じじゃないかシェルゥカ。それにしても、ふうん」
 エンティはシェルゥカが読んでいた本を覗き込み、意味深に頷いた。
「なんだいその顔は」
「いや、シェルゥカはそういうのが好きなんだなーって思ってね」
「別に無作為に選んだだけだよ。だいたいエンティの好みはなんなのさ」
「私? 私はもっと慎ましやかなほうが好みかなあ」
「ははは。なんだ、エンティにだってそういう好みがあるんじゃないか。かかったな」
「え? 服の話だけど?」
「…………」
「シェルゥカ? どうしてそんな怒った顔をするんだいシェルゥカ」
「よし、この宝は砂に埋めておこう」
「どうして読んでいた本を閉じるんだいシェルゥカ。私にも見せてよ」
「そっちの本は島民にあげようか。さあ砂浜へ戻るよ」
「シェルゥカ? ねえシェルゥカ???」
 結局ゴムボートから降りるまで、シェルゥカはエンティの顔を見てくれなかった。
 なお、本を寄与された島民は泣いて喜んだという。袋とじの件は凹んだが。
「砂に埋めた本も、いずれそれを求める誰かに風で存在を伝えるんだろう。
 そうして宝は誰かの手を離れ……また誰かの手に渡る。ロマンだね、エンティ」
「ああ、そうだね。ところでシェルゥカの言ってた好みってどういう」
「帰ろうかエンティ」
「だからどうして私の顔を見てくれないんだいシェルゥカ、ねえ???」
 しばらく口も聞いてもらえなかったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒沼・藍亜
夏の海…水着!ナンパ!カップル!サメ!辺りお約束っすね
……この島水着とサメ以外縁なさそう

まあボクは全部縁ないけども(普段着)

さて、じゃ人の少ない場所に移動して……
休暇ついでに上の命令の「UDC内部の異界に生息する落とし子の生態調査」をやろうって訳
なわけで蟻っぽい落とし子「奈落這う黒群」を呼び出しスマホ片手に観察開始

おー、早速落ちているものを集め始めたっすね。
さすが〈失せ物探し+情報収集+運搬+怪力〉

……そういえば、こいつらあの事件の時の「はたらきばち」の因子が元っぽいんすよね
なんてぼんやり思い出しながら落とし子を眺めてるっすよ

最終的に集まった分はまた島民とかにおすそ分けっと
※アドリブ歓迎です



●あの激闘の戦いがついに蘇る……!
『ブ~ン』
『エッグいエロ本を喰らえ! ブ~ン』
『やべえ性癖を植え付けてやるブ~ン』
『『『ブブブブブブ~ン!!』』』

「……うん、今思い返してもあらゆる意味でおかしかったっすねあいつら」
 黒沼・藍亜はこのカセンジキ島にいた気の狂ったオブリビオンを思い出し、
 そして目の前の落とし子たち……召喚された"奈落這う黒群"を眺めた。
 どうやら休暇ついでに、ちょっとしたUDCに関する調査に来たらしい。
 調査といってもまあ、こいつらが拾ってくるのはエロ本なのだが……。
「やっぱりあのオブリビオンどもの因子が元になってんのかなあ……?
 ていうかおかしいっすよねあいつら。いつからエグいエロ本に狂ったのやら」
 完全に猟兵たちにボコボコにされていた哀れなボスオブリビオンの悲哀。
 が、まあ別にかわいそうだなーとかは思わなかった。だってオブリビオンだし。
 それはさておき、藍亜の足元にはどっさどさとエロ本が集まってくる。
「相変わらずカッピカピのやつばっかっすね……雨ざらしで潮風だもんなあ。
 さすがにボクが持って帰るわけにもいかないっすからねえ……と、なると」
 藍亜はしばし腕組して考え……そして、ぽんと手を売った。

 しばらくあと。
「はーい、こちら最後尾! 最後尾っすよー!」
 わいわいがやがや、と島民たちは列をなして賑わっていた。
 藍亜はサンバイザーを被って、汗を流しながら列整理をしている。
 島民たちが何を求めて並んでいるかというと……。
「うおおお! 俺はブルマが大好きなんだ!!」
「俺は白ワンピの女の子ならなんでもいい!」
「タイツだ! タイツに勝るもの無し!!!!!」
 と、口々に恥じらいもなく己の性癖を叫んでいる。
 そして落とし子たちが、甲斐甲斐しく売り子めいてエロ本を配る。
 だいぶ狂った光景であった。そもそもなんでこんな仕事できんだこいつら。
「落とし子にはある程度の命令を解してコミュニケーションする能力もあり、っと」
 これも立派な生態調査(?)である。藍亜はメモを欠かさない。
「これであのオブリビオンたちも、きっと浮かばれることっすよね……」
 集めたエロ本は捌けたし、エロ本を配りたがってた無念は果たされるし、
 落とし子たちの調査や訓練もなるしで、一石二鳥、いや三鳥といったところか。
 何よりこの空気……なぜだかひどく懐かしく、そして落ち着くのだ。
「はーい最高こちらっすー! 押さないでお並びくださいっすー!」
 夏の白い砂浜に伸びる長蛇の列。だいぶ気の狂った光景であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
かみさま(f16930)と!
エロ本島だーーーーーー!!!!!(きゃっきゃっ)
ここがうわさのサンクチュアリ! おれずっと来てみたかったんだー。
ねーかみさま、かみさまはどーゆー……

し、死んでる……!?

あー生きてたよかった! さすがのおれもびびったし。
えっ、かみさまってエロ本で死ぬの……?
あーなんか言うよね、えっちなこと話してるっとユーレイが寄ってこないとか。
へーえ?(むずかしくてわかんねえ!)
あっねえねえかみさま見てー。このお姉さん水着の布ちっせぇー!
ふふ、はは、こんなんぼろんってなるっしょ。
うわっは、ふは、これすげー、キメ顔全裸でランドセルしょってら。あははぁー! こーゆうのすきな人いるんだあ!


朱酉・逢真
白いののせい/f18631
(倒れている)(行き先を聞かなかった報い)
生きてンよォ…生命体じゃねェけど…。(召喚したムチリンダに日陰になってもらってなんとか身を起こし)ありがとよムゥ坊、いいこだな…。異様に《陽》の気が強ェ…やべぇ島に誘ってくれたなァおい。真夏のサンサン日光の下でスケベ心ムンムンの島に俺つれてくッとか友好よそおって暗殺トラップ仕掛けられたか思ったわマジ(ワンブレス)
性愛は《生》に直結する分野で《陽》のチカラがクソ強ェテリトリーだから《陰(*俺)》とは相性最悪なンだよ。付随する情欲なんかは相性いいんだが生殖行為自体が…

聞けよコノヤロウ(半ギレ)



●怪奇! エロ本で死ぬ神!
「………………」
 朱酉・逢真は顔から地面につんのめっていた。恐ろしく無様であった。
 そして彼は思う。俺、なんでちゃんと行き先聞いておかなかったのかと。
 あの時(※前回のエロ本シナリオのこと)はちゃんと避けていたのに!
 分かってたらこなかったのに! おかげでこのざまだよ畜生!!
「エロ本島だーーーーーーーーーーーーー!!」
 そんなかみさまの隣で、茜崎・トヲルはハイテンションであった。
 子供じみてきゃっきゃとはしゃぎ、周りをキョロキョロ見渡す。
 白い砂浜!
 ヤシの木!
 青い空!
 カッピカピのエロ本!
 エメラルドブルーの海!
「すげー!! ここが噂のサンクチュアリ!! 来てよかったなーーー!!
 おれさーずっとここ来てみたかったんだー、ねーかみさまはどーゆー……」
「………………」
「かみさま? かみさま、かみ……し、死んでる!?」
「生きてンよォ」
 生命体じゃねーけど、とかそういう細かい理屈を喋る余裕すらもない。
 ぷるぷる震える手で巨大な大蛇ムチリンダを召喚すると、日陰になってもらった。
 ずいぶん甲斐甲斐しい大蛇である。洗濯物守ってくれたり傘になったりしそう。
「ありがとよムゥ坊、いいこだな……」
「あー生きてたよかった! さすがのおれもびびったわー」
「だから生きてね……いやまァそりゃいいか」
 日陰になったはいいものの、逢真はいまだにぐったりとしんどそうだった。
 トヲルははてな、と首を傾げる。首というか上半身をこう、傾げる。
「かみさま、なんでそんな弱ってんの? ねっちゅーしょー?」
「ちげェよ。あとその言い方やめろ語弊を招くぞ」
 うんざりした顔で、逢真は説明する。
「いいか、この島はな、異様に《陽》の気が強ェんだよ。やべぇ島なンだよ」
「ふんふん。そうだったのかー! で、ようのきってなーに?」
「見りゃわかンだろ!!」
 びしぃ! 逢真はおもいっきり空を指差した。
「真夏のサンサン太陽の下!」
 びしぃ! そして、白い砂浜を指差す。正確には転がってるエロ本を。
「ンで、スケベ心ムンムンの島! おまけに島民は超朗らかだしめちゃめちゃスケベ野郎どもだし多様性まで混在してやがるとかそンなとこに俺つれてくッとか友好装って暗殺トラップ仕掛けられたかと思ったわマジ(一息)」
「あはははかみさまの早口すげー! おもしれー!!」
「笑うな。つまり俺ぁ死ぬ……いや死なねェが、やべぇトコなンだよここは。
 相性が悪ぃんだ。つーわけで、来て早速でなンだが、俺ぁもう帰らせてもら」
「あっねえかみさま見てみて! このお姉さんの水着の布ちっせぇー!」
「ごふっ(やべー血を噴き出す)」
「かみさまー!?!? えっなになにもしかしてエロすぎた!?」
「さっきの話聞いてねェのかてめぇは!!!!!!」
「聞いてたよ!!! でもむずかしくてわかんねえ!!!!!」
「頭吹き飛ばしたらもうちっと立派な脳みそになンねぇのか?(半ギレ)」
 逢真は口元を拭う。いまのは油断していたせいもあって大いに効いた。
 本来であれば、五欲……すなわち色・声・香・味・触のたぐいは、彼の味方だ。
 堕落、誘惑、蠱惑、淫蕩。それこそは人の心を蝕む"毒"そのものであり、
 病を司り毒をばらまく凶神にとって、これほど"らしい"ものはない。
 ではなんでさっき吐血したかと言うと、それは"リビドー"のせいである。
 このエロ本に籠められた、そしてエロ本を求める男たちの執念と、陽の力。
 そういうなんかこうかっこいいやつが、かみさまには大ダメージ!
 ほらこう、あれだよ。受け継がれる意思時代のうねりとかそういうやつ?
 はいシリアスになったね。人間の意思が神を打ち倒すって書くとかっこいいね!
「……いいか白いの。真面目に聞けよ」
「え? 見てみてかみさまこの決め顔全裸ランドセルとかちょーおもしろ」
「聞け」
「アッハイ」
 疑似ロリエロ本でゲラゲラ笑ってたトヲルは正座させられた。砂の上に。
「性愛ってのぁ《生》に直結する分野で、《陽》のチカラがクソ強ェんだ。
 つまりこのテリトリー自体が、《陰(おれ)》と相性最悪なンだよ。
 ようはな、お前さんがそうやってエロ本を面白がって集めてンのもダメージに」
「うっわすげー!! かみさまどーよこのおっぱいでかくねー!?」
「聞゛げよ゛ゴノ゛ヤ゛ロ゛ヴ(血涙と吐血)」
「ぎゃーかみさまが血吐いた!! なんで鼻血じゃねーの!?」
 こいつわざとやってんのかマジでやってんのかわかんねえと神は思った。
 しばらく滾々と説教は続いたが、トヲルは全部聞き流していた。
 とっぴんぱらりのぷう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

キッテン・ニコラウス
ヨウ(f03063)、エロ本拾いに行くわよ!!!!

さあ早速探すわよエロ本
どんなのかって?私似の奴に決まってるでしょ!!
私みたいに褐色でスラッとしたモデル体型で勝ち気そうなのが載ってるエロ本を拾ってはダメ出しするわね
くびれが甘い、私の方が上ね
ポーズに色気が足りない、私の方が上ね
なにその顔?比較になるような褐色美人の浪漫本持ってるから聞いてるんでしょ!?
はぁ!?このバストサイズはこれがベストなの!!この黄金比が分からないっての!?(上脱いでブラのみになりながら)

その後も片っ端から拾っては捨てた結論、やっぱり私が一番ね!!!!
ね、ヨウもそう思うでしょ?
絶対に「はい」って言わせてやるんだから


美墨・ヨウ
熱でもあんのかキッテン(f02704)??
頭茹ってんじゃねぇのか
水分と塩分とれよお前マジで熱中症になんぞ

いやマジでなんでお前似のエロ本探し手伝わされてんの俺
理由がお前らしさ全開だな!!?
えぇ……(アホらしいって顔でそれでもくっついてく)

アーソウデスネ……(雑肯定)(心を無にした顔)お前の方がウエスト細いわな(情報は正確)
いや煩ぇよこんな顔にもなるわ
黙れ偶々持ってた奴が似てただけだ偶々!!(※前にエロ本持ってるのバレてる)あとあの本のが胸でかかったわ!!
いや張り合うなつーか脱ぐな馬鹿が!!!(自分の上着バサッと被せる)

漸く満足したか?
はいはい おめぇが宇宙一良い女だなんてとっくの昔に理解してらぁ



●キッテン・ニコラウスの憂鬱
「キ……ヨウ!! エロ本拾いに行くわよ!!!!!」
「熱でもあんのかお前????」
 美墨・ヨウは耳を疑った。そして本気らしいとわかると頭を疑った。
 いやパーになってるとかじゃなく、こう、季節柄アレんなってないかなって。
「頭茹ってんじゃねぇのか。水分と塩分取れよお前マジで熱中症になんぞ」
「何言ってんのよ私はいつだってホットよ!! スタイル的な意味でも!!」
「知らねえよ何いってんだよマジで!?」
「つまりそういうことなのよ」
「さっきから会話何一つ成立してねえんだけど????」
 げんなりした顔のヨウを見て、キッテンははーやれやれとため息をついた。
 そしていかにも洋画っぽく肩をすくめて頭を振ると、こう言ったのだ。
「いい? 私が探すって言ったら、そんなの私似のエロ本に決まってるでしょうが」
「キマってんのはどっちかっつーとお前の頭なんだが???」
「いいから!! さっさとついてきなさい!!!!」
「だーもう襟首掴むんじゃねぇよ服が伸びるっつーか首しまってんだが!?!?」
 そんな感じで、ずるずると砂浜に引きずられていくヨウであった。

「さあヨウ! 褐色でスラッとしてモデル体型で勝ち気そうなエロ本を探しなさい!!」
「自己分析が完璧であり杜撰すぎるだろお前……なんで俺こんなことやらされてんだ」
「は? そんなの比較になるような褐色美人のエロ本持ってるからでしょうが!!」
「理由がお前らしさ全開だな!?!? つーかあれはたまたまだたまたまァ!!」
「たまたまってそういう」
「シモネタまで言ってんじゃねーーーーーーーーよ!!!」
 はあ~~~~~と盛大にため息をつき、ヨウは仕方なくエロ本を探す。
 するとなぜかよく見つかる。ここらへんにそういうのが落ちてるのか、
 はたまたヨウの嗅覚がするどいのか、で、キッテンのところへ持っていく。
「早かったわね。さすがはエロ本持ちだわ」
「黙れそのことはほっとけ!!!」
「まあいいわ。それじゃあさっそくダメ出しの開始ね」
「ダメ出しすんの!?」
「そりゃそうでしょ!!!」
「何がそうなのかわかんねえよ!?!?」
「ったくわかってないわね……まずはこれよ、はい!」
 ばしー。メンコみたいにエロ本を砂浜に叩きつけるキッテン。
 開かれたページには、なかなかビューティフルなエキゾチック美女が!
「くびれが甘い。私のほうが上ね」
「アーソウデスネー(雑肯定)」
「次はこっち! ……ポーズに色気が足りない、私のほうが上ね」
「ヘースゴイデスネー(リズムHEAVEN)」
「今度はこれ! ……表情が大根ね。私のほうが上だわ」
「ソーデスネー(お昼の番組風)」
 ヨウはひたすら心を無にした。もはや何も感じるまいと誓った。
「次はこれよ。どう思うかしらヨウ?」
「お前のほうがウェスト細いわな」
「じゃああんたが持ってたあのエロ本は?」
「あっちのほうが胸はでけーな」
「何言ってんのよ!! バストサイズはこれがベストなの!!!」
 ばさぁ! キッテン、いきなりブチギレて上着を脱いだ! 脱いだ!?
「この黄金比がわからないっての!? ほら!!」
「ばっかお前張り合うなっつーか脱ぐなバカが!!!!」
 ばさぁ。ヨウ、慌てて上着を被せる。
「ったくお前ほんと突然すぎんだろ、勘違いされっぞ」
「別にいいわよそんなの。そもそもここは南の島よ? 気にすることないわ。
 まさか若い男女が騒いでてて脱ぎだしたらゴリラが出てくるわけでもあるまいし」
「「「ホキョアアアアアアアア!!!!」」」
「「出たーーーーーーーー!?!?」」
 ゴリラだ! いや正確に言うとゴリラ化した島民たちだ!
「やべえ! 逃げるぞキッテン!!」
「何言ってんのよあいつらなんてぶちのめしてやるわ(上着を放り捨てる)」
「「「ホキョアアアアアアア!!!!(ドラミングする島民たち)」」」
「だからそういうとこがやべーーーーーんだろうが!? 迷惑かけんな!!」
 ヨウ、キッテンに上着をかけ直すと慌てて逃げ出した……。

 しばらく走ったあと。
「ぜぇ、ぜぇ……い、いい加減満足したか、オイ……」
「するわけないでしょ。でも結論は決まりきってるわ」
 キッテン、ふふーんとドヤ顔になる。
「やっぱり私が一番ね!!!!」
「はいはい」
「何よその反応、そう思ってるならもっと感情籠めなさい感情!」
「籠めてるっつーの。たく」

「絶対に「はい」って言わせてやるんだから」
「おめぇが宇宙一いい女だなんて、とっくの昔に理解してらぁ」
 そんな言葉をふたりが口にしたかどうか。
 それは、沈みつつある夕日だけが知っているはずだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フェドーシヤ・ロゼストベンスカヤ
(性知識:なし)
…………みんななんか漫画拾ってる?
ねー、どんな漫画読んでるのかしらー?
…………なんで隠すのだわー?
……なんで股隠すのだわー?
なーんーでーにーげーるーのーだーわー???
子供が読んじゃいけない漫画ってなんなのだわーーー?????



●どうしてこんな島に来てしまったのですか
「……なんなのだわ?」
 ごく普通にバカンスを楽しみに来た、フェドーシヤ・ロゼストベンスカヤ。
 だがよく見ると、島民たちがこそこそ何かを探しているようだ。
 気になったフェドーシヤは、彼らのあとをつけてみることにした。

 とある岩場。
「で、どうだ? いい収穫はあったか?」
「ああ、実は旅人さんたちから贈り物が……」
「こないだの洞窟で新しい宝を……」
 男たちは声をひそめ、麻薬ブローカーめいて密談をしている。
「……何かしら、あれ。漫画かしら……?」
 ひょっこり顔をのぞかせたフェドーシヤ、積み上げられたものに気付く。
 そう、それは漫画である。ただし、エロい漫画だ。
 しかも小さな女の子をメインとした、エルでオーな感じのざっしばかり。
 表紙だけは、爽やかな女の子とポエムが載ってるごく普通のものである。
「ねー、あなたたちどんな漫画読んでるのかしらー?」
「「「!!???」」」
 何気なーく近づいてきたフェドーシヤに、男たちはびっくりして振り返った。
 そして慌てて本を隠す。なんてこった、よりにもよって幼女である!
「……なんで隠すのだわ?」
「いやなんでもないんだよ旅人さん、そうだ! ココナッツジュースはいかが?」
「いただくのだわ。せっかくだし漫画を読みながら飲みたいのだわ!」
「いやそれはちょっと」
「この世界の漫画も気になるのだわ! 読ませてなのだわー」
「「「やべえ、逃げろ!!」」」
「えっ」
 男たち、ココナッツジュースを囮に漫画を抱え、一気に走り出した!
「なーんーでーにーげーるーのーだーわー????」
「「「なんでも!! 子供は読んじゃだめなの!!!」」」
「子供が読んじゃいけない漫画ってなんなのだわーーーー?????」
「うおおおすげえ速度で追ってくるぞ!」
「くそっ、ここは俺が足止めする! お前らは先にいけ!」
「お前の犠牲は忘れねえ……!!」
「もう、どいてなのだわ!!(どんっ)」
「アバーッ!?(海に落ちる)」
「「アイエエエ!?」」
「見ーせーてーなーのーだーわー(ズドドドドド)」
「「アイエエエ!!」」
 男たちは逃げる。逃げ続ける! 少女の純粋無垢を守るために!
 そして……自分たちの社会的なあれこれも、守るために……!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

御狐・稲見之守
おっほぉ~ムルヘルベル殿、この本はすっごいゾ見てみい!

落ちているエロ本をムルヘルベル殿のとこに持っていって逐一見せていこう。お、なんじゃい顔そむけて興味ないんか? そんなカッコしてひとつ上の男のつもりか? 

フフフ、エロ漫画なんかは台詞を朗読してムルヘルベル殿に聞かせてやろう。ムルヘルベル殿は『おにいちゃん』とか呼ばれると嬉しくなる方であろうか? それとも『ご主人さま』とか呼ばせたかったりするかのう? 

よしよし、じゃじゃじゃじゃあ今度はこっちのやつ。今度のはえーっと、おや親族でハーレム物とはまた業が深いやつじゃのう! ムルヘルベル殿はこういうの如何か?


杜鬼・クロウ
きょぬー至上主義
水着は全身
ムルは問答無用で強制参加

次なる時まで~って決めときながら再会はエロ本を介してだった
オチがついたな!(笑顔
そういう運命だから諦めてくれよ賢者サマ(肩がし
因みに玄夜叉はまだ直ってねェ

全然戦争のスピードについてけなくて気付いたらまたこの島に来てたわ(急なメタ
仕方ねェよ呼ばれちまったンだから(ふっ

ムルが好きそうなエロ本渡す
島の人達と性癖垂れ流し大会開始
俺が好きそうなエロ本沢山落としといてくれやオナシャス!
貧乳除き性癖開花も歓迎

ムルどうした?疲れたか?
何?もっと普通の?
ンじゃ、島一周でもすっか

エロ本や海の幸、飲み物持ってUC使用

乗れよ、ムル
閃墨、ムルに一等の絶景見せてヤってくれ


ヒルデガルト・アオスライセン
水着で考え
皆、賢者様の性癖知ってる?いえ気になって
私達は命懸けで性癖を曝しオブオブを撃破してきた訳じゃないですか
でも未だに彼の趣向は知らない
性癖も知らない人に命預けられます?
扇動します
最悪一人でもやり遂げる

そう聞いて下さいよ家出前に私の弟がですね男女の特徴を併せ持った感じの薄い本を隠し持ってて読了しても理解出来なくてあの日から彼が遠い存在になってしまったような心地なんですけどどうしたらいいと思いますか?
子供特有の話の段階を飛ばし

私それっぽい本集めてきますね!秒で!
これをですね、彼の視界内にパッパと見せていく訳ですよ
ド直球薄い本はどう足掻いても視線で追ってしまう筈!
さあ…今日が年貢の納め時ですよ


片瀬・栞
アレンジ、共闘(?)歓迎
水着着て参戦
いやまあこういう事の体験はないけど興味があるお年頃ですし?
エロ本って読んだこと無いのよね、実際
男の子同士のお話に混ざって水を差すのもどうかとは思うのよ?
でもほら。一人で読むのも怖いし、恥ずかしいし…

というのは建前で

年頃の男子の猥談にも興味津々!
恥ずかし悶えるのがちょうかわいい!(残虐

さりげなーく、さりげなーく。男子の集まりに混ざって相槌打ってよう。
女子が混ざっても動じない兵(つわもの)がいるかもしれない。
ほほう、えろ本ってこんな。うわー、えろー
性癖話も混ざる
嫌がられたら素直に撤退。
エロ本お土産にムルヘルベルくんのところにいこーう

性癖:おへそ、お(雄)っぱい


エドゥアルト・ルーデル
アーキロギア氏、お前に特別なエロ本を教える
という訳で一緒に行こ❤
とりあえず雑に巻き込むと心に決めてるんだ…絶対に逃さないよ

ありとあらゆる夏のアクティビティをまるっと無視してウ=ス異本採取でござるよ!
前回は塀のような者共にめたんこやられたからな…次はきちんと集めねば無作法と言うもの…

早速ウ=ス異本集めでござるが…タモだ、タモ網を持つのだ
拙者の見立てではこの地に満ち満ちたエロ・パワーとエロ本求冥人多すぎ問題で戦闘でもねぇのに【お戯れバグ】が発生すると見たね!
そんな訳で飛ぶよ、ウ=ス異本
舞いますぞ、ウ=ス異本
回収!回収でござる!みんなタモは持ったな!イクゾォ!

金髪ツインテ!銀髪ロリ!アバラいいよね…



●エロ本ウォーズ~ぼくらの七日間戦争~
「おっほぉ~ムルヘルベル殿、この本はすっごいゾ見てみぃ!」
「ムル……この本とかどうよ? お前好みじゃねェの?」
「いいえこっちはどうですかね賢者様! これはどうですか!?」
「待つでござる! アーキロギア氏はロリ物がいけるはず……!!」
「いやいや、実は雄っぱいが性癖とかそういう線もあると思うよ!」
「しにたい」
 ノリノリの猟兵たち、この世の終わりみたいな顔でくたびれているチビ。
 何がどうしてこんなことになったのか、それを知るには時間を遡る必要がある……。

 というわけで、ちょっと前のこと。
「いやー大漁大漁、ほんとにエロ本ばっかりねこの島~」
 大量の宝を手に入れてホクホク顔の片瀬・栞は、ある人物を探していた。
 彼の名はムルヘルベル・アーキロギア。何度か転移を頼んだグリモア猟兵だ。
 そしてこの気の狂った島に猟兵たちを招き入れることになった人物でもある。
 その経緯はいまさらこんなところに書かんでもOPを見れば一目瞭然だが、
 とにかくムルヘルベル本人はエロ本とかそういうのに辟易していたらしい。
 ちなみにこのシナリオでエロ本絡みの話は三度目になるのだが、
 ムルヘルベルはそのたびに羞恥プレイを喰らっている。どんな予知だよそれ。
「あれだけエロ本の話してたんだから、きっとエロ本が好きに違いないよね!」
 栞は満面の笑みで言った。もちろんこの小娘、分かった上で言っている。
 そういう純粋無垢なキャラを装って羞恥プレイするつもり満々なのだ。
 何かに付けて男子同士のワイ談を盗み聞きしようとするやつはろくなもんじゃねえな!

 まあそんなわけで、栞はさっそくムルヘルベルを探していたのだが……。
「おいムル! お前は俺と来るよなァ?」
「ちょっと待ってほしいでござる! アーキロギア氏は拙者が連れてくんだゾ!」
 そのムルヘルベルは、なんか男同士で取り合いになっていた。
(やだ、まさかこんな島でまさかの修羅場に遭遇!?)
 栞、思わず口元を抑えてぽっと顔をあからめる。彼女はお年頃だ。
 しかも片方の顔のいい男……杜鬼・クロウは実際スタイルもたくましく、
 雄っぱいが性癖である栞は、そのたくましい胸板に一瞬グッと来てしまった!
 なおもう片方の男はというと、シュノーケルにガスマスクを着けた不審人物だ。
「そもそも誰だよお前ェ!? 顔を見せろ顔を!」
「ドゥフフフ……拙者のハンサム顔を見たいのでござるか~?」
 カポォ……マスクの下から出てきたのは、髭まみれの不審者笑顔! コワイ!
 黒ひげ、もといエドゥアルト・ルーデルは、にこりとキモい笑顔を見せた。
「さっアーキロギア氏、拙者と一緒にエロ本拾いに行こ♥」
「待て待てェ! いいか、ムルは俺とこの島を楽しむンだよ!!」
 クロウはムルヘルベルの肩をガッと掴んだ。そして、顔のいい笑顔を見せる。
「なっムル。せっかくエロ本で再会したんだ、エロ本を探しに行こうぜ!」
「イケメン殿もエロ本探しが目的なんじゃねーかでござる!!」
「バカ野郎!! もちろんそのあとの性癖暴露談義もセットだぜェ!!」
「なんという隠さなさでござるか、まるで覇王色の性癖でござる……!!」
 なんか敵対してんだか通じ合ってんだかわからねえノリの二人だった。
 なおそんな感じで取り合い(?)されているムルヘルベル本人はというと、
「しにたい」
 げんなり顔であった。この世の終わりみたいな顔で、助けを求めていた。
「はっ! そこのオヌシ! オヌシだ、栞よ! ワガハイを助けてく」
「あっムルヘルベルくん! お土産のエロ本持ってきたよーぅ」
「オヌシもてきか!?!?!?!?!」
 逃げ場などない。どうあがいても絶望。ムルヘルベルは崩れ落ちた。
 しかしそんな彼にも、救いの手は差し伸べられたのだ……!

「ちょっと待てぇーい!!」
「「「!?」」」
 突然の声! 一同が超えのほうを見やると、そこには!
「いたいけなひとつ上の男を取り囲んでのリンチ、見逃せんのう!」
 腕組して高いところに仁王立ちする、御狐・稲見之守が居たのだ!
「だだだだだ誰がひとつ上の男か!?」
「いやほらマフラーしとるし……というか暑くないんかムルヘルベル殿」
「服装以前にオヌシらの無駄な熱気のせいでワガハイもう死にたいんであるが!!」
 ぎゃーぎゃー騒ぐムルヘルベルはさておき、ふわりと着地する稲見之守。
「よいか。男三人が集まって男を取り合うなど、その手の趣味にしか見えんゾ。
 そうでないならばやめておくべきじゃ。ほれムルヘルベル殿も困っておる」
「おお、稲見之守よ。愉快犯みたいな顔をしておる割にはオヌシもなかなか」
「どうせならエロ本を探すより音読してやったりするほうが面白そうじゃろ?」
「オヌシもか!!!!! オヌシもなのか!!!!!!!!!」
 ムルヘルベル、今度こそ崩折れた。やっぱり神様なんて居なかったよ……。
「お、音読プレイ、だと……!? ムル、お前そンなコアな趣味が……!?」
「いやないが!? クロウよ、オヌシは勘違いしすぎなのだが!?」
「なんだぁ~アーキロギア氏~、拙者が本当の催眠音声教えてやってもいいでござるよ?」
「失せろである!!!!!」
「へーそっかー、ムルヘルベルくんはそういう性癖なんだー」
「栞オヌシどこまでちゃんと話聞いておった??????」
「じゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃあ! このハーレム物はどうじゃ!?」
「じゃあじゃあうるさいんであるよオヌシはもぉ!!」
 唯一のツッコミ役となったムルヘルベル、ぜいぜいと息を整える。
 なんだこの地獄は。自分はたまの休みにバカンスをしに来たはず!
 だから来たくなかったんだよこんな島! ムルヘルベルは泣きたくなった。
「お待ちなさい!!」
「「「「!?!?」」」」
 と、そこに颯爽たる声! 一同は声がしたほうを振り返った!
「その声は……オヌシか! ヒルデガルト!」
 何度も彼女を送り出してきたムルヘルベルは、期待を籠めて彼女を見た。
 そう、ヒルデガルト・アオスライセン――麗しい銀髪の乙女を。
「オヌシは何度となく、強敵との戦いに力を貸してくれた猟兵……!
 ワガハイは信じておるぞヒルデガルト、オヌシのその善性を!」
「あまり照れ臭いことは言わないでください賢者様、私はただの小娘です」
 ヒルデガルトはふぁっさぁ、と気品を感じさせる仕草で髪をなびかせる。
 実に堂の入ったお嬢様ぶりだ。まあ今は家出してるんだけども。
 ともあれヒルデガルトは、ブルーブラッドとしての堂々とした面持ちで、
 ムルヘルベルをいじめ……もといからかい……もとい遊び……もといじゃれ……いやもうリンチでいいなこれ。とりあえずいたぶっていた連中を見渡す。
「そもそも考えてみなさい、あなたたち」
「考える……? 一体どういうこった?」
「私たちはひとつ、重要なことを見落としているということです」
 訝しげなクロウに対し、ヒルデガルトは謎めいて言った。
「はっ、わかったゾ! 誰からムルヘルベル殿を辱めるかじゃナ!?」
「いまオヌシ辱めるって言ったよな? 辱めるって言ったであるよな!?!?」
「違います。どうやら誰もわからないようですね」
 ヒルデガルトは髪をもう一度なびかせ、凛とした面持ちで一同を見渡した。
「――私たちは誰も、賢者様の性癖を知らないということです」
「は?」
「「「「ああ!!(手をぽん)」」」」
「いや何を手を打って納得しておるかオヌシらー!?」
 もうダメだ、おしまいだ……! どこかの王子みたいに崩れ落ちるムルヘルベル。
「わたしたちは命懸けで性癖を曝し、敵を撃破してきたわけじゃないですか」
「そのとおりでござる! しかも二回あったんでござるよ、二回!!
 つまり百倍ということでござるよアーキロギア氏! わかるかこの算数が!!」
「言葉の意味はわからねェが、実際ムルの性癖は気になるぜ……!!」
「うーん、あたしはわりとどうでもいいけど苦しんでるのが面白いからアリで!」
「なかなか話のわかる娘じゃナ。苦しむグリモア猟兵、ええよね」
「いよいよ邪悪さ隠さなくなって来たなオヌシらは!?!?」
 なんでワガハイこやつらを転移させてしまったんだ? 賢者は後悔した。
 崩れ落ちたムルヘルベルを見下ろすヒルデガルト。そして言った。
「性癖も知らない人に生命を預けられない……いにしえの言葉です」
「ワガハイ聞いたことないんであるが????」
「というわけなので賢者様」
「ああそうだ! 性癖を教えろや賢者サマよォ!!」
「裏切ったなクロウー!! というかオヌシ玄夜叉(※クロウの愛剣のこと。帝竜戦役で折れた)はどうしたーッ!?」
「まだ直ってねェ! そンなことより重要なことがあンだろうが!!」
「そうじゃゾ! 滅多に無い好き勝手チャンスじゃからナ!」
「オヌシはいつでも好き勝手しておるだろうが稲見之守ーッ!?」
「とにもかくにもウ=ス異本採取でござるよアーキロギア氏!
 これだけ皆がやる気なんでござる、きちんと集めねば無作法というもの……」
「捨ててしまえそんな作法!!!!」
「いやー恥ずかし悶えてるムルヘルベルくん面白いなー」
「どこの残虐超人だオヌシはぁああああ!?」
 苦しめられるムルヘルベルを見て、ヒルデガルトは頷いた。
「扇動成功ね」
 一番の邪悪こいつじゃねえか!!!!!

 ……そして、話は現在に戻る。
 ムルヘルベルは稲見之守にからかわれてはクロウに詰問され、
 なぜかタモを持ったエドゥアルトに強制同行させられては、
 面白がった栞にけらけら笑われ、ヒルデガルトにロールシャッハテストめいてエロ本を次々に見せられていたのである。
「あれかのう、ムルヘルベル殿は『お兄ちゃん』とか呼ばれるのが嬉しくなるほうであろうか?」
「ワガハイ100歳であるが!? そもそもそんな性癖はないのである!!」
「となると『ご主人さま』とか『マスター』とかそういう方向じゃねェの?」
「クロウ、ワガハイには一応そう呼んでくれる助手みたいなものがおるからそれは勘弁してくれぬかマジでいや本当に」
「あ……???(急に三代目顔になって包丁を取り出すエドゥアルト)」
「うわっ髭のおじさんが急に刃物持ち出した!? なんで!?」
「おそらく賢者様のことを羨んでとかではないかしらね……」
「なんで!? ねえなんでワガハイ生命の危機に陥っておるの!?」
 ムルヘルベルは半泣きであった。周囲には大量のエロ本が散乱している。
「いやしかしすげェな! 三人寄れば文殊の知恵ってやつだなこれァ!」
「言葉の使い方が完全に間違っておるであろうがクロウ!!」
「細けェこたいいンだよムル! きょぬー本がこんなにたくさん……!!
 なァムル、あれか? お前実はつるぺたなほうが好きだったりすンの?」
「オヌシが好きな本に反応せぬからってそっちだと断定しないでくれぬかな!?」
「えーやだーワシいやらしい目で見られちゃうのじゃー(くねくねする稲見之守)」
「おいこいつから殺していいのかである(真顔魔導書開きながら)」
「性癖! そうだ、聞いてくださいよ賢者様!!」
「ひいっ!? ななななんんであるか!?」
 バン!! といきなり地面を叩くヒルデガルトにビビる賢者。
「家出前に私の弟がですね男女の特徴を併せ持った感じの薄い本を隠し持ってて読了しても理解出来なくてあの日から彼が遠い存在になってしまったような心地なんですけどどうしたらいいと思いますか?(一息)」
「えっなんでいまワガハイにそんな話するんであるか???」
「賢者様はそういう性癖なのかなーと」
「そんなわけがないであろうが!?!?」
「じゃあ何が性癖なんですか! 今日という今日は逃げられませんよ!!」
「そうじゃそうじゃ! いままでワシらをさんざっぱら辱めよって!」
「現在進行形で辱め受けてるのがワガハイであろうが!!!!!!」
「もしかしておへそとか?」
「…………(栞の言葉に露骨に沈黙するムルヘルベル)」
「「「こ、これは、まさか……!!(顔を見合わせる残り三人)」」」
「いや待て違う!! 違くてであるな、ワガハイは」
「大変だー!! 大変でござるー!! 暴れエロ本でござるー!!」
「「「「「暴れエロ本!?!?!?」」」」」
 ダバダバ駆け込んできたエドゥアルトの言葉に二度見する一同。
「拙者の見立て通りでござる……この地に満ち足りたエロ・パワーと、エロ本を求める者、すなわち冥人(くろうど)多すぎ問題で神の怒りが炸裂したでござる!」
「猟兵の言う台詞じゃねえのである……(愕然とするムルヘルベル)」
「物理演算の神の祟りでござる! エロ本が荒ぶっているでござるよ!!」
 空を見よ! 舞い飛ぶエロ本! ガタガタ痙攣したと思ったら打ち上がる島民たち!
 ALAS! デバッグが不十分なオープンワールドゲーみたいな地獄がここに!
「というわけでタモを用意したでござる!」
「まったくこんな形でカタストロフとは油断できんナ!」
「えっこれそこまでの災厄なの!? カクリヨでもこんなのないと思うよ!?」
「チッ……いいですか賢者様あとで必ず聞き出しますからね」
「まさかこンな形でユーベルコードを使うたァな……来い、閃墨!!」
 ばっさ、ばっさ。濡羽色の八咫烏は心底嫌そうな顔で飛んできた。
「さァ乗れムル! コイツでエロ本を回収しに……あれ? ムル???」
「ワガハイは付き合っていられん帰るのであるー!!」
「あっ賢者様が逃げ出しましたよ! まずはあっちを捕まえましょう!」
「よし捕まえたらもう磔じゃナこれは!」
「えっ目的変わってる!? 面白そうだからいいけど!」
「うおおお拙者らの戦いはこれからでござるーーーーー!!」
 乱舞するエロ本! 逃げ出す賢者! 追いかける猟兵たち! エロ本!
 何もかもが狂った状況! 荒れ狂う神! どんどん打ち上がる島民!
「――夏、真っ盛りって感じだなァ」
 いい感じの角度で空を見上げる顔のいいクロウであった。
 こんな感じでまとめても全然まとまんねえよ! なんなのだこれはどうすればよいのだ!!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

イージー・ブロークンハート
★+レグルス
(絶句)
(本当にあったエロ本の島)
ムルへルベル・アーキロギアーーッ!
(液体をバケツに入れて担ぐ。クリスタリアンは重い?【限界突破】だ)
お前だけ逃すかオラァッ!行きとうないじゃねえ来るんだよ!!ロクから聞いたぞ前回の件ッ!!お前だけ吐かないとかダメだろ来いッ!
ロクちょっとあっち行って聞かないでね!!
オラァどれだ好みの本はッ!!
好みじゃねえの顔面に乗せて砂に女体盛りされてーのか馬鹿野郎本当におつかれさま!心中お察しするわ!!
公平のために言うけどオレは二の腕と太ももが好きです!ゆるふわはかわいい!
ジャックはど――…(流暢に明かされる性癖)(天を仰ぐ)(よっぽどの馬鹿で勇者だこれ――…!)


ジャガーノート・ジャック
★+レグルス

(ザザッ)

では美脚の何が良いのかを語ってゆくとしようか言わずもがなどんな脚も素晴らしいインドア派の柔らかくいささか肉を持て余した脚アウトドア派の引き締まったカモシカの様なスポーティな脚太陽を照り返す白い肌も夏の色を肌に写しとったような褐色もどれも素晴らしいだが敢えて言おう今年のトレンドは白のハイサイソックスデニール指数はやや低めの肌の色合いが薄ら透けて見える塩梅……それだけではない此処に 水を……足すッッッッこうする事でハイサイソックスが水に透けてより一層肌の色を艶かしく引き立てるのだ更にガーターも足す事でより完璧な脚線美を再現し(ジュウウウウウウウウウウゥゥ(卵の焼ける音))


ロク・ザイオン
★+レグルス

な。
(ラピュタほんとにあったろ?みたいな顔をする)

今日のレグルスの仕事は、ムルヘルベルを、ゆっくりさせる。
大丈夫。
おれは海も得意だから。
(酒も食材も用意した
さあ、リュウグウの持て成しを見せてやろう!)
風が通るとこ、座ってて。
狩りしてくる。
あ、ジャックはこっち。
(何故か相棒だけギンギンの日向に配置)

(今や海の恵みをも知る森番
新鮮なのをたくさん取ってきてあげよう
離席してる間の話は聞こえてない!安心!)

たまご焼けた?
やっぱり、相棒はすごいな。
じゃ今度はカニな(ジュウウウウウウウウ)


……えっちか?
興奮したのか。赤くなるの。
そっか。
知ってる。
……仲良し以外に、するのは、よくないぞ。
な。



●そもそもの発端はあなたたちなんですよ
「な」
「…………」
《(何かをブツブツ言い続けている)》
 あったろ、ラピュタ。みたいな顔のロク・ザイオン。
 絶句するイージー・ブロークンハート。
 何かをブツブツ言い続けているジャガーノート・ジャック。
 彼らはやってきた。そう、この呪われた島、素敵なリゾート地へ。
 呪われた島と素敵なリゾート地って一行に並ぶ文字じゃねえな。まあいいや。
「今日のレグルスは、ムルヘルベルを、ゆっくりさせることだ。な、ジャック」
《(何かをブツブツ言い続けている)》
「うん、そうだな。おれは海も得意だから大丈夫だ」
「いや大丈夫とかじゃなくてロクあのさこの島は」
「イージーは、な。ムルヘルベル連れてきてくれ、な」
「アッハイ」
 なにやら律儀に準備しているロクの言うことをおとなしく聞いたイージー。
 とぼとぼと日陰から出てくる。しばしぽかんとしていて、我に返った。
「…………ムルヘルベル・アーキロギア」
 白い砂浜。
 青い空。
 エメラルドの海。
 そこらへんに落ちてるエロ本。
 真っ赤な太陽。
 緑のヤシの木。
 赤いカニ。
 そこらへんに落ちてるエッグいエロ本。
 寄せては返す波……。
「ムルヘルベル・アーキロギアーーーーーーーーッッッ!!」
 彼は叫んだ。なんにも悪くないグリモア猟兵の名前を。
 ただグリモアに見せられちゃったと言うだけの可哀想な少年めいた賢者を。
 ヒヒヒ! そうそうあっしは何も悪くねえんでごやすよ! イヒヒヒヒ!
 すべてはみなさんが望んだことでございますからねえ、キーッヒヒヒヒ!
「お前だけ逃すかオラァッ!! 何処に居るんだ出てこいオラァア!!」
 イージーは探した。かの邪智暴虐なるグリモア猟兵を逃がさないために。
 イージーは聞いていたのだ。前回、この島で何があったのかを。
 だったらあいつだって話さなきゃダメだろ! 何を? 性癖を!(某バンド風)
 そういうわけで、なんとしてもムルヘルベルを拉致ろうとしていた!
「うおおおおどこだムルヘルベル・アーキロギアーッ!!」
「しにたい」
「そこか見つけたぞムルヘルベル・アーキうわぁああああ!?」
 イージーは絶叫した。エロ本に囲まれて死にそうになっている賢者を見て!
「ムルヘルベルーッ!? ど、どうしたんだ、このエロ本は……!!」
「おお、オヌシは……ヴァルギリオスとの戦いで力を貸してくれた……」
「そうだよ! いやマジで何があったのこれ!?」
「ううっ、話せば長くなる……」
 ムルヘルベルはへろへろであった。精神ダメージで死にそうになっていた。
 何があったのかって? それは、このひとつ前のリプレイをぜひ読んでね!
「とにかくワガハイはもうダメである」
「えっダメって何が」
「さらばである……あとは任せたの、だ……」
 がくり。ムルヘルベルはツッコミ疲れと精神的ダメージで倒れた。
「む、ムルヘルベル!? ムルヘルベル!! ムルヘリあいって舌噛んだ!!」
 というわけでイージー、急いで液体化した賢者をバケツに入れて持っていく。
 急げ、イージー! グリモア猟兵のメンタルポイントはもうゼロよ!!

「あ。イージー戻ってき」
「助けて先生!! 急患です!!」
「きゅうかん」
 バケツからでろんと溢れる液体。もとい、ムルヘルベル。
「しにたい」
「きゅうかんだ」
 ロク、液体化した(してない)ムルヘルベルを特等席へ連れて行く。
「ここ風通しがいいから、な」
「先生、ムルヘルベルは……ムルヘルベルは大丈夫なんですか!?」
「なんとかなる。ジャックも煮えてるし」
「えっ煮えて えっ」
 イージーはなぜかギンギンの日向に置かれてるジャックを二度見した。
《……脚……太腿……タイツ……ソックス……(ブツブツブツ)》
(あっこれ下手に触れるとやばいことになるな)
 明らかにただならぬオーラを発してるジャックから目を逸らすイージー。
「じゃあ俺は新鮮な素材色々取ってくるから、な」
「う、うん! ロクはあっちいっててね!!」
「待ってろムルヘルベル、な」
 ロクは海の幸を取りに行った。イージーはムルヘルベルを揺さぶる。
「おいムルヘルベル!! 起きるんだムルヘルベル!! ムルヘリいってぇまた舌噛んだ!!」
「うう……はっ、こ、ここは一体!?」
「ロクの用意してくれた休憩所だよ……大丈夫か?」
 やっと正気に戻ったムルヘルベル。イージーを見てこくりと頷く。
「ああ、オヌシのおかげである。本当に助かっ」
「じゃあどれが好みの本だオラァ!!」
「えっ」
 どっさー。目の前に置かれる大量のエロ本。
「えっ」
「えっじゃねえよ好みじゃねえの顔面に載せて砂に女体盛りされてーのかバカ野郎本当にお疲れ様!! 心中お察しするわ!!」
「オヌシいたわってくれるのかワガハイ追い詰めたいのかどっちであるか!?」
「違うよ!! ただ公平のために性癖を聞いておきたいんだよオレは二の腕と太腿が好きです!!!!!」
「オヌシ何言っておるのだ???」
《――太腿》
 それまで虚空を見つめていたジャックがギュンッとふたりを見た。
 びくぅ! と思わずジャックを見るふたり。しばし沈黙。
 ……すると突然カーッ! とバイザーが輝いた!
《――では美脚の何が良いのかを語ってゆくとしようか言わずもがなどんな脚も素晴らしいインドア派の柔らかくいささか肉を持て余した脚アウトドア派の引き締まったカモシカの様なスポーティな脚太陽を照り返す白い肌も夏の色を肌に写しとったような褐色もどれも素晴らしいだが敢えて言おう今年のトレンドは白のハイサイソックスデニール指数はやや低めの肌の色合いが薄ら透けて見える塩梅……それだけではない此処に 水を……足すッッッッこうする事でハイサイソックスが水に透けてより一層肌の色を艶かしく引き立てるのだ更にガーターも足す事でより完璧な脚線美を再現してくれるそうまるで一流のギタリストとドラマーが出会うことで至高のメロディが奏でられるようにあるいは生トマトとモッツァレラチーズを同時に食べることで生まれるまさにこれこそがパーフェクトハーモニーいやもちろん黒タイツのよさも本機は忘れていないむしろそれは照りつける太陽のように常に心のなかにあるものでありあえて語ることではないのだがそれを口にする自由もあるだろうそこで本機が提案したいのは黒タイツに白のアイスを落とすというアイデアだそうたとえばバニラクリーム!!!!!夏といえばアイスであり夏にタイツを履いていると成ればそれは当然相応に熱気を帯びているそこに冷たいアイスが落ちるつまり即座に融けていく黒いタイツの表面をアイスが伝っていくのは実に艶やかな光景となるだろうこれぞまさしく侘び寂びというわけだわかっただろうか》
「「アイエエエ!!」」」
 イージーとムルヘルベルは抱き合って震えた。なにこのレグルスこわい!
 なお、そのジャックの鎧の表面ではたまごがいい感じに焼けていた。
「たまご焼けた? 相棒はすごいな。じゃ、今度はカニな」
 ひょこひょこ戻ってきたロクが新鮮なカニを乗せる。ジュウウウウ!
 そしてガタガタ震えているイージーとムルヘルベルの顔を見た。
「……青いけど、赤いな。ムルヘルベルの顔」
「えっ」
「えっちか?」
「は?」
「興奮したのか。赤くなるのは、そうだって聞いた」
「は? え? だ、誰からであるか?」
(イージーを指差す)
(二度見するムルヘルベル)
(えっ嘘でしょって顔をするイージー)
「大丈夫だ、ムルヘルベル。おれは、えっちを知ってるからな」
「いや何も大丈夫ではないのだが??? イージー、オヌシ……」
「あれぇなんでオレが悪いみたいになってんだこれ!?!?」
「……仲良し以外に、するのは、よくないぞ。な」
「うんしかもこれワガハイが説教されておる側だな!?!?」
「そうだぞよくないぞ!」
「イージーも、な」
「あれぇオレも!?!?!?」
《――うわけで本機はさらに提案したいストッキングをあえて伝染させ(ジュウウウウウ)》
 歓待って、なんだろうね。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

十河・アラジ
◆フルイドと

浪漫探求(復唱)
えっ

こ、ここが噂の例の島!?
ホントにあったんだ……べべ、別に気になってたとかでは……!(嘘)

実は、ボクはちょっとだけ期待しているんだ
ひと夏の出会い……いや女性との出会いとかではなく
こう、あれだよ
色々あるわけじゃないか、本とかが
知り合いの男子たちはみんな語れる熱いものを持ってるからそういうの羨ましくて
ボクにも実はまだ眠っている性癖とかがあるんじゃないかなって

つまり胸が大きいとか、年上系とか、姉妹系とか、シスターとか、それだけじゃない何かに出会えることを……!
も、もちろんそこも好きなんだけど(照れ)(小声)

そう、言うなれば自分探しさ(ちがう)

◆どうにでもしてください


零井戸・寂
◆アラジと

(ライフストック削って作りだした分身(いざという時の為に作った僕と鎧の事誤魔化す為のUC)が鉄板にされてる)(BBQか?つーか地獄絵図だなあそこ)(後でロクは叱ろう)(所で言語野バグってないあの分身??)

まぁいいや
とにかくアラジ
折角だし一夏の時を過ごすとしようか……浪漫探究(※意味深)とかな!
(島に来てなかったしな君。という訳で)

へいそこの島のナイスガイこの子に見合う浪漫を一緒に探してくれないかぁ!!(コミュ力の無駄遣い)

個人的にはこう脚がいい感じの……ハイサイソックス(白)が水に濡れる感じのを……どっかで聞いた?気のせいだよ(言いくるめ)

いや趣味だいぶ姉妹系寄りだな君

◆好きにして



●寿命削り出して作った分身の有効活用がアレで本当にいいの?
「地獄絵図だなあそこ……」
 なんか日陰で繰り広げられてる歓待(じごく)を遠くに見ながら、
 零井戸・寂は思った。あとであのロクってやつは叱りつけようと。
「……まあいいや。それで、アラジ?」
「う、うん」
 にこり。零井戸の笑みを受けた十河・アラジはびくっと肩を震わせた。
「せっかくだし、ひと夏の時を過ごすとしようか。僕らふたりで」
「えっ、う、うん」
「浪漫探究とか、ね!」
「ろまんたんきゅう」
「エロ本探しってことだよ」
「え、えろ……(顔を赤らめるアラジ)」
「大きな声で言うんだよアラジ! エロ本探しと!!」
「え、えろほんさがし(消え入りそうな声)」
「エ・ロ・ホ・ン・サ・ガ・シ!!」
「エロ本探し!!!!!!!」
 やけであった。多分夏の太陽でふたりとも脳がやられてんだと思う。
「……まあ冗談はさておき」
「えっいまの復唱しないと怒られるとかそういうのじゃなかったの!?」
「そんなことするわけないだろ。それよりまさかアラジが来てくれるとは思わなったよ」
「いやまあ、それは……べ、別に気になってたとかじゃ」
「そこは嘘とかなしで行こうよアラジ、ね!」
 肩を掴む零井戸。笑顔が怖い。……本当に怖い。
 アラジは軽く震えながら、やがてぽつぽつと内面を語り始めた。

「――実はボクは、ちょっとだけ期待しているんだ」
「えっ急にシリアスな語りから入ったね……一体何を?」
「ひと夏の出会い……あ、といっても女性との出会いとかじゃなくてね!?」
「うん(菩薩のような微笑み)」
「こう、あれだよ。色々あるわけじゃないか、本とかが……!」
 アラジは知っていたのだ。このガンダーラ、もしくはサンクチュアリを。
 おお、カセンジキ島。宝眠る楽園。男たちが集う最後の故郷。エロ本塚。
「……みんなはさ、熱く語れる性癖(もの)を持ってるでしょ?
 実はボク、そういうのがちょっとだけ羨ましくて……ね」
「そうか……アラジ、君もまた悩める浪漫流離人(さすらいびと)だったんだね」
「なにその単語はじめて聞いたんだけど」
「大丈夫! きっと新しい性癖に開花出来るよ! というわけで」
 ぴしーっ。零井戸は大きく大きく、まっすぐに手を上げた。
「へい、そこの島のナイスガイ! この子に見合う浪漫を一緒に探してくれよ!」
「フルイドーーーーーーっ!?」
「「「任せときなぁ!!!(ずどどどど)」」」
「しかもたくさん出てきたー!?!?」
 隠して、少年たちのひと夏の冒険が始まった……!

「おい見ろよボーイ! あそこの木!」
「えっ、エロ本が!?」
「いやあのでけえカブトムシ! 捕まえようぜ!」
「アッハイ」

「ヘーイボーイ! あそこを見てごらん! あの河原さ!」
「こ、こんどこそエロ本が!?」
「いや違うよあの石めっちゃきれいじゃね!? ほらめっちゃ丸い!」
「アッハイ」

「ワオ! ご覧ボーイ、あの草むらの中!」
「こ、今度こそ……!」
「いや全然違うよほら見てこの木の棒ちょーかっこいい!!」
「アッハイ」

 …………。
「全然エロ本見つからないんだけど!?!?」
 だんっ!! 休憩に入ったレストランでアラジは机を叩いた。
 そう、なぜか彼を連れ回した島民たちは、完全に夏休みの子供状態だった。
「でも虫は捕まえたし山ほど枝も石も拾ったんだねアラジ」
「そこはまあ、かっこよかったからつい……」
「わかるよ……(菩薩の微笑み)」
「ねえフルイドここに来てからテンションおかしくない???」
「まあまあ。そう言うと思って僕もさ、探してきたんだ。ほら」
 どっさー。テーブルの上に山と積み上げられるエロ本!
「こ、これって!」
「まずは巨乳ものでしょ。あとは年上系に、姉妹系、あとシスターと」
「なんてこったボクがもともと好きなものばっかりじゃん!!」
「ふふっ、いいねアラジ。照れが少なくなってきたよ。そうでなきゃ」
「……で、こっちの山はなんなんだいフルイド」
「ああ? これ? 脚がいい感じのやつ」
「脚がいい感じのやつ」
「ていうか君趣味がだいぶ姉妹系寄りだなそういうの好きなの?」
「へ、へへっ、まあね……(鼻の下をこする)」
「なんでちょっといたずら小僧みたいになってるのさ」
 ため息をつきつつ、零井戸は優雅に脚のいいやつを読み始めた。
「す、すごいよフルイド! こんなレストランの中でエロ本を読むなんて!」
「そりゃまあ、どうせ男しかいない島だからね! アラジも読む?
 とくにさあこのハイサイソックス(白)が水に濡れるのとかいいよね一層肌の色を艶やかに引き立ててくれるしガーターを足すとさらに完璧な脚線美が再現してくれるっていうかさデニール指数やや低めだと肌の色がうっすら見えてなおさらいいと思うんだけどアラジはどう思う?」
「ごめんちょっと早口すぎて聞き取れなかった」
「うんだからね(以下略)」
「フルイドがこんなに話し続けるの初めて見たな……」
 ややビビりつつエロ本を読むアラジ。すると……おお!
「こ、これは……!!」
「アラジ、まさか見つけたのかい!? 魂が震える一冊を!!」
 アラジが手に持つエロ本……それは!
 ある日突然美人姉妹の家に転がりこむことになり、なんかこうわーおな感じになるやーつであった!
「君本当に姉妹ものが好きだな」
「何!? 悪い!? フルイドだって好きじゃん!!!!」
「僕はちょっと脚が好きなだけだよ!!」
「ボクだってそうだよ!! しかもこれすごいんだよ家が教会ってことで全員がシスター、でも実は家族全員がサキュバスっていう設定なんだサキュバスかあサキュバスすごいよねしっぽとかさあ羽根とかありだしいや実際の悪魔はもう聖者としてもちろん斃すけどね空想は空想っていうかこう」
「急に早口になるよね」
「フルイドだってそうだったじゃん!!!!!!」
 しばらく喧嘩になったとかなんなかったとか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フェルト・フィルファーデン
語るわ、王子様を。

あるところにお姫様とファストフード店みたいな殿方がいたわ2人は同じ人形遣いってこともあり仲良くなって綺麗な景色見たりレーザーの星空見たり竜退治したり海行ったり色々してるうちにお姫様は彼を好きになっちゃってでも大変彼は超鈍感でデリカシーゼロで女性に興味ないのその上彼は時々見せる優しさで長生きしろとか死ぬなとか居場所になってやるとか言うししかも素よ素勘違いするわ当たり前よお姫様が頭お花畑になっても仕方ないのよ何あれ天然なのああもうカッコいいあれがわたしの王子様なのかしらワイルド系で強引なのもいいわよねえっ何の話って王子様の話よ全部言ってスッキリしたかったとかそういうのじゃ(文字数


ケンタッキー・マクドナルド
(あのクソ眼鏡寿命削ってまで鎧と生身の両方で来てやがる……)

ははァ……さては弩級の馬鹿だな?てかこの島来てる連中軒並み馬鹿じゃねェのか?

俺?
いや虫の知らせっつゥか危険な存在を検知したっつゥか……主に妖精コンプレックス的な意味で

何 備えァ完璧だ
天敵の猛威を感じたら急造したこの「K.F.C.(キリングフェアリーコンプレックス)」で容赦なく屠る、それだけだ

つゥか良くもまァあるわ阿呆みてェな本が ンなモン見て何が楽しい……

(手の写真集が目に入る)

…………。


(捲る)
…………。

……成る程
手袋に 指輪
そォいうのもある訳か……装飾案として覚えとくとするか

然し妙に惹かれる
何故だ

【好きな部位:手】

※色々好きにして



●300文字に思いをつぎ込むプレイングが多すぎる
「あるところにお姫様とファストフード店みたいな殿方がいたわ2人は同じ人形遣いってこともあり仲良くなって綺麗な景色見たりレーザーの星空見たり竜退治したり海行ったり色々してるうちにお姫様は彼を好きになっちゃってでも大変彼は超鈍感でデリカシーゼロで女性に興味ないのその上彼は時々見せる優しさで長生きしろとか死ぬなとか居場所になってやるとか言うししかも素よ素勘違いするわ当たり前よお姫様が頭お花畑になっても仕方ないのよ何あれ天然なのああもうカッコいいあれがわたしの王子様なのかしらワイルド系で強引なのもいいわよねえっ何の話って王子様の話よ全部言ってスッキリしたかったとかそういうのじゃなくてわたしはただ王子様のことを語りたかったのよだってこんなこと本人が居るところじゃ言えるわけないものわたしが勇気出してそういう流れにしようとするとなぜか喧嘩になっちゃうしいやなぜかって言ってもそれは彼が気が短いのがいけないんだけどまあでもそういう乱暴なくせに肝心なときにはかっこいいこと言うのがずるいのよねだってわたしはいままで自分の寿命なんてどうだっていいと思ってたのよそもそも誰もわたしの生命なんて気にしてないだろうってもちろん今はそんなことは考えてないわけどねやっぱりそこの考えを変えたのは彼の言葉があってこそなのよね本当なんなのかしら彼ったらあんなに女性へのデリカシーがないくせにいざわたしが無茶をしようとするとむちゃするなって自分のことみたいに怒って不機嫌になってああもうそういう不機嫌になった顔もかっこいいんだけど完全にやられちゃってるわねわたし誰がどう見ても王子様には見えないんだけどっていうか王子様ではないのだけれどわたしの目にはキラキラして見えちゃうのよ仕方ないわ愛しているんだものいや違うわわたしは王子様の話をしているのであって特定の誰かの話をしたいのではないのなのに彼はいつだってわたしの意識に割り込んでくるのよねえ聞いてるあなたたちなんでぐったりしてるのわたしの話に付き合いなさいまだまだ語り足りないのよおもに彼の神業的な人形師としての腕前とかそういうところをこれから語っていくんだから覚悟してちょうだいねほら顔を上げなさい逃げようとしても無駄よわたしの騎士人形たちが包囲しているものあと三時間ぐらいは余裕でぶつから行くわよ!!」
「何やってんだフェルト」
「ケケケケケケケケケケケン様!?!?!?!?!?!?!?」
 あまりの困惑ぶりに泡吹いてぶっ倒れそうになるお姫様であった。

●ところでその鈍感系王子様が何やってたかっつーと
「あのクソメガネ、寿命削ってまで来てやがる……」
 なにやらレストランで友人らしき少年と言い争いをしている顔なじみ……と、
 その顔なじみが変身しているはずの猟兵(分身。肉を焼いている)を見て、
 ケンタッキー・マクドナルドは呆れた顔になった。
 そして周りを見渡す。エロ本。エロ本を探すバカども。
「ったく、この島に来てる連中軒並みバカだなァ……」
 そんな島にフェルト・フィルファーデンが来ているとは露とも知らない。
 だがなぜか嫌な予感がしていた。主にフェアリーコンプレックス的な意味で。
「まァ天敵が現れたらぶっ殺してやりゃアいいンだ……あ?」
 と、ぶらぶらしていたケンタッキー、何やら一冊の本が目に止まった。
 それはわりとマニアックな、手首から先を撮影した手の写真集である。
 かなりマニアックなので、誰も目をつけていないようだ。
「ったく、本を捨ててンじゃねぇよ本を……」
 言いつつ拾い上げ、ぺらりとめくる。
「…………」
 めくる。
 この手のフェチズムに訴えかけるエロ本(エロ本なのか?)は、割と需要がある。
 イヤーンなヴィデオの中には、ひたすら風に舞い上がって飛んでいくビニール袋を撮影したという謎の映像もあると言われているほどだ。
 そんなわけで、写真集には様々な角度から撮影された手が映っていた。
 ケンタッキー、無言でめくる。そして凝視する。
 手袋、指輪、あとこう食べ物を持ってたり液体に指を入れてたり、
 水に当てられたりゴム製のなんかで覆われてたり、かなりフェチなやつである。
 詳しくないですけどね! そういう世界もあるっていうしね!
「そォいうのもあるわけか……装飾案として覚えておくか」
 きわめて真面目な顔で手の写真集をめくるケンタッキー。
「しかし妙に惹かれる……なンでだ……?」
「おやおや兄ちゃんなかなかマニアックな趣味をして」
「ンダッゴルァアアアアアア!!(ノーモーションUC発動)」
「アイエエエエエアバーッ!?」
 哀れ、不用意な島民は……アイエエエ! アイエエエ!!

●まあそれはそれとして
 フェルトは肩まで真っ赤にしてぷるぷる震えていた。
 いつからだ? いつから聞いていた? そもそもなぜこの島に?
 言葉も出てこないフェルトに、ふよふよと近づいてくるケンタッキー。
 そして彼は、フェルトに手を伸ばした……!
(えっえっ嘘っまさか「お前がそんなこと思ってたとはな」とかそんなので急に抱きしめられたりままままままさかキキキキキッスとかそんないやでもそうよケン様だものどうせ話なんてほとんど聞いてないとかそんなのなんだわええそうよわかってる髪にゴミがついてるとかそんなオチよ)
「手ェ見せてもらうぞ」
「ぴゃいっ!?」
 急に手を取られ、なんか変な声が出るフェルト!
「…………うーむ、やっぱ惹かれる。なぜだ」
「ひ、ひひひ、ひか、ひ……!?」
「おいフェルト、お前アクセ……おいフェルト? フェル……し、死んでる……!!」
 ぶくぶく泡を吹いて気絶するフェルトであった。刺激が強すぎた!!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ザッフィーロ・アドラツィオーネ
宵f02925と

えろほん…?
ああ。アースの昼夜やって居る店で並んで居る破廉恥なあの本の事か
まあ俺には必要のない物ゆえ海を楽しもうと宵と手を繋ぎ浜辺を歩くも
ふと、浜辺に落ちている鞭を持つ宵に似た女性の写真が表紙の本が目に映れば思わず動きを止めてしまう
…なんと破廉恥な…
…だがあの身に添う黒い革の衣類は宵に似合いそうだ…と
何やら想像しながらも、宵に声を掛けられればな、何も見て居らんぞと誤魔化す様な声を
その、何だ。本当に見て居らんからな…?
…その、唯少々宵に似ていたと思っただけで…と何処か恐ろしい笑みに首をぶんぶん横に振り繋いだ手に力を込めよう
…帰ってからが恐ろしい等…本当に厄介な島もある物だ…


逢坂・宵
ザッフィーロ(f06826)と

エロ本…… ああ、春画を纏めた本ですね
その手の知識を得る手段としては最適なものと思います
ザッフィーロは興味を示しそうですねぇと思いつつ、手を繋ぎ浜辺を歩きましょう

ほうほう、やはりそこらへんに普通に艶本が落ちているのですねと見渡しつつ
ふとかれが一冊の本を凝視している様子に気づけば
気になるなら見てきてもいいのですよと声を
返ってきた挙動不審な声音と様子には笑みを深めて

きみが僕以外に春機を覚えるとも思っていませんので
それとも一緒に観に行きますか?
と笑みとともに問い返しましょう
見ていたのに見ていないと言うのはよろしくないですね
帰ってからたっぷり聞かせてもらいましょうと笑って



●破廉恥だらけの島で頼むまとも(?)なバカンス
「……」
「……」
「…………」
「…………ザッフィーロ、そんなに"エロ本"が気になりますか?」
「!!??」
 ザッフィーロ・アドラツィオーネは、逢坂・宵の顔を二度見した。
 宵はいたずらな微笑みを浮かべて、ザッフィーロの様子を伺っている。
 ……いや、明らかにその反応を楽しんでいた。小悪魔めいた表情で。
「いや……別に気になってなどいない、が……?」
 ザッフィーロもザッフィーロで、めちゃめちゃに目が踊っていた。
 そりゃさおうである。なにせ彼は、バリバリエロ本に目が行っていたからだ。
 えろほん。UDCアースの24時間やってる店で売っている、破廉恥な本。
 それ自体は、ヤドリガミであるザッフィーロにとって無縁の本だ。
 いや、ヤドリガミである以上に……まあそれはさておくとしよう。
 ともあれザッフィーロは、まったく気にせずバカンスを楽しんでいるつもりだった。
 だったのだが……ついさきほど目にした本の表紙がよくなかったのだ。
「まさか、僕が気付いていないとでも思いましたか? ザッフィーロ。
 きみがさっきからあの本に目が釘付けになっていることなんて丸わかりですよ」
「う、ううむ……いや、別に読みたかったわけではなくな……?」
 ザッフィーロはしどろもどろになりながら弁解する。宵は面白がった表情だ。
 目を細めてにこりと笑みを深めると、手を繋いだまま落ちてる本に歩み寄る。
「お、おい、落ちてるものを拾うだなんて……」
「ふむ、なるほど。この本の女性……なんとなく、僕に似てますね?」
「!!!!」
 ちらり。宵が意味ありげに視線を送ると、ザッフィーロは目をそらした。
 そう、落ちていた本の表紙に映っていたのは、黒髪の艶やかな女性。
 顔立ちがというよりも雰囲気が、どことなく宵と似ていたのである。
 ザッフィーロは、それで気になっていたというわけだ。
「気になるなら読みますか? 僕はかまいませんよ」
「い、いや、いい!! 何度も云うが、俺は読みたいわけではなくだな……!」
 ザッフィーロは顔を赤くしながら、必死に弁明する。
「その……破廉恥だが、そこに載っている女性の格好が気になってしまったのだ。
 身に添うその黒い革の衣類など、宵に似合うのではない、か、と……」
「…………」
「……(し、しまった。誘導尋問か……!!)」
 そこでザッフィーロは、宵にうまいことハメられたことに気付いた。
 宵は特に何も言っていない。ちょっとカマをかけただけである。
 だが自分は見事に引っかかり、恥ずかしいことを口走ってしまった……!
「なるほど。そういうことでしたか。ふうん」
 宵は落ちている本をじろじろ眺める。表紙の女性の格好はだいぶ艶やかだ。
 そしてにこにこしながら立ち上がると、ザッフィーロのすぐそばに顔を寄せる。
「安心してくださいザッフィーロ、僕は別に怒ってなどいませんから。
 そもそもきみが僕以外に、春機を覚えるなんて思っていませんからね」
「……む、むう」
 からかわれているとわかったザッフィーロは、複雑な表情になった。
 そんな彼の拗ねた顔がなおさら面白いのか、宵はころころと涼やかに笑った。
「ザッフィーロは興味を示しそうだな、と思っていましたからね、ふふふ。
 だから、きみが破廉恥な本に興味を示していたことには怒っていませんよ」
「そうか、ならいい……ん? いや待て、宵」
 宵の妙な言い回しに、ザッフィーロは訝しげに眉根を寄せた。
「"俺が興味を示していたことには怒っていない"……とは、どういう意味だ?」
「そのままの意味ですよ?」
 宵は歩き出す。ザッフィーロはつられて続くが、宵の笑みにびくっとした。
 彼は相変わらず笑顔だ。ただしその笑みは、ひどく恐ろしい……。
「ただし……見ていたのに見ていない、というようなことを言っていましたね?」
「う……そ、それは」
「言っていましたよね? それはつまり僕に嘘をついていたということですから」
 にこにこ。ザッフィーロは冷や汗がふつふつ出てくるのを感じた。
「それはよrしくないですからね。帰ってから"たっぷり聞かせてもらいましょう"」
「……!!」
 ザッフィーロは思わず繋いだ手に力を籠めて、おとなしく宵の隣を歩く。
 もうエロ本のことは頭から飛んでいた。ひたすら宵のえみが恐ろしい。
「……帰ってからが恐ろしいなど、本当に厄介な島もあるものだ……」
 はたしてザッフィーロがどうなってしまったのか……それは、ふたりのみぞ知る。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
【恋華荘】
水着は2019年のイラストの白いビキニ

「あの大冒険が再びやってきたのですね、理緒さん!」

ですが、前回は大きな過ちを犯してしまいました。
そう。寮に帰ったあと、何気なく忍び込んだいちごさんの部屋で巨乳もののエロ本を見つけてしまったのです!

「今回は私達の目的を達成しつつ、不要なものはこの世から消し去らないと!」

特に巨乳ものは大敵ですよね!(自分と理緒さんの胸を眺め

「理緒さん、男の娘ものが見つかったら速攻で確保です!
そしてそれ以外は焚書です焚書。
特に巨乳ものは素粒子レベルまで分解消滅させましょう!」

巨乳もののエロ本は、一箇所にまとめて【破砕領域】による反粒子で対消滅させましょう!


菫宮・理緒
【恋華荘】

降り注ぐ日差し、吹き抜ける風、輝く緑、
そして、舞い踊るスケベブック!

エロ本よ、わたしは帰ってきた!

まぁそれはそれでいいとして、
この島、ほんとにエロ本が多いんだよね。
いちごさんには目の毒だよ。

男の娘系以外のエロ本は処分しないとね。
とくに巨乳ものは天敵。見せちゃいけない!

ということで仕分けていこう。
え? リゾート? バカンス? なにそれ?
この島に来たら、戦争だって言ったよね?

いらないものいるものいらないものいらないものいらないものいるもの……。

圧倒的にいらないものが多いなー。
これは世間にもっと男の娘の良さを広めないといけないかな、

いちごさん、これからは大事な使命も背負っていこうね!


彩波・いちご
【恋華荘】
※水着は昨年のもの

またこの島に来ることになるとは……相変わらず2人のやる気が怖いです
今日は夏休みのバカンスですよー?
3人で海水浴デートなんですよー?
…聞いてないし

仕方ないので私もエロ本探しに…?
あ、あの本、片メカクレの少女、理緒さんにちょっと似てる(胸以外は)
白髪ロングヘアの…ちょっとアイさんっぽい?(胸以外は)
巨乳理緒さん本と巨乳アイさん本確保しなきゃ…こっそりとね?
見つかったら取り上げられて消滅させられそうですしね?
って、殺気!?
見つかったっ!?
あわわ……、とこっちが硬直している間に2人に確保しようとした本が燃やされてがっくり…

ああ、私ではこの2人は止められません…
エロ本逃げてー



●それを消し去ってしまうなんてとんでもない!
「…………まさか、またこの島に来ることになるとは……」
 ざざーん、ざざーん。
 寄せては返す波。
 白い砂浜。
 ヤシの木。
 そこらへんに落ちてるエロ本。
 そしてぎらつく太陽――。
 彩波・いちごはだいぶ狂った風景を見て、そしてまた遠い目をした。
 カセンジキ島。色んな意味で思い出深い……そう、色んな意味で。
 こんなイカれた島にまた足を運ぶことになるとは、本当に思っていなかった。
「エロ本よ、わたしは帰ってきた!!」
「あの大冒険が再びやってきたのですね、理緒さん!!」
 が、菫宮・理緒とアイ・リスパーは恐ろしいほどにやる気に満ち溢れていた。
 とても夏休みのバカンスとは思えないレベルの、パワフルさに満ち溢れていた。
「あのー……おふたりともー? やる気に満ち溢れているのはいいんですがー。
 今日は夏休みのバカンスですよー? 三人で海水浴デートなんですよー……?」
 ひとりで置いてけぼりのいちご。しかしこいつもこいつで聞き捨てならねえ。
 三人でデート……だと? 許せねえ、こんなことがあっていいのか……!!

 まあそれはさておき、相変わらずいちごの声はふたりに届いていなかった。
「安心していちごさん、今回はわたしたちもやるべきことをわかってるから」
「ええ、そうです。私たちは前回、大きな過ちを犯してしまいましたからね」
「何もかもが過ちまみれの大冒険だったと思うんですが……一体何のことです?」
「「エロ本だよ(ですよ)!!」」
 どどんっ!! 理緒とアイは、血走った目で力説した。
「この島にエロ本が多い……まあそれはいいよ、わたしも堪能したし。
 でもいちごさんの目には毒だよ! 男の娘系以外のエロ本は処分しないと!」
「ええっ!?」
「そうです……いちごさん、私は見つけてしまったんですよ」
「えっ、ま、まさか……!?」
「あなたの部屋に、巨乳もののエロ本が隠されていたことを!!!」
「や、やっぱり!! ……って待ってください、どうして知ってるんですか!?」
「え? 何気なく忍び込んだ時に見つけたからですが?」
「さりげなく不法侵入を吐露しないでもらえませんかーっ!?」
 プライバシーという概念は存在しないのか? しない! そりゃそうである。
 なにせいちごは引っ張りだこだ。三人デートとか言ってるのが悪いと思う。
 まあともあれ、アイと理緒はいちごの趣味についてご立腹らしい。
「そういうわけなので、今回の私たちの目的は!」
「わたしたちの欲しいエロ本を回収しつつ、ほかの本を消し去ることさ……!」
「そ、それ、いいんですか? 島の人たちが困ってしまいそうな……」
「「関係ないよ(です)!!」」
「ヒエッ」
 アイと理緒の目に籠もった殺気に、いちごは思わず気圧された。
 なぜだ……なぜふたりは、そこまで巨乳ものに対して殺意を高めているのだ。
 いちごにはさっぱりわからなかった。そういうとこだっつってんだろ!
「あ、あの、じゃあリゾートでの楽しいバカンスは……?」
「え? リゾート? バカンス? なにそれ?」
「この島に来たら戦争なんですよ! いちごさんは黙ってて!!」
「そ、そんなぁ……」
「さあ行きましょう理緒さん、男の娘ものが見つかったら速攻で確保です!
 それ以外は焚書です焚書。巨乳ものは素粒子レベルまで分解消滅させましょう」
「もちろんだよアイさん、この世から完全に駆逐してやる……!!」
 アイと理緒は目を血走らせ、稲妻じみた速度で全滅作戦を開始した。
 いちごはひとり取り残され、夏に相応しからぬ風がぴゅう~と吹き抜ける。
「……せっかくの夏休みなのに……」
 しょんぼりと肩を落とし、いちごもいちごでちゃんとついていくのだった。

 アイの探知能力を無駄に最大限に生かした回収作戦は、当然破竹の勢いである。
 そして回収されたエロ本は、理緒の手でものすごい勢いで分別されていく!
「いるもの、いらないもの、いるもの、いらないもの、いるもの、いらないもの……」
「ああっ! 俺が確保するつもりだった巨乳もののエロ本がー!!(モブ島民)」
「焚書です焚書ーっ!!(反粒子光線でエロ本を消し炭にするアイ)」
「「「ギャアアアアーッ!!(エロ本が消え去ったことによるモブたちの悲鳴)」」」
 地獄絵図。地獄絵図であった。
「ひ、ひどい……こんなことがあっていいんですか……」
 いちごは理緒とアイの残虐プレイにドン引きしつつ、こそこそエロ本を回収する。
 例にもよってそれは、ふたりがブチギレそうな巨乳ものばかりだった。
「私が回収しておかないと、この子たち(エロ本)が大変な目に……!」
「「……いちごさん?」」
「ヒエッ!!」
 そんないちごを覆う影。ぎらりと目を光らせたアイと理緒!
 ゴゴゴゴゴゴ……と、背中からものすごいオーラが立ち上っている……!
「一体何を隠しているんですか……? まさか……」
「ひとりでエロ本を集めていたんじゃないだろうね……?」
「い、いやこれは、その……」
「「問答無用ーっ!!」」
「ひ、ひえええ!! ご、ご勘弁をーっ!!」
 飛び交う反粒子光線! 容赦なくいちごを追いかけるアイと理緒!
 そのとばっちりで、大事なエロ本はどんどん塵に変わるのであった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャルロッテ・ヴェイロン
なんで私、こんな悪い意味で因縁の島に飛ばされてしまったのでしょうか…。
ていうか、「いざ、オウガ・オリジンとの決戦の時!」ってムードだったのにですよ!(どうやら別の任務に臨もうとしてた時に巻き込まれたらしい)

――でもまぁ、せっかく来てしまったのですし、リゾート気分でも――って、これは…(と、足元に流れ着いたエロ本を手に取り)。

(ナムサン!それはまさに禁断の「s学生同士が激しく前後する」系のエロ漫画だった!)

――よし、早速【選択UC】で容量いっぱいまで持って帰りましょう(新たな性癖に目覚めてしまったAliceCVであった(ぉぃ))。

※元々持ってた性癖:JS百合・おねロリ

※アドリブ・連携歓迎



●本当は戦争シナリオを出すつもりだったんですよマジで
「……なんで私、こんなタイミングでこんなところへ来たんでしょうか」
 シャルロッテ・ヴェイロンは、波打ち際で体育座りをしていた。
 世間一般はともかく、猟兵たちはアリスラビリンス戦争の真っ最中。
 しかもタイミング的に、いよいよオウガ・オリジンとの決戦ってところだ。
 なのに、海水浴……まあ、まだそれはいいだろう。
 戦いの前だからこそ、いま出来る方法でリラックスるするのは悪くない。

 が、問題はその場所だ。そう、このカセンジキ島!
「ある意味戦争よりも因縁深い場所ですよ……悪い意味で……」
 どうもシャルロッテはここに来たくて来たわけではないらしい。
 それでもきちんとスク水姿にはなっているあたり、準備は無駄によかった。
「でもまあせっかく来てしまったのですし、リゾート気分でも……ん?」
 とりあえず骨休めでもするか、と立ち上がろうとしたシャルロッテ。
 するとそんな彼女の足元に、一冊のエロ本が流れ着いてきた。
 多分波にさらわれて届いたのだろう。波にさらわれて届くエロ本って何?
 シャルロッテは何気なくそれを拾い上げるのだが……嗚呼! それは!
「こ、これは……!?」
 シャルロッテが開いたびしょびしょのそのエロ本は、かなりアレだった!
 具体的に言うと、Sな学生が激しく前後する、そういわゆるインピオ系……!
 もともとロリ~な感じの性癖を持っていたシャルロッテには大ダメージ!
 シャルロッテは真っ二つにせんばかりに読み耽り、顔を上げた!
「こいつは回収するしかないです!!」
 かなりダメな目をしていた。そしてパワフルさが暴走していた。
 わざわざユーベルコードを使ってまで、ほかのエロ本を回収し始める!
「これはこう、戦いに備えた準備的な……そういうあれですから、ね!」
 別に誰が咎めたわけでもないが、シャルロッテはブツブツ言い訳をしている。
 そして彼女は、世間的にだいぶヤバい性癖に染まってしまうのだった。
 おお、末恐ろしき10歳女子……そこから先は地獄だぞ……!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

狭筵・桜人
【目標:トラウマを克服する】

独りで来ました。ですが独りで過ごすとは言ってません。
ムルヘルベルさんを捕まえます。
プレイング中にご希望があればが出てきますって書いてあるじゃないですか。ご希望がある!した!召喚!

さてあなたが禁書を蒐集していると風の噂に聞きましたが
実は私には消さなくてはいけない、この島での記憶がありまして。
あったりするのでしょう?記憶を抜き取って封印できる禁書とかそういうの……。
タダとは言いません。対価は用意してあります。

あなたにはこの着衣モノを授けましょう。読書キャラは想像力豊かそうなので衣服の下でゴソゴソするのとか絶対好きでしょ。
さあ私の過去の過ちを消してください!後生ですから!



●ワガハイにだって出来ないことぐらい、ある……
「というわけで残念だがワガハイはこれで」
「ちょちょちょちょ、ちょっと待ってくださいよ!!」
 うんざりした顔でその場から去ろうとするムルヘルベルを引き止める狭筵・桜人。
 少年めいた賢者は、心の底からうんざりした顔でピンク髪を見やった。
「なんであるかオヌシ……だから無理なものは無理と言っているであろうが!」
「いやいやいや、まだ頼んだばかりですよ! 何もしてないじゃないですか!」
「そういうことではなく、オヌシの言ってる内容が意味不明だというのだ!!」
 ムルヘルベルは大変疲れているらしく、はぁ~と重い溜息をついた。
「あのな……記憶を封印する禁書、というのは……まあなくはないのである。
 ただしそれは不用意に使えるようなものではないのだぞ。それをオヌシ!」
 びしぃ! 桜人を指差した。
「自分の過去の誤ちを封印するために使わせてくれとはどういうことか!!」
 ムルヘルベルはどうやら、桜人の頼みに心底呆れていたらしい。
 彼が何かトラウマを抱えていたとかなら、応えたかもしれないが……。
「なんでですか! こっちはマジでトラウマになってるんですよあれが!!
 私はとんでもない誤ちを犯してしまったんです、最悪の誤ちを……!!」
 桜人は顔を青くして頭を抱える。そしてブルブルと震え始めた。
 おお、忘れようにも忘れられぬ、あの忌まわしき記憶。
 脳裏によぎる、あの美少女(カセンジキのすがた)のバリ低い声……!
「オボボボボーッ!!」
「アイエエエ!?」
 桜人、YRS(夕立リアリティショック)を喰らってキラキラしたのを吐いた!
 ムルヘルベルはドン引きした。桜人はぐったりしながら賢者を見上げる。
「……とまあこの有様ですよ。すべてあの忍者が悪いんです……」
「いや話は聞いたがどう考えてもオヌシが100%悪いようにしか」
「いいから!! ムルヘルベルさん!!!!」
 くわわっ。桜人は目を血走らせて立ち上がった。
「もちろんタダとは言いません! 対価は用意してありますから!!」
「……ふうむ。そこまで言うならまあ……いや金が欲しいとかではないが」
 ムルヘルベルは腕を組み考え込む。
 自分の友人にハニートラップ喰らったからその記憶を消してくれなど、
 しかもそのために禁書の力を貸してくれなど馬鹿げている話なのだが、
 こうまでシリアスに迫られると、賢者としても考えるところがあった。
「対価を用意するということは、それだけオヌシが真摯に考えているということ。
 オヌシのその心意気を汲むとしよう。して、その対価とは一体なんなのだ?」
「これです」
 ズパッ。桜人は自信満々の表情で、エロ本を取り出した。着衣モノである。
 真面目な顔をしていたムルヘルベルは、ぴしりと固まった。
「なにせあなたは読書キャラですからね、きっと想像力が豊かなはず。
 となると、衣服の下でごそごそするのとか絶対好きに決まっています!」
「呆れたのでワガハイは失礼する」
「おい待てェ私の記憶なんとかしてくださいよ!!」
「ワガハイは失礼する」
「ムルヘルベルさん! お願いします!!! お願いします!!!!!」
 賢者はどこまでも冷たい視線でこのアホを見下ろしていた。
 結局彼の記憶がどうにかなることはなかった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クロト・ラトキエ
賢者殿――
えぇ、今はそう呼ばせて下さい。

アラフォーには聊か厳しい夏の日差し…
ならば海の恵みを肴に、輝ける(そのままの意味)景色と
輝ける(色んな意味)若人達を見守りつつ、
僕も涼しい所でじっとしてようという算段だったわけですが…。

戦争、ですね。
そこには、書架の王…書の支配者を称する者も。
『全ての書の力を扱える』
それが侵略蔵書のみならず、禁書もであるとしたら――

僕は懸念を払拭する為、
知り得る中で最も書に精通する貴方の智慧をお借りしたかった。
…見付けては頂けぬでしょうか。
奴すら知らぬ書を…!

(傍らには何か本の山
(要は巻き込みたい
(罪とか一度犯してしまえば冤罪じゃ無いナイ、問題無い!
(※調理はご自由に!



●敬意があるんだかないんだかわかんねえ!
「賢者殿――ええ、今はそう呼ばせてください」
「……オヌシのその澄み切った瞳、見てると不安にしかならぬのだが」
 キリッとシリアス顔のクロト・ラトキエに対し、ムルヘルベルは呆れ顔だ。
 さっきからおもちゃにされたりからかわれたりメチャクチャなこと言われたり、
 とてもじゃないがバカンスらしさの欠片もない流ればかりだからである。
「何を言っているんですか、こうしてあなたをレストランに誘ったでしょう?
 さすがにこの日差しは、アラフォーの僕にはいささか厳しいですからね」
「うむ、まあ涼しい場所に招いてくれたのは感謝したい。料理もあるしな。
 景色もよい。それはいい、それはよいのである、が……」
 ちらり。ムルヘルベルはテーブルの横に積み上げられた山を見た。
「……これはなんであるか?」
「海の恵みですが?」
「誰がどう見てもエロ本ではないか!!!!!!」
 そう、クロトがわざわざ集めてきたのはエロ本の山だったのである!
 ああオカズってそういう……いやどこのスキー部主将だよ! ちげえよ!!
「戦争、ですね」
「オヌシワガハイの話聞いておる??」
「……書架の王」
 その名前を出されると、ムルヘルベルの眉がぴくりと動いた。
 書架の王。あるいは、ブックドミネーターとあだ名される存在。
 それはムルヘルベルにとって、少々看過せざる相手だったからだ。
「"すべての書の力を扱える"。おそらくそれは侵略蔵書にとどまらないでしょう」
「……うむ。ワガハイはそれを危惧しておる。おそらく、いや彼奴は間違いなく」
 クロトは頷いた。
「禁書の力をも扱える。……あなたにとって見過ごせない敵のはずです」
「もちろんそうであるが……エロ本隣に置いてする会話であろうかこれは」
「真面目な話をしているんですよ!!」
「なんでワガハイがたしなめられる流れになっておるの!?」
 キリッ。黒とは真面目な顔でメガネの位置を直した。
「僕はひとつの懸念を払拭するため、書に精通するあなたの智慧を借りたいのです」
「お、おう」
「見つけてはいただけませんか。やつすら知らぬ書を……!」
「…………あー、つまり」
 ムルヘルベルはちらりと本の山を見た。
「ワガハイも一緒にエロ本読めとかそういう話であるか?」
「そういうことです! さすが賢者様は話が早いですね!」
「オヌシの提案が低俗すぎるのだ馬鹿者ーーーーーっっ!!」
「で、賢者様どういうのがお好きですか? やはりメガネっ娘??」
「気にせず話を進めるなたわけが!? ワガハイもう帰る!!(プンプン)」
「まあまあ。というか逃しませんよ鋼糸張り巡らせてありますし」
「アイエエエ!?」
 ムルヘルベルは服の裾がスパッとキレたのでビビってへたりこんだ。
「さ、冤罪を本当の罪にしちゃいましょう! 問題ありませんって!」
「問題だらけだこの大馬鹿者がーっ!?」
 クロトは笑顔でムルヘルベルを巻き込むつもり満々であった。
 おい誰かこの大人気ない30代後半なんとかしろマジで!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

霧島・ニュイ
アドリブ大歓迎

ふふふ、やって来たよ…!
今度はどんな出会いがあるかな!?

妖怪の茶まろわんこのチョビ(雄)を連れて
エロ本なにそれ美味しいのって顔でいる
首輪は緩め、リードなし(圧迫感が嫌い)なので、直ぐにいなくなったりしてニュイが連れ戻す
興味爆発、食べ物の方に寄っていく

食べ物もちゃんとあげるよ、チョビ!
地元民と交流してエロ本トークで盛り上がりながら
海の家的な食べ物を貰う
清楚巨乳とか、ぼんっきゅっぼんのお姉さんとかたまらん
清楚な子の際どいグラビアとかエロとかゲットするつもり
でも新境地も歓迎
試し読み……生きてて良かった!

ってチョビ!?
横でくりくりした目で覗き込んでる
まんざらでもなさそう
主と犬で掘りまくり



●あのアラフォーこちらで引き取っていただけませんかね
 少年めいた賢者がクロトに無理やり巻き込まれていた、その頃。
「ふふふ、チョビー! お腹空いたろー? 一杯食べようなー!」
 島にやってきた霧島・ニュイは、にこにこと満面の笑顔だった。
 ああ、カセンジキ島。エロ本とロマンに溢れた男たちの楽園。
 またここに来れるとは思わなかった。ニュイの心はウキウキだった。
 一方そんな彼が最近ペットにしたわんこのチョビは、ふんふん鼻を鳴らしている。
 エロ本? なにそれおいしいの? みたいな純朴な顔をしていた。
 リードがないためほっぽっておくとすぐにいなくなってしまうのが困りものだ。
 なのでニュイはチョビを抱きかかえたまま、さっそく島民にコンタクトした。
「こんにちは!」
「おや、あんたはこの前の! また来たのかい!」
 以前の交流で顔を覚えていた島民が、朗らかにニュイに挨拶した。
 こうしてみると、南の島でのバカンス以外の何者でもない、のだが……。
「ちょっと食べ物がほしいんですが、海の家とかどのへんにありますか?
 あ、あともし新しいエロ本とか手に入ってたら、読ませてもらえませんか!」
「それならちょうどいいエロ海の家があるよ! こっちだ!」
「エロ海の家!?」
「食べ物とエロ本が同時に手に入る海の家さ! すごいだろう!」
「わー狂ってる! さっそくいこうねチョビ!」
 その狂ってる施設にノリノリでついていくニュイも大概であった。

 ……そして、問題のエロ海の家。
 見た目も中身もごく普通の海の家である。エロ本が置いてあるけど。
 ん? でもそれって場末のラーメン屋とかだとありがちじゃね?
 つまり普通ってことじゃん! いやダメだこれだいぶ狂ってるわ常識が。
「らっしゃい! こちらのお客さんは焼きそばね! はいわんこ用のご飯もね!」
「わー、やったねチョビ!」
「ところであんたは何が好みだい? 清楚巨乳もボインの熟女ものもあるよ!」
「熟女かー、それもいいですね! ぼんきゅっぼん、いいよね……!」
 この有様である。ニュイはもう完全に島民みたいな勢いだった。
 料理と一緒に運ばれてきた(!)エロ本は、清楚なグラビアピンナップ入り!
 こう、白ワンピでさ? おっぱいでけえチャンネーがいるわけ。
 んでページ進めてくと……ワーオ。ワーオ! もりもり喰ってるチョビを横に堪能だ!
「いいなあ、この日差しを浴びて体のシルエット出てるトコとかいいなあ!
 うっわ、こっちの熟女ものもすごいなあ……! 喪服、悪くないね!!」
 ニュイの中でなにか新しい領域の扉が開いた瞬間であった。
「兄ちゃん、こっちにゃ水着ものもあるぜ! しかも競泳水着だ!」
「マニアックだね!? あ、でもスタイルがいい! 高得点!!」
「…………(ふんすふんす)」
「はっ! どうしたのさチョビ、まさかエロ本に興味が……!?」
 こくんこくん。無垢な瞳をした狛犬は興味津々の顔で頷いていた。
 蛙の子は蛙っていいのかなあこれ! 犬と主はエロ本を読み耽る!
「仲間と一緒にエロ本を楽しめるなんて、本当に最高だなあこの島は!」
 誰よりもこの島を謳歌している感のある、ニュイであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

桜庭・英治
【男たちの溜まり場】
夏の砂浜でエロ本片手に互いの主張(性癖)を叫びながら殴り合う

田中ァ!
猫耳メイドがすぐメイド服脱いで何が悪いってんだ!
服が汚れたり皺よったりしないようさっさと脱いでおくんだよ!
メイド服を大事にしたいっていう女の子の気持ちを汲み取ってやるのが男だろ!
それにメイド服を脱いだらメイドじゃなくなるって、そんなの一生懸命メイドやってる子に失礼だろが!
てめぇブッ飛ばしてやる!

クッ
やるな……
猫耳しか残ってなくてもよぉ、『ご主人さま』って呼んでもらえればいいだろ……奉仕してもらえればいいだろ……
大事なのは女の子の気持ちだろうが……

(なんかいい感じに主張しあって殴り合っていい感じに和解します)


田中・助六
【男たちの溜まり場】
夏の砂浜でエロ本片手に互いの主張(性癖)を叫びながら殴り合う

エロ本、それは男の浪漫、一度は拾いたき宝具。それが沢山あるのならば、探さねばならぬよ、己が理想を!!
何、桜庭。メイド服をいざという時に脱ぐ猫耳メイドだと?
メイドであるぞ、メイドであるのだぞ貴様!!!
メイドはメイド服を着てこそのメイドであろうが! それをいざという時に脱ぎ去っては、残るはただの猫耳であるぞ!!
もはやこうなれば、拳で雌雄をつけるしかあるまい!!!
(このあと和解しました)



●顔のいい男子たちのアホみたいな喧嘩いいですよね……
「田中ァ!!」
「桜庭ぁああ!!」
 桜庭・英治と田中・助六は、互いの名前を叫び殴り合った。
 太陽は徐々に中天から西の空へと落ちつつある、そんな頃合いだ。
 若者同士が、互いに喉を枯らさんばかりに叫び、拳をぶつけ合う。
 まさしく青春の1ページ。そこには、譲れない男の矜持がかかっていたのだ。
 一体こんな南の島で、彼らは何を賭けて殴り合っているのだろうか。
 信念? 情熱? あるいは覚悟? それは……そう、譲れないもの。
「メイド服をいざという時に脱ぐネコミミメイドなど、何がメイドか!!」
 ん?
「バカ野郎!! メイド服を大事にしようって気持ちがあるんだよ!!」
 は?
「田中ァ!!」
「桜庭ぁああ!!」
 互いの名前を声を枯らして叫び、英治と助六はひたすらに殴り合う。
 そう、彼らを諍いに走らせたのは――ネコミミメイドの解釈違いであった。
 ……うん、かっこよく書いてみたけどクッソどうでもいい内容ですねこれ!!
 だが彼らにとってはそうではない。ふたりとも、握りしめた拳のもう片方には、
 お互いが選んだ珠玉の一冊――エロ本がしっかり掴まれていた。
 英治が握るのは、『猫耳メイドタマといっしょ』。
 助六が持つのは、『女教師痴漢列車~絶頂快速特急~』である。
「いいか桜庭! メイドだぞ。メイドであるのだぞ貴様!!!!
 メイドはメイド服を着てこそのメイド! コスあってこその属性であろうが!!
 それをいざという時に脱ぎ去っては、残るのはただの猫耳のみであるぞ!!」
「田中ァ……てめぇともあろうものが、どこまで舐めたこと抜かしやがる」
「なんだと!? どういう意味だ!!」
「どうもこうもねえッ!!」
「グワーッ!!」
 SMASH!! 英治の腰の入ったパンチが助六の顔面を殴り飛ばした!
 どさり、と砂浜に斃れる助六。英治は口元の血を拭い、彼を見下ろす。
「たしかにメイドの一番のシンボルはメイド服だよ、それは俺だって認めるぜ。
 けどなぁ……汚れたりシワが寄ったりしたら、大事な服が台無しだろうが!!」
「ぐっ、そ、それはそうだが……!」
「俺のメイドのタマ(エロ本のヒロイン。おっぱいがでっかい)はなぁ、
 メイド服が可愛いからメイドになりたいって決めた無垢な子なんだよ!!
 そんなタマ(エロ本のヒロイン。お尻もでかい)の大事なメイド服だぞ!?
 大事な大事な服を大切にしたい、そんな気持ちを汲んでこそ男だろうが!!」
「たしかにそれはそうだ……だがな桜庭ぁああ!!」
「グワーッ!?」
 SMAAASH!! 立ち上がった助六のアッパーカットが英治を吹き飛ばす!
「メイドってのはきちんと身だしなみを整えてお仕事をしてこそのメイドだ。
 夜伽も立派な仕事のひとつ! いわば戦場! コスチュームは戦闘服だろ!!」
「くっ……田中にしちゃあいいこと言うじゃねえか……!!」
「戦場に相応しい格好で臨むのは戦士の誉。メイドは侍のようなものであるぞ!
 だからこそメイド服は大事なんだ! あと半脱ぎって最高だろうが桜庭ァ!!」
「ようはお前が着衣フェチなだけじゃねえか田中ァアア!!」
 ガッ! ゴッ! ふたりはひたすらに殴り合う! 一歩も退かない!
「それとも何か!? 俺のタマ(エロ本のヒロイン。しっぽが弱点)は、
 メイドとして不十分だって言いたいのか!? あんなに可愛いのに!!」
「たしかに第二話の「ご主人さまをもっと気持ちよくしたいにゃん」って台詞は最高だったぞ桜庭!! しかしなぜ三話で急に服を脱いだァ!!」
「お風呂なんだからしょうがねーだろ!! それとも風呂場でも服着てろってか!?
 そんなのはお前が拾ったあの「着衣水泳コレクションVol16」で十分だろうが!!」
「着衣モノの良さがわからねえのか! てめぇは!!」
「そっちこそ、俺のタマ(エロ本のヒロイン。奉仕が上手)を嘗めやがってぇ!!」
 男たちは殴り合う、殴り合い続ける……。

 ……やがて、夕日が登る頃。
 ふたりは白い砂浜に大の字に倒れ、肩で息をしていた。
「ハァ、ハァ……桜庭ァ……」
 助六は息も絶え絶えといった様子で言った。
「メイド服を着たタマ(エロ本のヒロイン。チャームポイントは八重歯)なんざ、もはや猫耳が生えててお尻とおっぱいがでかいだけの女の子だぞ……それでもいいのか……?」
「バカ野郎……それでも俺のタマ(エロ本のヒロイン。もっと乳のでかい姉がいる)は、俺のことをご主人さまって呼んでくれんだよ……。
 大事なのは女の子の気持ちだろうが……お前はそれを裏切れるのかよ……?」
「……フッ、バカなやつだぜ、お前は」
 助六は起き上がり、倒れたままの英治を助け起こした。
 そしてその手を握りしめ、ボコボコの顔でにやりと笑った。
「負けたよ。幸せになれよな、タマ(エロ本のヒロイン。童顔)と」
「ああ……ありがとよ田中。お前の着衣へのこだわりも、素晴らしいぜ……」
 男たちは握手をかわし、そして握りしめた拳をごつんとフィストバンプした。
 夕日が暮れていく。おお、ここにまたひとつ友情が深まったのだ。
 潮風に揺られる表紙で、猫耳メイド・タマがにこやかに微笑んでいた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヴィクティム・ウィンターミュート
実はここ数秒くらい温めていたプランがある
この大量のエロ本を…カルタに使う!
どうだムルヘルベル、やってみないか?

まずここにある今しがた集めたエロ本を熟読してもらう
そしたらタイトルが読めないようにいい具合に隠して配置する!
…読んだな?では読み手は本のタイトルを読み上げてもらう!
声を大にして読み上げるという非常に誉れある苦行だがやってもらわなきゃ始まらん!!!頑張れ!(小学生並の応援)

本とタイトルが合致すれば1冊獲得して持ち帰ることが出来る
だが本当のエロ本カルタはここから
さっき熟読してもらったろ?
──読み手は、タイトルではなく『セリフ』を読み上げてもいい
つまり作中のセリフだけで該当の本を当てるんだ!


ネグル・ギュネス
まあまあまあそう言うなムルヘルベルほらかき氷食べる?
と言うわけでエロ本──もとい島よ、私は帰ってきた!

とりあえず砂場で遊びながら本を採集しよう
砂の城?ノン、ネオジェット○ームストロング砲を作成し、胸を張る
そして掘り返した中から本を掲げて、さあ皆狂え…!

妖精本!和服本!妖狐本!妖精本!お姉さん本!妖精本!妖精!
何、偏ってる?馬鹿め自重したほうだ!!!

オススメはこの妖精はあなたに御奉仕──何?懲りてない?何の話だよ(すっとぼけ)
なぁに今回は迷彩纏って仕事に行くって伝えて出てきたから大丈夫だ、見つかりはしない、この戦い我々の勝利だ!パインサラダを食べるぞ

ちなみに妖精は貧乳であってほし(以下自主規制)


鳴宮・匡
二度と来たくなかったんだけどこの島
なんだってこの戦時中にあいつらここ来たんだ???
今度こそ撃っていいんだろうか……
いやダメだな……まだ戦争残ってるし……

どうせフルイドとかもいるんだろうな……あいつらもなんで懲りないんだろう
いやでもレイラはそっちのほうが健全だって言ってたような
間違ってるのはもしかして俺の方……考えるのはよそう
(この間様々な性癖語りやエロ本談議に巻き込まれるが相変わらずいつものアレ)

結局のところ性癖ってなんなんだろうな……
好きだ、と思っても結局どうこうしてほしいとかないし
そもそも何着てたって綺麗なのは変わらな、

…………何考えてんだ俺
暑さで頭やられたかな
早くあいつら回収して帰ろう



●チーム・アサルト、書架の王との戦いのあとの話
「なんだこれ」
 鳴宮・匡は心の底からうんざりした、絶対零度の眼差しで光景を見つめていた。
 かたや、砂浜では何やらえらく直立した物体を建築中のネグル・ギュネス。
「何って、ネオジェット○ームストロング砲に決まってるだろうが!!」
「聞いたことねえよそんな砲台。撤去だ撤去(砂ドサー)」
「アーッ!? 何するんだ相棒ー!!」
 半泣きで再構築にかかるネグルをドブでも見るような目で見下ろす匡。
「……お前もお前で何やってるんだよヴィクティム、あとムルヘルベルも」
「いやワガハイこやつに無理やり巻き込まれただけなのであるが!?」
「まあそうだろうとは思ったけどさ……で、なんだこれ」
 匡が呆れながら見下ろすのは、なぜか大量に散らばったエロ本。
 半泣きのムルヘルベルと、自信満々な様子のヴィクティム・ウィンターミュート。
「よく聞いてくれたな匡、これぞ俺が数秒かけて暖めたとっておきの遊びだぜ」
「数秒しか暖めてないんじゃねえか」
「名付けて――エロ本カルタだ!!!!」
「何言ってんだこいつ(何言ってんだこいつ)」
「ワガハイが聞きたい(ワガハイが聞きたい)」
 この世の終わりみたいな顔のふたりをよそに、ヴィクティムは語り始めた。
「いいか、まずはこの大量のエロ本を片っ端から熟読していくんだ。
 そしたらタイトルが見えないようにいい具合に隠して配置する!!」
「こんな感じでワガハイ読め読めと強要されてたのである」
「ごめんなムルヘルベル……いや俺が謝る必要全然ないんだけどさ」
「そしてだ! 読み手はほんのタイトルを読み上げてもらうんだ!!
 声を大にして読み上げるという非常に誉れある苦行だ頼むぞムルヘルベル!!」
「えっワガハイが読み手になるんであるか!?」
「それともカルタ取る方にするか? ならエロ本読んでもらうぞ」
「なあ匡よこやつら書架の王との戦いで頭とか打ったんであるか???」
「よくわかんないけどこの島だとこいつらはこうなんだよ……」
 匡は遠い目をした。ムルヘルベルはそんな彼を心底哀れに思った。
「くそっ、相棒のせいで俺が作ったネオ(略)砲が台無しになってしまった……!
 だが安心してくれムルヘルベル、この通りかき氷もエロ本も無事だからな!」
「かき氷はともかくなんでわざわざエロ本拾ってきたんであるか???」
「そりゃ当然!! エロ本カルタに使うためだよ!!!!!」
(なあ匡こやつら本当に頭打っておらんのかというムルヘルベルの眼差し)
(無言でかぶりを振る匡)
「おお、ネグル! 飛び入り参加は歓迎だぜお前の本はどんなのだ!?」
 嬉しそうなヴィクティムに対し、ネグルはスッ……と本を差し出した。
『フェアリーコレクションVol77~あなたの知らないエッチな妖精~』
『和服セレクションVol155~浴衣美人と喪服美女~』
『森の奥で出会った美女が童○喰いの妖狐だった件について』
『妖精の乱舞』
『隣のお姉さんのあのね』
『フェアリー・デート・ライフ』
『妖精しよっ!』
『妖精さんちノ男性事情』
 エトセトラ、エトセトラ……。

「「「…………」」」
「なんだその顔は」
「偏りすぎじゃね―かバカ野郎!! これじゃお前が一方的有利だろ!!」
「いやもうそういうレベルではないと思うのだがワガハイ」
「バカめ!! これでも自重したほうだ!!!!!!!!」
「そんなサイレンみたいな声量で堂々と言うことじゃないだろ」
 ルールを守れルールを!! と怒るヴィクティムと、呆れ返ったふたり。
 なぜか胸を張るネグル。もうダメだこいつなんとかしないと……。
「まあ待て、実はおすすめの本がある。この『妖精はあなたにご奉仕したいもんっ!』だ」
「そもそもお前懲りてないのか前回前々回で」
「前回前々回……? あっ(察し)もしやあの笑顔で転移したフルールはそういう」
「うんまあそうなんだけどな、懲りてないなこいつ……」
 グリモア猟兵として色々納得のいったムルヘルベルであった。
 が、匡の言葉に対し、ネグルは鼻くそほじりそうな顔でこう言い返した。
「今回は迷彩まとって仕事に行くって伝えて出てきたから大丈夫だ!!」
「俺らが伝えないっていう可能性を考えないの?」
「というかワガハイあやつに出会ったら絶対に伝えるからなマジで」
「待てよせやめろこのパインサラダあげるから!!!!」
「自分で死亡フラグ立てに行くあたり畏れておるではないかオヌシ……」
 呆れ返るムルヘルベルの隣で、匡ははぁー、と大きく大きくため息をついた。
「本当はさ、俺だって来たくなかったんだよこの島。なのにこいつらがさ」
「なのにとはなんだなのにとは!! 俺たちは戦いに来たんだぞ!!」
「お前の言ってる戦いは永遠にやんなくていいやつだよヴィクティム」
「そもそもなんであるかエロ本カルタとかオヌシの頭サイバネでおかしくなったのでは???」
「……しかもさっき、フルイドたちもいたからな……どいつも懲りないよ本当」
「オヌシは大変そうであるな匡よ……」
 まあな、と嘆息する匡。
「ただまあ、レイラはそっちのほうが健全だって言ってた気がするな。
 ……もしかして、間違ってるのは俺のほうなのか……?」
「おおっ、相棒! ようやく"理解"ってきたじゃないか!」
「そろそろ匡も理解宮(わかりみや)・匡になる頃だな!!」
「オヌシら何を言っておるか!? 正気に戻れ匡! 暑さのせいであるぞ!!」
 考えるのはよそう。匡はムルヘルベルのおかげで持ち直した。
「それはともかくだ……実は俺のエロ本カルタには上級編があってな」
「今の時点ですでにエクストリームすぎるだろうが(匡)」
「本当のエロ本カルタ――それは、タイトルではなく『台詞』を使うんだ。
 読み手は作中の台詞を読み上げ、それをヒントに本を当てるんだ!!」
「なんでワガハイいままでこやつを頼りにしてきたのであろう」
「何っ!? そいつは難問だな……だが悪くない勝負だぜ!!」
「ネグルオヌシなんかこうショックでおかしくなっておらぬか???」
 わいわいと盛り上がるふたりを、遠巻きに呆れた顔で眺める匡。
 そんな彼はふと、ぽつりと呟いた。
「……なあムルヘルベル、結局のところ性癖ってなんなんだろうな」
「えっここでワガハイに振る!? ……う、ううむ」
 賢者、比較的真面目な匡の疑問には大いに悩んだ。
「まあこう、何かを好きという気持ちが高ぶるのはいいことではない、かなあ?
 あやつらのノリがあらゆる意味でぶっ壊れているのはたしかであるが……」
「……好き、か」
「ん? どうした匡よ」
「いや――好きだって思っても、結局どうこうしてほしいとかはないし」
「ん???」
「そもそも何着てたって綺麗なのは……」
 ……匡、そこで我に返る。じーっとこちらを見るネグルとヴィクティム。
 匡、ノーモーションで銃を抜いた。相棒と悪童は慌ててホールドアップした。
「待て匡! 話せばわかる!! お前もやるかエロ本カルタ!?」
「そうだ相棒! これけっこう戦略性深いぞ!! 楽しいぞ!?」
「その本ごとお前ら穴だらけにしてやるから動くなよ動いても当てるけどな」
「ままままま待て! そうだムルヘルベル読み手を(ヴィクティム)」
「誰がやるか馬鹿者ーっ!?」
「では僭越ながら俺が務めよう。えー、まずはこの妖精本の……」
「普通に進めようとするなよもう帰るぞネグル、ヴィクティムも」
「「えー!! やだー!!」」
「おもちゃコーナーではしゃぐ子供かなにかかこやつらは……」
 なお、エロ本カルタは島民には大好評であったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベネラ・ピスキー
(※アドリブ歓迎、組み合わせ自由)
存在することに意義や価値が無いとは言わんが、
ここにある書全てエロ本とは……なんというか、人の子の男とはダメな生物であるな。

(適当に何冊かパラパラと流し読みしてみる。)
うーーーむ、扇情的な態度、淫靡な空気感、退廃的な感覚、艶やかな肉感……まあ美と云えば美ではあるんだが、いかんせんストレートに狙い過ぎではあるな。もーちょっとこう、ウブさというか…(独り言)
んで次は……(知り合いのサイボーグ娘の面影がある写真集を見つけて真顔、のちガバッと服の中に仕舞い込む。)

……よし、これだけ持って帰っても同居人に見られて面倒であるから、もう少し探すか……(結局ガッツリエロ本探索)



●あつまれ! エロ本の島!
「………うーーーむ」
 拾ったエロ本をパラパラと流し読みするベネラ・ピスキー。
 彼は考えていた。エロ本。知ってはいたがちっともピンとこない。
「存在することに意義や価値がないとは言わんが、こう……。
 人の子の男とはダメな生物であるな、そもそもなんでこんなにエロ本が……」
 ぱらぱら、ぱらり。イヤーンでウフーンなページを見てもピンとこない。
「戦場的な態度、淫靡な空気感、退廃的な感覚、艶やかな肉感……、
 まあー美と言えば美ではあるんだが、いかんせんストレートに狙いすぎだな。
 もーちょっとこう、ウブさというか素人感があったほうがなー……」
 いやこれ神の視点で呆れてるとかじゃなくて好みに合ってねえだけだわ!
 しかもミーハーに見えて割とコアな趣味をしていた。なんて野郎だ!
「こっちの本はわざとらしさが目立つし……しかもなんだこっちの本は。
 婦警もの……? 本来治安を守る婦警が逆にいいとかそういう……?」
 ベネラは頭にはてなマークを浮かべつつ、ちゃっかりエロ本は拾っていた。
 ちなみに彼はあくまでも素人(っぽい)ものが好みであるらしい。
 それも職業系のコスものよりは、もっと自然体の私腹系がいいようだ。
 うーん、普通に見えるがそれはそれでけっこうマニアックですよね!
「やっぱりなーこうなー、あくまでそこらへんにいそうな子が……ん?」
 そんなベネラ、足元に落ちていた一冊の写真集に目をやる。
 はて、この表紙にいる女性、どこか似た雰囲気を知っているような……。
 ぼんやりとしているようで意思の光を宿したまつげの長い瞳、
 特になめらかな金髪と、スレンダーに見えて胸が割とあるあたりとか……。
「…………」
 シュバッ。ベネラ、ものすげえ速度で写真集を回収した。
 しかも周りを見渡してから、わざわざ服の中にしまい込む徹底ぶりだ。
「いや違うこれは知り合いに似ているとかそういうことではなくあくまで地域のゴミを回収する善行であってあの子に似ているから持って帰っておこうとかそんなやましいことは一切ないそうとも俺様は何もやましいことはしていないうんうんこれはむしろいいこと掃除ボランティア帰ってからじっくり読もう……」
 と言いつつ、同居人に見つかった時の可能性を考慮したベネラは、
 カモフラ……もとい、デコイ……もとい、囮……まあとにかく、
 不自然でないようにほかのエロ本もがっつり探索することにした。
「くっ、これがエロ本の魔力だとでも言うのか? 奥が深いぞエロ本……!」
 人の子、すげー! 悔しそうに拳を震わせるベネラであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月22日


挿絵イラスト