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迷宮災厄戦㉔〜原初のクリスタリアン

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦 #猟書家 #プリンセス・エメラルド

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●『帝国継承規約』を継ぐ者
「猟兵達がついにこの宝石の国にやってくるようですね。できればもう少し時間が稼げればよかったのだけれど」
 全身が翠色に輝くエメラルドで形作られた美女が、唇に指を当ててそう呟く。
「けれど、猟兵達とは遅かれ早かれ衝突は避けられませんでしたし、このタイミングでというのも悪くはないかもしれません」
 そう言ってエメラルドの美女は、手にした一冊の書物の表紙を、愛おしそうに撫でた。
「いずれにしても、銀河帝国の帝位は私のもの。銀河皇帝の子孫たるミディア・スターゲイザーにも、他の猟書家達にも、そしてもちろん猟兵達にも、決して譲りはしません」
 全てが宝石でできたこの宝石の国で。けれど猟書家『プリンセス・エメラルド』が狙うのはもっと輝きに満ち、そしてもっと価値があると彼女自身が信じる存在。
 すなわち、スペースシップワールドそのものだった。

●猟書家『プリンセス・エメラルド』
「皆さんの健闘の結果、ついに猟書家『プリンセス・エメラルド』のいる宝石の国への進出が可能になりました」
 エルシー・ナイン(微笑の破壊兵器・f04299)は、集まった猟兵達に幾分興奮した様子でそう告げた。
「猟書家『プリンセス・エメラルド』はスペースシップワールドを狙う猟書家にしてクリスタリアンの最長老です。そして彼女の狙いはただ一つ、銀河帝国の継承者として新たな銀河皇帝になることです」
 エルシーが複雑な表情を浮かべたのは、彼女自身が銀河帝国製のウォーマシンだからだろう。
「プリンセス・エメラルドは侵略蔵書『帝国継承規約』により、銀河皇帝のみが騎乗を許された『インペリアル・ヴィークル』を継承しています。さらに彼女は、自身の旗艦である『宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号』を常に自身の周囲に待機させています。戦闘においてはプリンセス・エメラルド本人のみならず、宇宙戦艦にも充分注意してください」
 そしてプリンセス・エメラルドのユーベルコードは、宇宙戦艦の火力を強化したり、透明化させたりすることも出来るようだ。
「プリンセス・エメラルドは、既に万全の態勢でアナタ達を待ち構えています。その為、ほぼ確実に先制攻撃を受けることを覚悟しておいてください。恐るべき強敵ではありますが、この戦いの結果は、迷宮災厄戦のみならずスペースシップワールドの未来にも関わってきます。みなさんの奮起を期待しています」
 そう言うとエルシーは、猟兵達を転送させるべくグリモアを掲げたのだった。


J九郎
 こんにちは、J九郎です。
 銀河皇帝、一応継承者のことも多少は考えていたんですね……。

 プリンセス・エメラルドは必ず先制でユーベルコードを使用してきます。
 プリンセス・エメラルドのユーベルコードへの対処法を編みだすことができれば、プレイングボーナスを得ることができますので、工夫してみてください。

 それでは、プリンセス・エメラルドの野望を打ち砕く皆さんのプレイングをお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『猟書家『プリンセス・エメラルド』』

POW   :    プリンセス・エメラルド号
自身の【サイキックエナジー】を代償に、【宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【エメラルド色の破壊光線を放つ多数の砲】で戦う。
SPD   :    侵略蔵書「帝国継承規約」
自身の身長の2倍の【皇帝乗騎(インペリアル・ヴィークル)】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    クリスタライズ・オリジナル
自身と自身の装備、【敵に被害を与えうる、半径100m以内の】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シャイニー・デュール
既に帝国は消えて申す
なき国の帝位を継ぐなどという世迷言は言わせぬでござるよ!

敵の先制攻撃に対し、こちらも【搭載兵器№5:ミルキーウェイ】の色水を【範囲攻撃】で広く撒き散らし申す
目的は打ち倒すことではなく、色のついた水を辺りに撒いて相手を色付けすること
色は緑の反対色である赤紫
相手に色が付けばよし、水ごと透明化されても『水のない場所』に相手はおり申す
その動きを【見切り】、敵の初撃を躱します

そののち接近し、【怪力】で捉えて透明化されても意味がないよう近接戦
ミルキーウェイを【零距離射撃】で打突代わりに使いつつ、刀で首を刎ね【捨て身の一撃】【暗殺】にござる

銀河帝国、今度こそお取り潰しにござる!


シャルロット・クリスティア
透明化、ですか。
確かに視認できなくなるのは少々面倒ではありますが……。

本人は見えずとも、動けば空気は揺らぎ、音も立ち、匂いも動く。
人そのものを探す必要はない。その『変化』を探せばいいだけの話です。
もっとも、そこまでわかっても完全に凌ぎきるのは難しいでしょうが……!

とは言え、初手の奇襲さえ凌げば後はやりようはある。
敵の攻撃があればより位置把握は正確さを増す。
後は跳弾射撃で逃げ場を限定させ、『そこ以外に逃げようがない場所』を作り出し、そこ目掛けて集中砲火を叩き込めばいい!

生憎ですが、こちらの苦労を無に帰させはしません。
ここで削れるだけ削らせて頂きますよ、お姫サマ……!



●姿なき砲撃
「来ましたね猟兵の方々。ですが、私の帝位継承の邪魔は、何人たりともさせません」
 大地も樹々でさえも宝石で出来た不思議な国の中心で。宝石の身体を持つ猟書家『プリンセス・エメラルド』は、やってきたシャイニー・デュール(シャイニングサムライ・f00386)とシャルロット・クリスティア(彷徨える弾の行方・f00330)の二人を前に悠然と笑みを浮かべて佇んでいた。
「既に帝国は消えて申す。なき国の帝位を継ぐなどという世迷言は言わせぬでござるよ!」
 ウォーマシンであるシャイニーは、そんなプリンセス・エメラルドに、手にした日本刀『非搭載兵器:無銘刀』の切っ先を突きつけた。
「あいにくと、私は忙しい身。あなた方に時間を割いている暇はありません。一気に仕留めさせて頂きましょう」
 プリンセス・エメラルドが指をパチンと鳴らす。次の瞬間、どこからともなく砲撃が二人目掛けて降り注いだ。
「な!? どこからの攻撃でござる!?」
 ずっとプリンセス・エメラルドの挙手を注視していたシャイニーは、予想外の方角からの攻撃に思わず反応が遅れ、その直撃を受けてしまう。
「これが透明化、ですか。てっきり本人が消えるものかと思っていましたが」
 同じく意表を突かれたシャルロットも、至近距離で炸裂した砲弾の爆風に吹き飛ばされながら、素早く状況を分析していた。
「……そういえばグリモア猟兵の言っていた宇宙戦艦の姿が見当たりませんが、なるほど、宇宙戦艦を透明化していたのですね」
 プリンセス・エメラルドのユーベルコード【クリスタライズ・オリジナル】の効果は本人のみならず、その武装や自身の敵対者に損害を与え得る対象1体を透明化させるものだ。当然、彼女の乗艦たる宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号もその対象になり得る。
「さあ、見えざる砲撃で粉みじんになりなさい」
 再び、先程とは異なる位置からの砲撃が、猟兵達に襲い掛かった。
「確かに視認できなくなるのは少々面倒ではありますが……」
 シャルロットは、五感の内視覚以外の感覚に意識を集中させる。戦艦自体は見えずとも、動けば空気は揺らぎ、音も立ち、匂いも動く。ましてや戦艦ほどの大きさのものであれば、それは人間サイズのものの比ではないはず。
「戦艦そのものを探す必要はない。その『変化』を探せばいいだけの話です」
 飛んでくる砲弾が空気を裂く音、火薬の匂い。不意打ちだった一撃目とは、条件が違う。シャルロットは危うげなく、二撃目の砲撃を見事かわして見せた。
 そしてシャイニーは、
「充填圧縮完了。鎮圧します」
 戦艦の砲撃に合わせ、ユーベルコード【搭載兵器№5:ミルキーウェイ】を発動。砲撃を各種センサーを駆使して回避しつつ、自身に内蔵された放水砲から、赤紫の水を拡散するように砲弾が飛んできた方向へと発射した。本来の用途は水圧と衝撃で相手の動きを封じることだが、今回の目的は違う。色のついた水を辺りに撒いて、見えない宇宙戦艦に色を付けることだ。宇宙戦艦程の巨大な物体であれば、多少狙いは外れても、拡散して撃てば必ず命中はするはず。果たしてそのシャイニーの読みは的中し、空中に、そこだけ赤紫の固定されたポイントが出現する。
「全体像は分からぬまでも、これで相手のおおよその位置と動きは予測がつくでござる」
「助かります。これで戦艦は気にせず、プリンセスに集中できる」
 頷き合うシャイニーとシャルロットに、プリンセス・エメラルドは小馬鹿にしたように拍手を送った。
「私の【クリスタライズ・オリジナル】を無効化するなんて、素晴らしいですわ。でも分かっていますの? 決してプリンセス・エメラルド号そのものを無力化したわけではないということを」
 プリンセス・エメラルドが指を鳴らすと、三度宇宙戦艦からの砲撃が、2人に襲い掛かる。しかも、最早気配を隠す必要もなくなったからか、先程のような単発の射撃ではなく、連続射撃だ。
「威力は高いようですが、命中精度がいまいちのようですね。射撃というのは、こういう風に行うものです」
 砲弾の雨を巧みにかわしながら、シャルロットは手にした『マギテック・マシンガン』に、魔力を注入していく。
「エーテル圧縮、配置完了! ルーンバレット・レイ、ファイア!」
 そして引き金を引けば、放たれたのは無数のレーザーだ。しかもそのレーザーは、シャルロットが空中に生み出していた複数の魔力塊に次々と反射し、複雑怪奇な幾何学模様を中空に描き出していく。そしてその狙いは、砲撃を繰り返す宇宙戦艦ではなく――、
「私を直接狙うとは、意外と冷静な判断ですね。しかしそのようなでたらめな攻撃では、この私に命中させることなど絶対に不可能です」
 標的とされたプリンセス・エメラルドはしかし、巧みなステップであらゆる方位から迫りくるレーザーを、全て回避していった。
「ええ、そう簡単に当てられるとは思っていません。ですから、当てやすいようにあなたの逃げ場をなくさせてもらいます」
 シャルロットの言葉にプリンセス・エメラルドがはっと周囲を見回す。気付けば彼女はレーザーを避け続けている内に、岩塊の如き巨大な複数の宝石が作り出す、袋小路に追い込まれていた。
「生憎ですが、こちらの苦労を無に帰させはしません。ここで削れるだけ削らせて頂きますよ、お姫サマ……!」
 ここぞとばかりに、シャルロットは『マギテック・マシンガン』と『マギテック・ショットガン』による一斉射を浴びせかけた。銃弾の嵐が激しい閃光と爆音を響かせ、周囲の宝石を削っていく。
「……まさか、私がこんな、無様に一方的に攻撃を受けるなんて」
 それでも爆炎が晴れた時、プリンセス・エメラルドの身体には一見大きな損傷は見られなかった。エメラルドの身体はその見た目通り、相当に頑丈のようだ。むしろシャルロットの攻撃は、彼女の精神により大きなダメージを与えていたようだ。そして、プリンセス・エメラルドが動揺したその隙を、剣士たるシャイニーが見逃すはずもない。
「銀河帝国、今度こそお取り潰しにござる!」
 全力で宝石の大地を駆けてプリンセス・エメラルドに急接近すると、ウォーマシンならではの怪力でプリンセス・エメラルドの手首をがっしりと掴んだ。これで、もしプリンセス・エメラルドが自らを透明化しても逃げられる心配はない。続けて、シャイニーは至近距離で【搭載兵器№5:ミルキーウェイ】を発射。至近距離で放たれた高圧水流は、まるで刀剣による打突のように、プリンセス・エメラルドの宝石の身体を削る。
「そしてこれが本命でござる!」
 最後にシャイニーは身体を大きくひねると、その反動を利用して無銘刀を全力でプリンセス・エメラルドの首筋に叩き込んだ。さすがに首を刎ねることまではできなかったが、その首筋に細かいヒビが刻まれる。
「私の、誰よりも美しい宝石の肌に、傷が!!」
 プリンセス・エメラルドが狂乱するように悲鳴を上げる中、2人の猟兵は後続に全てを託し、素早くその場から後退していったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユスト・カイエン
銀河皇帝の置き土産か。
けれど、帝国の再建なんてさせないよ。その船も破壊させてもらう。
……一族が重ねた咎は、ここで精算するとしよう。

プリンセス・エメラルド。あなたに恨みはないけれど、これは闇の底で生きてきた僕たち一族に深く染み付く、光に恋い焦がれる宿痾のようなものだ。その生命と野望、此処でこの剣が貰い受ける。

【目立たない】よう光学【迷彩】を併用し【闇に紛れ】ながら視認性を下げて戦艦に備える。【オーラ防御】と【武器受け】でビームを凌ぎ【念動力】で自身を飛ばし接近。対空砲火に撃ち落とされたと見せかけて死角よりの【だまし討ち】の【リミッター解除】、船ごとエメラルドを叩き切るつもりでUCを撃ち込む。


テリブル・カトラリー
帝国は、既に滅んだ。
今更、継承だなんだといっても、後継などと私は認めない

地形の利用。宝石の建造物を盾にダッシュ、光線から身を隠して、
『O.B.C』発動。人型機械兵器に変身し、ブーストで機体を吹き飛ばし加速。空中浮遊、高速で飛翔し光線を避ける

不老不死を謳う銀河皇帝ですら滅んだ。
情報収集。兵器センサーでエメラルドと戦艦、ヴィークルを認識
ホーミングレーザーを発射しつづけ位置把握と属性攻撃の制圧射撃

超常の蔓延るこの世で、永遠に不変でいる事などできはしないだろう。
暗殺、宝石の市街地に転送しておいた装甲車で不意をついて
プリンセス・エメラルドに砲撃。動きが止まった所に、
スナイパー、早業で狙いをつけ鎧無視攻撃


トリテレイア・ゼロナイン
私の出自を考えれば、貴女の事を『姫様』とお呼びしお仕えしていたやもしれません
ですが、私は人々の安寧の為に騎士として戦うと決めた身
その野望、阻ませていただきます

砲撃放つ砲門の向きをセンサーでの●情報収集で検知
着弾地点を●見切り、脚部スラスターでの●スライディング移動で攻撃を回避。躱しきれない攻撃は●盾受けで防御
さらに自己ハッキングで脚部スラスターの出力●限界突破
片道切符と引き換えにプリンセスに一気に肉薄

砲撃は強力なれど、ご自身を巻き込むこの距離では放てますまい
それが貴女の弱点です!

UCで拘束し、戦艦制御不能に

護衛が一人でもいれば違っていたやもしれません
貴女が選んだ道はそういうものです

大盾で殴打



●銀河帝国の遺児達
「私の出自を考えれば、貴女の事を『姫様』とお呼びしお仕えしていたやもしれません」
 プリンセス・エメラルドの前に姿を現したトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は、そう言って慇懃に一礼してみせた。トリテレイアはもともと銀河帝国に生み出された式典・要人警護ウォーマシンだ。もしプリンセス・エメラルドが皇位に就くというのであれば、彼女に仕えるのが本来の使命だろう。
「その通りですわ。銀河帝国の遺臣であるというのなら、皇位継承者であるこの私に仕えるのは当然のことです」
 果たしてプリンセス・エメラルドは、傲然とトリテレイアに忠誠を強要する。
「帝国は、既に滅んだ。今更、継承だなんだといっても、後継などと私は認めない」
 そこへ割って入ったのは、テリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)だ。彼女もまた、銀河帝国の生まれであり、帝国の為戦う事が存在理由と、ずっと信じ続けてきた。だがそれゆえに、勝手に皇位継承者を名乗る者を、認めることなどできない。
「『帝国継承規約』……銀河皇帝の置き土産か。けれど、帝国の再建なんてさせないよ」
 ユスト・カイエン(終の紅刃・f24320)もまた、『魔剣プルガトリオ』の切っ先をプリンセス・エメラルドへと向ける。彼の師であり育ての親でもある老騎士は、銀河帝国を裏切り出奔したという過去を持っていた。故に、ユストにとっても銀河帝国の皇位継承は他人事ではない。
 テリブルとユスト、2人の言葉を受けて、トリテレイアもまたプリンセス・エメラルドへの礼の姿勢を解く。
「私は人々の安寧の為に騎士として戦うと決めた身。その野望、阻ませていただきます」
「頭の悪い人達ですわね。私は銀河帝国の全てを継承する存在。つまり、帝国の臣民であったあなた達も全て、私のものなのです。当然、あなた達の生殺与奪の権利も、私に与えられているのですわ」
 プリンセス・エメラルドが、高々と手を掲げ、指を鳴らした。すると、彼女の背後にその巨体を浮かべていた宇宙戦艦『プリンセス・エメラルド号』の砲塔が、一斉に3人へと向けられる。
「皇帝への反逆者には見せしめが必要です。臣民としての分を忘れたあなた達には、死を授けましょう」
 次の瞬間、プリンセス・エメラルド号から一斉に、エメラルド色の光線が発射された。
「センサー最大出力稼働。着弾地点、計算開始」
 トリテレイアはその一斉射撃を、着弾地点を予測して見切り、脚部スラスターでのスライディング移動で回避していく。だが降り注ぐビームの数はあまりにも多い。全てを回避しきれないと判断したトリテレイアは、どうしても回避不能な攻撃だけ、『重質量大型シールド』で受け止めていく。戦艦の出力によるビームはたちまちの内にシールドの表面を焼き、亀裂を生じさせていくが、気に留めている余裕はない。
 一方でテリブルはブースターとスラスターを最大活用しつつ、後退しながらビームをかわしていった。同時に、周囲の地形データを解析していく。
「退避場所、確認」
 その過程で宝石で出来た3階建て程度の建造物を発見したテリブルは、その建物の中へと身を隠す。いつまで建物がビームに耐えきれるかは分からないが、これで多少の時間稼ぎはできるはずだ。
「さすがは帝国製のウォーマシン、優秀な性能ですわね。ですが、そちらの人間はどうかしら?」
 プリンセス・エメラルドが目を向けたのは、オーラをシールド代わりに用い、あるいは『魔剣プルガトリオ』でビームを受け流すユストの姿。闇にその身を紛れさせ、光学迷彩も併用して戦艦のロックオンから逃れてはいるものの、全方位から降り注ぐビームを前に、苦戦を余儀なくされている。そしてついに、1発のビームが直撃したのか、ユストの小柄な体が、宙高く吹き飛ばされた。
「まずは一人。裏切り者は確実に仕留めておかなければなりませんものね」
 プリンセス・エメラルドが心底楽しそうに笑みを浮かべる。だが、彼女がユストに気を取られている間に、トリテレイアが動いていた。自らのシステムをハッキングすることで脚部スラスターに掛けられたリミッターを強引に解除し、限界を超えた出力で一気にプリンセス・エメラルドへと肉薄する。過負荷で脚部スラスターが火を噴き、プリンセス・エメラルドの下へ辿り着いた直後に爆発したが、片道切符となるのは覚悟の上だ。
「砲撃は強力なれど、ご自身を巻き込むこの距離では放てますまい」
「くっ、無礼な!」
 プリンセス・エメラルドがエメラルド製の細剣を抜き放とうとする。だがそれよりもトリテレイアの行動の方が速かった。
「その行動パターン、封じさせてもらいましょう」
 腰装甲から瞬時に放たれた隠し腕が、プリンセス・エメラルドの手首をつかむ。さらにその手首から放たれた特殊電流が、彼女の身体を痺れさせ、硬直させていった。
 そしてプリンセス・エメラルドからの指示が途絶えたことで、宇宙戦艦の猛攻が一時的に緩む。その一瞬に、テリブルは【オーバード・ブースト・コート】を発動。自らの身を粒子シールド装置搭載の人型機械兵器に変形させると、ブーストで機体を吹き飛ばすように加速して宙へと舞い上がった。
「不老不死を謳う銀河皇帝ですら滅んだ」
 超高速で中空を飛翔しビームをかわし続けながら、テリブルは兵器センサーでプリンセス・エメラルドと戦艦の位置関係を掌握。誘導機能を持ったホーミングレーザーを常時連射モードで放ち続けることで、宇宙戦艦に防御行動を余儀なくさせる。
「くっ、離しなさい。自分が如何に不敬なことをしているか、分かっているのですか!」
 なんとか隠し腕を振りほどこうと足掻きながら、プリンセス・エメラルドがトリテレイアを睨みつける。
「護衛が一人でもいれば違っていたやもしれません。ですが貴女が選んだ道はそういうものです」
 遂にプリンセス・エメラルドの振るった細剣が、トリテレイアの腰装甲と隠し腕を繋ぐワイヤーを切断した。だが彼女が自由になった直後、トリテレイアは全力で重質量大型シールドをプリンセス・エメラルドへ叩きつけていた。その衝撃で、プリンセス・エメラルドの身体が宙に浮く。
 そこへ、突如姿を現したのはテリブルが事前に市街地に転送させ伏せておいた装甲車だった。装甲車からの砲撃が、空中で身動きの取れないプリンセス・エメラルドに次々と命中し、炸裂する。
「超常の蔓延るこの世で、永遠に不変でいる事など、誰にもできはしないだろう」
 さらに地面に落下したプリンセス・エメラルド目掛けて、テリブルが空中から目にも止まらぬ抜き撃ちで『サイレントスナイパーライフル』の一撃を放った。銃弾は狙い違わず、プリンセス・エメラルドの足首を射抜く。
「そんな……この私が、こんな裏切り者のガラクタ共に!!」
 だが、プリンセス・エメラルドの受難はまだ終わらなかった。なんとか立ち上がった彼女の背後に、いつの間にかユストが忍び寄っていたのだ。
「!? あなたは、先程ビームに吹き飛ばされたはず……」
「プリンセス・エメラルド。あなたに恨みはないけれど、これは闇の底で生きてきた僕たち一族に深く染み付く、光に恋い焦がれる宿痾のようなものだ。その生命と野望、此処でこの剣が貰い受ける」
 囁くようにそう言って、ユストはフォースセイバーを構えた。先程ユストは自らを念動力で吹き飛ばすことで、戦線離脱したように見せかけ、ずっとプリンセス・エメラルドの隙を窺っていたのだ。
「覚悟しろ……この剣を見せたからには、死んでもらうという事だ」
 そしてフォースセイバーのリミッターを解除して振るわれた一撃は、ユストの暗黒面の殺意も力に変えて、プリンセス・エメラルドを切り裂き、更にその背後で砲撃を続けていた宇宙戦艦の機関部さえ破壊してみせたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エルネスト・ポラリス
破壊光線なんてマトモに受けてられるか、全力で逃げます!

サイキックエナジーを封印する以上、基本的には戦艦での力押しになります。
距離を取れば、光線の軌道を『野生の勘』で『見切り』、避けるなり『武器受け』するのは不可能ではありません。
問題は……大きな戦艦の影に隠れられれば、こちらの攻撃も届かなくなる事ですね。

──ええ、ええ。我々、猟書家について何も知りませんが。
貴女方がオブリビオンであるのなら、私たちは止めなければなりません。
形を失え、銀の剣。プリンセスを守る戦艦を、一太刀でたたっ斬る!

サイキックと戦艦を失った敵が見えたなら、銃弾を撃ち込みましょう。
どうぞ、お恨みください。


ミスタリア・ミスタニア
ハッ!銀河帝国の皇帝だぁ?
滅んだ国の皇帝なんざに何の意味がある?
お前がフォーミュラになって帝国軍をオブリビオンとして蘇らせても、そりゃお前の帝国じゃなくて、あくまでかつての皇帝の帝国軍だろうに

ハッ、鎧装騎兵に戦艦で挑むなんざ、航空機に大鑑巨砲主義で挑むようなもんだぜ!
大気圏内だろうが対艦空戦に変わりゃしねぇ対艦用のマニューバで翻弄してやる、対空砲でもない艦砲が早々鎧装騎兵に当たると思うなよ!
砲撃が途絶えたら捨て身の特攻だ!
まずはその自慢の戦艦を叩き墜としてやる!
捨て身の特攻で艦の懐に飛び込んで、対艦用大型パイルバンカーで装甲ぶち破ってそこにゼロ距離からメガビームランチャーぶっ放してやるぜ!


チトセ・シロガネ
皇帝にケンカした以来ネ。戦艦ぶった斬るのは……。
あの時とは一味違うボクをお見せするネ!

戦艦の破壊光線は少し厄介ネ。
空中浮遊で距離を詰める間は雷鼓ユニットを展開、念動力を込めたオーラ防御で艦砲を受け止めつつ、エネルギーを捕食して電力を確保。

戦艦への接近に成功したら、EZファントムのリミッター解除、UC【星砕乃型】を発動させ、全電力をプラズマの刃に変換、属性攻撃と鎧砕きで戦艦を圧し折ってやるネ。


ベリル・モルガナイト
生まれも。育ちも。異世界の。私にとっては。かつての。同族である。というだけ
されど。その同族が。世界を。傷つけんと。するなら
守ります。世界を
私は。盾の。騎士。ですから

戦艦による。初撃は。人ではなく。面を。狙った。砲撃。となるはず
ならば。戦艦の。出現と。同時に。魔力障壁を。展開した。盾を。投擲
戦艦の。攻撃を。一時でも。逸らせれば。十分

私は。世界を。守る。盾
そのため。ならば。この身など。惜しくは。ありません
あえて。砲撃が。降り注ぐ。中を。戦艦への。最短ルートで。強化された。身体能力で。突っ切ります
避けきれない。攻撃は。【激痛耐性】で。耐え。戦艦へ。取り付き。ましたら。その砲を。破壊して。参りましょう



●宇宙戦艦轟沈
「まさか、私がここまで傷つけられるなんて……口惜しいですが、ここは一旦退くと致しましょう」
 これまでの戦いで複数の傷を負ったプリンセス・エメラルドは、サイキックエナジーを用いて宙に浮かび上がり、機関部を破壊され空中で動きを止めている『宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号』へと乗り込んでいった。
 直後、4人の猟兵が宝石の国へと転送され姿を現す。
「皇帝にケンカした以来ネ。戦艦ぶった斬るのは……。あの時とは一味違うボクをお見せするネ!」
 チトセ・シロガネ(チトセ・ザ・スターライト・f01698)は、変幻自在の刃を持つ刀『EZファントム』を肩に担ぎ、不敵な笑みを浮かべた。
『不遜な猟兵達が、また湧きましたか。あなた達は未来の銀河皇帝を前にしているのですよ。すぐに武器をしまい、跪き忠誠を誓いなさい』
 宇宙戦艦から、拡声器を通じてプリンセス・エメラルドの声が響く。そんなプリンセス・エメラルドの言葉を、しかしミスタリア・ミスタニア(宇宙を駆ける翠の疾風・f06878)は一笑に付した。
「ハッ! 銀河帝国の皇帝だぁ? 滅んだ国の皇帝なんざに何の意味がある? お前がフォーミュラになって帝国軍をオブリビオンとして蘇らせても、そりゃお前の帝国じゃなくて、あくまでかつての皇帝の帝国軍だろうに」
『……その非礼、許すわけには参りません。皇帝に歯向かった自らの愚かさを悔いながら、この地で息絶えなさい』
 怒りを抑え込んだ声でプリンセス・エメラルドがそう告げた次の瞬間、宇宙戦艦から一斉に放たれたエメラルド色のビームが、猟兵達目掛けて降り注いだ。
「冗談じゃない。破壊光線なんてマトモに受けてられるか!」
 そう言って真っ先に逃げ出したのはエルネスト・ポラリス(たとえ月すら錆びはてるとも・f00066)だ。だがもちろん、何の勝算もなく逃げているわけではない。距離さえ取れれば、光線の軌道を野生の勘で見切り、避けるなり武器で受け流したりすることができると踏んでの行動だ。
「問題は……大きな戦艦に乗り込まれては、こちらの攻撃も届かなくなる事ですね」
 そして逃げながらもエルネストは、どうすればプリンセス・エメラルドへと攻撃を届かせることができるかを思案していた。
「生まれも。育ちも。異世界の。私にとっては。かつての。同族である。というだけ。――されど。その同族が。世界を。傷つけんと。するなら。守ります。世界を。――私は。盾の。騎士。ですから」
 反対に、敢えて前に出たのは、プリンセス・エメラルドと同じクリスタリアンであるベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)だった。戦艦による初撃は一人一人を狙ったものではなく、面を狙った砲撃になると踏んだベリルは戦艦へと移動しつつ、『煌宝の盾』をプリンセス・エメラルド号目掛けて投擲した。投じられた煌宝の盾は空中で虹色に輝く魔力障壁を展開し、傘のようにビームの驟雨からベリルを守る。
 同じく、ミスタリアも宇宙戦艦の攻撃に、真っ向から立ち向かっていた。
「ハッ、鎧装騎兵に戦艦で挑むなんざ、航空機に大鑑巨砲主義で挑むようなもんだぜ!」
 ブースターに点火し中空に舞い上がったミスタリアは、慣れ親しんだ対艦用のマニューバで、次々と光線を回避していく。
「本来は宇宙空間用のマニューバだけどな、大気圏内だろうが対艦空戦に変わりゃしねぇ! 対空砲でもない艦砲が早々鎧装騎兵に当たると思うなよ!」
 そう、宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号の砲台は、本来は対艦・対大型機動兵器用のもの。人間サイズのターゲットに当てることは想定されていないのだ。
「とはいえ、破壊光線は少し厄介ネ」
 同じく空中へと舞い上がっていたチトセは、円盤型のビット兵装である『雷鼓ユニット』展開し、念動力を込めたオーラを張り巡らせ光線を受け止めていた。そして、光線のエネルギーを捕食しながら、徐々に戦艦との距離を詰めていく。
「私は。世界を。守る。盾。そのため。ならば。この身など。惜しくは。ありません」
 それぞれに戦艦からの砲撃への対策を取った猟兵達の中で、けれど真っ先に宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号に至ったのはベリルだった。あえて砲撃が降り注ぐ中を、戦艦への最短ルートで突っ切った彼女の全身は、光線の直撃こそ受けていないものの最早ボロボロだ。だが、ユーベルコード【モルガナイト・フォートレス】で文字通り要塞の如く強化された彼女の肉体は、決して倒れることはない。それでも走る激痛を堪えて、ベリルは大きく跳躍し、戦艦の甲板へと取り付くことに成功する。こうなってしまえば、自らの損傷を恐れて、宇宙戦艦はこれ以上ベリルに砲撃を加えることはできなくなる。
「守ります。それが。私の誓い。なの。だから」
 ベリルは宇宙戦艦の上を駆け抜けながら『煌宝のレイピア』を振るい、次々と砲台を破壊していった。
「砲撃が弱まった? 今がチャンスネ!」
 ベリルの活躍で降り注ぐ光線の量が減ったのを好機と、チトセもまた、宇宙戦艦の上へと降り立つ。
「EZファントム、リミッター解除ネ!」
『EZファントム』のプラズマを帯びた流体を持った変幻自在の刃に、チトセは光線を『雷鼓ユニット』で受け止めることで捕食し続けて来ていた電力を一斉に送り込んだ。たちまちEZファントムの刃が、チトセ自身の何倍もの長さに膨れ上がっていく。
「一刀ッ! 両断ッ!!」
 チトセはその刃を、全力で真っ直ぐに振り下ろした。それこそが、チトセの必殺剣【星砕乃型】。プラズマの刃は真っ直ぐに宇宙戦艦の装甲板を切り裂き、その艦首部分を圧し折るように切り落とした。
「砲撃が止んだ! 仕掛けるなら今しかねえ!」
 艦首を切り落とされ、砲撃が止んだのを確認したミスタリアは、捨て身覚悟でプリンセス・エメラルド号目掛けて突っ込んでいく。そして、戦艦の懐に飛び込むと対艦用大型パイルバンカーを構えた。
「バンカー、捉えた! ゼロ距離、これで! いっちまえよやぁぁぁぁ!」
 叩き込まれたバンカーは、宇宙戦艦の装甲を軽々と貫通し、その船体に大穴を開ける。
「まだまだぁ! これで終わりじゃねぇぞ!!」
 さらにミスタリアはその大穴へと、メガビームランチャーの銃口を向けた。そして、次の瞬間放たれた高出力のビームが、戦艦内部を食い破るように破壊し貫いていく。
『まさか……この私の船が、こんなことで!?』
 取り乱したプリンセス・エメラルドの声が、戦場に響き渡った。それを耳にしたエルネストは、宝石の大地の上から大破といっていい損傷を受けながらなお宙に浮かび続ける宇宙戦艦へと視線を向ける。
「──ええ、ええ。我々、猟書家について何も知りませんが。貴女方がオブリビオンであるのなら、私たちは止めなければなりません」
 エルネストはそう呟くと、手にした銀の剣へと、奇跡殺しの力を込めていった。
「形を失え、銀の剣。プリンセスを守る戦艦を、一太刀でたたっ斬る!」
 言葉通り、銀の剣は次第にその形を失っていく。だがエルネストは気にした様子もなく、剣閃の構えを見せた。
「眠れよ奇跡、軌跡よ歪め。無限の祈りよ、果てを裂け!」
 エルネストが既に形のない剣を振るった次の瞬間。存在しないはずの剣から放たれた飛翔する斬撃が、辛うじて宙に留まっていた宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号を、縦一文字に真っ二つに切り裂いていた。
「信じられません……こんなことが!?」
 そして、辛うじて脱出に成功したらしいプリンセス・エメラルドの姿を捉えたエルネストは、サイキックの力でゆっくりと降下していく彼女へと大型リボルバー『W&G E800』の銃口を向けた。続けて放たれるのは、銀色の銃弾。
「どうぞ、お恨みください」
 空中で銃弾を避けることも出来ず、なんとかサイキックで銃弾を受け止めているプリンセス・エメラルドに、エルネストはそう言葉を投げたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

雛菊・璃奈
あの世界に皇帝は不要…。貴女の出番は無いよ…。

黒桜の呪力解放【呪詛、衝撃波、なぎ払い、早業】による呪力放出を目晦ましにし、敵の乗機の下から呪力の縛鎖【呪詛、高速詠唱、全力魔法】を放ち、動きを封じつつ、【呪詛】で呪いを付与…。

更に【九尾化・天照】封印解放…!
敵が巨体でどんなパワーがあっても、捉えられなければ意味は無いよ…。

光速化で敵を翻弄しつつ、乗機の関節やパーツの隙間等、なるべく破壊しやすそうな部位を【呪詛、鎧砕き、鎧無視、力溜め】バルムンクで破壊…。

更に隙を見て光を操る力で周囲の光を集束させ、【呪詛】を乗せたレーザーとして発射…。
その本、焼き払わせて貰うよ…。

後は乗機ごと、本体を仕留める…!


メイスン・ドットハック
【SPD】
原初のクリスタリアン様ですかー、そうですかのー
で、エメラルドが何でそんなに偉そうなんですかのー?

先制対策
二足歩行戦車に搭乗して参戦
電脳魔術によるホログラムアバターを出しながら、狙いを拡散させると共に戦車はAI制御で未来予測・分析による回避行動
自身は電脳魔術によるハッキングで、皇帝乗騎のハッキングを行い、解析・行動の阻害を行う

先制後はUC発動で、戦車を巨大化させて、大魔王第一形態を召喚
ハッキングによる足止めを強化して巨大化戦車によるスタンプで皇帝乗騎を動けなくして、大魔王による空からの砲撃、猟書家への音波攻撃、LPL砲の狙撃などで集中砲火を行う

アメジストの方が優秀ってわかったじゃろー!



●皇帝乗騎インペリアル・ヴィークル
「まさか、新たなる銀河帝国の旗艦になるはずだったプリンセス・エメラルド号が沈められてしまうなんて……」
 自らの乗艦を破壊されたプリンセス・エメラルドは、流石にショックを受けた様子で、呆然と佇んでいた。
「もう分かったでしょう……、あの世界に皇帝は不要……。貴女の出番は無いよ……」
 そんなプリンセス・エメラルドに、雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)は淡々と事実を突きつける。
「いいえ、まだ私には『帝国継承規約』があります。これがある限り、皇位継承権は私のもの。いくらでも立て直しは可能です。そう、私はクリスタリアンの最長老。永遠に不変なる存在なのですから」
 自分の言葉で自身を取り戻していくプリンセス・エメラルドへ、しかしメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)は冷たい視線を向けた。
「原初のクリスタリアン様ですかー、そうですかのー。で、エメラルドが何でそんなに偉そうなんですかのー?」
 メイスンはアメジストのクリスタリアン故に、エメラルドのクリスタリアンが根拠もなく偉ぶっていることに、思うところがあるのだろう。
「なぜ偉いかですって? それは私が、銀河皇帝の継承者だからに決まっているでしょう? いいでしょう。今、その証をお見せしましょう」
 プリンセス・エメラルドが侵略蔵書『帝国継承規約』を掲げると、突如本が光り輝き、巨大な機動兵器がその場に転送されてきた。巨大なバイクを思わせる外観だが、コクピット部分は頑強な装甲に覆われ、その上部と左右には、それぞれ砲台が設置されている。その、二輪の戦車ともいうべきその機動兵器に、プリンセス・エメラルドはさっそく乗り込んでいった。
「見なさい、猟兵達。これこそが、銀河皇帝にしか搭乗の許されないサイキック兵装『皇帝乗騎インペリアル・ヴィークル』です」
 勝ち誇ったようなプリンセス・エメラルドの声が、宝石の国に響き渡る。
「ほう。そっちが二輪戦車だったら、こっちは二足歩行戦車じゃけーの」
 対するメイスンは、いつの間にかO-Ⅶ型機動強襲用二足歩行戦車『KIYOMORI』に搭乗していた。
「ならば、どちらの性能の方が上か、勝負と行きましょう」
 インペリアル・ヴィークルの巨大なタイヤが回転を開始し、高速で『KIYOMORI』の周囲を駆け回りつつ、砲台から破壊光線を放つ。その威力は、先程沈んだ宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号の火力にも匹敵するほどだ。
「さすがに性能だけで見ればこちらが見劣りするのー」
 AI制御で未来予測・分析による回避行動を取らせていたメイスンだったが、インペリアル・ヴィークルの機動力と攻撃の苛烈さは、AIの分析結果を遥かに上回っていた。『KIYOMORI』は致命傷こそ避けたものの、機体の各所に損傷を負ってしまう。
「これ以上のダメージは危険じゃのー」
 メイスンは電脳魔術によるホログラムアバターを複数投影し、目くらましを図った。
『その程度でこの皇帝乗騎を止められるとは思わないで欲しいものですわ』
 対するインペリアル・ヴィークルは、砲台から今度は拡散レーザーを照射し、広範囲への攻撃に切り替える。そしてその攻撃範囲には、反撃の機会を窺っていた璃奈も含まれていた。
「く……」
 紙一重でレーザーを見切りかわしつつ、璃奈は手にした『呪槍・黒桜』に籠められた呪力を解放する。迸る呪力が、たちまちの内に黒い障壁となってインペリアル・ヴィークルに迫っていった。だがインペリアル・ヴィークルは、瞬間移動かと見紛うばかりの速度で、その呪力の波動を回避してしまう。
「かかった……」
 だが、璃奈にとって呪力の開放はあくまで目くらましに過ぎなかった。璃奈は今度はインペリアル・ヴィークルの背後から呪力の縛鎖を放ち、その縛鎖を後輪に絡みつける。さらにその縛鎖を通じて、内部のプリンセス・エメラルドに呪いをかけていく璃奈。
 そして、璃奈がプリンセス・エメラルドの気を引きつけている間に、メイスンの仕掛けも完成していた。
「機体は高性能でも、セキュリティはどうかのー」
 メイスンは、戦闘開始時からずっと、皇帝乗騎に対して電脳魔術によるハッキングを仕掛けていたのだ。
『……動きが、鈍っていく? どういうことですの?』
 果たして、プリンセス・エメラルドが戸惑った声を上げる。本来であれば璃奈の放った縛鎖など、軽く振りきれるだけの性能があるはずなのに、それができないのだ。それはすなわち、メイスンのハッキングによって従来の性能が大幅に減じられていることを意味する。
「我らに仇成す全ての敵に太陽の裁きを……封印解放……!」
 その間に璃奈は、九尾の狐へと変じていった。その尾が9つに分かれ、全身が太陽のような輝きに包まれていく。
「巨体でどんなパワーがあっても、捉えられなければ意味は無いよ……」
 光速に近い速度で駆け回りながら、璃奈は皇帝乗騎の装甲の薄いところを見抜き魔剣バルムンクを叩きつけ、破壊していくという一撃離脱の攻撃を繰り出していった。
「なかなかやるのー。僕も負けてられんけーの」
 メイスンはそう呟くと、負けじとユーベルコード【祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり】を発動させた。
『……この振動は何?』
 不審げに周囲を見回したプリンセス・エメラルドは、思わず目を見開いた。彼女が目にしたのは、かつてアルダワ魔法学園に君臨していた大魔王、その第一形態たるアウルム・アンティーカだった。彼女は知る由もなかったが、それはメイスンが電脳世界で再現した大魔王をユーベルコードで実体化したものだ。
「驚いたかの―。じゃけど、まだまだこれからじゃけー」
 さらに今度は、メイスンの駆る二足歩行戦車『KIYOMORI』が巨大化していく。璃奈の呪力と超高速攻撃、そしてメイスンのハッキングによって動きを極限まで鈍らされたインペリアル・ヴィークルを、巨大化した『KIYOMORI』は思いきり踏んづけた。その一撃で完全に動きを封じられたインペリアル・ヴィークル目掛け、今度は大魔王アウルム・アンティーカが空から砲撃を行っていく。
「わたしも、負けてられない……」
 璃奈は光を操る能力で周囲の光を集束させ、【呪詛】を乗せたレーザーとして発射した。
「その本、焼き払わせて貰うよ……」
 魔王の砲撃及び音波攻撃と璃奈のレーザー、さらに『KIYOMORI』のLPL(長距離プラズマレーザー)砲の攻撃を同時に受けた皇帝乗騎インペリアル・ヴィークルが、遂に限界を超えたのか大爆発と共にバラバラに砕け散った。
「アメジストの方が優秀ってわかったじゃろー!」
 その様を見て、自慢気に勝ち誇るメイスン。
「! プリンセス・エメラルドは……?」
 だが璃奈はいち早く、その場からプリンセス・エメラルドの姿が消えていることに気付いていた。おそらく、インペリアル・ヴィークルがもたないと見て、早々に離脱していたのだろう。
「とどめは、他の猟兵に任せることにするかのー」
 残念そうに立ち尽くす璃奈を慰めるように、『KIYOMORI』から降りてきたメイスンは彼女の肩を優しく叩いたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カグヤ・アルトニウス
〇あなたをSSWには戻さない
(アドリブ歓迎)

ここで、決着を付けましょう

(行動:SPD)
基本的には宇宙バイクサイズの「皇帝乗騎」対20m級の宇宙艇「マルミアドワーズ」の対決ですね

まずは、GOKUの支援による【操縦】と【念動力】による【空中戦】とシャッターウォールの【オーラ防御】で立ち向かいます
副砲のエネルギーカノン及び対高機動ミサイルの【一斉射撃】・【範囲攻撃】・【誘導弾】の弾幕で挑み

トドメは宇宙艇の上にテレポートで飛び乗りUC+【船上戦】で衝角及び【衝撃波】・【二回攻撃】で強化したエクストラ・ブルーでの突撃を仕掛け
同時に至近距離からロンゴミニアドの【重量攻撃】・【貫通攻撃】の砲撃て仕留めます


ヘスティア・イクテュス
海賊の嫌うこと…それは自身のお宝に手を出されること……
スペースシップワールドの平和を奪おうとする貴方はわたしの敵よ

覚悟しなさい、プリンセス・エメラルド。貴方の命、逆に頂くわ


スモークミサイルの展開による『目潰し』
そしてダミーバルーン【残像】による攻撃の分散…
これで敵の狙いを回避

そしてバルーンに紛れたプチヘス達の『援護射撃の弾幕』で集中を乱す…
その隙に!

スモークに紛れて光学『迷彩』で隠れてたわたしの
マイクロミサイルとミスティルテイン、そしてフェアリーによる『一斉発射』!


銀河帝国の帝位…ね、
例え譲られたとしてもそんな価値のないゴミ欲しくないわね


雪・兼光
◇SPD

ようやく宝石の国に来ることが出来たぜ。
さぁプリンセスお相手願おうかッ!

◇相手の先制UC
第六感と見切りを利用して可能な限り攻撃を避け、避けきれないなら旅行鞄を盾受けを使って防ぐ。
部位破壊で相手のタイヤもしくは、タイヤに相当する部位は部位破壊、2回攻撃、範囲攻撃、乱れ撃ちで攻撃する

第六感と見切りを引き続き併用しつつ、誘導弾、2回攻撃、範囲攻撃、乱れ撃ちでUCで相手で攻撃

零距離なら攻撃できないと思ったんだろうか?
相手が接近してきた場合は零距離射撃、誘導弾、暗殺、2回攻撃でのUCで攻撃する。

近づいてこないなら、更にスナイパーを利用して、誘導弾、暗殺、2回攻撃でのUC



●砕ける翠玉
「……私がここまで追い詰められるなんて、あってよいことではありませんわ」
 全身に傷を負ったプリンセス・エメラルドは、よろけながらも戦場から逃れるように歩んでいた。その手には、大切そうに侵略蔵書『帝国継承規約』が握り締められている。
 だが、そんな彼女の進路上に、3人の猟兵が姿を現した。
「ようやく宝石の国に来ることが出来たぜ。さぁプリンセスお相手願おうかッ!」
 力いっぱい啖呵を切ったのは、雪・兼光(ブラスターガンナー・f14765)だ。
「スペースシップワールドで生まれ育った者として、あなたをスペースシップワールドには戻さない。ここで、決着を付けましょう」
 カグヤ・アルトニウス(辺境の万事屋兼宇宙海賊・f04065)は正面からそう勝負を挑み、
「海賊の嫌うこと……それは自身のお宝に手を出されること……。スペースシップワールドの平和を奪おうとする貴方はわたしの敵よ」
 ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)は宇宙海賊らしい理屈で、プリンセス・エメラルドに宣戦を布告する。
「平民風情が、寄ってたかってこの私に歯向かおうというのですか。銀河帝国の正統なる継承者であるこの私に!!」
 傷ついた身でありながら、プリンセス・エメラルドは毅然とその場に立ち、3人の猟兵を睨みつけた。だが、当然ながら猟兵達がその程度で屈することはない。
「覚悟しなさい、プリンセス・エメラルド。貴方の命、逆に頂くわ」
 猟兵達を代表してヘスティアが宣言すると、
「上等です。ならば私が、あなた方に身の程というものを教えて差し上げましょう」
 プリンセス・エメラルドは侵略蔵書『帝国継承規約』を高々と掲げた。本が光り輝き、1台の機動兵器がその場に転送されてくる。二輪の戦車といった風情のその機体こそは、銀河皇帝のみに騎乗が許された皇帝乗騎『インペリアル・ヴィークル』。
「っておい! そいつは破壊されたんじゃなかったのかよ!」
 兼光の指摘に、プリンセス・エメラルドは小馬鹿にしたような笑みを浮かべる。
「皇帝の乗騎が一台だけしかないと、誰が決めたのです? これこそが皇帝の移動玉座ともいうべきインペリアル・ヴィークルの、その二号機ですわ」
 そのままプリンセス・エメラルドは、吸い込まれるようにインペリアル・ヴィークルの中へと消えていった。同時に、インペリアル・ヴィークルの全ての砲門が、猟兵達へと向けられる。
「おっと、あぶねえ」
 すぐさま放たれた破壊光線を、持ち前の反射神経と直感力でかわしていく兼光だったが、インペリアル・ヴィークルの連射速度は、到底人間のかわしきれる速度を超えていた。兼光はかわしきれないと見るや、『ボディガードキャリーバック』を盾代わりにして、なんとか身を守る。
「そちらが宇宙バイクサイズの機体なら、こちらは20m級の宇宙艇『マルミアドワーズ』で勝負です!」
 カグヤは砲撃を避けながら、用意していた念動力者専用小型宇宙艇マルミアドワーズに乗り込んだ。
「さあ、行きますよGOKU」
 コクピットシートに収まったカグヤが、傍らに設置されたサルのぬいぐるみ型汎用ユニット『GOKU』に声を掛けると、GOKUの操作でマルミアドワーズが動き出す。
『大きさの違いが戦力の決定的な差ではないことを、教えて差し上げましょう!』
 そんなマルミアドワーズ目掛けて、インペリアル・ヴィークルから、破壊光線と実体弾による一斉砲撃が襲い掛かる。だがマルミアドワーズは直径2メートル程の球状の概念的空間遮断防壁『シャッターウォール』を巧みに機体表面に展開させ、砲撃から身を守っていった。
「宇宙艇だけに気を取られていていいのかしら?」
 ヘスティアが、マルミアドワーズへ攻撃を集中させるインペリアル・ヴィークル目掛け、マイクロミサイルを撃ち出す。
『そんな弾道が見え見えのミサイルなど、このインペリアル・ヴィークルに当てられるとお思いですか』
 インペリアル・ヴィークルから放たれた対空レーザーが、容易くマイクロミサイルを撃ち落としていった。だが、炸裂したミサイルから噴き出したのは、周囲を覆い尽くす煙幕だった。
『目くらまし!? 小賢しい真似をしますね!!』
 けれど、皇帝乗騎インペリアル・ヴィークルはセンサーも超高性能だ。煙幕で視界を塞がれても、敵を察知する手段はいくらでもある。
『動体センサー、最大出力……複数でこちらに向かってきていますね。見えていますよ!』
 インペリアル・ヴィークルから再び対空レーダーが発射され、煙幕に隠れて接近してきていた複数の影を迎撃する。だが、その影はレーダーを受けると、軽い音を立てて炸裂した。
「ダミーバルーンに掛かったわね! 今よ、プチヘス部隊攻撃開始!!」
 すかさず、ヘスティアが自身を模した二頭身ロボ軍団に攻撃指示を出す。ダミーバルーンに紛れてインペリアル・ヴィークルに接近していたプチヘス部隊は、一斉に手にしたブラスター銃を発射し弾幕を形成した。
「私も支援しますよ」
 さらに、カグヤの駆るマルミアドワーズも、副砲のエネルギーカノン及び対高機動ミサイルをばら撒くように撃ち放ち、弾幕に加わる。
『そんな豆鉄砲で、このインペリアル・ヴィークルに挑もうということ自体が、不敬ですわ!』
 インペリアル・ヴィークルの各砲門が、プチヘス部隊とマルミアドワーズ目掛けて一斉に火を噴く。だが、その為にヴィークルの足が止まった瞬間を、兼光は待ち構えていた。
「まずはその足を止めさせてもらうぜっ!」
 UDCアースで拾ったブラスターを乱れ撃つ兼光の狙いは、インペリアル・ヴィークルの後輪だ。
『うっとおしいですわ!』
 プチヘス部隊とマルミアドワーズへの砲撃は継続しつつ、誘導ミサイルを射出して兼光をも狙うインペリアル・ヴィークル。だが兼光はその弾道を見切ってギリギリまで引きつけてかわしつつ、ユーベルコード【クイックドロウ】を発動。超高速のブラスターの連射を、ひたすら後輪目掛け浴びせかける。タイヤとて並みの機動兵器の数倍の強度を誇るインペリアル・ヴィークルだが、攻撃を極端に集中された結果、遂に耐久性の限界を超えた。
『なっ、そんな!?』
 後輪が大きな音を立てて破裂し、インペリアル・ヴィークルの動きが止まる。
「チャンス!」
 そんなインペリアル・ヴィークル目掛け、光学迷彩で姿を隠していたヘスティアが上空からマイクロミサイルと可変型ビームライフル『ミスティルテイン』、そして無線誘導端末兵器『フェアリー・改』による一斉射を浴びせかけた。
 慌ててプリンセス・エメラルドは、前輪のみで無理矢理に機体を動かしていく。そしてその向かう先には、兼光の姿があった。
「汚いわね! これじゃ撃てない!!」
 ヘスティアの位置からこれ以上射撃を続ければ、兼光を巻き込んでしまう。ヘスティアはやむなく射撃を一旦止めざるを得なかった。
「おいおい、まさか零距離なら攻撃できないと思ったんだろうか?」
 だが兼光は、ヴィークルが接近してきたを幸いと、未だ健在な前輪へとブラスターを突きつけた。そして、零距離射撃で怒涛の連射を浴びせかける。その止むことない熱線の嵐の前に、遂に前輪も破裂し、今度こそインペリアル・ヴィークルは、完全に移動手段を失った。そのことを確認すると、兼光は素早く後方へと跳んでヴィークルとの距離を取る。
「そろそろ終わりね!」
 そこへ、再びヘスティアの一斉射が襲い掛かった。
 そしてカグヤはテレポートで宇宙艇の上へと飛び乗ると、GOKUに命じてマルミアドワーズをインペリアル・ヴィークル目掛けて突撃させた。大剣の様な鋭利な機首が衝角のように動けないインペリアル・ヴィークルを刺し貫き、
「一にして終の舞、せめてもの慰めとして贈りましょう。二度と思い出す事は無いでしょうけど」
 カグヤはインペリアル・ヴィークルの装甲の上に飛び移ると、光剣『エクストラ・ブルー』の剣舞を放った。どんな宇宙戦艦よりも硬いはずのインペリアル・ヴィークルの装甲が、紙屑のように切り裂かれていく。
「やめなさい! あなた達は、自分達が如何に不遜な真似をしているか理解しているのですか!? 私は、かの銀河帝国の継承者なのですよ!!」
 狂乱したようにプリンセス・エメラルドが叫ぶが、カグヤは攻撃の手を休めない。
「GOKU、最後の仕上げです!」
 カグヤの指示の下、宇宙艇『マルミアドワーズ』が主砲である”ロンゴミニアド”螺旋空間投射式礫砕砲を至近距離で発射した。射線上の全てを螺旋状の疑似世界を投射して礫砕するこの主砲の前に、装甲を切り裂かれたインペリアル・ヴィークルはひとたまりもなく、脱出しようとしたプリンセス・エメラルドごと、消滅していった。
「銀河帝国の帝位……ね、例え譲られたとしてもそんな価値のないゴミ欲しくないわね」
 最後まで帝位に固執し消えていったプリンセス・エメラルドへの手向けのように、ヘスティアはそう言い捨てたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月18日


挿絵イラスト