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迷宮災厄戦⑮〜とて~も、大切なモノ!〜

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦

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●美味しくて、大切なモノ
「せっかく、たんせいこめてつくったのにー!!」
 愉快な仲間達が目から大粒の涙を零しながら声を上げる。
「もう一度、みんなで作ればなんとかなるハズよ?」
 両手でガッツポーズをしながらアリスは、満面の笑みと明るい声色で言いながら愉快な仲間達を見渡した。
「で、でもぉ……」
 お菓子の家を作っている時に邪魔が入らないとは限らないし、アリスや愉快な仲間達がそれなりに数はいるものの元に戻すには時間を要するであろう。
 それでも、オウガから身を守るべくお菓子を作り始めた。


●グリモアベース
「皆様、お集まりいただきありがとうございます。さて、アリスラビリンスにて“迷宮災厄戦”という大きな戦いが進む中で、皆様にお願いしたいのは、お菓子の家のお陰でオウガから身を守っている森に関する依頼です」
 優しい笑みを浮かべたままロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)は、集まった猟兵たちに告げた。
「本来ならば森にはお菓子の家が沢山あるのですが、どうやらオウガに洗脳された愉快な仲間達によって破壊されてしまったようです。つまり、オウガにとっては襲うチャンスです」
 低く唸りながらロイドは説明を続ける。
「ですが、洗脳されていないアリスや愉快な仲間達が復興の為に動きだしているのですが……人手が足りないのと洗脳された愉快な仲間達が邪魔してくるのが心配だそうです。どうか、復興の手伝いをお願いいたします」


龍真 神
 オープニングに目を通して頂きありがとうございます。
 龍真 神(タツマ シン)と申します。
 よろしくお願いします。

 お菓子は美味しいですよね!
 今では手軽に作れるレシピが沢山あって作ってみたくなります。

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 プレイングボーナス……美味しいお菓子のレシピを用意する。
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 ★連携する場合は、相手のIDやチーム名の記載を忘れずにほぼ同時にプレイング送信して下さい。
 ※連携人数は最大でも3~4人が限度となりますのでご留意ください。
 ★プレイング受付は最大10件までとなります。
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第1章 冒険 『お菓子の家つくり』

POW   :    生地をこねたり伸ばしたり、オーブンの火加減を調節するなど下拵えや準備を担当する

SPD   :    正確に材料を計ったり、綺麗に角がたつくらいにホイップするなど、技術面で活躍する

WIZ   :    可愛い飾りつけや、トッピングで、お菓子を美味しそうにデコレーションする

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

政木・朱鞠
「今回は甘々なお菓子でもOKだよね?」

ハイカラなお菓子はあまり作った事無いけど…フルーツいっぱいのパンケーキ作ろうかな。

こんがりきつね色に焼き上げたパンケーキをちょっと冷まして、間に生クリームの層を作ったら今度はフルーツをトッピングしていくね。

あまり偏った彩りにならないようにバランスを考えてちゃんとばらけて配置して、夏らしくサイコロ状に切ったパインやドラゴンフルーツも添えてトロピカルな感じになれば良いけど…。

イジワルな乱入者さんとのハプニングに備えて、『咎力封じ』で捕まえてから武器は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使い【傷口をえぐる】を使う用意はしておきたいね。


フィロメーラ・アステール
「手早くたくさん作れるお菓子が必要かな!」
それじゃあスピード重視で!
しかし美味しさも保証する!

【日輪の帷帳】を発動だ!
炎の守護結界の形状と炎の熱量を調節してナベ代わりにするぞ!

ここにバターをぽいっと投げ込んで溶かす!
次にマシュマロを投げ込んでさらに溶かす!
うまく溶けて混ざったら熱を弱めつつコーンフレーク投入!
全体に絡めて、冷まして固めたら完成!

フレークだと色が寂しいけど、色々な色のチョコやフルーツ等を混ぜたりトッピングすれば、個性的な家も作れる!

家を作るなら、固める時に家の建材の形にしてもいいな!
【念動力】で必要な所に運び、【オーラ防御】で補強して成形!
これなら粘土をこねるようなノリでいける!


フェルト・ユメノアール
一生懸命作った家を壊すなんて許せない!
みんなの笑顔の為にもお菓子作りをボクたちも手伝うよ!

ギャラリーが多いならキミの出番だよ!
変幻自在の魔術師よ!その歓声に答え、鮮やかに舞台を彩れ!
カモン!【SPクラウンジェスター】!

ジェスターと一緒にお菓子作り、作るのはお菓子の王道ケーキだよ!
卵を混ぜて、砂糖を入れて、オーブンで焼く、そして最後はやっぱりデコレーションだね
ストロベリーソースとチョコレートで顔を書いて……鼻の部分にさくらんぼを乗せれば
じゃじゃーん、道化師デコの出来上がり!

あっ、もし途中で洗脳された愉快な仲間達が邪魔しに来たらフォークなどの食器を『投擲』して撃退
料理中のお触りはNGだからねー


シウム・ジョイグルミット
仲間たちー、もう泣かなくても大丈夫だよ
協力して、もっと安全で美味しい家を建て直そう!

お菓子の森は故郷みたいな場所だから、頑張らないと!
レシピという名の設計図をちゃんと用意してきたよ
内容はふわっふわなマシュマロの家!
オウガの攻撃を弾き返しちゃうくらい弾力があったら安全だよね
というわけで、皆でマシュマロをたくさん作ろー
作ったらドーム状に形を整えて、中にも敷いて寝心地抜群に

洗脳された子達の警戒もしておかないとね
【野生の勘】で怪しい子を感じ取った時は『Contradiction』で食器召喚!
その子達を取り囲んじゃうよ
お菓子を大事にしない子はお仕置きだぞ~って
これで逃げるか正気に戻ってくれるといいかな!



●仲間たちと!

「仲間たちー、もう泣かなくても大丈夫だよ。協力して、もっと安全で美味しい家を建て直そう!」
 そう明るく元気な声を掛けたのは、新緑の様なボブヘアにロップイヤーの様な垂れた白い兎耳が特徴的なシウム・ジョイグルミット(風の吹くまま気の向くまま・f20781)だ。
 しくしく、と大粒の涙を流している愉快な仲間達がシウムの方へゆっくりと顔を向けた。
「一生懸命作った家を壊すなんて許せない! みんなの笑顔の為にもお菓子作りをボクたちも手伝うよ!」
 道化師のフェイスペイントと服装のフェルト・ユメノアール(夢と笑顔の道化師・f04735)は、うんうんとシウムの言葉に同意するかのように頷きながら屈託のない笑みを浮かべる。
「今回は甘々なお菓子でもOKだよね?」
「美味しいのであれば!」
 ゆらり、と金色の狐尾を揺らしながら妖艶な笑みを浮かべながら言う政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)の言葉に、アリスはぴょんと跳ねながら力強く頷きながら答えた。
「それじゃ手早くたくさん作れるお菓子が必要かな! 燃え盛る星の護りよー!」
 小さな、小さな人差し指でくるくると宙を描きながらフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が声高らかに言うと、赤く透明な結界を大きな鍋の形に変えた。
 猟兵たちが作る準備を見て愉快な仲間達とアリスは、道具や材料を両手では抱えきれない数だが協力に答えるために次々と運ぶ。
「ギャラリーが多いならキミの出番だよ! 変幻自在の魔術師よ! その歓声に答え、鮮やかに舞台を彩れ! カモン! 【SPクラウンジェスター】!」
 フェルトの目の前に仮面の道化師が現れると、複数ある銀のボウルとずらりと並べられた卵を二人はお手玉をシャッフルするかのような慣れた手つきで割る。
 泡立て器が宙を舞い、卵白を手早く雲の様にふわふわになるまで泡立ててから量っていたグラニュー糖と黄身を入れて、更にクリームの様にふんわりとなるまで混ぜた。
「あ、オーブン必要なら任せて!」
 クラウンジェスターがバターを塗ってシートを張った大きな型に生地を流し込むフェルトを見て、フィロメーラはくるりと型の周りを飛びながら結界で覆う。
「わぁ! とても便利なユーベルコードだね!」
 それを見たフェルトは感嘆の声を上げると、生地が入った銀のボウルを手にした時にアリスと愉快な仲間達は『手伝います!』と言った。
「それじゃ、こっちも手伝って欲しいね」
「もちろん! これは私たちの事だから手伝わないワケにはいきませんからね!」
 パンケーキを焼いている朱鞠が手を招きをしながらお願いすると、アリスと愉快な仲間達が先程まで泣いていたとは思えない程に満面の笑みで頷く。
 次々と焼きあがるスポンジケーキとパンケーキ。
 大きな、大きな、住めるくらい大きいスポンジケーキとパンケーキが並んでいる光景は圧巻だ。
「大変だ! 洗脳されている皆がやってきたよ!! どすしよう!?」
 そう言いながら慌てふためく愉快な仲間達、フェルトと朱鞠は互いに視線を交わらせると駆け出した。
「邪魔をしちゃダメよ?」
 朱鞠が拘束ロープと手枷を放ち、動きを止めると棘の様なトゲの付いた鎖“拷問具『荊野鎖』”を手にして振り上げる。
「ダメだよ! 洗脳されているだけだから、無力化するか追い払うだけにしようよ?」
 フェルトは朱鞠と洗脳されている愉快な仲間達の間に立ち、じっとルビーの様に美しい赤い瞳をエメラルドグリーンの様な緑色の瞳で見つめながら言う。
 襲い掛かる愉快な仲間達、クラウンジェスターが攻撃を受け止めるとフェルトはそこら辺にあった皿などの食器を投げた。
「ぎゃっ!!」
 額にクリーンヒットすると、間髪入れずに朱鞠は拘束ロープと手枷で次々と愉快な仲間達が邪魔できないように動きを止めた。
「ごめんなさいね。洗脳されているとはいえ、拷問であろうとも私は……」
「良いんだよ? わかってくれればね! はら、最後にデコレーションして仕上げようよ!」
 ぐっ、と胸元で拳を握りしめながら朱鞠は弱々しく言うと、フェルトはそっと拳に手を添えると笑顔でお菓子の家を指しながら言った。
「そうね」
 アリスと愉快な仲間達が切った果物や大きなチョコペンを持って二人を見詰めていた。

●ふわふわとふわカリッ★

「レシピという名の設計図をちゃんと用意してきたよ。内容はふわっふわなマシュマロの家!」
 バン! と、テーブルに用紙を広げると、シウムは集まってくれた愉快な仲間達に向かって丁寧に説明をする。
「ふわふわのマシュマロなら! オウガの攻撃を弾き返しちゃうくらい弾力があって安全そうだよね?」
「それは盲点だった!」
 シウムの言葉に愉快な仲間達は顔を見合わせると、目を見開き彼女の方へ視線を向けると感嘆の声を漏らす。
「というわけで、皆でマシュマロをたくさん作ろー」
「おー!」
 腕を頭上に掲げながらシウムが声を上げると、愉快な仲間達も拳を振り上げながら声を上げる。
 鍋に水とゼラチンを火にかけて溶かしながら、砂糖を数回に分けて入れたのを泡立てている卵白に数回に分けて入れながら雲の様にふわふわになるまでに泡立ててゆく。
「大きくて、ドームに固めてっと」
 コーンスターチを円形の大きな枠内の地面に沢山撒き、手に付かないようにまぶすと固まる前に手早く流し込んで平らにさせる。
 愉快な仲間達とアリスの手助けもあり、床となる部分は綺麗に凹凸のないマシュマロが仕上がると次はドームの屋根と壁を作るために、巨大な銀のボウルをマシュマロの床を覆うようにかぶせた。
「(お菓子の森は故郷みたいな場所だから、頑張らないと!)」
 疲れた、なんて言わずにシウムは愉快な仲間達とコーンスターチで白くなりながらマシュマロの家を作ってゆく。
「ぐ~るぐる♪」
 赤い結界で出来た鍋に山盛りのマシュマロを入れて弱火でフィロメーラは、小さな体の何倍も大きな棒を持って一生懸命に羽をばたつかせながらぐるぐると回る。
 バターとマシュマロの甘い香りが森に漂い、思わず小さな胃袋に住む虫がぐぅ~と鳴った。
「ダメダメ! これは皆の家の材料なんだ!」
 両手でバンバン! と、コーンフレークが入っている袋を叩いて砕きながらフィロメーラは空腹を紛らわせる。
「手伝いましょう」
「あ、助かるぜ!」
 アリスがその様子に気が付いたのだろう、小さく笑い声を漏らしながら言うとフィロメーラは嬉しそうに頷いた。
 トロトロのマシュマロにコーンフレークを惜しみなく入れ、色んな味と色をしたチョコチップとドライフルーツも入れたら彩り鮮やかだ。
「どうやって家の形にするのでしょうか?」
「それはな……こうするんだぜ」
 アリスの疑問にフィロメーラがウィンクしながら答えると、念動力でガムの様に粘着性があり粘土の様に柔らかい状態のまま運ぶ。
 念動力で家の建材の形にして、オーラで固まったのから組み立ててゆく。
「まぁ! こちらにも洗脳されている皆さんが!」
 アリスが悲鳴に近い声を上げると、シウムが素早く駆け付けると周囲にあった宙舞う無数の銀食器を目にも留まらぬ速さで放つ。
「お菓子を大事にしない子はお仕置きだぞ~っ」
 ガオーと鳴きながら両手を開き、指先を曲げて力強く言いながら洗脳されている愉快な仲間達の目と鼻の先に銀食器がある。
「悪い子はじっとしないとね?」
 朱鞠が拘束ロープと手枷を新たに呼び出すと、怖くて固まってしまった洗脳されている愉快な仲間達を捕縛した。
「出来たぞー!」
「じゃじゃーん、道化師デコの出来上がり!」
 フィロメーラとフェルトの明るい声が森に響く。
 色鮮やかなマシュマロを素材に作ったコテージの様なフィロメーラの家、大きなスポンジケーキを道化師の様なカラーリングにして屋根の部分にピエロの顔を描いたとても賑やかな家だ。
「私の作ったパンケーキの家もバッチリよ」
 そう言って朱鞠が指した先には、沢山の枚数のパンケーキで作られた家は生クリームで接着して、角切りされたパインや赤いドラゴンフルーツをメインに色とりどりの果物でデコレーションされている家だ。
「中も外もふっかふかのふわふわなマシュマロのドーム型ハウスだよ!」
 シンプルな出来の家だが、この世界の森を知っているシウムだからこその仲間たちの為に考えられる家だ。
「猟兵の皆さん、復興のお手伝いありがとうございます。これでオウガから身を守れます」
 アリスと愉快な仲間達は笑顔と歓声を上げ、惜しむかの様に朱鞠、フィロメーラ、フェルトそしてシウムに握手とお礼の言葉を言う。
「ピンチの時には何時でも呼んでね? だって、ここはボクにとって故郷みたいな場所だから!」
「はい、絶対にっ!」
 シウムがアリスと愉快な仲間達に言いながらぎゅっと、優しく両手を握りしめた。

 愉快で、優しい住民たちを守るために

 猟兵たちは前へ、前へ、と駆け出した――

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月16日


挿絵イラスト