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発掘に至る病

#UDCアース


 ●夢を掘る
「おーい、こっちに何人か来てくれないか!」
「教授。昨日掘り出された遺物の洗浄が終わりまして……」
「そこ崩れやすいから気ぃ付けろぉ」
 とある山奥。 そこには今、数十人の人間が遺跡発掘の為昼夜問わず動き回っていた。歴史の新たな1ページを見つけ出す一端を担えると皆が息巻き、作業現場は静かな活気に満ち満ちている。
 だがその裏で、暴いてはならない歴史の一面も現れようとしていた……。

 ●闇を払う
「これで全員かな。それじゃあ、説明を始めよう」
 白いシャツに鮮やかな着物を羽織った男は居並ぶ猟兵達を見渡すと、締まりのない笑顔を浮かべて軽い会釈をした。
「今回は私の呼びかけに応えてくれてありがとう。私は神木・幸(かみきた・さいわい)。言葉の厳密な意味で、君達を異変の起こる世界へ運ぶグリモア兵だ」
 眉をひそめる猟兵の顔を見た幸は苦笑へと表情を変えて言葉を続ける。
「私は多重人格者でね。予知したのは別人格なんだ。……長々話してる暇はないし、早速説明に移ろう」
『……貴様達が此度の猟兵か。儂は祝(いわい)。気軽にハッピーと呼ぶが好い』
 一転して尊大な空気を纏う祝に猟兵達の間で困惑した空気が流れるが、当の本人はどこ吹く風といった調子で説明を始めていた。
『赴く先はUDCアースと呼ばう世界。その中でさる邪神教団が動くという予知を得た。よって教団が介入する現場へ参入し、その謀りを阻むことが貴様達の目的となる』
 現場は日本の山奥にある平野。そこは今、古代遺跡が埋没しているとして3つの大学による合同発掘が進められている。20人程の作業員が中にいるが、それ以外周囲に一般人はいないと言う。また現場近くのプレハブ小屋には発掘された遺物が保管されており、汚れを落としたり欠片を繋ぎ合わせたりと復元が行われてもいる。
『教団はその最中に手先を送り蠢かせている。貴様達はこの教団員を探し、見つけ、目的を吐かせよ。さすれば真に何を為すべきかが明らかになろう』

 ●命を紡ぐ
「……祝の説明は理解してもらえたかな?まず、潜入した邪神教団員を見つけて何をしようとしているのかを聞き出す。次に、教団の目的を邪魔する。何をすれば良いかは教団員の話次第だ」
 不意に穏やかな言葉が発され猟兵達が再び困惑する。その様子に幸は困り顔を一瞬浮かべ、すぐさま真剣な面持ちに変わる。
「誰が教団員なのかは特定できていない。ただ目途はついている」
 そう言うと数枚の写真を猟兵達へ見せた。
「彼らは発掘作業に途中から参加していてね。全部で4人。阿部、井上、宇代、榎本という。それぞれ離れた場所で作業しているから、調査するなら個々で当たることになる。方法は君達に任せるよ。色々と切り口は有る筈だ。私としては……あまり力で訴えすぎる事はお勧めしない。不信感を煽りかねないし、支援してくれるUDC(アンダーグラウンド・ディフェンス・コープ)の顔もあるからね」
「それから、この世界に於けるオブリビオンはUDC(アンディファインド・クリーチャー)、太古に死した邪神とその眷属だ。君達が調査する過程や結果で、そのどちらかと戦わねばならない場面が有るかもしれないから、その点だけ覚悟してほしい。もしそうなった時は発掘作業チームの避難も忘れずに頼む」
 幸運にも発掘現場近くには資材置き場として開けた空間があるため、避難時はそちらへ誘導すれば問題ない、と付け足して幸は姿勢を正す。
「説明はこれで終わり。ひとたびUDCが蘇れば甚大な被害は間違いない。多くの命を救うためにも頑晴って教団の企みを防いでくれ。どうか、お願いだ」
 深々と頭を下げてから、幸は静かにテレポートの準備にかかった。


カッソ
 ●目的。
 教団の狙いを暴き、動きを止める。

 ●注意。
 オブリビオンとの戦闘以外で、対象を殺めかねないユーべルコードの使用を禁じます。万が一選んだ場合はマスタリングを適用します。
 参加者は現場を歩き回っても疑われないようUDCが根回ししています。

 ●備考。
 神木は少し離れた場所でUDCが手配したバンで待機しています。
 有事の際は避難の手助けをさせていただきます。

 ●納品について(目安です)
 即日(月~金):正午までに提出してください。
 即日(土日):17時までに提出してください。

 御武運を。
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第1章 冒険 『教団員を探せ』

POW   :    自分が怪しいと思った相手に力を見せつける

SPD   :    容疑者の情報や証拠から教団員を特定する

WIZ   :    会話して得られた情報から教団員を推理する

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仁上・獅郎
「邪神を解き放てば、どれほどの被害が出るものでしょうか……止めねばなりませんね」
とはいえ、なりふり構わずには早すぎます。
穏当に行きましょう。

作業している阿部さんとお話を。
「お疲れさまです、精が出ますね」と飲み物を差し入れましょう。
それから邪魔しない程度に、調子はどうか、手伝えることはないか、と雑談から入ります。
多少打ち解けてきたところで、
「この遺跡からどんなものが見つかるのでしょう」
「阿部さんは、何を期待してこちらにいらっしゃったのでしょうか?」
と少しずつ探りを入れていきます。
あくまでその場で問いただすことはせず、慎重に。

もし潔白であれば、他の3人に気になる事がなかったか聞いてみましょうか。


江田島・乱蔵
まずは四人について情報収集。途中から参加との事だし、どういう流れで参加したのか、どんな感じの人物なのかを、作業を手伝いながら他の作業員から聞き出す。
ある程度目星が付いたら、その人物に接触。
作業を手伝いながら「この遺跡がどういった物なのか」「この遺跡がどのように歴史に関わってくるのか」などを、学者心をくすぐる様な感じで聞いていく。
話を聞いて教団員だとアタリを付けたら、密かに影の追跡者を召喚。行動を見張らせて、不審な行動をしないか監視する。


木乃花・蓮司
UDCの人達が事前に根回ししてくれてるのは助かるよね〜。もし内容が指定出来るなら追加の発掘員ってことにしてもらおう。

さて、今のところ怪しい人物が4人ってことしか分からないし、まずは周りの発掘員の人達に話を聞いてみようかな。

有用な情報を得るにはまずは信頼!ってことで、出来そうな仕事は何でもやって周りと交流しつつ情報収集。
遺跡発掘に人一倍熱心だとか、特定の遺物に対して執着をみせるとか、そういう怪しい様子が4人にあるか調べて教団員の目星をつけたいな。


劉・甜
んー、いまのトコ情報がほとんどないデスネ。
あ、ボクは今日からお手伝いすることになた、中国からの留学生てことデ。
歳はなんとか誤魔化せるデス?

何か掘り出そとしてるナラ、遺物が置いてあるプレハブにたくさん来る思うデス。
プレハブ近くで作業しながら、4人の行動を見て特にプレハブの中見に来るヒト特定できたらと思うデス。

会話できそうなら話しかけてみるのもいいデスネ。
「ニーハオ! なにか見つかたデス? ボクは全然ダメデス……」て感じで切り出すデス。(コミュ力1)



テレポート直前。仁上・獅郎(片眼鏡のお医者さん・f03866)は神木に近づいて声をかけた。
「邪神が解き放たれれば、どれほどの被害が出るものでしょうか」
「顕現する邪神にもよるけれど、街ひとつ消し去ったという話を聞いたことがある。恐ろしい話さ」
「……止めねばなりませんね」
 片眼鏡にグリモアの光を反射させながら、仁上は静かにつぶやいた。


 発掘現場に跳んだ猟兵達は、各々の作戦の元、行動を開始していく。まず動いたのは作業員として潜り込む面々だ。
「すまない。今日から作業員として参加する者だが」
「あぁ、これはどうも。私は総監督の上取といいます。どうぞよろしく」
 初老の男性が握手を求め、代表として江田島・乱蔵(人間の破戒僧・f05878)がそれに応える。特段疑われている様子はなく、スムーズに受け入れられたようだ。
「そういえば、自分のように途中から入った人というのは他にもいるのか?」
「えぇ。少し前に4人ほどきました。……と言っても、半分は私の教え子ですがね。残り2人は外部から応募してきた方です」
 では、と去って行った上取と入れ替わりに作業員を束ねるチーフが配置先を発表していくと、いよいよ教団の陰謀を阻む戦いが始まった。

「こんにちは!今日からよろしくお願いします!」
 木乃花・蓮司(ダンピールの精霊術士・f03953)は人懐っこい笑顔を見せて挨拶すると、他の作業員達は手を止めて歓迎した。話を聞くにはまず信頼を得なければならないと考える木乃花にとっては上々の滑り出しである。
「おう、よろしくな新入り!早速だが手伝ってくんねぇか」
「もっちろん!」
 これを皮切りに木乃花は配置された発掘現場の手伝いを端から手伝っていく。明るい人柄で作業員からの印象は問題ないものの、慣れない仕事へ習熟することに手一杯で怪しい人物のマークは遅れてしまっている。それでも現場を駆け回るうちに目が慣れてきたのか、他の作業員よりも熱心に取り組む者を見分けることができていた。
「江田島さん。ちょっと言いかな」
 作業を手伝う途中わざと江田島の近くを通って情報を渡すと、江田島は小さく頷いて目星に向け歩み寄っていく。その背中を見送って、木乃花は仕事の続きへ戻っていった。

 周りから離れ一心に地面を掘る1人の作業員に大きな人影が重なる。振り返った顔に江田島は軽く会釈をして声を発した。
「今日から此処に参加した江田島という。邪魔でなければ手伝わせてもらえないだろうか」
「はぁ……どうぞ」
 突然声をかけられ怪訝そうな表情を見せたものの、のそのそと場所を空けて自身の作業を再開する。その隣に座り込みながら、江田島は作業員の首からぶら下がる『井上』と書かれたネームタグを目敏く認めていた。
「随分と広い遺跡だが、井上さんはここがどんな遺跡か知ってるのか?」
 名前を呼ばれ、作業する手を止め江田島を見る井上。しかしネームタグに気付くとぎこちない笑みを浮かべて口を開いた。
「朝会では、神殿か社の可能性があるとか言ってましたね」
「それは今日の朝会か」
「はぁ、今日の朝会ですけど。以前から出土してる鏡と、昨日見つかった柱の痕跡から判断したそうですよ」
 話に相槌を打ちながら江田島は考える。教団が動くなら昨日の今日現れた情報では無理だ。であれば……教団の狙いは鏡か?
 井上を見る目線を少しずつ鋭くしながら話を続ける。
「ここが神殿であれば、日本の歴史とはどう関わってると思う?」
「……さぁ。僕は上取教授から単位をもらう代わりに駆り出されただけですから。そういうのは僕じゃなくてアイツに聞いた方が良いですよ。朝会の後、異様なほど興奮してましたから」
 そう言うと井上は1人の名前を口にした。江田島は「そうか」と呟くと井上が目線を切った隙に影の追跡者を召喚し、その人物の下へと移動させた。

「お疲れさまです。精が出ますね」
「ニーハオ!なにか見つかたデス?」
 発掘現場から少し離れたところに建てられたプレハブ小屋。その扉から出てきた中年の作業員の前に缶コーヒーを持った仁上と劉・甜(修行中・f05966)が立っていた。
「こりゃどうも。あんたらは……?」
「失礼しました。今日から此方で作業に参加させていただいた者です」
 長い髪を揺らして会釈する仁上に合わせるように軽く頭を下げると、作業員は顔を綻ばせた。例によって、上手くごまかせているようだった。
「そうかい。あんたらも途中組か。俺ぁ阿部ってんだ。ま、仲良くやろうや」
「うんうん、よろしくお願いネ!」
「実は僕達、あまりここのお話を聞けていなくて……こちらの遺跡って、何が見つかるのでしょうか」
 コーヒーを美味しそうに飲む阿部の横で発掘現場を見ながら、仁上もまた情報を探り始める。邪神の開放を止めるためにも着実に穏当に進めていくのが彼のスタンスだ。
「一番多いのは鏡だな。昔学校で教わったろう、銅鏡ってやつ。あれがワンサカよ」
「鏡、ですか」
「ボクは全然見つかなかたデス……」
 しょんもりする甜を横目に仁上は考える。以前から出ているとなれば教団の耳に入っていてもおかしくない。発掘途中の遺跡に来る狙いは、恐らくこれだ。
「その鏡?何に使われたデスカ?ホントに顔を見てたデス?」
「それは上の先生方が考えることだが……銅鏡は真ん中が出っ張って作られていてな。もし映るとしたら気持ち悪い顔になっちまう。だから普通の鏡としちゃ不向きなんじゃないか?」
 飲み干した缶を弄びながら、阿部は甜にも分かるよう言葉を選びながら説明する。歪んだ顔、という表現に仁上と甜は一瞬目を合わせる。
 「それだ」と。
「じゃ、俺は戻るぜ。コーヒーごちそうさん」
「あ、すみませんもう1つだけ」
 小屋に戻ろうとする阿部に、仁上は人差し指を伸ばしながら近寄っていく。
「阿部さんは、この現場に何を求めていらしたのですか?」
 阿部の口ぶりは歴史や考古学に興味があるようには聞こえず、この現場には些か浮いているように感じられた仁上にとって、阿部が何を思って途中から参加したかという強い疑問であった。そんな仁上を阿部は数秒見つめ、ニヒルに肩を竦めてみせる。
「俺はフリーターでな。たまたま馴染みの派遣業者から口をきいてもらえたんだ。あんたらみたいに発掘だとか遺跡だとかにはそこまで興味がないのさ。……興味って言やぁ、今朝すげぇ騒いでる奴がいたぜ」
 阿部はある人名を口にして、「あまりサボんなよ」と声をかけて今度こそ小屋へ戻ってしまった。その場に残された仁上と甜は顔を見合わせ、その人物がいる担当区域を聞くために現場へ足早に戻っていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

黒木・摩那
新人作業員として榎本につきます。
雑談的に「世の中にはカルトってありますよね?」
「仏教とかキリストとかあるのに、何であんな怪しいものに走っちゃうんですかね。意味わかんないです」
「お布施もいっぱい盗られそうで。怖いですね。あ、でも教祖は大儲けできてウハウハですね。うらやましいかも」
と貶してみます。

もし団員ならば、自分を貶されるようなものですから、感情の変化があるかも。
むしろ興味あると誤解されて勧誘される?

影の追跡者の召喚も使用して観察します。



榎本は気を揉んでいた。
「あら、今の鳴き声はシロハラかしら」
「おいおいおい待てって!そっちは危ないっつったろうが!」
 なぜ僕が新人の世話をせねばならないのだ、と。
「この土の塊は何かしら」
「それは土器の欠片。貴重なモンだから手荒に扱うなよ」
「価値がある物品なのね。理解したわ」
 吸収が早く一度学べばスムーズに作業ができる点は認められるが、ただ「なぜ僕が」という1点が榎本の精神を削っていた。なぜか鳥の鳴き声にも詳しいし。
「ときに榎本さん」
「なんだよ」
「世の中にカルトってありますよね?」
 榎本は今日何度目かに、発掘の手を止めて黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)の顔を見た。整った顔立ちの眼鏡が似合う彼女は、世間話のようなトーンで話を続ける。
「世界中で信仰されている宗教があるのに、なぜあのような怪しいものに走っちゃうんですかね。意味わかんないです」
「……信じたいものがそこに無かったからだろ」
 黒木を上から下まで睨めつける榎本。唐突な話題に何の意味があるのか、何を言いたいのかを探っていた。
「それにお布施もいっぱい盗られそうで。怖いですね……あ、でも教祖は大儲けできてウハウハですね」
「ウハウハって……なぁ黒木」
榎本は立ち上がって黒木を見遣る。黒木もまた、卒然とその場に立ち上がって榎本を見上げる。
「お前何が言いたいんだ」
「榎本さんがカルトの一員ではないか、と私は考えているんです」
 真剣な眼差しで榎本を見据える黒木。榎本は小さくため息をつき……。
「そんな訳ないだろ。僕はただの一般人だ」
「では調査に来た理由は?」
「ここら辺は俺の地元で、子供の頃から化石とか遺跡とか好きだったから一度参加してみたかった。けど最初の応募で落ちて、上取教授に相談したら、この時期なら人が少ないから参加していいって話をもらったんだよ」
 榎本の話が終わると、黒木は申し訳なさそうに眉尻を落とした。
「……ごめんなさい。私の勘違いだったみたいです」
「あぁ、盛大にな。僕じゃなかったら報告モンだぞ?……けど待てよ。カルトっていえば1人変な奴が朝会にいたな。あの銅鏡は呪われているから捨てた方が良いとか何とか……」
「そ、それはどなたですか!?」
考え込む榎本に詰め寄る黒木。その気迫に圧されながら、榎本はある名前を口にした。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

数宮・多喜
腹が減っては戦はできない、よね?
それは発掘チームのみんなも同じはず。
昼食の弁当の出前を装って、実際に弁当を配りながら
現場での振る舞いや周囲との行動におかしな所がないか、
とかを周囲のスタッフにさりげなくうかがうよ。

本当は全部の場所を超スピードで回って探れればいいんだろうけど…
無理だったら宇代さんの現場をしっかり見張るかなー?


ファレリア・リトヴァール
遺跡を利用しようとしていますの?
ともあれそれが悪事なら放っておけませんわ。

作業員の方々にお話を伺いますわ。
作業の邪魔にならない様、手の空いた所を。
……休憩を邪魔するのも申し訳無くはありますけれど。
その中で教団員かも知れない4人にも接触。
教団は恐らくどんな遺跡か目星がついているからこそ
狙ってきたと思いますの。
遺跡について聞きながら、特に何に興味を持っているのか
聞き出してみますわ。

4人が参加し始めた時期の少し前に
遺跡で何か発見された物は無いかも他の作業員に聞いてみますわ。
教団が関わってきたきっかけが分かるかも知れませんから。


太宰・セノフォンテ
グッドコップ・バッドコップ理論で容疑者に聞き込みを開始。まずは容疑者4人以外から軽く聞き込みし、普段と最も変わっていない、あるいは変わっているものから聞き込み。ストレートに周辺に怪しい存在が確認されたことを仄めかし、何か知っていないかを、恫喝は用いるが暴力は用いずに尋問する。
4人に聞き込みを終えた段階で、それまでの行動や興味を示したもの、証言、尋問結果を元に推測を行う。


劉・甜
阿部サンの言てた、「騒いでたヤツ」がちょと怪しいネ。
その人がどこにいるか確認して近づくデス。

あ、その前に仁上サン以外の猟兵とも話できたらいいネ。
すり合わせ大豆(大事)デス。

銅鏡そのものはむつかしかもしれないデスガ、割れたモノとかならレプリカクラフトで複製できれば……
近くでザクザクして、「こんなの出てきたデスガ」て話しかけやすいネ。
「すごくネシン(熱心)ネ。学生サンデス?」
ボクも留学生(ということになている)て話すればちょとは話できるカ?(コミュ力1)
まだそんな斬り込むタイミングじゃないカ?
「そんなネシンになるなんて、ここはどんな遺跡デス? キョーミが出てきたネ」
くらいデス?



「ちわー!弁当のお届けに来ましたー!」
 昼時の森に快活な声が響く。数宮・多喜(人間のスターライダー・f03004)が自前の宇宙バイクの後部に弁当(UDCが1から丁寧に作りました)とファレリア・リトヴァール(クリスタリアンのシャーマン・f05766)を積み、出前に扮して乗り込んだのだ。
「腹が減っては戦はできない。それは発掘も一緒よね?ならこの弁当を食べてしっかり頑張んなさいよ!」
「お昼休憩中にバイクでごめん遊ばせ!お食事をなさりながら、少しお話をお聞かせいただけないかしら?」
 二カッと剛毅に笑う数宮と優雅な立ち振る舞いのリトヴァールという組み合わせに少々面喰う作業員達。しかし彼女達への不信感は薄く、1人が弁当を買うと、あとは大した騒ぎもなく口々に礼を言っては現場の外れで食事を始めていた。
「ほい弁当。調子はどうなの?順調?」
「ひと掘りしたら何が出るか分からない世界だからなぁ。毎朝毎朝、発破かけられてるよ」
 猫の手だって借りたいぐらいだ。と笑って去る作業員を見送って、数宮は次に並んでいた青年に弁当を渡す。リトヴァールも弁当を売り歩きながら、作業員達から話を聞き出していくが、残念ながら4人の途中参加者に出会うことはなかった。どうやら新参者として作業員内で浮いた扱いの様だ。
 ちょうど持ち歩いていた弁当を売り捌き、数宮の下へ戻ったリトヴァールは彼女と話す若い男性作業員を目にした。上取教授の教え子の1人らしい。
「ふーん、発掘も大変だね。もっと人は増やせないの?」
「研究費じゃあ出せる額も知れているのさ。最近やっと、何人か増えたけれどね」
「途中から来てくれたんだ。研究熱心……いや、発掘熱心ってやつだ」 
 そう言って笑う数宮。しかしその眼は獲物を捉えた獅子のように細められていた。
「そうなんだよ。特に熱の入れ方が半端ない奴がいて……あ、アイツです。今朝も教授の報告聞いて1人で盛り上がってて……」
「ではその4人がいらっしゃる前に、何か見つかったものはございませんでしたか?」
そばで手持ち無沙汰に話を聞いていたリトヴァールも青年に質問を投げかける。趣の違う二人の美人に話しかけられ、青年は上機嫌なようであった。
「それなら銅鏡じゃないですかね。やけに見つかるし、紋様は見たことないタイプだしと、教授も随分喜んでたなぁ。……あぁすみません長居しちった。弁当いただきますね」
 足早に去っていく青年に軽く手を振ると、数宮はある方向を一瞥する。それは先程の青年が指し示した方向。リトヴァールもそれに倣ってみてみると、そこには独りでパンを食べる『宇代』という男と……。
 そこに近づく5人の猟兵の姿があった。

「ニーハオ、おにさん。あなたもハクツ(発掘)の学生サン?」
 まず声をかけたのは甜だった。持ち前のコミュニケーション力を全面的に活用した笑顔と身振りは、猟兵の特性と相まって宇代の警戒を若干緩めていた。
「うん、そうだけど……君たちは?」
「我々はお前の敵だ、宇代」
居並ぶ猟兵達を見上げる宇代が一瞬肩を震わせるような声を発したのは太宰・セノフォンテ(多重人格者のガジェッティア・f06439)だった。
「これまでに阿部、井上、榎本から話を聞いて回った。阿部は食い扶持を得るために外部から雇われ、井上は単位の融通で上取教授から説得され、榎本は自らの趣味のために参加していた。いずれも調べれば裏が取れるだろう。そして3人は共通して、お前が朝会で喚いている姿を確認している。よって。
 教団員はお前だ、宇代」
 単純な情報の統合。しかし単純だからこそ覆しがたい強固さも持つ。数宮とリヴィエールが合流した時、宇代は理知的な表情から一転、気味の悪い笑顔を顔に張り付けていた。
「仕方ないだろぉ?曖昧な情報を必死こいて辿って、やっと鏡の在処を掴んだんだぜぇへへへ?都合よく洗浄も終わってさぁ、司祭様が回収に来る算段も着いたってのににぃ……!」
 興奮を抑えきれず肩を震わせて笑う宇代。だがその程度で怯む猟兵ではなかった。
「君達の事情はよく分かりました。そして我々はあなたに危害を加えるつもりはありません。その代わり、取引をしましょう」
 オルタナティブ・ダブルを終え、幾ばくか柔らかい雰囲気を纏った太宰は宇代の目線に合わせて屈みこみ、笑顔を見せる。
「その司祭様が此処に現れる日時を教えなさい。我々はそちらにも用がある。応じるのであれば身の安全は保障しますよ」
 えもいわれぬ威圧感に黙り込む宇代を見ながら、太宰は笑みを深くした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 冒険 『祭具争奪戦』

POW   :    祭具を強奪する、教団員を物理的に排除する

SPD   :    乗り物を用意する、所有者と一緒に逃げる

WIZ   :    交渉で祭具を入手する、偽情報で敵を惑わす

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宇代の話では、司祭が銅鏡を回収しに来るのはこの日の夜。中で保管された最も状態の良い銅鏡1枚を強盗を装って持ち去るのだという。
当該銅鏡は室内のどこかにある金庫で厳重に保管されている。猟兵達は銅鏡の在処を見つけ出し、司祭が来るまでに教団の手が届かないよう処理する必要がある……!
八尾・空子
ふむ、此度の目的は祭具の奪取か。まあ、交渉事ならば妾に任せよ。

 まずは、手近な作業員に祭具の管理を誰が行っているかを聞き出すところから始めようかのう。
「ふむ、そこのお前、そうそうお前じゃ。すまんがこの発掘現場の責任者がどこにおるか教えてもらえんかの?」

 祭具の管理責任者を相手にまずは金銭、物品を用いての交渉から行う。

 金銭等での交渉が失敗したならば『誘惑』による色仕掛けを仕掛けて祭具の保管場所を聞き出すぞ。可能であらば保管場所の鍵、若しくは祭具本体を譲ってもらえるよう交渉を行うぞ。
「ふむ、金にはなびかぬか。ならば仕方あるまい、ではお前の理性に聞くとしようか。」と色仕掛けを開始するとしようか。


ファレリア・リトヴァール
司祭に銅鏡を渡すわけにはいきませんわ。
宇代さんや作業員達に金庫の在処をそれとなく聞きだしておきます。
仲間の同意が得られたら、司祭が来る夜に
金庫を抱きしめてクリスタライズ。
透明化させて司祭を惑わしますわ。


数宮・多喜
狙ってるのが全部じゃなくて1枚だけで助かったー!
捜索と交渉はひとまず他の人に任せて、
アタシはバイクを整備して銅鏡を運び出せるよう準備するよ。
万が一の保険、ってやつさね。
もちろん整備が終わったら、その後はみんなのお手伝いだよ?


劉・甜
在処を見つけなければ話にならんデス。
やぱり偉いヒトに聞くのがよかデスカネ。
「綺麗になた鏡、コーガクのため見てみたいデス。ボクの国でも鏡出てくるデスガ、やぱり何か違うネ?」(コミュ力1)

もし見つかればレプリカクラフト……で鏡はコピーできそうもないデスネ。
せめて金庫のコピーができれば隙を見てすり替えで確保できるかもデス。
ただ、偽物なので作業終了時とかじゃないとデス。


太宰・セノフォンテ
真っ当に現場と交渉、状態の悪い銅鏡を一枚借り受け、襲撃が始まった段階でさも本物が逃げたかのように装う。逃走は呼び出した別人格のゼノフォンテ(とても口が悪い)が行動可能範囲内で行い、追い詰められた風を装って交戦し足止め。
その間に本体で標的となる銅鏡をこちらも交渉で確保(襲撃が実行されていることなどを理由にする)、必要なら現場責任者等と乗り物で逃走する。こちらはダブルの行動可能範囲を無視し、交戦に陥ったら再度呼び出す。極力発見を避けるようにし、交戦を避ける。


木乃花・蓮司
僕は総監督の上取さんに接触して銅鏡を偽物とすり替え、敵を混乱させる方向でいこうかな。

実は自分は警察官で、遺物を狙う強盗団の一員がこの発掘調査に紛れ込んでいるという情報を得て身分を隠し調査していた。という感じで協力をお願いしたい。可能ならUDCに頼んで偽の警察手帳も用意してもらって、それを見せて説得力を出したいな。

今晩強盗団の襲撃があること、最も状態の良い銅鏡を狙っている事を伝え、当該銅鏡がどこにあるのかを教えてもらいたい。
その銅鏡を偽物とすり替えて、本物はこちらで預からせてもらえれば一番だけど…

あと向こうは強盗を装っていて武器も持っているだろうし、発掘員はなるべく避難させておきたいな。


黒木・摩那
無事に教団員が見つかって、まずは良かったです。
宇代さんだったのですか。
人は見かけによりませんね。

【WIZ】
鏡を安全な場所に移動するにも、司祭を捕縛するにも、ともかく時間を稼いだ方が良いはず。
手提げ金庫を偽金庫として用意します。
「T金庫の鍵なんてバイトには分かりません」

銅鏡は1枚では無いでしょうから、中にはたくさん石を詰めて調整します。
重い方が動くにも邪魔ですしね。

偽の金庫に誘導するため、司祭の強盗に会えるように、作業小屋で夜遅くまで作業します。
司祭が出て行った後に「影の追跡者の召喚」で後を追わせます。


江田島・乱蔵
いくら厳重に保管されているとは言っても、その手の情報は既に敵の手の中にあると考えた方が良さそうだな。
まずは他の猟兵達と一緒に教授達に事の顛末を報告。保管場所を聞いたら、その付近に身を潜めて待機。影の追跡者を召喚して、他の猟兵達とも連携して周囲を見張る。
敵が現れたら、現場に急行。敵を排除し、可能ならば捕縛すて目的を聞き出す。
「こんな所までご苦労な事だ。徒労に終わるとも知らないで」
「アンタらの好き勝手にはさせないよ。覚悟して貰おうか」
「何が来るかは知らんが、ロクなもんじゃないのはわかるんでな。大人しくして貰おうか」
「狂信者ってのは怖いな。自分がどうなるかなんて考えていないんだから」



宇代の自白からほどなくして、猟兵達は次なる行動へ移った。まずは銅鏡を保管する小屋への侵入手段の確保である。
「そこな童よ。そうそうお前じゃ。この発掘現場の管理者はどこにおるか、妾に教えてもらえんかの」
「は、はぁ。管理者っていうと上取教授ですか?」
「そネ。コーガクのため見てみたいデス」
 八尾・空子(妖狐の陰陽師・f06432)は途中から神木に喚ばれたものの、スムーズに事態を把握して交渉に加わっていた。ちなみに甜も一緒に同行しているが、二人の組み合わせは何故かマッチしている。
「お待たせしました。私が上取ですが」
「おお、よう来てくれた。早速じゃが1つ頼みがあっての?この現場で見つかっておる銅鏡が小屋に有る、と耳にしたのじゃが……見せてもらえぬかの?」
八尾はすかさず上取のパーソナルスペースへ滑り込み、手元を着物の袖で隠しながら上取へ囁きかける。その一連の動作は非常に滑らかで、甜が出遅れてしまう程であった。
「ボクの国でも鏡出てくるデスガ、やぱり何か違うネ?とても気になるデス」
「あぁ、えっと……ゆくゆくは展示する予定ですし、そう、焦らずとも見られる物ですが」
「金を積む、としてもか?」
「な」
 たじろぐ上取にダメ押しするように言葉を押し付ける八尾。日頃の占いで培った観察力と直感が「ここぞ」というタイミングと判断していた。
「こういった大勢を扱うには色々とかさむものじゃろ?なればこそ一足早く“拝観料”を貰うても、悪くない話ではないか?」
 怯える小動物のように辺りを見回す上取。
やがて生唾を飲み込むと、汗ばんだ指で懐から小さなカギを取り出し甜を見遣った。
「……これは、そこの志ある若者の為だ。特例だ。他言はするなよ」
「もちろん♡」
「ありがとネ!先生!」
妖艶に微笑む八尾と屈託なく笑う甜をそれぞれ見比べて、上取は大きなため息を吐いた。

 夕刻が近づき、日も傾き始めて頃。
小屋の前には上取教授と洗浄班の阿部、そして猟兵の面々がいた。
「おい先生、良いのかよ見せちまって……」
「君は黙っていなさい。これは私の判断だ」
 たまたま居残っていた阿部を一喝しながら上取によって扉が解錠されると、中は長机がいくつも有り、その上に新聞紙が敷かれて、丁寧に汚れの払われた出土品が鎮座していた。
「これはスゴイ数の鏡ネ。しかも、不思議な色してるデス」
「作業小屋にしては、整っておるのう」
「見てください、ここにアドベンチャー映画のDVDが並んでますよ」
 そんな室内へ甜と八尾、さらに黒木、太宰、木乃花らが続いていく。
「こんなにいるとは、聞いていないのだがね……」
「いやぁ、お騒がせしちゃってすみません教授。ただ、こちらとしても差し迫った事情がありまして」
「事情?」
「そうだ」
 ヘコヘコと腹筋を曲げながら話しかける木乃花へ続き、室内を見回していた太宰(ゼノフォンテ)が振り向いて上取を見下ろす。
「単刀直入に言えば、今夜、ここに強盗が入るという情報がある」
「強盗!?」
「なんだってそんなことが!?」
 太宰の言葉に衝撃を受ける上取。一方の阿部は現状にややついていけていない分、話の内容を信じ切れていないようであった。
「信じられないのは無理もありません。それに、僕らもただの作業員ではないんです」
 そう言うと懐から警察手帳(UDC製)を取り出して見せる木乃花。八尾召喚の際、神木に取り次がせて組織に用意させていたのだ。
「け、警察!?」
「ええ実は。つい先日ここに骨とう品を扱う強盗団がここに紛れ込んでいるという情報を掴みまして、急遽ここに派遣されていたんです」
 手帳に驚いた隙を見逃さず一気にまくし立てる木乃花。泡を食った上取達が思わず太宰を見ると、彼は厳かに頷いて見せた。
 もちろん乗っかっただけである。
「そこで、奴らを捕まえるために協力をお願いしたい。具体的に言うと状態の悪い銅鏡を1つお借りしたい」
「それと、一番状態の良いものも、ね」
「そ、それは……」
 上取と阿部は顔を見合わせる。最早二人が警察であることを疑ってはいないが、木乃花の提案は抵抗があるようだ。
「あの銅鏡はこれまで出土したどれよりも保存状態が良く、得られる学術的価値は計り知れないものです。欠片や劣化したものであれば構いませんが、状態の良い方は……その……」
「それにあれは隠し金庫に保管してあるんだ。そう簡単には見つからねぇし、取り出せねぇ」
 阿部の言葉に頷く上取。その時、部屋中の猟兵達が二人を見た!
「その金庫、見せていただけませんか」
「ボクも見たいネ。ショーライのベンキョーになるデス」
「どうか、ご協力を」
黒木、甜、太宰が上取に詰め寄ると、困り果てた上取は木乃花へ目線で助けを求める。
「……見つけ出しにくくても、今日の朝会で状態の良い銅鏡の話が出てるなら、強盗団は金庫を探すだろうね。最悪の場合小屋を破壊して金庫ごと持ち去るかもだし」
 自らの金髪を弄りながら言葉を紡ぐ木乃花に、上取は苦渋の表情を浮かべる。さらに部屋の外から新たな声が届く。
「その金庫、どうやらDVDの裏にあるようですわよ?」
「な、なんだね君は!なぜその場所を!」
ごめんあそばせ、と部屋へ入ってきたのは作業員から話を聞き追えたリトヴァール。その足で先程のDVD棚へ近づいてそれらを除けていくと、そこには乳白色の金庫が鎮座していた。
「あなたがここを弄る姿を目撃した方がいらっしゃいましたの。お名前は伏せさせていただきますが♪」
 振り返って微笑むリトヴァールに、上取はがっくりと肩を落としたのだった。

 深夜の発掘現場。そこに黒塗りのバンがゆっくりと侵入してくる。ヘッドライトは消され、身を隠しているかのような慎重さが表れていた。やがてちょっとした空きスペースに停車すると、中から黒ずくめの人影が4人、遅れて1人降りてくる。最初の4人は手に機材やブリーフケースを握っているが、一向に進もうとせず戸惑いながら互いを見合っていた。
 理由は明白。彼らの目の前に、未だ煌々と明かりのともる小屋が有るからである。
「話が違う」「無人じゃないのか」「どうする、ボス」
囁きあいながら、4人は後方に立つ1人の人影に指示を乞う。それはただ一言、
「いけ」
と発しただけであったが、4人は1拍置くと速やかに小屋へ接近を開始した……。

「ご苦労なことだ。徒労に終わるとも知らないで」
 そウ呟いて笑ったのは、強盗達のやり取りを小屋より少し離れた資材の山から【影の追跡者】を通し見ていた江田島。UDCから支給された無線機で仲間へ通達する。
「来たぞ。油断するな」
『心配すんな、問題ねぇ』
その応答と同時に、小屋の扉が打ち破られた。

「う、動くな!」
先頭に立つ強盗が低い声で脅しつける。室内には作業中と思しき男女が一人ずつ。
「その机から離れろ。命だけは見逃して、」
強盗が指示したその時。男性作業員が机上の銅鏡を1枚掴み、そのまま身を翻して窓を破り闇の中へ駆け出した!
「野郎!」「おい早く追え!」
 最後尾の強盗が逃げ出した男を追って行き、残った3人は悪態をつきながら室内へ踏み込むと、1人残った作業員を部屋の隅へ追い立てる
「おい女。この部屋にある金庫はどこだ。教えねぇと……」
「ま、待ってください。こちらです」
バールを見せつけられてあからさまに動揺する女性作業員がDVDの棚を動かして金庫を指し示すと、強盗達は力任せに金庫を引きずり出してロックを弄りだす。
「おい、これ解除しろ」
「無理です。鍵なんて、私バイトなのでわかりません」
女性の返答に再び悪態を零しながら、一人の応答が金庫を担ぎ上げた。このまま持ち去るようだ。
「今ココで見たこと、誰にもバラすんじゃねぇぞ。分かったな」
去り際に今一度脅すと強盗達は小屋を出、バンに向かっていく。
あと少しで辿り着く、という瞬間。
「とまれ。大人しくその荷物を置いていってもらおうか」

資材の陰から江田島が、強盗達に声をかける。その佇まいに気圧された3人は後退りして距離を取る……と、その間に割り込んでくる影が1つ。
「そこまでだ。銅鏡は渡さん」
「ボ、ボス!」
黒いロングコートに身を包んだ壮年の男はそう言い放ち、江田島を真正面から睨みあげた。
「ほう、お見通しか。であれば貴様が司祭」
「筒抜けなのは我らも同じ、か。宇代め……易々と吐きおって」
 男……司祭はどこからか分厚い本を取り出すと慈しむ様な手つきで表紙を撫でる。
「まぁいい。おおかた逃げた男は囮であろう?だが本命はこの金庫。しかも既に我々の手にある」
司祭の宣言を涼しい顔で受け止める江田島。その時、暗闇から足音がこちらへ向かってきた。
「……どうやら囮も捕らえたらしい。貴様らの敗けだな、UDC」
「おいおい待てよ。誰が負けたって?」
 司祭の言葉を遮って、足音の主が現れる。それは夜会にでも繰り出しそうな姿の偉丈夫、太宰(ゼノフォンテ)であった。
「あの覆面野郎ならあっちでおねんねしてるぜ。軽く100m走したらバテやがったんで、そこをガッとな」
「な、に」
絶句する司祭。そこへ追い打ちをかけるように、小屋から甲高いエンジン音が鳴り響く。
「教信者ってのは恐ろしいな。自分の行いをカケラも疑わないんだから」
「どういう、意味を」
「アンタらの好き勝手にはさせないってことだ」
江田島の背後で強力なヘッドライトが灯される。そこには万全の状態でエンジンをまわす数宮と、その後部で金庫を抱きかかえて疲れた顔をするリヴィエールの姿があった。クリスタライズによって本物の金庫ごと透明化していたリトヴァールは机の下に隠れて強盗をやり過ごし、彼らが江田島に引き留められた隙に待機していた数宮と合流していたのだ。
江田島と太宰へ数宮が手を振ると、すぐさま二人の乗るバイクはテールランプを残し夜の闇へ消えていく。
「あの金庫、よく似ていたでしょう?傷の1つまでUDCが再現したのよ」
入れ替わりに小屋から近づいてきたのは先程の女性作業員、に扮した黒木で。
「まぁ中身は石ころばかりですが。本物の金庫と銅鏡がUDCにわたるのは時間の問題でしょうね」
「きさ……貴様らァ……!」
 手にした本を音が出るほど握りしめ、悪鬼の如き表情で居並ぶ猟兵を睨む司祭。その背後では強盗達が金庫を投げ捨て、車で逃げだそうとしていた。そのことに気付いたゼノフォンテが車に向かい呼びかける。
「おいお前ら!逃げんじゃ、」
「逃がすかァァ!!」
今まさに発車しようとしている車へ振り返り、司祭が手元の本を開く。
「計画が破綻したとなれば支部に戻っても死罰は必至!ならば誑かされた貴様ら諸共道連れにしてくれるゥ!」
そう捲し立てると指先を噛みちぎり、噴き出す血をページへ擦りつける。するとまばゆい赤光が溢れだし、やがて紫色の触手が本から飛び出して強盗達の車と司祭へ殺到していく!
「おいおい」
「……教信者ってのは怖いな」
太宰と江田島が感想をつぶやく間に車は穴だらけになり、隙間からミイラ状態の強盗達がまろび出る。そして司祭は突き刺さった触手から何かを注がれ続け、頭部が歪に膨れ上がっていく。
「hほ。gあああは。tい、ちぃからぁぁぁぁはっは」
精神と脳髄を尽く破壊されてなお与えられる何かに司祭だったモノは身体全体を激しく振るわせて歓喜を露わにする。もはやその中身は邪神の一部となり、妨げられた銅鏡の回収を行うべく、ソレは歪んだ口から雄叫びを上げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『膨らむ頭の人間』

POW   :    異形なる影の降臨
自身が戦闘で瀕死になると【おぞましい輪郭の影】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    慈悲深き邪神の御使い
いま戦っている対象に有効な【邪神の落とし子】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    侵食する狂気の炎
対象の攻撃を軽減する【邪なる炎をまとった異形】に変身しつつ、【教典から放つ炎】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
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木乃花・蓮司
うっわあグロいグロい!!銅鏡一枚の為に逃げようとした仲間まで生贄にするとか、狂信者の考えは理解出来ないね。したくもないけど!

発掘員の人達は避難済みだし、真の姿を解放して全力でいくよ!
エレメンタル・ファンタジアを使用して、相手に鋭い岩の雨を降らせるよ。ここは発掘現場だし、岩や砂が豊富だからかなりの量になるんじゃないかな。

あとは後方から全力魔法で仲間を援護するよ。第六感も使用して、敵の不意打ちがないか警戒しておこう。


数宮・多喜
UDCに銅鏡を引き渡したら、リトヴァールさんを「お疲れさま」と労って、
「アタシはすぐ取って返すけど…どうする?」と戦闘の意思を確認。
多分戦うとなって「そう来なくっちゃ!」とバイクをかっ飛ばす事になるけど…
もしお留守番するなら一人でも戻るよ。
引渡し場所からある程度離れたらサイキックエナジーの放電を開始。
音と光を盛大に立てて戦闘地点へ突っ込むよ!
放電とバイクでの突撃を怪物にぶち込んでクイックターン。
ターンの勢いで土煙を上げ、(一緒なら)こっそりリトヴァールさんを降ろして
「待たせたね!」と啖呵を切って一人到着をアピール。
さらなる切り札には切り時を待ってもらいましょう!
着いた時もう終わってたら笑うね!


ファレリア・リトヴァール
回収した金庫をしっかり送り届けてから戦線復帰。
その頃には戦闘も進んでいますかしら。
もし司祭が追ってきたら迎撃しますわ。

……あれが司祭、ですの?
神を狂信した挙句に神とひとつになれたなら、本人は幸せなのかしら。
その気持ちは全く分かりませんし分かりたいとも思いませんけれど。

味方が疲労したり傷ついたりしているかも知れません。
癒やしの歌で味方を回復させますわ。
可能ならば味方を鼓舞出来る様な勇ましい歌を。

司祭(元)は邪なる炎を使う毎に弱っている様ですもの。
炎に耐えぬけばこちらの勝利ですわ!


黒木・摩那
司祭も追いつめて、遺跡の鏡も確保して、
彼らの野望はひとまず阻止しました。
あとは司祭だった、この怪物を倒すのみ。
気合い入れていきます。

【WIZ】
自身のサイキックパワーを使用して、『サイキックブラスト』で攻撃します。
怪物に電撃が効くかどうかはわかりませんが、(破魔)は効きそうです。
動きを止められれば、他の人が当たりやすくなります。

どこから攻撃が来るかわからない相手なので、左右にも注意して攻撃に臨みます。

「触手とか悪趣味。気持ち悪い!」


劉・甜
こうなてしまては、もう元に戻す手段はなさそうデスネ……。
銅鏡も確保して、あとはコイツを倒すだけデス。
とても強い狂気を感じマスガ、ボクの心はケコウ(結構)強いデスヨ。(覚悟1)

「邪なる炎」……
魔に属するようなものであれば、ボクの術はよく効くかもデス。(破魔1)
そでなくても、命中率の高い天雷なら経典を狙て炎を防ぐことできるかもデス。
素早い動き、ケコウ得意だから、先手狙ていくデス。(クイックドロウ1)


仁上・獅郎
邪神の力を扱う者として、哀れさとこうなりかねない恐怖を覚えますね。
「狂気の果ての末路……この光景は戒めとして覚えておきましょう」

味方の後方で敵を観察し、攻撃パターンを解析。
分かった事を周囲の味方へと注意を呼びかけます。
「派手に炎を纏った時には書物に警戒を、そこから炎が来ます!」
「落とし子は召喚時に対峙している方とは別の方が対処を!
 あるいは複数人で倒してください!」

また、戦況を把握しながら生まれながらの光で傷ついた方を高速治療。
「治療いたします、怪我を負った方は返事を!」
生存しているなら、強盗の方も治療したいところですが……
こちらは望み過ぎません、最優先は猟兵の方の治療とします。


太宰・セノフォンテ
実力行使? 下策ですね。明らかに読まれていて不利な状況というのに、理性を投げ捨てるような変態までしてしまっては……
まあ、鴨撃ちにさせていただきましょう

とかく距離を取り、射撃を雨霰とご馳走しましょう
ゼノが殴りたいようですが今は我慢です
射撃で封殺できればそれでよし、強行突撃してくるようであれば、ゼノ、出番ですよ
よっしゃあボコボコにしてやるぜ、その無様に膨れあがった風船をぺちゃんこによぉ! 当然、殴ってる間もドローンには撃たせ続けるぜ

後は、瀕死時の影に注意しつつ、ボッコボコにしてしまいましょう
邪教など消えてしまえばよいのです


江田島・乱蔵
よしよし、こういう荒事大好き。
自分は接近戦型なので、皆と連携を取りつつ、一気に敵との間合いを詰めて攻撃。打てる状況ならば「灰燼拳」を積極的に使用する。
逃げる事はなさそうだが、逃走する事も考えて、自分の位置取りには注意する。
「よしよし、いいね荒事。こうこなくては面白みがない」
「相手してやるよ。覚悟しな」
「膨らんだのは頭だけか。残念な脳みそはそのままのようだな」
「お前らみたいなヤツらに好き勝手させる気はない。その企み、ここで潰させて貰う」
「これで終わりだ。あばよ」
(獣のような笑みを浮かべながら)
「こういうのを相手にし続けるって訳か。やれやれだな」



発掘現場から数分離れた公道。
そこでは数宮とリトヴァールが、神木に呼ばれていたUDC組織のエージェントに銅鏡を引き渡していた。
「この金庫に入っているのですね。ご協力感謝します」
「パスワードは?」
「後でどうとでもなります。それより教団の者が暴走しているのでしょう?あちらの処理は貴女方が適任だ。避難誘導、人払い、後始末はお任せください」
道路工事の作業員に扮したエージェントは力強く微笑むと、展開した仲間へ指示を繰り出す。その様子を見た数宮は宇宙バイクの調子を軽く点検しつつ、リトヴァールへ声をかけた。
「お疲れさま。アタシはすぐ取って返すけどあなたはどうする……って、あれ?」
 クリスタライズの反動で疲労していることは運転中から気付いていた。なにかと人を放っておけない数宮は気にかけているようだが、当のリトヴァールは既にバイクの後部へちょこんと座ってニコニコしていた。
「さぁ数宮さん。戦線復帰と参りましょう!」
疲労感を一切見せない振る舞いに数宮は苦笑を見せるも一瞬でワイルドに口角を吊り上げ「そう来なくっちゃ!」と応えると、バイクに飛び乗ってアクセル全開急速発進!
「振り落とされたら教えてね!拾うから!」
「御心配には及びませんわ。全速前進ですの!」

「うっわあグロいグロい!銅鏡一枚の為に逃げようとした仲間まで生贄にするとか、教信者の考えは理解できないね」
 したくもないけど。
 作業員の避難誘導を終えた木乃花は真の姿を開放しながら、偉業と化した司祭を目にして開口一番そう言い放った。ひしゃげた強盗達の車のヘッドライトが照らし出すそ司祭は意味を成さない音の羅列を垂れ流しながら、しかし手にした経典らしき書物を繊細な手付きでなぞり呪文の詠唱を始めようとし、
「天の裁きを受けるデス!」
星の瞬く夜空から突如として司祭へ落雷が突き刺さる!痛みと痺れに絶叫する司祭の姿を、甜は札を構えながら冷静に見つめていた。
「魔に属するコイツには、ボクの術はケコウ(結構)効くデスネ」
慣れた手つきで愛用の鞄へ札を収め、新たな呪符を取り出す甜。スムーズな動作は日頃の鍛錬の賜物であろう。そして彼女呪術によるサポートを始めた同時に、ガラ空きな司祭の身体を強大な力が後ろの車ごと吹き飛ばした。
「よしよし、いいね荒事。こう来なくては面白みがない」
拳を突き出した型で静止しながら呟く岩のような体躯の男。そう、江田島である。甜の天雷がヒットした瞬間から司祭へ接近した江田島が、僅か30㎝の距離から司祭の胴体へ灰燼拳を繰り出したのだ。
「どうした教信者。魔に堕ちた力はそんなもんじゃないだろ」
 炎上する車の残骸へ挑発を飛ばせば、炎の中から絶叫と共に、全身に触手と炎を纏った異形の司祭が舞い戻る。文字通り、宙を駆け、最前線の江田島めがけ戻ってきているのだ。再び灰燼拳を当てるべく構える江田島。
 そのすぐ横をうねる光線がかすめ飛んで司祭に直撃し、地面へ勢いよく叩き落した。
「怪物め。触手とか悪趣味で気持ち悪いです!」
 身悶える司祭へ罵倒を投げかけたのは両手を構えた黒木。高圧電流を放つサイキックブラストによって司祭の動きを止め、味方の攻撃を当てやすくするねらいである。
 しかし司祭も無策ではない。サイキックブラストを浴びた際に纏っていた炎は経典から発現した邪なる炎。それはダメージを減らす一種のバリアとしての役割を持っていたのだ。墜落こそしたものの素早く立て直しを図る司祭。反撃すべく纏った炎を解き放とうとしたその時、頭上から大量の岩が降り注いだ。
「僕が一日運んだ土砂だ、遠慮しないでドンドン浴びてくれよ!」」
生身(主に膨れて的が大きくなった頭)に岩が刺さっては衝撃に振り回される司祭。日中の激務の発散とばかりに岩の雨を降らせているのは真の姿をとった木乃花で。力の開放と相まって、発動したエレメンタル・ファンタジアは想定より広い範囲で想定よりすごい勢いとなっていたが、その場に居合わせた黒木はサイキックで岩を除け、江田島は軽快な足さばきで回避していたため無事であった。
「さて。そろそろアイツはピンチだろうし、なんか来そうな気がしない?先生」
「そうですね……皆さん!敵の苛立ちはピークに達しています!警戒しつつ距離を……っ!」
 持ち前の第六感で大技の気配を感じ取った木乃花は横に立つ仁上を見遣る。木乃花と共に避難にあたっていた彼は異形と化した司祭を一目見た時、えも言われぬ恐怖と哀れみを覚えていた。
「(あれは恐らく邪神の力に因るもの。狂気の果ての末路……私への戒めとして忘れるわけにはいきませんね)」
 仁上も探索者としてUDCの力を行使する者、自身も司祭のような状態に陥る可能性は十分に考えられる。戦闘に参加してからは動きの観察と分析を行いながらも、悍ましい司祭の姿を記憶に刻み付けていた。
刻み付けていたからこそ、仁上は気付くことができた。司祭の次なる動きに。
「教典から何か現れます!離れてください!」

 薄い紫色の霧が教典を包み込む。やがて湿った音と共に細長い塊が地面へ流れ落ちてとぐろを巻いていく。
「え」
黒木が絶句する。なぜなら、それは司祭が邪神の力で異形へ姿を変えた時から嫌悪している物……触手の塊であったからである!
「ちょっと。無理。ホント無理。最低。下劣。最悪」
じりじりと後退する黒木に狙いをつけたのか、鎌首をもたげて這い寄る触手蛇。司祭は状況を知ってか知らずか、全身を震わせながら何事かを喚き散らしている。仁上の警告を受けて前衛が慎重にポジショニングを行う。その静寂(司祭はうるさい)を打ち破ったのは、穏やかであり乱暴でもある男の声であった。
「ドローンタイプ123発進、制圧射撃開始!……そうじゃねぇ俺に撃たせろぉ!」
 まず手始めに焼夷弾による絨毯爆撃。
続いて高い貫通力を誇るブラスターの狙撃。
〆はミサイルで司祭ごと木っ端微塵にせんと撃ちまくる。
圧倒的な火力で触手蛇は成す術なく焼失し、司祭も教典の一部を失って力を弱めていた。
「御無事ですか黒木さん。今のうちに仁上さんから精神的な回復を受けてはいかがですか?」
「……大丈夫です。あの程度、気合で乗り越えました」
眼鏡越しに黒木が見遣った先には、シルクハット越しに黒木をみて微笑む太宰(セノフォンテ)の姿。支援機発進・制圧射撃の残り火でほんのり赤みを帯びた太宰は静かに前へ数歩進み出て司祭を見据える。
「下策です。不利な状況で、よもや理性を投げ捨て変態してしまうとは」
悪人相ながら穏やかな笑みを湛える太宰は、自ら調整した消音魔法詠唱機能付きマシンガン“アルダワタイプライター”を構えて引き金を引く。弾が空を切る音と、瀕死の司祭の肉体を穿つ軽い音が戦場に微かに響く。
「鴨撃ちとはまさにこのこと……だめですよゼノ。今は私の番、」
「太宰さん!」「まずい避けて!」
 内なる人格へ語り掛けることで隙が生まれたか、司祭が体に巻き付けた触手を振り回しながら弾幕の中を太宰めがけて突貫する。黒木と仁上が口々に呼びかける中、太宰は銃を下ろして代わりに拳を構えた。
「任せとけって。ボコボコにしてやる……よ!」
飛び掛かる司祭を帽子のツバから睨みつけると、笑みを獰猛なものへ変質させながら頭部を右ストレートで殴りぬいてみせた!
「無様に頭膨らませといて脳みそはスカスカだな!」
「同感だ。もはや動物と変わりない、残念な頭に仕上がってる」
太宰(ゼノフォンテ)の拳を見ていた江田島が頷く。良いパンチだったのかもしれない。
「そんじゃあその風船頭、ぺちゃんこにしてやるとするか!」
逞しい体つきの男二人に立ち塞がれる司祭。その身は肥大化した自身の頭すら満足に支えられぬほどダメージを抱えており、教典も手に引っかかっていると言ってもいい状態。だからこそ、思わぬ反撃をさせないように、止めは確実で強烈な一撃を叩き付ねばならない。
江田島と太宰が拳を構え、黒木と木乃花がいつでも技を放てるよう構えをとる。甜は再び天雷の呪符を取り出して、仁上が不測のの動きを見逃すまいと観察しながら黒木を聖なる光で癒していく。完璧な布陣を前に司祭も覚悟を決めたのか、自身の影に向け赤光を放つ教典を手放そうとした、その時!
「どいたどいたー!!!!」「再びバイクからごめんあそばせー!!」
大きな二つの声と共に、一台の原付がまっすぐ司祭へと突っ込んだ。

 砂埃と稲光が辺りを包む。猟兵が互いの無事を確認していると、煙の中からフラフラとリトヴァールが現れてスカートの裾を摘まみ挨拶してみせた。
「ふぁ、ファレリア・リトヴァール。ただいま戦線復帰いたしますわ」
「おかえりネ。銅鏡シカリ(しっかり)渡せたデス?」
甜が一歩近寄って声をかけると、リトヴァールは調子を取り戻したのか優雅にほほ笑んで頷く。
「えぇ。数宮さんが迅速に届けてくださいましたわ」
そういって後ろを振り向くと、甲高いエンジン音と共に原付っぽい宇宙バイクが颯爽と現れ、クイックターンを決めて猟兵達の前に停車する。
「や、待たせたね!私達も今から助太刀するよー!」
「や、今ので助太刀になったんじゃないかな……?」
サムズアップしつつ頼りがいのある笑顔を浮かべる運転手……数宮に対し、木乃花はほんわかと微笑みながら埃の収まった先を指さす。
 そこには召喚した自身と同じ輪郭の悍ましい影が今まさに崩壊していく司祭の姿があった。何が起きたのか司祭本人は理解が追い付いていないらしく、片膝をついたまま消えゆく分身を呆然と見ていた。
「……あれが司祭、ですの?」
リトヴァールは不快そうに眉を顰めながらその姿を見つめる。彼女もまた教信者の考えることが分からず、分かりたくもなかったが。
「神を狂信した挙句に神とひとつになれたなら、あの方は幸せなのかしら」
使役するUDCを『友達』と捉える彼女にとっては、或いは何か思うところがあるのかもしれなかった。
「何にしたって、コイツみたいなヤツらに好き勝手させる気はない。ここでその企みごと潰させてもらうとしよう」
江田島の宣言にリトヴァールは物思いを止め、改めて司祭を見遣ると深呼吸を一つ。
「私は皆さんを後押しさせていただきます。司祭を倒し、勝利いたしましょう!」
「私も最後にでっかいの、かましちゃうんだから」
決意を新たにするリトヴァールの横で、数宮は勝鬨のようにエンジンを唸らせた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​


(これ以後のリプレイは「エピローグ」も含みます)
(とどめの一撃、撃破後にやりたいこと等をお書きいただければ幸いです)
(ここまでお付き合いいただき、誠に有り難うございました)
(どうか存分に、かっこよく決めてくださいませ)
ファレリア・リトヴァール
味方に被害は出ていない様で何よりですわ。
銅鏡も無事届けましたし、後は司祭を倒すのみ!
私の頼もしい『お友達』を召喚いたしますわ。(サモニング・ガイスト)
さあ行きますわよお友達!
その炎の槍で邪なる神を貫いてしまいましょう!
私も邪魔にならない範囲で衝撃波で援護いたしますわ。

これで遺跡発掘も安全に進みますわね。
どの様な歴史が明らかになるか楽しみですわ。


仁上・獅郎
わあ、なんとアグレッシブなエントリー。痺れますねえ。
……さて、トドメは皆さんに任せます。僕は『光』で万一のフォローを。
何にせよ、狂信者の最期を見届けましょう。
堕ちた魂の安寧は祈れませんので、己への教訓として。

その後は、避難させた方々に医師を名乗り、怪我がないか確認を。
[医術]で簡単な治療を済ませましょう。
『光』での高速治療は、細胞分裂や癌を考えるとあまり……。
大丈夫であれば、荒れた現場の整理なんかも手伝いましょう。

ああ、最後に、発掘チームの方に。
「今回はこのようなことになってしまいましたが……出来れば、この先も負けずに頑張ってください。分野こそ違いますが、学問を志す輩として応援しております」


黒木・摩那
★司祭の残骸を調査する

もう司祭は瀕死。あと一撃で勝負が突きそうですね。
追い打ちに『サイキックブラスト』をもう一撃入れておきます。
「しつこいのは嫌われるんです」

【WIZ】
もうボコボコにした後ですが、
念のため、司祭だったものの残骸や車を調べます。
(情報収集/第六感)

何か教団に関する手がかりを見つけられれば良いのですが。
簡単に諦める連中ではないですからね。

あー、あの触手思い出すだけで鳥肌でるわ!
帰りに何か食べていきましょ。


太宰・セノフォンテ
さて、事は成りました
もはや趨勢は決定的、となれば好き放題させていただきましょう
出番ですよ、ゼノ

ヒャァッハァ、ボッコボコにしてスクラップにしてやんよぉ!
いいえゼノ、あれはナマモノなので肉塊です
細かい事は気にしねえ! こいよガジェット、ブッ潰してやらあ!

……ま、後は後始末ですか
教団とかが表に出るとまずいんでしたっけ、丁重に発掘作業の方々に口止めをお願いします
それと、教団関連の逆探知系ですね、本拠地とかの情報とか今後の行動予定とか、あったらいいんですが

後は、皆様を誘って打ち上げとかも良いかもしれませんね
お疲れ様でした


江田島・乱蔵
トドメを刺す役が回ってきたら「灰燼拳」で最後の一撃を喰らわす。
「これで終わりだ。あばよ」

本当ならこの遺跡は封印した方がいいと思うのだが、まぁ無理だろうな。知的好奇心には勝てん。
だから、教授達には今回の出土品を厳重に保管し、調査も慎重に行う様、釘を刺しておくとしよう。
「知的好奇心が旺盛なのは悪い事じゃないと思うけどな。だが、己の器以上の知識を得ようとすれば、その先にあるのは破滅だけだぜ」
「世の中には『知らない方がいい事』ってのも沢山あるんだ。好奇心の赴くままに知識を漁らない様、気をつけるんだな」

「さてと帰るか。ところで、どこかで飯でも食っていかないか?」


木乃花・蓮司
よーしあと一息だね!反撃の余裕なんて与えずに一気に畳み掛けちゃおう!

僕はもう一度全力魔法でエレメンタル・ファンタジアを使用。
今度は敵の足元を狙って氷の波を放ち、動きを封じてみんなの攻撃が確実に当たるようサポートするよ。
「これで最後!反撃なんてさせないよ~!」


戦闘が終わった後にまだ発掘調査が続くようなら、せっかく作業を覚えたんだし最後までお手伝いしようかな。
もしかしたら新たに祭具が発掘されちゃうかもしれないし、そこからまた気の合う友達(UDC)が見つかるかもしれないしね!


数宮・多喜
よっしゃここからとどめー!
と行きたいけど加速を考えるとアタシの最大火力はさっきの奴だからね…
皆との協調行動を取らせてもらうよ。
タンデムを希望する人がいたら運転手を務めるし、
大技行くなら司祭の周囲をぐるぐる回りながらサイキックブラストで囲み
いい感じの力場を発生させるよ!

依頼が終わったら打ち上げだー!
この出土品とかを売ればそれくらいは賄え…え?
文化財だから売り物にならないのー!?
くっそう…や、屈葬と掛けてないから。違うから。
こうなれば地元で評判の激辛料理店でやけ食いだー!
黒木さんもどう?なんか辛いの好きそうな感じがするんだよね!



「いやはや、なんともアグレッシブなエントリーだ」
 痺れますねぇ、と数宮達の登場を見て呟いたのは後方で味方を援護している仁上。彼は聖痕に宿る癒しの力を発動し、その光で味方をやさしく包みながら司祭へと目を戻した。
「堕ちた魂は罰されるが定め。どうかあの狂信に、終止符を」

「少々出遅れてしまいましたが、味方に被害がないようで何よりですわ。では最後に私の頼もしい『お友達』をご紹介いたします!」
 白いドレスを夜風になびかせながら微笑んだリトヴァールが、媒介道具を手に詠唱を行う。すると彼女の面前には光と共に甲冑を纏った騎士の霊が召喚された。騎士の霊が司祭に向け槍を構えると、それは瞬く間に炎に包まれていく。
「さあ行きますわよお友達!その炎の槍で邪なる神を貫いてしまいましょう!」
リトヴァールの命令を受け、『お友達』は微かな唸りを上げながら突進を開始し。対して司祭は回避を試みるも、その途中で突如動きを止めてしまい、結果として灼熱の槍に土手っ腹を貫かれることとなった。
傷みに幾度目かの絶叫を上げる司祭。その足は周辺の地面諸共凍り付いていた。
「よーし、うまくいった!これで反撃する余裕はなくなったね!」
それは木乃花が繰り出したエレメンタル・ファンタジアによる妨害であった。制御の難しいこの技は、実のところリトヴァールの『お友達』の足も凍らせかけていたが、彼女の放っていた衝撃波が冷気を跳ね除け難を逃れていた。
「それじゃあ一気に畳みかけちゃおう!」
「えぇ、念入りにボコボコにします」
 後方からの声に小さく応えたのは両手に電光を纏う黒木。その目は司祭への嫌悪で静かに燃えていた。
「何度も触手をけしかけて……しつこいのは嫌われるんです」
充填しきった電気を一気に司祭へ向ける。両手から放たれた高圧電流は2匹の蛇さながらにのたうちながら司祭へ直撃し、傷口を灼く槍とは異なり、全身を焦がしていった。

「うわーおっかなーい……まぁ黙って見てる気もないけどね!」
 黒木による怒りの紫電を前線で見物しながら、数宮はバイクのアクセルを1度吹かせる。戦いは終盤だがクライマックスはここから。全力で乗り込む腹積もりである。
「誰か乗ってく?いないならビリビリ増やして動けないように力場でも作ろうかなーって思うけど」
声をかける先には二人の男。彼らは一瞬顔を見合わせると、それだけで意思を疎通させたようだった。
「遠慮させていただきますよ、お嬢さん」
「それより足止めを頼む。確実に決めたいからな」
そう答える二人を見て数宮は野趣あふれる笑みを浮かべると、バイクで司祭に向け走り出した。
「あらあら、こっちの2人もおっかないわねー。じゃ、止めはよろしくー!」

 数宮と黒木のサイキックブラストによって身動きが取れない司祭の下へ、1人の紳士が歩み寄る。その手には銃……ではなく、巨大な杭のような機器が握られていた。
「さて、事は成りました。ここからは好き放題にやり放題。出番ですよ、ゼノ」
シルクハットで目元を隠し独り呟いていた紳士……太宰は、しかし一変して高笑いをあげ司祭へ接近していく。
「ヒャァッハァ、ボッコボコのスクラップにしてやんよぉ!」
 鉄杭を振りかぶる太宰(ゼノフォンテ)。そして電流の壁を貫く勢いで杭を投げ飛ばすと、昇華したリトヴァールの『お友達』が開けた風穴を上書きする形で司祭の胴に突き刺さり地面へ縫い付ける。さらに杭の軸から何本ものワイヤーが伸びて電流近くの地面に打ち込まれ、杭へ電気を流し込み始めた。
「なんだありゃ!そういう使い方だったのかよ!」
「いや知らなかったのかよ!」
太宰の言葉に木乃花が思わずツッコミを入れた、その時。
「何だっていい。これで終いだ」
 雷撃の弱まったタイミングを見計らい、江田島が横たわる司祭の脇に立った。
虫の息となった司祭は微かに身じろぎをしながら、砕けて体積の減った頭を揺らして弱々しい威嚇を向ける。もはや猟兵に、ではなく「周囲の何か動くもの」に反応しているだけの状態。教典も纏った触手も焼け焦げ使い物にならなくなっている。
「あばよ教信者。まぁまぁ楽しめたぜ」
最期を見届けようと集まった猟兵を背に、江田島は灰燼拳を司祭の頭へ振り下ろした。


「いよーし!打ち上げだー!」
 警察や重機が忙しなく動き回る発掘現場で、数宮の声が響き渡った。
司祭を撃破して間もなく、神木が手配したUDC組織の扮する警察が現場に到着。現場の清掃と証拠の隠滅が迅速に行われていた。ちなみに今回の騒動は「強盗は来たものの先回りしていた警官(猟兵)に見つかって逃走、しかし運転を誤って事故を起こしてしまった」という筋書きである。
「昼間に幾つか土器とか掘り出したから、あれを売り払えば大分賄えそうよねー!」
「何を言っているのですか。あれは文化財として保護されている品。売れば犯罪になります」
「ええー!売り物になんないのー!?」
くっそう……!と屈みこむ数宮を見て、指摘した黒木が「屈葬でくっそう」と冷静に呟き一層数宮が慌てる。
「でも、何か食べて帰るのは賛成よ。あのキモい触手を忘れるくらい食べたいわ……!」
「おお、いいねーなら地元で評判の激辛料理店行かない?黒木さんそういうの得意そうだし!」
「いいわねそれ!残骸とか車とか調べたら一緒に行きましょ!」
「私も!私も行きますわ!」
そこにリトヴァールも話を聞きつけ飛び込んでくる。こうして、激辛を通して新たな絆が芽生えていたのだった。
 
 その一方で。
「良いか。知的好奇心が旺盛なのは悪いことじゃないと思うけどな。だが、己の器以上の知識を得ようとすれば、その先にあるのは破滅だぜ」
「は、破滅……?」
「熱を上げ過ぎて犯罪行為には走らないように、という意味ですよははは」
避難先から現場を見に現れた上取教授に、江田島と太宰が好からぬことを言いふらさぬよう釘を刺していた。……もっとも、教授自身は戻った金庫と銅鏡(もちろんUDC組織がすり替えました)の無事で手一杯であったが。
 そしてその横にはもう一人。戦闘前に太宰が倒した強盗の生き残りが仁上に治療されていた。彼は教授よりも遥かに事の真相に近い立場にある存在、情報を本格的に引き出すのは組織の仕事だが、こうして先に話を聞けるのはうまく生存者を作り出せた貸しがあるからであろう。
「……なるほど、あなた達は雇われた者同士で面識はなかったと」
「そうだ。こういう出土品は高く闇市場に出回るから、盗んでくれれば高い報酬を渡すってメールで言われたんだ」
「その携帯端末、預からせていただいても?」
「好きにしろ。どうせしばらくはシャバに帰れない身だ」
江田島の補足を終えた太宰(セノフォンテ)が強盗から端末を受け取ると、それを神木が受け取る。グリモア兵である神木が解析すれば予知が引っかかる幅が広がるかもしれないからだ。
遠くの方で、黒木が司祭の遺骸から破損した端末を見つけた、と叫ぶ声も聞こえる。うまくすれば司祭の与する教団の次なる動きが明るみに出るかもしれない、と神木は太宰に笑って見せた。
「……さてと、説法はこのくらいでいいか。ところで、何か食って帰らないか?」
滔々と教授に注意を促した江田島は、近くにいた太宰、仁上、木乃花に声をかける。木乃花は「せっかくの機会だし!」と最後まで発掘に携わるためやる気満々で教授と去って行き、仁上と太宰は江田島の提案に賛同した。最終的に女性陣の激辛料理店に合流する形となり、車で向かう算段となった。

 料理店へ向かうため、車へ乗り込む面々。その最後尾で、仁上は少し離れた場所で現場を見つめる数人の作業員達を認めた。現場の整理は組織の構成員がすべて引き受けてくれたし、あとは自分たちが引き上げれば今まで通りの作業が始まる。しかし彼らは教授とは異なり、まだ考古学に道半ばの者も少なくはない。今夜の騒動を経て自らの行いに不安を覚えた者がいたのではないか……仁上はそのことが気がかりでならなかった。だから急ぎ車から離れ、作業員達の前に駆け寄るると、柔らかな笑顔を浮かべながら口を開いた。
「今回はこのようなことになってしまいましたが……できれば、この先も負けずに頑張ってください。分野こそ違いますが、学問を志す同輩として応援しております」
真摯な訴えに作業員達はしっかりと頷く。その様子に仁上もまた静かに頷き返し、車へと引き返していく。この先でも彼らは発掘という病に飲み込まれずに戦える……そう信じながら。


――ちなみにこの後向かった激辛料理店でもうひと悶着あったのは、また別の話。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2018年12月26日


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#UDCアース


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

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👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト