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迷宮災厄戦⑭〜夢ともふもふとパジャマパーティー

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦


●ふわふわの夢の国へ
「せんそう、おつかれさまなのです」
 ぺこり一礼、集まった猟兵達へ労いの言葉紡いで。メリル・スプリング(アリス適合者のプリンセス・f25271)は、次の戦場の説明を始める。
「お花の国がせいあつできて、次にすすめるのは『おやすみなさいの国』なのです。とっても、ふわふわなのです」
 地面は雲のようにふかふかと、どこで寝そべっても人々を優しく受け止めてくれる。周囲の建物や植物ももちろんふわっふわ。枕にしたり、抱き締めたり、リラックスできる上に見た目も可愛らしいものが多いとか。
「だから、この国に行くとみんなねちゃうのです。パジャマパーティーをしている人いがいは」
 パジャマパーティー? と声が返れば、メリルはテディベアを抱き締めながらこくんと頷く。
 パジャマを着て、おいしいお菓子を用意したり、リラックスできる香りを焚いたり。ガールズトークに花咲かせるイメージもあるが――その辺りは、猟兵達の思い描くパジャマパーティーを行えば問題ないだろう。
「みんなにたたかってほしいオウガは、『つばくらさま』なのです。もちろん、パジャマパーティーのじゅんびをしてるのです」
 つばくらさまは、もふもふころりとした体が愛らしい、きりりとした顔立ちのツバメ型オウガだ。彼らの見た目は、その愛らしさが相手の油断を誘うことを知っているから。もふもふの体を揺らして、可愛らしく鳴いて、アリスを誘い出すのだという。
「ん、と。だから、ちょっとだけなら、さそわれてるふりしてもふってしてもいいと思うのです。もちろん、さいごはえいってやっつけてほしいのですけど」
 つばくらさまも交えて、一時のパジャマパーティー。きっとその時間は、戦争中の猟兵達にとって安らぎともなるだろうから。
「つばくらさまに負けないくらいパジャマパーティーをたのしめば、きっとかてるのです。がんばってくださいなのです」
 激励の言葉と、ぺこりとお辞儀。そうしてメリルはテディベアを掲げてグリモアを起動し、猟兵達を夢の国へと導くのだった。


真魚
 こんにちは、真魚(まな)です。

●お願い
 プレイングの受付につきましては、マスターページの「お知らせ」ならびにTwitterにて都度ご案内します。
 期間外に届いたプレイングは不採用とさせていただきますので、お知らせをご確認の上ご参加ください。

●シナリオの流れ
 第1章:集団戦(つばくらさま)
 当シナリオは第1章のみです。

●戦闘について
 戦場となるのは、「とってもふわふわな夢の国」です。この国では、全ての者が強烈な睡魔に襲われ、戦う事が難しいようです。パジャマパーティーをしている間だけは、睡魔に襲われずに行動が可能なので、工夫して戦ってください。
 なお、つばくらさまもパジャマパーティーの準備をして猟兵達を迎え撃ちます。油断しているふりをして一緒にパーティーを楽しんだりもふもふしたりすることも可能です。

●プレイングボーナス
 このシナリオフレームには、下記の特別な「プレイングボーナス」があります。これに基づく行動をすると有利になります。
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 プレイングボーナス……パジャマパーティーをしながら戦う。
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●その他
 ・ペアやグループでのご参加の場合は、プレイングの冒頭に【お相手のお名前とID】か【グループ名】をお書き下さい。記載なき場合は迷子になる恐れがあります。プレイング送信日を同日で揃えていただけると助かります。
 ・許容量を超えた場合は早めに締め切る、または不採用とさせていただく場合があります。

 それでは、皆様のご参加、お待ちしております。
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第1章 集団戦 『つばくらさま』

POW   :    するどいつばさ
【翼】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    スワローテイル
【尾羽】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    きりっ
【きりりとした瞳】を向けた対象に、【翼】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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●つばくらさまのパジャマパーティー
 足を踏み出せば、ふわんふわんと雲のような地面が衝撃を受け止める。あちらには枕みたいなふわふわの植木、こちらには手に持つだけで映えそうな色とりどりの花々。
 とってもファンシーなテーブルまで置かれていて、その夢の国はまさにパジャマパーティーをするにうってつけだ。
『チュピ、チュピ!』
 その中を、パタパタ飛んで美味しいものを運ぶ丸っこい鳥達がいる。
 彼らこそが、つばくらさま。此度猟兵達を迎え撃つ、とっても愛らしいオウガである。
 彼らがテーブルに並べるのは、色とりどりの木の実に華やかなお花。
 ある者はさらに会場を飾り付け、ある者はその丸々した体に無理してパジャマを着込んで――彼らなりにパジャマパーティーの準備をせっせと進めているところへ、猟兵達は現れるのだった。
ネーヴェ・ノアイユ
(此度の戦場へは戦闘用の服ではなく……。雪模様が施されたもこもこパジャマで参加致します)
あぁ……。あのような愛らしいお姿でパーティーの準備をされているお姿はなんとも癒されますね……。倒さねばならないことが申し訳ないほどです……。

お気に入りのバニラアイスを持参し、つばくらさまの用意されたパーティーの場へと向かいます。アリスである身も利用して……。油断しきっているアリスであるかのように振舞うためつばくらさまと一緒に食事をしたりもふもふさせていただこうかと……。
つばくらさまが牙を向いて来た際には……。UCにて撃退させていただきます。

つばくらさま……。共に過ごした時間……。とても楽しかったです……。


飴屋・れいん
師匠に「戦争に行ってくるのじゃ!」と言われた時はどうなるかと思いましたけれど。
これならなんとかなるかもしれませんわね!

ふふ、わたくしのお気に入りのパジャマを着てパジャマパーティーですわ♪
ふふ、美味しい飴ならたくさんありますのよ。
あなたもいかが?
アリスラビリンスは私の好きな西洋のものがたくさん詰まっていますもの…だから消滅はさせられないのですわ…。

ごめんなさいね。どうか無作法を許してくださいな。(楽しむつばくらさまにプリンセスハートをなげつけて攻撃)
上手く…いってくださぁぁい【祈り】




『チュピチュピ、チュピ!』
 仲間を急かすように激しく鳴いて、せっせせっせと木の実を運んで。
 パジャマパーティーの準備に精出すつばくらさま達を見つめて、ネーヴェ・ノアイユ(冷たい魔法使い・f28873)はほうとため息を零す。白い頬がほんのり朱に染まるのは、彼らがあまりに懸命だからだ。
「あぁ……。あのような愛らしいお姿でパーティーの準備をされているお姿はなんとも癒されますね……」
 ――そう、倒さねばならないことが申し訳ないくらいに。
 けれども、彼らを放置してはならないことも少女は理解している。このオウガ達を倒す、その戦いのための服――雪模様がちらちら降るようなもこもこパジャマに身を包み、ネーヴェはつばくらさま達へと近付いた。
「……こんにちは。パジャマパーティーの会場はこちらですか?」
 アリス適合者であることも利用して、無防備装う笑み浮かべて。パーティーに参加したいと申し出れば、つばくらさま達がその円らな瞳を見合わせた。
『チュピピ!』
 一瞬の間――恐らく、素を見せるか愛らしさ装うかを迷ったのだ――の後に、真ん丸小鳥は翼をパタパタ、ネーヴェを歓迎してくれる。
 お礼を告げて彼らが仕立てたもこもこの会場へ足踏み入れれば、そこの近付く少女が一人。
 お気に入りのパジャマ姿、ナイトキャップも忘れずに。飴屋・れいん(飴🍬降らしになりたくて・f28850・f28850)は微笑み浮かべながら、つばくらさま達に優雅に一礼した。
(「師匠に『戦争に行ってくるのじゃ!』と言われた時はどうなるかと思いましたけれど。これならなんとかなるかもしれませんわね!」)
 そんな胸の内は、秘密のまま。
「わたくしも仲間に入れてくれませんこと?」
 そう申し出れば、断るつばくらさま達ではなくて。
 ぷっくり体に無理くりパジャマ着たつばくらさまがよちよちやってきて導くから、妖怪の少女は誘いに応じてネーヴェの傍に腰掛けた。
 客人二人が席につけば、つばくらさま達もぽふんぽふんともこもこな会場に座り込み。
『チュピ、チュピー!』
 賑やかな鳴き声で、パジャマパーティーは開幕する。
 木の実を夢中でつつく者、チュピチュピ会話に盛り上がる者、ふかふか丸まってうとうとする者。自由なつばくらさま達の様子に、二人の少女はほっこり微笑む。
「つばくらさま、バニラアイスがありますよ」
 ネーヴェがそう告げお気に入りのアイスを差し出せば、小さなくちばしで器用にはぐはぐ。その体にそっと触れれば、つばくらさまはきりりとした顔でこう鳴くのだ。
『チュピー!』
 ――もふりたいなら、もふればいい!
 まるでそう言うような小鳥に、ネーヴェはもふもふ羽毛を堪能させてもらう。
「ふふ、美味しい飴ならたくさんありますのよ。あなたもいかが?」
 れいんもまた、つばくらさま達に持参した飴を振る舞う。色とりどりの飴は、つばくらさまの小さな口でも食べられる小ぶりなものを。
『チュピ!』
 喜ぶ真ん丸小鳥の口に、ぽんと入れてあげて。するとつばくらさまはその飴をごくんと丸呑み、満足そうにしている。
『チュピ~』
『チュピピ!』
 自分も自分もと言うように群がるつばくらさま達に、順番に飴を与えながら。れいんはふと周囲に視線巡らせて、ここへやってきた目的を思う。
(「アリスラビリンスは私の好きな西洋のものがたくさん詰まっていますもの……だから消滅はさせられないのですわ……」)
 決意は、薄紅色の瞳を飴玉より煌めかせる。そしてれいんは集まったつばくらさま達に向かって、そっと頭を下げた。
「ごめんなさいね。どうか無作法を許してくださいな」
『チュピ?』
 首を傾げる小鳥達が、警戒心を持たぬうちに。雨降らしの少女はプリンセスハートを握り締め、周囲のつばくらさま目掛けて投げつけた。
「上手く……いってくださぁぁい」
 声上げ振りかぶれば、彼女の攻撃は成功する。一体の頭にヒット、さらに弾んでもう一体――不意打ちの攻撃受けた真ん丸小鳥のオウガは、そのまま消滅していった。
『チュピー!』
『チュッピチュピピー!』
 それ見たつばくらさま達が、途端に敵意に溢れた鳴き声を上げる。
 きりっとした瞳を向けた先には、ネージュ。ぱたぱた翼で飛び上がり――その姿に反した高速の飛翔で、アリスの少女を襲う。
 けれど、ネージュもすでに戦闘準備は整っている。敵の翼が自身に届くその前に、ユーベルコードで生み出したのは巨大な氷の塊だ。
「当たる……。外れる……。どちらに転んでも都合がいいのです」
 言葉紡ぎ、氷を操り。それはオウガに降り注ぎ、次々と彼らを骸の海に還していく。
「つばくらさま……。共に過ごした時間……。とても楽しかったです……」
 送る言葉は、心からのもの。そうして二人の少女は、協力してつばくらさまを撃破していくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

有州院・こりす
ふわふわ白コットンの甘ロリなロングネグリジェ姿でパジャパジャお泊り♪
でも持参した枕はゴリラちゃんの抱き枕

寝る前のフルーツは太るっていうけれどバナナは別腹!
睡眠の質をあげてくれるとかどっかで聞いた気がするんよ(あやふや
だからホットバナナミルクをご用意
つばくらさまちゃんの分もちゃーんとあるで!
な、しあわせの味やろ?
ここにチョコソース垂らすともっと…あ、あかんそれは禁断の罪の味!
あ、きな粉もええなあ…いっそマシュマロも浮かべたらお姫さまっぽい…(罪に罪を重ねてゆくスタイル

つばくろさまちゃんと枕抱えて幸せいっぱいおやすみなさい
敵のだまし討ちは全てゴリラの加護UCでむにゃむにゃ無意識に封殺&返り討ち☆




 真っ白ふわふわ夢の国に、負けないくらいふわふわ真っ白な裾を揺らして。現れた有州院・こりす(まいごのまいごの・f24077)が纏うのは、白コットンのロングネグリジェだった。レースにリボンがふんだんに施された、愛らしくも清楚なお姫様姿――なのだが、その手に抱いているのはゴリラちゃんの抱き枕。
 ふわんふわんと歩いていき、クッションソファみたいな植え込み見つけたこりすはそこに腰を落ち着ける。そうして少女が取り出したのは、たくさんのバナナだった。
「寝る前のフルーツは太るっていうけれどバナナは別腹! 睡眠の質をあげてくれるとかどっかで聞いた気がするんよ」
 得意げに語りながら、続けて用意するのはマグカップ。バナナを潰し、ホットミルクを注ぎ入れれば――安眠のお供、ホットバナナミルクの完成だ。
 こくり一口飲めば、優しい甘さと温かさが心まで解きほぐすようで。ほっと一息つくと、つばくらさまがちょこちょこ近付いてくる。
『チュピ、チュピ!』
「つばくらさまちゃんの分もちゃーんとあるで!」
 にっこり笑って差し出したのは、浅めのボウルに注いだホットバナナミルク。地面に置けば、真ん丸小鳥は小さなくちばしをちょんちょんとつけて、美味しそうに飲み始めた。
「な、しあわせの味やろ?」
『チュピー♪』
 ぱたぱた翼広げて、嬉しそうなつばくらさま。それ見て機嫌よくしたこりすは、更なる工夫を施していく。
 優しい甘さのホットバナナミルクに甘ーいチョコが蕩ければ、禁断の罪の味。きな粉だって芳ばしさ増して美味に違いない。
「……いっそマシュマロも浮かべたらお姫さまっぽい……」
 呟くこりすは、マグカップの中で罪に罪を重ねていく。美味しいものをたくさん堪能するのだって、パーティーの楽しみ方だから今日は許されるのだ。
 いろいろな味を楽しんで、身も心も満たされれば自然な睡魔が訪れる。
 一緒に美味を楽しんでくれたつばくらさまを抱き締めて、ゴリラちゃん抱き枕と一緒にうとうとすれば――腕の中の真ん丸小鳥のきりり瞳がきらーんと光った。
『チュピッ!』
 隙あり! と言うように鳴いて、もぞもぞ腕抜け出したつばくらさまが尾羽を揮う。
 けれどその攻撃は寝返り打ったこりすに躱され――間髪入れず、彼女の腕が小鳥の体を圧し潰す。
『チュピピィ!?』
 想定外の反撃に、動揺の声上げるつばくらさま。
 実は、こりすはただ眠っているのではない。ユーベルコード、『ゴリリング・プリンセス・マイウェイ』。持参したたくさんのバナナを代償に発動したその力は、ゴリラの加護を少女に与える。
 そうしてこりすはふわふわの世界で夢見るままに、寝込みを襲ってくるつばくらさまを悉く返り討ちにしていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィーネ・ルーファリア
パジャマパーティーってことはパジャマを着てお話ししたり、お菓子を食べることなのよね?
なにそれ、すごく楽しそう!
でも、オウガが主催ってのがちょっと残念…というか、警戒しなきゃいけないところではあるのよね
でも、せっかくだから楽しむわよ

私が着ていくパジャマは明るい緑のワンピースタイプのものね
ネグリジェとはちょっと違うのよ
UDCアースのルームウェア…だっけ?
すごく着心地がいいから、愛用してるの

そういえば、つばくらさまって、丸っこいからクッションみたいで、すごく抱き心地良さそうね
せっかくだからクッション代わりにしてもぎゅーってしてもふもふしたいなーなんて
……ダメ?(こっそり選択UC発動)


メリー・アールイー
アドリブ歓迎
パジャマは桜色の寝巻き浴衣
Reもお揃いだ

ふっかふかのふわっふわ!こりゃあ上等なお布団だねぇ
Reと寝っ転がったり、ジャンプしたり
枕投げをしてはしゃいじゃおう

きゃっきゃしてたら、つばくらさまがもふころり
おや、あんたもまざりたいのかい? いいよ、そおれー!
ちなみに【人形遣い遣い】でパワーアップ中
尾羽や枕で攻撃されてもカウンターで枕をお見舞いするよ

投げた枕はくるみボタンを変化させた『白眠』
おやすみの国の効果とは別に、眠たくなっちゃうだろ?
無抵抗な子をもふもふ
こりゃちとくせになるね、もふもふもふ
しこたま撫でたらお別れの時間だ
しつけ針でぶっすり、ぐっすりおやすみよ




 降り立つ大地は真っ白で、ふわんふわんと幼い娘の足を包み込む。
「ふっかふかのふわっふわ! こりゃあ上等なお布団だねぇ」
 感触楽しむように足踏みしながら、メリー・アールイー(リメイクドール・f00481)は声上げ笑う。身を包むは桜色の寝巻浴衣、いつも一緒のからくり人形Reももちろんお揃いの桜色。
 メリーが花の色ならば、居合わせた女性は若葉の色だ。
「パジャマパーティーってことはパジャマを着てお話ししたり、お菓子を食べることなのよね? なにそれ、すごく楽しそう!」
 緑の瞳に楽しげな光湛えて、会場を見回すのはフィーネ・ルーファリア(f27328)。彼女の寝巻は明るい緑色のワンピース。ネグリジェと言われる物とは少し異なり――UDCアースでルームウェアと呼ばれている物。着心地のよさが気に入って、彼女はこれを愛用しているのだ。
 パジャマパーティーに相応しい姿の二人に、襲い掛かる眠気はない。メリーは、Reと一緒に雲みたいな地面にぼふんっと飛び込み寝転がり、かと思えばぴょんぴょん跳ねて楽しんだり。転がる枕を手に取ってぽんぽん投げて遊んでいれば、そこに乱入者が一体。
『チュピー!』
 ころりん、転がってきたのはつばくらさま。楽しそうな様子に興味を持ったのか、はたまた猟兵の隙を狙おうとしたのか。ふわふわ揺れる羽毛を見れば、メリーは警戒することなく笑顔で枕を握り締めた。
「おや、あんたもまざりたいのかい? いいよ、そおれー!」
 手放す枕は、放物線描いてつばくらさまへと飛んでいく。
 ――実はこの枕投げには、ユーベルコードの力が篭められている。おやすみなさいの国を訪れた時、即発動したのが『人形遣い遣い』。Reに自身を操らせるこのユーベルコードは、メリーの戦闘力を向上させていて。
 しかも投げた枕はこの国のものではなく、彼女の『白眠』だ。投擲の力は漏れなく伝わり、つばくらさまは枕を避けきれずその真ん丸体のど真ん中で受け止める。
『チュピッ!?』
 見た目に反したその威力、驚くつばくらさまはそのまま後ろにころころりん。『白眠』が下に潜り込んだ状態で止まると、今度はそのきりっとした瞳が微睡んでいく。
『チュピ~……』
「おやすみの国の効果とは別に、眠たくなっちゃうだろ?」
 メリーの声も、今のつばくらさまにとっては子守唄のように。ついにこてんと眠りについた真ん丸小鳥に、メリーは近付きその羽毛をもふもふ。
「こりゃちとくせになるね、もふもふもふ」
 無抵抗な一体をもふもふすれば、仲間を心配したのか他のつばくらさまもちょこちょこやってくる。
 その体がふるふる震えるのを見て、フィーネはぽつり呟いた。
「そういえば、つばくらさまって、丸っこいからクッションみたいで、すごく抱き心地良さそうね」
『チュピ?』
 声を聞きつけたつばくらさまが、きりっとした瞳をフィーネに向ける。メリーの攻撃は、傍から見ればただの平和な枕投げだった。どうやら、この小鳥も然程警戒はしていないようだ。
「せっかくだからクッション代わりにしてもぎゅーってしてもふもふしたいなーなんて。……ダメ?」
 彼女がじっと見つめて問えば、つばくらさまはぺちっと小さな翼を広げた。
『チュピピ!』
 撫でてもいいらしい。フィーネは一言礼告げると、真ん丸小鳥を抱き上げ、ぎゅうっともふもふ。そしてメリーとフィーネの二人は、しばしつばくらさまの羽毛を堪能して。
「――さて、そろそろお別れの時間だ。ぐっすりおやすみよ」
 小さく言葉紡いだのは、メリー。彼女は『しつけ針』を取り出すと、未だ夢の中のつばくらさまをぶすりと刺す。
『チュピピッ!?』
 突然の攻撃に、警戒の声上げたのはフィーネの腕のつばくらさま。針刺された方の一体は、そのまま静かに消滅していく。
『チュピー! チュピー!』
 翼をばたばた、フィーネの腕から抜け出して。仲間倒された小鳥のオウガは態勢を整えるけれど、もう遅い。
「つばくらさま、もう一度ぎゅーってしてもいい?」
『チュピッ!』
 今度の問いに、返る答えは拒絶だった。しかし――問いかけることでフィーネのユーベルコードは発動している。
 つばくらさまの足元へ、みるみる伸びていく魔法の影。それは空飛ぶ真ん丸小鳥の足を掴み動き封じて、そのまま取り込み消し去っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

希那古・もち
ローズさん(f09072)と来たよー

わーふわふわだー、こんなところでお昼寝できたらすごく気持ちいいだろうなー
ぼくもパジャマ着たーい!ローズさん、ぼくにも着させて!着させて!
(ぎゅうぎゅう、無理矢理パジャマに頭を突っ込む)
えへへーちょっと動きづらいけど着れてるかな?

あれがつばくらさま?ぼくとおんなじまんまるだね!
ぼくもお手伝いするからまぜてー!

賑やかな会場になったね!ローズさんのお菓子もおいしそう!
思わずはしゃいでごろごろしちゃうよ、つばくらさまももふもふぎゅうぎゅうしよ!

うーん、最後はざんねんだけど…ローズさんに投げて貰おう!連続体当たりしちゃうよー!
もし翼で叩かれても、毛でガードできるはず!


ローズウェル・フィリンシア
もちさん(f24531)と一緒です!

眠くなる前に着替えなければ
もちさん着ましょうね。よいしょっと(人間サイズのパジャマを着させる)
…わぁ、顔だけ見えてまん丸で…お饅頭みたいです…

つばくらさまがいっぱい!とっても可愛い空間です!
パーティの準備ならお任せくださいな、もちさんとお手伝いしますっ
準備も楽しく感じるのはパーティの醍醐味ですよね!

パーティが始まったら、私も用意した四つ葉型クッキーを並べますね
喜んでくれると嬉しいのですが…!

もちさんがつばくらさま達とおしくらまんじゅう…私も思わず纏めてもふもふ
わぁ、天国です…でも意を決してもちさんを抱えてえーいっ!
そのまま私も極彩色煉獄でカラフルに攻撃です!




「わーふわふわだー、こんなところでお昼寝できたらすごく気持ちいいだろうなー」
 真っ白で柔らかな大地をもふんもふんと歩くのは、真ん丸の茶色い毛玉。楽しそうにおやすみなさいの国を眺めた希那古・もち(もふもち犬・f24531)は、ふと隣の少女へ視線を移して――その姿見て、瞳を輝かせた。
 ローズウェル・フィリンシア(太陽と月の神子・f09072)は、すでにパジャマに着替えていた。ピンク色のパジャマ姿が羨ましくて、もちはその場でぴょんぴょん飛び跳ねる。
「ぼくもパジャマ着たーい! ローズさん、ぼくにも着させて! 着させて!」
 大きな身体に隠れて彼の尻尾は見えないけれど、きっともこもこの下でぶんぶん揺れていることだろう。ローズウェルはクスクスと笑いながらもち用のパジャマを取り出した。
「もちさん着ましょうね。よいしょっと」
 人間サイズのパジャマを、頭に通して。そのもこもこの毛が反発して被せにくいけれど、なんとか無理やり布地を引っ張って。
 そうして、パジャマを身に纏ったもちの姿は――。
「えへへーちょっと動きづらいけど着れてるかな?」
「……わぁ、顔だけ見えてまん丸で……お饅頭みたいです……」
 そうして纏うパジャマで眠気を払い、ピンク色パジャマの少女とぴっちりパジャマの真ん丸犬は、つばくらさま達の待つパーティー会場へと進んでいく。
「つばくらさまがいっぱい! とっても可愛い空間です!」
「あれがつばくらさま? ぼくとおんなじまんまるだね!」
 一人と一匹が口々に語れば、パーティーの準備をしていたつばくらさま達が振り返る。
『チュピ? チュピ!』
 きりっとした瞳で、パジャマ姿の猟兵を見る。そんなつばくらさまが警戒しないよう、ローズウェルはにっこり笑って言葉を紡いだ。
「パーティの準備ならお任せくださいな、もちさんとお手伝いしますっ」
「うん、ぼくもお手伝いするからまぜてー!」
 ローズウェルと共に、もちもぴょんぴょん跳ねて懸命にアピール。その熱意が伝わったのか、それならと言うようにつばくらさまの一体がちょこちょこ近付き枕を手渡す。
「これを会場に飾るんだねー」
 真ん丸体の犬と小鳥が、枕を背に乗せ作業に励む。そんな様子を微笑ましく見ながら、ローズウェルもテーブルセッティングを進めていった。
 そうした一人と一匹の協力もあって、つばくらさま達の準備はスムーズに進み、いよいよパーティーが始まった。
『チュピー!』
『チュピピ!』
 賑やかな鳴き声、木の実をつついたり、お喋りしたり、もふもふに埋もれてのんびりしたり。
 楽しそうなつばくらさま達に交じって、ローズウェルともちもパジャマパーティーを楽しむ。
「賑やかな会場になったね! ローズさんのお菓子もおいしそう!」
「ありがとうございます、つばくらさまも喜んでくれると嬉しいのですが……!」
 もちがふんふん鼻近付けるテーブルの上には、ローズウェルが用意した四つ葉型クッキーが並んでいる。そこへ、ぱたぱた飛んでやってくるつばくらさまが一体。
『チュピッ』
 クッキーのひとつをついばみぱくり、嬉しそうに翼をぱたぱた。どうやら気に入ってくれたらしいその様子に、ローズウェルはほっと息漏らし微笑んだ。
「えへへー、楽しいねー! つばくらさまももふもふぎゅうぎゅうしよ!」
 パーティーの雰囲気にいよいよテンションの上がったもちは、言うが早いかクッキーを食べ終えたつばくらさまにもこもこ体でぽふんっと体当たり。
『チュピ~』
 もふもふ同士気持ちがいいのか、つばくらさまも瞳を細めてすりすりぎゅうぎゅう。それは、おしくらまんじゅうのような――ローズウェルも混ざろうと抱き着けば、もふもふともふもふが体に触れて。
「わあ、天国です……」
 思わず声漏らし、柔らかな感触を堪能する。それは極上の心地だけれど――お終いの時間が来ることを、ローズウェルももちもわかっている。
「ざんねんだけど……ローズさん、ぼくを投げて投げて!」
「はい、わかりました。……えーいっ!」
 求められるままに抱き上げて、もちの真ん丸体を投げて転がす。
「ごろごろごろごろ!!」
 それは毛玉が転がっているだけのように見えるけれど――ユーベルコードの力を帯びていて。先程のじゃれるような体当たりとは異なり、もちのアタックはくつろいでいたつばくらさまを吹き飛ばした。
『チュピー!?』
 突然の攻撃に、周囲のつばくらさま達が一斉に鳴き始める。そこへ降り注ぐは、七色の炎――ローズウェルのユーベルコードだ。
「貴方にはない色を差し上げましょう! 星々よ、輝きなさい!」
 煌めく星型のリング、そこから放たれる炎。それらはつばくらさまの体を焼いて、瞬く間に消滅させていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クレア・オルティス
【桃月】

黒うさぎのきぐるみ風ぱじゃま

そんなにふかふかなの…?
わ…ほんとだ…!やわらかい…

この地面、ぽよんぽよんしてるね…!
ねね、飛び跳ねながら踊ってみたらどうなるかな…?
私ね、夜のお祭りで澪と一緒に踊ったあの踊りが好きで…
うん…!いっぱい踊ろう…!

飛び跳ねるだけでも、こうして手を繋いで楽しみを共有できることが何よりも嬉しくて
それならつばくらさまも一緒に…きっと、面白くなる

ふぅ…いっぱい踊ったね…!ちょっと休憩したいなぁ
…?この香ばしい匂いは…クッキー!
澪が作ったの?すごい…!
いただきまーす!(夢中になって食べる)

楽しかったね…この思い出はずっと私の中にある…
だから、おやすみなさい…(指定UC)


栗花落・澪
【桃月】

桜色のうさ耳パーカー風パジャマ

すっごーい、地面がふかふかだぁ
クレアさん見て見て!

軽くぴょんぴょん跳ねてみればトランポリンのようにぽよんぽよん
ふふ、そんなにあの時の踊りが気に入ってくれたんだ
よし、じゃあ踊ろっか!
眠くなるまではしゃぐのも醍醐味だし!

音楽に乗った本気のダンスじゃなくて
手を繋いでぴょんぴょん飛び跳ねるだけだけど

つばくらさま達もおいで!皆で踊ろ!
手を繋いで大きな輪になってくるくるぴょんぴょん
たまに抱きしめてもふもふしてあげたり

踊り疲れたらおやつもね
【料理】は得意だから
僕もクッキー作ってきたんだ

倒すのも楽しい思い出のままに
【催眠歌唱】で花弁を操る【指定UC】でおやすみなさい




 真っ白地面を確かめるように足踏みすれば、桜色パジャマのパーカーについたうさ耳がぴょこんぴょこんと揺れる。
「すっごーい、地面がふかふかだぁ。クレアさん見て見て!」
 きゃっきゃと声上げその場で飛び跳ねる栗花落・澪(泡沫の花・f03165)に、クレア・オルティス(天使になりたい悪魔の子・f20600)は恐る恐る足を踏み出した。
「そんなにふかふかなの……? わ……ほんとだ……! やわらかい……」
 澪に倣い思い切ってジャンプすれば、ぽよんぽよんとトランポリンみたいに体が跳ね、クレアのきぐるみパジャマの黒うさぎ耳もぴょこぴょこ。
 二人はしばしその感覚を楽しんでいたが、ふと何か思いついたクレアが澪に声掛ける。
「ねね、飛び跳ねながら踊ってみたらどうなるかな……?」
 思い出すのは、夜のお祭りで澪と踊ったあの踊り。
「ふふ、そんなにあの時の踊りが気に入ってくれたんだ」
 嬉しそうに微笑まれたら、少し恥ずかしくもこくんと頷いて。そんな金髪の少女の目の前へぴょんと着地して、澪はその手を差し出した。
「よし、じゃあ踊ろっか! 眠くなるまではしゃぐのも醍醐味だし!」
「うん……! いっぱい踊ろう……!」
 乗る音楽があるわけではない、手を繋ぎ合い、ふかふか地面でぴょんぴょんと飛び跳ねるだけのダンス。
 けれど、それだけのことがこんなにも楽しい。リズムを共有して、手の温もりを感じて、一緒に跳ねれば心もどんどん上へ上へと昇っていくようで。
「つばくらさま達もおいで! 皆で踊ろ!」
 澪が空見て声上げれば、二人のダンスを見守っていたつばくらさま達がゆっくり降りてくる。
『チュピピ!』
「うん、つばくらさまも一緒に……」
 きっともっともっと面白くなるとクレアも手を差し出し、つばくらさまの柔らかな翼をそっと握る。そうして澪とクレアとつばくらさま、皆で大きな輪になってくるくるぴょんぴょん。
『チュピ~♪ チュピ~♪』
 つばくらさまも楽しそうに、飛び跳ねくるりん回って踊っている。澪が誘って抱き締めもふもふしたって、真ん丸小鳥達はご機嫌だ。
 楽しい時間は、あっという間。めいっぱいに楽しんだクレアは、少し疲れを感じてひと息。するとそこに芳ばしい香りが漂ってきて、見れば澪がクッキーを広げていた。
「踊り疲れたらおやつもね」
「澪が作ったの? すごい……! いただきまーす!」
 きちんと手を合わせ、ひとつ手に取りそのまま口へ。さくっと食べれば優しい甘さが、口の中で解けるようで。
 ダンスも、お菓子も、夢の中のよう。この楽しい思い出は、ずっと自身の心の中にあるのだとクレアは思う。
「だから……」
 ぽつり呟き、手の中に生み出す白薔薇。ユーベルコードの花弁――それ見た澪も、大きく息を吸い込んで花弁操る歌を紡ぎ出す。
 甘い香りが、心安らぐ歌が、つばくらさま達の眠りを誘う。パジャマパーティーの最中だけれど、その力を前に真ん丸小鳥のきりっとした瞳は次第に微睡んで。
 クレアを中心に巻き起こる、白薔薇の花吹雪。そこに澪が集めた無数の花弁も合わさって、それらはつばくらさま達を眠りのままに消し去っていく。
「おやすみなさい……」
 瞳閉じて、クレアが言葉紡ぐ。楽しい楽しいパジャマパーティー終わらせて、澪とクレアは顔を見合わせ、それからふわりと笑い合うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

都槻・綾
寝間着は藍染めの甚平
悠々楽々

持参したのは
幾冊もの本と
香り高い緑茶

茶請けは
堅焼き煎餅
塩煎餅
海苔煎餅に
ぴりりと辛い小粒煎餅

今日はほんの少し
わるいこになってやるのです

茶目っ気たっぷりに笑って
ひと摘まみ

だって
寝ながら煎餅を食べてしまったら
寝台に零れてしまうでしょう
そうしたら叱られてしまうの

お目付け役の人形の顔を思い浮かべて肩竦め

ね、だから此れは秘密です

寄って来たつばくら様へ
内緒話をするみたいに「しー」と人差し指を唇にあててから
「共犯ですよ」と、ひとつお裾分け

序でに寄り掛かって
もっふもふしながら読書に没頭
読み聞かせもしましょうか

ほんのり眠そうな様子が見れたら
馨遙で更に深い眠りへ誘う

おやすみなさい
佳い夢を




 真っ白ふわふわなおやすみなさいの国は、心安らぐ時間をくれる。――それは、寝間着姿で眠気に抗ったって変わらずに。
 藍染めの甚平で訪れた都槻・綾(糸遊・f01786)は、落ち着ける場所を見つけると早速持参したものを取り出した。
 幾冊もの本と、香り高い緑茶。お茶請けは堅焼きに塩、海苔とぴりりと辛い小粒――そんな、こだわりの味の煎餅達だ。
「今日はほんの少し、わるいこになってやるのです」
 紡ぎながら浮かべる笑顔は、茶目っ気たっぷり。そうして綾はふわんとお布団みたいに包み込む植え込みに身を預けて、煎餅をひと摘まみした。
 ――寝ながら煎餅を食べてしまったら、寝台に零れてしまう。いつもなら、そんなお行儀の悪いことすれば叱られてしまうのだと。
 思い浮かぶは、お目付け役の人形の顔。思わず肩竦めれば、その肩に乗りたいと言うようにふわりつばくらさまが一体飛んできた。
『チュピ?』
 何をしているのか、問うような鳴き声。そんな真ん丸小鳥に微笑んで、綾はしーと人差し指を唇に当てる。
「共犯ですよ」
 悪戯っぽくかける声と共に、差し出したのは煎餅のお裾分け。彼の手からついばみ食べると、つばくらさまは了解したと言うようにもっふり頷いた。
 そうして綾は、寝転ぶ自身の肩にもたれるつばくらさまと共に、読書に没頭する。時にもふもふ小鳥の羽毛を撫でて、時に興味持ったところを読み聞かせて。
 ゆるゆると流れる時間は、パジャマパーティーで抗っていたって自然な眠気をもたらす。次第にこくり、こくりと眠気纏い出したつばくらさま見て、綾は読んでいた本をぱたんと閉じた。
「神の世、現し臣、涯てなる海も、夢路に遥か花薫れ、」
 紡ぐ言葉はユーベルコードを編み上げるけれど、読み聞かせと変わらぬ声音ならば微睡むつばくらさまは気付かない。
 現れるは、数多の『馨』――花香る帛紗。ふわりふわりと広がるそれは、つばくらさまを深い深い眠りへと誘って、そのまま骸の海へと還していく。
「おやすみなさい。佳い夢を」
 別れの言葉も、どこまでも優しく。眠りのまま消えゆくつばくらさまを見送って、綾はゆるりと微笑むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

赤鉄・倖多
【虹誓】

黒とピンクの猫ぐるみ!
似合う?似合う?と手をあげたり後ろを向いたり
ヒメくんにはこくこくと頷き
ヒメくんはかっこいいから、何だって似合うな?

どうだ?與儀くん、と顔覗き込み
なるほど?おれも(もふもふ)
いい毛並みをしてる…これは…最高のもふもふだぜ…
お前…手入れが行き届いてるんだな…!

まんまる…まんまると言えば…(ぴこん)
ヒメくんヒメくん!大玉転がししようっ
よっしゃ、じゃあおれはこっちのつばくらさま…
つばくらさま!準備はいいか?
行くぞ…!

普通に手でえいえいして転がす!
なんか反撃されそうになったらUC!
達磨様をどーんとぶつける!

そうなのか?
何となくほんとは嬉しいと思っているのかなと二人を見て笑む


英比良・與儀
【虹誓】
くそ…なんで俺がこんな…
ねこ、ねこぐるみぱじゃ…くそ…
しかもパジャマパーティーってなんだ
きゃっきゃとはしゃぐヒメ…はいつもとかわらねェけど
コータもか…!

相手はあのまんまるいやつ
転がしたら簡単に倒せそうじゃねェか?
パジャマきて…ずんぐりむっくり…
(つついてみる)
……
(ちょっと触ってみる)
……もふもふっていうのはこういうやつか
なるほど(もふもふ)
お前らは、楽しそうに遊んでんなァ
任せとけば大丈夫か

こんなふうにもふもふすることで別段しあわせとか俺は感じねェ、はずなんだが
まぁ…気持ちいのは、わかる…(とまらないもふもふ)
いや、別にこういうのがほしいわけじゃねェけど
たまにはな…(もふもふ)


姫城・京杜
【虹誓】

俺は茶トラにゃんこのきぐるみパジャマ!
よく似合ってるだろ(どや
倖多もすげー似合ってる!(きゃっきゃ
與儀も超似合ってるぞ、さすがは俺の主!(超どや

おーまんまるなふわもこだな
ころころ…よく転がりそうな見た目だしな
抵抗なくぽふんと、全身でもふもふする!
ほら、與儀ももふもふしよーぜ!(にこにこ

お、倖多いいな、俺も大玉転がしやるー!
もふもふころころ、翼でばしっとされる前にめっちゃ転がすぞ!
じゃあ俺はよりまんまるな、このつばくらさま!
たまに炎纏った猫ぱんちでてしっとしつつも、もふもふじゃれ合うぞ

…ん?てか與儀、もふもふ気に入ってる?
よし、與儀のために、まんまるもふもふぐるみ沢山買って帰るか!(ぐっ




 白くてふわふわの世界の中、黒とピンクの猫耳パーカーがぴょこぴょこと揺れる。
「猫ぐるみ! 似合う? 似合う?」
 はしゃぐ声と共に、くるりと一回転。赤鉄・倖多(倖せを招く猫・f23747)が自身の猫ぐるみパジャマを披露すれば、頷くのは茶トラにゃんこ――の着ぐるみパジャマを着た姫城・京杜(紅い焔神・f17071)だ。
「俺もよく似合ってるだろ」
 ドヤ顔で胸張れば、後ろでは猫尻尾も得意げにぴょこん。そんな京杜にこくこく頷いて、倖多は言葉を紡いだ。
「ヒメくんはかっこいいから、何だって似合うな?」
 互いに褒め合う、黒ピンク猫と茶トラ猫。京杜はその笑顔のまま――視線を移し、ある人物へと声掛ける。
「與儀も超似合ってるぞ、さすがは俺の主!」
 無邪気な表情、送る拍手。そんな京杜の見つめる先で、英比良・與儀(ラディカロジカ・f16671)はサバトラ猫な尻尾を掴み俯いていた。
「くそ……なんで俺がこんな……。ねこ、ねこぐるみぱじゃ……くそ……」
 似合う似合うと喜ぶ二人とは対照的に、羞恥で顔を赤くして。
 しかもパジャマパーティーってなんだ、というまっとうな疑問も浮かんだけれど、同行の男達がそれはそれは楽しんでいるから。
「コータもか……!」
 肩を落とせば、パーカーの猫耳もへにょんと垂れて。覚悟決めた與儀は、楽しそうな二人の輪へと加わるのだった。
 そうして三人が進んでいくと、行く手でパーティーの準備をしている真ん丸小鳥が数体。
「おーまんまるなふわもこだな」
「あのまんまるいやつが相手? 転がしたら簡単に倒せそうじゃねェか?」
 興味津々の京杜の隣で、與儀は冷静に敵を分析している。けれど、幸いなことに彼の声はつばくらさま達には届かなかったようだ。
『チュピピ?』
『チュピ! チュピ~!』
 こちらに気付いたつばくらさま達は、翼をぱたぱた歓迎してくれる。おいでおいでと誘われるまま駆け出す男二人、特に抵抗もなく全身で真ん丸小鳥をもふもふする京杜に與儀が渋々ついていけば、彼の足元にちょこちょこ近付く気配がある。
「……?」
 金髪の少年が見れば、そのつばくらさまはパジャマ姿だった。真ん丸くてふわふわの体に、無理やりパジャマを着た姿。翼はパジャマに覆われて、これでは飛べないのではないだろうか。
『チュピ~』
「パジャマきて……ずんぐりむっくり……」
 ――後に、あれは気の迷いだったと與儀は語る。
 パジャマ姿の真ん丸小鳥の前でしゃがみ込み、差し出したのは人差し指。
 つん。ちょっとつついてみる。
『チュピ!?』
 仰け反りながらも、なんとか体勢を立て直すつばくらさま。
 今度は掌でちょっと触ってみる。布地に覆われていない、頭頂部。その優しい手触りは與儀の想像以上で、気付けば二度、三度とその羽毛を続けて撫でてしまう。
「どうだ? 與儀くん」
 倖多に顔を覗き込まれても、その手は止まることがなく。
「……もふもふっていうのはこういうやつか。なるほど」
 一つの答えを得たように、感心しながらもふもふを続ける。そんな與儀になるほど? と呟きながら、倖多もまたつばくらさまへと手を伸ばして。
「いい毛並みをしてる……これは……最高のもふもふだぜ……。お前……手入れが行き届いてるんだな……!」
『チュピ~♪』
 確かめるように撫でれば、真ん丸小鳥は得意げに胸を張る。その姿はますます真ん丸になっていて、それ見た倖多は思考を巡らせた。
(「まんまる……まんまると言えば……」)
 閃いたら、実行せずにはいられない。
「ヒメくんヒメくん! 大玉転がししようっ」
「お、いいな、俺も大玉転がしやるー!」
 誘えば、すぐに返る声。そして二人は一体ずつつばくらさまを選び、新たな遊びを始める。
「つばくらさま! 準備はいいか? 行くぞ……!」
『チュピ!』
 何が始まるかわかっているのか、気合十分な倖多のつばくらさま。彼が手でえいっと転がせば、真ん丸の体はころんころん。
『チュピ~!?』
 やはりわかっていなかった。翼ばたばた抵抗するけれど――戦いは、もう始まっているのだ。暴れるつばくらさまに、倖多はユーベルコードを素早く編み上げて、複製した自身の本体である達磨様をその体にぶつけていく。
 対して、京杜はもふもふじゃれ合いながら、遊びの延長のようにつばくらさまを転がしていて。
『チュピ~チュピピ♪』
 はしゃぎながら、ころころん。喜ぶ様子の真ん丸小鳥と楽しみながら、しかし時には猫ぐるみの手にユーベルコードの炎纏って、つばくらさまに猫パンチをお見舞いする。
「お前らは、楽しそうに遊んでんなァ。任せとけば大丈夫か」
 ユーベルコードが飛び交う大玉転がしを見学して、與儀はそう声をかけた。
 一見遊んでいるだけのようだけれど――二人のユーベルコードは、確実につばくらさまを骸へ還している。
 だから與儀は安心して、気に入ったつばくらさまの羽毛を堪能する。こんな風にもふもふしたって、別段しあわせなどは感じないはずなのだけれど。
「まぁ……気持ちいのは、わかる……」
 今日はその手が止まらない。つばくらさまの羽毛が今までにない気持ちよさだからだろうか。
 そうしてもふもふ、見守るうちにも大玉転がしとオウガの撃破は同時に進行していき。やがて周囲からつばくらさまの姿が消えて――與儀は、撫でていた最後の一体を手放した。
 言葉は無くとも、與儀が視線向ければ京杜が動く。仲間を探してきょろきょろするつばくらさまに――炎の猫パンチを繰り出せば、オウガのパジャマパーティーは終わりを告げた。
「……ん? てか與儀、もふもふ気に入ってる?」
「いや、別にこういうのがほしいわけじゃねェけど。たまにはな……」
「そうなのか?」
 無心でもふもふしていたのも珍しければ、今も名残惜しそうに手を動かしているのも珍しい。倖多にもそれは伝わって、ついつい笑顔が浮かんでしまう。
「よし、與儀のために、まんまるもふもふぐるみ沢山買って帰るか!」
 最後は京杜の提案に乗って。表情には出さない與儀だけれど――何となく、本当は嬉しいと思っている気がするなと、思う倖多はますます表情を緩めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

薄守・黎十
【薄獣】
黒猫パーカーなパジャマで

いやぁ、俺は何着ても可愛いなぁ(自画自賛)
って、ちぃは何そんなに感動してんだよ
…うっわ、もうソレ怪異じゃん
俺見てなくてよかったー!
お口直し?がてら、遊んで行こうぜ!

つばくらさまや周りのもふもふを楽しみながら
師匠なんだかんだスパルタだったから修行終わったらそのまま爆睡だったもんなー
とはいえ、俺たちでパジャマパーティーやるってんなら…分かってるんだろうな?
盛大に枕投げ大会やってやろうぜ!と声を揃えて
先手必勝!!一切容赦せず【先制攻撃】で枕ぶん投げ【空中浮遊】で回避に飛び回り
悪いがお前たち寝ててくれよな、とそっとUCでつばくらさまの尾をがぶっと


薄荷・千夜子
【薄獣】
シマエナガモチーフの裾が長いパーカーパジャマで

ちゃんと…可愛い…つばくらさま!!
なんでそんなに感激って、先の戦場で生足魅惑のマーメイド?なつばくらさまに遭遇してまして…
一種の怪異でしたよね…
なので、気を取り直して可愛いを愛でながらパジャマパーティーと致しましょう!

黎兄とは一緒に育ったような間柄ではありますが基本修行に明け暮れてたのでこういう遊びは初めてですね
えぇ、もちろん…分かりますとも
お互い負けず嫌いですからね?
盛大に枕投げ大会と参りましょう!!
つばくらさまたちも巻き込んでもふもふを【早業】で投げつつUCのシマエナガも飛ばしたり
なんだか子供の頃に戻ったような気がしますね




 真っ白でふわふわな世界で、真ん丸小鳥がパーティーの準備をしている。
 そんな一見微笑ましいこの国に降り立った薄守・黎十(怪異喰・f27541)は、鏡みたいな窓に映った自分を見て口元を緩めた。
(「いやぁ、俺は何着ても可愛いなぁ」)
 身を包むは、黒猫パーカーなパジャマ。その背中では猫又尻尾がぱたぱたと揺れていて。
 思わず自画自賛する獣憑きの青年の隣には、シマエナガモチーフの裾が長いパーカーパジャマ着た少女。薄荷・千夜子(陽花・f17474)は緑色の瞳を輝かせて、準備に勤しむつばくらさまを見つめていた。
「ちゃんと……可愛い……つばくらさま!!」
「って、ちぃは何そんなに感動してんだよ」
 尋ねれば、兄貴分を見た千夜子が表情を曇らせる。彼女は、すでに別戦場でつばくらさまに会っているのだ、けれど。
「先の戦場で生足魅惑のマーメイド? なつばくらさまに遭遇してまして……」
「……うっわ、もうソレ怪異じゃん。俺見てなくてよかったー!」
 なぜ、こんな愛らしい姿に足など生やしてしまったのか。恐ろしい姿想像すれば身震いして、二人はその分もこの国で楽しもうと考えを一致させる。
 まずはつばくらさまにコンタクト。きらきらした瞳のまま千夜子が近付けば、真ん丸小鳥達は警戒することなく歓迎してくれた。
『チュピ! チュピピ~♪』
 愛らしい姿は計算だと聞くけれど、その計算に乗るのもまた楽しい。もふもふの体を抱きしめて、周囲の雲みたいな植え込みに寝転んで、ふわふわもふもふを堪能すれば二人の戦いに疲れた心だって解れていく。
「黎兄とはこういう遊びは初めてですね」
「師匠なんだかんだスパルタだったから修行終わったらそのまま爆睡だったもんなー」
 二人は一緒に育ったような間柄ではあるのだが、その日々は修行の思い出ばかりで――それが嫌とは言わないけれど、こんな穏やかに過ごす時間は果たしてあの頃あっただろうか。
 思考巡らせる黎十だったが、次の瞬間にはつばくらさまを撫でながらもにやりと笑って。
「とはいえ、俺たちでパジャマパーティーやるってんなら……分かってるんだろうな?」
「えぇ、もちろん……分かりますとも。お互い負けず嫌いですからね?」
 答える千夜子も、不敵な笑み。そうして二人は無邪気な顔で向き合って、同時に声を上げるのだ。
「盛大に枕投げ大会と参りましょう!!」
「盛大に枕投げ大会やってやろうぜ!」
 それが、開戦の合図。二人は瞬時に距離を取り、ユーベルコード有、容赦一切なしの大枕投げ大会を開始する。
「先手必勝!!」
 先に仕掛けたのは黎十。手近に転がるふかふか枕をむんずと掴み、大きく振りかぶって投擲した。
 ひらり舞うように跳んで、躱す千夜子。目標失った枕は、そのまま転がるつばくらさまへ――。
『チュピー!?』
 巻き込まれた真ん丸小鳥が驚きの声上げるけれど、本気の戦いの最中、オウガを構ってはいられない。
「悪いがお前たち寝ててくれよな」
 障害になりそうなつばくらさまを、先に黒き毒蛇の頭部でがぶり。次々骸の海へと還していきながら、黎十は新たな枕を確保し次々に投げていく。
 千夜子もまた、防戦一方のつもりはない。ふかふか枕を投げるだけでは手数で勝てない――ぎゅっと掴んだつばくらさまさえも、枕みたいなものだとばかりに兄貴分目掛けて振りかぶり投げる。
『チュチュピー!』
 鳴き声と共に飛んでいく真ん丸小鳥を、応用に発動するユーベルコードはシマエナガの群れを召喚する。それらは魅惑のもふもふで黎十を包み込み、動き封じたところにぼふんっとつばくらさまがぶつかって。
「なんだか子供の頃に戻ったような気がしますね」
 全力の勝負は、不思議と心が躍る。
 そうして笑顔で枕投げを楽しむ二人は――結果として、多くのつばくらさまを巻き込み消滅させていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月13日


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🔒
#アリスラビリンス
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#戦争
🔒
#迷宮災厄戦


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト