「本当に食べてしまったのかしら?」「くっ、体が熱い!」
●真の手作りチョコを求めて
「今年のチョコは特別なものにするのだわ!」
ある女子生徒が決意を込めた瞳で語る。
「えー、購買の品揃え最近すごいよ? それでいいじゃない……?」
気怠げな女友達が代案をだすも、女子生徒の意思は固い。
「ダメですわ! 今年こそ、今年こそは、一世一代の大勝負に出るのですわ!」
女子生徒には思い人がいる。毎度毎度告白しようとするたびに邪魔が入り、思わせぶりな事を言っても何一つ手応えがないような相手だが……女友達のことをちらりと見て、今度こそは、と気合いを入れる。
「はぁ、わかったわよ。付き合えばいいんでしょ……それで、結局いつも誰に渡そうとしてるの?」
「……っ!? そっ、そそそ、その時になったら伝えますわ。ちょうど迷宮にすごいカカオがあるという噂を聞きましたの、さぁ、ライバルに先を越される前に大人しく手伝ってくださいませ!」
「はいはい、じゃ、行こっか」
顔を赤くした女子生徒は女友達から顔を顔を赤く染め、顔を背けながら迷宮へと繰り出した。
彼女たちをはじめとした、女子生徒たちがが帰ってこないという話が出たのは、それからしばらく経ってからである。
●学園に輝けキマシの塔
「あー、ぼちぼち準備せんと売り切れるじゃろうかな。その前に節分もあるじゃろうに……?」
グリモアベースで恵方巻きの予約チラシを眺めながら、ウルフシャ・オーゲツ(しょしんしゃ・f00046)は首を傾げる。
「おっと、じゃあ真面目な話をしようかこのままじゃと学園はキマシの塔が乱立するらしい」
猟兵の顔には疑問しか浮かばない。なんだそれは、新手の敵の拠点だろうか。
「いや、まぁその、すぐに実害があるわけではないようなんじゃが……」
どうやら学園の女子生徒たちの中で、意中の相手をものにできるカカオの噂が広がっているらしい。それを取りに行った女子生徒たちがしばらく行方不明になるようなのだ。
「予知では帰ってくる、とのことなんじゃが」
なんだか女子生徒同士がとても親密になって帰ってきて、学園中でイケナイ雰囲気を漂わせるようになるらしい。
「その結果学園の風紀が乱れて、結果崩壊する! ……かもしれん」
なんて恐ろしい、とウルフシャは語るが、それを見る猟兵たちの目には疑いしかない。
「ほ、本当なんじゃ、噂のカカオを調べないと大変なのじゃああああ!?」
彼女の悲しみの叫びが響き渡った。
●ぼいすおんりー
迷宮の奥、怪しく蠢く魔物たちの中で、女子生徒と女友達は彼らを気にすることなく、楽しそうに談笑していた。
「えへへ、なんだか、ここの魔物、甘い匂いがする……ぺろっ、あ、おいしい……」
「こぉらぁ、なめるんだったらぁ、私を……」
「ふふ、もう、あまえんぼうなんだから……んー、なんだか暑くなってきちゃった」
「脱いでおしまいなさいな、その方がこうりつてき、ですわ?」
「そうだねぇ、それに、おそろいだねぇ」
「おそろいですわ、うれしいですわ!」
……何が起こっているかわからないが、ゆっくりしてしまっていると取り返しのつかない世界となってしまうだろう。
猟兵たちよ、今から急げばまだ間に合う。女子生徒たちの意識がまだ正常なうちに、カカオの付近に生息する怪しい魔物たちを討伐するのだ。
しべりあ
フラグメントを登録した人は……え、別なの、本当に?
どうも、しょしんしゃのしべりあです。
そろそろバレンタインですがチョコレートの準備はお済みですか?
私はいつもゴリラのチョコを買うようにしています。ウホッ。
この度の話はヴァレンタインの前哨戦と言ったところでしょうか。ここで噂のカカオを手に入れることができれば勝利は確実かもしれないです。待っているのは魔物のようですが。
ただ、その魔物を倒したとしても、さまざまな誘惑が待ち受けているかもしれません。きっと猟兵のみなさまならば惑わされることがないとは思いますが、お気をつけてくださいませ。
それでは、甘い誘惑の旅にご案内いたしましょう。
ご縁ございましたら何卒よろしくお願い致します。
第1章 冒険
『チョコって媚薬らしいってばっちゃが言った』
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POW : 媚薬入り魔物になんて負けない!根性と気合さえあれば乗り越えられると罠を気にせず突き進む
SPD : 媚薬入り魔物なんて捕まらなきゃいい!一気に突っ切っていけば罠になんて引っかかるはずがないさ
WIZ : 媚薬入り魔物の観察だ!パターンを読み切れば難なく抜けられると魔物の動きだけを注意深く見て行こう
👑11
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秋山・軍犬
噂のカカオッ!
香ばしい未知の食材の香りッ!
是非とも手に入れねばッ!
…だが待ってほしい
話を持ってきたのはウルフシャちゃんだ
うん…まあ何というかアレな方向に
信頼と実績のあの娘である…
「黄金…キノコ…うっ頭が…」
思い出すのは以前行ったアノ仕事
今回も同様の香ばしい予感が…
だが!もう、あの時の軍犬ではないッ!
見よッ!燦然と輝く新たなスキル:毒耐性を!
前回の教訓を生かして迷宮突入前に
魔法瓶に入ったワイバーンテールスープを
飲み干し戦闘準備を整える軍犬。
大丈夫…大丈夫
ウルフシャちゃんもフードファイターだし
今回は、ちゃんとした食材をGET出来るはず…
そして軍犬は切なる祈りと願いを胸に
迷宮攻略に挑むのであった…。
●信頼と実績
妖しい空気の蔓延するその空間であろうと、未知の食材がある聞けば黙っていられない、そんな職業の者がいる。
それは美食……もとい、フードファイター。いかな危険な環境であろうとも、そこに食材があるのなら、たとえ火の中水の中、キノコの……。
「黄金……キノコ……うっ、頭が……」
秋山・軍犬(悪徳フードファイター・f06631)は何かを思い出しかけ頭を抑える。自分を送り出した同じフードファイターであるはず人物の誤魔化すような笑顔が浮かぶ。
正直、嫌な予感しかしない。しないが、軍犬も以前の軍犬ではなかった。数多の毒物と戦うことによって、なんと毒に耐性を身につけていたのだ。
誤解を招きかねない言い方ではあるが、毒物には美味しいものも多い。フグ然り、ベニテングタケ然り。フードファイターとしてはたとえ毒があるからと言って諦めるわけにはいかなかった。
「今回こそは、ちゃんとした食材をGETできるはず……!」
持ち込んだワイバーンのテイルスープを口にして、全身に力がみなぎるのを感じる。
だれも自分を止めることなどできはしない。気合いを込めて軍犬は駆け出した。
……ところで、毒、とは一体どこからどこまでが毒、であろうか。
大きな定義としては健康や生命を害するものである。ならば、自らの力を強化し、精神を高揚させるようなものは毒ではなく、薬と判別されるのではないか。
あまいあまい香りが軍犬を誘う、きっと彼はその誘惑に抗わないだろう。
褐色の誘惑に正面から挑み、顔を赤らめながらもその魔物を喰らっていくだろう。
それは無駄な行為ではない、軍犬が魔物と戦い、その危険性を他の者に知らしめることで、この迷宮に潜む本当の恐ろしさを、皆が認識できるのだから。
その魔物たちは間違いなく美味しかった。何をしていたか思い出せないほど『食べた』気がする。しかしなぜだろう、思い出せないというか、思い出してはいけない気がするのは。
迷宮の入り口に倒れ痙攣する軍犬の懐には無意識のうちに回収していたカカオが妖しく光っていた。
成功
🔵🔵🔴
ロート・カニーンヒェン
「媚薬なんかに絶対負けない!(キリッ)」策を考えられる頭は無いから、何時ものように強行突破。罠も媚薬も根性とフルバースト・マキシマムの砲撃で突き進む!(アドリブ歓迎です)
●撒き餌
魔物を食らって倒れ伏せる仲間をみたロート・カニーンヒェン(グリーディー・ファントム・f00141)は、それでも自信満々に迷宮へと挑む。
「媚薬なんかに絶対負けない!」
その凛々しい横顔は敗北など一切考えていない清々しいものだった。
実際のところは敗北どころか策も何一つ考えていなかったのだが。
「さぁ、かかってこい、どんな相手だろうと私の砲撃からは」
ズボッ、と足元が沈み、バランスを崩す。
確かに、かかってくるタイプの罠ならば砲撃で何とかなったかもしれない。しかし、自分がかかってしまう分にはその限りではない。
「こ、この程度の罠など……ひゃん!?」
ずぶずぶと沈んでいく体。もがけばもがくほど深みにはまり、なぜか沈んだところがむず痒く、熱くなっていくようにも感じ始める。
「や、なに、これ、離、せっ!?」
抵抗むなしく気がつけば出ているのは首から上だけ、全身は沼のようになった甘い匂いのする褐色の液体……チョコに埋もれていた。
だんだんと意識が朦朧とし、体の痙攣が止まらない。
もはや確認することもできないが、埋もれている部分は大変なことになっている、ということだけは理解できた。
止まらない快感の波にさいなまれながらロートはそのまま意識を失い、気がついた時には迷宮の入り口に転がっていた。
「ここはあんぜん、とっても、いいところ」
顔を赤らめ、幸せそうに身をよじらせながら。
苦戦
🔵🔴🔴
ゾーク・ディナイアル
「キマシの塔って何だろ、キマシタワー…?
そもそもキマシって何かの名前なのかなぁ…?」
☆行動
SPD勝負
「ボクに誘惑なんて効かないからね!エロエロな何かが無い限りは!」
分かんない事だらけだけど兎に角行くよ!イケば分かるさ!
迷宮を走り抜けながら危険な罠は【見切り】で精度を高めた【強化兵戦技《予測回避》】で華麗に避ける。
邪魔するヤツや罠は妖剣の【二回攻撃】でバラバラにしちゃうよ!
「視えちゃってるからさぁ、ヤられようが無いんだよねぇ!」
まぁ未来視で甘美な未来が視えちゃったりすると自分からヤられたくなる性質ではあるけど…。
※アドリブ、お色気、コメディ大歓迎
「やっぱり誘惑には勝てなかったよ…」
●甘美なる誘惑に抗う術があったとしても
「キマシの塔って何だろ、キマシタワー……? そもそもキマシって何かの名前なのかなぁ……? まぁ関係ないか! ボクに誘惑なんて効かないからね! エロエロな何かが無い限りは!」
なぜ人は、こうも盛大にフラグと立てたがるのだろうか、とある研究者は言った。
識者は答えた。そこに、おいしい罠があるからだと。
ゾーク・ディナイアル(強化エルフ兵の出来損ない・f11288)は盛大に何かを立てながら迷宮へと挑む。
彼女は完璧だ。
かつて強化されたことによりで会得した予測能力は未来が見えているかのように罠を把握し、人並外れあ身体能力で華麗に見切りながら武器を振るい解体していく。
「視えちゃってるからさぁ、ヤられようが無いんだよねぇ!」
そう、完璧すぎた。
最中に視えてしまったのだ。それに捕まってしまったら、どうなってしまうかというわずかな未来を。
自らが頬を赤らめ、とても幸せな顔で悦に浸るその光景を。
ありとあらゆるところを罠に魔物に蹂躙されるその様を。
ふっ、と力を抜く、それだけで、自分はあの光景へとたどり着ける。
そして、その先に危険はない、また迷宮の入口へと戻されるだけというのは、仲間も実証していた。
迫りくる悦楽という名の脅威に、彼女は顔をだらしなく緩めながら呟いた。
「やっぱり誘惑には勝てなかったよ……」
苦戦
🔵🔴🔴
シェルティリア・ヴァーシュ
アドリブ歓迎ですわ!
風紀を乱す…それはいけませんわ!
恋する気持ちはわかります、そこは恋愛上級者の私としても評価できますわ!
しかし!
淑女たるものお淑やかに、乱れるなど言語道断ですわ!
そんな危険なカカオは、きっちり排除ですわ!
「ふふ、こんな迷宮の魔物なんて敵ではありませんわ!」
学園の制服で迷宮に突撃!
(自称)恋愛上級者なので媚薬になんて負けない気持ちですわ!
「あ、あら…なんだか体が熱く、ひゃん!? な、なんですのこれぇ!?」
どんな罠でもPOWで受けきるつもりですわ!
●さきほどはおたのしみでしたね
「風紀を乱す……それはいけませんわ!」
シェルティリア・ヴァーシュ(ヴァーシュの騎士姫・f12470)は淑女である。
そして、自ら恋物語の中に没頭し、常日頃から恋愛に関してシミュレーションを繰り返す恋愛上級者でもある。
それ故に、恋する気持ちは理解できる。禁断の恋に焦がれる気持ちには憧れすら抱く。しかし。
「淑女たるものお淑やかに、乱れるなど言語道断ですわ!」
何事も節度を保たなければならない。そう、このままでは学園が壊滅してしまいかねないとなっては、シェルティリアが黙っていられるはずもなかった。
「ふふ、こんな迷宮の魔物なんて敵ではありませんわ! 早く危険なカカオをきっちり排除いたしましょう!」
きっちりと身につけられた学園制服を翻し、魔物たちを切り伏せながら堂々と進んでいく。
唯一残念なことがあるとしたら、彼女が自称恋愛上級者だった、というところだろうか。
魔物を倒した時に浴びた残滓は、純粋なシェルティリアの体を徐々に浸食していったのだ。
それは、なにかと未経験な彼女にとってはあまりにも甘美な感覚だった。
「あ、あら…なんだか体が熱く」
だんだんと足がふらついてゆき、体が熱を帯びる。目の前に学生らしく人影が見えるが、焦点が定まらない。
今まで体験したことのない幸福感に包まれ、思考はだんだんと靄に包まれる。
「ひゃあん……な、なんですのぉ、これぇ……」
だんだんと、ろれつが回らなくなる。
それでも、目の前にいる少女たちの、風紀を、まもらな、ければ。
……しばらく後、迷宮の入り口で、シェルティリアは女子生徒たちと折り重なるように倒れ、幸せそうに寝息を立てていた。
きっと、目が覚めた時には、誰も何も覚えていないだろう。
彼女の活躍で風紀は守られたのだ。
成功
🔵🔵🔴
ソフィーヤ・ユリエヴァ
●百合聖女の誘惑
良いのでは、ないでしょうか(聖女スマイル
女生徒同士一線を越えてからでも……良いのではないでしょうか(後光と存在感放ち
媚薬による偽りの愛……既成事実を作ってからでも真実の愛に変える事はできます
というか何故広めてはいけないのですか!
建てればいいではないですか!学園中にキマシの塔を、百でも二百でも!
そこで存分に風紀や着衣を乱せばいいでは
はい(正座
私もえっちなのはイケナイと思いますの……
魔物を倒して女生徒を二人っきりにしてあげるべきですわ、媚薬の効果が残っている内に!(反省せず
【聖女の信奉者】と共に参りますの
囮や盾には決してさせず、共に突破しますわ(魔物や罠は人形で防ぎ
ネタ&絡み歓迎
アヤカ・ホワイトケープ
んー、意中の相手とかどうこうって言うのはわたしにはまだ縁のないものだけど、一時的に女子生徒が行方不明になって、後におかしくなって戻ってくるのは見逃せないよね…
災魔が絡んでいる可能性もあるし、ここは調査開始ね!
ところで、キマシって…なんの事なのかしら?
【WIZ】
何も知らずに突っ込むのは自殺行為ね
まずは観察して、うまく突破出来るようにした方が安全かしら?
【情報収集】でどんな感じなのかをしっかり確認して記憶
【見切り、第六感】を総動員して【早業、ダッシュ】で一気に突破を計るわ
わたしはサイボーグだし、その手の物は多分大丈夫だろうから何とかなるかな?(フラグ)
●せいなる導き手
「良いのでは、ないでしょうか」
迷宮の入り口で、聖女のような笑顔で佇む少女がいた。
彼女、ソフィーヤ・ユリエヴァ(黒百合の聖女・f10512)はいち早くこの迷宮に入り、そして、特性を理解した。
そして、入り口に戻ってきた挑戦者たちに、一体何が起こっていたかということも分かるようになった。
「女生徒同士一線を越えたんですね……ああ、素晴らしいですわ」
その笑顔はあまりにも神々しく、後光すら見えていた。目覚めた女生徒たちは、はっきりとした記憶はなかったが、何かとても仲睦まじくなっている。
ああ、記憶が定かでなくても、きっと魂が、そして、体が覚えているのだろう。
「たとえ最初が偽りの愛だったとしても、既成事実を作ってからでも真実の愛に変える事はできます!」
「んー、意中の相手とかどうこうって言うのはわたしにはまだ縁のないものだよ? でも、それはなんかまずいんじゃないかなぁ……」
激しく謎の使命に燃えているソフィーヤの後ろで苦笑を浮かべているのは、同じく迷宮の事をリサーチしていた猟兵、アヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)。
「一時的に女子生徒どころか猟兵までが行方不明になって、おかしくなって戻ってくるのは見逃せないと思うんだけど」
アヤカの主張は至極まっとうであった。しかし、そのような言葉に屈するソフィーヤではなかった。
「何故広めてはいけないのですか! 建てればいいではないですか! 学園中にキマシの塔を、百でも二百でも!そこで存分に風紀や着衣を乱せばいいでは……」
拳を固く握り熱弁する。少女よ忠実であれと。
「ソフィーヤさん?」
「はい」
アヤカの笑顔と共に発せられる謎の威圧感に、ソフィーヤは気が付けば正座をしていた。
「災魔が絡んでいる可能性もあるんですよ? それに、分かっている情報を共有しないのは良くないことだと思うんです」
「わ、私もえっちなのはイケナイと思いますの……。そうですわね! 魔物を倒して女生徒を二人っきりにしてあげるべきですわ、媚薬の効果が残っている内に!」
「こら、ちょっと!?」
目が覚めたといわんばかりの勢いで、ソフィーヤは突撃していく。いつの間にか、彼女は謎の女性信徒に囲まれ、それを阻むことはできなかった。
「……私も行きましょうか。……ところで、キマシって……なんの事なのかしら?」
仲間たちの集めた情報をもとに、彼女たちは歩みだす。本気で攻略を挑んだ彼女たちに敵はないだろう。
「信徒とも、もっと仲良くなるべきですわよね!」
「サイボーグにそんなものは……、こ、これは、エラー? そんなの、知らな、……あっ……」
……名誉のために明言するとすれば、彼女たちの活躍により、かなり迷宮内部の調査が進んだのは事実である。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ニィナ・アンエノン
なんだか分かんないけどアルダワの危機!
にぃなちゃん的にはちょっとくらい風紀がどうでも仲がいいならいいんじゃない?って思っちゃうけど☆
まぁ行方不明は心配しちゃうし良くないね!
とにかく迷宮アタックはいつもの事だし、罠も魔物もにぃなちゃんのスピードには敵わない!
ゴッドスピードライドで一気に駆け抜けちゃえ!
魔物が邪魔するなら【衝撃波】で吹き飛ばしちゃう☆
……あ、ここの魔物って甘いんだっけ。
破片があったらちょっと味見しようかな?
おいしかったら……せっかくだしいっぱい食べちゃお♪
女の子達も無事に帰ってきたし毒とかは無いよね。
精々仲良ししちゃうくらい、かな?
●とてもなかよくなれました
「なんだか分かんないけどアルダワの危機!」
数多の猟兵や生徒たちが力つきる中、颯爽と駆けつけたニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)。
迷宮入り口に折り重なる百合百合たる……もとい、死屍累々たるその様をみて首をかしげる。
「にぃなちゃん的には、ちょっとくらい風紀がどうでも仲がいいならいいんじゃない? って思っちゃうけど☆」
そう、ニィナにはただの仲良しにしか見えてなかったのだ。
しかし、今のところ全員無事とはいえ、いつ本当に行方不明となるものが出てくるかはわからない。
ニィナはアクセルを吹かし、迷宮へと突撃していく。文明を色々と超越したその速度は、罠も魔物も置き去りにして、奥地への道を切り開いた。
その衝撃波により難解な罠や強力な魔物はなすすべなく薙ぎ払われる。
文明の力はすごいのである。
このまま迷宮が走破されるだろうと皆が思った時、ニィナは何を思い立ったのか、急にブレーキをかけ大地に降り立った。
「そういえば、ここの魔物って甘いんだっけ?」
結論から言うととても甘かった。
たくさんあったので通りがかった生徒たちも巻き込んでたくさん食べてしまうぐらいに美味しかった。
途中からイマイチ覚えていないけれど、とても気持ちいいままに満喫した。
……迷宮の入り口には、宇宙バイクを枕にして女子生徒と仲良く寝転ぶニィナの姿があった。
成功
🔵🔵🔴
アリス・フォーサイス
よし、魔物の動きを見切るぞ。そのためには魔物の動き『だけ』をよく見ることだね。ダンジョンの構造とか、罠は気にせずに魔物をすりぬけて行こう。
媚薬か、摂取したらどんな感じになるんだろう。
そうだな、やっぱり女の子はお話の宝庫、女の子を襲うかな。
エレクトロレギオンの機械兵器を使って拘束してあんなこととかこんなこととかしちゃうのかな。やったことないけど、知識だけはあるからね。
まあ、万が一のために、機械兵器に召喚してから一定時間がたつと入り口に戻るようにしておこうか。使うことはないと思うけどね。
●はじめての情報
実験にはとても価値がある。
たとえ、ある程度の結果がわかっているものだとしても、情報として知っているのと、実際にそうなるのを見ているのとでは大きな差があるのだ。
いわゆる、百聞は一見にしかずというやつである。
アリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)は電子の世界から生まれ出でた情報を『たべる』妖精と言える。
基本的にハッピーエンドな物語を好む傾向があり、そういう意味では、ここには現在進行形でハッピーなエンドを迎えそうな女子生徒がたくさんいた。しかし、アリスの興味はそれだけに留まらない。
「媚薬か、摂取したらどんな感じになるんだろう」
仲間たちからもたらされた情報を元に、魔物たちの動きを分析、回避しながら、情報妖精は迷宮を行く。数多の女子生徒たちの様子を観察し、記録していくが見ているだけではわからないことも多い。
そこで、アリスの後ろにに率いられている、小さな戦闘機械たちの出番だった。
魔物たちと戯れる女子生徒たちを拘束し、データベース内にある情報を確かめるべく実践していく。それを眺めるアリスの様子は、幼い容姿も相まって魔女の宴の主人のように妖しい。
しかし、少女たちの嬌声に紛れたそれは、静かに迫っていた。
先程別の猟兵が蹴散らした罠が、機能を取り戻しつつあったのだ。
「……!? ちょっ、ぼくにはちょっと早……」
罠は完全に集中していたアリスの不意をついて、全身を、思考を甘く染めていき……。
——システムエラーにつき、これから先の情報を閲覧することはできません。
成功
🔵🔵🔴
久遠・翔
…学園の迷宮ってこんなの多くないっすか?ってか媚薬入り魔物ってなんっすか…?
ともかく前にこういう迷宮で酷い目にあったっすから高速で抜けるっすよ
素早く進んで目の前の罠とかも注意して…あ、他の猟兵の人も、って、あっ!?(他の人が罠を起動させた)
にゃー!?(足元からチョコまみれの触手が現れ絡まれる)
む、むぐぅ!?(触手が口の中に入って蹂躙、白くてドロッとした媚薬を大量に注がれ『無自覚の魅了』も勝手に発動)
はぁ、はぁ…だ、ダメ…た、耐えなきゃ…?(周りの猟兵に囲まれ)
い、いやぁー!?(快楽攻めされてメロメロのとろとろにされて喘ぎながらも必死に奥に進もうとする)
ネタやアドリブ、絡み大歓迎です
俺指名も歓迎
アルテミス・カリスト
【久遠翔さんと行動】
「媚薬入りの魔物など、
この正義の騎士アルテミスが蹴散らして……
えっ、媚薬っ?!」
な、なんですかっ、媚薬入りの魔物ってーっ!
なんか、私、いつも通りの展開が目に浮かぶんですけどっ!(フラグ)
「と、とにかく、力押しで突破します!」
大剣を構えて強引に迷宮の罠や魔物を突破しようと試みますが……
「あっ、ひゃっ、いやぁっ」
騎士としてのお約束によって、罠や魔物やその他いろいろなものでピンチに陥るのでした。
「ん……暑いですね……」
女子生徒たちに合わせて鎧と服を脱いでいきます。
「あ、久遠さんれすー。
こんなところで奇遇ですねー」
魅了を受けて、久遠さんにあんなことやこんなことをしてしまうのでした。
●予測可能回避不可
「媚薬入りの魔物など、この正義の騎士アルテミスが蹴散らして……えっ、媚薬っ?!」
「……学園の迷宮ってこんなの多くないっすか? ってか媚薬入り魔物ってなんっすか……?」
アルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293) と久遠・翔(性別迷子・f00042)は共に、とても嫌な予感を感じていた。
アルテミスはこういった類の迷宮に足を踏み入れると、
「あ、ひゃ、いやぁ!?」
……となり、翔もシーフの特性を生かして奮闘するのだが、
「アルテミスさん!? すぐ助けにゃー!?」
……なんというか、すでに手遅れだった。即落ちだった。
「ま、まだ、ちから、おしで、……ちから……」
アルテミスは必死に抵抗する。
自分は騎士なのだ、騎士はこのようなところで負けるわけには……。
そんな時、ふと脳裏によぎったのは、ある先輩女騎士からの教え。
『いいかいアルテミス。女騎士というのは凛々しく気高く美しく、世の中の少女たち皆の憧れとなる職業だ。だからこそ、研究され、弱点も知られているため、近づいてはならないものも多い。とくに、妖しい薬の類や、液体系の魔物などは絶対に避けるように』
目の前に広がるのはチョコ色の妖しい粘液。体が熱く、意識がだんだんとぼんやりとしてくる。
つまりこれは、すでに、手遅れ……。
●とてもとてもしあわせなひととき
アルテミスは歩いていた。その全身に纏うのはチョコレート色の液体。服や鎧はすでにどこに置いたかも覚えていない。
「むぐぅううう!?」
聞き覚えのある声に近寄っていく。
そこにはチョコまみれの触手に拘束され、口の中に特別製のホワイトチョコレートをたっぷり注ぎ込まれている翔がいた。
このままでは、ダメ、耐えなきゃ……朦朧とする意識の中で、アルテミスを見つける。ああ、よかった、無事だったんだ……。
「あ、久遠さんれすー、探してたんれふよぉ?」
……わかっていた。この環境でアルテミスが無事でいられるわけがなかった。
完全に出来上がってしまっている上に、翔の能力で魅了されているという最悪な状態で近寄ってくる。
このままじゃ、いけない……。
「しんぱいしなくてもらいじょうぶれふ、おともだち、いっぱいつれてきたので、たくさんあそびましょう?」
「い、いやぁあああああ!?」
……その後何があったか知る者はいない。
数少ないわかっていることといえば、翔の体の女らしさと艶やかさががますます磨かれ、いろんなところがきつくなった、ということと、アルテミスがものすごく肌をツヤツヤと輝かせながら気持ちよさそうに眠りについていた、ということだけだ。
苦戦
🔵🔵🔴🔴🔴🔴
アリス・セカンドカラー
……
ち、違うのよ、わたしは確かに媚薬効果のラブフェロモン放っているけども、ここの魔物では無いのよ、無いっていってるでしょー!?
くっ、こうなったらチョコレートスライム娘の人工未知霊体を召喚して足止めを?あ……魔物産み出す大元じゃないからー!
もうこうなったらなんやかんやしてなんやかんやで説得するしかないわね。
あ、わかった上でセクハラの大義名分に勘違いを利用してる方はうぇるかむよ☆ちろっとエナジーは分けてもらうけど♪
●高すぎる親和性
そこはまさに天国……もとい地獄だった。
うら若き乙女たちが折り重なり、顔を赤らめながらもお互いを高め合っていく。
そう、そのまま突き進むのよ、栄光の道はあなたたちのもの……。
「ち、違うのよ、わたしは確かに媚薬効果のラブフェロモン放っているけども、ここの魔物では無いのよ!?」
アリス・セカンドカラー(不可思議な腐海の笛吹きの魔少女・f05202)は焦っていた。なんという理想的な環境……もとい恐ろしい罠。
このままでは普段の行いから考えても、あらぬ疑いをかけられてしまう恐れがあった。
「くっ、こうなったら!?」
アリスは名誉を守るするためにもなんやかんや活躍することを選んだ。召喚に応じ、彼女を守るように現れたのはチョコレートスライム娘。
はたから見たら魔物を召喚したようにしか見えない。
「ち、違うのよ? なんでやはりお前だったのか、みたいな顔をしているの?」
まだ正気な女子生徒たちが警戒の表情を浮かべて近づいてくる。
いけない、やる気だ。このままでは野望……もとい迷宮踏破をすることができない。
ならばとアリスは動き出す。
「こうなったら、説得しかないわね!」
自分を囲んでくる女子生徒たちを心を込めて説得する。それは過酷な戦いになるだろう。しかしこれは名誉を守るためにも必要なのだ。
……説得は成功した。完璧だった。なんやかんやでエナジーをいただきお肌の調子がとても良くなった気もしたが、アリスが関わったという証拠すら出てこない完璧な説得であった。
関係のない話かもしれないが、説得された女子生徒たちの様子を見た他の者から、このエリアには強大な災魔がいるという噂が広がったという。
成功
🔵🔵🔴
サイコ・クレイリリィ
しゃーまんとして、心を通わせる魔物は多いにこしたことはありません。
そう、この魔物達を『喰べて』『一つになる』のは心を通わせる為の必要な儀式なのです。そう、しゃーまんとして、しゃーまんとして。
ファナティカルエクスタシーも発動して……あれ?この魔物達もしかしてオブビリオンではないのです?
まぁ、そんなことは些細な問題ですね。今大切なのは、何故だか熱くなってきた身体を鎮める為に一匹でも多くの魔物を『喰べて』『一つになる』ことです。
ああ、熱い想いが抑えきれません☆
●食べるということは最高の愛情表現
迷宮に出る魔物、トラップは基本的に災魔、つまりはオブリビオンの影響を何かしら受けている。
それはサイコ・クレイリリィ(男の狐サイコヒーリングはサイコさん・f12837)にとって、しゃーまんとして心を通わせる(たべる)ことのできる存在ということに他ならない。
「これは必要な儀式なのです。そう、しゃーまんとして、しゃーまんとして」
この迷宮のものたちは今までに一つになって(たべて)きたオブリビオンたちの中でもとても甘美な魅力に溢れていた。
舐めると甘く、噛んだところから溢れてくる甘い、謎の白い粘性の液体を口にすると体を熱くするような感覚すら覚える。
ああ、もっと、もっとたくさん、みんな一つにならないと。
そうしてサイコは数多のオブリビオンを取り込み一つとなっていく。その様子に惹かれるように、数多の女子生徒が彼の元へと引き寄せられた。
それにより、さらなる災魔を呼び寄せるというループにつながり、図らずとも、しばらくの間、敵を引きつけることに成功したのであった。
「ああ、熱い想いが抑えきれません☆」
そのぎしきは、すばらしいこうふくかんにつつまれ、いつまでも、つづいて、いった。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
SPD行動
匂い等にも注意がいるようなので、なるべく速い突破を目指します
「意識を鈍らすような甘い匂い。ちょっと注意が必要そうね…」
速さ重視のため、各種”耐性”を頼りに少々強引な進み方も。
魔物は動きを”見切り”なるべく接触を避けるようにしていたが、
少しずつでも影響を受けていたせいか
つい、この状況では不適切な【捕食形態】にて狼の頭部に変えた腕での攻撃による突破を選択してしまうことも。
そのせいで、影響の蓄積が加速。
速さ重視の突破に加え、注意力の低下により罠にかかってしまう可能性も…
アドリブ・絡み歓迎
●この迷宮には美肌効果があることが後日判明したらしい
「意識を鈍らすような甘い匂い。ちょっと注意が必要そうね……」
仲間が敵を惹きつけている様を眺める月宮・ユイ(終焉に抗いしモノ・f02933)。
災魔に関しては仲間に任せておけば大丈夫だろう。巻き込まれた女子生徒も今までの情報によればしばらくすれば迷宮の入口に移動するはずだ。
ならば、今のうちに少しでも早く突き進む。魔物は僅かしかいない。目指すところは、噂のカカオのあるという場所の、そのさらに、奥。
今回の元凶はおそらくカカオではなく、どこかに潜む強力な災魔によるものだとユイはにらんでいた。
奥へと進むにつれ、濃くなっていく甘く煮詰まったような香り。
警戒していたからこそそこまでたどり着くことができた。しかし、それでも徐々に体を侵食していっていた。進路を阻もうとする罠を、狼の頭部と化した腕で喰らい尽くしていく。それが危険なのはわかっていた。しかし、あまい、おいしい、もっと、もっとほしい。もっとたくさん……。
だんだんと自分がなぜ進んでいるのかも怪しくなっていく。しかし、ユイはたどり着いた。
チョコがひしめく甘美な園の奥にある、さらなる誘惑の宴が渦巻く楽園へ。
情報は送信した、筈だ。
だから、だから、もうこのわなにからめとられてもしかたないのだ。
ぞんぶんになにもかんがえずに、あまいあまいうみへおぼれても……。
……だいじょうぶ。
大成功
🔵🔵🔵
瓜生・コウ
「犬がチョコ喰ったらマズいんじゃねえかな…」
魔女術の考え方ではチョコレートはある種の媚薬であり、バレンタインデーはキリスト教化しているが、それ以前からの、チョコを触媒とした愛の交換、恋愛成就の儀式だ。より強力な媚薬効果のあるカカオには興味が尽きない。
「キマシの塔? よく分からねえが、そういうカカオがあるってんなら行ってみるか」
魔物は倒して…媚薬入りか、魔女術の求道において薬品の扱いも学ぶから対処はできる、事前に抗淫剤を作って飲んでおけば大丈夫だ、予備も持って行って「アテられた」女生徒がいれば助けてやろう、自力で飲み込めないようなら口移しでも…。
「まだ顔が赤いし熱っぽいな…薬が効いてないのか?」
●薬のエキスパートってすごい、いろんな意味で思った
「いいか、魔女術の考え方ではチョコレートはある種の媚薬であり、バレンタインデーはキリスト教化しているが、それ以前からの、チョコを触媒とした愛の交換、恋愛成就の儀式だ」
いろいろ出来上がってしまった女子生徒や猟兵たちを解毒しながら、周りに集まっていた女子生徒たちへと講義を行う瓜生・コウ(善き力の助力者(グッドフェロウ)・f07693)。
正しい知識を得ることで、対策方法も見えてくる。
もちろんそのためには相手のことを知るための情報というものが重要になってくるのだが、猟兵たちの活躍によりそれも集まっていた。
犬ってチョコ喰ったらマズかったよな、とか、キマシの塔ってなに? とか不明瞭な情報もまだ残ってはいたが、この迷宮用に最適化された抗淫剤や、解毒剤を用意することはできたのだ。
幸いにも先程、猟兵がこの騒ぎの元凶となる奥地への道を発見することもできたようだ。この薬剤を仲間に共有することで、奥地への探索が安定することだろう。
解毒剤を処方する間に、また一人、女子生徒が戻ってきた。まだうっすらと意識がある、が、無理やり薬を注ぎ込んでもむせるだけだろう。
コウは何の躊躇もせずに薬を含み、口移しで注ぎ込む。薬の効き目は即効性だ。女子生徒の意識はみるみるうちに覚醒していく、が。
「まだ顔が赤いし熱っぽいな…薬が効いてないのか?」
おかしいな、と首をかしげる。先程から似たようなことがたびたび起こっている。
そして落ち着いたと思ったら、治療した女子生徒が自分の後ろをついて離れない。
もしかすると完全に解毒ができてないのだろうか。
「もう少し成分を詰めるとするか」
……結論としては、いくら薬の性能が向上しても、その現象が解決することはなかった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『どうしても抗えないものがある』
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POW : 気合で耐える。見なかったことにして突っ切る。
SPD : 誘惑に負けてしまう前に走り抜ける。罠の影響を受けない手段を用意する。
WIZ : 帰った後の自分へのご褒美を想像する。罠に屈しない理屈を組み立てる。
👑11
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●誘惑の奥に潜む誘惑
チョコの魔の手をかいくぐり、対抗手段を手に入れた猟兵たちは、発見された奥地へと足を進める。
しかし、そこに待ち受けていたのは、さらなる誘惑。
ある時には求めて止まなかった幻影が、またある時には見たこともないような豪華な食事が、そしてまたある時には、抗いがたい甘美な誘いが、キミたちの足をとめようとするだろう。
負けてはならない。
しっかりと目を凝らし、意識を強く保つことで気がつくことで、その誘惑にうちかてばわかるはずだ。それが全てチョコにより形作られた、儚い幻想だということに。
そのエリアでさらに強くなったチョコ力にキミたちは確信する。
この奥に、全ての元凶が待っているのだと。
アルテミス・カリスト
「くっ、先ほどのエリアでは油断しました!
ですが、今度のエリアの罠は、この正義の騎士アルテミスには通用しません!」(フラグ)
なぜなら、食べ物や即物的なものへの誘惑など、
人々を守る騎士になった時に捨て去っているのですから!
そんな私(ほぼ全裸)の前に現れたのは……
「ああっ!
あれは最新モデルの騎士鎧ではないですかっ!」
あ、あれさえ着れば、この服装もなんとかなります。(ごくり)
おあつらえ向きに更衣室まで用意されてますし……
えっと、着ていってもいいですよね?
いそいそと騎士鎧を装着し、迷宮の奥へと歩を進めますが……
「って、な、なんで鎧が溶けてくるんですかぁーっ?!」
チョコまみれで座り込むのでした。
●理想の騎士
「あ! アルテミス様だ!」
「アルテミス様! お帰りなさい、今回も大活躍だったんですね!」
「すごいなぁ、憧れます!」
……そうだ、確か私は、凶悪な魔物と戦って見事に退治して凱旋してきたんだ。と、アルテミスは思い出す。
「あの程度の魔物に正義の騎士アルテミスは敗れたりはしません! ほら、今日の特訓をサボっちゃいけないですよ?」
出迎えてくれた騎士見習いたちに優しく声をかけて、城を歩く。その身を包むは最新モデルの騎士鎧。
これはどうやって手に入れたんだっけ、確か裸になったところに鎧を見つけて……。
いや何を言っているのだ。自分は立派な騎士なのだ。
裸になったり道端で鎧を拾ったりなどするわけがない。
なんだか体の熱で鎧が溶けている気がするが、これはただ単にまだ戦いの余韻で体が熱を帯びているから少し汗ばんでいるだけだ。
「さて、かわいい見習い騎士たちに特訓をつけにいかないといけませんね」
体の熱を発散するためにも、アルテミスは訓練場へと歩き出した。
●ちょこきし
ぎりぎりだった。身体中が溶けかけたチョコレートで覆われてかろうじて裸ではないだけで相当危なかった。
たしかにアルテミスの全身は全く見えない。しかしそれはチョコレートで全身をコーティングされているだけだ。ボディラインはしっかりと見て取れる上に、その守りは少し拭き取られてしまうだけで儚くも拭い去られる程の危うさだった。
しかしそんな姿でも彼女は騎士としての振る舞いを忘れない。
人々を守る立派な騎士に恥じないように、後輩たちに堂々とした背中を見せつけるように、仁王立ちをしたまましばらく迷宮の一角のモニュメントのように鎮座していた。
「このような罠……正義の騎士アルテミスには通用しません……えへへ……」
その顔はとても幸せそうに緩んでいたという。
アルテミスがその身に冷たい風を感じて正気を取り戻すまで、まだしばらくの時間を要するのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
シェルティリア・ヴァーシュ
アドリブ&絡み歓迎ですわ!
「どうしてあんな場所で…」
体が熱くてふわふわですわ
でもなんとか奥へイきますわ!
妙にスースーしますけど!
(下着が?)
「くらくら、しますわ…ん…」
何故か恥ずかしそうスカートを抑えてもじもじと進みます
それに体が熱くなって…
「あぁ、あれは!?百合を愛でる男爵!?」
この間読んだ『女性同士の愛とそれを見守る美形男爵が何故か三角関係になる』恋愛小説の登場人物の幻覚が!
現実では無いと思いつつも、揺れ動く主人公の少女に自分を重ねてしまうのでした
「あ、あれは幻覚…幻、ですわ…あぁ、そんな誘われても…」
誘惑には気合で耐えますわ!
ダメならダメで頑張りますわ!
●ゆめみたせかい
「……ェルティリア……シェルティリア?」
呼びかけられて眼を覚ます。
そこは、見覚えのある学園……ではない。でも、幾度となく想像してきた幻想の庭園……?
「ここは、私は、確か迷宮に……」
声をかけてきた目の前の少女を見つめる。
よく通る澄んだ声、心配をして覗き込んでくる金色の瞳はとても綺麗で、サラサラとした艶やかな栗色の髪にはつい眼を惹かれてしまう……。
「迷宮……何言ってるの? 今日は一緒にお茶会の約束だったじゃない」
ああ、そうでしたわ、私とこの子はそれはもう大層仲の良い間柄で……。
「ええ、ごめんなさい、ちょっと体が熱くて、ふわふわしてましたの」
「それは良くないな、休んだ方がいいのではないか?」
今度は男性の声、でもその声を聞いただけでくらくらとしてくる。となると、あの方しかいない。
「男爵、様」
「どうした、動くのが辛いようなら手を貸すが……」
何度も思い描いた理想の男爵様がそこにいた。……思い描いた?
「男爵様の手を煩わせることはありません、シェルティリアは私が看病するわ」
「いや、それを阻むつもりはないが、何かあってからでは……」
疑問に思っている間に二人の様子が少しずつおかしくなってきていた。
「わ、私のことで争わないでくださいませ!?」
このままではいけないと二人を止めに入り……
●あと2回ぐらい負けた
「はっ!?」
シェルティリアが正気に戻る。目の前には砕けたチョコの二つの塊。
「あ、危ない、ところでしたわ……」
迷宮の罠の一つだったのだろう。幻覚の類だろうか、どうせだったらもうちょっと……。
「い、いえ、なんでもありませんわ!」
首を振って奥へと進んでいく。相変わらず体は熱く、くらくらとした状態は変わらない。しかも妙にすーすーしている。疑問には思い、何だか恥ずかしい気もしてきた。
だが、熱い体を冷やすのにはちょうどいいだろう。
「さっきのは、幻覚……幻、ですわ……あぁ、そんな誘われても、もう負けませんわ……」
再度の誘惑を振り払いながらシェルティリアは進んでいく。
迷宮は優しく受け入れた。
成功
🔵🔵🔴
サイコ・クレイリリィ
あ、ああ
あ、ああ
あ、ああ
こんなにもボクのヒーリングを待ってる人たちが!
パイロヒーリングを……を?
あれ?なんで溶けて……チョコ?
そ、そんな、あのぱらいそがすべて幻想だったなんてorz
くっ、こんな、こんなチョコなどすべて食べ尽くしてくれる!
●救済の天使
「サイコ様、どうか私に癒しを」
「私たちにもお願いします!」
サイコの周りに集まっているのはちょっとした怪我をした人々。
本来なら自然に待つだけで簡単に治るような怪我でも、自分の癒しを求める者がこんなにも大勢来てくれる。
ああ、何て、何て素晴らしいことなんだろう。
「大丈夫だよ、慌てなくてもみんなまとめて、一緒に癒してあげるから」
「ありがとうございます!」
そうだ、この人たちは一度ではなく、なんどでも癒しを求めてくれている人たちなのだ。はやく、はやくみんなを癒してあげないと。
ほら、あんな小さい子もこんなに笑顔で、期待に満ちた顔が輝かしく……。
●灼熱の天使
「あれ……なんで、溶けて……チョコ?」
目の前には、溶けかかった数多のチョコ。
「そ、そんな、あのぱらいそがすべて幻想だったなんて!?」
絶望のあまりに地に膝をつく。とてもいい顔をした人たちだった。
それが、それが全てにせもの。
あまりにも酷い、酷すぎる仕打ちだ。
「くっ、こんな、こんなチョコなど……すべて食べ尽くしてくれる!」
震えるサイコはものすごい勢いで溶けかかったチョコレートを平らげていく。
強い幻覚作用を持つチョコレートを大量に摂取するも、彼は止まらない。
それは激しい怒りによるものか、それとも新たな幻覚で、オブリビオンたちと一つになる幻を見ているのかはわからない。
ただ一つ言えることは、サイコの奮闘によりかなりのチョコレートを殲滅することができたということだ。
大成功
🔵🔵🔵
秋山・軍犬
噂のカカオをGETした軍犬は
この薬の製作者からカカオの情報を聞けないかなー
と思いつつ解毒剤と抗淫剤を飲んでいた
そして、なすべき事をなした軍犬は
学園の調理実習室へ…はい仕事します。
いやだか待ってくれ
前回、男は自分だけ
(男の娘は見なかった事に)
この百合百合しい世界に
男という異物は必よ…百合(植物)って確か食えたな?
この流れだと元凶って百合要素を持つ何か?
ワンチャン未知の食材の可能性?
やっぱ仕事はきちんとしなくちゃね!
【次回予告】
斜め上のフードファイター的思考により
迷宮へ再度挑む軍犬にいかなる試練が待ち受けるのか…!?
次回ッ!幻想の料理VSフードファイターの本能
さあ次回も気合でフードーファイトッ!
●理想のフルコース
「とうとう、とうとう完成したっす……自分のフルコースが!!」
目の前に広がる数多の料理に軍犬は狂喜乱舞する。
長い年月をかけて自分の立場を悪用……もとい活用し続けてきたその集大成が今目の前にあった。
あらゆる世界の未知の食材を試し続け、ようやくたどり着いた境地。
もう我慢などできない。いただきますをも忘れ、食べはじめる。
一口ごとにどんどんと力が湧いてくるのがわかる。なんだか甘い気もするがきっと気のせいだ。それに美味しいのは間違いがない。
食べても食べてもまだまだなくならない。
理想郷はここにあった。
●チョコレート尽くしの甘味天国
軍犬にとって幸いだったのは、そのチョコレートがとてもとても上質だったということだろう。
食べれば食べるほどその身の力は増していき、さらなる食へと繋がり続ける。
周りから見れば、その姿はまさしくフードファイターというとても勇ましい戦いっぷりであった。
押し迫るチョコレートたちを次から次へと口の中へと放り込み咀嚼(そしゃく)していくその様は、悪鬼羅刹もかくやといったところだ。
「ふふふ、これも仕事っす……猟兵は、フードファイターは最高っす……」
チョコレートしか食べていないはずの軍犬だったが、食べれば食べるほど幻覚にとらわれる。そして味覚も少しずつ自分の理想のものを食べていると錯覚していった。
そう、彼は確実に敵を葬りながら、自分の欲望を満たしていったのだ。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
SPD行動
前章で媚薬に侵されたまま突入してしまった状況故
罠の影響をもろに受けた状態から
最初はかつて失った戦友達との甘い一時を体感
そこでさらにチョコを飲まされ食べさせられ媚薬漬けに
そこからは意識が朦朧とし媚薬に酔った状態
「気持ち良い…皆さんにも教えてあげないといけませんね」
けれど、どうして心の奥底がざわめくのでしょう…
”第六感”で感じとった危機感に「このままではいけない…」と
無意識化で【根源識】による”情報収集”を行う
”耐性”も合わせ徐々に対応できるように
時間経過又は何かきっかけがあれば正気に戻るかも
正気に戻れば’デバイス’より’バイク’を取り出し
全てを振り払うように奥へと突破
アドリブ・絡み歓迎
●今は亡き儚き幻
「戦いばかりだからこそ、時には休息も大切だと思うのよ」
そう話し始めたのは誰だっただろうか。
ユイの朦朧とする意識の中、その視界に映る戦友たちはとても懐かしくて。
「ほら、ぼーっとしてる。疲れてるんだよ、そういう時には甘いもの、ね?」
目の前の少女が笑顔で渡してくる。チョコレート……チョコレート……。
「なにか、忘れてるような……」
「こんなときにまで仕事の事? ほら、やーすーめっての!」
「んぐっ!?」
少女はいらずらっぽい笑みを浮かべながらチョコレートを口に押し込んでくる。
それはとても甘くて、もっと頭がぼーっとしてきて……。
「なんだか、からだがあつく……」
「仕方ないわね、すぐほしくなっちゃうんだから」
にまにまとしながらユイの上にしだれかかり、そのまま体をぴったりと密着させながら、弄る。
「もっとリラックスしちゃおっか?」
まるで、自分自身の事を知り尽くしているかのような的確な責めを受け、ユイは思わず身をよじらせていた。
「いつもより気持ち良い……このチョコレートのおかげでしょうか」
まだ残っていたチョコレートを口の中で溶かす。
「……お返ししてあげないといけませんね」
そう呟き、ユイは少女へと口付けをし、チョコレートを飲ませようとその舌を……。
●甘く切なく
夢を見ていた。
そう、夢だ。いろいろとおかしなところはあった。
過去の記憶ではない、夢幻だ。
チョコレートを過剰に摂取したことにより耐性が付いたのだろうか、それとも、無意識のうちに自己防衛のための機能が働いたのだろうか。
どちらにせよ、ユイは目覚めた、いや……。
「……目が覚めてしまった
……!?」
目を閉じ、首を振る。いかに心地よい夢が見られるとしても、こんなところで眠っている暇はない。
ユイは火照りふらつく体に鞭打ち、『デバイス』から『バイク』を取り出し乗り込む。意識を保つために頬を叩いたあと、アクセルを吹かして迷宮の奥へと進みだした。
振り返ってはならない。そこには何もないのだから。
成功
🔵🔵🔴
ゾーク・ディナイアル
「ふぅ…ふぅ…この迷宮は危ないね…奥に辿り着く前に蕩けちゃいそう…」
☆戦術
SPD勝負
「強化兵のカンが告げてるよ、ここはヤバいぞって!」
妖剣解放で高速移動、罠すら置いていく程の超スピードで一気に突っ切るよ!
「超スピードはチャチなんかじゃないんだぞ!」
☆誘惑
でももしかしたら誘惑の罠には捕まっちゃうかも
お仕事すると皆が凄いよって褒めてくれて、美味しいご飯が沢山食べられて、夜は優しい王子様が優しく抱いてくれるの…
「あぁぁぁ!違う違う違う!嘘だ嘘だ嘘だぁぁ!」
でもそれは幻だってボクは気づいちゃう、だってボクはお仕事したのにバカにされて殴られ、汚いご飯しか貰えなくて、夜は大勢の男に乱暴されてたんだから…。
●その世界はとても優しくて
「ゾーク、お疲れ様。おかげで助かったよ」
「……えっ……?」
それはあまりにも突拍子も無い優しい言葉。
「やっぱりゾークは凄いよな!強くて可愛くて」
「ほら、ちゃんと腹一杯食いなよ? それだけ頑張ってんだからさ!」
みんながボクに笑顔を向けて、あったかいご飯が沢山あって。
「……うん、みんな、ありがとうだよ」
違う、違う、そんなわけ、ない。
「おっと、私のゾークを口説かないでくれよ?」
優しい王子様みたいな人が、ボクのことを守ってくれて。
「私のって……もう、ボクは誰のものでも無いってば……」
……嘘だ、違う、ウソダウソダウソダチガウチガウチガチガウチガウチガウ!!
●だからこそ現実からはあまりにもかけ離れすぎて
「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!違う違う違う!嘘だ嘘だ嘘だぁぁぁぁぁああああ!」
脳裏を過るは暗い記憶。
何をしてもバカにされて殴り飛ばされ血が流れてもそのまま。冷たく汚い食事だけを投げて寄越され、夜には大勢で寄ってたかって……。
そう、この迷宮は彼女にとって優しすぎたのだ。
ゾークは乱れた息を整え、冷静さを取り戻していく。そうしてふと余計な事に思い至る。
迷宮がこういう幻を見せたということは、ボクはそんな甘い世界を望んでいる……?
みんなから優しくされて、そして、夜には甘い言葉をささやかれながら好きな人と……。
それはまだ体から抜けきっていないチョコレートの影響だろうか。ゾークの顔は赤くなり、火照った体を冷まそうと呼吸も荒くなって、余計に甘ったるい迷宮の空気を吸い込んでいく。
「ふぅ…ふぅ…この迷宮は危ないね…奥に辿り着く前に蕩けちゃいそう…」
強化されたカンが警告を鳴らす、このままいてはまた同じような世界へと誘われてしまう。そうなる前に駆け抜けなければ。
「超スピードはチャチなんかじゃないんだぞ!」
妖剣の力を解放し、全力で走りだす。
自らを搦め捕ろうとする、甘い幻影を振り払うかのように。
大成功
🔵🔵🔵
ソフィーヤ・ユリエヴァ
可愛い女の子の甘美なお誘い……!食べても良い、と?!では私1、2時間ほど休憩を(聖女の信奉者に引き止められ
いえ、チョコの魔物なのですわよね……わかってます、わかってますの
大丈夫、きっと本物の可愛い女の子がボス……もとい、この娘達がついてますから大丈夫ですの
ボスまでチョコの魔物だったらどうしましょう……やはりここで少しぐらい食べても(ふらふら
信徒達は、私がいれば惑わされませんよね?(溢れる自信
私の幻?イケナイことはダメですの!(抱きしめて引っ張り誘惑して引き留め
お互い離れないようくっついていればいいですの(密着して甘えてすりすり
信徒達と共に乗り越えますわ(キリッ
アドリブ歓迎(信徒の性格口調お任せ
●ソフィーヤ様早く来て系信徒
「ソフィーヤ様! 私を食べてください!」
「喜んで!」
可愛い女の子からの直球ストレートな誘いをソフィーヤは断るだろうか。
その答えは火を見るよりも明らかで、彼女はなんの躊躇もなく飛びかかろうと——。
●ソフィーヤ様に襲いかかってもらえないので襲いかかる系信徒
「で、ソフィーヤ様。何か申し開きはございますか?」
ソフィーヤは痛む頭を抑える。かなりの力だった。絶対にたんこぶができたと思う。
「だって、食べてくださいとお願いされてしまっては……」
だからといって自分の正当性は主張しなければならない。
「ソフィーヤ様」
そして主張が通るとは限らない。帰ってきたのは信徒の少女の冷たい瞳。
「いえ、チョコの魔物なのですわよね……わかってます、わかってますの」
目線をそらす。わかっていても抗えないものはあるのだ。
「……どうせ襲うのでしたら、私を襲って下さればいいでは無いですか」
「大丈夫、きっと本物の可愛い女の子がボス……って、え?」
突如顔を赤らめて憂いを帯びた瞳を見せる少女に、ソフィーヤの言葉が止まる。
「ソフィーヤ様が襲ってくださらないというのであれば、私が……」
ぐいぐいくる。この子はこんなにも情熱的な子だったかしら。
「い、イケナイことは……」
「お好きですよね、ソフィーヤ様」
だんだんと近づいてくる顔に、ソフィーヤは静かに目を閉じて受け入れ……。
●ソフィーヤ様を正気に戻すために心を鬼にする系信徒
「で、ソフィーヤ様」
ソフィーヤはものすごく痛む頭を抑える。
一体どこからどこまでが幻だったのだろうか。確実に言えるのは、この頭の痛みが幻などでは無いということだけだ。
おかしい、もっと信徒は私を敬い従うはずだ。もしかするとこの迷宮の影響で何かおかしくなってしまっているのだろうか。
「離れて動こうとすることが間違いだったのですわ」
今までの反省を踏まえ、信徒の少女の様子もおかしいと判断する。このままではいけないと、信徒へぴったりと密着する。
「……そうしていただけると私も道に迷わないです。行きましょうか」
また何かお小言でもあるかな、と思っていたソフィーヤは、思いのほか素直な信徒に微笑みながら共に迷宮を進んで行くのだった。
成功
🔵🔵🔴
ロート・カニーンヒェン
「撃って消えたら悪い幻!撃って壊れたら良い幻!!」自分に幻だと言い聞かせながら突っ切る!見えるから誘惑されるのだ。なら、撃ってぶっ飛ばして見えなくすれば大丈夫!!(謎)(アドリブ歓迎です)
●数多の自分
「撃って消えたら悪い幻!撃って壊れたら良い幻!!」
撃つ、撃つ、撃って撃って撃ちまくる。
そうだ、全部壊してしまえばいい。そうすれば、幻に惑わされることなどない。
ありとあらゆる武装から弾薬を放ち、ロートは進む。飛び散ったチョコレートの香りがあたりに漂った。
なんて簡単なことなんだろう、もう私の道を阻めるものなんているわけがない。
「また蹴散らされに来たんだ、ね?」
そうして調子にのるロートの前に立ちはだかったのは、いくつもの自分であった。
「ひどいじゃない、私はあなたなのに」
「ひどいね、オレはキミなのに」
自分が自分に語りかけてくるさまに、ロートは恐怖を覚えながらも撃ち続ける。砕けていく自分、しかし、どこから来ているのか、いくらでも、いくらでも……。
「仲良くしたほうがたのしいよ、ロートちゃん」
「一緒に楽しいことしよう、ロートちゃん」
そうして、数多の自分が中に、入って……。
●チョコレート詰め放題
ロートの戦略は功を奏していた。
幻の源となるチョコレートを粉々にしていくことは、力技ではあったのものの確実に迷宮の攻略を進めることとなった。
その本人は今、幸せの中にいる。
迷宮の何処かにある、数多のチョコレートが溶け合った沼。すでにどれがチョコでどれが人間かの区別もつかないような状況に彼女はいた。
ロートはチョコの塊と折り重なりながら沼に浸かり幸せそうな笑顔のまま激しく体を仰け反らせながら痙攣している。
それはいつ終わるともわからぬ快楽の連鎖。抜け出すことのできない無限ループ。
そんな中で一体どのような幻を見ているのかは本人にしかわからないが、ロートのおかげで他の猟兵たちの進行をかなり助けたのは事実だ。
だからしばらくは悦楽の沼に沈んだままでも大丈夫だろう。
なにしろ、気がつく頃にはまた迷宮の入り口に転がっているのだから。
成功
🔵🔵🔴
秦田・麻弓
なんかここまでずっと甘い感じですねー、チョコだからかなー
あんまり状況把握しないまま一足遅れてほぼ無警戒に突入します
幻影は腕力と繁殖力の高そうなゴツい亜人系の幻影が多数、囲むように
「あれ、いつのまに…あの、先に進めないとちょっと困るっていうかですね…あっ、あっ、そんな、掴まれたらドキドキして…あっ、そこはあんまり乱暴にすると…」
押さえ込まれたり剥かれたり色々揉みくちゃにされたりの幻影に囚われて、チョコまみれでもぞもぞぴくぴくしながらうっとりぐったりしてます
ダンジョンは多分他の人が攻略してくれるから、もうちょっとだけ虐めてもらお…
●欲望の赴くままに
自分は迷宮にいた、と思う。
たしかにそれならば、いつのまにか森の中にいたり、ゴツい亜人に囲まれていたりしても不思議ではない。
「…あの、先に進めないとちょっと困るっていうかですね……」
この先に行かないと……あれなんだっけ、こまるの、かな?
体が熱を帯び、ぼんやりとしてくる。なんだか匂いが、空気が甘い。
力が入らなくなり、考えがまとまらない。
あれ、亜人たちにどこかに連れていかれている、それとも、ついて行ってる……?
「あっ……んっ……、そんなところ、つかまれたら……っ!」
身体中を乱暴に撫で回される。そういえば服、どこ置いたんだっけ。……いっか、このたくましいものの相手をするんだったら、じゃま、ですよね?
●そう、これは幻なのだから
迷宮の奥からくぐもった声が漏れ聞こえる。だがそれは決して苦痛によるものではない。
秦田・麻弓(びびりびりびり・f00217)はその口に乱暴にねじ込まれたチョコレートの塊を愛おしそうに舐め、味わっている。
全身はすでにチョコに染まり、精神も完全に幻影に囚われている。そして、チョコもまた、麻弓に囚われていた。あらゆる手段を使いチョコをその身で喰らい尽くすその姿に惹かれていた。
チョコを魅了し狂わせる麻弓は止まらない。嬌声をあげ体を震わせながらも貪欲にソレを咥え込んでいくのだった。
「そんなんじゃたりませんよぉ……もっと虐めてくださぁい……!」
成功
🔵🔵🔴
アリス・セカンドカラー
……
マインドジャック使えるせいかかかりが悪い、なんか損した気分だわー。
なので、セルフ幻想、あまたの依頼で脳内萌化してきた私の妄想力はこんなものではないわー☆
せっかくだし、このチョコ達を媒体にタルパで妄想を具現化してしまいましょ。モン娘いいわよね☆
いざいかんパライソの地へうっひゃほーいうぇーい♪
おっとうっかりマインドジャックが暴走して他の猟兵のイメージも混線して具現化してしまったわ。
いやー、うっかりうっかり☆
●ちょっとした合体事故
アリス・セカンドカラーはふて腐れていた。
せっかく他のみんなは楽しそうにやっているのに自分にはイマイチ幻惑のかかりが悪い。普段から妄想をキメ過ぎているのが悪いのか、それとも……。
「まさか、迷宮に同類認定されたりしてないわよねー」
先程の所業を見られていたならばないとは言い切れない。だからといって指をくわえて見ているだけのアリスではなかった。
「——セルフ幻想、あまたのおしごとで脳内萌化してきたわたしの妄想力はこんなものではないわー☆」
アリスの欲望が、見えないはずのおともだちが、迷宮のチョコレートを巻き込んで具現化していく。スライムやラミア、ハーピィなどをはじめとした怪物……をモチーフにした見目麗しい少女たち。無駄に精巧な作りのそれは、なぜか色合いまで見事に再現していく。
「いざいかんパライソの地へうっひゃほーいうぇーい♪」
幻想の世界に行けないのならば、この世界を幻想に沈めてしまえばいい。アリスの妄想力と迷宮の幻想力、そしてチョコの無限の可能性がかみ合わさったことで迷宮はさらなる進化を遂げようとしていた。
そして、そこにもう一つの要素が介入することによって事態は混迷を極めていく。
数多の屈強なわからせおじさん……もとい亜人の群れが現れ、猟兵たちの姿を模したチョコレートも形作られていく。数多のチョコレート少女が道行く者たちを誘おうと闊歩し、あちこちには様々な豪華な食事や鎧、バイクのパーツや情報端末なども用意されて行った。
それは、アリスの念動力が暴走したのだろうか。他の者たちの幻想が混線し、具現化しようととしていた。
「いやー、うっかりうっかり☆」
成功
🔵🔵🔴
アリス・フォーサイス
んー、ついつい目の前の食欲に気を取られてしまったよ。
猟兵たちが数々の困難をのりこえ、ダンジョンを攻略するというごちそうを食べるためにも、そんなことじゃいけないよね。
でも、本当に美味しそうなお話があちこちにあるなあ、ついついつまみ食いしたくなるね。これは撮影ドローンで撮った客観的な映像を見ることでトラップであることを意識して進んでいこう。
そう言えばさっき、抗淫剤を作ってたよね。このチョコの成分を解析すれば、対策の薬を作れるかな。けっして目の前のお話を食べたいわけじゃないよ、うん。情報収集だから。
●侵食していく幻想
アリス・フォーサイスの準備は完璧だった。
数多の猟兵の犠牲……もとい協力により集めた情報とサンプルを提供することで、奥の区画でも通用するように強化された薬を用意してもらうことができたのだ。
「さっきはついつい目の前の食事に気を取られてしまったからね」
油断するわけにはいかない。だがちょっと情報収集(つまみ食い)をするぐらいなら大丈夫かな。などと思いドローンを飛ばしながら、彼女自身もダンジョンを歩いて行く。
「……あれ……あれ?」
そんな中突如現れた謎の幻想空間に思わず足を止める。
目の前に現れたのは数多の擬人化された怪物——いわゆるモン娘が楽しそうに戯れていると思えば、凶悪な顔の亜人たちが彼女たちを襲おうと追いかけている光景だった。なんだかあっちのほうではなんやかんやしてそうな気配までする。
思わずドローンの映像を確認する。なんということだ、映像の内容は変わらない。それどころか、広く見渡すことでそれらの事態がかなりの範囲に広がっていることがわかってしまった。
「これは、情報収集が必要だよね!」
新たなる事態に目を輝かせながら、アリスはドローンに新たな指示を与えていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ニィナ・アンエノン
あー、おいしかった!
それになんかふわふわしていい気持ちだった気がする……よく覚えてないけど。
体もぽかぽかしてるし、ちょっとその辺にあざみたいなのがある以外は健康体!
という事で前回は入り口まで戻されたけどリベンジ!
やっぱりゴッドスピードライドでとにかくそっこー突っ切るぞ☆
誘惑になんて絶対に負けない!
……あれは欲しかった最新ガジェット!
あ、買えなかった限定カスタードまんがあんな所に売ってる!?
さっきの女の子達も見える……また気持ちよくしてくれる?
いやいや、こんな所にこんなのがあるわけないって!
分かってはいるんだけど……えへへ、見てたら勝てる自信ないからアクセル吹かすね☆
●現実にある空想の風景
「あー、おいしかった!」
ニィナは何をしていたかをいまいち覚えていない。何かとても気持ちよくてふわふわしていた気はする。
今も体はぽかぽかあったまっていて動きは快調、仲間の猟兵からの治療とか薬で残っていた謎のあざもきれいさっぱり消えていた。
バイクを変形し、高速で迷宮の中を突き進む。いかに誘惑がかかってこようとも、仲間から渡された薬と、このスピードがあれば止められる気がしなかった。
「……あれは欲しかった最新ガジェット!」
ただし、自分で止まってしまう分にはどうしようもない。
「あ、買えなかった限定カスタードまんがあんな所に売ってる!?」
いつの間にか周りに増え始める人影。それは実に多種多様だった。
見覚えのある猟兵の姿もあれば、アルダワ以外の世界で見たような魔物の姿まである。
「いやいや、こんな所にこんなのがあるわけないって!」
そう、あるわけのないものが混ざりすぎている。
いったい何がどうなっているのか。とりあえず限定カスタードまんを食べてから考えてもいいのではないだろうか。あ、あの店の女の子はさっきの……。
「ってダメダメ!」
慌ててアクセルを吹かしてその場を走り抜ける。
あちこちからとても楽しそうな声が響く、混沌の楽園と化した迷宮。
もし、ニィナがそのままもう少しでもその場で見ていたら……待ち受けていたのは、とても幸せな世界だっただろう。
成功
🔵🔵🔴
久遠・翔
ひ、酷い目にあったっす…で、ですけどまだ大丈夫っす…
ですが、何でっすかね…服がきついし下着もなんかきつい…太ったっすかね?(汗)
誘惑と言われても…金銭とか食欲はないですし、色欲も俺にはないんで問題はないと思うんっすけど…(進みながら)
…ん?(靄に包まれ周囲を見ると…なぜか女生徒達に囲まれている)
も、もしかして捕らわれた女生徒の皆さんっすか?それとも幻影…!?(即座に現実だと気付く、皆の目がハートマークになって荒い息吐きながらにじり寄っている)
み、皆さん正気に戻ってください!俺は男っすよ!?…えっ、関係ない…?ま、待って!?(問答無用で襲われる『無自覚の魅了』の影響)
何とか奥に進めますが疲労困憊
●安否がとても心配されます
「ひ、酷い目にあったっす……で、ですけどまだ大丈夫っす……」
少し動きづらそうに翔は歩く。
心なしか服も、下着もきつい。
胸とお尻の辺りが特に圧迫感がある。胸は普段から押さえつけているせいか、今にもはちきれそうだった。
あれだけチョコレートを飲ませられ続けたのだ。もしかしたら太ってしまったのかもしれない。
「けど誘惑っすか。……金銭とか食欲もピンとこないし、色欲も俺にはないんで、問題はないと思うんっすけど……ん?」
気が付けば褐色の靄があたりを包み、翔を囲むように人影が辺りに現れ始める。
それは様々な種族、世界の女性たち。よく見れば女生徒も、他の猟兵も混ざっている気がする。
「も、もしかして捕らわれた人がいたっすか? それとも幻影
……!?」
自分に問いかける、意識は正常、思考がぼんやりとした感じもない。
彼女たちがこちらに向けてくる視線は明らかに魅了に陥り、翔の事しか見ていない。これは、現実……にしては幻想にまみれている。
「現実なのに、現実じゃないっす! どういうことっす!?」
だんだんと包囲の輪を狭めてくる、こうなれば無理やり押しとおるしか……。
「で、できるわけないっす!? み、皆さん正気に戻ってください! 俺は男っすよ!? ……えっ、関係ない……? ま、待っ……んぐっ!?」
言葉を遮る様に口を塞がれる。それはとても甘かった。
そのまま翔は人に飲まれていく。誰が本物で、誰が偽物か、もはやそのようなことは関係なかった。皆、その魅力に誘われてきたに違いないのだから。
そう、後ろに控える、屈強な亜人たちも……。
成功
🔵🔵🔴
アヤカ・ホワイトケープ
うう、調査が進んだのはいいけど、あんまり記憶したくない事になったわね…
【WIZ】
そう言えば、わたしの求める物…なんだろう?
あんまり考えた事が無かったな…記憶が無いからなのかもだけど
この体になってから、脳へのストレス軽減とその他の理由で食事は必要で…うん?美味しい物?
でも、冷静に考えれば一定量の食事だけで事足りるから余剰は無駄になるだけ、よね……
なら、別に気にしなくてもいいかな?
今じゃなくても美味しい物はいつだって食べる事は出来るし…うん、今は我慢しなきゃ!
…って、感じで自分を【鼓舞】しつつ進んでみるよ
●生徒の希望による特別授業の相談
記憶を無くしていることもありこれといった強い欲望もなく、しいて言えば食欲ぐらいだろうが、おいしいものを少し我慢するぐらいならきっと大丈夫。
そうして幻想誘惑何するものぞと自らを鼓舞し迷宮を歩んでいたアヤカを取り囲むは、数多の屈強な亜人たち。
そして妖艶なモンスター娘たち。
さらには熱に浮かされたような女子生徒……。
「どうしてこんなことになっているの!?」
アヤカの叫ぶタイミングを見計らったかのように仲間からの情報が飛んでくる。
原因は不明だが、あらゆる人々の妄想がチョコレートにより現実に現れ始めているらしい。
これをどうにかするには、すべての元凶となっているチョコレートをどうにかする他ないだろう。
……というのが要約した内容である。
なんということだ、私の求めるものって何とか考えている場合ではなかったというのか。
「は、早く何とかしないといけませ!?」
動き出そうとしたところに手を掴まれる。相手は、女子生徒。感触は生身、つまり本物。
「せんせぇ……みんなに、じゅぎょうをおねがいしまぁす……♪」
女子生徒の発揮する体の限界を明らかに超えている力により、アヤカはその身を押し倒されつつあった。
成功
🔵🔵🔴
瓜生・コウ
治療した女生徒達が先行してくれるそうだ、なんでも『真実の愛を見つけた私に誘惑なんか効かない!』だとか、よく分からねえが。
実際良く耐えている、アルダワの生徒は迷宮の専門家でもあるし、オブリビオンとの直接戦闘以外なら任せられる事も多い。
え、薬がまた欲しい、痺れて自力で飲めない? そんな罠あったかな、まあいいや。
彼女達がクリアリングしてくれたルートを最短、最速で駆け抜ければ影響は薄い、オレが家族の名を呟いた? き、気のせいだ(顔赤)。
さて、この先には親玉がいるだろう、流石に連れて行けない、付いていくと言って聞かないなら利用したみたいで悪いが記憶除去ライトで処置して待たせよう、ここからは猟兵の時間だ。
●恋心は溢れると鼻から出る
「はぁあああ!」
数多のチョコの怪物を、女子学生が薙ぎ払っていく。
「真実の愛を見つけた私に誘惑なんか効かない!」
女子生徒って強い。コウは半ば呆然と、よくわからないままにその様子を見ていた。
新たに奥の区画にも通用するように薬を作り直してから進んでいたが、まさか幻影がチョコを纏い具現化して襲ってくるとは想定していなかった。そして女子生徒がここまで夢想するとも思ってなかった。
真実の愛って何のことだろう。猟兵の力にも近しい何かを得ることが可能なものなのだろうか。
「……アルダワの生徒は迷宮の専門家でもあるし、オブリビオンとの直接戦闘以外なら任せても大丈夫、か」
おそらくあのチョコの怪物はオブリビオンだとしても戦闘力としてはそれほどでもないのだろう。
どちらかというとそのチョコに宿した幻覚、誘惑の方が脅威だ。
先程女子生徒に指摘されたことを思い出し、顔を赤らめる。薬があるからと油断してしまった影響だろうか。一度だけ亡き家族の幻覚に声をかけてしまった。もっとも、一番困ったのはその時に呼んだ母の名前を、ちゃんと説明をしないと納得してくれなかったことだろう。だれですかその人はと問い詰められる羽目になるとは思わなかった。なぜだろう。
そして目的地にたどり着く。仲間の集めた情報により割り出した、チョコの魔物の出現地点の中心点。
チョコの木々に隠れた奥に佇んでいたのは一件のお菓子屋さんのようだった。
「さて、この先には親玉がいるだろう、流石に連れて行けない。キミはここで……え、分かったけど薬がまた欲しい? 痺れて自力で飲めない?」
突如として膝をついた女子生徒が急に訴えかけてくる。そんな罠があったのかなと首を傾げながら、コウは彼女に口移しで薬を嚥下させる。
顔を赤らめ、濡れた瞳で見上げる女子生徒に、笑顔を向ける。
「行ってくるよ、さぁ、下がってて」
女子生徒は幸せそうに鼻血を噴き出して倒れた。
……きっと、薬が強すぎたのだろう。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『迷宮ショコラティエール』
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POW : チョコレート・ソルジャーズ
レベル×1体の、【頬】に1と刻印された戦闘用【チョコレートで出来た兵隊】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
SPD : チョコレート・コーティング
【溶かしたチョコレート】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : チョコレート・グラフティ
【溶かしたチョコレート】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を自分だけが立てるチョコの沼にし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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●迷宮ショコラティエールのチョコレート工房
お菓子屋さんのドアが開く。そこから出てきたのは一人の少女。
「あらあら、たくさんのお客さん。うれしいわ、うれしいわ!」
その少女……いや、猟兵としての勘が告げている、オブリビオンだ。
彼女はそれはそれはとびきりの笑顔を浮かべて、歌うように声を上げる。
「みんなみんなチョコが大好きなのね。あっちこっちで楽しい声」
オブリビオンはくるくると舞い踊り、その周りに現れたチョコの兵隊も同じようにくるくる回る。
チョコを操るオブリビオン。ここ一帯の迷宮に悪影響を及ぼしているのは、間違いなくこの相手だろう。
「想いを伝える懸け橋に、ちょっと大胆になる一押しに、自分の夢をかなえる幻想に」
猟兵たちへと手を差し伸べる。その表情にはあどけない中にも壮絶な色気を秘めていた。
「さぁ、あなたたちもチョコと共に過ごしましょう。そしてチョコと結婚して、チョコを孕んで、一緒にチョコを育てましょう?」
君たちは確信した。こいつ、放置したらやべえと。
アルテミス・カリスト
「こんな危険な災魔を放置するわけにはいきません!色々な意味で!
この正義の騎士アルテミスが退治してあげます!」
ちゃきっと大剣を構えます。
が、私の身体は溶けかけのチョコレートコーティングで守られているだけなのでした。
これはぴんちです!
「へ、下手に動くとチョコが溶けてしまうので動けませんっ!」
とはいえ、じっとしていても溶けてくるのには変わりなく。
「こ、こうなったら一か八かです!」
【超加速攻撃】で敵に接近し、高速の一撃を打ち込みます。
が、その勢いで剥がれ落ちてしまったチョコ。
「きゃ、きゃああっ!」
危ういところで敵のチョコ攻撃を受けて、チョコまみれになって事なきを得ることができたのでした。
アドリブ大歓迎
●チョコレートをあちこちにたくさん詰められてしまったそうです
「こんな危険な災魔を放置するわけにはいきません! 色々な意味で!」
ただならぬ気配に気圧されつつも、放置していてはこの学園がチョコに支配されてしまいかねない。
「この正義の騎士アルテミスが退治してあげます!」
堂々と名乗りを上げ、アルテミスは大剣を構える。その身に纏うボディラインをくっきりと出したチョコレートの輝きはまさに正義の騎士。……ではなくどこからどう見てもお茶の間に出すことのできない姿。
「ぴ、ピンチです……。下手に動くとチョコが溶けてしまうので動けませんっ!」
正確にはもうすでに体温で溶けかけていてすでに秒読みの段階であった。大切なところだけはチョコが意地を見せて何とか隠れていた。
「ふふふ、もうそんなにチョコと仲良くしてくれるなんて、それとも、私に食べて欲しいのかしら?」
にじり寄ってくるショコラティエ。もし今の状態でチョコを食べられようものなら、その下に隠された大切なところまで戴かれてしまうだろう。
「こ、こうなったら一か八かです!」
覚悟を決め、一気に駆け出す。幸い防具の重みはなく、まるで何も身につけていないような身軽さだった。実際そうなのだが。
しかしその超スピードにチョコレートが耐えきれない、最後の最後までその責務を果たそうと必死にこらえていたチョコレートたちが次々と剥がれ落ちていく。
「あら、ちゃんとトッピングしないとだめじゃない?」
「きゃ、きゃああっ!」
危うくその裸体を大公開するところだったアルテミスを救ったのはオブリビオンだった。チョコレートを剥がすとは何事かと、再度アルテミスをチョコレートコーティングしていく。
「あ、危ういところでし……」
「さぁ、その子はもう動けないわ、おうちに招待してあげなさい!」
チョコレートコーティングをされて安堵のため息を漏らしている隙に能力を封じられたアルテミスは、敵の部下たちにお持ち帰りされるのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
ロート・カニーンヒェン
「チョコは好きだけど、普通のチョコでお願いしますぅ!!」もうチョコの皮膚摂取は嫌でござる!テンペスト・スマッシャーで元凶オブリビオンを直接狙うよ。チョコレートソルジャーはとりあえず後回しで!(アドリブ歓迎です)
●普通のチョコレートを満タン
せいぎの騎士が敵のチョコレートソルジャーたちに捕まっている隙を狙いロートはショコラティエへと距離を詰め、射程に捉える。
「もうチョコの皮膚摂取は嫌だあああ!」
そして魂の叫びとともに胸元から放たれるサイキックエナジーがショコラティエに襲いかかった。
「あら、チョコパック素敵だと思うのだけど、そんなにチョコが嫌いなの、残念ねぇ」
悲しげな表情を浮かべつつ、チョコレートの波を操りサイキックエナジーを打ち消していくショコラティエ。一進一退の攻防となり、ロートは負けてなるものかと力を振り絞る。
「チョコは好きだけど、普通のチョコでお願いしますぅ!!」
ロートの力とともに思わず漏れ出てしまったその叫びは彼女に届いてしまった。
それが勝負の決め手……になったかどうかは不明だが、その叫びに大いに気合が入ったのは間違いない。
「オーダーね! オーダーしてくれたのね!」
「なっ足元が!?」
チョコの波はサイキックエナジーを相殺していただけではなかった。余ったチョコレートがロートの足元を沼へと変えていたのだ。
踏ん張りが効かなくなったことで足を滑らせ沼にはまるロートに、ショコラティエが迫る。
「なかなか素敵な攻撃だったわ、チョコの在庫が減っちゃった。でもいいの、こんな素敵なお客様だもの、たくさんたくさん食べてもらわないと」
彼女は沼に沈むことなく、ロートへとまっすぐ進んでいく。
「や、やめ……もごぉ!?」
拒否の叫びをあげようと口を開いた瞬間、無理やりに注ぎ込まれるホワイトチョコレート。口を閉じようにも硬質なチョコレートでこじ開けられておりなすすべが無かった。
「ああ、そんなに喜んでもらえるなんて、さぁ、チョコに溺れましょう? 安心して、これは普通のチョコよ、普通の意識のままたっぷりたっぷり召し上がって? ほら、あなたの口はもっとたくさんあるんでしょう?」
ショコラティエは、とても朗らかに笑いかけた。
沼の中でロートに何が起こったか、伺い知ることはできない。しかしその活躍により、ショコラティエの戦力がかなり下がったのは確かだった。
成功
🔵🔵🔴
秋山・軍犬
そのチョコへの狂的な情熱!
ヤバげな言動はアレとして理解は…出来るッ!
だからこのカカオの媚薬とか余計な効果の無い
純粋に美味しい良い子のレシピプリーズッ!
明らかにイッてる言動の少女に対し一歩も引かず
己の欲望を叩きつける軍犬に前回、幻覚で騙された
恨みは欠片もない。
自身のフルコース完成への道のりに
この程度の試練は想定済みなのだ…というかチョコはチョコで
とても美味しかったので
むしろ、ごちそうさまありがとうという感じだ。
その雄姿?は少女とは別の方向でアレだった。
恐ろしきは食に対する情熱。
【次回予告】
軍犬の欲望を叩きつけられた少女の運命や如何にッ!
次回!チョコレート狂騒曲!
さあ次回も気合でフードファイトッ!
●ならば喰らい尽くすまで
「そのチョコへの狂的な情熱! ヤバげな言動はアレとして理解は……出来るッ!」
そう、フードファイターとしては、食品一つに情熱を注ぎ続けるショコラティエールの姿勢は賞賛すべきものだった。
「だからこのカカオの媚薬とか余計な効果の無い、純粋に美味しい良い子のレシピプリーズッ!」
軍犬は相手がたとえどれだけやばかろうとも目的は一つだ。
ショコラティエールが叩きつけるのがチョコレートを愛するゆえの欲望ならば、軍犬が叩きつけるのも純粋なる食欲という名の欲望。
「ああ、なんてこと、あなたがいてくれたら、とてもとても楽しいわ!」
彼女はどこを見ているのだろうか。
チョコレートを愛するあまりにチョコレートを愛さないものを憎むようになった少女の成れの果て。
そんな少女の前に現れたのは熱く純粋に、混じりっけなしのチョコレートを求め、理解してくれる人々。
「あんたの作ったチョコはとても美味しかった。ごちそうさまありがとう」
「嬉しいわ! 嬉しいわ! それでもレシピはとっておき。食べて覚えてごらんなさい。混じりっけなしの私の特製の純粋なチョコレート、たくさんたくさん召し上がれ♪」
「望むところだああああああああ!」
今ここに、アルダワの歴史に残るフードファイトが始まろうとしていた。
大成功
🔵🔵🔵
秦田・麻弓
まだ足りないなー…でも動けるからにはお仕事もしなきゃだしなー…ちょっとふらふらだし戻っ…
えっ、なんかすごい色っぽい感じのなんか、えっ、孕っ、えっ。
…ってことは、それなりのことはするってことです、よね
………こ、これも幻覚かなー、困ったなー、まだ抜けれてなかったかー、幻覚ならしょうがないですよねー
とは言っても幻じゃないのは分かってるので、できる限り攻撃で退けます。組み付かれたり捕縛されたりしたら…うん、幻覚に負けたんじゃしょうがないかー
ソルジャーズもおびき寄せたり誘惑したりで、もしかしたらさっきみたいに…それに合体したら大きくなったり強くなったりして…あ、いや、まとめたら引きつけやすいしほら
●幻の国への招待状
猟兵たちが捕まり、沼に沈められる。今はチョコを食うか食われるかの戦いが行われているが勝敗はまだついていない。
そんな仲間の姿を見て期待に胸を膨らませているのは麻弓だ。
「えっ、なんかすごい色っぽい感じのなんか、えっ、孕っ、えっ。……ってことは、それなりのことはするってことです、よね……みなさんあの中では何が……」
もしかしたらまた幻覚かも、とは思いはしたものの目の前で繰り広げられる伝説的なフードファイトの様子は今までの幻とは違うのがわかる。
「どうしよう……まだ足りないなー……でも動けるからにはお仕事もしなきゃだしなー……あ、そっか、チョコを食べるだけでも相手の力を削げるなら……」
その戦いにヒントを得た麻弓は、周辺でショコラティエールのチョコ供給に力を貸しているチョコレートソルジャーズへと狙いを定め、引き金を引く。
攻撃に反応し、数多のソルジャーズが自分のもとへとやってくるのを確認しつつ、少しずつ戦場から引き離していった。
未だ媚薬や幻覚の影響を色濃く受けていた麻弓は、やってきたソルジャーズをも自らの幻の世界に誘っていく。
「兵隊さん、私もあなたたちのホワイトチョコレートをたくさん食べたいんです……」
その言葉がわかったのかどうかはわからない。しかし合体して3体の屈強なチョコレートソルジャーとなった彼らが、麻弓へと向かったのは事実。
彼らに森の奥へと運ばれて行った麻弓がどうなったかはわからないが、かなりのソルジャーズが戦線を離脱したのだった。
「いっぱい……くださいね」
成功
🔵🔵🔴
アヤカ・ホワイトケープ
よし、燃やしましょう!跡形もなく焼き尽くして焼きチョコにしましょう!!
大体この災魔のせいなんでしょう?だから学園の平和のためにも、やりましょう。
…いや、やるわ(真顔で)
チョコで出来た兵隊とか、溶かしたチョコを飛ばしてくるようだけど【見切り、第六感】で回避をしつつ、わたしの【燃え盛りし炎の歌】で火力を集中し、溶かすか蒸発させるわ
迂闊にアレを口にしてしまったら、多分何か大切な物まで失いそうになるからそれだけは気を付けないと…
さっきのアレは思い出しただけでも…うう、ゾッとするわ…
わたしにそんな趣味なんてないし、そもそも音楽教室の子達はみんな小さい子ばかりなのに……
ホントになんなのよ、もう…
●想いを形に変える炎、そしてチョコ
「よし、燃やしましょう!跡形もなく焼き尽くして焼きチョコにしましょう!!」
アヤカの瞳に燃えるは怒りか使命感か。
「大体この災魔のせいなんでしょう?だから学園の平和のためにも、やりましょう。……いや、やるわ」
未だにショコラティエールは仲間と戦っている。ならば周りのチョコを抑え込む方が今は得策。
燃える想いを歌声に乗せて、広がっていく赤い炎。
あちこちから漂う香ばしい焼きチョコの香りが辺りを包み、ショコラティエールの作った沼を蒸発させる。
ソルジャーズもあるものは焼きチョコに、あるものは溶かされて地面に染み込んでいく。
「迂闊にアレを口にしてしまったら……」
その光景を見ながら冷や汗を流す。きっとなにか、大切なものを失ってしまう。それは防がなければならない。
アヤカの活躍によりチョコレートソルジャーズはほぼ壊滅した。
これであとはショコラティエールのみと考えながら、先ほどのことがふと脳裏によぎる。
あの幻想はほかの猟兵の影響か、もしくは女子生徒のせいに違いない。自分にそんな趣味があるわけはないし、なにより私の音楽教室の子たちはみんな小さな……。
ぴとっ、と何かが手に触れる。
ぎゅっ、と何かが足に抱きつく。
くいくい、と何かが服の裾を引っ張る。
そして肩に何かが飛びつき、耳元で、囁く。
「せーんーせー……あーそびーましょー……♪」
成功
🔵🔵🔴
●真理への到達者
一人のフードファイターが倒れた。
その顔は全てを理解し、悟った顔。そう、彼はレシピを完全に理解したのだ。
ショコラティエールは自分が試合には勝ったが、勝負には負けたことを悟った。
サイコ・クレイリリィ
ほむ、チョコと結婚して、チョコを孕んで、一緒にチョコを育てるですか。
そして、互いに癒し愛食べ愛う生活……悪くないかもしれません。
ですが、その生活には相性がよくないと長続きしません。
相性の確認が必要です。
そんなわけで味見をしましょう。
なに、サラマンダーよりは早いですがサイコヒーリングで即回復できるので回数には自信がありますとも。
美味しくいただきます
●元気なチョコが生まれました
敗北感に苛まれるショコラティエールの元へと近づいていったのは一人の妖狐……サイコであった。
「ほむ、チョコと結婚して、チョコを孕んで、一緒にチョコを育てるですか。そして、互いに癒し愛食べ愛う生活……悪くないかもしれません」
急に耳元で囁かれた声にショコラティエールは振り向く。
そこにあったのは狂気を孕んだ笑顔。
「ですが、その生活には相性がよくないと長続きしません。つまり、相性の確認が必要です」
そんなわけで味見をしましょう、そう語り、サイコはショコラティエールへと熱い抱擁を交わす。しかし彼女も好きなようにやられはしなかった。
「味見なら、とっておきを用意するのだわ!?」
残り少なくなった力を振り絞り、数多のチョコレートソルジャーを重ね合わせる。
そうすること現れたのはもう一人のショコラティエール。彼女はそれを身代わりに抱擁から逃れたのだ。
「安心して、その子は『なにもかも』私と同じなのよ。それに、ちょっとやそっとじゃ溶けたりしないわ、たっぷりしっかり味見して?」
とても妖艶な笑みを浮かべた本人を真似るように、変わり身も笑みを浮かべ、サイコをしっかりと抱きしめる。
「ふふふ……おいしくいただきます……」
至近距離でショコラティエール特製の幻覚媚薬チョコの香りにその身を包まれたサイコはそのまま店の中へと消えていった。
一見余裕のように見えるショコラティエール。
だが、ただでさえ少ないチョコレートを大量に掛け合わせたことで、後わずかで在庫が底をつくところまで来ていた。
成功
🔵🔵🔴
シェルティリア・ヴァーシュ
アドリブ&絡み歓迎ですわ!
「あ、あなたがこんなとんでもないチョコレートの原因ですわね!」
許せませんわ! と激おこです!
愛剣を抜き戦闘態勢に入ります
「な、なんだか危ないですわ!」
ちょっと言動があれなのに遅れて気づきます
でも決してチョコレートなんかには負けたりしません!
ましてやチョコレートでコーティングなんかされて飾られたりしませんわ!
「ここですわ!」
必殺のユーベルコード始動の蹴り技を放ちますわ!
え?スースーしている原因?私には分かりませんわ!
●ちょっと過激なだけで実は乙女の味方です
「あ、あなたがこんなとんでもないチョコレートの原因ですわね!」
熱い攻撃を紙一重で回避したショコラティエールだったが、猟兵たちの猛攻は止まらない。
いろいろと危険な目にあってきたシュエルティリアも、怒りを露わにしてショコラティエールへと斬りかかる。
「とんでもない? あら、結構お楽しみだったと思うのだけれど、照れ隠しかしら。かわいいわ、かわいいわ? 素直になれない子には熱い愛を注がなきゃだわ?」
斬撃をかわしながら熱い視線を向けてくるショコラティエールに、ぞくっと背筋が凍るような悪寒を感じるシュエルティリア。
「な、なんだか危ないですわ!?」
しかしだからといって止まるわけにはいかない。このまま放置しておけば、あちこちに風紀が大変乱れるチョコレート像が乱立するに違いない。もしかしたら自分もチョコレートコーティングして飾られて皆から注目を集めてしまう可能性もあった。
想像をしてしまい顔を真っ赤にしながらも、シェルティリアは隙を伺い、なんだか下半身がすーすーしているなと感じながらも攻勢をかける。
「ここですわっ!」
裂帛の気合を見せ、高速の蹴りを放つ。その一撃は確かにショコラティエールを捉えた、が。
「いけないわ、いけないわ? おしとやかな淑女(レディ)がそんな大胆なことをしてはいけないわ?」
その蹴りを受け入れながら、追撃をチョコレートソルジャーズで受け止める。
ショコラティエールは本当に心配そうな顔を向けていた。
「だからこれはプレゼント、チョコの下着なんて、とってもおしゃれと思わない?」
「きゃああああああ……あ、あ?」
大きく開いた足の間にチョコレートを叩き込まれる。
しかしそれはとても暖かく、不思議とスースーしていた何かがおさまった気がした
成功
🔵🔵🔴
アリス・フォーサイス
このダンジョンのチョコを作ったのはキミなの?
すごく興味あるなあ、食べちゃいたいよ。
いいよね?情報収集は重要だもんね。行動の癖とか攻撃の予備動作とか、みんな知りたいでしょ?
溶かしたチョコレートをとばしてきたら、見切って、ファデエフ・ポポフゴーストでよけるよ。この攻撃、チョコを固めて動きを封じるものだよね。もし、よけきれず、チョコがかかっちゃったら、火属性の魔法で溶かして落とせば大丈夫だと思う。
隙を見せたら全力魔法をぶつけるよ。固めちゃえばチョコもとばせないだろうし、こっちは氷属性の魔法を使おうかな。
「ごめんね、チェックメイトだよ。」
●アリスの食べ物
踊るように回りながら、再度ショコラティエールは距離を取る。
その顔はとてもいいことをしたという満足感で溢れていた。
「このダンジョンのチョコを作ったのはキミなの?」
いつのまにかショコラティエールの前に立っていたアリス・フォーサイスの言葉は確認である。
ここまでの情報、言動からして間違いはないだろう。案の定、ショコラティエールは笑顔で頷く。
「もちろんだわ、いろんな人に食べてもらえるように色々工夫してみたの、みんな食べさせあって幸せね、幸せね!」
「すごく興味あるなあ、……食べちゃいたいよ」
アリスの食べるというのは情報のことだが、ショコラティエールにとって食べるとはチョコの事。
「まぁ! 遠慮なんてせずにお食べになって? あなたのような可愛い子だもの、とってもとっても歓迎するわ?」
「ふふ、そういうだろうと思って、先に食べさせてもらっていたよ!」
そう、今までの戦いの間、アリスは量子化してあらゆる情報を集めていた。
相手の攻撃、回避時の動きの癖そして、チョコの在庫量。
「あら、手癖の悪い子ね? そんな子にはお仕置きしなきゃ!」
規模が小さくなってきたチョコの波がアリスに迫る。縮小した規模を計算に入れ、難なく躱す。
「これで整合性も取れたね、さぁ、覚悟してもらうよ?」
熱気にあふれていた一帯に、冷気が漂い始め、溶けていたチョコレートを固め始まる。
それは地面に染み込んだと見せかけて循環、再利用されていたチョコレートの流れを抑え込み、戦力の補給を遮断する。
アリスは分析の結果、少しずつ増えていた在庫の正体を見抜いたのだった。
「冷やすのには……まだ早いわ?」
口調はそれほど変わらないショコラティエールだったが、その顔にはだんだんと焦りが見え始めていた。
大成功
🔵🔵🔵
瓜生・コウ
チョコレートのことは好きだけど、適切な距離が必要かな…って、喰いすぎると太るし、肌も荒れるしな。
コーティングされないように距離を取り、動きながら銃を速射、チョコレート兵士の数を確実に減らしていくのがオレの仕事か。
動きを封じるために自分以外の移動を制限するチョコ沼を作り出した? それが狙いだ!
…甘いな、チョコレートだけに? その沼はオレが【レプリカクラフト】で作ったニセモノだぜ、仕掛け罠は精巧に複製できるからな。
動きを止めたら…チョコレート工房にはチョコを加工するのにいい道具もあるだろう、オレのなけなしの造形センスで、こいつの内面の狂気に相応しい形にしてやろう…ふんぐるい、いあ、いあ…。
●褐色に濁った液体は見極めにくい
「おかしいわ、おかしいわ? みんなチョコレートが大好きなのに、なんで流れを止めちゃうの?」
心底疑問そうな顔を浮かべるショコラティエールに、コウは困ったように話す。
「チョコレートのことは好きだけど、適切な距離が必要かな……って、喰いすぎると太るし、肌も荒れるしな」
「いじわるだわ、いぢわるだわ? チョコレート目的のための致し方ない犠牲なのだわ?」
女の子は甘いお菓子でできている。そう思い込んでいるのだろうか。
実際ショコラティエールは甘いチョコレートの化身とも言え、それを体現している存在ではあるのだが。
「残念ながら、犠牲になるつもりはないからな!」
距離を取ったまま銃口を向け、引き金を引き続ける。
まだいくつか残っていた沼を活用してチョコの在庫を増やそうと、ショコラティエールはわずかな手勢を犠牲にしながらチョコの沼へと飛び込む。
「……!? 違うのだわ!? これは、これはチョコではないのだわ!?」
「甘いな……チョコレートだけに」
バランスを崩し、転倒したショコラティエールにニヤリと笑う。
「こっちはおしるこ、あっちはコーヒー! 酷すぎるのだわ!! 横暴なのだわ!!」
何か適当な飲める黒い液体をと思って作ったが、どうやらそこが気に食わなかったようだ。
流石にとても恐ろしいことが行われている熱気に包まれているチョコレート工房の中に入ることは憚られたためそこまでとなったが、コウの策略によりショコラティエールの動きは見事に封じられたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ゾーク・ディナイアル
「キャハハハハハ!チョコを孕むってどうやるのさぁ!ボクにチョコを突っ込むつもりぃ?
面白いお姉さんだねぇ!」
☆戦術
SPD勝負
妖剣解放で超スピードを得て攻撃開始。
「バラバラにして食べてあげるよぉ!」
神速で縦横無尽に駆け、四方八方から『怪力』で妖剣を『二回攻撃』で振るい無数の衝撃波を殺到させる。
反撃は『見切り』で華麗に回避してすかさず『カウンター』で斬り刻む。
「可愛い女の子にも容姿なくヤっちゃうんだなぁ、これが!」
傷口が増えて怯んだら素早く近接して苦悩の梨を突っ込み、魔力を送り込んで『傷口を抉り』内部から身体を破壊!
「安心してぐちゃぐちゃになってねぇ、後で食べてあげるから!キャハ!」
※アドリブ歓迎
●彼女の中身
「キャハハハハハ! チョコを孕むってどうやるのさぁ! ボクにチョコを突っ込むつもりぃ? 面白いお姉さんだねぇ!」
動きが止まったとあればその機会を逃すすべはなかった。ゾークは妖剣の力を引き出し瞬時にショコラティエールを間合いに捉える。
「そうなのよ? そうなのよ? あらあらあなたはしらないの? 私みたいにチョコになって、意中のチョコと一つになれば、あなたもチョコを産めるのよ?」
ショコラティエールは本気でそう思い、本気でそう語っていた。
「本当にチョコだっていうなら……バラバラにして食べてあげるよぉ!」
沼にはまらぬ様、跳躍しながらの縦横無尽な刃の群れ。反撃の動きすらも利用して、容赦なく切り刻んでいく。
「可愛い女の子にも容姿なくヤっちゃう……ん?」
そこまできて違和感を感じた。ショコラティエールから噴き出しているもの、それは血ではなく……。
「キャハハ! どういうことだい、本気でチョコでできてるってぇ?」
そう、それはチョコだった。彼女から出ているのは、チョコ。
偽物というわけではないだろう。本当にチョコレートと一つになってしまったとでもいうのだろうか。
「その正体、見せてもらうよぉ!」
チョコを吹き出す傷口に、『苦悩の梨』をねじり込みながら返りチョコを浴び、感じる。このチョコの濃度は並みじゃないと。
浴び続けると危険と判断し、一気に魔力を込め内部から相手の体を崩壊させる。
そして起こったのは圧縮し溜め込まれた蒸気が一気に解放されたかの様な大爆発。
至近距離で浴びたゾークは空気そのものがチョコになった感覚を覚えながら、再度偽物の幸せへと誘われていった。
「ひどいのだわ、ひどいのだわ、せっかくおっきくなったのに。そんなあなたにはとびっきりの夢をプレゼント。目が覚めた時の絶望が大きい様に、とってもとってもあまーい夢を……」
大成功
🔵🔵🔵
●本当のショコラティエール
チョコの大好きな女の子がいた。
少女はチョコを食べ続けられる様に、たくさんたくさん頑張った。
少女はチョコを食べ続けても大丈夫な様に、たくさんたくさん頑張った。
それでも周りはわからない、彼女の想いがわからない。
だから少女は次第に一人になった。
少女に周りにはチョコばかり。
なんでだれもいないの?
チョコレートは美味しいよ?
みんなも一緒に食べようよ?
みんなで食べたら美味しいよ?
……美味しいよ、ほんとだよ、一人で食べてもおいしい(さみしい)よ?
ニィナ・アンエノン
にぃなちゃんチョコ好きだけどそこまでじゃないかな……
可愛い女の子で気は引けるけど仕方ないな、やっちゃおう☆
溶けたチョコレートは【ダッシュ】でなるべく回避!
近付いたらスパナで【気絶攻撃】を狙うよ!
【グラップル】があるからチョコをかわしながら攻撃だって出来る……はず!
でもスパナで殴り殺すとかちょっとアレだし……最後はガジェットにお願いしよう☆
何かチョコレートに強い機械とかあったらでてこーい!あるかな?ないかも……まぁなんか出てきて!
●新物質チョコレート粒子の研究が待たれる
爆散したショコラティエールの中にいたのは、ほぼ変わらない、いや少し幼くなったショコラティエール。
自分自身をチョコで纏う。それが彼女の言うチョコと一つになると言うことだったのだろうか。
「にぃなちゃんチョコ好きだけどそこまでじゃないかな……」
より一層狂気じみた笑みを浮かべるショコラティエールにニィナは冷や汗を流す。
「ええそうよ、みんなみーんなそういうの。なんでみんな好きなのに、好きじゃないなんて意地悪言うの?」
「……っ、可愛い女の子相手には気がひけるけどっ」
ショコラティエールは爆発的に増えたチョコレートを解放し、ニィナへと襲いかかる。
「仕方ないな、やっちゃおう☆」
全速力で駆け出し、チョコレートを躱していく。威力こそ向上しているものの、その狙いはかなり荒い。しかし、だからこそ近づくことも難しかった。
「だったらもう、お願いしてみるしかないよね!」
ニィナ自身も何が起こるかわからないガジェットが要請を受けた事を認識し、激しく光り輝きあたりを白く染めていく。
「あ、あれ、そんな機能付いてるんだっけ!?」
「まぶしいわ、まぶしいわ!」
ニィナが困惑し、ショコラティエールが目を庇う間にも、ガジェットはその姿を変えていった。
そして現れた姿に、ニィナは更に戸惑いを深めることとなる。
「……えっと、扇風、機?」
「Yes,ma'am!」
ものすごく元気よい答えだが、口調が早すぎてなんといっているかよくわからない。
「えっ、なんて、えっ!?」
静かに、しかし激しく回り始める扇風機。それは、辺りに漂っていた空気中の濃密なチョコレート粒子を吹き飛ばし一帯を正常化していく。
「そんな、私のチョコレートたちが! ひどいわひどいわあんまりだわっ!」
よくわからないが、相手に効いているのは間違いなかった。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
アドリブ・絡み・連携歓迎
心の芯が折れない限り好きにどうぞ>PLより
『本当に随分と悪趣味で気持ちの良い幻想を見せてくれたものね…』(体の奥では影響が強く残っている。気持ち良い発言は無意識)
これ以上チョコを増やされてはたまらない…とっとと片付けましょう
【縛鎖】にて召喚した無数の鎖を操り戦う
”戦闘知識”で敵の動きを”情報収集、見切り”封じ、仲間のサポートをするよう動く予定。
兵隊は”ロープワーク”技能を応用し縛りあげ拘束、
溶かしたチョコには薙いで叩きつけ、”衝撃波”を交えては吹き飛ばす
彼女自身も縛りつけてチョコを作れないように
本当は縛られる方が好きなのだけど…(無意識の思考・呟き)
●とてもとてもあまくてしあわせな、悪夢
「本当に随分と悪趣味で気持ちの良い幻想を見せてくれたものね……」
濃密なチョコレート粒子の巻き添いをくらい、再度夢へと誘われかけていたユイは激しい風に意識を取り戻す。
「またチョコを集めさせる前にっ」
体の奥の熱に抗いながら、無数の鎖を戸惑うショコラティエールへと向かわせる。
仲間からの情報や今までの動作を踏まえ、守ろうと身を呈してくる残り数体までに数を減らしたチョコレートソルジャーズを無力化する。
そしてショコラティエール自身にも、捕縛と停止の2本の鎖が届いていた。
「私を縛るの? なんで、どうして、また私が、チョコを求めたから?」
ユイをキッと睨み、弱くなったはずの、しかしそれでも恐ろしい力で鎖を引いてくる。拮抗する鎖の引き合い。しかし、不意に鎖が緩み、たたらをふむ。
ショコラティエールが力を利用し、ユイへと全速力で走り出してきたのだ。
「しまっ
……!?」
「封じることができるのは、あなただけじゃないのよ?」
鎖がチョコレートに侵食され、うまく解除ができないまま、自らの鎖に絡みつかれるユイ。負けじと鎖を操り、お互いを縛り合うことで距離が近づいていく。
「こんなに近づいて、嬉しいわ、愛しいわ?」
ユイが最後に覚えているのは少女の妖艶な笑みと、唇が何かにこじ開けられた後感じた甘い感触だけだった。
成功
🔵🔵🔴
久遠・翔
うわー…この人思考がヤバイ…チョコ狂いになるとこうなるんっすかね?(汗)
…それにしても体が変っす…なんかバランスが取りづらい?
もしかして…太った以外にも何か原因が?まさかと思うっすけど、胸とかお尻が大きくなってないっすよね?ウルフシャさんレベルになると高速戦闘に支障が出るんっすけど…
そして何故だ?オブリビオンが熱い視線送ってくるんっすけど?そして俺の足場いつの間にかチョコで固められているんっすけど?
何で舌なめずりしながら来るんっすか!?ちょっ、やめむぐぅ!?(口移しでチョコを流し込まれさらに体に異変が、ついでに無自覚の使役術が勝手に発動してショコラティエールを従魔にしようと蠢く)
●例えそれが偽物の想いだとしても、預けてみたいと感じたから
「うわー……この人思考がヤバイ……チョコ狂いになるとこうなるんっすかね?」
とろんとした顔で鎖を引きづり、ショコラティエールは翔へと目線を向ける。なんだかバランスがおかしくなってきた体を持て余し、困惑する。
「うふふふ、おねえさん、おねえさん、たくさんたくさんのんだのね? きっとたくさんの女の人が望んだ夢のチョコレート、たくさんたくさんのんだのね?」
夢の中にいるように、同じ言葉を繰り返し、ふわふわ笑って近寄ってくる。
「ま、まさかと思うっすけど、そのいろいろおっきく?」
お姉さんと言われ戸惑いつつもふと脳裏をよぎった、とある人物。
このままあのレベルまで成長してしまうと、高速戦闘をはじめとした色々な活動に支障が出かねない。
「ええ、ええ、そう聞いたらみんなみんな喜んでくれるの、できればチョコだけで満足して欲しいのにね」
翔とショコラティエールの視線が絡む。
「……えっ、えっと?」
そして困惑する。元から様子がおかしかったが、更に様子がおかしい。
こちらが恥ずかしくなるほどの熱い視線、それは彼女が本来チョコレートだけに向けていたはずの情熱。
「あなたいいわ……凄くいい、一緒にチョコレートを作ってくれるととってもとっても素敵だわ……」
後ろに下がろうとして、なぜか動かない足を見る。
いつのまにか足がチョコに固められている。どこにこんなチョコレート力が残っていたというのだろうか。
「何で舌なめずりしながら来るんっすか!?ちょっ、やめむぐぅ!?」
今までの比にならない濃いなにかが体を駆け巡る。
熱い、熱い、体が熱い、はちきれそうで、気持ちよくて、それはまさに夢のような、淫獄のような。体の奥底からなにかが込み上げてくるような感覚に抗いながらも、やがて意識が沈んでいく。
「おねえさん、おねえさん、すごいのね、わたし、かなり持っていかれちゃった……いいわ、あげる、もうわたしにはいらない子だから……元気でね」
ガクガクと体を震わせ最後の意識が消える直前、そんな言葉を聞いた気がした。翔の傍には小さな小さな人影が……。
大成功
🔵🔵🔵
ソフィーヤ・ユリエヴァ
はら、む……ってやっぱりそういうことをそういう(どういう?
聖者的にイケナイですわ!あと結婚するならチョコより貴女がいいですの!
こほん。信徒の視線が痛いので、真面目に参りますわ
まずは邪魔なチョコの兵隊を、両手の白と黒百合の少女人形を手繰り迎撃しますの
そして懐に飛び込み、【黒百合の祝福】で見つめて魅了ですの
抱き付いて聖痕の破魔の光をダイレクトに伝えますの(ぎゅぅ~と抱きしめて全身で伝え
チョコへの愛情……なら、私ごと食べてくださいまし?(迷宮入口の媚薬入りチョコを頬に塗り誘惑
チョコを手ずから食べさせてくれるならウェルカムですの!
一緒に味わいましょう?
腰砕け……倒れるまで離しませんの(破魔の光注ぎ続け
●けっこん
「はやく、はやく、けっこんしなきゃ、たくさんたくさん、チョコを産まなきゃ……」
ショコラティエールは歩く。身にまとうチョコレートは底をつき、残るはチョコへと思いのみ。
「産む……はら、む……ってやっぱりそういうことをそういう……」
一体どういうことかはわからないがゴクリと唾を飲むソフィーヤ。
「聖者的にイケナイですわ! あと結婚するならチョコより貴女がいいですの!」
弱々しさも伴い始めたショコラティエールに感極まったのだろうか。
信徒の冷たい視線を背に受けながらもソフィーヤは真っ直ぐに歩み、正面から見つめ、抱き締める。
「チョコへの愛情……なら、私ごと食べてくださいまし?」
顔が触れそうな至近距離、体の熱で、熱い視線で、甘い言葉で。
本来ならば自分が行なっていたことを逆にぶつけられ、ショコラティエールは戸惑う。
「……えっと、ちょこ、たべる?」
「チョコを手ずから食べさせてくれるならウェルカムですの! 一緒に味わいましょう?」
「……!?」
その言葉に驚愕しながらもにへっとした笑顔を浮かべて、ショコラティエールはチョコをソフィーヤの口へと運ぶ。
「ありがとう、これが最後のチョコだから、わたしは、わたしはたくさん食べたから、あげるね?」
ソレを口に含んだ途端、ソフィーヤは体を震わせる。
甘く、ほろ苦く、神がかったバランスのチョコレート。しかしそれは、今までのショコラティエールが最後の最後まで凝縮された、媚薬も幻覚もいっぺんに詰まった災厄のチョコ。
「悪気はないの、あなたに、わたしを全部食べて欲しかったから、これで、けっこん、だね」
——だって、けっこんって、自分の全てを捧げることなんでしょう?
あまりに一気にきた様々な波に翻弄されて、なにが起こっているか把握しきれないままだったソフィーヤだったが、最後のその笑顔だけは、なぜかはっきり覚えていた。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・セカンドカラー
可愛い子ちゃんキタコレ☆もう、真なる夜の到来に捕らえてちゅっちゅぺろぺろするしかないわね♪
タルパでわたしのTS男の娘分体も送りこみましょう。ああ、ショコラティエールちゃんが実はついているならパー璧なのに。
濃厚な口付けでエナジードレインしながらラブフェロモンとマインドジャックでメロメロにしてワンダフォーランドにお持ち帰りしたいわー☆
残念ながらオブビリオンはペットに出来ないから、お持ち帰った後は妄想世界に監禁 してエナジー吸い付くしてコロコロするしか道が無いのが残念だわー。
●消えた迷宮ショコラティエール
学園に平和は戻った。
混沌とした迷宮も次第と元の様子に戻っていき、チョコレートは残っても通常のものばかり。
上等なカカオは残ったらしいがそれぐらいだった。
迷宮ショコラティエールは結局どうなったと聞いた者に、とある猟兵は笑顔でこう答えたという。
「あの子ならわたしの中で生きてるわ☆」
●最後はどうか甘い夢の中で
いつのまにか立っていたのは、なにがどうなっているのかよくわからない不思議な世界。
呆然と立っていたショコラティエールへ手を差し伸べたのは、一人の少女のような少年となったアリスだった。
「可愛い子ちゃん、いらっしゃい」
「どこなのかしら、なんなのかしら? なんだかとっても不思議なところね」
手を取りながら問いかける。さっきまでは森の中にいたような。さっき、あれ、さっきってなんだっけ。
「怖がってるのね、大丈夫。すぐにとろけちゃうから」
輝く笑顔を向けてくる。とろけるとろける、それはいい。
「チョコレートみたいに?」
そう、大好きなものと良く似てる。
「そうチョコレートみたいに」
微笑みながらキスをする。何かが失われていくような気もするが、それはそれで気持ちがいい。
舌を絡ませ抱き合って、だんだんなにも考えられなくなってくる。
ああ、そうか、そうなのか。
「あなたがわたしのさいごなのね?」
ショコラティエールの笑顔のままのその言葉に、アリスは同じく笑顔で返した。
「あなたの大好きな、甘い甘い世界を、ずっと見せてあげるわね♪」
●甘い甘いお祭りの前夜祭
異変は解決すれど、女性たちの戦いは始まったばかりだ。
戦いの中では様々な噂が錯綜する。
迷宮でさらにすごいカカオがあるらしい、あの場所で取れる砂糖は一味違う、あの果実を絞って混ぜると意中の人が夢中になってくれる……等々。
真偽は定かではない。ただ、ある小人を連れた転校生に頼めば、体のコンプレックスや想い人と相思相愛になれるチョコレートをもらうことができる、などという噂が流れ、一時期大きな騒ぎになったらしい。
「たのしいわ、たのしいわ、みんなちょこがだいすきなのね!」
「おい、いいから逃げるぞ!?」
大成功
🔵🔵🔵