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迷宮災厄戦③〜イタズラうさぎは駆け回る

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦



『ウサっ!』
『ウサウサーっ!』
 夕闇に支配された不気味な森を、何体ものオブリビオンが駆け回る。
 一見バニースーツを着た少女に見える『彼』等の腕に見えるのは、カメレオンを思わせるような伸縮自在の舌。
 その本来存在しない筈の器官を使い、木々の枝を高速で飛び渡る彼らの表情はご機嫌だ。
『この舌、使いやすいウサ!』
『これなら猟兵たちにも勝てちゃうウサ? イタズラできるウサ?』
『『『楽しみウサー♪』』』


「と、いうわけでっ! 今回みんなに向かってもらいたいのは、ゆうとろどきの森って戦場だよっ」
 エスペラ・アルベール(元気爆発笑顔の少女・f00095)が、地図上に描かれた森を指し示す。
 アリスラビリンスにおいて始まった、三つ巴の戦い。
 その戦いを制するための第一歩となる戦場の一つ、それが、この夕闇の支配する森だ。
「この森にいるオブリビオンは、本来の能力に加えて体の一部を移植されているんだ」
 今回の相手には、右腕の辺りに伸縮自在の舌が移植されている。
 この舌を使って木々の間を飛び回ったり、相手を絡め取って動きを封じてくるなど、普段よりも厄介な相手となることは違いない。
「一体一体の力はそれほど高くないから、舌にさえ気をつければ十分有利に戦えるはずっ!」
 必要な情報を伝え終え、エスペラは小さく拳を握り。
「この戦いの行方によっては、今まで救ってきた世界も再び危険に陥ってしまうかもしれない……ボク等にできる限りのことを、頑張ろうっ!」


芳乃桜花

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1章のみで終了となりますのでご了承ください。

 始まりましたアリスラビリンスでの大一番、張り切っていきましょーっ! 芳乃桜花ですっ!
 今回の相手は右腕からカメレオンのような舌を生やしたイタズラうさぎ達。
 プレイングボーナスは『「不気味な身体部位」への対抗手段を考える。』となっております、舌での移動や拘束などを防ぐ手段があれば、有利に立ち回れるので参考にして頂ければっ。
 それでは、皆様のプレイングお待ちしておりますっ!
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第1章 集団戦 『イタズラ好きなウサギさん』

POW   :    大怪獣ウサゴンだウサ~ッ!!
【自身の身体】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
SPD   :    逃げるが勝ちウサッ♪
技能名「【逃げ足】【ダッシュ】【ジャンプ】【残像】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ   :    子供からやり直しちゃえウサッ♪
【首から下げた懐中時計】から【周囲の時間を巻き戻すサイキックウェーブ】を放ち、【対象の肉体、精神年齢を急速退行させること】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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備傘・剱
舌、ね…
つまり、味が解るって事でいいんだな?
ならば、こういう手はどうだろう

調理開始、発動
キャンプでそこら辺の植物やキノコの中から、毒や味がきつそうなのを選んでこっそり調理
味?知ってるか、最高の味を知るものは、最低の味もまた、知ってるという事を…
それを体の彼方此方に仕込んでおけば、な
舌が絡まった時にその味が解るってもんだ

悶絶してる隙を狙って、誘導弾、衝撃波、呪殺弾、頭の上の一足りないのダイス攻撃で攻撃しつつ、接近して一体一体、止めを刺してくれるわ
逃げ出そうとした奴には、結界術と念動力で一瞬でも足止めできれば、スナイプで足を攻撃して機動力を削ぐこともできるだろうぜ

アドリブ、絡み、すきにしてくれ




 森の中を歩く男が一人。
 その男、備傘・剱(絶路・f01759)の表情からは思考を読み取ることができないが、彼の上方―――枝葉に紛れて接近してきたオブリビオンにとって、そんなものは元より興味がない。
『先手必勝ウサー!』
 辺りを注視していたようだが、人体にとって真上はどうしても死角となる。
 故に、剱が彼らの奇襲をかわせる道理はなく、彼の体に右腕から放たれた舌が絡みつき。
「舌、ね……」
『う、さ?』
 ―――なんだ、これは。
 オブリビオン達の思考が、未知の感覚に支配される。
「つまり、味が解るって事でいいんだな?」
『あ、あ……!』
 剱は言葉を続けるが、こちらの言葉を介する余裕など、既に彼らには残されていないはずだ。
 彼は猟兵であると同時に、酒場を切り盛りする料理人としての一面も持っている。
 加えて、現在その腕前はユーベルコードによって格段に跳ね上げられており、ここに至る道中で様々な植物やキノコ類を調達していた。
 まあ、つまるところ、何が起こったかと言うと。
「知ってるか、最高の味を知るものは、最低の味もまた、知ってるという事を……」
『まっっっっっっっずいウサァァァァァァ!!!?』
 彼の全力を持ってして『不味く』作られ、体のあちこちに仕込んでおいた料理が、オブリビオン達の味覚を破壊したのである。
 そうなれば、後に残るはあまりの衝撃に右腕を抑えながら悶え苦しむウサギ達。もはや戦う気力など残っていない彼らへと、剱は容赦なくガントレットを向け。
 誘導、衝撃、呪殺、妖怪一足りないのダイス。様々な力の込められた弾丸が放たれれば、狙い違うことなくオブリビオンを撃ち抜いて―――なんか変なの混ざってた。今回は十分過ぎる程に足りてました。
 逃亡を試みた相手も、彼の結界術と念動力により呆気なく捉えられ、程なく辺りの殲滅が終わり剱は深く息を吐く。
「こういうのも、飯の力って言うのかね」

大成功 🔵​🔵​🔵​

花羽・紫音
【ソロ希望】【アドリブ歓迎】

「イタズラ兎には正義のお仕置きが必要ね」
イタズラウサギに真正面から近づいて格闘戦を仕掛けると同時に【鈴蘭の嵐】で攻撃を仕掛けるわ

でも、舌による拘束で封じられた上で【子供からやり直しちゃえウサッ♪】を受けてしまい、おませで勝気な幼女にされてしまいそう……そうなったらたっぷりと色々なイタズラをされて泣かされてしまいそうですわ

そして最後は、どこかへとお持ち帰りされるかも




「イタズラ兎には正義のお仕置きが必要ね」
『ウサっ?』
 オブリビオン達へと、真正面から挑む者がいた。
 花羽・紫音(セラフィローズ・f23465)、美しい純白の翼を携え、ヒーローの衣装を纏うその姿は、イタズラ好きの彼らから見ても息を呑む程。
「いくわよ!」
 手近な個体へと駆け出し、繰り出した拳は呆気なく避けられてしまう……が、それも折込済み。
『ウサァ!?』
 彼女の身につけていたガントレットが大量の鈴蘭の花びらとなり、周囲のオブリビオン達へと襲いかかる。
 花弁による殺傷力など微々たる物だが、鈴蘭の持つ毒の致死性は非常に高い。何体もの個体を行動不能へ持ち込むことに成功した。
 しかし、それだけではオブリビオンを倒すには至らない。無事だった個体の放つ舌が彼女の体を拘束すると、同時に懐中時計から放たれたサイキックウェーブが紫音を襲う。
「くっ! この、程度……で……?」
 負けるものかと歯を食いしばるが、急速にその力は失われ、残ったのは子供の身体。
 ぶかぶかの服やブーツに絡まりながらへたり込みつつも、持ち前の勝ち気さからオブリビオン達を睨みつけるが、この状況では彼らの加虐心を煽るのみ。
『ウサウサ、なにして遊ぶウサー?』
「きゃっ、ちょっと、やめなさいよ!」
『とりあえず隠れ家にでも運ぶウサ』
「離しなさ……あっ、服だめ、返してぇ!」
『楽しいイタズラタイムウサー♪』
「やっ、変なとこ、舐めないで……っ」
 子供の力で叶うはずもなく、荷物を運ぶように抱え上げられてしまえば抵抗する術はない。
 あれこれイタズラされつつ、彼らのアジトへ運ばれた彼女がどうなったのか、それは本人にしかわからない……。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

モン・サンシン
みゃふふ、イタズラ大作戦の時間の時間だー!

筋斗雲(ポポゥチョ)に乗って『空中浮遊』『空中戦』を利用したり利用しなかったりでかく乱狙いつつ『びっくり!小骨だらけの魚の切り身』で切り身を舌めがけて投げつつ攻撃されたときにも備えて相手が飲み込んでしまいそうな位置に付けるトラップ用袋にも少し仕込み、あわよくばコショウや唐辛子も投げる。
「イタズラにはイタズラ、舌には嫌そうなものに限るみゃ」
しかし内心では人をダメにする枕で済ませたいが相手はオブリビオン、ならば全力でイタズラをするに限るのである。
さらに一か八かで切り身を内側に隠したにんじんをいくつか仕掛けてみたりと対抗心バリバリなモンであった…。


リリスフィア・スターライト
何かと厄介な能力を持っているウサギさん達が相手なんだね。
下手に正面から挑んでも翻弄されそうだし、
奇襲攻撃で1人ずつ倒していくよ。
接近するまでは無色変換で自身と装備品を
消して見つからないようにだね。
姿を消しても気配で気付かれないよう
森の中の木や茂みとかの地形も利用するなどして工夫するよ。
1度に大勢のウサギさんを相手にせず、
他の猟兵達に気を取られていたり
調子に乗って孤立しているウサギさんを優先して剣で直接倒していくね。
見つかったら逆に自身が囮となって
他の猟兵達が戦いやすくなるよう行動するね。
舌に絡めとられないよう、動き回って隙あらば切り落とすよ。

「見えない相手には悪戯できないよね?」


テリブル・カトラリー
『加殺髪』発動
破壊工作、周囲一帯に鋼鉄の髪を張り巡らし、結界を作る。
触れた瞬間は切らず、相手が髪に絡んでから切断する。

私に近付けば切れる。迂闊に動けばその分切れる。
…もっとも、動かなければ撃つがな。
髪を通して相手の位置を情報収集。
スナイパーライフルを構え、遠距離から高火力の鎧無視攻撃。

大きさも変えられるか、だが、巨大化すればこちらも捉えやすい。
絡まっていれば巨大化に合わせて切断、そうでなくても長く伸ばした髪を、
攻撃に合わせて配置し切断。止めに装甲車とアームドフォートで集中砲撃。




「みゃふふ、イタズラ大作戦の時間の時間だー!」
『ウサ!? 私達を相手にイタズラだなんて生意気ウサ!』
 テンション高く声を上げ、オブリビオン達に突撃をかけたのはモン・サンシン(未来小猫モン・f00444)。
 彼女がポポゥチョと呼ぶ筋斗雲を駆って空を走れば、イタズラ対決で退くわけにはいかないとオブリビオン達が次々と舌を放ち。
「にゃっふ、当たらないにゃー!」
 見事な機動で迫る舌を回避してみせれば、相手は更に躍起になってモンを狙う。
 ―――彼らの外周から一人ずつ、静かに数を減らしていることにも気づかずに。
(見えない相手には悪戯できないよね?)
 その暗躍者、リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)はユーベルコードによって姿を消したまま、また一人音を立てずにオブリビオンを斬り倒す。
 正面から戦うには厄介な能力を持った相手だ、奇襲による各個撃破は理に適ったやり方だろう。
 確実に仕留められたことを確認すると、一旦物陰に隠れてコードを解除し、額の汗を拭った。理を書き換える代償としての疲労に加え、消しきれない物音や気配にも気を使いながらの行動は、見てとれる印象よりもずっとハードな物だ。
 彼女が息を整えている間に、モンを捉えきれぬオブリビオン達は痺れを切らしてユーベルコードを発動。その身を巨大化させてからの舌によって、強引にモンを捕まえようとし。
「にゃふふふ、この切り身を食べてみるといいにゃ!」
『ウサァ!?』
 その舌へと投げつけたのは魚の切り身、それはオブリビオンの舌に当たると同時に無数の小骨へと変化し、舌の奥まで刺さってしまう。
 所詮は小骨、さしたる痛みでは無いが―――経験のある人ならわかるだろう、舌に刺さっている間は、物凄く違和感があって気持ち悪いのだ。
「イタズラにはイタズラ、舌には嫌そうなものに限るみゃ!」
 彼女とて、あまり酷いイタズラはしたいと思っていない。精々が人をダメにする枕や布団を仕掛け、ダメになる様子を見る程度で済ませたい。
 しかしながら相手はオブリビオン、イタズラも全力でやる他、道はないのである。
「というわけでコショウと唐辛子も喰らうにゃ!」
『ウサー!?』
 取れぬ小骨の不快感に、舌にしみる刺激物。堪らずオブリビオン達は巨大化したまま暴れ出し。
 敵味方の見境すら無いその行動は、不幸にも近くに潜んでいたリリスフィアを炙り出すことに繋がってしまう。
『あ、そこにもいるウサ!』
「っと、まずっ……! 悪戯なんてゴメンだよ!」
 複数のオブリビオンから狙われ、慌てた様子で背を見せ逃げ出すリリスフィア。
 それは彼らにとって、実にイタズラしがいのある獲物に見えたことだろう。
 未だにモンのイタズラフルコースを受けていて動けない個体を除き、残る個体が一斉に彼女をターゲットとして狙い追いかける。
 ―――最後の一人が動いたのは、このタイミングだった。
「……」
『う……さ……?』
 いつの間に全身に絡みついていたのか、テリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)が辺り一体に張り巡らせていた、伸縮自在の鋼鉄製の髪がオブリビオン達を斬り裂いていく。
 モンやリリスフィアのこれまでの行動は、彼女の攻撃に繋がる一手であったことに気づき、慌てて反撃を図ろうとするが、もう遅い。
「私に近付けば切れる。迂闊に動けばその分切れる」
『ひっ……』
 言葉少なに、それでもハッキリと告げられれば本気かどうかなど疑う余地もなく。
 動かぬよう身を固めるオブリビオン達であったが、そこにテリブルは更に言葉を続けてみせる。
「……もっとも」
 動かなければ撃つだけだ。と。
 大型の狙撃銃から放たれる弾丸は、張り巡らされた髪を通して得た情報によって正確に敵を穿ち。
 巨大化して対抗しようとした個体は、既にその体へ彼女の髪が絡みついていたことに気づかず倒れ伏す。
 そこにAI操縦で駆けつけた装甲車と、牽引されていた浮遊砲台まで加わってしまえば、オブリビオン達は恐慌からパニックに陥る他にない。
『ウサぁ! もう無理逃げるウサー!』
『ダメウサ、辺り一体、髪だらけウサ!』
『あー! また一人消えてるウサ!?』
『わーん、なんで落ちてた人参の中に魚の小骨がー!』
 再び姿を消したリリスフィアに次々斬り倒されて混乱が深まり、モンのダメ元で仕掛けていたイタズラに引っかかる個体まで現れ。
「トドメだ」
 そこにテリブルの持つ火器による一斉砲火が放たれれば、耐えきれるオブリビオンは存在しなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月02日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト