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癒し系? ぬるぬる触手ランド開園☆

#UDCアース

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#UDCアース


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●癒しが欲しい
「最近疲れることばっかりで癒しが欲しいなぁ……」
 仕事帰りのOL、瑞希はスーツの襟元を緩めながら夜の街を一人歩いていた。
 珍しく定時で帰れたものの、なんとなく直ぐに家に帰る気もしなくて、閉店間際の商店街をぶらぶらと歩いていると、気が付けばアーケードの端まで来てしまっていた。
 アーケードの奥は入り口に比べてシャッターが閉まった店が多く、更に行き止まりになっていることもあり、ひと気が全くなくなっていた。
「ああ、もう……。夕飯はコンビニで済ませて大人しく帰ろ――……あれ?」
 踵を返そうと溜息を吐いたその瞬間、何処か甘いような、心惹かれる香りが瑞希の鼻腔を擽った。
 匂いの元をたどれば、それはアーケード街の最奥に一軒だけ営業中の看板を下げた、花屋……にしては大きい店舗で、入り口付近に見たこともないような鮮やかな花が咲き乱れたお店だった。
 この花の匂いかな?と、何の警戒もなく店先に近づいた瑞希の手を。
 ――ぬるり。
 粘液を纏わせた触手が絡めて、そのまま音も立てずに店の中に引き摺り込んだ。
「――!……あっ、何っ、……やめ、ぁ……っ……、……」
 一寸間を置いて、我に返った様子で抵抗する声も、やがて甘く蕩ける様に寂れた街に溶けて消えていったのだった。

●癒しの触手園にようこそ
「――ぬるぬる触手がいっぱい……うねうね触手がたくさん……」
 うう、と頭を抱えながら、グリモア猟兵の風雅・ユウリ(f00972)は目を回しているかのようにぐわんぐわんと頭を振りながら暫く唸ってから、気を取り直したのか顔を赤くしたまま猟兵たちに向き直る。
「ええと……UDCアースでね、邪教教団のアジトが大変なことになってるの……」
 予知の内容を改めて伝えてから、耳まで真っ赤にしながら顔を両手で押さえるユウリ。
 触手に捉えられたOLがどうなったのか……と気になる猟兵の問いかけにも、首をぶんぶん振って頑なに口を閉ざしつつ、深呼吸一つ。
「場所はある地方都市にある商店街の外れのお花屋さん。……フラワーガーデン、っていうのかしら、それくらい大きなお店だったみたい」
 勿論フラワーガーデンというのはカモフラージュで、お店を隠れ蓑にして地下で邪神復活の儀式を密かに行っていたようだ。
「教団は邪神召喚を成功させちゃったみたいなのだけど……お約束だけど、制御しきれないものを呼んでしまったみたいで……」
 邪神の影響か、フラワーガーデンが怪奇植物の園のような状態になってしまっているようだ。
 フラワーガーデンの中には、逃げ遅れたのか自ら残ったのか数人の教団の信者たち、そして運悪く近くを通りがかった一般人が数人捕らわれているらしい。
「元々ひと気のない場所だったから、一般人の被害は少数に抑えられているわ。……それと、衰弱しているけれどまだ息のある人もいるみたいなの!」
 今回の猟兵たちへの依頼は、大きく二つ。
 一つ目は、この世に存在しないような怪奇植物の園に突入し、まだ息のある人たちを救出すること。
 二つ目は、召喚された邪神を倒すこと。
 邪神を倒すことで、怪奇植物園は元のフラワーガーデンに戻るだろう。
 だが、それまでの道のりは容易ではない。
「……元フラワーガーデン……今は邪神の怪奇植物園みたいになってるのだけど……その、……ぬるぬるで、どろどろの、にゅるにゅるなの……」
 猟兵たちから眼を逸らしながら、ぼそりと呟くユウリ。
 要領を得ず、ぬるぬる?どろどろ?にゅるにゅる?と尋ねる猟兵に、ふふ、と光の無い瞳で笑うユウリ。
「……お花や、観葉植物がね、……えっちな溶解液を吐き出す食人植物とか、ぬるぬる触手うねうねな植物になっちゃってるの……」
 そんな植物の園。
 入っていったらどうなるか……わかるわよね?と目で訴えるユウリに、ゴクリとツバを呑む猟兵たち。

「ええと……そういうわけだから、皆……頑張ってね☆」
 植物のくだりを聞いて若干引き気味の猟兵もいれば、なんだかノリノリの猟兵もいる中、ユウリは強引に転移の門を開くと、吹っ切れた様なアイドルスマイルを浮かべながら猟兵たちを送り出すのだった。


胡蝶

 胡蝶です。
 植物って癒しですよね。マイナスイオンを感じますね。

●補足
 今回のシナリオは『溶解液と触手の園の冒険』『邪神との集団戦』『邪神とのボス戦』となります。
 方向性はえっちな感じに乱れちゃうギャク風味強めのシナリオになります。
 プレイングに特に書いていなくても、そっちの展開に持って行かれる可能性が高いですので、シリアスな方はお気を付け下さい。シリアスはお亡くなりになる可能性があります。
 戦闘を含めてあまり難しいことは考えずに楽しめるシナリオに挑戦したいと思っております。
 救出した一般人や信者の保護とかは、UDC組織の人たちがなんやかんやしてくれますので、一応気にしなくても大丈夫です。

 以上、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『溶解粘液滴り触手蠢く邪神の住処を突破せよ』

POW   :    溶解液と触手を切り払いつつ強引に突破する

SPD   :    溶解液が落ちてきたり触手に捕まったりする前に急いで突破する

WIZ   :    溶解液や触手の動きを観察して避けながら突破する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

天星・暁音
そーかー触手かぁ…ぬるねば嫌い。
でも助けられる人がいるなら行かない訳には…
…ひう…この世の地獄再び…本当にこの世は地獄です。

「お願いだからこっち来ないでくれないかなー何て…駄目だよね…いやぁー、ぬるねば気持ち悪いー」

ぬるねば嫌いです。
ふだんの大人びた 態度とかかなぐり捨てて嫌がります。

服は着替え持ってますので破くのOKです。

何されても文句は言わないのでお好きに玩んでくださてって良いです。
あられもない姿もOKです。
えっちぃ声も大丈夫ですか本人的には気持ち悪くてへんな声出してる感じです。
一応判定はWIZで冷静に観察して抜けようと戦闘力上げたり無駄な努力はします。

アドリブ、共闘可


弥久・銀花
(アドリブ歓迎です)

【SPD】



溶解液とか上に注意してれば避けるのは簡単ですよ。

触手がうねうねっと迫って来ても気配で分かるじゃないですか?

こんなの簡単に突破できます、早く奥へと向かって邪神を斬り捨てて来ましょう。



(尚、地中や足元が疎かになってる様です)



「溶解液とか上に注意してれば避けるのは簡単ですよ」
 元フラワーガーデン、現ぬるぬる触手ランド。
 そんな甚だ近づきたくなる要素皆無な場所へ足を踏み入れざるを得ない猟兵たち。
 先陣を切ったのは、余裕の笑みさえ浮かべながら頭上に咲いた食人植物の花から蜜のように滴る溶解液を避けながら進む弥久・銀花(f00983)だった。
 幼いながら凛々しい雰囲気を纏う彼女は、そう豪語しながら、スタスタと歩みを進める。
「触手がうねうねっと迫って来ても気配で分かるじゃないですか?……よっ、と」
 背後から伸びてきた樹液滴る触手にも、身体を逸らして回避をしてみせる銀花。
 後続の猟兵に、安心させるように小さく笑いながら、歩き続けたまま振り返る。
「こんなの簡単に突破できます、早く奥へと向かって邪神を斬り捨てて来ましょ――……え?」
 だが、言葉は、最後まで続くことはなかった。
「え……え?あっ、……きゃあっ?!」
 上部からの溶解液や触手への警戒は怠らなかった彼女だが、足元への警戒は皆無だったのだ。
 その結果、何もない地面から唐突に生えてきた触手に足首を絡め取られ、――今現在、逆さまに吊り上げられた姿になってしまっていた。
「ちょ、ちょっと……離しなさっ……冷たっ?!」
 吊り上げられ、慌ててもがく銀花に、容赦なく降り注ぐ溶解液。
 気付けば、蔓を触手のように操りながら、大きな食人植物が大きく口を開かせて銀花に近づいていたのだ。
「ひっ……ッあ、やめ、……っ!なに、これ……やだっ、助け……!」
 溶解液をまともに浴びた銀花の服はみるみる消化され、虫食いのように破れ溶けた軍服の中に着用していた飾り気のないシンプルな下着が露出してしまう。
 羞恥と、溶解液の触れた肌がじりじりと熱を持ち始める、未知の感覚への恐怖に、涙目になりながら身を捩る銀花の抵抗を抑える様に、更にぬめる触手が襲いかかっていく。
 ここは敵のテリトリー。
 頭の上にも、背中にも、……足元にもご注意を。
 彼女を助けようと触手を斬り付けた仲間の猟兵は、そんな教訓を得たのだった。

 あられもない姿を晒しながら怪奇植物に抵抗する銀花を、その後方を歩いていた天星・暁音(f02508)は光の無い目で見ていた。
(そーかー触手かぁ……ぬるねば嫌い)
 あからさまにぬるぬると溶解液や樹液でテカりながら猟兵たちを取り囲む触手に、普段の大人びた態度を捨てた状態で、嫌そうな顔を浮かべながら距離を取る。
(でも助けられる人がいるなら行かない訳には……、ひう……この世の地獄再び……本当にこの世は地獄です……)
 他に同行していた、触手に捕まった猟兵たちを、見ているようで見ていない状態で認識しながら、内心地獄の縁を見てしまったような絶望にも似た感覚を覚える暁音。
「お願いだからこっち来ないでくれないかなー、何て……駄目だよね……いやぁー、ぬるねば気持ち悪いー」
 幼い身体をぶるるっと震わせながら、覇気に欠けた声で言葉を向けながら、近づく触手を杖や扇で牽制し、じりじりと距離を取る様に後ずさり。
 ――コツリ。
「……っ、痛、……え?」
 後ずさりする途中、足元に張った木の根に躓くと、暁音はそのまま尻もちをついてしまう。
 ぱちゃ。
「うえ……」
 そして、耳に届く僅かな水音と同時に、お尻が冷たく濡れてしまったことを知覚すると、愛らしい少年の顔がサッと青ざめる。
「俺の服……っ、て、うわぁぬるぬる……っ……!」
 溶解液の水溜りに沈んだ下腹部の衣服が、じわじわと溶けていく感覚に、ゾワゾワと思わず鳥肌を立てる。
 慌てて立ち上がろうとするが伸びてきた触手に邪魔をされ、そのまま破れた衣服の穴やの服の隙間から、ぬるぬるの触手が未成熟な少年の身体を弄る様に絡みついてくる。
「ひっ……や、やめぇっ……うぅっ、ぁあ……っ」
 濡れた身体を触手に弄られる幼い美少年が悶えている。
 その表現だけならば一部の猟兵が喜んでしまったかもしれない。
 だが、当事者の暁音にとってみれば堪ったものじゃないという状況以外の何物でもなかった。
(気持ち悪い感覚……しかも微妙にくすぐったくて声が上手く出せない……!)
 助けを呼ぼうにも上手く喋れない状態で、気色悪いと知覚した感覚に悶える少年は、冷静に触手から抜け出そうとユーベルコード『霊験なる加護・勇気の祝福』を発動させて祈り、その力を増強させるが、もがけばもがくほどに触手は絡まってしまうのだった。

 二人は、他の猟兵たちに助けられるのだが、着用していた衣服は殆ど溶かされてしまっていた。
 替えの衣服に着替えた暁音と、仕立てた軍服を溶かされた銀花は、触手と邪神に対する怒りに燃えつつ更に奥へと進んでいくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ニィナ・アンエノン
【SPD】
お花いいよね、にぃなちゃん的には自然大好き☆
そんな訳で花屋さんは正しい姿に戻さなきゃ!
こんな所は【ダッシュ】で抜けよう!
速さでにぃなちゃんの【騎乗】したバイクに敵う訳ない!
ゴッドスピードライドで駆け抜ける!
【武器受け】【衝撃波】なんかも触手を払うには役に立つかな?
……でもあの気持ち悪いのを何で好きになる子がいるのかな?
ちょっと気になる!
服が溶けるのは嫌だからブーツと靴下脱いで片足の先だけちょっとだけ……あっ☆
(後の描写はお任せ致します。)


秋月・充嘉
触手だって!?
建前:それはいけないいたいけな女性陣が大変な目に合う前になんとかしなければ
本音:しゃっ、野郎共の触手プレイキタ!これは見ないと男がすたるっす!

つーわけでささっと先行って前方から見えるようにするっすかね。(SPD)
自分が捕まりそうになったら『己の影は良き相棒』で自分の影を囮にするっす。影とはいえ自分が捕まってるのをみるのってなんかあれっすね。
あ、待って俺は捕まりたくない野郎の捕まってるのを見たいのであって俺自身は眺めてみたいだけだからだから触手はなるべくこないでほしいっすけど(無理な話し)


ブリッツ・エレクトロダンス
えぇ…触手とかよぉ…エロゲやエロ絵じゃねえんだぞ…?
なんだよこの悪夢的光景。帰って―――ダメだよな、まあ。
…やるか。

作戦はこうだ。
走破する、回避できない溶解液はジャケットとジーンズを犠牲にしてダメージコントロールする(ジーンズの下の水着は死守してえな)、救出する、走破して入り口に戻る。
直進すれば入り口まで戻れる状況なら、切り札…!加速するぜ、疾風神雷(しっぷうじんらい)、シュトルムブリッツ!



 フラワーガーデンの名残か、地面も土が敷き詰められた空間。
 決して広すぎるわけではないのだが、まるで熱帯雨林のジャングルのように奇怪な植物で埋め尽くされているためか、食人植物の触手を抜けて奥の一般人が捕えられた場所に辿り着こうとするのは、一見困難に見えた。
 更に触手の根や溶解液溜まりの出来ている足場も最悪な其処を、強引に突破しようとする猟兵たちがいた。
 ニィナ・アンエノン(f03174)は、騎乗した宇宙バイク『ヤンソン:テンプテーションZ17スチームカスタム』を自身の手足のように巧みに操作させながら、触手の密林を駆け抜ける。
 花や自然を好むニィナは、このフラワーガーデンを早く元の状態に戻してあげないと、と息巻いていた。
 絡みつこうと伸ばされる触手を、ユーベルコード『ゴッドスピードライド』で変形させた宇宙バイクの前輪で轢いてしまいながら、更にスピードを上げる。
「速さでにぃなちゃんのバイクに敵う訳ない!」
 宇宙バイクに直接降りかかる溶解液も、衝撃波を放って相殺してしまいながら疾走する。

 そんなニィナの宇宙バイクを追う様に、一般人の捕らわれた区域に向かって走り、触手を躱し続けているのは秋月・充嘉(f01160)だった。
 走り出す前に、触手蠢く怪奇植物園を目にした言葉。
「触手だって!?……それはいけないいたいけな女性陣が大変な目に合う前になんとかしなければ」
 キリッとした紳士然で決意したようにそう言い放ってから、充嘉が樹液塗れの触手や溶解液を回避しつつ駆け出して早数分。
 走りながら、先陣を切った他の猟兵たちが触手に絡まれたり、溶解液で衣服を溶かされたりとあられもない姿になってしまっているのを横目で確認する。
 ふと、ある男性猟兵が衣服が解けるのも構わず、半裸の姿で果敢に触手に抗う姿を視認すれば、思わず青い瞳を細めて手を貸そうかと進行方向を変えて近づいていく。
(……しゃっ、野郎共の触手プレイキタ!これは見ないと男がすたるっす!)
「大丈夫っすか?」
 軽い口調で話しかけながらクランケヴァッフェで触手を掃うのを手伝う充嘉。
 ちらちらと破れ溶けた衣服から垣間見える大胸筋や三角筋、浮き出た腹筋などに視線を落としつつ、ある程度掃うとその場から離脱し、先へと進む。
(眼福っす……つーわけでささっと先行って前方から見えるようにするっすかね)
 特等席で見なきゃっす、とばかりにゆるんだにやけ顔のまま、足を払うように伸びてきた触手を飛び越える。
 そんな充嘉を見送ってから、溶解液の犠牲になったジャケットとジーンズを見て溜息を吐いているのはブリッツ・エレクトロダンス(f01017)だった。
 ブリッツの上半身は、手足を触手に絡め取られてしまったため、回避できずに上から降り注ぐ溶解液をまともに喰らってしまった上に、にゅるりと逞しい肉体に絡みつく触手に内部から衣服を破かれてしまったためか、殆ど裸に近い状態だった。
(触手とかよぉ……エロゲやエロ絵じゃねえんだぞ……?)
 そういうジャンルのアダルトコンテンツを彼が日常的に嗜んでいるかどうかはともかく、それを好むにせよ好まないにせよ、当事者になるのは流石に想定していなかったらしい彼は、下半身へのダメージを確かめながら更に溜息を吐く。
 彼のジーンズは、ジャケットほどではなかったがかなりダメージを負っており、中に着ていた水着で大事な部分は隠せるものの着ても着なくても同じような状態になってしまっていた。
 とはいえ、最後の一枚を溶かされたり破られるのは勘弁だとばかりにジーンズを穿き直すブリッツ。
 そして、厄介なのはボロボロにダメージを負った衣服だけだはないのだ。
「うぁ……身体熱ぅ……」
 エロ同人かよ!と内心ツッコミを入れながら、溶解液の催淫成分が露出した肌から沁み込んだのか、火照りと一部身体への変化を自覚すると、もはや羽織れないほど破れたジャケットを厳重に腰に巻く。
 腰に。
(マジで着て来てよかったぜ水着……)
 褐色肌でも赤く染まっているとわかるほど顔を紅潮させたブリッツは、早く抜け出そうと目的の場所を探す。
 だが、目の前に広がるのは絶望的な触手の花園。
 そして遠目には絡みつかれるままになっている一般人の姿。
「なんだよこの悪夢的光景。帰って――ダメだよな」
 そもそも帰り道に引き返すのも中々に至難のように思いつつ、頬をパァン、と叩いて、やるか、と気合を入れる。
「加速するぜ、疾風神雷、シュトルムブリッツ!」
 ユーベルコード『疾風迅雷』を発動させ、風と雷を纏った一直線に駆け出すブリッツ。
 行く手を阻む触手や食人植物を高速の突撃で轢き掃い、更に摩擦熱で水着以外の衣服が燃え尽きる覚悟で身軽になると、さらに加速し、ものの数秒で一般人の捕らわれた場所へ辿り着き、その周囲を疾風迅雷のまま何度か駆け回り、身体を拘束していた触手たちを掃い伏せ一般人たちを拘束から解放する。
 水着一丁の状態で、救出した一般人たちを担ぎ上げると、触手たちが復活しないうちに先ほど轢き掃ってきた道を引き返して入り口に戻るのだった。

 救助の為一旦入り口に戻るブリッツから少し離れた場所では、ニィナと充嘉が一般人を触手から救出していた。
 宇宙バイクを変形させ、一般人を数人運べるよう荷台を作りつつ、拘束する触手を宇宙バイクの前輪で轢き千切ったり、襲い来る触手からその身を守ったりと卓越した騎乗技術で対抗しながら、ふと疑問に思う。
 ぬるぬるな触手。
 一部では好む人もいるとかいないとか。
(……でもあの気持ち悪いのを何で好きになる子がいるのかな?)
 救出する間も、じぃっと絡みつこうとする触手を見ながら思案していたニィナは、そろそろ一旦入り口に戻ろうとするときになって、やはり気になる、と宇宙バイクから降りる。
 宇宙バイクで轢いて、地面でビクビクと震えた瀕死のように見える触手に近づくと、溶解液の事もあるので念のため、とブーツと靴下を脱いでから、素足の片足でちょっとだけ……と触手に触れるニィナ。
「あっ☆……ぬるぬるぷにぷに……?」
 素足越しの触感は、ぬるぬる粘液の樹液か溶解液かわからない感触と、若芽のようなぷにっと柔らかな軟体の感触。
 更に足裏でぐに、と踏んでみる。
 ――ずぼっ。
 それと同時にニィナの足元から、数本の触手が生えてくる。
「っ……?!」
 瀕死の触手を囮としていた触手たちはたちまちニィナの四肢に絡みつくと、そのまま少女の肢体を味わおうとするかのように衣服の中へと潜り込んでいくのだった。
 ――ずるるっ。
 触手の蠢く音で、ニィナから漏れた声はかき消され、その付近で一般人を救助しつつ、向かってくる猟兵たちの、特に男性の痴態とも言うべき状況をこっそり楽しんでいた充嘉は、解放した意識のない一般人を他の猟兵に託したりしながらその場で触手を掃っていた。
 だが、周りにいた猟兵の波がいつの間にか引いた頃だった。
(……もしかしてー……俺狙われてるっす?)
 周囲の触手が捌き切れなくなってきたことに気付くと同時に、集中的に自分が触手に狙われていることに気付くと、冷や汗一つ。
(あ、待って俺は捕まりたくない野郎の捕まってるのを見たいのであって俺自身は眺めてみたいだけだからだから触手はなるべくこないでほしいっすけど)
 頭の中で早口でまくしたてつつ、ユーベルコード『己の影は良き相棒』で身代わりと言わんばかりに自身の影を実体化させてその場からいったん離れると。
「うわわぁ……」
 案の定と言うべきか、触手の餌食になってあられもないモザイク必須な姿にされてしまった自分と瓜二つの影を目の当たりにしてしまった充嘉。
「影とはいえ自分が捕まってるのをみるのってなんかあれっすね……」
 触手たちに囚われた自分の姿を見て何を思ったのか。
 それは彼の心の中に秘されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

銀山・昭平
◆心情
「なんだか大変な事になってるべな。でもおらたちに任せればなんとかなるべ!触手なんかには絶対負けねぇべ!!」
と、気合十分(かつ敗北フラグ満点)で挑むべな。

◆行動(SPD)
とにかく急いで溶解液や触手から逃れるように駆け抜けるべ!
ぬるぬるの溶解液は気合で振り払い、触手はガジェットショータイムで高枝切鋏を持って薙ぎ払って切り払うべ。

こんなドワーフのオッサンが触手に捕まって服を溶かされてもきっと特殊な層しか喜ばねぇべ。でも捕まったら思いっきり罵ってやろうと口を大きく開けて……そのあとの台詞は其の時に考えるべな。



「なんだか大変な事になってるべな。でもおらたちに任せればなんとかなるべ!触手なんかには絶対負けねぇべ!!」
 気合十分の様子で植物園の入り口で語る銀山・昭平(f01103)は、触手犇めき合うその内部に入るとすぐにユーベルコード『ガジェットショータイム』を発動させる。
「触手っていっても植物だべ、ならこれで大丈夫だべ!」
 己のガジェットを変な形の高枝切鋏に変形させると、自信満々に笑って見せながら駆け出す。
 触手はガジェットで剪定するからいいとして、溶解液は避けるしかないと、鋏になったガジェットで目前の触手をジョキンジョキンと薙ぎ払い、斬り掃いながら進む。
 ぬるりとした溶解液が頭上から降り注いでくるのを気合で振り払ってはいるものの、徐々に昭平の衣服は溶けだしてしまっていた。
 一先ず溶解液で溶ける衣服は置いておくにしても、厄介なのはその液体の副作用だった。
 溶解液を数回ほど浴びた時点で、じわじわと辛味を食べた後のような、温泉でじっくりと芯を温められているような、身体の火照りを感じる頃にはもう遅い。
 服が溶かされて、更に触手を薙ぎ払いながら駆け抜けているのだから、寧ろ涼しくなるはずだと思っていたのに、身体は火照る一方だった。
 しかもそのせいか、段々走り辛くなっていき、足が縺れそうになる。
(こんなドワーフのオッサンが触手に捕まって服を溶かされてもきっと特殊な層しか喜ばねぇべ……)
 内心そう思って苦笑するが、段々と冗談でなく身体が、疲労ではない何かで動かし辛くなってきた。
 そんな時だった、昭平の切り損ねた触手が、彼の両腕に絡みつく。
「んなっ……?!」
 緩やかに身体の反射神経が鈍っていったため、手元が狂い打ち損じてしまったのだが、それを皮切りに外見は幼いドワーフの少年のような身体に一斉に触手が殺到する。
「ぐぬっ……このッ……!」
 殆ど溶けてしまっていた衣服を、手足に絡みついた触手が、胴体に絡みついた触手が破り去っていく。
 羽織っていた上着も下衣も破られていくと同時に、ぬるぬるとほんのり人肌のような熱を持った軟体に身体を弄られる、なんとも言えない感覚が、火照る身体と相まって昭平の身体と心を、思わず切なくさせる。
「ひっ……こンの……ッ触手になんて負けんぐぅっ……!」
 本格的に体の自由を奪われそうになり、せめてもの抵抗とばかりに大声を出そうと開いた口に、樹液を纏った触手が入り込み、その言葉ごと昭平の口の中を奪っていく。
 ――暫く触手に好き放題に縛られたりなんやかんやされてしまったあとに、通りすがった猟兵の救援で、なんとか大事なところは守られたらしい昭平。
 そんな彼の触手に対する認識がどう変わったのかは、本人しか与り知らない事項だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四季乃・瑠璃
【ダブル】で分身。
本体:瑠璃、瑠璃:緋瑪

「にゅるにゅるどろどろかぁ…」
「大丈夫だよ、瑠璃!こんなの爆破しちゃえば…」
(爆破で溶解液が飛び散って二人にだばーっと)
「にゃー!!服がー!!」
「何やってるの!緋瑪ーっ!きゃー!触手がーっ!」

二人掛かりでダガーと【範囲攻撃】接触式、時限式ジェノサイドボム(以下ボム)を使い分けつつ、植物園を前進。一般人まで巻き込まない様に一応、火力には注意してボム投げしてなぎ払いつつ、突破・救出を目指すよ。

「ん…っ!ちょっと…変なトコ触らないで…」
「る、瑠璃ぃ…わたし、変な気分に…」
「待って、緋瑪!自分に襲われるとか薄い本展開だよ!」
「身体、熱いよ…」

※アドリブ、絡み歓迎



「にゅるにゅるどろどろかぁ……」
「大丈夫だよ、瑠璃!こんなの爆破しちゃえば……」
 触手ランドに入場して、そろそろ触手が繁殖するエリアに差し掛かる頃合いなのは四季乃・瑠璃(f09675)と、彼女の発動させたユーベルコード『オルタナティブ・ダブル』で生み出されたもう一人の自分。
 オルタナティブ・ダブルで生み出された彼女は、瑠璃の別人格である『緋瑪』の人格で居るようで、まるで別人同士が互いに会話するようかのようにお喋りしながら、ダガーとジェノサイド・ボムを使って道を切り開きながら歩き進む。
 触手や食人植物の密度が上がっていく、深部に足を踏み入れようとした時だった。
 分身の緋瑪が、頭上の食人植物目掛けて放ったジェノサイド・ボムの爆破が、丁度溶解液を蓄えた食人植物の腹に炸裂し、中に溜まっていた溶解液が瑠璃たちに容赦なく降り注いでいく。
「にゃー!!服がー!!」
「何やってるの!緋瑪ーっ!きゃー!触手がーっ!」
 溶解液が全身に直撃し、瑠璃自身も分身の緋瑪も、着用していた衣服が装備ごと溶解されていく。
 思わぬ直撃に冷静さを欠いたのか、そのまま四方から伸びてくる触手ににゅるにゅるとその肢体を絡み取られていく。
 ジェノサイド・ボムでは爆破に自身も巻き込まれると判断し、ダガーを握り直して絡みつく触手を斬り掃う瑠璃たち。
 ――ざくっ。
 ――……にゅるにゅる。
「……うーん、キリがないねー、瑠璃」
「それでもこのままじゃ動けなくなっちゃうでしょ、緋瑪!」
 一般人の救出を目指す瑠璃は、溶解液や触手の粘液で上手く握れないダガーで焦りながら触手を解体するが、段々と絡みつく触手の本数が増えていく。
 分身体の緋瑪も、ダガーが握り辛いと判断すると素手で絡みつく触手を剥がしていたが、ふとした瞬間に。
「あれ……?」
「うーん……?」
 溶解液を全身に浴びてしまった瑠璃。
 その身体がじんじんと熱を持って、腰のあたりが痺れるような感覚を不意に自覚してしまい、ダガーを持つ手元が鈍る。
 一方分身体の緋瑪はその影響を受けないのか、なんとかお互いに絡みつく触手を剥がすと、大きな葉っぱの影に瑠璃を伴って身を隠す、と同時に。
「ん……っ!ぁ……、ちょ、ちょっと……変なトコ触らないで……っ」
「……る、瑠璃ぃ……わたし、変な気分に……」
 触手から解放され、安堵したところで分身体の緋瑪に押し倒されてしまう瑠璃。
 状況が呑み込めず、緋瑪に触れられるたびに甘い声を漏らしてしまうが、薄れゆく理性の中で、分身体で更に自身の別人格を模しているが故に、自分に起こった溶解液の影響が時間差で分身体に影響を及ぼしたのかという結論に達する。
 と、そんな冷静な思考が可能なのはそこまでだった。
 自身と同じ顔をした分身体、そして自身の別人格である緋瑪に、身体を弄られ続けているこの状況に、顔を耳まで赤くしながら抵抗しようとする瑠璃。
「待って、緋瑪!自分に襲われるとか薄い本展開だよ!」
「でも……身体、熱いよ……」
 分身体であるはずなのに制御の効かない状態に焦りながらも、溶解液の作用か、緋瑪に触れられているからなのか、段々と抵抗が弱くなっていく瑠璃。
 やがて漏れる、2人分の少女たちの甘い声も、周りの猟兵たちや植物の喧騒でかき消され、彼女たちの溶けるような熱の情事に気付く者は、最後まで居なかったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

片桐・公明
やめて…私に乱暴する気でしょう?エロ同人みたいに
…この台詞様式美だから言わないといけないって母さんに言われたけど、意味あるの?まぁいいわ。いつも通りいつも通り

【POW】最初はよく分析して突破しようとするもうまくいかない。
「ぐにょぐにょ、うねうね。めんどくさいったらありゃしないわね。こうなったら無理矢理、全部焼いてやる。」
「父さんも『極々稀に計算できない、予想がつかないことがある』とも言っていたし問題ないよね。」

炎系のUCなら滴る液体も観葉植物も蒸発させられるだろう。
しかし奇跡的に残った植物が襲ってくるかも。
「って、どこ入ってくるのよ。」

見た目もそうだけど触感も気持ち悪いわね。どこが観葉植物よ。



「やめて……!私に乱暴する気でしょう?エロ同人みたいに……!」
 台詞とは裏腹に、ユーベルコード『紅蓮『赤壁乃業火』』で冷静に両手拳銃から業火のごときエネルギー砲を放ち、うねうねと迫りくる触手を、放たれた大蛇のようにまつわりつく焔により燃やし尽くしながら、片桐・公明(f03969)は周囲を見渡す。
「……この台詞様式美だから言わないといけないって母さんに言われたけど、意味あるの?」
 などと、自問自答するように呟きながら、少しずれた眼鏡の位置をブリッジを指で押さえて直す。
(まぁいいわ。いつも通りいつも通り)
 ふ、と息を吐いて呼吸を整えると、更に深部へと足を進めていく。

 始めの頃は、触手の動きや、溶解液を吐き出す食人植物の行動を分析しながら攻撃し、進んで行ったのだが、やがて。
「ぐにょぐにょ、うねうね。めんどくさいったらありゃしないわね。……こうなったら無理矢理、全部焼いてやる」
 段々と、分析して理性的に攻撃をしていても拉致があかない、と悟った様子で呟き、両手拳銃から放つ大蛇のようにまつわりつく焔で、目に映った触手や食人植物を手当たり次第に燃やしていく公明。
「父さんも『極々稀に計算できない、予想がつかないことがある』とも言っていたし問題ないよね」
 うんうん、と自身を納得させるように呟きながら、公明の身体を絡み取ろうと伸ばされる触手を近づけさせないように注意を払いながら銃口を向ける。
 幾ら触手だ、食人植物だとはいえ、植物は植物。
 炎の属性を持つもので攻撃すれば効くだろうという公明の判断は正しく、業火のエネルギー砲を浴びた植物たちは、見る間に延焼し、燃え尽きていく。
 溶解液も、燃えはしないが幾分かは公明の身体に至る前に蒸発していった。
 だが、それでもその業火を掻い潜り、溶解液の影に忍びながら公明に伸びる触手が一筋。
「くっ……離しなさい……!」
 にゅるり。
 粘液を纏った触手が、庇うように突き出した公明の片腕に巻き付く。
 このまま燃やせば、炎が自身にも及ぶだろうかと思案しつつ、同時に別の思考が公明に生じる。
(見た目もそうだけど触感も気持ち悪いわね……)
「……って、どこ入ってくるのよ!」
 と、感じる触感と至近距離での見た目から一瞬思考の海に沈みかけた公明を引き戻したのは、そのまま整ったスタイルを誇る肢体へと浸食してくる触手の感触。
 うねうねと、ぬるぬるとした粘液を纏いながら服の中へ侵入し、豊満な肢体を弄られる感覚に、反射的に抵抗しながらも自由の効く腕で更に迫る触手や食人植物を撃ち、燃やして牽制する公明。
(ちょっと……なに、これ……っ)
「やっ……離れ、なさい……っ」
 母に言われた様式美の台詞が一瞬頭に過る。
 感じたことのない、未知の感覚。
 未知の火照り、知的な美しい顔を歪ませながら、混濁し始める思考を知覚する公明。
 その触手の感覚に、彼女がどのぐらい浸ったのかはわからない。
 他の猟兵たちが彼女の存在に気付いたことには、公明の周辺は燃えカスになった触手だらけになっていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「復活した邪神を放っておくことはできません!
この正義の騎士アルテミスが邪神を討伐します!」

このような街中に復活した邪神を放置するわけにはいきません!

そのためにも、まずは植物園に囚われた一般人や邪教徒を救出しなくては!

大剣を引き抜き植物園へと突撃し、強引に剣で切り裂きながら進みます!
知能のない植物程度、この私の敵ではありません!(フラグ)

「って、なんですかっ、この植物はーっ?!」

ぬるぬるの触手につかまって
どろどろの溶解液で鎧の留め金や服、下着が溶かされていき……

「きゃ、きゃああっ!」

【騎士の責務】による騎士のお約束として、触手によって酷い目に遭わされてしまうのでした。

アドリブ絡み大歓迎



「復活した邪神を放っておくことはできません!……この正義の騎士アルテミスが邪神を討伐します!」
 騎士の大剣を高らかに掲げながらそう宣言するのは、アルテミス・カリスト(f02293)。
 着用した騎士の鎧はまさに正義の騎士、といった風貌だった。
 眼前の触手や食人植物を大剣で切り払い、ユーベルコード『騎士の責務』を発動させつつ、一直線に一般人が捕らわれた深部へと道を切り開いて進んでいくアルテミス。
 一見すれば、捕らわれた猟兵以外の人間が一般人の被害者であるか邪教徒の人間化は判別できなかったが、それでもアルテミスは分け隔てなくその大剣を振るって触手の拘束から意識のない人々を解き放っていく。
(このような街中に復活した邪神を、放置するわけにはいきません……!)
 付近に囚われた一般人たちを一旦解放すると、別の場所を探索しようと大剣を携えて歩き出す。
「知能のない植物程度、この私の敵ではありませんね」
 アルテミスが騎士の大剣を振るえば、あっけなく斬り裂かれる植物たちに、侮る様に呟きながら一振り、また一振りと触手を斬り掃っていくが、悲しいかな、彼女の立てた盛大なフラグは直ぐに成立してしまうのだった。

 うにょり、うにょり。
 ぬるぬる、にょろにょろ。
「……って、なんですかっ、この植物はーっ?!」
 粘液を帯びた触手へ、一閃した大剣の力が受け流される。
 次への攻撃モーションに移る間に、ぬるぬると樹液や溶解液を纏った触手が、アルテミスの目の前、そして死角から一斉に現れて彼女の肢体を鎧ごと拘束する。
「く……、ッしかし私には鎧が……って溶かされてる?!私の鎧が……ッ」
 材質が何であろうと、容赦なくアルテミスの鎧を、そしてインナーをどろどろと溶かしていく溶解液。
 侮っていたツケを払わされるかのように、あっというまに溶かされた衣服の下に秘されていた、白い下着、そして白い素肌が露出される。
「きゃ、きゃああっ!……んぁっ、身体が、熱い……?!……っあ、や、……そんなところに、だめですっ……ぅあっ……」
 素肌が露出したことで、絡みつく触手の感触がダイレクトにアルテミスに襲い掛かる。
 更には、溶解液の含まれた粘液の成分が直接肌に沁み込み、燃えるように熱く芯が炙られたように身体が火照り、触手が蠢くたびにその露出した魅惑の肢体震わせる。
 『騎士の責務』の影響か、身体能力は増すばかりだが、同時に近くする五感、特に触感の感覚に、脳まで蕩けるような快楽が、延々とアルテミスを襲っていく。

 汗なのか、粘液なのか、それともそれ以外の液体なのか。
 何の液体なのかわからないほど、身体中をどろどろにされながら触手絡みつくアルテミスの姿を発見し、救助した他の猟兵は、彼女の最終的な状態がどうだったかと思い出すたびに前屈み気味に鼻を押えてしまったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

八剱・忍
この世の終わりみたいな植物園やん……。

他の猟兵が突破しやすくなるように、植物の注意を引いてみよか。

普段は気配を断つ方やけど、今回はスキル「誘惑」であえて気配を出してみよか。
うまいことしたら引き付けれるかもしれへん。

食人植物や触手植物やらの襲撃はスキル「見切り」でがんばってかわすつもりやけど、数が多いと難しいかもしれへんな……。

服を溶かされても触手に絡みつかれても、えろい事散々されてもがまんや!……がまんできひんかもしれへんな?!

どうしようもなくなったら、ユーベルコード「痺れる誘惑」で絡みついてきた触手を痺れさそか。でも「麻痺性のフェロモン」が植物にどう影響するか全然みえへんな……。



 うねうねと、ぬるぬるに粘液を纏った触手と、うじゅるうじゅると衣服を溶かす溶解液を滴らせる食人植物の群れ。
「この世の終わりみたいな植物園やん……」
 八剱・忍(f13028)は、アンダーリムの眼鏡越しにそんな光景を目の当たりにして、うわぁ、と引き気味で思わず呟く。
 だが、この先には救助すべき一般人、さらには倒すべき邪神もいる。
 意を決すると、デモン・サイズを携えて触手のジャングルへと足を進める。

 植物園に突入してから、忍は休む間もなく絶えず触手に襲われ続けていた。
 彼女は、身に付いた誘惑の技能を活用させ、触手や食人植物を敢えて誘い込んでいるのだ。
(こうやって植物の気ぃ惹いてみたら、他の猟兵も突破しやすくなるやろうし……)
 そう思っての行動だったのだが、果たしてそれは効果的に作用したのか、近くにほかの猟兵が居ても、植物たちは忍に殺到した。
 絶えず伸ばされる触手を、食人植物の溶解液の塊を、その攻撃を見切ると軽やかな動きで回避していく忍。
 暗殺者として育てられた忍が、敢えて敵を誘いながら捌いていくことを選択したのは、その攻撃を躱しきれるという確かな自信があったからだった。
 それでも、場所が植物園――触手や食人植物のテリトリーであることで、忍にとって苦戦を強いられる状況に追い込まれていく。
 捌いても捌いても、伸ばされる触手。
 躱しても、頭上以外の真横からも吐き出される溶解液。
 流石の忍も、圧倒的な物量を以て襲われれば全てを捌き切ることが出来ずに、やがては触手にその肢体を絡み取られ、溶解液を真正面から受けてしまう。
「っ……やるやんっ……!」
 暗殺者として訓練を受けているため、多少の刺激ぐらいは耐えられるという自負もあったのだろう、忍ぶは何をされても我慢してやろう、と考えていたのだ。
 だが、相手は人外、異形の存在。
「んぁっ……何なんコレ……ッあ、いやや、そんなトコに潜らんといて……!」
 絶え間なく与えられる、ぬるぬるとした触手の触感。
 気色悪い、という感覚よりも溶解液の作用も合わさって、全ての感覚を快楽で塗り潰そうとする特性の触手は、その感覚を耐えようとする忍の我慢を、焼き付かせ蕩かせるように甘美な快感を与えていく。
(ぅ……あ、アカン、これ以上は……!)
 脳天まで、ピリピリと痺れる快感が走り始める頃だった。
 忍はユーベルコード『痺れる誘惑』を発動させる。
「よぉやってくれたなぁ……ほな、今度はあんたらを身も心もシビれさせたるわ」
 火照りで紅潮させた顔で、にいっと笑う忍に絡みつく触手に、異変が生じる。
 麻痺効果のあるフェロモンが忍から放たれているため、徐々にその効果を受けた触手たちが麻痺し、だらりと脱力して忍の拘束が解かれる。
 同時に、その触手を操る食人植物もぐったりと脱力する。
「ほな、お返しはたっぷりといかせてもらおか」
 解放された忍は、乱れ溶けた衣服もそのままにデモン・サイズを振りかぶると、麻痺して動けずにいる植物に容赦なく振り下ろしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋月・信子
・WIZ行動

如何にも妖しげな植物だらけの植物園を早く突破したい所であるが、人がまだ取り残されているとの事なので探索しながら進む
「人が取り残されて居るなら救出しないと…」

ハンドガンの銃口を下に向け構えながら警戒する
不意に触手が襲いかかり、仲間や救助者らが捕らわれたとしても素早く撃ち抜くだろう

(できるだけ、近づかないようにしなきゃ…)
粘液を粘つかせながら獲物を求める、若しくは手招きで誘うようにうねり蠢く怪植物を避け進み遠巻きに眺める
(でも…確かに自分でするよりも気持ちいい…かも)
そんな魔が差した考えが脳裏を過った―

(使用技能:誘惑2、援護射撃2、クイックドロウ6、救助活動3)
アドリブ、絡み歓迎です


三千院・操
【WIZ】
ふふーん。どんなにヤバイ触手でも当たらなければどうということはない!!
このおれにかかれば避けながら突破することも余裕だよ!!
……ってアレ?!!! いつのまに触手が?!?! あっ、こら!! だめだって!!! やっ、そこは!!! そこはらめぇぇぇぇぇっ!!!(陥落)

『えー、三千院操さんがおちてしまったので私達でお送りします』
『それでは突撃、ぬるぬる触手ランドー。いえーい(棒読み)』
 操はうっかり速攻でやられてしまうと思うので私達(ラジエル)でなんやかんや頑張るとしましょう

※アドリブ、絡み大歓迎です



「ふふーん。どんなにヤバイ触手でも当たらなければどうということはない!!」
「こんな場所早く抜けたいですが……人が取り残されて居るなら救出しないといけませんから……」
 自信満々な様子で魔導書片手に植物園内を闊歩するのは三千院・操(f12510)、拳銃の銃口を下げつつその少し後ろを警戒しながら進むのは秋月・信子(f00732)だった。
 見たこともないような奇怪な植物蠢く植物園で、本当ならば早く突破してしまいたいと考える信子だったが、予知ではまだ一般人らが捕らわれ残っているという話だったため、警戒態勢のまま操と共に深部へとと歩みを進める。
「信子ちゃん大丈夫大丈夫!このおれにかかれば避けながら突破することも余裕だよ!!」
「そう、ですか……でも、用心に越したことはありません、から」
 警戒レベルの高い信子とは対照的に、楽観的な様子で笑い掛けながらどんどん歩き進める操に襲い掛かろうとする触手も、自身を襲おうと伸びる触手も、構えたままのハンドガンのクイックドロウで素早く撃ち落として対応する信子。
 操も、死角から伸びる触手にも第六感で反応し、高速詠唱で手早く薙ぎ払っていく。
 お互いの敵対生物に対する反応速度と対処は優れており、良いコンビと言えるだろう。
 だが、悲劇は突然やってくるのだ。
 ――にゅるり。
 眼前に伸びた触手へ対応していた操の耳元で、粘ついた音が聞こえた。
 背後からだ、と知覚して振り返ろうとしたときには、彼の首元、魔導書を携えた腕を溶解液と樹液を纏う触手が絡みつく。
「……ってアレ?!!! いつのまに触手が?!?!」
 一瞬の間に絡み取られ、状況の理解が追い付かないのか混乱したように叫ぶ操に、触手にできるだけ近づかないように、と意識して対処していた信子がやや離れながら操に絡みつく触手へ援護射撃を見舞う。
「操さん、今救助しま……ッあ……!」
 仲間を助けなければ、と意識を操の方へとシフトしたためか、信子もまた死角から這い寄る触手の気配に気づくのが一瞬遅れてしまう。
「っ……やめなさ、い……っ……離して……っ」
 近づかないよう意識していたためか、接触されてしまうと冷静な思考が直ぐには出来ず、絡み取られたまま思うように抵抗できず、もがけばもがくほどにぬるりとした触手が彼女へ絡みついていく。
「っ、信子ちゃん……、今助け……あっ、こら!! だめだって!!! やっ、そこは!!! そこはらぇぇぇぇぇっ!!!」
 自分を助けようとした信子へ絡みつく触手に、助けなければと無理やり触手を剥がそうと抵抗するが、かえって触手の気を惹いてしまったのか。
 操に絡みつく触手が一斉にぬるぬるとした粘度の高い溶解液を溢れさせながら彼の身体を弄る。
「んぁぁっ……?!やめ……ひぃああああ?!」
 服を徐々に溶かされながら、素肌や大事な部分の辺りとかを触手にまさぐられ……たところで、操の意識が飛んだ。
「――……えー。三千院操さんがおちてしまったので私達でお送りします」
 操の意識が飛ぶと同時に、彼がその手から離さなかった魔導書の人格『ラジエル』に切り替わる。
「それでは突撃、ぬるぬる触手ランドー。いえーい」
 盛り上がって参りました的な台詞を棒読みで話しながら、ぱらぱらと魔導書のページが捲られていく。
「み、操さ……っあ、……!」
 悲鳴を上げた後に様子の替わった操を心配していた信子だったが、彼女自身、他を気にしている余裕がなくなってきていた。
 ぬるりと、操に絡みついていた触手と同様に、溶解液と甘い樹液を滴らせて、信子の制服を溶かしながら二の腕、鎖骨、胸の間、太腿……と、焦らす様な蠢きで彼女の身体を這いまわる触手。
「はぁっ……ぁ、や……っ……」
 その触感に加えて、素肌に直接染み込む粘液の作用か、身体の火照りと気分の昂揚を感じて、思わず熱の篭った吐息が漏れてしまう。
(確かに自分でするよりも気持ちいい……かも、なんて思って……いましたけれど……)
 脳裏を過ってしまった、触手によって与えられる快感。
 それを、想像していた以上のものを与えられてしまっては――
「ぁ……っ」
 一瞬でも魔が差してしまったのがあだとなってしまったのか、信子の意識が、与えられ生まれ続ける熱に、一緒に蕩かされていく。

 両者の意識が触手たちに奪われた後、操の別人格のラジエルが目一杯奮闘して周囲の触手を薙ぎ払い掃討して、なんとか二人の身体を救出するのは、もう少し後のことになるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蒼薙・瑠奈
妹の鈴音と行動するね

ぬるぬるでどろどろ……うぅ~……想像しただけでゾクゾクするぅ~
初依頼にこれを選んだ鈴音には後でお仕置きしないと……!

とりあえず溶解液や触手の動きを見てできるだけ避けながら突破を狙うね
念の為に巫覡載霊の舞で神霊体に変身しておこうかな、どうしても避けられなさそうな触手は薙刀で切り裂いて進むね。後ぬるぬるだったりドロドロの溶解液がかかったら……我慢するけどできるだけ当たらないように気をつける……!


蒼薙・鈴音
姉(蒼薙・瑠奈 f12596)と一緒に参加

わわわっ…!
本当にぬるぬるのぐちょぐちょだ…捕まったら、どうなっちゃうんだろう…怖いよぅ、お姉ちゃん…

…――なんてね
ふっふっふ…
普段真面目なお姉ちゃんの、あられもない姿を拝むチャンス到来…♪
基本的にSPDで行動、これにはちょっとだけ自信があるんだ
そう簡単には捕まらないよー
そんで、途中おもむろに――
「あ、お姉ちゃん、危ない!」
クイックドロウで、お姉ちゃんの付近にいる植物とか溶解液をズドン!
弾け飛んだ溶解液がお姉ちゃんに降り注ぐって寸法さ。ふふっ!

あ、それでも一応、最終的には万事上手く行くように立ち回るからね!
これはできる猟兵の余裕…サービス精神ってヤツさ



「ぬるぬるでどろどろ……うぅ~……想像しただけでゾクゾクするぅ~……」
(……初依頼にこれを選んだ鈴音には後でお仕置きしないと……!)
 愛らしい狐耳を揺らしながら、内心で妹への仕置きを決意しつつ、辟易したような様子で呟くのは蒼薙・瑠奈(f12596)は、隣で自身の腕にしがみ付きながら歩く双子の妹、蒼薙・鈴音(f13257)をジト目で見遣る。
「本当にぬるぬるのぐちょぐちょだ……捕まったら、どうなっちゃうんだろう……怖いよぅ、お姉ちゃん……」
 瑠奈から向けられる目線に構わず、触手や周囲の状況を見てから、縋るような涙目の上目遣いで姉を見つめる鈴音の尻尾も、思わずふるりと震えて揺れている。
「はぁ……。もう、私がいるから大丈夫よ」
 そんな幼気な様子の鈴音に毒気を抜かれた様に溜息を吐きながら、鈴音に歩幅を合わせて先へ進もうとする瑠奈。
 そんな優しい姉に、気付かれないようにこっそりと、鈴音はにんまりと微笑む。
 ――なんてね。
(ふっふっふ……普段真面目なお姉ちゃんの、あられもない姿を拝むチャンス到来……♪)
「何か言った?」
「ううん、何も?」
 思わず心の声が漏れそうになるのを、姉への悪戯心と共に誤魔化しつつ、ぬるんと二人に伸びる触手を適当に回避したりブラスターで焼き払って、自身の目的のチャンスを伺う。
 そんな妹の企みに全く気付かないままに、瑠奈はユーベルコード『巫覡載霊の舞』で神霊体に変身すると、愛らしい姿から神秘的な美しさを纏う妖狐の姿となり、携えた薙刀を優美に振るって、回避しきれない触手を薙ぎ払ってゆく。
 そんな姉の美しい姿に、傍でブラスターを構えていた鈴音は誘惑されたようにぽーっと目を奪われる。
「――って、ちょっと!鈴音、何してるのよ!」
 ぼぅっと惚けていた鈴音を絡み取ろうと寸前まで迫っていた触手の塊。
 その触手たちから妹を守ろうと、瑠奈は殺気を発しながら近づき、触手塊を纏めて薙刀で一閃しながら叱咤する。
「ご、ごめん。ありがとうお姉ちゃ――あ、危ない!」
 その叱咤でハッと意識が戻ってくる鈴音の、視界の端に見えたのは、滾々と溶解液を蓄えながら姉の死角に近づく食人植物の姿。
 反射的に焼き去ろうと、クイックドロウでブラスターを連射する鈴音だったが、それは食人植物と、鈴音たちの距離が近すぎた為か、熱線を浴びて破裂した食人植物の腹が蓄えていた溶解液が、バシャッ、と大量に二人に降り注ぐ。
「――え?……ひ、っ……きゃああっ?!」
「わぷっ!……あっ……あれ?……うわぁん、ぬるぬるだね……」
 瑠奈も鈴音も……否、鈴音は内心姉のぬるぬるな姿にガッツポーズを決めていたのだが、思わぬ不意打ちに困惑する。
 多少の溶解液は我慢しようと考えていた瑠奈も、こうも思わぬ量の溶解液を、全身に浴びてしまうことは想定しておらず、何とか拭おうと身体を撫で払うが、キリが無い。
 それどころか、粘液が肌に直接染み込み馴染んでいき、溶解液の作用で触れている部分が熱を持ち、やがて全身が蕩けるような熱に苛まれていく。
「っ……やだ、……はぁっ、……このぬるぬる、こんな効果、あったの……っ」
(お姉ちゃん……凄く色っぽい……)
 神霊体の姿のまま、熱に浮かされたように無意識に周囲を誘惑する艶やかさを以て、熱混じりの呟きを漏らす姉の姿に、思わずごくり、と生唾を呑みこむ鈴音。
 鈴音もまた、溶解液の作用で頭や身体が熱っぽく、火照るのを感じていた。
(……ぅ……なんで鈴音がこんな可愛く見えて……)
 普段より、悪戯っぽいものの可愛いと思っている妹ではあるが、自身が熱に浮かされた状態なのも合わさり、思考が混濁する。
「お姉ちゃん……身体、熱い……ね」
「え、ええ……鈴音は、大丈夫?……」
 熱っぽく、虚ろな様子で呟いた鈴音に、瑠奈は姉として気遣う様に声を掛けながらも、その誘う様な紫の瞳から目が離せない。

 ――何時しか、理性を蕩けさせるような身体の熱に、彼女たちはその幼い身体を任せてしまっていた。
 溶かされた衣服にも気にかけないまま、お互いの体を寄せ合う可憐な双子の姉妹。
 そんな二人に触手や食人植物が黙ってみているはずもなく、もちろん襲い掛かってきたのだが、瑠奈も鈴音も互いにくっついたまま、見つめ合ったまま離れず。
 溶解液の効果が切れて、二人に理性が戻るまで、殆ど反射神経で植物たちからの攻撃に対応して薙ぎ払い焼き払ってしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

藤堂・遼子
あー、頭痛くなるわね。いや、放置は出来ないからやるしかないけどね。
大鎌で触手植物をなぎ払いながら進むわ。
溶解液も溶かすだけじゃなく香りに催淫効果がある媚薬かなんかになってないかしら?
……下腹部が疼いた隙を突かれて触手に拘束されてにゅるにゅるのどろどろにされそうね。
私、実は性快楽への耐性低いのよね。狂信者に拉致監禁されて約半月程慰み者にされて調教されたし、その後遺症も残ってるから。
一度捕まってにゅるにゅるのどろどろで快楽漬けにされたら、自力での復帰は困難かしらね?
誰かしらの手助けがあれば吹っ切れて反撃できるかもだけど。手助けじゃなく手付けだったら堕ちそうだけど。

絡み&えっちなアドリブ大歓迎。


バラバ・バルディ
うーむ、珍しき花というだけならば喜んで見物にも行くんじゃが、邪神教団産の食人植物となると観賞向きではなさそうじゃな!拐われた者らもまだ生きておるようじゃし、ぱぱっと救出してくるとしようかの。
【WIZ】
…ほ、ほっほっほぉー!?なぁるほどのぉ!“えっち”な溶解液というのは、そういう意味じゃったかっ!ユウリ嬢のあの赤面の訳も得心がいったわ!ぬっははは……っはぁあ!?これっやめんか!溶けるじゃろう!繕うのも大変なんじゃぞ!……っええい、寄るでないわ!
(『学習力』と『ダッシュ』で逃げつつ、魔法による『属性攻撃』を『高速詠唱』で放ちます。
服が溶けた人には、ひとまず手持ちのメイド服を貸します。※純粋な好意)



「あー、頭痛くなるわね。……いや、放置は出来ないからやるしかないけどね……」
 藤堂・遼子(f09822)は、片手を額に当てて唸りながら、もう片腕で携えた大鎌で迫りくる触手を薙ぎ、切り払う。
 きょろきょろと周囲を警戒しながら、近づいてくる食人植物や触手に捕らわれないように飛び退く遼子と、彼女に背を預けるように背後で炎属性の魔法を放ち触手を焼き払うシャーマンゴーストのバラバ・バルディ(12139)は、なるべくなら植物に触れられないようにという共通意見のもと、協力しながら植物園内を進んでいく。
「うーむ、珍しき花というだけならば喜んで見物にも行くんじゃが、……邪神教団産の食人植物となると観賞向きではなさそうじゃな!」
「そうね、観賞どころじゃなくなりそうだもの」
 陽気に笑うバラバとは対照的に、色々な事を察したような苦笑を浮かべる遼子。
 そんな遼子の様子に、捕らわれた人たちをぱぱっと救助しようと意気込みながら歩むバラバは首を傾げる。
「なんじゃ、浮かない顔しとるのう」
「まぁ、ね……なんだか、変に甘い香りがしてるでしょう?」
「んん……ああ、言われてみればそうじゃのう」
 遼子に言われてバラスが周囲の匂いを確かめると、確かに辺りに樹液のような甘い香りが漂っている。
「つい考えちゃうのよね……溶解液も溶かすだけじゃなく香りに催淫効果がある媚薬かなんかになってないかしら、って」
「いやいや、まさかそんな」
 苦笑したまま、考え得る最悪の状況について思考する遼子を、バラバは安心させるように笑い飛ばしながらも、一応警戒するに越したことはない、と異彩の杖を握りしめながら進み続けた。

(……下腹部が疼いた隙を突かれて触手に拘束されてにゅるにゅるのどろどろにされそうね……)
 念のためとユーベルコード『オーバーリミットアームズ』で四肢に電流を纏いながら、ぬるぬる蠢く触手たちを、いい加減見飽きたという程に大鎌で薙ぎ払いつつ、遼子はぼんやりと、艶めかしく伸びてくる触手を見つめながら思わず想像してしまう。
 過去に、邪教の狂信者に拉致監禁され、約半月ほど――口では表し難いほどの屈辱を受け、その後遺症の残る身体。
 そのため性的な快感に極端に耐性の無い身体となってしまった遼子は、先刻の想定が的中したかのように、食人植物が吐き出す溶解液の香りに、すでに酔わされてしまっていたのだ。
 ――にゅる。
「――……ぁっ」
「……?!遼子嬢……っ!」
 バラバが気付いた時には、遼子は眼前にまで迫っていた触手に頭から絡みつかれ、携えていた大鎌が彼女の手から離れてしまう。
 なんとか助け出そうと炎の魔法で触手の根元を燃やそうと試みるも、燃え切る前に新たな触手が、抗えずにいる遼子の肢体に絡みついてゆく。
 その上、その場から動けずにいた2人に、頭上からぬるりと食人植物の大きく開いた口のような箇所から涎の様に溢れる溶解液を浴びせらる。
「んぁっ……は、ぁ……っ」
 快感に耐性の無い遼子の身体は、浴びた溶解液の成分を敏感に吸収してしまう。
 結果、身体中敏感になった遼子の肢体を這いまわる触手に、全くと言っていいほど逆らえなくなってしまっていた。
「んっ、あぁ……もっとぉ……」
 寧ろ、人外の快感ともいうべき快楽を与える触手に、媚びる様な声さえ漏らしてしまっていた。
(……ほ、ほっほっほぉー!?なぁるほどのぉ!“えっち”な溶解液というのは、そういう意味じゃったかっ!ユウリ嬢のあの赤面の訳も得心がいったわ!ぬっははは……)
 そんな遼子の姿を、暫く唖然として見るだけだったバラバは、軽く現実逃避するような思考をしてしまっていた。
 だが、そんな傍観者のような立ち位置のままいられるはずはなかった。
 ここは触手と食人植物の領域なのだ。
 獲物は当然、女性だけ、とは限らない。
「……っはぁあ!?これっやめんか!溶けるじゃろう!繕うのも大変なんじゃぞ!」
 ぬるぬると服を溶かされつつあるバラバの元にも、触手が殺到する。
 誰得じゃ!?と言わんばかりに杖を構え、向かってくる触手や絡みつく触手を手当たり次第に燃やしにかかるバラバだが、数は一向に減ることなく、あられもない姿になった遼子とバラバを取り囲み飲み込もうとしていく。
「……っええい、寄るでないわ!……遼子嬢も、頑張るんじゃ……!」
 やがて後退するスペースもなくなると、一先ず触手の快感に呑まれてしまっていた遼子を、からくり人形を操って触手から引き剥がして救出するバラバ。
 触手からの刺激から解放され、徐々に理性が戻ってきた遼子は、ボロボロに溶かされた衣服の間から見える素肌を隠しながら大鎌を構える。
「……あ、ありがとうね」
「いやいや、気にするでない。……ふむ、良かったら着るかの?」
 戦闘態勢を立て直しながら、目のやり場に困ったバラバはそっと遼子にメイド服を差し出す。
 なぜ持ってるのか、そしてなぜ遼子にピッタリサイズのメイド服だったのか。
 遼子は色々と突っ込みどころを一旦飲み込みつつも、電撃を四肢に纏い直し、杖を構えるバラバに背を預けてしっかりと大鎌を構えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

キア・レイス
変異したフラワーガーデンの前に転移してきている、話を聞いた時点で引き返すことはできたというのに。
過去の記憶に何度もこんな情景を見てきた、来てしまったと言うことは体も心も、過去を捨てきれていないのだろう。
…前向きに考える、今回の件は身の振り方を考える為の一助にできると。

救助のため乗り込みライフルとナイフで応戦。
救助者を発見次第避難所として密室のトーチカを造り、救助者を中に匿う。
「助かりたかったら何が聞こえても黙っていろ」
トーチカは無敵ではない、壊されないよう触手と戦い全滅は無理でも数を減らそう。
…多勢に無勢だがやるしかない、最悪囮になってでも時間稼ぎだ、捕まったらどれ程の触手が私に群がるのやら。


ルナ・ステラ
正直行きたくないですが、まだ息がある人がいるなら助けないとですね!

植物に警戒しながら、残っている人たちを救出していこうと思います。


あれは人?
「助けに来ました!ここから逃げてくださ...」
何か様子がおかしい?
え!?どろどろに溶けて...
ーいつの間にか植物に囲まれてます!?

きゃあ!絡みつかないで!
にゅるにゅるいやです...

(今度は何ですか?)
ひゃん!舐めないでください...
(もしかして食人植物で、味見されてる!?)

食べられるのは絶対に嫌です!
けど、どうやって抜け出せば?
そうです!!植物だから火に弱いはずです!

【属性攻撃】で炎の魔法を!
さらに、危険な状況なので【高速詠唱】で!

アドリブ等歓迎です!



(……話を聞いた時点で引き返すことはできたというのに)
 溜息交じりに、転移されたフラワーガーデンの入り口から、その変わり果てた植物園の中へと足を踏み入れたキア・レイス(f02604)は、ふと思いを巡らせる。
 過去、人形のように弄ばれたキアは、変異した植物の様態を聞いて、それでもなお依頼を受けた自身の選択にまだ戸惑っていたのだ。
(過去の記憶に何度もこんな情景を見てきた……それでも、この様な場所にまた来てしまったと言うことは……体も心も、過去を捨てきれていないのだろう……)
 過去、自分が置かれていた境遇を。
 望んでいるのか、嫌悪しているのか。
 判断できないままにこの地に降り立ったことを、今後の身の振り方を考える為の一助にしようかと、一先ずは前向きに考えようとしながら、愛用のライフルとナイフを両手に、いよいよ触手蔓延る魔境へと足を踏み入れる。
(正直行きたくないですが、まだ息がある人がいるなら助けないとですね!)
 そんなキアから遅れて、箒のファイアボルトを片手にルナ・ステラ(f05304)が植物園に入ってくる。
「早く、残っている人たちを救出してしまいましょう……」
 彼女の第六感が嫌な予感をビンビンに感じ取ってしまっている為か、植物を警戒しながら彼女は前方のキアの後を追う様に走り出し、並ぶと一緒に植物園内を進む。

「……っ、大丈夫か」
「っ……!今助けますね……!」
 やがて食人植物や触手の群れを切り開きながら進んだ先で、触手に絡み取られ精気を失い衰弱した一般人を発見するキアたち。
 キアは戦場傭兵の知識も交えて、ユーベルコード『防御陣地作成』を発動させ、簡易避難所として密室のトーチカを作成すると、ルナと一緒に救助した一般人や邪教徒のような風体の人も一緒にそこへ匿う。
「……助かりたかったら何が聞こえても黙っていろ」
 意識が無いような非救助者に静かに告げてから、他に人はいないかと周りを見渡すキア。
「あっ……あれは、人……でしょうか?」
「何?どこだ?」
 ふと、周囲を警戒していたルナの呟きに、キアは振り返るとあまりトーチカから離れないように気を付けながら、ルナの見ていた方向へと歩いていく。
「あっ、待ってください」
 キアに並んで同じ方向に向かっていくと、うぞうぞと蠢く触手の中から人の腕のようなものが生えていることに気付くルナ。
「助けに来ました!さぁ、ここから逃げてくださ……、……えっ?」
「……っ、いや、待て……!」
 何か嫌な予感がしたキアの静止は間に合わず。
 伸びた腕を見て慌てて救助しようと、触手を取り去る前にその腕を掴むルナは、その腕が思いのほか簡単に抜けたことに一瞬呆気にとられた。
「……っひ、ぁ……っ」
「くっ……」
 その腕は、既に事切れて触手たちの養分へと変えられていた屍の一部。
 その事実に気付いた時には、ルナとキアの周囲は食人植物と、触手たちに囲まれてしまっていた。
「きゃあっ……!……ぅ、く……っ、絡み、つかないで、ぇ……!」
(こんなにゅるにゅる……いやです……っ)
 ぬるぬると溶解液と樹液を纏う触手が、真綿で首を絞めるかのような速度で、焦らすようにルナに絡みつく。
「……っ、あ……く、離せ……!」
 ルナを庇おうと手を伸ばしたが間に合わず、更にはキア自身も待ち伏せていた触手に腕から四肢へと、溶解液を滴らせた触手に捕らわれてしまう。
「な、何ですかっ……?……ひゃん!舐めないでください……!」
(まるで舐められてるみたいで……も、もしかして食人植物で、味見されてる……?!食べられるのは絶対に嫌です……!)
 未知の感触に、足が竦み抵抗もままならないまま、まるで人間の舌のような軟体の感触で、溶解液の催淫効果でじわじわと熱に侵されるルナの幼い肢体を、舐めまわすように足元から太腿へ、お腹へと這い登っていくぬるぬる触手。
「……っ、この……ルナを離せ……っ」
 誘惑するように身動ぎさせて触手をその肢体に絡め取る様に誘いながら、キアは首筋を這う触手に噛み付く。
 挑発するようなキアに、ルナに這っていた触手の何本かがキアへと殺到した。
(くっ……多勢に無勢だが、やるしかない、……囮になってでも時間稼ぎさえできれば、勝機はある……)
 殺到した触手に、衣服を溶かされながら全身を揉み解されるように絡みつかれたキアは、触手たちによってその身体に、口の中、衣服の中、お腹、足へと丹念にこの世ならぬ快楽を刻み込まれてゆけば、やがて思考ごと理性が蕩けて堕ちていく。
「……っ、キアさん……!……っひ!」
 自分の分まで触手に取り込まれていくキアに声を掛けたルナ。
 だが、その眼前にふと現れた食人植物が、ぽたぽたと溶解液を滴らせながら大きな口を開くのを見れば、視界いっぱいに広がるグロテスクなその内臓に思考がパンクしそうになる。
(……!そうだ、火を……!)
 ルナの絶望しそうな思考が、ふと閃く。
「もうっ……燃えちゃえ……!」
 涙目になりながらも、キッと食人植物を睨みつけると、ルナはその大口開けた体内へと、ありったけの火力の炎の魔法を高速詠唱で叩き込む。
 夢中になって打ち込んだ炎は、いつのまにかルナたちの周囲を焼き尽くしていた。

 キアのトーチカは、触手の攻撃とルナの魔法で半壊した状態ではあったが、中に避難させていた人は無事だった。
 また、触手にもみくちゃにされていたキアも、絡みついた触手部分だけが炎によって燃やし尽くされたようで、ルナが燃えカスになった触手を取り払うと、ほぼ裸の状態に近いような状態で脱力していたものの彼女も無事に解放できたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『六零二『デビルズナンバーはやし』』

POW   :    悪魔の枝葉(デビルリーフ)
【刃物のように鋭い木の葉】が命中した対象を切断する。
SPD   :    悪魔の花粉(デビルポレン)
【目が痒くなる特殊な花粉】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    悪魔の樹枝(デビルブランチ)
レベル×5本の【刺突】属性の【鋭く伸びた木の枝】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 触手と食人植物の植物園から、なんとか衰弱しているが生存していた一般人らを救助した猟兵たち。
 だが、最後の非救助者が安全な外へと運び出されたのと同時に、植物園が地震が起こったかのように揺れだし、地面から巨大な樹木のようなオブリビオン――六零二『デビルズナンバーはやし』が姿を現した。
 ――ぬるり。
 ――にゅる、ぬらり。
 悪魔の如き禍々しいその姿で威圧しながらも、その根をぬらぬらと触手のように器用に蠢かせる。
 周囲に生えた触手や食人植物たちを操り快楽攻撃も携えながら、それらと共に六零二『デビルズナンバーはやし』は殺意を持って猟兵たちに襲い掛かってきた!
片桐・公明
…あー、ええっと、別のと勘違いしていたかしら。ちょっと想像していた敵と違うわ。さっきは痴態をさらしちゃったけど今度はそうはいかないわよ。(先の溶解液や触手の所為で服にところどころ穴が開いてわずかにえっちぃ格好になっている。特に囮にした左側の損傷がひどい。抜けた直後は夢見心地でフワフワしていたが敵を見た瞬間正気に戻る。彼女は何を想像していたのだろうか。)

【WIZ】基本はUCで攻撃。木なら普通に燃えるだろう。周囲は常に警戒して接触されないようにしているが、先のダメージが残っているせいか少しだけ隙がある。
捕まれたら今度は躊躇わずにに焼く。
「って、思ったより堅くない?」

えっちな描写は歓迎、お任せします



 突如地面から生え、現れてきたオブリビオン、六零二『デビルズナンバーはやし』を目の当たりにした片桐・公明(f03969)は、一瞬呆然とした。
「……あー、ええっと、別のと勘違いしていたかしら。ちょっと想像していた敵と違うわ」
 こめかみを指で捏ねるように押しながら、眼鏡越しにオブリビオンを見遣る。
 彼女がどんなオブリビオンを想像していたかは、彼女の胸に秘されるべき事項であろう。
(……さっきは痴態をさらしちゃったけど今度はそうはいかないわよ)
 そう凛々しい表情を浮かべる公明の姿は、先程までの溶解液滴る食人植物、そして有象無象にうねり絡みつく触手たちの戯れによって、衣服は所々破れて隙間から濡れた柔肌が露出し、頬を朱に染まり、かなり艶めいた姿になっていた。
 特に損傷の激しい左側を気にするように腕で隠しながら、まだぼんやりと浸っていた快楽の余韻の残る頭を、それを振り払うようにふるふると揺らす。
(私ってば、何を想像して……っ)
 未だ食人植物も触手も、猟兵たちの周囲に点在しているが、それに気を付けつつもまずは目の前のオブリビオンを倒すのが先だ、と気持ちを切り替えようとする。
 そして、そんな公明に構わず、はやしは悪魔の樹枝を数十本掲げるように生やすと、彼女に向けて刺突しようと鋭く伸ばしていく!
「きたわね……っ!」
 木なら火で燃えるでしょう――!
 両手拳銃から放たれるのは、ユーベルコード『紅蓮『赤壁乃業火』』による業火のエネルギー砲。
 着弾した枝に大蛇のように焔が纏わりつきながら、はやしの鋭いデビルブランチを
燃やし尽くしていく。
「……っ、ぅ……!」
 撃ち燃やしながらも、一瞬の隙をついて至近距離まで伸ばされた枝を見て、触手に巻き付かれた感覚がフラッシュバックして動きが止まる。
 刺突の枝が肩を掠り、公明の身体がよろめく。
 よろめいた公明の身体を、周りで蠢いていた触手が四肢に絡みつき、オブリビオンの的にしようと拘束を試む。
「ひっ……っ、もう、いい加減に……!」
 ぬるりと粘液を塗り込む様に這いまわる触手に、赤い瞳を怒りに染めると両手拳銃に力を込めて、左の銃口を自身を拘束する触手に、右の銃口をオブリビオンに向けて、叫ぶ。
「母の歴史。父の知識。それを興すは私の能力。すべて焼き尽くす――!」
 紅蓮の炎は発破されたように公明の身体に巻き付いた触手が燃え上がり、同時にオブリビオンの幹に着弾したエネルギー砲が、焔の大蛇が、幹に絡みつき焼いていく。
「……っ、思ったより堅くない?」
 触手の拘束から解放され、一息吐きながら零す公明は、オブリビオンに着弾した感触に、苦そうな顔を浮かべた。
 紅蓮の炎に焼かれて攻撃を止めたオブリビオンは、暫く焔に悶える様にもがいていている。
(……あー、これ、どうしましょう)
 牽制するように周囲の触手や食人植物に銃口を向けつつ、焦げて更に肌の露出面積が増えてしまった衣服を片腕で隠しながら、公明は溜息を一つ零すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

キア・レイス
久々だった、あんなに激しいのは…
結局過去の私の部分はさっきまでの所業に悦びを感じ最後は身体を委ねてしまい、今の私の部分は猟兵として満足に抵抗できなかった所と破かれた衣服に羞恥を感じている、実は私は二重人格だったりしていないだろうか。

自分の心情を分析するのは打ちきり疲れと余韻と羞恥が残っているが敵が現れた以上戦う。
服が破れたままなら下腹部を他の猟兵に晒すのは不味い、あれは視界に入れば無差別、気を付けて立ち回る。

銃は手持ちの弾が尽きたら捨て置きナイフをメインに交戦、そもそもほぼ全裸なので脱ぐ必要はない最速の【シーブズギャンビット】を連発だ。
首輪や鎖を掴まれたりでもしなければ苦戦する事もないだろう。


ルナ・ステラ
(キアさん大丈夫でしょうか?)
少し怖い思いをしましたが、生存者の方々が助かったようで良かったです。

あぅ...またにゅるにゅるですか...
しかもさっきより大きいです...

根の攻撃には気をつけながら戦わないとですね。
また、炎で焼いちゃいますよ!

あれ?目が...痒くて...開けられない...⁉︎
ひゃあ!?何か纏わりついてきました!?

ーだめです...もぞもぞ動かさないで...
きゃん!!
服の中入ってきちゃ...!!
だめです...やめてください...

(このままじゃまずいよぅ...)
ライオンさん助けて!

うまく解放されたら、反撃に出ようと思います。もし、傷を負った猟兵さんがいれば癒しの獣奏器で回復を試みます。



 先の猟兵の攻防の末、焔によりその枝の一部を燃え朽ちさせながらも、オブリビオン六零二『デビルズナンバーはやし』はその鋭い枝を鎌のように振りまわしながら複数の顔を浮かべた幹で笑みの表情を張り付けていた。
 ――っ……はぁ、……はぁ……。
 そんなオブリビオンを前に、乱した呼吸を僅かに整えきれていないのはキア・レイス(f02604)だった。
「……久々だった、あんなに激しいのは……」
 キアは先ほど触手や溶解液によって与えられた快感で未だに身体を火照らせ、破れ溶かされた衣服の際どい露出箇所を片手で押さえたままに、立ち尽くしていた。
(……結局過去の私の部分はさっきまでの所業に悦びを感じ、最後は身体を委ねてしまい……)
 ――……っ、あ……く、離せ……!
 ――……っつ、ふぁ……っ……
 フラッシュバックした己の痴態に、思わず頭を振るキア。
(……今の私の部分は猟兵として満足に抵抗できなかった所と破かれた衣服に羞恥を感じている……)
 ――実は私は二重人格だったりしていないだろうか。
 そんなふうに、頭の中で自問自答のループに陥りかけて、ポン、と肩を叩かれる。
「あの……大丈夫ですか?キアさん」
 キアの傍で様子を見ていたルナ・ステラ(f05304)が、心此処に在らずといった様子を見かねて声を掛けたところで、彼女の意識が戦場に復帰する。
(そうだ……今は目の前の敵を倒さねば)
「ああ、ありがとう……」
 ルナに礼を言うと、改めてオブリビオンに対峙するキア。
 だが、彼女は気持ちを切り替えたつもりではあったが、顔を紅潮させて目元が快楽に蕩けたままのキアがオブリビオンを睨むのは、かえって煽情的な表情に見えてしまうのだった。

 傍にいたルナも、キアの様子につられたように顔を赤くしていた。
(キアさん、大丈夫でしょうか……?)
 心配したままキアを見遣るも、片手に武器を構えた彼女に気付けば、安堵したようにルナもオブリビオンに向き直る。
「あぅ……またにゅるにゅるですか……
しかもさっきより大きいです……」
 先ほどの触手から絡みつかれた記憶が蘇り、癒しの獣奏器とファイアボルトを構えながらジリ、ジリと後ずさりしてしまう。
(それにしても……さっきは少し怖い思いをしましたが、生存者の方々が助かったようで良かったです)
 オブリビオンが出現するタイミングより少し早く、UDC組織の部隊員が一般人らの救出を手伝ったおかげか、今戦場には倒すべきオブリビオンと猟兵のみが存在している。
 それは、非救助者を気にせず全力で戦えるということでもある。
「……また、炎で焼いちゃいますよ!」
 うねり、撓る木の根の攻撃に注意しながら、ルナは目の前の大きな樹木のようなオブリビオンにファイアボルトを構えた――その時だった。
「……あれ?目が……痒くて……開けられない?!」
 ルナが炎を放つ直前に、オブリビオンが葉や花が生い茂った枝の先から、悪魔の花粉を周囲に放ったのだ。
 目が痒くなり、両手の甲で目を擦るルナ。
 その隙にオブリビオンの眷属のように周囲でうねっていた触手が、一斉にルナの身体へと殺到する。
「ひゃあっ?!な、何か纏わりついてきました……っ?!」
(見えないけど……さっきの触手?!)
 目を開けられず、暗闇の中で得体の知れない軟体に身体を弄られている感覚だけがルナに襲い掛かる。
「ひぅ……だめです、もぞもぞ動かさないで……きゃんっ!……服の中入ってきちゃ……っ!……だめ、です……やめて、ください……」
 先程の刺激もあり、敏感になってしまっている肢体へと絡みつく触手に抵抗しながら、最後は懇願するような言葉を漏らしてしまうルナ。
 ぐにゅり、ぬらり、粘液を纏った触手は容赦なくルナの幼い肢体を舐めまわす。
(このままじゃ、まずいよぅ……)
 目を開けられず、尚更敏感になった身体への刺激に、ルナの精神も限界に近づいていた……その時だった。
「……私のライオンさん、助けてっ!」
 ルナは目を瞑ったまま叫ぶと、ユーベルコード『ライオンライド』を発動させると、体長3メートルほどの黄金のライオンを召喚する。
 ライオンはルナに絡みつく触手を噛みちぎったり逞しい前脚で薙ぎ払いルナを救出するとその背に騎乗させて、落ちないようにしながら戦場を駆ける。

「……大丈夫、みたいだな」
 自動拳銃やアサルトライフル、擲弾発射器で伸ばされる触手を掃討するキアは、先程の悪魔の花粉を回避していた。
 喰らってしまったらしいルナに伸びる触手を、焼け石に水と思いつつも排除していたのだが、黄金のライオンを召喚して状況を脱したのを確認すると安堵の息を吐く。
「さて……人の事より自分の事、だな」
 援護射撃により弾の尽きた銃を仕舞うと、両手の武器を短剣に変えて握り直す。
(……脱ぐ必要が無い、のは……良いことなんだか、悪いことなんだか……)
 ユーベルコード『シーブズ・ギャンビット』を発動させると走りだし、既に身軽になった身体でどんどん加速して戦場を駆け抜ける。
 目の前を遮る触手を、食人植物をダガーで素早く狩り伏せながら、オブリビオンにダッシュして斬りかかる。
 目にも止まらぬ素早い一撃の連打に、オブリビオンも翻弄されたように鋭い枝を振り回す。
 幾度もその枝を回避しながら、鎌鼬のようにキアはダガーで切り刻み続ける。
 だが、オブリビオンの振り回した枝の一つが彼女の鎖に引っかかってしまう。
「……っ、あうっ……」
 彼女の首輪に繋がった長い鎖を引かれ、思わず手が止まり、その素早い動きも封じられてしまう。
「ごほっ……!……ぅ、いやっ……」
 枝に鎖を引かれながら、うねうねと蠢く触手の群れに放り込まれてしまうキア。
 首輪に繋がった鎖を握られている為か、身動きが取りにくく、かなり肌の露出したキアの肢体は、貪られてしまう。
 両手に持ったナイフで切り刻むが、キリ無く触手は伸びてくる。
 キアの顔に、恍惚と絶望が入り混じる――その時。
「だ、大丈夫ですか……っ」
 片目を擦りながら、黄金のライオンに騎乗したルナがキアに声を掛けた。
 癒しの獣奏器でキアの傷を癒しながら、ライオンが触手たちを蹴散らす。
「あ、ああ……なんとか」
 快楽に揉まれそうになっていたキアが、首を擦りながら体勢を立て直す。
 彼女の纏う衣服は、先程よりも肌の露出面積が過激になってしまっていた。
「……大丈夫、ではないかもしれないな」
 自身の上体を見て、大きく溜息を吐くキア。
 そんなキアに、未だ目が良く見えていないルナは、ライオンに騎乗したまま不思議そうに首を傾げたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

天星・暁音
…ひぅっ、な、何かあの根っこ妙にぬるねばしてない!?
というか、本当に触手もまた来てるし…
うう、ま、負けないもん。
…でもこっち来ないで…っ聞いてくれる訳もないよね…うう…

引っ張り出した神楽舞用兼戦闘服の巫女装束に着替えて全力魔法、範囲攻撃、高速詠唱等で抵抗を試みつつもちょっとずつ嫌悪感に及び腰、そんな隙があれば逃しませんよね。

捕まえてお好きにどうぞ。
着替えはまだあるのです。
割とギリギリまで責めてOKです。

許容量過ぎたらきっと魔力やら神力やら暴走させてなんとかなります。


アドリブ、共闘可


四季乃・瑠璃
瑠璃「ハァ…ハァ…色々と…大変な事に…」(頬が上気して服は溶けた所為で半裸状態)
緋瑪「まさか、こんな事になるなんてねぇ…うぅ…まだ体が少し…」(顔真っ赤で同上)
瑠璃「緋瑪、流石に我慢して…うぅ…この借りは敵で晴らすしか…」
緋瑪「そうだね…この鬱憤は敵で…」

【ダブル】継続。

二人掛かりで【範囲攻撃】【鎧砕き】【2回攻撃】接触式ジェノサイドボム(以下ボム)で連続爆破して攻撃。敵の攻撃はボムの爆破・爆風でまとめて吹き飛ばす。攻撃で落としきれなかった枝や木の葉は【2回攻撃】K100の連射で撃ち落とす。

溶解液で服が溶けてるので、男性猟兵に合ったら、見るなーっ!とボム投げたり銃撃ったり…。

※アドリブ歓迎



「……ひぅっ、な、何かあの根っこ妙にぬるねばしてない!?……というか、本当に触手もまた来てるし……うう、ま、負けないもん。……でもこっち来ないで……って、聞いてくれる訳もないよね……うう……」
 引っ張り出した神楽舞用兼戦闘服の巫女装束に着替えて、頭を抱えながら唸っているのは天星・暁音(f02508)。
 サラサラとした金の髪には、先程の溶解液の残滓が残っていたが、それに気が回らないほど触手や溶解液の体験が強烈だったようで、トラウマになったかのようにぶつぶつと呟きが止まらない様子だ。
 ボロボロに溶かされたり破られ脱がされてしまった巫女服を一応仕舞い、周囲の触手たちに警戒しながら巨大な樹木――オブリビオンに向かって星杖シュテルシアを構え……隣で、息も絶え絶えの状態でいる猟兵に、ちらりと視線を向けた。

「ハァ……ハァ……色々と……大変な事に……」
 頬は上気し、服は溶解液に溶かされたり触手に破られたり、分身体に脱がされたりしてほぼ半裸のようなあられもない姿で暁音の近くにいるのは四季乃・瑠璃(f09675)と、彼女の別人格を映したユーベルコード『オルタナティブ・ダブル』による分身体の『緋瑪』。
「まさか、こんな事になるなんてねぇ……うぅ……まだ体が少し……」
 瑠璃と同じような状態で、乱れた服を片手で直そうとしながら、熱っぽい吐息を漏らす分身体の緋瑪。
「緋瑪、流石に我慢して……うぅ……この借りは敵で晴らすしか……」
「そうだね……この鬱憤は敵で……」
 瑠璃と分身体の緋瑪、お互いの意見は一致したようで、破れた服で身を包んだまま火照った体を奮い立たせながら、それぞれ武器を構えてオブリビオンを睨みつけた。
「「……これでも、喰らえーっ!」」
 双方ステレオでハモりながら、瑠璃と緋瑪は同時に接触式のジェノサイド・ボムを自分たちの周囲にばら撒き、触手や食人植物を爆殺していく。
 更にはオブリビオンが放った悪魔の花粉をその爆風で退けながら、伸ばされる鋭い枝もジェノサイド・ボムで発破し、爆ぜ朽ちさせていく。
「瑠璃、そっち危ない……!」
「わっ……ありがと、緋瑪」
 爆破しきれず、近くにいた瑠璃に伸ばされた悪魔の枝を、分身体の緋瑪がUDC-K100カスタムの連射で撃ち落とす。
 そしてお互いに一息ついたところで、瑠璃たちに視線を向けていた暁音に気付く。
 此方は、溶解液で服が解け、あられもない姿、そして向こうは、きちんと巫女服を着ている姿の男性猟兵。
 そう認識すると、瑠璃と分身体の緋瑪の顔が、羞恥でみるみる赤くなっていく。
「み……」
「……み?」
 一瞬固まってから、わなわなと身体を震わせながら声を絞り出す瑠璃と分身体の緋瑪に、声が届いた暁音は聞き返すように呟いて、その刹那。
「「み……見るな―――っ!!」」
「え……わぁぁっ?!」
 羞恥で顔を真っ赤にした瑠璃と緋瑪は、ジェノサイド・ボムを彼に放ち、直撃はしなかったが爆風で暁音が吹き飛ばされたのだった。

「うう……またボロボロに……」
 爆風で吹き飛ばされた暁音は、災難続きとばかりに卸したての巫女服の悲劇に嘆く。
 着替えようか……と、思考したその時。
 ――ガサガサッ。
「……え」
 周囲の気配にびくりと肩を震わせて手を止める。
「いや……待って、待って待って」
 杖を構えながら、音のする方向の反対へと後ずさる暁音。
 だが、災難は続くもののようで、地面から隆起した木の根に躓き、尻もちをついてしまう。
「うっ……ま、また……っ」
 木の根め……!と睨みつけたのと同時だった。
 その根――のように隆起したそれはオブリビオンの悪魔の枝。
 そのまま地面から盛り上がり、その鋭い枝の先端を暁音に向けると、刺突せんと彼へ伸ばされる。
「ちょっ……星の光よ集え。我が意を持ちて流星と成し悪しきを散せ。走れ魔法陣……!」
 杖を構えると、暁音は高速詠唱でユーベルコード『裂光流星』を発動させる。
「……輝け!裂光流星!」
 その言葉と共に、杖の先端を向けた悪魔の枝、そしてその先の元凶であるオブリビオンに向けて、天に描いた魔法陣から撃ちだす星の光の奔流が降り注ぎ、貫き、その星の光で焼いてゆく。
「ようし、これで……、……えっ?」
 星の奔流に、彼に伸ばされた枝は全て断ち切られた。
 だが、敵はオブリビオンだけではなかった。
 しゅるり、杖の向けられなかった触手たちが尻もちついたままの暁音の足首に、腰にと絡みついていた。
「えっ……ちょっと、……ひぁんっ……待ってぇぇ……!」
 杖をオブリビオンに向けたままの姿で、暁音は触手にその幼い肢体を絡め取られてしまっていた。
 ぬめる粘液は変わらず、彼の巫女服の内部へと入り込み、その素肌を直接愛撫するように這う。
 その気持ち悪さに、ぞわぞわと鳥肌を起たせるも、構わず触手は彼の胸や下腹部へとその先端を伸ばしていく。
 粘液に含まれていたらしい成分の為か、巫女服は無惨にも溶かされ、やや骨ばり始めた肢体が露出して外気に晒され、粘液の所為で無理やり火照らされた身体には心地よく感じてしまう。
(……って、そうじゃなくって!気持ち悪いのーっ!)
 このままでは彼が大事な何かを失ってしまう。
 杖を持つ手さえ触手に拘束され、絶体絶命だと絶望しそうになった彼の間近が、不意に爆破された。
 丁度彼に当たることなく爆破した何かのお蔭で、触手の拘束が解けると、すぐに体勢を整えて周囲の触手を星の奔流で蹴散らす。
「えっと……大丈夫?」
「さっきはごめんねー」
 声のした方に顔を向けると、目を泳がせながらジェノサイド・ボムを手で弄ぶ瑠璃と分身体の緋瑪の姿があった。
「あ、はい……ありがとうございまし……?!」
 だが、様子がおかしく、首を傾げながら身体を見下して、自分の姿が半裸に近い状態になってしまっていることに気が付く。
(もう……もう、絶対許さないぞオブリビオン……!)
 羞恥で顔を真っ赤にしてわなわなと震えながら、オブリビオンへの怒りを胸に秘めつつ、暁音は新たな着替えを取り出すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ブリッツ・エレクトロダンス
あー、クソッ。さっきの溶解液の影響がまだ残ってやがる…早めに片付けておかないとロクな事にならないな。

しかし、花粉だぁ?このクソッタレなドスケベエロゲ植物園の事だ、どうせロクでもない副次効果もついてくるだろうな?
それこそ…さっきのキリっとした顔の狼キマイラ(f01160)辺りがポーカーフェイスの下で喜びそうな事とかな…。
(何故かは分からんがあいつからは俺と同類っぽい気配がしてる)

だから、花粉にはさっさとご退場願おうか!
まずは花粉の射程外に退避して…よし。
起点ヨシ!ベクトルヨシ!出力ヨシ!花粉なんざ空の彼方へ吹き飛びな、疾風(シュトルム)ッ!


ニィナ・アンエノン
あー、ひどい目にあった……
服もぼろぼろだし、ぬるぬるべとべとだし……
でも、ちょっとクセになっちゃうかも☆
とか言ってたらなんか出てきた!
602、か……217としては負けられないかな!
花粉はもうゴーグルかける!
かけても意味ないかもしれないけど無いよりはマシでしょ!
そんでもってなるべく遠くからグッドナイトで撃っちゃおうかな☆
【騎乗】したままでも【スナイパー】の力を見せてやる!
【視力】もまあまあだから何とかなるかな?
なるべく弱らせたら隙を突いて突撃!
ミサイルで全部焼き尽くしてあげる♪
味方だけは巻き込まないように注意するけど……触手や植物は吹っ飛ばしちゃうかも。
変な汁が跳んだりしないかな…まぁいっか☆



「あー……ひどい目にあった……」
 ニィナ・アンエノン(f03174)は、ぬるぬるとした触手の感覚や、溶解液によって身体に残る火照りを思いながら、顔を赤らめて呟いた。
(服もぼろぼろだし、ぬるぬるべとべとだし……でも)
「……ちょっとクセになっちゃうかも☆」
 散々な目に遭ったニィナだが、朱に染まった顔を隠すように俯き加減で、楽しそうな呟きを零すのだった。
 ――と、それと同時に出現したのがオブリビオン、六零二『デビルズナンバーはやし』だ。
 その巨大な複数の幹の束ねられた箇所に人面の様な亀裂が入り、先に触手や食人植物の溶解液であられもない姿を晒した猟兵たちをいやらしく舐めまわす様に眺めながら笑っている――そんな顔を浮かべている。
「何何?!……なんか出てきた!?」
 突然の巨木の出現に、目をパチパチと何度か瞬きさせながらオブリビオンを観察すれば、幹に刻まれた数字が彼女の興味を惹く。
「602、か……217としては負けられないかな!」
 ニィナは、にぃっと歯を出して笑いながら頭の上のゴーグルを降ろして掛ける。
(植物っぽいし……花粉が来たら厄介だもんね)
 敵の攻撃を見越してゴーグルを装着しながら、愛車のヤンソン:テンプテーションZ17スチームカスタムに跨り、エンジンを吹かすと、愛らしい顔に凛々しい表情を浮かべながらオブリビオンに向かって疾走する。

(あー、クソッ。……さっきの溶解液の影響がまだ残ってやがる……早めに片付けておかないとロクな事にならないな……)
 そんなニィナの後方辺りで、巨木のオブリビオンが現れるまでの少しの間に身支度を出来るだけ整えていたものの、げんなりした顔を浮かべてブリッツ・エレクトロダンス(f01017)は溜息を吐いた。
 対峙している巨木のオブリビオン、これを放置していればまた先程の触手や溶解液によって人として大事な何かを失ってしまうことは必至だろう。
 そんな風に様子を見ながら分析を図っていると、オブリビオンはぶるるっと大きくその身体を震わせたかと思えば、その枝の先に咲く花から広範囲に花粉をまき散らした。
「――っ!花粉か……!」
 彼が電脳ゴーグル、ジシ201Xで図らずとも目を保護していたのは僥倖と言えるだろう。
 目を痒くさせる特殊な成分を持つオブリビオンの悪魔の花粉だが、それ以外にも何か効果があるのでは――そう推測してブリッツは口を抑える。
(しかし、花粉だぁ?このクソッタレなドスケベエロゲ植物園の事だ、どうせロクでもない副次効果もついてくるだろうな?)
 ぐぬぬ、と警戒心剥き出しな狼のように唸りながら集中力を高めていく。
(それこそ……さっきのキリっとした顔の狼キマイラ辺りがポーカーフェイスの下で喜びそうな事とかな……何故かは分からんがあいつからは俺と同類っぽい気配がしてるが……)
 頭の片隅で、不意に先ほどの痴態を晒した時に出逢った猟兵を思い出して思いを馳せたりしつつ、ユーベルコード『疾風』の発動準備を終えると、思考を切り替える。
「――起点ヨシ、ベクトルヨシ、出力ヨシ!……花粉なんざ空の彼方へ吹き飛びな――疾風(シュトルム)ッ!」
 花粉にはさっさとご退場願おうか!と言わんばかりの勢いでそう叫ぶと共にパチパチとブリッツのかけた電脳ゴーグルが一瞬電流を走らせた。
 風の『埒外』の精密操作により、ブリッツは視認した範囲の風を操り、悪魔の花粉を吹き飛ばすと共にその突風の風圧で巨木の幹を切りつけていく。

「わっ、凄い風……でも、ニィナちゃんも負けないよ♪」
 吹き荒れるブリッツの起こした疾風を、バイクに乗りながら上手く風に乗りながら植物園を駆けるニィナは、楽しそうに笑うとユーベルコード『ミサイルカーニバル』を発動させる。
「目標、射程範囲全部ろっくおーん!カーニバルだよ、れっつだーんす!!!」
 疾風に翻弄される巨木のオブリビオン目掛けて、バイクに騎乗したままのニィナが構えた真鍮色に輝くグッドナイト:ガジェッティアーズランチャーから、無数の高機動マイクロミサイルが放たれる。
 無差別にオブリビオンの身体に放たれるミサイルは、ニィナの卓越したスナイパー技術もあってか全弾外すことなく命中し、巨木を爆破させていく。
 無差別攻撃の最中でも、フレンドリーファイアを避けようと周囲に注意しながら砲撃を続け、ついでに触手や食人植物も吹っ飛ばしていくと、ふと。
「あっ、あの植物……撃っちゃったけど変な汁が跳んだりしないかな……?……まぁいっか☆」
 その砲撃に巻き込まれた食人植物が破裂して巻ちらかした溶解液が別の猟兵の悲劇を誘ったかは気にしないことにしつつ、ニィナは硝煙を纏いながらご機嫌にバイクを操縦するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

バラバ・バルディ
【WIZ】
はっはぁー!わしもそこそこピンチじゃったが、皆もひとまず無事……うむ、無事で何よりじゃ!(顔を反らしつつ)

しっかし、またあやつらと戦わねばならんのか!服が溶けるのも嫌じゃが、何よりあの溶解液が最悪じゃ。……しかし、他より被害の少ないわしが恥を恐れ皆の影に隠れるのはもっと悪いのう!
もしものときは『激痛耐性』で『時間稼ぎ』するゆえ、恐ろしいものを見聞きする前に頼むぞ!

(髪飾り等の装飾品“星彩の守”を周囲に撒き、簡単な『オーラ防御』陣を作った上で『存在感』『挑発』『おびき寄せ』で敵の注意を引き、集まったら『全力魔法』でUCを発動します。囚われたときは苦痛で誤魔化しつつ即座に脱出を図ります)


藤堂・遼子
バラバに貰ったメイド服に着替えて登場よ。いや、胸とかお尻とか丸出しよりマシだったからね。

なんとか理性保ってるけど、触手と粘液にやられた身体がまだ熱く火照って、その、濡れてるわ。

というか、さっきまでの触手植物とかまだいるじゃないの!
こいつの相手しながら触手とかの相手もしろってハードだわ!
花粉まき散らしてるわね。こいつの花粉も絶対媚薬とかそういう効果あるでしょう!そもそも花粉って、その、言ってみれば植物の精子なわけだし……流石にこれで妊娠させることは無いとは思うけどね。
それでも媚薬花粉だったなら、迂闊に近づけないわ。下手に吸うとイッて腰砕けになって座り込んでしまいだし、今の発情状態だとね。

エロ歓迎



「はっはぁー!わしもそこそこピンチじゃったが、皆もひとまず無事……うむ、無事で何よりじゃ!」
 右隣から顔を逸らしながら、空笑いに近い笑い方をしているのはバラバ・バルディ(f12139)。
「しっかし、またあやつらと戦わねばならんのか!」
 触手や溶解液を吐き出す食人植物が蠢く奇怪な群れ、その中心にはオブリビオン、六零二『デビルズナンバーはやし』が、鋭い枝を触手のようにうねらせ、阿修羅像のように複数ある顔のような幹で全体を見渡しながら、猟兵たちを狙っている。
 どうしたものか、と思案する彼の右隣で、顔を赤くしたまま明後日の方向に顔を向けてもじもじとしているのは藤堂・遼子(f09822)。
 彼女は、普段の防弾コートなどの衣服ではない装備でそこに立っていた。
 先ほどの触手と食人植物の溶解液による襲撃で、殆ど来ていた服が、服として機能しない布きれになってしまったのを見かねたバラバから受け取ったメイド服を着ていた。
 なぜ彼が女性ものの衣服を持っていたのかは問わずに、好意を受け取った遼子であったが、普段着用しない衣服に羞恥を隠せず、スースーと涼しい足元を、スカートの端を抑えながら心許無さげに佇む。
(いや、胸とかお尻とか丸出しよりマシだけどね……)
 などと内心思いつつも、彼女の心は衣服とは別のものに向いていた。
(……まだ、なんとか理性保ってるけど、触手と粘液にやられた身体がまだ熱く火照って、その、……濡れてる、わね……)
 メイド服は乾いているのだが、溶解液や触手の粘液が沁みた下着は、まだ脱がずに服の中で穿いたままであり、身動ぎするたびに胸元や下腹部から、くちゅりと粘音が立つ。
 細微な音で、自分以外は気付かないだろうと思いながらも、遼子はその音が立つたびに動きが鈍ってしまう。
「……というか、さっきまでの触手植物とかまだいるじゃないの!こいつの相手しながら触手とかの相手もしろってハードでしょ!」
 ユーベルコード『オーバーリミットアームズ』で電流を纏い、戦闘態勢をとりながら、遼子が気を紛らわせるかのように巨木のオブリビオンの周囲で蠢く触手や食人植物を指差し、赤い顔のまま叫ぶと、その声に反応したのかオブリビオンが身体を大きく震わせ、悪魔の花粉を周囲に噴出させる。
「……っ、花粉……?!」
 撒き散らされた花粉を視認すると、遼子は思わず後ずさる。
(こいつの花粉も絶対媚薬とかそういう効果あるでしょう!そもそも花粉って、その、言ってみれば植物の精子なわけだし……流石にこれで妊娠させることは無いとは思うけど……)
 先ほどの触手や溶解液の件もあってか、オブリビオンに警戒心を顕わにしながら口を袖で押さえるが、その花粉の目を痒くさせる効果により、遼子は両目を封じられてしまう。
「っ……かゆ……ぅ……」
 目の痒さに耐えきれず、両目を擦りその場から動けなくなる遼子に、付近を這っていた触手が忍び寄り、その肢体を再び絡め取る。
「っ、嫌、なに……っ、くぁ……!」
 継続した発情状態の肢体に触手が絡みつくと、直ぐに屈したかのように脱力してしまう遼子。
「ふぁ……ぅ……」
 目が見えない暗闇の中、身体に感じる触感が過敏に感じられて、思わず甘い声を漏らす。
 ――もっと……
 そう漏らしてしまいそうになる直前に、バラバの杖が絡みつく触手を裂き、服が破られる前に遼子は救出される。
「大丈夫じゃろうか……とりあえず、ここで休んでおれ」
 バラバに持ち上げられ、比較的安全そうに場所に運ばれる。
 戦闘に戻ると言い残して遼子からバラバが離れたのを、回復し始めた視界で見送ってから。
(……お腹の、おく……熱い……)
 ぼんやりとする思考のまま、その身体が醒めるまで電流を纏う四肢で伸びてくる植物を牽制するのだった。

(服が溶けるのも嫌じゃが、何よりあの溶解液が最悪じゃ……もちろん花粉も厄介そうじゃが)
 オブリビオンの花粉を運よく回避したバラバは、思案する。
 他の猟兵たちに比べて被害が少ない……と思いたい自身の状態を思いつつ、そんな自分が恥を恐れて隠れるというのは――
「……もっと悪いのう!」
 勇気を奮い立たせて、その金の瞳を煌かせると、彼の装飾品、星彩の守を周囲に撒く。
 バラバの霊力を蓄えた星彩の守で、簡単なオーラを敷き、防御として纏う。
 同時に、その幻想的な煌きの存在感は周囲の触手や食人植物の気を惹いた。
「ほーれ、こっちじゃこっちじゃ!」
 誘き寄せる様に賑やかしながら、仲間のいない方へ駆け出して敵を誘うバラバ。
 四方、そして頭上、足元から襲い掛かる触手に、そう追いかけっこは続かずにバラバの四肢は触手や木の根に捕らわれてしまう。
「っ……ぐぅぅ……!」
 締め付けられる痛みを、激痛の耐性で耐えながら、彼は静かに目を伏せ、謳う様に高速詠唱を始め――果たして、その瞬間は直ぐに訪れた。
 バラバのユーベルコード『エレメンタル・ファンタジア』が、彼を中心として発動され、炎の竜巻がバラバを囲む触手と食人植物の群れを焼き薙ぎ払っていく。
 制御が難しく、暴走しやすいその元素の魔法を、掲げた異彩の杖で制御しながら、焼却されてゆく触手らを笑う。
「……はっはぁー!飛んで火にいる夏の虫、じゃったなぁ?」
 やがて竜巻が消え去り、バラバの周囲が一時焼け野原になると、どっこいしょ、と
腰を降ろして一息つくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

三千院・操
今度は銀山・昭平(f01103)さんと一緒だよ!

はぁ、はぁ、さっきは気持ちよ……ゲフン! 酷い目にあった!
よーし、今度こそ! しっかりやっつけるよ! いこ! 昭平さん!
(あの根っこ……また気持ちよくしてくれるのかな……)

……という風に意気込んではいますが、おそらくまたおちてしまうと思うので私達(ラジエル)が戦います。
相手が悪魔の樹ならばこちらは聖霊の樹。炎の雨を降らせて燃やし尽くしましょう。

操のことですからね。
戦っているうちに調子にのってまた絡め取られてしまうかもしれません。
彼は胸が弱い……。その事に敵が気付かなければよいのですが……(盛大なフラグ)

※アドリブ、絡み歓迎です


銀山・昭平
今回は三千院・操(f12510)さんと一緒に頑張るべ!

◆心情
さ、さっきはどえらい目に遭ったべ……
今度は油断はしないように、ちゃんと褌も締め直していくべな!

◆戦闘(SPD)
前章にて【ガジェットショータイム】で作った高枝切り鋏を使ってデビルズナンバーはやしの枝や葉っぱを一気にちょん切ってやるべ!
さっき苦渋を味わわされた触手もなんとか一本一本ちょんぎってやるべ、多分さっきから数も減ってるだろうし、きっと一気に多数に襲われることもねぇべ(フラグ)

そしてさっきの溶解液の影響がまだ残って体が火照ったままで……口ん中にさっきの催淫粘液をまた流し込まれたら大変なことになりそうだべ

※アドリブ、絡み等歓迎です


秋月・信子
Wiz行動

「あ、あの…三千院さん、気を落とさないでください、ね…?」
先の一件で何やかんや気まずい空気の中、探索で同行した彼へフォローしている最中に地面が揺れ、『デビルズナンバーはやし』が姿を現す
悪魔の樹枝を『クイックドロウ』で拳銃を素早く抜き構え、「スナイパー」による「武器落とし」で迎撃するが、数が多く本体に攻撃が回らない上に弾も限りがあった
(このままじゃ、押し切られる…)
「お願い、影たち!力を…貸して!」
ユーベルコード【影の追跡者の召喚】を発動し、拳銃を構えた複数の影らを召喚し攻撃目標へ仕掛けさせる


だが、彼女は肝心なことを忘れていた
影らは自身と五感を共有している事を…
アドリブ、絡み歓迎です



「はぁ、はぁ、さっきは気持ちよ……ゲフン! 酷い目にあった!よーし、今度こそ! しっかりやっつけるよ!いこ!昭平さん!」
「おう!頑張るべな!」
 合流した銀山・昭平(f01103)に元気よく話しかけながら、目の前に出現したオブリビオン、六零二『デビルズナンバーはやし』に対峙する三千院・操(f12510)。
(あの根っこ……また気持ちよくしてくれるのかな……)
 先程の余韻が残っているのか、内心でそんなことを考えつつも、表面上は戦う意欲を見せている操に、昭平の方はドワーフの少年のように幼い身体を片腕で抱きながら笑って答えつつ。
(さ、さっきはどえらい目に遭ったべ……今度は油断はしないように、ちゃんと褌も締め直していくべな!)
 操とは対照的に、オブリビオンへの敵意を胸にガジェットを握る手に力を込める。

「あ、あの……三千院さん、気を落とさないでください、ね……?」
 そんな二人の後方で、そっと操に声を掛けたのは秋月・信子(f00732)だった。
 彼の空元気のような態度を察したのか、先程の触手らによる光景を見たからなのか、気を使う様に控えめに囁く。
「あー、あー!大丈夫大丈夫!ありがと信子ちゃん!」
 そんな信子に、操は振り返って笑顔で応えつつ、その笑顔には朱色が混ざっている。

「と、とりあえずあのでっかい奴を何とかするべな!」
 何となく微妙な空気が漂ったのを察した昭平が、ぶんぶんと両手を振って気を取り直すように叫ぶ。
「そ、そうですね」
「おうっ、確かにそうだね昭平さん!」
 その声に、漸く三人ともオブリビオンに対峙して、各々の武器を構える。
 最初に駆け出したのは、魔導書を片手に携えた操だ。
 伸ばされる悪魔の樹枝を躱しながら、身体を鋭い枝が掠る度に先ほどの快感を思い出してしまい、段々と動きが鈍り――
「んんっ?!」
 気付けば、オブリビオンの周りで蠢く触手にその足を絡み取られていた。
「えっ、ちょっ、待って待ってぇぇぇ?!」
 そのまま、うねうねとぬめる触手に身体を絡み取られ、触手の群れへと飲み込まれていく操。
「さ、三千院さん?!」
「操さん?!大丈夫だべかーっ?!」
 ユーベルコード『ガジェットショータイム』で、ガジェットを高枝切り鋏に変えて悪魔の樹枝を切りながら戦っていた昭平も、クイックドロウで撃ち落としていた信子も、触手に筋肉質な肉体を、その熱い胸板を、先端を。
 舐めまわすようにぬるぬると食まれていく操の姿に、思わず顔を赤くさせながら心配そうに叫ぶ。
「ひあっ、んあっ、ふぅっ……そ、そんなところだめあああああっ?!」
 魔導書を持つ手以外を触手たちに蹂躙され、ぬるぬるな触手塗れになりながらビクン!と大きく操の身体が跳ねた――と同時に、パラパラと魔導書の頁がひとりでに捲られていく。
「――ですよねー、こうなっちゃいましたよねー。ということでこれからは私たちの出番ですよー」
 操の意識が飛んだと同時に、操の別人格のラジエルが現れ、パラパラと頁を捲り続ける。
「相手が悪魔の樹ならば、こちらは聖霊の樹。炎の雨を降らせて燃やし尽くしましょう」
 声色まで変わったかのようなラジエルの声が静かに響く。
「零を一に、一を零に」
 静謐な声が紡がれると同時に、ユーベルコード『聖霊大樹』が発動される。
 白い光が、彼を中心として大樹を築く様に昇っていく。
 そして天井付近まで伸びると、枝割れするように開いていき、オブリビオンに向かってその白い光を、まるで種子のように振らせていく。
 その光は聖なる焔。
 白い火の粉、炎の雨を浴びた巨木のオブリビオンは、葉や枝、幹を聖なる焔に焼かれながら悶える。

「綺麗だべなぁ……よっし、おらも負けてらんねぇべ!」
 操の痴態に紅くしていた顔を、幻想的なユーベルコードで正気に戻された昭平は、改めてガジェットを構えてオブリビオンに向かう。
 先ほど苦汁を飲まされた触手に前を遮られれば、赤くした顔で睨みながらジョキン!と思いきりその枝を斬り裂く。
「さっきはよくもやってくれたべ……仕返しだべ!」
 ふん、と鼻息を荒くしながら、一本一本触手や悪魔の樹枝をちょん切ってやる昭平。
(これだけ戦ってるんだから、一気に沢山の触手に襲われることなんてないべ!)
 と、内心思いながら丁寧に枝を処理している昭平。
 ――にゅるり。ずぞぞ。
「……へ?」
 そのフラグのような思いを回収するかのように背後から大量の触手が襲い掛かってくる。
「ま、ままま待って!待つべ!さっきの身体熱いのがまだ――んむっ、んぅぅ……っ」
 触手に絡みつかれながら、自ら溶解液や触手の所為でまだ身体が火照っていると暴露してしまいながら、思わず開けた口に、太く悍ましい触手が粘液を滴らせながら侵入してくる。
 その粘液を口腔に、喉奥に流されると、驚いたように見開いていた昭平の瞳はとろんと虚ろになり、その力が抜けていく。
「んんぅ……っ、ぷは……はぁっ……」
 かろうじてガジェットから手を離さないでいるものの、触手に与えられる快楽に翻弄されてしまう昭平。

「昭平さんまで?!……いえ、操さん……ラジエルさんはともかく……、ああ、これでは……!」
(このままじゃ、押し切られる……)
 クイックドロウを連発させて、単独ながら悪魔の樹枝や伸ばされる触手を撃ち落としていた信子は、助けに行こうと昭平の元に向かおうとするも足止めを喰らってしまう。
 このままでは昭平が、……その前に自分も押し負けてしまう。
 そう判断すると、意を決したように神経を研ぎ澄ましてユーベルコード『影の追跡者の召喚』を発動させる。
「お願い、影たち!私に……私たちに、力を貸して!」
 その声に応じる様に、信子の足元の影からズズ……と這い出すように追跡者が顕現する。
 複数の影の追跡者を召喚すると、囮にしようとオブリビオンや触手たちの目の前に差し向け、その動きに合わせる様に援護射撃を行う信子。
 信子の目論み通り、現れた影に気を惹かれ、そちらに触手を伸ばしたり枝を伸ばしていく植物たち。
(よしっ、これなら行け――?!)
 万事うまく行った、そう信子が確信した時、彼女の体に異変が起きる。
「っ、うんっ……あ、はぁっ……」
 目の前の彼女の影が、触手に絡みつかれ他と同時に、まるで身体をヌルヌルした軟体に舐めまわされているような感覚に襲われたのだ。
「ふあっ……ぁんっ、こ、れぇ……っ」
(ま、まさか……)
 影の追跡者。
 それは召喚した自身と五感を共有する存在。
 それを失念していた信子が思い出した時には、既に粘液を十分に含ませた触手が、彼女の影の追跡者の全身を飲み込む様に絡みついてしまっていた。
「あはっ……だ、めぇ……うご、かない、でぇ……っ!」
 触手は彼女自身には触れていない。
 だが、まるで彼女自身が襲われているかのように信子は全身を火照らせ、その身を襲うこの世ならぬ快感に身体を弄ばれていた。
(あ、あぁ……もう、ダメ、なにも、考えられ、ない……)
 強烈な刺激に、思考を投げだし快楽に身を任せようとした信子を、現実に引き戻したのは――
「――イケない植物は、炎の雨で、燃え尽きるのが良いでしょう」
 ラジエルの冷静な声と共に、昭平を襲っていた触手も、信子の周囲で影を襲っていた触手も、一気に降り注ぐ炎の雨によって燃やし尽くされていく。
「あー、あー。大丈夫ですか、お二人とも?」
 パラパラと魔導書の頁が捲られ、辺りを聖なる炎の雨で整地した操――ラジエルが、その姿を見ないようにしながら尋ねたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「ついに邪神が姿を現しましたね!
正義の騎士アルテミスが、危険な植物邪神を退治します!」

植物園に現れた邪神に対して大剣を向け、戦闘態勢を取ります。
ですが、衣服は溶けてほぼ下着だけという格好。

「はぁ……それに、身体が、熱い、です……」

先程、触手の溶解液を浴びた肌が熱を持ち、さらに身体の芯まで熱を持ったかのよう。
これではまともに戦えません。

「こうなったら、カウンターの一撃に賭けるしかありません!」

全身の力を抜き敵の攻撃を受け止め、その一瞬に大剣による反撃をおこないます!

「どうですかっ!?
って、きゃあああっ!」

敵の攻撃により残された最後の衣服も破け
全身を触手や植物の溶解液で責められるのでした。



 目の前に現れた巨木の姿のオブリビオン――六零二『デビルズナンバーはやし』に騎士の大剣を向けながら、勇ましく対峙するのは正義の騎士、アルテミス・カリスト(f02293)。
「ついに邪神が姿を現しましたね!正義の騎士アルテミスが、危険な植物邪神を退治します!」
 高らかに宣言しているものの、彼女の姿は先ほどの触手や食人植物の溶解液の攻撃で、衣服は溶けてほぼ下着だけという格好という出で立ちだった。
 それでもなお、高潔な雰囲気で体験を構える姿は流石騎士と言ったところだろう。

「はぁ……それにしても、……身体が、熱い、です……」
 そんな凛々しく体験を構える彼女であったが、その顔は熱に浮かされたようにとろりと蕩けていた。
 浴びた溶解液の成分が、露出した肌から直接体内に沁み込んだままで、火照った体の熱がまだ彼女の身体を、お腹の奥の芯を焦がして止まないのだ。
(くっ……これ、では……まともに戦えません……)
 芯を焦がす熱に身を任せたくなる衝動に、何とか鋼の精神で抗いながら、戦術を思考するアルテミス。
「仕方ありません……こうなったら、カウンターの一撃に賭けるしかありません!」
 そう言うと、剣の構えを解いてユーベルコード『防具破壊』を発動させ、完全な脱力状態になるアルテミス。
 血迷ったかと思われる行動だが、彼女には策があった。
 やがてオブリビオンから、彼女を鋭い枝で刺突せんと悪魔の樹枝が伸ばされる。
 その刺突は、完全な脱力状態のアルテミスを直撃した。
「――っ!!」
 直撃した刺突は、彼女の鎧や服を貫き――しかし、素肌を数センチ残して止まっていた。
 その攻撃は無効化されたのだ。
 そして、彼女の服や防具が破壊されるダメージに変換して逆にオブリビオンへと排出し返す。
 自身の攻撃を返されたオブリビオンは、その衝撃で巨躯をよろめかせる。
「……よしっ、これでどうですかっ!?……って、きゃあああっ!?」
 よろめいたオブリビオンを見て、沸き立つアルテミス。
 だが、僅かに動いた瞬間、刺突で破壊された防具の金具や衣服の継ぎ目が破れて壊れ、はらりと彼女の衣服はその美しい肢体を離れて地面に落された。
 半裸に近い際どい状態になった彼女は、思わず自分の身体を両腕で抱きながらその場にしゃがんでしまう。
 身を守る様なその姿、だが周囲の触手にとっては格好の獲物に他ならない。
「……?!あっ、またっ……だ、だめっ、また触手に、触られた、らぁ……あっ」
 ほとんど身を守る衣服の無い、彼女の美しい白い素肌に、悍ましい触手がぬとぬとと淫らに粘液を塗り込む様に這って行く。
 その感覚に、快感に飼いならされたように大人しくなってしまうアルテミス。
 次々と与えられる人ならざる触手と溶解液の快感を与えられ続けたアルテミスの声は、仲間の猟兵に救助されるまで止むことはなかったという……

大成功 🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花
今回のはさっきのよりも危険そうな相手ですね。

もう不覚は取らない様に慎重に戦います。


【WIZ】
愛刀で枝を伐り揃えて行きます、おや? この枝から伐って欲しいんですか?(刺突しようとしてくる枝を見て)承りました。

枝の数は有限ですのでドンドン短くしていきましょう。
その内接近できる距離も多くなるので葉や花の付いた枝も伐って行きますよ。

大雑把に伐れる様になったら鋭刃線閃でざっくりバサバサーッと音が鳴るくらい大きく枝を落とします。



「今回のはさっきのよりも危険そうな相手ですね……もう不覚は取らない様に慎重に戦いましょうか」
 オブリビオン、六零二『デビルズナンバーはやし』の巨体を見上げながら対峙するのは弥久・銀花(f00983)。
 先ほど触手の植物によって遭わされた苦痛による怒りを胸に秘め、冷静に努めて愛刀を構えた。
 すでに仲間の猟兵たちによって、一部焦げて欠けている姿とはいえ、油断は禁物だと冷たい瞳を向けながら間合いを詰めていく。
 逆に、焦っているのはオブリビオンの方だった。
 目の前の猟兵たちよりも遥かに巨体、遥かに強い――そう認識していたのに、圧されている事実に、そして自分を恐れずに進んでくる銀花に、恐怖を感じていた。
 更には、自身の周囲に侍らせていた触手や食人植物たちも燃やされ狩られ尽されており、残ったのはオブリビオン一体だけだったのだ。
 オブリビオンはガサガサと威嚇するように葉の擦り合う音を鳴らしながら、悪魔の樹枝で銀花を串刺しにしてやろうと、その鋭い枝を連続で伸ばしていく。
「……おや?この枝から伐って欲しいんですか?」
 ――承りました。
 伸ばされる無数の鋭い枝による刺突を見切りながら、静かな声で告げると、自身の身体に到達するより前――間合いに入った瞬間に彼女の守り刀であると同時に愛刀である、鋭い切れ味を誇る美しい刀――白嵐玉椿で剪定するかのように切り払っていく。
 剪定しながら、歩みを進めてオブリビオンに近づいていき、徐々にその枝の長さを短く、そしてその本数を減らしていく。
 悪魔の樹枝は、最初こそ先細りしていたものの、幹に近づくにつれてその直径は太く、硬くなっていく。
 だが、銀花はその太さも硬さもものともせず、枝も葉も花も、その美しい刀と舞う様な剣戟で地面へと斬り落としていった。
「単調な攻撃ばかりでは――私は倒せない」
 やがて、彼女の間合いはオブリビオンの本体――幹に至った。
 ――頃合いか。
 赤い瞳を鋭く細めると、銀花はオブリビオンを大きく袈裟切りするように斜めに剣筋を描いた。
「――研ぎ澄まされた刃に斬れぬ物無し!鋭刃、……線閃ッ!」
 ユーベルコード『鋭刃線閃』による一閃は、刺突する枝さえ失った、まさに手も足も出ないといった風体の樹木を真っ二つにした。
 ――ズゥゥン……
 同時に、巨木の倒れる大きな音が植物園に響いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『牙で喰らうもの』

POW   :    飽き止まぬ無限の暴食
戦闘中に食べた【生物の肉】の量と質に応じて【全身に更なる口が発生し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    貪欲なる顎の新生
自身の身体部位ひとつを【ほぼ巨大な口だけ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    喰らい呑む悪食
対象のユーベルコードを防御すると、それを【咀嚼して】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――GAAAAAAA!!
 巨木のオブリビオンが崩れ落ちた瞬間だった。
 土埃のたつその場所から、巨大な顎をいからせ、涎を垂らしながら『牙で喰らうもの』が出現する。
 喰っても喰っても満たされぬその邪神の食欲を満たす為に、邪教集団は尽力したが叶えられず。
 何の変哲もないフラワーガーデンが触手と食人植物へ変容した原因は、この邪神による影響といえるだろう。
 頭以外の身体の一部も、満たされぬ欲を表すかのように口が生え、開いたそこからはぬらりとした長い舌が伸ばされ、触手や食人植物の溶解液、そして六零二『デビルズナンバーはやし』によって、食べ頃のように味付けされ、解れた魅力的な獲物――猟兵たちを目の前に、『牙で喰らうもの』は更に涎を溢れさせている。
 元凶である邪神を倒せば、『牙で喰らうもの』の影響で変質した植物たちも戻るに違いない。
 猟兵たちは意を決して、牙をむき、長い舌を伸ばしてくる邪神に向けて武器を構えたのだった!
弥久・銀花
大きな口ですねぇ。 でも襲ってくるのなら暢気に眺めている訳には行きません。


先ずは前菜にしてメインディッシュ、落ちてる枝葉のフルコースをその口に投げ入れます、長い枝があったらそれを突っ込むのも良いですね。

食欲の権化の様な外見をしてるのですから食べるでしょう、租借している間に閉じてる口の正面から攻めかかります。

そして、不覚を取って負傷し刀を手から落とされて掴まった振りをして、口に近づけられた瞬間に、至近距離から人狼咆哮を使って痛打を与えます。

一杯口があるので笛みたいに鳴ると面白いんですが、汚い音が鳴りそうですね。

(腕を切断するくらいの大きな負傷・アドリブOKです)


天星・暁音
…ま、まあ、何かあの舌がぬるねばしてそうだけと…それさえなければ怖いもの何てないよね…。
絶対絶対ゆるさないから…
悪い子はおしおきしておしおきしておしおきしておしおきしないとね。

エトワール&ノワールを合体変形したマシンガンを援護射撃、スナイパー、誘導弾でひたすら撃ちつつ、第六感、見切り、戦闘知識や銀糸を操ってのロープワークでの移動や、防具の靴の空中移動等で回避しながら適時味方を回復し援護を行います。

それなりに怒っているので攻撃方面を多少優先させますが、自分の役割は忘れてないので危ないと判断したら味方を庇って回復優先に切り替えます。



(大きな口ですねぇ……でも、襲ってくるのなら暢気に眺めている訳には行きませんね)
 涎を垂らしながら大口を開けて猟兵に近づいてくる『牙で喰らうもの』を前に、弥久・銀花(f00983)は冷静な思考でそれを観察していた。
 大きな口を開き、長い舌で舌なめずりしながら近づく邪神が、銀花の間合いに入った瞬間、彼女はいつの間にか拾っていた折れた木の枝を邪神に投げつける。
 同時に、邪神との間合いを開けながらその反応を確認しようと更に落ち葉や枝を投げつけながら隻眼を向けるが、彼女が目の当たりにしたのは醜悪な悪食そのものだった。
 邪神は自身に近づくもの全てに反応し、それが投げられた枝であれ、障害になる枝や蔦であれ、その大きな口や身体中の口を開いて、バクンッと喰らってしまうのだ。
(落ち葉や枝のフルコースでは満足しない、と。……贅沢なものですね)
 眉を顰めながら、銀花は邪神が口にしたものを咀嚼している隙に斬りかかろうと、愛刀に手をかけ正面から立ち向かう。

「うわぁ……全部食べてる……何アレぇ」
 刀を手に、邪神の正面から斬りかかる銀花の後ろから、武器を構えながら走るのは天星・暁音(f02508)だ。
 暁音は自身の間合いに邪神を捉えると、星と闇の2丁銃、エトワール&ノワールを合体変形させたマシンガンを構え、銀花の攻撃を援護するように発砲する。
 精密なスナイパーのごとく的確な命中を誇る暁音の腕と、誘導弾の効果もあり、発射された弾丸はほぼ邪神に着弾する。
 ――Grrrrrr!
 銀花の剣戟、そして全く予期していなかった暁音からの攻撃に、身体中の口を開いて咆哮する邪神。
 限界まで開いた大きな口から狼のような咆哮が発せられ、忙しなく悍ましく長い舌がうねって震えていた。
(……ま、まあ、何かあの舌がぬるねばしてそうだけと……それさえなければ怖いもの何てないよね……離れてるし俺……)
 不気味に蠢く長い舌に、警戒したようにギリギリの間合いを取りつつ、暁音は邪神が自分に気付かないよう第六感と戦闘知識を駆使し、邪神の気配察知から逃れようと回避行動に集中する。
 邪神が銀花の刀を長い舌で牽制しながら、全身で射撃者の気配を探る中、暁音は銀糸を他の樹木に絡め上手く音を立てずに空中移動して邪神の注意を掻い潜る。
(……絶対絶対ゆるさないから……悪い子はおしおきしておしおきしておしおきしておしおきしないとね……)
 至って冷静に回避行動を行っているが、彼の瞳は今までの襲撃の怒りで満ち溢れていた。
 その怒りは、まさに怒髪天をつくほどのもので、僅かに彼の髪が逆立っているようにさえ見える程。
 やがて邪神が暁音を探すのを諦める頃に、再び気配を消してマシンガンを構え、視界に邪神を捉えれば、その身体中に生えた口元目掛け殺意も高めにトリガーに指を掛けた。

 一方遠距離からの援護射撃に気付いた銀花は、弾着のタイミングに合わせて邪神の不意をついては離れ、再び斬りかかるというヒットアンドアウェイで邪神の口の端を拡げるが如く、牙を剥いた顎目掛けて刀を振るう。
 一定時間、遠距離からの援護射撃を受けては狙撃者を探すように辺りを探る邪神。
 その間は明確な攻撃を仕掛けてこないと踏んだ銀花は、一際大きな口が余所を剥いた瞬間を狙い、地を蹴り大きく間合いを詰めた――その時だった。

 ――バグンッ。
「――!!ぐ、ぁぁ……ッ」
 銀花が斬りかかったその正面、何もない黒い肌だけだと思っていたその面から、口が生えたのだ。
 それも、一際大きい顎と同じほどのサイズの大口。
 予期せぬ形状に呆気にとられた一瞬、刀を振るった腕が肩ごとその大口に喰われる。
 痛みを感じる間もなく、飛び掛かった勢いが衰えずそのまま近づかざるを得ない銀花の、今度は頭を喰らおうと大口を開ける邪神。
 刀は腕が咀嚼されたあと地面へ落され、武具は手に携えていない。
 ――だが。
 大口開けた邪神に向けられた銀花の顔は、絶望の色など浮かべておらず――その色は、普段と変わらぬ戦士の、剣豪たる堂々とした気色そのもの。
 そして彼女は、その牙が肉を裂く直前。
「――――――!!!」
 ユーベルコード『人狼咆哮』は、彼女の激しい咆哮によって成る。
 高威力の、咆哮による無差別攻撃――その方向を、彼女は全て大口開けて自身を喰らわんとする邪神に向けて放ったのだ。

 ――?!GYAAAAAArrrrr……!!

 至近距離から、身体の内部に直接与えられた攻撃に、邪神は大口の他に全身の口を開けたまま、奇怪な絶叫を漏らす。
 そしてその内部から爆ぜてしまいそうなほどに身体を一瞬膨らませた後、どうにか耐えきったのかそのままよろよろと後退する。
「……ッ、一杯口があるので笛みたいに鳴ったら面白かったんですが、汚い音が鳴っただけでしたね」
 よろけ後退する邪神の足元に落ちた、腕の付いたままの刀を回収すると、銀花は普段と変わらぬ凛とした声を向けた。
「……!ちょっと、大丈夫お姉さん?!」
 次第に痛みが広がる身体をどうしたものかと思案し始めたところで、背後から声を掛けられ振り返る銀花の前に、先程援護射撃をしていた暁音が近づいてくる。
「腕が……とにかく、今治すね――祈りを此処に、妙なる光よ。命の新星を持ちて、立ち向かう者達に闇祓う祝福の抱擁を……傷ついた翼に再び力を!」
 銀花の怪我に目を見開き驚きながらも、暁音は静かに祈りの言葉を紡ぐ。
 そして、銀花の身体と腕が神聖な光に包まれていく。
 聖者たる暁音のユーベルコード『神聖なる祈りの抱擁』は正しく発動され、眩い光に一瞬目を瞑った銀花が再び目を開いた時には痛みは消え、四肢は万全に元に戻っていた。
「ふぅ……良かった」
「……助かった、ありがとう」
 高速治療を行ったことによる疲労を隠せないが、安心したような柔らかな微笑みを向ける暁音に、ふ、と微笑みを返す銀花。
 ――これで、また存分に奴を斬り裂ける。
 未だ絶叫したままの邪神に向き直った銀花の顔は、再び勇ましく美しい戦士の顔に戻っていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「くっ、この邪神が全ての元凶ですね。
正義の騎士アルテミスが必ずや倒します!」

ですが、装備はボロボロで裸に近い状態。
ここまでの戦いで、身体も芯から熱くなっていて、思考は朦朧としています。
ですが、騎士として邪神に屈するわけにはいきません!

【聖なる大剣】で武器に聖なる力を宿し、邪神に斬りかかります。
この聖なる一撃なら邪神にも大きなダメージを与えられるはずです!

「やりましたかっ?!」(フラグ)

ですが【聖なる大剣】の代償が発動し、騎士のお約束として邪神の長い舌に拘束されてしまいます。

「やっ、いやあっ!
そ、そこはだめですっ!」

邪神の舌に火照った身体を隅々まで味見されてしまうのでした。

アドリブ大歓迎



 猟兵たちの攻撃を受け、全身の口を開けて唸り声を上げる邪神『牙で喰らうもの』。
 禍々しく怒りを迸らせ、猟兵たちへと前傾姿勢で向かってくる邪神の前に、立ちふさがるのはブロンドの美しい騎士。

「くっ、この邪神が全ての元凶ですね……正義の騎士アルテミスが必ずや倒します……!」
 アルテミス・カリスト(f02293)は騎士の大剣、その切っ先を向かい来る邪神に向けながら高らかに言葉を向けた。
 凛々しく真っ直ぐと剣を構える姿は清く美しい正義の騎士そのもののアルテミス。
 しかし、その姿は今までの道のりで受けたダメージもあり、鎧は今にも砕けそうなほどで衣服も所々破れ、あと数度でもダメージを受ければあられもない姿を晒してしまうであろうことは容易に想像できた。
(うう……気を抜くと頭がぼうっとして……身体も熱く、疼いてしまいます……いけません……)
 更には、触手や食人植物の溶解液の効果が残り、朦朧とした火照った身体を懸命に理性で奮い立たせているのだ。

 ――rrrrr……
「……ッ」
 邪神が、唸りながら口を開き、長い舌を撓らせる様を見て、ゾクリとアルテミスの身体が震えた。
 だが、騎士として邪神に屈するわけにはいかない!――整った顔を朱に染めながらも、真っ直ぐ邪神を見据えると、アルテミスはユーベルコード『聖なる大剣』を発動させた。
「――今こそ、聖騎士としての力を解放する時……!」
 アルテミスの構えた大剣は、ある代償を支払い、オブリビオンのみを斬り裂く聖なる大剣となりその殺傷力向上させた。
「参ります!」
 微かに聖なる光のオーラを纏った大剣を構え直すと、アルテミスは一気に踏み込む。
 そして大口開けた邪神を頭から真っ二つに斬り裂こうとその大剣を頭の上まで振り上げ――た、所で。
「ひぃっ……な、何を……ッ」
 大剣を高く掲げた姿のまま、アルテミスの肢体は邪神の口々から伸ばされた長い舌によって絡め取られてしまっていた。
 構えによる一瞬の隙を付き、邪神はアルテミスを喰らおうと大口を開け、舌を引き込みながら徐々に口の中へと彼女を誘う。
「やっ、いやあっ!……んくっ、そ、そこはだめですっ!……いやぁっ……!」
 更には、彼女が掲げたままの聖剣の代償――"騎士のお約束的なピンチに陥りやすくなる"という状態もあり、アルテミスは身動きできないまま、邪神の長い舌で、ボロボロだった鎧を破壊され、破れた衣服を脱がされてしまう。
 纏う布を極端に奪われ、羞恥で鼓動が疾るアルテミス。
 敏感な肢体を、ぬるぬると先程までの植物の触手とは違った肉の柔らかさと熱さを持つ舌で舐めまわされ、隅々まで味見され。
 朦朧とした意識は更に淫蕩の泥濘へと堕ちていくように感じる。
 ――このまま堕ちてしまいたい。
「……いえ!私は正義の騎士、アルテミスッ……邪神に、負けま……せんっ!」
 カッ、と青い双眸を見開くと、ありったけの溜まっていた力を込めて腕を振るい、自身を拘束していた舌を両断する。

 ――!!
 舌を斬り裂かれ、邪神は声に鳴らない叫びを挙げて後ずさる。
 邪神は今まさに喰らおうとしていたアルテミスの反撃に、直ぐに反応できない様子で口を閉じ、舌を飲み込んでしまっていた。
「はぁ……はぁ、……私は、……私たち猟兵は、絶対に負けません!」
 殆ど下着姿のままながら、誇り高き騎士の少女は、そう高らかに宣言すると共に再び大剣を邪神に向けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

片桐・公明
おおう、色欲や淫蕩の邪神が来ると思ったら悪食の邪神が出て来た。もしかして食べるのダブルミーニングだったりするのかしら。

【SPD】(体中が口の所為かしら、銃撃の手ごたえが薄いわね。)
両手拳銃で攻撃するも効果が薄い気がする。それだったら。
「……セイバーで近接戦闘かしら。」
一気に近づいて斬りかかろうとする。
(そういえばアブノーマルなジャンルに「丸呑み」っているのがあった気が……)
「…やば。」
一瞬の油断が命取り。目の前にはボスの咢が。
食べられてしまうも中でUC発動。電撃にたまらず口を開けた隙に脱出。
しかしボロボロになってしまった衣服。結構際どい。
真っ赤な顔で涙目になりながら銃を構える
「……絶対殺す」



「……おおう、色欲や淫蕩の邪神が来ると思ったら悪食の邪神が出て来た」
 舌を斬り裂かれ、苦悶と怒りの咆哮を放つ邪神『牙で喰らうもの』を前に、片桐・公明(f03969)は眼鏡のブリッジを指先で押し上げながら、不思議そうに呟く。
「もしかして、食べるのダブルミーニングだったりするのかしら」
 次いで呟く言葉は、彼女がまだ余裕があると示す様なのんびりとしたもの。
 ――Gurrrr……
 そんな彼女の態度が気にいらないのか、邪神は唸り声で威嚇するが、公明は冷静に両手拳銃を構えて、発射する。
 重く響く銃声は邪神の口に向けて放たれた――が、しかし。
「……ッ、食べて、る……?」
(……体中が口の所為かしら、銃撃の手ごたえが薄いわね)
 真正面から放たれてる弾丸を、豆を食べるが如くに一飲みしてゆく邪神に、公明は絶え間なく引いていたトリガーから指を外す。
「それなら……こっちで近接戦闘かしら」
 得手の両手拳銃による攻撃効果が薄いと理解すると、公明はホルスターに仕舞ってフォースセイバーを構え、一気に距離を詰めてセイバーを振りかぶる。
 だが、公明が一気に踏み込み近づいた瞬間、今まで弾丸を喰らっていた邪神の口が、更に倍、人一人を縦で飲み込んでしまえるほどに大きく口を開けたのだ。
「……やば」
(そういえばアブノーマルなジャンルに「丸呑み」っているのがあった気が……)
 思わず呟いた言葉と、一瞬の思考。
 踏み込んだ勢いは殺せず、公明はそのまま邪神の口にその身体ごと飲み込まれてしまう。
 ――バクンッ。
 公明の姿は、邪神の口の中に隠された。
 ――もにゅ、もにゅ。
 咀嚼するように邪神の口がもごもごと揺れるが、次の瞬間邪神の身体に電流が走る。
 Gaaaaa!
 痛みを伴う痺れに耐えきれず思わず開けた邪神の口の中から、全身を唾液に濡らした公明が、両手にユーベルコード『サイキックブラスト』による高圧電流を迸らせながら吐き出される。
 その全身は、邪神の消化液によるものか衣服が殆ど下着を残して溶かされており、頭からつま先までぬるぬるとした唾液に塗れた際どい姿を晒してしまっていた。
 身体を軽く振って唾液を払いながら、公明は顔を真っ赤にしてセイバーと、更に拳銃を構えながら。
「……絶対殺す」
 怒りに燃える真っ赤なオーラを纏いながら、公明は静かな怒気孕んだ言葉と共に、感電して呻く邪神に向けて、電流でコーティングされた銃撃を浴びせるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

銀山・昭平
今回も三千院・操(f12510)さんと一緒に頑張るべ!

◆心情
さっきの液体がまだ腹ん中でたぽたぽ言ってるべ……
でもこいつさえ倒せば、ここの植物たちも元に戻るべな!気張って行くべ!

◆戦闘(SPD重視)
【降魔化身法】で一気に身体強化、出血の代償を受けながらも【属性攻撃】で敵さんの攻撃の隙を縫っておらも手裏剣を投げつけるべ!
おら一人じゃ少しずつ劣勢になるだろうが、その時は【時間稼ぎ】で操さんやさっきのラジエルさん、他の人たちの攻撃チャンスをなんとか作り出すべ

……しかしこの舌、絡め取られたらすごくぬとぬとして気持ちよさそうだべな……いかんいかん、食われちまったら今度こそおしまいだべ!


三千院・操
昭平(f01103)さんと一緒!

◆心情
うぅぅ……恥ずかしいところ見られちゃった……
くそー! こうなったらヤケだ!
もうどうなってもいいし! やっちまうぞ!

◆戦闘
いくつもの呪詛で相手の動きを鈍らせながら武器の『葬送曲』で攻撃!
昭平さんが時間を稼いでくれたら、その間に高速詠唱で武器に破魔を纏わせて両手で2回攻撃するよ!
あとあと、相手を油断させるために敢えて攻撃を喰らう! そして『ねじれた巨舌』で騙し討っちゃうもんね!

にしてもこの舌、さっきの触手みたいで気持ちよさそう……ゴクリ
はっ、だめだめ! 『ねじれた巨舌』はおれしか使えないんだから! 捕まっちゃったら今度こそ蕩かされちゃうかも……!?



 プスプスと焦げた匂いを漂わせながらも、邪神『牙で喰らうもの』は猟兵たちに向かってくる。
 ――Ujyurrrrr……
「うぷ……」
 身体中の裂けた口を開けて、服を肉を溶かす消化液にも似た涎を垂らしながら闊歩する邪神の姿を見て、銀山・昭平(f01103)は思わず口を抑える。
(……さっきの液体がまだ腹ん中でたぽたぽ言ってるべ……)
 昭平は先ほど触手や邪神の眷属の攻撃を受けており、邪神の消化液を見て何やらダメージを思い出したように苦々しい顔を浮かべていた。
(……でもこいつさえ倒せば、ここの植物たちも元に戻るべな!気張って行くべ!)
 しかし、気落ちしてばかりはいられない。
「大丈夫?昭平さん」
 隣に並ぶ三千院・操(f12510)が、心配そうに昭平の顔を覗き込む。
 彼は最近意気投合した猟兵の仲間。
「ああ、大丈夫だべ!……さ、おらたちも行くべな!」
 湿気た顔ばかりを見せられないと気合を入れると、手裏剣を構えながら操に向けて、にかっと笑って見せた。

(うぅぅ……恥ずかしいところ見られちゃった……くそー! こうなったらヤケだ!もうどうなってもいいし! やっちまうぞ!)
 そんな昭平に合わせてグローブをはめて鋼糸を用意しながら、操も先ほどの触手や邪神の眷属からの攻撃を思い出して、内心悶々としていた。
 仲間に自身の痴態を見られるという羞恥で顔が燃え上がりそうな感覚に頭を抱えたくなるが、それは帰還した後にしよう、と邪神に向き直ると、彼は呪詛を紡ぐ。
 ――Garrr……
 操の放つ呪詛は邪神の身体を苛み、その動きを鈍らせる。
 その隙を見逃さず、操は装着させた葬送曲を、まるで演奏者を操る指揮者のように腕を振るって操作し、邪神の黒い皮膚をその細い鋼糸で斬り裂いていく。
「おおっ、助かるべ……これでも喰らえーっ!」
 呪詛により動きが鈍った邪神を見遣りながら、昭平はユーベルコード『降魔化身法』を発動させ、小柄なその肉体に【妖怪】【悪鬼】【幽鬼】を宿し超強化させる。
 ――rrr!!
 昭平から溢れる只ならぬオーラに、邪神の気色が変化する。
 ユーベルコードの代償か、昭平は鼻から流血させながらも駆け出す。
 強化された肉体は、強靭且つ俊足の恵体となり、軽やかに邪神の周囲を駆けまわる。
 昭平に翻弄されるようにあんぐりと口を開けたままの邪神に、光の属性を纏わせた手裏剣の雨を降らせれば、浄化される焼けるような痛みに呻きながら、邪神は腕や舌を滅茶苦茶に振りまわして昭平に襲い掛かってくる。
(長い舌……しかしこの舌、絡め取られたらすごくぬとぬとして気持ちよさそうだべな……)
 振るわれる腕や、滑り掠めれば痺れるような快楽を注ぎ込む長い舌の攻撃に、ゾクリと身体を震わせて手裏剣を投げる手元が狂う。
 しかし、仲間の操の姿を視界の端に捉えると、唇を噛み締める。
(……いかんいかん、食われちまったら今度こそおしまいだべ!)
 そうして瞳に闘志を滾らせると、操の主力攻撃までの時間稼ぎの為、地を蹴り駆ける。

「――よしっ!イケる……昭平さんありがとう!」
 不意に、そう昭平に告げると共に、操は高速詠唱で葬送曲に破魔の力を宿すと両手でクライマックスを奏でる様にその鋼糸を操り連続で邪神の肌を斬り裂く。
 そして、わざと邪神の間合いへと近づくと――容易に釣られた邪神は、彼に向けて大きな顎を突出し、その片腕を噛みちぎる。
「……イデデデッ?!……ッ、仕返し、だよっ!」
 激痛に顔を顰めながらも、操は喰われた腕とは反対の腕を巨大な海蛇の頭部に変形させ、邪神の首の様な部分を狙って噛み付いた!
「ひぃぃ! おれの体、おかしくなっちゃった!」
 自身の想像以上の変貌に自らも驚きの声をあげながら、ユーベルコード『ねじれた巨舌』によって変貌した海蛇の顎で、喰らい付いた箇所を咀嚼していく。
 ――Ugaaaa!?
 喰うはずが、喰ったはずが。
 逆に喰われているという事態を認識し、邪神は戸惑い吼えながら、開いた口から伸びる長い舌を忙しなく撓らせる。
(にしてもこの舌、さっきの触手みたいで気持ちよさそう……)
 うねり、唾液を滴らせる長い舌に、ゴクリと喉を鳴らす操。
 だが、直ぐにハッとしてプルプルと首を振る。
(だめだめ!『ねじれた巨舌』はおれしか使えないんだから! 捕まっちゃったら今度こそ蕩かされちゃうかも……!?)
 バクンッ!
 操が悶々とその筋肉質で逞しい肉体を長い舌で舐めまわされ蕩かされてしまう光景を妄想している最中にも、巨大な海蛇の強靭な顎は、邪神の肉体の一部を噛みちぎった。
 同時に、生命力を奪い、喰われた操の逞しい腕は瞬時に復活する。

 ――Guraaaa!!
「よーし、このまま押していくべ!」
 操の『ねじれた巨舌』に肉体を喰われ、捕食する側から被捕食者へと堕ちる恐怖と怒りに吠える邪神に、昭平と操は武器を構え直すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルナ・ステラ
※キアさんと行動

うぅ...大きいし涎だらだらで不気味です...

少し危険かもですが、ライオンさんに前で戦ってもらって、詠唱の時間を稼いでもらいましょう。

えっ!?口が増えた!?
きゃあ!!舌を伸ばしてきました!?

引っ張らないで...
ひゃん!!舐め回さないで...
(ライオンさんは戦っていて動けなさそうですし、わたし食べられちゃうのかな?嫌だよ...)

ーあれ?助かった?
キアさん!?
ありがとうございます!
一緒に戦って下さるんですか?
心強いです!

キアさんが攻撃できるように、
【属性攻撃】の氷魔法で邪神の足止めをして隙を作ろうと思います。今度は捕まらないように【高速詠唱】で!

キアさんもライオンさんも頑張って!


キア・レイス
ルナにはよく助けられた、だからこそ。
「不甲斐ない所ばかり見せてはいられないな」
…ぼろの服で言って格好つくかどうかが心配だ。

恩は返したいし、言い切った手前やってやらねば女が廃る。
こいつの原動力が食欲か肉欲かは知らないが、私を餌に誘惑しルナが攻撃しやすいよう敵の攻撃を見切り拳銃で牽制しおびき寄せ。
もしルナに攻撃が向いたらダッシュでかばう。死ぬほど痛い程度なら大丈夫。

「そんなに食いたいのなら…喰えよ、腹一杯」
ルナが大きな隙を作ってくれたらその大きな口の中に【人の身に余る火砲】の銃口を突っ込み零距離射撃。

これを倒せば元の花屋に戻るのだろうか、散々な目に遭った場所だがルナと楽しんでも良いかもしれない。



「うぅ……大きいし涎だらだらで不気味です……」
 癒しの獣奏器の効果で意思疎通したライオンの後ろに隠れながら、ルナ・ステラ(f05304)はその小柄な身体を震わせて、身体の半分ほどまで避けた大きな口を開ける邪神『牙で喰らうもの』を見遣る。
 猟兵たちの攻撃で全快とはいかないものの、それでも邪神の邪悪なオーラは健在で、中てられたようにルナもライオンの後ろに隠れたまま震えていた。
「……ルナ、大丈夫だ」
 私がいるからな、と落ち着いた声を掛けながらルナの方を優しく叩くのは、銀髪の美しい女性、キア・レイス(f02604)。
 今は冷静で落ち着いているように見えるキアだが、その実先ほどまでの戦いではルナに何度か危ない場面で助けられていた。
(ルナにはよく助けられた、だからこそ……)
「……不甲斐ない所ばかり見せてはいられないな」
 格好いいところも魅せないとな、と穏やかな笑みを浮かべつつ、ちらりと自身の姿を見下して。
(…ぼろの服で言って格好つくかどうかが心配だ)
 戦闘によりぼろぼろに破損した衣服を見て、ルナに聞こえないように溜息を吐いた。
(いや、しかし。恩は返したいし、言い切った手前、やってやらねば女が廃る)
 そう思案して、よし、と軽く呟くとライオンに並ぶようにルナの前に出るキア。
「貴様の原動力が食欲か肉欲かは知らないが……」
 小さく呟くと、ふわりと周囲に香る甘い芳香。
 鼻腔を擽るその芳香を嗅いだ瞬間、キアに邪神が飛びつくように襲い掛かってくる。
「どんな誘惑でも構わないのか……やはり邪神、ケダモノのようだな……ッ」
 襲い掛かる邪神の動きを見切り回避しながら、拳銃で挑発するように発砲しながら誘き寄せて、キアはルナに邪神の攻撃が向かぬように立ち回る。

「き、キアさん……」
 キアが邪神を惹き付けながら戦う光景を目の当たりにすると、ライオンの後ろで震えていたルナも意を決したようにファイアーボルトを握りしめる。
「ライオンさん、お願いっ……!」
 守ってもらってばかりではダメ、と目を瞑ると、ルナは高速詠唱で呪文を唱える。
「これでも……喰らえっ」
 詠唱を終えると、ルナの周囲に氷の杭が召喚され、無数のそれらが邪神に突き立てられ、地面に縫われるように動きを封じられる。
 ――Gaaaaa!
 キアとライオンの攻撃に意識を向けていた邪神は、その魔法攻撃に貫かれるまで気づくことが出来ず、唾液を撒き散らしながら絶叫する。
「や、やった……?」
 その絶叫に、そっと様子を伺う様に詠唱を止めたルナ。
 その一瞬で、邪神の標的が切り替わる――自身を酷く傷つけた、ルナへと。
 邪神はキアやライオンに目もくれず一気にルナとの距離を詰めると、体当たりを喰らわせる。
「きゃあっ!……ぁ、ぐ……」
「ルナ!」
 吹き飛ばされたルナは、不意の事で受け身が取れず、その場で脱力してしまう。
 そんな姿を、暴食の牙は見逃さない。
「ふぁっ……?!」
(口……舌も、増えて……?!)
 ルナを見下ろす邪神の身体に生えた口が、増える。
 そして、その口から長い舌を数本ルナへと伸ばすと、じっくりと獲物を味わうように身体中に舌を這わせて舐めまわしていく。
「やっ……服、に、入っちゃ……ひゃっ、舐め、ないで……っ」
(わたし、食べられちゃうのかな?嫌だよ……)
 ルナ自身を丸呑みできるほどの大きな口に覆い被らされながら、服の中に潜った舌先に敏感な部分を舐られ、ルナは意識が蕩けそうになって、諦めたように目を瞑った。
 ――だが、ルナは急にぬめる舌の気配が消え去ったことに気付いた。
「……え?」
(あれ、助かった?)
 解放されたのだと感じて、ルナが目を開ければ、目の前には邪神ではなく――キアの姿。
「はぁ、はぁ……間に合ったか」
「キアさん?!」
 舌に捕らわれたルナを、キアは拳銃で挑発しながら邪神へとダッシュして、ルナを庇うように邪神の前に躍り出ていた。
 そして眼前に迫る、喰らいつく顎の攻撃を最小限に見切り第一撃を躱すと、キアの背後の影から飛び出したライオンの体当たりにより邪神の身体は数メートル後退したのだった。
「ありがとうございます!」
「ああ……だが、礼を言うには早い。まずは奴を黙らせよう」
「はい!……キアさんと一緒に戦えるの、やっぱり心強いです!」
 邪神への向かって駆け出したキアの背中に、そんな声を掛けながら、ルナは再び氷の杭を召喚すると、キアやライオンの攻撃を援護するように邪神に攻撃を行う。
 その中の一つの杭が、邪神の背中の触手の根元に突き刺さると、一瞬邪神の体が跳ね、全身の口が開き苦悶の叫びが漏れる。
 ――Grrrrr!
 叫びをあげながらも、邪神は食欲の赴くままに目の前で交戦するキアを自身の血肉にすべく喰らおうと大口を開けて距離を詰める。
「……そんなに食いたいのなら……喰えよ、腹一杯」
 眼前に迫る悍ましい無数の牙、赤黒い口腔を前にして、キアから漏れたのは冷たく吐き捨てる様な声。
「撃つと自分も吹き飛ぶが……貴様は吹き飛ぶ程度ではすまないぞ」
 同時に、ユーベルコード『人の身に余る火砲』を発動させ、大きく開いた口の中に、単純で重い、召喚した手持ち12㎝砲から発射された榴弾の一撃と、同時に拳銃の銃口を奥に突っ込み零距離射撃の連射を叩きつけた。
 ――ドォォォン……!
 激しい爆発音とともに、邪神とキアは大きな黒煙に包まれる。
「キアさん!」
 爆発の余波に一瞬目を瞑ったルナだったが、姿の見えないキアが心配になり思わずルナが叫ぶ。
「……ケホ、……」
 やがて煙が晴れれば、所々黒い皮膚の裂け目から中の肉が露出しながらふらふらとする邪神と、更にボロボロな姿になりながらも立ち上がったキア。
「……貴様を倒して、早く元の花や草木を愉しみたいものだ」
 しぶとく蠢く邪神に、溜息交じりに言い放ちながら。
(倒した後の、元に戻ったフラワーガーデンで、ルナと共に楽しみたいものだな)
 硝煙と汗で汚れた頬を手の甲で拭きながら、キアはそんな思いを胸に抱いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

バラバ・バルディ
ほっほぉーっなるほど、あやつが親玉か!つまり、アレを倒せば任務完了じゃな!うむうむ、となれば早々に片付けて帰ろうぞ!おぉっそうじゃな、皆で温泉に行くのも良いかもしれんのう!……ほれ、さっぱりしたいじゃろ?色々の。

さて、もう一踏ん張りじゃな!……しかし、先の戦いでわしも力を大分消耗してしまってのう。(拘束されていたところを降りつつ)すまんが、暫くわしは支援に回らせてもらうぞ!

(“地縛鎖”で大地から吸収した魔力で“からくり人形”を操り、『地形の利用』を活かして仲間を『かばう』。時々仲間を『鼓舞』。必要であれば、魔力がある程度溜まってから『属性攻撃』魔法で火を放って援護します)

※アドリブ、共闘他歓迎


藤堂・遼子
ん、くぅ……漸く、元凶の登場ね。もう、触手とかの性的攻撃は、ない、かしら?
……でも、その、イッてしまって腰抜けて、メイド服のまま座り込んで動けないわ。いえ、腰抜ける以前に義肢もオーバーヒート中だったわね、長時間オーバードライブさせてたから無理が来たかしら?
仕方ないわね。唇噛み切って血を流して流血賛美書を取り出して口付けることで血を吸わせて凶器を生み出してから【流血賛美歌を詠う書】を使うわ。
剣や杭など多様な凶器を操って攻撃するわ。動けない間はそれで凌いで、義肢の調子と、あと私の脳内ピンクを直したら普通に距離取って凶器を操って仲間の援護をするわよ。

後でこのメイド服、クリーニング出して返さないとね。



 ――Aaaaaaa!!
 ――Gurrrrrr!!
 牙にこびり付いた血液を卑しく長い舌で舐めとりながら、斬られ、焦がされ、爆ぜた邪神は激しい憎悪に駆られて吼える。
 その憎悪の矛先は勿論――猟兵たちだ。

「ほっほぉーっなるほど、あやつが親玉か!つまり、アレを倒せば任務完了じゃな!うむうむ、となれば早々に片付けて帰ろうぞ!」
 吼える邪神『牙で喰らうもの』を前に、バラバ・バルディ(f12139)は大柄な体を揺らして笑う。
「おぉっ、そうじゃな、皆で温泉に行くのも良いかもしれんのう!……ほれ、さっぱりしたいじゃろ?色々のう!」
 誰にともなく言葉を紡ぎながら、バラバはその後ろにいる人物の方をなるべく見ないようにと配慮しつつ、銀色の一見何の変哲もない鎖――地縛鎖から、大地から魔力を吸収し、バラバの戦闘用人形"からくり人形"を自身の魔力と大地の魔力とを織り交ぜて操る。
「……さて、もう一踏ん張りじゃな!……大丈夫そうかのう、遼子嬢……?」
 鼓舞するような言葉の後、バラバはようやく後ろに庇うようにしていた人物の顔を振り返って見遣る。
 その顔は、赤く、振り返ったというのに目は泳いでいた。
「え、ええ……、でも、その、……ぃ、ってしまって、腰が抜けてしまって……ん、くぅ……」
 バラバから受け取ったメイド服に着替えたまま、先程の戦闘でのダメージが後を引いているのか、藤堂・遼子(f09822)
は座り込んだまま苦笑交じりにバラバに答える。
(ようやく、元凶の登場ね。もう、触手とかの性的攻撃は、ない、かしら?)
 はぁ、はぁ、と呼吸を乱したまま、長い舌でべろりと舌なめずりしながら大口を開ける邪神に、ゾクゾクと淫らな妄想をしてしまいそうになりながら、身体に力を込めるが動けぬ自身の侭ならぬ身体に苦々しい顔を浮かべる遼子。
(腰が抜けてる……長時間オーバードライブさせてたから無理が来たかしら?)
 身体の損傷状態を分析すると、次の有効的な戦略を考えて、遼子は不意に自身の唇をガリッ、と噛み切った。
「遼子嬢?!」
「大丈夫、……」
 突然唇を噛み切り、流血させた遼子に、慌てたように声を掛けるバラバに、落ち着かせるようにと言葉を向けると、魔導書――流血賛美書を取り出し、鮮血で彩られた、ゾクリと背筋が泡立つほどの色気を醸す唇で口付けた。
 瞬間、流血賛美書は捧げられた血液を啜り、遼子好みの様々な凶器を生み出した。
 カラン、カランと音をたてて遼子の周りに創られ落ちる赤い剣、杭、拷問具などの凶器。
 それらを拾い上げると、黒曜の瞳で邪神を真っ直ぐに映し出す。
「捧げろ捧げろ鮮血を、流せ流せ命の滴、喰らえ喰らえ啜れ啜れ流血賛美書、――汝の贄はそこにある!」
 遼子のユーベルコード『流血賛美歌を詠う書』が叫びと共に発動され、流血賛美書が創り出した凶器がいくつも複製されていく。
 生み出された大量の凶器。
 最後の一つがカラン、と音を立てて落下すると同時に、遼子の黒曜の瞳は妖しく煌き、その念力で全ての凶器が宙にふわり、と浮いて。
「――血を、捧げなさいな」
 遼子の念力に操られるままに、生み出され複製された凶器たちは邪神に殺到する。

 ――AaaaGaaaa!
 禍々しい凶器は果たして、邪神の黒い皮膚に食い込み、斬り裂き、開いた口の内部に刺さり、その牙を折り、邪神に致命傷は与えなくともひたすらに苦痛を与える。
 苦痛に悶え叫ぶと、邪神はバラバを通り過ぎて遼子へとその標的を決める。
 憤怒に理性さえ塗り潰された邪神は、唾液を迸らせ、長い舌を振り回しながら突撃してくる。
 だが、その牙も舌も、遼子に届くことはない。
「先の戦いでわしも力を大分消耗してしまったがのう……そんなわしでも、支援にぬかりはないぞ?」
 バラバの操るからくり人形が、その進行を庇い、倒れていた巨木で足払いを仕掛け、不意を喰らった邪神はバラバの目の前で派手に倒れ転ぶ。
「さぁて、燃えろ燃えろ……!」
 邪神からの噛みつきや触手のような舌の攻撃を、からくり人形に自身と遼子を庇わせながらバラバは魔力リソースに余裕を見出すと、炎の塊を召喚して邪神へと火の弾の弾幕を浴びせる。
 その間に、義肢の調子を取り戻した遼子立ち上がり、凶器を手に燃える邪神に襲い掛かる。
 既に邪神に食い込んだ凶器をダメ押しで押し込み、更に剣やナイフで肌を斬り裂き妬けて敏感になった黒いゴムのような肌を何度も何度も叩き切って、邪神が我武者羅に身体を悶えさせると距離を取る。

 痛みで動きが鈍くなった邪神を前に、一先ず、と軽くメイド服を払いながら、そういえば、とバラバを見遣る遼子。
「……後でこのメイド服、クリーニング出して返さないとね」
 ――だから、早く終わらせて帰りましょう。
「おお、そうじゃな!温泉で身体も洗い流したいしのう」
「ああ、それは同感ね」
 からくり人形を器用に操るバラバと、凶器を念力と両手に持って操る遼子。
 お互いに笑いあい言葉を交わしてから、再び邪神へと刃を向けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ブリッツ・エレクトロダンス
…うわぁ。
あんなものまで出てきちまうなんてやべえなこのドスケベエロゲ植物園は。
つーか、気のせいじゃなきゃ俺の方見てねえか?しかも涎垂らしてねえか?
もしかして、こいつ…俺を所謂『vore』する気かーーーー!?
そうやって丸呑みして胃壁で全身揉み解すつもりだろ!エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!

…はぁ、落ち着け俺。流石にいくらなんでも考えすぎだ。
仮に丸呑みされたとしても、胃壁に直接封印バッチを叩き込んで、敵が怯んだ隙に脱出すりゃいいんだ。
まあ、脱出したとしても粘液とかでベトベトになりそうだが…


秋月・充嘉
(前章はこっそり隠れて眺めてた体で)
こいつか大元かー、んーどちらかというといけるっすけど、物理的なモグモグはちょっとなー…。
あ、逆に食えばいいのか。

というわけで、シャドウウェポンをグローブ形態(殴打撃)にして敵に肉薄すっるすよ。
で、【影龍の顎】で食ってやるっす!
んー、不思議な食感…でもちょっとくせになる味…



 うじゅる、うじゅる。
 徐々に疲弊した邪神『牙で喰らうもの』は、周囲の御馳走――猟兵たちへ対して飢えた狼のような気配を向けている。
 奪われたエネルギーは目の前の獲物から補充させて貰おう。
 そんな思考が透けて見えるほどあからさまな食欲を向けられ、ブリッツ・エレクトロダンス(f01017)は思わず、うへぇ、と呟いた。
「……うわぁ。あんなものまで出てきちまうなんてやべえなこのドスケベエロゲ植物園は……」
 辟易した様子で呟くブリッツの声に、邪神はピクリと身体を揺らし、大口を彼に向ける。
 気付くと、思わずじり、と後退してしまう。
(つーか、気のせいじゃなきゃ俺の方見てねえか?しかも涎垂らしてねえか?もしかして、こいつ…俺を所謂『vore』する気かーーーー!?そうやって丸呑みして胃壁で全身揉み解すつもりだろ!エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!)
「うぐぐ……俺は美味くないぞ?!」
「……いやぁ、そんなことないっす、君美味しそうっすよ、ブリッツ!」
「おわぁっ?!」
 邪神に向かって叫んでから、不意に後方から声を掛けられビクンと肩が跳ねる。
「いやー、さっきは様子見てましたけど……イイ身体してるし、邪神に狙われるのもわかるっすよ」
 飄々とした様子で続けたのは秋月・充嘉(f01160)。
 えぇ…?と、戸惑うような様子を見せるブリッツに意味深に笑い掛けてから、充嘉も邪神へと視線を向けた。
(こいつか大元かー、……んーどちらかというといけるっすけど、物理的なモグモグはちょっとなー……)
 ふむ、と顎を撫でながら邪神を品定めするように見遣ると、シャドウウェポンをグローブ形態にしてから、思いついた様に手を叩く。
「……あ、逆に食えばいいのか」
 そう呟いたのと同時に、充嘉は一気に邪神に肉薄し、その黒い身体を連続で殴打する。
「……ま、負けてられねぇな!――対ユーベルコード封印プログラム、起動するぜ!」
 意味深な発言に一瞬意識を飛ばしていたが帰ってきたブリッツも、邪神へと駆け出し距離を詰め、近接でユーベルコード『封印バッチ・起動』を発動させる。
 邪神の皮膚に、その牙に、【"セキュア"ユーベルコードキャプチャー】【"コンテイン"ユーベルコード強制収容領域】【"プロテクト"ユーベルコード隔離領域】を射とうとするブリッツだが、邪神はそれらが放たれる前に彼を飽き止まぬ無限の暴食で飲み込もうと大口を開けて――
 ――ばくん。
「――?!ブリッツ……?!」
 邪神は、大柄なブリッツを、その大口で一思いに丸呑みにする。
 ――そして、ブリッツを飲み込んでから、その動きが止まる。
「!!……ク、影龍よ、噛みつけええええ!」
 仲間を喰われたことにより、カッ、と怒りに頭を熱くさせると、充嘉はユーベルコード『影龍の顎』を発動させ、その左手を実体化した影の龍の頭部へ変形させ、ブリッツを呑みこんだ口の頬目掛けて噛みつく。
 ――Gugyaaaaa?!
「うっ……、んべっ」
 邪神の大口の頬は充嘉の影龍の顎によって噛み千切られ、空いた口腔の穴から、丸呑みにされたブリッツが外へ這い出てきて、唾液塗れのまま地面へべちゃりと落ちる。
 その口腔の中には、彼のユーベルコードの封印バッチが炸裂した痕跡が刻まれていた。
(なんとか脱出できたけど……やっぱりベトベトか……)
 消化液にも似た唾液に触れた衣服がまた溶けつつあるのを慌てて庇いつつ肩を落とすブリッツ。
(んー、不思議な食感……でもちょっとくせになる味かー、邪神)
 影龍の頭部に変えていた腕を戻し、自身の怪我を治療しながら、その喰らった邪神の味について評価を下す充嘉。
 ぺろっと舌なめずりした後に、気付かれないよう、ちらりとブリッツの姿を見遣ると、『眼福っす』なんて思いつつ内心で微笑むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ニィナ・アンエノン
なるほどなー、こいつやっつけて早い所お花を元に戻そうって事だね☆
にぃなちゃんを食べたいんだったらまずは早く走ってもらわないと!
【存在感】を醸し出しながら【騎乗】して走る!
【ダッシュ】で逃げては近付いて、通りすがりに【衝撃波】で攻撃だ!
おっと、噛み付かれ……てないよ、【残像】だよ!なんて感じで攻撃をかわせるといいな☆
どんなに大きくたって足は地面についてる、ゴッドスピードライドで突撃して転ばしちゃえ!
とどめは【踏みつけ】だー!


四季乃・瑠璃
【ダブル】継続

「え、触手とかあの植物ってこの邪神の味付け役なの…?」
「性的にも勿論嫌だけど、物理的に食べられるのも嫌だなー…」

敵の攻撃に注意し、一定距離を保った状態で戦闘。
元凶という事で、更に激しく【範囲攻撃】【鎧砕き】【2回攻撃】接触式ボム連続爆破。
更に感知式ボムをばら撒いて地雷の様にして足止め。
【2回攻撃】K100で弾幕張る等接近を止めるよ。

更に切り札、ジェノサイドノヴァを起動。他の猟兵にチャージの時間を稼出で貰い、瑠璃と緋瑪の二人で【力溜め】魔力チャージ。
完了次第、二人の魔力を注ぎ込んだ取って置きの一撃を喰らわせてあげるよ。

「とっておきを喰らわせてあげるよ!」
「遠慮なく吹き飛んじゃえ!」


秋月・信子
・SPD行動

「はぁ…はぁ……んっ…」
フラワーガーデンの探索で溶解液で溶かされた制服、五感を共有する影が嬲られてまだ余韻が残る熱を帯びた身体を奮い立たせようとする
しかし、頭で「倒せねばならない相手」を理解しても、2度に渡り人外による悦びを覚え込まされた身体が更なる快感を求めようと思うように動けない
貪食と貪欲の邪神には食べ頃のように味付けされきった彼女を解れた魅力的な獲物と見なすだろう
だが、彼女はそれを見越していた
既にハンドガンには弾が膨張炸裂してより「傷口をえぐる」ホローポイント弾が装填されている
残った僅かな力で引き金を引き、開かれた大口に【早撃ち】するのに全てを賭けた

※アドリブ、絡み歓迎です



「なるほどなー、こいつやっつけて早い所お花を元に戻そうって事だね☆」
 数多の猟兵の攻撃を受け、足元の覚束無い邪神『牙で喰らうもの』に向かって、ニィナ・アンエノン(f03174)は愛車のヤンソン:テンプテーションZ17スチームカスタムのエンジンを吹かしながら挑発する。
 宇宙バイクに跨るニィナの存在感に、邪神は関心を向けると、ドタドタとみっともなく大振りでニィナに向かって走り出す。
「ふふん、――にぃなちゃんを食べたいんだったら……まずは早く走ってもらわないと!」
 そう言い放つと邪神の速度の倍のスピードでニィナは駆け出した。
 ニィナの醸し出す存在感に意識を向けながら、邪神はその大きな口を開いたまま飢えた獣のごとく執拗にニィナの後を追う。
 だが、ニィナの卓越した宇宙バイクの操作技術と、加えてユーベルコード『ゴッドスピード』により超速形態に変形した宇宙バイクによって、邪神は翻弄され続けていた。
 ニィナは邪神から一定以上距離を取ると反転し、そのまま真正面から衝撃波を放っては再び距離を取る、ヒットアンドアウェイの戦い方で、邪神の噛みつこうとする攻撃を掻い潜りダメージを与える。
「おっと、噛みつかれ……ないよ☆」
 時折、ニィナの姿が邪神の鋭い牙に咀嚼される――ように見えるが、それは全て超スピードで移動した時の残像だ。
 空噛みが続き、邪神の怒りが頂点に達したのか、大口が上を向いて咆哮を放つ。
「とどめは……これだよ!」
 その咆哮の最中、大きくエンジンを吹かしてギアフルスロットルで突撃すると、ニィナはその上を向いて無防備な顎を宇宙バイクの前輪で踏みつけ、そのまま邪神を吹き飛ばしたのだった。

「え、触手とかあの植物ってこの邪神の味付け役なの……?」
「性的にも勿論嫌だけど、物理的に食べられるのも嫌だなー……」
 邪神の吹き飛ばされた先に立っているのは、四季乃・瑠璃(f09675)と、ユーベルコード『オルタナティブ・ダブル』で発現した瑠璃の分身体。
 瑠璃は分身体に自身の別人格『緋瑪』を宿し、あたかも二人で会話するかのように喋りながら、ジェノサイド・ボムを接触式にして邪神にその鎧を砕くような殺傷力の爆弾を二つ時間差で投げつけ連続爆破を図る。
 大きな爆発音が一回、二回。
 吹き飛ばされてきた邪神が、打ち返されたかのように再び宙にその巨体を浮かせると、瑠璃はその着地地点に、ジェノサイド・ボムを感知式にして地雷のようにばら撒く。
 更に自身と分身体でUDC-K100カスタムを構えると、落下の最中からありったけの弾丸を邪神に容赦なく撃ち込んでいく。
 ――Grr……Gaaaa?!
 やがて抵抗虚しく落下した邪神が更に爆発で絶叫と共に身体を浮かせるのと同時に、肌がビリビリと痺れるほどの爆風を浴びながら、瑠璃は分身体の緋瑪と共に力を溜め、破壊力・範囲特化の魔力爆弾――ジェノサイド・ノヴァを起動させる。
「よーし……魔力充分!……とっておきを喰らわせてあげるよ!」
「とっておきだからね……遠慮なく吹き飛んじゃえ!」
 瑠璃と緋瑪が言い放つと同時に、二人はジェノサイド・ノヴァを邪神へと射ち放ち――
 ――ドォォォォン!!………
 盛大な爆発音と土埃が周囲に広がり、土煙が晴れると、直径数メートルの抉れた地面の中心に、黒い皮膚がズタズタに裂かれ焦げた邪神が倒れていたのだった。

 ――Aaaaa……Grrrrr……
 しかし、虫の息も同然の呻きを上げながらも邪神は再び立ち上がる。
 苦痛に悶え苦しみながらも、猟兵に牙を剥いて吼える邪神前に、秋月・信子(f00732)は、立ち塞がる。
「……っ、はぁ、はぁ……んっ……」
 だが、その姿は酷く煽情的で蠱惑的だ。
 彼女は邪神対峙に至るまでの探索や戦闘で、制服を溶解液で溶かされ、自身と五感を共有する影の者を触手らに嬲られてしまっており、快楽の余韻に身を焦がし、熱を帯びた身体で、物欲しげに吐息を零してしまうまでになっていたのだ。
 彼女は、猟兵の使命を全うしなければという強靭な意志により理性を保ち、身体を奮い立たせていた。
 それでも。
 頭では"倒せねばならない相手"――邪神を理解していても、此度、二度に渡って、人外による悦びを芯まで覚え込まされてしまった身体は、更なる快感、快楽を求めようとしてしまい――信子の思うように、動いてくれない。
 
 ――Grrrrr……Haaaa……
 ハンドガンを構えたまま動けずにいる、格好の獲物――快感を身に刻まれ食べ頃になったその身体を、じゅるじゅると今まで以上に涎を溢れさせながら、大きな口を開けて舌を伸ばす。
「ひっ……ぁ、あ……っ」
 長い舌に舐めとられ、ハンドガンを構えた状態のまま、品定めでもされるかのように死体を舐めまわされる信子に、一歩、また一歩と焦らすように近づいていく邪神。
 やがて、その吐息が顔にかかるほどまで信子と邪神の距離が近づくと、ようやくメインディッシュにありつけるとばかりに邪神はその大きく開けた口で獲物を喰らおうと身を乗り出した。
 ――ダン!ダン!ダン!
「……そこまで簡単に引っかかってしまっては、拍子抜けではありますね」
 ――Gyaaaaaaaa!!!
 邪神の大きな顎は、閉じる前に更に開かされる。
 全ては、信子の見越した通り。
 邪神は、彼女の掌に踊らされていたのだ。
 信子のユーベルコード『早撃ち』により、23分の1秒の速度で装填された弾丸が邪神の口の中、そしてその更に奥、邪神の核に向けて集中砲火される。
 更に、装填されたホローポイント弾は、弾着と共に膨張炸裂し、今まで猟兵たちに受けていた傷口を更に広げて抉る様に爆ぜ、信子を舐めまわしていた長い舌も根元から千切れ爆ぜる。
 それでもまだ、立ったままの邪神に、信子は容赦なく早撃ちでその開いたままの口腔目掛けて弾丸を撃ち込み続け――数分後、信子のハンドガンの弾が切れる前に、数えきれないほどの風穴を開けられた邪神は地に伏した。
 ドサリ、と倒れると同時に『牙で喰らうもの』の身体は、どろどろと泥のように溶けて地面に浸みるように消えたのだった。


 邪神が消え去ったと同時に、その場に停留していた邪気が消え去った。
 そして猟兵たちが瞬きする間に、触手と食人植物の怪奇植物園は――普通の草花、植木で彩られたフラワーガーデンへと無事に戻ったのだった。
 元に戻ったフラワーガーデンを、管理していた邪教集団の人間はもうこの世にはいない。
 しかし、心が癒されるような素晴らしいフラワーガーデンに戻ったこの場所を、荒れさせるのはもったいないと、UDC組織はこの普通のフラワーガーデンの管理を引き継ぐこと、そして二度と邪神によって変容させないことを猟兵たちに約束した。
 そんなUDC組織のメンバーに、猟兵たちは嬉しそうに頷き微笑みながら、暫し元の姿の癒し系フラワーガーデンを堪能した後、元の世界へと帰還するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月12日


挿絵イラスト