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ティーパーティは赤の香り

#アリスラビリンス

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#アリスラビリンス


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●《裏》のお茶会
 アリスラビリンスのとある国。集まった仲間達はお茶会を始めていた。しかし、そこには居るのは愉快な仲間だけじゃなかった。
「…王妃様、アリス、まだ見つからない…」
 蛾の羽と触覚を持った少女がお茶会の主に話しかける。主は持っていた鞭を振るった。
「遅い!いつまで私を待たせる気なの!」
 ヒステリックに怒鳴る言葉に、蛾の少女はひぃ、と小さく鳴く。怯えた姿を見た主…王妃はにぃ、と笑う。
 頭に生えた黒い角、腰に生えた黒い翼は漆黒の衣装に身を包んだ王妃はこのお茶会の主である。【裏】の、という言葉がつくが。
 
 そのお茶会は不定期に行われる。各地で見つかった珍しい品を見つけてお茶会の仲間達で値段をつけあうのだ。
 お茶会の目玉の商品は仕入れたてのアリス。王妃はアリスを所望し、従う蛾の少女達――マユラはアリスを探し連れてくるのが仕事だ。
 しかし今回もまた、アリスが見つからなかった。王妃様はお怒りだ。次に見つからなかったらきっとその鞭で縊り殺されるに違いない。

 アリス、アリス、どこにいるの。


「…変なとこに来ちゃった」
 少女はお茶会の甘い匂いに誘われたどり着いた。そこで見たのはヒステリックに叫ぶ王妃の姿とマユラの姿だった。少女は自分がアリスと呼ばれる存在だと知っていた。
 以前、猟兵たちや自分を貶めようとしていたオウガ達がそう呼んでいたからだ。アリスがこの王妃達と戦うのは分が悪すぎる。しかし時期にマユラ達に見つかることになるだろう。
 その時は対抗できるだろうか…。嫌な予感しかしなかった。


●お茶会のお誘い
「皆、お茶会に行ってミナイ?」
 苺頭の少女、ルビー・ダンクワース(いちごのおひめさま・f25424)は集まった猟兵たちに首を傾げて言った。口がどこかは不明だ。
 しかし、アリスラビリンスのお茶会だ、ただのお茶会というわけではない。
「…裏のお茶会とやらがあるラシイノ。そこでは色んな商品の商売をしているのだけれど…、どうやらアリスを求めているオウガが居るノ」
 そして運悪くお茶会の近くに来てしまったアリスが居る。そうなれば結果は見えていた。アリスは捉えられオウガに利用されることになるだろう。
「そうなる前に、お茶会に参加してなんとかしてほしいノ」
 客として参加するもよし、アリスに扮して捕まり潜入するのも良いだろう。また、商人だと偽りお茶会に紛れ込むのもアリだ。
「お茶会に潜入したら、まずは主催のオウガに従う蛾の少女達…【マユラ】達が案内するワ」
 見た目も精神も幼い、乱獲された鱗翅目の怨念の塊だ。アリスだと自称すれば信じてくれるだろう。
「潜り込んで、しまえば簡単ネ。お茶会で暴れてマユラを倒すノ。本来のアリスの少女はこの隙に逃げてくれるだろうし…、何かあれば協力してくれるでショウ」
 以前猟兵たちに世話になった少女である。猟兵がお願いすれば可能なことならしてくれるだろう。
「そして、…マユラを倒した後は、主催であるオウガ【拷問王妃エリザベート】との戦いになるワ」
 強烈な嗜虐趣味のある王妃はアリスを痛めつけ、快楽に変わるまで調教し、そのアリスの血を浴び肉を食らうことで永遠の若さと美貌を保てると信じているのだ。
 猟兵たちにもその拷問器具を用いた攻撃を行うだろう。
「王妃を倒すことは、これから襲われるであろうアリスを助けることにナルワ。…皆、力を貸して」
 苺の形のグリモアを使い、アリスラビリンスへの転送ゲートを開き、ルビーはスカートを摘み、礼をした。
 


笹山ぱんだ
こんにちは、笹山ぱんだです。
今回はアリスラビリンスでアリスを助けつつ、オウガを倒していただきます。

第1章:『おかしな奴らのおかしな『裏』茶会』
冒険。王妃のお城のお庭でのお茶会です。いわゆるオークションみたいな雰囲気を想像してくださるといいかと。王妃は主催者なので後から登場するので1章の時点では登場しません。
潜入方法はお任せします。アリスの少女(後述)は大人しく片隅で隠れてます。

第2章:『マユラ』
集団戦。チョウ目の少女達。精神的にも幼く泣き虫だが、集まるとそれなりに強くなります。
明記してなくても、この隙にアリスは勝手に逃げますが、助けてくださるとてもアリスが感謝します。

第3章:『拷問王妃エリザベート』
ボス戦。残虐非道かつ傲慢な女王様。マユラ達がやられたことに気付き城から出てきます。大変激怒していますが、倒してください。

●アリスの少女《新見ユイカ》
自分の世界へ戻る扉を探し旅をしているアリスの少女。呪術やおまじないに大変興味がある少女。武器は釘と槌。

プレイングは1章はオープニング公開後からの受付、2章以降は断章の追加後になります。
プレイングの締め切りはマスターページ、ツイッターにてお知らせします。

それでは、良き戦いを。
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第1章 冒険 『おかしな奴らのおかしな『裏』茶会』

POW   :    私にもお茶をいただけますかしら?(お客として参加する)

SPD   :    こっそりこっそり、見つからない様に…。(密かに潜入)

WIZ   :    良い『茶葉』が入ったよ、おひとついかが?(商人に偽装して紛れ込み)

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レオンハルト・ヴァイスレーベ
-懐かしいな。ここ(AL世界)に迷い込んで、(腰に下げている革命剣を見て)この剣を手にした事で、ボクは猟兵になった。
…今のボクはあの時とは違う。ボクはボクにできる事を-!

行動:POW
まず世界知識から情報を集めた後で茶会に参加。
王族だった過去を思い出しつつ、優雅なふるまいを心掛けつつアリスの探索。
(アリスを)見つけたら、軽く挨拶しつつ
(人を惹きつける様な、澄んだ鈴の音の声で)一言。
「-大丈夫。貴方はボク達が守るから」

頃合いを見て、周囲に下がるよう呼び掛け一礼した後、
誓いの剣と希望の灯光を抜いて剣舞。

-見ているんだろう、女王!これは貴様への挑戦状だ!
剣舞の最後、希望の灯光を高々と掲げる。


木霊・ウタ
心情
拷問王妃とはまた最悪だな
オウガを倒してユイカを助けるぜ

手段
吟遊詩人として入り込む

よ、この城で茶会があるって聞いて来たんだけど
間違いないみたいだな
茶会には生演奏とかあるといいんじゃないの?
王妃様も喜ぶぜ?

潜り込んだら
お茶菓子をつまみ食いしたり
ぶらぶらしながら
庭の状況や敵配置を確認
戦いに備えて

平行して影を放ちユイカの探索
居場所が判ってた方が護り易いからな

ユイカを見つけたら
予め影に持たせてたメモを渡す
「騒ぎを合図に逃げること。護るから大丈夫。ギター遣いの猟兵より」

視線があったら
こっそりサムズアップして安心させる

やることやったら
護り易く敵を邪魔しやすい位置で
ギターを奏でる
王妃の最期の前奏曲を



●お茶会へ
「-懐かしいな。ここに迷い込んで、この剣を手にした事で、ボクは猟兵になった」
 レオンハルト・ヴァイスレーベ(白獅子の聖騎士・f23015)は己の腰にある革命剣を見て呟く。過去の自分と今の自分、違うのは戦う力があるかどうか。
「…今のボクはあの時とは違う。ボクはボクにできる事を-!」

「拷問王妃とはまた最悪だな」
 王妃の話を聞いた木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)はそう唸った。アリスだって自分たちと変わらない人だ。虐げられる事実があるのは許せない。
「…オウガを倒して、ユイカを助けないとな」

 お茶会に訪れたレオンハルトは過去の記憶を思い出しながら優雅な仕草で訪れていた客たちに挨拶をし、言葉を交わす。
「こんにちは、首尾はどうですか?」
「メインディッシュが来ないからつまらないなぁ…」
 きっと疑われることも、何もないだろう。歪んだ思考を持つ裏のお茶会を楽しむ彼らはこのお茶会が壊れることを予想もしていないのだから。己の楽しみが一番なのだ。

「よ、この城で茶会があるって聞いて来たんだけど」
 ウタは吟遊詩人としてお茶会に潜り込み、演奏を売り込む。
「茶会には生演奏とかあるといいんじゃないの?王妃様も喜ぶぜ?」
「うんうん、その方がいいね。どうぞ楽しんで」
 朗らかなお茶会仲間の言葉。すんなりと入り込んだウタはお茶菓子を摘まんだり、ぶらぶらしながら庭の状況や敵配置を確認する。同時に【影の追跡者の召喚】を発動させ影にアリスの少女を探した。

 ふと、レオンハルトが顔を上げると、木の陰に隠れていた少女の姿が見えた。…アリスだ。それとなく木へ近づき、レオンハルトは微笑んで挨拶をする。
「初めまして、アリス。…大丈夫ですか?」
 アリスの少女はレオンハルトの顔を見、その存在が猟兵と呼ばれるものだと気づくと瞳を輝かせて。
「だ、大丈夫…!…でも、ここ…あんまり居るとよくないよね…?」
 不安げな瞳で言われる言葉にレオンハルトはしっかりとした口調で、一言紡いだ。
「-大丈夫。貴方はボク達が守るから」
 その声はアリスの不安を拭い去る、澄んだ鈴の音のような…静かだが、芯のある声だった。その言葉にアリスは頷く。きっと、この人達なら助けてくれる。そんなアリスの近づく影。
 ウタが放った影だった。その影はアリス…ユイカにメモを渡す【騒ぎを合図に逃げること。護るから大丈夫。ギター遣いの猟兵より】そう書かれたメモに目を丸くし、周りを見回すユイカは少し離れた場所に居たウタと目が合う。
 こっそりサムズアップする仕草に、ユイカは大きく頷いた。

 そして、動き出す。
 ウタはユイカを守りやすく、敵を邪魔しやすい位置でギターを奏でる王妃の最期の前奏曲を。
 レオンハルトはその曲に合わせ、誓いの剣と希望の灯光を抜いて剣舞を行う。ひらり、きらり、剣が光を反射する。
 
 さぁ、戦いを始めよう。これはアリスを助け、王妃を屠る物語。
「-見ているんだろう、女王!これは貴様への挑戦状だ!」
 希望の灯光を高々と掲げ、レオンハルトはそう宣言した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

スミンテウス・マウスドール
(POW)
お招きどうも。
悪いね、悪いね、遅れちゃってさ。
道が混んでたのさ。混んでない?混んでたよ。
招待状だってあるさ。あったのさ。
どっかいっちゃったけどあったことには変わりないからね。
スミンの席も用意してくれよ。

茶菓子うめー。まあまあなお茶会だね。
メインディッシュはアリス?
楽しみー。女の子のアリスだといいなー。
君たちはどんなアリスが好き?スミンは女の子のアリスが好きなんだ。
優しいし良い匂いがするし可愛がってくれるからね。わくわく。

そういや、スミンお金ないや。
ちょっとで良いからかしてよ。絶対かえすから。

(アドリブ他OK)



●お茶会
「お招きどうも。悪いね、悪いね、遅れちゃってさ」
 拷問王妃主催のお茶会にたどり着いたスミンテウス・マウスドール(だれかが視てる夢・f25171)は周りのよくわからない者たちに話しかける。
 愉快な仲間だった彼らは既に王妃に毒されお茶会を楽しむ悪しき姿になり下がった。
「道が混んでたのさ。混んでない?混んでたよ」
「道なんて混んでたかなぁ…」
 のんびりと、しかし確定的に言われた言葉に彼らは首を傾げるもスミンテウスは押し切る。
「招待状だってあるさ。あったのさ。どっかいっちゃったけどあったことには変わりないからね。スミンの席も用意してくれよ」
 本来なら「無くしてしまったなら仕方ない」そんなことはあるはずがない。だがのんびりとしているのは彼らも一緒だった。
「それなら仕方ないなぁ。こっちに椅子があるよ」
「ありがとー」
 こうしてお茶会に潜り込んだスミンテウスはのんびりとお菓子を頬張った。

「茶菓子うめー。まあまあなお茶会だね」
「女王のお茶会だからね、お菓子が美味しいのは当たり前さ」
 スミンテウスの隣に居る猫のような被り物を被った愉快な仲間は頷く。
「君は何を目当てにきたの?やっぱりアリス?」
 その隣で優雅にお茶を飲む鳥の形をした仲間は首を傾げた。
「メインディッシュはアリス?楽しみー。女の子のアリスだといいなー」
「うんうん、アリスはいいね。可愛いし、おいしい」
 猫の被り物を被った彼はバリバリとクッキーをかみ砕き、ごっくんと飲み込んだ。
「君たちはどんなアリスが好き?スミンは女の子のアリスが好きなんだ。優しいし良い匂いがするし可愛がってくれるからね。わくわく」
 スミンテウスのそんな言葉に彼らは各々好みのアリスを語りだす。やれ小さい子が良い、だの老成した人間は色んな物を知っていて好みだ、だの。
 総じて最後にはアリスを食い物にするのだ。

「そういや、スミンお金ないや。ちょっとで良いからかしてよ。絶対かえすから」
「ははは、初対面の君にはさすがに無理かなぁ。あ、アリスを捕まえてくれたらいいよ」
 可愛らしい、アリスを。歪んだ愉快な仲間達はそう言ってにこりとスミンテウスに微笑んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アオイ・フジミヤ
りっちゃん(f01013)と
ロイヤルブルーのシンプルで動きやすくて上質なミニ丈のドレスを纏いましょう
礼儀作法でしっかりとこの場に相応しい仕草と振る舞いを

あら、私は紅茶もいいけれど珈琲も気になるわ
世界で一番芳醇な香りを放つコーヒー豆を知っている?
ルビーみたいな色の豆なのよ、一粒がまるで赤き宝石
あら、ここにはないのかしら?ふぅん?(なーんて)

あえてりっちゃんと違う意見を出して
我儘にふるまってオークション相手を困らせるの
視線を集めればアリスを探す手も緩まるでしょうし
我儘な客は金払いがいいと”誤解してくれる”

でも…りっちゃん、せっかくだからおいしいお茶とお菓子を頂きましょう?
楽しまなきゃね!


硲・葎
【p】アオイさん(f04633)と!
せっかくのティーパーティー、お客様として潜入するよ。めいっぱいオシャレしてしまおう。
変装を使って、髪型も変えてみようか。綺麗めなオレンジのシースルーマキシワンピに着替えていざ。礼儀作法も忘れずに。
世界知識を使って、取り寄せの難しい茶葉とお菓子を注文するのはどうかな?「私、せっかくですからニルギリ紅茶をいただいてみたいわ。お菓子は素敵な宝石のような琥珀糖を添えていただきたいの。どうかしら?勿論最高級の」あたりの様子を伺いながら、アオイさんとバレないように世間話しつつ、情報収集していこう。



●お茶会
 ふわり、香る花の香り。ロイヤルブルーの美しい、動きやすいドレスを着たアオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)はお茶会にたどり着く。
 同じくたどり着いたのはオレンジのシースルーマキシワンピースを着た硲・葎(流星の旋律・f01013)だ。変装を使い普段の姿とは雰囲気の違う葎が出来上がっていた。
 二人に目を奪われているのは女王に毒された愉快な仲間。残虐な思想に落ちてしまった彼らはアリスを虐げる存在である。
 今はそんなことを表には出さず、現れた二人の女性に話しかける。
「君達もお茶会に呼ばれたのかい?」
「えぇ。よろしくお願いしますね」
 そっと礼をするアオイの姿勢はとても綺麗だった。

 お茶会に並ぶのは紅茶や珈琲、そしてたくさんのお菓子。二人は周りを困らせる様に振舞った。
「私、せっかくですからニルギリ紅茶をいただいてみたいわ。お菓子は素敵な宝石のような琥珀糖を添えていただきたいの。どうかしら?勿論最高級の」
 葎が言ったこのアリスラビリンスの世界では取り寄せるのが難しい紅茶の名前に周りは困惑した。
「あら、私は紅茶もいいけれど珈琲も気になるわ。世界で一番芳醇な香りを放つコーヒー豆を知っている?ルビーみたいな色の豆なのよ、一粒がまるで赤き宝石。あら、ここにはないのかしら?ふぅん?」
 アオイも追い打ちをかける様にいう。もちろんここにはない事は解っている。こうして違う意見を出し、我儘に振舞い自分たちに視線を向けるのが狙いだ。
 我儘な客は金払いがいいと、思ってくれる。もちろん誤解だが言う必要は無い。
 
 オークションでは様々な商品が出されていた。オラトリオの羽に、深海人の鱗、竜神の角、キマイラの瞳…。
 口では出せないような色んなもの。商品とは言ったが、それの持ち主たちは今、何をしているのだろうか…。疑問に思うが今はその時ではない。
「…りっちゃん、せっかくだからおいしいお茶とお菓子を頂きましょう?楽しまなきゃね!」
「そうだね、楽しもう、アオイさん」
 周りの愉快な仲間と話し、情報収集しながらも二人はお菓子とお茶を頂いた。
 そんな二人の後ろで、マユラ達はぱたぱたとアリスを探し、歩いていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
茶会ってのはもっと楽しいモンだ。目玉の商品がアリスなんざ悪趣味な話だぜ。ま、お陰で潜入に苦労する必要はねぇが。

アリスを自称して捕まるぜ。俺が捕まれば、ユイカを無理に探す事はしねぇだろ。予知で聞いた話じゃ連中もアリスが見付からなくて焦ってるみたいだしな。
UCも交えて適当に捕まって、連れていかれる間に茶会の様子を伺うとしようかね。
連れていかれる最中も、マユラに話しかけて。
アンタらも大変だな。王妃様のご機嫌取りは大変だろ?とか、あの茶を飲んだ事はあんのかい?俺もご相伴に預かりたいモンだな、とか軽口を叩きつつ。
本物のアリスを視界で探しておく。こんな場所だ。戦場になる前に声ぐらいは掛けてやりてぇからな。



●アリスもどき
(茶会ってのはもっと楽しいモンだ。目玉の商品がアリスなんざ悪趣味な話だぜ。ま、お陰で潜入に苦労する必要はねぇが)
 アリスと称して捕まったカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)はマユラ達に連れていかれていた。
「アリス、みつかった、みつかったよ」
「女王様に言わなきゃ!」
 幼い少女のような声にカイムは苦笑した。こんなにも疑わないのも珍しい。よほどアリスが見つからなくて困っていたのだろう。
 マユラ達に連れていかれる途中、お茶会を楽しむ者たちを見やる。楽しんでいるのは歪んだ思考を持つ愉快な仲間。そしてそれに紛れている猟兵たち。
「アンタらも大変だな。王妃様のご機嫌取りは大変だろ?」
「…たいへんなの、おこるとこわいのよ」
「しっ、聞かれたらたいへん!」
 しっかり者のマユラが居たらしい、しょぼんとした少女に、叱責している。
「まぁまぁ…のんびりしようぜ。ほら、あの茶を飲んだ事はあんのかい?俺もご相伴に預かりたいモンだな」
 蛾の少女たちにカイムはそう軽口を叩く。少女たちは口々に「ないよ」「のみたいなぁ」「おかしおいしそう…」と呟いている。
 カイムは顔を上げてお茶会の会場を見渡す。そうすれば近くの木の陰に隠れているアリスの姿を見つけた。息を殺し、潜んでいるらしい。
 しかしカイムは下手に動けない。その為その付近を通りがかる時、小声でアリスに話しかけた。
「戦いになったら、逃げろ」
「…!」
 息を飲む声が聞こえる。声を出してはいけない。ここに居ることがばれたらどうなるか分からない、その事をアリスは理解していた。小さく頷く姿を見ると視線を外す。
 さて、そろそろだろうか。他の猟兵たちが騒ぎを起こす頃だろう。
 鮮やかなギターの音と、高らかに女王に宣戦布告する声が聞こえた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『マユラ』

POW   :    飛んで火に入る夏の…
【攻撃的な紋白蝶の群れ】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【嫌がる音域】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD   :    花蝶風月
【泣く事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【追加でマヒ効果の有る鱗粉】で攻撃する。
WIZ   :    羽化
戦闘中に食べた【花の蜜】の量と質に応じて【いつもより強気になり】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●マユラ
「なに…?」
「さわぎがおこったら、じょおうさまにおこられるよ!」
 猟兵たちが起こした騒ぎにマユラ達はざわついた。すぐさま猟兵たちへと敵対する為にそれぞれの位置についた。
 怖いのだろう、涙目になっている個体も居る。だが意志は変わらない。戦う理由が女王に虐げられるためだとしても。
「アリスがみつからなくて、じょおうさまはおこってるの」
 見つけられないマユラたちが悪い。それは解っているけれど。
「お茶会が、じゃまされたってしったら、もっとおこるの。…そのまえに、マユラたちはあなたたちをたおすよ」
 怒られないように、これ以上気分を害することが無いように。

 アリスの少女、新見ユイカはその様子を見て逃げ出すタイミングを計っていた。戦いが激しくなればきっと――。


(※プレイングの受付は7/16 8:30~です)
木霊・ウタ
心情
虐げられて
従属させられてる奴と戦うのは
ちょいと可哀想だけど
オブリビオン相手に手加減はなしだ

それに…解放し海へ還してやるのは
きっと救いになる
それが出来るのは俺たち猟兵だけだ

戦闘
獄炎纏う焔摩天で薙ぎ払う
剣風を炎の嵐と化し
蝶の群れや鱗粉を焼き吹き飛ばす

文字通り飛んで火に入ってもらうぜ

炎の燃え爆ぜる音や剣風、シャウトに破魔込めて
嫌がる音域中和

敵が上空なら
爆炎の反動で宙へ矢の如く飛び出し
焔刃一閃

急所を一刀両断したり一気に燃やしたりし
出来るだけ苦痛なく逝けるよう留意

頃合いみてユイカへ
「今だ!」

炎壁張り防御
爆炎噴出で高速移動し
仲間やユイカを庇う
受傷時は返り血の炎をプレゼント

事後に鎮魂曲
海で安らかに


レオンハルト・ヴァイスレーベ
・行動(POW)
味方をかばう盾役に徹する。

敵のUCに対し【無敵城塞】を使用。
他の攻撃に対しては、
オーラ防御やかばうを駆使して守りに徹する。
(人を惹きつける様な、澄んだ鈴の音の声で)
「ボクが皆の盾になります!その間に奴らを-!」

(防御時、誓いの剣を眼前に翳しつつ)
「ボクは進む-“救世”の道を…。ここで倒れる訳にはいかないんだ!」
(更に“アリス”に対しもう一言)
「-君と交わした誓いは守る!それがボク達の務め!」

自分のUCが解除されたら、己を鼓舞し、
武器受けからのカウンターやなぎ払いで援護する。
(敵に向かって)
「-そんな見た目で、ボクが刃を振るうのを躊躇すると思ったか!?」

アドリブ・連携等は一任。



●虫ははばたく
「お茶会はじゃまをしちゃ、だめなの」
「あなたたちは、りょうへい、ね」
 蛾の少女、マユラ達は猟兵たちの前に立ち、涙目になるのを抑え込みながら言う。きっと、このまま邪魔をされたらマユラ達はきっと、ひどい目にあわされる。
 それがマユラ達には分かっていた。

(虐げられて従属させられてる奴と戦うのはちょいと可哀想だけど)
「オブリビオン相手に手加減はなしだ」
 可愛らしい少女が虐げられているのなら、助けるべきだろう。だが、彼女たちはオブリビオンだ。木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)は焔摩天を構える。
(それに…解放し海へ還してやるのはきっと救いになる。それが出来るのは俺たち猟兵だけだ)
 女王に使われるよりは、そちらの方が幸せかもしれない。
 花の蜜をちゅう、と吸うマユラ達はさがり眉を強気にさせて。
「…がんばる、まけないもん!」
 その羽をはばたかせ、ウタに向かって突っ込んでいく。
「させません」
 阻むのは、無敵の城塞。レオンハルト・ヴァイスレーベ(白獅子の聖騎士・f23015)が作り出した鉄壁の防御だ。
 人を惹きつける様な、澄んだ鈴の音の声で、レオンハルトは言う。
「ボクが盾になります!その間に奴らを-!」
「分かった、頼むぜ!」
 後ろには自分たちのほかに、アリスの少女が居る。攻撃がそちらに行くことだけは防がなければいけない。
 ウタは焔摩天でレオンハルトの盾に群がるマユラ達に剣風を浴びせる。それは炎の嵐となり、マユラ達の羽を、身体を燃やしていく。
「あつい、やめて…!」
「あついよう…」
 声が聞こえる。どこまでも幼い口調は攻撃の手を鈍らせる要因になる。だが、それではいけない。ウタはシャウトし、その声をかき消す。
 残りの羽を使って上空に逃げていくマユラ達に追い打ちをかける様に、爆炎の反動で宙へ矢の如く飛び出し焔の一撃を浴びせる。
 レオンハルトの無敵城塞にはまだたくさんのマユラ達がへばりついて攻撃を続けていた。数が多くなれば、流石に辛くなってくる。だが――。
「ボクは進む-“救世”の道を…。ここで倒れる訳にはいかないんだ!」
 誓いの剣を眼前に翳し、高らかに宣言をする。そうすれば後ろの草陰ががさがさ、と動く。アリスの少女だ。レオンハルトは後ろを確認するためにちらりと見る。目を丸くした、黒髪の少女が居た。
 安心させるように微笑み、頷く。
「-君と交わした誓いは守る!それがボク達の務め!」
 ウタが数匹のマユラを燃やしながらも、少女、ユイカへと叫ぶ。
「今だ!」
 その言葉に、飛び出すように後ろへ、ティーパーティの外へ、走り出していく。
 マユラ達はその事に気付くが、もう既に遅かった。
「アリス…アリスが居たの」
「つれてこなきゃ…」
 炎の防御にも、抵抗できず、防御状態を解除したレオンハルトの薙ぎ払いのカウンターも交わせないマユラ達はぎゅ、と涙目になるのをこらえる。
「いたい、…いたいよ」
「おこられちゃう…」
「-そんな見た目で、ボクが刃を振るうのを躊躇すると思ったか!?」
 誓いの剣を構え、言われる言葉にマユラ達は怯み後ろへ下がる。後ろにはウタの放った炎があった。
「あ…」
 燃える、燃える、
「…あついの、やなの…いたいのも、やなの…」
 マユラ達は嘆きながらも燃やし尽くされ、剣に切り裂かれ、消えていく。

 女王が来る前に、ウタは鎮魂曲を演奏する。オブリビオンでも、可哀そうな存在が居なくなればいい。
 海で安らかに。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
派手におっぱじめるねぇ。(連行してきてくれたマユラに)アンタらも逃げた方が良いんじゃねぇか?猟兵は怒らせると怖いらしいぜ?

悪質な女王様は俺達がぶちのめしてやるから退いてくれねぇか?…猟兵とオブリビオンは殺し合う者同士。勿論、そんな事は知ってる。とはいえ、涙目で震えてる子供に先制攻撃ってのも後味が悪くて。
甘い、と言われる事もあるが、一応、ダメ元で聞いておくぜ。
マユラから手を出さない限り、俺の方からは手を出さず。戦闘になるなら先制攻撃は譲る形になる。
紋白蝶の群れってのを二丁銃の【二回攻撃】と【クイックドロウ】で撃ち落とす。UCで周囲を【範囲攻撃】。
…こういうのだけは猟兵稼業のイヤなトコだぜ…



 火柱が上がった。マユラ達の小さな叫びが聞こえる。
「派手におっぱじめるねぇ」
 他の猟兵たちが少女達を倒しているのだろう、カイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)は自分を連行しているマユラ達に話しかける。
「アンタらも逃げた方が良いんじゃねぇか?猟兵は怒らせると怖いらしいぜ?」
 カイムの傍に居たマユラ達は青ざめた顔で首をふるふる横に振って。
「アリスを、つれていかなきゃ…」
「おこられちゃう、いたいの、やなの…」
 アリスでもない自分を連れていったら、どうなることやら。想像に容易い。
「…あなた、アリスじゃないの」
 一人のマユラがカイムの顔をじっと見てそう言う。いずれバレることだ、ここで正体を知られても問題ないだろう。
「猟兵…!マユラたちのてき!」
「あなたも、マユラにいたくするの…?」
 涙目で、震えそう問うてくる少女達にカイムはやるせなくなる。
「…悪質な女王様は俺達がぶちのめしてやるから退いてくれねぇか?」
 猟兵とオブリビオンは殺しあう者どうし、カイムにだってそんなことは勿論理解出来ている。だがこうして泣いて震える子供に先制攻撃も後味が悪い。
(甘い、といわれることもある)
 だが、それが性分なのだから、仕方ない。マユラ達は何かを話し合ってカイムに向かって言う。
「…ぜったい、たおしてくれる?」
「あぁ、約束する」
「……じゃあマユラたちは、にげていいの?」
「勿論」
 マユラ達はぎゅっと拳を握り、カイムを見上げる。涙目だ。
「…ごめんなさい、つぎに、あったときは、あなたをたおすね」
 だから、今回は。そう言ってマユラ達は空へ羽ばたいていく。次に会った時はこうもいかないだろう。だが――。少なくとも虐げられている子供は助けられたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

スミンテウス・マウスドール
なんてこった。金を貸してくれないケチなやつらめ。オウガに食われて消えちまえ。
…オウガかわいー。スミンといい勝負。プリティ対決だぜ。

お盆のように空を飛べ。
コウモリさんたちへ意識がそれてる間に[フェイント]交えて[早業]で移動。ダガーでマユラたちを攻撃していこ。
センキュー、センキューコウモリさん。
虫はきらきらしてるところに吸い寄せられるからね。

ノータイム、ノータイム。
こんにちは、さようなら。アリス生きてる?
生きてるなら今のうち。
走れ、走れ、速く走ってごらん。
ジンジャーブレッドマンのように逃げるが勝ち。
……ジンジャーブレッドマンの最期は食われたっけ?
まあ、いっか。



「なんてこった。金を貸してくれないケチなやつらめ。オウガに食われて消えちまえ」
 戦いが始まった。ゆかいな仲間たちは驚いて逃げていく。お金を貸してくれなかったうらみはこわい。スミンテウス・マウスドール(だれかが視てる夢・f25171)はこっくり頷いた。
「あなたも、猟兵ね」
「てきは、たおすの…!」
 オウガの少女達は涙目になり、震えながらもスミンテウスに向かう。
「…オウガかわいー。スミンといい勝負。プリティ対決だぜ」
 可愛らしい、子供のようなオウガ。しかし倒すべき敵だ。スミンテウスは歌うように告げる。
「お盆のように空を飛べ」
 キラキラ光るコウモリさんを呼び出すと空へと散らばる。マユラたちはそれに反応し、瞳をそちらに向けた。
 その隙にスミンテウスは素早く動き、ダガーでマユラ達を切り裂いていく。いたい、いたい、と少女たちは言いながらも消えていく。
「センキュー、センキューコウモリさん」
 虫はきらきらしているところに吸い寄せられる。きっとマユラたちもそうなのだろう。

「ノータイム、ノータイム。こんにちは、さようなら。アリス生きてる?」
「…!」
 後ろの草陰で、わさわさ何かが動く。アリスの少女だ。
「生きてるなら今のうち。走れ、走れ、速く走ってごらん」
「…ありがとう、猟兵さん」
 黒髪のアリスはぺこりとお辞儀をして、走っていく。
「ジンジャーブレッドマンのように逃げるが勝ち。……ジンジャーブレッドマンの最期は食われたっけ?」
 首を軽く傾げる。
「まあ、いっか」
 きっと、このまま狐に食べられることもなく、逃げてしまうのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『拷問王妃エリザベート』

POW   :    さあ、調教の時間だよ!
【死角から突如として出現する拷問磔台】が命中した対象に対し、高威力高命中の【拷問器具(形状は毎回変わる)による攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    足掻け、足掻け! もがき苦しみ屈服するがいい!
【締め付けにより骨を砕く拘束ベルト】【目隠しと猿轡】【焼けた鉄の靴】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    お前の痛みと苦しみが、全て私の糧となるのよ!
【痛みや苦痛、恐怖といった負】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【有刺鉄線のような鋼の茨の塊】から、高命中力の【苦痛を快楽に変え、生命力を吸収する鋼の茨】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠パトリシア・パープルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●王妃様は怒っている。
 カツン、カツン、と靴の音を鳴らし、城から出てきた姿があった。
 猟兵たちの戦う音に気付き、椅子から腰を上げ、出てきたのだ。見たのは、マユラ達が倒された戦場。
「…何をしているんだい、あんた達。私の庭に勝手に入るでないよ」
 傷つき倒れたマユラを蹴り上げ、その頭の上に足を置き、潰す。何も聞こえない。
「あんた達、猟兵だね。私のお茶会を駄目にした責任を取ってもらうよ!」
 まずは、泣き叫んで、私に苦痛に満ちた顔を見せるがいい。
 ぴしゃりと鞭を鳴らし、拷問王妃エリザベートは笑った。


(プレイングの受付は7/20 8:30~になります
 ※前回2章にて、判定ミスがあったことをお詫びします。申し訳ありません。次はこのようなことが無いよう気を付けさせていただきます…!)
(※また、アリスの少女新見ユイカは猟兵さんの手助けにより無事、お茶会から抜け出しました。ありがとうございます。)
諏訪野・みすず(サポート)
とにかく突撃して、ボスをぶっ飛ばします。「みすずちゃんにはパパ以外は、勝てないよー!」「このままじゃマズいよね」アドリブ、共闘歓迎です。


諏訪野・啓太郎(サポート)
『唯のろくでなしの旅烏ですよ。』
 スペースノイドのスターライダー×電脳魔術士、28歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、負傷した仲間には「元気に(俺、~くん、~さん、だね、だよ、~かい?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




●今までのあらすじ
 世界はアリスラビリンス。拷問王妃エリザベートの開くお茶会が実はアリスを売買するためのオークションだと知った猟兵達はお茶会に紛れ込む。
 エリザベートに従うオウガ、マユラ達を撃破し、アリスを逃がした猟兵たち。遂に現れた王妃へと戦いを挑むのだった。

●王妃との戦い。
 ぐしゃり、死んだマユラの頭を踏みつぶし拷問王妃エリザベートは機嫌悪そうに顔を歪ませた。鞭を地面へと振るい猟兵たちへと話しかけた。
「なんてこと。折角のお茶会がおじゃんじゃないか」
「アリスをいじめるためのお茶会なんて潰したほうがいいと思うの!ね、パパ!」
 諏訪野・みすず(不思議系ダンサー・f00636)は傍らに居た男、諏訪野・啓太郎(さすらいのライダー・f20403)に同意を求める。
 エリザベートは手に入れたアリスに拷問の限りを尽くし、自分の欲望を発散させるのだ。みすずにはそれが恐ろしいことに思えた。だから、今ここで、倒さなければいけない。
「…そうだな。みすず。…いけるか?」
「もちろん!」
 みすずと啓太郎は本当の親子ではない。だがそんなことは関係ない。確かな絆がそこにあるのだから。

「いっけー!」
 みすずと啓太郎の呼び出した小型の機械兵器たちはその数でエリザベートを圧倒させる。
「くっ、何なの、こいつたちは…!だが、脆いわね!」
 鞭で機械兵器たちを次々と破壊していく。そんなエリザベートに死角から近づいたのは啓太郎だ。腕にはめる銃、スーパークラッシャーを零距離で射撃し、彼女の腕に風穴を開ける。
「っ、」
「…みすず、今だ」
「りょーかい、パパ!」
 脚に装備したレガリアスシューズで空をかけ、エリザベートの顔面に着地し、ふみふみ、と足踏みすれば円を描いて後ろへ下がる。
「…この女王に…なんて無礼なことを…!」
「女王?どこからどう見ても悪鬼だろ」
「猟兵…!いいわ、貴方達、私のコレクションに加えて毎日嬲ってあげる!」
 そうして、愛でてあげる。可愛らしい猟兵さんたち。それは、どこまでも自分の上位を信じている姿だった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

木霊・ウタ
心情
…マユラの生死なんて歯牙にもかけないってか
ムカつくぜ
まあこれで、遠慮なくぶっ飛ばせるけどな(にやり

戦闘
剣構えダッシュ
王妃の元へ斬り込む

例え死角から現れても
俺を狙ってんなら簡単だ
そこは焔摩天の間合いの内だぜ
磔台が現れると同時に薙ぎ払って砕き
燃やし焼却処分だ

拷問器具も剣から広げた炎の壁で防御
仮に怪我してもすぐ炎の物質化で補い
歩みは止めない

爆炎を噴出させ一気に間合いを詰め
獄炎纏う焔摩天を一閃
その鞭ごと王妃を断ち
炎で包み灰に変える

王妃
嗜虐が快とは寂しい奴だな、アンタ
炎で送ってやる
海へ還れ

事後
鎮魂曲爪弾き
海での穏やかな微睡みを願う
安らかに

その後
ユイカの旅路を祝す曲を景気よく奏でるか
頑張れよ(ぐっ



●女王と
 無残にも踏みつぶされたマユラの残骸を見、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)は小さく息をついた。
(…マユラの生死なんて歯牙にもかけないってか。ムカつくぜ)
「まあこれで、遠慮なくぶっ飛ばせるけどな」
 相手は可哀そうな少女のオブリビオンではない。加虐を愛する女王なのだから。
「かかってきなさい、猟兵。全部、私のコレクションに加えてあげる!」
「望むところだぜ!」

 ぺしん、と鳴る鞭は十字の磔台を召喚し、死角からウタを襲う。ウタはダッシュしながらも焔摩天でそれを薙ぎ払い、燃やし焼却する。
 エリザベートを斬る為に振り下ろした焔摩天を受けたのは鉄製の棒だった。先端が尖っており、それはヒトを串刺しにするためのものだと分かった。
 鉄串を受けたがその先端はウタの頬を傷つける。そこから出現したのは地獄の炎だ。
「嗜虐が快とは寂しい奴だな、アンタ」
「…寂しい?面白いことを言うわね。この私が、寂しいですって…?」
 高らかにエリザベートが笑い、鉄串を振り下ろす。それをウタは獄炎纏う焔摩天で受け止め燃やし灰へと返す。
「お前も、炎で送ってやる」
 自らの身体から出た、紅蓮の炎はエリザベートの身体を襲った。そしてその鞭ごと、焔摩天で薙ぎ払う。
「海へ還れ」
(全て終われば、鎮魂曲を弾こう。海での穏やかな微睡を願って。そしてユイカの旅路を祝う曲を奏でよう)

大成功 🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
高慢で傲慢な婆さんは嫌いさ。そこにある『存在』を物か何かだと勘違いしてやがる。救えねぇな、アンタ。

さて、性悪ババアの退治と行くか。魔剣を顕現し、肩に置いて。
アンタみたいなのでも一応、女だ。先手は譲ってやるよ。自慢の悪趣味グッズを見せてみな。【挑発】。
拘束ベルトは魔剣を【怪力】で振るい、斬り伏せ、目隠しと猿轡は【二回攻撃】で斬り伏せる。靴とやらは【見切り】で躱して叩き落すぜ。
嬉々として見せてくれてもな…正直、引くわ。アンタ、彼氏居た事あるか?居ねぇだろ?俺がフリーだってアンタみたいなのはゴメンだ。
強い女性は嫌いじゃないが、共に過ごすなら可愛げのある方が良い。
そういう趣味は隠すのをオススメするぜ?



●女王との戦い
 炎に巻かれ、片腕を撃たれたエリザベートは髪を振り乱し、猟兵をにらみつけていた。
「高慢で傲慢な婆さんは嫌いさ。そこにある『存在』を物か何かだと勘違いしてやがる。救えねぇな、アンタ。」
「物、だわ。アナタもアリスも、皆、私の玩具だ!」
 高らかに笑いそう言うエリザベートを見て、カイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)は小さくため息をつく。
「…さて、性悪ババアの退治と行くか」
 魔剣を顕現し肩に置くとカイムは余裕そうにエリザベートに話しかける。
「アンタみたいなのでも一応、女だ。先手は譲ってやるよ。自慢の悪趣味グッズを見せてみな」
「お優しいのねぇ、猟兵は。…いいわ、見せてあげる」
 エリザベートは拘束ベルト、目隠しと猿轡、焼けた鉄の靴をカイムに向かって放つ。それは凄まじい速さでカイムへと向かっていく。
 魔剣を拘束ベルトに向かって振るい、切り伏せ目隠しと猿轡は素早く二回攻撃することにより破壊する。そして焼けた鉄の靴は見切り、躱して叩き落す。そうすれば拘束器具達はあっけなく壊されていった。
「嬉々として見せてくれてもな…正直、引くわ。アンタ、彼氏居た事あるか?居ねぇだろ?俺がフリーだってアンタみたいなのはゴメンだ」
「…彼氏?そんなものを必要とするのはニンゲン達だけだわ。私には、そんなもの必要ない」
 このオウガには愛という感情も恋という心も無いらしい。ふぅん、とカイムは笑う。そうしながら黒銀の炎を纏った魔剣を構え、エリザベートに迫り連続で攻撃を繰り出す。
「強い女性は嫌いじゃないが、共に過ごすなら可愛げのある方が良い。そういう趣味は隠すのをオススメするぜ?」
 まぁ、たとえこのオウガに可愛げがあったとしても願い下げだが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

スミンテウス・マウスドール
アリス良かったー。ラブ。
今度は女王様気分が悪い?不快?そんな時にはお茶が一番。
お茶をどうぞ。さあ、お茶を飲んでくださいよ。

おっと。いきなり拷問なんて失礼では?
とってもとっても失礼ですね。
お茶を断るならもっと愛想良くしてくれないと。

ビッグなティーセットたちだぜ。
スミンはひたすら逃げる。女王様の拷問からね
無敵のティーポットで籠城だぜ。
その間はカトラリーたちに攻撃してもらお。

スキをついてポットから脱出。
勇ましい白ヤマネのように、女王様を針でぶすり。
お客様もお待ちかね、本日の茶菓子は女王様。
美味しい紅茶はネズミ漬け。
調教の時間はおしまい。さあ、お茶の時間だよ!



 無事逃げていったアリスの少女の気配を確認し、スミンテウス・マウスドール(だれかが視てる夢・f25171)は少し安心。
(アリス良かったー。ラブ。)
 しかし目の前には拷問王妃の姿。お茶会を壊したことを怒っている。
「今度は女王様気分が悪い?不快?そんな時にはお茶が一番。お茶をどうぞ。さあ、お茶を飲んでくださいよ」
 機嫌が悪いエリザベートを煽るように言ってスミンテウスはにこりと笑う。
「あんた達がお茶会を壊したんだろう?何を言ってるの。悪い猟兵たちにはお仕置きをしないといけないね」
 スミンテウスの死角から突如現れたのは拷問磔台。慌ててひょいっと避けるが、次々に拷問磔台が現れ、スミンテウスを襲っていく。
「おっと。いきなり拷問なんて失礼では?とってもとっても失礼ですね。お茶を断るならもっと愛想良くしてくれないと」
【Mad Tea-Party】で作り出した巨大なティーセットのティーポットに潜り込めば籠城を決めた。ティーポットが防御の役割をしている音が聞こえる。
 そして巨大なカトラリーも動き出し、磔台をはじいていく音が聞こえた。
「そんなティーセットなんて壊してあげるわ!」
 押し潰す、マッシュ、マッシュ。しかしスミンテウスが無敵だと信じる限り、ティーセットは無敵であり続ける。巨大カトラリーが応戦している間に抜け出せばメリアムキンの針でエリザベートに針をぶすり。
「お客様もお待ちかね、本日の茶菓子は女王様」
 女王様はスミンテウスが攻撃してきたことにようやく気付き、後ろへ下がり怒り狂ったように鞭を地面で鳴らす。
「美味しい紅茶はネズミ漬け。調教の時間はおしまい。さあ、お茶の時間だよ!」
 楽しい楽しいお茶会のはじまり。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイリス・レコード
アリスさんは助けられたんですね、よかった……
後はこのオウガを倒すだけですが、攻撃しようにも接近ができず苦戦
そんな中

『見てられないわね。いいわ、私がやってあげる!!』
指定UCにより『アイリス』に混ざったオウガがかつて同化した一人『ハートのドレスの少女』に存在が一時書き換わります


ごきげんよう、部下さえ満足に従えられないお妃様。
恐怖?痛み?苦痛?私が?
物理法則すら私にはひれ伏し護るのに?面白い冗談ね!

でも欠片の私には時間がないの
周囲のあらゆる無機物から殺戮刃物を発生させ「鎧無視攻撃+部位破壊」で刻んでやるわ
もちろん最期は「こいつの首を刎ねてしまいなさい!」

※アドリブ歓迎です。よろしくお願いします



●王妃との戦い
 アリスが逃げていく気配を感じ取ったアイリス・レコード(記憶の国の継ぎ接ぎアリス・f26787)はほっと息を漏らす。
「アリスさんは助けられたんですね、よかった……、後はこのオウガを倒すだけですが…」
 降り注ぐのは拷問器具の雨、アイリスは避けるだけで精一杯だった。その時、不意に脳内に声が響き渡る。

『見てられないわね。いいわ、私がやってあげる!!』

 アイリスの姿は変化し、ハートのドレスの少女になる。その正体はアイリスと同化したオウガの少女だ。
「ごきげんよう、部下さえ満足に従えられないお妃様」
「猟兵というのは礼儀がなっていない子が多いのねぇ…。お仕置きが必要かしら」
 王妃は自分の優位を信じている様子で、そう告げる。そして有刺鉄線のような鋼の茨の塊をアイリスへと伸ばす。
「恐怖?痛み?苦痛?私が?物理法則すら私にはひれ伏し護るのに?面白い冗談ね!」
 攻撃はその感情を抱いていないアイリスには利かず、消えていく。
「…でも欠片の私には時間がないの」
 アイリスは周囲にあった、お茶会の残骸からカトラリーを取り出し、殺戮刃物へと変化させる。フォークとスプーンは大きくなり王妃へと攻撃を行う。
 その攻撃は王妃の防御を無視し、急所を突いていく。そして最後にスプーンを振りかぶり、アイリスは告げる。
「こいつの首を刎ねてしまいなさい!」
 にっこりと、笑ってそういうのだ。ハートの、女王のように。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レオンハルト・ヴァイスレーベ
!?仮にも自分の兵を踏みにじるなんて… 
「-貴様は『女王』と名乗っているが…それ以下の存在だ!今ここで討つ!」<希望の灯光を突き付けながら

戦闘前にリミッター解除
眼前に誓いの剣を翳して一瞬だけ目を伏せる。
-何故、妾腹のボクにこの力が宿ったのかはわからない。けど!-
(目を開けて)
「…ボクは“白獅子王国”の王族!ならば今こそその力を使う時!」
UC発動(命中率重視)。
「王家の血筋よ…ボクに力を!
-目覚めよ我が魂、吠えろ我が獅子、-受けてみろ!獅子王斬!」

ボスが倒れないなら撤退まで武器受けとオーラ防御で対応
「ボクができるのはここまでです。後は頼みます!」
逆に倒した時は「-骸の海に沈め」

アドリブ等は一任



●女王の最後
 マユラの頭を踏んづける王妃の姿がレオンハルト・ヴァイスレーベ(白獅子の聖騎士・f23015)に見えた。そして、そのつま先で頭を押しつぶす。ぐしゃりと音が聞こえた。
(!?仮にも自分の兵を踏みにじるなんて… )
 彼女たちのことを、何とも思っていなかったのだろう。恐れの感情からであったが王妃の為に、王妃の命令を聞いていたのに…。レオンハルトはそれが許せなかった。

「-貴様は『女王』と名乗っているが…それ以下の存在だ!今ここで討つ!」
 希望の灯光と呼ばれる、細身の剣を突き付けながらレオンハルトは王妃に言う。先の猟兵たちとの戦いで傷を負っていた王妃はふっと笑う。
「猟兵とやらはマナーがなっていないのねぇ。お茶会に乱入したかと思えば私にそんなことを…。ふふ、お仕置きが必要ね」
 どこまでも自らが優位だと信じているようだ。その瞳は嗜虐心に満ちたもの。しかしレオンハルトとて簡単に王妃の思い通りにはならない。自分のリミッターを解除し、戦いを挑む。
 誓いの剣を目前に掲げて目を伏せる。
(-何故、妾腹のボクにこの力が宿ったのかはわからない。けど!-)
 そして瞳を開き、王妃を見つめる。

「…ボクは“白獅子王国”の王族!ならば今こそその力を使う時!」

 ユーベルコード【獅子王斬】を発動し、自らの攻撃の命中率を上げる。不意に死角から襲ってくる拷問磔台を切り伏せながらもレオンハルトは王妃に向かって駆け出した。
「王家の血筋よ…ボクに力を!-目覚めよ我が魂、吠えろ我が獅子、-受けてみろ!獅子王斬!」
 その一太刀を、死角から現れた磔台ごと王妃の胸へと突き立てる。ぐふ、っと王妃が血を吐き出し、地へと落ちる。
「おのれ…おのれ、猟兵…!」
 王妃が崩れる、砂のように姿を無くしていく。その存在はきっと、過去の海へと行くのだろう。
「-骸の海に沈め」
 血に汚れた誓いの剣を振り、その血を払った。

 これにて、女王の作り出したいわくつきのお茶会は終わり。濁った紅茶はすべて、地にこぼしてしまおう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年07月26日


挿絵イラスト