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進撃のC:。ミ

#UDCアース

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#UDCアース


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●進撃のC:。ミ
 ここは現代日本、とても平和な地方都市。
 今日も良い天気だと、愛犬を連れたおじいちゃん。
 いつもの散歩コースを歩いていると、賢い愛犬はわんわんと吠え始めた。
「おいおい、どうしたんだいポチ。おや?」

 ぬるぬる、ぺたぺた。
 ずるんずるん、べちゃり。

「うわー!」
「きゃわんきゃわーん!」

 軟体動物に墨をぶっかけられたおじいちゃんの悲鳴と、ポチの声が響き渡った。

●絶好のタコ日和
「皆さんはどんなタコ料理がおすきですか」
 グリモア猟兵、鎹・たから(雪氣硝・f01148)は真顔で猟兵達に問うた。
「たからは特に好き嫌いはないのですが、手軽に食べられるたこ焼きは学校帰りの買い食いに持ってこいですね」
 そんな話をしながら、変わらぬ無表情で事件を語り始める。
「UDCアースの平和な街に、タコが大量発生しました」
 タコ。猟兵達が口をそろえる。
「タコです。食用でおいしく食べられる新鮮なタコ達が街をうろついています。この辺りを根城にしている邪神教団達がタコを使って日本を掌握しようとしているのです」
 食用とかそれは要らない情報ではないだろうか。そしてタコでどうやって日本を掌握するのか。
「皆さんにはこのタコを捕獲、処理して頂きます。必要に応じてUDC組織の方々が美味しく調理してくださるそうです」
 わりと必要な情報だった。
「メニューは皆さんの自由で構いません、組織の方々はその場で自慢の腕を振るってなんとかしてくれます」
 無理に食べる必要はありませんが、とたからは説明を続ける。
「タコを処理しているうちに、触手の塊のようなUDCが紛れ込んでいるでしょう。それらをほろぼし、UDC達の出現場所を特定してください。そうすれば教団の黒幕を見つけ出し、ほろぼすことが可能です」
 タコと触手で日本を掌握しようとする黒幕、とても頭が悪そうな気がする。
「たからもこの悪をほろぼしたいのですが、今回戦いには参加できません。皆さんに託します、どうか平和な街をすくってください」
 雪と色硝子に煌く瞳は、猟兵達をじっと見つめた。


遅咲
 こんにちは、遅咲です。
 オープニングをご覧頂きありがとうございます。

●成功条件
 タコをなんとかしてUDCを殲滅。

 基本的にゆるふわな展開です。
 どの章からのご参加もお気軽にどうぞ。
 皆さんのプレイング楽しみにしています、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『タコ大量発生』

POW   :    タコ殴りにして処理する

SPD   :    タコつぼに収容して処理する

WIZ   :    タコの生態を利用して処理する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

苧環・つづら
待ってその場で調理って。UDCの職員さん方がどうにもあらぬ方向に有能な件。
……きっと美味しくお召し上がりしたかったのねグリモア猟兵さんも……。

ともあれタコで掌握は日本じゃ悪手だわ。嬉々として食べる国だし。
まあ先ずはタコさん回収。
ふんぐる……某神話絡みではなく普通の新鮮なタコだそうだから、
スタンダードにタコ壺を並べて様子を見てみようかしら。明所暗所色々。
入った壺から縦にして台車に乗せてごろごろごろ。

食べてもいいというなら久々にタコおこわもいいなあなんて思うものの、
炊けるまで時間掛かっちゃうのよね……。勿論米研ぎ等々手伝うけれど。
熱々よし冷めてもよしおにぎりもよしで職員さん方もお土産に出来るし。


塩谷・明貴
刺身に、たこわさ、酢だこもいいなぁ。それを肴に日本酒を燗で一杯やりたいね。いや、酒はお仕事が終わってからか。
しかし、タコなんて捕まえたことないからねぇ。うーん、とりあえず公園あたりにタコつぼをたくさん仕掛けて、あとは待ってようか。
さて、どのくらい捕まえられるかねぇ。



 ゴロゴロと公園で台車を転がしている者達が居る。平和な街を脅かす、邪神教団の目論見を潰す勇敢な猟兵達だ。
「刺身に、たこわさ、酢だこもいいなぁ。それを肴に、日本酒を燗で一杯やりたいね。いや、酒はお仕事が終わってからか」
 ……勇敢な猟兵達だ。
 捕獲したタコをどう食そうか、塩谷・明貴がのほほんとこの後のお楽しみを想像している隣。
 その場で調理してくれるというUDC職員の皆さんの随分方向性の違う有能さに、苧環・つづらは首を傾げていた。
「きっと美味しくお召し上がりしたかったのね、グリモア猟兵さんも……」
 しきりに食用を強調していた少女を思い浮かべながら、チラリと封鎖された公園の入口を見る。
 職員さん達がありとあらゆる調理道具と材料を用意して、猟兵達の希望に添えるよう準備していた。
「……まあ先ずはタコさん回収ね」
 二人が選んだ方法は、タコつぼによる罠の設置。すべり台の真下、木々の陰、ベンチの下など、公園内の暗所に次々と壺が配置されてゆく。
「こんなもんかな。んじゃ、あとはしばらく待ってようか」
「そうね、と言っても何もやることが……あ」
 ふと思いついたような声をあげたつづらに、ん?と明貴が首をかしげる。
「アタシ、食べていいなら久々にタコおこわもいいなあなんて思ってたんだけど、時間が掛かるじゃない?米研ぎなりなんなり、手伝うのはどうかしら」
「お、賛成」
 そうして二人が職員さんの炊事を手伝うこと小一時間。公園内の様子を見ながら手を動かしていると、視界をゆっくり横切っていく軟体動物の群れを、どうしたって捉えてしまう。

 ずるずる、ぺたぺた。ぬらぁりぬらり。

「普通に歩いてるなぁ、タコ」
「此処は縄張りでいつもの散歩コースです、みたいな雰囲気で移動してるわね」
 ただし此処は、閑静な住宅街の一般的な公園である。本来なら居る筈のない存在に違和感は拭えない。
 様子を見るのはもう十分だろう、手伝いを終えて静かに壺を確認する。
 壺にみっちりと入った立派なタコ達は、確かに美味しそうに見えなくもない。壺を一つ一つ慎重に縦に起こして蓋をする。
「タコさん達、散歩の時間はお仕舞いよ」
「俺達の為に美味しく生まれ変わってくれよなぁ」
 続々と完成するタコつぼを台車に積んで、ゴロゴロと公園の入口へ。職員の皆さんは待ってましたとばかりに、次々と壺からタコを取り出し絞めていった。南無南無。

「んー、お腹も心もあったまるわね」
 ほかほかと湯気が立ち昇る、出来たてのタコおこわを口に頬張り、つづらは笑みを溢した。刺身をつつきながら、明貴も感心したように職員に礼を言う。
「刺身は予想してたが、たこわさも酢だこも本当に調理してくれるとはなぁ」
 熱燗も用意してくれるとのことだったが、明貴は丁寧にお断りした。軽口は叩いても、仕事はしっかりこなすつもりの男である。
「折角よ、この量なら皆さんも一緒に頂いてほしいわ。余ったらおこわはおにぎりにしてもいいし、お土産に持って帰りましょ」
「そうそう、自慢の腕を振るってくれたんだ。一緒に食べてくれよ」
 それじゃあお言葉に甘えてと、職員の皆さんも含め、大人達はタコを平和に処理し始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヤクモ・カンナビ
斯様に蛸の溢れておるさまは、ちぃとばかし気色悪いの
然し、猟兵として手を拱いては居れまい
微力を尽して参ろうぞ
…処で、此のオブリビオンやも知れぬ蛸を…真に食うのかえ? 正気かえ?

とまれ仕事じゃ…わらわは蛸の縄張り意識を利用して、誘き寄せて参ろうかの
わらわのDNAレプリケーションは、つまりは肉体を部分変身させるサイキックじゃ
捕獲済みの蛸をサンプルとして、何時でも片手を蛸に変えられるように致しておくぞえ
蛸を見つけた際に変身させて近付けてやれば、蛸は縄張りを侵されたと思うて攻撃して参るじゃろうて
然らば、触腕で絡めて確保完了じゃの
向こうから出て来て貰う此の方法であれば、蛸が狭い隙間や高所等に居っても楽じゃ


フルール・トゥインクル
タコ?タコなのですか?……タコなのでしたです!?
ええと……とりあえず捕まえたらいいのですよね?

よし、では、冷凍保存なのです!
エレメンタル・ファンタジアを使って氷属性の津波を起こすのですよ
何であろうが氷漬けにしてしまえば簡単に捕まえられるのですよ(ふすん)

ってあれ!?凍らせたはいいですけどタコ私より大きくないですか!?
持ち運ぶの大変そう……あ、調理のために持って行ってくれるですか?それはありがとうなのです

タコと言ったらタコ焼きが有名なのですよね!
ですのでお料理はタコ焼きでお願いするのです
でもできたら、フェアリー用に小さめだと助かりますです



 ところ変わって、此処は組織によって封鎖された交差点。
 謎のタコ大量発生に対処するのは此方の二人も同じ。独特の和装を着こなす少女の隣を、妖精がふぅわりふわりと飛んでゆく。
「タコ?本当に街中にタコなのですか?」
「ふむ……此度の首謀者は何を考えておるのか。まぁ、あまり理解したいとも思わぬがの」
 フルール・トゥインクルが依頼された内容に何度目かの疑問を浮かべれば、ヤクモ・カンナビも事件の真相を訝しむ。
 そんな彼女達の眼前に見えるのは勿論、元気いっぱい新鮮ぴちぴちなタコの群れ。
「うーんタコ、タコ……?あぁぁタコなのでしたです!?」
 タコですよフルールさん。紛れもなく、道路のいたるところで蠢いている。
「斯様に蛸の溢れておるさまは、ちぃとばかし気色悪いの」
 素直な感想を口にしながら、ヤクモは口元を袖で覆い怪訝な表情を見せた。ともあれ今は、猟兵として尽力するのみ。
「……処で、此のオブリビオンやも知れぬ蛸を……真に食うのかえ?」
「そうですね……よし、では調理しやすく冷凍保存なのです!」
「正気かえ?」
 小さく可愛らしい外見とは裏腹に美味しく頂く気満々のフルールに、ほんの少し慄くヤクモ嬢。
 仲間がちょっぴりヒき気味なのは置いといて、妖精は律儀に横断歩道を横断するタコの集団に目をつける。新緑の翅をはばたかせ、ぐっと両手を宙に伸ばす。
 晴天に浮かぶのは、ぴしりと不穏な音を立てる巨大な白波の水面。
「つめたい氷の海なのです、全員まとめて冷凍ダコなのですよ!」
 ゴォ、と大きな音を立てる凍てつく津波は道路を襲い、呑みこまれたタコ達はすっかり凍りついていた。
「何であろうが、氷漬けにしてしまえば簡単に捕まえられるのですよ」
「勇ましいの。ではわらわも、始めようかの」
 ふすんと何処か得意げなフルールを見てころころと笑み、気を取り直したヤクモも自分の策を披露する。
 取り出したるは捕獲済のタコの足の一部。みるみるうちに、少女の左腕は吸盤のついた触腕と化してゆく。
 自らの片手をタコに変化させたヤクモが、凍っていない道路の脇を覗くと、津波から逃げのびたタコが隠れていた。
「ほぅれ、今のわらわの名は、そなたと同じ『オクトパス』じゃよ」
 ぬらりと動く少女の触腕を同族と見間違えたのか、縄張りを侵されたと勘違いしたタコは墨を吐きながらぺたぺたと這い出てくる。
 道路へと姿を現したタコはいとも簡単に触腕に捕らわれてしまった。
「お見事なのです!」
「それでは、わらわは一匹ずつ捕獲するでの。集団はそなたに任せたぞえ」
「了解なのです……ってあれ!?凍らせたはいいですけどタコ私より大きくないですか!?持ち運ぶの大変そう……」
「やれやれ、然らばあとでわらわが持ってゆくかの。待機している職員達にも声を掛ければよかろ」
「ありがとうなのです……」
 道路一帯で集団となっているタコはフルールの氷の津波が、狭所や高所に残る個体はヤクモの触腕が捕らえ、交差点のタコ達は確実に数を減らし、一時間ほどで全て捕獲されたのだった。

 ソースと一緒に粉物の焼ける、あのいい匂いが周囲に漂っている。
「UDCアースとは、正気を消耗する世界だとは理解しているがの……」
 ヤクモはまさか本当に、オブリビオンかもしれないタコを調理するとは思っていなかった。職員さん達も心なしかウキウキしている。日本人ってすごい。
「やっぱりタコ料理で有名なのはタコ焼きなのですよね!とってもおいしそうなのです!」
 希望通りフェアリー用に小さなサイズで調理してもらったタコ焼きに、フルールは感激を隠しきれない。
「ヤクモさんもいかがです?普通のサイズもご用意して下さってるですよ?」
「それは丁重に遠慮しておくでな、フルール殿は職員達と共に腹一杯頂くがよいぞ」
 彼女達以外誰も居ない交差点の真ん中は、ちょっとしたタコパ会場と化した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神代・凶津
刺身にたこ焼き、天ぷらなんてのもいいな。相棒は何がいいよ?
あ?真面目に仕事しろ?
おいおい、相棒も現場にくる途中にスマートフォンで美味しいタコ料理を検索してたのを俺は見逃してないぜぇ?

さてと、タコの捕獲方法だがこれは決まりだな。
タコの生態を利用したタコ漁師の叡知の結晶。
そう『タコつぼ』だッ!
これを大量に配置して置けば後は、勝手に捕まるって寸法よッ!
この事件の六割は解決したも同然だなッ!

しかし、黒幕はタコでどう日本掌握しようとしてんのかね?

(ハッと何かに気づいた表情)
・・・相棒。

タコの鍋料理とかどうよ!?
料理してくれるUDC組織の連中も一緒に鍋囲んでパーッとさッ!


【アドリブ歓迎】



 さて、閑静な住宅地で静かに佇む少女が一人。封鎖された一帯は、彼女以外誰も居ない。
「刺身にたこ焼き、天ぷらなんてのもいいな。相棒は何がいいよ?」
 巫女装束に身を包んだ黒髪の乙女から、想像もつかない男の声が聞こえる。
 否、それは正しくは彼女自身の声ではなく、彼女の身につける仮面――神代・凶津のものである。
「真面目に、仕事」
「おいおい、相棒も来る途中スマートフォンで美味しいタコ料理を検索してたの、俺は見逃してないぜぇ?」
 ぽつりと釘をさす宿主『桜』だったが、凶津に軽くいなされ、むっと黙りこむ。
「拗ねんな拗ねんな、オシゴトだろ?わぁーってるって」
 さて、と仮面は少女の身体で首を軽く動かす。
「タコの捕獲方法だが……これは決まりだな。タコの生態を利用したタコ漁師の叡知の結晶!そう、『タコつぼ』だッ!」
 UDCアースの島国日本、兵庫県の明石が発祥とされるタコつぼ漁。その歴史は古く、弥生時代にも遡るらしい。
「これを大量に配置しとけば、あとはタコが勝手にぼろぼろ捕まるって寸法よッ!この事件の六割は解決したも同然だなッ!」
 豪快に笑う鬼面に溜息をつく相棒。実に簡単な策だが、確かな実績のある伝統的漁法を信じるべきなのは彼女も理解している。
「しかし、黒幕はタコでどう日本掌握しようとしてんのかね?」
 そう呟いた矢先、凶津は何か閃いたように緊迫した声をあげた。
「……おい、相棒」
 凶津のただならぬ声色に、少女が身構える。
「タコの鍋料理とかどうよ!?組織の連中も一緒に鍋囲んでパーッとさッ!」
「馬鹿」
 少女に一蹴された提案だったが、待機する職員の皆さんは笑顔でサムズアップしていた。わあい。

 宿主の性格が出ているのか、凶津は意外にも丁寧な仕事ぶりで壺に詰まったタコ達を捕獲した。と、なればあとは宴会である。
「いいねェいいねェ、寒い日にゃあやっぱ鍋だなッ!」
 酒は振舞われないものの、しゃぶしゃぶにつみれ、カレー鍋にキムチ鍋など、仮面は相棒と共に新鮮なタコ達で舌鼓をうった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『パープルテンタクルズ』

POW   :    押し寄せる狂気の触手
【触手群】が命中した対象に対し、高威力高命中の【太い触手による刺突】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    束縛する恍惚の触手
【身体部位に絡みつく触手】【脱力をもたらす触手】【恍惚を与える触手】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    増殖する触手の嬰児
レベル×5体の、小型の戦闘用【触手塊】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 頼もしい猟兵達の手によって、タコ達は無事に美味しく処理された……筈だった。

 ぬらぁりぬらり、ずずぅりずずり、ぺたんぺたん。ずる。

 なんか、まだ居る。
 捕獲したタコ達と明らかに色合いやぬめり方が違う奴らは、間違いなくUDC――オブリビオン。
 できればあまり触れたくはないが、これは黒幕への足掛かり。
 触手の群れを殲滅し、教団の場所を特定するのだ。
花邨・八千代
うぉー、すっげーぬるぬるぅー。
よっしゃほろぼすぞー、つーか俺タコ喰い損ねたんだけど!
こいつは食えるかなァ、不味そうだなァ…。

◆戦闘(POW)
「恫喝」で気合入れだ。
黒塚で一気に「なぎ払い」だ、「怪力」乗せて力任せに触手伐採すんぞ。
綺麗に刈り上げてやんよ、ありがたく思え。
「2回攻撃」で広範囲を巻き込みつつ「傷口をえぐる」。
襲ってくる敵の攻撃は「第六感」で避けつつガツガツ捌いてくぞー。
もし危なくなれば「捨て身の一撃」をぶっこんで一体でも多くぶっ殺す。

それにしても腹ァ減ったなァ。
タコ焼きが喰いてぇ…熱々でソースとマヨとかつお節たっぷりの…。
更にネギ大盛りなら最高…。


神代・凶津
・・・うぉ、何かいる。
せっかく鍋食っていい気分だったのに台無しだな。
UDC組織 の奴らは下がってな。
【雷神霊装】で速攻ぶちのめすぜ。
「いくぜ相棒ッ!」
「・・・転身ッ!」

高速移動で撹乱しながら戦うぜ。
ご自慢の触手も当たらなければ意味がないからなあッ!
たとえ増殖しようとこの雷を纏った斬撃で薙ぎ払ってやるよッ!

さあ、こんな触手野郎さっさと倒して黒幕とご対面といこうぜ、相棒ッ!


【アドリブ歓迎】



「うぉ、なんかいる」
 皆で仲良く鍋を囲んでいた神代・凶津に迫る紫色の触手の塊達。うねうねと動く様子はただただ気味が悪い。
「せっかく鍋食っていい気分だったのに、台無しにしやがって。おい、あんた達は下がってな」
 呼び掛けられた職員の皆さんは、素早く鍋や調理器具をささっと片付けると安全な場所まで離れてゆく。流石、訓練されたUDC組織の構成員は違う。
 しかし、逃げた先にも触手達は群れを成しており、じりじりと職員の皆さんを取り囲む。
「くそっ間に合うか……ッ!?」
 反応がワンテンポ遅れた凶津がダッシュで駆けつけようとした矢先、向こうで何かがギラリと光った。
「どきやがれクソ長ナマコ共ォ!!」
 激しく恫喝する女は、手にした黒塗りの薙刀で一気に触手の群れを刈り取った。嗚呼、触手から噴き出る青紫の体液が晴天にきらきらと飛び散っていく。
 びったんびったん逃げようとする触手をむんぎゅと踏みつけた花邨・八千代は、黒と赤の三つ編みを靡かせながら職員さん達にニヤリと笑う。
「よーっす間に合ったっぽい?怪我は無さそうだな、セーフセーフ。うぉーすっげーぬるぬるぅー」
 足元で未だにびちびちと動く触手に目を落としてから、女は仮面をつけた巫女に声を掛ける。
「なぁこの状況って、俺タコ喰い損ねた?」
「おう、さっきまで皆で鍋してたわ」
「んだよ畜生、いいなァ楽しい鍋パかよぉ……こいつは食えるかなァ、不味そうだなァ」
 触手達から見れば、背後から陽の光が射すこの女は巨人か鬼に見えただろうか。後者の場合、羅刹なので間違ってはいない。
「食うなら鍋の残りにしとけ、姐ちゃん。しかし助かった、二人より三人だからなッ!」
 賑やかに喋ったあと、こくりと頷く鬼面を見て、巫女がヒーローマスクであることを八千代は見抜く。ふふんと楽し気に笑う女は、悪いカオ。
「じゃ、ソッチ側はよっしくー」
「応よッ!いくぜ相棒ッ!」
「……転身ッ!」
 宿主『桜』が言の葉を紡ぐ。顕現した霊装は鬼面と少女の力が一つとなったモノ、纏う雷はバチバチと煌きを帯びていた。
 その勢いを殺すことなく光のような速さを保ったまま、触手の群れを妖刀片手にざっくざっくと斬り裂いていく。
「こんな気味悪ィ奴等、刀で斬るのももったいねェ!纏めて相手すんぞ相棒ッ!」
 転身すると、凶津は戦いが終わるまで寿命を削る。触手相手に仮面がソレを癪に思ったかは誰も知らないが、纏う雷は妖刀へと収束、斬撃が一気に触手達を薙ぎ払う。
 同様に、薙刀を殺戮捕食態に変化させ進撃の羅刹と化した八千代も、クソ長ナマコを情け容赦なく伐採していく。
「オラオラお前ら全員切り身にしてやるよォ!!」
「食うのはやめとけって姐ちゃん!!」
 二匹の鬼によって無残に刈られる触手達、噴き出て辺りを濡らす青紫の体液。飛び散るほんの一瞬だけ、綺麗な気も、いや別に綺麗ではなかった。

 一度は辺り一帯が不気味な青紫色の粘液まみれになったものの、全ての触手が消えると同時に粘液もすっかり消え失せていた。残ると住民の皆さんが困ってしまうからね。
「それにしても腹ァ減ったなァ。タコ焼きが喰いてぇ……熱々でソースとマヨとかつお節たっぷりの……更にネギ大盛りなら最高……」
 ぶつくさとタコへの未練を断ち切れない八千代に凶津は肩を竦めてから、ふと職員の皆さんへと視線をやる。
「……姐ちゃん、どうやら御所望のモン、食えそうだぜ?」
「マジ?」
 神業のように職員さん達が用意していたのは、まごうことなきタコ焼きの屋台だった。鍋に入らなかったタコを楽しそうにぶつ切りにしている。
「よっしゃおっちゃんタコ焼きー!ソースマヨマシマシカツブシネギオオモリー!」
「俺達も軽く腹ごしらえしてから黒幕とご対面といこうぜ、相棒ッ!」
「さっき食べた」
「タコ焼きは食ってねえだろッ!明太マヨにするか、女子力高めにチーズでものせるか!?」
 猟兵達の食欲は、止まらない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フルール・トゥインクル
タコ焼き、美味しかったのです。
あれ?まだいるのですか?……あれは、タコ焼きにしても美味しそうではないですね……

ユーベルコードを使って近くの触手をぺちぺちぺちって倒しちゃうのですよ
武器は……桜のハープを使って一時ジャスミンの花びらに変えちゃうのです
相手が小さい塊を呼び出したって一緒なのです
みんなジャスミンの花びらに抱かれておやすみなさいなのですよ!

にしてもあれ、全然タコと似てないですよね
なんでタコだったのでしょう……?



「タコ焼き、美味しかったのです」
 ほわほわと幸せな笑顔を浮かべて感謝するフルール・トゥインクル。愛らしい少女からのお礼の言葉はほっこりするもので、これには職員の皆さんもにっこり。
 そんなタコパ会場の交差点にも、触手の塊達は進撃を開始する。
「あれ?まだいるのですか?」
 触手の存在に気付いたフルールがきょとんと結構エグめなねばつく紫色を見る。

 うねうね、ずりゅんずりゅん。

「……あれは、タコ焼きにしても美味しそうではないですね……」
 ならばやることはひとつ。ふわっと翅をはばたかせて触手の元へ。
 彼女の手に収まる小さな桜のハープを構えると、細い指先で弦を爪弾く。心安らぐ音が奏でられたと同時に、ハープは香り高いジャスミンの花弁の群れへと姿を変える。
 あら素敵、などと職員さん達がその光景を眺めていると、フルールは花弁の嵐を触手達へと送り届ける。
「みんなジャスミンの花びらに抱かれておやすみなさいなのですよ!」
 ぶわりと巻き起こる花弁の嵐に包まれる触手達。心なしかメルヘンな気がしなくもない。
 あっこれ映えるのでは?などと思った女性職員さんの何人かがフルールとジャスミンと触手の輪舞を写メっている。SNSに投下してはいけないので、組織内で共有するのだろうか。
 このままこの妖精の思うがままになってたまるかと、勇気を振り絞った一匹が小さな触手の塊を多数召喚。小さな紫色達がうごうごとフルールに襲いかかるが、彼女に焦りの表情は見えない。
「何匹相手だろうと同じなのです、みんないい匂いに囲まれちゃえばすやすやなのです!」
 えーいという掛け声と共に、小さな塊達へ花弁の嵐をぶつけてしまえば、塊はいとも簡単に花弁にかき消されてしまう。
 そうして全ての触手の群れは、とってもフローラルな香りに包まれ永遠にグンナイしたのであった。
「にしてもあれ、全然タコと似てないですよね。なんでタコだったのでしょう……?」
 フルールは小首を傾げながら、黒幕の考えていることを探ろうとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

苧環・つづら
遂にというか漸くというか食べられない方が来ちゃったわね……
海産物キラーの日本人でも流石に捌く気にならない方が。
職員さん達美味しい料理ありがとう、退避しててー。

まあこの程度ならアタシのままでも平気かしら。
色々抜けてる邪神教団の黒幕まで道を開けて貰わなきゃ。
さくっと数を減らしたいし……鎮魂花召喚で囲んじゃいましょ。
……何とも絵面が何だかなあ、みたいな光景になっちゃってるけど。
鎧無視攻撃やマヒ攻撃も混ぜておけば逃亡されずに済むかしらね。
逃げた奴には容赦無く衝撃波で追撃。

触れられても何ともないけど無傷に越した事は無いから、
見切りや残像、フェイントからのカウンターで被害は軽減したいところね。


塩谷・明貴
あ~、食後のお茶はおいしいねぇ。なんてやってる場合じゃないみたいだね。やっと出てきたお客さんだ。歓迎してあげなきゃねぇ。
しかし、あの触手は結構リーチがありそうだ。なるべく距離をとって相手をすることにしよう。そしたら触手達を全体的に、満遍なく、愛用の銃で撃って撃って撃ちまくるよ。

それにしても、さっきまでのタコと違って、あの触手は煮ても焼いても食えそうにないなぁ。



 触手の魔の手は公園にも迫っていた。
「あ~食後のお茶はおいしいねぇ……なんてやってる場合じゃないみたいだね」
 おこわと刺身、つまみを頂いてから一服していた塩谷・明貴が、手にした湯飲みをぐいっとあおる。
「遂にというか漸くというか、食べられない方が来ちゃったわね……」
 同じくお茶と共に和菓子を頂いていた苧環・つづらも、空になった皿を職員の皆さんに預け刀に触れた。
「美味しい料理ありがとう、皆さんは退避しててー」
 そこそこのゲテモノも案外美味しく食べてしまう海産物キラーの日本人でも、これは流石に捌く気にならないだろう。
 声をかけられた職員さん達はてきぱきと片付けを済ませて公園内から撤退していく。尚、これは常日頃からしっかり避難訓練を徹底している、UDC組織の構成員だからこそ出来るチームワークです。
「やっと出てきたお客さんだ。歓迎してあげなきゃねぇ」
「ええ、はじめましょ」
 銃を構える明貴が触手との距離を取ったと同時に、たおやかな仕草で刀を抜くつづら。
「まあこの程度なら、アタシのままでも平気かしら」
 そう呟いて笑んだ美しい人はふわりとストールを翻した。すると、ストールは端から徐々にほどけるように花弁の嵐となって触手へ奔る。
 霊体化したこの花は既にこの世には存在しない、絶えた種。幻想的な風に囚われた触手はびちびち音を立て花弁に埋もれていく。
「花びらは綺麗だけど、アレを巻き込まないといけないなんて、もったいない技だねぇ」
「お褒めの言葉ありがとう。確かに絵面が何だかなあ、みたいな光景になっちゃってるわよね……」
 それじゃあ俺も、明貴が銃口を触手に向けしっかり狙いを定める。テンポよく引き金をひいていけば、バン、バン、バン。
 速い弾丸は見事に触手に全弾命中し、その場でぐったりした紫色は徐々にぐずぐずに溶けていく。
「ふふ、お見事!」
「まだまだこれからだよ」
 のほほんとした会話を繰り広げる二人。かっこよく撃退する二人に、園外から声援を送る職員さん達。
 このまま何もできずにやられてなるものか――そんな悲痛な思いを触手達が抱いているかはわからないが、前に立って花弁と踊るつづらに果敢にも立ち向かう!
「お触り禁止でーす」
「ほい、いっちょ上がり」
 うごうごしながら美人に飛びついたもののあっさり躱され、明貴の援護射撃の前に一撃で敗れる触手。
 もう駄目だと逃げ出そうにも、刀が放つ衝撃波と素早い銃撃の雨に晒されてしまう。
「それにしても、さっきまでのタコと違って、こいつらは煮ても焼いても食えそうにないよなぁ」
「コレとタコを間違えることはまず無いと思うんだけど……」
 この会話ではあまり真剣には見えないかもしれないが、二人は真相に辿り着くと信じ、徐々に公園の外へと出ながら触手達を滅していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『膨らむ頭の人間』

POW   :    異形なる影の降臨
自身が戦闘で瀕死になると【おぞましい輪郭の影】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    慈悲深き邪神の御使い
いま戦っている対象に有効な【邪神の落とし子】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    侵食する狂気の炎
対象の攻撃を軽減する【邪なる炎をまとった異形】に変身しつつ、【教典から放つ炎】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達が触手の塊の群れを撃破していくと、辿り着いたのはぽつんと立った廃ビルだった。
 人っ子一人居ないビルの中はがらんとしており、地下への階段が猟兵達を誘う。

「フハハハ、此処を特定するなんてちょっとは賢い奴らだな、俺の可愛い触手達と戯れるだけの力は有ったということか!」

 地下室の奥で高笑いをあげる者が一人。乱雑に床に散らばる本は海洋生物の図鑑、日本の浮世絵を集めた絵画集、もはや内容は読めないであろう学術書。
 肥大化した頭はアンバランスで、どうにも首が座っていない赤子を見るような不安な気持ちを覚える。
 失礼、愛らしい赤ちゃんを見るようなそわそわハラハラした気持ちにはならない。
 ところであなた、どうしてタコと触手で日本を掌握できると思ったんですか?

「日本人は昔から蛸と縁が深い、ホクサイカツシカだって絵を描いてる。つまり蛸を徐々に主食に紛れ込ませたあとテンタクル達をペットに紛れ込ませていく内に支配できると俺は思う」

 だそうです。
 語彙力も思考力も無さそうだ、さっさと倒してしまおう。
花邨・八千代
俺、自分が馬鹿だって自覚あるけどひとつわかることがある。
お前馬鹿だろ、確実に馬鹿だろ。
あと地味に足みじけーな、お前。
カフェとかバーの高い椅子に座れねータイプだろ。

◆戦闘(POW)
南天を大鉈に変えて【羅刹旋風】だ。
景気よく「恫喝」しながら「怪力」任せにぶん回すぜ。
攻撃の瞬間一気に距離つめてぶちかましてくぞ。
「2回攻撃」で「なぎ払い」つつ、「傷口をえぐる」ぜ。
ついでに相手の心の傷口もえぐるぜ。たーのしー!
「第六感」で敵の動きを予測しつつ最後は「捨て身の一撃」だ。

終わった?
なーたからぁー、帰りス○バ寄ってこーぜー!
今桜フレーバーやってるってよ!


琥珀川・れに
一瞬見た目がもう少し賢そうに見えたのだがな…よく見るとあれだな

8本もあるが故に「足がついた」という訳だ。僕も助太刀しよう

刺身にしてやろうか?物理攻撃は吸盤がくっつきそうで嫌だ

(他の人に)君が行きたまえ
(駄目だったら)
しかたないな…料理技能でできるだけ切れ味を良くしてスパスパ戦おう

UC贄の天涙で味方を回復して援護しよう。
ついでに雨で炎を消してやるさ。


※アドリブ大好き&楽しみ。追加省略アレンジもご自由に。


神代・凶津
タコを主食に紛れ込ませたあと触手共をペットに紛れ込ませて日本を掌握する作戦、なんて緻密で巧妙なんだ。
・・・なんて言うとでも思ってんのかあああッ!?意味分かんねえよッ!?

なんかどっと疲れたんだが相棒。これが奴の真の作戦ならまんまと術中に嵌まってんな俺。

引き続き【雷神霊装】でぶちのめすか。
奴は、召喚系のユーベルコードを使うようだが高速移動を駆使してあのデカ頭野郎に直接この雷撃を纏った妖刀を叩きこんで、その首叩き落としてやるよッ!

さっさと倒して帰るとしようぜ相棒。
帰りにタコ料理でも食いにいくか?
え?奴の計画に少し嵌まってないかって?
・・・マジかよ。



【アドリブ歓迎】


苧環・つづら
さっき思い切り主食としてたこおこわを戴いたばかり、タコさんは既に日本食フル活用済よ……
そしてペットと同列にテンタクル置かない。
止めないと愛でる人が出ても微妙に不思議じゃ無いからこの国!

ねえ迦河稚ちゃん正直戦り甲斐無さそうだけど出る?
……余りに日本に無知過ぎて頭痛がする?分かった戦っとくわ。
さっき以上に絵面が酷そうだから花は止めて槍で。

――迦河稚ちゃんの分まで(氷槍陣召喚の)槍衾で。

タコの干物の如き磔をご希望のようだから迦河稚ちゃん。
マヒ攻撃付き衝撃波で壁に吹き飛ばしてざっくざく刺そうかしら……。
対テンタクル以上に見切り残像カウンターも駆使。
余りにも黒幕がアレ過ぎて被弾したら一寸屈辱だわ。


塩谷・明貴
ようやく事件の黒幕を発見したと思ったら、頭超デケェ!
っと失礼。いろんな書物が散らばってるし、きっと知識だけはあるんだねぇ、知識だけは。それに葛飾北斎のタコの絵といえば……。なるほど、この人なかなかエッチだねぇ。

それじゃあ上着を脱いで戦闘準備だ。それから見切りをしつつ、できれば目立たない、地形の利用で隠れて相手に接近、 シーブズ・ギャンビットを使用するよ。そして2回攻撃で傷口をえぐる。

ところで、この件が終わったらグリモア猟兵の鎹さんに、なにか差し入れしようかねぇ。



「頭超デケェ!……っと、失礼」
「ほんとに失礼だよ!なんだお前達!」
「やぁやぁついうっかり」
 出会い頭にいきなりシンプルな暴言を吐いてしまった事をゆるっとした笑みを浮かべて謝る塩谷・明貴。喚く大きい頭のタコ男。
「タコを主食に紛れ込ませたあと、触手共をペットに紛れ込ませて日本を掌握する作戦、なんて緻密で巧妙なんだ……」
 ごくり、そんな唾を飲むような音が聞こえてきそうなシリアスさで神代・凶津が続ける。
「なんて言うとでも思ってんのかぁあッ!?意味分かんねえよッ!?」
「えっ」
「雑すぎる」
「えっ」
 あっこれシリアスじゃない!宿主の少女『桜』にまで思いっきり否定されたタコ男は困惑する。いや待てまだだ、羅刹の女がすっと歩み出たぞ。
「俺、自分が馬鹿だって自覚あるけどひとつわかることがある」
 厳かに呟く花邨・八千代。
「お前馬鹿だろ、確実に馬鹿だろ」
「はああなんなんだお前ら揃って悪口から始めやがって、馬鹿って言う方が馬鹿なんですー!!」
「その返し方する奴って確実に馬鹿なんだよばーかばーか!あと地味に足みじけーなお前。カフェとかバーの高い椅子に座れねータイプだろ」
 まだ攻撃されてもないのにぐらりと男が足から崩れ落ちた。ちょっとしたコンプレックスだったらしい。
「一瞬見た目が、もう少し賢そうに見えたのだが……よく見るとあれだな」
 麗しい顔を落胆させながら、琥珀川・れに、ことレニーは深いため息をつく。この麗少女がこんなのを相手にしていいのだろうか。
「8本もあるが故に『足がついた』という訳だ。僕も助太刀しよう」
「お、上手いこと言うねぇ」
 タコ男よりも圧倒的に頭の回転が早そうなレニーの名言に明貴がほわわんと褒める。こんなのが貴方の初めてのボス戦で本当にすまない、ありがとう。
「さっき思い切り主食としてたこおこわを戴いたばかりなの、タコさんは既に日本食フル活用済よ……」
 恐らくこのメンバーの中では一番優しく語りかけ、一番正論をぶつける苧環・つづら。
「そしてペットと同列にテンタクル置かない。愛でる人が出ても微妙に不思議じゃないからこの国!」
「つまり俺の作戦はほぼ成功しているも同然では!?」
「調子に乗らないの!」
 唯一まっすぐ返してくれるつづらに食いつくタコ男。叱りつけるつづら。準備運動だろうか、ぐっと屈伸しながら八千代が仲間達に声をかけた。
「んじゃまぁさっさと殺るか、俺ぁこのあとたから誘って桜フラペ〇ーノ飲むんだよ」
「そういや、俺達も甘いもん補給してえなぁ相棒ッ!」
「よければ僕も同行しても?」
「俺も鎹さんに差し入れしようかね」
「職員さんにつくってもらったおこわのおにぎりはどう?カフェも皆で行きましょ」
「お前らいい加減にしろよ!!!」
 既に終わってからの計画を立てはじめている猟兵達に、タコ男はもう一度キレた。

「ふ、フハハ、日本人に俺の作戦が有効すぎるほど有効なことはわかった。お前らを倒せば、俺の日本掌握は確実なものとなる!」
 やっと此方を向いてくれた猟兵達にラスボスっぽい語りをしたタコ男。手にした古書を持ち直し、ぶつぶつとこの世の物とは思えぬ言語を話しだす。ぐにゃりと歪む空間からボタボタと生まれ落ちたのは、先ほど倒したものよりも粘液にまみれたタコのようなナニカ。
「案の定って感じだね」
「う……君達が行きたまえ、僕は支援にまわらせてもらう」
 やれやれと言った風に上着を脱ぐ明貴の背後、不気味な落とし子の姿に眉を顰めレニーはそっと後ろに下がる。
「おうよ、任せとけ坊主!いや、嬢ちゃんか?まぁどっちでもいいか、行くぜ相棒ッ」
「転身ッ!!」
 豪快な返事をした鬼面は今一度、少女と力を一つにする。雷を身に纏う霊装は神速を可能とし、妖刀の力は格段に増す。
「ねえ迦河稚ちゃん、正直戦り甲斐無さそうだけど、出る?」
 同じく戦の支度を整える為につづらが話しかけるのは、闘争に燃ゆる令嬢の人格……だが。
「余りに日本に無知過ぎて頭痛がする?分かった、アタシが戦っとくわ」
 戦闘令嬢『迦河稚』さんも戦う相手は選びたいらしい、わかるよその気持ち。つづらは触手との戦い以上に絵面が酷いのを予想し、ふわりと翳した掌から生み出す100本にも及ぶ氷の槍。
「タコの干物の如き磔をご希望のようだから、迦河稚ちゃん」
 そう宣言した美しき人が氷槍を撃ち出すと同時、凶津が一足飛びに駆けだす。氷によって撃ち落とされた落とし子達の間を縫って、鬼面を被る巫女は袈裟懸けに男を斬りつけた。
「ギャアアアッ!!」
「チッ、その首叩き落してやろうと思ったんだが、ちぃっとズレたか」
「俺がまだ殺ってねえだろ、一度で殺られちゃあ困るんだよ!」
 舌打ちする鬼面に、カカと八千代が笑う。手にした印籠はずずりと巨大な鉈へと変化し、その怪力でぶわんとぶん回される。
 タコ男の腹を直撃する鉈。ぐぇっという鈍い声と共に噴き出る液体は赤く、ああこいつは一応人間だったのかと知る一同。
「俺のこと、忘れちゃったかな?」
 派手に暴れる巫女と羅刹の存在感を物理的にも盾にした明貴がするりと飛び出す。完全に意識の外だった男の登場にタコ男は態勢を整えることもできず、素早く奔った片刃の短剣がタコ男の背中に深く突き刺さる。
「イギャアアイタッ痛い、痛いィイイ」
「……あー、君、大丈夫か?」
 ごろごろと床に転がり身悶えするタコ男に、思わず声をかけてしまう王子様気質のレニー。いつ味方が傷ついても癒せるよう待機していたが、もしかしてこいつ相手に使った方がいいかもしれない。
「ふっフフ、こここれくらいはかすり傷のようなもの。俺のあまりのゲフォッ鋼鉄さに、おそ、恐れおののいたか?」
「いやめちゃめちゃ痛そうじゃねーか」
 冷静にツッコむ鬼面。
「なんか妙に疲れるんだが、相棒。これが奴の真の作戦ならまんまと術中に嵌まってんな俺」
「フハハよく見抜いたなぁ!?」
「アナタ今絶対乗っかったわよね」
 つづらはもう一度すらりと氷の槍を召喚し、タコ男の手元にあった古書を刺し貫く。
「ああぁそれ何十万したと思ってるんだお前ぇー!!」
 痛ましい話だけど、おはなしはもうちょっと続くんだよ。

「此処にはいろんな書物が散らばってるし、きっと知識だけはあるんだねぇ、知識だけは。それに葛飾北斎のタコの絵といえば……なるほど、この人なかなかエッチだねぇ」
 出会い頭といい、さっきからにこにこした笑みを絶やさず爆弾を投げつけていく明貴に、ぴしりと固まるタコ男。
「はっはーん、やたら触手推しだったのはそういう。さてはドスケベだなこいつ?」
「やだ、食とかペットとかそこそこ普通かと思ったら、実際は人目もはばからず自分の欲望丸出し?最低じゃないの」
 完全に弱点を見つけたいじめっ子のニヤニヤした笑顔の八千代と、怪訝な顔で口元を抑えてひそひそ声で話すつづらネエさん。
「うら若き乙女も居るというのに、汚らわしい」
「相棒あんま見るんじゃねぇぞ、まだ早い」
「不潔」
 凛々しい王子はさっと巫女を自身の背後に隠し、年頃の少女は鬼面越しにも嫌悪感を露わにする。
「ちょっまっちがうわ馬鹿!馬鹿!!」
「はーい此処にドスケベ触手男がいまーすえっちすけっちわんたっちー!」
 焦ってろくに言葉が出ないタコ男に、鉈を振り上げ襲いかかる八千代。肉体のみならず心の傷を率先して抉っていく。
「あああぁお前も、お前も、お前も!殺す、殺すコロス!!」
 ついに何かが壊れたのか叫びをあげるタコ男の身体が、べきべきと音を立てる。背中からずるりと生えた触腕は異様な色彩の炎で燃え盛り、猟兵達はこれが奴の最後の足掻きと確信する。
「クソックソッ俺はスケベなんかじゃない俺はそんなんじゃ」
 あっかなり恨んでるコレ。そんな風に誰もが思った矢先、触腕から炎の群れが暴れるように放たれ、猟兵達が防御姿勢を取った瞬間。
「これ以上生き恥を曝すのも辛いだろう」
 そう告げるレニーが天井から降らせる雨は赤い。王子に捧げられた供物の涙は尊く、呪われた炎をさめざめと打ち消してゆく。
「折角だ、最期は刺身にしてやろう」
「ア……ガ……ッ」
 とん、と踊るように魔法剣を操ると、レニーは卓越した料理スキルで触腕ごとタコ男を捌く。
 その腕前に、思わず一同皆で拍手したとかなんとか。


 かくして勇猛果敢な猟兵達の活躍により、空前絶後のタコ事件は幕を閉じた。
 このあと彼らはグリモア猟兵の少女を誘って、ちょっとオサレなカフェチェーンで軽い打ち上げを行う。
 尚、少女が小柄だったので、カフェの高い椅子に座るのが大変だったのは此処だけの話である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月19日


挿絵イラスト