帝竜戦役㉔〜其処はガリバーが記した国
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「Hello、ハロー!皆さん調子はいかがでしょうか?帝竜戦役、郡竜大陸攻略もいよいよ後半戦。へばっている場合ではありませんよ!」
グリモアベースへと集まったあなた達猟兵に、ガラテア・オートマトン(アスタリスク・f12062)が檄を飛ばす。
「それでは早速、今回の冒険についての説明を行います!しっかりとついて来て下さいね!」
そう言うやいなや、ガラテアはホログラムディスプレイに映像を映し出す。
「皆さんがこれから向かって頂く場所は『リリパットカルデラ』と呼ばれる、幾つもの小島が浮かぶ湖です。皆さんにはそのカルデラ湖を通って先に進んで貰いたいのですが…ここで注意して頂きたいのは、湖に浮かぶ小島、そこに住んでいる人々についてです」
その小島には、リリパットと呼ばれる小人種族が国を作り、それぞれに暮らしていると言う。
現代地球――ここではUDCアースを基準とする――と殆ど同じ文明を持ち、しかし飛行技術等は無く、外界に対する知識を持たない。
人々はスーツを纏い、ビル街のオフィスで働き、戦争や政治があり――その裏側では、ユーベルコード使い達の暗躍が存在する。殆ど、同じである。
「カルデラ湖を渡る以上、彼らの文明圏を横切るのはほぼ必然となりましょう。そして、彼らからすれば私達猟兵は未知の存在です…リリパット達は積極的に猟兵と接触…最悪、ユーベルコードを用いた攻撃も行ってくるかと予想されます」
ユーベルコード。
リリパット達もUCを使用する。だが猟兵ほどの力はなく、それこそヒーローズアースのヒーローやヴィラン程度の力しか発揮出来ないだろう。
「しかし、気をつけるべき事はこれ以外にもあります」
それはリリパット達は病気に弱いという点だ。
どれ程弱いかと言えば「蟻一匹」の侵入を許しただけで一国が滅ぶ程度に弱い。
外界を知らない、というのもこの為だ。リリパット国の外に出れば即死するため、各国の政府が隠蔽を行っているらしい。
「その為、猟兵の皆さんはリリパット達と接触せずに湖を渡りきる、もしくは病原菌自体を持ち込まないような対策が必要となってくるでしょう」
ちなみにリリパットの大きさは親指程度、数値にすれば大凡5~6cm、一般的な人間種の30分の1の大きさだ。
「つまりフェアリーですら、リリパットにとっては5倍以上の体格を持つ巨人以上の大巨人に見えるのです。ちなみに169cmな私だと彼ら目線で50m程、某ウルトラな人達と同じ大きさになりますね」
小さな彼らにとって猟兵達の残す痕跡はあまりに大きく、見つけやすい。かなり繊細な対策が必要になるだろう、とガラテアは続ける。
「説明としましては以上となります。彼らの世界を滅ぼさないように、細心の注意を払って湖を通過して下さい。それでは!」
そう言うと彼女、ガラテアのグリモアが輝き、あなた達猟兵を光で包み込んだ。
赤黒い
はじめましての方ははじめまして。お久しぶりの方はお久しぶりです。赤黒いです。
このシナリオでは以下の特別なプレイングボーナスがあります。これに基づく行動をするとシナリオ成否判定時に有利となります。
※プレイングボーナス……無謀にも接触(時には攻撃)しようとするリリパットの精鋭ユーベルコード使い達を、無難に無力化する。
また、シナリオをクリアした場合、特別な財宝を手に入れる事が出来ます。
※宝物「行者認定証」……リリパットのユーベルコード使いは「行者(ぎょうじゃ)」と呼ばれ、これはその認定証です。外の世界では無意味ですが、未知の超硬度鉱石で作られているため、爪の垢程の大きさの1枚で金貨124枚(124万円)の価値があります。
それでは、よろしくお願いします。
第1章 冒険
『リリパット防疫戦』
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POW : 裸になって熱湯で入浴して体を殺菌するなど、力技で解決して突破する
SPD : ハイスピードでリリパットの国を通過する事で、外来生物や細菌が流出する隙を与えない
WIZ : 清潔さを保つ消毒方法を考えたり、防護服のような道具を作成する事で、安全にリリパット国を通過する
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夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
大詰めも近づいてきましたねぇ。
それでは、頑張って参りましょうかぁ。
【燦華】を使用し、全身を『電磁波』に変換して一気に駆け抜けますねぇ。
波長の短い『電波』でしたら、壁などの障害物も通り抜けられますが、少しでも悪影響を与えない様、町の上を飛行する様にしましょうかぁ。
『電磁波』の状態であれば『光速での移動』が可能ですから、多少の広さの文明圏は一瞬で抜けられますので、細菌が流出する程の時間も、発見する時間もまず無いでしょうが、リスクを考えるのであれば、出発前に一度『紫外線』に変換して殺菌消毒してから飛行しても良いですねぇ。
戦疫が無事終わったら、一度ゆっくり観光に来たいですねぇ。
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「大詰めも近づいてきましたねぇ」
グリモアの光に導かれて、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)がカルデラ湖の縁にへと降り立つ。
幾つもの郡竜大陸の戦場を越えてきた彼女、次に訪れるのは小人の領土。リリパットカルデラ。
多くの世界を渡っては来たが、小人の国とは初めて聞く。
ゆっくりと観光でもしてみたいとも思うが、今は戦争。優先すべきことは分かっている。
一息、小さく吐くて。
「それでは、頑張って参りましょうかぁ」
瞼を閉じ、祈る――。
夢ヶ枝の豊満な身体が、光出す。否、光に変わっていく。
【豊乳女神の加護・燦華(チチガミサマノカゴ・キラメキノハナ)】。
肉体を電磁波に、実体持たない存在にへと変え、瞬時。
夢ヶ枝は縁より飛翔する。
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リリパットの国、そのビル街の上空を一条の光が輝く。
電磁波となった肉体が彼らの生活圏に影響を与えないように、夢ヶ枝は十分な高度を保ち遥か高みを通過していく。
尤も、光だ。文字通りにそれに成っている夢ヶ枝は光速で移動しており、通過の一瞬を偶然見られていたとしても、リリパットの人々は不思議な現象としか認識できないだろうし、一瞬のうちの出来事などすぐに何でも無かったかのように彼らの日常の中で忘れられてしまう。
細菌の問題も、この肉体なら大丈夫だろう。
電光石火。通過する中ふと見た小さな小さな国にやはり興味をそそられながら、夢ヶ枝は駆け抜けていく。
大成功
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ルパート・ブラックスミス
つまり「一切消毒された状態」で「一切干渉されずに」渡ればいい。
事前に燃える鉛を【限界突破】レベルまで活性化し自身を熱消毒。
鋼の身体とて多少は負担はあるが…この程度はUCで幾らでもかかっている、問題ない。
UC【現を彷徨う幽騎】で姿を消しつつ、青く燃える鉛の翼を展開し飛翔。
【空中浮遊】した状態で上空を通過しよう。
飛行技術等は無く、外界に対する知識を持たないのなら
遥か上空の見えない熱源への干渉は難しいはずだ。
UDCアースレベルの技術とすれば熱探知によるミサイルぐらいはあるかもしれんが、その時は大剣で【なぎ払い】撃ち落とす。
戦火に巻き込まれないに越したことはない。
彼らにとっては対岸の火事。それでいい。
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「つまり「一切消毒された状態」でで「一切干渉されずに」渡ればいい」
そう結論づけたルパート・ブラックスミス(独り歩きする黒騎士の鎧・f10937)は、内にて燃える鉛を活性化させる。
青い、青い炎が自身の鉄の本体からゴウと吹き出し、熱せられていく。
燃える鉛を使えば無傷では済まない。ただ”使い慣れている”ルパートにとっては大した問題と感じていない
「消毒」は済んだ。後は「干渉されない」手段を。
そうして、ルパートは燃える鉛で己の背に翼を形成する。
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リリパットの国は騒然としていた。
空を見上げれば、青く燃える『何か』が飛んでいたからだ。
ジェット機のエンジンを思わせる音を立てながら飛翔するそれは、リリパットにとっては馴染みのない存在。
多くの人は未知なるものに恐怖を覚え、パニックに陥っている。
そんな中で――人知れず、ビルの屋上へと立ち、青い炎を見つめるものが幾人か。
彼らこそリリパットの精鋭ユーベルコード使い。閉じた世界で暗躍する、力ある守り手達。
怪しい飛翔物体めがけて、各々のユーベルコードによる攻撃を仕掛けていく。
これでいい、とルパートは考える。
【現を彷徨う幽騎(ゴーグルーミーゴースト)】にて透明化したまま、大剣を振るいリリパット達のユーベルコードを弾く。
力量の差は最初に言われていた通り。軽く薙ぎ払うだけで容易く防げた。
多少攻撃を受けようと、憎まれようと問題ない。
帝竜と関わらない…戦火に巻き込まれないなら、それに越したことはない。
対岸の火事。いや、火事が起こっている事自体知らなくていい。
彼らには彼らの世界があると重々と理解して、青き怪炎の跡を残しながら、ルパートは都市を、湖を越えていく。
大成功
🔵🔵🔵
フィーナ・シェフィールド
かわいらしい小人さんたちの国なんですね。
ご迷惑をおかけしないよう、注意して通り抜けましょう♪
【光り輝く純白の翼】で自らのオーラ・モーントシャインを強化、自らの周囲に清浄な空間を維持しながら、上空を通り抜けます。
事前にヴィオレットやドローンなどの装備は持ち込まないように置いてきますね。
服はUCで呼び出した新品なので、病原菌の持ち込みは問題無いでしょうし。
「お人形さんの国みたい…」
高速で飛行することで吹き飛んでしまうかもしれません。
地上に影響しないよう、高度を上げておきますね。
飛行技術は無いそうですし、空の上なら攻撃もされないでしょう。
万が一、遠距離攻撃された場合はオーラ防御で受け流しますね。
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リリパット国、遙か上空。
空を駆けて通過しようとする猟兵は他にもいた。
フィーナ・シェフィールド(天上の演奏家・f22932)は、出来るだけ迷惑を掛けないようにと注意しながら、ユーベルコードを発動していた。
【光り輝く純白の翼(シャイン・オブ・ヴァルキュリア)】にて、服装を豪華絢爛なステージ衣装に着替え、オラトリオの白い翼には更に月光を思わせるオーラを纏う。
持ち込む道具は出来るだけ少なくし、衣装は真新しい物を召喚する。病原菌の持ち込みについては十分対処している。
そして、飛行の際には空高く。
彼ら、リリパットにとって自分はとても大きいらしい。あまり早く飛びすぎれば、突風で被害が出てしまうかも知れない。
そこまで配慮して、彼女は高く高く、雲より高く飛び上がる。
ここまで飛べば、航空技術を持たないリリパットの攻撃も受けることは無いだろうと、フィーナは雲の遥か下、リリパットの国を見下ろした。
小さな、小さな島。それが幾つも点々と浮かんでいるのが見える。
そして、その上に街であろう建物の集合体もうっすら見える。
リリパット。ガリバー旅行記の最初に訪れた小人の国。
小さな、小さな、お人形のように小さく、そして可愛らしい人達なのだろうと、ホウと一つため息を付いて、フィーナはリリパットの人々に思いを馳せる。
戦争でなければ、疫病の問題が解決できれば。
きっといつか訪れてみたいと、そう心躍らせながら。
フィーナは先へ、郡竜大陸の向こうへと飛んでいく。
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リリパットの人々は見ただろう。
遥か雲の上、決して自分たちでは届くことのない領域。
輝かしくも柔らかな月光を放ちながら飛翔する、天使或いは女神にも例えられる、美しく巨大な人の姿を。
後々、リリパットの国で新たに語られるようになる伝説の一つとなるのだが、それはまた別の話。
大成功
🔵🔵🔵
シリン・カービン
【SPD】
病原菌…
よくわかりませんが、要するに、
この国に塵一つ落とさなければよいのですね。
【シルフィード・ダンス】で宙を跳び、湖を渡ります。
自分の周囲には風を循環させて膜を張り、
埃一つこの地に落とさないように注意。
(陰圧室+エアカーテン)
リリパットの街ではビルの屋上に身を潜めて一息つき、
気配を消してまた宙へ。
リリパットのUC使いに見つかったら、
風の膜と残像を駆使し、陽炎の様に姿を消します。
「私には触れぬが良いでしょう…」
都市伝説の様に消えて見せれば諦めてくれるでしょうか。
「おや?」
彼らの落とし物の様ですが、見つけたのは風の膜の内側。
「渡すわけには行きませんね…」
苦笑しつつ行者認定証を頂きます。
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とあるリリパットの国にて。
一人の精鋭ユーベルコード使いが、ビル群の屋上を駆け回り、警戒にあたっていた。
何でも、リリパット各国で正体不明の存在が確認されているとの事だ。
それらは空から、又は海から、或いは突然にリリパットの国に現れるらしい。
そして共通して、その存在は見上げるほどに巨大だとも。
何が、どうして、どうやって。
分からないからこそ、リリパットのユーベルコード使い…『行者』は駆けていた。
未知の存在、もし悪意を持つ者ならば、自分は容赦はしないだろうと。確かな決意をして。
その時だった。
不意に風が吹く。かなりの強風だ。
咄嗟に踏ん張り、埃が目に入らないように腕で防ぐ――。
そして、見てしまう。見つけてしまう。
風をその身に纏いながら着地する、ビルの屋上に立つ自分ですら見上げなければならない程に巨大な、幻想のように美しい女性の姿を。
何も出来なかった。ただ、見ているだけだった。
そして彼女の顔が、透き通ったエメラルドのような瞳が自分に向けられ、
「私には触れぬが良いでしょう…」
ただ一言。その直後。
再び巻き起こった強風が収まった後には、何も残っていなかった。
あれは…夢、だったのだろうか?
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「…おや?」
【シルフィード・ダンス】にて、宙を蹴り空を駆けるシリン・カービン(緑の狩り人・f04146)は、自分の周り――エアカーテンのように循環する風の膜――にて何かを見つける。
丁寧につまみ上げれば、それは目を凝らさなければ分からない程に小さい金属片のような物。
「もしかして、先程の」
思いつくのは、【シルフィード・ダンス】の休息に立ち寄った際に見かけた、あのリリパット。
本来ならば返すべきだろうが、今は急事。何より、これに触れてしまった。
「…渡すわけには行きませんね…」
苦笑いしつつ、無くさないよう、忘れないよう、懐に『行者認定証』をしまい、シリンは空を駆けていった。
大成功
🔵🔵🔵
トゥリース・リグル
連携アドリブ歓迎。
SPDで判定します。
かなり繊細な方々のよう、ですね。
となれば、驚かせないよう通過させていただきますか。
周囲の探査を密にし、徹底的に接触を避けつつ迅速に通過する作戦で行きます。
事前準備として侵入前に肌や服、靴の埃や土とかは念入りに払っておきましょう。
そして【反響定位】を発動。
リリパットと思しき大きさの生物を事前に探知を試みる。
更に【第六感】と合わせて周囲に気を配り、【聞き耳】を立てつつ【目立たない】ように【ダッシュ+忍び足】で迅速かつ静かに移動していきましょう。
水中は【素潜り】で潜って移動します。
最悪の場合は逃走を優先、【オーラ防御】で軽減していきます。
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リリパットの国に航空技術は無い。空に関しては彼らは無力である。
だが海――性格には湖だが――に関しては別だ。
水上には幾つかの船が航行している事だろう。島同士を渡す船。漁業を行う船。
そういった様々な船の真下を、大きな影が通っていった事を、彼ら船乗りのリリパット達はまだ気づいていない。
「(かなり繊細な方々のよう、ですね)」
トゥリース・リグル(刃を為すモノ・f00464)は水中に潜り、静かに泳いでいく。
「(となれば、驚かせないよう通過させていただきますか)」
カルデラ湖には潜れるほどに深い場所が多くあり、潜伏しながら進むには丁度良かった。
それだけでなく、
トゥリースは【反響定位(エコーロケーション)】――イルカが持つ反響定位の能力を使用して、周囲の生物、リリパット達の乗る船を探知していた。
周囲の探索を綿密にし、兎に角接触を避けたトゥリースの行動は非常に上手く行っていた。
悔やむのは地上のリリパット達の人口密度が思いの外高く、島へと上陸しての通過は出来なかった事だが、
迅速に進むために仕方のなかった事だとトゥリースは割り切るだろう。
適度に息継ぎを挟みつつ、彼女はそのまま水中を進み、湖を通過していく。
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余談だが、
その後リリパットの船乗りの間で「遠洋に現れる巨大UMA」の噂が流行ったという。
大成功
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波山・ヒクイ
はーいこんちわー、わっちでーす!今日は小人の世界に来ちゃいました!
気分はガリバーどころかウルトラウーマン!でも通りすがるだけでビル街で戦ったりはできんのね…ちょっと残念。
さて気を取り直しまして。
もしもしキマイラ武装さん?今日は潜水兼防疫スーツいっちょお願いね!できれば見た人が安心するようなデザインのやつ!
と、お電話一本で防疫スーツを装着しちゃいます。
病原菌どころかミサイルが飛んできてもへっちゃらな安心設計!
…でもね…スペックはいいけどめっちゃダサいの…
アヒルみたいな形状に「実際安全」「平和」「友情です」なんてステッカーが貼られてるし
誰がここまでロコツにやれと言った。
武器に至ってはマンガ肉だし…
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「はーいこんちわー、わっちでーす!」
リリパットの国に、女性の軽快な声が響き渡る。
文字通りに、響く。人々を身動きを奪い、周囲の建造物をビリビリと震わせる轟音として。
声の主である波山・ヒクイ(ごく普通のキマイラ・f26985)は、片手に持つ携帯端末へと向かって言葉を続ける。
「今日は小人の世界に来ちゃいました!周り全部がミニチュア模型みたいで気分はガリバーどころかウルトラウーマン!」
並び立つ自分よりも低いビル群を映しながら、分かりやすいように自らも一緒に映る。
彼女は配信者だ。「面白可笑しく」がモットーのキマイラらしいキマイラだ。
多くの「いいね!」を求める彼女にとって、このリリパットの国はまさにうってつけ。配信バエのホットなネタであろう。
「でも通りすがるだけでビル街で戦ったりはできんのね…ちょっと残念」
せっかくのサイズ感なのだ。配信用に何か一つしておきたいとも考えたが、そんな事をすればリリパット達に迷惑がかかる。
だがリリパット達にとってはそれでも迷惑極まりなかった。具体的には冒頭部分。
そうでなくとも、リリパットからすれば全高50mはあろうかという女性が突如として現れたのだ。
怪獣映画さながら、パニックに陥る――かと思われたが。
「うっ、視線を感じる…何かこう、絶妙に微妙な視線を…」
リリパット達は波山を見て唖然としている。
驚いてはいる。だが恐怖といった様子はない。
波山はリリパットの国へ至る前に、ユーベルコードを使用していた。
【(有)キマイラ武装デリバリーサービス】。電話一本で最適な武装を送ってくれるという夢のようなサービス。
リリパットの人達に安心安全だと思われるように、攻撃を受けても平気なように、病原菌を移さないように。
そういった様々な配慮の為の防疫スーツにへと、事前に着替えていたのだ。
それが、
「実際安全」「平和」「友情です」等のステッカーが露骨な程に貼られてる、アヒルの全身キグルミ
これである。
あまりにクソダサ…愉快な見た目はリリパット達から危機感や戦意を奪い、代わりに脱力感を与えた。
求めた機能は確かに発揮した。彼女はこの先、なんやかんやでリリパットの国を安全に通り抜けることが出来るだろう。
「…まあ面白くはあるし、役にはたったし、これでええじゃろ」
大成功
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クシナ・イリオム
アドリブ歓迎
フェアリーの私より小さい種族なんて想像できなかったけど…こうしてみるとうっかり踏んだりしそうでなかなかに厄介だね
そもそも物理的接触が出来ないようにしておいたほうが良さそうかな?
【魔力霊身変化】で身体を魔力化
細菌も外世界の異物も持ち込みようがない身体になってからリリパットの国を通過するよ
…こういう身体だからゆっくりとリリパットの国を見物しながら通過できるけど…このサイズ差なら細菌関係なく国を滅ぼせそうな気がしてくるね
まあ、やらないけど
こう逆の立場になってみると、私結構人間の人たちにサイズ面で気を使ってもらってたんだなぁ…
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リリパットの国に、また一人の猟兵が現れる。
フェアリーであるクシナ・イリオム(元・イリオム教団9班第4暗殺妖精・f00920)は表情一つ変えずに、リリパット達に近づいていく。
尤も、クシナがリリパット達に気づかれることは無い。
【暗殺技能・魔力霊身変化(マリョクレイシンヘンカ)】により、身体を魔力化、透明になっているからだ。
この状態では物理的接触もしない為、知覚される事はない。
そして細菌や病原体といったものもすり抜ける為、リリパット国に来る前に置いてくる事で感染リスクも防いだ。
こうなってしまえば焦る必要もない。クシナはゆっくりと飛びながら、リリパット国を見て回る。
「フェアリーの私より小さい種族なんて想像できなかったけど…こうしてみるとうっかり踏んだりしそうでなかなかに厄介だね」
リリパットの大きさは大凡人間の30分の1。フェアリーの5分の1の大きさだ。
シクラからみればリリパット達は膝下程度に小さく、まるで人間とフェアリーのサイズが逆転したかのように感じるだろう。
「…このサイズ差なら、細菌関係無く国を滅ぼせそうな気がしてくるね」
まあ、やらないけど。と付け加えて、再びリリパット達を眺める。
生活も、生態も、人間と何ら変わらない。それでいてフェアリーの自分から見てフェアリーのように小さく、けれども羽は無く地に足つけて歩いている。
それはどれ程不便で、どれ程危険なのだろうかと。
「こう逆の立場になってみると、私結構人間の人たちにサイズ面で気を使ってもらってたんだなぁ…」
足元をすり抜けていく彼らを見下ろしながら、シクラは思う。
そうしてひとしきり観察した後、シクラはリリパットの国を後にするのだった。
大成功
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メラン・ネメシス
ちっちゃな小人さんたちの国か~
外に出せるんなら、色々金儲けのネタにもなりそやけどなァ…
裏の商売しとるからって、死ぬとわかっとるもん連れ出すのは寝ざめ悪いし、しゃーない、静かに通り過ぎたろ
一応な、ちゃんとお風呂入って清潔にしておくで?
雑菌持ち込まんようにな
抜き足、差し足、忍び足
なるべく刺激せんように、そっと…ってまぁ、この図体じゃ無理やろけど
近付いてくるならしゃーない
【夢の案内人】使うわ
ちょーっと眠くなって気持ちいい夢の見られるお薬ばらまいて、安らかーに眠ってもらお
謎の巨人退治して英雄になった夢でも見て、大人しくしとき
行者認定証だけ頂いてくで~
んー、でもほんま、この国で何か儲け話できんかなぁ…?
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「ちっちゃな小人さんたちの国か~。外に出せるんなら、色々金儲けのネタにもなりそやけどなァ…」
メラン・ネメシス(ダークネス・トレーダー・f27087)はうんうんと唸りながら、リリパット国のビルとビルの間を練り歩く。
彼女は所謂闇商人だ。勿論、その商品として「ナマモノ」を取り扱うことだって多々経験している。リリパットなんて珍しい且つ簡単に捕まえられそうな種族は非常にそそられるが、
「裏の商売しとるからって、死ぬとわかっとるもん連れ出すのは寝ざめ悪いし、しゃーない、静かに通り過ぎたろ」
身体は風呂にて念入りに煮沸消毒し、服も清潔なものにわざわざ着替えた。
そこまでしてようやく入れた国、外に連れ出せば即死するとは成程、理解できる。
今の状況では安全に連れ出す方法も無く、であれば縁がなかったと諦める他ない…そう考えていた所。
「うん?…ありゃ、しもた。ちょっと目立ちすぎたなァ」
気がつけば目の前には戦車率いる軍隊が…といってもメランからすればラジコンのように小さいが。
抜き足、差し足、忍び足と隠密を心がけていたつもりだったが、どうやら考え事にふけりすぎていたらしい。
「まぁ、この図体じゃあ遅かれ早かれ気付かれる思うとったけど」
ちょっと早すぎちゃう、と言いかけたその時に。
リリパットの軍隊は、メラン向かって攻撃を仕掛けていた。
小さな砲弾が大きなメランへと命中すると、思いの外威力が強かったのか大きくのけぞり、
ズズゥゥゥン…と地響きを立てて、まだ残っていた路上の自動車を下敷きにしながら、仰向けに倒されてしまう。
そこへすかさず精鋭ユーベルコード使い達が、ロープを使いメランの巨体を地面にへと縛り付けていく。
「くァ…油断してもうた…」
弱音を溢し、ぐったりとするメラン。どうやら砲撃が効いたようで、髪の毛のように細いロープを引きちぎる力も出ないらしい。
リリパット達は歓喜する。正体不明の巨大生命体を無力化し、更には捕獲までしたのだ!
前代未聞の快挙。誰しもが諸手を挙げて、この偉業に喜んでいた。
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「さっすが、ちょーっと撒いただけですぐ眠りよった」
スヤスヤと眠りこけるリリパット達を見下ろしながら、彼らに顔を近づけてメランはクスクスと笑う。
【夢の案内人(イン・ユア・ドリーム)】。メランがばら撒いた幻覚剤の粉末は、その場にいた全てのリリパット達を都合の良い夢へと誘った。
今頃は凱旋パレードでもしてる頃やろうか、等と考えながら、メランは無造作に眠るリリパットの一人を拾い上げる。
「さてさて~…っと、あったあった。これが此処のお宝やな」
小さな身ぐるみを指で摘んで剥がしては探し、リリパット達の『行者認定証』を各々から取り出していく。
その場にいた全員から相当な数を集めた――それでも人差し指の爪の上に全て収まる程度の量――メラン。
「んー、でもほんま、この国で何か儲け話できんかなぁ…?」
ひょいひょいと、眠るリリパットを誤って踏みつけないように飛び避けて、
メランは再び考えながらその場から去っていった。
大成功
🔵🔵🔵
菫宮・理緒
秘密にされてきた種族かぁ。
でも病気に弱いってことならそれはしかたないのかな?
ほんとはびっくりさせたりしたくないんだけど、事情が事情だから、ねー。
しかたない。ちょっとUMA扱いされてくるか!
病原菌対策は【Craobhoga an whirlwind】を使って、自分のまわりに空気の層を作って、撒かないように気をつけるね。
リリパットさんたちからの攻撃は【等価具現】で打ち消すだけにして、敵意がないことと意思疎通ができることを示そう。
お話聞いてもらえるようになったら、
ちょっと事情があって、湖を通してもらいたいこと、
それとわたしも行者であることを解ってもらって、行者認定証をもらえると嬉しいな。
トリテレイア・ゼロナイン
●防具改造で全身の装甲を滅菌処理を施しこれ以上ない程清潔に
(●環境耐性)
ある意味この身体を活かせる環境ですが、彼らにとって私は雲を衝く伝説の巨人。なんとか穏便に接触したいものです
センサーでの●情報収集で市街地などは避け、歩行の影響少ない場所を移動
リリパットのUCを●盾受けで防御しつつ●礼儀作法を心掛け話しかけ
私に敵意はありません
お話を聞いていただけますでしょうか?
UCによる●世界知識で分かりやすく此方の目的(群竜大陸探索)を●礼儀作法を交えて伝え
通過する為にこの地を訪れたこと
出来ればこの国の人々と友好的な関係を築きたいことを誠心誠意伝え彼らの敵意を無くします
ご協力に心から感謝いたします(一礼)
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リリパット国、辺境。
湖と陸、その境界線に当たる場所で、二人の猟兵とリリパットのユーベルコード使い達がぶつかり合っていた。
猟兵の一人は菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)。
もう一人はトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)。
トリテレイアは大盾と人間以上の頑健な鉄の巨体で、リリパット達のUCを受け止め、
菫宮は【等価具現(トウカグゲン)】にて、リリパット達のUCを等価存在で打ち消して、
しかしどちらも、決してリリパット達を傷つけようとはせず。ただ只管に耐えていく。
両者共に、友好を示すためにリリパット達との接触を自ら選んだのだった。
菫宮は手にしたワンドで風を操り空気の層を作り出し飛沫を防ぎ、トリテレイアに至っては防具から改造して完全な滅菌処理を行っている。
両者共に、感染への対策は万全。滅ぼすつもりなど、ましてや敵意自体リリパット達に持ち合わせていない。
ただ只管に耐え続けた末、リリパットのユーベルコード使い達も次第に疲弊し、そして相手していた巨人達の対応に疑問を投げかける。
何故、どうして、いやそもそも何者なのかと。
「これまでのご無礼お許しを。私達に敵意はありません」
礼儀正しく、物腰柔らかく。データ上の模倣言えど、最大限の誠心誠意を込めて。
トリテレイアは【理想/模倣の騎士(イミテーション・ナイト)】を使い、リリパット達へと対話を試みる。
「どうか、お話を聞いていただけますでしょうか?」
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「ほんとはびっくりさせたりしたくないんだけど、事情が事情だから、ねー。UMA扱いも仕方ないと割り切ってたよね」
秘密の種族、リリパット。その理由を知れば、外界の情報を遮断されていてもおかしくないと思っていた。
「まあでも、お話聞いてくれるようになって良かったよ」
菫宮は身を屈めて、出来るだけ彼らと同じ目線になりながら、彼らへと安堵の表情を見せる。
リリパット達は、申し訳ないことをしたと詫びるばかりだ。
それから菫宮、トリテレイアの二人はリリパット達へ外界についての、現在置かれている状況について話し始めた。
A&W、郡竜大陸、そして帝竜戦役。
自分達も『行者』である事、あなた達リリパットと友好的な関係を築きたい事。
先へ進むために、世界を救うために、この国を通らなければならない事。
必要な事を、彼らへと出来る限り話した。
リリパット達は最初怪訝な顔をしただろうが、それでも、世界の危機を理解できない程に無知では無かった。
リリパット達は約束するだろう。
世界を救う使命を持つ猟兵達を応援すると。
そして、その為に最大限の支援をすると。
その証に、あなた達へ『行者証明証』をリリパット達は送るだろう。
病原菌という問題は未だ残ってはいるが、それでも、一つの大きな障害を取り除けたには違いない。
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「ご協力に心から感謝いたします」
機械騎士はそう言うと、彼らにへと深い一礼を贈り、
声援贈るリリパット達の国を背に、菫宮、トリテレイア両名はカルデラ湖を渡っていく。
大成功
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