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帝竜戦役㉓〜オロチのパワーを見せつける為に

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #帝竜 #オロチ #群竜大陸



 群竜大陸、脳髄牧場。
 蠢く巨大脳髄で構成された大地に、邪悪なる帝竜の姿が……。

 ――ムシュ〜、もう来ちゃったか。相変わらず早いなぁ〜。

 一度、どこかで聞いたような口調をしたエメラルドの鱗を持ち、頭部にはどこかで見たことのある人影のようなものが見える。
 それもそのはず、かの竜の名はドクター・オロチ。
 スペースシップワールドで起こった銀河帝国攻略戦にもその名はあった。決して無関係ではないだろう。

 ――せっかく、記憶のバックアップを作っとけば『再孵化』でも記憶ソウシツにならずに済むって、ボクの体で証明したところなのに。ここで死んだら、脳髄で埋め尽くしたこの場所が無駄になっちゃうよ。

 記憶を伴って復活を行うというこの竜。
 再孵化という状況を利用しながら、何かを画策しているのは間違いない。

 ――念の為、再孵化完了後に、脳髄内に余ったボクの記憶は消しといたけど、アレがあったらオロチ軍団作れた筈なのに。これ作るのに何万匹殺したっけ。勿体無いなあ……。

 帝竜は改めて猟兵達を見下ろしてくる。

 ――どうにか、再孵化だけは万全な状態で「持ち帰り」たいんだけど、どうなるかなぁ。
 ――前回も、やられすぎたせいであんまり持ち帰れなかったし。

 しばらく、勝算について考えていたのだろうが、ドクターオロチは如何なる解を導き出したのだろうか。

 ――……ま、別にいいか。
 ――今のボクは帝竜だからね。

 帝竜ドクターオロチは、口から緑の粘液を放って攻撃してくる。
 また、水火闇光樹雷土の属性を操り、そのどれか1つの属性を持つ竜を呼び出して協力させたり、多数の属性エネルギー塊を放って攻撃を仕掛けてくる。
 これまでの帝竜とはまた異質な不気味さを感じさせる相手だ。
 出来る限り、この地で仕留めておきたいが……。

 ――『オロチのパワーを見せつけてやる!』とか、そういうシンプルな動機で戦おーっと。ムシュシュシュシュ……。

 その帝竜は不気味に笑いながら、猟兵達へと襲い掛かってくるのである。


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。

 アックス&ウィザーズ、戦争シナリオへの参加を願います。
 『帝竜戦役』、及びダンジョンマップについては以下のURLのページをご参照くださいませ。
(https://tw6.jp/custom_event/form/9?access_token=96bbdc8dfe6a2d72)

 こちらのシナリオは1章構成ボス戦シナリオ、帝竜ドクター・オロチの討伐を願います。
 帝竜ドクター・オロチは必ず先制攻撃してきますので、いかに防御して反撃するかといった『敵のユーベルコードへの対処法を編み出す』ことが重要です。
 敵のユーベルコードの対処法があれば、プレイングボーナスが付きますので、そちらを踏まえてプレイングを手掛けていただければと思います。

●執筆予定
 現状は19日夜以降の執筆を予定しています。19日朝8時半までにプレイングを頂けますと幸いです。その後はできる範囲で採用させていただきます。
 なお、断章執筆の予定はございません。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 ボス戦 『帝竜ドクター・オロチ』

POW   :    グリーン・ディザスター
【口から放射される緑の粘液】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    オロチ分体
【水火闇光樹雷土のうち1つの属性を持つ竜】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    オロチミサイル
レベル×5本の【水火闇光樹雷土の7つの】属性の【エネルギー塊】を放つ。
👑11
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ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
【WIZ】

「遠距離火力の戦いね。面白いじゃない。受けて立つわ」
左手に短剣【揺らぎ逸らす刃】、右手に拳銃【平和を作るモノ】。

敵のミサイルは見切りや武器受けで出来る限り回避。
もしよけきれなければオーラ防御、火炎耐性、電撃耐性、呪詛耐性、氷結耐性で可能な限り耐えて見せるわ。
凌ぎきれればこちらの番。

ユーベルコード【マルチプルバレット】。
レベル68×5=340本の【雷】属性の【銃弾】よ。
「ばら撒けるのはそちらだけじゃないわよ」
出来れば頭を狙い撃ちしたいわね。


アリス・セカンドカラー
やっぱり生きてたかー、こいつ。
私はエナジーを糧にするモノ。エネルギー塊なんてご馳走よね☆(捕食/略奪/吸収属性攻撃/魔力溜め)
と、ちょっと多いかしら?暴食の権能の封印を解く、大食いのリミッター解除。その上で余剰摂取分を全力魔法のオーラ防御に回して各種耐性の強化。
以前、あなたの装置で『大事なモノ』に土足で踏み込まれたの。だから、あなたを男の娘化させたオロチ総受け本(薄い本)を沢山描いたの。私の愛(狂気)に満ちた世界(料理)をたっぷり召し上がれ♡
こっちの巨大脳髄が実は本体だったり?ま、いいや、念のためにパラサイトテンタクルに捕食させるわ。
更に、石化属性攻撃の呪詛で念入りに止めをさしておきましょ。


レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
にゃぉ粘液りばーす…?樹属性(マタタビ)で狙われるのとどっちがいいんだろ?。

僕は呪いで子猫に変身し、髭感知で動きを見切り、くるりくるりと猫の身体能力とダンスで鍛えたバランス感覚でどんな態勢からでも呪いのオーラ防御を纏った四肢で攻撃や飛礫を受け流していくにゃん。
粘液を吐き出すタイミングに併せて大音量のミュージックエナジーを放出し、粘液を口の中に詰まらせたら反撃の【ブレイブ】。
体格差で増加した攻撃回数を3回分残して、あとは全て代償にオーラを限界突破の圧縮強化。ゃ、攻撃回数全代償で一撃必殺を狙ってもいいけど話に聞くオロチが相手なら保険にゃ。一死、二死、三死の3回攻撃にゃん。


フルール・ラファラン
この声を聞くと、ルーの何かが激しく震え立つの
これが、本能……倒さなきゃ

記憶のバックアップを取って再孵化……
それは自然のサイクル、輪廻転生に背いているのよ
そんな、ゲームみたいに、ルーの故郷を好きなようにはさせないのよっ!!

多数の属性エネルギー塊、その属性を見極めて
「この流れには……こうっ、なのよ!」
【エレメンタル・ファンタジア】で放たれた属性とは真逆の属性で相殺
ルーの攻撃はいつでも、全力魔法なのよ
Dr.オロチの攻撃ターンが終わったら、次はルーの番

A&Wに生きる全ての命のために……
「森よ、世界樹よ、ルーに……猟兵達に力を!」

【森の儀式】は外れても大丈夫。何度でも放つのよ


レクス・マグヌス
【心情】
スペースシップワールドにいた奴と同一なのか?
あるいは、上位の存在に使われる部下だったのか

いや、答えは戦わなければ分からないな
今は一刻も早く帝竜を倒す時だ

【戦術】
「オーラ防御」「属性攻撃」で相反する属性をぶつけて防御する
「敵を盾にする」「催眠術」「残像」で攻撃回数の多いミサイル攻撃を回避する
「生命力吸収」で自信の消耗を抑えて攻撃のチャンスを狙う

敵のミサイルの隙間を縫って、騎士を召喚して攻撃を行わせる

「答えろ、ドクターオロチ。お前たちオブリビオンは不滅だとでもいうのか?」

たとえ正体が何であろうと、これ以上お前たちにこの大地を汚させはしない
お前には我が災厄の力を見せてやる!


チェリカ・ロンド
【ファランビー】!

きもっ!脳みその大地踏みたくないし、飛んどこ……【空中浮遊】【空中戦】
ドクター・オロチ、またしばき倒されに来るなんて、しゅしょーな心がけね!
ただで帰れると思わないでよ!覚悟しなさい!

敵の粘液は、ロランと協力して防御!
私は氷【属性攻撃】の【オーラ防御】で防ぎつつ、同じ属性の【衝撃波】をぶっ放して粘液を凍らせるわ!
触ったらヤバそうな粘液も、凍らせた上にロランの石化まで合わされば、もうこっちのもんよ!ハロ、やっちゃえー!

私はハロの援護よ。オロチが粘液を吐き出したら、相殺する形で【全力魔法】の【追撃チェリカ砲】!粘液を吹っ飛ばすわよ!

何度でも私たちがぶっ倒して、骸の海に沈めてやるわ!


ロラン・ヒュッテンブレナー
合言葉は【ファランビー】!なの

うわぁ、ここ、ひどい場所なの
重力魔術で【空中浮遊】しとこ
帝竜の額の人の、趣味?

ああいうのは、きっと普通の事はしてこないから…
まずは相手を知らないとね
二人を守る様に
粘液を石化の魔術【オーラ防御】で受け止めて【ハッキング】
解析して【情報収集】なの
相手の特徴もよく見て【学習力】
その後は魔術で二人を援護なの

UCの呪文と共に魔力を通して情報共有なの
【全力魔法】で接触したものに土【属性攻撃】の石化効果を付与する魔力の鎧を二人に
ぼくの創り出した鎧【オーラ防御】は簡単には破れないよ
あとは分析結果を元に二人に指示を出して勝利に導くの

また会いそうな気がするけど、とりあえず、バイバイ


ハロ・シエラ
【ファランビー】!

こんな所にも現れましたか、ドクター・オロチ。
今なら私でも、この戦いの役に立てるかもしれません。
ましてやこの三人なら、必ず。

粘液に関してはチェリカさんとロランさんが動きを鈍らせてくれます。
私は粘液の動きを【見切り】ながら回避し、ある程度固まるのを待ちます。
自分でも氷の【属性攻撃】で粘液を固めながら、それを足場にして【ダッシュ】しましょう。
口から吐いているのなら頭に近づけるはず。
足場の悪さは【地形耐性】でカバーします。
なるべく近付いたら【第六感】でタイミングを計ってそこから【ジャンプ】し、ユーベルコードで一気に斬り下げます。
体まで粘液だとしても斬って見せます、その脳髄の地面ごと!


ラモート・レーパー
「狩とはいえこれは軍人じみてて嫌ね」
 武器の関係上お姉さんの姿で戦うわ。
装備【常夜の世界】で戦場を夜に変える。
HE製の催涙弾、スタングレネード、シュールストレミングを使って敵の視覚、聴覚、嗅覚を封じる。シュールストレミングは粘液飛ばしてきたときに缶ごと投げつけて防ぐのが目的。加えて殺気による囮で第六感にも対抗する。
 攻撃は黒剣を変化させたポンプアクションライフルによる麻酔弾。普段から真夜中で狩りをしてるから夜目が利くしスコープもいらない。数発毎に逃げ回るけど。
 UCは無詠唱で普通の呼吸で静かにばら撒く。病魔は狂犬病をアレンジした狂竜病。
「猟兵って意味なら間違ってはいないよね……狩人で兵士だし」


大神・零児
前世の記憶っつーのか?
悪夢の内容は少しだが覚えてんだ
して
今度は『龍脈』の力か
その見た目も攻撃方も悪夢のまま
違うのは頭のお前だ

対策
リミッター解除済のC-BAに騎乗し各種センサーと戦闘知識、第六感、野性の勘で攻撃の軌道やわずかな事前動作等を情報収集
運転と操縦技術を駆使して残像を使い収集した情報も使って回避

回避不能な攻撃
鮮血の氣を妖刀『魂喰』に纏わせ、念動力も加えたなぎ払いで衝撃波にオーラ防御をのせて乱れ撃ちのように飛ばし何度も吹き飛ばす

時間稼ぎができたら一瞬の隙をつき咄嗟の一撃による早業で鮮血の氣のオーラ防御とUCを融合させて纏い余波で発生するゴーストウルフと共に突進して蹂躙する

アドリブ共闘可


薙沢・歌織
SSWのドクター・オロチは私が猟兵になる前に倒されたと聞いていましたが、もう復活したなんて…
ヴァルギリオスの下までもう少し。あなたを倒し、私は進みます!

7属性のミサイルは【第六感・学習力・ダッシュ】で軌道の癖を読んで回避。避けきれない分は【地霊盾】の各種属性耐性と【盾受け・オーラ防御】で防ぎ、その間に【高速詠唱・ランスチャージ】でUC詠唱を仕込みます。

反撃はUC【常闇の悲槍】。【全力魔法・誘導弾】の力を乗せ、ルナティックオーブの闇【属性攻撃】で増幅し、結晶の中のドクター本体めがけて連射!
更に精霊銃の光【属性攻撃】の【スナイパー】狙撃で追撃。相反属性攻撃で生じるエネルギーを受け、散りなさい!




 群竜大陸を進む猟兵達が次にたどり着いたのは、非常に悪趣味とも思える場所。
 蠢く巨大脳髄で構成された不気味な領域だ。
「合言葉は、「「【ファランビー】!」」なの!」
 そこにやってきたチーム【ファランビー】の3人が元気に叫ぶ。
「うわぁ、ここ、ひどい場所なの」
 狼の耳と尻尾を生やし、両手も獣のそれとなっている人狼少年、ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)は周囲の見た目に嫌悪感を抱き、重力魔術で【空中浮遊】する。
「きもっ! 脳みその大地踏みたくないし、飛んどこ……」
 同じく、紫の長い髪をツインテールにしたチェリカ・ロンド(聖なる光のバーゲンセール・f05395)も顔を引きつらせ、【宙に浮かぶ】。
 なお、黒い軍服に身を包むハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)だけは足場の悪さを【地形耐性】で補いつつ立ち回る構えだ。
「帝竜の額の人の、趣味?」
 ロランの視線の先にいるのは、エメラルド色の鱗に身を包む帝竜ドクター・オロチ。
 その頭の上にいる水晶に覆われた人影を注視し、無邪気さと妖艶さを同居させた少女、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)が一言。
「やっぱり生きてたかー、こいつ」
 ――ムシュ~。もう来ちゃったか。相変わらず早いなぁ~。
 向こうは猟兵達のことを覚えているらしいが、猟兵達にもデジャヴのような感覚があるらしく。
「この声を聞くと、ルーの何かが激しく震え立つの」
 自然のままに生きる金髪碧眼のエルフの少女、フルール・ラファラン(森に住まう人・f00467)は目の前の竜の力を肌で感じて。
「これが、本能……倒さなきゃ」
 猟兵として感じるその感覚。世界に存在しているこの状況を許してはならない相手だとフルールは知覚していたのだろう。
「前世の記憶っつーのか? 悪夢の内容は少しだが、覚えてんだ」
 黒い毛並みの人狼、大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は、目の前の相手に見せつけられた何かが脳裏に去来していたようだ。
 そして、今回、ドクター・オロチが使う力は『龍脈』の力であり、その見た目、攻撃方法も悪夢のままだと零児は言う。
「違うのは頭のお前だ」
 右目を通る傷が顔に刻まれた清楚な身なりをした少年、レクス・マグヌス(嵐をもたらすもの・f07818)もまた竜の上にある人影を確認して。
 ――ムシュシュシュシュ……。
 そこに生えているのは、銀河帝国攻略戦で姿を見せたドクター・オロチそのものにも見える。
「スペースシップワールドにいた奴と同一なのか? あるいは、上位の存在に使われる部下だったのか」
 しばし、レクスは思い悩むが、敵対する帝竜が攻撃態勢をとっており、迎撃せねばこちらがやられてしまう。
「いや、答えは戦わなければ分からないな」
 今は一刻も早く帝竜を倒すべき。レクスは全身に【オーラ】を纏って敵の先制攻撃に対する迎撃態勢を整える。
「スペースシップワールドのドクター・オロチは私が猟兵になる前に倒されたと聞いていましたが、もう復活したなんて……」
 黒い長髪の女学生騎士、薙沢・歌織(聖痕宿す魔法学園生・f26562)は『風翠槍シナツヒコ』と『地霊盾』を手にして。
「ヴァルギリオスの下までもう少し。あなたを倒し、私は進みます!」
 身構える歌織が敵の出方を窺っていると、笑っていた帝竜が動き出す。
 ――……ま、別にいいか。
 ――今のボクは帝竜だからね。
 しばらく、ドクター・オロチは何かを考えていたらしい。
 そこで、【ファランビー】の3人が意気込みを見せて。
「こんな所にも現れましたか、ドクター・オロチ」
 猟兵としての活動開始時、銀河帝国攻略戦が起こっていた頃であったハロ。
 当時は上手く活動できないと感じることもあったようだが……。
「今なら私でも、この戦いの役に立てるかもしれません。ましてやこの3人なら、必ず」
 同行している2人は実に頼もしいチームメイトだ。
「ああいうのは、きっと普通の事はしてこないから……。まずは相手を知らないとね」
 ロランが冷静な態度で仲間達へと告げると、チェリカがビシッと相手を指差して。
「ドクター・オロチ、またしばき倒されに来るなんて、しゅしょーな心がけね!」
 空中で大きく胸を張る彼女は魔剣『ルーンソード改』を握り、全身に聖なる光のオーラ『光気』を纏って。
「ただで帰れると思わないでよ! 覚悟しなさい!」
 意気揚々と立ち向かうメンバーが多い中、当のドクター・オロチは不気味な笑いを上げたままで。
 ――『オロチのパワーを見せつけてやる!』とか、そういうシンプルな動機で戦おーっと。ムシュシュシュシュ……。
 マイペースなノリで、帝竜は自らの前方へとエネルギー塊を形作っていくのである。


 帝竜ドクター・オロチが放ってくるのは、水火闇光樹雷土7属性のエネルギー塊。
 多数形にしたそれらを帝竜は一気に放出し、猟兵達に叩き込もうとしてくる。
 それを見ていたのは、左手に短剣『揺らぎ逸らす刃』、右手に拳銃『平和を作るモノ』を握る金髪ヤドリガミ、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)だ。
「遠距離火力の戦いね。面白いじゃない。受けて立つわ」
 ヴィオレッタは不敵に笑って飛び出す。
 飛んでくるエネルギー塊をヴィオレッタは【見切り】、【両手の短剣と銃で受け止め】、できる限り回避に当たる。
 だが、それらはかなりの数。
 ヴィオレッタも全てを避けるとはいかず、身体を【オーラ】で纏って受け止めることもしばしば。
 【火炎】、【電撃】、【呪詛】、【氷結】。
 持ち前の耐性をフル活用させたヴィオレッタは、弾幕のように展開されるエネルギー塊をじっとこらえる。
 基本的には、防戦一方で耐える猟兵が多い。
 身構えるフルールは、先程のドクター・オロチの呟きを思い返す。
『――記憶のバックアップを作っとけば『再孵化』でも記憶ソウシツにならずに済むって、ボクの体で証明したところなのに……』
 独り言として、目の前の帝竜は確かにそう言った。
「記憶のバックアップを取って再孵化……それは自然のサイクル、輪廻転生に背いているのよ」
 前方のドクター・オロチへとフルールは叫びかけ、『エレメンタル・ロッド』を手にして。
「そんな、ゲームみたいに、ルーの故郷を好きなようにはさせないのよっ!!」
 フルールが展開するユーベルコードは、【エレメンタル・ファンタジア】。
 飛んでくるエネルギー塊の属性を見極めながら、個別に真逆属性の一撃を放つ。
「この流れには……こうっ、なのよ!」
 火のエネルギーには氷の津波で。雷のエネルギーには土の雨を降らして。フルールは【全力】で相殺を試みる。
「ルーの攻撃はいつでも、全力魔法なのよ」
 全身を【オーラ】で包んで防御態勢をとるレクスもまた、エネルギー弾を相殺することで帝竜の先制攻撃に耐える。
 彼は『ルーンの刻まれた杖』からオーラを使った【属性弾】をぶつけ、【残像】を使いながらエネルギー塊を回避する。
 歌織もドクター・オロチが放ってくる7属性のエネルギー塊に対し、【第六感】、【学習力】を活かして軌道の癖を読み、【ダッシュ】で回避を行う。
 やはり、歌織もその全てを躱すことはできなかったようで、構えていた【『地霊盾』で受け止め】つつ、【オーラ防御】でダメージを軽減と【火炎】、【氷結】、【激痛】などの耐性でしばらくは凌ぐ。
「常闇の深淵より出でし暗黒の槍よ……」
 同時に、歌織はいつでも攻撃に転じられるようと、【高速詠唱】を行っていた。
 一方で、飛んでくるエネルギー塊群に眼の色を輝かせる者も。
「私はエナジーを糧にするモノ」
 アリスはどれから食べようかと考えるが、この場の猟兵の頭数で数を割り振ってなお多い。
 とりあえず、アリスは【大食い】の【リミッターを解除】し、暴食の権能の封印を解く。
「エネルギー塊なんてご馳走よね☆」
 高い【捕食】、【略奪】能力を中心に、アリスはそれらのエネルギー弾を【吸収】の【属性攻撃】によって自らの糧として取り込んでいく。
 とはいえ、すぐに自分の許容量を超えてしまう為、アリスは余剰接種分を【全力魔法】の【オーラ防御】として、他メンバー同様に各種の耐性を活かしながら、反撃と為にと【魔力を溜めていく】のである。

 ――ムシュシュ、これなら、どうかなぁ。
 別方向の猟兵達に向け、帝竜ドクター・オロチは口から緑色の粘液を飛ばしてくる。
 それは命中すれば大規模な破壊を巻き起こす。下手な体勢で受けてしまえば一巻の終わりだ。
「にゃぉ、粘液りばーす……?」
 薄緑色の羽を生やすフェアリーのレフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)が首を傾げる。
 別方向の猟兵達は属性エネルギー塊を受けていたが、中には樹属性のものもあった。
 マタタビなども含まれており、動きを止められるのをどちらが良いのだろうとしばしレフティは考える。
 頻度としては、7分の1以下。エネルギー塊を耐えられるかは立ち回り次第ではあったが、レフティは敢えて粘液の対処へと回る。
 彼は呪いによって子猫へと変身し、髭感知で粘液の動きを【見切る】。
 猫の身体能力と【ダンス】で鍛えたバランス感覚で、レフティはくるりくるりと周囲を舞う。
 どんな態勢からも、彼は呪いの【オーラ防御】を纏った四肢で飛んでくる粘液や破壊に伴う飛礫を受け流していく。
 その近場には、ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)の姿がある。
 普段、幼女形態で行動することも多いラモートだが、今回はスタイルの良い成人女性の姿を取って戦いに臨む。
 彼女は紋章『常夜の世界』の力で、戦場を夜に変えていく。
「狩とはいえ、これは軍人じみてて嫌ね」
 ラモートがそうぼやいていたのは、ヒーローズアース製の催涙弾、スタングレネードといった武装で固めていたからだろう。
 それらを帝竜目がけて投げつけ、ラモートは相手の視覚、聴覚を封じようとする。
 帝竜の感覚を封じるよう立ち回り、高い【殺気】技能を囮としてラモートは相手のかく乱をはかっていた。
 また、彼女が変わり種の武器として用意していたのは、シュールストレミング。
 某世界におけるスウェーデン製の塩漬けのニシンの缶詰だが、くさややドリアン以上の激臭を放つと言えば、おわかりいただけるだろうか。
 とはいえ、オブリビオン相手ではそれでも、一時しのぎ程度にしかならない。
 ――ムシュシュシュシュ。
 空中で粘液を使い、シュールストレミングを破壊しつくしていくドクター・オロチ。
 破壊の対象は臭いも含むらしく、徹底的に粘液を飛ばして破壊に当たっていたらしい。

 仲間の奇策で助けられていた零児ではあるが、その反面、人狼として鼻の利く彼には少しばかりシュールストレミングの臭いがきつすぎたようである。
「ぐうっ……!」
 零児は【リミッター解除】済みのバイク『C-BA Mk=5』に【騎乗】し、戦場を走り回る。
 気を取り直し、零児は各種センサーと持ち前の技能、【戦闘知識】、【第六感】、【野生の勘】で帝竜の僅かな動きも見逃さずに【情報収集】して対処に当たる。
 自らにも緑色の粘液は放たれてきており、零児は【見事なハンドル操作】と【残像】によって、当たらぬようにと移動していく。
 ただ、戦場では思わず攻撃が危険を及ぼすこともある。
 回避した先にも別の粘液が放たれていたことを確認した零児は妖刀『魂喰』に『鮮血の氣』を巡らせてから一閃させる。
 【念動力】を加えた【なぎ払い】から放たれた【衝撃波】がその粘液を真っ二つに切り裂き、空中で破裂させた。
 態勢を整えるまではと零児はしばし【オーラ】ものせて衝撃波を【乱れ撃ち】、何度も粘液を【吹き飛ばしていく】。

 飛んでくる粘液については、【ファランビー】のロランも空中に浮かんだまま対処を行う。
 チームメイトの2人を守るような態勢で、ロランは石化の魔術【オーラ】で受け止めつつ、【ハッキング】を行う。
「しっかりと解析するの」
 攻勢に出るまでには、粘液だけでなく帝竜自身の特徴もしっかりと見定めようと【学習力】を働かせていた。
 なお、宙を飛ぶチェリカはロランに協力するような態勢で防御を行い、仲間を守る。
 触れた物体を破壊してしまう粘液を、チェリカは【氷属性】の【オーラ防御】で被弾による破壊を防ぎつつ、同じ氷属性の【衝撃波】をぶっ放して粘液を凍らせていく。
「凍らせた上にロランの石化まで合わされば、もうこっちのもんよ!」
 地上のハロも頭上の2人にしばし守られながらも、粘液の動きを【見切って】回避する。
 自らも【氷属性】の魔力を発して粘液を固めながら、彼女はそれを足場にすることで、不安定な足場を【地形耐性】でカバーしつつ【ダッシュ】することに。
「口から吐いているのなら頭に近づけるはず」
 ハロは頭上の2人と共に移動しながら、帝竜ドクター・オロチへと近づいていくのである。


 ――フシュシュシュ。
 帝竜ドクター・オロチの頭上にいる人型は、不気味な笑いを繰り返す。
 エメラルド色の鱗の帝竜はエネルギー塊と粘液を飛ばし、遠距離戦主体で攻撃を行ってくる。
 ただ、周囲を夜として薄暗くしたラモートが敵の視覚、聴覚を可能な限り阻害し、仲間達の防御、回避を幾分か助けていた。
 彼女はさらに、『黒剣』をポンプアクションライフルに変化させ、麻酔弾を発射して動きを止めようとする。
 普段から真夜中で狩りをしているラモートだ。夜目も聞く上スコープもいらないと判断して発砲を続ける。
 とはいえ、帝竜はラモートが行った目晦ましなどの手段にあっさりと対処し、狙いを定めて粘液を飛ばしてくる。
 この為、ラモートは麻酔弾を数発撃つごとに逃げ回り、ユーベルコードを使う。
 息をするように、彼女がばら撒いていくのは狂犬病をアレンジした狂竜病である。
「猟兵って意味なら間違ってはいないよね……狩人で兵士だし」
 厄介な病魔だと感じたドクター・オロチは、そういえばともう一つユーベルコードを使う。
 ――おっと、こいつを忘れてたよ。
 先制攻撃には使用はしなかったものの、敵は猟兵達が近づいてくるのを察し、自らの分体を呼び出す。
 近距離での防御用にと配備していた光属性を持つ分体には、レクスが迫る。
「ちょっとその身体、借りようか」
 手頃な遮蔽物になりそうだとレクスは【催眠術】を使う。
 僅かに惑わした【分体を盾とする】ことで、エネルギー塊の回避に当たっていたのだ。
 しかしながら、分体でも帝竜に違いはなく、すぐにレクスへと本体同様にエネルギー塊と粘液を発してくる。
 レクスはそいつを『災厄』の名を持つ魔剣で切り裂き、【生命力を奪いつつ】攻撃に出るチャンスを窺っていた。

 そうしている間にも、初撃を凌いだメンバー達が攻勢に転じていく。
 ヴィオレッタは回転式拳銃『平和を作るモノ』にユーベルコード【マルチプルバレット】に【雷属性】の銃弾を込めて引き金を引いていく。
「ばら撒けるのはそちらだけじゃないわよ」
 現れた邪魔な分体を巻き込むように、ヴィオレッタは300以上もの弾丸を放つ。
 同時に、ヴィオレッタは相手の頭を狙い撃ちするが、帝竜も両腕でそれらの弾丸を防ぎ、被害を軽減しようとする。
 ヴィオレッタに続くフルールもまた、自分の分だと詠唱を始めて。
「森よ、世界樹よ、ルーに……猟兵達に力を!」
 【森の儀式】によって召喚された小さな森の世界樹が帝竜へと飛ぶ。
 命中すれば、世界樹はそこに根を深く張り巡らせ、帝竜を浄化しようとするのだ。
「アックス&ウィザーズに生きる全ての命のために……」
 フルールはなおも【森の儀式】を放ち続ける。
 煩わしさを覚える帝竜がそれらを払いのけようとするが、地面に落下すれば、小さく清らかな森となり、戦う猟兵達の力を高めていくことに繋がる。
 それはそれで、フルールの思惑通り。
 世界樹の力を受けて力を高めた歌織は詠唱を完了していて。
 『ルナティックオーブ』の力で【闇属性】を増幅させた360本もの暗黒の槍を、歌織は【全力】で発射する。
「仇なす敵を無慈悲に貫け!」
 反撃として放たれた【常闇の悲槍】に歌織は【追尾性能】をつけ、帝竜の頭の上、本体と思われるドクター目がけて【ランスチャージ】の技能も伴わせて連射していく。
 それだけではなく、歌織はさらに『精霊銃フュルギア・改式』で【光属性】の【銃撃】によって追撃する。
「相反属性攻撃で生じるエネルギーを受け、散りなさい!」
 闇と光の反発が生み出す力が帝竜の体を、ドクター・オロチの体を傷つけていく。
 ――ムシュシュシュシュ……。
 確かに、その体に傷を与えているのは間違いない。
 でも、相手もオブリビオンであり、また復活するということを自認しているからだろうか、余裕ある笑いを崩そうとすらしない。
 各猟兵があちらこちらで攻撃を仕掛けていることもあり、レフティも接敵できていたようだ。
 仲間が頭を狙っていたこともあり、レフティもまた頭を狙うのだが、こちらへと帝竜が粘液を吐き出してくる。
 彼はそのタイミングに合わせ、大音量の『ミュージックエナジー』を放出して。
「!!??」
 帝竜の身体に突然異変が起こる。どうやら、粘液を竜の口の中に詰まらせてしまったらしい。
 だが、ドクター・オロチは口内で粘液同士をぶつからせて破裂させる。
 ――ムシュシュ! 死ぬかと思ったよ。
 追撃をかけようとしたレフティも、これには攻撃を控えざるを得ない。
 ドクター・オロチはなおもエネルギー塊を発してくるが、レクスがその間隙を縫って召喚した嵐の騎士と妖剣の下僕に帝竜の身体へと斬り込ませていく。
「答えろ、ドクター・オロチ。お前たちオブリビオンは不滅だとでもいうのか?」
 召喚した騎士達に戦わせる間、交戦できぬレクスが相手に問いかける。
 ――ムシュシュ。どうだろうねぇ。
 しかし、ドクター・オロチは質問をはぐらかす。
「たとえ正体が何であろうと、これ以上お前たちにこの大地を汚させはしない」
 どのみち、まともに答える気はないだろうと考えていたレクスはなおも叫びかけて。
「お前には我が災厄の力を見せてやる!」
 騎士と妖剣を同時に襲い掛からせ、レクスは傷つく帝竜を追い詰めようとする。
 仲間へと注意が向いているうちに、零児が【咄嗟の一撃】としてユーベルコードを使って。
「人狼……メガリス……破壊……い駆ゾ!」
 【早業】で炎の破壊エネルギー体【フェンリル】と『鮮血の氣』の【オーラ防御】を融合させて纏った零児。
 帝竜目がけて突進する彼はその巨体をも後退させていく。
 さらに、余波として発生した無数の炎体のゴーストウルフ達が一斉に帝竜へと襲い掛かり、その体を蹂躙していく。
 ――ムシュッ!?
 頭の周囲にかなりの傷が入り、人影もかなり傷ついて体液を流している。
 追い込まれているはずのドクター・オロチだが、その態度に焦りも悲壮感も感じられない。
「以前、あなたの装置で『大事なモノ』に土足で踏み込まれたの」
 そんな相手に、アリスが話しかける。
 小悪魔的な笑みを浮かべるアリスだが、よほど神経に触っていたらしい。
「だから、あなたを男の娘化させたオロチ総受けの薄い本を沢山描いたの」
 薄い本、いわゆる同人誌である。
 ――ムシュシュッ!?
 アリス曰く、自身の愛に満ちた世界。
 実際は、狂気に彩られた彼女特製の料理とでもいうべきモノだ。
「たっぷり召し上がれ♡」
 緻密な計画を練っていたドクター・オロチも弱ってきていたところに仕掛けられる精神攻撃には堪えてしまっていたようだ。
 ドクター・オロチがトリップする間、アリスは周囲の巨大脳髄に視線を移す。
「こっちの巨大脳髄が実は本体だったり? ま、いいや、念のために」
 アリスは共生するバイオモンスター『パラサイトテンタクル』をけしかけ、周囲を食らいつかせていく。
 さらに、【石化属性】の呪詛を飛ばし、念入りに動きを止めてしまう。
 また、その機を利用して【ファランビー】のメンバー達が一気に仕掛ける。
 巨竜を倒せば、人型もいなくなる可能性は高いが、できれば猟兵の手でとどめを刺して蘇らないようにしてしまいたいところ。
「ぼくの声を聴いて」
 ロランは瞳を閉じ、呪文をそらんじる。
「心に勇気を、手に理想を、一歩踏み出す決断を。それが、運命を変える力なの。意志を力に変える奇跡を信じて」
 【全力】で組み上げた彼の術によって、チェリカとハロの身体に【オーラ】で包んだ魔力の鎧を纏わせる。
「ぼくの創り出した鎧は簡単には破れないよ」
 それだけではなく、ロランは着用者の鎧へと接触した者に【土属性攻撃】によって石化させる効果も付与していた。
「やっぱり、あの頭の上の人影を倒すべきなの」
 水晶に覆われた人型は巨躯の竜と感覚を同じくしているらしいと、ロランは先程粘液を喉に詰まらせたときに確認していた。
「2人とも、お願いするの!」
 ロランの指示を受け、ハロがメインで攻撃を、チェリカがその援護に回る。
 ――ムシュシュ、まだやられてないよ。
 大きく首を振るドクター・オロチはすぐさま、竜の口から粘液を飛ばそうとしてくる。
「粘液を吹っ飛ばすわよ!」
 それを、【全力】で魔法を組み上げたチェリカが迎撃し、粘液ごと自身の名前の付けた【チェリカ砲】で吹っ飛ばしていく。
 魔力砲で相手を牽制したチェリカはハロの方を振り返って。
「ハロ、やっちゃえー!」
 大きく頷く彼女は【直感】で好機と判断し、外れた粘液を凍らせてから高く【ジャンプ】する。
「斬って見せます、その脳髄の地面ごと!」
 ハロはほぼ全ての体力、魔力を代償とし、レイピア『リトルフォックス』を巨大に変形させていく。
「ちぇえすとぉおぉおぉおぉぉぉぉ!」
 その巨体を地面ごと裂いていく強烈なる一撃。
 ただ、頭上の水晶部分はドクター・オロチが反らしており、まだ砕けてはいない。
「今の内にゃ。……一会の冒険譚 それは我らの雄飛を斯くも誘う それは壮美にして峻厳なる竜 今ここに子猫の勇者は哮る――」
 詠唱を行うレフティはこの場にいる個々の仲間と帝竜の体格差を力に変える。
 飛躍的に増やす攻撃回数だが、彼はたった3回を残して全て代償としてオーラを限界突破して圧縮強化する。
(「攻撃回数全代償で一撃必殺を狙ってもいいけど、話に聞くオロチが相手なら保険にゃ」)
 その一撃に全力を尽くし、反撃で倒されてはたまらない。
 レフティは鋭い自らの『猫の爪』で一死、二死と多段攻撃を繰り出して。
「もう一撃にゃん」
 三段目、三死を浴びせかけたことで、二つに割れていた帝竜の身体が崩れ始める。
 ――ムシュ~、今回もダメだったかぁ。
 諦めの溜息をついたドクター・オロチはどろりと溶けるように全身を粘液と化し、消えてなくなっていく。
 周囲の脳髄もアリスが石化させ、さらにハロが切り裂いたことで脈動は止まっているが……。
 再び動き出さないことを願うばかりである。
「また会いそうな気がするけど、とりあえず、バイバイ」
「何度でも私たちがぶっ倒して、骸の海に沈めてやるわ!」
 手を振るロランと、これ見よがしに胸を張るチェリカ。
 チームメイトを微笑ましげに見つめつつ、ハロも新たな戦地を目指すべく、この場の猟兵達と共に脳髄牧場を後にしていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月21日


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト