帝竜戦役⑤~可愛い物が大好きで何が悪い!!
●三日月兎
群竜大陸、その中央から僅かに下にある巨大な竪穴。
嘗ての勇者とヴァルギリオスの決戦の地にして今なお嘗ての戦いの熾烈さが見て取れる痕跡が残る場所。
其処はヴァルギリオスとの決戦において相打ちとなり果てた幾千もの勇者達の装備が遺され彼等の墓標となっていた。
周囲を過酷な環境に囲まれた此の地に誰かがやってくる事も難しく、本来なら静謐に包まれていた此の地に常ならぬ轟音が立っていた。
「ん~、転がってる武器を使ったボウリングも飽きましたね~。
お人形に変えられる子もいないしレンカは退屈です。
一応、一時的にお人形に変えれる依り代もあるけど無駄遣いしたらヴァルギリオス様に怒られちゃいますからね~♪」
そう星型の魔法弾を剣に向けて放ちながらつぶやくのは星の飾りがついた三角帽子とローブに身を包み三日月型の装飾がついた杖を持つたれ耳の黒兎。
「やっぱり、早く猟兵さん達が来てほしいのですよ。
レンカは愚者だから一杯悪戯して苦しめてやるのです。
お人形に変えて仲間と戦わせるのも楽しそうです☆
もっぐもぐとドラゴンさんの腕で食べちゃうのもよさそうです☾」
そうやって、どう猟兵を苦しめようと考えていた黒兎、ミカヅキ・レンカを遠く離れて見つめる擦り切れた魂の残滓が一つ。
「くっ!俺達の眠る場所であんな悪行を行おうとするとは……嘗ての俺ならば魔法は防ぎきり捕まえる事が出来ただろうに、俺は何て無力なんだ…!」
背丈は凡そ2m程か、戦いの中で負っただろう幾つもの古傷が浮かぶ其のはち切れん程の筋肉は圧巻で、特に腕は非常に太くレンカの腰の二倍位は行くだろうか、という凄まじさだ。
残滓であっても其の圧倒的な威圧感は凄まじく、其の鋭い眼光で彼はレンカを見据える。
「あんなに可愛いのに、何て悪辣さだ。
俺が母さんに貰った兎のイルマや俺の最高傑作、シバイヌのリネンすら凌ぐ程のモフモフっぷりで可愛いのにな――――っ!」
モフりたい!モフモフしたい!その想いを隠そうとせず、勇者、クッレルヴォはそう叫ぶのであった。
●グリモアベース
「という訳で、ちょっと自分では似合わないと思ってるけど大好きな事なり可愛い物やモフモフとした物への愛なりを叫んできてほしいんだなー」
何がという訳なのか、という事を言い出したのは柴犬を連れたシャーマンズゴーストの水貝・雁之助。
彼は自分の予知した光景、敵が魔法を使う相手である事、其処にいる勇者、クッレルヴォが協力してくれた場合、敵の魔法の威力を半減させる事が出来る事、その為には勇者に共感して貰った方が良い事を説明。
「で、此の勇者さん、クッレルヴォさんっていうんだけど筋骨隆々なバーバリアンさんでねー。
何でもぬいぐるみとかフェアリーとか可愛い物が大好きだったらしいんだけど、自分は似合わないからと其の事は生前親しい人以外には隠してたらしいんだよねー」
僕個人としては好きなんだし堂々と貫いた方が良いと思うけど、色々と言ってくる人もいるだろうし難しいよねーと苦笑いを浮かべつつ雁之助は説明を続ける。
「まあ、その関係でクッレルヴォさんに共感して貰うにはさっき言った通り、モフモフや可愛い物への気持ちとか自分では似合わないと思ってるけど好きな事とかを言うと共感して貰いやすい感じかな?
まあ、好きな物への愛を語るだけでもどうにかなるかもだけど」
其の辺の判断は皆にお任せするんだなー、と言いつつ次に敵について細かい説明を始める。
「敵はミカヅキ・レンカ。魔法使い風の服装に身を包んだたれ耳の黒兎の子で可愛い見た目だけど油断は禁物。
其の時の気分次第で時にはドラゴンの様に凶悪な殺戮なんかもするらしいんだなー。
星型の魔法弾の他に体をドラゴンの頭部に変えたり倒れた人を人形に変えて操ったりと中々厄介な相手だね」
とはいえ、其れも勇者の協力を得られれば大体防ぐ事も可能な物。
勝利を掴むのは難しくはないだろう。
「今回の戦争は色々と大変な事が多いけど、皆で勝利を掴んで帰ってくるためにも頑張ってきてほしいんだなー」
そう言うと雁之助は猟兵達を送り出すのだった。
久渓洞
初めまして、或いはこんにちは九渓洞です。
今回の依頼は帝竜戦役の物となります。
駆け出しではありますが、どうか宜しくお願いします。
●プレイングボーナス……勇者の残留思念と心を通わせ、そのパワーを借りる事。
今回の場合は可愛い物やモフモフ、大好きな物への愛を語る、となります。
モフモフや可愛い物以外の場合、自分には似合わないと思っているものだとより共感を得られるでしょう。
●この戦場で手に入れられる財宝
宝物「魂晶石」……かつての激しい戦いの余波で生まれた、高純度の魔力結晶体。1個につき金貨600枚(600万円)の価値。
第1章 ボス戦
『ミカヅキ・レンカ』
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POW : レンカと遊びましょ♪
【ダメージの無い星型の魔法弾】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD : もっぐもぐ!
自身の身体部位ひとつを【ドラゴン】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ : レンカのお人形!
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【うさぎのお人形】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11
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ベール・ヌイ
『無音鈴』を使った「ダンス」の舞を【それいけ!もふもふ探検隊】の小動物達と踊り、奉納します
ヌイも普段隠してる耳としっぽをだして舞いましょう
もふもふは、見てると優しい気持ちになって、一緒に寝ると、ぽかぽかで暖かくて、好き
【護理雷招来】で護理雷を召喚
もふもふ達みんなで護理雷と勇者を「鼓舞」
護理雷は鼓舞と勇者の力を借りて、突撃し、「激痛耐性」で強引に突撃してレンカへ電撃つきのラリアットを放ちます
アドリブ等歓迎です
ジウ・ココドコ
……分かる。分かるよ、その気持ちはひっじょーによく分かる!
僕だってモッフモフした動物をモフりたいよ。猫とか。猫とかいいよね
だけど僕、何でか猫に好かれないんだよ
体がソーダ水で出来てるからかな……水嫌いだもんね、猫……。
あー!モフりたーい!思い出したらすごくモフりたくなってきた!
キミの分まであいつを僕がモフってくるからさ、力、貸してくんないかい?
クッレルヴォさんの力を借りる事が出来たらレンカを攻撃します
まずは【シェイプ・オブ・ウォーター】でソーダ水の雨を降らして『深海適応』の自分に戦いやすく場を整える
近づくのコワイから『クリーピングコイン』で『範囲攻撃』
レンカの攻撃を相殺しつつ攻撃するよ
ソラスティベル・グラスラン
ふふふ…お気持ち、わかりますよっ
あの兎さん、とってももふもふさんですもの!
でも人々に害を成そうとしているので…ちょ~っとおしおきです♪
魔法弾に警戒し【見切り】回避!あの魔弾、何やら嫌な予感が…!
竜の翼で空を飛び、ひらりひらりと避けていきますっ【空中戦・ダッシュ】
確かにクッレルヴォさんはワイルドな外見ですから、驚く方もいるかもしれません
ですが間違いではありません!
小さいものを、か弱いものを、何かを愛でる感情は誰もが持つもの
愛でる心を持たぬ者は、人の心を持たぬと同じ!
ほら…この子たちも貴方と仲良くなりたいそうですよ?【蜜ぷに召喚!】
わたしの大好きな勇気ある友たちです!
さあ、彼らと共に戦いましょう!
アノルルイ・ブラエニオン
よしわかった!
ナニカ可愛いモードフルバーストでクッレルヴォ君と共感するぞ!
華奢な女の子の、狭い肩幅が可愛いいいいいい!
肩を出しているとなお善いいいいいいーーーッ!
何!?性癖暴露大会になっているだと!?可愛いと思うものなんだから善いんじゃないのか?!
そうだ、君もイルマやリネンへの想いを叫び給え!
一緒に叫べば共感できる!
戦いでは私がBGM(サウンドオブパワー)を奏でるので
その力を存分に示せ!
こちらも弓矢で【援護射撃】しよう
【ダッシュ】【ジャンプ】で距離を取りつつ敵の攻撃を【見切り】回避する
ウサギを射るのは慣れているのだ!
鈴木・志乃
……すごく、すごくよくわかるよ!!!
クッレルヴォさんわかるよその気持ちいいいいい!!!!
(※素です)
私なんて見た目男みたいだし胸もないしってか貧相だし
この前も男に思われたしクールとかサバサバしてるとか
ああああああああ違うんだ!! 本当は!!
スカートとか履いてみたいしカラフルなの好きだし
特大パフェとか10段パンケーキとか
子犬とかもふもふとかそういうの大好きなんだよ!!!
生きるのが辛い! 辛過ぎる!!!
(※素です)
こうなったら……UC発動っ!
さあ夢の世界を生み出そうじゃないか!(ヤケ)
そのまま全力魔法の範囲攻撃で風ごとなぎ払い攻撃だ!
ぶっ飛べ敵よ!! カワイイは……正義っ!!
●可愛い物好き特効
『そうか…これが天国、という奴か……』
「判る……僕の生涯に一生の悔いなし!だよ……」
「無茶苦茶可愛いよ!生きててよかった……!」
スゥ……という擬音を立てて今にも成仏しそうな至福の表情を浮かべるのは勇者の残滓、クッレルヴォとソーダ水で出来た羽耳と小さな翼を生やしたセイレーンのジウ・ココドコ(ココドコ堂店主・f26704)に男装めいた格好の女性、鈴木・志乃(代行者・f12101)。
そして、彼等の目の前に繰り広げられているのは白いモフモフした狼や沢山の子猫達が鈴をもった狐耳の少女、ベール・ヌイ(桃から産まれぬ狐姫・f07989)の鈴の音に合わせて楽しそうに踊る姿であった。
「ええ、特にヌイさんの耳と猫さん達の耳がピョコピョコとシンクロしてる所とか凄く可愛いですよね」
其の愛らしい姿には現代の勇者たる少女、ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)も思わず笑顔が漏れてしまう。
「ん、ヌイともふもふ探検隊の奉納の舞、お粗末様、だよ」
『いや、本当に凄く可愛かったよ……これが仲間の言ってた尊死って奴かと思ったさ。
いや、俺死んでるけどな?』
「死んだ人間でも又死んでしまう位に可愛かったから仕方ないよ。
猫好きの僕にもクリティカルヒットすぎたしね」
「もふもふな子猫達が拙い感じで踊る姿が本当に可愛くて、もう!もう!」
ぺこりと一緒に一礼するヌイと白狼、猫達の姿に更に身悶えしつつクッレルヴォとジウ、志乃は言い募る。
「ん、ありがとう?
もふもふは、見てると優しい気持ちになって、一緒に寝ると、ぽかぽかで温かくて好きなんだ……」
『ああ、見てたらそんな気持ちになるしモフりたくなるよなあ。
流石に一緒に寝るのは怖がらせちまうから無理だったけど……』
「分かる。分かるよ。その気持ちはひっじょーによく分かる!
僕だってモッフモフした動物をモフりたいよ。猫とか。猫とか良いよね!」
ヌイの言葉に同意するクッレルヴォにジウは更に同意する。
だが、その後に落ち込んだような表情を浮かべていく。
「……けど僕、何でか猫に好かれないんだよ。
体がソーダ水で出来てるからかな……水嫌いだもんね、猫……」
『好きな物に好かれないの辛いよなあ……。
俺みたいなのが可愛いもの好きじゃいけないのかもしれないけどさあ』
ジウの言葉に同調し落ち込むクッレルヴォ。
「……すごく、すごくよくわかるよ!!!
クッレルヴォさん、ジウ君、分かるよその気持ちぃぃぃぃぃ
!!!!」
そんな二人に更に志乃は同調する。
「私なんて見た目男みたいだし胸もないしってか貧相だし、この前も男に思われたしクールとかサバサバしてるとかさ!
ああああああああ違うんだ!!
本当は!!スカートとか履いてみたいしカラフルなの好きだし、特大パフェとか10段パンケーキとか子犬とかもふもふとかそういうの大好きなんだよ!!!
生きるのが辛い! 辛過ぎる!!!」
説得の為とかそういう意図が抜け落ちた完全に本音100%の叫びであった―――。
なお誤解のない様に言っておくが、志乃は確かに男と間違われる様なスラっとした体型ではあるかもしれないが凄い美人な女性である。
「志乃さん……!」
『嬢ちゃん……分かる、分かるぜ其の気持ち……!
でかくてごついからって可愛いぬいぐるみが大好きだって良いじゃないか!
可愛いぬいぐるみにだきついて寝たって良いだろう?!』
そうクッレルヴォは慟哭の叫びをあげる。
余程、生前想いを吐き出せなかったのだろう、滂沱の涙を流しているのが見て取れた。
「ですよねえ?!
可愛い物を愛したっていいじゃないですか!
何ですか、見た目も可愛くないと可愛い物を愛しちゃダメなんですか?!」
「いいえ、そんな事はありません!」
志乃はクッレルヴォに対し同調し嘆きの声をあげるが、それに対しソラは其れは違う!と声をかけ留める。
「確かにクッレルヴォさんはワイルドな外見ですから、驚く方もいるかもしれません!志乃さんはカッコ良い女性ですから誤解されちゃうかもしれません!
けれど、小さいものを、か弱いものを、何かを愛でる感情は誰もが持つもの。愛でる心を持たぬ者は、人の心を持たぬと同じ!」
『嬢ちゃん……』
「ソラさん……!」
自分を励ますソラの言葉に項垂れていたクッレルヴォと志乃は彼女の方を向き、その後ろにいる存在に目を輝かせる。
「ほら…この子たちも貴方と仲良くなりたいそうですよ?
わたしの大好きな勇気ある友たちです!
さあ、彼らと共に戦いましょう!」
『勇気ト根性デ無敵プニ!』『敵ハ確実ニ、仕留メル、プニ』
蜜ぷに、色とりどりの愛らしいスライムが兜や三角帽子、ソラの被る帽子等を被ったり剣や弓、杖で武装して沢山集まっていたのだ。
『こんな可愛い生き物が俺なんかと仲良く……』
「此れは圧巻な可愛さですね?!」
そんな風に感動している二人を横目にポロンポロンとリュートの音と共に声が響き渡る。
「華奢な女の子の、狭い肩幅が可愛いいいいいい!
肩を出しているとなお善いいいいいいーーーッ!」
『お、おう……』
そんな黙っていれば浮世離れした彫りの深い容貌のエルフの吟遊詩人、アノルルイ・ブラエニオン(変なエルフの吟遊詩人・f05107)の叫びにクッレルヴォは困惑。
それに対しアノルルイも又、困惑したような表情を浮かべ言葉を紡ぐ。
「何!?好きな物を告白する、つまり性癖暴露大会じゃないのか?!
だが、可愛いと思うものなんだから善いんじゃないのか?!」
『そ、そうかなあ……?』
それでも戸惑うクッレルヴォにアノルルイは何かを思いついたのか手をポンと叩くとクッレルヴォを誘惑する。
「そうだ、君もイルマやリネンへの想いを叫び給え!
一緒に叫べば共感できるし何より気持ちいいぞ!」
『そういうものか……けど、俺みたいなのがぬいぐるみへの愛を大声で言っても……』
「そんな事はないですよ!可愛いは正義ですよ、ええ!」
アノルルイの言葉に戸惑うクッレルヴォだが志乃が其の戸惑いにフォローを入れる。
『そ、そうか?それじゃあ……イルマは母さんが未だ小さかった俺にくれたぬいぐるみでずっとずっと俺と一緒だった友達だ!可愛い物好きだけど触れ合えなかった俺の心を癒してくれた!
リネンは俺の理想の可愛いを俺のモテる限りの裁縫技術で表現した最ッッ高に可愛いシバイヌだ!こう、こてんという姿勢で此方を上目遣いに見るような可愛さが最高だああああああああああああ!!』
「そうだ!やればできるじゃないか!」
その叫びを聞いたアノルルイは楽しそうに笑っていう。
『ああ、隠さずにいるって本当に気持ちいいし嬉しいなあ……俺の力、拙い物かもしれないが未来を掴む為に使ってくれ!』
●戦場にて
「む~退屈ですねえ。猟兵達は未だ来ないです?」
そうやって周辺に落書きをしていたレンカだが其の耳に突然勇壮な音楽が聞こえてくる。
「む?何ですか此れは?
猟兵がやってきたで……す?」
音の方向を向いたレンカが見た光景は……まさに混沌としたものだった。
「あー!モフりたーい!あのダンスを見て、猫達の事を思い出したらすごくモフりたくなってきた!
クッレルヴォさんの分まであいつは僕がモフってくるよ!」
モフ欲に駆られたジウによりソーダ水の雨が降る光景。
『皆さんいきましょうッ!』『勇気ト根性デ無敵プニ!』『確実ニ、仕留メル、プニ』『『『最後ニ勝ツノハ、勇気アル者プニ――ッ
!!!』』』
ソラによって率いられた蜜ぷに軍団。
「『今は亡き雷獣よ…どうかその力をここに…』!」
『ウホオオオオオオオオオオオ!』
ヌイの呼びかけに答え顕れ自身に迫ってくる雷を纏ったゴリラ。
「ふえ?!な、なんなんですかああああああああああ
?!!!」
「あの魔弾、何か嫌な予感が…!」
目の前の光景にパニックになりレンカは蜜ぷにを率い特に目立っていた星型の魔法弾を放つがソラはその危険性を察知。
竜の翼で空を飛び其れを避ける。
「な、当たれ当たれです~!」
(クッレルヴォさんのお気持ちはよくわかります。
あの兎さん、とってももふもふさんですし)
「でも人々に害を成そうとしているので…ちょ~っとおしおきです♪」
意地になり魔法弾をソラに向かい放っていくレンカだがソラはひらりひらりと避けていく。
僅かに掠った物もあるがクッレルヴォの力によって何らソラに影響は及ぼさない。
そして、そうやってソラにだけ意識を向けていれば他から其の隙を突かれる訳で……。
『行クプニ!』『確実ニ当テテ行クプニ!』
「にゃああああああああああああ
!!!!」
レンカは蜜プニの集団にぶつかられボコボコにされていく。
「大変な目にあったです……!
レンカのお人形達、ちょっと逃げるですからレンカを守るですよ!」
どうにか蜜ぷに達の攻撃から逃げ出し、依り代を使って呼び出したうさぎの人形達に自分を守らせながら頭から落ちそうな帽子を治すレンカだが、其の侭逃げる事などは出来はしない。
「というか、結局何なんです、この音?
さっきから煩いです!」
「はっはっは!私の音は君には気に召さなかったかな?
さあ皆、私はBGMを奏で続けるので其の力を存分に示すんだ!」
その言葉と共に更に激しくなる勇壮な音楽。
それはアノルルイのユーベルコード、其の歌声を聞いて共感した人々に力を与える魔曲である。
「尤も、音楽を奏でるだけではないが、ね?
ウサギを射るのは慣れているのだ!」
「ににゃ?!」
その言葉と共に彼女を守る人形達を掻い潜ってレンカに幾つもの矢が放たれる。
其れをレンカは人形達を盾にしつつ必死に避けていくが、其れもアノルルイの狙い通り。
「まあ、私が直接狩るつもりではないのだがね。
狙い通り、下の方に誘導されてくれたか」
竪穴の下の方に降りていったレンカと人形達だったが何故かその歩みは遅くなっていく。
「にしても何です?妙に息がしづらいというか……」
其の事を不審に思い周囲を見渡すレンカだったが、その行動をとるのは僅かに遅かった。
「此れ、海、です
……?!」
「正解!上の方に逃げられたら拙いしアノルルイの援護には助かったよ!
さあ行けクリーピングコイン!」
気付かない内にソーダ水の海にどっぷりと嵌ってしまったレンカと人形に対し今度は空を駆ける金貨の群れが流星の如く襲い掛かる!
「に、ににゃああああああああああ?!!に、人形達、レンカを守るです!!」
空飛ぶ金貨の攻撃に一体、又一体と倒れていく。
そして、攻撃は其れだけに留まらない。
「って、今度は何です?!息がしやすくなったと思ったら体が動かないです!!」
「さあ夢の世界を生み出そうじゃないか!
『今一時銀貨の星を降らせる、世界の祈りの風よ』―――!」
少しやけになった様な声色で詠唱した志乃に応え、レンカの周囲に満ちていたソーダ水は祈りと浄化の風に変化しレンカと人形の動きを拘束する。
そして、それだけで済ます筈は当然ある訳もなく。
「ぶっとべ敵よ!!カワイイは……正義っ!!」
「にゃあああああああああああ
?!!!!」
志乃の放った超強力な魔法によってレンカと人形達は周辺ごと薙ぎ払われ、レンカは爆風により吹っ飛んでいくのだった。
そして、そんなレンカに向かい雷鳴を身にまとった巨躯の霊長類、護理雷が駆けていく。
「護理雷頑張れー」『『『にゃー
!』』』『アオオオオオオオオオン!!』
「おーっと!護理雷選手、レンカ選手に迫る!迫る!其のスピードは巨躯からは想像できない程のスピードだああああああああ!!」
ヌイともふもふ達の応援と何故かやりだしたアノルルイの実況を背景に護理雷は高くレンカに向かって跳躍した。
『ウホッッ!!!』
「うわあ?!来るな、来るなですよおおおおおお?!!」
「レンカ選手、どうにか護理雷選手から逃れようとしますが、其処は空中。姿勢を正す事すらままならない!」
「護理雷は強くてかっこいいからね……その腕から逃れる事なんて出来はしないよ……!」
必死に逃げようとするレンカだが空中をふっとぶ状態でどうにか出来る筈もなく、その首に向かい雷鳴を纏った巨椀が振るわれる。
『ウホオオオオオオオオオオオオオオオオオ!』
「うう……もう、嫌です……」
カンカンカン、アノルルイの鳴らすゴングをBGMに涙目でレンカは音を消えていくのだった。
「勝者、護理雷!護理雷だ~!流石、森の優しき王者!其の腕はあらゆる悪をなぎ倒すのか!強い!強すぎる!」
天高く腕を突き上げる護理雷と実況を残して―――。
●戦い終わって
『……はは、同志達、其れに嬢ちゃん達と実況の兄ちゃんも面白い奴等だったなあ』
新しい戦場に向かった猟兵達に思いを馳せながらクッレルヴォは呟く。
『あいつらなら、まあ、此の世界の平和は安心か。……頑張って来いよ後輩達……』
彼等ならば自分達等比べようもない戦果を得て此の世界に平和をもたらすに違いない、そう確信しながら―――。
大成功
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