帝竜戦役⑥〜災禍の種
●『バイオハザード in 群竜大陸』
群竜大陸の中でも異質。腐臭漂う穢れた地。帝竜ヴァルギリオスの元へ行くには寄り道となるがそれでも放っておこうにもそうはいかない。何せここを放置しておけば各戦場で死に、蘇った怪物どもが腐汁と共にアックス&ウィザーズの大地に降り注ぐ。取り返しのつかないことになるのは明白だ。
とはいえ、どうやら蘇っても完全に、というわけではないようだ。顎や耳、四肢の一部といった身体のパーツがどこか欠けたもの、腹から零れた臓物を引きずるもの、眼球は混濁し、涎を垂らすもの
......つまり”いかにも”な怪物たちが蠢く不浄の地となったここが、猟兵たちにとって次なる戦場となる。
この戦場で猟兵たちの目的は一つ。襲い来る不死人共をかいくぐり、軍勢に指令を下しているオブリビオンを暗殺しなければならない。
君臨しているのは、名を『浮遊するアトランティクス』。青白い雷光を纏い、悠々と浮遊し泳ぐ巨大なアオミノウミウシの姿をしたオブリビオンだ。雷撃を操り、爛れた戦場に似つかわしくない幻想的な姿をしているが、軍団の司令官だけあってそう簡単に倒せる相手ではないだろう。
それでも猟兵たちは征かねばならない。来る災厄を未然に防ぐために。
●『防疫の観点からも汚物は消毒しよう』
「さて諸君、帝竜の元へと行く前にちょっと寄り道を頼まれてくれないカナ?」
そう言って、石動・レイン(刹那的快楽主義者・f03930)は猟兵たちへと呼びかける。
ヴァルギリオスの元へと向かうには少しばかりの寄り道
......だが寄って行かないと後々手酷いしっぺ返しを食らうのは猟兵の方だ。
「諸君らが此度の戦役で倒してきた怪物に怪人たち、それがこの戦場では不完全な再生体となって襲い掛かってくるヨ」
つまりはまあ、出来の悪いホラー映画の類のような、そんな光景が待っている。
「そんな戦場を潜り抜け、敵の司令官をサクッと暗殺してきて欲しいんダヨ」
軽く言ってはいるものの、司令官に辿り着くこと自体が難しい。一度でも戦闘に至れば他の再生体も釣られてやってくる。
救いがあるとすれば、それは再生体の感覚や知能が低下しているということ。うまく陽動を使ったり、気付かれないよう行動すれば勝機はある。
つまり如何に乱戦を潜り抜け、司令官に素早く接近し、暗殺を実行できるか。それが今回の要となる。
「あとついでだけどネ。どうやらこの戦場には蓬莱の実なる果実があるらしいヨ。なんでも食べた個所が再生する脈打つブドウのような果実らしいケド
......」
腐汁の中で育つらしいから食べる気が湧かないかもしれないネ
......まあ探してみてもいいかもしれないヨ
......。
そんな言葉を放ちながら、レインは戦場までの道を繋ぐ。
「失敗すればアックス&ウィザーズの大地が汚染され、地上を大災害が襲う。それを防げるかどうかは諸君らの行動にかかっているヨ」
―――だから皆、頼んだヨ
......そう言ってレインは猟兵たちを送り出す。
外持雨
外持雨です。帝竜戦役その⑥。次の戦場は地獄の古戦場。倒したはずのオブリビオンたちが復活&群れを成してやってきます。そこ、再生怪人は弱いとか所詮噛ませだとか言わない。
司令官となるのは『浮遊するアトランティクス』。アオミノウミウシって綺麗で可愛いよね。こいつは可愛くないのでサクッとやっちゃえバーサーカー。雷光を纏って宙に浮いているので見つけやすいはずです。
それでは皆さんのプレイングをお待ちしています。
補足:蓬莱の実とやら、1個金貨650枚(650万円)の価値だそうな
......衛生的に云々いうのは野暮。
第1章 ボス戦
『浮遊するアトランティクス』
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POW : 奔る蒼雷
【迸る電撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【落雷に匹敵するほどの雷撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 暴れ蒼雷
【莫大量の電撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 穿ち蒼雷
【雷撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に帯電させることで】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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ガルディエ・ワールレイド
雷を使うものが雷に頼るのは当然だ
しかし、雷に依存してはならない
そうなってしまうと、雷に使われてるんだよ
テメェはどうだ?
◆武装
《怪力/2回攻撃》を活かす魔槍斧ジレイザと魔剣レギアの二刀流
移動時を重視して鎧は無し
耐水性のボディスーツ着用
◆移動
既に戦争サバイバルで千戦をこなした地だ
経験を活かし敵と遭遇しにくいルートを選び進むぜ
◆戦闘
【竜威】使用
自身を雷と念動力の複合体という超常現象の身体に変換するぜ
《電撃耐性/オーラ防御》で身体に強力な雷への耐性を持たせつつ、《念動力》で操作する武器を用いて敵を攻撃
武装は敵UCを逸らす避雷針としても使用
勝負所では【竜威】を解除し、武器を直接握って渾身の斬撃を放つ
弦月・宵
レイブル(f04529)おねーさんと!
うへぇ…復活するにしても、そんなグロテスクじゃなくてもー…
まずは距離を置いたところで爆竹を鳴らす準備!
これで取り巻きの気を引いて乱戦を避けたい
【UC:不可視の者】に協力して貰って、見つからない退路を確保!
隠れてこっそりおねーさんに合流するよ
攻撃は剣を使って斬りかかる!
鞘を避雷針代わりに、地面につけるように心掛けておいて、ダメージを回避
剣を掲げれば、おねーさんへ向く分もカバーできるかな?
…って思ったら、おねーさんの方が上手だった!
カッコいいんだからーっ
オレの剣撃は技より叩き斬る感じ
この葡萄…食べるのはなー…
そっか!そしたらもっと必要なヒトにも届くしね!
レイブル・クライツァ
宵さん(f05409)と
無策で突っ込むと痺れるのが厄介ね…
絶縁より横取りが現実的だわ
私は似たような事が出来るから、真っ向勝負といくわ
宵さんに陽動対応してもらってる内に、相手の攻撃時の動きを確認しつつ
哭白ノ夢を敢えて素振りし、此方も魔力の残滓撒き
それで敵の雷撃を吸収する魔法陣を描き、それを利用し炎と冷気を増せる魔法陣を描く
敵が雷撃を撃つ動作時、吸収用魔法陣を発動させつつ残滓撒き
(宵さんの言葉に一度大き目の瞬き、緩く笑む)
電気のエネルギーで火力増し増しの炎or冷気を纏わせ切り刻む
…どちらが効果的か不明なら、温度差で攻めるわ
蓬莱の実、宵さんは食べてみたい?
研究より売った方が身になりそう…なんて、ね?
元がなにであったかも定かでない肉塊から腐汁が垂れ、不浄な空気が立ち込めている。百人いれば百人が顔をしかめるであろう地獄の光景。
蠢く肉と称する他ない、すでに倒してきたはずの化け物ども、そのはるか向こうに見える雷光が標的の所在を示す。これから猟兵たちが向かわねばならない場所を。
「うへぇ
......復活するにしても、そんなグロテスクじゃなくてもー
......」
「そうね、あまり長居はしたくないわ。準備はいいかしら?」
弦月・宵(マヨイゴ・f05409)がつい不満を零し、レイブル・クライツァ(白と黒の螺旋・f04529)がうなずく。
一体誰が彼女らを責められよう。いくら猟兵であろうとも、嫌なものは嫌である。
「それじゃあ皆、始めようか。3...2...1...」
―――ゼロ
猟兵たちから離れた場所で、陽動の為にあらかじめ設置しておいた爆竹が、カウント共に一斉に起爆し、爆発音が鳴り響く。
その音に釣られて集まりだす屍人の群れ。これで当分の間は猟兵たちが注目されることはないだろう。
「よし、こっちだ。前にも来たことがあるから道は分かる」
既に地形は把握済みだと、ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)が敵と遭遇しにくい道を先導する。
静かに、そして素早く。身を屈めて本陣へと一気呵成に攻め入る。漂う悪臭に耐え、こみ上げる吐き気を堪えつつ。深く深く、敵将の元へと。
奥へと進むにつれ、徐々に臭いが変わっていく。腐敗ガスの悪臭から、ツンと鼻をつく清廉な臭い。自然界では雷が大気中の酸素を反応させることで生じる、オゾンの臭い。
それこそ標的へと近付いているという確かな証拠。
顔をあげれば目に映る蒼雷。眼前に浮くアトランティクス。
先手を取ったのはガルディエだ。誰よりも速く、自身の肉体を雷と念動力の複合体へと転じる。
「雷を使うものが雷に頼るのは当然だ。しかし、雷に依存してはならない。なんでだかわかるか?」
問いかけと同時に、ガルディエの操る魔斧槍ジレイザと魔剣レギアが空を舞う。
「それはな、そうなってしまうと雷に使われてるってことなんだよ。テメェはどうだ?」
返答は空から放たれる複数の落雷。だがそれも、避雷針となったガルディエの操る武器に軌道を曲げられ地面へと吸い込まれていく。掠ったところで雷電と化した身に痛痒を与えることもできないだろうが
......
「よそ見して隙だらけだよ!」
背後から飛び掛かった弦月が斬りかかるも、振り下ろされた剣は空を斬る。
空中で身を捩って剣撃を避け、お返しとばかりに雷撃を雨あられと降らすアトランティクス。
それに対し、鞘を上空へと投げ、すんでのところで攻撃を躱しきる弦月。
だが攻撃はそれで終わらない。続く雷撃が落ちてくる。真っ直ぐに弦月へと放たれたそれは、宙で不自然な軌道を描き、レイブルの元へと引き寄せられていく。
「無策で突っ込むと痺れるだけよ。ちゃんと考えて動かないとね
......まあ、私は真っ向勝負といくのだけれど」
アトランティクスに出会ってから今この時に至るまで、気付かれないよう周囲に撒いた自分の魔力を使って描き上げた魔法陣。それが雷撃を吸収し、レイブルの力へと変えていく。
おねーさんカッコいい!という弦月の声援に微笑みを返しながら、雷を薙刀に纏わせて、さらに追加で炎と氷も上乗せして、一息で十を超える斬撃を放つ。
青黒い表皮が割れていく。焼け焦げ、凍り付いた傷からは血が流れずに、ただ割れていく。だがもたらされる苦痛は、着実にアトランティクスの体力を奪っていく。
このまま押し切れば倒すこともできるだろうが
......
「タイムリミットだよ!ゾンビたちが集まってきてる!」
戦闘音に引き寄せられた屍人どもの姿を、周辺の精霊の目を通していち早く感知した弦月が警告を発し、退路の確保に移る。
「潮時だな。そんじゃ最後に派手なのをかましてやるぜ!」
獰猛な笑みを浮かべ、地を蹴ると同時に武器を手にして振り下ろす、ガルディエが放った渾身の斬撃は、アトランティクスを地に沈めるも命を奪うまでには至らない。
仕留め損ねた感触に舌打ちすると、ガルディエは二人と合流し、素早く撤退していく。
―――もし次に会うようなことがあれば
......そんな思いを胸に、敵に囲まれる前に撤退していく三人だった。
「ところで宵さん、帰り際にこんなもの拾ったのだけど食べてみたい?」
「え?この葡萄
......ちょっと、たべるのはなー
......おねーさんは研究しなくていいの?」
「研究より売った方が身になりそう
......なんて、ね?」
「そっか!そしたらもっと必要なヒトにも届くしね!」
―――なんて会話があったとか、なかったとか。
成功
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アテナ・アイリス
ヒットアンドウェイはわたしの得意な戦法よ。
後ろから乱戦の状態を把握しながら、効果的なタイミングを待つ。
チャンスが来たらUC『クロノグラフ・アクセス』をつかって、「アトランティクス」の近くに瞬間移動して、【2回攻撃・怪力・乱れ撃ち・鎧砕き】を使って、二剣で連撃技を使って攻撃する。
ダメージを与えた後は、【武器受け・見切り・オーラ防御・残像】と「フィンブルの首飾り」、「アキレウスの鎧」、「ブーツ・オヴ・エルヴンカインド」の力を使って、戦場から最小限のダメージで足場に関係なく高速移動で撤退する。
あ、もちろん途中で財宝を見つけたら、回収してくわよ。お店の運用資金にしないとね。
アドリブ・連携大好物です。
ラモート・レーパー
「うーん……まずは落としましょうか」
まずはUCでハデスに変身。シーシュポスの岩の性質を模した石を生成してパチンコに変えた黒剣で目標の上に落ちるように飛ばすわ。シーシュポスの岩の性質上一定高度に達すれば重みが増して地に落ちるってかしらね。
相手に触れないように気をつけながら地面に打った杭に結びつけたワイヤーを弓矢とかで相手に繋げさせてアース線を張りましょうか。
連携アドリブ歓迎
トリテレイア・ゼロナイン
(●防具改造で感電対策を整え)
この戦場の敵は陽動に反応するのですね?
(物資収納スペース内の複数の手榴弾を●怪力で遠間の空中に●投擲、●破壊工作の知識で絶好のタイミングで起爆させ)
爆発音に敵が気を取られている内に隙間を●見切り●騎乗した機械馬で一気に突破
今回の将は電撃を操る生物ですか、相性は悪いですが臆する訳には参りません
少しでも電撃を減らす為、格納銃器で発電部に●スナイパー射撃
空中の敵に向けUC起動
電撃をランスのバリアで受け流しつつ(●武器受け●盾受け)突貫
避雷針替わりになることで味方もかばえるでしょう
そのまま●串刺しにし●怪力で地に叩きつけ●踏みつけ
後は後続の味方に任せましょう
エドゥアルト・ルーデル
こりゃ見事な雷属性、防具の雷耐性を上げねば…!
陽動用に【UAV】の出番ですな!暴徒鎮圧用の特別派手な奴ですぞ!回る、光る、音が出るぅ!
拙者自身は全身沼地カラーの【迷彩】を施してこっそりと、さながらダルマさんが如く突破でござる
早速ハンティングだ!冬のナマズのように大人しくさせるんダ!拙者ライトボウガン!(普通のアサルトライフル)
伝統と信頼の閃光玉(手榴弾)で浮いてる所を叩き落とし樽爆弾(地雷)で爆破でござる
【雷撃】対策には全身に【流体金属生命体】を纏い絶縁防護服代わりでござる
なお流体金属君には頑張って耐えてもらいまぞ!
電撃ぐらいで負けるんじゃ無い!ほらっ頑張れ❤頑張れ❤
後でアイツ食べていいから!
先の威力偵察で敵の戦力は知れた。ならば次こそは、と意気込む猟兵たち。だがまずは再生体どもをかいくぐり、懐まで入り込まねば始まらない。なに、敵の知能はたかが知れている。腐った脳で高度な思考など土台無理な話。まして学習などもってのほか。ならば猟兵たちがとるべき手法はただ一つ。
「この戦場の敵に陽動は有効なのですね」
ならばここは一つ私が、と、どこからか手榴弾を取り出したトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)。安全ピンを引き抜き、遠く離れた場所へ軽々と投げるという行為を繰り返し、次々に巻き起こる爆風。落下地点にあった腐肉が弾け飛び、さらに多くの敵を引き付ける。
「お見事。これは拙者も負けていられませんな」
自律飛行の無人航空機。エドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)のUAVがプロペラの音と共にやってくる。
「今回用意したものは暴徒鎮圧用の特別派手な奴ですぞ!回る、光る、音が出るぅ!」
今ならお値段イチキュッパ、何ならもう一機ついてくる。そんな副音声が聞こえてきそうなノリではしゃぐエドゥアルト。確かに陽動としてはもってこいだ。
だがそんなに騒いでいれば、いくら陽動があろうとも、気安く見逃してくれるほどお人好しな敵ではない。
「仕方ないわね、ここはわたしが引き付けておくからあなたたちは先に行って。後から追いつくわ」
囮を買って出たのはアテナ・アイリス(才色兼備な勇者見届け人・f16989)。あえて派手な立ち回りを演じることで注意を引き、他の猟兵たちが包囲を脱する隙間を作る。
アテナのおかげで手薄になった個所から包囲網を突破して、風の様に駆けだしたのはその背に猟兵たちを乗せたトリテレイアの機械馬。目指すは蒼い雷光が見える場所。敵の本陣奥深く、敵将の首級をあげるため。
「うーん
......まずは落としましょうか」
アトランティクスまではもう目視できるほど距離しかない、このまま行けばあと十秒ほどで接敵する。ならば先手は頂くと、ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)は手に持った黒剣をパチンコへと変え、上空へと石を放つ。
打ち上げられたのは、何もただの石ではない。神話の中で語られるシーシュポスの岩、冥府での刑罰で使われるそれを模した石。高さを増すほどに重くなり、重くなったまま落ちてくる。
打ち上げた時よりもずっと威力を増したそれはもはや隕石と変わらない。墜天の一撃がアトランティクスを打ち据える。
「おまけにこいつもいかがでござる?」
エドゥアルトの投げた閃光玉が周囲を白く染める。アトランティクスもたまらず落ちてくる。空を飛ぶ相手には閃光玉、ハンター辞典にもそう書いてある。
目を回し、隙を晒すアトランティクス。そこに
......
「暴れ馬ならぬ暴れ槍ですが
......御してみせましょう。突貫!」
他の猟兵を降ろし、自分一人となった馬上で、トリテレイアは槍を構え突進する。
槍の先端からバリアが展開し、加速していくとともに光の尾を引いていく。感電対策はしてあるものの、ウォーマシンの身に電撃とは相性が悪い。それを知りながらも臆することなく、迷いなく、一条の流星となったトリテレイアが突き抜ける。
電撃はバリアで防ぎながら、力を込めて突き刺し、貫く。巨大な槍が敵を地に縫い留め動かぬように固定する。
苦悶の咆哮を上げるアトランティクス。雷撃が槍を伝わり、自身の身が焼かれることも構わずに、周囲一帯をまとめて電撃で焼き払おうとするアトランティクスだが
......そこへ追い打ちとばかりに射かけられる矢。
「そうはさせないよ」
ラモートが放った矢。その矢筈に結ばれたワイヤーを伝い、周囲を焼くはずだった電撃が地面に吸い込まれていく。
動くこともできず。電撃は無効化された。いくらアトランティクスといえども、あとはもう猟兵たちにされるがままだ。
「喰らえ!拙者のライトボウガンが火を噴くでござる!あと樽爆弾!」
いやそれただのアサルトライフルとクレイモア地雷
......などと突っ込む者はいない。
モンスターをハントしてはいるが世界が違う。エドゥアルトに加えトリテレイアまでもが装備を換装し、奏でられる銃撃の二重奏。硝煙と鉛玉のハーモニー。伴奏はアトランティクスの悲鳴。徐々にではあるが、着実に体力を削っていく。
しかし、絶縁体としても働くのであろう、分厚い皮膚を銃弾が突き抜けるには今一つ火力が足りない。このままでは矢玉が尽きる前に倒すことは難しいだろうと思われた。
「あら、丁度いいところに来たみたいね」
十分に敵を引き付け、陽動としての役割を果たしたと判断すると、空間を飛び越えて猟兵たちと合流したアテナ。
眼前には標本と化したアトランティクス。弱ってはいるものの未だ命を奪うには至らず。一目見て状況を理解すると、アテナはそっと剣を握る。
彼女の手にあるはクラウ・ソラス。いかなる防御もすり抜けて敵を討つ光の剣。
それをただ真っ直ぐに振り下ろす。厚く硬い皮膚を切り裂いて、頭蓋を貫き、脳を両断する。
アテナが剣を振りぬくと同時、最後に大きく痙攣し、アトランティクスは動きを止める。
動き回っていた屍人たちもまた、司令官を倒されたためか反応が鈍くなっていく。
これで災厄の目が事前に摘まれたというわけではない。まだ敵は残っている。だが他の戦場を放置するわけにもいかない。
ひとまずの目的は果たされたのだ。その事実にささやかな喜びを覚えつつ、猟兵たちは次の戦場を目指す。
成功
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