帝竜戦役③〜チェスプレイヤー
●帝竜カダスフィア
チェス盤のような大地で、巨大なドラゴンが咆哮を上げる。
「どのような盤面からでも、勝利の光明は見えるという事。例え捨て駒となろうとも、勝利の栄光をヴァルギリオス様の御元に捧げん!」
『帝竜カダスフィア』、周囲のものを自らの眷属に形成する能力を持った帝竜の一角は、猟兵達を待ち受けるための軍勢の生成を進めていた……。
●第一の帝竜戦
「皆の働きにて、群竜大陸の新たな場所へとの進軍が可能になった。そこに待ち受けるは『帝竜カダスフィア』、ヴァルギリオスが『再孵化』した強大なオブリビオンだ」
グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)の話によれば、新たに進めるようになったチェス盤のような大地には、帝竜の名を冠するドラゴンが君臨しているという。
「カダスフィアは高い戦術眼を持ち、猟兵に対抗するための軍勢の編成をほぼ終えている。そして、我ら猟兵に先んじてその軍勢を操り襲いかかって来るであろう」
つまりは先制攻撃をしてくるということだ。故に、それに対してどう対処し、反撃するかが重要となる。
「カダスフィアの能力は『周囲のあらゆるものをチェス盤や、チェスの駒をモチーフにした眷属に変える』というものだ。もちろんこれは脅威だが、その巨体から繰り出される牙や爪、尻尾も恐るべき破壊力を持つことだろう」
能力のみならず、その巨体による戦闘能力にも注意が必要だ。十分に対策を練って戦うべきだろう。
「ヴァルギリオスを守る結界の突破には、帝竜の撃破が必須だ。この戦争の勝利のため、カダスフィアを討つのだ!」
百々の激励を受け、猟兵達は戦場へと転移していくのであった。
夢幻
マスターの夢幻です。最初の帝竜戦です。
●戦争シナリオのため、1章で完結となります。
●『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』ことで、プレイングボーナスが発生します。(敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります)
第1章 ボス戦
『帝竜カダスフィア』
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POW : ビルド・カダスフィア
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【チェス盤化した、半径100m以上の大地】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD : ミリティア・カダスフィア
【チェス型ゴーレムの大群】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : 形成するもの
自身からレベルm半径内の無機物を【チェス盤やチェスの駒を模した怪物】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
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アルコ・アーラ
・心情
ふーむ、これまた思った以上の敵ね
これだけでも冒険譚になりそうってのに、まだまだ強敵が居るなんて……
でも、怖じ気づいてもいられないわね!
・戦闘
……どの道先手を取られるというのなら、逆に考えて『後の先』を取るしかないわね。技能【見切り】や周囲の物を利用して技能【迷彩】、技能【空中戦】で空へ逃げたりで、どうにか10秒集中するわ
そして、『天が導くは光陰の矢鏃』で視界に入る総ての敵を撃ち抜いてやるわよ
・その他
アドリブや他の猟兵との共闘は大歓迎よ
国栖ヶ谷・鈴鹿
【SPD】
⚫︎先制対策
まぁ、ここはあれだね。
【目潰し】煙幕や【運転や操縦】で紅路夢を操って逃げるんだよ!
⚫︎反撃
まぁ、逃げるのは相手を分散させることが目的さ。
あとは各個追撃してきたゴーレムをUCで改変してこっちの手駒に変えて行こう。
手勢が集まったら反撃開始!チェスに相手の駒を奪うルールはないけど、盤面勝負なら、こっちの方が面白いよね。
あとは、迂闊なクイーンはナイトで狩って、ルークの守りとビショップの奇襲で有利に進めて行こう!
ぼくも援護射撃やポーンを上手に攻め込ませて、一気に詰みまで持って行くよ!ルールは変則だけど、面白い一戦になりそうだ!
「ふーむ、これまた思った以上の敵ね。これだけでも冒険譚になりそうってのに、まだまだ強敵が居るなんて……」
グリモア猟兵の転送で戦場に辿り着いたアルコ・アーラ(空渡り・f21945)は、巨大なドラゴン、そして何より戦場いっぱいに布陣するチェス型ゴーレムの大群を見て驚きの声を上げる。
「でも、怖じ気づいてもいられないわね!」
果敢に戦場へ跳び込むアルコに、カダスフィアは配下のゴーレムへ攻撃指示を出す。
「貴様が猟兵か! ここは通さぬ。 ゆけ、我が下僕達よ!」
チェスの駒の形状をしたゴーレム達は、ぴょんぴょんと飛び跳ねてアルコを目指して殺到する。その形状故に攻撃手段は単調な体当たりとなるが、その数は脅威だ。
「なんとか『後の先』を取りたいけれど……集中する暇が無いわね」
的確に敵の攻撃を見切りながら、ジャンプも織り交ぜて攻撃を回避するアルコであったが、敵の数が多すぎて攻撃に必要な10秒の余裕を造り出すことは出来そうに無い。このままではいずれ体力が尽きて敵に飲み込まれてしまうだろう。
「手伝うよ! それっ!」
「ありがとう、助かったわ」
苦戦するアルコの姿を見て、仲間の猟兵の手助けが入った。自作のフロヲトバイ『紅路夢』を操る国栖ヶ谷・鈴鹿(未来派芸術家&天才パテシエイル・f23254)は、煙幕でゴーレムを攪乱して戦場へ突入、アルコを乗せて引き返す。巧みな鈴鹿の運転技術に、ゴーレムの群れは翻弄されている。
「よーし! このまま理想郷を展開、ゴーレムをこっちの手駒に変えちゃうよ!」
ユーベルコヲド『新世界ユウトピア』によって、鈴鹿の周りに理想世界のハイカラさん後光領域が展開される。そしてそこに捕らわれたゴーレムの半数ほどが制御を奪われ、鈴鹿の支配下となった。
「チェスに相手の駒を奪うルールはないけど、盤面勝負なら、こっちの方が面白いよね。さあ、反撃開始だよ! ルールは変則だけど、面白い一戦になりそうだ!」
ゴーレムを操り、鈴鹿は敵のゴーレムを倒して行く。どうやらゴーレムは元となったチェスの駒と同じ動きを好むようで、それを利用した鈴鹿は迂闊に前線で孤立したなクイーンをナイトで狩り、守り手として配置したルークや、ビショップによる奇襲を上手く利用して戦況を優位に進めていく。
「我が下僕を奪うとは! 小癪な奴め!」
しかし、それも長くは続かなかった。奪われ、倒された分のゴーレム達は、カダスフィアが再召喚して補充してしまう。これでは拮抗は出来ても、決め手が無い。
「後は任せて。十分な集中する時間があれば、負けないわよ」
ここで先ほど救出されたアルコの出番だ。10秒どころではなく集中する時間を手に入れた彼女は、ロングボウにつがえられた輝く矢を撃ち放った!
『天が導くは光陰の矢鏃』、その魔法の掛けられた矢はゴーレムを粉砕して突き進み、カダスフィアの左腕の一本を貫いた!!
「わ! すごい! やったね!」
「我が矢に撃ち抜けぬものなし! ……な~んてねっ?」
カダスフィアに有効打を与えられたことを喜ぶ鈴鹿に、アルコははにかんだような笑顔を見せるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アイン・セラフィナイト
自分を捨て駒扱いする帝竜……凄い心意気だね。何があってもヴァルギリオスを護るっていうその覚悟、尊敬しちゃうな。
……だけど、戦いとあれば話は別だよ。その覚悟、ボクが突き崩す!
【対策】
『神羅の鴉羽』で『空中戦』、敵からの飛び道具を『暁ノ鴉羽』で『オーラ防御』するよ!
【反撃】
行くよ、神羅、万象!【魔を滅ぼせ】!
圧倒的物量に対抗するには大魔術を行使するしかないね!
鴉羽の刃の嵐を展開、万象が看破し、光の刃で眼下のカダスフィア纏めて敵全てを『蹂躙』する!(範囲攻撃・動物使い・全力魔法)
更に、『境界術式』で喚び出した魔書から魔弾の雨を降らせて追撃だ!(属性攻撃・魔力溜め・リミッター解除)
「自分を捨て駒扱いする帝竜……凄い心意気だね。何があってもヴァルギリオスを護るっていうその覚悟、尊敬しちゃうな」
カダスフィアは戦術眼があるが故に、自らをヴァルギリオスがカタストロフを起こすまでの猟兵に対する時間稼ぎと定めている。上位のオブリビオンでありながら、自らを犠牲とするその覚悟に、アイン・セラフィナイト(精霊の愛し子・f15171)は感心した様子を見せる。
「……だけど、戦いとあれば話は別だよ。その覚悟、ボクが突き崩す!」
しかし、カダスフィアが目的を達成すると言うことは、この世界が滅び去るということだ。猟兵として、それは絶対に阻止せねばならない。アインは魔力を集中させてその背に『神羅の鴉羽』を顕現すると、戦場へと羽ばたいていった。
「次は貴様か! 下僕どもよ! 押し潰せ!」
新たなる猟兵の姿に、カダスフィアは配下へと指示を出すと、チェスの駒の姿をした怪物達が、アインへ向けて殺到する。迫る敵軍に、アインは飛行の高度を上げる。チェスの駒の形状である以上、遠距離攻撃の無い軍勢相手ならこれで安全なはずだ。
「ぬぅ、空へ逃げるか!」
飛行するアインをみたカダスフィアは、近くに居たポーンの駒をむんずと掴むと、なんとアインへ向けて投げつけてきた! カダスフィアの剛力で投げつけられたそれは、砲弾の如き破壊力だ。
「うわっ! 危ない……油断禁物だね」
アインは予想外の攻撃に驚きながらも、ポーンの砲弾を極光の如く輝く『暁ノ鴉羽』でガードして事なきを得た。空に逃げたといっても悠長に飛んではいられない。彼はすぐに反撃に移った。
「圧倒的物量に対抗するには大魔術を行使するしかないね! 行くよ、神羅、万象! 魔を滅ぼせ!」
アインはユーベルコード『魔を滅ぼせ、我が神烏』を発動して使役する二匹の烏を強化した。そして『万象』の持つ看破の力で敵を捕捉し、『神羅』の力を借りて、鴉羽のよる光の刃の嵐で、敵群をカダスフィアごと纏めて薙ぎ払う。
「続けていくよ!」
更にアインは魔術を発動、次元を超えて呼び出した無数の『叡智ノ書架』から魔弾の雨をチェスの大地に降らせる。その凄まじい攻撃が終わった後には、あれだけ沢山いたカダスフィアの生み出した配下達は一掃されていた。
「馬鹿な! 我が軍勢が全滅だと!」
カダスフィアは自身も軽くない傷を負いつつ、アインの魔術の結果に愕然とするのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ガルディエ・ワールレイド
覚悟を決めた敵は厄介だ。
だからと言って、引き下がるような事は出来ねぇがな。
◆戦闘
武装は白銀の長弓『幻影弓スティラ』
敵の合体中は自分が安全圏に避難する事を最優先。
《見切り/ダッシュ》で敵の軍勢の動きを読んで下がりつつ牽制の射撃を入れる。
その上で狙えるならば《念動力》を用いて、チェス盤化した大地の端の一マスを削る。
1マスでも欠ければ最大の力を削げるかもしれない。
機械の要素を得たならば、複雑な内部機構を雷で攻撃する理も有るだろう。
機械を壊すのは得意だ
反撃には《属性攻撃/全力魔法》を乗せた【雷滅の一矢】を弓で射ち持久戦での削り殺しを狙う。
あるいは腕や足の関節部に【雷滅の一矢】を放ち、機動を阻害するぜ。
リコリス・ミトライユ
大きさはよくわかりませんけど、おっきい地面と引っ付いておっきくなるなら
地面を先になんとかして合体しにくくすればいいんでしょうか。
だったら、地面に向かって【ペネトレイトブロウ】ですっ!
思いっきり……チェス盤ごと、地面も割れちゃってください!
でも、大きくなるのはどうしようもないのですよね……。
とはいえ、大きくなった分、足元はわかりにくいはずです。
この位置なら、牙も爪も届きにくいですからね。
しっぽに注意しながら、跳んで、跳ねて。
脚に引っ付けたら、脛に向かって、もいっぱつ【ペネトレイトブロウ】です!
どんなに頑張っても、ここを叩かれたら、痛いですからね。
おっきくなるのも、いいことばっかりじゃないですね。
「覚悟を決めた敵は厄介だ。だからと言って、引き下がるような事は出来ねぇがな」
「はい。ここでカダスフィアさんをやっつけましょう!」
先ほどのアインの攻撃でカダスフィアの軍勢は殲滅された。それが再生成される前にと、ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)とリコリス・ミトライユ(曙光に舞う薔薇・f02296)はこの戦いに参戦する。
「下僕共が倒されたとて、それが我が能力の全てでは無い! チェス盤の大地よ! 我が元へ集え!!」
それに対して、カダスフィアは軍勢の再生成で隙を晒すのを嫌ったか。『ビルド・カダスフィア』によるチェス盤の大地との合体を選択した。大量の土砂がカダスフィアの元に集まり、巨大なロボットを形成していく。
「おっきい地面と引っ付いておっきくなるなら、地面を先になんとか出来れば……間に合いませんっ!?」
「チェス盤化した大地の端の一マスでも削れればと思ったが。チッ、速すぎるぜ」
多少なりとも合体を妨害出来ないかと試みた二人であったが、猟兵に先んじて動いたカダスフィアの合体はそれよりも速かった。リコリスが殴って吹き飛ばす前に大地はカダスフィアの元に引き寄せられ、安全圏へと走って距離を取りながらガルディエが放つ念動力も間に合わず、完全な状態で巨大なロボットは降臨した。
「蹂躙してくれるわ!」
「わわっ! きゃああああ!!」
大地を砕くために接近していたリコリスは、動き出したカダスフィアに殴り飛ばされる。吹き飛んで倒れたリコリスを、カダスフィアは更に踏み潰そうとするも、そうはさせじとガルディエが動いた。
「機械を壊すのは得意だ。此の矢こそ裁きの雷霆……喰らえ!」
「ぐうっ! 小癪な!」
ガルディエは白銀の長弓『幻影弓スティラ』を構えると、魔力で作りだした雷の矢を射かけていく。狙いは腕や足の関節部だ。機械の要素を得たならば、複雑な内部機構を雷で攻撃する理が成り立つというもの。動きを阻害し、致命的な隙へと繋げるのだ。
「あいたたたたた……ここから挽回します!」
ダメージは大きいが、まだまだ戦える。ガルディエが攻撃している間に立ち上がったリコリスは、巨大な敵にも臆さずに戦場を駆け抜ける。
「ええい、ちょこまかと!」
「大きくなった分、足元はわかりにくいはずです。この位置なら、牙も爪も届きにくいですよね?」
踊るような動きで飛び跳ねることでカダスフィアの攻撃を回避して、リコリスは敵の足下に取り付いた。大きくなった分、小回りは効かなくなる。よって、その場所はむしろ中途半端に離れるよりも安全だ。ここでリコリスは逆襲の一撃をお見舞いする。
「おっきくなるのも、いいことばっかりじゃないんですよ。痛い目見せてあげますっ! 『ペネトレイトブロウ』!!」
リコリスの超至近距離からの大威力の一撃は、カダスフィアの脛を撃ち抜いた! その凄まじい威力にバランスを崩した巨大ロボットは横転、大地に無防備な頭を横たえる。
「やるな嬢ちゃん! カダスフィア、これで終わりだ! 報いを受けな! 『雷滅の一矢』!!」
倒れたカダスフィアの頭を目掛けて、ガルディエの渾身のユーベルコードが放たれた。ロボットの外装を撃ち抜き、内部にあるカダスフィアの生身の頭まで突き刺さった矢は、そこで雷の呪詛に変化、カダスフィアの脳髄を灼き焦がした!!
「ヴァルギリオス様……申し訳ない……」
ガルディエの一撃によってカダスフィアは絶命し、纏っていた構造物は元の大地に戻っていく。猟兵達の勝利だ!
カダスフィアはまた骸の海より蘇るであろうが、猟兵達が打ち倒したことでヴァルギリオスを守る結界へと供給される魔力は減少した。まだまだ帝竜戦役は始まったばかりであるが、この調子でいけば必ず勝利を掴むことが出来るはずだ。
成功
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