帝竜戦役②~天より現れる氷の尖兵
「皆、アックス&ウィザーズの世界で戦争が始まったぞ。カタストロフを防ぐため、群竜大陸を踏破し、帝竜ヴァルギリオスを撃破するのだ!」
グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は集まった猟兵達に戦争の開幕を告げる。オブリビオン・フォーミュラと目される帝竜ヴァルギリオスは群竜大陸の奥地に存在するため、そこを目指して群竜大陸を進んでいくことが当面の目標になる。
「貴殿らにはまず『皆殺しの平野』へ赴いて貰うことになる。そこが我らの橋頭堡だ」
皆殺しの平野は、群竜大陸へ辿り着いた猟兵が攻略を進めていた地域なので、行ったことのある猟兵もいるかも知れない。
「この荒野では、オブリビオンをドラゴン化する風が吹いている。そのため、ドラゴン化したオブリビオン達が空から襲撃をしてくるのだ」
特殊な風によって「ドラゴンの翼・うろこ・角」を生やしたオブリビオンは、飛行能力を獲得する。その力で、空から猟兵達を狙って来るとのことだ。
「敵は『ブリザード』、氷トカゲとも呼ばれるオブリビオンの群れだ。名前の通りに氷を操る能力に長けるようだな」
能力を応用した鋭い氷の爪による攻撃や、吹雪のブレスで攻撃してくる。テレポートの能力ももっており、もし攫われれば敵に囲まれた不利な状況での戦闘を強要されることとなるだろう。
「このオブリビオンだが、特殊な風で竜の特徴を得たことで、弱点も得ている。最も、空からの襲撃に対処して固い鱗に覆われたその急所を攻撃することは、なかなか困難であろうな」
今回戦う群れは、背中に急所を持つとのことだ。必ずそこを狙う必要は無いが、上手く攻撃出来れば戦いを有利に進めることが出来るだろう。
「そういえば、この地のオブリビオンは体内に『竜胆石』なる財宝を持っているらしいぞ。倒した敵から是非手に入れてくれ」
任務としてはあくまで敵の撃破となるが、合わせて財宝が手に入るとは嬉しいことだ。
「それでは、群竜大陸を先へ進むため、皆の奮戦を期待しているぞ」
説明を終えた百々は、猟兵達を戦場へと転送していくのであった。
夢幻
マスターの夢幻です。今回の戦争もよろしくお願いします。
●戦争シナリオのため、1章で完結となります。
●『空中からの攻撃に対処し、硬いうろこに覆われた「急所」を攻撃する』ことで、プレイングボーナスが発生します。
●財宝『竜胆石(りんどうせき)』ドラゴン化した敵の体内から1匹につき1個取れる美しい宝石。金貨40枚(40万円)の価値
第1章 集団戦
『ブリザード』
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POW : ブリザードクロー
【周囲の気温】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ダイヤモンドダストを放つ超硬質の氷爪】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD : ブリザードブレス
【レベル×5本の氷柱を伴う吹雪のブレス】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を氷漬けにして】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ : 人質策
【氷漬けにした被害者】と共に、同じ世界にいる任意の味方の元に出現(テレポート)する。
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ソラスティベル・グラスラン
立ち向かう全てのオブリビオンが竜とは……ふふふ、豪華ですね
群竜大陸の名に相応しく、しかしそれで足を止める理由にはなりません
何故ならわたしもまた、古の彼らと同じ『勇者』なのだから!
こちらも翼を広げ【空中戦】
鞘に入れたエレメントダガーを首から下げ、火の魔力で【氷結耐性】を
そして【勇者理論】(防御重視)を発動!
【盾受け】で身の守りを固め、【オーラ防御】まで強化・展開し突撃!
【盾を構え、只管に【ダッシュ】
低い気温に留まらぬよう、常に空を高速で飛びます
【怪力】まま体当たりし、敵が体勢を崩したところを急所に【鎧砕き】の大斧を!
ふぅーっ…竜は多種多様な属性を持つ生物、冷気もまた想定済みですっ!
先陣を切ってブリザードの群れに対峙するのは、ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)だ。
「立ち向かう全てのオブリビオンが竜とは……ふふふ、豪華ですね」
竜とは、古来より強大なモンスターの象徴である。こんな入り口であっても竜の力を持つ敵が出てくるとは、群竜大陸の過酷さを表しているとも言えるだろう。
「群竜大陸の名に相応しく、しかしそれで足を止める理由にはなりません! 何故ならわたしもまた、古の彼らと同じ『勇者』なのだから!」
かつてこの群竜大陸に挑んだ『勇者』達のように、勇気を胸にしたソラは、ドラゴニアンとしての竜の翼を広げ、天高くへと舞い上がる。
「勇気と気合いと根性で、突撃ですっ!!」
ユーベルコード『勇者理論』で防御を固めたソラは、黒翼の盾『モナーク』を構えて一番近いブリザードへと突撃する。ブリザードは慌てて回避しようするも、後付けで生えた翼による飛行では、ソラの自前の翼による飛翔は躱せない。シールドアタックによる体当たりで体勢を崩されれば、護る鱗を割り砕いてソラの『サンダラー』が背中の急所へと突き刺さった。
「先ずは一体ですね。このままいきましょう!」
颯爽と仲間を屠ったソラに対して、他のブリザードは警戒し、氷爪を生やして威嚇する。ダイアモンドダストを放つその爪は脅威、しかしソラはその対策を用意していた。
「竜は多種多様な属性を持つ生物、冷気もまた想定済みですっ! 『エレメントダガー』よ、氷雪を退ける火の加護をわたしに!」
首から下げた『エレメントダガー』から火の魔力を発動し、ソラは次の敵へと向かって飛翔するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
亜儀流野・珠
氷か。
炎を使う俺としてはなんとかなりそうな相手だな!
まあなんとかならずともなんとかするがな!
さあ勝負だ氷トカゲ女よ!
燃える妖狐たる俺を凍らせることができるか!
先ずは地上を移動しつつ相手の動きを観察だ。
以降の攻撃を外さんように行動の特徴とパターンを見る。
相手の攻撃は走り回り、なるべく見切って回避だ。
もし接近してきたりで攻撃のチャンスがあれば
薙刀「狐の爪」で思い切り斬り掛かってみよう!
硬さもわかるしな!
そして本命の攻撃、動きを見て避け辛いタイミングで
全力の「焔弾」を発射だ!
炎と爆発、直撃すれば無事では済まん!
もし避けられたら敵背後で直ぐに爆発させる。
背後からの爆発で「背中」を砕き、焼いてやる!
「敵が使うのは氷か。炎を使う俺としてはなんとかなりそうな相手だな!」
亜儀流野・珠(狐の恩返し・f01686)は敵の能力を確認して、その顔に喜色を浮かべる。彼女が得意とする狐火であれば、ブリザードの操る氷の力に対して相性が良いのだ。
「さあ勝負だ氷トカゲ女よ! 燃える妖狐たる俺を凍らせることができるか!」
快活に声を上げて戦場へ跳び込む珠に、ブリザード達は空中から氷柱を落として攻撃してきた。幾つもの氷柱が、珠を目掛けて降り注ぐ。
珠は敵を観察しながら、すばしっこく地上を走り回ってその攻撃を回避する。この後の攻撃を当てるためにも、敵の攻撃の特徴とパターンの見極めは重要だ。そして十分に観察出来たところで、彼女はブリザードを挑発する。
「そんな攻撃、当たらないぞ! 遠くから攻撃してくるだけか? 臆病者め!」
珠の挑発を受け、一匹のブリザードが珠を目掛けて突っ込んできた。攫ってタコ殴りにするつもりだろうが、予想していた珠は簡単に身を躱し、逆に薙刀『狐の爪』でブリザードを斬り付けた。
「それが竜の鱗か! なかなか固いが、斬り裂けないほどでは無いな!」
硬質の鱗は確かに固かったが、刃を完全に遮断するほどの強度は持たない。珠の斬撃を受けて腕を斬り裂かれたブリザードは、思わぬ負傷に空へと逃げ出した。
「今だ! 貫き通せ! 『焔弾』!!」
背を向けてふらふらと飛び立つブリザードに、珠は本命の『焔弾』を発射した。負傷に加え、珠が遠距離攻撃を持つとは思っていなかったブリザードにそれを避ける術は無かった。焔弾はブリザードの背に着弾して爆発、鱗を砕き、急所を焼いて致命的なダメージを与える。そして黒焦げになったブリザードは、地面に落下していった。
「よしっ! 次はどいつだ? 俺がやっつけてやる!」
敵を撃破し勢いを付けた珠は、次の標的へ焔弾を照準するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
セルマ・エンフィールド
帝竜もとうとう動き出しましたか。
ならば、こんな入り口で手間取っている場合ではありませんね……橋頭堡とまでは言いませんが、制圧はしてしまいましょう。
上空からのブレス……寒さには強いので(氷結耐性)吹雪は問題ありませんが、氷柱は避ける必要がありますね。
いくら数が多くとも私に当たるコースのものはそこまで数はありません。必要最低限を見切り、デリンジャーのクイックドロウで氷柱を撃ち落としながら避けていきましょう。
ブレスな以上息継ぎは必要ですし、氷漬けになった地面に降り立とうとすることも考えられます。その隙に弓を取り出し【霜天弓】を。上空の敵を狙い矢を上空に放ったように見せて、降り注ぐ矢で背中を狙います。
「帝竜もとうとう動き出しましたか……」
セルマ・エンフィールド(絶対零度の射手・f06556)の言葉の通り、名前だけは伝わっていた帝竜『ヴァルギリオス』 は、遂に『カタストロフ』にて全てを破壊すべく動き出した。それは絶対に防がねばならない。
「ならば、こんな入り口で手間取っている場合ではありませんね……橋頭堡とまでは言いませんが、制圧はしてしまいましょう」
目標となるヴァルギリオスは群竜大陸の奥地に潜む。そこへ辿り着くためにも、先ずはこの平野に蔓延る竜化したオブリビオンの撃破が必要だ。セルマは手持ちの武装を確認すると、この皆殺しの平野へ侵入した。
縄張りを侵す猟兵に、数体のブリザードが反応して彼女の上空に飛来する。そしてブリザード達は吹雪のブレスを吐き、それによって発生した無数の氷柱がセルマを襲った。
「……寒さには強いので冷気は問題ありませんが、流石に氷柱の直撃を受けるわけにはいきせんね」
絶対零度の射手の異名を取り氷や冷気を操るセルマだ。多少の冷気など気にはしないが、氷柱に貫かれてはただでは済まない。彼女はスカートの中からデリンジャーを取り出すと、氷柱の軌道を見極めて、必要最低限の自分に当たるものだけを早撃ちで撃ち落としてしていった。
そうしてセルマが氷柱を迎撃していくと、息が続かなくなったのか、ブリザードの攻撃が途切れた。待ちに待ったチャンスに、セルマは『天弓姫の弓』を取り出して上空に向けて構えた。
「その隙が命取りです。霜天を切り裂くは無尽の流星……『霜天弓』!」
セルマは天へと向けて無数の矢を撃ち放つ。冷気を纏うその矢はブリザードへ向かい――――その横を通り抜けていった。セルマが攻撃を外したと思ったブリザード達は嘲笑うような表情を見せるが、すぐにその表情は驚愕に変わる。
「正面から射ても、背中の急所は狙えませんからね」
そう、セルマは敵の背中にある急所を狙うため、あえて正面からは当てずに、降り注ぐ矢で敵を攻撃したのだ! 矢の纏う冷気こそ効果は薄いが、正確な狙いの矢は連続して背中の急所に命中し、固い鱗を突き破ってブリザードの急所を貫いた。
急所を貫かれてはひとたまりも無い。セルマを狙ったブリザード達は、逆に撃ち落とされて墜落していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
玉ノ井・狐狛
こりゃァ涼しくてイイな。
ほら、最近どうにも暑いだろ?
(▻挑発して攻撃を誘う)
ブレスっつうくらいだし、いくぶん大雑把な、つまり火力密度が高くはない攻撃だろう。対処が必要な弾を絞り込んでから、
(個々の氷柱の軌道を▻見切り、►紗を足場として(▻足場習熟▻空中戦)立体的に回避)
その弾=氷柱を◈UCで反射。
それを▻カウンター……とするところまでが囮。(▻罠使い)
立体的な回避は、やっこさんらも得意だろうが、
反射した氷柱を相手が避けたあと、相手の後ろっ側でピンボールめいてさらに反射させて、多角的に背面を狙う。
そのために、避けなきゃいけない氷柱の数=必要な鏡の数をケチったワケだ。
さ、チップを置いていきな。
「へぇ、氷を使うか。こりゃァ涼しくてイイな。ほら、最近どうにも暑いだろ?」
玉ノ井・狐狛(代理賭博師・f20972)は、ブリザードの能力をまるで冷房のように揶揄する。ブリザード達がどこまで人の言葉が通じるかは分からないが、狐狛の挑発は上手く通じたようだ。怒りを顔に滲ませた2体のブリザードが群れを離れて、彼女の方に向かってきた。
そしてブリザードは狐狛の上空に到達すると、彼女を凍り漬けの串刺しにせんと、氷柱を伴う吹雪のブレスを吐き出した。
「やっぱりブレスっつうだけあって、狙いは大雑把だな。これくらいなら……よっと!」
個々の氷柱の軌道を見切った狐狛は、霊力による障壁である『紗』を空中に展開、それを足場として立体的に飛び跳ねることで氷柱を回避していった。
「これで……お返しだな!」
氷柱を回避しながら、狐狛はユーベルコード『裏表のない硬貨』によって70枚ほどの『照魔鏡』を召喚した。そして出現した照魔鏡の内の半数ほどが攻撃を反射、ブリザード達へのカウンターとして氷柱が放たれた!
しかし、そんな単調な攻撃ではブリザードは捉えられない。ブリザードは翼をはためかせ、悠々と氷柱を回避してのけた。
「まだまだ! このために鏡の数をケチったワケだからな。さあ、チップを置いていきな!」
外れた氷柱の先に、狐狛は既に照魔鏡を配置していた。そうして氷柱は空中に展開した鏡で幾度も反射し、ブリザードを狙って進む。その様子はまるでピンボールのようだ。ブリザードは多角的に反射する氷柱に対応出来ず、背の急所に氷柱を浴びて撃墜されるのであった。
成功
🔵🔵🔴
アルコ・アーラ
・心情
あら、なんだか大変なことになっているみたいね!
ふふっ、こういうの……まさにお伽噺のような感じね!
それじゃ、私も猟兵らしく……戦うとしましょうか!
・戦闘
天を舞うは勇鷹の蝋翼で空中をかけまわり、技能【空中戦】を行うわ
弱点っていう背中を撃ち抜ければいいんだけれど……さて、どこまで通用するかしらね?
あぁ、他の猟兵が居るのならもちろん技能【援護射撃】で助けるわよ!
・その他
アドリブや他の猟兵との共闘は大歓迎よ!
「あらあら? なんだか大変なことになっているみたいね!」
皆殺しの平野の上空では、本来無いはずの翼を使って飛行するブリザードの姿が見える。それは猟兵達にとって脅威であるが、アルコ・アーラ(空渡り・f21945)は楽しげな様子を見せる。
「ふふっ、こういうの……まさにお伽噺のような感じね! それじゃ、私も猟兵らしく……戦うとしましょうか!」
吟遊詩人の冒険譚に憧れて故郷を飛び出したアルコにとって、竜と化したオブリビオンとの戦うというお伽話のような展開は望むところだ。
「さぁ、ダンスの時間よ?」
アルコは踊るような動きで何も無い空中を蹴ると、ブリザード目掛けて空を駆けていく。ユーベルコード『天を舞うは勇鷹の蝋翼』による空中跳躍だ。
そうやって近づいてきたアルコに、ブリザード達は吹雪のブレスを吹きかけてきた。
「ちょっと寒いけど、ここには地面は無いわよ? 強化されなければ、なんとかなるわ」
吹雪のブレスで地形が凍結すれば、ブリザード達の戦闘力は上昇する。しかし、この空中という戦場には凍結させるものはない。翼を得た代償に、ブリザード達の得意戦術は自ら封じられていたのだ。
「さあ、ようやく上を取れたわね。これで終わりよ!」
ブレスを避けて空中を駆け回るアルコは、遂にブリザードより高い位置まで辿り着いた。ここまで来れば、ようやく背中の急所も狙えるというものだ。そして彼女がロングボウより射た矢は、狙い違わずに急所に命中! 一体のブリザードを撃墜した。
「もう一体……と言いたいところだけど、そろそろ限界ね」
『天を舞うは勇鷹の蝋翼』の空中跳躍も無制限に出来るわけでは無い。これまでの戦闘で回数を使い切ったアルコは、一旦地面に降りて仕切り直し、次の敵を倒しに再度空へと向かうのであった。
成功
🔵🔵🔴
メーティオル・スター
おお、財宝財宝!
今月厳しかったし、臨時収入があると嬉しいね!
群竜大陸でもマグネボードにのって移動、戦闘も乗ったまま!
敵の攻撃の隙間を縫うように走りながらボードを加速していくよ。
浮遊してるから、地形が氷漬けになっても受ける影響が少ないんだよね。
十分に加速がついたら、敵の正面側から突撃!
すれ違いざまにクロー付きワイヤーで捕まえたら、
敵を支点にした振り子のように、円を描いて上昇して…敵の直上へ!
背中の急所めがけて、パイレーツマグナムの6連射を叩き込む!
最後はボードにのったまま着地で決め!
そして戦闘が終わった後は、ナイフ片手に楽しい剥ぎ取りタイムってね。
トゥリース・リグル
連携アドリブ歓迎。
【SPD】で判定。
空を飛ぶ手段が、翼だけではないということをお見せしましょう。
【スカイステッパー】を用いて連続で【ジャンプ】し、空中を跳ねまわります。
相手の攻撃は【第六感】で察知を試み、【見切り+フェイント】で【スカイステッパー】の足場を使って回避をしていきます。
攻撃の際は急所を【二回攻撃+鎧無視攻撃】で素早く切り付けて確実に撃破、を繰り返していきます。
【スカイステッパー】の跳躍回数が切れそうなら、残り回数に数回の余裕を持って着地をしようとし、そこを狙われたらその残しておいた回数で避けます。
竜胆石に関しては、余裕があれば、という感じで回収しましょう。
「おお、財宝財宝! 今月厳しかったし、臨時収入があると嬉しいね!」
「竜胆石……ですか? 回収するにも、この敵を倒さないとですね。気を引き締めて行きましょう」
ブリザードがその体内に高価な宝石を持つと聞いて、メーティオル・スター(屑鉄漁りの見習い冒険者・f05168)は目をお金のマークにしている。そんなメーティオルをトゥリース・リグル(刃を為すモノ・f00464)は窘めて、二人は戦場へ向かった。
「空を飛ぶ手段が、翼だけではないということをお見せしましょう」
空中を飛行するブリザードに対して、トゥリースは空中を跳躍して近づいていく。迎撃として吹雪のブレス、そしてそこから派生する氷柱が彼女を襲う。しかし、優れた感覚でそれを察知したトゥリースは、フェイントをかけて回避、更に上空へと跳躍し、敵の背後を取った。
「確か弱点は背中でしたよね」
トゥリースは的確な二連撃で、固い鱗を剥がしてから急所を貫きブリザードを撃破する。
「オレはこの『マグネボード』でいくぜ!」
トゥリースに負けじと、メーティオルも愛用のホバーボードで疾駆する。吹雪の余波で地面は凍結しているが、浮遊するマグネボードであれば問題ない。そして『ゴッドスピードライド』で十分な加速を付けたメーティオルは一気に跳躍、空中のブリザードへ向けて突進する。
「捕まえたっ! 喰らえっ!!」
飛び上がったメーティオルはクロー付きワイヤーを射出してブリザードを捕らえる。そしてそのまま敵を支点にした振り子のように、円を描いて敵の直上へ回ると、丸見えになった背中の急所に『パイレーツマグナム』の連射を叩き込んだ!
如何に固い鱗に守られていようとも、これだけの攻撃を受けてはひとたまりも無い。攻撃を受けたブリザードは絶命し、墜落していった。
「よっし! どんなもんだ!」
華麗に着地したメーティオルは、ボードに乗ったまま調子に乗って決めポーズを取っている。隙だらけなその様子を見てブリザードがブレスを吹きかけようとするが、上空から降りてきたトゥリースが急所への連撃で倒してフォローした。ちょうど空中跳躍の回数があとわずかになっていたようだ。
「危ないですよ。気をつけてくださいね」
「おっと! ありがとな!」
仕切り直した二人は、再度空中のブリザードへ向かってそれぞれの手段で向かっていく。そして、残りわずかとなっていたブリザードは、二人の手によって殲滅されたのであった。
「さーて、楽しい剥ぎ取りタイムってね」
戦闘が終わり、メーティオルはナイフ片手にウキウキと敵の解体を始める。目当てはもちろん竜胆石だ。
「これは……宝石というだけあってなかなか綺麗ですね」
ブリザードの体内から出てきた竜胆石を見て、トゥリースは納得する。キラキラと輝くそれは確かに宝石としての価値を感じさせるものであった。
こうしてブリザードを殲滅した猟兵達は、それぞれ竜胆石を手に帰還するのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵