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フラワー・ライト・フロウ

#グリードオーシャン #グローインフラワ島


 花びらが島中に降り注ぐ。
 ここグローインフラワ島では、花見の祭りシーズンが到来していた。
 島中に屋台が立ち並び、住民たちは舞い散る桜の花びらを見上げながら楽しく騒ぐのだ。
 スペースシップワールドから落ちてきたのが始まりという島の中には、ケーブルや何かの装置の残骸がいくつも見られる。その間から枝を伸ばした桜が、島の住民たちを楽しませているのだ。たまに、電子的な光を放つ施設もあり、その光を受けて花弁が輝くのも美しいという。
「花見祭りの開催だー! 桜、奇麗だねー!」
「さあ、綿菓子、たこ焼き、イカ焼き、何を食べる?」
「カラオケはこちらだよー!」
 住民たちの表情は明るく、一見島は平和そうに見えた。

●フラワー・ライト・フロウ
「ねえねえ、グリードオーシャンの話はもう聞いた? 実は私も、一つ島を予知したんだよね」
 ルビナ・ベイビーブルー(スペースノイドの電脳魔術士・f01646)が猟兵たちに声をかけた。
 そこはグローインフラワ島と呼ばれ、元々はスペースシップワールドから落ちてきたと言うことらしい。
「グローインフラワ島では、今の季節桜が咲いて、花見のお祭りを開催しているんだよ。平和で楽しいお祭り、楽しそうだよね! でもでも、その島を狙うコンキスタドールがいるみたい」
 武装商船団・テンペストの船長を名乗り、コンキスタドールとなった後も海賊団員を束ねていると言う。
「武装商船団と言うくらいだから、武闘派の団員が多くいるようだね。武装商船団が狙っているのは、島のお宝……つまりはメガリスだろうね。お祭りの賑わいに乗じて島を探索し、一気に制圧しようと企んでいるみたいなの」
 平和な祭りに心を弾ませている住民たちを、悲しませるようなことになってはいけない。
「そこで、みんなには、グローインフラワ島のお祭りに参加してもらって敵の動向を探ってほしいんだよ。うまく敵の拠点を見つけることができれば、敵を排除できるよね」
 花見の祭りを楽しみながら、敵の拠点などを探ることができれば良いだろう。
 海賊団員を見つけ、その動きをさりげなく見守るのも良いかもしれない。
 島の祭りを全力で楽しみ、住民と仲良くなる方法もありそうだ。敵が住民を騙すのを防ぐことができるだろう。
「そんなわけで、まずは花見祭りに潜入してみて。島中の花を見ながら、屋台やカラオケが楽しめるようだよ。海賊とか交易商人とかを装って、鉄甲船で島を訪れてみて」
 ルビナはそう言って説明を終えた。


陵かなめ
 こんにちは、よろしくお願いします。
 グローインフラワ島の制圧を企むコンキスタドールの撃破を目指しましょう。
 1章では桜の花見祭りを楽しみます。住民と交流したり、祭りを楽しみながら敵の情報を収集してみてください。屋台やカラオケなどがあるようです。花見のスポットを探して交流するのも良いですね。
 第2章は集団戦、第3章はボス戦を予定しています。

 オープニング公開と同時にプレイング受付開始です。プレイングお待ちしております!
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第1章 日常 『花は宴のためにある』

POW   :    宴会には飯! 美味しい料理をたらふく食べる。

SPD   :    場所取り命! 絶好のポジションを素早く確保。

WIZ   :    芸事こそ花! 花を見ながら隠し芸を披露する。

👑5
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カナ・リーアス
【心情】初のグリードオーシャンなんだよー!お祭りだよー!花見なんだよー!でも私は花より食べて食べまくるんだよー!
あ、もちろん色々調べるんだよー!

【作戦】【大食い】で買ったたこ焼きやイカ焼きをほおばりつつ近くの住民に【コミュ力】を駆使して「ねえねえ、なんか周囲に悪い海賊がいるとか変な場所があるとかないんだよー?」とか聞いてみるんだよー!あとは怪しい動向をしている奴がいたら【ダッシュ】で向かって【怪力】で身柄を抑えてそっちに聞いてみるんだよー「なんか企んでるんだよー!?」



●イート・デリシャス
「へい! たこ焼き、お待ちッ」
「ありがとうなんだよー!」
 熱々のパッケージを受け取りながら、カナ・リーアス(鬼の元気っ娘・f04987)は辺りを見回した。
 花見の祭りと言うだけあって、島のそこここに桜の木が見える。花びらが華麗に舞い、時に吹雪のようにも見えた。
 グリードオーシャン初上陸だ。花は美しく、花見をしようとする気持ちは分かる。過去の遺物だろうか、様々なケーブルも、今は祭りの装飾が施されていた。お祭りの雰囲気はとても楽しそう。すれ違う島民たちも、皆笑顔で花を見上げている。
 カナは島中に広がる屋台店舗にも心が弾んでいた。
「私は花より食べて食べまくるんだよー!」
 と言うわけで、たこ焼きの熱さ加減を確かめながら、一つ口に放り込んだ。
「……っ、ふ、あふ、あふ、んー、んまいんだよー!」
 外はカリっと仕上げられ、中はこれでもかと言うほどトロフワの生地。熱いのをこらえて噛むと、途端にソースと青海苔の香りが口の中に広がる。
「しかも、タコが大きいんだよー!」
 カナが瞳を輝かせた。たこ焼きのタコは贅沢に大粒にカットされていたのだ。
 あっという間に食べ終えると、次にイカ焼きの屋台へ向かう。次に大きな唐揚げ。お好み焼きや焼き鳥、フランクフルトも数本まとめて注文し食べた。
 どの料理も親しみやすい味わいで、大いにカナを満足させてくれる。
 さて、フランクフルトを頬張りながら、偶然隣に座っていた住民に声をかけてみる。
「ねえねえ、なんか周囲に悪い海賊がいるとか変な場所があるとかないんだよー?」
「あんた、さっきから良い食べっぷりだなー! うーん、変な場所ねえ。ケーブルなんかが入り組んだ場所はあるが、花弁が舞っちまえばどうってことはないしなあ」
「たしかに、花弁は奇麗なんだよー!」
 どうやら、住民に危機感は全く無いようだ。
 いくつか雑談を終えると、次にカナはじっくりと行き交う人を見つめた。
 祭り屋台の通りを行き来しているのに、何も食べず何も買わない男が数人目につく。
「それじゃあ、行ってみるんだよー!」
 言うが早いか、その一人に向かってダッシュした。そのまま物陰に引きずり込む。
「は?! 何だてめぇ!!」
「なんか企んでるんだよー!?」
 男は顔を真っ赤にして、怒鳴り散らした。
「っ、放せ! 集合場所まで、時間がかかるんだよ。遅れたら、俺がどやされるだろうが!」
 なるほど、集合場所はここから遠いと。
 カナは有益な情報を心に刻み、男を解放した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウィリアム・バークリー
「ボーダー」で参加。

桜の季節に花見のお祭ですか。長閑ですね。よく今まで無事でいたものです。
なればこそ、この島に目を付けたコンキスタドールは討滅しなければ。

ぼくらは独立したての交易商人を装ってお祭の場に参加します。「礼儀作法」と「コミュ力」を総動員。
ハーブティーはレンが担当してくれるので、ぼくはハーブのポプリを小さな巾着袋に詰めた匂い袋を島の皆さんに売り出しましょう。主なターゲットは、島の女性陣。
手元不如意? ご心配なく。この島の情報をどんな些細なことでもいいから教えてください。それが対価です。

レン、カズマ。そっちの具合はどうかな?
それぞれが聞き込んだ情報を突合して、この島の現状を把握しよう。


レン・ランフォード
「ボーダー」で参加

花見が楽しめるなんて素敵な島ですね
皆楽しそうで…でも危機は近づいているんですね
私達でその危機を取り除きましょう
グリードオーシャンの初冒険、頑張ります!

私達は交易商人に扮してお祭りに参加します
事前に「情報収集」して珍しいハーブ等を喫茶店から大量に仕入れてきました
仕入れた大部分は島の商人さんと交易し島の通貨を入手
その時に島の絶景スポットや他に商人が来てないか聞きます

残りは加工して花見会場で喫茶店ボーダー臨時出店です
仕入れたハーブで作った紅茶に
お団子などお花見に合うスイーツでおもてなし
【雪月花】で別人格二人も手伝ってもらいつつ
世間話にこっそり「聞き耳」をたてたりして情報を集めます


瀬尾・カズマ
「ボーダー」

2人が接客なら俺は辺りを見渡して敵を探すかな…いた。祭りなのに屋台に目もくれない男発見

おにーさん、探し物?手伝ってあげよっか?

振り向いたら…俺の目を見たな?装備・左眼【催眠】魔術発動。意識を朦朧とさせて、と

質問だぜ、兄ちゃん。お宅の船長とお前らのユーベルコード吐きな

他にも聞きてえが催眠20秒しか持たないからなぁ…

帰ったらすごい大繁盛!やだ…俺の友達顔が良い…!
しれっとお茶とポプリ貰お

有力情報?なら、ボーダーにとびっきり美人な店員がいるって情報はいかが?なんてね。いひひ。ただいま。二人とも、綺麗なおねーさんと戯れんのはいいけどぉ、俺んことも構ってくんなきゃヤだぜ。情報共有しよ?



●オープン・ショップ
「へえ、これは珍しい……ハーブかな?」
「いくつか仕入れの量に余裕もありますから、いかがですか?」
 レン・ランフォード(近接忍術師・f00762)は、島の商人たちと取引しながら周辺を窺う。
「花見が楽しめるなんて、素敵な島ですね。おススメのスポットなどありますか?」
「おススメか、そうだな。ケーブルを昇れば島全体を見渡せる場所もある。森の奥は人は少ないが見晴らしは良くないなあ」
 他にも、商人が来ていないかなど雑談を交えて情報を得た。
 花びらが頭上を舞う。
 雰囲気を見ると、島の祭りはとても楽しそうだ。
(「……でも危機は近づいているんですね」)
 心の中で語ち、仲間の待つ屋台通りへと急ぐ。

 桜の季節に花見のお祭とは。
「長閑ですね」
 ウィリアム・バークリー(“聖願(ホーリーウィッシュ)”/氷の魔法騎士・f01788)は、屋台通りを眺めてぽつりと呟いた。
 この平和な情景を見て、良く今まで無事でいたものだとも。
 なればこそ。
(「この島に目を付けたコンキスタドールは討滅しなければ」)
 手元のポプリを揃えながら思う。
 屋台に並ぶように『喫茶店ボーダー』を臨時出店させようというわけだ。
「借り物の屋台にしちゃあ、なかなかいい感じにまとまったなぁ」
 屋台の周りを一周してきた瀬尾・カズマ(ニョグタノオトシゴ・f25149)が顔を覗かせた。
「そうだね。これなら想定通りに集客できそうだよ」
 答えるウィリアム。
 そうしているうちに、通りの向こう側からレンの歩く姿が見えた。
「お待たせしました。喫茶店ボーダー臨時出店ですね」
「人通りは多いようだし、忙しくなりそうかな?」
 頷いたウィリアムが、屋台の先に開店の札をかける。ウィリアムとレンは、さっそく接客の準備を始めた。

「2人が接客なら俺は辺りを見渡して敵を探すかな」
 一方、屋台を任せたカズマは、二人に手を振り周辺の人の流れへと溶け込んでいった。
 それとなく屋台通りを見ていたが、何人か不自然な動きをしている男を見つけていたのだ。
 通りには様々な屋台が並んでいる。祭りの雰囲気もあり、どの屋台も盛況だ。
 歩く人々は、何かしら屋台から購入し手に持っている。
 そんな屋台通りを歩いているのに、屋台に目もくれないのは不自然というもの。
 目をつけていた男は、その条件にぴたりとあてはまる。
 通りを何往復もしているのに、未だに屋台には目もくれない。
 カズマはスルスルと人の間を縫って進み、極めて自然に男に近付いた。
「おにーさん、探し物? 手伝ってあげよっか?」
 そして、ぽんと気軽に男の肩に手を乗せる。
「……な、……いや、何だこの野郎。放っておいてくれ」
 男は不機嫌そうに振り向き、カズマの手を払おうとした。
 カズマは肩に乗せた手に力を込め、口角を上げる。
「……俺の目を見たな?」
 相手の目をじっくりと見据え、左眼・邪神の魔眼を使った。
「あ? あ、あ……?」
 男に催眠術を流し込み、いっとき、こちらの意に沿う木偶にする。
「質問だぜ、兄ちゃん。お宅の船長とお前らのユーベルコード吐きな」
「え、船長……。船長は……、大剣を使う」
「へえ、それじゃあ兄ちゃんのエモノも教えな」
「あ、俺は、ナイフを……」
 なるほどと情報を頭に叩き込んで男の肩を離した。催眠の限界時間だ。
「おにーさん、大丈夫かよ? 眩暈でもしたのか?」
「あ、あー、あ、いや。何でもねぇよ」
 正気を取り戻した男がカズマの手を振りほどき、人込みへと消えていった。
「他にも聞きてえが催眠20秒しか持たないからなぁ……」
 男の背中を見送り呟く。
 とは言え、敵の情報をしっかりと仕入れたことは大きいだろう。

 屋台では、レンとウィリアムが接客にいそしんでいた。
「こちらハーブティーになります。ご一緒にお団子はいかがですか?」
 淹れたてのハーブティーをゆっくりとテーブルに置き、レンが客へと笑顔を見せる。
 口当たり爽やかなハーブティーが人を呼び、喫茶店ボーダー臨時店は大変な賑わいを見せていた。ユーベルコードで「蓮」と「れん」にも手伝いを頼み、次々と客へお茶を運ぶレン。
「……森の奥は、今はダメだね」
「まあ、あそこからは花はあんまり見えないし」
「それに、男の人達が集まっていたって噂もあるよ」
「……怖いねー」
 耳をすませば、客たちの雑談が聞こえてくる。
 どうやら、ある森の奥に、男たちが集まっていると言うこと。
 団子を皿に準備しながら、レンは他の客たちの話にも耳を傾けた。
「花見の祭りも有名になったのかな? 今回は、外からのお客さん多いよね?」
「うーん。でも、あんまり屋台で買ってくれなくない? 売り上げ伸びてないし」
 こちらは女性二人の会話。
 外から人が来ていることは認識しているが、特に何の危機感も抱いていない。
(「やはり、私たちが頑張らないといけないようですね」)
 何より、グリードオーシャンでの初冒険。
 頑張ろうと決意を新たにするレンだった。

 ポプリを詰めた巾着を勧めているのはウィリアム。
「ハーブのポプリを詰めているんですよ」
「へえ、良い匂い。独特だけど、気持ちが落ち着くようね」
「島にはない植物かなあ?」
 女性の二人組は、興味深そうに巾着袋の匂いを嗅いだ。
「そうですね。特別に仕入れてきた物ですから」
「それじゃあ、もしかしてお高いもの?」
 警戒するような表情をした女性に、穏やかな笑顔を向ける。
「手元不如意? ご心配なく」
 そうして、巾着袋を二人に手渡した。
「あら、そんな」
「えっと?」
「この島の情報をどんな些細なことでもいいから教えてください。それが対価です」
 戸惑う女性たちに畳みかける。
「ああ、そっか。交易商人だったっけね。この島は初めて?」
「やっぱり、この島は花見のお祭りだよね」
 女性たちは、『独立したての交易商人』を装っているウィリアムに、色々な話を聞かせてくれた。主に花見の祭りの見所や、桜の花びらの美しさなど。島の祭りの楽しさが伝わってきた。
 その中からウィリアムは重要な情報を聞き分ける。
「今回は、島の外からの人も多いわよね」
「そうそう! 船が入りきらないのかな。森の奥の入り江にもおっきな船が泊まってたわ!」
「えー。でも、あの森から花はあんまり見えないよね」
「だよね。祭りのこと、あんまり知らない人かも!」
 くすくすと笑う二人に頷きを返し、ウィリアムは心の中で情報をメモした。

 さて。
 屋台に戻ったカズマは、大繁盛している屋台を見て笑う。
「やだ……俺の友達顔が良い……!」
「おかえりなさい。何か情報はありましたか?」
 ハーブティーを運んできたレンがくすくすと笑う。
「有力情報? なら、ボーダーにとびっきり美人な店員がいるって情報はいかが? なんてね」
「やあ、カズマ。その様子だと、何か掴んだのかな」
 残ったポプリの巾着を差し出し、ウィリアムも優し気な笑顔を浮かべる。
「ただいま。二人とも、綺麗なおねーさんと戯れんのはいいけどぉ、俺んことも構ってくんなきゃヤだぜ」
 いひひと笑いながら、カズマはハーブティーとポプリを手繰り寄せた。
 屋台の接客を「蓮」と「れん」に任せレンが同じテーブルに着席する。
「客足も、そろそろ落ち着いてきました」
「そうだね。それなら、それぞれが聞き込んだ情報を突合して、この島の現状を把握しよう」
 ウィリアムも同じテーブルに身を寄せた。

 森の奥で、男たちが集まっている場所があること。
 さらに奥には、大きな船が停泊していることが分かった。
 森からは桜があまり見えないことから、おそらく、敵の船だろう。
 敵船長が大剣を使うと言うこと。そして、その手下はナイフを装備していることも分かった。
「情報共有は大事だよなぁ……」
 とカズマ。
「敵のたまり場が分かったので、襲撃も可能です」
「それに武器が分かれば、ある程度は対処できるよね」
 レンとウィリアムも、まずまずの成果に頷き合った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『海賊団員』

POW   :    身ぐるみを剥ぎなぁ!
【ナイフ】による素早い一撃を放つ。また、【服を脱ぐ】等で身軽になれば、更に加速する。
SPD   :    おとなしくしろぉ!
【敵の背後】から【アームロック】を放ち、【痛みと締め付け】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    働け奴隷共!
戦闘力のない、レベル×1体の【奴隷】を召喚する。応援や助言、技能「【かばう】」を使った支援をしてくれる。
👑11
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●サプライズ・アタック
 男たちのたまり場が森の中であること、その森は屋台通りから距離があると言うことなどが、猟兵の調査により判明した。
 情報通り、人目のつかない森の中に海賊風の男たちが集まっている。
「情報を持ち帰ったか? 武装商船団・テンペストの名にかけて、お宝を根こそぎ奪うぞ!」
「「「おおー!!」」」
 船長風の男が号令をかけ、手下たちが声を揃えた。
 情報収集の成功により、猟兵達は難なく敵までたどり着けたのだ。
 敵は猟兵の接近に気づかない。
 今なら奇襲を仕掛けることができるはずだ。
 堂々とした船長は奥にいる。
 武装商船団を潰すには、まず手下を一掃しなければならないだろう。
 幸い、海賊団員がナイフを使うことも分かっている。
 戦いを仕掛けるなら今だ。
 グローインフラワ島の平和を秘かに守るため、猟兵達は海賊団員たちに向かっていった。

 ※情報収集に成功したので、奇襲を仕掛けることができます。最初の一撃に対して、敵は無防備です。海賊団員たちを一掃するため、戦闘をよろしくお願いします。プレイングの受付を開始します。
カナ・リーアス
【作戦】よっしゃー!戦いなんだよー!いっぱい食べたから腹ごなしに丁度いいんだよー!おりゃー!海賊共ー!このカナが相手だよー!

【作戦】初手はグラウンドクラッシャーを使って奇襲するんだよー!その後海賊達に【挑発】してこっちに来るように仕向けるんだよー!敵のナイフやアームロックは【見切り】や【武器受け】で対処するんだよー!その後はまたグラウンドクラッシャーで吹き飛ばすんだよー!奴隷は基本は攻撃しないようにするんだよー!海賊達を倒したら奴隷にされてる人達も解放してあげるんだよー!【絡み・アドリブOK】



●ファースト・クラッシャー
 海賊団員の背後を取った猟兵達は、一斉に奇襲を仕掛けた。
 まず先陣を切ったのはカナ。
「よっしゃー! 戦いなんだよー!」
 巨大斧を抱え大きく跳躍すると、次の一歩で海賊団員との距離を詰めた。
 先程食べたたこ焼きを思い出す。イカ焼きも、フランクフルトも美味しかった。
 たくさん食べたから、腹ごなしにはちょうど良い運動だと思う。
 大きく斧を振り上げると、こちらの動きに気づかない海賊に向かって猛攻を仕掛けた。
「おりゃー! 海賊共ー! このカナが相手だよー!」
「な……」
 振り向いた海賊が目を見開く。
 カナはそれと同時に、ユーベルコード『グラウンドクラッシャー』を繰り出した。
 斧を勢いよく振り下ろす。
 これは単純な一撃だ。上から下へと武器を振り下ろす。単純で、恐ろしく重い一撃。
「行くんだよー!」
 相手の反応などお構いなし、カナはめいっぱい力を乗せて敵を撃ち崩した。
「?! ……っ」
 その勢いは留まらず、続けて地面にまで届く。
 派手な破壊音と共に、地面が砕け周囲に広くヒビが走った。
「な……なんだ?!」
 近くにいた海賊たちがようやくそれに気づく。
 カナは斧を地面から引き抜き、敵の注意を引き付けるように大きく回転させた。
「さあ、誰から相手をしてくれるんだよー!」
 言いながら、敵の中に目を走らせる。
 中には奴隷として働かされている者がいるはずだ。
 敵がナイフを手に取り始める。
 武器を持たず、怯えた顔をしているのが奴隷だろうか。
 基本的に狙うのは海賊だ。
「さあどんどん吹き飛ばすんだよー!」
 もう一度、カナが地面を蹴る。
 敵が行動を起こす前に、空中で再び斧を振り上げた。
 今度は奴隷を避け、海賊たちだけがいる場所に狙いをつける。
 体を捻り、勢いをつけて、体ごと斧を敵へと下した。
 再び地を裂くような破壊音。
 海賊たちが砕け散り、地面に二つ目の大きな窪みができた。
「何だと……? まさか、俺たちを狙って……?」
 残った海賊たちが怯えたように顔を見合わせている。
 カナは十分に一番斧の役割を果たした。
「続けてよろしくなんだよー!」
 それではと、海賊たちの奴隷を背にかばうように走り、後続の仲間に声をかけた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウィリアム・バークリー
「ボーダー」

よし、先手を取れる。先制攻撃で一気に壊滅を狙おう。
森の中で事前準備をするよ。見つからないよう「目立たない」挙措でこっそり。

――Spell Boost詠唱。トリニティ・エンハンス発動。スチームエンジン、影朧エンジン、フル稼働。魔導原理砲(イデア・キャノン)に積層仮想魔法陣を上書き。
「高速詠唱」氷の「属性攻撃」「範囲攻撃」「衝撃波」「全力魔法」を乗せたElemental Cannonの砲撃で、海賊たちをなぎ払うように。
レンの童子切と上手く合わせて。

初撃で敵が混乱したら、生き残りの海賊相手に突撃して白兵戦を挑む。
「武器受け」であしらいながらルーンスラッシュ。

手下は片付いた。船長はどこだ?


レン・ランフォード
[ボーダー]

情報収集うまくいってよかったですね
さてこのチャンス、逃しはしません!

放つは【光線式斬撃兵装・童子切】
巨大な柱の如き光の剣で「なぎ払い」の「範囲攻撃」です!
刎ねろ、童子切…!
更に振り切った手首を返して逆にもう一度切り返す「二回攻撃」!

三人の一斉砲火、それでも運良く…悪く?敵が残っていたら
体勢を立て直す前に突撃です
咀嚼音にちょっと「狂気耐性」しながら刀で斬り払い
「戦闘知識」と「第六感」を合わせ敵の攻撃を「見切り」回避
または「カウンター」で落とし
後ろに来るものには「残像」で「だまし討ち」です

奴隷を呼んでもさっきの範囲攻撃をすると騙り
隙をみて「暗殺」者の如き急所への苦無「投擲」で仕留めます


瀬尾・カズマ
「ボーダー」

奇襲な、了解
ユーベルコード発動。俺の影がとぷんと沼のように広がる。そこから溢れるのは、大量の触手

食事の時間だ。呑み潰せ、ニョグ。アレは食べても良いご飯!

触手が片っ端から敵を捕まえ影沼に引き摺り込めば、ごきゅん ばり ぐちゃと汚い咀嚼音が響く。
ウッ…正気削れそう…!俺もいつかこうやって食われるんだろうな…

ウィルとレンが白兵戦に移ったら、触手で戦場を撹乱してサポート。そんで二人を背後から狙う敵を優先的に食うよう、ニョグに指示出しとく

いいかニョグ、レンとウィルは食うなよ。あと俺の体に触手を巻き付けんじゃねえ!やめろください許して!

二人とも、大丈夫か?!怪我だけはしないでくれよ!



●ダンス・オブ・アタック
「よし、先手を取れる。先制攻撃で一気に壊滅を狙おう」
 ウィリアムはレン、そしてカズマを見た。
「情報収集うまくいってよかったですね」
 レンが仲間の猟兵の背を追うように視線を伸ばす。敵は混乱しているようだ。
「さてこのチャンス、逃しはしません!」
「奇襲な、了解」
 カズマが口の端をあげて笑った。
 三人は目立たぬよう、戦いの距離を測る。
 互いに距離を取り、いつでも攻撃を開始できるよう、あっという間に戦いの態勢を整えた。
 無言で視線を交錯させる。
「Elemental Power Converge……」
 ウィリアムが詠唱を始めた。
「リミッターカット!!」
 レンは斬撃兵装の制限を解除する。
「詠唱無いよ……制御利かずに俺を食おうとするレベルだから……」
 カズマの影が沼のように広がった。
 敵はまだこちらの存在に気づいていない。
 位置、タイミングを合わせ、三人が同時に動いた。

 ――トリニティ・エンハンス発動。スチームエンジン、影朧エンジン、フル稼働。魔導原理砲に積層仮想魔法陣を上書き。
 魔導原理砲『イデア・キャノン』に氷の属性を加え、ウィリアムは周囲を見据えた。
 精霊力はすでに臨界点間近。
 魔法陣が立体的に積み上がり展開される。
 仮想砲塔を敵に向け、ウィリアムはユーベルコード『Elemental Cannon』を放った。
「Release. Elemental Cannon Fire!」
 瞬間、相反する精霊力を強引に融合させた爆砕魔法の光が辺りに走る。
 ウィリアムの全力を込めた魔法が、海賊たちを巻き込み広範囲に広がった。
 光に包まれた海賊は、声も無く消えていく。
「な……、まずいぞ!」
 少し離れた場所にいた敵が悲鳴を上げた。
 訳も分からず、ただ光から逃げる敵の姿もある。
 だが……。
 その先にはすでに仲間がいることを、ウィリアムは知っていた。

「行くよ科学の結晶!」
 レンの手には巨大な光の剣。それはさながら柱のごとく。
 海賊たちを挟んで斜め向かいから、ウィリアムの魔法の光が見える。
 レンは敵の動きに合わせるように手元を繰り、ユーベルコード『光線式斬撃兵装・童子切』を発動させた。
「刎ねろ、童子切……!」
 見えている海賊たちを狙い、なぎ払うように剣を振るう。
 狙うは魔法の爆発から逃げようとした海賊。
 海賊たちは魔法に気を取られ、自分がどこへ逃げようとしているのか気づいていない。
 レンの一閃は、敵たちの身体を真っ二つにした。
 更に一歩踏み込む。
「もう一度、切り返します!」
 光の剣を振り切ったところで手首を返し、後から逃げてきた敵へも攻撃を繰り出した。
「……っ!」
 声を出すのも忘れ、驚きの表情を浮かべ、海賊たちが消えていく。

「くそ、くそ、逃げろっ」
 ウィリアムの魔法を逃れた海賊は、他にも散開している。
 その先にはカズマが立っていた。
 沼のように広がった影からは、大量の触手があふれ出す。
「多分俺を餌だと思ってんだ……、戦闘中協力的なのは餌を死なせたくないだけでは……」
 言いながら、どよんとした瞳で伸びる触手を見るカズマ。
 とは言え、今はこちらに逃げて来る海賊たちの対処だ。
 カズマはニョグに言った。
「食事の時間だ。呑み潰せ、ニョグ。アレは食べても良いご飯!」
 同時に触手が伸び、海賊たちの足に絡みつく。
 足を取られた海賊がつんのめり、あっと声をあげた。
 触手は動きを止めない。敵の足を引っ張り、ずるずると影沼へと引きずり込む。
 抵抗した海賊もいたのだが、ニョグの引きずる力の方が強かった。
 影沼から、ごりゅんと音がする。海賊を引き込むたび、ばりと音が。
 ぐちゃりぐちゃりとも。
 咀嚼音を聞きながら、カズマが遠い目をした。
「ウッ……正気削れそう……! 俺もいつかこうやって食われるんだろうな……」

「やめろ」
「助けて」
「いや、逃げろ!」
 海賊たちが混乱し逃げ惑う。
 三人の攻撃が敵の大半を一瞬で消した。
 ウィリアムとレンは、初撃が成功したことを見て取り、一層深く敵へと切り込む。
「いいかニョグ、レンとウィルは食うなよ」
 念入りにニョグへ言い含め、カズマは戦場へ触手を伸ばした。
 戦いの場に、咀嚼音が響く。
 その音を聞いたレンが小さく首を振った。
「……、いいえ、大丈夫です」
 聞こえる咀嚼音に狂気耐性で耐えながら刀を振るう。敵の数はもう少ない。
 素早く背後に回り込み、少ない動作で敵を斬り捨てた。
 敵は混乱しているが、中にはナイフを手にしている者もいる。
「あのまま暴れられたら……、危ないです」
 自暴自棄になって、周りが見えぬまま武器を振るう者は危ない。
 すぐに仕留めた方が良いだろうと判断し、レンは武器を手にした敵との距離を詰めた。
「うわ、うわああああ」
 案の定、ナイフを持った海賊が無茶苦茶に武器を振り回す。
 レンは第六感を頼りに、敵の刃を避けながら懐に飛び込んだ。
 そして、流れるように一太刀で敵を沈める。
 崩れた敵をその場に置いて、次へと走った。
 ウィリアムも敵の真ん中で魔法剣を振るっていた。
 散漫な動きのナイフを剣で弾き、確実にとどめを刺す。
「あと少しだ。レン、カズマ大丈夫かい?」
 足元は亀裂が走り、森の中は視界も最悪。戦場の悪条件と初撃の奇襲で、敵の動きは鈍かった。
 対して、ウィリアムの動きは軽い。
 魔法で押し込みとどめを刺す戦いは、得意とする戦法だ。
 また一人、敵にとどめを刺して仲間を見る。
 他の二人も、問題なく戦っているようだ。
「はい、残りはわずかです」
 レンが答える。
「こっちは大丈夫だよ~! 二人とも、大丈夫か?! 怪我だけはしないでくれよ!」
 カズマも手を振った。
 その手にニョグが絡みついてくる。
「あと俺の体に触手を巻き付けんじゃねえ!」
 触手がくるくると腕を這って顔に近づいてくる。
「やめろください許して!」
 悲し気なカズマの声。
 ウィリアムとレンは、一瞬顔を見合わせ笑いを漏らした。

 その後も次々と海賊を始末し、猟兵達はあっという間に敵を蹴散らした。
 ふうと、ウィリアムが息を吐く。
「手下は片付いた」
「そのようです」
 レンも動きを止めた。
 ただし、警戒は怠らない。
「ええーと、全部やっつけたってことは、あれだ」
 カズマが辺りを見回した。
「うん。船長はどこだ?」
 ウィリアムが言う。
 それを待っていたかのように、悠然とした足音が響いた。
「現れましたね」
 レンの言葉に、おそらくは敵が立ち止まる。
「なかなかやるじゃねぇか。お前たちも宝を狙って来たのかい?」
 大剣を肩に担ぎ、敵船の船長が不敵に笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『武装商船団・テンペスト』

POW   :    アブソリュートクラッシュ
【全体重を乗せた大剣の一撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    ザッパーグロブス
【武装した商船から大量の砲弾】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    遥かなるオデッセイ
自身が戦闘で瀕死になると【かつての航海で息絶えた船員の亡霊集団】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●武装商船団・テンペスト
「しかし、武装商船団・テンペストに喧嘩を吹っ掛けるとは」
 武装商船団・テンペストの船長が猟兵達を見据え――。
「まあいいさ。こうなりゃあ、話は単純だ。俺は島のお宝を狙う。お前たちは俺の邪魔をする。なら、やることは一つしかねぇよな」
 大剣を構えた。
「さぁて、どちらかが沈むまで、やり合うとするか!」
 この先、勝敗は戦いでつけると言うこと。
 少し離れた場所では、今も花見の祭りが行われている。
 ふと見上げれば、舞う花弁。
 だが、この森の中は人の気配も無く静かだ。
 島の住民があずかり知らぬ、今この時。
 猟兵と武装商船団・テンペスト船長を名乗るコンキスタドールの戦いが始まろうとしていた。

 ※プレイングの受付を開始します。
カナ・リーアス
【心情】よーし!船長のお出ましなんだよー!いったいどんな奴…わーイケメンなんだよー…これはお尻使う系のユベコはでいないんだよー…(カナはイケメンには弱いため無意識に可愛く見せたいという意思が働いてしまいイケメン相手だとお尻を使う攻撃は制限されてしまうのだ!)で、でも! 島の制圧なんてさせないんだよー!

【作戦】基本攻撃は【ダッシュ】や【ジャンプ】や【スライディング】を利用した【見切り】での回避や【武器受け】で対処するんだよー!
そしてぐるぐるパンチを【フェイント】で寸止めしたあと【だまし討ち】の羅刹投げを食らわすんだよー!肉弾戦でも負けないんだよー!あ、あと亡霊集団には容赦なくヒップドロップだー!



●クラッシング・アタック
 いよいよ船長が姿を現した。
 海賊を率いる船長はいったいどのような姿なのか。
 確認してやろうと、目を向けたカナがぽかんと口を開けた。
(「……わーイケメンなんだよー……」)
 自信に満ちた表情で大剣を担ぐその姿、確かに凛々しく感じる。流石は武装商船団・テンペストの船長と言うところか。
 カナはそそと掌を背後に回した。
「……これはお尻使う系のユベコはできないんだよー……」
 イケメンに弱いのだ。得意のお尻攻撃は制限されてしまう。
 無意識に可愛く見せたいという意識が働いてしまうからなのだけれども……。
「さぁて、最初はお嬢ちゃんか。いいぜ、相手になってやる」
 カナの様子に構わず、テンペストの船長は大剣を構えた。
 あの質量の大剣を軽々と操る力は侮れない。
 自分に向けられた闘気を感じ取り、カナはぶるぶると首を振った。
「で、でも! 島の制圧なんてさせないんだよー!」
 拳を握り締め、ぐるりと腕を一度回す。
「はっ、そう簡単に、いくかなあ?」
「いくんだよー!」
 敵が勢いよく地面を蹴った。踏み込みの勢いはすさまじい。
 カナも一気にトップスピードに乗り、敵との距離を詰めた。
 敵の大剣が横薙ぎに振られる。単なる牽制の動作にすぎないけれど、巻き込まれたら大打撃だろう。
 カナはとっさに足を踏ん張り、大きくジャンプして敵の武器を避けた。
 続けて敵の剣が斜め下から振り上げられる。
 その攻撃を見切り、近くの枝を掴んだ。カナは空中で強引に飛ぶ方向を変え、着地する。
「良く動くなあ!」
「思い通りにはさせないんだよー!」
 大剣と拳が何度もぶつかり合った。
 敵の攻撃を弾き、跳ね返し、受け流す。
 何度目かの打ち合いで、一旦武器が離れた。
「よーし! 今だよー!」
 カナが大きく腕を回す。
 このタイミングだと判断し、破壊力を増した拳、ユーベルコード『ぐるぐるパンチ』を繰り出した。
「ぐーるぐーるぱーんち!!」
 超高速、そして大威力の一撃だ。
「面白い! こりゃあ、すげえ攻撃だなあ!」
 敵は目を見開き、大剣に全体重を乗せてカナの拳を狙ってきた。
 二つの大きな力がぶつかる。
 その間際。
 カナは体を捻り、敵の脇に体を滑り込ませた。
「な――」
 敵の大剣が空ぶる。
「肉弾戦でも負けないんだよー!」
 あっと驚く敵の腕をつかみ、一気に投げ飛ばした。
 敵の身体が勢いよく地面に叩きつけられる。
「っ、や、やるなぁ」
 敵の称賛を背に聞きながら、カナはその場を離れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウィリアム・バークリー
「ボーダー」

この島の人たちは、花見の宴にひたってるんだ。それを邪魔しようなんて無粋はさせないよ。

「高速詠唱」「全力魔法」「範囲攻撃」氷の「属性攻撃」「オーラ防御」「盾受け」で、Active Ice Wallを戦場全域に展開。
氷塊を仲間への盾や足場に使ってもらう。
船の砲門の向きを見てから、その狙う先へは氷塊の群を特に分厚く展開。

防御を維持した上で攻撃の余裕があれば、氷塊を「衝撃波」をまとう弾丸として「念動力」で連続して船長に飛ばすよ。
船長にとどめが刺せそうになったら、「目立たない」よう氷塊の陰から陰へ渡って近づき、ルーンスラッシュ一閃。

片付いたね。まだ時間はあるし、もうちょっとお花見して帰ろう。


レン・ランフォード
[ボーダー]

この島の桜は今がちょうどいい見ごろなんです
春の嵐は、この境界で止まって頂きます

「ダッシュ」で突撃とみせかけ「フェイント」
「残像」を残し死角から手裏剣「投擲」など敵を攪乱

敵のUCは
「第六感」に「野生の勘」も合わせて攻撃初動を「見切り」
ボスをUC【分身・雪月花】で現れた二人に「時間稼ぎ」してもらい
迎撃態勢を「早業」で整え、砲撃しようとする商船に「カウンター」で
【光線式斬撃兵装・童子切】を叩き込んで「武器落とし」
…一刀両断「なぎ払い」による船の撃沈を狙います

そして二人を離れさせ、返す手でボス狙いの「二回攻撃」
これは瀬尾さん達への援護であり必殺の一撃でもあります


終わったら花見行きたいですね


瀬尾・カズマ
「ボーダー」

二人の攻撃、派手だねえ。動きやすいわ
しかもActive Ice Wallじゃん。アルダワ戦争でもかなりお世話になりましたありがとう

では、UC発動。ウィルの氷の盾に入りつつ、敵の背後から「暗殺」を仕掛ける
失敗したら敵の顔覗き込む。そしたら…俺の目を見たな?「催眠」発動。「あなたはだんだん眠くなる」という言葉で暗示をかけて、意識を朦朧させる。でもこいつ強そうだし、数秒目眩を引き起こして動きを止めるのが限界かな。だが…それで充分だ。敵にはお気の毒だが、俺の友達は強いんだ

終わった?うええ、敵の至近距離入んの怖ええわ!もうやりたくねえ!
花見に行こうぜーみんなと写真も撮りてえしよー!遊ぶぞ!



●ビハインド・ザ・シェイド
 武装商船団・テンペスト船長は、勢いよく起き上がり再び武器を構えた。
 傷を負ったようだが、その気迫、戦う意志は健在の様子。
「いいぜ、お前たちも相手をしてやるよ」
 そう言って、闘気を走らせる。
 ウィリアム、レンそしてカズマは、一斉に敵の前に飛び出した。
「この島の人たちは、花見の宴にひたってるんだ。それを邪魔しようなんて無粋はさせないよ」
 言うなり、ウィリアムがユーベルコード『Active Ice Wall』を展開する。
「Active Ice Wall!」
 短い詠唱と共に、木漏れ日を受けてキラキラと光る氷の塊が多数出現。
 ウィリアムの動きに合わせて、一気に戦場へ広がった。
「ほお、器用だな?」
 敵は周囲の氷塊をぐるりと眺め片手を挙げる。
 それを合図に、遠くから商船が姿を現した。木の隙間から、砲台が狙っているのが見える。
 しかしウィリアムは慌てなかった。
「レン、カズマ」
 いくつもの氷塊を重ねて盾にしつつ、仲間に目配せする。
「Active Ice Wallじゃん」
(「アルダワ戦争でもかなりお世話になりましたありがとう」)
 カズマは周辺の氷塊に向けて手を合わせ、氷塊の陰に滑り込んだ。
「はい」
 レンはウィリアムの意図をくみ取り、氷塊を足場にして一気に加速した。
 地面だけではない、宙に浮く氷塊も利用し、敵の側面へ器用に回り込む。
「動きが速い。だが、関係ないなあ!」
 敵は構わず手を振り下ろした。
「砲撃! 撃て撃て撃てー!」
 武装した商船から一斉に砲弾が放たれる。この場が森の中など関係ないと言わんばかりの、大規模な爆撃だ。
「簡単にはやらせないよ」
 ウィリアムは盾に使う氷塊にオーラを纏わせ砲弾を弾いた。
 ぶつかった砲弾と氷塊が同時に砕け散る。
 いくつも、いくつも、ぶつかり合いながら氷塊と砲弾が消えていった。
 それでも砲弾は次々と戦場に降り注ぐ。
 レンは「錬」と「れん」を出現させ、敵の砲弾の対処を任せた。
 錬が前に出て最初の砲弾を処理する。
 れんは敵と距離を取りながら敵の攻撃を拡散した。
「っ、おっと、ややこしいなあ」
 敵が大きく舌打ちする。それから思い直したように、追撃を命じた。
「ここは二人に任せます」
 蓮はそう言って氷塊の間を跳び、武器をしっかりと構える。
「リミッターカット!!」
 攻撃できるポジションを確保し、光線式斬撃兵装の制限を解除。
 見据えるのは敵武装だ。
 砲台の数は多い。巨大な船体も見える。
 それでも――。
 翠の光の刃が大きく展開した。光は伸びる。
「行くよ科学の結晶!」
 武器を振るえる場所で足を踏ん張り、大きくなぎ払いをかけた。
 一閃。
 光が戦場に一筋走り、敵船体を砲台ごとぶった斬る。
「ほーお、そう言う」
 敵が崩れる砲台を確認した。
 欠片が飛び散り、砲台の半数が無力化したようだ。
「二人の攻撃、派手だねえ。動きやすいわ」
 カズマは小さく指を鳴らし、高速戦闘モードに移行。
 ウィリアムの作り出した氷塊の裏側を走り、砲撃を指示している敵の背後に回り込んだ。
 一瞬で死角に潜り込み、音も無く急所を狙う。
 だが敵の首を掴もうとした瞬間、敵が体を捻った。
「おっと、危ねぇな」
 腰で遊んでいた大剣を持ち、カズマの身体を払うように振り上げる。
「……っとと、雑に斬られたらたまらないしなー」
 カズマは急いで体を反らせると、最大まで近づいた敵の顔を覗き見た。
「この期に及んで、何か話でもあるのかい?」
 大剣を構えなおした敵が笑う。
 対するカズマも口の端を持ち上げた。
「……俺の目を見たな?」
 左眼・邪神の魔眼の力を使い、催眠を流し込む。
「な……」
「あなたはだんだん眠くなる」
「こんな、コケ脅しを……」
 敵が身を引いた。
「眠くなる」
 一歩、カズマは前に出る。
 これで敵の意識を失わせることはできないかもしれない、と感じる。
 その通り、敵は一瞬腕を振るわせ、そして叫んだ。
「は、はは、こんなもの!」
 ただ一瞬の眩暈だけで立ち直り、武器を大きく振るう。
 カズマは今度こそ敵から体を離し、急いで後方へ跳び下がった。
 敵の大剣が空を斬る。
 大きな一撃は、当たれば大打撃を受けただろう。
「おいおい、まさかそれで終わりかい?」
 自分から離れたカズマを敵が笑った。
 そして、やはりカズマも笑う。
「だが……それで充分だ」
 瞬間、レンとウィリアムが敵の両側に現れた。
 目立たぬよう、氷塊の陰を渡り近づいたのだ。
「そ――」
 敵は二人の出現に対して、一瞬、対処できなかった。その隙を作り出したのは、カズマの催眠。
 ほんの一瞬の眩暈が、最大の間になった。
「お気の毒だが、俺の友達は強いんだ」
 勝利を確信し、カズマが肩をすくめてみせる。
「これで最後だよ」
 ウィリアムがルーンソードで敵の胴体を斬り裂いた。
 同時にレンがオーガスラッシャーの二撃目を叩き込む。
「ええ、この一撃で終わりです」
 最後はレンの一言。
「ぐ、見事……」
 二人が武器を納めると、武装商船団・テンペスト船長は消えていった。

「終わった?」
 離れていたカズマがひょこりと顔を見せる。
「うええ、敵の至近距離入んの怖ええわ! もうやりたくねえ!」
 一つ間違っていたら、敵の大剣の錆になっていたかもしれないのだと、両手で体を抱きしめる。
「終わらせることができたのは、瀬尾さんのおかげですよ」
 レンはカズマを励ますように声をかけた。
 そして、空を見上げる。
 すでに氷塊は無い。森の木は荒れ、地面にヒビは走っているけれど、住民への被害は皆無のはずだ。
「片付いたね」
 ウィリアムは、ひらひらと飛ぶ桜の花弁を目で追いかけた。
 屋台を楽しんでいる人たちはまだ多いだろう。
 そろそろ夜が近づいて来たが、遠くには美しくライトアップされた建物も見える。
 お祭りは続くのだ。
「まだ時間はあるし、もうちょっとお花見して帰ろう」
 ウィリアムが二人に声をかけた。
「はい。花見に行きたいですね」
「行こうぜー! みんなと写真も撮りてえしよー! 遊ぶぞ!」
 レンとカズマが頷く。
 猟兵達の戦いを、島の住民は知らない。
 だがそれこそ、島の平和をしっかりと守った証なのだ。

 猟兵達はその日、心行くまで島の祭りを堪能した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年04月27日


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 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#グリードオーシャン
#グローインフラワ島


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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠辛・七味です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト