●とある海で
「おらおら跳べよ!あと1回跳んだら助けてやるぜ!」
「む、無理です。あんな遠くまでなんて……」
波の間で不気味な触手が囃し立てる。少年が震えている。
助けてやる、とは言われたものの。海を好き勝手に泳ぐ鮫の背を渡るなど出来ようはずもなく。
陸地であればすぐに帰れたであろうその距離。少年の目には永遠に帰れない場所のように思われた――。
●『仮面の聖女号』
「さあグリードオーシャンよグリードオーシャン!」
新世界への進出が可能になった連絡を受け。
グリモアスペースでフェアリーのグリモア傭兵、ネミ・ミミーニーズ(f00595)は元気にぶんぶん言っていた。
「グリードオーシャンの話はもう聞いたかしら?詳しいことは資料をみてほしいんだけど、大事なことだけおさらいすると――」
ネミはいくつかの資料を広げつつざっくりと説明する。
ここはいろいろな世界から『島』が落ちてくる海の世界。
この世界ではグリモア猟兵の予知や転送が制限されている。
鉄甲船で乗り込んで、少しずつ猟兵たちの領域を広げてゆかねばならない。
「というわけで先日紫の光を調べに行った『仮面の聖女号』をそのまま借りて探検にいってもらうわ」
地図、というには忍びない何もない海だけの用紙を、ネミはビシッと指差す。
●『たれウサギ島』
ここにキマイラフューチャーから落ちてきたらしい小さな島『たれウサギ島』がある。正式な名前ではないらしいが、島の真ん中にある看板を見て勝手にそう呼ばれているらしい。
ごちゃごちゃとした鉄骨の建造物、が風化したものが入り組んだ景色。崩れて剥き出しになった土からは熱帯の植物が逞しく育つ。そんな島だ。
元の住民はいなくなってしまっているが、現在はグリードオーシャンの人間たちが住んでいる。
人々は畑という名のアクテビティを頑張って耕し、日に数個のニンジンが得て生活している。それは、決して農業という作業ではない。壊れかけた『コンコンコン』の機能をなんとか動かしながら日々の糧を得ている状態だ。
「裕福なわけではないけどなんとか上手くやってたみたいね。そこに『海の怪物コンキスタドール』、オブリビンがやってきたのよ!」
コンキスタドールたちは、この住民たちに毎週生け贄を差し出すよう要求してきた。
それも、ただ生け贄を要求するだけではない。『助けてやる』との条件付きでの生け贄ルールだ。
「何でも、『海に並べられた鮫の上を渡り切ったら助けてやる』ってことなのよ」
もちろんこれは邪悪なコンキスタドールの言葉に過ぎない。
必死に助かろうとする人々たちを嘲笑い、最期は海に突き落としてその絶望を楽しむ。邪悪な欲求を満たすためのルールだ。
「ろくでもない話ね!ここで猟兵の出番よ!サクっと行ってコンキスタドールから島を解放するのよ!」
ネミは島の詳しい状況を説明する。
到着時点で既に数名の住民が殺人鮫の漂う海の上で邪悪な遊戯に参加させられている。
まずはこの生け贄たちを助けてほしい。
「鮫はオブリビオンではなくてちょっと気性が荒いだけの普通の生き物みたいね」
重要なのは生け贄たちの救出だ。鮫を倒すか倒さないかは現地での判断に任せる。
生け贄の遊戯が妨害されたら、コンキスタドールたちとの戦闘が始まる。
最初は『殺戮オウムガイ』の集団。敵の集団を退けたなら、敵の親玉である『幽霊船』が現れる。
戦場は島の沿岸、海上での戦闘となる。地の利は確実に敵にあるだろう。海の上で戦いに困らぬよう十分注意してほしい。
「戦闘になってしまえば難しいことはないわ!正面からユーベルコードで3枚に下ろしてやるのよ!」
オウムガイはともかく幽霊船を下ろすのか……?
勢いに任せて発言するグリモア猟兵に導かれ、鉄甲船が強欲の海を行く。
背腹かえる
背腹かえる(せにはらかえる)です。
船です、『仮面の聖女号』さんです。
新世界グリードオーシャンです。
今回はウサギさんの住むキマイラフューチャー島『たれウサギ島』に向かっていただきます。
フラグメントは、冒険、集団戦、ボス戦となります。
1章、鮫の上でぴょんぴょんしている人々の救出です。
2章、集団戦『殺戮オウムガイ』。
3章、ボス戦『幽霊船』。
それでは、よろしくお願いします。
第1章 冒険
『鮫・鮫・鮫』
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POW : 真正面から鮫を受け止めて、投げ飛ばすなど、力技で撃退する
SPD : 素早く回り込んで鮫に攻撃、次々と無力化していく
WIZ : 鮫の動きを予測して人々を避難させたり、罠を仕掛けたりする
👑11
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グリードオーシャン。
見渡す限りの海の世界を、猟兵を乗せた鉄甲船が進む。
航海は順調。程なくして、鉄甲船は目標とされた島を発見する。
その島からいくらか離れた海。猟兵たちが見たのは、鮫の群れと、その鮫の背で怯える人々の姿。
小さな島の運命が動き出す――。
ゴリラ・シャーク
シャーク『人間かぁ、昔は良く喰らってたな。 おい!アイツら食べてもいいか!?』
ゴリラ「ダメに決まってるうほ!人命救助が優先だな。」
シャーク『へへっ、分かってる。冗談だよ。それじゃあ近づくぜ!』
鮫にはサメだ!!
UCは使わずに、シャークの自慢の泳ぎて鮫に近づきます。そのまま、ゴリラが生贄を抱っこする形で救って安全な所まで逃げます。
基本的には鮫から逃げつつ、どうしても逃げきれない時はゴリラがキックで応戦します。
『人間かぁ、昔は良く喰らってたな。 おい!アイツら食べてもいいか!?』
「ダメに決まってるうほ!人命救助が優先だな」
『へへっ、分かってる。冗談だよ。それじゃあ近づくぜ!』
そんな賑やかなやり取りをしながら。ゴリラ・シャーク(森の賢者×海の支配者・f24959)が人命救助のため、鉄甲船からグリードオーシャンの海へと飛び込んだ。
自らの身体の特徴を生かし、力強い泳ぎを見せるゴリラ。
「まだ犠牲者は出てないうほ、急ぐぞ!」
『おう、鮫にはサメだ!!任せとけ!』
激しい水しぶきを上げ、生け贄の儀式に参加させられている少年に接近する。その様子に気付いた少年は――。
あれはなんだ?
鮫か?
ゴリラか?
いや!イェーガーだ!
とはならずに――。
突如鮫の中に現れたゴリラの姿に困惑し、身動きの取れない少年。
そんな少年を乗せたまま、群れの一員ではない新参の鮫(?)を威嚇する鮫。鮫が急激に進路を変えたことで、少年は鮫の背から振り落とされてしまう。
『危ない!』
「っとお前たちはお呼びじゃない!」
溺れる少年をその腕に包む。と同時に、迫りくる鮫をゴリラキックで追い払う。少年はひどく混乱しているらしく、ゴリラの腕の中で暴れる。
「落ち着け、落ち着けって!」
『オレは危ない鮫じゃな――イテッ』
暴れる少年と、それを抑えようとするゴリラ。その光景を、一定の距離から見守る鮫たち。
鮫たちは獲物を奪われたことには納得していないようだ。が、海の支配者が放つ風格に圧され、近づいては来ない。鮫が来ないなら早いうちに島を目指そう。
『誰が偉いかちゃんとわかってるみてーだな!』
「あんまり暴れると水を飲――うほ!?」
鮫の脅威は振り切ったが。
ゴリラと少年の格闘は、浜辺に到着するまで続けられたという。
大成功
🔵🔵🔵
シン・ドレッドノート
アドリブ連携OK
【SPD】
ここが新しい世界、グリードオーシャンですか。
見渡す限りの水平線、新たな島を求めて海を往く、なかなか浪漫がありますね。
何はともあれ、まずは生贄を救出するとしましょう。
「蒲鉾になりたくなければ、大人しく海へ還りなさい」
マントを翻して素早く走り抜けながら、クイックドロウによる早撃ちで精霊石の銃から雷撃属性の弾丸を鮫に撃ち込んで撃退しつつ、生贄の元へ向かいます。ただの生き物ですし、逃げる鮫は放っておきますね。
「さぁ、私たちが来たからにはもう安心ですよ。」
ウィンクしながら生贄の方たちを安心させ、襲ってくる鮫をカウンターで撃退しながら、逃げ道を確保して避難させていきましょう。
「ここが新しい世界、グリードオーシャンですか」
海風で愛用の深紅のマントをはためかせるのは、シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)。
鉄甲船での船旅。グリモアによる転送では味わえないロマンがある。
「何はともあれ、まずは生贄を救出するとしましょう」
鮫たちは背を海面に出してゆっくりと周回している。やや不自然にも見える光景。生け贄の儀式のためにコンキスタドールがそうさせているのだろうか?
そんな鮫たちの背中を蹴って跳ぶには相応の身体能力がいることだろう。生け贄にされた少年にそんな力はない。そこで、世界に選ばれた猟兵の出番というわけだ。
大袈裟な動作でマントを翻し、深紅の奇術師が鉄甲船から飛び出す。まずは少年の元まで、3歩。
「怪盗・紅の影、グリモアに導かれ只今参上!」
まずは鮫の上で口上を。それから少年の手を取り、ウィンク。
「さぁ、私たちが来たからにはもう安心ですよ」
シンは人質の少年を抱える。シンの顔を覗き込み、その腕にしがみつく少年。
そんな感動の救出劇に異を唱える者がいた。背を蹴られた鮫たちがシンの後を追い、飛び掛からんとする。
シンは鮫には振り返らぬまま、1発の弾丸を海へと撃ち込む。水の音と共に、海面に電流が走る。
「蒲鉾になりたくなければ、大人しく海へ還りなさい」
ただの海の生物である鮫たちに言葉は通じないが。突然の電流に驚き、すぐに散っていく。
「さて、帰り道は――」
島まではそれなりの距離がある。足場もあるにはあるが、鮫が逃げ出してしまったことで、少し難易度が上がってしまったか?
「振り落とされないよう、しっかり捕まっていてくださいね」
島の方角に逃げていった鮫の背を目指し、怪盗が跳ぶ。
大成功
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ティエル・ティエリエル
WIZで判定
ここか新世界!グリードオーシャン!大冒険の幕開けだー☆
さっそくぴょーんと鉄甲船から飛び出してきて困っている人達を助けちゃうぞ♪
オブリビオン……ここではコンキスタドールって呼ぶんだっけ?
鮫さん達も別にコンキスタドールに操られてるわけじゃないんだよね!
むむむー、それじゃあ、倒しちゃうのはちょっと可哀そうかな?
というわけで、口を開けて待っている鮫さんの上から【妖精姫のタライ罠】でタライを落として気絶させちゃうぞ☆
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
「ここか新世界!グリードオーシャン!大冒険の幕開けだー☆」
ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)が勢いよくぴょーんと飛び出す。
「オブリビオン……ここではコンキスタドールって呼ぶんだっけ?」
コンキスタドールとは何なのか?今までのオブリビオンとは違うのか?そもそも他の世界から落ちてくる島とグリードオーシャンとは?それはこの世界で冒険してみなければわからない。
9歳になったおてんば妖精姫のますますの活躍にご期待ください!
小さな妖精が、海面に小さな影を落とし。生け贄の儀式に参加させられている少女を目指す。その海面を駆け抜ける小さな影目掛けて、鮫たちが次々に飛び掛かってくる。
「わわ?ボクは餌じゃないよー!?」
ティエルは鮫の突撃をひらひらと躱す。
鮫さん達は……、とりあえず食べられそうなものに飛び掛かってくる感じ。鮫さん達は別にコンキスタドールに操られてるわけじゃなさそうだ。倒すまでいくのは可哀想なので、懲らしめるくらいの攻撃を、と。むむむー。
今度こそ、と勢いをつけて飛び出した鮫。そこに、巨大な金タライが降り注ぐ。甲高い金属音と共に、1匹の鮫がその場で沈黙する。
「飛び出して来たらごつーんだよ!」
姫、もうごつーんしています。それは置いておいて。
『妖精姫のタライ罠』で、仲間が撃退されてしまった。鮫たちは警戒のために距離をとる。
ティエルは落っことした金タライを引っ張って、鮫の背に乗る少女に近づく。
「助けに来たよ!さあ!これに乗って!」
見慣れぬその乗り物を怖がる少女の手を、強引に引っ張るティエル。
「心配しないで!タライ使いの師匠も大丈夫だあって言ってたから!」
そのまま、勢いで押し切って少女を乗せる。少女を乗せた即席の舟を、小さな妖精の手で曳いていく。
……、……。
あんまり進んでないけれど、本当に大丈夫ですか?
少女の乗った金タライが、ゆっくりと浜辺を目指す。
大成功
🔵🔵🔵
セレシェイラ・フロレセール
『たれウサギ島』って何だか可愛い名前ね
そんな可愛い名前の島とは裏腹なコンキスタドールの可愛くなさといったら!
裕福でないにしても人々の平穏に過ごしていた日々を奪った罪は重いわよ
まずは生け贄となっている人達の救出といきましょうか
鮫達には夢の魔法を綴ろうね
だって殺人鮫とか普通に怖いし
さあ鮫達、おねむの時間よ
早く、早く、寝ちゃって(必死)
鮫を眠りに落としてから救出を開始しよう
本体の桜の硝子ペンを取り出し、桜色の魔力を込めて素早く水の上に桜の魔法陣を描いていこう
魔法陣の上に飛び移れば水上で浮遊が出来る魔法だよ
桜の魔法陣で作った水上の道を駆けて生け贄の人達を助けよう
良く頑張って耐えたね
もう大丈夫だよ
「『たれウサギ島』って何だか可愛い名前ね」
セレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)は、鉄甲船から島の全景を見渡す。
ふと、島の端にある大きな丸い岩が目に付く。ウサギの尾に見えなくもないか。とすれば、改めて島を見渡す。島全体がウサギの形をしているようにも思える。
「ウサギの形の島?いや、それとしたら耳がないような?」
長い年月で、耳に当たる部分が失われてしまったのだろうか?
そんな可愛い島とは裏腹な――。
「コンキスタドールの可愛くなさといったら!裕福でないにしても人々の平穏に過ごしていた日々を奪った罪は重いわよ」
「まずは生け贄となっている人達の救出といきましょうか」
決意を胸に、セレシェイラが海の上で桜の硝子ペンをとる。
「さあ鮫達、おねむの時間よ」
ユーベルコード『桜夢』の力を解放する。潮の匂いを押しのけ、海の上に突如現れた桜吹雪。鮫たちが桃色の魔力に包まれる。ほどなくして、鮫たちの動きが緩やかになる。
「早く、早く、寝ちゃって」
セレシェイラの必死の祈るも。鮫たちは、桃色の海で静かに泳ぎ続けている。
「寝ちゃって!お願い!……、あ。鮫が泳ぎながら寝るんだったかしら?もう寝てる……?」
セレシェイラの問いに答えることなく。鮫たちは桜の香りに包まれ、静かに泳ぎ続けている。
……、寝てるな?起きてたら返事するもんな?よし、生け贄の救出にいこう。
ヤドリガミの力を宿したペンが桜色に輝き、海面に桜の魔法陣を描く。すると、鉄甲船から島へ向けて、桜色の道が出来上がる。
セレシェイラは魔法陣に降り立つ。足の裏で、その感触を確認する。反動で、桜色の魔力が花びらになって舞う。大丈夫そうだ、いこう。桜の花道を駆け抜け、少女の元へ辿りつく。
「良く頑張って耐えたね。もう大丈夫だよ」
少女を安心させるよう、優しく声をかける。目の前に広がる不思議な光景に目を丸くする少女。導かれるままに、魔法の道に乗る。
島へ続く道を行く2人。夢見る鮫たちが静かに見送る。
大成功
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第2章 集団戦
『殺戮オウムガイ』
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POW : 念動衝撃波
見えない【衝撃波】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD : 賢者の触手
質問と共に【無数の触手】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
WIZ : オウムガイ粘液
【粘液】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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ここは海の中。
海上を泳ぐ鮫を見上げながら。コンキスタドール『殺戮オウムガイ』 たちは、海が生け贄たちの血に染まるのを待っていた。
さーて、今日は何人落ちるかな?
もちろん唯の1人も生かして帰すつもりなどない。
『何人落ちてくるか』というのは、『最初に何人連れてきたか』の確認に過ぎない。
邪悪な意志に口元を歪めながら、待つ。
それが、待てでも待てども1人も落ちてこない。
どういうことだ?いつの間にか鮫すらいなくなっているぞ!?
ようやく異変に気付いた『殺戮オウムガイ』が海上に顔を出す。
これはどういう事態だ?消えた生け贄。沖に見える謎の船。それに、不思議な力を感じる連中。
予想だにしていない光景にも、オブリビオンの本能が『連中は敵だ』と告げる。
猟兵とコンキスタドールの戦いが始まる――。
セレシェイラ・フロレセール
引き続き桜の硝子ペンで足場になる魔法陣を形成して迎撃しよう
今度は海面から程よく離れた空中に桜の魔法陣を展開
魔法陣に飛び移って空中から海上のコンキスタドールを狙うことにしよう
アレの集団は長いこと眺めていたくはないから、早々に片付けてしまおうね
見た目が凶悪で中身も最悪だよね、アレは
夢に出てきそう……
キミ達には星の魔法を綴ろう
一際耀く美しい星の雨にその身を貫かれるがいいよ
桜はキミ達への葬送花となるだろう
さあ、おいで星達よ
コンキスタドールの攻撃は足場の魔法陣を都度描きながら避ける
一度では終わらない
殲滅するまで星の魔法を綴ろう
「見た目が凶悪で中身も最悪だよね、アレは」
夢に出てきそう、とまでは口に出さなかったが。
現れたコンキスタドールの姿を見て、セレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)が桜の硝子ペンを握る手に力を込める。
セレシェイラは青い海での移動のため、桜色の魔法陣の上に立っている。戦いながらの足場の維持となれば、先ほどまでとは難易度が違う。しかし、ここにあるのは描くために命を宿したペン。常人には届かぬその仕事にも、滑らかにペン先を走らせる。
小さく的確に、そして素早く、高く。飛び交う粘液を躱しながら、攻撃しやすい位置に移動する。
なかなかの高度、桜色の階段を登ったその頂。戦場全体を見渡せるところに陣取って、反撃の構えをとる。そこまできて、セレシェイラはようやく、敵の姿をしっかりと見てしまう。
アレの身体……。
殻が透けて中身が見えている。何か食べたらその様子がわかってしまうのだろうか?
……、いや考えるのはやめよう。早々に片付けてしまおうね。
キミ達には星の魔法を綴ろう
一際耀く美しい星の雨にその身を貫かれるがいいよ
桜はキミ達への葬送花となるだろう
さあ、おいで星達よ
セレシェイラが星の唄を綴る。桜の階段に積もった花びらが舞い上がり、彼方の海から輝く星々が飛来する。
星の海から強欲の海へ。そして帰り着くのは骸の海か。
星に囲まれたオウムガイが何か叫ぶより早く、その身は星の輝きに包まれる。星と光が去ると、そこにコンキスタドールの姿はなく。透き通る綺麗な殻と桜の香りが残されていた。
「あれならちょっとした土産品になるかな?」
セレシェイラが貝の殻に手を伸ばすと、それは淡い泡沫のみを残して青い海へと帰っていった。
大成功
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シン・ドレッドノート
アドリブ連携OK
【SPD】
…しゃべるんですか、この貝?
さすが新世界、不思議な海洋ナマモノもいるものです。
あまり美味しそうでもありませんし、さっさと倒してボスに出てきてもらうとしましょう。
「さぁ、ショーの始まりです!舞い踊れ、幾千の紅き影!」
腕を大きく振って【乱舞する紅蓮の嵐】を発動、宙にばらまいた無数のカード『紅の影』が威力を増し、自らの意志でオウムガイに向けて攻撃を行います。
質問には真実で答えますが、その前に触手をカードで全て切り裂いてさしあげますよ。
「海の藻屑となりなさい、コンキスタドール」
攻撃をしのぎ切ったら、収束して貫通力を増した真紅銃で狙いをつけ、殻ごとオウムガイの脳を撃ち抜きます。
「さぁ、ショーの始まりです!舞い踊れ、幾千の紅き影!」
足場のない海の上。シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)は自ら投げたカードに乗る。
大きく腕を振るのはカードを投げるためだけに非ず。深紅のマントを広げ、大袈裟な動きで海の上に立つ怪盗の足元に、『紅色の影』が伸びる。
力を増したカードの嵐の中で、シンの軽業が触手を翻弄する。
「ええい!いちいち派手に動きおって!」
「……しゃべるんですか、この貝?」
怪盗の演技に、先頭の客席からの物言い。シンは思わず気の抜けた返事をしてしまう。
「当たり前だ!我々はメガリスの力で進化したコンキスタドール!むしろ貴様らの低俗な言葉に合わせてやっているのだ!感謝せよ!」
コンキスタドール『殺戮オウムガイ』。透き通る巻貝の殻の内側には彼の脳と思われる臓器がはっきりと見える。ここにいるオウムガイたちの体長は人間よりもやや大きい。その彼らの脳は、人間と比べてかなり大きなものだ。
「あまり賢そうな脳みそには見えなかったもので」
「貴様!メガリスに選ばれし存在である我々を思っている!?」
オウムガイは怒りと共に、無数の触手を飛ばしてくる。
「そうですね。不思議な海洋ナマモノもいるものだと」
答えと共に。迫りくる触手をカードが斬り捨てる。
少し気の抜けた問答を終え、シンが怪盗の演技を再開する。大きな動作でカードを投げる。腕の動きに合わせて、マントが動く。
マントとカードは視線の誘導。ここで『真紅銃』を構えても、観客はまだ気づかない。そう、拍手のタイミングはまだ。
全ての触手をカードに斬り裂かれ。ここでようやく、自らを狙う銃口に気付くオウムガイ。
「ま、待っ――」
相手がメガリスに選ばれた存在だとすれば。こちらは世界に選ばれた猟兵。
「海の藻屑となりなさい、コンキスタドール」
観客の視線が集い、銃口から赤い光線が放たれる。オウムガイの脳はその光線を防ぐ術を思案し、答えを出せぬまま燃えてゆく。
熱の冷めきらない銃を太陽に掲げる。再び観客の視線が銃口に集まる。
さあ、拍手のタイミングは今!
大成功
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ティエル・ティエリエル
WIZで判定
あっ!悪い奴らが顔を出してきたよ!
ふふーんだ!生贄の子たちはボクらがきっちり島まで送り届けたもんね!
空中から海面に顔を出したオウムガイ目掛けて突撃だー!
って勢いよく急降下したら粘液を吐き出してきたから慌てて急上昇!
むむむー、こっちから攻撃できないとか思われてそうだけどボクには切り札があるんだよ♪
気合気合気合ーっとテンションを上げて、レイピアの先から【お姫様ビーム】をどっかーんだ☆
水中に逃げたくらいじゃボクのビームは防げないぞー♪
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
「あっ!悪い奴らが顔を出してきたよ!」
コンキスタドールの姿を見て。ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)が海面でぴょんぴょん跳ねる。
「貴様ら!人間どもをどこへやった!?」
「ふふーんだ!生贄の子たちはボクらがきっちり島まで送り届けたもんね!」
全て終わってから出てきたオウムガイに対し。自慢のレイピアを向けてビシッと宣言する。
「ふん、まあよい。生け贄がいなくなったなら島の連中を皆殺しにしてやるだけだ」
「なにー!そんなの聞いてないぞー!」
「貴様らが聞いているかどうかなど関係ない!人間どもと交わした契約書にはきちんと書いてある!」
オウムガイの触手が、契約書をぺしぺしするジャスチャーをしている。
「むー。勝手に結んだ契約書なんて無効だよ!」
ティエルは改めて、レイピアを敵に向ける。小さなレイピアから風を斬る独特の音色が聞こえる。
「さあ!突撃だーー……ぁーー?」
レイピアを前に勢いよく突撃。――したところで急ブレーキ。粘液の反撃を受けて急上昇するティエル。
相手は攻撃するだけ攻撃して、すぐに海の中に逃げてしまう。
「むむむー、こっちから攻撃できないとか思われてそうだけどボクには切り札があるんだよ♪」
ティエルの周囲に何やらキラキラとしたものが集まってゆく。小さなティエルの姿は、光の中でぼやけて見えにくくなる。代わりに、もっと別のものが見えるようになってくる。
なんだ?あれ?なんか見えるぞ?
見守る人々や攻撃の機会を窺うオウムガイたちの間に動揺が広がる。
海の上に浮かび上がる謎の映像。それは他人からも可視化出来るほどに高まったティエルのテンション。
これはクリスマスの楽しかったテンション!これはなんかクッションでダメになった感じのテンション!
そしてこれが――。
「新しい世界で冒険したくてたまらない感じの今日のテンションだーー!!」
ティエルの叫びと共に、オウムガイが逃げ込んだ海が光り輝く。
それはそれは、めっちゃ楽しそうな爆発が起こったという――。
大成功
🔵🔵🔵
ゴリラ・シャーク
シャーク『オウムガイねぇ。美味しいんだろうか。ま、食ってみれば分かるか!』
ゴリラ「シャークは食うことばっかだな。
もっと危機感を持った方がいいんじゃないうほか?」
シャーク『ああ、大丈夫だよ。食うことも作戦だからな。』
【智慧ある獣の牙】で攻撃します。
SPDの【賢者の触手】で攻撃された時、シャークが触手を噛みつきます。そのまま触手をゴリラが引っ張ってオウムガイを引き付けます。
近づいた時に【智慧ある獣の牙】の効果によって威力が増した握力で貝を握りつぶします。
『オウムガイねぇ。美味しいんだろうか。ま、食ってみれば分かるか!』
「シャークは食うことばっかだな。もっと危機感を持った方がいいんじゃないうほか?」
『ああ、大丈夫だよ。食うことも作戦だからな』
ゴリラの頭と、腹に生えたシャークの口で会話しながら。
ゴリラ・シャーク(森の賢者×海の支配者・f24959)が海の中から敵へと忍び寄る。
「む?逃げていった鮫から思ったらなんだ貴様は!?」
近づいてきた奇妙な鮫(?)に気付いて、質問と共に触手を伸ばしてくるオウムガイ。
「猟兵うほ!」
ゴリラが質問に答え。シャークが触手に噛みつく。
ゴリラは、上下左右どこからでも飛んでくる触手を、2本の腕で迎え撃つ。そんなゴリラの健闘を余所に、触手をよく味わって飲み込むシャーク。
「のんびり食ってる場合じゃないうほ!」
『すまねぇ!口の中で暴れるもんで手間取った!とにかく、ここから反撃だ!』
飲み込んだ敵の習性。そこから最適な作戦を組み上げる。
『こいつらは話しかけると……、怒って触手を飛ばしてくる』
「うほ?」
ゴリラの頭に大きな『?』が浮かぶ。
『やればわかる!せーの!』
2人は口を揃えて宣言する。
『「いただきます!!」』
相手の動きが、止まる。そして一斉に、殺意をその中心の猟兵へと向ける。
「貴様―!メガリスに選ばれし我らを食い物扱いだとー!?」
プライドだけは高いコンキスタドール。挑発的な台詞を受けて、なりふり構わず触手を振り回す。その触手を掴み、そして喰らい。森の賢者の剛腕がその殻を粉砕し、海の支配者が中身を喰らう。
先の一言で、戦いの趨勢は完全に決していた。
「ところで美味しかったのか?」
『水っぽくてマズいな、オウムガイってこんなんなのか?』
「メガリスを手に入れたときに死んでるらしいから……。どこかいい島があったら新鮮なオウムガイを食べるうほ」
『おう!今日のところはこのマズい飯で我慢だな!』
シャークの口が吠える。
マズい飯だが、食事の『マナー』は覚えさせてもらったぜ!
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『幽霊船』
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POW : 幽霊船一斉砲撃
【海賊船に搭載された全ての大砲】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 幽霊団の船出
レベル×1体の、【カトラスを装備した右手の甲】に1と刻印された戦闘用【幽霊海賊団員】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : 聖エルモの炎
全身を【不気味な紫の光】で覆い、自身が敵から受けた【攻撃回数】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
👑11
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最後のオウムガイが力尽きる。
直後、海面が割れ、それは浮上してきた。
朽ちかけた船体。喚き散らす骨だけの船員を乗せ。纏う空気は死者の吐息。
言葉はない。
『幽霊船』は新たな船員を求め。ただただ、命ある者へと舵を取る。
船が、再び海の藻屑と消えるその時まで――。
さあ、その船を沈めるのは今!
火土金水・明
「新たな船員を増やさせないためにも、この幽霊船は確実に滅ぼしましょう。」「この世界の平和を少しでも増やす為に。」
魔法の箒に跨って【空中戦】の技能を使用します。
【SPD】で攻撃です。
攻撃方法は、【高速詠唱】し【破魔】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【螺旋強襲】で『幽霊船』を攻撃します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】でダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも、ダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。
浮上した幽霊船から水が落ち、初めから水などなかったかのように乾いてゆく。その呪われた甲板に、整然と並ぶ死した船員たち。
「新たな船員を増やさせないためにも、この幽霊船は確実に滅ぼしましょう」
幽霊船迎撃のため、火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)が飛び出す。
箒に乗って飛ぶウィザードを、空洞の瞳が見上げる。乾い喉が、生者には聞き取れぬ冒涜の叫びを上げる。死した海賊の古びたラッパ銃が火を吹く。
甲板に居並ぶ海賊たちに、上空から魔法の光が降り注ぐ。威力も射程も劣る旧式の銃器の対処など明にとって容易い。
だが、相手は海賊ではなく、幽霊船。あれを抑えつつ、船本体に仕掛けるとなると――。
「ここはやはり、正面から」
攻めと守りの力を自らの周囲にまとめる。海賊ごと、船を貫く。それが可能なだけのオーラを纏い、明が銃弾の中に飛び込む。
明の突撃を受け止めるため、海賊たちが重なる。力を増した腕が飛び込んだ明に叩きつけられた。が、消えた残像の後ろから、本命の一撃が迫る。
「この世界の平和を少しでも増やす為に」
魔力の輝きが箒の先端に集う。魔力が螺旋を描き、1つの弾丸となった明が海賊船へと突き刺さる。
攻撃の勢いのまま、明は幽霊船を突き抜ける。腐った木片を巻き上げ、船体に大きな孔が開く。通常の船であれば沈んでしまうはずの被害。船は孔から僅かに水を飲み、海面に佇んでいる。
最初の挨拶は船を傾けるには至らなかったが、猟兵たちの攻撃は更に続く――。
大成功
🔵🔵🔵
シン・ドレッドノート
アドリブ連携OK
【SPD】
出ましたね、幽霊船。さぁ、私の船の出番ですよ!
あ、一緒に乗船される方は遠慮なくどうぞ。
「来い、真紅の高速戦艦“貴紅”!」
ボトルの蓋を開け、中から真紅の戦艦を取り出して海面に浮かべると、乗船して舵輪を手に取ります。
「いきますよ、皆さん。遠慮なくぶっ放してください!」
かけ声と共に【奇術師の協力者】を発動すると、艦の各所に過去に出会った船員たちが召喚され、戦闘準備につきます。
艦砲射撃を行いながら幽霊船に接近すると、近くの船員に舵輪を預け、ソードビットを両手に仲間と共に切り込んでいきますよ!
幽霊船を撃破した後は、貴紅で切り込んだ仲間を回収して島へ戻るとしましょう。
ゴリラ・シャーク
シャーク『うっしゃ!下から行くぞ!』
そう言って、ゴリラとサメは海に潜り込む。
ゴリラ「死んだ人を粗末にするのは行けないことうほ……でも、他の生きてる人を亡きものにするのは許せないんだな!少し手荒に行くうほ!」
海に潜って、【幽霊船一斉砲撃】など敵の攻撃を避けつつ、幽霊船の底を破壊して中に侵入します。
中では【びったんびったん】を使用します。
幽霊海賊団員や破壊した船の瓦礫、中にあったものを振り回して攻撃します。
アドリブや他キャラとの絡みはオーケーです。
●強襲、上
「出ましたね、幽霊船。さぁ、私の船の出番ですよ!」
あ、一緒に乗船される方は遠慮なくどうぞ。
シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)は誰へとなく、語り掛ける。
乗船、というのは。幽霊船の方であろうか、それともシンの船だろうか?
さて、挨拶はほどほどに。シンは深紅のマントを翻し、どこからとなく透明なボトルを取り出す。ボトルの中には船が入っていることが見て取れる。
「来い、真紅の高速戦艦“貴紅”!」
シンはボトルのコルクを引き抜く。ボトルから飛び出した小さな船。それは小さな水音と共に着水し、瞬く間に幽霊船と並ぶ大きさに膨れ上がる。
「さあ!いきますよ皆さん!」
シンは現れた深紅の戦艦に飛び乗る。先ほど引き抜いたコルクを甲板に叩きつける。コルクは乾いた音と白い煙を立てて砕ける。広がる煙の中から、シンと同じ深紅のマントを纏う男たちが現れた。
現れた船と奇術師たち。それに対する観客たちのリアクションは、海賊船からの熱い大砲の視線。
あの大砲が発射されることはない。
確かな確信をもって、シンは貴紅の舵輪を切る。
遠慮はいらない。近づく勢いのまま、黄紅を海賊船へと激突させる。船のぶつかり合う衝撃。激しい前座にも、双方の船からの脱落者はない。
「ショーの始まりです!遠慮なくぶっ放してください!」
シンは両手に一対のソードビットを構える。残るソードビットを協力者たちに託し。衝撃の勢いのまま、奇術師たちが海賊船に乗り込む。
奇術師たちが鬨の声を上げ、海賊たちが枯れた喉から乾いた風を鳴らす。蒼い輝きを放つ刃が、錆だらけの朽ちた刃と出遭い、踊る。
さあ。海の上、乱戦の始まりだ。
●強襲、下
「攻撃で孔が開いたうほ!」
『うっしゃ!下から行くぞ!』
海上で怪盗のショーが始める少し前。
ゴリラ・シャーク(森の賢者×海の支配者・f24959)が海中から海賊船へと近づいていた。
「死んだ人を粗末にするのは行けないことうほ……でも、他の生きてる人を亡きものにするのは許せないんだな!」
海水と共に、ゴリラが海賊船内へと乗り込んだ。孔の近くで作業していた海賊が、その襲撃に気付かぬまま宙を舞う。
大砲の準備をしていた海賊たちが、突如乗り込んできたゴリラに振り返る。表情を作る肉など失われた顔であるのに、一様に振り向く様からは、明らかな動揺が見てとれた。
幽霊船にとって、船底の孔など関係ないはずだった。皆が襲撃に気付いた時には、最初の犠牲者が天井に叩きつけられていた。反応の遅れた海賊の隙間を抜け、整然と並べられた大砲を森の賢者の腕が掴む。
「少し手荒に行くうほ!」
大砲が大砲に叩きつけられ、衝撃で船の底に新たな孔が開く。それと同時に、後ろから迫るカトラスごと、振り返る鮫の尾が海賊たちを吹き飛ばす。
びったんびったん!!
賑やかな騒音が鳴り響き、船内は一気に混乱状態となる。
全力の接近戦ならともかく。直接乗り込まれることを想定していない大砲の隙間。味方同士がぶつかり合う船内。それら全てをお構いなしに暴れる単騎の敵。
暴れ回るゴリラの下で、シャークの視線が泳ぐ。
『オイ!あそこに危なそうな樽があるぜ!』
「ア?うほ?」
シャークの視線の先、何やら意味がありそうなマークが描かれた樽。
『スゴイ危険、火気厳禁。大砲や砲弾と一緒に保管しないこと』
「なるほど。ヨシ!」
危険な樽を抱えたゴリラが散らかりきった船内を睨む。
状況は一瞬で理解できた。孔だらけの船内は、不気味な力に守られ、水気を帯びていない。散らばるのは火種と一緒にある大砲に砲弾。そこに危険な樽。
●そして
そろそろ頃合いですかね。
船の上での乱戦も佳境。抵抗を続ける海賊は残り僅か。甲板の大半を制圧したところで、シンは空のボトル、貴紅が入っていたボトルをわざとらしく見せつける。
「突然お邪魔して失礼いたしました。それではみなさん。お詫びと言っては何ですが、こちらで一杯――」
派手に回転をつけ、ボトルを投げる。皆の視線が集まったところで、ソードビットがボトルを貫く。
耳に残るいい音、そして白い煙――。
奇術師たちと真紅の戦艦が消えた直後。
特大の爆発音が海賊船から鳴り響く。
大成功
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セレシェイラ・フロレセール
間近で見ると圧倒されそうで息を呑んでしまう
幽霊船、ね
残念だけど新しい船員は増えない
何故ならわたし達がキミをあるべき場所へと還すから
キミの紡いだ物語は確実に此処で終わらせよう
桜の魔法陣を解き、先の戦いで水上に残った桜の花びらへと足場を移そう
これはわたしを守る桜
花びらが水上にあるかぎりわたしの揺らぎない足場となる
身軽さには自信があるからね
キミに終の魔法を綴ろう
特大の嵐を呼び、舞い散る桜の花びらには刃の力を授けよう
荒れ狂う嵐と花の刃を以てキミを骸の海へと還そう
嵐は止まない、キミを葬るまで
三枚下ろしはわたしには無理だから出来うる限りの力で終わりを綴るわ
(誰か三枚下ろしにしてくれないかな、なんて)
ティエル・ティエリエル
SPDで判定
あのお船が今回の黒幕だね!
ネミの助言通り3枚におろしちゃうぞー!
背中の翅で羽ばたいて「空中浮遊」、幽霊船の船側に張り付いちゃうぞ☆
これだけ張り付いちゃえば大砲も船上の幽霊海賊団員も手出しできないよね♪
レイピアの先からオーラの刃を伸ばしたら【ハイパーお姫様斬り】でとりゃーって端から端まで飛び回って切り裂いちゃうぞ☆
切り裂いた跡から中に飛び込んだら「破壊工作」で柱なんかも真っ二つだ!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
「幽霊船、ね」
残念だけど新しい船員は増えない
何故ならわたし達がキミをあるべき場所へと還すから
キミの紡いだ物語は確実に此処で終わらせよう
桜舞う海の上。船員を失い、炎を上げる海賊船を見据え。
セレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)は謳う。
キミに終の魔法を綴ろう
特大の嵐を呼び 舞い散る桜の花びらには刃の力を授けよう
荒れ狂う嵐と花の刃を以てキミを骸の海へと還そう
嵐は止まない キミを葬るまで
桜舞う平穏な海。漂うは呪われた船。桜の硝子ペンが終の詩を謳う。
やってきたのは春の嵐。海の上に咲いた桜が、今再び舞い上がる。
呪われた船に風も波も刃の傷も関係ないが、桜の舞う平穏の香りは毒になる。海が啼く。呪われた波が船を覆わんとする。
「海の中に逃げようって?」
海面に広がる花びらの足場が、海の底へ逃れようとする幽霊船を捕らえる。詩と嵐の力を1つに。沈まぬ船が海面を離れ、桜と共に嵐の中を舞う。
船員は片付けた。逃げ場も奪った。正に、まな板の上の鯉。というところだが。
三枚おろしはわたしには無理だから――。
「あのお船が今回の黒幕だね!助言通り三枚におろしちゃうぞー!」
満を持してお姫様登場!
ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)がレイピアを振り上げる。
ペンよりは大きいけれど。
いや嘘嘘あのレイピアこっちのペンとほとんど変わらないんじゃない?
自信満々に構えるティエルの後ろでセレシェイラが唸っている。
「三枚に下ろすには……、骨に沿って真っすぐ斬る感じ?」
気を取り直して、海賊船を支えたまま魚のおろし方を考える。
「骨!あの真ん中のところから真っ直ぐ斬ればいいかな!」
ティエルが小さな剣先で竜骨を指す。フェアリーの手に収まるレイピアと船の竜骨。大きさの比では勝負にならないが、ティエルには全てをやり遂げるための自信に満ちていた。
船を守る海賊も大砲ももうない。ティエルの三枚おろしを止められる者はもういない。確実に、あの船を呪われた運命から解き放つため。持てる力の全てをこのユーベルコードに込める。
「いっくぞー!」
ティエリエルの王家に伝わる『風鳴りのレイピア』がオーラの刃に包まれる。作り出されたのは、ティエルの身長の3倍を超える刃。そのサイズでもって、先の海賊のカトラスとようやく並ぶ程度の大きさではあるが。ティエルの纏う気迫は幽霊船を優に超える。
風を斬る音が、足から伸びる赤いリボンをはためかせ、姫の出陣を祝福する。星とハートを散らせながら、ティエルが斬り込む。
「ハイパーお姫様斬りだー☆」
お姫様の全力の振り下ろし。耳に残るのは、海の底まで響き渡る風の音色。小さな刃が、巨大な幽霊船の先端に僅かな切れ目を入れる。直後、幽霊船全体が僅かな光を宿す。
「さらにー!」
レイピアの振り上げ。今度は、竜骨を挟んだ反対側に切れ目が入る。無防備なところに全力の攻撃。とはいえ、受けた傷は小さい。とても巨大な船をおろせるようなものには思えない。
いつの間にか、鉄甲船まで退いていたセレシェイラ。
「さて、キミの紡いだ物語は此処で終わらせよう」
桜の硝子ペンを仕舞う。桜の足場が不意に、消える。支えを失った船が、海に叩きつけられ――。
「さあ!トドメだー!」
ティエルが星の集う刃を振り上げ、ビシッっとポーズを決める。刃が星となって、弾ける。直後、包丁の入った幽霊船が輝きに包まれる。
星の輝きを散らし、船は三枚に分かれる。割れた船がそのまま左右へと倒れ。
幽霊船の最期。桜と星の舞う激しい衝撃が広がったにも拘わらず、音のない不思議な光景。それはただ静かに、瞬く海の中へと消えていった。
波が落ち着くまで、静寂が続く。
全てが消えた戦場で。人々の歓声が上がる。
大成功
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