岩櫃城跡攻略戦~前哨戦は温泉旅館!?
「諸君、皆の協力によって我々の悲願達成が確実なものとなった」
「「うおおおぉお!」」
ここは群馬県のとある温泉旅館、謎の団体、もとい怪しげな教義のもと邪神崇拝を行い、己の欲望を果たさんとする邪神教団の宴会が行われていたのだ。
人数も多いが更に恐るべきは、この宴会に参加している教団はひとつではない。
大小、規模の差はあれど様々な邪神教団が参加しているという恐るべき事態なのである!
「まずは我々、群馬県を真の秘境グンマーへと導く会が事を成そう。
邪魔者を排した後に、諸君らがこれより手に入れる力でもって、各々の野望を果たすのだ!
さあ、今夜は耐えに耐えてきた、雌伏のときを忘れ盛大に楽しもうではないか!」
何か代表というか集まりのリーダーみたいなのが、なんともいえない教団の名前を名乗って盛り上げていく。
というかそんな名前の教団が首謀者でいいのかよ、って突っ込みを入れたいが集まった教団も似たようなぶっとんだ連中のようであり。
所属してた教団が猟兵との戦いで壊滅しちゃってブームも去ってしまった謎の眼鏡教団(眼鏡着用者の眼鏡は邪神に割らせたい勢)の残党とか混じってるし。
あっちには何か、アニメ柄のTシャツを着用してフィギュアをアーティファクトみたいに扱ってる連中もいるしなんなんだここは!?
そんな中、ごく一部の邪神崇拝教団が、この狂乱を冷めた目で見つめつつ。
真なる目的達成のため、この集団をも利用しようと暗躍していた。
●
「……な、なんですかこれは。
失礼しました、またしても酷い……いえ、大災害の前触れなのですがこう、なんとも言えない状況になっているようで……」
額を押さえつつ、集まった猟兵達にクアド・ペントヘキシウム(バーチャルキャラクターの人形遣い・f09688)が説明を開始していた。
今回彼女が予知したのは、UDCアースで近々行われようとしている邪神の複数同時降臨、その前段階というか集まってる教団の前祝いの会場への突入作戦であった。
「えー、端的に説明しますと。
岩櫃城跡でどうやら邪神召喚の儀式をしようとしているようなのですが、集合している邪神崇拝教団の中で思惑があるようでして。
謎の力あるオブジェクトもちの教団をそそのかし、決起集会なるものを温泉旅館で実行、親睦界を兼ねた宴会を実行、というのが表の理由。
実際はUDC組織の注意をこの集会に向け、本来の狙いである岩櫃城跡で行う邪神召喚から目を逸らさせる目的があるのです」
数多の教団が一同に会するという、普通ならばありえない異常事態。
大宴会など目立つ事をしているのは確定された勝利の美酒に酔いしれている、という風にみせかけての囮であるということか。
「事前に岩櫃城跡に向かう、という手段もあったのですが不用意に仕掛ければ相手が気付き、儀式を中止し再び潜伏するのは目に見えています。
ならば相手の誘いに乗って、まずはこの温泉旅館での集会、召喚を阻止。
耳目を完全に向けたと安心し、儀式の実行に入った教団を強襲し、不完全な状態で邪神を顕現させ一網打尽にするのが最良だと判断しました」
状況が混沌としている中ですらすらと、そして多角的に見て一掃する為に最良だと思われる作戦を提案するクアド。
続けて彼女は今回の作戦の流れを説明していた。
「では今回の流れです。
集まっている邪神教団は二つだけ判明しており、一つは演説をしていた群馬県を秘境グンマーにする会、もうひとつはかつてどこかの街で眼鏡を広めて邪神に割らせようとしていた教団です。
なんやかんやで酷いことになった気がしますが気にしないでおきましょう、眼鏡教団は」
色々と気になる二つの教団ではあるが、それ以外の教団はどうなっているのか。
「残る教団は申し訳ありませんが、どんな教団なのか不明瞭でして。
ですので、皆さんは先ず最初に旅館に潜入、宿泊客でも従業員でも、それか他の役割でもかまいませんのでどんな教団なのかを調査してください。
どんな教団なのかわかれば次は呪物の探索、そして儀式の阻止を行います。
恐らく、事前に準備はしているでしょうから妨害が入れば無理矢理召喚を行うと思われます。
不完全な邪神との戦いになりますが、油断せずに撃破してください」
そういいながら、ここまで伝えた内容を簡易にし、プリントアウトした物を取り出して提示するクアド。
そこには……。
『1:集結している教団がどんなものか、あらゆる手段で調査(宴会参加もOK)』
『2:教団が行う儀式への妨害、若しくはどんな教団か調査の継続。場合によっては逃走させ、岩櫃城跡に潜む者たちへの道案内に使うもよし』
『3:儀式妨害で切羽詰り、無理矢理召喚された不完全な邪神の撃破』
という流れが記載されていた。
この中である意味で重要なのは『2』であり、後の戦いの為にあえてリリース、利用する事も手段の一つとなっていた。
「説明は以上です。調べれば調べるほど、酷い教団が見つかりそうですがまあ、そういうぶっとんだ教団を見つけ一網打尽にできる良い機会と考えましょう。
取れる手段は多々あります、皆様の自由に、そして最大の成果を期待しています」
そういってクアドは説明を終了、どんな教団が待ち受けるのかわからない、温泉旅館へと猟兵たちを送り出すのであった。
紅葉茉莉
こんにちは、紅葉茉莉です。
今回は連動シナリオ、後程出るシナリオに結果が反映されるシナリオですが今回はギャグパートとなっております。
シリアス成分は低め、難易度も低いのでお気軽にご参加ください。
第一章は調査、この温泉旅館にどんな教団がどの程度の数(基本小~中規模)で集まり、旅館のどこで何をしているのか。
こんなことをしているのを見つけた、若しくはこんなことをして妨害した、混ざって色々と盛り上がった、等々。
集結してる教団はこんな奴らだ、といった内容をプレイングに記載下さい。
調査内容や教団の内容でシリアス度合いや崩壊度合いが決まります。
第二章は発見した教団との呪物争奪戦、ただしどの教団も各々の教義にあわせての御神体的な物を持っていますのでどれが召喚の鍵になるかわかりません。
どうやって妨害するのか、はたまた背後にある企みを探るために力をまわすのか、呪物を破壊して逃げる相手をあえて放置し、次の展開に生かす、本丸への道案内にするのか。
その選択肢も自由です。
第三章は強引に召喚された邪神との戦いになります。
此方は単純な戦闘となっておりますので、お好きに戦って下さい。
なお、旅館の従業員は全員、邪神教団とは関係の無い普通のスタッフのようです。
また、貸切ではないのですが一般宿泊客はいませんのでその点はご安心下さい。
どれだけ酷い教団の集まりになるのかは皆様の調査次第、普通に調査しても良いですしもういっそ、自分もそういう教団の人間なんだ、みたいなノリで一緒に宴会に参加してもかまいません。
全ては自由、皆様が面白い、やってみたい、と思える行動を遠慮なくとってみてください。
では、ここまで長文をご覧頂きありがとうございました。
ご縁がありましたら、よろしくお願いします。
第1章 冒険
『温泉で邪神召喚』
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POW : 従業員に突撃!教団の人なら締め上げよう
SPD : 怪しい場所に突撃!お風呂とか怪しいよね?
WIZ : 潜入調査だ!宿で働いてみよう!
👑11
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エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎
何という事じゃ、また恐るべき陰謀が水面下で進捗しておったか。
これは潜入捜査が必要じゃな。
そうとなれば早速、邪教団【宴会に乱入してお肉を沢山食べる会】の巫女として、ご神体の【巨狼マニトゥ】と共に入念な調査をせねばなるまい。
む、これは…ローストビーフじゃな!それにあちらは海の幸じゃ。向こうのお鍋も調べる必要がありそうじゃな。
(もぐもぐ)不自然にならないよう、情報収集の為に【コミュ力】を発揮して楽しく信者とお話したり、【歌】や【踊り】で面白おかしく過ごして溶け込み、他の教団の会話に【聞き耳】をたてながら色々探るのじゃ。(マニトゥと一緒にもぐもぐ)
うははー、楽しい宴ではないか。
シャルロッテ・ヴェイロン
(専用露天風呂付き最高級スイートルームを確保。ちなみに宿泊料金は現地のUDC組織持ち(ぉぃ))
邪神教団の馬鹿騒ぎはとりあえず放置するとして――
旅館の宿泊者データベースに【ハッキング】を仕掛けて【情報収集】といきましょう。
(ここでルームサービスにおすすめスイーツを注文したり)
――しかし、名前が判明してるのだけでも十分ひどすぎる連中ですねぇ・・・。
――って、「全世界萌えキュン♡化推進協会」?
(サイトにアクセスして)えーと、「みんなの萌え萌えパワーを結集させて萌えキュン♡邪神を召喚♪」――ぅゎぁ(冷や汗)。
※アドリブ・連携・読者サービス(意味深)歓迎します。
カビパン・カピパン
邪神教団の宴会には
←コイツも参加していた。
1.集結している教団にカビパンがいた(邪神教団扱い)
2.他の邪神教団の人たちと既に馴染んで気がつけば話の輪の中心にいる。
3.【女神のハリセン】で話が盛り上がった時に他の人にツッコミしてバシバシぶっ叩いていた(負の感情に攻撃しているので無意識に妨害)
「はーいカビパン一発ギャグいくわよー」
ヤツは立ち上がった。
「私たち群馬県の邪神教団軍―」
立ち上がると、後光を醸し出しその場でくるりと一回転。
そして右手の親指と人差し指を突き立てて、鉄砲の形を作って指さす。
「負けん!」
最後にパチッとウインクをかます。
「「「ぎゃははははははは
!!」」」
宴もたけなわながらカオス。
邪神教団たちが集まっての大宴会、それぞれが自分達の教義を盛大に語ってみたりそんなこと関係無しに、今まで潜伏してきた苦労話を労いあったり。
飲んだ酒の勢いもあったりで教団員同士の距離が縮まる、そんな環境を利用して猟兵が紛れ込んでいた。
「はい、飲んで飲んでー!」
「飲んで飲んでー!」
大宴会場の一角、一際盛り上がっている場所で響いたコール、教団員に酒を進めていた女性がいた。
というか自然に混ざってるというか、座席票まで置かれて自然に飲み食いしてるカビパン・カピパン(女教皇 ただし貧乏性・f24111)が盛り上げてコールをしている。
まあ仕方ないね、自分の信者を動員してスーパーのもやしを買占めしにいこうとして失敗して嘆き悲しむ事を後々の説教に使ったりするぐらいぶっ飛んでるから邪神教団のひとつに認定されていてもおかしくはない!
「それじゃどんな活動をやってきたか発表のコーナー!」
あ、そのまま流れで各教団の活動発表会まで始めちゃってるし。
盛り上げ担当、宴会部長みたいな事をして完全に溶け込んでる、本当に良いのかこれで!?
「はーい、我が群馬県を秘境グンマーにする会は! あえて意図的に面白おかしくグンマーという名称を使ってそれが不自然に思われないようにしてきましたっ!」
「このおかげで! グンマーなんて言ってもああ、そうかー、みたいな感じでスルーされてちょっとおかしくても認知されなくなり!」
「徐々に怪しい場所が増えてもグンマーだし、で活動がやりやすくなりましたっ!」
酔っ払ったグンマーにする会のメンバーが告白していく、ってか草の根活動みたいなことをしてたのね、こいつら。
「なにぃ! 普通の群馬県民の事を考えなかったなぁ! グンマーに溶け込むように誘導しろぉ!」
その告白に対し、スパパーン、とカビパンのハリセンが飛ぶ。
いい音立てて張り倒されて、笑いながら倒れるグンマーにする会メンバー、酔っ払ってるし仕方ないね、周りの人も笑って盛り上がって余興みたいになってるし。
だがこのハリセン、普通のハリセンではなく邪念、邪心、呪詛といった不の感情をすっ飛ばす効果を持った彼女のユーベルコードなのだ!
つまり、無意識的に教団のダークな部分をすっ飛ばす妨害行動をカビパンは行っていたのである!
「ではお次はマニトゥとの共同演舞じゃよ」
同刻、会場の反対側、お立ち台的な場所も大盛り上がりを見せていた。
そこに居たのはエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)と彼女と共に歩んできた巨狼マニトゥのコンビ。
10分ほど前までは、こんな教団を招待してないんだけどなぁ、みたいな目で見られていた彼女たち。
宴会に乱入してお肉を沢山食べる会、なんて完全なタカリじゃねーか、と言われたがそんなものは何処吹く風。
会場を盛り上げにきたんじゃよ、と強引に幹事に言ってお立ち台に上ってからエウトティアが自慢の歌唱力を生かし、プロモーションビデオさながらのダンスをしながら歌い上げれば観客としての教団員たちは大盛り上がり。
続けてマニトゥがエウトティアの示す手の動き、形に応じて自由自在に姿勢を変えて、教団員から伏せ、お座り! なんて声が飛べばそれに応える様にエウトティアが手を動かし、マニトゥが言われるままに姿勢を変更。
観客の思うままに動くマニトゥ、なんて構図で盛り上がったからかごくごく自然に宴会の輪に加わり、おひねりと称しては高級な食材に舌鼓を打っていたのである。
「む、これは……ローストビーフじゃな! それにあちらは海の幸じゃ。向こうのお鍋も調べる必要がありそうじゃな」
「いいぞいいぞ、次の芸に備えてよーく食べてくれよ」
盛り上がった教団員、様々な食品を遠慮なく食べるエウトティアとマニトゥに対してめっちゃフレンドリーになっていた。
あっるぇー、おかしいなぁ。
確かこの会場入りする前はエウトティアさん、恐るべき陰謀が水面下で進捗していたとは、これは入念な調査が必要とか言ってたのに、今は完全に宴会に溶け込んで普通に食事してますよ?
というか完全に教団の集まりに呼ばれたコンパニオンとかショー要員みたいな感じになってませんかねぇ。
「ほほう、これは出汁の味がしっかり出ておるし、食材も胃腸に優しいツミレと葉野菜が中心じゃな。
飲みすぎた者の事も考えるとは、中々にできた会じゃ」
「はっはっは、対策はばっちりさー」
あぁ、飲みすぎて気分がよくなったの色々と食べられているのに滅茶苦茶笑ってるよ、教団の人たち。
なんと恐ろしい、宴会乱入して料理を多数食べられたのに気分を良くさせて逆に食べるように勧める方向へもっていくとは、なんて酷い邪教団なんだ、【宴会に乱入してお肉を沢山食べる会】というのは!
そんなこんなで会場は盛り上がっているのだが本当に大丈夫なのだろうか、このままで?
微妙に不安な気もするので、少し視線を変えて別の場所で調査する猟兵を見てみよう。
●
ところ変わって、ここは温泉旅館の中でも一番の高級客室、個室に専用の露天風呂までついちゃってる贅の極みを味わえる一部屋。
ここに宿泊しているのはシャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)であり、宴会場で行われる邪教団の馬鹿騒ぎから離れて別方向から調査するために個室を借りていたのだ!
なお、宿泊料金はUDC組織もちである。
活動支援してくれる組織だし、優雅な生活を保障してくれるから使わないと損だよね!
でもここまで堂々と、遠慮なく一番良いコースを頼むとは恐ろしい子!
そんなシャルロッテさんですが、おかしいな、個室で宿泊客のデータベースから調査する筈だったのに姿が見えない。
それでいて、おや……これは、露天風呂の方に電気がついて水音がしている。
ま、まさか……入浴中ということか、つまりは読者サービス的展開の予感!
この曇りガラスで仕切りされた向こう側、脱衣所を経て広がる専用の露天風呂。
その向こう側に広がるものは絶景、そして普段は目にできぬ秘密の世界。
齢10の少女、まだ成長途上の体はさながら可憐な花を咲かせる為に膨らむ蕾か、はたまた優雅に空を舞う夢見る蝶の蛹か。
白き素肌を温泉の力によってより艶やかに。
乳白色の濁り湯により隠されたその体、湯船に沈む幼さ残す彼女は父性をくすぐる存在か、はたまた惑わす魔性を持つのか。
完全個室、プライベートの露天風呂であれば平素被っている凄腕の冷静沈着なゲーマーという仮面も、明るく社交的な社長令嬢という仮面も脱ぎ捨て10才の少女という素の自分を見せてくれるに違いない。
それは文学作品にて、書生が恋した大人びた踊り子の少女が風呂場で見せた年相応の無防備な姿かもしれない。
若しくは年齢以上に大人びた、恥じらい見せる心と体が釣り合わぬアンバランスな姿かもしれない。
目を閉じれば様々な姿が想像でき、どれもが正解に思え、不正解にも思える向こうの世界。
見えぬが故に心がかき乱されるのならば、その先を見届ける以外に手段はない。
ではこのガラス扉の向こう側、禁断の領域、袋とじされた読者サービス的展開へ皆様をご招た……。
「ふー、いいお湯でした」
ガチャっとガラス扉を開けてバスローブで素肌を完全防御、艶やかな絹肌を隠しちゃった湯上りシャルロッテが出てきた。
なんということでしょう、扉の向こう側を想像している間に思った以上の時間が経過していたのか水音が消えドライヤーの音が鳴り響いているのも忘れてしまっていたのだろう。
想像力が逞しすぎるのも問題である。
え? 読者サービス展開は、だって?
ほら、その、色々と想像できたと思いますのでその想像で……あっ、やめて、物は投げないで!
「しかし、名前が判明してるのだけでも十分ひどすぎる連中ですねぇ……。
あ、すいません、おすすめのスイーツおねがいします、一番高いのでも構いません」
ほら、ちょっと目を放した隙に事が動いてますよ! だから抗議の物投げははやめてっ!
お色気シーンがあるようで無かった風呂上りにシャルロッテが行ったのは、宿泊客リストをハッキングしての情報収集であった。
ついでにおすすめならば一番高いスイーツでもOKとルームサービスを頼むという、UDC組織のお財布にダイレクトアタックを入れるのも忘れない。
リストを確認しながらその中にあった、群馬県をグンマーにする会というアレな組織以外に見つけてしまったヤバイ名前。
「……って、「全世界萌えキュン♡化推進協会」?」
明らかにアレ過ぎる名前である。
嫌な予感しかしないがとりあえずそのサイトにアクセス、そして次の瞬間、シャルロッテはアクセスしたことを後悔していた。
「えーと……「みんなの萌え萌えパワーを結集させて萌えキュン♡邪神を召喚♪」……ぅゎぁ」
サイトトップに出ていた宣伝文句と、小太りだったりやせ細っていたりする男性や、普通の女性やおばさんや。
色々な人たちが両手でハートマークを作って胸に押し付け、ポーズを決めてる写真が掲載されていたのだ。
引きつった顔で冷や汗流し、意識が遠いどこかへ飛んでしまったシャルロッテ。
数分後、ルームサービースがスイーツを届けに来るまで彼女の精神は邪神とは違う何かによって盛大に汚染されていたという。
●
場面を戻してここは再び宴会場。
「むっ、今妙な思念を感じ取ったのじゃ……もしや、地の文の精霊がよからぬ事を?」
いいえ、してませんから! 未遂ですから、無罪ですから!
必死の弁明なんかさせないでいただきたい、エウトティアさん。
感じたのは地の文の精霊からではなく、会場の隅っこで冷静に、落ち着いて酒を飲み交わしてる少人数の連中からの気配ですから!
「む、あまり盛り上がっておらぬ者がおるのう、あやつらは何者じゃ?」
「ああ、あれは何かこう、中二病みたいな事を言ってる連中だよ。ちょっと変わったような事を言って冷めた俺たちかっけー、みたいな事じゃないか?」
隣で良い気分になってた教団員に尋ねてみれば、返ってきたのはちょっと斜に構えた連中、という返答。
だがそんな風には見れず、宴会場の様子を確認するように眺める姿はこの盛り上がりとは少々場違い、何かあると踏んだエウトティアは聞き耳立てつつ他と盛り上がった風を装えば。
「はーいカビパン一発ギャグいくわよー」
反対側で盛り上がってたカビパンと愉快な邪教団(今結成された)が一発ギャグ大会。
突如立ち上がったカビパンが今から一発ギャグだとなんやかんやで後光を光らせ、謎の機械を仕込んでいるんだと言い包めつつ口を開いて。
「私たち群馬県の邪神教団軍―」
その場でくるりと一回転、その時に右手の親指と人差し指を立てて銃の形をとらせておいて。
「負けん!」
群馬県と軍負けん、二つをあわせた渾身のギャグをかましてバチッとウインク。
平時だったら寒い空気が流れちゃう、そんなギャグになりそうだけど酒が入って気分が良くなり、ちょっとしたことでも面白く感じてしまうこの空気ならばこのギャグは抱腹絶倒のものとなる。
「「「ぎゃははははははは
!!」」」
カビパンも教団の連中も一緒になって大笑い、宴もたけなわだけどここはとんでもなく混沌としてきてるがまあいいじゃないですか、皆が楽しいのが一番だ!
こんな調査で大丈夫か、なんて言いたくなるけど大丈夫、問題ないって。
「うははー、あんなギャグが飛び出すとは楽しい宴ではないか!」
こっちでもエウトティアが笑い出し、釣られて周りの邪教団の面子も大笑い。
その中で先ほどから落ち着き払った連中が交わした言葉、それを聞き逃さないエウトティアさん。
「後は青ざめた馬である我々が……」
「恐怖を伝播する者である我らも十分に……」
聞き耳立てて、小さな声で行われたやり取りで怪しげな集団の名前を把握、それでいてこの集まりに対応された場合にどうするか、なんて打ち合わせをしている事を聞き取った辺り仕事はしていた。
流石ね、エウトティアさん。
でもまたお肉を沢山食べにいくなんて! ちょっと、この3人旅館で楽しむのが9割で残り1割ぐらいが仕事になってませんか!?
な、なんだか心配になってきたなぁ……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
四季乃・瑠璃
【ダブル】で分身
旅館に潜入し、二人揃ってノリで宴会に潜入して【コミュ力、言いくるめ、情報収集】調査。
SIDE:瑠璃
魔法少女連合とかいう教団を発見。老若男女、魔法少女(?)に憧れ、いつかマスコットが現れて魔法少女への道へ導いてくれると信じてる。みんな魔法少女的な衣装で魔法幼女から魔法老婆、魔法漢の娘や魔法親父までより取り見取り
SIDE:緋瑪
ボマーズとかいう、いかに派手に綺麗に爆破するかが教義のキモというアブナイ教団を発見。そして、当然の如く(?)緋瑪と爆破関係で意気投合。フツーに教団の人達と仲良くなってたり…
瑠璃「魔法…少女…?」
緋瑪「あはは、面白い教団もあるんだね~!とっても盛り上がったよ!」
雨咲・ケイ
いいですね、温泉旅館。私、温泉が大好きなんです。
……だ、大丈夫です。ちゃんと仕事はしますよ?
とりあえず温泉に入りながら従業員の方に話を聞きましょう。
「随分賑やかな様子ですが、どういった方々の集まりですか?」
……なるほど、情報から察するに『チャイナドレスで世界を征服する会』
といった所でしょうか。
チャイナドレスは機能性に優れた戦闘服です。
(ケイはそう思い込んでいます)
それを悪事に利用するなど見過ごすわけにはいきません。
早速調べてみましょう。
……なんか売店の横でチャイナドレスを販売してますね。
見た所、小規模な教団のようですが……、
成程、あんな感じで活動資金を集めているのですね。
アドリブ歓迎です。
黒木・摩那
謎の眼鏡教団!!
あれはひどい目にあいました……
高いスマートグラスを割られて、大変だったんです。
そんな教団がまだ息づいているなんて。
許せません!
他の邪教団もまとめて、一網打尽です。
調査は旅館のアルバイト、中居として潜入します。
スマートグラス『ガリレオ』で検索しながら【情報収集】します。
で。見つけた邪神教団。
全世界に納豆を! 全身をねばねばに包まれたい、かき回したいという『ネバー教団』。
我ながら恐るべき教団を見つけてしまいました。
どうしよう……
ロベリア・エリヌス
前触れと言うか…
既にネタが玉突き衝突を起こして大災害な気がするのだけれど…
取り合えず情報収集ね
従業員の振りをする方が動きやすそうだけれど…
私の技量だと情報の断片を拾うだけになりそうだし…
…そうね
酔って会場を間違えた宿泊客の振りをして宴会場に紛れ込もうかしら
あら?
もしかして私、会場を間違えちゃったかしら?
まあこれも旅先の縁でしょうし、少しお話しましょう?
ところでここは何の集まりなのかしら?
「男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会」?
…な、長い名前ね
それで、服だけじゃなくて職や役割等も同一に?
…意外と真面な思想ね
え?
だから男女関係なくメイドになれば良い?
…あ、此れは間違いなく邪神教団だわ
クーナ・セラフィン
ははは。すっごいごった煮になってそうな予感がするね。
そんな中で召喚される邪神はさぞかし凄い事になるんだろう。
阻止の為にまずは情報収集頑張ろう。
温泉客としてふつーに温泉楽しんでから旅館内の様子を偵察、怪しい人達の言動をそれとなく探る。
…ん?あの人前に見たような。
借金取りのゆかりちゃんに追い込まれてた人だったっけ…気のせい?
よく見たらあっちも。何か話してるみたいだしこっそり忍び寄り聞き耳立てて。
…もう一度追い込みをかけられたい?小学生に?
…異常な目にあった時に変なのに目覚めちゃったのかなあ。
とにかく目を覚ませーとばかりに温泉から拝借したお湯と桶を頭にすこーんと落としてみたり。
※アドリブ絡み等お任せ
多くの教団が集まっての大宴会がひとまず終わり、残る教団と小さな会場に移動して二次会を始めるもの、に分かれつつある中。
個別調査に乗り出す猟兵達の姿があった。
「前触れと言うか……既にネタが玉突き衝突を起こして大災害な気がするのだけれど……」
「ははは。すっごいごった煮になってそうな予感がするね」
集まってる団体様がもう酷すぎるんじゃないかとロベリア・エリヌス(recorder・f23533)が額を押さえれば、クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)が笑ってそれに応じる。
まあもう既に酷い気配しかないから仕方ないね。
「いいですね、温泉旅館。私、温泉が大好きなんです……だ、大丈夫です。ちゃんと仕事はしますよ?」
そんな二人のやり取り聞きつつ、しっかりと温泉を楽しむ準備を整えてた雨咲・ケイ(人間の學徒兵・f00882)が浴衣に着替えて入浴準備万端に。
大丈夫、ちょっとぐらい温泉を楽しんでも誰も責めやしないって。クーナも普通に温泉に入る準備してるし9割近くを温泉で楽しむ、とかぐらい振り切れてなければいけるいける。
そんなわけでとりあえず温泉でくつろぐ事にしたケイとクーナ、では自分は個別に分散した教団の調査にとロベリアが分かれて行動。
それぞれがとんでもない教団を見つけてしまうとは、この時誰が予想しただろうか……。
「ハイハイ、そこで回って決めポーズ!」
「ま、回って決めポーズっ!!」
同刻、とある部屋での宴会にて。
大宴会場から分離した邪神教団の一つに当然のように紛れ込んでいたのは四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)
いつもならそのノリの良さで相手を圧倒して言いくるめたりする彼女であるが、今回は逆に周りの空気に気圧されていた。
まさか、猟兵の調査がばれたのか!?
いや、そうではない。
「ちょっと、ポーズが決まってないよやり直し!」
「え、えぇー」
彼女が入り込んだ教団が色々とアレだったのだ。
そう、瑠璃が見つけ入り込んだのは魔法少女連合と名乗る魔法少女至上主義な集団。
最初はコミュ力生かしてノリノリに、魔法少女っぽい動きで取り入るまでは楽だったのだ、だって瑠璃の外見的に魔法少女としては合格だし。
問題はその後だ。せっかく魔法少女らしい見た目のゲスト、これはもう盛り上げるしかないとお酒も入った教団員が囃し立て、色々と情報引き出すためにはと応じた瑠璃。
だがめっちゃ魔法少女にこだわりがあるんだろう、ポージングやそこまでの流れが微妙に違う、と注文多発。
ここで、こうやって、こうなって、こう! みたいな抽象的なアドバイスとかでばっちりポーズを決めろ、とか無茶振りにもほどがある。
悪戦苦闘している瑠璃、そんな彼女の耳には隣の部屋から聞こえる馬鹿騒ぎが入ってきた。
「そこで、設置するなら窓よりもちょっと離れた部屋の中心よ! 爆発の衝撃で窓がふっとんでからの爆風、最高だぜ」
「なるほど、ガラスと爆風の二段構えだね♪」
隣の部屋から聞こえてきた危ない会話、そして聞き覚えのある声。
それは瑠璃の別人格であり分身して独立行動中の緋瑪であった。
「わかってるな、お嬢ちゃん。ただ爆破するだけじゃ駄目なんだ」
完全に盛り上がってた、それも危ない方向で。
爆破して相手をふっ飛ばしたがる緋瑪と意気投合してたのは、如何に派手に綺麗に爆破するのか、という事を教義にしてる危険集団、ボマーズとかいう教団だったのだ。
爆破好きな両者の遭遇は偶然ではなく必然、様々な施設の名前を挙げ、ここならば何処に仕掛けてどんな爆発からの崩壊を見せるのか、なんていう危ない会話が繰り広げられ。
斬新な意見が出る度に歓声が上がり、和気藹々と危険な会話が続いていたという。
その後、暫くして部屋から出てきた瑠璃と緋瑪が合流。
「魔法……少女……?」
「あれ、どうしたの瑠璃? すごく疲れてるみたいだけど」
「あ、あはは……まあ、うん、ね」
対照的な二人の図。
瑠璃はポージングとかキラキラした動きを要求されてお疲れ気味、緋瑪は趣味の話で大盛り上がりしたんだし仕方ないね。
この二人のおかげで、老若男女、皆等しくマスコット的な何かによって魔法少女に導かれる事を信じ、魔法少女的な衣装で魔法幼女から魔法老婆、魔法漢の娘や魔法親父といった光景が広がる集団と。
危険極まりない、爆破の美しさを求める集団が判明したのだから、十分な成果だと思う。
「これは……謎の眼鏡教団!!
あれはひどい目にあいました……高いスマートグラスを割られて、大変だったんです」
瑠璃たちが溶け込んでいた時、旅館の仲居として潜入していた黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)が見つけてしまったのはかつてとある街に蔓延り、人々を眼鏡最高、という方向へ誘導していた邪神教団。
あの時は最後に召喚された邪神によって、高級なスマートグラスを叩き割られたというとんでもない被害を受けた摩那。
「この教団がまだ息づいているなんて。
許せません! 他の邪教団もまとめて、一網打尽です」
あ、個人的な恨みに他の邪教団も巻き込まれてる、いけない、これはとばっちりだわ!
そんな彼女はまず眼鏡教団の位置情報をスマートグラスに入力、本当ならば今すぐ摘発してやりたい衝動を抑えつつ別の部屋へと追加の飲み物を運び込み、そこでとんでもない光景を目にしてしまう。
「全世界に納豆を! 納豆の健康パワーを広めるのだ!」
「うおぉおお!」
「全身をねばねばに包まれたい! かき回したい!」
「そうだそうだー!」
納豆の入ったカップを左手に、右手には割り箸装備。
盛大な掛け声とともに、割り箸で一心不乱に納豆をかき回す怪しい集団!
「まずは時計回りに! 細やかな泡が出始めれば醤油をひとさし!」
「醤油をひとさし!」
「そこからさらに回転! 回転! 回転! 決め細やかでふんわりと!」
全員で納豆をかき回し、最高の状態を作り上げようとする邪神教団。
ビールとかを持ってきた摩那には目もくれず、とにかく最高の状態になる納豆を作ろうとしている辺りこれは色々とやばい集団だ、とぽかーんとしてる摩那。
「できたな、皆! ではこの納豆を……本来ならば包まれるはずだがここは我らの聖地ではない。
今はまだ、包まれる時ではないのでこれを肴に再びの乾杯を!」
全身ねばねばに包まれたい、とか言ってた割には旅館内部で自分たちの敷地じゃないからと納豆塗れになるのは回避してる、変なところで常識的なこの集団。
「あ、ビールありがとうございます。追加で瓶ビール、えーと5本お願いします」
「……はっ!? は、はい、わかりました」
盛大な納豆かき混ぜショーの後、真人間に戻ったかのような態度で仲居になった摩那へ声をかける教団員。
酷い光景に固まってた摩那も現実に戻されて、とりあえず仲居としての仕事、ビールを渡して追加の注文を聞きうけ厨房へ。
「我ながら恐るべき教団を見つけてしまいました。どうしよう……」
ネバー教団、なんて名前だったから、きっと妙な新世界を創造するつもりだろう、なんて思って入った部屋。
そこで見つけた物理的にネバネバしたい教団、これはどう対応したものかと途方にくれつつ、彼女は仕事をこなすのであった。
「あら、ここって……もしかして私、会場を間違えちゃったかしら?」
危ない教団が次々と見つかる中、とある小さい宴会場に入り込んだのはロベリア。
首をかしげて部屋を間違った、という風に装えば、お酒の力で既に半分出来上がっていた邪教団の一人に近づいて。
「まあこれも旅先の縁でしょうし、少しお話しましょう? ところでここは何の集まりなのかしら?」
間違えたけど、旅行者同士の交流も良いんじゃないか、何の集まりなのかと尋ねれば、日ごろ隠れて活動する鬱憤と今は開放できているという高揚感から、受け入れ話が始まっていた。
「ああ、いいよいいよー、ちょっとぐらい話を聞いていきなさい。
我々は! 男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会だ!」
「そうよそうよ、男女同権よ! だから職や役割も平等にすべきなのよ!」
自分たちの会がすばらしいものだ、と口々に主張する教団の人々。
その空気に押されつつ、更に情報を引き出そうとロベリアが相槌うちつつ会話を続ける。
「……な、長い名前ね。それで、服だけじゃなくて職や役割等も同一に?」
相手の語る崇高な理念を尊重しつつ、それを実行するためには何をしているのか、を引き出しに。
自分たちの活動に興味を示し、引き込めそうだと思ったのか教団の面々は誇らしげに言葉を続ける。
「うむ、今は男女で大きな差がある。それを是正するために声をあげるのが我々なのだ」
男女の差、それは仕方のないものではあるがそれでも大きすぎる差異がある、この差をなくさねば発展はないと熱く語るその姿。
意外と真面目な思想だな、とロベリアが思っていたが、その考えは次の瞬間全力でブチ砕かれた。
「だから、男女関係なくメイドになって仕える事をすればよいのだ」
「そうね、一度人の下で性別関係なくお世話をすればきっとわかるわ」
「……え? 男女関係なくメイド……?」
「そう、メイドはすばらしい!」
途中までは真面目っぽい感じだったのに、突然でてきたメイドという単語。
何かの言い間違いではなかろうか、と思いロベリアが聞き返すが、力強く返ってきたメイドはすばらしい、という返答。
更には一人の邪教団員がメイド服を持ち出してくる危険極まりない状況。
……あ、此れは間違いなく邪神教団だわ、と確信を得たロベリア、これ以上かかわるといけない気配を感じてかそっと距離をとりながら。
飲み物の追加を持ってきた仲居がきたのを好機とし、それじゃあ自分の会場に戻ります、なんて言ってそそくさと部屋から脱出。
あやうくメイドにされかけつつも、情報を入手する事に成功していたのだ。
「いやー、良いお湯ですね。あ、すいません。随分賑やかな様子ですが、どういった方々の集まりですか?」
「はい、えーっとあの団体様ですか? 色々なグループの集まりみたいですけど……さっき見かけたのは、チャイナドレスを着ていた人たちですね」
大浴場の湯船につかりつつ、見回りと管理に訪れた従業員に邪教団の集まりについて尋ねるケイ。
集団の全貌は明らかにならないが、その一つについて有力な目撃情報を得ることに成功していたのだ。
「……なるほど、情報から察するに『チャイナドレスで世界を征服する会』といった所でしょうか」
うん、まんまなネーミングだね、でも多分それで間違ってないよ。
既にぶっとんだ教団が幾つも見つかってるし、チャイナドレスで世界征服目指して全人類チャイナ服計画とか考えてても不思議じゃないね。
「チャイナドレスは機能性に優れた戦闘服です。それを悪事に利用するなど見過ごすわけにはいきません」
うん? チャイナ服って機能性はともかく戦闘服だったか?
あ、そう思っているという事ですね、まあチャイナ服で戦う人っているだろうし、戦闘力高いイメージあるから間違いではないかもしれない。
チャイナ服にこだわりのあるケイ、それを悪事に用いらせてなるものかと温泉から出て探索すれば、奴らはすぐそこに居た!
「湯上り、浴衣も良いけどコレもいいアルー」
微妙にカタコトの日本語っぽく演出して、売店の横で販売活動している集団が!
ちょっと綺麗なお姉さんにチャイナ服を着てもらい、その周囲では他の教団員が様々な色彩と大きさのチャイナ服を売り込んでいたのだ。
でも一般客は今はいないし、他の邪教団はそれぞれの教義があるんでチャイナ服を購入するなんて殆どない。
物珍しさに従業員が数名、購入した程度であり売れ行きは芳しくない様子であった。
「……なんか売店の横でチャイナドレスを販売してますね。ですが日が悪い」
明らかに売れていない様子、売店の人にもちょっと迷惑そうな顔をされてもめげない一団だが人数は多くなく。
「見た所、小規模な教団のようですが……あんな感じで活動資金を集めているのですね」
草の根活動、みたいな事を頑張っているのだろう、とりあえず仲居さんを見つければオススメして少しでも売り上げ、活動資金を増やそうとする涙ぐましい努力が見て取れるのだ。
だがしかし、この教団も一つの邪教団。
後々、妙な力をつけて邪神を召喚してしまえば本気で世界中に無為にチャイナドレスが広まってしまうことは必至。
ケイはこの集団の一人を尾行、宿泊する部屋を突き止め次に行われる儀式に備えるのであった。
「ふー、良いお湯だったねぇ。 ……ん? あの人前に見たような」
同じように温泉を楽しんでいたクーナもまた、浴場から出て怪しげな人物を目撃していた。
ただし、彼女が見つけたのは邪教団、ではなく過去にUDCアースの依頼で見かけた人物であったのだが。
「借金取りのゆかりちゃんに追い込まれてた人だったっけ……気のせい?
よく見たらあっちも……これはちょっと調べないと」
そう、彼女が見かけたのは以前、ゆかりちゃん、という小学校低学年の少女の姿をしたオブリビオン。
それが謎の変貌遂げて、借金取りな活動をしていた時に追い込まれ、取立てをされてた人々の一部だったのだ!
まさか、再びゆかりちゃんが事件を!? そう考えたクーナは物陰に隠れて見つけた面々の会話に聞き耳立てる。
「やっぱり、あの時のプレッシャーすごかったよなぁ」
「うんうん、あんなちっちゃい子に追い込まれてたのは恥ずかしいけど、その、またやられたい」
「わかるわかる、もう一回、あの声で叱られたいっ!」
酷い会話である。
ゆかりちゃん、にもう一度追い込みをかけられたい、舌っ足らずな口調で色々と叱られたい、とかもう欲望が溢れてる。
「えぇ……もう一度追い込みをかけられたい? 小学生に?
……異常な目にあった時に変なのに目覚めちゃったのかなあ」
酷い目にあったはずなのに、それが忘れられない。だから再び小さい女の子に追い込まれたいという思考に囚われて。
幼女に追い込まれたい会、みたいな同好の士を集めたのだろう、あの事件の被害者だったはずの何人かが恍惚の表情でどんな事を言われてしまうのか、なんて感じで語り合ってるヤバイ光景。
これはいけない、目を覚まさせなければゆかりちゃんの脅威再びである。
「言葉で止めるのも難しそうだね……じゃあちょっと、頭を冷やしてもらおうかな」
完全に妄想の世界にトリップしてる面子、下手に言葉をかければ自分も巻き込まれかねないこの状況。
ならば物理的に目を覚ますようにとクーナが選んだのはこの舞台、温泉旅館という地の利を生かした行動。
反転、浴場に走った彼女は桶に湯を入れ準備万端、まだ妄想の世界でゆかりちゃん、に責められてる面子の上からお湯と桶のダブルパンチ。
「あはは、ごめんよう、もっとふんで、そうそう、あ、ごめ……あじゃっ、いたっ!?」
「おおーい、目を覚ませー。口から危ない単語がでてるぞー」
欲望まみれで変な世界に行きかけていた連中を強引に引き戻す、ざばーっと流れる水音と桶と頭がぶつかって鳴り響く、スコーンという良い音。
お湯と痛みと音によってなんとか我を取り戻した連中だが、目覚めた性癖は根深いのだろう。
人目につく場所で妄想してたのが不味かった、と思ったのかすごすごと個室に戻る後姿を見送りつつ、クーナはため息をつくのであった。
大成功
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第2章 冒険
『呪物回収【並】』
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POW : 正面突破で儀式場へ突入し、呪物の回収を行う。
SPD : 秘密裏に儀式場へ潜入し、呪物の回収を行う。
WIZ : 呪物の所在を明確にする。或いは儀式の遅延を行う。
👑11
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猟兵の調査によって、集まった教団についての情報が次々と明らかになった!
だが、あまりにもぶっ飛びすぎていて聞けば聞くほど意識が遠のきそうなので、とりあえずまともっぽい連中を先に報告することにする。
この集まりを利用していると思われる組織として、青ざめた馬と名乗る集団と恐怖を伝播する者、という二つの集団が明らかになった。
片方は聖書、黙示録にて終末を告げる4騎士の一人が乗る馬を名前に用いた中二病なネーミング、片方も名前通りに恐怖を広げることで邪神召喚を目指す集団の予感がする。
さて、問題はここからだ。
まずは「宴会に乱入してお肉を沢山食べる会」であり、一人の巫女と従者の狼で……え? こっちは猟兵だって?
HAHAHA、完全に溶け込んでいたから間違ってしまったわ。
同じように群馬県の邪神教団軍、みたいなのもいたけどまあこっちも猟兵だろう、普通に招待されてたけど多分猟兵側だって。
では気を取り直して……。
全世界萌えキュン♡化推進協会!
ここは老若男女、両手でハートマークを作って胸に押し当て、みんなの萌え萌えパワーを結集させて萌えキュン♡邪神を召喚♪ を目指す視覚的暴力がすごい教団だ!
魔法少女連合!
ここも老若男女を問わず、魔法少女にあこがれて。謎の魔法生物的マスコットによって魔法少女への道を開いてくれると信じている集団だ!
結果として魔法幼女から魔法老婆、魔法漢の娘や魔法親父まで幅広い属性をカバーするぞ!
ボマーズ!
ここはもう、普通に危ない集団だ! 爆発の美しさとか派手さを求めていく、そんな教義をもった危険人物の集団。
いつ爆破事件が起こるのか、なんとかして止めねばなるまい!
チャイナドレスで世界を征服する会!
ここも名前どおりの集団、チャイナ服を販売して活動資金を貯め、いずれはチャイナドレスを世界標準の衣装にまで広めようとしている集団である。
チャイナドレスだけの世界などゆるしてはいけない!
ネバー教団!
名前的にはネバーランドとかそういう物を連想させるが、その実態は納豆のネバネバをこよなく愛し、そのネバネバに包まれたい、かき回されたい。
全世界を同じようにしたいというとんでもない集団である。
健康効果はバッチリではあるが、これはいきすぎているといっても過言ではない!
男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会!
名前からは男女同権、差異を減らしていこうという考えが見えるがその実態は、男女関係なくメイドになれば良いという明らかに間違った男女同権。
これが広まってしまえばメイドまみれの恐ろしい世界がまっているぞ。
幼女に追い込まれたい会!
一度、ゆかりちゃん、というオブリビオンが借金取りになった際、追い込まれてしまった人々の一部が妙な性癖に目覚めてしまった!
舌っ足らずな口調、間違ったことわざや四字熟語で追い詰められる事に快感を覚えてしまった人々が、再びゆかりちゃんを呼び出してしまう可能性がある!
そこに、事前にわかっていた群馬県を秘境グンマーにする会と、とある街を眼鏡フィーバーに追い込んだ眼鏡教団。
これらの教団とか会が集まっての大宴会を行っていたのだ、なんだこの集まりは!?
だが、ぶっとんだ教義だったり行動方針だったりするが連中は邪教団。
それぞれの部屋で謎の儀式を行い、邪神召喚の為に行動を開始している。
ならば猟兵がする事は、この儀式を阻止し集まった教団を一網打尽にする事である。
さあ、どの教団にどんな攻撃を仕掛けるか。
数多の選択肢から何を選ぶかは、猟兵の自由である。
※
どの教団がどんな儀式をしているのか、を記載していただければ、多分その手の儀式をしています。
どういった妨害をするのか、またひっ捕らえるのかあえて逃がすのか、標的を何処まで広げるのか。
それらは全てご自由に、面白そうな、楽しめる行動をお好きにとって下さい。
※
シャルロッテ・ヴェイロン
(ようやく正気に戻った)
――あー、危うく邪神に精神汚染されるところでした(違う意味で)。
気を取り直して、引き続き【情報収集】といきましょう。
(今度は旅館内の監視カメラ網を【ハッキング】、行われるであろう儀式の内容を調べようとするが)
Σ(ここで先ほどHPを見てしまった「全世界萌えキュン♡化推進協会」の儀式が!謎のオブジェ(つかどう見ても美少女フィギュア)を囲んで一斉に萌えキュン♡ポーズ!キモイ!)
(発狂しそうなところを【狂気耐性】で耐えつつ)あー、もしもし、UDC組織?ちょっと邪教組織の一斉摘発をお願いしたいんですが・・・。
※アドリブ・連携大歓迎です。
エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎
POW
さて、わしは【キマイラの真価】で猫に変身し、マスコットを装って『魔法少女連合』に儀式の妨害をお手伝いして貰うかの。
(宴会場のビールの空き瓶をマニトゥに積み込んで魔法少女連合へ乗り込み)
わしは魔法の国からやってきたティアじゃよ。どうか助けて欲しいのじゃ!
他の邪神教団の者達が、邪神を呼び出してあれやこれやして全宇宙の魔法少女を無に帰そうとしておるのじゃよ
お願いじゃ、わしと契約して尖兵…ンンッ!魔法少女になってよ!
さあ、この魔法のステッキ(ビール瓶)のマジカル☆殴打で悪の邪神教団共を殲滅するのじゃ!
うむ、楽でよいな
あ、マニトゥ。呪物は回収してUDCの職員に渡しておくのじゃよ
カビパン・カピパン
【青ざめた馬】と【恐怖を伝播する者】がそれぞれ儀式を行おうとしていた。
そのすぐ近くでは
「この世はカビパン様によって救われます。カビパン様を信じる者には未来が約束される事でしょう。カビパン様を信じないと言う無作法者がいたとしても、慈愛の心を持つカビパン様は、それを許してくださいます。
さぁ、カビパン様を信じるのです!
悔い改めるならばカビパン様はお許しくださるでしょう。
カビパン様こそがこの世の邪神です!」
「「「カビパン様万歳!私たちを導いて!」」」
他の『元』邪神教団の幹部たちが邪神として崇拝。
教団をまとめるリーダーから邪神に昇格。
「くっ、超やかましくて儀式に集中できん!」
もっとも嫌な妨害をしていた。
四季乃・瑠璃
【チェイン】で分身
自分達で潜入した教団へそれぞれ妨害に。
・瑠璃
魔法少女ステッキ(市販)を魔法陣の中心に置き、各々がアニソンや各世代の呪文でマスコット召喚の儀式…。
少女や幼女やマッスルな漢の娘や親父(全員魔法少女コス)を退け、ステッキを圧し折るぞ、と制圧したり
・緋瑪
六芒星を描く様に旅館を爆破して爆破神の召喚を目論む…召喚いらなくない?
戦わなきゃいけないんだね…とか悲しそうな事言いながら、行動と言動、表情が合って無い感じでしっかりとボムでボマーズの人達をフッ飛ばしていく緋瑪。(そして心なしかボムで吹き飛ばされて嬉しそうなボマーズの皆さん)
※両教団、手加減とギャグ補正で行動不能以上のダメージはナシ
雨咲・ケイ
う~む、一つの旅館に随分濃い教団が集まったものですね。
野放しにするのは(色々な意味で)余りにも危険です。
クアドさんの言葉通り、一網打尽にしちゃいましょう。
【影の追跡者の召喚】を使用して追跡者を
『チャイナドレス(略)会』の部屋に潜入させて
中の様子を伺います。
チャイナドレスを纏った怪しげな邪神像の前で
信者達が変な踊りを踊っていますね。
では、私もチャイナドレスを着て直接部屋を
訪問しましょう。
売店で話を聞いた事にして、チャイナドレスを
絶賛して褒めちぎり、同好の士のふりをして
部屋に入れてもらいます。
部屋に入ったら煙幕で【目潰し】を仕掛けましょう。
混乱した隙に邪神の像を担いで撤収します。
アドリブ歓迎です。
黒木・摩那
まさに邪教団の博覧会ですね……
チャイナドレスとか、メイドとかはちょっと興味ありますね。
でも、危険なのはボマーズとネバー教団です。
ボマーズは言わずもがな。ご神体は爆弾ですよね、あれ。1t爆弾とか拝んでいそう。
ネバー教団は、ご神体は藁納豆ですかね。納豆許すまじ。
でも体はひとつ。どちらを倒すべきか……。
眼鏡教団も気になるし。
ここはまとめて、旅館で火事!ということで実際に煙を出して、各部屋の団体にはお引き取り願いましょう。
そして、教団を泳がせて、問題の標的の在処まで案内してもらいます。
ドローンで追跡します【情報収集】。
爆弾と藁納豆だけは危険物ですから、ヨーヨーで【武器落とし】して回収します。
クーナ・セラフィン
いやーこれだけ揃うと壮観だね!(遠い目しつつ)
一癖も二癖もある人達だけども邪神に絡むから性質が悪い。
幼女に追い込まれたい会どうしてるのかなーとこっそり天井裏から様子見。
あれ、なんか魔法少女連合の部屋に向かって儀式やってるような…?
まさか他所の儀式に干渉してそういう属性を付与しようとかいう系?
ガラ悪魔法少女って最近珍しくないとも聞いてるし、要するに少女なら魔法少女でもイケるって事かなあ。
勿論そんなのは阻止あるのみ。何か意思統一させる為に用意したっぽい書類…多分借金証書、その真上まで忍び足で移動し天井板外して奇襲で掻っ攫ってエスケープ!
信仰の要がなければ儀式継続は難しいはず。
※アドリブ絡み等お任せ
ロベリア・エリヌス
「男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会」の儀式を妨害するわ
…とはいっても、アレが儀式で良いのかしら?
何か傍から見ている分には普通に家事とか礼儀作法の研修をしている様にしか見えないのよね
本っ当に真面そうなのよね……格好以外は
実際に男女関係なくメイド服着てるのね
何方かと言うと古式ゆかしい型のメイド服が多いのも彼らの性格を現してそうね
あれ?あそこの人、男性なのに妙に似合って…
はっ!?いけないわ
これは邪神教団の罠ね!
兎に角妨害しないと…
どう考えても「メイド服」が呪物よね
…仕える事を至上とするなら「命令」すれば聞いてくれるのかしら?
洗濯の研修とかメイド服の手入れも重要だと言って回収してみるわ
多種多様な教団が集まり、事を起こそうと画策するこの旅館。
阻止するべく猟兵も動き出していた。
「う~む、一つの旅館に随分濃い教団が集まったものですね。野放しにするのは余りにも危険です」
色々な意味で危険すぎるこの惨状を憂い、一網打尽にせねばと思いを強めたケイ。
「いやーこれだけ揃うと壮観だね! 一癖も二癖もある人達だけども邪神に絡むから性質が悪い」
その言葉にクーナも同意、どこか遠い目をしていたのは気のせいではない。
「まあ、ともかく手早く儀式は阻止しないとね」
そんな二人にロベリアも同意しつつ、儀式阻止をしなければと標的を決定。
他の猟兵達も各々、狙うべき教団の場所を特定したり離れた場所から手を打つべく準備を行い、儀式阻止作戦が始まろうとしていた。
●チャイナドレスの怪
「これは……チャイナドレスを着た邪神像ですね、いかにもな呪物です」
影の追跡者を召喚、チャイナドレスで世界を征服する会が宿泊している部屋に追跡者を侵入させ、内部の様子を伺っていたケイが確信を得る。
というかこの部屋の中が既にカオス、チャイナドレスを纏った謎の像を中心に、これまたチャイナドレスを着た男女が輪になって見るだけで精神をすり減らすような踊りを踊っていたのだから。
奇妙な歌をメロディーに、膝を上げ腕を上げ、そして進んで近づいて、その後離れてまた近づいて。
フォークダンスのような動きも取り入れつつ、チャイナドレス邪神像を囲むマイムマイム、これは酷い。
「うう、これは見ているだけで精神をやられます。邪神が出てこなくともこの踊りが広まるだけで大惨事です。
何としてでも止めなければなりません」
ぐっと拳を握り締め、最高の戦闘服であるチャイナドレスをこのような形にしてしまう教団は許せないとケイが纏った衣服を脱げば、その下にはチャイナドレスが!
そう、事前に着替えておいたのさ!
これで彼はチャイナドレスの会、その同士。売店で集まりがあると聞いたという体で堂々と扉を開けて、彼はこの儀式へ参加する。
「むっ、なにも……そ、その衣装は! 同士、同士なのだな!」
入ってきたケイを見て侵入者か、と思った一人の男。しかし纏ったチャイナドレスを見て仲間が来たと顔がほころぶ。
「はい、売店で売っているのを見て、話を聞いてやってきました。
是非とも、チャイナドレスを世界へ広めたくて。私も参加させてください」
丁寧に、頭を下げつつ部屋の内部を探りながらケイが言葉を紡いでいけば、ようやく草の根活動が実を結び始めたと喜ぶ教団一同。
暖かく彼を迎え入れ、邪神像を取り囲んでの舞踊が再開、となるはずだったが部屋に迎え入れてしまったことが最大の間違い。
「それでは早速……この会は今日限りで解散です!」
部屋の中心、踊り始めたその直後。
ケイが手にした謎の物体を地面に投げつければ瞬時に煙幕が広がって視界が奪われ、一同は大混乱。
「な、なんだ、なにがどうなって……あっ、ご神体が!?」
右往左往する最中、部屋の中心にたどり着いた信者の一人が邪神像がない事に気付き声を上げれば、確かにそこにあったはずの像が消失。
煙が収まった後、そこにいたのはご神体を失い虚脱状態の信者たちだけであった。
「ふう、思ったより簡単にいきましたね。というか、チャイナドレスだけで同士と判断するとは……。
それだけ、メンバーが増えていなくて焦っていた、という事でしょうか」
担ぎ出したチャイナドレス邪神像を下ろしつつケイが呟き、物陰で一息ついて。
先ずは一つ目の教団、その儀式が阻止されたことを確認し、仲間の成果を待つのであった。
●メイドとはいったい
「う、うーん……これって。傍から見ている分には普通に家事とか礼儀作法の研修をしている様にしか見えないのよね。
これを儀式と呼んでいいのかしら?」
別の場所、少し大きめの広間にて男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会、が行っている儀式、その様子を伺っていたロベリア。
彼女が困惑するのも無理はない、なにせ儀式……のはずが、やっているのは礼儀作法や家事の研修みたいなことなのだから。
掃除の基本は上から下へ、丁寧な口調を心掛けるのは当然だが二重敬語にならないように、身だしなみや気配りを。
この研修が終われば家事全般の心構えが向上、また日常生活で円滑なコミュニケーションがとれるようになりそうな研修内容、正直妨害しないほうが良い様な気もしてくるこの光景。
「本っ当に真面そうなのよね……格好以外は」
しかしたった一点、その一点だけがおかしいとロベリアを現実に繋ぎとめる違和感。
そう、男女問わずメイド服を着て研修に取り組んでいるという点がここが邪教団の集まりじゃないか、と思わせる要素を出していたのだから。
「古式ゆかしいメイド服……萌えを狙ったメイド服ではない点も真面目さを感じるのよね。
あれ? あそこの人、男性なのに妙に似合って……」
部屋の様子を伺うロベリア、そんな中で一人の男性に目が引き寄せられてしまった。
そう、男性なのにメイド服を着こなし、家事や礼儀作法を淡々と行う男性。
男女問わずメイド服を着るべきという教義を体現したその姿に目を奪われ、あわや彼女も教団へ……。
「はっ!? いけないわ。これは邪神教団の罠ね!」
いいえ、ちがいます(断言)
自分の好みにストライクな相手が邪教団な活動をして、自分が虜になりそうになったのを勝手に罠にしないで下さい。
「兎に角妨害しないと……どう考えても「メイド服」が呪物よね」
魅了されそうな状況の中、覚悟を決めて突入するロベリア。
狙いは呪物であることが明白なメイド服、ならばそれを合法的に脱がせれば奪い取ることは容易である。
「色々な研修をしているようですが、メイドとして仕える研修は出来ていないんじゃないかしら?」
研修の中へ乗り込むロベリア、様々な所作を学んでいる中で投げかける彼女の疑問。
何名かは突然の乱入者に面食らったような顔をしていたが、メイドであることを至上とする面々は確かに、といった顔をしている。
ならばここで畳み掛けるしかない。
「同じメイドさん同士で仕える練習はやりにくそうだし、私も協力させてもらうわ。
皆さんのメイド服、それは制服よ。つまりきちんと自分で洗濯、お手入れできて当然。
着替えて汚れやすかったり、ほつれやすい場所を確認して常に最良の状態に保つようにしてほしいわ。
一旦着替えて確認してくれないかしら?」
会の方針に賛同しつつ、協力する体で脱ぐように促せば、仕える主人を最良の状態で出迎えるべきと考えた面々が着替え始め、メイド服の状態を確認したり洗濯の準備をしたりと目論見どおり、メイド服を手放していく。
こうして、危険な呪物を人々から引き離すことに成功したロベリアであったが後々、とんでもないことになってしまう事をこの時はまだ、知る由も無かった。
●幼女は魔法幼女でもOK?
「さーて、幼女に追い込まれたい会はどうしてるかな?」
ケットシーの小さな体躯、それを利用しこっそりと天井裏を移動していたクーナ。
会が宿泊する部屋の上に到着し、天井裏の板を少し動かし中の様子を確認すればおかしい、向いているのは魔法少女連合の部屋だぞ。
「おお、魔法幼女、ガラ悪魔法少女。我々を追い込んでくれ!」
「我々を! 追い込んでくれ!」
これは……なんということだ、魔法少女連合の儀式へ謎パワーを送っている、ように見える酷い光景。
「うわぁ……別の儀式に干渉して、それっぽい属性付与してしまおうって事か。
少女相手なら魔法少女でもイケル、って事かなぁ」
他の教団に干渉してまで自分たちの理想を追い求める、ある意味気高き理念を持ったダメ集団、幼女に追い込まれたい会!
自分たちを追い込んだゆかりちゃん、にはそうそう上手く遭遇できないならば、別教団の少女に同じ属性を付与してしまえば追い込んでもらえるはずという勝手な思い込みからの儀式への干渉、ある意味なんともはた迷惑な行動。
クーナがよーく部屋を見れば、意思統一の為に用意されたのか借金借用書、その写し。
ああ、これって昔、ゆかりちゃんに追い込まれたときに使われたコピー、これを見せてあの時の事を思い出させて団結してるんだなぁ、いやあ、性癖をこじらせるととんでもない。
だがしかし、このまま属性付与された魔法少女が生まれてしまえばそれはそれで厄介、だって追い込まれたい会が合流して規模がちょっと大きくなるし、こんな性癖の人々が増えてしまう可能性もある。
「合併も厄介だし、新世界の扉が開かれるのは大問題、勿論阻止だね」
脱力しきって体が伸びきっちゃってたクーナ、だがこのまま放置はいけないと本能が告げたのか天井裏を這って借用書の写し、その真上まで移動した彼女。
魔法少女への属性付与に必死になって、借用書への注意が逸れたその刹那、好機逃さず彼女は天井板を外して急降下。
なんだなんだと会員たちが注目するも、時既に遅し。
「これは貰ったよ、あはは~♪」
高笑いと共に借用書を引っつかみ、跳躍、さらに何もない空間を蹴って更に上昇。
信仰の要、っていうより自分たちを追い込む為のアイテムをクーナに奪われ、追いかけようにも天井板は既に閉じられ何も出来ない。
「あ、あああ、俺たちを追い込んでくれる、あの子を、あの子みたいな子を呼び出す力がっ」
「うああああああ、どうすれば、どうすればいいんだぁ」
悲痛な叫び、しかしもうどうしようもできない。
右往左往する集団、その叫び声を聞きながら天井裏を進むクーナ。
「はぁ、せっかく借金から開放されたのに。目を覚まして真人間になってほしいものだね」
呆れながら移動するクーナはこれでよりどころを失って大人しくなるだろう、と思っていたが。
諦めきれない連中が、強引に合流を図る事をこの時知る由も無かった。
●危険な集団?
「さあ、全てを吹き飛ばすのです。この御神体の力を持って!」
とある部屋にて。中央に鎮座するのはまさかの1t爆弾。これは危なすぎる代物である。
それを祀っているのは危険集団、ボマーズ。
何故か御神体の下には六芒星、恐らくこれが儀式の中核であり、それぞれの頂点を伸ばした先、旅館の各所を爆発させ邪神を呼び出すとかなんとか、はた迷惑この上ないことをやっている模様であった。
「爆破して、爆破神の召喚を目論む……召喚いらなくない?」
「いや、どうしてそんな落ち着いていられるんですか」
ボマーズ発見者の緋瑪が疑問を呈すれば、落ち着き払った状況に突っ込みいれつつ御神体が危険すぎると考えを巡らす摩那。
「あ、チャイナドレス教団とメイド教団は大人しくなったようですね。
しかし他の教団を見るに、まさに邪教団の博覧会ですね……」
スマートグラスに映し出された、仲間からのメール。
ちょっと興味があったチャイナドレス教団とメイド服教団がほぼ鎮圧された事を確認した彼女は、危険極まりないこのボマーズをどうするか、思案していたが既に緋瑪が動いていた。
「ま、大人しくさせるのは任せて。爆弾が危ないなら回収してね♪」
先ほど、意気投合していたので部屋に侵入しても歓迎されてる緋瑪、だが今の彼女は破滅を阻止する戦士だのだ!
「戦わなきゃ……いけないんだね」
悲しげに呟いてるけど、表情はめっちゃ笑顔だ。
というか完全に言動と行動が一致してねぇ。
「ど、どうしたんだ同士よ、共に最高の爆破を……ぬあー!?」
「ぬわす!」
火力調整済み、吹っ飛ぶ程度の爆弾を叩き込み、ボマーズ構成員を吹っ飛ばす緋瑪。
あれ、心なしかやられてる連中、いい笑顔をしていないか?
空中を舞いながら倒れていく構成員、そしてその中を突っ切る摩那が目指すは危険極まりない1t爆弾。
「あっ、なにをする! この、この御神体はあの娘に、我々の理想を託す為に……げふっ!」
「いや、その。託されると困りますから。本当に色々な意味で」
緋瑪に続いて突入した摩那が構成員をヨーヨーで打ち倒し、1t爆弾を容赦なく回収。
だってそうだ、平然と爆破する猟兵の手にこんな危険物が渡ると邪教団以上に危ないっ。
ふっ飛ばしてこっちに気付いていない内にそそくさと爆弾を運び出し、摩那は同士と戦う悲しみの戦士、みたいになってる緋瑪に声をかけつつ撤退を開始。
「ここはお任せします、あ、後で火災を装って他の教団を燻り出しますね」
「オッケー、任せてよね♪」
危険物を回収、更に仲間に火災を装い引きずり出す旨を連絡しつつ摩那は離脱、緋瑪は同士と悲しみの戦いを継続。
「ぬわーっ! あ、でも、これが我々の目指した、りそ……」
「頼む、この力で……最高の、爆発を」
「うん、みんなの思いは。無駄には、しないからね……」
悲しい別れみたいにやってるけど、顔は笑顔だよ緋瑪さん。
こうして、ボマーズは一人の少女の手によって壊滅する事になっていた。
●最大最悪の魔法少女?
「……置いてるのは、市販品のステッキ」
呆れたような表情で瑠璃が呟けば、そこは魔法少女連合が陣取る広間の様子。
襖を少し開けて中の様子を伺っていた瑠璃が見たのは、まあその、老若男女問わない集団が市販品の魔法少女なステッキを囲んでなんやかんややってる様子だったのだ、呆れるのも仕方ない。
このままでは痛々しい集団だが、変な力を得ては大変だと思い襖を開けようとした彼女の背後に迫る影。
ハッとして振り向けば、そこには巨狼マニトゥにビールの空き瓶を満載させ、猫に変身してマニトゥの頭部にのっかるエウトティアの姿があった。
「わしに考えがあるのじゃ、最初は任せて貰おうかの」
うん、実にいやな予感しかしない、コメディ的な流れで。
だが現場にいて、しかも仕掛け人側である瑠璃にとっては面白い事になる事請け合い、というわけでどうぞどうぞと道を譲って襖を開けて、マニトゥが魔法少女を目指す集団目掛けて飛び込んでいくのであった。
「うわっ、な、なんだ!? こんな犬……いや、狼!?」
突然の乱入者に混乱する魔法少女連合の方々だが、まあ当然である。
このままでは蜘蛛の子を散らすように逃げ出すだろうが、それを阻止するのがエウトティア。
マニトゥの頭の上、猫な彼女がよく通る声で魔法少女連合の面々へと訴えかけていくのであった。
「わしは魔法の国からやってきたティアじゃよ。どうか助けて欲しいのじゃ!」
「えっ、ね、猫がしゃべってる!?」
うん、猫が喋ったね、中身は猟兵だけど一般人にとってはこれはもう、すごい事だね、驚くのは仕方ないね。
「他の邪神教団の者達が、邪神を呼び出してあれやこれやして全宇宙の魔法少女を無に帰そうとしておるのじゃよ」
「な、なんだって、魔法少女を……」
魔法少女が無に帰してしまう。つまり、この世界以外で活動する、知らない世界で戦う魔法少女が失われてしまう。
それは姿かたちを見る事の出来ない魔法少女連合にとっても大きな損失、守る為にどうすればいいんだと慌て始めたその直後。
「お願いじゃ、わしと契約して尖兵……ンンッ! 魔法少女になってよ!」
あ、本音が出た。思いっきり、下僕として使おうとした本音がちょっと出ちゃったよエウトティアさん。
まあ相手が魔法少女にあこがれてる連中だから、喋る猫な魔法生物的マスコットの演出で何とか誤魔化せたけど、人によっては騙されないんじゃないかなぁ?
「尖兵……猫が喋る、これはおかしい」
あ、とりあえず魔法少女は好きだけど実際に邪神とかそういうのには興味のない、若い女の子がそういう衣装を着てくれるのがいい、って不純な理由で参加して、この儀式にも呆れてた大きいお友達がおかしなことに気付いたぞ、どうしよう?
これはこの疑問が広がる前に何とかしなければ、とエウトティアが言葉を紡ごうとしたがそれより早く動くものが居た。
「はーい、そんな疑問は考える前にぽいしちゃうねー」
入り込んだのは瑠璃、この流れを阻止する現実的な考えをしてる連中へ手加減して殴打、殴打、殴打。
ついでに、それっぽいフリフリの魔法少女な衣装、それらが似合う少女に着て貰いたい、なんて願望を持ってる連中をまとめてからニッコリと暗黒微笑。
「あの猫の、言う事に突っ込みいれたらステッキ圧し折るよ? あと、衣装も、ね?」
思いっきりプレッシャーをかけていき、現実が見えてる青年や少女やOLやおっさんやら、とりあえずファンシー路線ではなく趣味趣向を満たそうとして参加していた連中を完全制圧。
その間にもエウトティアの洗脳は続いており……。
「さあ、この魔法のステッキのマジカル☆殴打で悪の邪神教団共を殲滅するのじゃ!」
ぴょんと飛び跳ね、マニトゥの背中に積み上げられたビール瓶の上で言葉を発する猫ティア、もといエウトティア。
明らかにそれ、物理的な殴打にしかならないけれど洗脳されちゃった集団はこぞってビール瓶を手にとって、他の教団を攻撃する危ない魔法少女(自称)集団が誕生していたのである。
「うむ、働いてもらえるとは楽で良いな」
あー、やっぱり不純な動機が。
思わず口からこぼれたエウトティア、そんな彼女の目には何故か魔法少女に虐げられたいと飛び込んできた幼女に追い込まれたい会のメンバーが、ビール瓶を持った少女にびしばし殴られている姿が映っていたという。
●大惨事の予感
魔法少女連合の大多数がエウトティアの傘下に入り、他教団の妨害へ突き進む。
何故か途中、幼女に追い込まれたい会の面々が張り倒されて、更にメンバーを増やした集団が入り込んだ大広間、そこは全世界萌えキュン♡化推進協会が儀式を行う会場であったのだが……もう、酷いことになっていた。
少しだけ時計の針を巻き戻し、どうなっていたかを語るとしよう。
「――あー、危うく邪神に精神汚染されるところでした」
遠い目をしながらなんとか現実に意識を戻したシャルロッテ、まああんなに酷い、ハートマークを作って胸元に押し付ける萌えキュンポーズをとってる集団の写真なんてみたら正気度を削られても仕方ないね。
気を取り直して彼女は情報収集を継続、今度は監視カメラ網をハッキングしてそこかしこの広間などを確認、儀式をしている拠点を見つけ、摩那に連絡してどこを燻すと効果的かを探っていたのだが……。
「Σ!?」
画面に映った映像を見て、声にならない叫びを上げたシャルロッテ。
まあ仕方ない、どうみてもただの美少女フィギュアを取り囲んだ、大の大人の集団が萌えキュンポーズ! とか言いながら、ハートを作って胸元に押し付けたり、美少女フィギュアに向けて伸ばしたり、を繰り返していたのだから。
「うわぁああ、キモイ、キモイです!」
精神汚染な度合いが高まるシャルロッテ、これだけならまだ耐えれただろう彼女であったが乱入してきた魔法少女連合の、魔法おっさん(魔法少女な衣装を着てる)が画面に入って行動を起こした所で意識が再び、闇の中へと落ちていく。
いや、だってそうだ。
萌えキュン♡化推進協会のオッサンと、魔法おっさんが向かい合い、目と目があって見つめあい。
暫しの沈黙、ビール瓶を置いた魔法おっさんが頷けば、萌えキュン協会のオッサンも頷いて。
二人揃って萌えキュンポーズ、しかも自分たちの胸元だけでなく、相手の胸元にハートマークを押し当てあい。
更に監視カメラに気付いたのか、カメラ目線でオッサンと魔法おっさんの萌えキュンポーズ、なんて見せられてしまったのだから仕方ないね。
「○Х△□※!?」
再び声にならない叫び、意識が闇へと誘われるシャルロッテ。
だが、とんでもないことになっていたのは彼女だけではない、この光景を間近で見せられてるエウトティアと瑠璃も被害者であるのだから。
「おおう、す、すまぬ、トイレはどこじゃ……マニトゥ、世話をかけるの」
「う、うう……胃がキリキリしてきたかも」
おっさん同士(片方は魔法少女なフリフリ衣装)の萌えキュンポーズ、心の準備もなく不意打ち的なものを見ちゃったエウトティアが精神的ダメージを受けよろよろと、マニトゥの上でいまにも吐き出しそうな、どんよりとした空気をまとってふらつけば。
同じく、この魔法少女連合を追ってきた瑠璃も見ちゃってダメージを。
こういう光景がある、そんな心構えが出来ていれば大丈夫だったかもだが、これは精神にダイレクトアタックである。
とんでもない、放送事故レベルといわれても過言ではない映像がパソコンモニターから流れる中でなんとか意識を取り戻し、ブラックアウトした視界がぼやけつつ戻ってきたのはシャルロッテ。
「……はっ!? わたしはいったい……」
何か前後不覚っぽいけどメンタルは大丈夫ですか、シャルロッテさん?
あっ、電話を手にしたぞ、これはどこに連絡するのだろうか。
「あー、もしもし、ポリスメン? ……ちがいました、UDC組織? ちょっと邪教組織の一斉摘発をお願いしたいんですが……」
メンタルがやられたのか、UDC組織に連絡したのに警察ですか、みたいに言っちゃったシャルロッテ。
まあ仕方ないね、とんでもないものを見せられたんだし。
あまりにも酷い物を見せられて、彼女の精神的ライフはもうゼロよ!
そんなシャルロッテはこれ以上、この危険極まりない光景を見たくないとUDC組織に連絡、摩那が燻り出した後に一斉摘発してもらおうと旅館を取り囲むように展開してくれ、とUDC組織に依頼するのであった。
●新教団、爆誕!?
多くの組織、その中核が多大なダメージを受ける中、幾つかの組織は猟兵の妨害を受ける事無く儀式の遂行を行っていたが、それを妨害する存在が!
「この世はカビパン様によって救われます。カビパン様を信じる者には未来が約束される事でしょう。
カビパン様を信じないと言う無作法者がいたとしても、慈愛の心を持つカビパン様は、それを許してくださいます」
猟兵の攻勢で主要メンバーが無力化されて、途方にくれていた教団員だったはずの男。
それが饒舌に言葉を発し、同じように被害を受けた教団員を前にして演説を行っていたのだ。
「さぁ、カビパン様を信じるのです!
悔い改めるならばカビパン様はお許しくださるでしょう。
カビパン様こそがこの世の邪神です!」
おおーい、さっきまで崇拝していた邪神はどうしたー?
新しく別の邪神を拝むとはいい度胸だな、その新しいカビパンって邪神はなんだ。
どこかで聞いたことのある名前だけど……。
「「「カビパン様万歳! 私たちを導いて!」」」
一斉唱和、自分たちを導いて、なんて壊乱した教団の残党が見つめる先には、宴会場のお立ち台、その上にたつ猟兵、カビパンが!
っていうかお前の仕業か!
何いつの間に邪教団の面子を取り込んでいるんだ!
突っ込みどころ満載ではあるが、彼女は落ち着き払った様子で両手をあげ、ゆっくりと前後に動かし落ち着くようにて一同に促せば、全員が沈黙し一挙手一投足を見逃すまいと注目する。
「皆さん、今まで信じていたものが崩れてしまい、その心痛はあまりにも大きいでしょう。
ですが!」
落ち着き払った態度から一転、両手を大きく広げて自らをより大きく見せていくカビパン。
「本当に、信じるべきものを見つけた皆さんは幸運です。
真を見ることが出来れば、自ずと道が見えてくるのですから。
だからこそ、心に秘めた思い、それを大きく口に出してください、口にする事で考えるだけでなく、耳でも聞き、そして体がその思いに応えてくれるのです」
「「「おおおお! カビパン様、カビパン様、万歳
!!」」」
演説を聴いて集団が盛り上がり、カビパンを称え崇める空気は最高潮に。
そんな大声を出しちゃったら、そりゃあもう、普通に静かに儀式をしてる連中にとってはどうなるか……ねぇ?
「ええぃ、なんだあの集団は! 五月蝿くて儀式どころではない!」
離れた場所で何か怪しげな儀式をしていた青ざめた馬と恐怖を伝播する者、の面々がイライラしたり、他のまだ無事な教団もこの大声援で大迷惑。
結果、儀式の進行が滞り全体的に大ダメージ、というか時間稼ぎが出来ていたという。
●番外、もうひとつの新教団
カビパンがやらかした、っていうか教団を立ち上げている時、別の広間でも新たな教団が誕生、というよりか。
乗っ取りがされてしまっていた。
「ご主人様、次は何をすればよいでしょうか?」
「ご主人様、上手くできましたか!?」
次々と一人の女性に尋ねていく、メイド服を着ていた人々。
それは他者に仕える事を至上としていた、男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会の面々であり口々に声をかけられていたのは、命令してメイド服を着替えるようにいったロベリアであった。
うん、あれだ、命令される喜びに目覚めてしまった人々であり、その中で誰かに命令していたのはロベリアだけ、つまりはまあ、そういうことである。
「ちょちょっと、そんな一度に言われても指示できないわ……ああ、もうどうしてこんなことに」
意図せず使用人集団の頂点になっちゃったロベリア、これはもう暫く受難の時が続きそうである。
まあ、命令すれば色々と聞いてくれるので解散して普通の生活で、ここで培った経験を生かして、という事も出来るであろうし、他組織の一般人が倒れた際の救護も出来るし、きっと良いこともあるって!
……………多分ネ。
●仕上げはお母さ……じゃなくて火災報知
「な、なんですか、あの大合唱は」
仲間から届いた教団の部屋割り、それらを確認しつつ標的となる部屋の前にリモート式の発炎筒を仕掛け終わった摩那。
カビパンが作っちゃった新組織の大合唱に困惑しながら仕事をこなした彼女はボマーズと並び危険極まりないと判断したネバー教団が宿泊する部屋の前に待機していたのだ。
きっとこの中では、先ほど調査したときと同じようにひたすら納豆をこねくり回しているに違いない。
「納豆許すまじ」
パン、と両手を打ち合わせ、気合を入れる摩那。
そんな、納豆を許さないなんて! 健康食品であろうと容赦しないとはまさか関西人!? ほら、関西人は納豆苦手っていうし……。
え、それはただの俗説で言われてるだけだって? あっ、そうですか、偏見だったんですね。
納豆だけに豆知識、といえば上手いこといったことに……ならないか、あっ、やめて、怒らないで!
「さて、それでは各部屋の団体にはお引き取り願いましょう」
気を取り直して現場を見よう。
各所に仕掛けた発炎筒、そのスイッチを遠隔操作し煙を出しつつ、旅館側に断って火災報知機をON。
けたたましいサイレンと共に、慌てふためきそこかしこからまだ無事な教団の構成員が飛び出して、煙をかきわけ脱出していく中で摩那が躊躇い無く、ネバー教団が扉を開いた瞬間見逃さず。
「せいっ! その危険物も回収です!」
「ああっ、われらの藁納豆が! 最高の逸品が!」
大事そうに藁納豆を抱えた幹部が飛び出した瞬間、放たれた摩那のヨーヨー。
目にも止まらぬ速度を重視したその攻撃、先ずは初手で幹部の手を打ち据え痺れさせ、納豆を取り落とした瞬間には再び繰り出され、糸で巻きつき引き寄せて。
何度もループさせるヨーヨーのトリック、その応用で彼女はネバー教団の御神体を回収しつつ、旅館の外に飛び出しながら索敵ドローン、マリオネットを空中へ。
手にした藁納豆が放つ独特の臭気に顔をしかめつつ、逃げる教団員を追跡する準備は万端。
更には旅館の周りには、シャルロッテが手配したUDC組織の構成員も配置。
右往左往する教団員は摘発されるだろうし、目的を持って逃げる面々はこのドローンが追跡し、拠点まで案内してくれることだろう。
こうして、儀式の妨害は達成されるが……一連の妨害を受け、焦った教団が無理に召喚を敢行。
強烈なエネルギーが旅館の中庭、庭園の中に発生し、邪神がその姿を見せる事となっていた。
大成功
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第3章 ボス戦
『足』
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POW : 天罰
単純で重い【踏み付け】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 次元脚
【『どこだ』】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【異次元空間】から、高命中力の【蹴り】を飛ばす。
WIZ : 蹴飛
自身からレベルm半径内の無機物を【蹴り飛ばしやすい形】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
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多種多様な猟兵の妨害を受け、多くの教団は儀式を失敗させてしまったがその中でも無理矢理に、群馬をグンマーにしようとした集団が発起人の意地をみせたのか。
強引に不完全な召喚をなしとげ、出てきたのは足であった。
まあ仕方ない、邪神教団であることがばれてるし、やってきたことが判明してしまってアシがついたので足が出たんだろう、きっと。
そんなこんなで召喚された邪神、っていうか足の駆除作戦である。
中庭、庭園に設置された岩や立ち木を壁にしようにも相手は巨大な足、活用するのは困難か。
逃げた教団員はUDC組織が摘発、更にはドローンが追って本拠地まで案内してくれるのだ、自分たちが追いかける必要もない。
つまりは、この巨大な足を蹴散らすことに集中すればいいということである。
さあ、強引に呼び出された誰のものかわからない、この足を退けよう。
流れは(主にギャグ方向であること含め)猟兵にあり、好きに戦い、次の戦いへ向けてのステップとするのだ!
なお、今現在の邪神教団の状況を整理すると以下のようになる。
全世界萌えキュン♡化推進協会と魔法少女連合の一部が連携、魔法少女(老若男女問わない)が萌えキュン♡化ポーズとか一緒にして、萌え萌えパワーが増大中。
魔法少女オッサンとかが加わってポーズを決める様は、圧倒的な視覚的暴力である。
ただし、マスコット的な存在に唆されて動くのである程度の制御は可能ダゾ。
ボマーズ、ネバー教団、チャイナドレスで世界を征服する会は儀式が妨害され、更には御神体を失い壊乱状態。
煙にまかれ逃げ出した先、多くのメンバーが周囲に展開しているUDC組織の手によって摘発されるだろう。
男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会、ここはとある猟兵をご主人様として仕えてしまっている。
猟兵が仲間だといえば命令に従うので、制御も解散も簡単であろう。
幼女に追い込まれたい会、この会は団結の御印である借用書のコピーを失い統制が取れなくなってしまっているぞ。
散り散りに逃げた者と魔法少女連合に合流、魔法少女や魔法幼女に追い込まれようとしている者と摘発された者もおり、ほぼ壊滅である。
そして、群馬県を秘境グンマーにする会は強引に召喚した反動か、主要メンバーが脱力状態、数名の幹部が逃げ出した以外はまともに動けず摘発は簡単だ。
だが、少々厄介な教団もいる。
眼鏡教団、青ざめた馬、恐怖を伝播する者が、何らかの妨害組織が出現することを見越して手早く逃亡していたのだ!
だが、安心してほしい。既に猟兵が放った索敵用ドローンが逃げた面々を追っているし、UDC組織も協力してくれる。
更にはグリモア猟兵の予知も加わるのだから心配せずに戦いへ注力しても問題はないだろう。
追伸、どうやら今回、集った教団以外の教団が発見されている。
宴会に乱入してお肉を沢山食べる会、は宴会での活動が確認されたがその後の消息は不明であり、この混乱にて消滅したと思われる。
ただしひとつ、謎の邪神教団が出現している。
その教団は、教祖カビパン、という謎の存在を崇め奉っているのだ!
さらに恐るべきことに、その教団は壊乱した組織の構成員を吸収、拡大したという。
新たなる脅威、この圧倒的な存在に立ち向かってもいいし、別に大丈夫だろうと放置してもかまわない。
自由とは、そういうものである。
エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎
む、この気配、邪神か!?
…足じゃな…まあよい、やる事は変わらないのじゃ。
とは言え、何か臭そうで近づくのは嫌じゃのう。
ここは魔法少女連合をけしかけてみるかの?
幸いルリ殿の威圧である程度は言う事を聞いてくれそうじゃし、適当に【鼓舞】しつつ唆してみるのじゃ。
大変じゃ!邪神『魔法少女絶対滅ぼす明王の足』が現れたのじゃ!皆の衆、あの足の小指を一心不乱に魔法のステッキで殴☆打して追い返すのじゃ!
(狼と大鷲の群れを呼び出して)
皆にマスコット(督戦隊)をつけて支援するから頑張るのじゃぞ。
わしはここで(マニトゥの上で寛ぎながら)皆(狼と大鷲)の無事を祈っているのじゃ!
四季乃・瑠璃
緋瑪「わたしは(ボマーズの)みんなから託された思いを胸に戦う!」
瑠璃「イイハナシだったカナー…?」
【破壊の姫君】で分身
なんか決意も新たにしてる緋瑪を後目にUC発動。
なんか教団も増えてるし、デカイ足も生えて来たし(説得とかメンドイし)まとめて爆破しちゃえ!という感じで爆破特化。色々ヒドイ
瑠璃「爆破にする?斬撃(大鎌)にする?」
緋瑪「それともせ・ん・しゃ?」(ご飯にする?的なノリで)
とりあえず敵が足なので小指とか脛とか土踏まずとかを徹底的に爆破したり戦車で踏んだり…
緋瑪「あ、摩那さん、その御神体(1t爆弾)貸して~。具体的にはUCで強化してあの足吹き飛ばそうかと」
瑠璃「みんな吹き飛ぶよ!?」
黒木・摩那
グンマーが呼び出した邪神が足?
いや、あの足の先にはきっとグンマーな邪神がいるのね。
しかし、足だけでも十分に迷惑です。
踏まれないようにしなくては。
ここはついでに先ほど回収したご神体をぶつけて、処分しちゃいましょう。
藁納豆……は大参事必至なのでこれは止めて。
1トン爆弾を処分しましょう。
UC【虎蜂旋風】で爆弾を蜂に変換して、足を追いかけまわします。
足がブチ切れて踏みつぶそうとしたところで、爆弾に戻します。
自分は【第六感】と【月光幻影】で爆心から逃げ出します。
邪神もご神体も邪教団も一気に綺麗にできて、いい仕事ができました。
中庭に突然出現した脈絡のない巨大な足。
「む、この気配、邪神か!?」
エウトティアが出現した脅威、邪神の気配をいち早く察知し現場に駆けつけ正体を確かめるが……。
「……足じゃな……まあよい、やる事は変わらないのじゃ」
中庭を我が物顔で動き回る巨大な片足、シュールな光景で一瞬言葉を失うが気を取り直して駆逐するのみと思考をチェンジ。
おい群馬をグンマーにする会、なに失敗してんだ、群馬関係ないやないか!
完全にやらかして……。
「グンマーが呼び出した邪神が足?
いや、あの足の先にはきっとグンマーな邪神がいるのね」
摩那さーん!? ちがいますからね、何かこう、群馬ゆかりのある邪神とか期待しちゃってるような目で見てますけど、足の先には何もないからね!?
だめだ、邪神が出てきたのにこの空気感、これはもう、シリアスカラーにできる人に期待するしかないっ。
「わたしはみんなから託された思いを胸に戦う!」
あっ、なんかこう、最終決戦っぽい台詞が!
きた、これで勝つる、いったい誰がこんなカッコイイ台詞を?
声の主を探してみれば、そこには手持ちの小型爆弾を握り締め、中庭を囲う塀の上に立つ緋瑪の姿。
うん? 何かこう、いやな予感が……。
「最高の爆発、美しさ、派手さを極めようとして成し遂げられなかったボマーズのみんな、わたしに力を」
アカン、邪神教団の思いを引き継いでしまった、これは危険極まりない!
台詞はいい感じなのに、引き継いではいけませんよそれは!?
「イイハナシだったカナー……?」
分身させた本体の瑠璃さんも疑問系だが、疑問系どころじゃない、これいい話じゃないからね!?
どう考えても引き継いではいけないものを引き継いだ悪い話だからね?
だめだ、これはもう大惨事の予感しかしない。
「あ、摩那さん、その御神体貸して~。具体的にはUCで強化してあの足吹き飛ばそうかと」
合流、仲間の所持品、もとい同士だったボマーズの御神体だった1t爆弾を見つけちゃった緋瑪、躊躇なく借り受けてまとめてふっ飛ばしちゃおうという危ない思考。
「ちょ、緋瑪! みんな吹き飛ぶよ!?」
よかった、瑠璃さんはきちんと諌めてくれるんですね、危ない危ない。
教団も増えたし巨大な足だし、本心は説得もめんどくさいという思いもあって、爆破特化で吹っ飛ばそうなんて考えていたようですが流石に1t爆弾はいかん、と考えてくれたようですね。
ここは中庭だし旅館だし、とんでもない被害が出るし別の猟兵がそれはいかんぞ、って顔で睨んでるだろうからそれでいいんですよ!
「うーん、確かに1t爆弾を処理するのは賛成なんですがみんな吹き飛ぶといわれればそう。
よし、ならばこの足を旅館の外まで追い立てて、そこで爆破しちゃいましょう!」
アカン、摩那さんも爆破方面に思考が傾いてしまっている。
此れも全て邪神の力なのだろうか?
その可能性はありえる、いや、そう考えるのが自然であり、恐らくはそうであり、きっとそうに決まっている、いや、そうと言うしかない。
色々と危ない方向に進んでいる気がするが気のせいさ、だってほら、摩那さんを見なよ。
処分すると臭いとか粘つきとかで大惨事にしかならない、ネバーズから奪った御神体な藁納豆を邪神にぶつけないように、安全な場所に隔離してるんだぜ。
つまりは安全に爆破さえできればそれはそれで大打撃だ、あとはどうやって邪神を動かすかだが……。
「ふむ、方針は決まったようじゃな? ならばルリ殿、魔法少女連合をけしかけるので従わん連中が出ればまたひと睨み頼んで良いかの?」
我に策ありとエウトティアが不敵に笑い、魔法少女連合の中で命令に従わない連中を威圧してきた瑠璃に協力要請。
オーケーと頷く瑠璃と共に魔法少女連合の元へ向かった二人の手により、更なる混沌が始まろうとしていた。
●教団員も戦力です
「大変じゃ! 邪神『魔法少女絶対滅ぼす明王の足』が現れたのじゃ!
皆の衆、あの足の小指を一心不乱に魔法のステッキで殴☆打して追い返すのじゃ!」
なんやかんやで集合していた魔法少女連合の皆さん、その中にマスコット的猫、ティアの姿で再び登場したエウトティア。
もちろんマニトゥの背中に乗って、自分では動かない怠惰モードであります。
「な、なんだってー!? 魔法少女絶対滅ぼす明王……の足だって!?」
取り合えず驚いた魔法少女連合、ただ足ってことでちょっとためらったが……というか色々とぶっ飛んだ何とか明王、ってのは別世界のそんざ……えふんえふん、恐るべき明王だな!
これはいけない、魔法少女を守らねばと魔法のステッキ(ビール瓶)で武装した連合の皆さんが立ち上がり、冷静に諌めようとしたり普通に帰ろうとした、魔法少女だったり魔法男の娘とかを見たかっただけの欲望大爆発な大きいお友達は瑠璃に睨まれ強制参加。
「うむうむ、その意気じゃ。皆の心がひとつになることで、魔法少女は守られるのじゃ!
皆にマスコットをつけて支援するから頑張るのじゃぞ」
立ち上がった面々を鼓舞するように、マスコットという名の使い魔扱いでエウトティアは狼、大鷲の群れを招集。
これであなたも使い魔を連れた魔法少女(攻撃は物理)に大変身、中庭に鎮座する巨大な足を目指して一斉突撃。
中庭で居残って引き付けていた緋瑪と摩那が、足の蹴り飛ばした岩やら樹木を避けながら騒がしい気配に気付けばビール瓶を振り上げた、フリフリ衣装に身を包んだ魔法少女連合の老若男女がなだれ込む。
「狙いは小指じゃ! 危ないと思えばすぐにマスコットと逃げるのじゃぞ!
わしはここで皆の無事を祈っているのじゃ!」
その後方ではマニトゥの上で連合の人々と狼、大鷲の無事を祈って……ないじゃないか!
口ではそう言ってますがマニトゥの上で寝そべり、リラックスモードの猫……じゃなくて、マスコットなティア。
彼女の命令に従って連合の皆さんが頑張って小指目指して突撃し、でかいからって複数人が同時に殴打、殴打、殴打!
やめて、小指ってメッチャ痛いのよ!?
タンスの角にぶつけて悶絶するぐらいにはウィークポイントなのに、そこをよってたかってビール瓶で殴打するなんて。
パリンパリンといい音立ててビール瓶が砕け散り、予備のビール瓶……じゃないや、魔法のステッキで攻撃継続。
本来なら蹴散らす邪神なんだろうが、妙に迫力がある上に自分を呼び出す際のエネルギー、信仰心的な物の提供者だったはずの連中が逆に襲い掛かる状況で混乱でもしたのだろうか?
はたまた、不完全復活の状態で信者を減らしてエネルギーを受けれないのは不味いとでも考えたのか。
ひとまず鬱陶しい、それでいてエネルギーの供給源的な連中は後回しだと大きく飛び跳ね、柵を飛び越え中庭脱出、信者の妨害を振り切った先で追ってくる猟兵を相手にしようとしたのだろう。
ちょっと腫れ上がった小指を痛そうに身もだえしつつ、猟兵を待ち受ければそこには瑠璃と緋瑪が駆けつけて。
「爆破にする? 斬撃にする?」
瑠璃がちょっと危ない二択をつきつけ、爆弾と大鎌と取り出せば。
「それともせ・ん・しゃ?」
もっと危ない、戦車をどこからともなく引っ張り出した緋瑪、あれだ、ご飯にする、お風呂にする? それとも、わ・た・し?
みたいなノリでなんてものを取り出してるんだ!
ああもう無茶苦茶だよぉ。
「中庭から逃げてくれて助かりました。
では、私も遠慮なくいきますね、天に集いし精霊よ。物に宿りて我に従え。姿さずけよ」
重たそうに爆弾を抱えてやってきた摩那、そのままユーベルコードにて1t爆弾をスズメバチの群れへと変えれば、これはもう酷い事態しか考えられない。
「敵は足だ、脛とか小指とか土踏まずとか弱点まみれだー!」
「ひいてしまえー!」
手始めに突っ込んでいく瑠璃と緋瑪、さっき執拗に殴られて痛むはずの小指を含む、攻撃されたら痛いだろうなー、ってポイントに爆弾やら砲撃が飛んでいき、更には戦車が轢いてしまおうと突っ込んでいく。
負けじと足もその辺の物質を形状変化、ボールのような形にして蹴り飛ばし、接近させまいと抵抗するが横槍いれるのは摩那であった。
「スズメバチは何度も刺すことができるんですよ。さて、どれぐらい痛みに耐えられますか?」
大量のスズメバチを引き連れて足に肉薄、腫れてる小指目掛けて殺到させて、できる限り旅館から離れるように追い立てていくが不完全とはいえ邪神は邪神、この程度では終わらない。
大きく体、っていうか足そのものを動かして、鬱陶しい羽虫を追い払うかのように左右に揺れて抵抗、何匹もの蜂が弾き飛ばされ隙間が開けば、その間を縫って摩那を踏み潰さんと大きく上空へ飛び上がる足。
「この時を、まっていました!」
だがそれこそ摩那が狙っていたタイミング、足が今まさに踏み潰そうと降下した瞬間に彼女は鉢の群れを自身の周囲に展開させて、自分だけは短距離間のテレポート。
取り残された蜂の群れに足が接触した刹那、ユーベルコードが解除されスズメバチたちは1t爆弾へと姿を戻し、踏みつけの衝撃にて爆発が。
流石に1t丸々、火薬が入っていたわけでもなく御神体として崇めるためのガワがメイン、中の火薬も爆発力を重視した軍用のものではなく一般人が入手できる程度のものだったのだろう。
近隣住居を吹っ飛ばすような効果はないものの、それなり以上の爆発と爆風が広がって離れていたはずなのに旅館の窓ガラスが至る所でひび割れて、これはもう中々の被害である。
うん、あとでUDC組織にお願いして修理代を出してもらおうね。
ところで爆発をもろに受けた足はどうなったのだろう、爆風が収まった先に見えてきたのは、土踏まず付近に爆弾の破片が刺さってたり小指が真っ赤に腫れ上がって動きが鈍った足であった。
「よし、邪神はボロボロ、ご神体も綺麗になりましたし、教団の人たちも摘発されるでしょう。
いい仕事ができてますね」
緒戦の接触でこれだけのダメージを与えたり、危険物処理ができたりとかなりの成果。
満足げに頷く摩那を余所に、足の受難はまだまだ続きそうである。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
カビパン・カピパン
「小林、何やってんだてめぇ!」
←が大声を張り上げて勢いよく登場した。
他の邪教徒たちを謎のカリスマで吸収し一大勢力になっている。
「!?カビ様!」
小林は宴会の時ハリセンでぶっ叩いていたグンマー会の一人だ。
今はカビ教だけど。
「下仁田ネギを召喚したら…」
ネギを食べたことないカビパンに最高の下仁田ネギを食べさせたい。そんな優しい教徒が今回の事件を招いた。
「まったく…下がっていなさい」
教徒達を庇い責任を負う教皇のカガミ。
最初は【女神のハリセン】でツッコミしようと思ったが、足が臭そうで水虫っぽいからやめた。
【リバレート】で加護を更に解放。
加護を与えている女神も展開に面白がっていつもより超多めに力を分けた。
「小林、何やってんだてめぇ!」
旅館からちょっと離れた場所で爆発したりしてえらいこっちゃになってる現場、そこに響いた怒声。
声の方向へ視線をむければそこには新たに誕生した謎(?)の邪神教団、カビパン教の教祖であるカビパンが!
そんな彼女の手には、宴会場で大活躍したハリセン。
怒声と共にフルスイングされた先には群馬をグンマーにする会の一人、小林がいい音と共に吹っ飛ばされていたのである。
なんということ、群馬をグンマーにする会の構成員すら取り込み一大勢力にするなんて!
「!? カビ様、どうか、どうかご容赦を! この者にも考えがあったのです!」
吹っ飛ばされた小林、そんな彼を庇う様に割って入った佐々木(仮名)が弁明の機会が欲しいと懇願を。
四つんばいになって嗚咽交じりに、こみ上げる感情を押し殺す小林と彼を庇った佐々木の心意気、それを前にカビパンの興奮も収まって大きく息つき、言って見なさいと促せば。
「下仁田ネギを召喚したら……ネギを食べたことがない、とカビさまがおっしゃっていたので。
最高の、下仁田ネギを……食べて、いただきたくて、儀式の祈りに……ううっ」
なんということ、最高のものを食べてもらいたい、その奉仕の心がこの召喚失敗、邪神、というか足召喚に繋がってしまったというのか!
……まあたぶん、このカビパン教に取り込まれた人々だけが信じる現象だと思うけど。
「まったく……下がっていなさい。
教徒の不始末、責任を背負うのもまた、教祖の務めです」
よりカリスマを見せ付けて、結束とか信心とかを集めるために一肌脱ぐカビパン。
動き回る巨大な足、それを相手取るのは危険極まりないと信者たちを下がらせて、自分だけが単独前進、巨大な足と相対する。
そして構えるは巨大なハリセン、相手の動きを凝視して確実に振りぬき倒す……方向で考えていたのだが、見れば見るほど彼女には一つの疑念が浮かんできた。
それは『足が臭そうで、水虫っぽい』という疑念である。
いや、実際に足から発する臭いをかいだ訳でもないし、指の合間とか爪とか調べて水虫かどうか確認したわけじゃないけど、それっぽい疑念が浮かぶともう、そうとしか思えない。
こんな臭い、水虫相手に大切なハリセンで攻撃して良いのだろうか? いや、良くない。
そっとハリセンを収納し、信者たちがどういうことだとざわつき始めるもカビパンは一切動じず。
もう一歩踏み出せば、彼女を包む加護の力が高まって、肉眼でも見える程にオーラが滾り空気が震える。
何かこう、いつも使ってるよりパワーアップをしているがきっと加護を与える女神が面白半分、展開の混沌さが影響してかいつもより多めに力を貸してくれてるんだろう、多分。
「では、お見せしましょう。私が弁舌のみではない事を」
そう言うや否や、カビパンは地面を蹴って足目掛けて急接近。
いつもの移動速度の6倍、赤くて角がついてる指揮官で仮面をつけちゃってる人の更に2倍のパワーアップを見せ付ければ、足が接近許さぬと形状変化、散弾の如き分裂する瓦礫の破片を蹴り飛ばす。
平素の能力で立ち向かうカビパンならば、オーラを纏ってその攻撃を防ぐだけであっただろうが身体能力も上がっている今ならば、別の選択肢を見せる事も可能となる。
蹴り飛ばされた瓦礫、そして召喚された足は右足。
どうしても蹴りの動作をすれば親指側、つまりはカビパンにとって右側へ足が動き、蹴飛ばした物も気持ちそちら側に偏るのは明白。
瞬きする間に彼女は体を左側へ逸らし、それ故多くの瓦礫が彼女を避けて外れる。
そして手にした杖を一振りすれば彼女の体へ当たるはずだった瓦礫が跳ね、生じた隙間へ滑り込むように体を縮め瓦礫の散弾潜り抜け足へ肉薄。
そのまま足の脛を狙って飛び上がり、強烈な飛び蹴りを見舞いつつ脛の硬度からくる反発力すら利用して。
蹴りの衝撃を伝えた瞬間、脛そのものを足場として後方へ大きく飛びのくヒットアンドアウェイ。
足が飛び蹴りの衝撃から立て直した時には既にカビパンは遥か後方、信者たちに担ぎ上げられ離脱を完了していたのである。
成功
🔵🔵🔴
雨咲・ケイ
うん、教団の方は放っておいても問題なさそうなので、
あの足を何とかしましょう。
とにかく旅館の被害を抑えなければ……。
どう考えても今回の事件の一番の被害者は
旅館の方々ですから、はい。
【POW】で行動。
着替える暇がなかったのでチャイナドレスのままですが
戦闘服なので問題ありません。
拡声器で旅館の方々に避難を促します。
「中庭はアシが出て危険が危ないですッ!」
あれ?なんか私の頭もカオスになってますね……。
まあ伝わるでしょう。
敵に対しては捕捉されないように動き回りつつ
ルミナスから放つサイキックエナジーで攻撃。
敵の攻撃は【第六感】で回避し
【カウンター】で【魔斬りの刃】を放ちます。
アドリブ歓迎です。
シャルロッテ・ヴェイロン
(散々見せつけられた邪神教団による視覚的暴力により、自身の精神が【限界突破】しまくってる。ていうか、「さっさと終わらせて温泉を満喫したい」としか、今はもう考えていない。え、あの連中?もうUDCの皆さんに丸投げしちゃってます(ぉぃ))
とりあえず召喚したレギオンで囲んで棒で叩く――もとい、内蔵兵器で攻撃させておきましょう(先制攻撃・一斉発射・2回攻撃・乱れ撃ち・制圧射撃)。――でもこれって、小指を攻撃すればどう反応するんでしょうねー(ボソ)。
あと、流れ弾が邪教徒たちに当たったとしても…それはそれでおkってことで(ぉぃ)。
※アドリブ・連携歓迎
ロベリア・エリヌス
…「自由」って何かしらね?(遠い目)
そういえば闇鍋って本当は食べられるものを入れるものらしいけれど、いつしかゲテモノとか絶対食べられない物を入れるようになったらしいわね
自由にはモラルとマナーが必要だという好例ね
…さて
何時までも現実逃避してられないわ
取り合えず「男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会」の皆に避難誘導と負傷者の搬送を「命令」しておくわ
外にUDC組織が控えているとはいえ内側から支援があった方が良いでしょ?
…邪神も排除しないとね
さて…その不完全な様でどうやって群馬県をグンマーにするつもりなのかしら?
【其の答えを識るまで、僕は死ぬ事もままならぬ】のよ
…情念の獣、小指を狙いなさい
爆発で窓ガラスとかに被害が出た温泉旅館、しかし人的被害は出ていない。
邪神とか邪神教団がアレコレしてるので普通に被害者が出てもおかしくないのだが、それが押さえ込まれているのは一人の猟兵、その活躍があったのだ!
「中庭はアシが出て危険が危ないですッ!
近づかないで下さい、避難する時は慌てず騒がず、安全かどうか確認して速やかに!」
旅館の従業員に向けて拡声器で邪神出現の中庭から離れさせ、更には旅館の外へと逃げるように促していたケイ。
何か言ってることが混乱気味なのは仕方ない、邪神とか邪神教団の様子を見すぎて頭がカオスになっちゃったんだろう、きっと。
「教団の方は……放っておいても大丈夫そうですね、逃げたり吸収されてたりしますし。
旅館の被害は最小限にしなければ」
従業員を避難させつつどこか遠い目をしていたケイ、そして邪神教団の人々は放置しても大丈夫な気がしていたケイ。
まあ他の猟兵も対応に当たっているしきっと大丈夫。
それに、そういう風に考えていた猟兵は彼だけではないのである。
ところかわって、ここは大広間。
メイド服をきれいに折り畳んで、しわひとつ無く持ち帰れるようにしていた男女同権の為に世の中の総てをユニセックスにする会の方々と、そんな一行を取り仕切る立場になっちゃったロベリア。
中庭に出現した足に加えて儀式妨害された邪神教団の様子、それらを見聞きした彼女は遠い目をしながら一人ポツリと呟いていた。
「……自由、ってなにかしらね?」
短くも、とても深い言葉を発するロベリア。
今現在発生している邪神教団の集いとこの事象を闇鍋に例えつつ、かつての闇鍋は食べられるものを入れて、なにが当たるかを楽しむものだったはずなのに。
今ではゲテモノや食べられないものを入れる、ある種の罰ゲームや食品を台無しにするものになってしまった。
何を持ち込むのも自由、であったのにモラルとマナーが無くなってしまった、つまりその両者が自由には必要なものだという好例だと彼女は口にしていたのだ。
「……さて、何時までも現実逃避してられないわ」
そんな風に闇鍋を例に出し、自由とモラルとマナーについて語っていた、というかあまりに酷い邪神教団と脈絡の無い足の出現に現実逃避していた彼女であったが気を取り直してやるべきことをはじめていた。
「それじゃみんな、片付け終わったら帰宅、の予定だったんだけど。
不測の事態にしっかりと対応するのもメイドの務めよ、ご主人様が慌て動揺しても、自分は慌てず。
しっかりと状況を見て、被害を抑えて安心させる訓練、煙も出て避難命令が今出されてる、普通に逃げるのもいいけど、みんなはご主人様を守るメイドになるんだから、避難誘導と怪我人が居ればその人を搬送しておいて」
他者に仕える、それはただ命令に従うだけでなく不測の事態に主人を落ちつかせ、また被害を最小限に押さえ込む事も含まれる。
緊急事態にこそその真価が問われると言葉を発せば、ユニセックスにする会の面々は頷きあって行動開始。
外部にはUDC組織、内部からは掌握された邪神教団の手が入り、人的被害を無くしつつ教団の摘発がスムーズに進む形が出来上がっていたのである。
同刻、高級客室にて。
パソコンモニター前、テーブルの縁に手をかけ体を震わせ肩で息するシャルロッテ。
なんということだ、狂気に対しての抵抗を持つ彼女ですらここまで追い詰め、精神を限界突破させるとは。
邪神教団の凄まじき視覚的暴力、放送事故レベルの萌えキュンポーズ(おっさんズバージョン)の破壊力は圧倒的だったのだ。
「う、うぅう……温泉、温泉入りたい、早くおわらせ、たい……」
もう手遅れみたいですね、見てはいけないものを凝視しすぎたから仕方ないか。
ほら、都市伝説のくねくねしてるのを見ると精神が駄目になるってあるし、シャルロッテがみちゃった映像もそれに迫るやばさがあったんだろう。
「……もしもし、UDC? 展開終わり? じゃああとはよろしくです」
あー、完全にUDC組織に邪神教団の相手をお願いしちゃってますねぇ、それはあなたの仕事ですよ!?
メンタルが完全にやられてしまっているあたりもう手遅れかもしれないが、温泉を早く堪能しなおして精神的苦痛を和らげるためにはあの足をやらねばならないと覚悟を決めたか、がばっと顔を上げて立ち。
よろよろとおぼつかない足取りで歩み始めたシャルロッテ、監視カメラの映像では中庭から足が脱出する様子が見えたので何処に向かったか確認、彼女は己の精神状態をせめて不調程度に戻すべく。
足を駆逐し、温泉堪能コースに戻るべく行動を開始していた。
●足を追い詰めろ
中庭に攻め込んで、足を追い立てていた間に行われていた旅館内部の工作。
爆発によって旅館の窓ガラスに被害発生、そして旅館の外にて邪神、っていうか足に猟兵たちが攻撃を仕掛けている中で避難誘導を済ませたり事後処理の準備をしていた面々が足を倒すべく旅館の中から飛び出してきた。
「なんてことを……旅館に被害が出てしまうなんて、もう許しません!」
着替える時間が無かったケイ、チャイナドレスのスリットから生足を覗かせつつ、旅館を無事に守りきれなかった怒りを邪神にぶつける。
まあ爆弾による被害を出したのは猟兵の仕業なんですがいいか、邪神のせいにしとけば。
「あぁあああ、早く早く、早く消滅してくださいよぉ」
次に出てきたシャルロッテ、少し発狂しかかっているがこれも邪神のせい?
まあ邪神教団がやったことだし邪神のせいでもいいや、多分。
「あら、大丈夫? ちょっと顔色が悪いようだけど」
「だ、大丈夫です……ちょっと見てはいけないものを見ただけですから」
半ば発狂気味なシャルロッテをいたわるように、最後に出てきたロベリアが言葉をかければ他者の言葉で何とか平静さの欠片を取り戻したシャルロッテ、数多の小型戦闘機械を呼び出しての戦闘態勢。
既に4人から攻撃受けて消耗している足に対し容赦なく、3人の連携攻撃が始まろうとしていたのだ。
「最前線、切り込みはお任せください」
ブレスレットを煌かせ、サイキックエナジーを強化したケイ。
軽やかに地面を蹴って跳ね上がり、チャイナドレスの裾をはためかせながら足を目掛けて急降下。
同時に輝くブレスレットから強力な電流が放出され、一瞬だけ動きが鈍ればそれだけで十分。
「さあ、レギオンたち。囲んで棒でたたき……いえ、内蔵兵器も使って一斉攻撃です」
「さて……その不完全な様でどうやって群馬県をグンマーにするつもりなのかしら?
答えられないなら、情念の獣、小指を狙いないなさい」
「あぁ、いいですね小指狙い。レギオンたち、小指を集中攻撃です」
レギオン召喚したシャルロッテ、そして此方も謎かけと共に回答次第で相手に襲い掛かる情念の獣を呼び出したロベリア。
ロベリアが小指狙いと言うと、それもいいなと考えたシャルロッテ、レギオンたちに小指狙いと指示を出していく外道っぷりを二人して発揮。
というかあんたらもか、足を見つけたら小指を狙うとか酷い猟兵たちだぁ!
あとシャルロッテさん、囲んで棒で殴るって銃器を使わず制圧する手段みたいな感じですけど不通に危ないからね!?
けど訂正して内臓火器を使う、よりはマシではあるが……酷いことにはかわりないな。
そんな三者三様の猛攻撃、しかし不完全な足だけとはいえ邪神は邪神、そして先ほどまでの攻撃を受けここで押し返さねばと奮起したのか瞬間移動。
自分を取り囲み砲火を浴びせかけるレギオンに強烈な回し蹴り、というか回転アタックを繰り出して複数機を一瞬にして消滅させれば、先の爆発やら猟兵との戦闘ではがれたアスファルトの破片を蹴り飛ばし、情念の獣を傷つけて。
小指狙いが故に動きに制限の加わったレギオン、情念の獣の攻撃を親指や足の裏、甲でいなして飛び上がり、ケイを踏み潰さんと急降下。
だが反抗はここまでであった。
「動きが大振りすぎ、予測は簡単です」
強烈な踏みつけ、直後にひび割れ砕け、跳ね上がるアスファルト。
本来ならば踏み潰される場所に居たはずのケイはほんの少し、体を外へと移動させギリギリで踏み付けを回避。砕け飛び散るアスファルト、その大きな破片は翳した小型の盾にて受け止めて、更には滾るオーラが細かい礫を跳ね飛ばし。
完全に邪神の攻撃を防げば反撃とばかりにブレスレットが輝いて、彼の右手を輝かせ。
「邪妖を斬り裂く刃……その身で受けてみますか?」
手刀一閃、闇夜を切り裂く光が走れば邪神の足、その親指が。
いや、正確には親指の爪が引き裂かれ、断ち切られた部位が空中へと跳ね飛ばされて。
痛みに悶えた瞬間に、攻撃を防がれていた情念の獣が鎌首もたげて急接近。
ロベリアの謎かけに対して無言であり、沈黙を返答として攻撃を凌いできた足の腫れ上がる小指に牙を突き立てれば、仲間がやられた報復とばかりにレギオンの砲火が小指を、そしてたったいま爪を剥がされた親指目掛けて繰り出されればこれはもう致命傷。
もんどりうって、のた打ち回って何とか攻撃を防ごうとする足、しかし容赦ない攻撃は続いていき。
大きく跳ねて一時後退、旅館の角で回り込み、建造物を盾にしつつ態勢を立て直そうと試みるが、最早どうしようもない所まできているのは誰の目にも明らかであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
クーナ・セラフィン
えー何か訳わかんないの出てきた?
この太さというか逞しさ?幼女の足じゃあなさそうだね。
ベースがグンマーとしてどこがどう悪魔合体したのか…邪神だからしょうがない?
踏み潰されちゃちょっとやな感じに残りそうだし何とか華麗に仕留めたい所。
…にしてもカビパン?黴パン?
ダメっぽい人達取り込んで大丈夫なのかなー。
基本は距離を取りつつUCで幻惑しつつ攻撃。
冬の寒さに足、ときたらしもやけ痛いらしいよねー。
猫だから私はあんまり関係ないけども。
周りのものが形を変えたらボールみたいに蹴り込んできそうなので動きに注意、どこを狙ってくるのか見切る。
幻惑で明後日の方向に攻撃してくれるといいんだけどもね。
※アドリブ絡み等お任せ
猟兵の猛攻により、ボロボロになりながらも何とか旅館の角を曲がって態勢立て直した足、というか邪神。
だが曲がった先にも、既に猟兵が待ち受けていたのだ。
「えー何か訳わかんないの出てきた?」
強引に召喚された邪神、それが足と聞いて実際どんなものかと思っていたクーナ。
いざ現物を見てみればボロボロなのはさておいて、なんで足なんだと思わずにはいられない。
「この太さというか逞しさ? 幼女の足じゃあなさそうだね。
ベースがグンマーとしてどこがどう悪魔合体したのか……邪神だからしょうがない?」
とりあえず形としては幼女じゃないから、幼女に追い込まれたい会の影響はなさそうである、多分。
まあ追い詰められたい、って欲望が関係して踏みつけ攻撃をする足が呼び出された可能性もありうるが、もうなんでこうなったのか本当にわからない。
「……にしてもカビパン? 黴パン? ダメっぽい人達取り込んで大丈夫なのかなー」
そんなボロボロの足、っていうか邪神を見つつ、視界の端に映ったもの。
旅館の角、その遠景に見えるのは一人の猟兵を担ぎ上げ、カビパン様、万歳、とかやってる元邪神教団の方々と中央で持ち上げられて、脱力しきってくつろぐ猟兵の姿。
明らかにアレな集団を纏めて取り込んで、新しい教団っぽいのができたので色々と問題がありそうだと思ったが、旅館周囲に既にUDC組織が展開しているようなので一斉摘発されることは確実。
まあ最後は何とかなるだろうと気持ちを切り替え足を凝視していくのであった。
「さて、それじゃこの宴会もお開きにしようか。
踏み潰されちゃちょっとやな感じに残りそうだし、手加減なしだね」
そう言って彼女が取り出したのは、白銀に輝き白百合、そして白雪あしらった装飾施された槍。
小柄なケットシーに扱えるようにと大きさを調整された、円錐の形に傘状の鍔を持つ馬上槍に似たそれは馬上槍が持つ、水平を保つ為に柄の先に設けられ重心バランスをとる錘の無い形状。
これにより通常の刺突剣のように扱える物へと変質した槍、ヴァン・フールを一振りすれば、その先端より放たれる雪交じりの花吹雪。
「冬の寒さに足、ときたらしもやけ痛いらしいよねー。猫だから私はあんまり関係ないけども」
これまで散々に他の猟兵が足、という点をついて攻撃してきた上に、更に別方向から足への嫌がらせ的な攻撃開始。
凍てつく冷気を放ちつつ、自分は猫だから人間が発症するしもやけなどとは無縁だと余裕を見せる。
反撃とばかりに足も手近な物体を形状変化、ボールのような形にして蹴り飛ばしていくもそこにクーナの姿は無く、虚しく地面をえぐるのみ。
「ふふっ、どうやら上手く見えてないみたいだね、そっちじゃないよ」
物質の形状変化、それを確認して警戒していたクーナだが蹴り飛ばされた物体が妙な方向へ飛んでいったのを視認、自身の放った氷雪にて幻惑された事を確信し、終わらせるべく急接近。
ヴァン・フールを水平に、騎兵突撃の如く自身の加速と武器の質量を乗せて突っ込めば、くるぶし砕き突き刺さる槍の穂先が貫通し、許容量を超えたダメージにて足はその先端から消滅。
元からそこには何も無かったかのように、跡形も無く姿を消して温泉旅館を舞台とした戦いは終わりを迎えていた。
●
邪神教団が召喚した、不完全なる邪神は消滅。
多くの邪神教団がリーダーや幹部の多くを摘発され、その活動が不可能なほどに追い込まれていた。
だが、UDC組織の包囲をかいくぐり逃げ出した邪神教団の面々は存在し、追跡してはいるものの既に岩櫃山、岩櫃城跡へと向かっているだろう。
この温泉旅館での摘発に戦力を投入し、時間稼ぎは出来たと考える邪神教団の企みを阻止すべく、猟兵達は次なる戦いへと向かうのであった。
成功
🔵🔵🔴