アルダワ魔王戦争9-A〜願えと、大魔王は告げる
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グリモア猟兵のベッキー・ウッドは集まった猟兵達に語り始める。
「はろー。アルダワ魔王戦争は皆の活躍でこちら側の有利に展開しているね。
ファーストダンジョンのすべてのダークゾーンを破ることに成功したし、大魔王『最終形態』ウームー・ダブルートゥの居場所を突き止めることに成功したよ!」
にっこりとほほ笑んでから、ベッキーは表情を引き締め直す。
「けれど、大魔王を倒さない限り、災魔は無限に増殖する。皆には一刻も早く『はじまりの玄室』に赴いて、ウームー・ダブルートゥを倒してほしい!」
だが。ウームー・ダブルートゥは極めて強力なオブリビオン。かならず先制攻撃を仕掛けてくる。
敵が使ってくる技は、以下の通り。
猟兵の願い・祈り・望みを利用して、己を強化する技。
猟兵の大魔王への恐怖を利用し、その形態の魔王を召喚する技。
触れると若返る物質で迷路を作り出す技。
「敵はこっちの想いを利用してくる厄介で、しかも強い奴。
技の対策なしでは勝つことは難しい。よーく考えて、対策を立てたうえで挑んで」
説明を終えたベッキーはグリモアを回転させ、転移の準備を始めた。そして猟兵――あなたへ言う。
「相手は極めて強敵、絶対に油断はしないで。――そして必ず勝って帰ってきてね!」
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猟兵達が足を踏み入れた玄室。
その奥に――それはいた。
「来たか知的生命体」
肉食獣の逞しき四肢で立ち。
背から生えた純白の翼を広げ。
胸に赤い魔石を煌々と輝かせ。
それは淡々と無機的な声で言葉を紡ぐ。
「願いを持て。望みを持て。祈りを持て。全ての希望は我によって聞き届けられ、我の糧となる」
限りなく冷たい光を放つそれ――大魔王最終形態の目が、猟兵達に向けられる。
「我はウームー・ダブルートゥ。汝らが『大魔王』と呼ぶ、この世の全てを喰らうもの……!」
支倉みかん
支倉みかんです。ご閲覧ありがとうございます。
アルダワ魔王戦争もいよいよ最終段階。
大魔王の最終形態『ウームー・ダブルートゥ』との戦闘です!
●注意事項
このシナリオでは、以下の行動に対して、下記の特別な「プレイングボーナス」があります。これに基づく行動をすると判定が有利になります。
プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』
(敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります)
複数のユーベルコードを使おうとすれば、大魔王も複数のユーベルコードによる先制攻撃で対応します。ご注意ください。
あなたの知恵と力と個性で戦いに勝利を。
よろしくお願いします。
第1章 ボス戦
『『ウームー・ダブルートゥ』』
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POW : ホープイーター
【敵対者の願い】【敵対者の望み】【敵対者の祈り】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : ホープブレイカー
【敵が恐れる大魔王形態(恐れなければ全て)】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : ホープテイカー
戦場全体に、【触れると急速に若返る『産み直しの繭』】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
👑11
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栗花落・澪
嫌いなのは第四形態かな
女性の敵というか
僕違うけど
★Venti Alaに風魔法を宿し【空中浮遊】と翼の【空中戦】で距離を取り
【激痛耐性】の【オーラ防御】で自衛
先制召喚されても、攻撃に移るには時間があるだろうから
回避出来たら【指定UC】
僕の願い、叶えてくれるんでしょ?
だったらダンス勝負しようよ
先に止まった方が負けね!
【ダンス】は回避行動に
【歌唱】は【催眠】を乗せれば足止めになる
足場に【破魔】の★花園を作り
風の【高速詠唱、属性攻撃】で舞いあげれば
浄化の刃は美しい【パフォーマンス】で切り刻む
攻撃にまで昇華した僕のメロディ
存分に聞いていきなよ
ダンスで強化した蹴り技に風魔法を合わせて吹き飛ばしてあげるっ!
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栗花落・澪の前で。
大魔王『ウームー・ダブルートゥ』は黒と紫の粘液で覆われた不定形――大魔王第四形態、ラクリマ・セクスアリスを召喚。
ラクリマは、ぼこぼこり、魔女の体から無数の獣人を産み落とす。
大魔王二体と獣人の軍勢を見る、澪の琥珀色の瞳に恐れはない。
「やっぱり来たね、女の敵」
澪は翼を広げ敵共から距離をとる。足の速い豹獣人達が澪を追うが、澪はVenti Alaに風の魔力を注ぎ加速。敵の爪をひらりと回避。そして別の爪をオーラで弾く!
「僕の願い、叶えてくれるんでしょ? だったらダンス勝負しようよ。先に止まった方が負けね!」
澪は着地し、歌い出す。Angelus ametで声を戦場中に響かせる。
【scena】で強化された甘やかな声と調べで、獣人達に眠気を与え、彼らの動きを止めた。
澪は歌い踊りながら獣人を突破、大魔王たちの前へ。
ラクリマが腕を振る。腕に生えた牙が澪の肌を掠めた。血が零れる。激痛。
(……でも僕のダンスは止まらないよ!)
澪は体を横回転させる。片足を上げた。風魔法を載せた足をラクリマに叩きつけ――その肉体を薙ぎ倒すっ。
『知的生命体、これが汝の力か?』
「ううん、僕の歌とダンスもまだまだここから。さぁ存分に味わいなよ!」
澪はeverywhere gardenをかざし、Staff of Mariaを一振り。
床に花園が生まれ、花弁が風に乗り宙へ。無数の花弁が浄化の刃となり、大魔王本体を――切る!
澪は踊り続ける。より早くより美しく、より可憐に。
成功
🔵🔵🔴
別府・トモエ
私の願いはテニスしたい
私の望みはテニス楽しみたい
私の祈りはテニスを大魔王にも楽しんでほしい
「私の希望をしこたま喰って、叶えてくれよウームー・ダブルートゥ」
……この渇きを癒してほしい
私にとって、希望は貴方だ
「……すっげえ」
希望通りに史上最強テニス大魔王に成ったウームー・ダブルートゥに挑む
かつてない威力の【サーブ先制攻撃】に対応
【視力】で【見切って】【ダッシュ】で追い付く
「いくぞ!」
ポジションを整えて【ラケット武器受け】
会心のスイングで【誘導弾ショット】で返球だ
「これで決まりは……しないわな」
身体能力だけじゃなく、技術でも上回られてるかもだけど
「楽しむ心はこっちが上だ!」
ありがとう大魔王……楽しい
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『知的生命体、汝は何を願う?』
問いを発する大魔王に、別府・トモエが進み出る。凛と宣言。
「テニスがしたい!」
『テニス楽しいって気持ち』を滾らせ、トモエは強く望む。渇いた者のように祈る。
テニス楽しみたい、大魔王にも楽しんでほしい!
「私の希望をしこたま喰って、叶えてくれよウームー・ダブルートゥ」
はたして大魔王の右手にラケットが。左手にボールが現れる。願いを力に変える大魔王は、トモエの熱情によってテニスプレイヤーとなったのだ!
「……すっげえ、史上最強テニス大魔王だ!」
快哉をあげるトモエに、大魔王のサーブが飛んでくる。玉は地面に当たり、加速。トモエの顔へ迫る。
トモエは直感する。この球を体で受ければ、肉は裂け骨は砕けるだろうと。が、トモエは茶の瞳を球から逸らさない。トモエの心は今、【無我の境地】に達してる!
足と体の位置を調整、
「いくぞ!」
ラケットを振る! 打球は重い。手首が痛む。それでもトモエは、体を包む無我のオーラの力を使い、球を打ち返す!
宙で軌道を変え、大魔王へ飛ぶトモエの打球。が、大魔王はその球をさらに打ち返す。
続くラリー。敵の打球は一撃一撃が強烈。が、敵が強さと技術を示す度に、トモエは瞳を輝かせる。燃える想いで己の力を向上させ、スイングを繰り返す!
そして数十分の打ち合いの後。ラケットを空振りさせた大魔王の胸に、トモエの打球が刺さった!
「強いね、流石大魔王。でも――楽しむ心はこっちが上だ!」
大粒の汗を床に零しながら、トモエはなおラケットを構え続ける。
大成功
🔵🔵🔵
ソラスティベル・グラスラン
望んだものを、大魔王も手に入れるとは…
ふふ、ですが元から勝利する力があれば、願いなど不要ですよね?
わたしは…わたしが磨いてきた力を、信じます!
【オーラ防御・盾受け】で守り【怪力・見切り】で受け流す
【第六感】で察知し可能な限り万全な【継戦】を
耐えて耐えて耐え延びて、只管に前進
攻撃を縫い【ダッシュ】、我が大斧を叩き込む為に!
『願い』は不要
刃を構え、勝利を拾うは我が【勇気】
『望み』も
痛みを遠ざけ、危機を祓うは我が【気合い】
『祈り』も
賦活を与え、前進せしめるは我が【根性】
『勇者』とは勝利を願われ、望まれ、祈られる者
艱難辛苦が迫ろうとも逆は無く
此処に誓うは不退転の意思
これがわたしの【勇者理論】ですッ!!
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ソラスティベル・グラスランは大魔王へと一歩を踏み出した。
大魔王は己を強化しようとする気配を見せていたが――怪訝そうに眉を寄せた。
『強化ができぬ……汝は願いも望みも祈りも持たぬというのか……?』
ソラスティベルはふふ、と笑う。
「ええ。そのどれもが、わたしには不要ですから!」
その言葉には、これまで鍛え磨き、得てきた、自分自身の力への信頼。
『知的生命体よ。願い無しでいかに戦う?』
「刃を構え、勝利を拾うは我が勇気!」
ソラスティベルは答えるや、ワイバーンの皮を使った靴で床を蹴り前進。
大魔王は胸の魔石から光線を放ってきた。ソラスティベルは光線の軌道を見切り、黒翼のバックラーを前に出してガード! そしてさらに前へ。
大魔王の肉食獣の四肢が動く。爪が鋭く伸びた前肢で、ソラスティベルを抉らんとするが、
「痛みを遠ざけ、危機を祓うは我が気合! 賦活を与え、前進せしめるは我が根性!」
ソラスティベルは蒼空色の斧を振る。敵の一撃を受け流す!
大魔王の攻撃は執拗。拳が爪が何度となくソラスティベルに繰り出されるが、その度にソラスティベルはバックラーと斧で防ぐ。
勇気と気合と根性を強く信じる【勇者理論】がもたらす力で、ソラスティベルは敵の猛攻をしのぎ切る!
攻撃を連続で放った大魔王の態勢が崩れた一瞬、その一瞬を逃さず、ソラスティベルは斧を縦に一閃。大魔王の肌を裂いた!
「此処に誓うは不退転の意志、これがわたしの【勇者理論】ですッ!!」
玄室に高らかに響くソラスティベルの声。
大成功
🔵🔵🔵
黒城・魅夜
下着を付けたいです
……聞こえませんでしたか?
下着を付けたいというのが私の願いです
体質的な問題で私は下着をつけることが難しい
けれどこれでも女の子ですから、可愛らしい下着には憧れているのです
さあ、私の願いを共にかなえてくれるのでしょう?
では一緒に下着を付けようではありませんか
ああ、その身体ではなかなか着るのは難しいですね……では私が手伝ってあげましょう
そう、ここをこうして……こうやって締め付けて
……ふふ、よくお似合いです
私の鎖で縛り上げられたその姿は
あとはこの牙で魂ごと穿ち抜くのみ
……こんな笑えるようなささやかな願いでも人によっては真剣で大切なもの
あなたはそれすら知らなかったのでしょう、魔王様?
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『願え、知的生命体よ』
黒城・魅夜は大魔王の言葉に、躊躇なく唇を動かした。
「下着を付けたいです」
魅夜は繰り返す。
「下着を付けたいというのが私の願いです」
瞳に真っすぐな憧れを込めて。
はたして。宙に一対の下着が現れる。
『汝が服飾を望むのであれば、それは我の守りを固……』
「ああ、その身体では着るのは難しいですね」
魅夜は大魔王との間合いを詰めた。敵が願いを叶えんとする隙を突き、するりと。
「では私が手伝ってあげましょう」
魅夜は素早く手を伸ばす。下着を取り、大魔王の肌に触れ、密かに鎖を操り――
『我を縛り付けようというのか、知的生命体!』
下着を付けさせつつ鎖で敵を拘束するのが、魅夜の狙い。狙いは行動の半ばにして見抜かれたが、魅夜の鎖は既に敵の体に触れていた。
魅夜は素早く鎖を動かし、不完全ながら大魔王の両腕を拘束。
「気づくのが数秒遅かったようですね」
魅夜が全霊を込めて放つは、【飾り立てよその魂、優美なる牙の傷をもって】。牙による一撃が、敵の肩と魂を穿つ!
大魔王は鎖を振りほどき、拳で魅夜を打つ。床に崩れる魅夜。
が、大魔王の肩には深い傷。多量の体液が零れていた。大魔王の顔に浮かぶ苦痛。
「束縛と攻撃を許したのは……あなたが私の願いに戸惑い隙ができていたからでしょうか」
立ち上がりながら魅夜は、うっすらと笑む。
「……こんなに笑えるようなささやかな願いでも人によっては真剣で大切なもの。あなたはそれすら知らなかったのでしょう、魔王様?」
成功
🔵🔵🔴
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
希望、ねえ。
そんなものいちいち意識して戦ってないんだけどねえ。
まあ、あえて言うなら生き残ることかなあ。
あたしが今ここに立ってるのは、戦わないと生きる為の世界が無くなるからだし。
けどまあ、それでアンタが得られるのは生き残るための力であって、
敵を倒すための力じゃあない。
いくら大魔王でも素のままの攻撃力なら、
普通に見切って避けるなり斧で受けるなり出来るかな。
後は【唯物存在】を発動して、思いっきりぶん殴ってやるだけだね。
あたしの希望を無効化したら向こうの強化も消えるだろうし。
願いも、望みも、祈りも、希望も、あたしには必要ないよ。
アンタを倒すのは、この体ひとつあれば十分だ。
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「そんなものいちいち意識して戦ってないんだけどねぇ。あたしの希望はあえていうなら、生き残る事かなあ」
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストードは間延びした口調で言葉を発した。
「その希望が、我の力となる!」
大魔王の体が一回り大きくなった。願いにより己を強化した大魔王は、肉食獣の前肢を振る。ペトニアロトゥシカの肌を縦に裂かんと。
「確かに強化されたみたいだねぇ。けどまあアンタが得られたのは、生き残るための力であって、敵を倒すための力じゃない」
ペトニアロトゥシカは蛮族の戦斧を爪に叩きつける! 火花を散らしつつ一撃を防いだ。
大魔王は、赤く光る瞳でペトニアロトゥシカの顔を見つめた。
「生き残る力を得た我をいかに倒す? 倒す力を願うか?」
「願いも、望みも、祈りも、希望も、あたしには必要ないよ」
ペトニアロトゥシカは斧を捨て、【唯物存在】を発動。剛腕で相手の腹に殴り掛かった。
攻撃を受けた大魔王は「何?!」目を見開き驚愕する。
ペトニアロトゥシカの肉体は今、概念の影響を無効化する力を持っていた。故に希望によって強化された大魔王の防御力を、無効化したのだ。
ペトニアロトゥシカは再び腹に拳を叩きつける。その威力で大魔王の上半身を揺らがせる。
「アンタを倒すのは、この体ひとつあれば十分だ」
ペトニアロトゥシカは体のばねを活かし、拳を突き上げる。渾身の力で、大魔王の顎を撃ち抜いた!
大魔王は体をふらつかせている。
とどめを刺すまで後少し。ペトニアロトゥシカは普段通りの表情のまま、腕に一層の力を籠める。
大成功
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大神・零児
別戦場の実験(POW対策)結果
対抗する術は「願わない」「自分の土俵に引きずり込み勝利の見込みのある願い」以外は無理
SPD対決
恐れる大魔王形態
第一形態の『アウルム・アンティーカ』
一番手で奴の音楽で手駒の制御を完全に外された時の絶望感
あんな「思い」は懲り懲り
(アルダワ魔王戦争1-B〜AUの内容)
マルチギアの機能フル活用しC-BAのセンサー類リンクさせ第六感・野生の勘も使い敵の動きを情報収集
戦闘知識・世界知識から敵の攻撃等や
弾の軌道
着弾点
衝撃範囲を予測
見切り・咄嗟の一撃・早業で回避
回避困難
武器受けとオーラ防御・グレネードで相殺
接近しUC発動
敵意も見切り回避&範囲攻撃で最終形態も巻き込む
アドリブ共闘可
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大神・零児の前に、三つの頭部を持つ巨体が立ちはだかる。それは最終形態の大魔王に召喚された、大魔王第一形態『アウルム・アンティーカ』。
「てめぇが現れたか」
『ははは、左様。貴殿が吾輩達を恐れるが故にですな』
アウルムの真ん中の人は笑い、背部の魔導砲の先を零児へ向けた。放たれる砲弾。
「恐れるか……確かにあんな思いは懲り懲りだ。だから二度はねぇ」
零児はC-BA Mk=5のセンサーを己の感覚とリンクさせたうえで、マルチギアの全機能を稼働。映像、音、温度……すべての情報を即座に分析。
零児は敵の砲弾の軌道、着弾点、衝撃範囲の全てを見切る。横に跳び、砲弾とその爆発を回避。
『避けたばかりでは、態勢が崩れている筈。故に次の砲撃は避けられますまい』
「甘い!」
アウルムは再び砲撃を行ってくるが、零児はすかさずマルチグレネードを射出。敵の砲弾を空中で爆破させ、その攻撃を無効化!
零児は姿勢を低くし、前進。アウルムに接近。そして【無双の意識】を発動、敵の敵意を完全に見切る。
アウルムが至近距離から零児を撃とうとしていると察知、敵がそれを実行に移すより早く、零児は動く。妖刀「魂喰」で、その真ん中の人の頭部を突いて、アウルムを破壊!
零児はアウルムを突破し大魔王最終形態の元へ。
大魔王の腹に、渾身の斬撃!
大魔王は腹から体液を流し、今にも倒れそうにふらつきながら、なお立ち続ける。
『勝つのは、我、だ』
「いいや。俺たちはてめぇなんかに負けねぇ」
零児は大魔王を睨みながら、一切の油断なく妖刀「魂喰」を構えなおした。
大成功
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アトシュ・スカーレット
うお、触れたらまずいってだいぶキツイな!?
【暴走術式・気候学式】で対抗する!
編み出すのは炎の嵐!
戦場全体に広げて燃やし続けるように規定しておく!
火力の方はコントロールしないからどんどん上がり続けるぞ?
……これ、触れるに該当するかな?
オレ自身は魔法陣の足場を作ってそこに避難しておくな(空中浮遊)
出口に向かって【ジャンプ】で移動し続けるけど、いつ攻撃されてもいいようにJoyeuseを構えておくか
アドリブ、連携大歓迎
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アトシュ・スカーレットは精霊言語の刻まれた銃をよろめく大魔王へと向けた。
「流石の大魔王も傷だらけだね、なら、ここでとどめを刺す」
『……まだだ、知的生命体よ! 触れれば若返る繭の中に迷え!』
発砲しようとしたアトシュの前に現れる白き繭の迷路。
繭の迷路の出現に、アトシュは「うお」と驚きの声を上げた。
「触れたらまずいってだいぶキツイな!? ――けどやりようはある」
アトシュは掌を繭に向け、
「原初の鼓動、我が手の内に! 起源たる力にてこじ開けろ!」
【暴走術式・気候学式】を実行。
炎の嵐が発生し、吹き荒れる。繭が焼けた、焦げる臭いが鼻腔をくすぐる。
アトシュは効果範囲を戦場全体に拡大。火力を制御することなく上げ続ける!
炎は迷路全体を焼き、さらには大魔王にも届いた。『ぐっ……』繭越しに大魔王のうめき声。
アトシュは、魔法陣の足場を宙に作り、足場から足場へジャンプ、燃える迷路を突き進む。
アトシュはほどなく出口にたどり着き、今までの傷と炎で弱った大魔王を発見する。
「脱出成功――いくぞ、大魔王!」
アトシュはJoyeuseを剣形態にして振り上げ、一気に振り落とす!
刃は深々と大魔王の体に刺さった。
痛みに耐え切れなかったのだろう、大魔王は横転。が、まだ生きていた。赤い瞳をアトシュや猟兵達を向けている。
アトシュはその瞳に未だ強い闘志が籠っていることを察知、剣の柄を固く握りしめる。
「あれだけ傷ついて、まだそれだけの闘志――ならオレ達も最後まで全力を出し続けるだけだ」
大成功
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アマニータ・ビロサ
私は、そう、私はキノコ(私)を食べて欲しい。沢山のキノコ(私)達を食べて欲しい。だから、作って来ました、私が今の段階で作れる最高のキノコ(私)料理を。
さぁ、いーとみぃ(召し上がれ)♪
キノコの愉快な仲間として、食材系愉快な仲間として食べられるのはやはり嬉しいものです☆(白孤独の擬人化愉快な仲間。料理の材料も当然白孤独、毒キノコ御三家の一つで別名を殺戮天使。なお、悪意は全くなく、純粋に“自分を食べてもらいたい”が故のチョイス)
やっぱり、これだけではもの足りないです。(指定UC発動)
いーとみぃ♪
と、魔王の体内に寄生(ハッキング)して養分(盗み攻撃/生命力吸収)にして繁殖したいわ☆
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アマニータ・ビロサはキノコ料理の皿を手に、倒れた大魔王に近づく。食べてほしい。たくさん食べてほしい。それだけを望みながら。
不意に。大魔王の血塗れの体から『暗黒色の茸』が生えだした。大魔王は言う。
「汝が敵を倒したいと願えば、我も倒す力を得る。汝は茸を喰わせたいと願った故に、我も茸を喰わせる力を得た」
暗黒茸は大魔王の体を離れ、アマニータの口へ飛んでくる。
「大魔王さんのキノコも食べられたいと願ってます。食材系愉快な仲間としては拒めません……その代わり、大魔王さんもキノコ(私)料理を食べて貰います♪」
アマニータは飛んできた暗黒茸を口にしつつ、倒れた大魔王の口に、料理を押し付ける。
バターで炒め、絶妙の塩加減で味付けした白孤独、アマニータ自身を大量に。
『喰らえ!』
「さぁ、いーとみぃ♪」
互いの茸を食べさせあうアマニータと大魔王。
直後、アマニータは倒れた。体が痺れている。暗黒茸は美味だった。が、アマニータの体にも有効で強力な毒を持っていたのだ。
が、大魔王も体を痙攣させている。殺戮天使たる白孤独の毒で、元から重傷の大魔王は今や動くことすらままならぬようだ。
アマニータは大魔王を見て笑う、もっと自分を食べてほしいと。床を這い大魔王の横へ行き、
「いーとみぃ♪」
【苗床寄生】を実行、体を胞子や菌糸に変え、大魔王の口や傷から体内に侵入!
養分を吸収し繁殖、大魔王の体表を白孤独で覆い、さらに養分を吸い尽くす!
『……みご、と……』
その言葉を最期に、大魔王ウームー・ダブルートゥは完全に沈黙。
この局面で勝利したのは猟兵達。
仲間たちがそれぞれの快哉を上げる中。
元の姿に戻ったアマニータは微笑む。キノコ(自分)を食べて貰えた故にか、大魔王を養分にして繁殖できた故にか、とてもとても嬉しそうに。
成功
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