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アルダワ魔王戦争7-A〜ショコラと苺の誘惑

#アルダワ魔法学園 #戦争 #アルダワ魔王戦争


●甘いお誘い
 あら、いらっしゃい。
 お茶会に来てくれたのね! 嬉しいわ!
 今日は色々なチョコレートを用意したの。だってバレンタインだもの!
 それに苺のスイーツもたくさんあるわよ。遠慮なく堪能してちょうだい。

 あなたは何が好き?
 生チョコかしら。それともチョコレートムース? 苺のショートケーキやプリンもおすすめよ。
 もしかして甘いものは苦手かしら?
 それならサンドイッチやピザもあるから、そちらを召し上がって欲しいわ。

●絵の中の世界へ
「戦争中ですが、ハッピーバレンタインですね!」
 アルダワ魔王戦争も佳境に入り、大賑わいのグリモアベースで岡森・椛(秋望・f08841)が猟兵達に声をかけた。

「バレンタインでお忙しい方も多いと思いますが、呪われた絵画が陳列された回廊迷宮へ向かっていただけますか」
 その絵画の中には災魔が封じられているという。災魔は回廊を進む侵入者を絵の中に吸い込み、殺害しようとするのだ。
「つまり、絵の中での戦いになります。皆さんが吸い込まれる絵には、ラグジュアリーホテルのラウンジみたいな場所でのお茶会の様子が描かれています」
 そこで待ち受けているのは、「『お菓子な精霊魔術師』シュガー・メレンゲ」という名の災魔だ。お菓子作りが得意で甘いものが大好きな彼女は、お茶会の準備をして猟兵達の訪問を今か今かと待っている。

 お茶会のメニューは、ちょうどバレンタインなのでチョコレート関連が多く、苺のスイーツも大量に用意されているという。
「ザッハトルテとか、ショコラチーズケーキとか…… 苺とピスタチオのタルトや、苺のミルクレープも美味しそうです。甘いものが苦手な人向けにサンドイッチとかの軽食も用意されているのも親切ですね」
 これらの菓子や軽食はとても美味で、食べても問題ない。むしろ、猟兵がお茶会を楽しんでいると敵は気をよくして、ついつい油断してしまうようだ。
「そうそう、お菓子の持ち込みもできます。美味しいお菓子が増えると敵はますます油断しそうですよ」
 その隙を突けば有利に戦うことができるだろう。なお、敵を倒せば自動的に絵の中から抜け出せる。

「美味しいものを楽しんで、災魔を倒してくださいね! よろしくお願いします」
 私もショコラチーズケーキを食べたいですと笑いながら、椛は転送を開始した。


露草
 露草です。
 今回はゆるめで楽しい雰囲気のリプレイを想定しています。

 アドリブ多めになると思いますので、アドリブが苦手な方はお手数ですが一言記載をお願いします。

 ・このシナリオは「戦争シナリオ」で、1章のみで完結します。
 ・プレイングボーナスは「絵画世界の雰囲気に合わせた戦い方をする」です。
 (このシナリオでは、お茶会を楽しみつつ戦っていただけるとプレイングボーナスがつきます)

●絵の中の世界
 お洒落なラウンジでのお茶会です。チョコと苺のスイーツが色々並んでいます。OPに書かれてあるもの以外でも、食べたいものを自由に指定してください。
 また、「こういう感じのものが食べたい」と大まかな希望を書いていただければ、PC様のお口に合いそうなものをご用意致します。

● 『お菓子な精霊魔術師』シュガー・メレンゲ
 お菓子大好きな災魔です。お茶会に浮かれてます。
 お喋りも好きなので、話しかけると必ず反応が返ってきます。甘いものトークでも、挑発でも、なんでもどうぞ。
 油断させれば戦闘に関するプレイングは最低限でも大丈夫です。

 今回は戦争シナリオの為、普段よりも若干速度重視で、早期完結を目指しています。ある程度プレイングをいただけたら受付を締め切る予定です。

 プレイング受付やリプレイに関するお知らせがある時はマスターページに記載しますので、お手数ですがご確認をお願いします。
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第1章 ボス戦 『『お菓子な精霊魔術師』シュガー・メレンゲ』

POW   :    精霊契約:スイート・アグリーメント
自身の【持っているメープルシロップ】を代償に、【その地に住まう精霊】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【自属性とお菓子属性の合成精霊魔術】で戦う。
SPD   :    精霊結界:スイーティスト・ティータイム
【ほっぺたが落ちるほど激甘な紅茶】を給仕している間、戦場にいるほっぺたが落ちるほど激甘な紅茶を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ   :    精霊世界:スイートフル・ワールド
自身からレベルm半径内の無機物を【材料:お菓子】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
栗花落・澪
お菓子!えへへ、僕もお菓子大好きなんだ
出来ればあれもこれもぜーんぶ食べたいけど
僕少食だから、欲張らずにまずはミルクレープを
食べれそうなら追加させてもらうね

僕はストロベリーパイを作って来たよ
生地を編み込んで作ったアートはまるで苺のフラワーブーケ
【料理】は趣味だからね、特にお菓子作りは得意なんだ
どうぞシュガーさんも食べてみて?

お互いのお菓子を食べあって
ほど良い甘みと酸味が美味しい!
食欲がそそられちゃう
もう少しいけるかな…プリンも貰っていい?
お菓子へのこだわりとかあるの?
色んなお話、聞かせてほしいなっ!

楽しんだら演出のように見せかけて優しく【指定UC】を
痛みは与えないよ…楽しませてもらったお礼にね


榎・うさみっち
うっひょー!お菓子がいっぱい!
これ食べていいの!?マジで!?
食べたら毒で死ぬとか石化するとか
タライが落ちてくるとかそういうトラップじゃなくて!?

御存知の通り俺は抹茶が大好きだ!
ありとあらゆる抹茶スイーツを食べ尽くす!
(※色んな抹茶系スイーツでお任せします)
…ハロウィンでも似たような事してたな俺?

あれもこれもうめぇうめぇ!!
これ全部お前が作ったのか?スゲーな!
と災魔に気さくに話しかけてみる
美味いもの食わせてくれた御礼だ!
お手製の俺等身大「チョコみっち」をプレゼント
バレンタイン用に作った物の余りなんだけどな!

…何か戦いにくいなぁ…
こうなったらまほみっちの光の属性攻撃で
せめて痛くないように攻撃!




 絵画の中へと吸い込まれると、そこはラグジュアリーな空間だった。吹き抜けの天井はガラス張りで眩い光が降り注ぎ、窓の外を眺めれば、何処かの都市の壮大な景色が目の前に飛び込んできた。どうやらここは超高層ビルの最上階付近らしい。そしてふかふかしたソファやスタイリッシュなテーブルが並べられたラウンジには、美味しそうなスイーツが大量に用意されていた。
「うっひょー! お菓子がいっぱい!」
 呪われた絵画が陳列された回廊迷宮までダッシュでやってきて、えいやっと迷わず絵の中へと飛び込んだ榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)は、ぴゃ~♪ と鳴きながら、普段はハイライトの無い蒼穹を思わせる青い瞳をきらきらと輝かせた。
「お菓子! えへへ、僕もお菓子大好きなんだ」
 うさみっちの後ろから現れたのは、彼の友達である栗花落・澪(泡沫の花・f03165)だ。うさみっちと同じように琥珀色の瞳を輝かせ、とても幸せそうにスイーツを見つめている。
「うふふ、いらっしゃい! 待っていたのよ。さあさあ、お好きな物を召し上がって!」
 シュガー・メレンゲも明るい笑顔で2人を出迎えた。敵ではあるが、悪意や敵意は全く感じられない。だがうさみっちは念の為、彼女に確認をする。
「これ食べていいの!? マジで!?」
「ええ、もちろんよ! その為に用意したんだから!」
「食べたら毒で死ぬとか石化するとか、タライが落ちてくるとかそういうトラップじゃなくて!?」
 とても災魔とは思えない無邪気なシュガー・メレンゲに、もしやこれは罠なのでは!? とか、油断させたところでタライを落として、ドッキリドキドキ大成功! とかやるつもりでは!? と考えてしまうのも無理はない。しかしシュガー・メレンゲはうさみっちの言葉を聞き、一瞬だけきょとんとした表情を浮かべてから、クスクスと笑い出した。
「そんなトラップなんて仕掛けてないわ。だって、そんなことしたら、お菓子を楽しんでもらえないじゃない!」
「なるほど! それもそうだな!」
 うさみっちは納得した。澪も罠ではないことに安心したようだ。並ぶスイーツをぐるりと眺めて、こんなにたくさん用意するなんて本当にすごいねと双眸を細めた。

「出来ればあれもこれもぜーんぶ食べたいけど……僕少食だから、欲張らずにまずはミルクレープを……」
 澪は苺のミルクレープが乗せられた皿を手に取った。シュガー・メレンゲは色々な種類のスイーツをたくさん食べて欲しい考えているらしく、ひとつひとつのスイーツはどれも小ぶりで、一口サイズの物も多い。これならすぐに満腹にはならず、様々なスイーツを味わえそうな気がした。
「食べれそうなら追加させてもらうね」
「ええ、無理して食べると苦しいだけで美味しくないものね。でも、お腹に余裕があれば、色々食べてもらえると嬉しいわ。どれも自信作だもの!」
 そうなんだねと笑いながら、澪はぱくりとミルクレープを口に運んだ。
「……美味しい! ほど良い甘みと酸味がすごくいいね」
 期待していた以上の美味しさに、自然と笑みが溢れる。その言葉を聞いたシュガー・メレンゲも誇らしげに微笑んだ。


 うさみっちはラウンジ内をぶんぶん飛び回り、どんなスイーツが用意されているのかをじっくりと確認していた。
「御存知の通り俺は抹茶が大好きだ!」
 そう、彼は抹茶大好きっ子である。人の金で食べるお肉も大好きだが、それに勝るとも劣らず抹茶も好きだ。しかも今回は代金を支払う必要もないという。戦争中にこんなボーナスステージに突入できるなんて、アルダワ魔王戦争ってすごすぎない? いよっ、大魔王、太っ腹! 遠慮なくゴチになります!
「そんな訳で、ありとあらゆる抹茶スイーツを食べ尽くす!」
 うさみっちは抹茶系スイーツを次々に手に取った。
 まずは定番の抹茶生チョコだ。ハートの形のチョコはバレンタインムード満点であり、可愛らしい。味も濃厚でたまらない。次は抹茶のガトーショコラだ。ホイップクリームとアイスも添えられている。この組み合わせ、最高である。抹茶のロールケーキは小豆入りのクリームが絶妙で、抹茶のレアチーズケーキは仄かな酸味が素晴らしい。
「……ハロウィンでも似たような事してたな俺?」
 魔獣使いの仮装で参加したハロウィンパーティを思い出して、あの時も楽しかったなとうさみっちは笑う。あれからもう4ヶ月近く経っていることに驚いてしまうけれど。
「あなた、抹茶好きなの?」
 シュガー・メレンゲが小首を傾げながら質問すれば、うさみっちはおう! と元気に返事をした。
「そうなのね。今日はチョコと苺がメインで、抹茶のスイーツは割と少なめなのよ。ああ、もう、もっと用意すればよかった!」
「これだけでも十分すぎる量だぞ! あれもこれもうめぇうめぇ!!」
 うさみっちはもしゃりと抹茶トリュフを平らげながら、残念がるシュガー・メレンゲに気さくに話しかける。
「これ全部お前が作ったのか? スゲーな!」
「ええそうよ! みんなに食べて欲しくて頑張ったの」
 シュガー・メレンゲは本当に災魔なのだろうか。うさみっちにはパティシエを目指す頑張り屋の女の子にしか見えなくなってきた。
「よし、美味いもの食わせてくれた御礼だ!」
 うさみっちはお手製のうさみっち等身大「チョコみっち」を取り出して、シュガー・メレンゲにプレゼントした。全長18センチの可愛いチョコにシュガー・メレンゲは目を丸くする。
「ええっ!? もらってもいいの!?」
「バレンタイン用に作った物の余りなんだけどな!」
 うさみっちの左手薬指にキランと光っている指輪に気づき、シュガー・メレンゲはうふふと笑う。
「このチョコは幸せのお裾分けね」
「僕はストロベリーパイを作って来たよ」
 澪も微笑みながらストロベリーパイを差し出した。生地を編み込んで作ったアートは、まるで苺のフラワーブーケのようでとても可愛くて美味しそうだ。シュガー・メレンゲの視線は澪作のストロベリーパイに釘付けである。
「料理は趣味だからね、特にお菓子作りは得意なんだ」
「澪もスゲーな! これはもう芸術の域に達している!」
「ありがとう、うさみっち。どうぞシュガーさんも食べてみて?」
「ええ、いただくわ。……でも、でも、こんなにも綺麗なパイ、食べるのがもったいないの……!」
 葛藤の末にシュガー・メレンゲはストロベリーパイをかぷっと齧った。パラパラと少しパイ生地が崩れ落ちる。澪はお口に合うかなとドキドキしながら、もぐもぐと咀嚼している彼女を見つめていた。 
 だが、シュガー・メレンゲは突然ピタリと動きを止めた。しかも、そのまま黙って俯いてしまう。
「えっ、な、なにかあったの? ……それとも、美味しくなかった……?」
 澪が不安そうにシュガー・メレンゲに話しかけると、彼女はぶんぶんと首を横に振る。その瞳からぽろりと涙が一粒零れ落ちた。
「えっ、ええっ。大丈夫?」
「大丈夫よ……あのね……このパイが美味しすぎて……」
「そ、そうなんだ……よかった」
「それに私、誰かからお菓子をもらうのは初めてで、感動したの!」
 突然俯いてしまったので、もしも美味しくないと思われていたらどうしようと心配だった澪は安堵した。そしてバレンタインの準備や迷宮探索で毎日すごく慌ただしいけれど、なんとか時間をやりくりしてパイを焼いて持ってきてよかったと心から思った。泣いてしまうほどに感動してもらえるなんて、照れくさいけれどやっぱり嬉しい。
 なお、シュガー・メレンゲはチョコみっちも食べ始めたが、齧る際に非常に心が痛んだようだ。
「でも味は最高よ。なによりも愛を感じるの! それに余りでもこれだけラブに溢れているなんて、本命チョコは一体どれだけのラブが詰まっているの!? 気になるわ!」
 直球すぎるシュガー・メレンゲの言葉に、流石のうさみっちも照れまくっていた。

 お互いのお菓子を食べあっていると、食欲がそそられる。
「もう少しいけるかな……プリンも貰っていい?」
「もちろんよ! 是非食べて欲しいわ」
 シュガー・メレンゲは満面の笑みを浮かべながら澪に苺のプリンを手渡した。容器はやはり小さめで、この量ならお腹が苦しくなることもない。
「お菓子へのこだわりとかあるの?」
「あるわよ。やっぱり見た目も可愛い方がいいと思うのよ。だからデコレーションも凝ってるつもり」
「うんうん、分かる! シュガーさんのお菓子、みんな可愛いよね。他にも色んなお話、聞かせてほしいなっ!」
「私も澪のパイのレシピを教えて欲しいわ! すごく美味しかったもの!」


 楽しい時間ほどあっという間に過ぎていく。
「……何か戦いにくいなぁ…」
 抹茶スイーツを全て食べ終えたうさみっちがぽそりと呟くと、澪も神妙な面持ちでこくんと頷く。しかし彼女が災魔である以上、終わらせねばならない。うさみっちは決意した。
「こうなったらまほみっちの光の属性攻撃で……せめて痛くないように攻撃! 命が宿ったゆたんぽの本気! 喰らえー!!」
 召喚された三角帽子とローブを纏ったまほみっちは、手にした魔法の杖に力を込める。杖の先端から生まれた眩い光は一直線にシュガー・メレンゲに向かい、彼女を柔らかに包み込んだ。
「きゃっ……!」
 シュガー・メレンゲの悲鳴が光の中から聞こえた。ごめんなと、うさみっちは誰にも聞こえないような小さな声で呟く。
 澪も寂しそうな表情をしていた。彼が迷いを振り払うように細い右手をすっとあげると、無数の花弁の刃が宙から出現する。
「痛みは与えないよ……楽しませてもらったお礼にね」
 そしてそっと歌う。幸せのままに眠れ――。
 澪の歌声が操る花弁の刃が、まほみっちの放った光に包まれているシュガー・メレンゲに降り注ぐ。夢のように美しい光景の中で、彼女は眠るように静かに崩れ落ちた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(連携・アドリブ可)
【行動】
「わーい、お菓子がいっぱいだ!」
お菓子好きなウィザードのボクがお茶会に参戦だよ。
「すごーい、苺ケーキに苺タルト。苺のミルクレープもあるよ」
こんなに苺のスイーツがあるなんて、と目をキラキラさせてシュガー・メレンゲにすごーいと話しかけるよ
「えへへ、いっただきまーす」
甘いイチゴのケーキ系を中心に次々に食べちゃうんだ。
「えー、フィオ姉ちゃんだっていっぱい食べてるじゃん」
おもいっきり甘いお菓子を堪能したら、最後はフィオ姉ちゃんとアイコンタクト。
「ごちそう様でした♪」
丁寧にお辞儀をしたら、(全力魔法)でカラミダド・メテオーロだね。


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携/アドリブ可)
■行動
「やっぱりこの時期はチョコレートよね」
弟と一緒に絵の世界に飛び込んだら、早速お茶会へ
「ザッハトルテがあるとは嬉しい限りね」
大好物に目を輝かせて、このアプリコットジャムのアクセントが良い
と言いながら美味しそうに食べる。
さすが格式高いお茶会だわ、とシュガー・メレンゲをべた褒め。
特にチョコレートを使ったスイーツを中心に、ゆっくり味わうように食べる。
「フォルセティ。ちょっと食べすぎじゃない」
弟と談笑しながらスイーツを堪能。シュガーを完璧に油断させる。
「とても美味しかったわ。ご馳走様」
丁寧にお辞儀をしたら[全力魔法]で【バベルの光】を撃ち落とす




 痛みはない。ただ眩しくて、眠いだけ。それでも私は確かに倒されて――。
 けれど、まだ骸の海へは還れないの。だってお客様が来てくださるから。おもてなしをしたいの。その為に、こんなにもたくさんのお菓子を用意したのよ。

 災魔の少女は再び立ち上がった。気合を入れるとその体の傷が癒えていく。大切なお菓子は……大丈夫、無事だ。
 ――次はどんな人が来てくれるかしら? 何がお好きか気になるわ。私のお菓子を気に入ってくれるかしら――。


 吸い込まれた絵の中はとてもラグジュアリーな空間だった。大きな窓から差し込む光が眩しく、絵画が展示されていた迷宮の薄暗さとのギャップに驚いてしまう。鼻腔をくすぐる甘い香りに導かれるように前に進めば、ずらりと並べられた数多くのお菓子が姉弟を出迎えた。
「わーい、お菓子がいっぱいだ!」
 フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)はオレンジ色の瞳を輝かせる。そんな弟がとても可愛くて、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)は眦を和らげた。
 グリモアベースでこのお茶会の説明を聞いて居ても立ってもいられなくなり、2人は手を取り合って大急ぎでここへとやってきた。姉弟はどんな時も一緒だ。聖水貯蔵池で水兵にゃんこと戦った時も、怨霊の地下墳墓で情熱のルビーと戦った時も、息の合った姉弟だからこその抜群のコンビネーションで勝利した。このお茶会は戦争で疲れた体を少しばかり休めるのにちょうどいい機会だろう。それにやっぱり、バレンタインだしね――と、フィオリナはフォルセティを優しい眼差しで見つめていた。

「あら、いらっしゃい! おふたり様ね」
 フィオリナとフォルセティを出迎えたシュガー・メレンゲは柔らかなピンク色の髪を揺らしながらにこにこと挨拶をした。とても災魔とは思えない、敵意が全く感じられない女の子だ。
「こんにちは!」
 お菓子好きなウィザードであるフォルセティも、シュガー・メレンゲに負けないくらいに明るく挨拶をする。フィオリナも上品に一礼した。代々、宮廷魔術師を輩出してきたソルレスティア家の次期当主であるフィオリナは、こういうラグジュアリーな雰囲気にも慣れている。
「とても素敵なお茶会ね」
「うふふ、ありがとう。嬉しいわ! あなた達は恋人同士かしら?」
「えっ。ち、ちちち、ちが……」
「違うよ。フィオ姉ちゃんはフィオ姉ちゃんだよ」
 シュガー・メレンゲからの突然の質問に動揺しまくって何がなんだか分からない状態になっているフィオリナとは対照的に、フォルセティはあっさりと答える。
「姉ちゃん……ああ、あなた達はご姉弟なのね! とても仲が良さそうで羨ましいわ!」
「うん! ボクとフィオ姉ちゃんは仲良しだよ!」
「そ、そ、そうよ。仲が良く……て……」
 天真爛漫なフォルセティの隣でフィオリナは真っ赤になっていた。こんなにも素直で元気な弟は、やっぱりとても可愛い。でも、私達は周囲からは恋人同士に見えるのかしら――? そう考えるとフィオリナの頬はますます顔が赤くなる。けれども、そんなドキドキしている気持ちに決して気づかれないように、必死に平静を装った。
「うふふ。さあ、お菓子を召し上がって! 張り切って用意したんだから!」
 シュガー・メレンゲは朗らかに微笑みながら、2人をふかふかのソファへと案内した。


「やっぱりこの時期はチョコレートよね」
 白い皿の上に並べられた愛らしいプラリネショコラを眺めながら、フィオリナは幸せそうに呟く。何から食べようと彼女は悩んだが、その瞳に大好物が飛び込んできた。
「ザッハトルテがあるとは嬉しい限りね」
 フィオリナは目を輝かせてザッハトルテの皿を手に取った。銀のフォークを握りしめ、早速その甘さを口へと運ぶ。ぱくり。上品な甘さがとろり蕩けた。
 ――このアプリコットジャムのアクセントが良い。
 ザッハトルテの特徴は、チョコレート味のバターケーキにアプリコットジャムが塗られていることである。このザッハトルテも濃厚なチョコレートとアプリコットジャムの酸味が混じり合って、とても美味しい。
「やっぱりチョコレートケーキの王様は一味違うわね」
 舌が肥えているからこそ、こんなにも素晴らしいザッハトルテが用意されていることに驚いてしまう。ここまで本格的なザッハトルテにはなかなか出会えない。フィオリナは大満足だ。
「さすが格式高いお茶会だわ。これは全部手作りなの? すごいわね……」
「うふふ、ありがとう。喜んでもらいたくて頑張ったの!」
 フィオリナに褒められて、シュガー・メレンゲはとても幸せそうだ。

「すごーい、苺ケーキに苺タルト。苺のミルクレープもあるよ」
 こんなに苺のスイーツがあるなんて、とフォルセティは目をキラキラさせながらシュガー・メレンゲを話しかける。
 すごいすごいと褒めてくれるフォルセティに気を良くしたらしいシュガー・メレンゲは、ニコニコ笑いながらたくさんの苺のスイーツを勧めてきた。
「あなたは苺がお好きなのね! だったら、この苺のマカロンも是非食べて欲しいわ。苺ミルクのジュレも、さっぱりした感じでおすすめよ!」
「みんな美味しそうだね! まずは苺のケーキから食べようかな。えへへ、いっただきまーす」
 フォルセティは満面の笑みで苺のケーキを食べ始めた。とてもいい食べっぷりで、タルトやミルクレープ、マカロンやジュレを次々に平らげていく。
「たくさん食べてくれて嬉しいわ! 次は苺のミルフィーユはいかが?」
「うん! それも食べたいな!」
 もぐもぐと美味しそうに食べている弟はとても可愛い。けれど食べすぎると、お腹を壊してしまわないかと少し心配になってしまう。フィオリナはミルクチョコレートのムースを金色の匙で掬い、ゆっくりと味わいながら弟に声をかけた。
「……フォルセティ。ちょっと食べすぎじゃない」
「えー、フィオ姉ちゃんだっていっぱい食べてるじゃん」
「それはそうだけど……」
 フィオリナが食べたルビーチョコレートでコーティングされたピスタチオのフィナンシェも、ボンボン・ショコラも、全てとても美味しかった。
「あっ、フィオ姉ちゃんのチョコレートのロールケーキ、美味しそう! ボクも欲しいな!」
「ああ、これね。それならフォルセティのストロベリーパンナコッタも少し分けて欲しいわ」
 フィオリナとフォルセティはお互いの皿の上のスイーツを交換して口へと運ぶ。美味しいものは分け合うことでもっと美味しくなるのだ。
「フォルセティ、チョコクリームが付いてるわよ」
 フィオリナは仕方ないわねとばかりに微笑みながら、弟の唇の端に付いたクリームを、クリスマスの時と同じように指で拭う。シュガー・メレンゲは香り高い紅茶を用意しながら、仲睦まじい姉弟の様子を優しく見守っていた。


「もうこれ以上は入らないわね……大満足よ」
「ボクもだよ。すごく美味しかったね」
 シュガー・メレンゲの淹れた紅茶を飲み、姉弟は幸せなため息をつく。
「喜んでもらえて本当に嬉しいわ!」
 素敵なお客様をもてなすことができたシュガー・メレンゲも幸せいっぱいだった。

 チョコレートも苺も堪能した。シュガー・メレンゲは上機嫌で、完璧に油断している。そろそろかなと、フォルセティは姉に目配せした。オレンジの瞳と赤い瞳。2人の視線が交われば、ほんの僅かな時間で言葉はなくとも全て伝わる。フィオリナは静かに頷いた。
「とても美味しかったわ。ご馳走様」
「ごちそう様でした♪」
 フィオリナとフォルセティはソファから立ち上がり、丁寧にお辞儀をする。
「うふふ! どういたしまして!」
 その瞬間、フォルセティは強大な魔力が秘められた聖箒ソル・アトゥースをシュガー・メレンゲに向けた。
「悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎」
 彼が力強く詠唱すれば、灼熱の巨大隕石がシュガー・メレンゲ目掛けて降り注ぐ。
「えええっ!!!」
 シュガー・メレンゲは何が起きたのか全く分からず、混乱している。そんな彼女をフィオリナはVF-1オートフォーカスで速やかにロックオンした。
「ただの魔法使いだと思った? 貫け、バベルの光よ!」
 フィオリナの詠唱に応えるように、空の彼方の人工衛星からの高出力レーザーが射光される。その凄まじい輝きはシュガー・メレンゲを貫き、彼女は瞬く間に消滅した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

太宰・寿
絵画の中での戦い……もしかして、どれだけ食べてもセーフですか!?
いえ、違っても頭と体を動かせば実質ゼロカロリーなので大丈夫です

季節柄、苺関係のデザートが食べたいです
ショートケーキ、苺タルト、苺ムースに、苺のミルクレープ…
あぁでもショコラチーズケーキも捨てがたいです
ちょっとずつ、ここからここまで一通り食べたい…
でもこのおしゃれな空間でそれはあんまりにも…
でも折角ですしね、食べましょう
今日の(も?)私は自分に甘いのです
紅茶もケーキに合ってて美味しいです
誰か誘って来ればよかったなぁ

あっ、戦わないといけないんでしたね
美味しく頂いていますと告げて
花弁ぶわーってして攻撃します


猫森・奈緒
【WIZ】

甘い物だけでなく軽食までなんて…。気遣いが完璧ね。
あ、これ…差し入れのオペラよ。よければどうぞ。

これだけ色々とあると迷うわね…。んー…チョコレートのシーズンだからチョコレート系が捨てがたいけれど…。今回は苺とピスタチオのタルトをいただこうかしら。…見た目可愛いし。
このタルト…。とても美味しい…。喫茶店の今後の為にも作る時のこだわりを聞いてみたいわね。話しかけたら教えてくれるかしら…?

戦闘では歌で皆を支援するわね。
あと、素敵な会場に送ってくれた椛にお土産でショコラチーズケーキを持ち帰れないかを持ち帰り用の箱に詰めて試してみるわ。

【アドリブ・絡み・可】




 目の前が真っ白になって、その後の記憶が全くない。
 でも、自分のことよりもお菓子は無事かしらと心配でソワソワする。だって、まだお客様が来てくださるみたいだから。おもてなしをしたい。しなくちゃ――。
 眩い輝きに貫かれて消滅した災魔の少女は、また立ち上がる。お客様がいる限り、まだ骸の海へは還れない。


 絵画の前に立てば、いとも簡単にするりと中へと吸い込まれた。陳列されているのは呪われた絵画だと聞いていたが、この絵は少しも呪いを感じさせない。確かに絵の中に吸い込まれるという時点でホラーだが、ラグジュアリーな雰囲気のラウンジはなんだか心が弾んでしまう。

「絵画の中での戦い……もしかして、どれだけ食べてもセーフですか!?」
 意外と健啖家らしい太宰・寿(パステルペインター・f18704)が若干テンションを上げながら言えば、猫森・奈緒(HeartSong・f18253)は表情を変えずに首を傾げた。
「もしかしたら、紙とか絵具を食べるくらいのカロリーは発生するのかしら……?」
「その可能性もありますね……」
 寿と奈緒は真剣に考える。この辺りは乙女にとって割と重要な問題なのである。
「いえ、違っても頭と体を動かせば実質ゼロカロリーなので大丈夫です」
 鰯は生姜煮が好きで、炬燵に入りながら特大アイスもペロリと平らげてあの子に驚かれてしまう寿は、持論を展開してキリリと表情を引き締める。これは戦争。猟兵としての大事な仕事だから、頭と体を動かしてしっかりと対応しないと! 寿は気合を入れていた。


「いらっしゃい! ふふ、来てくれて嬉しいわ」
 シュガー・メレンゲは寿と奈緒をにこやかに出迎えた。スタイリッシュなテーブルの上には多種多様なお菓子がずらりと並べられており、どれもとても美味しそうだ。奈緒が少し離れたテーブルに目をやれば、サンドイッチやピザが置かれているのが見えた。他にもサラダやパスタも用意されている。
「甘い物だけでなく軽食までなんて…。気遣いが完璧ね」
「ふふ。だって、甘い物が苦手な人がお茶会を楽しめないと悲しいでしょう?」
 奈緒はシュガー・メレンゲの言葉に感心する。確かにその通りだ。シュガー・メレンゲはお茶会に訪れた者に楽しんでもらえることを第一に考えているのだろう。
 奈緒自身も、両親から受け継いだライブハウスと小さな喫茶店に来てくれる人達に楽しんで欲しいと常日頃から思っている。皆が笑顔だと嬉しくなり、きっと両親も同じ気持ちだったのだろうと思う。そんな気持ちが店を経営する原動力のひとつで、だからシュガー・メレンゲの考えには共感するものがあった。

「あ、これ……差し入れ」
「まあ、お土産も持ってきてくれたの?」
 奈緒の差し出した小さな白い箱を見て、シュガー・メレンゲは目を輝かせる。
「オペラよ。よければどうぞ」
 その箱の中には美味しそうなオペラが入っていた。奈緒の店で提供している、バレンタインの期間限定チョコレート系のメニューのひとつだ。奈緒の店は今、様々な甘いメニューが用意され、おすすめのラブソングが流れるロマンチックな空間になっている。
「オペラ! なんて美味しそうなの! ねえ、早速いただいてもいいかしら?」
「ええ、いいわよ。どうぞ」
 シュガー・メレンゲは差し入れのオペラを皿に乗せ、銀のフォークで食べ始める。コーヒー風味のシロップを染み込ませた薄い生地も、同じくコーヒー風味のバタークリームとガナッシュも美味しくて、シュガー・メレンゲは蕩けそうな表情を見せた。
「やっぱりオペラは7層よね! それに上面に飾ってある金箔は猫ちゃんの形なのね。可愛すぎるわ!」
「ええ。店の名前にも猫が入っているから、少しアレンジしてみたの」
「素敵ね! そういうアイデア、大好きよ! 見て可愛くて、食べて美味しくて、最高だわ!」
 シュガー・メレンゲは奈緒のオペラに大感激しているようだ。まさかこんなに褒められるとは思っておらず、奈緒は気恥ずかしくなってしまったが、心がほんわりと温かくなる。差し入れを持ってきてよかったと、ほんの少しだけツンとした表情を和らげた。
 本当に可愛いし美味しそうと、寿もシュガー・メレンゲの食べるオペラに興味津々だ。
「寿も食べる? いくつか持ってきたから」
「そうなんですね! 食べたいです!」
 ドキドキしながらパクリと一口。シュガー・メレンゲも絶賛する奈緒のオペラは、期待通りの美味しさだった。


「うふふ、素敵なオペラをありがとう。今度は私におもてなしをさせて! あなた達は何が食べたいかしら?」
「うーん、そうですね。季節柄、苺関係のデザートが食べたいです」
 シュガー・メレンゲの問いかけに寿が答える。
「ショートケーキ、苺タルト、苺ムースに、苺のミルクレープ……」
「そうよね! やっぱりこれから春にかけては苺のシーズンだと私も思うの。あなたが欲しいと言ったもの、全部用意してあるわよ!」
 きゃっきゃとシュガー・メレンゲは大はしゃぎだ。彼女のテンションがどんどん上がっていくのがはっきりと分かる。
「……あぁでもショコラチーズケーキも捨てがたいです」
 全部魅力的で、なかなか決められない。苦悩する寿は、すっと一番近くにあるテーブルを指さした。
「ちょっとずつ、ここからここまで一通り食べたい……」
「その気持ち、すごくよく分かるわ!」
「でもこのおしゃれな空間でそれはあんまりにも……」
 こんなラグジュアリーなラウンジで、そのような食いしん坊な行為が許されるのだろうか――寿は思い悩む。だが、シュガー・メレンゲは心配無用よとにっこりと笑った。
「ふふ、安心して。そんなあなたにぴったりのお皿も用意してあるの!」
 彼女は白くて細長い皿を取り出した。全長50センチくらいの、プチケーキ盛り合わせなどに使用されることの多い長皿だ。
 シュガー・メレンゲはその皿に丁寧にスイーツを並べ始める。このお茶会の菓子は「色々な種類をたくさん食べてもらいたい」というシュガー・メレンゲの意向により、全体的に小さめサイズで作られており、華やかで可愛いプチスイーツ盛り合わせになった。
「どうかしら? こうやって盛り合わせると、可愛くてお洒落でしょ?」
「すごい……! やっぱり料理は盛り付けも重要ですね!」
 小さめサイズとはいえ、皿の上のスイーツは結構な量だ。カロリーとか、やっぱり気にならないこともない。だがしかし。
「でも折角ですしね、食べましょう」
 そんな細かなことは気にせずに、寿は美味しく食べ始める。
 ――今日の――今日も? 私は自分に甘いのです。
 甘い誘惑に抵抗するのは至難の業だ。それに毎日UDCの研究で忙しいし、絵本作りもしているし、あの子と一緒にミモザ屋敷で庭の手入れもしているし、疲れた体と頭を癒すには甘いものは必須なのだ。
「たくさん食べてくれて嬉しいわ! 紅茶も淹れたわよ」
 シュガー・メレンゲが淹れた紅茶はとても良い香りで、ケーキに合っていてとても美味だった。
 ――誰か誘って来ればよかったなぁ。
 この美味しさを分かち合えたらよかったのに。ふっと、寿はあの子の顔を思い浮かべた。次の機会にはあの子も誘おう。喜んでもらえるかな――。

「これだけ色々とあると迷うわね……」
 奈緒も寿と同じく、様々なスイーツに目移りしてしまってなかなか決められないでいた。
「んー……チョコレートのシーズンだからチョコレート系が捨てがたいけれど……今回は苺とピスタチオのタルトをいただこうかしら」
「苺とピスタチオのタルトね!」
「ええ。……見た目可愛いし」
「うふふ、そうでしょう? 自信作なの。甘酸っぱいベリーと濃厚なピスタチオのハーモニーを味わってちょうだい!」
 瑞々しい苺にはブルーベリーが添えられており、コクのあるピスタチオカスタードクリームとの相性は抜群だ。一口食べた途端に奈緒は赤い瞳を輝かせた。
「このタルト……とても美味しい……」
「ふふ、ありがとう! あなたのオペラには勝てなくても、引き分けくらいには持ち込めたかしら?」
 奈緒の呟きを聞いたシュガー・メレンゲはとても幸せそうだ。
 ――喫茶店の今後の為にも作る時のこだわりを聞いてみたいわね。話しかけたら教えてくれるかしら……?
 こんなタルトを自分の店で提供できたらきっと客も喜んでくれるだろう。実は気が弱い奈緒は少し躊躇いつつも、勇気を出してシュガー・メレンゲに質問する。
「もしよかったら、作る時のこだわりを教えてもらえないかしら?」
「ええ、いいわよ! むしろ、聞いて欲しいくらいよ!」
 更に、ショコラチーズケーキをあげたい人がいるからテイクアウトはできないかと尋ねると、シュガー・メレンゲは大喜びで持ち帰り用の箱に詰め、保冷剤まで付けてくれた。寿も数種類のケーキを箱に詰めてもらい、素敵なお土産ができたと満面の笑みを浮かべていた。


 美味しいお菓子を食べて、お土産も手に入れて、もうそろそろ帰る時間かな……という気分になっていた寿は、重要なことを思い出した。
「あっ、戦わないといけないんでしたね」
 奈緒は少しだけ寂しそうにこくんと頷く。そして澄んだ声で歌い始めた。
「君が辛い時も苦しい時も僕が傍に居てあげるから――」
 シュガー・メレンゲは紅茶の茶葉の香りを確認していた手を止めて、奈緒の歌に聞き惚れる。
「――だから、僕の大好きな君の笑顔を見せて。君が笑顔になってくれたなら今日も素敵な猫日和」
 歌い終えた奈緒に、シュガー・メレンゲと寿はぱちぱちと拍手を送った。
「素敵な歌ね! あなた、本当に猫が好きなのね。歌詞の中の猫の気持ちにすごく共感したわ」
「……ありがとう」
 普段は内容に共感したものを優しく癒す歌だ。けれども今日に限っては、奈緒からシュガー・メレンゲへの、感謝とさよならの歌だった。
「……最後の一口まで、美味しく頂いています」
 寿も少しだけ寂しげに微笑み、胸に留めてあった水晶でできた蝶のブローチを桜の花弁に変えた。一足早い春が訪れたのだ。桜の花弁はきょとんとしているシュガー・メレンゲを包み込む。

「――左様なら」
 別れの言葉が優しくラウンジに響いた時には、もうシュガー・メレンゲの姿は何処にも見当たらなかった。桜の花弁も、まるで彼女を追いかけるように宙に溶けて消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

照宮・李香
お菓子! 好きなだけ食べてもいいの!? やったー!!
李香、椛お姉ちゃんの分も貰ってくるね!

シュガー・メレンゲちゃん、こんにちは
お菓子を食べに来たので李香にも下さいな
李香が好きなのは果物のお菓子なの

シナモンたっぷりのアップルパイ
いちごがいっぱいのパフェ
それから半分に割ったグレープフルーツをくり抜いた甘酸っぱいシャーベット
椛お姉ちゃんにはオランジュショコラがいいな

でも李香が一番食べたいのはね、シュガー・メレンゲちゃん
オブリビオンなら食べてもいいってパパが言ってたもん!
激甘紅茶も美味しいけど、そろそろお肉も食べたいな
遅くなった分は【九死殺戮刃】で刃物をたくさん攻撃して頑張る

ごちそうさまでした


深鳥・そと
【食べ物お任せ】

わーい!おっ菓子~!デザート!スイーツ!!(ハイテンション
うへへへへ~~
戦争中なのにこんなステキな場所でお茶会できるなんて思わなかったよー
これもみんながんばってるからだよね!
ひよこさんもいつもがんばってるし一緒に楽しもうね!

いろんなの食べたいから、ひよこさんとわけっこして食べるよ
激甘紅茶もとってもおいしい!
軽食も準備してくれてるおかげで甘いと甘いの間に甘くないの挟めて無限に楽しめるよ~

お腹いっぱい食べたらシュガーちゃんにありがとうって言って……
そういえば倒さなきゃだった……!
ごちそうさまでしたー!(【怪力】で『まるちゃん』ぶんっ)


霧島・絶奈
◆心情
楽しむ事で勝利への道が拓かれる…
最近は激戦続きでしたので丁度良い休養機会です

◆行動
折角です
日頃頑張ってくれている我が軍勢と共に楽しみましょう

『暗キ獣』を使用

さて、余りにも数が多すぎて目移りしてしまいますね
折角です
この領域の主たるシュガー・メレンゲにお薦めを聞いてみましょう
軍勢にも多少は味覚がありますので、彼らにも何かお薦めを…

…ああ、忘れていました
私も一応お菓子を持ってきました
所謂行動食のチョコバーなのですが、此れは此れで『味がある』ものです
良ければお一つどうぞ

さて…そろそろお暇しましょう
お陰で気分転換になりました
お礼に、私と我が軍勢が持てる全力を以て貴女を滅ぼしましょう
…御馳走様でした




 すごく優しい歌だった。それから、とても綺麗な花弁に包まれて……。花弁は温かくて、このまま眠ってしまいそうだった。
 けれど、またお客様が来てくれるみたい。とても賑やかな足音が近づいてきているの。こんな所でのんびりしていられないわ。おもてなしをしなくちゃ! 今度のお客様はどんな人達かしら……!


「わーい! おっ菓子~! デザート! スイーツ!!」
「お菓子! 好きなだけ食べてもいいの!? やったー!!」
 深鳥・そと(わたし界の王様・f03279)と照宮・李香(楽園のファム・アンファン・f22821)は、はしゃぎながら呪われた絵画の中へと突入する。通常、絵画は回廊を進む侵入者を吸い込む。だがそとと李香は吸い込まれる前に勢いよく飛び込んでいた。もし絵画に感情があれば、飛び跳ねるような2人の勢いにきっと驚いていただろう。

 霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は幼い少女達を見守るように穏やかに微笑みながら、そとと李香に続いて絵画に吸い込まれる。
「楽しむ事で勝利への道が拓かれる……」
 そう呟いた瞬間にはもう、絶奈はラグジュアリーなラウンジに立っていた。絵の中の世界に着いたのだ。
 絶奈は興味深く周囲を見渡した。大きな窓から光が差し込んでおり、非常に開放的な空間だ。インテリアもゴージャスで洗練された印象を纏っている。グリモアベースで聞いた説明以上に良い場所だと、絶奈は口元を微かに緩めた。
「最近は激戦続きでしたので丁度良い休養機会です」
 連日迷宮を駆け回っており、休む暇もない状況だ。しかし絶奈にも、彼女に忠誠を誓う軍勢にも、時には休息が必要である。
「闇黒の太陽の仔、叡智と狡知を併せ持つ者――」
 絶奈は美しい声で詠唱する。蒼白き燐光の霧を纏い、神々しい姿へと変化した彼女の周囲に屍獣の群と屍者の軍勢が次々に出現した。ぐおおと魔獣が吠え、軍勢の槍衾が鈍く光る。だが今は戦うべき時でない。
「折角です。日頃頑張ってくれている我が軍勢と共に楽しみましょう」
 軍勢に向けて絶奈は微笑みかけた。その声を聞き、軍勢はざわざわと騒ぎ始める。――共に楽しめる? 自分達が? 何を?
「ああ、呼び出された直後に突然言われても戸惑ってしまいますね。あれを見てください」
 絶奈が指差す先には、美味しそうなスイーツが大量に並んでいた。
「あのスイーツブュッフェ的なお茶会を共に楽しみます」
 おおー!! と、軍勢から歓声が上がった。いつも頑張っていれば、時にはこんなご褒美もあるのだなあと、彼らはとても嬉しそうだった。


「ふふふ、3名様……と思っていたら、もっとたくさんね! 数えきれないわ!」
 シュガー・メレンゲは人数を正確に数えることは諦めて、満面の笑みで猟兵達を出迎えた。こんなこともあろうかと、シュガー・メレンゲは広いラウンジをお茶会の会場に選んだのだ。ここには大量のソファや椅子があり、軍勢全員が座ることも可能だとシュガー・メレンゲは嬉しそうに皆に伝える。
「誰かが立ちっぱなしにならずに済んで、本当によかったわ!」
 早速ソファに座って寛ぐ軍勢を見つめ、彼ら全員を平等に労えて良かったと絶奈も表情を和らげていた。

「シュガー・メレンゲちゃん、こんにちは。お菓子を食べに来たので李香にも下さいな」
 ぺこりとお辞儀をすれば、黒い髪に飾った赤い大きなリボンがふわりと揺れた。このリボンは災いを封じ込めるために父から贈られた、李香の大切な宝物だ。可愛らしい半ズボン姿の礼儀正しい幼い女の子に、シュガー・メレンゲは顔を綻ばせた。
「あなたは李香ちゃんというのね。とっても可愛いお名前! ええ、たくさん食べて欲しいわ!」
「わあい! あっ、それからね。お菓子をあげたい人がいるの。貰って帰ることもできる?」
「お土産ね! ええ、もちろんよ。お持ち帰り用の箱もちゃんと用意してあるの。その人にも喜んでもらえると嬉しいわ!」
 李香は、ここに転送してくれたグリモア猟兵の少女の分もお菓子を貰いたいと考えていた。駄目と言われたら悲しいなと思っていたが、それは杞憂だったことにホッと安心する。

「うへへへへ~~。戦争中なのにこんなステキな場所でお茶会できるなんて思わなかったよー」
 ラウンジ内をきょろきょろと見回しながらニコニコ笑っているそとは、右手をえーいと掲げた。するとどうだろう。何処からともなく、たくさんのひよこの姿をした何かが現れた。そとが「ぴよぴよバリア」を発動させたのだ。

 \ぴよ!/
 \ピヨ!/
 \ぴよっ/
 \チュン/
 \ピヨ……/

途端にラウンジは賑やかになった。このひよこ達は、そととそとの味方を守ってくれる。目の前にいる災魔の少女からは今のところは全く敵意が感じられないし、その他の災魔はいないようだ。しかし万が一何かが起こった場合でも、ひよこ達がなんとかしてくれるので、安心してお茶会が楽しめるようになった。
 それに何よりも、もふもふしたひよこ達は非常に可愛いので、居てくれるだけで癒される。これはとても重要なことである。
「これもみんながんばってるからだよね!」
「ぴよ! ピヨ! ぴよよ!!!」
「ひよこさんもいつもがんばってるし一緒に楽しもうね!」
「ぴよよよよー!」「チュン!」
 どうやらひよこ以外も混ざっているようだが特に問題はないし、むしろ可愛い感じだった。
 ひよこ達に囲まれて笑顔を浮かべているそとに、シュガー・メレンゲも負けないくらいの明るい笑顔で声をかける。
「ふふふ。ステキな場所と言ってもらえて嬉しいわ! ひよこさん達も可愛い!」
 ひよこ達はぴよぴよ鳴きながら、ラウンジ内をぴょこぴょこ跳ね回っている。絶奈の軍勢の所にも跳ねていき、彼らを和ませていた。


「いろんなの食べたいなー」
 そとはピンク色の瞳を煌めかせながらテーブルに並べられたスイーツを眺めていた。どれもおいしそうだが、その中でも特に苺のタルトに心惹かれた。しかもタルトは一種類だけではない。苺とオレンジのタルト、苺とベイクドチーズのタルト、苺と抹茶のタルト、苺のムースタルト――ずらりと並んだ瑞々しい赤い宝石がそとを誘惑する。
「タルト祭りだ……!」
 何種類もある苺のタルトの中からどれを選ぶべきかと、ここまで真剣に悩むとは思っていなかった。全部食べてみたいが、それだとお腹がいっぱいになってしまって無理だ。
 だが、そとには強い味方がいる。
「ひよこさんとわけっこして食べるよ」
 そとはひよこ達と一緒に全ての苺のタルトを少しずつ食べることにした。色々なタルトを食べられる上に、ひよこ達も大喜びで、いいこと尽くめだ。
「えへへー、おいしい!」
「ぴよよ!!」
 そととひよこ達は甘い幸せに包まれていた。
「あっ、写真も撮っておこう」
 そとはかわいくデコったスマホを鞄から取り出し、テーブルの上に並んでいるスイーツをパシャパシャと撮影する。知人が便利にカスタムしてくれたので、画像をキラキラ加工したり可愛い枠をつけたりするのも簡単だった。

「李香が好きなのは果物のお菓子なの」
 えへへと笑いながら、李香はシュガー・メレンゲに話しかける。
「果物? やっぱり苺かしら?」
「うん、苺も好きだし、これも!」
 李香がシュガー・メレンゲの質問に笑顔で答えながら選んだのは、シナモンたっぷりのアップルパイだ。
「アップルパイ! もちろん私も好きよ! バニラアイスをトッピングするともっと好き!」
「バニラアイスを?」
「ええ! 李香ちゃんもトッピングする?」
 シュガー・メレンゲはアップルパイにバニラアイスを添えてくれた。ぱくりと一口食べた李香は、すごく美味しいと顔を輝かせる。
 いちごがいっぱいのパフェ。それから、半分に割ったグレープフルーツをくり抜いた甘酸っぱいシャーベット。全部全部、とっても美味しくてあっという間に食べ終えてしまった。
「お姉ちゃんにはオランジュショコラがいいな」
 グリモア猟兵の姿を思い浮かべ、シュガー・メレンゲに頼んで持ち帰り用の小箱に詰めてもらう。きっと喜んでもらえるはずだ。
「あ、それから……」
 パパと、ママと、姉と兄と弟と――。家族へのお土産も持って帰ることにした。一番美味しいと思ったアップルパイを家族みんなで食べたかったから。

「さて、余りにも数が多すぎて目移りしてしまいますね」
 絶奈も興味深くスイーツを眺めていた。どれも美味しそうで、なかなか決められない。
「折角です。この領域の主たるシュガー・メレンゲにお薦めを聞いてみましょう」
 菓子を作った本人の自信作はどれだろう。そんな興味もあり、絶奈はシュガー・メレンゲに声をかける。
「お勧め? 全部よ!! ……と言いたいところだけど、今日のお勧めを強いて選ぶならこれかしら……」
 シュガー・メレンゲは苺のレアチーズケーキを皿に乗せて絶奈に差し出した。
「チーズケーキですか。良いですね」
 クリームチーズ生地にも苺が混ぜられたピンク色のレアチーズケーキは、甘酸っぱくて濃厚で、見た目もとても華やかだ。絶奈は銀のフォークを手にして、優雅な仕種で口へと運ぶ。
「どうかしら?」
「ええ、美味しいですね」
「よかったわ!」
 シュガー・メレンゲはぱっと花が咲いたように笑った。
「軍勢にも多少は味覚がありますので、彼らにも何かお薦めを……」
「あら、彼らの味覚はそういう感じなの? それなら、味の濃いお菓子の方がいいのかしら……」
 絶奈に頼まれてシュガー・メレンゲが悩みながら選んだのはトリュフだった。
「クリーミーなチョコガナッシュをビターチョコで包んだ大人の味のトリュフよ! 気に入ってもらえると嬉しいわ!」
 シュガー・メレンゲは軍勢のひとりひとりにトリュフを渡していく。軍勢は大喜びだ。
「あ、あら? あなたの軍勢には恐竜さんもいるの?」
「ええ、彼らはユタラプトル。私の忠実なる配下です」
「そうなのね! それなら、とっておきがあるわ!」
 シュガー・メレンゲは軽食が並べられたテーブルに飛んでいき、大きなトレイに何かを乗せて持ってきた。
「じゃーん! ローストビーフよ。軽食というにはちょっと重いけれど、準備しておいてよかったわ」
 ユタラプトルはローストビーフを見つめて涎を垂れしている。絶奈が食べてもいいですよと合図をすれば、瞬く間に平らげてしまった。
「す、すごい速さね……」
「彼らも美味しいと言ってますよ。ありがとうございます」
「ふふ! 恐竜さんにも喜んでもらえてすごく嬉しい!」
 シュガー・メレンゲはとても楽しそうに笑う。絶奈もフードの奥の眦を和らげていた。

「……ああ、忘れていました。私も一応お菓子を持ってきました」
 絶奈は蒼白の外套から取り出した菓子をシュガー・メレンゲに差し出す。
「所謂行動食のチョコバーなのですが、此れは此れで『味がある』ものです。良ければお一つどうぞ」
「嬉しい……! もちろんいただくわ! 早速食べてもいいかしら?」
「ええ、どうぞ」
 シュガー・メレンゲは目を輝かせながらチョコバーの袋を開けて、ぱくっと齧りついた。そして朗らかに笑う。
「美味しい! このザクザクした感じが大好きよ!」


「激甘紅茶もとってもおいしい!」
 そとはシュガー・メレンゲの淹れた紅茶に蜂蜜とミルクをたっぷり入れて飲んでいた。甘いものはとてもおいしい。それに軽食も準備してあるおかげで、甘いと甘いの間に甘くないものを挟むことができる。
「甘いと甘くないを無限に楽しめるよ~」
「ふふ! エンドレスで楽しんでね!」
「じゃあ次は甘くないパストラミチキンのクロワッサンサンドにしようかな。その次は甘いの……苺プチシューがいいなー」
 ひよこ達とわけっこして食べているそとを見つめて微笑んでいるシュガー・メレンゲの袖を、李香がくいくいっと引っ張った。
「でも李香が一番食べたいのはね」
「うん、なあに? 李香ちゃんは何が食べたいの?」
「シュガー・メレンゲちゃん」
「うん?」
「シュガー・メレンゲちゃんが食べたいの」
「えっ……」
 戸惑うシュガー・メレンゲに、李香は無邪気に言う。
「オブリビオンなら食べてもいいってパパが言ってたもん!」
「えええ……」
 李香は両親から「ヒトを食べてはいけません」と教えられている為に、どんなに腹ペコでも食べないように我慢している良い子だ。でも、シュガー・メレンゲちゃんはオブリビオン。食べていいのだ。パパの言うことはいつでも正しい。それにやっぱり腹ペコで、それは甘いものだけでは満たされなくて――。
「激甘紅茶も美味しいけど、そろそろお肉も食べたいな」

 そんな李香とシュガー・メレンゲの物騒な会話を聞いて、お腹いっぱい食べたからシュガーちゃんにありがとうって言ってそろそろ家に帰ろう――と考え始めていたそとはハッとした。
「そういえば倒さなきゃだった……!」
 そとは「まるちゃん」と名付けた魔力を纏った鈍器を振り上げて、シュガー・メレンゲの元へと駆け寄った。そのまま力任せに至近距離でぶんっと振り下ろす。
「ごちそうさまでしたー!」
「きゃああ!!」
 シュガー・メレンゲは悲鳴を上げてよろめいた。

 甘い菓子を堪能し、そろそろお暇しましょうと思っていた絶奈もシュガー・メレンゲの傍へと歩み寄る。
「お陰で気分転換になりました。お礼に、私と我が軍勢が持てる全力を以て貴女を滅ぼしましょう」
 その言葉と共に、いつの間にかシュガー・メレンゲを包囲していた軍勢は、ガシャリと抜き身の槍で彼女を串刺しにした。
「……御馳走様でした」
 絶奈は恭しく一礼する。シュガー・メレンゲは虫の息だ。もう反撃することもできない。そんな彼女を、李香はぱくりと食べてしまった。ほんの僅かな欠片も残さずに、全部丸ごと。
「ごちそうさまでした」
 とっても美味しかったと李香は手を合わせる。
 領域の主を失ったラウンジは、なんだかとても寂しく感じられた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

浅間・墨
シビラ(f14377)さんと連携。
お菓子で油断する災魔なんですか。そうですね…。
洋風のお菓子は全くわからないので挙げられませんが。
「…わ…和風…菓子が…好…です。抹茶…が大好…で…♪」
食べるとしたら沢山は無理なので一つ二つほどで十分です。
「…! お、美味し…v」
紅茶という飲み物は初めて口にしました。とても美味しい。
飲み方はシビラさんのを拝見して真似して飲みます。
戦闘は国綱で行います。使用UCは【雪駆】で。
(早業、破魔、2回攻撃、フェイント、限界突破、使用)
シビラさんの行動と攻撃に合わせて私も動きます。
えっと…シビラさんを襲う災魔の攻撃の補佐もしようと…。
お、恐らく出過ぎた真似だとは思いますが。


シビラ・レーヴェンス
墨(f19200)と。
甘味は好きではないがあえて言えばクッキーか。
味も程よい甘さで十分だ。紅茶はありがたく戴こう。
「…いくつか貰おう。あまり食べられなくてすまない」
?何故か墨が茶を飲む私を見ているような気がする?
…彼女の故郷は緑茶だから珍しいのだろう。気にしない。
「ふむ…。もう一杯いいだろうか?」
好みに合った茶だ。菓子よりいい。
「君に合わせる。…大丈夫だ」
戦闘前に墨に声をかける。私と二人では初だからな。
【陰炎】を行使。香ばしく焼き菓子にしてしまおう。
燃えたまま襲われると困るから状況次第で鎮火する。
私の攻めは墨の隙を埋めるように魔術行使を行う。
周囲の厳重警戒も怠らずにする。極力墨の負担を減らす。




 何が起こったのかよく分からなかったけれど、どうやら私は食べられてしまったみたい。意識が途絶える瞬間に、私を食べるよりもお菓子をもっと食べて欲しかったなと思ってしまったわ。
 けれども、まだお客様が来るのよ。私がいなければ、誰があの場所でおもてなしをするの?
 早く戻ろう。お菓子も追加して、準備を整えないと!


「あれが問題の絵画のようだな」
 呪われた絵画が陳列された回廊迷宮を歩いていたシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)は、少し先の壁に掛けられた絵を指差した。極寒の地出身である彼女の肌は透き通るように白い。その艶やかな銀の髪には、シンプルな銀細工の中央に、濃紺色の大きなファイアがはめ込まれた髪飾りが輝いている。
「呪われた絵画、か……」
 外見は幼い女の子だが、実は三百年はゆうに生きてるシビラ。彼女は呪われてるダンピールだ。自身と同じく呪われた存在である絵画を見つめ、何かを考えているようだ。
「絵の中に吸い込まれるみたいですね……。中はどんな感じなのか、気になります」
 動きやすいように仕立て直してある巫女装束の裾をふわりと揺らしながら、シビラと並んで歩いている浅間・墨(沈黙ダンピール・f19200)は、蚊の鳴くようなとても小さな声で呟いた。
「この絵画の中は随分と平和な場所みたいだな。吸い込まれるのもきっと一瞬だろう。行くぞ」
「は、はい……」
 シビラと墨は該当の絵画の前に立った。微かにその絵画が光を帯びたように感じられた次の瞬間にはもう、2人はラグジュアリーホテルのラウンジのような場所にいた。シビラの言うように一瞬で中へと吸い込まれたのだ。大きな窓から光が差し込み、薄暗かった迷宮回廊とは対照的な場所だ。シビラはその眩しさに双眸を細め、墨はおろおろした様子で辺りを見回していた。


「ふふ、いらっしゃいお客様! 待っていたのよ!」
 そんな2人に、ふわふわしたピンク色の髪を楽しそうに揺らしながら、シュガー・メレンゲが明るく声をかけた。彼女の周囲には数多くのお菓子がずらりと並べられている。
「お菓子で油断する災魔なんですか」
「ああ。敵意は感じられないが……気は抜かない方がいいだろう」
「そうですね……」
 墨が消え入りそうな声で呟けば、幼い少女とは思えないほどに落ち着いた声でシビラが注意喚起する。とはいえ、こちらから仕掛けない限りは即戦闘になることもないだろう。相手を刺激しないように、あまり警戒心を表に出さないようにとシビラは注意する。
「ねえねえ、もっとこっちに来て欲しいわ! あなた達は何がお好き? お口に合うものはあるかしら?」
 シュガー・メレンゲがシビラと墨に呼びかける。2人は早く早くと急かしてくるシュガー・メレンゲの傍まで行き、並んでいるお菓子を見つめた。
 何が好きかと問われても、墨は洋風のお菓子は全くわからないので挙げることができない。だが、好きなお菓子はある。墨は小さな小さな声を何とかして絞り出し、シュガー・メレンゲに話しかけた。
「……わ……和風……菓子が……好……です」
「和風? ……ああ、和菓子ね!」
「はい……抹茶……が大好……で……♪」
「抹茶! うんうん、抹茶のお菓子も美味しいわ! 大丈夫よ、ちゃんと用意してあるんだから!」
 シュガー・メレンゲがニコニコと笑いながら銘々皿に乗せた抹茶大福を差し出せば、切り揃えられた前髪で半分が隠れている墨の顔がぱっと明るくなった。
「和菓子も美味しいものがいっぱいよね! この抹茶大福はいかがかしら?」
 割と小さめの大福だ。墨はシュガー・メレンゲに礼を言い、添えられた懐紙ごと抹茶大福を手に取った。そしてぱくりと食べる。
「……! お、美味し……」
「うふふ、よかった! 他にも食べてくれる?」
 食べるとしたら沢山は無理だ。そんなにお腹に入らない。一つ二つほどで十分ですと墨が遠慮がちにシュガー・メレンゲに伝えれば、彼女は悩みながら羊羹が乗った銘々皿を手に取った。
「じゃあ、これ! 抹茶と小豆が二層になっている練り羊羹よ。見た目にも拘ったの!」
 シュガー・メレンゲが言うように、抹茶色と小豆色のコントラストが鮮やかで、上には花の形を模した金箔も乗せられている。先程の抹茶大福と同じく割と小さめで、どうやらこのお茶会で提供されているお菓子は全体的にややミニサイズなのだろう。このくらいの大きさなら食べても満腹で苦しくなることもないと、墨は黒文字を使って羊羹を口に運ぶ。一口食べた途端に、心地よい甘さが口の中に広がった。

「あなたは何がお好き?」
 幸せそうに抹茶の和菓子を食べている墨をニコニコ見つめていたシュガー・メレンゲは、今度はシビラにも声をかけた。シビラは顎に手を当てて考え込む。彼女は甘味は好きではないのだ。
「そうだな……あえて言えばクッキーか」
「クッキーね? 色々あるわよ!」
 シュガー・メレンゲが指差した銀のトレイの上には、様々なクッキーが並んでいた。絞り出しクッキー、型抜きクッキー、アイスボックスクッキー。ビスコッティやスノーボールクッキーもあり、可愛らしくアイシングされたものも多い。
「……いくつか貰おう」
 シビラはその中から、あまり甘くないであろうショートブレッドを手に取った。とてもシンプルのクッキーであり、紅茶にも合う。
「バターの香りとサクサクとした食感がいい。味も程よい甘さで十分だ」
「気に入ってもらえて嬉しいわ! 紅茶もいかが?」
「ありがたく戴こう」
 シビラは紅茶が好きだ。シュガー・メレンゲが淹れた紅茶を受け取り、まずは爽やかな香気を楽しむ。そしてゆっくりと、まずは一口。
 ――好みに合った茶だ。菓子よりいい。
 ふと、視線を感じた。だがそれは、目の前でニコニコしているシュガー・メレンゲの視線ではない。

 ――? 何故か墨が茶を飲む私を見ているような気がする?
 墨の故郷は緑茶だから紅茶は珍しいのだろうと、シビラは気にしないことにした。シュガー・メレンゲも墨がシビラを見ていることに気づき、彼女にも紅茶を淹れる。
「これも……美味し……」
 飲み方はシビラを真似ることにして、墨はゆっくりと紅茶を楽しむ。この紅茶という飲み物を口にしたのは初めてだが、とても美味しくて驚いてしまった。普段飲んでいる緑茶とこの紅茶は、発酵度合いが違うだけで同じ茶葉だと教えられてますます驚く。
「ふむ……。もう一杯いいだろうか?」
 お菓子ももっといかがかしらと、シュガー・メレンゲはシビラのカップに紅茶を注ぎながらクッキーを勧めてきた。もう欲しいとは思わなかったが、お茶請け用に最後に一枚だけと、小さめのショートブレッドをもらうことにする。
「あまり食べられなくてすまない」
「ううん! 食べてもらえるだけで嬉しいのよ!」
 サクサクとしたショートブレッドは、やはり紅茶によく合った。


 シビラは二杯目の紅茶を飲み終えた。墨のカップも空になったようだ。そろそろだろうとシビラは墨に目配せをする。
墨はとても緊張しているように感じられた。
「君に合わせる。……大丈夫だ」
 私と二人では初だからなとシビラが声をかければ、墨はほっとしたような表情を浮かべた。頼もしいシビラがいるのだから、彼女が言うように大丈夫だ。
「行くぞ。香ばしく焼き菓子にしてしまおう」
 魔力を高める杖を握りしめ、シビラは紫色の炎を放った。魔力を帯びたその炎はシュガー・メレンゲを包み込む。
「Flacăra deliberată――」
「!? きゃあああ!!」
 お茶会に浮かれて完全に油断していたシュガー・メレンゲは瞬く間に燃え上がった。突然のことに混乱しているらしく、反撃もしてこない。燃えたまま襲われると困る為、状況に応じての鎮火も検討していたが、どうやらその必要すらなさそうだ。それほど油断させることに成功したのだろう。
 墨は愛刀粟田口国綱の、まるで美しく波が打っているように見えるその刃に冷気を籠める。そして目にも留まらぬ鋭い居合斬りで、シュガー・メレンゲの魂だけを叩き斬った。
「凍てつけ……」
 紫の炎に巻かれていたシュガー・メレンゲは、今度は墨の言葉と共に分厚い氷に包まれた。しばらくしてその氷にピキピキとヒビが入り、バキンと大きな音を立てて砕け散る。
 そこにはもう、シュガー・メレンゲの姿はなかった。彼女は消え去り、冷たい氷の塊が床に転がっているだけだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユニ・エクスマキナ
ハッピーバレンタイーン!
きゃー、可愛いスイーツにいい香りのお茶!
しかも苺スイーツがいっぱーい!
スマホ構えて写真パシャパシャ
ユニ超幸せなのねー!
パクっとスイーツを一口頬張れば幸せな気分でうっとり
これ、おいし~
ねぇねぇ、貴女も食べてみる?
ユニのおすすめはやっぱりイチゴスイーツね!
このイチゴと桜のパンケーキとか!
貴女のおすすめは?
きゃー!それも美味しそうなのねー!
え!?
わ?!
すっごーい!お菓子になった!
ユニも真似しちゃおうっと!
ほらほら!ユニにも出来たのねー!

…え?
たたか、う…?
ユニ、スイーツを食べてればいいんだと、ばっかり…
(どうしようかとおろおろ)
(とりあえず手近にあったマニュアルを振り下ろす)


ルテネス・エストレア
ごきげんようシュガー様
お茶会へのお招きありがとうございます
まあ、何て美味しそうなスイーツなのかしら
どれも可愛くて素敵ね……!

わたしはチョコレートも苺も大好きよ
甘酸っぱい苺のレアチーズケーキ、可愛らしい苺のミルフィーユ、濃厚なチョコレートのパフェ、全部美味しいわ
こんなに美味しいのはシュガー様のスイーツへの愛情がたっぷり込められているから、なのね

素敵なスイーツを前にわたしの作ったお菓子なんて霞んでしまうけれど
花をモチーフにアイシングでデコレーションしたマカロンをどうぞ
シュガー様のお口に合ったなら嬉しいわ

悲しいけれどお別れの時間ね
あなたに彩花の魔法を贈ります
幸せな物語の一頁のような、夢の時間、でした




 燃やされて、凍りついて……あとはもう覚えてない。
 でも、お菓子を食べてもらえたし、紅茶も喜んでもらえてよかったわ。紅茶を淹れるのも得意なんだから!

 ああ、また足音が聞こえてくる。あの場所に戻らなくちゃ。
 そして笑顔でお客様をおもてなしするの。今度のお客様はどんなお菓子が好きなのかしら。考えるだけでわくわくするわ!


 ふわふわの柔らかな金の髪を揺らしながら、ユニ・エクスマキナ(ハローワールド・f04544)は目的の絵の中へと飛び込んだ。
 呪われた絵画が陳列された回廊迷宮は薄暗くて、なんだか寂しい感じがした。けれどもこの絵の中はとてもラグジュアリーな雰囲気で、大きな窓から差し込む光も眩しい。ふと、ユニは窓の外はどうなっているのか気になった。窓際まで駆け寄って外を眺めてみると、都会のビル群が遠くまで見渡せる。どうやらここはかなりの高層階らしい。すごーいと、ユニは甘くて瑞々しい苺のような赤い瞳を輝かせる。腰から生えている淡いピンク色の羽根もパタパタと揺れていた。

「まあ、素敵な場所ね」
 ユニと同じように珊瑚色の大きな瞳を輝かせ、ルテネス・エストレア(Estrellita・f16335)も絵の中のラウンジに到着した。柔らかな鳥の子色の長く美しい髪が、窓からの光を浴びてきらきらと輝いている。
「ねえ、見て! 外もすごいのー!」
 ユニがルテネスに明るい声で呼びかければ、興味を惹かれた彼女は窓際へと歩み寄る。
「……本当にすごいわ……」
「でしょでしょ! 車があんなにも小さいの!」
 ルテネスは、普段は自身の書斎でのんびりと本を読みながら穏やかな日々を過ごしている。本が好きで、花が好きで、星が好きな彼女が一等お気に入りなのは、夜に星を眺める時間。そんな静かなひと時とは対照的な大都会の風景だが、こうして高層階から眺めていると、こんな景色も素敵だと思えてくる。きっと陽が落ちれば、人工の星空の如きイルミネーションが輝き始めて街を眩しく彩るのだろう。

「ふふ、可愛いお嬢さん達! この場所は気に入ってもらえたかしら?」
 シュガー・メレンゲがユニとルテネスに声をかけた。あっと気づいたユニは、ぱたぱたとシュガー・メレンゲの元へと駆けていき、満面の笑みで挨拶をした。
「ハッピーバレンタイーン!」
 そう、これがユニ流の、バレンタイン限定の特別な挨拶だ。
「うふふ! ハッピーバレンタイン!」
 シュガー・メレンゲもにっこり笑って挨拶をする。2人の可愛らしいやりとりに、ルテネスも微笑んでしまう。彼女はフリルやレースやリボンたっぷりの、ロマンチックな長いスカートの裾を優雅に摘んで恭しくお辞儀をした。
「ごきげんようシュガー様。お茶会へのお招きありがとうございます」
「まあ! ご丁寧にありがとうございます、だわ!」
 彼女を真似て、シュガー・メレンゲもスカートの裾を摘んでぺこりと礼をする。2人の可愛らしいお客様に、シュガー・メレンゲはすっかり浮かれていた。


 さあ好きなお菓子を召し上がってとシュガー・メレンゲが指し示す先には、たくさんのお菓子が所狭しと並べられていた。
「きゃー、可愛いスイーツにいい香りのお茶! しかも苺スイーツがいっぱーい!」
 ユニは飛び上がって大喜びだ。ユニは苺が好きで、特に好になのは苺パフェである。そんな彼女は特盛いちごパフェに釘付けだった。苺をふんだんに使っており、圧巻のビジュアルは大迫力だ。彼女は常日頃から調べたり撮ったりメールしたりゲームしたりと大活躍の、可愛くデコられたピンク色のスマホ構えてパシャパシャと写真を撮った。実はユニは撮影センスはイマイチだったりするが、今日はいつもよりも上手に撮れた気がする。撮った写真を確認したが、スマホの中のパフェもすごく美味しそうだ。
「あら、写真を撮ったの? ねえ、見せて!」
「はーい! ちょっとキラキラ加工もしてみたのよ」
「きゃー! とっても可愛い! いいねを連打したいわ!」
 SNS映えするように可愛くデコられた写真を見て、シュガー・メレンゲは大喜びだった。
 もちろん、写真を撮るだけではない。パクっとパフェを一口頬張れば、幸せな気分でうっとりだ。
「これ、おいし~。ユニ超幸せなのねー!」
 そんな笑顔のユニを見つめるシュガー・メレンゲも幸せいっぱいだった。

「まあ、何て美味しそうなスイーツなのかしら。どれも可愛くて素敵ね……!」
 ルテネスも並んだお菓子に夢中になっていた。見つめているだけで自然と頬が緩んでしまう。
「わたしはチョコレートも苺も大好きよ」
「そうなのね! 今日はチョコと苺のスイーツに力を入れてあるのよ。是非たくさん召し上がってちょうだい!」
 シュガー・メレンゲの言葉にええと頷いて、甘酸っぱい苺のレアチーズケーキを手に取った。
「あら! 最初にそのレアチーズを選ぶなんて、お目が高いわね! ここにあるお菓子は全部お勧めだけど、そのレアチーズは特に自信作なのよ!」
 ルテネスはシュガー・メレンゲの言葉にくすくす笑いながら、銀のフォークで苺のレアチーズケーキをぱくりと食べる。混ざり合う酸味と甘味がとても美味だ。次は可愛らしい苺のミルフィーユ。その次は濃厚なチョコレートのパフェ。ぱくりぱくり。あまりの美味しさに手が止まらなくなる。
「全部美味しいわ」
「よかった! そう言ってもらえて嬉しいわ!」
「こんなに美味しいのはシュガー様のスイーツへの愛情がたっぷり込められているから、なのね」
「えっ……」
 ルテネスが素直な気持ちをシュガー・メレンゲに伝えれば、彼女は目を丸くした。つい先程まであんなにも賑やかだったのに、急に黙り込んでしまう。
「シュガー様……?」
「あっ。うん、心配させたかしら? ごめんなさいね。あのね、そんな風に思ってもらえたことに感激して……それでなんて言えばいいのか、分からなくて……」
 瞳を潤ませながら、シュガー・メレンゲはルテネスの手をぎゅっと握る。そして小さな声で言った。
「……ありがとう」
 それは災魔とは到底思えない、とても優しい声だった。

「素敵なスイーツを前にわたしの作ったお菓子なんて霞んでしまうけれど――」
 ルテネスは鞄からパステル色の可愛らしい包みを取り出した。彼女からその包みを受け取ったシュガー・メレンゲは丁寧に開封する。中に入っていたのは、花をモチーフにアイシングでデコレーションしたマカロンだった。
「どうぞ。シュガー様のお口に合ったなら嬉しいわ」
「――! とっても素敵! 早速いただくわね」
 じっと愛らしいアイシングを眺めてから、別れを惜しみつつそっと齧る。
「すごく美味しい――!」
 蕩けそうな表情のシュガー・メレンゲを見て、ルテネスの心が温かくなる。こんなに喜んでもらえて、差し入れを持ってきてよかった。
 そして思う。きっとシュガー・メレンゲも同じ気持ちなのだろうと。


 まだまだ、色々なスイーツが食べたい!
「ねぇねぇ、貴女も食べてみる?」
 ユニはルテネスのところへ、大きめの皿を持ってやってきた。
「ユニのおすすめはやっぱりイチゴスイーツね! このイチゴと桜のパンケーキとか!」
 その皿の上は早くも春が訪れていた。ユニとルテネスはシュガー・メレンゲが淹れた香りのいい紅茶を飲みながら、仲良くパンケーキをシェアした。とっても美味しい。
「貴女のおすすめは?」
「わたしのおすすめは……苺も美味しいけれど、ショコラかしら。先程食べたチョコレートのパフェも美味しかったから、今度はフォンダン・ショコラを食べてみたいわ」
「きゃー! それも美味しそうなのねー! シュガーちゃん! あるかなー?」
 ユニに呼ばれたシュガー・メレンゲは2人の傍に飛んできた。
「フォンダン・ショコラね! ごめんなさい、定番なのに欠品だわ……でも今から作るわ。少しだけ待っていて欲しいの」
 シュガー・メレンゲは皿の上に砂糖菓子のようなクリスタルを置き、そっと右手をかざす。
「え!?」
 驚くユニの目の前で、そのクリスタルはフォンダン・ショコラに変化した。
「わ?! すっごーい! お菓子になった!」
「普段は普通に作っているけれど、超特急の時は魔法の力を借りるのよ。普通のお菓子と全く変わらないから、その辺りは安心して欲しいわ!」
「すごいすごい! ユニも真似しちゃおうっと!」
「真似??」
「さっきの技、ばっちり見ました! だからもう1回再生しちゃうのねー!」
 ユニはハイテンションで空中にディスプレイを展開し、そこに先程のシュガー・メレンゲの技の録画データを再生させる。すると、ユニの目の前の皿に乗せてあったフォークが瞬く間にフォンダン・ショコラへと姿を変えた。
「ほらほら! ユニにも出来たのねー!」
「すごいわ! お見事ね!」
 きゃあきゃあと大はしゃぎのユニとシュガー・メレンゲに、ルテネスは微笑みながらぱちぱちと拍手を送った。


 お腹もいっぱいだ。もうこれ以上食べると、体が重くなりすぎてソファから立ち上がれなくなってしまいそうだった。
「悲しいけれどお別れの時間ね」
 とても寂しそうに、ぽつりとルテネスが呟く。
「……え?」
 その呟きを聞き、ユニは何かを察したようだ。
「たたか、う……?」
 ルテネスがこくりと頷く。ユニはおろおろし始めた。
「ユニ、スイーツを食べてればいいんだと、ばっかり……」
 楽しすぎて、美味しすぎて、戦うことなんて考えてなかった。このままシュガーちゃんにありがとうって伝えて帰らうと思っていた。どうしよう――。
 でも、シュガー・メレンゲは災魔なのだ。それに今は戦争中。戦わなくてはならないと理解はしている。ユニは泣きそうになりながら、手近にあった分厚くて重いマニュアルをシュガー・メレンゲに振り下ろした。
「シュガーちゃんごめんね! えーい!」
「きゃっ! どうしたの!」
 ユニの胸がズキズキと痛む。――どうしよう。どうすればいいの。
「ユニ様……」
 無理はなさらないでと、マニュアルを握りしめたユニの腕にルテネスがそっと触れた。そしてシュガー・メレンゲに優しく微笑みかける。
「あなたに彩花の魔法を贈ります。幸せな物語の一頁のような、夢の時間、でした」
 ふわりと、彼女達の周囲に桃薔薇の花びらが舞い始めた。結ぶ花の魔法はシュガー・メレンゲを優しく包み込む。彼女は全く対抗せず、静かに目を閉じるだけだった。
「シュガーちゃん……」
「シュガー様……」
 可愛い少女達から名を呼ばれたシュガー・メレンゲは、花びらの中で優しく微笑む。その唇がほんの少しだけ動いた。

 ――ありがとう。

 ルテネスとユニと、そしてシュガー・メレンゲの感謝の言葉が重なったような気がした。
 そしてお菓子が大好きなピンクの髪の少女は、淡くて優しい色の花びらと甘い香りに連れ去られるように消え去った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

浮世・綾華
セト(f16751)と

吸い込み殺害…っつーと物騒だが
絵の中に入れるってのは楽しそうだよな
どう?なんかいつもと違う?
はは、大丈夫だよ、楽しも

苺食ってれば油断してくれんでしょ
そんなんめっちゃ良い、良すぎる

何食う?いいな、どっちも美味い
苺大福!俺、白餡のが好き
えっとシュガーちゃんだっけ
オススメとかってある?

よしじゃあ少しずつわけっこして食おうぜ
その方が色々食えるじゃんな
これも、これもうまい
そんな大食いってわけじゃないが
しょっぱいの挟んだらもう少しいけそう

んーでも、そーネ
俺的にはセトが誕生日にくれたのがうまかったかな

また作ってよ
特別な日じゃないとダメ?
ふふ、やった

ごちそーさん。でも倒さなきゃ
鬼火で攻撃


セト・ボールドウィン
綾華(f01194)と

絵の中…現実みたいで、俺には違いが分からないけど…
高級で慣れない感じで、少し緊張する

へへ。綾華、苺大好きだものね
俺も苺好きだから、楽しみ
色んな苺のお菓子。見てるだけでわくわくする

えっと、俺はね
クレープとミルフィーユと…あと、何だっけ
苺大福?ね、シュガー。ここにあるかなぁ

うん、俺も色々食べてみたいし!
綾華の提案に嬉々として賛成
さくさくしてるのも、もちもちしてるのも好き
食感が楽しくて。どれもうまいよね

そう?俺が作ったのうまかったかな
ちょっと照れたりしつつ

へへ、そっか。頑張って良かったな
綾華が食べたいって言ってくれたら、いつでも作るよ

完食したら、ドラゴニアンチェインで攻撃だよ!




 花びら、とても綺麗だった。たくさんの花びらに包まれて体がふわっと軽くなって、その後のことはもう覚えてないけれど……。
 お菓子も喜んでもらえて嬉しかった。やっぱり食べてくれた人が幸せそうに笑っていると、私もすごく幸せになるわ!

 だから、またあの場所に戻らなくちゃ。ほら、足音が聞こえてくるもの。
 早く行って、美味しいお菓子をもっと用意して、おもてなしをしなくちゃ!


「ん、あれかな」
 薄暗い回廊迷宮を歩いていた浮世・綾華(千日紅・f01194)は、壁に吊り下げられた一枚の絵画を指差した。
「そうみたいだね。なんだか他の絵と雰囲気が違う気がする……」
 綾華の隣を歩くセト・ボールドウィン(木洩れ陽の下で・f16751)がその絵を見つめて頷く。
「吸い込み殺害……っつーと物騒だが、絵の中に入れるってのは楽しそうだよな」
 ははと綾華が笑えば、セトもそうだねと笑った。何よりも、頼もしい綾華がいるから全く怖くない。どんな場所なのか楽しみだ。

 そんじゃ、ごーごーとばかりに2人で絵画の前に移動すれば、彼らは一瞬で絵の中に吸い込まれた。たった今、絵画の前に立ったばかりなのに、文字通り瞬きをしている間に自分達の体がラグジュアリーなラウンジに移動したことに綾華とセトは少なからず驚く。
「……すげー早い。少しは揺れたりピカッと光ったりするのかと思ってた」
「俺も。前触れとか、なんにも無しなんだ……」
 セトはラウンジをぐるりと見回した。壁一面がガラス張りになっている箇所もあり、明るい光が差し込んでいる。その眩しさに彼は思わず目を細めた。インテリアもアーティスティックな雰囲気で、ゴージャスかつ洗練された印象だった。
「どう? なんかいつもと違う?」
 綾華はアンティーク風チェストの上に置かれた洒落た花瓶を興味深く見つめながらセトに尋ねた。花瓶には綺麗な赤い花が挿されている。この花もこの領域の主が用意したのだろうか。
「絵の中……現実みたいで、俺には違いが分からないけど……。高級で慣れない感じで、少し緊張する」
 照れ臭そうに小さく笑うセトの肩に、綾華はぽんと手を置いた。
「はは、大丈夫だよ、楽しも」
「――うん!」
 セトはアックス&ウィザーズのとある森の奥深くの、平和な隠れ里で安穏無事に過ごしてきた。だからこういう場所はとても不慣れで、なんとなくソワソワしてしまう。でも綾華が一緒だと頼もしくて、逆にそのソワソワした気持ちがわくわくへと変化する。本当に猟兵になってから、毎日が楽しい。
「綾華はこういう場所に来ることある?」
「んー。程々に。しかし苺食ってれば油断してくれんでしょ。そんなんめっちゃ良い、良すぎる」
「へへ。綾華、苺大好きだものね。俺も苺好きだから、楽しみ」

「うふふ! 素敵なお兄さん達がお客様ね。お茶会へようこそ! 来てくれてすごく嬉しいわ!」
 楽しく話している綾華とセトに、誰かが明るく声をかけた。声が聞こえてきた方向に目を向ければ、シュガー・メレンゲが楽しげに笑っていた。ふわふわしたピンク色の髪が揺れている。
 ああこの子が災魔かとすぐに理解して、綾華はどーもと手を振った。セトも軽く挨拶をする。
「ねえ、あなた達は何がお好きかしら? たくさんのお菓子を用意してあるから、よかったらどんどん食べて欲しいわ!」
 その言葉の通り、シュガー・メレンゲの周囲には多種多様なスイーツがずらりと並べられている。全てとても美味しそうで、窓から差し込む光に照らされ煌めいていた。


 ――色んな苺のお菓子。見てるだけでわくわくする。
 セトは緑色の瞳をキラキラと輝かせて、並んでいるスイーツを眺めていた。苺のティラミスに、苺のレミントン。ムースやロールケーキ、シフォンケーキもある。全てふんだんに大きな苺が使われており、まるで赤い宝石みたいだと綾華も紅い瞳を細めた。
「何食う?」
「えっと、俺はね……クレープとミルフィーユと……」
「いいな、どっちも美味い」
「あと、何だっけ……ええと……」
 セトは眉間にシワを寄せて真剣に考える。あの白くて丸くて、中に餡が入っている、あれの名前は確か――。
「苺大福?」
「苺大福! 俺、白餡のが好き」
 成る程と綾華が膝を打つ。確かに苺のスイーツといえば苺大福も欠かせない。だが、果たして和菓子は用意されているのだろうか。
「ね、シュガー。ここにあるかなぁ」
「なあになあに? 苺大福? うんうん、白餡ね! うふふ、任せてちょうだい!」
 じゃーんと、シュガー・メレンゲは漆塗りの銘々皿に乗せた苺大福を差し出した。もちろん白餡だ。おおーと綾華とセトは盛り上がる。
「うふふ! 和菓子も美味しいもの。私も大好きだからしっかり用意してあるのよ! それからクレープとミルフィーユね。クレープにはバニラアイスも添えておくわ! アイス添えは正義なのよ」
「えっとシュガーちゃんだっけ。他にもオススメとかってある?」
 綾華に質問され、シュガー・メレンゲは唇に人差し指を当ててうーんと悩む。
「全部お勧め! ……だけど、今ちょうど苺たっぷりのチーズタルトが完成したところなの。是非このタルトを召し上がって欲しいわ!」
 はいどうぞと、シュガー・メレンゲはチーズタルトを白い皿に乗せて差し出した。
「よしじゃあ少しずつわけっこして食おうぜ。その方が色々食えるじゃんな」
「うんっ! 俺も色々食べてみたいし!」
 セトは綾華の提案に嬉々として賛成する。じゃあ決まりと、2人はふかふかのソファに腰掛けて苺のお菓子を食べ始めた。
「これも、これもうまい」
 まずはチーズタルト。その次は苺大福。綾華が笑えば、セトも笑顔で頷く。
「さくさくしてるのも、もちもちしてるのも好き。食感が楽しくて」
 シュガー・メレンゲが作った苺のお菓子は全て美味だった。自信満々なだけあるなと綾華とセトは感心する。綾華はそれほど大食いという訳ではないが、これだけうまいと他の苺のお菓子も気になってしまう。
「しょっぱいの挟んだらもう少しいけそう」
「じゃあ、フライドポテトもらおうか」
 塩辛いレギュラーカットのフライドポテトも2人でつまみながら、今食べたお菓子の感想を話し合う。
「どれもうまいよね」
「んーでも、そーネ……俺的にはセトが誕生日にくれたのがうまかったかな」
「そう? 俺が作ったのうまかったかな」
 予想外の言葉にセトは少し照れる。綾華の為に作った、さっくり生地にきらきらの苺ジャムを合わせたタルトをこんなにも喜んでもらえて、とても嬉しい。
「抜群の味だった」
「へへ、そっか。頑張って良かったな」
「また作ってよ。……特別な日じゃないとダメ?」
「綾華が食べたいって言ってくれたら、いつでも作るよ」
「ふふ、やった」
 綾華は顔を綻ばせる。その笑顔を見て、今度はもう少し綺麗な形になるように頑張ろうとセトは決意した。


「お兄さん達! フライドポテトの後は苺のゼリーはいかがかしら? さっぱりした味わいで、苺を丸ごと楽しめるわよ!」
 シュガー・メレンゲの運んできた苺のゼリーを食べ始めた綾華とセトの向かいのソファに、彼女はちょこんと座った。
「ん、シュガーちゃん、休憩?」
「……ええ。食べながらでいいから、少しだけ、私の話を聞いてくれる?」
「いいけど、セトは?」
「俺もいいよ」
「……ありがとう。勝手に話すだけだから、返事とかは無理にしなくてもいいのよ」
 シュガー・メレンゲは一度だけ深呼吸をしてから、ゆっくりと話し始めた。

「私ね、たくさんの人にお菓子を食べて欲しかったの。だからここで待っていて……お兄さん達みたいに何人もの猟兵さんが来てくれて、すごく嬉しかったわ」
 シュガー・メレンゲはニコニコと笑っている。よかったねと、綾華は彼女に微笑みかけた。
「途中でね、私は焼かれたり串刺しにされたり、結構大変だったのよ。でも、お菓子をぐちゃぐちゃにするような人は誰もいなかったの。それが嬉しくて……優しいのね、猟兵さんって」
 セトは黙って聞いていた。ここに並べられたお菓子を破壊することは、自分にもできそうにない。
「体が粉々になっても、お客様の足音が聞こえてくる度に、おもてなしをしなくちゃって思って、何度も何度も気力を振り絞ってこのラウンジに戻ってきたの」
 常に笑みを絶やさなかったシュガー・メレンゲの表情がふっと曇った。声も少し震えている。
「でも――もう足音が聞こえてこないの。あなた達が最後のお客様みたい」
「……」
 綾華もセトも、何も言えなかった。
「あなた達とお別れしたら、私は骸の海に還るのよね。そうだって、分かってる。……でも、【私】はもうお菓子作りも、おもてなしもできなくなるんだなって、そう思うとやっぱり残念……。だから、だからね」
 シュガー・メレンゲはじっと綾華とセトを見つめる。その瞳は真剣そのものだ。
「私が消えても、私のお菓子の味を覚えていて欲しい――なんて、そんな贅沢なことは言わないわ。今食べているそのゼリーを美味しいと思ってもらえるだけで、すごくすごく嬉しい!」
 にっこりと笑うシュガー・メレンゲは、その満面の笑みとは裏腹にとても寂しそうだった。

 うんと、綾華は黙ったまま頷いた。苺のゼリーの最後の一口をぱくりと食べる。彼女の望んだ通り、うまいと思った。
「ごちそーさん」
 彼女は覚悟している。――倒さなきゃ。
「――ほら、喰らいな」
 綾華がソファから立ち上がれば、彼の周囲に緋色の鬼火が無数に現れる。セトもゼリーを食べ終え、綾華の鬼火に合わせてドラゴンオーラを放った。ふたつの眩い輝きに包まれて、シュガー・メレンゲはきゃっと悲鳴をあげた。だがそのまま全てを受け入れ、燃え尽きるように静かに消えていった。
「……ゼリー、うまかったな」
「うん。うまかった……」
 主を失ったラウンジはとても寂しく感じられた。
 さよならと、綾華とセトはそっと手を振る。明るくてニコニコ笑っていた少女が迷わず海へ還るようにと祈りながら。


 もう絵の中に災魔の少女はいない。
 誰かが絵の中に吸い込まれることもない。
 ほんの僅かな甘く美味しい時間は、バレンタインを祝福する女神様からの贈り物だったのかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月16日


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🔒
#アルダワ魔法学園
🔒
#戦争
🔒
#アルダワ魔王戦争


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト