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アルダワ魔王戦争8-E~願望は奔流のように

#アルダワ魔法学園 #戦争 #アルダワ魔王戦争 #エリクシルの妖精


●その成就は『悪意』ありて
「……どうして、俺がこの存在を予知できたんだろうな」
 霧島・タツマ(機巧魔術の葬嵐機人・f25330)の声は、焦燥感すら孕んでいて。
「今からお前達に行って貰う場所には、少し厄介な存在がいる」

 そういって、タツマが中空に映し出したのは、10m程の巨体を持つ『妖精』。
「お前達にはこの妖精達を撃破してきてほしいんだが――妖精の能力が『厄介』だ」
 重たい口を開いた彼から飛び出してきたのは――

 『願い』を『悪意』を以て『歪んで』叶えさせ、『代償』を支払わせる能力。

「まるでこいつらはシステムみたいだった。
 そして、大魔王が持ってるっていう『エリクシル』を歪める存在だとも。
 この能力はそういう『歪み』に起因するモノだと、俺は思ってる」
 同時に、タツマは警告する――
 願いを伝えただけでも、『代償』が降ってくる可能性があるのだと。
「願いを伝えた奴から、理不尽に大ダメージを負っていく、らしい。
 その上で、あの連中はシステムに則って『願い』を叶えさせようとしてくる」

「俺には無理だ。それに、人間ってのは少なからず『欲望』を抱いてるのは、
 俺が一番知ってる。だって、俺はこの場に居たら『願わない』保証が無い……」
 項垂れたように視線を落とす、タツマの脳裏に過り続けるのは、願いが叶った果て。
 『悪意』を以て曲解された、『願望』の成立。

「だから、約束してくれ――」
 ――絶対に、願わないと。

 タツマの齎すグリモアの転送の嵐の果て――その先に見えたのは、
 『妖精』という言葉にはあまりにも似つかわしくない、巨躯の群れで。
 巨大かつ無機質な肉体を持つ、その妖精達は、猟兵達を見据える。
 だが、それらが微笑むことはない。まるでシステムのように――『告げる』。

「――汝の『望み』を『言う』が『よい』でしょう」


逢坂灰斗
 発売と同時に禁止になった、
 某カードを思い出したのは私だけで良いです。
 逢坂灰斗です。

 今回は『エリクシルの妖精』の群れを討伐してきて頂きます。

【注意!】
 『3月1日時点で、大魔王が生存』していた場合、
 このシナリオで願った願いを、エリクシルの妖精が叶えてくれます。
(※つまりはカタストロフ条件を満たしていた場合は、願いが成立します)
 ただし、『悪意をもって捻じ曲げた願いの叶え方』をする為、
 望んだ結果を得る事は出来ないでしょう。

【MSより】
・このシナリオは『アルダワ魔王戦争』に影響を与える戦争シナリオです。
 また『やや難』相応に判定させて頂きます。ご注意下さい。
・申し訳ございませんが、このシナリオは【2/12(土)の8:31以降】からの
 プレイングを優先して採用いたします。
 なるべく多くの方に🔵をお渡し出来るようにはしますが、
 逢坂側の都合で全採用は確約できない可能性があります。ご了承下さい。
・このシナリオには以下のプレイングボーナスが設定されています。
 ボーナスに準じたプレイングをすると有利になりますので、ご検討下さい。
 プレイングボーナス……エリクシルの妖精に願いを伝えない
 (※願いを伝えると、大ダメージで強制的に戦闘不能になります)

・なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為、
 【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を
 必ずご記述ください。
 では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。ご武運を!
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第1章 集団戦 『エリクシルの妖精』

POW   :    力翼
【魔力を纏った翼を震わせながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【残っている他の妖精達】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    汝の『望み』を『言う』が『よい』でしょう
対象への質問と共に、【虚空】から【新たなエリクシルの妖精】を召喚する。満足な答えを得るまで、新たなエリクシルの妖精は対象を【秘めたる真の欲望を暴く精神波】で攻撃する。
WIZ   :    ドッペルゲンガー
戦闘用の、自身と同じ強さの【交戦中の猟兵と同じ姿を持ち、同じ武器】と【同じユーベルコードを使う『鏡像存在』1体】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑11
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マディソン・マクナマス
幸福じゃねぇから望むんだ
満ち足りてねぇから願うんだ
幸せになる方法はよく知ってる
満足する方法はいつもやってる
脳味噌がチーズフォンデュみてぇになるくらい、ドラッグをぶちこみゃそれでいいんだ……

廃人寸前になる分量のスマートドラッグを【ドーピング】し戦闘に臨む
酩酊する事で発動したUC【バレットタイム】のアマゾンカワイルカ軍曹(幻覚)の指揮下に入り、一兵士として己を殺し上官の命令通りに戦闘を行う

【おびき寄せ】で力翼を誘発、UCによる肉体限界を超えた挙動で回避、すれ違いざまの10mmサブマシンガンの【零距離射撃】で敵を減殺する
魂の抜けた顔で「私は上官の命令に服従することをここに誓う」と譫言を繰り返しながら



●元兵卒の見る景色
(幸福じゃねぇから望むんだ。……満ち足りてねぇから願うんだ)
 マディソン・マクナマス(アイリッシュソルジャー・f05244)は、
 願う事すら最早無い位に、荒みきっているとも言えた。
 彼の身体を巡り巡っているのは、アルコールか、あるいはもっと危険な何かか。

 幸せになる方法はよく知ってる。
 満足する方法はいつもやってる。
 ――だったら?

 まるで泣きたくなるような。悲鳴にも似た叫びでもって、
 男はドラッグを煽る。煽る。
 臆病にも感じる位に『弱い』自分をただ、『殺す』為に。
「――脳味噌がチーズフォンデュみてぇになるくらい、
 ドラッグをぶちこみゃそれでいいんだ……!!」

 結果論、マディソンはバッドトリップにも似た『過剰摂取』に陥った。
 ああ、幸せとも言えない光景を狂った脳髄が出力し始める。
 そう、懐かしいと思いたくもない、いつかの光景にも似た『それ』。

 ピンクイルカの軍曹がクソッタレな自分に罵倒するような命令を下す。
 彫刻みたいなでかすぎる妖精なんか蜂の巣だ。
 それが出来ねぇ奴は糞の掃き溜めにぶち込まれてろと。

 巨体と小柄な一兵卒がすれ違う度に、妖精は穴ぼこまみれに変じる。
 最早願いすら感じ取れぬそれは、廃人か、狂人か。
 願いなんて、どこに置いてきたんだ。
 そんな事も忘れてしまう程に、浸かって、浸って。

「私はァ――上官の命令に服従することをォ ここに誓うゥ」
 それは、縋り付きたくなる心すら塗りつぶして誤魔化している、
 男の成れ果てのようにも、見えたかもしれない。

成功 🔵​🔵​🔴​

月舘・夜彦
【花簪】
何者か分からぬ相手に願いを叶えて貰おうなど思っておりません
ましてや、その願いを歪められるのであれば以ての外
オオカミ殿は、言わないですよね……?
彼は素直な方ですから、言い掛けた時には口を塞いでおかなければ

敵は無機物、硬度が高いならば鎧無視と鎧砕きの技能を活用
オオカミ殿と同じ敵を狙い、各個撃破
抜刀術『神風』併せ2回攻撃にて斬撃を当てていく

巨体の突進を躱すのは至難
接触する寸前に早業の衝撃波をぶつけて相殺しながら後退
オオカミ殿が狙われた際にも庇い、同様に対処
その際に隙が出たのならばカウンター

願いは言わない
私の願いは疾うに叶っております
それに……それ以上の事を望むのは、あまりにも罪深い


ジョン・フラワー
【花簪】
こんにちは! 大きなお嬢さん!
僕の願い? なんでもいいの? それじゃあ……あっ
い、言わないとも。その手には乗らないよ!

とにかくあのいっぱいいる妖精さんを減らすんだね!
簪のアリスが叩いたのを木槌で追撃していくよ
減らせば減らしただけいいんだろう? どんどんやっていこう!
突進は任せたよアリス!

わあ、僕だ! 今日もご機嫌かい?
せっかく会えたけど悪いね! 僕のスピードにはついてこれないよ!
だって今一番最高なとこなんだもの!
これが隙ならチャンス! 大きなお嬢さんに一撃入れちゃうよ!

願いね、実はないんだ
今を見るのに忙しくてさ。先の願いなんて思いつかない!
これが楽しいってことなのかな!
秘密だけどね!



●秘されしままの明暗
(……何者か分からぬ相手に願いを叶えて貰おうなど思っておりません)
 月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)の眉間のシワは、何時にも増して険しい。
 眼前の存在は、願望器としてはあまりにも悪意に満ちている。
 しかも、それが在り方だというのだから――

 ……だが、そんな傍らのアリスの懸念をよそに、
 陽気なままのジョン・フラワー(まごころ・f19496)は、
 ニコニコ軽やか、弁舌爽やかに。まるでいつものノリのように口を開いて――

「僕の願い? なんでもいいの? それじゃあ……」
 その瞬間に、咄嗟に夜彦によって口を塞がれたジョンは、
 もがもがとしたままに、彼の拘束から抜け出して。
「オオカミ殿は、言わないですよね……?」
「い、言わないとも。その手には乗らないよ!」
 不安げな夜彦の言葉に対し、バツの悪そうな顔でそう『約束』した。

 しかし、眼前の存在は『プログラム』だ。
 その在り方のままに。願い人の意志すら踏み躙るように、
 新たな同胞を喚起して、二人に『告げる』。

 汝の『望み』は
  汝の秘したる『願い』は
   『言う』が 『よい』でしょう

 まるで心象を抉り取らんかとするような言の葉が二人に響く。
 けれども、返答より先に、二人の身体は動いた。
 刹那、重ねられた二撃の刃が、妖精を『停止』させるのと同時。
 陽気なままのオオカミはあまりに素早い力任せにて、それを塵芥にまで砕いた。

 ぱらぱらと、結晶が砕け散るような最中の中で、彼は微笑む。
「――願いね、実はないんだ」
 だって、今を見るのがこんなに忙しいんだから。
 これが、『楽しい』ってことなのかもしれないねと、
 陽気な表情の奥底に『秘密』をしまい込むようにして笑い。

 そんな彼に反して、夜彦の顔は晴れぬままで。
 暴かれなかっただけ、踏み込まれなかっただけ良かったのだろうか。
(――私の願いは疾うに叶っております)
 贈り主の姿を『得て』、仮初でもってその想い人を満たした者が望むのは。
「それに……それ以上の事を望むのは、あまりにも罪深い」
 抱えた後悔のままに、秘されたままに、埋もれてゆく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

星群・ヒカル
くそ、願ってはいけないと言われると、願いばかりが頭に浮かぶ
……いや、願いを抑え込んで勝ったとしても、それは勝ったと言えるのだろうか
己を抑え込んでなんになるんだ!

【超宇宙・拡我黎明光】で敵群に啖呵を切るぞ
「人間は願うことで生きている!
それは理屈じゃねぇ、ただおれ達が『そうある』ってことなんだ。
自らの在り方に口出されて黙って従うほど、人間ってのはヤワじゃねぇぞ!
そして……てめーらに言いたいこと言えて、おれは今十分『満足』だッ!」

銀翼号に『騎乗』し、敵の攻撃を『視力・第六感』で回避
そして、突進は急に止まれないはずだ
飛んできた奴に『ロープワーク』でワイヤーを引っ掛け、その勢いのまま敵群に投げ返すぞ!



●『在り方』故に
(――くそ、願ってはいけないと言われると、願いばかりが頭に浮かぶ)
 星群・ヒカル(超宇宙番長・f01648)の脳裏には、数多の欲望が交錯する。
 見え透いている罠だとしか言えないのに。それでも。
 律すれば律しようとする程に、自身の意志と反するように『溢れ出す』。

 でも、だ。
 願いを抑え込んで勝ったとしても、それは勝ったと言えるのだろうか。
 言いたいことも言えないのならば――言ってしまうべきだと。
 それが番長の『在り方』なのかもしれないから。

「人間は願うことで生きている!
 それは理屈じゃねぇ、ただおれ達が『そうある』ってことなんだ」

 ならば『願う』と『良い』でしょう
  『私達』は『願い』を叶えるもの
    『欲望』を成就させ『歪み』を叶えるもの

 彼の言葉はきっと届かない。
 届いたのならばどんな『代償』を形として認めるだろう。
 向こうはそういう『在り方』でしかないから。
「自らの在り方に口出されて黙って従うほど、人間ってのはヤワじゃねぇぞ!
 そして……てめーらに言いたいこと言えて、おれは今十分『満足』だッ!」
 けれど、『代償』は降らず、彼は真っ直ぐに『笑っていた』。

 銀翼号のエンジンが唸る。
 それに相対する巨躯たる妖精達が、萎んだような羽根を輝かせて、交錯してくる。
 互いに『止まれない』のならば、勝負は一瞬だ。
 お互いが衝突するように『すれ違った』。
 ……が、銀翼号はなにとも衝突することはなく、成果のみを手中に収めていた。

 その一瞬で妖精の巨体に、ワイヤーフックが絡みつかせていたのだ。
「へへ、捕まえた。それにもう――『止まれない』だろ?」
 突撃という『加速』を行なった以上、最早切り返すのも手遅れで。
 妖精の質量をそのまま活かしたフレイルのように『投げ返された』のならば。

 『システム』と『システム』は、ぶつかり合って粉々に砕けてゆく。
 代償は降ったのか。『これから』なのか。
 妖精だった水晶が砕け散る景色の中。まだ、彼には知る由もない。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヴィクティム・ウィンターミュート
──言わねえよ
どっかの誰かに叶えて貰えるようなもんじゃねえ
あぁクソッ…迂闊に発言も出来やしねえ
…念には念を入れておくべきか

『冬寂』
これを"俺に"撃つ
俺から発せられる音は全て消え失せる…これならまぁ、万が一も大丈夫だろ
ドッペルゲンガーの召還が確認された瞬間、ワイヤーアンカーをエリクシルの妖精本体に伸ばして傷をつけに行く
俺の相手がメンドクセエのは俺が一番分かってる
だから徹頭徹尾本体を狙うんだ
──そういうそぶりを見せておいて、いきなり【ハッキング】する
俺の大脳サイバネも同じように真似られるなら、当然脆弱性も知ってる
実力が同じなら、より早く、不意を撃った方が勝つ
失せろ
俺の願いは『冬』だけが叶えられる



●靜寂の内に潜む
(――言わねえよ)
 ヴィクティム・ウィンターミュート(End of Winter・f01172)は、
 純然と眼前の見え透いた『悪意』に、苛立ちすら感じていた。
 向こうは願いを聞き届ける歪んだ願望機だ。
 迂闊に口を滑らせればそれを叶えてくる可能性も否定出来ず――それ以上に、
(……どっかの誰かに叶えて貰えるようなもんじゃねえ)
 眼前の『誰か』に叶えて欲しい願いでもない……!
 その結論に、『自分自身』を穿った。

 ――彼の発する音が靜寂に包まれる。
 この一撃は、単なる自傷ではなく。自らの口を封ずる為のもの。
 声も、足音も、衣擦れさえも、全てが沈黙の『冬』。
 だが、自分ではない自分から、音は奏でられた。

 眼前には瓜二つ。しかし変わらぬ『厄介さ』を持ち合わせた自分が居る。
 舌打ちをしたかのような表情のままに、
 ヴィクティムのワイヤーが伸びるのはあくまで『妖精』だけ。

 自分の厄介さは自分が一番『知っている』。
 知っているからこそ、恒常的に分かりやすく『手出し』することは出来ない。
 ならば、『一瞬』の不意打ちをどちらが早く『撃てるか』。

 実力も同じ。サイバネの性能も同じ。ただ一つ。
 ――音は、鏡合わせの自分からしか、出ない。
 不意打ちに対応して『より早く』不意打ちを重ねるようにすれば良い。
 ガンマンの早打ちのように交錯する『干渉』の果て。
(――失せろ)

 地に伏せるのは『偽物』のみで。
 攻防の果てにワイヤーフックが妖精のみを打ち倒す。
 だけど、言葉という音にならなかっただけで。
 漏れ出しそうな願いは常に律されていた。

 受けるべき『罰』という願望は、ここでは秘されたままに。
 音のない歩みのまま、彼は往く。
 ……自分の願いを、『冬(裏切った者達)』に叶えて貰う為に。

成功 🔵​🔵​🔴​

荒谷・つかさ
願いを伝えてはいけない、ね……
「願いを叶えるな」と願ったらどうなるのか気になる所だけど……ま、わざわざそんなリスク背負う必要も無いか。

転送後、四の五の言わずに妖精へ突撃
先制できるのなら、そのまま【螺旋鬼神拳】を叩き込む
敵が先制、或いは反撃で力翼を発動してくるのなら、その場で足を止めて構え【螺旋鬼神拳】を発動待機
突進してくる敵が射程に入ったタイミングを見切り、カウンター気味に【螺旋鬼神拳】を発動させる
わざわざ突進してきてくれるなら、その勢いもダメージに上乗せしてあげるわ

私にも願いの一つや二つあるけれど、それは自分の力で掴み取るもの。
誰かに叶えてもらう必要なんて無いのだから、口にする訳が無いわね。



●求道たる者の願い
(願いを伝えてはいけない、ね……)
 荒谷・つかさ(『風剣』と『炎拳』の羅刹巫女・f02032)は、
 瞑想でもするかのようにただ、この場に佇む。

(『願いを叶えるな』と願ったらどうなるのか気になる所だけど……)
 仮に、それが願いとして叶ったのならば、降りかかるのはリスクのみだろう。
 誰かの願いを阻止した上で、代償のみが降りかかる――
 というオチも想像に想像に難くない。

 そんな思案の気配を感じ取ってか、
 突貫してくるように妖精達はやってくる――が。
「――ま、わざわざそんなリスク背負う必要も無いか」
 彼女の拳の前では、それすらも一瞬で粉々に砕け散った。

「わざわざ突進してくれるのね。その勢いすらも私の『味方』よ」
 プログラムの如く、妖精達は彼女に向けて突撃を繰り返し続けるが、
 願いが為に口を割ることすらない彼女にはそれは格好の的でしか無い。
 交錯の度、正拳突きが巨体を貫き、願いすら叶えられぬ『塵』へ帰していく。

「私にも願いの一つや二つあるけれど……それは自分の力で掴み取るもの」
 眼前の甘い水に頼るほど、彼女は弱く出来ていない。
 最初から、誰かに頼る程の願いを持ち合わせて居ないのなら。
「口にする訳が無いわね」

成功 🔵​🔵​🔴​

死之宮・謡
アドリブ歓迎

ほう…願いを曲解して害をもたらす、か…随分と面白い連中だな?
だが、無意味だな…
本当の願いとは叶わないからこそ恋い焦がれるもの…
何より、私は私以外の何も信じんよ…
誰にも頼らんし願わん…叶えたいのなら私独りで突き進むまで…
故に…

…………不快だ……

私が上で貴様が下だ…
私は、誰にも指図されん!


【血脈回帰】発動
衰退の「呪詛」を籠めた黒霧を撒き散らしながら突撃
イレリアとルトリアを「怪力」で振るって「なぎ払い」



●覇道に立つのは一人
 死之宮・謡(狂魔王・f13193)は憤怒すら湛えたままに、この地に降り立つ。
 眼前の妖精共は『願いを曲解して叶える』存在なのだと言う。
 只人ならば、喉から手が出る程に恋い焦がれて、破滅してしまうだろう。
 だが、彼女はそんな凡俗ではない。

(本当の願いとは叶わないからこそ恋い焦がれるもの……)
 そして、彼女は、彼女以外を『信じる』事はない。
 あくまで周囲が彼女を『信じて』付いてきているだけで。
 彼女が築き上げた道を『歩かせている』だけで。
 そんな、悪意で舗装された道を、彼女が選ぶ筈もない。
 最初から、眼前の存在は『無意味』でしかないのだ。

 人の意も介さずに、ただその『在り方』のみで、それらは動いている。
 眼前の自分がどのような存在かも知らずに。土足で踏み込む用に。
 ……純然と、『不快』だ。

「――私が上で貴様が下だ……私は、誰にも指図されん!」
 衰退の黒霧が噴出する。
 それは自らの感情を逆撫でするかのように差し出された『願望機』にか。
 全ての黒は憤怒に彩られて、心なしか赤くも見えて。
 矛先の全てを根絶やしにするまでそれは収まらぬ――

 彼女が怒りのままに踏み込めば、巨体は砕け。
 憤怒を解放するように得物を振るえば、妖精達はぐずぐずと崩れ落ちていく。
 初めは所狭しと蠢いていた筈の、その『プログラム』達はやがて姿を減らし――
 最早、此処には謡ひとりしか居ない。
「……私の願いは、私『が』掴むものだ」

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年02月16日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト