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アルダワ魔王戦争6-B〜祈りを捧げよ

#アルダワ魔法学園 #戦争 #アルダワ魔王戦争



 そこは、地下にあるとは思えない不思議な空間であった。
 魔導蒸気機械の一種と思われる何かが天井に埋め込まれ、細々と辺りを照らしている。
 部屋の中央にそびえ立つは、薄汚れた女神像。
 しかしその女神像は汚れて尚、汚しきれぬ気高さを感じさせた。

 しとしとと、何処からか漏れた水音が空間に木霊する。
 その汚くも清く美しさを纏った空間に染み渡るように。


「大魔王を封印する為に建立された、女神像があるらしいぞ」
 グリモアベースでそう説明するのは、猟兵たちを見下ろすほどの巨漢のグリモア猟兵、ゴリ・ゴリ(ミュータント・ゴリラーズ・f18193)だ。
 ゴリによればその不思議な女神像は大魔王によって封印が破壊されて尚、オブリビオンを寄せ付ける事の無い、安全地帯が存在するという。
 その安全地帯を生み出している女神像を手入れし、祈ることできっと良い効果が得られると感じたゴリは、今回猟兵たちへと声をかけたというのだ。

「まぁ、各々の信仰によっても祈りは違うし、正直どうして良いか分からんだろう? 俺もわからん……だが、敬う気持ちがあれば、バカ騒ぎだって祈りになるはずだ」
 様々な世界を見渡せば、歌も、踊りも、酒も、宴会自体も、芸だって祈りであるのだ。
 そこに女神に対する敬意があれば、きっと悪い結果には繋がらないだろう。
 戦いに暮れるこの忙しい期間だからこそ、一時の心の安らぎに、心の整理に、新たな決意の為にもなるかもしれない。
 そう、ゴリは信じているのだ。

「俺は皆の転送作業で手一杯故、皆にまかせっきりにして申し訳ないが、宜しく頼む」
 漆黒のグリモア猟兵は猟兵たちに願いを託し、迷宮へと送り出す。
 おやつのバナナを握らせながら。


きみはる

 お世話になります、きみはるです。
 ちょっと戦闘依頼以外を書きたくなりましたので、こんな依頼を書かせて頂きました。
 『良い感じの祈りを捧げた』プレイングに対し、プレイングボーナスを与えます。
 真面目なお祈りでも、騒ぐものでもかまいません。

 プレイング募集は2/13(木)8:31~2/15(土)12:00とさせて頂きます。
 遅筆で申し訳ありませんが、まったりペースで書ける範囲で書かせて頂きます。

 それでは、皆様の気持ちの籠ったお祈りプレイングをお待ちしております。
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第1章 日常 『女神の祭壇に祈りを捧げよう』

POW   :    女神像に舞踊や歌を奉納して、祈りを捧げる

SPD   :    お供え物として、美味しいお菓子などを用意して祈りを捧げる

WIZ   :    願い事を書いた絵馬等を女神像に奉納して、祈りを捧げる

👑1
🔵​🔵​🔵​
セプリオギナ・ユーラス
祭壇を前に自問する。祈りとはなんだ?
女神を睨めつける。神頼みなぞくそくらえ。
医術の前に信仰は邪魔なことが多い。

──だが

だが、神が悪いわけでなない。
医学の限りを賭しても救えない命はある。
最先端の科学を以てしても癒せない傷はある。
そういうときにこそ、神は必要なのだ。

苦笑。
手術の後、患者が目を覚ますかどうかは神のみぞ知る。
みなそう言う。
あとは患者に天運があることを願うしかない、そういうとき──

そういうときは、俺にだってある。

だから。

だからもし、神がいるなら。
どうか俺から患者を勝手に奪わないでくれ。

心の中で囁き、小さなアンプルをひとつ、供え物として捧げた。
SPD

アドリブ自由




 薄暗い部屋の中。
 女神像の前には、黒い何かが立っていた。
 それは一見多角形のような形状をとる何か――猟兵たちがよくよく見れば、その黒い存在がブラックタールであることに、そして加えて一つの違和感に気付くだろう。
 件の猟兵――セプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)が女神像を睨み付け、怒気を纏っていることを。
(祈りとはなんだ?)
 セプリオギナは、一人薄暗い部屋で自問自答する。
 医者である彼にとって、神とは決して何時でも微笑んでくれていたものでは無かった。
(神頼みなぞ、くそ食らえ)
 数多の世界を駆け回って来た経験を持つ彼にとって、時に信仰は邪魔なものであった。

 信仰故に薬を受け付けない者がいた。
 信仰故に切開を許さない者がいた。
 信仰故に病状を悪化させる対処を譲らない者がいた。

 故に彼は、神が嫌いだった。
 だが……と同時に彼は思う。

 だが、決して神が悪いわけでは無いのだ。
 医学の限りを賭しても救えない命はある。
 最先端の科学を以てしても癒せない傷はある。
 そういうときにこそ、神は必要なのだ。

 思わずセプリオギナは苦笑する。
 嗚呼、何と都合の良い考えなのだと。
 だが、どれだけ最善を尽くそうとも……皆、手術の後に同じことを言うのだ。
 患者が目を覚ますかどうかは神のみぞ知る、と。
 あとは患者に天運があることを願うしかない、と。

(そういうときは……俺にだってある……だから、せめて)
 だからこそ、セプリオギナは祈らずにはいられない。
 神を時に嫌悪しても尚、縋らずにはいられない。
 己の無力を、知っているが故に。

(だからもし、神がいるなら……どうか俺から患者を勝手に奪わないでくれ)
 黒き猟兵は静かに祈り、供物を捧げる。
 静かに――しかし心は熱く。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神童・雛姫
ノトス(f03612)さんと

依頼の案内はしてきたけれど
実際に参加する機会はなかなか
誘ってくれてありがとう
心を込めてお掃除するわ

ええ
一緒に歌いましょ
竪琴を爪弾きながら
祈りをこめて歌うわ
ノトスさんの歌声に沿うように
ソプラノ重ねるように

皆さんが頑張って戦っている
私にできることは少ないけれど
皆さんが無事に帰ってくることを祈るわ
あなた達には帰るところがあるの
だから
諦めないで

歌のクライマックスで翼を広げ
宙に浮かびながら
迷宮内にいる猟兵たちに届けとばかりに

私達の声が重なる
気持ちがいいわ

おやつのバナナ
ゴリさんに感謝しながら頂くわね

ペットボトルのお水を持ってきたの
ノトスさんもいかが?
間接キス?
ふふ
何の事かしら?


ノトス・オルガノン
神童(f14514)と
●POW重視
ここは他の戦場とは違って穏やかだな
戦争中だということを忘れてしまいそうだ
神童はこれが初めての依頼だよな
ここでは戦闘も起きないようだし、気張らずにやっていこう

まずは女神像を綺麗にしよう
手の届く範囲で【掃除】を
きっと元は美しい姿だったんだろうな

掃除が終わったら【祈り】を込めて【歌唱】を
神童、以前歌ってくれたあの歌、今度は一緒に歌わないか?
【導きの花】(杖)を掲げ、声を重ね
この歌声がせめて癒しとなるように

誰かと音を紡ぐというのは、いいものだな

終わったらもらったばななとやらを食べようか
歌を歌うと小腹がすくな

水も有難く頂こう
ありがとう、神童
かんせつ…?なんのことだろう?




「ここは他の戦場とは違って穏やかだな……戦争中だということを忘れてしまいそうだ」
 ノトス・オルガノン(白百合の鎮魂歌・f03612)は女神像がそびえ立つ部屋を眺め、吐息を漏らす。
 彼の言う通りその部屋は静謐な雰囲気に包まれ、この場にいる者が今まさに戦争の真っ最中であるということを忘れさせるほどだ。

「神童はこれが初めての依頼だよな、ここでは戦闘も起きないようだし、気張らずにやっていこう」
 不思議と清らかに感じる空気をゆっくりと取り込んだノトスは、隣に立つ女性――神童・雛姫(愛し子たる天の使い・f14514)へと言葉をかける。
「えぇ、依頼の案内はしてきたけれど実際に参加する機会はなかなか……誘ってくれてありがとう」
 今回ノトスが共に依頼へと挑んだ雛姫は、これまでグリモア猟兵として皆を支えてきた。
 しかしながら一猟兵として依頼に挑むのは今回が初めての経験。
 故にノトスはこの安全性の高い依頼を選び、彼女を誘ったのだ。

「きっと元は美しい姿だったんだろうな……」
 一生懸命汚れを拭いながら、ノトスは思わず言葉を零す。
 剥き出しの岩の壁も、石畳の床も、そして女神を形どった石像さえも、どれも酷く汚れている。
 それでも尚、どこかこの部屋の空気には清らかさを感じるのが不思議なもの。
 故にこの部分部分が欠けた女神像もきっと、元は美しかったのだろうと感じるのだ。
「えぇ、心を込めてお掃除するわ……私たちで美人さんに戻しましょ?」
 せめて女神像だけでもと、二人は丁寧に像を磨く。
 この安全地帯を生み出し、守る女神の像を。

「神童、以前歌ってくれたあの歌、今度は一緒に歌わないか?」
 掃除を終えたノトスは、隣で汗を拭う雛姫へと声をかける。
 彼が誘ったのは、祈りとして歌を歌うこと。
 以前、雛姫がノトスへと教えてくれた歌を。
「ええ、一緒に歌いましょ」
 言葉と共に、雛姫は己が愛用の竪琴を弾く。
 静まり返った室内に響くのは、軽やかだが力強く、清らかな音。
 その滑り出した旋律に合わせるように、杖を握りしめたノトスの歌声が続く。
 その背に背負う拡声器――Panagiaにより増幅された、力強い歌声が。

(この歌声がせめて癒しとなるように)
 時に甘く、時に厳粛な空気を纏う、ノトスの歌声。
 続いて絡みつく雛姫のソプラノボイスが、ノトスの歌声をより引き立てるように重なり合う。
 二人の歌声は聴く者全ての心を揺さぶるような、不思議な魅力があった。
(皆さんが頑張って戦っている……私にできることは少ないけれど、皆さんが無事に帰ってくることを祈るわ)
 クライマックスへ向け、より力強く音を震わせる二人。
 雛姫はその羽を羽ばたかせ、宙を舞う。
 皆の無事を祈りながら。
 決して諦めるなと、励ましながら。
 迷宮内にいる猟兵たちに届けとばかりに、舞い踊る。

「誰かと音を紡ぐというのは、いいものだな」
 心地よい疲労に頬を緩めながら、二人はゆっくりと、深く呼吸を重ねる。
 一仕事終えたのであれば休憩をしようと、取り出すのは二本のバナナと一本の水。
 朗らかに笑う二人を、女神はきっと見守っていただろう。

 そう思わせるほどに――辺りは穏やかな空気に包まれていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ノル・イース
女神像の守る安全地帯か。
……まあ、そうだな、誰しも危難の中で気が付いたらそういう場所に辿り着いているものなのかもしれない。俺の場合は壊れかけの天使像だったが。
あの天使像がどこに在ったのか、もうよく思い出せないが、今は代わりにこの女神像に感謝と敬意を表しておこう。
手持ちの清らかな水を女神像に注ぎかけて汚れを落とし、丁寧に磨き上げる。
清めが済んだら、次は多少なりとも女神像の安らげる光景を祈りと共にお目にかけよう。大魔王を封印するためとは言え、地下に押し込められたままでは心塞ぐこともあるだろうし。
【辛苦からの解放】によって、女神像の周囲にオーロラを。――生命あるままに。ここに集う皆を守る、貴女にも。




「女神像の守る安全地帯か……」
 ノル・イース(I'm "0"・f24304)は女神像を見上げ、思案に耽る。
 大魔王によって破壊されて尚、安全地帯を作り出す女神像。
 それは一体、誰に向けたものだったのだろうか、と。
「まあ、そうだな……誰しも危難の中で気が付いたらそういう場所に辿り着いているものなのかもしれない。俺の場合は壊れかけの天使像だったが」
 この場が誰にとっての救いの場であったのか、定かでは無い。
 だが誰しもが危難に晒されれば、救いを求へ逃げまどうもの。
 この場もきっと、そういった誰かにとっての、救いの場であったのだろう。
 自分にとっての――裁きと解放を司る壊れかけの天使像のように。

 ノルの想い出の中の天使像が何処にあるのか、もはや記憶が定かでは無い。
 だからせめてその代わりに、この女神像に感謝と敬意を表そう。
 それがきっと、あの日の感謝に繋がると信じて。

 予め準備をしていた清らかな水を注ぎ、ノルは女神像を丁寧に磨く。
 ふとノルは、この女神像を手入れした者が自分だけでは無いことに気付く。
 おそらく他の猟兵たちであろう……同じ依頼に挑んでいるのだから、それは決して特異なことでは無い。
 だが何故かそれが無性に嬉しくて、ノルはその鷹のような鋭い瞳をそっと細めた。

「生命あるままに……ここに集う皆を守る、貴女にも」
 女神像の手入れを終えたノルが捧げるは祈りと決意。
 次はきっと、安らげる場を用意して見せると――担う責務を終わらせ、この封印された空間から救い出して見せると。
 そう強く、心に誓う。

 癒しをもたらす、極光を輝かせながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

花縫・ユラ
女神像……。
……綺麗ね。
薄暗い地下空間で、塵と埃に覆われて――けれど己の守るべきを知り、どこまでも守ろうとするその姿は、何より綺麗。
私は祈りの言葉の何たるかを知らないし、上手に祈れもしない気がするけど……もしそれでも許されるなら、出来るだけのことをするわ。
……先ずは女神像のお清め、かな。
自分の衣の一部を裂いて、手早く縫い合わせて清拭布にして水に浸し、女神像の汚れを落としましょう。高いところは、身に帯びた遊糸を壁や像に接着固定させて対応。
像を清めた後は、音楽の奉納。シーナリーマレットで窟内のあちこちを柔らかく打って、平穏の祈りにも似た音色を。【安音】の効果で女神像もその場の皆も癒せたらいい。




「女神像……綺麗ね」
 花縫・ユラ(たまゆらに縫い合せ・f25316)はその薄暗い部屋の中でそっと女神像を見上げる。
 この薄汚れた空間の中で、塵と誇りに覆われて尚、美しさを失わない女神像。
 気高さを感じるその存在を見て、ユラは心を打たれる
「私は祈りの言葉の何たるかを知らないし、上手に祈れもしない気がするけど……もしそれでも許されるなら、出来るだけのことをするわ」
 破壊されて尚、この安全地帯を生み出す女神像。
 どこまでも己が守るべき存在を守ろうとするその存在を見て、ユラは素直に尊敬の念を抱くことが出来た。

「先ずは女神像のお清め、かな」
 おそらくこれまでの代わる代わる猟兵たちが手入れをしてくれていたのだろう。
 しかしどれだけ女神像の汚れを落とそうとも、そこは岩肌に囲まれた土埃まみれの空間。
 他の猟兵たちに清められた女神像は既に薄く埃を被っている――だが、それは決して彼らの行ないが無駄という意味では無く、ユラがこれから行なう行動を否定するものとは成り得ない。
 己が衣を裂き清拭布とし、汚れを落とす。
 この気遣う行為そのものが、女神像への敬意そのものが、きっと祈りの一部となろう。
 時間と共に再び汚れることとなろうとも、この行為は決して無駄では無いのだ。

「よかったら聴いて……」
 清めを終えたユラが取り出したのは、打ち鳴らす全てを楽器へと変える不思議な鉢――シーナリーマレット。
 それを振るえば周囲の全てが音を奏でる。

 荒れた岩肌も。
 ヒビの入った石畳も。
 女神像を覆う、静謐とした空気さえも。

 ユラはそれを柔らかく振るい、平穏の祈りにも似た清らかな音色を打ち鳴らす。
 その音楽が――その奉納が、女神さえも癒すことを祈って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マディソン・マクナマス
女神ねぇ
俺の信仰する神とは違ぇが、その祈りが誰かの為になるってんなら主も許して下さるだろ

像に酒のボトルを供え、自身も一杯やったのをトリガーに勝手にUC【バッカスの乱痴気騒ぎ】が発動、自称神(の浮浪者のおっさん)の幻覚に絡まれる

「マディソンお前ーッ! ワシという者がありながら何故余所の神に祈っとるんじゃよ?」

いや俺別にあんたを信仰してねぇし……

「女の色気に騙されてあっさり宗旨替えしおって……言っとくがこの女神割と性悪じゃよ? あと脳筋」

知り合いかよ(笑)

「いや嘘じゃよ? だってワシお前の見とる幻覚だし」

あんたが言っちゃ駄目だよなそれ!? 
と、自称神に見えているパイプ椅子タレットに突っ込みを入れる




「女神ねぇ……」
 マディソン・マクナマス(アイリッシュソルジャー・f05244)は、何とも複雑そうな表情で髭を揺らしながら女神像を見上げる。
 この破壊されて尚、気高さを失わない女神像。
 十分な敬意を抱かせるに足る存在……だがこの女神像は、彼の信仰する神では無いのだ。 
 それでも……
「俺の信仰する神とは違ぇが、その祈りが誰かの為になるってんなら主も許して下さるだろ」
 それでも、その祈りが誰かの為になるのであれば、きっと彼の信仰する主も許してくれるだろう。

 懐から取り出すのは、マディソンお気に入りの蒸留酒。
 それを備えると共に、一杯の酒をあおる。
 それは彼の信仰する神への祈りの行為。
 女神への祈りとして正しいかは分からないが、きっと受け入れてもらえるだろうと信じて。

「マディソンお前ーッ! ワシという者がありながら何故余所の神に祈っとるんじゃよ!?」
 突如、マディソンの耳を劈くように怒声が響きわたる。
 おそらく彼のUC、『バッカスの乱痴気騒ぎ』が無意識のうちの発動したのだろうか。
 彼の目の前に現れたのは、神を名乗りながらもどう見ても浮浪者にしか見えない年配の男性。
 その自称神が怒りを露わにマディソンへと怒鳴り散らしているのだ。

「いや俺別にあんたを信仰してねぇし……」
 辟易とした表情を浮かべながら自称神を見上げるマディソン。
 彼が女神像とは違う神を信仰しているとは言え、それは決してこの自称神では無いのだ。
「女の色気に騙されてあっさり宗旨替えしおって……言っとくがこの女神割と性悪じゃよ? あと脳筋」
「知り合いかよ」
 謎の情報が補足されることで、思わずくすりと笑うマディソン。
 しかし彼の問いに対して、自称神の回答は明確だ。
「いや嘘じゃよ? だってワシお前の見とる幻覚だし」

「あんたが言っちゃ駄目だよなそれ!?」
 淡く光る部屋に腹の底からの叫び声が木霊した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鬼灯原・孤檻
橘・尊(f13751)と一緒。

ふむ。この辺りが安全地帯か。そしてこの女神像がその安全地帯を維持する装置…いや、女神がこの辺りを護っている、のか?
ならばこの戦争の一時だけでも、皆を護ってほしい。
…とはいえ、本当に俺はそういった宗教に関する知識がない。尊の真似をして、手を合わせてみよう。この女神の宗教がどのようなものかは分からないが、敬う気持ちに偽りはない。
むむむと念じてみるが、隣の視線に気づいて首を傾げる。
…神様には何か願うものなのだろうか?
ん……、なら、世界平和も一緒に願おう。尊や、猟兵の皆や、人々の皆が…幸せに生きることが出来ますように。


橘・尊
孤檻(f18243)と一緒に

凄いな、この辺り一帯だけは
敵の気配がない

目の前の女神像からは
薄汚れていたとしても不可侵なオーラを感じて綺麗にしたいけど触るのも憚られるな

せめて清めの水くらいはいいよな?
精霊達にお願いして女神像の頭上から優しく清浄なる水をかける

手を合わせるのが正解か分からないけど、祈りを捧げる

どうか、この世界が落ち着いて
皆が幸せに暮らせますように…
それと…
チラリと横にいる孤檻を見て
…怪我とか、無理とかしませんように…ずっと隣にいられますように。

この世界にいる限り難しいとは思うけど祈らずにはいられないんだ




「ふむ、この辺りが安全地帯か」
「あぁ……凄いな、この辺り一帯だけは敵の気配がない」
 鬼灯原・孤檻(刀振るう神・f18243)と橘・尊(浮雲・f13751)は、ゆっくりとその薄暗い部屋へと足を踏み入れる。
 天井から注ぐ穏やかな光が、部屋の中央に据えられた壊れた女神像を照らし出す。

 転送された先が安全地帯と聞いていたものの、それでも念のため周囲を見回す二人。
 確かに辺りに敵の気配は感じられず、感じるのは清浄な空気のみ。
 その事実に二人は感動を覚え、思わずほっと息を吐く。
 この戦争を通じ、これまで見聞きしたこのファーストダンジョンのどの場所とも違い……ここは本当に安全地帯なのだと。

「この女神像がその安全地帯を維持する装置……いや、女神がこの辺りを護っている、のか?」
 不思議そうな表情で原理を思案する狐檻。
 魔導蒸気技術による装置かと思えば、そういった気配も無い。
 であるならば、確かにあるのだろう……この女神像の加護とやらが。
 ならば祈ろう、この戦争の一時だけでも……皆を護って欲しい、と。
(……とはいえ、本当に俺はそういった宗教に関する知識がない)
 祈りたい、という気持ちに偽りは無い。
 しかし狐檻にとって、そういった知識が全くないこともまた事実。
 どうしたものかと思案していると、それまで動きを止めていた傍らの尊が動き出したことにふと気づく。

「せめて清めの水くらいはいいよな?」
 尊が押し黙っていたのは、目の前の女神像の荘厳さに気圧されていた為。
 薄汚れた姿を何とかしたいものの、触れることすら厭うほどの神秘さに心を打たれていた為。
 故に汚れをふき取りたくとも、どうにもその行動を起こすのが憚られた。
 だからせめて清めの水をかけることくらいは許されるかと、持ち込んだ清浄な水を優しくかける。
 この女神像に対する作法は、祈りの正解は分からない。
 それでもきっと、悪くは無いと信じて……尊はそっと手を合わせ、祈りを捧げた。

 どうかこの戦争を終わらせ、この世界が落ち着きますように、と。
 皆が、幸せに暮らせますように、と。

 そうして心の底から祈る様子を見て、狐檻も見よう見まねで祈りを捧げる。
 尊以上に宗教に対する知識の無い彼もまた、女神に対する知識は無い。
 でも間違いなく、この敬う気持ちに嘘偽りは無いのだ。

 故に祈る。
 世界が平和でありますように、と。
 隣に座る尊も、仲間の猟兵も、皆が幸せに生き残ることが出来ますように、と。

「ん?……」
 一生懸命に祈っていると、ふと狐檻は隣に座る尊の視線に気付いた。
 温かく、でも何か不安げな視線。
 どうしたのかと視線で問うも、答えは穏やかな微笑のみ。

 二人は祈る。
 互いのことを、想いながら。
 戦いの中に身を置くが故、その難しさを知りながら。
 それでも……祈らずにはいられないのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月15日


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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト