アルダワ魔王戦争3-D〜吼え猛る大魔王第二形態!!
●地底の森林地帯
ダークゾーンを張り巡らせた大魔王は第二形態へと姿を変えた。
坑道、貯水池、蒸気回廊などなど……。アルワダ学園最深部に広がるファーストダンジョン攻略は、光景を変えて広がる魔境といえた。
しかし、探索を続ける猟兵たちを待ち受ける緑の領域である。
巨大な樹木を中心に、鬱蒼とした森林地帯がその前にあった。
地下だというのに、陽光が照っているように見えるのは、洞窟内に広がるヒカリゴケと光虫によるものであろうか。
大樹は生きているかのように脈打つように根を張り巡らせ、そこからさらに木々が領域を侵略するかのように生い茂っている。
地下に現れた、原始のジャングルであった。
突然、大気が鳴動する――。
途方もない咆吼が響いたのだ。
鳥や獣たちが、一斉に怯えて群れをなして逃げる。
大魔王第二形態レオ・レガリス――。
獅子の顔に、半身半馬の巨体を揺すぶる。
その身体は、なおも大きさを増していくかのようであった。
「知性体どもよ……! 我が贄となるがいい」
●大魔王第二形態に挑め!
「とうとう、第二形態だそうだぜ」
グリモア猟兵、堂崎・獣明(整備係・f15021)はその姿をグリモアから映像として投影した。
地下の密林に突如として現れたその凶暴な姿に、いささか気を呑まれた感がある。
「“とうとう”……なんて言ったが、最終形態をまだ残しているようだ。さすがはオブリオンフォーミュラってとこだ」
これでも、まだ第二形態に過ぎぬ。
それぞれの形態を破り、最終形態まで追い込まねば、戦争の勝利はないだろう。
「あの地下の森林地帯は、レオ・レガリスの領域だ。生態系の頂点に立ち、その支配者でもある。地の利は向こうにある、大魔王の攻撃に耐えなきゃあならねえ」
大魔王第二形態レオ・レガリスは荒ぶる自然の支配者である。
その環境は彼に有利であり、挑む猟兵としてはアウェーとなる。
必然的に向こうの攻撃に耐える必要がある。
「だが、戦争を終わらせるには不利とわかっていても挑まなくちゃあならないのが猟兵ってところだ。転送の準備はできている、どうだ、行ってもらえるか?」
丹藤武敏
どうも丹藤です。
大魔王第二形態『レオ・レガリス』が姿を顕しました。
このシナリオは一章構成の戦争シナリオです。
撃破して先に進みましょう。
なお、以下のプレイングボーナスがあります。
プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』。
(敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります)
それでは、どーんといらっしゃってください。
第1章 ボス戦
『大魔王第二形態『レオ・レガリス』』
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POW : 巨大なるもの
【知性体を喰らいたいという渇望】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD : オールイーター
自身の身体部位ひとつを【あらゆるエネルギーを喰らう魔獣】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ : 王たる脅威
【一瞬のうちに繰り出される爪の連続攻撃】を披露した指定の全対象に【攻撃のダメージに応じた大魔王への恐怖の】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
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比良坂・逢瀬
此れが大魔王の第二形態ですか
第一形態とは、まるで様相が異なりますね
ふふ。なかなか退屈させてくれませんね
私は新陰流の剣士として、強大な敵との対決を前にしても心を穏やかに保ち、その攻撃に至る挙動を冷静に<見切り>ます
障害物の多い森林地帯を常に<ダッシュ>と<ジャンプ>を織り交ぜた動きで脚を止めずに縦横無尽に駆け抜けて、相手に狙いを定めさせません
大魔王は肉体を巨大化させる業を使用する様です
しかし、それは地に落ちる影も巨大になると云う事です
相手の影を斬る事で実体を斬る私のユーベルコード《影ヲ斬ル》
如何に肉体を強大にしても、私の業の前には、ただ的が大きくなるだけであると理解されると良いでしょう
大豪傑・麗刃
きみは知性体を喰らいたいのか。ならば残念なのだ。
わたしは日ごろから変態とか脳なしとかバカとかアホとか言われている男。
すなわち!わたしに知性などないから知性体ではない!
これで言いくるめて敵の戦意がおさまればよし。
だめならユーベルコード解禁までひったすら逃げる。存在感ある残像で疑似分身の術をばらまきながらのフェイントダッシュ。
解禁後
だからわたしは知性体じゃないつーにというトコを見せようとギャグの一発でもやろうと思ったけど
……
ネタが思い浮かばなかった!無念きわまる!
わたしは超怒ったのだー!!
(スーパー変態人2発動!)
んで右手に刀2本左手にバスタード・ヒーローソード装備、真っ向から行って思い切り斬る。
黒鋼・ひらり
魔王とはまた、わっかりやすく『悪』って感じのが出て来たわね
…いいわ、何時もとやる事は変わんない…『悪(あんたら)』のやる事、徹底的に邪魔して、ぶっ潰して、お生憎様ざまァ見ろって言ったげるわよ
で、あいつのやる事…知生体を食らいたい渇望、ね
勿論大人しく喰われるなんてお断り
此方を食らおうと口を開けて襲い掛かって来る所にカウンター…魔王と此方を遮る様な形で眼前に何本もの斧槍を転送…『知生体』の代わりに『磁性体』でもたらふく喰らいなさいな
其の儘ギミックシューズで跳躍、間合を離しつつ更に斧槍や投剣転送、磁力でありったけ射出し追撃…其の儘口の中にぶち込んだのも含めて、ばらまいた磁性体を利用してUCへ繋ぐわよ
草野・千秋
僕はまだ未熟ですけどヒーローを目指しているんです
だから守れる人は全て守ってみせる!
楽しい学園の平和を乱す者は許さない!
敵攻撃にヒーローとして名乗りを上げる
このことによって挑発を向けさせる
敵の目をこちらに向かわせ第六感、視力、戦闘知識でかわす
おびき寄せ、早業、カウンターで敵攻撃に対抗したりも
当たるなら敵ダメージを甘んじて激痛耐性、盾受けで受け、怪力で払い除ける
味方に被弾しそうなら必ずかばう
爆発した感情による恐怖は勇気で克服
負けはしませんよ、必ず!
UCで戦闘力を増強させたあと高速でで飛び回り ます
サイバーアイの義眼の演算と盾受けの盾を使い捨て受け止めてUCで敵に肉薄
飛び回って空中戦でも駆け抜ける
「これが大魔王の第二形態ですか。第一形態とは、まるで様相が異なりますね。ふふ。なかなか退屈させてくれませんね」
地下大森林の生態系の頂点に立つであろう大魔王第二形態レオ・レガリスを目の当たりにしても、比良坂・逢瀬(影斬の剣豪・f18129)は嫣然と微笑む余裕を見せた。
「それについては我も同感だ。このような姿となり、今度どうなるかも想像がつかぬ。しかし、知性体を食らうことによって我が進化の果てがどこに行き着くのも、知ることができよう」
この形態となったレオ・レガリスが欲するのは、知性。
知性体を食らい、その情報をおのがモノとすることでより完璧に近い知性を得る。
探究心と言っていいのかもしれない。
目の前に並んだ猟兵たちは、貪欲で旺盛な渇望を満たすには十分な餌食だ。
「そう、あなたの事情は知りませんが、強大な敵との戦いは新陰流の剣士として望むところです」
逢瀬が無形の位を取る。
その手に握るのは、三池典太三尺三寸の太刀――。
「きみは知性体を喰らいたいのか。ならば残念なのだ」
「ほう、というと?」
「わたしは日ごろから変態とか脳なしとかバカとかアホとか言われている男。……すなわち! わたしに知性などないから知性体ではない!」
大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)はドきっぱりと言い切る。
自分は変態にしてバカでアホゆえ、知性体ではないと。
「興味深い、それは古代の哲学者が問いたという“無知の知”という知性ではないか」
かの古代ギリシャの哲学者ソクラテスは、自身の知識が完全ではないことを知る無知の知をもって、知恵者よりわずかに優れていると主張した。
つまりは、麗人もかの大魔王にとっては十分たる知性体だ。
「言いくるめは効かなかったようなのだ……」
はぐらかして戦意を失わせる目論見であったのだが、返って狙われる羽目に。
そうなったら、麗人は奥の手を取る。
レオ・レガリスの先手に対して、ひたすら逃げの準備だ。
「魔王とはまた、わっかりやすく『悪』って感じのが出て来たわね」
一方、黒鋼・ひらり(鐵の彗星・f18062)は、第二形態を前にして闘争心を燃やした。
彼女が悪に対して抱く心は、いつもと変わらない。
「……いいわ、何時もとやる事は変わんない……。『悪(あんたら)』のやる事、徹底的に邪魔して、ぶっ潰して、お生憎様ざまァ見ろって言ったげるわよ!」
握る鉄球に力がこもる。
「僕はまだ未熟ですけどヒーローを目指しているんです。だから守れる人はすべて守ってみせる! 楽しい学園の平和を乱す者は許さない!」
ヒーローを目指す者の心得として、草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)は大魔王と対峙する。
あらゆる知性体を取り込まんとするエゴに目覚めたレオ・レガリスは、ひらりが喝破したように間違いなく、悪――。
千秋が許しておける存在ではない。
「面白そうな知性体が揃ったではないか。食らい甲斐がある。さあて、汝らを口にしたとき、我はいかなる知恵を得るのか、楽しみだ――」
咆吼、咆吼、咆吼――!!
地上までをも揺るがさんと、レオ・レガリスが獅子の雄叫びを上げた。
すると、見る間にその身体が巨大化していいく。
巨大(おお)きい。
生命の限界を超えて、山のように猟兵たちの前にそびえる。
「三十六計、逃げるにしかずなのだ!」
まず、麗人が早かった。真っ先にダッシュして距離を取る。
無論、ただ逃げたのではない。
ユーベルコード解禁まで逃げて逃げて逃げまくる、これが彼の作戦である。
残像の疑似分身を引きながら、ひたすら逃げ回る。
「ほう、ちょこまかと動くものよ」
「たしかに大きいですね。ですが、その図体で追ってこれますか?」
そして、逢瀬も脚を止めずに森林の中を駆け、跳ね回る。
心を穏やかに保ち、反転の機会を待つ。
新陰流の剣士として、千変万化に動いて隙を突くのは常法であるのだ。
「さあ、こっちですバケモノ!!」
「そうよ、私たちが怖くないなら来てみなさい!!」
ふたりの猟兵が駆け回る一方で、巨体を待ち受ける手に出たのは、千秋とひらりであった。
「いいだろう、まずは汝らからだ――!」
巨体化したレオ・レガリスは、その腕を眼下の千秋とひらりに振り下ろした。
圧倒的な質量によって、押しつぶされるであろう。そんな結末を予測させた。
しかし、である。
千秋はその攻撃を誘いつつ、ありとあらゆる戦闘知識を動員して戦い方を対処していた。
彼を含め、古今のヒーローは巨大化した敵との交戦は多い。
正義のために戦う者は、いかなる敵であっても立ち向かうのである。
「なに
……!?」
レオ・レガリスの獅子の面が、驚愕に彩られる。
千秋は、盾murus lamentariusでその巨腕を受け止めたのだ。
「おのれの力を過信しましたね? 確かにあなたは恐ろしい存在かもしれません。だが、恐怖は勇気で克服できるのです!」
彼のサイバーアイがあらゆる可能性を算出した。
勝利の方程式に代入されるのは、勇気と正義!
「その口で私たちじゃない。知生体の代わりに磁性体でもたらふく喰らいなさいな」
「グモッ
……!?」
ひらりの声とともに、レオ・レガリスの口に斧槍が何本も叩き込まれた。
磁気を操るひらりが、周囲の鉄分を結集して瞬時に作り出したものである。
これぞ彼女のユーベルコード【磁界流星群(マグネット・メテオストーム)】だ。
そのまま千秋が受け止めた腕をギミックシューズで駆け上がって跳躍し、ありったけの磁性体を叩き込む。
「ふん、ざまぁ!」
「お、おのれ……」
巨体が、よろめく。
「巨体を誇るのもよいですが、地に落とす影も巨大になるということです――」
相手の影を斬る事でその実体を斬る。
逢瀬のユーベルコード【影ヲ斬ル】が、レオ・レガリスの影を断った。
影を斬ったというのに、実体に斬撃の傷が開いて鮮血が吹き出す。
「如何に肉体を強大にしても、私の業の前には、ただ的が大きくなるだけであると理解されると良いでしょう」
顔色ひとつ変えず、少女は言ってのけた。
「だからわたしは知性体じゃないつーにというトコを見せようとギャグの一発でもやろうと思ったけど……」
開幕からダッシュしてちょこまかと逃げまくっている間、麗人は考えに考えていたのだ。
ユーベルコードとともに放つ渾身のギャグを。
しかし――。
「ネタが思い浮かばなかった! 無念きわまる! わたしは超怒ったのだー!!」
ユーベルコード【スーパー変態人2(スーパーレイクンツー)】の輝きが麗人の身を包む。
ギャグが浮かばないという、笑えないギャグがかろうじて成立する。
黄金のオーラを身にまといながら飛翔、頂点から思いの丈斬り下ろした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リョーコ・アサギ
※アドリブ歓迎、共闘可
SPD判定
・UC対策
「挑発」して、
こちらの狙ったタイミングで噛まれるように攻撃させ「見切り」
野太刀の鞘を変形した口につっかえ棒の様に差し込んで
一瞬、開いたまま固定
其処へ『隠し剣・ヴォーパルトゥース』による
「カウンター」の「二回攻撃」を叩き込む
(エネルギー吸収されない様にブレードはすぐ消す)
・攻撃
UCによる斬撃で噛みつきに対し後の先をとる
さらに二回目の斬撃で変形で出来た口を切り広げる
・セリフ
リ:うわー!前と全然違っちゃったね
ほんとに同じ大魔王なのかな?
師:第二形態というからには変身したのでござろう
其れよりリョーコよ、奴の毛皮は固い
噛みつきに来たところで逆に口中を狙うでござる
青葉・まどか
まだまだ、戦争は序盤。頑張るよ。
大魔王、第二形態……なんか凄い変わりようだね。
もっとも、強い事に変わりはないし、気を付けないとね。
身体の一部が魔獣の頭部に変わるけど、噛みつき攻撃とか、ちょっと怖いね。
でも、噛みつき攻撃って殴る蹴るより攻撃モーションが大振りだったり、特徴あるよね。
相手の【先制攻撃】は【視力】で【見切り】、周囲のジャングルの【地形の利用】してフック付きワイヤーを駆使してワイヤーアクションによる立体機動で回避。
攻撃を躱したら、こちらの番だよ。
『神速軽妙』発動。
相手の懐に飛び込んで【早業・2回攻撃・傷口をえぐる】で斬りまくるよ。
油断をせずに、慎重に行動。
館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携大歓迎
知性体を憎むのはなぜか気になるが
今問うても意味はないだろうな
魔獣の頭部への変化は阻止できない
如何に攻撃をかわし、無駄に生命力を奪われないようにするかだ
地の利が相手にある以上、慎重にいかないと
「第六感、早業、戦闘知識」で木々に紛れ襲撃しようとする敵を予測し察知
「視力、暗視、見切り、地形の利用」で魔獣の頭部の動きを注視し見切り回避
もし回避不能なら「武器受け、オーラ防御」で黒剣で受けよう
敵の噛みつき攻撃をさばいたら反撃だ
「カウンター」から「早業、2回攻撃、怪力、なぎ払い」+指定UC
魔獣の頭部に攻撃集中、滅多切りにして斬り落としてやる!
貴様にかける時間はないんだよ!
「オ・ノ・レ……」
憎しみであった。
怒りであった。
大魔王として形態を進化させ、急激に拡大した知性でそのことを理解する。
卑小なる存在が、偉大なる生命を愚弄しようとしている。
レオ・レガリスはそのように理解した。
実体は違うにしろ、その傲慢さゆえに解釈はそうなる。
「うわー! 前と全然違っちゃったね。ほんとに同じ大魔王なのかな?」
「第二形態というからには変身したのでござろう。其れよりリョーコよ、奴の毛皮は固い。噛みつきに来たところで逆に口中を狙うでござる」
「了解です、師匠!」
リョーコ・アサギ(アルダワ新鮮組切り込み隊長・f15981)は眼帯型の師匠と、眼前で巨体を揺すぶっているレオ・レガリスへの対策について相談していた。
いかに強靭な肉体、獣毛で覆われていても、内臓と直結した口の中を守るすべはない。
しかし、問題はその口を狙うタイミングであろう。
すると自分を食しにきたときであろうか?
この危険と引き換えの攻撃だが、師匠から言われれば恐れずやってみる気になるのがリョーコの心意気だ。
「大魔王、第二形態……なんか凄い変わりようだね。もっとも、強い事に変わりはないし、気を付けないとね」
形態の大きな変化に戸惑いを覚えつつも、青葉・まどか(玄鳥・f06729)はレオ・レガリスに挑む。
「オ・ノ・レェェェェェェェッ
……!!」
怨念を撒き散らしながら、レオ・レガリスは獅子の頭部を違う生物のものへと変化させていった。
裂けた口が、徐々に形を変えてワニのような魔獣のものへと変わる。
「……うわ、身体の一部が魔獣の頭部に変わるとか、噛みつき攻撃とか、ちょっと怖いね」
開かれた口腔の中にびっしりと並ぶ鋭い牙を見せつけられ、まどかの心にもわずかばかり恐れが現れる。
しかし、その恐れを認めて克服することこそが、勇気。
また、これほどの進化を獲得した生命への興味もあった。
「でも、噛みつき攻撃って殴る蹴るより攻撃モーションが大振りだったり、特徴あるよね」
そう、そこにチャンスがある。
反撃の機会を得るため、噛みつき備える。
「知性体を憎むのはなぜか気になるが、今問うても意味はないだろうな」
館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は、戦いにおよんで疑念を捨てる。
今は、相手の動機を斟酌している場合ではないのだ。
「その生命、我が糧にせん!」
大きく口を開き、猟兵たちを噛み砕こうとする。
ワニの顎の力は、災魔の存在を別にすれば生物の中でも頂点に届くほどだ。
敬輔は、木々に紛れてこの襲撃から見を守る。
魔獣の頭部の動きを注視し、回避に専念する。
まどかも同様に、ジャングルの地形を利用したワイヤーワークで逃れていく。
そして、リョーコはこれに刀を構えて仁王立ちする。
「フハハハ、諦めておとなしく食われる気になったか!」
「さあ、そう思うなら食らってみたらどうかな!」
「なら、いただこう!」
大きく顎が開かれる。
リョーコはその虚空に消え、哀れ噛み砕かれる――かに見えた。
「ぐごごごごごご
……!?」
「肉を切らせて骨を断つの真髄、よくぞ体得したでござる」
「あざっす、師匠!」
レオ・レガリスの口は閉じられることはなかった。
野立の鞘を可変させ、閉じる前につっかえ棒としたのだ。
こうなったら、口の中は狙い放題となる。
「チェェェェェーイッ!」
口腔の中で、ユーベルコード【燕返(スワローズ・リターン)】を放つ。
刃が、その鋭い歯から切り落としていく。
「よし、こちらの番だよ!」
続いて、まどかの【神速軽妙(ライト・スピード)】だ。
フック付きワイヤーを引っ掛け、相手の口の中へ狙いすましたダガーの一撃を与える。
「貴様にかける時間はないんだよ! 滅多切りにして斬り落としてやる!」
敬輔の右の青の瞳が輝く――。
ユーベルコード【憎悪と闘争のダンス・マカブル】、闘争心が刃にこもり、その魔獣の頭を幾重にも斬り刻んだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
アリス・フォーサイス
うわぁ、すごいマッチョ。
て、見惚れてる場合じゃないや。
爪の連続攻撃か。全部見切って避けるのはさすがに無理かな。
急所に入らないように注意しつつ、威力をのがしていこう。
あいたた。さすがだね。これが恐怖か。逃げ出したいくらいだよ。
でも、ぼくには勇気がある。これがお話を美味しくする材料だよ。
何度でも立ち上がるし、何度でも立ち向かう。
ところで、大魔王くん。キミはいかにも捕食者って感じだけど、補食される側になったことはあるかな。
ユーベルコピーした連続攻撃を全力魔法で最大強化。切り裂くよ。
今、恐怖を感じたね。それはキミが被捕食者にまわった証拠だよ。
ナイ・デス
世界を喰らい尽くしたい、喰らうもの、大魔王
知性体どもよ、と言っていますが
物言わぬものたちも、喰らうのでしょう?
そんなことは、させない、です
【覚悟】決め
攻撃から目を逸らさず
致命傷を受ける
【激痛耐性、継戦能力】それでも
『私は、死なない。私は、死ねない』
絶大な恐怖(負傷)に比例して、強く輝いて
私は、勇者のパートナー
どんな恐怖にも、絶望にも、屈しない!
世界守る、猟兵、です!
再生し【カウンター】
【念動力で自身吹き飛ばし】突撃
毛皮や筋肉という【鎧無視】して黒剣鎧の刃【怪力、串刺し】
刃からの【零距離射撃】
【生命力吸収】する光を
【範囲攻撃】大魔王体内から放ち、飲みこみ包み、喰らう!
光に包まれ、消える時、です!
ミリア・ペイン
…魔王でもなんでも結構だけど、目障りなのよ
そこ退いてくれない?邪魔だって言ってんの
【WIZ】《黒き怨恨の炎》
衝撃に備え【オーラ防御】を展開
【挑発】によって自我を強く保ち敵の集中力を落とす
奴の威圧に押し負けてはダメ【狂気耐性】
言葉には更に【呪詛】の念を持たせ挑発を強化
【精神攻撃】で徹底的に精神を侵食
『お前みたいな雑魚に構ってる暇なんてないのよ。…大魔王?汚らわしい只のケモノの間違いでしょう?
【第六感】を研ぎ澄ませ攻撃の軌道を予測
上手く回避できれば【念動力】で両足を拘束
少しの間足止めできれば上出来【部位破壊】
UCで炎を強化合体させ叩き込む
あんまり調子乗ってんじゃないわよ
…歯を食いしばりなさい!
ヴィゼア・パズル
【空中戦・空中浮遊】を応用し間合いを測り直撃を避けて【カウンター】を狙おう
―――掠るだけでこれ程、か。こんな時に小さな身体は不便だな
凌ぎ切れれば此方の番
【範囲攻撃・2回攻撃・マヒ攻撃・鎧砕き】で限界まで体力を削ぎ次の仲間へ繋げよう。
知恵は弱者の力であり可能性、とはよく言った物だ
圧倒的だよ、魔王殿….だが、何故だろうな
恐怖より、この戦闘を楽しいと思う感覚が強い
その肉を喰らう事を夢見る程に、な
【アドリブ・連携歓迎です】
「ぐぬぬぬぬぬ……」
大魔王第二形態レオ・レガリスも、猟兵たちの猛攻によって頭部にも深刻なダメージを負った。しかし、まだ武器を残している。
その両の腕には、鋭い獣の爪があるのだ。
上腕二頭筋の部分が、力強く瘤を作って膨れ上がる。
「うわぁ、すごいマッチョ……って、見惚れてる場合じゃないや」
たくましいその身体は、人間の理想像を追求した古代の彫像のようでもある。
かといって見惚れている場合ではないと、アリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)は、一度頭を振った。
「世界を喰らい尽くしたい、喰らうもの、大魔王……知性体どもよ、と言っていますが、物言わぬものたちも、喰らうのでしょう? そんなことは、させない、です」
ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は知っていた。このような類の存在が抱える欲望が、とどまるところを知らないことを。
食い止めなければならない、覚悟を新たにする。
「……魔王でもなんでも結構だけど、目障りなのよ。そこ退いてくれない? 邪魔だって言ってんの」
胸に不気味な熊のぬいぐるみを抱きながら、ミリア・ペイン(死者の足音・f22149)はレオ・レガリスを挑発する。
大魔王が、わずかに眉根を寄せたように見えた。
「お前みたいな雑魚に構ってる暇なんてないのよ。……大魔王? 汚らわしい只のケモノの間違いでしょう?」
巨大を誇る大魔王を前にしても、雑魚と呼んで憚らない。
わずかな怯えも見せず、レオ・レガリスを睨めつける。
その不敵な挑発に、魔王は口角を歪めた。
いいだろう、この爪を恐れぬならば餌食としなって後悔するといい――。
「グ……オオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」
叫ぶ、レオ・レガリスが叫ぶ。
叫びとともに、その爪を古い立てる。
下手から上手へ、大気を引き裂き、木々を薙ぎ倒し、すくい上げる。
小癪で卑小な者どもともども、切り裂こうというのだ。
猟兵たちも、一斉にその攻撃を躱しにかかった。
「―――掠るだけでこれ程、か。こんな時に小さな身体は不便だな」
わずかに掠めていった巨大な爪を、ヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)は見送って傷口を拭った。まともに当たっていないというのに、肉を抉っていく威力には感心する。
「だが、凌ぎ切れれば此方の番!」
一転、ヴィゼアは攻勢に打って出る。
その身体が、黒い炎をまとって揺らめいた。
「知恵は弱者の力であり可能性、とはよく言ったものだ。圧倒的だよ、魔王殿……。だが、何故だろうな?」
駆けながら、限界まで体力を引き上げる。
その身体が、魔獣の形態に変じていく。
「恐怖より、この戦闘を楽しいと思う感覚が強い。その肉を喰らう事を夢見る程に、な」
ヴィゼアもまた、巨大な爪を出現させていた。
ユーベルコード【黒陽】、おのれの生命を賭した渾身の連続攻撃が、その巨大な腕を逆に引き裂いた。
「……あいたた。さすがだね。これが恐怖か。逃げ出したいくらいだよ」
恐怖の一撃をなんとか躱したものの、衝撃の余波で薙ぎ倒されたアリスが立ち上がった。本来なら、恐怖によって震え、反撃もままならぬはずだ。
「ところで、大魔王くん。キミはいかにも捕食者って感じだけど、補食される側になったことはあるかな。
「なに?」
「さっきのそれ、理解したよ」
アリスのユーベルコード【能力解析(ユーベルコピー)】が発動する。
レオ・レガリスの爪を解析し、理解し、再現する。
「まさか、我が爪を
……!?」
「今、恐怖を感じたね。それはキミが被捕食者にまわった証拠だよ」
逆襲であった。
現れた巨大な爪が、レオ・レガリスを引き裂いていく。
「私は、勇者のパートナー。どんな恐怖にも、絶望にも、屈しない! 世界守る、猟兵、です!」
ナイ・デスもおのれの身体を再生させて立ち上がった。
ユーベルコード【いつか壊れるその日まで(リジェネレイター)】の力である。
念動力で自身を弾丸のように打ち出し、黒剣鎧を貫きの刃に変えて突き立てる。
「光に包まれ、消える時、です!」
「ぬうううううああああああああっ!?」
突き立てた刃から、光が注ぎ込まれていく。
内部から、レオ・レガリスにダメージを与えた。
「あんまり調子乗ってんじゃないわよ。……歯を食いしばりなさい!」
「動かぬ、これは、汝の、力、か……」
ミリアは、レオ・レガリスの動きを予測していた。
大魔王の巨体を、念動力によって縛り上げる。
狙いは、その右腕だ。
【黒き怨恨の炎】が燃え盛り、一丸の炎が塊となって燃焼させる。
その腕を、消し炭の変えていった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
ソラスティベル・グラスラン
【nostalgia】の皆さんと!
これが大魔王の第二形態…
ふぅ…大丈夫ですっ、恐ろしいですが、皆さんがいますから!
先駆けて大魔王の前に飛びこみ、
【盾受け・オーラ防御】で守り、【怪力】で受け【見切り】受け流す
マナセさん!【勇気】、【気合い】、根性ですよ!!
思考を極限まで単純化、わたしは壁、わたしは壁……
やるべきはただ皆さんを守る盾となることのみ
知性を落とし、わたしに対する魔王の渇望を弱くする
自分の初撃を防いだならば、モナークを展開
広範囲な巨大盾で【かばう】、続く皆さんを纏めて守ります!
ふふ、敵が敵なら我々も力尽くですねっ
ネロさんとバンリさんの意地をわたしたちで繋ぎます、括目せよ大魔王!
ネロ・バロック
【nostalgia】
大魔王討伐ってよォ
男の夢の一つじゃんかよ
しかも第二形態…まだ変身を残してるだと…こりゃ腕がなるってもんだぜ!
相変わらずツエェ奴は開幕の動きが厄介だな!
ソラのモナークで防いでもらえるなら助かるけど
それでも防げないなら【覚悟】【激痛耐性】【武器受け】でなんとか堪えてみせる
第二形態は脳筋野郎らしいがよ、俺らも脳筋さなら負けねェぞ!
初撃を凌いだらバンリとソラ達前衛と息を合わせて斬りかかる
【見切り】【残像】【目立たない】で近づいて、唯我独尊斬りをその脳天に食らわしてやる
相手は魔王だ、ダメージは覚悟の上ってもんだぜ
傷だらけになっても、たとえ角が折れたって…俺達の意地をぶつけてやる
マナセ・ブランチフラワー
【nostalgia】の皆さんと
相手が魔王であれ何であれ
皆さんとここまで来たからには、全力を出して頑張るだけです
初撃を受ける際、状況に応じて【オーラ防御】でソラスティベルの補助を
凌ぎきれないようなら、【激痛耐性】と【覚悟】で何とか耐えます
反撃の隙が出来たなら【血統覚醒】。紅い瞳と鋭い爪を持った姿に変わって
お返しにヴァンパイアの力で引き裂いてやりましょう
……なんて言いましたけど、僕は前座なんですよ
本当の狙いはネロやバンリの攻撃に繋ぐこと
彼らが良い位置から攻撃できるように、魔王の気を引いて、やれる限りの足止めを
もちろん、僕も一発入れられるに超したことはありませんがね
バンリ・ガリャンテ
【nostalgia】
【POW】
壁に徹するソラさんの背に護られて、戦友と共に此処に在る事を実感するんだ。一人じゃ立っていられねぇ。
盾から逸れた攻撃はバトルガントレット交差で受け止めて、マナセさんやリースにゃ届かせん。
ネロさんと戮力同心。心は一つに身体二つで畳み掛ける。
武器受けと見切りで攻撃をいなしつつ頃合いを図ろう。
マナセさん達の献身が隙を作ってくれる筈。
背後からジャンプし首元に組み付いて捨て身のバックチョーク。巨体で腕が回らねぇだろうから両足で締めてやる。そのまま両側頭に渾身の両拳【灰燼撃】を。文字通り目玉が飛び出るだろ。
ほらとっとと引っ込んで究極体を引っさげて来いよ!
リースリット・ミラ
【nostalgia】
いきなり大暴れとは魔王も随分とやんちゃ坊主ですね。
こうなると今のリースでは対処出来ないのでここはソラスティベルさんの背中に隠れさせてもらいつつ、バンリさんにも守っていただきましょう。
…その間にあのやんちゃな魔王の動き、しっかりと学ばせてもらいます。
データも揃いました。これよりリースもみなさんの援護をしますね。
ミレナリオ・リフレクションで魔王の攻撃を可能な限り相殺していきます。攻撃のために動いているネロさん、バンリさん、マナセさんの援護のために。みんなを守ってくださっているソラスティベルさんの負担を減らすために。リースも全力を尽くしましょう。
大魔王は恐れていた。
第二形態レオ・レガリスとなったというのに、猟兵たちから反撃を受けている。
――こんなはずではない、大魔王にふさわしくこの者どもを蹂躙してみせるはずだったのだ。
沸々と、怒りが噴き上がってくる。
傷ついた身体を再生させ、一方的に蹂躙せねば収まらぬ。
そんなレオ・レガリスの前に【nostalgia】の五人の猟兵たちが立ち向かう。
「これが大魔王の第二形態……。ふぅ……大丈夫ですっ、恐ろしいですが、皆さんがいますから!」
ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)が、まずその威容を見上げた。
がんっ! と大地を踏みしめてその一撃に耐えようとする。
「マナセさん! 勇気、気合い、根性ですよ!! やるべきはただ皆さんを守る盾となることのみ」
「はい! 相手が魔王であれ何であれ、皆さんとここまで来たからには、全力を出して頑張るだけです」
ソラスティベルに、マナセ・ブランチフラワー(ダンピールの聖者・f09310)が答えた。ふたりが大魔王の攻撃を受け切るのが、【nostalgia】の作戦であった。
その姿勢が、一層レオ・レガリスを怒らせた。
矮小なる存在が、知性を獲得して進化を続ける偉大な生命の攻撃を止める気でいる、と。
吠え猛る感状を爆発させ、巨体を揺すぶって踏みつけにしようとする。
ソラスティベルが構えたバックラー、モナークが展開し、さらに巨大な盾となった。
「ふふ、敵が敵なら我々も力尽くですねっ。ネロさんとバンリさんの意地をわたしたちで繋ぎます、括目せよ大魔王!」
ソラスティベルユーベルコード【不変なれ庇護の黒翼(モナーク)】によって漆黒の盾から、巨大な竜翼が
「よかろう、その思い上がりの代償を払わせてくれる!」
巨体の蹄が、大地を何度か掻いた。
そのまま突進し、盾ごと踏み砕いてしまおうというのだ。
地響きを立てて、レオ・レガルスが駆ける。
「くうううううっ!」
「うああああああっ!」
ソラスティベルとマナセが叫び、これを受け止める。
全身からオーラをたぎらせ、凌ぐ。
大魔王は、その盾を蹂躙し、踏み潰そうと、何度も盾腰に重撃が踏み降ろされる。
耐えた、ふたりは耐えた。
全身が軋みを上げながらも、大魔王の攻撃を耐え切ったのだ。
「耐えきった、だと……?」
「重たい攻撃でした。お返しにヴァンパイアの力で引き裂いてやりましょう」
驚愕するレオ・レガルスを睨み返し、マナセは【血統覚醒】によって紅い瞳と鋭い爪を持った姿を顕わにする。その爪で、攻撃を見舞ったレオ・レガルスに突き立てる。
「む、その程度の攻撃で、我に勝てるとでも思うのか?」
「……なんて言いましたけど、僕は前座なんですよ」
「なに?」
あくまでも、マナセの役目は攻撃をしのいで仲間たちの攻撃につなぐこと。
それが旅団【nostalgia】の連携だ。
「戦友と共に此処に在る事を実感するんだ。ひとりじゃ立っていられねぇ」
「大魔王討伐ってよォ。男の夢のひとつじゃんかよ。しかも第二形態……まだ変身を残してるだと……こりゃ腕がなるってもんだぜ!」
バンリ・ガリャンテ(Remember Me・f10655)、ネロ・バロック(餓狼・f02187)が、盾役を引き受けたソラスティベルとマナセが止めきったその離れ際を狙って、大魔王に迫った。
「ネロさん、戮力同心だ!」
「おう、第二形態は脳筋野郎らしいがよ、俺らも脳筋さなら負けねェぞ!」
ふたりは呼吸を合わせ、互いのユーベルコーを発動する。
まずは、ネロの【唯我独尊斬り】だ。
全力で、渾身の一撃を叩きつける。薔薇が舞い散るとともに、木々が衝撃で薙ぎ倒される。
「ぐぬ、おのれっ……!」
それほどの一撃を食らっても、倒れない。
しかし、その首元には背後から飛び上がったバンリが忍び寄っていた。
巨体ゆえに腕が回らないが、両足を絡みつかせる。
一度掴んだら話さない、【灰燼撃】による首四の字固め。しかも頚椎と気管を締め上げるチョークである。
満面の笑みを浮かべ、あらん限りの力で締め上げた。
レオ・レガルスも苦悶の表情を浮かべ、もがく。
「いきなり大暴れとは魔王もずいぶんとやんちゃ坊主ですね」
リースリット・ミラ(一体と一匹の夢物語・f12736)は、この激闘の中で大魔王第二形態の動きを解析する。
「データも揃いました。これよりリースもみなさんの援護をしますね」
リースリットも、戦いに加わった。
レオ・レガルスの振るう爪も、ユーベルコード【ミレナリオ・リフレクション】で完全にコピーし、相殺する。
「みんなのために、リースも全力を尽くしましょう」
レオ・レガルスの切り裂く爪は、リーフレットの複製によってすべて止まった。
「ぐ、おお、おおおおお……」
その間も、みしみしと首の根元から軋む音が上がっている。
魔王が動きを止めるまで、バンリは締め上げ続ける。
ぐらり、と巨体が揺らめき、そのまま大地に倒れた。
魔王第二形態レオ・レガルスは、ついに動かなくなった。
猟兵たちの勝利である。
大成功
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