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オペレーション カントリーロード【ただいま】

#アポカリプスヘル #フィサリス


●グリモアベース 作戦会議室。

「やぁ諸君。まずは任務ご苦労。君たちのおかげで全員を無事に拠点へと帰すことが出来た」
 しかし幾人かの猟兵は、あまり喜んでいないような苦虫を噛み潰したような顔を作る。
「まぁ、話は聞いたさ。あの"デカブツ"を取り逃がした事は後顧の憂いになってしまったが、何事も完璧に片が着くとは思わん方が良いのさ」
 こと、私の出すような依頼ならな。と笑うユウキ。
 とはいえ、逃がした魚は大きい。
 出来うる事なら、追跡し止めを刺したいと考える者もいるだろう。
「⋯⋯奴については現在此方で消息を追っている。気持ちは分かるがしばらく待ってろ」
 やれやれと言わんばかりに首を振りながらユウキは言った。
「それよりも、だ。とりあえず彼らを無事に送り返したのはよしとして、彼等から祝いの席に招待されている。かといって、彼等に負担を掛けるのも忍びない。というわけで⋯⋯だ」
 そういって、よっこらせと何かを⋯⋯。

 うじゅるるる⋯⋯。

 触手のような何かを引っ張り出すユウキ。
「いやぁ⋯⋯アルダワで戦争があっただろ。まぁ、一応まだ続いてるがそれは置いといて⋯⋯俺もちょっと行ってきたんだが、その関係でこいつらを処分しなくちゃならなくてな」
 それはユウキの腕にまとわりつき、ヌラヌラとした粘液をこすりつけている⋯⋯。
「あ~。多分食える。いや、食える。絶対。うまいぞ」
 ⋯⋯本当に?
「猟兵諸君、よく聞き給え。我々は日々危険な場所で戦っている。補給物資が届かぬ状況での戦いというのもあり得ないことではない」
 うじゅるるる⋯⋯。
「ええい、喧しい!!」
 ビターンとその謎の触手を叩き付けると、それはおとなしくなった。
「こほん。えー、何が言いたいかというとだ⋯⋯我々は、いついかなる時でも万全の戦いが出来ねば意味がない。特に空腹。これはもう抑えようがないからな。食べる事とは生きることであって⋯⋯ああもう面倒くさい。これを送るから食え。資料によれば食えない事は無いはずだ。焼却処分するくらいなら、君たちと彼らの胃袋に入れてしまえ」
 なんだかごもっともな言い訳をしようとして、最後まで続ければいいものを本心を口に出すユウキ。
「あ? 俺は食わねぇよこんなもん」
 ⋯⋯こいつは⋯⋯本当に⋯⋯⋯⋯。
「ともかくだ、別に無理強いはしないさ。さっきも言ったように焼却処分するくらいなら食ってしまえという話だ。一応資料には⋯⋯えーっと?」
 近くにあった古そうな本をぱらぱらとめくり始める。
「あ~⋯⋯これだ! ⋯あふぉろでぃしあっく⋯てんたくる? 【アフォロディシアックテンタクル】古くより、滋養強壮に効果のあるポーションの材料に使われてきた生物で⋯あ~⋯味は悪くないらしい。うん。ほら、言ったろ?」
 ⋯⋯本当に大丈夫なのか?
「大丈夫。大丈夫。毒はない。代表的なポーションの材料も載ってるが、特に解毒剤やらその類も無いしな」
 ⋯⋯まぁ、食えるのなら問題ない⋯⋯のか?
「まぁ、こっちから物資を送ると向こうで確実にオブリビオンストームが起きるんだがな」
 おい!!
「まぁ聞けって。そっからが本番よ。珍しく仕事した予知によると、出てくるのはレッドラムとかいう爬虫類の化け物なんだが⋯⋯これの肉がすごい旨いらしい⋯⋯特にしっぽの付け根の部分が適度に硬くて⋯⋯脂の乗りもいいらしい。最悪こっちを食えばいいさ。それに、別にこの触手だけを輸送するわけじゃない。その他の物資も同時に輸送する予定だ」
 そう言って、ゲートを開くユウキ。
「あ、そうそう。フィサリスの拠点に関してだが、実はいまだ稼働状態にある温泉施設があるらしい。帰りに人っプロ浴びてくるのもいいだろうな」
 じーっとユウキは猟兵たちを見た。
「⋯⋯はぁ、いいなぁ⋯⋯温泉⋯⋯いや、俺も仕事が無ければ付いて行くんだが⋯⋯ほら書類事務やらなんやら俺も大変なのよ、実際⋯⋯いや、誰かがどうしてもって呼んでくれれば⋯⋯はぁ」
 わざとらしすぎるため息である。
「まぁいいや。狩りと食事と温泉と。諸々楽しんで来い猟兵。帰ってくればまた仕事なんだからな」


ユウキ
 皆さん初めましてこんにちわ。
 (´・ω・)はじめちわ!
 ユウキです。
 今回の依頼にて、オペレーションカントリーロードは終幕となります。
 さて、まず一章の触手さんですが、別に食べなくてもいいです。
 食べると体に副作用が出ます。
 ⋯⋯具体的に言うと発情します。
 まぁ、発情しても耐えることは出来ますので「あれ、なんかおかしいぞ?」と身体の異常と戦いながらお話を進めたい方はどうぞ。
 あ、もちろん耐えなくてもいいですよ。三章でどうなっても知りませんが。
 第二章はオブリビオンとの戦闘ですが、特にここでは問題はありません。
 多少体に違和感があるくらいでしょうね。
 問題は第三章。
 温泉パートです。
 温泉パートといいつつ、夕食の宴です。
 皆さんはフィサリスの面々やら仲間内で食事も楽しめます。
 そして温泉。
 あとは⋯⋯わかりますね?
 もちろん、日常なので呼べばユウキさんが来ます。
 フィサリスの面々も、呼べば来るでしょう。
 今後について話を聞くもよし。
 ちょっと一線を越えたい相手を呼んでもよし。です。
 それではみなさん。良い一晩を。
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第1章 冒険 『世紀末クッキング!?』

POW   :    実際に食って安全性を確かめる……。

SPD   :    とりあえず生態を観察する……。

WIZ   :    調べる・調査・解析……。

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● 物資輸送地点

 フィサリスの拠点から少し離れた位置に、輸送予定ポイントはあった。
 とりあえずはここに物資を転送し、仕分けと拠点への輸送順を行う手筈だ。
 ……地面から少し離れた空中に転送用のゲートが開き、次々に木箱が積み上がっていく。
 ご丁寧にパラシュートまで付いたそれは、最初こそ何の問題もなく積み上がっていった。

 ドンッ!
 ドンドンドンッ!
 ガキッ!!

 ……金属で補強されたそれが降ってくるまでは。
 木材は既に所々砕かれ、中から作戦会議室でユウキが持っていた触手が飛び出て暴れている。
 そして、最後に「ぽすんっ」と小さな音を立てて落下した紙袋を開いてみる。

 ユウキ・スズキ様
 この度はアルダワ魔法生物輸送に御依頼頂きありがとうございます。
アフォロディシアックテンタクルはローバータイプの生物であり、ナマモノです。
 〆ると直ぐに味が落ちるので御早めにお召し上がり下さい。
 また、一つの箱に、一株のアフォロディシアックテンタクルが入っています。
 切り分ける際は、必ず〆てからお願いいたします。
(〆ずに切り分け、触手単体になって数日間は活動します。また、触手単体になった場合、予期せぬ場所に根を張り繁殖する恐れがあります。<もし繁殖しても、当社は一切責任は負いません>)

 ……やはり危険なのでは…………?
 よく見れば、適当に塗り潰して消された部分がある。
 まだ……読めそうだ。


 また、何度もご忠告申し上げましたが、間違っても繁殖しようと試みないで下さい。
 アルダワ魔法学園では毎年女生徒が数名被害に遭っています。
(死亡事故はありませんが、<女性にとって取り返しの付かない事態>になる恐れがあります。)
 そしてこれも何度もご忠告申し上げておりますが、面白半分でご友人やご家族を実験台にする事もおすすめ致しません。
 あくまでも、食用、調合用としてお使いください。
 繁殖しようとするのは本当にやめて下さい。
 誰かから許可が下りても。です。
 学園長から下りたという嘘は通じません。
 ……ダメだって言ってんだろッ!!

 何をやっているのだろう……あの男は…………
大道寺・優依
●アドリブや連携
アドリブ:OK
連携:フランチェスカ・ユークロット(f24241)と同行
●使用技能
「大食い」「捕食」
●行動
もぎゅもぎゅ(捕食音)…う~ん。
ちょっと大味で好みじゃないですね。
ひょっとしたらタコ焼きの具より、干してテンタクル干しした方がいいかもしれませんねー。
もぎゅもぎゅ…カップ麺の味噌をつけて炙ってみます…。
う~ん、チェカとトナカイさんも如何ですか?
もぎゅもぎゅ…本命のお肉の為にお腹の空きは確保しておかないといけないですよねー。
もぎゅもぎゅ……とりあえず、触手はこの辺にして、間食のポテトチップスにしますかね。
とりあえず五袋ぐらいで我慢します。
うすしおは如何ですか?


フランチェスカ・ユークロット
アドリブOK
連携:優依と一緒ね

【心境】
「触手ねぇ…」
アレって食用にするものだったのかしら…?

【行動】
なんか優依なら気にせず食いそうね。
え、ウチ?食べるわけないだ…食べるわけありませんわよ。
でも…貞淑な修道女が発情して乱れるのは…いいわね。
こう見えても男の子より女の子をいじる方が好きなの意外な話。

さて、そうと決まったら(祝福の風Ⅱで呼び出した愛玩奴隷に)調べてきなさい。
美味しくて効能がよく効きそうなの。
そして作るのよ。え?ウチ…。調理なんてできないわね。オブビリオンをばらすぐらいしか…。
あなた達…料理も奉仕のうちよ。やりなさい。
え?試食…仕方がいないわね…ってあーーーー。


化野・花鵺
「制服カッコいい…じゅるり」
説明半分聞き流し

涎拭い
「見た目がタコやイカの親戚っぽいんだからぁ、タコやイカみたいに食べれば良いんじゃないかなぁ」
指をチッチと振って
「制服着たカッコいい人が嘘言うわけないじゃん。みんな猜疑心強すぎだよぉ」

制服(軍服)に舞い上がった頭の中がお花畑、説明文も半分以上読み飛ばした
「たこ焼きは鉄板さえあれば誰でも大体それっぽく作れるから。バイトしたカヤが言うんだから間違いないって~」
触手ダンダンぶつ切りして茹でてたこ焼きのタコ代わりに使用
もちろん自分でも食べる
「うん、美味しい美味しい。大丈夫だから、みんなもどうぞ」
被害拡大

「後で食べて貰えるかなぁ」
打上用に酢の物と干物も作る


鈴木・志乃
グリモア猟兵が食べないものを食べる道理があるんですか……?(白目)

滋養強壮とか女生徒被害とか効果はお察しだけど、これアポヘルにばらまく……
たこ焼きでも作ろうか(思考停止)
(色んな意味で)身を守る為UC発動、調理道具は【念動力】で使用
【毒使い】の知識で沈静作用のあるハーブと薬品を皮の部分に混ぜてみるかな……味も何とか整えたいけど……
正直、気持ち程度しか媚薬成分はどうにか出来ないかもね

実食……しないと駄目だよなぁ
被害あるって分かってるもん人には提供できないよねぇ
体に異常が出たら適当な所で逃げることにして……

……ほんとなんでこんなもん仕入れた!
※耐えます。アド連歓迎


緋神・美麗
ベルカさん(f10622)と参加

触手…外来種どころか異世界産なんだけど…。これが原因でアポヘルに触手が蔓延したら全力で物理的に反省させないといけないわね。とりあえずこれは滅却処分して普通の料理を作りましょうか。

触手は木箱毎出力可変式極光砲で滅却処分
「細胞一片、灰も残さず完全滅却しないと」
料理は何を作ろうかしらねぇ。ベルカさんはホルモン炒めかしら?なら根菜メインで豚汁でも作ろうかしら。
「こういう場所での豚汁とか定番メニューよね」
味噌は持参しておく

ホルモン炒めを食べて副作用が出てきたら、以前の経験から症状を自覚し、
「ねぇ、本当に触手使ってないんでしょうねぇ?」
と確認する


ベルカ・スノードロップ
美麗(f01866)と参加

触手は《エレメンタルノヴァ》で急速冷凍して刻んで〆ます
使う予定は無いので、捨てる為に避けておきます

輸送食材から、玉ねぎ、ピーマン、キャベツ、ショウガ、ホルモンを使って【料理】
ニンニクの香りを引き出しながら、食べた後に気にならない程度に使い
手際よく、味付けも薄すぎず濃すぎない程度に調節しながら、ホルモン炒めを作ります

「それじゃあ、食べましょうか」
あーんして美麗に食べさせたり
「今回は、食べさせてください」
と食べさせて貰ったりします

「入れてませんよ。でも、美麗がいつも以上に綺麗で可愛く見えます」

触手も材料と思ったサラが気を利かせて
ホルモンに混ぜた事が判明したのは
完食後でした


エメラ・アーヴェスピア
こんな妙なモノを送って嵐を起こす位ならその分ちゃんとした食料を送りなさいよ…!
…こほんっ…まぁ、戦争終わりの依頼には気楽かしら…
奴を取り逃がしたのは心残りだけど…今度見つけたら、特大の一撃を叩き込んであげるわ

さて、私は数少ない普通の物を調理しましょうか…まぁ料理の腕は普通のレベルなのだけど
機材は自前で…最悪『我が紡ぐは戦装束』で近いものを出すとして…
………『出撃の時だ我が精兵達よ』
例の奴が脱走しない様に巡回、単体で動いている奴がいたのならば見つけ次第葬りなさい
食べるのは自己責任だけど、被害を巻き晒す訳にはいかないわ…
…勿論、私は嫌よ?

※アドリブ・絡み歓迎


アビー・ホワイトウッド
アドリブ及び連携歓迎

あの巨大ワームは仕留めきれなかった。残念。
でも大きな被害が出なくてよかった。

異世界の危ない生き物…。
聞いただけで寒気がするけど、食べられるならなんでもいい。
転送された物資は装甲車の荷台スペースに積んで運んで行こう。
調理作業の手順書…先に〆る。なるほど。
手順に従ってコンバットナイフで触手を解体していく。
デビルフィッシュに似てる…子供の頃にスシバーで食べたな。
生でもいける?少しつまみ食いしてみよう。
ん…?様子がおかしい。食あたり…?

味は悪くない。
ちゃんと調理すれば美味しくなる気がする。
…アルダワの人はこんなのばかり食べる?だとしたらかなりクレイジー。


緑川・小夜
[WIZ]

【A&S】

アリスお姉様に呼ばれて来てみたら…触手…ですか
多分大丈夫だとは思うのですが…そこまでお肉という感じでもないですし…

という訳で、お姉様とラブラブしながら作った触手料理を食べて、そのままお姉様の超能力で隠してもらいながら、ラブラブタイムを…

あ、やっぱり失敗だったみたいです…

触手を体内に取り込んで、身体中の気が暴走。触手の発情効果も合わさって、まさに獣のような勢いといつも以上の手練手管で、選択UCで繋がったアリスお姉様に襲いかかります

お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様!

暴走が収まった後には、ぐったりしているわたくしの姿がありました…

[アドリブ歓迎です]


アリス・セカンドカラー
【A&S】おまかせプレイング。
サイキッカーに隠し事は無理なのよね。過去視未来視遠隔視透視読心術(第六感/情報収集/視力/暗視/聞き耳/範囲攻撃)で丸裸よ☆
ほうほう、発情する触手とな?うちの特産品に似てるけど微妙に別物なのねぇ。さて、小夜ちゃん呼ばねば。
さて、小夜ちゃんとイチャイチャしつつ触手料理を作って食べた後はお楽しみタイム♡認識阻害(目立たない/迷彩/物を隠す)の超能力で隠れながら、小夜ちゃんと濃厚な発情タイムを過ごすわよ☆固い絆の赤い糸でリンクしてるから、お互いのことがより深くわかりあってるの♪
小夜ちゃん腕あげた?あ、まってまってそれらめぇ♡

小夜ちゃんにはすっかり攻略されちゃったわね♪


クー・フロスト
【カントリーマウム】

●心情
ジェイ君、依頼お疲れ様!!
って何食べてるの~~~~~~~!?!?(おどろく)
ナにその!?謎肉!?
動いてるし!?ちょっとぉ~~~~~!?(あわてる)

せめて焼こう!?焼きましょう!?
塩味!??
海の幸!?
なんで?ワッツ――!?

って、きゃ~~~~~~っ!!触手が、なんか、大変な事に!!

私の氷魔法で
ぶぉぉぉぉぉぉって、する!
ぶぉぉぉぉおおおって、するよぉ!

●行動
触手が大変な事になっていたら氷の魔法を【全力魔法】で【範囲攻撃】
凍らせて【早業】でジェイ君を助けに行きます

手元には、『治療箱』『解毒剤』などを持って
医療班がいれば、呼んで救出します。

【ツッコミ担当】


ジェイ・ランス
【POW】【カントリーマウム】※アドリブ歓迎
んー?食えるってんだからまあ何とかなるだろー!
〆ると味が落ちるってんだから、踊り食いとかどーよ!?

んまい!!(テーレッテレー)

塩味が効いてますなー、これは(mgmg)なかなか……(mgmg)うん……
タコかなにかみたいな歯ごたえ。これはいけるね!
クーちゃんもどうよ!?いやマジでうまいって……

―――う、腹が痛い。うがあ!!!(腹を食い破って触手が生えて死ぬ)
それと同時にUC起動、次の身体を作って難を逃れるぜ。

ふう、UCがなきゃ即死だったね!!(サムズアップ)


秋山・軍犬
フードファイター軍犬と
触手農家令嬢 秘水ちゃんの
(参照シナリオ:世紀末触手祭り~ヒャッハーを添えて)

世紀末クッキング~♪

秘水「という訳で」

こちらがオープニングとかでエロ要素を
見せていた悪いアフロ君達(アフォロディシアックテンタクル)
の根性を叩きのめして更生させた綺麗なアフロ君です
この依頼が終わったら家の農場に就職させます

軍犬「〆るって…そんな不良を〆るみたいな感じで…」

良いのです、流石に短時間で全員は無理ですが
この子達の安全性は保障されました
後はアフロ君から食べ頃の健全触手をもらって
レッツクッキングです!

…あ、そうそう
(問題が起こった時の責任者として)
自分はぜひユウキさんにも来て欲しいな!



第一章

 忍び寄る魔の手。地獄への道は善意に満ちている。




エメラ・アーヴェスティアの場合。

 ぐしゃぁッ!!

 わなわなと震える腕が、握り潰したそれをきりきりと締め上げる。
「こんな妙なモノを送って嵐を起こす位ならその分ちゃんとした食料を送りなさいよ…!」
 もう、もはや隠す気があるのかというほどに杜撰な訂正。
 そして、そこから読み解ける。
“アルダワ魔法学園”“滋養強壮”“毎年女生徒に被害が出ている”“繁殖厳禁”“女性にとって取り返しのつかない事態”
 もはや単語だけで頭痛がしそうな、どこから突っ込めばいいのかわからない程に香ばしく漂う“ヤバい物質臭”
「というか、そもそもグリモア猟兵が食べないものを食べる道理があるんですか……?」
 隣で白い目を向け、呆れたような声を上げた鈴木・志乃の意見もごもっともである。
 考えればわかる事だ。
 そもそも言い出しっぺのあの男が食いたがらない時点でほぼ黒なのに、あの単語の組み合わせのおかげで深淵も真っ青な⋯⋯もとい、深淵すら輝く絹に例えられる程の圧倒的ドス黒さである。
「⋯⋯まぁいいわ⋯とりあえず普通の物資もあると言う事だし、私はそちらの調理をしようかしら⋯⋯⋯⋯」
 とはいえ、食うか食わないかは自己責任というやつである。
 ⋯⋯とりあえず、アビー辺りなんかはあまり外の世界を知らなそうではあるし。一言警告くらいは⋯⋯

「ん?」
 もっきゅもっきゅ⋯⋯

 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯
 ⋯⋯⋯⋯
 ⋯⋯
「あ、ポテチもありますよ、いかがですか?」
 もっきゅもっきゅ⋯⋯
「あんた⋯⋯こほん。あなたもよくお食べになりますわねぇ⋯⋯」
 もっきゅもっきゅ⋯⋯
「まぁ、少し大味で好みではないですが、そこにあるのに食べないというのは食材に対する冒涜というものです。ね、アビーさん?」
 もっきゅもっきゅ⋯⋯
「知らないわ、私は食べられるなら食べるだけ⋯⋯デビルフィッシュに似てる⋯⋯あのさらさらしたソースがあればもっとよかったのだけれど、なんて言ったっけ⋯⋯」
 もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ⋯⋯⋯⋯
「ソイソース。醬油ですね~」
 もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ⋯⋯⋯⋯⋯

 ⋯⋯遅かったか。
 アビーと共に、大道寺・優依が生で触手を貪っている。
 そして、それを呆れたように眺めているのはフランチェスカ・ユークロットだ。
「⋯⋯ごめんなさい、アビー⋯⋯⋯⋯」
 エメラは静かにその背を向けた。
 涙は見せない。
 私はあなたを救えなかった。
 ただ、共に戦った戦友に幸の多からんことをせめて祈ろう。
「エメラは食べないの?」
 立ち去ろうとするエメラを見つけたアビーが不思議そうに聞いた。
「⋯⋯とりあえず、私はこいつらが逃げないように見張らなきゃいけないから⋯⋯」
 そう言って静かに立ち去っていくエメラ。
「勿論、私は嫌よ?」という言葉が喉から出かかったが、そっと飲み込み耐えた。
 もはや結果は変わらないのだ。
 せめて何も知らぬまま、今を楽しむ彼女を邪魔したくはなかった。


アビー・ホワイトウッドの場合

「クレイジーね⋯⋯」
 そう言いながらも、うねうねと蠢く触手を捌く手は軽やかだ。
 エメラが何だか悲しそうな眼をしていた気がするが、気にしない。
 優依たちとも別れ、再び切り分けと仕分けの作業に戻るアビー。
 箱に張り付けられている手順通りに、アフォロディシアックテンタクルの株を〆ていく。
 まずは中央のひときわ大きな部分。
 そのどこかにある赤い眼球にナイフを突き刺しとどめを刺す。
 しばらく暴れるが、それを放置し動かなくなった所で紫色の触手部分と中央の大きな本体とを切り分けていくのだ。
「正直、始めてスシバーでデビルフィッシュを食べたときもニッポン人はクレイジーだと思ったけど、こんなものを常食しているのならば、そのアルダワ魔法学園ってところも相当ね」
 ⋯⋯いや、まぁ常食しているわけではないのだが。
 (ちなみに、彼女の言うデビルフィッシュとは、おそらくタコの事だろう。デビルフィッシュとは、タコやイカ、エイ等の鱗の無い海洋生物の俗称である)
「それに、いくら女だからってこんなのにやられるなんてありえるの?」
 一応抵抗しようと腕にまとわりつく触手を叩き払いながら言う。
 まぁ、単体では恐ろしい相手ではないだろう。
 そもそもここに居る触手達は数が少ない上に、開けた場所で相手をする分にはさしたる問題はない、こいつの問題は群生する点とダンジョンという構造上、密閉空間内に充満する甘ったれた催婬ガスである。
 それはさておき、見事な手前である。
 触手単体にしたものの切り込みからビィッと蛇を捌くように皮を剥ぐと、馴れた手付きで開いて根本の臓器のような部位を外し、輸送のために箱詰めしていく。
 そもそも、アビーとて別にこれが食べたいかと言われれば食べたいとは言えない。
 むしろ、少々寒気がしそうな見た目である。
 だが、今この世界は見た目が気に食わないからと食事を選り好み出来る状況ではない。
 食わなければ死ぬ。
 この世界において、命は弱さを許さない。
「ん⋯?」
 しばらく順調に捌いていたアビーだったが、微かに熱があるのか微妙に体が熱い気がする。
 一瞬グリモア猟兵の顔が浮かんだが、いくらなんでも毒物入りの食物をグリモア猟兵が配るとは考えにくい。
「⋯生はマズかったかな⋯⋯」
 たしか、スシバーでは生でデビルフィッシュを食べていた気がするが⋯⋯
 ⋯⋯食あたりでも起こしたかもしれない。

 その異変の正体を、彼女はまだ知らない。


鈴木・志乃の場合。

 うじゅるるる⋯⋯

「……ほんとなんでこんなもん仕入れた!?」
 ここにいないグリモア猟兵に非難の声を上げた。
「滋養強壮とか女生徒被害とか⋯⋯これを⋯⋯アポカリプスヘルにばら撒く⋯⋯?」
 だが、叫んだと思えば半ば呆けたような微妙な声で志乃は呟く。
 彼女の至ったこの蠢く触手についての見解は、大筋においてエメラと同様の物である。
 おそらく危険物。
 だが⋯⋯
「たこ焼きにでもしようかな……」
 なんだか感情の籠らない声で、投げやりな言葉を吐き出した彼女の目は虚空を見つめていた。
 彼女の場合、それでも食べなければいけないのではないかという半ば強迫観念じみた生真面目さと、もうどうにでもなれという諦観が勝った。
「うーん⋯⋯ハーブとかあったかなぁ。どうせ食べるんだったらせめて美味しく⋯⋯」
 それに、気持ち程度の薬効だろうが、鎮静剤を混ぜておけば何とか抑えられるかもしれないという希望的観測も無い訳では無かった。
 まぁ、結果からしてどうにもならなかったのは言うまでもない。
 そもそも、物資の箱を漁ってみたがハーブの類など見つかるはずもなく、何とかその辺に生えていた雑草を自身の知識からきっとハーブだろうと無理矢理に納得させて混ぜたのだ。
「あはは⋯⋯いい匂い⋯⋯」
 だが、雑草に見えたそれを加えて煮込んでみたところ、確かに良い匂いがする。
 ⋯⋯これを拠点の人間に配れば、被害が出ることは必定。
 かといって、その辺に捨ててしまってももし何かの拍子に繁殖してしまえば目も当てられない事態になる。
 ⋯⋯食うしかない。
「うおぉぉおおおお!!」
 そうだ、何かあれば逃げればよいのだ!
 隠れてやり過ごせばいい。
 タコ焼き器と串を念動力で動かしながら自信を奮い立たせるように雄たけびを上げた。
「いざ実食!!」
 やけに気合十分である。

 ぱくり。

 もっきゅもっきゅ⋯⋯
「あれ、美味しい⋯⋯」
 味は悪くない。
 ハーブの香りがたまらなく食欲をそそり、これなら何個でも行けるかもしれない。「体に異常も⋯⋯特にないなぁ」
 ⋯⋯本当にそう思うだろうか?
 調子に乗って作った分をぺろりと平らげてしまった志乃の体に変化が起こるのはもう少し先の話である。
 ⋯⋯彼女はいったいどうなってしまうのだろうか?


大道寺・優依及びフランチェスカ・ユークロットの場合。

 先程からもっきゅもっきゅと一心不乱に触手を頬張る優依を見ながら、フランチェスカはニコニコと笑う。
――⋯⋯計画通り。――
 正直、この触手の事は知らないが、ある程度効能は察していた。
「貞淑な修道女が発情して乱れるのは…いいわ⋯⋯」
 実際問題、彼女はそっちの人間であるらしかった。
「チェカとトナカイさんは食べないんですか?」
 優依が不思議そうに聞いてきたのを、一瞬本性が出かかったもののやんわりとした口調で断るフランチェスカ。
 そう。
 見るのは良いが、自身まで乱れてしまうのは少々違うのだ。
 普段は貞淑な少女が、快楽を求め自身にすがる姿⋯⋯
 そして、それをただただ眺め、少女を焦らす自身。
「⋯⋯想像しただけで⋯⋯⋯⋯」
 圧倒的愉悦ッ!!
「そういえば、流石に生で食うのも⋯食べるのも飽きたでしょう?」
「うーん⋯⋯そうですね。流石に生ばかりというのも飽きてきました」
「ちょっと待ってなさいな? ⋯⋯ウフフ」
 そう言って切り分けられた触手の一部を受け取り、少し離れた場所へと向かった。
「それじゃあ、ウチの可愛い子達…奉仕の時間だ⋯⋯ですわよ?」
 そして、呼び出された奴隷たちに彼女は言い放つのだ。
「調理なさい」
 ⋯⋯?
「だ⋯か⋯ら! 調理!! これも奉仕よ、分かったらちゃっちゃと行く!!」
 わらわらと食材を手に散っていく奴隷達をやれやれといった様子で眺めて呟く。
「あぁ、もうどうしてあげようか⋯⋯」
 優依が乱れた後の事を想像し、悦に浸っているようだ。
 暫くそんな状態で待っていると。

 つんつん。

 何者かが背をつつく。
「何よ、うちは今いいところ⋯⋯出来たの? どれどれ⋯⋯」
 ヒョイパクッ!
「あ⋯⋯」
 奴隷が一瞬にやりとした気がした。
 彼女もまた、触手の魔の手に絡めとられてしまったらしい。
 これから彼女たちはどうなってしまうのだろうか⋯⋯


秋山・軍犬の場合。

「フードファイター軍犬と!!」
「触手農家令嬢 秘水ちゃんの♪」
『世紀末クッキング~♪』
 なんか始まった。
「さて取り出したるはこちらのいかにもな雰囲気たっぷりの更生させた綺麗なアフロ君です
この依頼が終わったら家の農場に就職させますちゃん♪」
「おお、これは確かに女生徒を襲う形をしているっすね!!」

 うじゅるるる⋯⋯⋯⋯

「はい! ではまずこの子たちを⋯⋯〆ます!!」

 どこからかパラパラと幕が降ってきた。
 よく聞くと、奥から小さな声が聞こえる。
「いい? あなたが抵抗すればするだけ、あなたたちの仲間が一人ずつ殺されていくんです。それは取っても悲しいでしょう?」
 ⋯⋯?
「簡単な話っす。更正してしっかりお務めを果たせば、僕らは君たちを解放してあげられるんすよ?」
 ⋯⋯⋯⋯いやいやいや、いくらなんでも触手相手に説得ってそんな⋯⋯⋯⋯
 先程の幕が一気に消えると、再び現れた軍犬と秘水ちゃん。
「はい! こちらが更生させた綺麗な触手君です。この依頼が終わったら家の農場に就職させます♪」

 うじゅるッ!!

 そこには、全身を覆っていた粘液が消え、きりりとした表情(?)のローバーが居た。
「さぁ、毒素の無い綺麗な触手をこちらに渡すっす!!」

 そう言われたそのローバーは、自身の手(?)を切り取り二人に差し出す。
『さぁ、レッツクッキング!!』

 正面で楽しげに料理を始めた二人を見ながら、不敵に蠢くアフォロディシアックテンタクル。
 ⋯⋯そう、そんな簡単に更正されるほど、彼らはヤワなオスではなかった。


ジェイ・ランス及びクー・フロストの場合。

 呼ばれたので来たジェイ・ランス。
 その眼は興味半分といった様子で、目の前の触手に向けられていた。
「んー?」
 何かを思案するように唸りながら手を伸ばす。
「食えるってんだからまあ何とかなるだろー!」
 バクぅッ!!
 料理など知ったことかといわんばかりに、一口で触手を飲み込むジェイ。
 ⋯⋯いくら鮮度が落ちるからって、流石にそれは⋯⋯
「ジェイくーん♪」
 そんなジェイの背後から、少女の声が響いた。
 そして、一瞬の後に彼女の目には異様な光景が広がっていた。
「ジェイ君お疲れさ⋯⋯ま⋯⋯?」

 うじゅるるる⋯⋯

 蠢く触手の山。
 そしてそれを前にして一切の躊躇すらなくそれを啜る様に飲み込んでいくしていくジェイの姿を⋯⋯
「きゃ~~~~~~っ!! 何食べてるの~~~~~~~!?!?」
 絹を裂くような悲鳴。
 そりゃ、普通こんな光景を見れば⋯⋯
「せめて焼こう!? 焼きましょう!?」
 ⋯⋯いや、そういう問題ではない気がする。
「いやいやクーちゃん。分かってない。君はまったくもって分かっていない。こういうものは素材の味を楽しんでこそだよ」
 そう言って、君も食べないか?とばかりに触手を差し出すジェイ。
 ⋯⋯いや、素材云々の前に咀嚼をだね⋯⋯
「海の幸じゃないんだよ!?」
 いや、だから咀嚼を⋯⋯
「ウッ!!?」
 突如として腹を抱え、苦しそうな顔をするジェイ。
「ジェイくん!?」
 腹を抱えて倒れ、声にならぬ呻きを上げるジェイに駆け寄り、クーは必死に声を掛ける。
「しっかりして、何が⋯⋯ッ!?」
 いま、何かがジェイの体を蠢いた。
「なに⋯⋯え⋯⋯?」
 口から血を吐き、腹の内で何者かが蠢くジェイから、本能的に離れたクー。
「クーちゃ⋯⋯ごばぁッ!?」
 血のあぶくが止めどなく溢れた。
 自分の加太に何が起こっているのかが分からない。
「クーちゃ⋯⋯たすけ⋯⋯」
 次の瞬間だった。
 ジェイの腹を食い破り、姿を現したのは、丸呑みにした触手だった。
「きゃーッ!!」
 クーの悲鳴に、空気を絞り出すような甲高い寄生で答える謎の触手。
「ぶぉぉぉぉぉぉって、する! ぶぉぉぉぉおおおって、するよぉ!」
 全力の氷魔法。
 吹雪がジェイとその腹を突き破り現れた触手。ジェイリアンを瞬間的に凍結する。
「ジェイくん⋯⋯」
 変わり果てたその姿に、少女は涙する。
「ふう、UCがなきゃ即死だったね!!」
 そんな少女に、背後から現れた新たなジェイが真っ白な歯を見せながら指を立てて見せた。
「⋯⋯ん?どうしたのクーちゃん?」
 先程ジェイリアンに食い破り絶命したジェイと、今目の前にいるジェイを交互に見比べるクー。
「⋯⋯生きてるんかい!!」
 ⋯⋯⋯⋯夫婦漫才か何かだろうか?


緑川・小夜及びアリス・セカンドカラーの場合。

「うふふ、私に隠し事なんて不可能なのよ?丸裸にしてあげる☆」
 そう言って、アリスは触手に触れる。
 すると、様々な記憶が見えてきた。
 ⋯⋯なるほど。
 簡単に流れてきた記憶を紐解けば、そもそもこの生物は調合用には向いているが、生食、或いは食材としては不適格なことがうかがえる。
 ⋯催淫効果があるのだ。
 解毒剤が調合レシピに含まれていなかったのは、この催淫効果を促す物質が別の物と混ざる事で、滋養強壮の薬になるかららしい。
 グリモア猟兵も実際問題これを摂取した際の副作用については知らないようだが
、やはりその可能性自体には気づいているようで、それをわざわざ試すためにこの任務を発行したということが分かった。
 さて⋯⋯なぜそんなことをしたのか、もっと覗いてみようか⋯⋯
 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯
 ⋯⋯⋯⋯
 ⋯⋯
「⋯⋯世知辛いわねぇ⋯⋯⋯⋯」
 そこに見えたグリモア猟兵の記憶に肩を落とす。
 依頼の報酬。予知から任務発行までの偵察や情報収集における費用。実際に送り出した猟兵の使用した武具の消耗に関する補填。弾薬費。
 ⋯⋯つまり赤字なのだ。
「まぁ、私の知ったことではないのだけれど♪」
 そう言って笑う少女は、一瞬にして瞳を怪しく輝かせた。
「さて⋯⋯催淫とな⋯⋯?」
 あ、悪いこと考えてる⋯⋯
「小夜ちゃんよーぼおっと♪」


 数分後。

「触手…ですか⋯⋯⋯⋯」
 呼び出された少女は困惑していた。
「触手よ♪」
 対して呼び出した少女は実に楽しげである。
「いや、まぁお姉さまが大丈夫というのですから大丈夫なのは分かりますが⋯⋯」
 とはいってもその見た目が問題である。
 食べられるのは分かったが、そもそもなぜ私はこんなものを消費するために呼ばれたのだろうか?
 うむむと怪訝な顔で悩む小夜の耳元で、アリスが囁く。
「⋯⋯⋯⋯♪」
 その瞬間だった。
 一気に顔が真っ赤になった小夜が、アリスに聞き返す。
「え!? ⋯え!?」
「私じゃあいやかしら?」
「食べましょう!!すぐにでも!!!」
 そう言って今にもかぶりつきそうな小夜を、アリスが制止した。
「もう。せっかちね? とりあえずは料理をしましょう。流石にこのままじゃ⋯⋯」
「はぁい!!たこ焼きいっちょう!!」
 突如元気な声が響き渡り、二人の前にたこ焼きが置かれていた。
「話は聞かせてもらったよ!! もう、制服着たカッコいい人が嘘言うわけないじゃん。みんな猜疑心強すぎだよぉ」
 そして、すぐさまみんなにも配らなくちゃ!!と元気に駆けていった化野・花鵺。
 ん? 待てよ? 今、さらっととんでもないことが⋯⋯
「⋯⋯本当によろしいのですか、お姉さま?」
 そんな思考を、小夜の言葉が上書きする。
「ふふ、じゃあ見えないところに行きましょうか⋯⋯二人っきりで♡」



● ???

 指と指とが結ばれ絡まり、白い柔肌に滴る汗が、行為の激しさを物語っている。
「あぁ⋯⋯お姉様。お姉様、おネェサマおねぇさまお姉様お姉様ぁ⋯⋯」
 もはや理性の欠片すら残っていないかのような小夜の眼はギラギラと充血し、目の前のアリスの姿に行為を抑えられない。
「あ⋯⋯小夜ちゃん⋯⋯ダメ⋯⋯ッ!!」
 現在、二人の感覚はその指に巻かれた赤い糸でダイレクトにつながっている。
 互いのその劣情も、慎ましやかな起伏をなぞる指の感覚も、絡まる舌と汗の匂いすらも。
 そのすべてが増幅され、互いの肉体を這う快楽へと変わっていくのだ。
 普段であれば自らが攻めに回るはずのアリスが、小夜の為すがままとなっていた。
 小夜に廻る気が、その淫らな効果に反応し、増幅し。
 普段は奥手な少女を獣に変えた。
「それ以上は⋯⋯本当に⋯⋯あっ⋯⋯⋯⋯っ!!」


 その全てが終わった後。気を失った少女を優しくなでるアリスの姿がそこにあった。
「ちょっと計算外だったかしら⋯⋯でも⋯⋯⋯⋯」
 ぺろりと指を舐めるしぐさが実に艶めかしい。
「癖になっちゃったかも⋯⋯♪」


化野・花鵺の場合。

「制服カッコいい…じゅるり」
 周囲に任務を説明するグリモア猟兵の姿。
 彼女にはそれしか見えていなかった。
 もちろん、話なんてほとんど聞いていない。
 彼女が今現在把握している事といえば、とりあえず輸送された触手を食べると言う事。
 まぁ、なぜ彼女がそんな状態なのかというと、冒頭で彼女の述べた言葉がそれを物語っている。
 ⋯⋯所謂制服フェチというやつである。
「見た目がタコやイカの親戚っぽいんだからぁ、タコやイカみたいに食べれば良いんじゃないかなぁ」
 もはや触手と見るやみんな思いつくことはそれなのか。
「ひゃっほう!!」
 取り出したるは包丁と程よく凹んだ鉄板。
「ふんふんふ~ん♪」
 鼻歌交じりに触手を一口大に切り分けていくと、鉄板に油を引いていった。
「フォックスファイア!!」
 自身の狐火で鉄板を温め、衣を焼いていく。
「たこ焼きは鉄板さえあれば誰でも大体それっぽく作れるから。バイトしたカヤが言うんだから間違いないって~♪」
 そう言いながら確かに手際よくたこ焼きを作っていく。
 周囲に漂う香りが、食欲をそそった。
「上手に焼けました~!!」
 と、そうこうしている間に出来上がる、タコ焼きならぬテンタクル焼き。
「はふっ⋯⋯あふっ!? ⋯⋯⋯⋯はふっ!!」
 焼きたてが一番とばかりに熱々のそれを平らげ咀嚼する花鵺。
「さっすが、カヤは出来る狐(できるこ)だね!」
 味は申し分ない。
 であるならば、やることはたった一つだ。
「みんなにも配らなくっちゃ!!」
 無邪気に恐ろしいことを宣言する。
「おっと、危ない危ない⋯⋯」
 簡単な料理を何品か用意して見せた花鵺。
「あのカッコイイ人も食べてくれるかなぁ?」
 ⋯⋯見てくれは、本当に普通の料理である。
 地獄への道は善意で満ちているとはよく言ったものだ。
 ⋯⋯無論、グリモア猟兵とて道連れとなるのは⋯⋯必定であった。


ベルカ・スノードロップ・緋神・美麗の場合。

「外来種どころか異世界産なんだけど…」
 蠢くそれをただただ見つめて美麗は言った。
 実際問題、一定の地域に外来種が侵入し、元々の固有種が絶滅なんて話はよくある事である。
「これが原因でアポヘルに触手が蔓延したら全力で物理的に反省させないといけないわね⋯⋯」
 具体的には丸腰で群れに叩き落してやる。
 そう心に誓った美麗であった。
「⋯⋯食べないわよ?」
「え?」
 ベルカが瞬間的に凍結した触手を切り分け、言わば触手のソルベアポヘル風を作ろうとしていた所、美麗の少し低い声がそれを制止した。
「食べませんか?」
「食べません」
 ⋯⋯おや? といった様子で虚空を見つめて何か考えごとをするベルカ。
「⋯⋯では、仕方ありませんね」
 一瞬落胆したそぶりは見せたものの、きっぱりと諦め切り分けた触手を箱にしまう。
「というか、ベルカさんあれを食べる気だったの?」
 そういう美麗の目は少しキツイ。
「あ~あぁ見えて彼は誠実ですから。少なくともこちらを騙すようなことはしないと思うんですが⋯⋯」
 そう言ってグリモア猟兵の顔を思い浮かべる。
 彼とはそれなりに長い仲ではある。
 それなりには信頼しているつもりだった。
「そういう問題じゃなくて⋯⋯まぁいいや、普通の食材もあるんだし、豚汁とかそういう系の物でも作りましょうよ」
 そういう美麗は少し機嫌が悪そうだった。
 これは失敗してしまっただろうか?

 と、それでも二人で料理を作るベルカと美麗。
 ⋯⋯そこに忍び寄る無垢なる魔の手に、気付く事は無く⋯⋯

「完成です」
 できたのは、肉の少ない根菜メインの汁物と何かのホルモンを焼いた焼き物。
「まぁ、私もしっかり見張ってたわけだし、触手は混入していないはず⋯⋯」
 そんなことを言う美麗に、少し悲しそうにベルカは言った。
「少なくとも、私は無理矢理とか、そういうのは嫌いなんです⋯⋯というわけで⋯⋯」
 そう言って美麗の口元にホルモン焼きを差し出した。
「おひとつどうぞ♪」
 ⋯⋯これは、あーんというやつだろうか?
 最初は少し難色を示していた美麗も、せっかくだからと差し出されたそれを口にする。
「あ⋯⋯美味しい」
 素直な感想に、ベルカは微笑んだ。
「では、今度は美麗さんの番ですよ?」
 そう言って口元を指さして見せるベルカ。
「⋯⋯今回⋯⋯だけだからね?」
 ベルカの口元に箸を運ぶ美麗の顔がみるみる朱を点していく。
「あ⋯あ~ん⋯⋯」
 たどたどしいそれに、ベルカは微笑みながら応えた。
「ほ⋯⋯本当にあのなんとかテンタクルは入れてないんでしょうね⋯!?」
 すっくと立ちあがり、ベルカは美麗に顔を近づけてきた。
「え⋯⋯ちょ⋯⋯!?」
「僕は嘘は付きません⋯⋯ですが、どうしてでしょう? 美麗がいつも以上に綺麗で⋯⋯目が離せない⋯⋯⋯⋯」
 逃げようと思えば逃げられるはずだ。
 だが、美麗はそこを動こうとはしなかった。
「え⋯⋯ちょっと⋯⋯本当に⋯⋯」
 恥ずかしそうに顔を背けたり、ベルカの顔をまっすぐに見られない。
 迫るベルカ。
 その息遣いが良く聞こえるほどの距離。


 次の瞬間だった。
 大地が黒く染まり、砂埃が吹き荒れる。
「⋯⋯これはいけませんね⋯⋯本当に⋯⋯タイミングが悪い」
 少し苛ついたような目を向けるベルカ。

 そう。
 オブリビオンストームだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『レッド・ラム』

POW   :    ブランディッシュ・ラム
【角】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
SPD   :    マルチロック・ラム
【角から追尾光線】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    イミテーション・ラム
【角】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、角から何度でも発動できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 吹き荒れる嵐、そして咆哮と共に現れたるは猛る地竜。
 荒々しきそれは目に映るすべてを破壊せんと大地を蹴った。
 それは、猟兵とて例外ではない。
主・役
ひゃはー!ごちそうだー☆
スベテヲクラウモノのアバターを憑依して強化した技能で空中戦だよ。
限界突破した継戦能力で無駄に高い耐久力と回復力を発揮してエンドコンテンツボスの威厳と存在感を魅せつけるよ☆
追尾光線なんて今のえにっちゃんにはただのおやつだよ、大食いなオーラ防御で捕食して盗み攻撃でそのエネルギーをえにっちゃんのリソースにしちゃうよん☆
さて、メインディッシュだ。残像を残すスピード(早業/先制攻撃)で飛び回りヒット&アウェイですれ違い様に鎧砕きな鎧無視攻撃で固い鱗もなんのそのと捕食して部位破壊していくよん♪口の大きさ以上に食いちぎっているのはアバターの仕様。
限界突破した大食いでブラックホール胃袋



第二章


 蝕まれる肉体と、猛る地竜。





「ひゃはー!ごちそうだー☆」
 突如として声を上げた少女、主・役。
 いつの間にか現れた彼女は、目の前に現れた地竜の群れに歓喜する。
 実際問題、先程までどこにもいなかった彼女は何しに来たのだろう?
「さて⋯えにっちゃんの新技、試させてもらうよ!!」
 ⋯⋯技の試し打ちに来たらしい。
 だが、その可憐な少女の姿がみるみるうちに黒い影に包まれ変異していく。

 セカイヲクラウモノ

 かつて世界の全てを喰らい、神に封印された魔王すら超える真なる邪悪。
 ⋯⋯と、いう設定のゲームキャラクターである。
 軽い一撃では殴っても回復され、かといって強力な一撃すら耐えて見せる圧倒的耐久力と、こちらの素早さ重視キャラを優に超える素早さ、そして殴られれば防御無視と、数々の歴戦のゲーマーに阿鼻叫喚のトラウマを植え付けた裏ボスであった。
「いっくぞー!!」
 ⋯中身が中身なので見た目に反してなんかあれだが、その実力はまさにみんなのトラウマに相応しい。

 グルゥゥァァァァアアアアアアアアアアア!!

 咆哮と共に大地を蹴った地竜の攻撃を、素早く空へと舞い上がる事で回避して見せる役
「はっはー! 手も足も出まい!!」
 だが、このレッドラムは地を這うだけが能ではない。
 頭部の角が発光したかと思うと、光の弾が役へと撃ち出される。
「ぬわーーっっ!!」
 どこかで聞いたことのある悲鳴と共に、役の体が光弾に包まれた。
「⋯⋯なんちゃって♪」
 だが、役の体に命中した光弾は、みるみるうちに役の体に吸い込まれていく。
「そんな攻撃、て今のえにっちゃんにはただのおやつだよ!!」
 光弾のエネルギーを吸収し、エネルギーへと変換する役。
「それじゃ、今度はこっちから行くよ!!」
 充分にエネルギーを奪った役が、レッドラムへと一気に突貫する。
 残像を残すほどの凄まじい速度ですれ違いざまの牙がその肉を文字通り外皮ごと削り取っていく。
 一回、二回、三回。
 往復する度に体の一部が切り取られ、血しぶきを上げながら悲鳴をあげるレッドラム。

「ごちそうさまでした!」
 元の姿に戻った役の周囲には、夥しいほどの血溜まりが出来ていた。
 快活そうに笑う少女と血塗れの大地。
 少女の力は圧倒的だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
※耐えますが平常心ではないです


うんこれ終わったら帰る(焦点が合わない)
頭ぽやぽやすんだよね……倒したら温泉寄らずに帰ろう
一人で部屋に閉じ籠ろう 確定!!
何かあっても私真の姿光球だし!!(フラグ)

オーラ防御展開
念動力で光の鎖操って、あの巨体転ばせようか。知性あるようならワイヤーやピアノ線で罠張ってでも転ばす

隙が出来たら念動力でUCのトランプ操作
54枚で角、足、爪、目……切断できる所から切断して行きたいね
切れた所に毒塗った針を刺せたら尚良し

あと可能ならだけど、あの口に爆弾放り込んで爆破していい?
タイミングは第六感で見切って、他の猟兵とも連携したいな

殺意高い?
具合悪いからね(熱出てる)



「うぅ⋯⋯」
 目の前が薄く霞みがかったようだ。
 頭がうまく働かない。
 先ほど聞こえた咆哮から、オブリビオンストームが起きたのだろうことは分かる。
「うん⋯⋯これおわったらかえる⋯⋯」
 正直、今すぐにでも帰りたいのは山々なのだが、流石に仕事で来た以上、目の前のオブリビオンを放置するわけにもいかない。
 自身の体の異常がどのような種類の物なのか。
 流石にそれが分からぬほど子供でもない彼女は、ポヤポヤとした頭で思案する。
 ⋯⋯最悪でも、これがどうにかなるまでは部屋に引きこもってしまおう。
 大丈夫。あれだけ食べてしまったせいなのかやけに意識が朦朧としているが、何があっても自身の本当の姿は光の玉である。
 気を失うにせよ何とか真の姿を開放してからであれば間違いなんて起きないさHAHAHA♪
 さて、彼女は判断力も濁ってしまったらしい。
 彼女は今、真の姿を開放できる状況にない。
 そしてこの状況、もはや盛大に建てられたそのフラグをへし折るか、或いは行きずりのだれかと間違いを犯してしまうのか⋯⋯
 それは神のみぞ知る。
「あー⋯⋯」
 こちらに突進してくる赤黒くて逞しい⋯⋯
「⋯⋯っ!!」
 ぶんぶんと頭を振り、一瞬頭に浮かんだ思考を放棄する。
 本格的にヤバいようだ。
「ええいッ!!」
 とっとと片付けてやる。
 彼女の腕に光の鎖が生成される。
「倒れろッ!!」
 猪突猛進。
 自身に真っ直ぐ突っ込んでくるそれを、操る鎖が絡め捕って引き倒す。
 どうせこいつも食材なのだ、後からバラそうが今からバラそうが同じこと。
「さて⋯⋯どこからバラそうか? ふふふ♪」
 引き倒されたレッドラムに歩み寄り、怪しげな笑顔でトランプを切る志乃。
 本来凶暴なはずのレッドラムがその異様な笑顔に恐怖する。
「死ね⋯⋯」
 トランプを天高く投げ捨て、それをばらばらに操りレッドラムの解体ショーが始まった。
 指先、手首、肘、肩。
 体の末端から胴体を残すように少しづつ切り刻んでいく。
「さぁて、いつまで声を出せるかなぁ?」
 ⋯⋯あれ?

 終始笑顔のままレッドラムを切り刻み、いつのまにやら首と胴体だけになったレッドラムがそこにあった。
 だが、その状態でもまだ生きているようで、恐怖に歪んだ瞳が志乃を見つめている。
「あれれ⋯⋯まだイってないんだぁ~?」
 朦朧とした意識と熱が、彼女を豹変させた。
「ねぇ⋯⋯⋯イキたい?」
 レッドラムの傍らにしゃがみ込み、妖艶な声を上げる志乃。
 開いた口元に、何かが差し込まれた。
「派手にイっちゃえ♪」
 口に突っ込まれた何かが大爆発すると、レッドラムの肉片が周囲に飛び散る。
「⋯⋯あれ?」
 ぴちゃりと頬に跳ねた生温かい肉片に正気を取り戻した。
 もはや焦点の合わない目で足元を見れば、何か赤黒いものが倒れている。
「これは⋯⋯そうだ⋯⋯帰らないと⋯⋯あれ?」
 自分は何をしていたのだったか。
 熱があるようだ。体が熱い。
 おぼつかない足取りで歩き出した志乃だったが、ふらりと体が横に倒れると同時に、志乃は気を失ってしまった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大道寺・優依
●アドリブや連携
アドリブ:OK
連携:フランチェスカ・ユークロット(f24241)と同行
●使用技能
「怪力」「捕食」

●心境
出ましたね。食肉…。
尻尾の付け根が美味しいとか…これは全部食べて一番おいしい部位を見つけないと…。
しかしレッド・ラム…ですか。ラム…ジンギスカン…じゅるり(注:羊肉の意ではたぶん違う)

●行動
さっきまでたくさん食べていたのは、あなたを相手する為なのです。
UCを発動して、メイスでぶん殴っていきますねー。

ところで、先ほどから体が火照ってしかたがいのですが、むずむずしますし…。ひょっとしてもしかしこれは…新手の空腹感!?

それじゃあ、(ラムの尻尾を捕まえて)「いただきます。」じゅるり…


フランチェスカ・ユークロット
アドリブOK
連携:やっぱり優依と一緒ね

【心境】
「はぁはぁ…まったく主人をはめようなんて、なんてふてー野郎…なんてダメな子かしら。」
駄トナカイにはお仕置きしてたのだけど、気のせいかしら…むしろ計画通りって顔なのは…。

【行動】
大きい爬虫類ね…。
本当においしいのかしら(呆)
(祝福の風Ⅰ)さあ行きなさい、可愛い子。あの爬虫類の動きを邪魔をするの。
ウチは魔鞭ケルベロスで、叩いて、縛って、足で『踏みつけ』て…さて、元気がいいわねこの子。
『吸血』して『生命吸収』…ウチはこれでもお肉よりお野菜の方が好きなのよねぇ…。
ああ、その攻撃、さっきまで吸ってた子『敵を盾にする』ことでかわしますですわ。



 キラキラと目を輝かせる優依。
「出ましたね食肉⋯⋯」
 どうやら尻尾が旨いらしいと、その眼はブンブンと振られる尻尾にくぎ付けになっていた。
「本当においしいのかしら?」
 フランチェスカは少々懐疑的だ。
 ⋯なぜか少し息を切らしているが。
「大丈夫ですか、チェカ?」
 優依が聞くと、フランチェスカは笑いながら誤魔化した。
 実際問題、さっきまで自身の奴隷にキツいお仕置きを下していたから息が切れているのだが⋯⋯
――なんだか、うまく誘導された気がするわね⋯⋯
 後ろで同じく肩で息をする奴隷を見れば、いかにも満足そうな顔である。
 ⋯だが、問題は優依である。
 一応、自分も一口齧ってそれなりに効果が発揮されている。
 ⋯⋯あれが催淫効果を持っていることは明白だ。
 だが、優依はあれだけ貪ったにもかかわらず、あまり変化した様子が無い。
「⋯⋯どうしました?」
 じっと見つめる優依。
 何だろう、今すぐに押し倒してしまいたい衝動に駆られる。
「いいえ、とりあえず、さっさと片付けてしまいましょうか⋯⋯」
 とはいえ、とりあえずは目の前の邪魔ものを片付けてからだ。
「はい⋯⋯しかしレッド・ラム…ですか。ラム…ジンギスカン…じゅるり」
 よだれが優依の口元から垂れたが、気にしないとでも言わんばかりに飛び込む優依。
「さぁ、私の胃袋に納まるのです!!」
 瞬間的に間合いを詰めた優依のメイスが降りぬかれると同時に数百キロはあるであろうレッドラムの肉体が軽々と殴り飛ばされた。
「ふふふ⋯さっきまでたくさん食べていたのは、あなたを相手する為なのです!!」
 触手やらポテチやらを腹にたらふく詰め込み強化された優依の一撃は、軽々とレッドラムを吹き飛ばしていく。
「むむむ⋯⋯」
 しかし、やはりいつもの優依だ。
 またもや呼び出した奴隷にレッドラムの妨害を任せ、魔鞭ケルベロスで縛り付けてその生き血を啜る。
「ウチはこれでもお肉よりお野菜の方が好きなのだけれど⋯⋯」
 瞬間的に目の端に突っ込んできた黒い影。
 それに、血を吸われて干からびたレッドラムの遺骸を投げつける!
「いただきます!!」
「え!?」
 視界に映った黒い影は⋯⋯優依だった。
 投げられたレッドラムの尻尾に抱きつき、その根元にかぶりつく優依。
「ちょっと、優依!?」
 いくら何でも、戦闘中にこのような行動はおかしい。
「なんだかおかしいんですよチェカ。体が熱くて⋯なんだかむずむずするんです。これはきっと、新手の食欲に違いありません」
「⋯⋯そう♪」
 思わずにやけるフランチェスカ。
 ⋯⋯問題ない。
 彼女にもしっかり効果は表れているようだ。
 これは⋯⋯夜が楽しみである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クー・フロスト
【カントリーマウム】

●心情
ん?食料?
ドラゴンお肉が飛んできたね

私はてっきり、オブリビオンストームが来たと思ったからびっくりしたよ
これはしっかり冷凍保存しなくちゃいけないね!

ジェイ君、あれどうする~?調理したら食べれそう~?


●行動
【空中浮遊】で移動しながら移動
【早業】で先手を取り、UCを腹部を狙って放ちます
UCを用いない敵の通常攻撃(爪やドラゴンブレス)は
【第六感】を働かせて攻撃予測、動作をみて【見切り】回避します
戦時中は【オーラ防御】で氷の幕を貼り、自身を守る事も忘れません

UCを発動する時は【念動力】で発動しますが
後ろの『死神』と『笑う氷結の大鎌』がなんか笑ってます
(アドリブお願いします)


ジェイ・ランス
【SPD】【カントリーマウム】※アドリブ歓迎
ストーム来たねストーム。触手でもなげとく?…冗談だよお。

あれの尻尾が美味いって聞いたけどね、どう見ても凶暴なんだよなあ。
まあいいや、さっさとやっちまうか。なんか腹痛いし。

―――感情演算停止、慣性制御術式『高貴なる獅子(イドラーローヴェ)』起動。

"事象観測術式"による、周囲・状況の【情報収集】、【地形の利用】をしつつ"30mmガトリング砲"と"630mm電送砲"によって【制圧射撃】を行います。
近接戦はクーさんに任せ、邪魔にならぬよう後方援護と行きましょう。
もし接近戦になれば、"獅子の牙"と"事象破断刀"で対応します。
獅子の舞踏、久々にお見せしましょう。



「ストームだと思ったらご飯が来た」
 クーの第一声はそれである。
 ⋯⋯いや、ストームが来てご飯が来たんですが⋯⋯
「触手でもなげとく?」
 そう言ってジェイは、下に転がる触手の一匹を掴んで掲げて見せる。
「⋯⋯芸とか仕込めるかな?」
「それなら玉乗り仕込みたいね~」
 ⋯⋯戦闘が始まったというのに、なんだかのほほんとした雰囲気を漂わせる二人。
「とりあえず、冷凍して出荷しようか」
 せっかく出てきたと思ったら再凍結される竜。いや、元々溶けた氷の中にいたわけではないのだが。
「さて⋯⋯クーちゃん、そろそろ本気でやろうか?」
 先程までののほほんとした顔が嘘のようにきりりとした表情でジェイが言った。
「ん~? お遊びタイムはおしまい?」
 クーも、真剣なまなざしでレッドラムを睨む。
「んじゃ、ジェイくんは援護お願いね?」
 そう言って飛び立つクーを見送り、ジェイは笑う。
「さて。少しお腹痛いんだよね~」
 表情が消えた。
「感情演算停止、慣性制御術式『高貴なる獅子(イドラーローヴェ)』起動」
 普段の表情豊かなジェイの顔や声から一切の変化が消えた。
 無機質な声⋯⋯いや、もはや音といっても過言ではない程の無機質な音声。
「Uber:Code_Edler Löwe Dame.」
 ジェイの顔に、再びの表情が戻る。
「さぁて、一暴れしますかッ!!」
 召喚されたガトリング砲と電送砲から、一斉に吐き出される弾丸の嵐。
 目の前のオブリビオンをまるでおもちゃの用に蹂躙していく。

「うわぁ、派手にやるな~。ジェイくん」
 眼下に広がるオブリビオンの蹂躙を見て、クーは感嘆の声を上げた。
 彼が本気でやるというのなら、私も本気を出さねばなるまい。
「踊る、踊るよ、雪の精霊⋯雪よ、雪よ降れ⋯⋯」
 彼女の詠唱と共に、周囲一帯を白い雪が覆った。
「⋯⋯⋯⋯」
 ⋯⋯⋯⋯
「遅いな。もうビーム放つか」
 その瞬間、クーの背後に控えた死神の瞳が輝いた。
 カタカタと骨がぶつかる音が世界に木霊する。
 そして狂った不気味な笑い声が世界に響く。
 クーの手に持つ大鎌の笑い声。
「纏めて氷になってしまえ! フロストシュネーヴァイス!!」
 振りかざした大鎌【フロスト・スザーン】をかざすと、その先端から全てを凍てつかせる光が地面を照らす。
 大地は凍り、レッドラムは氷像へと変わっていく。
「おー。流石クーちゃん」
 ジェイがパチパチと拍手を贈る。
「ありが⋯⋯ジェイくん後ろッ!!」
 その後ろ。
 今にもジェイを轢き殺さんと迫るレッドラム。
「ん~?」
 ⋯⋯一瞬の出来事だった。
 ジェイをすり抜けたレッドラムが、バラバラになって地面にぶちまけられたのだ。
「え?」
 一瞬のその出来事に、クーは理解が追い付かない。
「ふふ、ひさしぶりだなー、これをやるのも」
 そう言ってジェイは大仰な礼をクーに行って見せた。
「御覧致しましたは獅子の舞踏⋯⋯如何でしたか、お嬢さん?」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
爬虫類…?竜の類じゃないの…
…まぁいいわ、襲ってくるのなら撃退するとしましょう

さて、向こうから来るというのなら『この場は既に…』
…そういえば食材になるのだったかしら、アレ…少なくとも先程のよりはマシそうね…
となると砲台で消し飛ばす訳にはいかないわね。有効なのは…これかしら
『戦地を駆るは我が双輪』、二輪で縦横無尽に戦いなさい
角に気を付ければ問題はなさそうね…そもそも物を呼ぶUCの上に明確な弱点もあるからコピーされても、ね
私は戦況を視つつ待機、二機には自己判断で技(『死闘制すは我が白槍』&『冥府誘うは我が黒斧』)の使用も許可よ
さぁ、やってしまいなさい…あ、兵士は見回り継続よ

※アドリブ・絡み歓迎



「爬虫類⋯⋯?」
 目の前に現れたレッドラムはどう見ても竜の類に見える。
 いや、確かに見慣れない人間にとっては大きなトカゲにも見えるかもしれないが、グリモア猟兵が竜を見た事が無いというのも⋯⋯
「はぁ⋯⋯どうでもいいか、今は」
 そう、目の前のオブリビオンの分類など、現状どうでもいい事だ。
 こちらに気付き走ってくる集団を見て、ため息をつく。
 向こうから向かってくるというのなら⋯⋯
「⋯⋯いや、ダメか。」
 一瞬かざした腕を引っ込める。
【シェリングテリトリー】で、向かってくる連中を手っ取り早く挽肉にしてしまうのが最も効率的なのだが⋯⋯
「あれをバラしちゃうと⋯⋯」

 うじゅるるる⋯⋯

 背後にあるまだ箱詰めされたままの触手。
 ⋯⋯ほかにも食材が無い訳では無いが、この後催される食事会でこの触手が大量に並ぶ羽目になるのは明白だ。
 何としてもそんな事態は避けねばなるまい。
「ああ、もう、本当に嫌になるわ」
 そもそもまともな食物を輸送すればよかったのだ。
 変な触手のおかげでいちいち考えなければいけない手間が増えてしまった。
「未来の為に戦地を駆け、過去の存在を追跡、撃滅なさい!!」
 呼び出したるは白と黒の騎兵。
 鋼鉄の車輪持つ馬に乗る二体の騎士に、目の前のオブリビオンの蹂躙を命じた。
「⋯⋯できうる限りばらさないように。せめて、可食部位は残しておいて。必要に応じてあなたたちの力を使うことも許可するわ」
 エメラの指示に頷き、レッドラムへと向かっていく騎兵たち。
「さて⋯⋯あなたたちは巡回を続けなさい! ネズミ一匹逃がしたらダメだからね!!」
 ずっと巡回を続ける蒸気兵達に檄を飛ばす。
 ⋯⋯本当に、早く温泉に浸かってゆっくりとしたいものだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋山・軍犬
これは…嘘をついている味!
(料理+見切り+毒耐性)

という訳で
反省の色が見えないアフロ君は糠漬けの刑っす
河豚の卵巣すら食える様になる糠パワーで反省するがよい

そんな訳で触手の名誉回復の為
集団戦で食肉確保を頑張るぞい(by秘水)

秘水「顕現せよ【指定UC】!」

説明しよう
指定UCは愛と平和と触手の名誉の為に戦う
自動修復機能を備えた特殊精霊合金の身体と
特殊兵装に身を包み
更には搭乗者の技能やUCすら50m級の巨体で
再現してくるスーパーロボットである

弱点はデザインをカッコ良くしすぎて
頑張っても誰も触手が活躍してるなんて
思わない事だ!

秘水「だって子供達からニチアサのヒーローみたく
ちやほやされたかったんです…!」



 ペロリ⋯⋯
「これは⋯⋯嘘をついている味ッ!!!!!」
 所で突然料理番組を始めていた軍犬はというと、アフロ君(?)から手に入れた綺麗な触手に舌鼓を打とうとしていたところであった。
 出来上がった触手料理に舌が触れた瞬間、軍犬はアフロ君(?)を睨みつける。
「⋯私達を⋯⋯騙そうとしましたね?」
 秘水ちゃんのどすの効いた声が怖い。

 うじゅるるる⋯⋯!!
(訳)「フハハハハハ、ナメたな? これで貴様らも俺様の思うつぼだ!!」

「ふ、甘いっすね?」
 てくてくと近寄り、アフロ君(?)を掴み上げる軍犬。

 うじゅる!!
(訳)「はん、煮るなり焼くなり好きにしやがれ!!」

 妙に潔い触手である。
「そうっすか⋯⋯」
 軍犬が触手を鷲掴みにする。
「なぁらばァッ!!!!!!!!!!!!!」
 妙にくどい声で召喚した壺にアフロ君(?)を叩き込む。
「貴様は糠漬けの系ダァ!! 河豚の卵巣すら食える様になる糠パワーで反省するがよいわァッ!!!!!!!!!」

 うじゅるぅぅぅぅぅぅッ!?
(訳)「ぐわぁぁぁぁぁぁっ!?」

 ⋯本当に何をやってるんだろうこいつらは⋯⋯?
「では軍犬さん、触手の名誉挽回のために、アレをやらせていただきますね?」
 それを聞いた軍犬が、秘水を見つめていった。
「やるっすか⋯⋯アレを!!」
 ⋯⋯いいから早くしろ。
「顕現せよッ!!」
「触手!!」
「精霊ッ!!」
「機神!! テンタクルスマン!!!」
 息の合った掛け合いと共に、空から何かが二人の前に振ってきた
 
 ドーン!!

 そこに現れたのは優に50mは超えようかというような巨大ロボット。
 どこに触手要素があるのかと聞かれれば、二人も首をかしげざるを得ないレベルで正統派スーパーロボットが、二人の前に現れたのだ!!

 説明しよう!!
 精霊機神テンタクルスマンとは愛と平和と触手の名誉の為に戦う
自動修復機能を備えた特殊精霊合金の身体と、
特殊兵装に身を包み更には搭乗者の技能やUCすら50m級の巨体で再現してくれるスーパーロボットであるッ!!!

 ⋯⋯さっきも言ったが、どこに触手要素があるのかはたぶん誰もわからない。
 子供受けを狙ったらしいのだが、これでは本末転倒な気がしないでもない。

 頑張れテンタクルスマン!!
 触手の輝かしい栄光は君の手に掛かっているのだ!!


「アレ、僕たちのかっこいい戦闘シーンは?」
 予算と時間の都合によりカットです。
「そんなっ!?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

化野・花鵺
「れっど、らむ…………赤い羊肉かぁ(両手でぽむ)!あ、それで美味しいトカゲって言ってたんだね!ジンギスカンかなぁ、それともホットポットが良いかなぁ。よーし、待ってろ赤い羊肉!」←料理名以外の異言語不得意

UC「フォックスファイア」使用
狐火を合体させて強化しレッドラムに投げつける
「…わきゃ?!」
「…尻尾は残さなきゃだった!」
UC反射で苦戦したら符による破魔乗せ衝撃波による尻尾切断に切り替え
美味しい尻尾確保に専念

「何かお腹の中が熱い気がする。…お腹減りすぎたのかなぁ」
それ系に疎かった狐、微妙に内股でもじもじしながらより一層美味しい肉確保に励む
「おシッポ寄こせ、ヒャッハー」
段々目もぐるぐる模様に



 目の前に現れたオブリビオンを見て、花鵺の頭には疑問符が浮く。
「れっど⋯⋯らむ?」
 赤い子羊肉。
 というわりにはごつごつとした見た目と、どう見ても成体にしか見えない目の前のアレ。
 いや、レッドラムという名称も、おそらくは殺人鬼(MURDER)のアナグラム(REDRUM)なのだろうが⋯⋯
「そうか!! 赤い子羊肉!! きっと子羊みたいな味がするんだな!! うんそっか~⋯⋯ジンギスカンかなぁ、それともホットポットが良いかなぁ。よーし、待ってろ!!」
 腕をぶんぶんと振りながら気合を入れる花鵺。
 ⋯⋯まぁ、本人がそれで納得しているならそれで良しとしようか。
「いっくぞー!! フォックスファイア!!」
 先程調理に使った狐火を、今度は合体させ強大な紅蓮の焔と化して打ち付ける。
 だが。
 その角で炎を吸収したレッドラムが、口からそれと同等の火炎を吐き出したことで、その攻撃はかき消されてしまった。
「…わきゃ?!」
 いきなり火を吹いたレッドラムに驚き、その場でしりもちをついてしまう花鵺を見て「それがどうした」と言わんばかりにレッドラムは鼻を鳴らす。
「あ! 今私を馬鹿にしたな!?」
 花鵺のその声に応えるようにレッドラムは大地を蹴る。
 馬鹿にしたからなんだというのだ。
 今から⋯⋯
「とぅ!!」
 花鵺に突撃するレッドラムを突然の激痛が襲う。
 そして、突然尻尾の部分が軽くなり重心の崩れた巨体がその勢いのまま横転して引きずられていくレッドラム。
「どうだ!!」
 切断され、空中高く跳んだ尻尾を掴んで花鵺は得意げな顔で笑った。
「おしっぽとったどー♪」
 ⋯⋯楽しそうである。
 よく見れば、目の焦点が合っていない。
 ぐるぐると回る目はいったい何を見ているのだろうか?
 さて、現在の彼女の状態を観察してみよう。
「ひゃっはー!! おシッポ寄こせぇ~!!」
 微妙に回っていない呂律。
 やけに内股でもじもじとした足取り。
 ⋯⋯おそらく、効果が表れ始めているのだろう。
「うぅ~⋯⋯何かお腹の中が熱い気がするぅ⋯⋯⋯⋯これはきっと空腹だからに違いない!!」
 ⋯⋯違う、そうじゃない。
「ヒャッハー!」
 ぐるぐるおめめのままレッドラムの尻尾をつけ狙う尻尾ハンターと化してしまった花鵺。
 彼女はいったいどうなってしまうのだろうか?

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
欲望の権化としての本性の封印を解く。
うふふ、触手に与えられた熱は私にとってはただの増強剤(ドーピング)だわ☆
さて、多数の分身(範囲攻撃)での全力魔法の呪詛で熱を感染させつつレッド・ラムに男の娘化デバフをかけるわ。
限界突破した継戦能力の回復力は分身を維持しながら全力魔法の連発も可能にしてくれるの♪
ふはは、大魔王すら男の娘化捕食した私の全力魔法をトカゲごときがレジスト出来ると思うてか!
多種多様な男の娘ラムたん達を分身達でおいしく料理して捕食するわ♡あらあら、下の【角】をこんなに巨大化させて☆大食いで咥えこんで快楽属性攻撃で蹂躙しながら、盗み攻撃で搾り取る生命力吸収してリソースとして力溜めするわよ♡



「うふふふふ⋯⋯♪」
 さて、とりあえず小夜を安全な位置へ運んだアリスであったが、その顔は非常に満足気⋯⋯否。
 まだ何か足りなさそうな顔で、レッドラムを眺めていた。
「うふふ⋯⋯個の体に与えられた熱は私にとってはただの増強剤(ドーピング)だわ☆」
 アカン。
 一番ヤバい奴に一番ヤバいものを与えてしまったようだ。
 複製されるアリスの分身。
 その全てが多数のレッドラムを、彼女の精神世界へと引きずり込む。
 ⋯⋯レッドラムはどうなってしまうのだろうか?




● アリスのおへや。

 ⋯⋯気分が悪い。
 体が熱く、周りにあるものに見覚えが無い。
 ここはどこだ?
 おそらく横倒しになってしまっているのであろう体を立ち上がらせようとしてみるが、なぜかうまく立ち上がれない⋯⋯
「がう!?」
 一瞬、視界に映った鏡に映し出された光景に目を疑った。
 人間になっているのだ。
「うふふふ⋯⋯」
 響く声に周囲を警戒するが、如何せん人間の体の動かし方が理解できない。
「⋯⋯あら、あなた⋯⋯自分の状況が分かっているのかしら?」
 そう言って目の前に現れた少女を見やる。
「ぐるるる⋯⋯!!」
 何とか唸って見せるが、少女はそれを笑った。
「あら、怖いわね。でも⋯⋯」
 つかつかと歩み寄って来る少女が、突如自身の前にしゃがみ込んだかと思うと、突如として襲いかかる今まで退官したことも無いような刺激。
「⋯⋯ッ!!?」
 一瞬で目の前がバチバチとスパークし、真っ白に染まる視界。
「うふふふ⋯⋯こんなに立派なのに⋯⋯早いわねぇ?」
 クスクスと笑う少女の口元には、白い何かが付着していた。
 クスクス⋯⋯
 クスクスクス⋯⋯
 周囲に響き渡る声、再び周囲を見渡してみれば、目の前の少女と同じような姿の少女たちが、鏡に映った自身と同じような人間の前にしゃがみ込んだり、その体に指を這わせたりしている。
 ⋯⋯状況が理解できない。
 ⋯⋯これは⋯⋯これはいったい⋯⋯
 つつつっ⋯⋯と自身の肉体を撫ぜる柔らかな刺激に、再び意識が飛びそうになった。
「⋯⋯みーんな食べてア・ゲ・ル♪」
 そう言って笑う少女。
 それから先は覚えていない。
 少女達に与えられる快楽に飲まれ、死を迎えるその瞬間まで彼らは自身の意識の一切を放棄した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アビー・ホワイトウッド
アドリブ及び連携歓迎

本命がきた。あれを仕留めたら食材になる。
…それにしても身体の調子がおかしい。エメラが何か言おうとしていたけど。
食べてはいけなかった…?

レッドラム相手には待機させていた歩行戦車を出す。
手早く操縦席に乗り込んで起動、主砲照準。UCを発動して精密射撃を行おう。
尻尾の付け根の肉は無傷で確保したい。頭を狙おう。
可能なら一撃で、駄目なら反撃される前にもう一撃喰らわせる。
仕留めた?見た目通り頑丈な敵だった。


一息ついたら余計に身体に違和感を感じる。これはマズい。
…ここなら、誰も見てない。



「本命がきた。あれを仕留めたら食材になる⋯⋯」
 近くに待機させていたラングレーからシートを払い、コクピットのカメラ越しに標的を捉える。
「ん⋯⋯」
 やはりどこか体に違和感がある。
 エメラが何かを言おうとして口を閉ざした姿⋯⋯
「⋯⋯食べてはいけなかった?」
 だが、この際この体の異変については頭からシャットダウンするべきだ。
 手元が狂えば正確な狙撃は難しい。
 ⋯⋯いや、本当は今の自分の状態が分からないわけではない。
 だが⋯⋯。
 ズドンというくぐもった射撃音と共にラングレーから細かい埃が舞った。
 弾道及び風圧、偏差予測。
 正確無比な徹甲弾の一撃は、走るレッドラムの頭部のみを吹き飛ばし、哀れにも首と永遠の別れを告げた胴体を大地へと投げ出した。
「ダウン⋯⋯次」
 再びの砲声。
 突如目の前の仲間の首が飛び、慌てて足を止めたもう一匹の頭部を易々と粉砕する徹甲弾の破壊力。
「ツーダウン⋯⋯次」
 そして、流石に隠れた狙撃手を見つけた一匹が角にエネルギーを溜め始めた。
 ⋯⋯一瞬でも足を止める愚かさを、彼らは理解していない。
 次の瞬間、ほかの二匹と同じ末路を遂げたレッドラムの遺骸が大地へと横たわる。
「タンゴダウン⋯⋯簡単すぎる」
 降りて食材の回収を行おうと思ったが、負と思いとどまった。
「⋯⋯⋯⋯」
 ここならば誰もいない。
 もし誰かが来たとしても、ラングレーの中に居るのだ。
 ⋯⋯間違っても誰かに見られることも無ければ、声が漏れる心配も無い。
 ⋯⋯その指が操縦桿を離れ、控えめな胸部へと延びる。
「んっ⋯⋯」
 それだけで、かつてないほどの刺激がアビーを襲った。
「⋯⋯本当にマズい⋯⋯⋯⋯」
 もう一方の腕が股へと延び、その指が秘所に触れると、艶やかな甘い声がラングレーに吸い込まれていく⋯⋯
 ラングレーは制止したままそこを動く事は無い。
 誰も不思議には思わなかった。
 まだ敵がいる。
 その敵をこの巨躯は警戒し、探っているのだと。
 鋼鉄の戦車。
 敵であれば絶望し、味方であればこれ以上ないほどに頼もしい陸の覇者。
 その中で少女が一人、甘い吐息を零していたなどとだれが考えるだろうか?

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベルカ・スノードロップ
美麗(f01866)とペア

目指すものがあります
心に迷いなんてありません
ゆえに、邪魔したのは許せません

美麗の傍で
「じゃあ、さっさと倒してしまいましょう」
私は、美麗の傍にいたいです

だからこそ、
目の前の敵を、しっかり完膚なきまでに滅する事を優先します

美麗と共に《選択UC》で弾幕を張ります
味方に当たらない様に注意しつつ
戦場見通せる範囲の敵の動きを【見切り】【範囲攻撃】
【投擲】【スナイパー】の技能を駆使し【槍投げ】で【蹂躙】します
もちろん【医術】を応用した急所狙いで【傷口をえぐる】のも忘れませんよ

倒した後は、意気揚々と
「それじゃあ、美麗さん。一緒に行きましょう♪」
と、美麗と一緒に温泉に向かいます


緋神・美麗
ベルカさん(f10622)と参加

ん~、体の芯が熱い…これはもうやっぱりあれよね…どこで混入したのかしら…
過去の経験から媚薬に毒されてることを自覚し、何とか理性で耐えながら戦闘開始
正直、本調子とはいかないし、さっさと片付けさせてもらうわよ。

微熱でうわついたような状態で出力可変式極光砲を攻撃手数優先で使用し弾幕を張る
衝撃波・野生の勘・見切り・フェイント・誘導弾で命中補正、範囲攻撃・先制攻撃・鎧無視攻撃でダメージと弾数の補正をかける

正直なところ、敵よりもすぐ傍でやたら身を寄せてくるベルカさんの方が厄介かも…
「ち、近いから!」

戦闘後意気揚々と温泉に向かうベルカさんに顔を赤くしながら引きずられていく



 すっくと立ちあがったベルカの目に映るのは赤黒い竜。
 邪魔だ。
 ベルカの目に映るそれには最大限の憎悪を。
 そして隣に佇む少女へは、最大限の恋慕の情を。
 私は彼女と共にありたいのだ。
 それを邪魔する愚か者には死すら生ぬるい。
「ちょっと⋯⋯ベルカさん?」
 隣できょとんとした少女の声にハッとしたベルカは微笑んだ。
 出来うる限り平常心を保たなければ。
 私は目の前の畜生とは違う。理性ある獣だ。
「さっさと⋯⋯倒してしまいましょうか」

 先程から体が熱い。
 正直、この感覚には覚えがある。
 ⋯⋯だからこそ、目の前のベルカが危険だということは重々承知だった。
 だが、だからといって離れるのも危ない。
 今の状態でレッドラムに囲まれれば、その先に待つ運命は死だ。
「ちょ⋯⋯ちょっと近いから!!」
 無意識のうちに身を寄せるベルカを押しのける。
 ふわりと漂う甘い香水の香りに一瞬でも魅力を感じたことに、このままでは流されてしまうと理性が警報を鳴らした。
 ⋯⋯早く片付けて逃げるか、或いは鎮静薬を作るか。
 いずれにせよ、目の前のオブリビオンを片付けねばゆっくりと考えをまとめる余裕さえない。
「――我が夜の血に応え、顕現し、貫き穿て、夜王の槍⋯⋯」
 ベルカの少し低い声が、響く耳に心地良い。
 ⋯⋯ダメだ。
「あぁ、もう!!」
 何とかその誘惑を振り払い、理性を保つために自信に喝を入れた。
 放たれる雷を帯びた球体が、走り寄る畜生を焼き焦がしていく。
 ベルカの放つ漆黒の黒槍が、哀れなる畜生を貫き蹂躙していく。
 貫かれた体は懺悔の血しぶきを上げるのだ。
 ⋯⋯もう遅い。
 襲い掛かる黒き雨は憎悪。
 貫かれた体を抉り、さらなる苦痛を哀れなる愚者へ。
 降り注ぐ雷は怒り。
 目指すべき道を邪魔する痴れ者への天罰。
 蹂躙が終わった先は灰燼と化し、ぜぇぜぇと肩で息をする二人の男女の姿があった。
 それはアダムとイブであったか、或いは野獣と美女かもしれない。
「終わりましたね⋯⋯行きましょうか、美麗」
 ⋯⋯抵抗しようとすれば出来ただろう。
 その腕を振り払い、逃げる事だって出来たはずだ。
 ⋯⋯だが美麗はその腕に引きずられるように歩みを進める。
 それが、媚薬による錯乱なのか、自身の望みなのか。
 ⋯⋯その答えをいまだ決めかねるままで。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『恵みの湯煙』

POW   :    日々の疲れをお湯でいやす

SPD   :    さらに良い水質にならないかパイプを調べる

WIZ   :    難しいことは抜きで、いつ枯れるかわからない温泉を楽しむ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「いやぁ⋯⋯お疲れ⋯さ⋯⋯ま?」
 拠点へと戻ってみれば、ニコニコとした顔からすぐさま疑問符を浮かべる顔に変わったユウキの姿があった。
「⋯⋯大丈夫かお前ら?」
 いや、大丈夫ではない。
 まったくもって大丈夫ではないのだ。
「あ~、まだ夕食まで時間はあるんだ。何があったかは⋯⋯知らんが、少し休め」
 噓だ。絶対知っている。
 微妙な間がそれを物語っている。
「ほらほら行った行った。軍犬は呼んでくれてありがとうな」
 そう言って荷物の片付けを始めたユウキ。
 これからどうしようか。
 温泉に浸かってもいい。
 夕食に誘われてもいい。
 誰かと夜を過ごしてもいい。
 さぁ⋯⋯どうしようか?
クー・フロスト
【カントリーマウム】
アドリブ歓迎


●行動
バスタオルを巻いて混浴
公共の場なので女性らしく節度を持って温泉を楽しむ

スタイルに自信があり堂々としている
悪戯されても『ん~?別に手を出してもいいんだよ~?』と「けけけ」と笑う
ただし【お団子には触れてはいけない】(髪は女の子の命)

こっそりあひる隊長を持ってくる『それいけ~!隊長~!』(むきゅー顔)
(子供っぽい所があり見つかると恥ずかしがる)

●台詞
感情は大切な部分だもんね
見つけたら私も手伝うよ!

●心情
でも、さっきジェイ君が感じた感情はプログラムに入っていたのかな?

もしも私の行動によって、魂が震さぶられたのなら
その殻(機械の身体)じゃ……辛い時もあるかもね―――


ジェイ・ランス
【POW】【カントリーマウム】※アドリブ歓迎
あー、腹痛は収まったけど、妙に身体が火照るな。あの触手か?
クーちゃんが食べてないからいいか。

わお、クーちゃんセクシー…… オレの悶々も相まって、どうしたもんかねコレ。
ま、堂々としてるし、よほど自信があるんだろうけど、からかってみようかな。「かわいいぜ、クー。子供っぽいのも含めてな」

オレの事か……
オレの元ネタがね、キマFのアニメキャラなんだけど、そいつも感情を探してた。それをそいつの敵が持ってて、手に入れて完全体になるって暗躍したんだ。結局叶わなかったが、その敵がこっちにも出てるって確信があるんだ。
いつか見つけて、先に行きたいんだ、オレは



「いっい湯っだぁな~、ほほほい♪」
 鼻歌交じりに温泉へと浸かるジェイ。
 湯けむりが立ち昇る天然温泉というのはやはりいいものだ。
 そんなことを思いながらゆったりとした時間を楽しんでいると、誰かが入ってくる音が耳に届く。
「わお、クーちゃんセクシー……」
 入ってきたのはクーだった。
 少しおどけては見せたものの、豊満な肉体とそれを隠すのがただ一枚の布であるということを考えると、実に官能的な姿に視界がくぎ付けになる。
「ふふん♪別に手を出してもいいんだよ~?」
 無防備に、そして上機嫌にくくくと笑いながら隣に入って来る少女に手を出してしまいたい欲求に駆られる。
 ⋯⋯本来、そんなことはありえないはずなのに。
 感情という名のブラックボックス。
 ジェイにはそれが無い。
 なのに⋯⋯
「それいけ~! 隊長~!」
 隣でどこから持ってきたのかアヒルのおもちゃをぷかぷかと浮かべて遊ぶクーの姿に、自然と笑顔がこぼれた。
 そして、たとえいま彼女に手を出したとしても本当に彼女は許してくれるのだろうか。
 それ以前に⋯⋯
「⋯⋯フェアじゃないか」
 そう呟いて思案する。
 きっとこれは一時的な思考プログラムのバグだ。
 そんな状態で彼女に手を出すなんて事が出来るわけがない。
「ん⋯ジェイくんなんか言った?」
 無邪気にジェイをのぞき込んでくるクー。
 こちらがこんなにも思案しているというのに、この少女はこちらの苦労を分かっていないかのようにその体を近づけてくる。
 ⋯⋯少し、仕返しがしたくなった。
「いや⋯⋯かわいいぜ、クー。」
 不意に真剣なまなざしでそう言われ、一気に顔を朱に染めたクー。
「え⋯⋯あ⋯ありがと⋯⋯」
 急な不意打ちにオドオドとするクーににやりと笑い、ジェイは続ける。
「もちろん、いい年してアヒルを風呂に浮かべちゃう子供っぽいのも含めてな⋯⋯わぷ!?」
 その瞬間、顔にお湯をかけられ変な声が出てしまった。
「むー、やっぱりいつものジェイくんだった」
 面と向かって真剣なまなざしを向けられ、少し期待してしまった自分が居る。
 ⋯⋯ようは照れ隠しというやつだった。
「そういえば、ジェイくんって何か目的とかあったりするの?」
 話題を何とか逸らそうと、クーはそんなことを聞いた。
 目的⋯⋯
「俺は⋯⋯うん。クーちゃんになら良いか」
 そう言って語りだす。
 自身の真実。
 自身には感情が無い。
 感情があるように見えるのはプログラムの一部で、本当の自分⋯⋯言わば、元となったキマイラフューチャーのキャラクターも感情を探していた。
「感情を手に入れれば、俺たちは真に完全なジェイになれる⋯⋯そして、その“感情”を持っている奴がどこかにいる。どこにいるかは分からないけど⋯⋯予感なんてものじゃない⋯⋯確信。だから⋯⋯だから俺はそいつを手に入れて、プログラムの限界を超えたその先へと行きたいんだ」
 ジェイが語るのを静かに聞いていたクー。
「感情は大切な部分だもんね⋯⋯」
 感情が無いというのなら、やはり先ほどの言葉も⋯⋯
「でも⋯⋯おかしいんだよな」
 ジェイが思い出したように呟く。
「さっき、俺本気でクーちゃんの事⋯⋯」
 それを聞いたクーは決意する。
 もし、もし私が彼の空虚なプログラムに埋もれた魂を震さぶることが出来るというのなら⋯⋯
「ジェイくん。私、手伝うから」
 まっすぐにジェイを見つめて言った。
「ジェイくんが本当に望むなら、私はジェイくんを手伝うよ。必ず」
 少しきょとんとしたようなジェイであったが、すぐに微笑んでこう言った。
「あぁ、ありがとうクーちゃん」
 こうして、夜は更けていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

大道寺・優依
●アドリブや連携
アドリブ:OK
連携:フランチェスカ・ユークロット(f24241)と同行
●使用技能
「大食い」「捕食」「怪力」
●心境
「おつかれごちそうさまでした。」
なかなかいいお味のお肉でした。
できたらもう少し量があればよかったんですけどねぇ。
一杯戦ったのでお腹がすきました(アポカリプスヘルには適合できないだろう人)

【行動】
温泉でまったり神の血でも飲んでゆっくりですねー。
持ち込んだ10樽中8樽飲んじゃったのは飲み過ぎでしょうか。
身体のうずうずをごまかすために飲みまくってたんですけどねぇ。
何故かチェカを見てたらうずうずしてきました。
全力で捕まえて縛って、あとは…えーっと…………いただきます。


フランチェスカ・ユークロット
アドリブOK
連携:優依と一緒ね

【心境】
「ホント、今回ろくな目に合わないわね。」
温泉と優依で荒れ果てた心に潤いが欲しいわ…
征くわよパライソ。体の疼きも解消したいし…。
他の可愛い子とかも物色したいわねー。あ、あの子もなかなか…。

【行動】
えーっと、何でこうなってるのかしら?
温泉行った。
優依とお酒飲んでた。
気が付いたら捕まってた。
何故にWhy?
そーいえば、優依は大量に食ってたわね。アレ…
自由への脱出。『敵を盾にする』で奴隷シールド…って敵に回ってるぅぅぅ。
何てことウチが『恐怖を与える』対象になるなんて。
ウチが攻めるのは良いけど、攻められるなんてイヤーあうん。



 たらふく食事を腹に詰め込んだ優依が呟いた。
「おつかれごちそうさまでした」
 その小柄な体型に似合わぬ豪快な食べっぷりと飲みっぷり。
 気を良くした拠点の人間たちが運んでくる酒やら肉やらを、次々と腹に収め、談笑し、また詰める。
 正直まだまだ物足りないのは山々なのだが、流石の優依も顎が疲れた。
 少しゆっくりと休もうかと向かった先は温泉。
 聖女としての殻を脱ぎ捨て、生まれたままの姿へと戻った優依は、湯船に浸かると
 黄金の盃に神の血⋯⋯即ちワインを注ぐ。
 もちろん、先程まで大量に飲んでいたのは確かだが、これはちょっとした楽しみという奴だ。
 盃から漂うブドウの香りに酔いしれる。

「ホント、今回ろくな目に合わないわね⋯⋯」
 まさか奴隷たちの巧み(?)な罠に嵌められ媚薬を飲まされるとは⋯⋯
「はぁ⋯⋯」
 癒されたい。
 女の子の物色でもしてみようか。
 正直、この拠点にもなかなかの逸材が居たような⋯⋯
 ⋯⋯いや、まずは少し休むとしようか。
「征くわよパライソ。体の疼きも解消したいし…」
 奴隷にまたがり、目指す先は温泉。
 そこに先客がいたとは露知らず。

「おや、チェカではありませんか」
 裸一貫で温泉へと乗り込んだフランチェスカに気付いた優依が手招きをする。
「あら、優依も来てたの」
 そう言って、招かれるままに隣に座ると、優依が彼女が手に持つ盃と同じものをフランチェスカへと差し出した。
「あら、気が聞くわね」
 受け取った盃を傾け、喉を伝うワインの香りが心地良い。
 呑み終わった盃を優依へと差し出す。
「⋯⋯ん? どうしたの、優依?」
 受け取った盃をしまうと、優依はフランチェスカをじっと見つめていた。
「このむずむずをどうにかしたくてずっと飲んでいたんですけど⋯⋯チェカを見ていると、どんどんむずむずが強くなるんです⋯⋯」
 それを聞いたフランチェスカの顔が歓喜に染まる。
 そうだ! この瞬間を待っていた!!
 これで今日の不運がすべて水の泡に⋯⋯消え⋯⋯る?
「ちょっとパライソ。何してるのよ?」
 いつの間にか縛られ、拘束されている。
 よく見れば、ほかの奴隷達も彼女を取り囲んでいた。
 ⋯⋯ん?
「チェカ⋯⋯」
 優依の切なそうな声が聞こえた。
 待て、私は攻めるのは好きだが攻められるのはちょっと⋯⋯
「えーっと…………いただきます」
 そう言って覆い被さる優依。
「待った待ったあんたたち!!」
 奴隷に助けを乞うてみるが⋯⋯

 ニヤニヤニヤ⋯⋯

「あっれぇ~、てきにまわってるぅぅぅ~?」
 ただただその様子を眺めにやにやと笑っている奴隷達。
 優依の息が頬に触れた。
「あふんっ!?」
 ⋯⋯もう少し、何というか⋯⋯もう少しムードのある声が出せないものだろうか。
 優依の指がフランチェスカの胸へと延びる。
「ふふ⋯⋯また大きくなったのではないですか、チェカ?」
 優しく、時に激しく揉みしだく手つきに、自身にも回る触手の媚薬が合わさり、あられもない声を上げ始めるフランチェスカ。
「優依! ステイ!! これ以上は⋯⋯あっ⋯⋯」
「ふふ⋯⋯かわいいですよ、チェカ⋯⋯」
 優依が妖艶に笑う。
 ⋯⋯女王が聖女に陥落する。
 その瞬間は、すでに目の前だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベルカ・スノードロップ
美麗(f01866)と一緒

美麗を説得して、今回の目的『一緒に温泉に入る』ので覗きはしない

触手を食べた事による発情は、無自覚

足を滑らせた美麗を咄嗟に抱き寄せ、下敷きになり庇う
「怪我はないですか?」
美麗に怪我がない事を確認

怪我がない事に安堵した所で、
手にある柔らかい感触に気付き、揉んで確認
美麗の胸とお尻に直接触れている事に気付く

離れて欲しいと言われても唇を重ねて
「離れたくないです」と強く抱きしめ押し付ける様に密着を強め
「美麗が欲しいです」
そう言ってから美麗を求め
温泉の後も一晩中、一緒も過ごして美麗を蕩けさせあいます

夜が明けてから
「順番が逆になりましたが彼女になって下さい」
そう言って、一緒に帰ります


緋神・美麗
ベルカさん(f10622)と参加

「わ、分かったから。温泉に入るから、ちょっと離れて⁉」
「もぅ、着替えるから覗かないでよね」
媚薬が回って全身紅潮し軽くふらつきながらも水着に着替え
「何時も以上にぐいぐい来られるのもきついわね…早く抜けないかしら…」

温泉に入ろうとし、ベルカさんが密着してきて慌てて離れようとし足を滑らせてしまう
ベルカさんに庇われるも水着がずれて直接肌に触れられ真っ赤になり、揉まれて我慢できず甘い声を漏らしてしまいながら「だ、大丈夫だから離してくれない?」と懇願する
キスされたら最後の理性が惚けてしまい密着を強められて流されてしまう
最後の告白には
「愛想が尽きたら別れるからね」と抱きつく



 やっと終わった。
 やっと目の前の少女と共に⋯⋯
「わ、分かったから。温泉に入るから、ちょっと離れて!?」
 そういえば、ずっと彼女の腕を掴んだままだった。
 美麗の声にふと我に返ったベルカは、流石に痛かっただろうかと謝罪を口にする。
「その⋯⋯着替えるから覗かないでよね」
 少しづつ小さくなる声。
 分かったとだけ彼女に告げると、先に湯舟へと向かうベルカ。
 白く曇る視界は湯気によるものか、あるいは⋯⋯
 小さく息を吐き湯舟へと腰を下ろす。
 ⋯⋯この湯が少しは体の火照りを押さえるだろうかと期待していたのだが、内に燃え上がる劣情は高まるばかりだ。
 ⋯⋯ここまで他人を求めたのは初めてかもしれない。
 そんなことを考え少女を待った。

 全身を包む熱が理性さえ蕩けさせる。
 フラフラとした頭での着替えは相当に難儀なものだ。
 少女は少しの理性で更衣室に踏みとどまる。
 湯の温もりによる発汗が、少しは彼の毒気を抜いてくれるのではないかと。
 流石に今の状況で襲い掛かる獣となった男に抵抗できるほど彼女は強くはなかった。
「ふぅ⋯⋯」
 火照った体に冷えた空気が心地良い。
 そろそろだろうかと意を決して扉を開け、ベルカを探す。
 少し歩き回ると、静かに湯に使ったまま彼女を待つ彼が居た。
「⋯おまたせ」
 そう一言声をかけると、ベルカが湯から立ち上がり、美麗へと歩み寄って来る。
 決意に満ちた眼差し。
 一瞬、恐怖の様な何かを感じた美麗が足を引くと、湿った足場におぼつかない足を取られ、体勢が崩れる。
「きゃっ⋯⋯」
「危ない!」
 それを咄嗟に駆け寄り受け止めるベルカ。
 だが、同じくおぼつかない足のベルカが彼女と同じように倒れ込むのは明白だった。
 共に倒れ込む二人。背後にあったのが湯船であったのは幸運だろう。
 美麗をかばうように回した腕、そして足を取られたとっさの判断で突き出した腕が彼女の胸部へと吸い込まれた。
「ひゃっ!? ちょっと、どこ触って⋯⋯んんっ」
 柔らかい感触。
 薄い布地を掻い潜る様に伸びた腕が、柔らかな女性の象徴に触れていた。
 朱に染まる彼女の頬が愛おしい。
 ⋯⋯もう、理性など知ったことか。
 そのたわわに実った果実を揉みしだくと、少女の甘い嬌声が湯場に響く。
「だ、大丈夫だから離してくれない⋯⋯?」
 最後に残った理性で彼を突き放そうと抵抗するが、もう遅い。
「離れたくないです」
 そう言って、更に体を密着させてきたベルカが、美麗のこれ以上の戯言を黙らせる。
「ん⋯⋯!?」
 その口づけが、美麗に残された抵抗の意思と最後の理性を蕩けさす。
 顔を離し、再び美麗を見つめたベルカが言った。
「美麗が欲しいです」
 その言葉に偽りはない。
 身体だけではない。
 心が、私の全てが彼女を求めている。
 彼女と、その温もりを。
「ベルカ⋯⋯さん⋯⋯ん⋯⋯」
 再びの口づけ。
 互いの舌が絡み合い、ベルカの指先は自然と彼女の下腹部へと向かった。
「んんっ!!」
 既に湿ったそれに指が触れると、彼女の体がしなる。
 こんなところでは誰かが来てしまうかもしれない。
 知ったことか。
 私は彼女を傷つけているかもしれない。
 知ったことか。
 私は⋯⋯
 ベルカの強く滾った劣情が雄の本能を充たさんとしていた。
「⋯⋯」
 美麗を見る。
 彼女はベルカの首筋にそっと手を回し、呟いた。
「⋯⋯いいよ」
 彼女へと充ちるベルカの劣情。
 そして、激しく何かを打ち付ける音と響きわたる水音が、彼等の行為を物語っていた。

● 翌朝。
 微睡みの中、朝日が二人のあてがわれた部屋へと差し込んだ。
 ゆっくりと目を覚ましたベルカの隣に一糸まとわぬ姿で眠る金髪の少女。
 私の愛しい美麗。
「ん⋯⋯」
 少女が微睡みから目を覚ます。
「⋯⋯⋯⋯」
 睨めつけるような恥ずかしがるような、そんな目を向ける美麗にベルカは言った。
「順番が逆になってしまいましたが⋯⋯これからも⋯⋯私と共に歩んではくれませんか?」
 そんな彼の言葉への返事は、甘い口付け。
 そして彼女はこう言うのだ。
「愛想が尽きたら別れるからね」
 そして、彼女の温もりがベルカに満ちる。
 幾度体を重ねても満たされなかった物が満たされた気がした。
 それは太陽の暖かさよりずっと暖かく、そして心地良い物だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
【ぺたん娘同盟】おまかせプレイング。
小夜ちゃんと渚沙ちゃんと三人でいちゃいちゃするわ♡
渚沙ちゃんは触手食べてないけど、赤い糸でリンクするから熱も共有できるわね♪
認識阻害結界(目立たない/迷彩/認識への盗み攻撃/物を隠す/オーラ防御)でどうどうと温泉の中でいちゃいちゃするわよ☆私、男の娘大好きなの♪小夜ちゃんも生やす?と全力魔法で小夜ちゃんの核を肥大化させてみたり♡
共有した限界突破した継戦能力での回復力とスタミナで何連戦どころか三日三晩ヤり続けられるわ♪
さ、二人とも遠慮無く私の中に、ね♡ああ、生命力吸収で精は魔力に変換するから諸々の心配はないのよ♪


尾上・渚沙
【ぺたん娘同盟】おまかせプレイング。
アリスさん、小夜さんと温泉で楽しい事をします♪
え、男の娘?違います、私はれっきとした男んなの子(おんなのこ)ですよ~。上下お揃い水色の下着を脱いで、タオルで胸から下を隠して温泉へ。
お互いに身体を洗い合ったりして綺麗にしてからお湯の中へ浸かります。
いざ本当に素肌を見せるのは恥ずかしいですね。…もう、私はおんなのこです。おまたのコレは『おでき』です!そう母様に言われました!
あ、穴はこっち()を使うように言われてます。
(実際色々あって大きくならない子供サイズ)
ほら、私の事なんていいですから沢山遊びましょうよ?
UCで色々出しちゃいますよ、クスコとか!ゴム手袋とか!


緑川・小夜
[WIZ]

【ぺたん娘同盟】

アリスお姉様と渚沙様と温泉に。触手を食べた影響か、まだ体内の気が安定していなかったのですが、選択UCでお姉様とリンクしてから、なんとか回復できました。

さあ、三人でラブラブしますよ!

早速お姉様の結界の中で愛し合います。お姉様の魔法で核を肥大化していただき、まるで男性のようにお姉様を攻めたてます。
さらに、渚沙様のかわいい「おでき」も優しくいじめてしまいましょう。

お姉様の力で疲れ知らずのわたくし達。まだまだお楽しみはこれからです。

[アドリブ歓迎です]



 少女達の夜は甘く激しく濃厚だ。
 アリスがレッドラムたちで楽しんでいる間に呼び出された尾上・渚沙は、小夜の治療を行っていた。
「ふふ、ただいま♪」
 そう言って帰ってきたアリスに駆け寄る小夜と渚沙。
「お姉さま!!」
「アリスさん!!」
 はたから見れば、戦場から帰った姉に駆け寄る仲睦まじい姿に慈愛の笑みをこぼすことだろう。
「ふふ、ただいま⋯⋯小夜ちゃんは大丈夫?」
 先程まで気を失っていた小夜は、くるりとその場で回って見せた。
 それは愛らしい少女の振る舞い。
「渚沙ちゃんもありがとうね、おかげでもっといっぱい楽しめるわ⋯⋯ね?」
 アリスの笑み。
 それに頬を赤らめる小夜と渚沙。
 違う。
 彼女たちは大衆が抱く塑像の中の愛らしい天使とは程遠い。
 例えるならそう⋯⋯

 夢魔だ。

● 温泉。

 周囲の男たちは誰もその存在に気付く事は無い。
 三人の少女が堂々と一糸まとわぬ姿でそこに入ってきたというのに、彼らはその存在を知覚することはない。
「では⋯⋯楽しみましょうか?」
 渚沙が作り出すのは医療器具。
 そう“本来ならば”だが。
「ふふ、早くそんな布切れ脱いでしまえばいいのに。ここに居るのは“私たちだけ”ギャラリーは私たちを見る事が出来なければ感じることも無い⋯⋯だから⋯⋯ね?」
 たった一人、水色の水着に身を包んだ渚沙にそうアリスが告げると、恥ずかしそうに渚沙はその水着を脱ぎ始める。
「あら⋯⋯」
 そこにあったのは、確かにそのシルエットこそ少女の物だ。
 だが、その下半身に見えるそれは確かに⋯⋯
「これはおできです。いいじゃあないですかそれで⋯⋯それとも⋯⋯⋯⋯」
 やはりこんな自分では嫌だろうかと聞こうとした瞬間、渚沙の体に電流のような感覚が駆け巡る。
「ふぁ⋯⋯ッ!?」
 小夜が繋いだ赤い糸。
 そこから流れる二人の感じている感覚に足腰が立たない。
「ふふふ⋯⋯本当に可愛いわねぇ☆」
 アリスの言葉に安堵を覚えた。
 こんな私でも、アリスさんは⋯⋯
「お姉さま⋯⋯もう⋯⋯苦しいです⋯⋯」
 いつのまにか、小夜の下腹部に生えていたそれを見てぎょっとする。
「あ⋯⋯え⋯⋯?」
 そんなはずはない。
 彼女は自分とは違うはずだ。
 なら⋯⋯あれは⋯⋯?
「どう? すごいでしょう?」
 そうか。
 あれはきっとアリスさんの魔法で⋯⋯
「さて、小夜ちゃんもそろそろ我慢できなくなってきちゃったそうだから⋯⋯始めましょうか?」
 そう言って、先程渚沙が作り出した医療器具を手に、アリスが渚沙へと迫る。
「おねえさまっ!!」
 小夜へとその瑞々しい臀部が突き出される形になった瞬間、小夜の理性が消し飛んだ。
「あん☆小夜ちゃん激しい⋯⋯んっ⋯⋯」
 その感覚が、本来感じることのないはずの快楽が渚沙の体を駆け巡る。
 ただ見ているだけなのに。
 ただその二人の行為を見ているだけなのに、渚沙からは甘い声が漏れ始めた。
「ダメよ、渚沙ちゃんが一人で可愛そうじゃあないの⋯⋯」
 そう言ってアリスの指が、渚沙の小さな“おでき”へと延びた。
「あ⋯⋯そっちじゃ⋯⋯なくってぇ⋯⋯っ!!」
 違う⋯⋯はずなのに。
 アリスが触れる“おでき”から来るそれと、アリスと小夜両方から流れてくる快楽。
 すべての快楽に、頭がおかしくなりそうだ。
 そして⋯⋯
「それで俺は言ってやったんだよ」
「おれがひぃひぃいわせてやるってか?」
『ははははははは!!』
 下種な話題で盛り上がる男たち。
 そうだ。
 いくらアリスの認識阻害で彼らが自分たちに気付く事は無いと分かっていても⋯⋯
 一瞬。
 ほんの一瞬、渚沙の脳内にある考えが浮かんだ。
 もしも、ここでアリスの認識阻害を解けばどうなるだろうと。
「⋯⋯やってみる?」
 荒い息で小夜の行為を受けていたアリスが、渚沙の耳元で呟いた。
「あ⋯⋯ひゃ⋯⋯だ⋯⋯あっ⋯⋯11」
 ダメだ。
 そう言いたいのに呂律が回らない。
 アリスに覆い被さる小夜は、もはや快楽を覚えた猿の如く。
 その行為に没頭する様は狂気にすら思える。
 ⋯⋯⋯私が否定しなければ、アリスは本当に⋯⋯












 浴場から場所を移し、今度は再びベッドの上へ。
 次は小夜が弄ばれる番だ。
 交代に、順番に。
 三人の少女たちは何度もその体を重ね続けた。
 三人の幼い少女の姿をした夢魔たちの凶宴は三日三晩に及んだ。
 そして、少女達は再び仮面を被る。
 そう、これは裏なのだ。
 表で生きる夢魔たちは仮面を被り続ける。
 再びその仮面を剥がす瞬間を、心待ちにしながら。












 ⋯⋯とはいえその帰りの朝、帰ってこない三人をずっと探しながら待っていたユウキにこっぴどく叱られたのは秘密だ。

 
 

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
※一人で閉じ籠りながら以下を唱え続けて必要ならUCを自身に向けることすら厭いません。耐えきります。多分これは修行だったんだ……!

摩訶般若波羅蜜多心経観自在菩薩・行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄。舎利子。色不異空、空不異色、色即是空、空即是色。受・想・行・識・亦復如是。舎利子。是諸法空相、不生不滅、不垢不浄、不増不減。是故空中、無色、無受・想・行・識、無眼・耳・鼻・舌・身・意、無色・声・香・味・触・法。無眼界、乃至、無意識界。無無明・亦無無明尽、乃至、無老死、亦無老死尽。無苦・集・滅・道。無智、亦無得。以無所得故(ry)

(一瞬、大切な人の顔が浮かぶが全部振り払ってまたお経)



 気を失い倒れた志乃が目覚めたのは個室だった。
 近くに置かれた置手紙には
「死にたいなら構わんが、俺の依頼以外で死んでくれ。」
 とだけ書かれている。
 おそらくはグリモア猟兵が運んでくれたのだろう⋯⋯が。
「いったい誰のせいでこうなっていると思って⋯⋯ッ!!」
 ⋯⋯そう。
 そもそも元凶を辿ればあの男のせいである。
 ⋯⋯とはいえ。
「あぁ⋯⋯うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ⋯⋯⋯⋯」
 唸る志乃。
 もはや脳内は完全なるピンク色であったとか。
 突然、がばりと立ち上がると部屋の扉に鍵をかけ、更に念入りに鎖を巻き付けると床に座り込む志乃。
「アレをやるか⋯⋯」
 そう、古来より煩悩を振り払うにはこれと相場が決まっておるのだ。
「摩訶般若波羅密多心経観自在菩薩行深般若波羅密多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意無色声香味触法無眼界乃至
無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦無老死尽無苦集滅道無智亦無得以無所得故菩提薩垂依般若波羅蜜多故心無圭礙無圭礙故無有恐怖遠離一切顛倒夢想究竟涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜多是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜多呪即説呪曰羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶般若心経」
 ⋯⋯いや、そらで般若心境全部覚えている記憶力は絶賛したいところなのだが⋯⋯⋯⋯
――これは修行だ!! そうだ!! これは煩悩を捨て悟りを開く修行ッ!!
 ⋯⋯菩薩にでもなるんだろうか?
 一瞬、脳裏に男の顔が浮かんだ。
 いつもニコニコとした昼行灯。そのへたくそな手品でいつもみんなを笑わせる優しい男。
 そんな男が、志乃の頬へと手を伸ばす。
 そして紡ぐ言葉は⋯⋯
「⋯⋯っ!!!!!!」
 ぶんぶんと頭を振り、その妄想をかき消した。
 ダメだ。
 ダメだ。
 ダメだ。
 ダメだ。
「摩訶般若波羅⋯⋯」












 翌朝、部屋から不気味な声がすると報告を受けたユウキが扉を蹴破り侵入すると、クマの浮かんだ瞳で虚空を見つめながら般若心境を唱える志乃は保護された。
 もちろん、グリモアベースに強制送還されたのは言うまでもない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋山・軍犬
ユウキさん(はこれから起こるかも知れない
触手騒動の対処要員だから)お礼なんて
ええんやで?(逃がさんお前だけは)
美味い飯と温泉で良い夢見ろよな!

自分は折角なんで
サラ&ダディ君を始めとした
フィサリスの面々と旅路の思い出とか
今後の事とかあれこれ交流してみるっす

いやしかし色々あったっすね~

簀巻きにされたり
デカい婆にベアハッグ決められたり
ミミズは仕留め損ね
エロ触手君は糠漬け教育中…

あれ? 軍犬の活躍どこ…ここ…?

秘水&アフロ君「ww」

ちくしょう!
温泉と美味しいご飯!
こんな日は元気の出る焼肉で決めてやる!
今日は焼肉曜日!(料理)

アフロ君は温泉水入れたドラム缶風呂な
飯は同じ物を出してやるからマジ反省しろよ!


化野・花鵺
お風呂入ってから料理へ
「何かクラクラする~。湯中りかなぁ」

「赤い羊肉はまだかかるから先にどぞ!」
ユウキ氏や他の仲間に全部原材料はアレなたこ焼き、酢の物、削ぎ切りをレンチンしたチップス並べ
圧力釜使い尻尾を玉葱とじゃが芋と一緒に煮込む

「お待たせ~。乾杯~」
煮込みを鍋ごとドンと宴会場へ
それとなくユウキ氏の近くに陣取りガンガン酒注ぎ自分も飲みアレ料理も赤い羊肉料理もガンガン勧める

宴もたけなわな頃
「美味しそぉ…火照るぅ…我慢出来ないぃ」
一気に全部服脱ぎユウキ氏に飛びかかりつつ狐化
ユウキ氏にペッタリ付き纏いベロベロ舐めまくろうとする

後は何処に放置されるか次第だが
朝には人型全裸でグースカ寝ている妖狐の姿が…



 軍犬がある人物を探してふら付いていたところ、誰かが近付いてくる足音が聞こえた。
「やっと見つけた。すまなかったな、本当に呼ばれるとは思っていなかったから少し驚いたぞ」
 軍犬の頬が緩む。
「ユウキさん、お礼なんてええんやで?」
 満面の笑み。
 そう、この男はこれから先何かが起こったときのための対処要員である。
 軍犬が手を差し出した。
 ユウキはもちろんそれを握る。
 固い友情の握手。
「⋯⋯逃がさんお前だけは」
 ボソッとつぶやいた言葉にユウキは聞き返すが、その顔には張り付いたような笑みだけが浮かんでいた。
「あ、おーい!! グリモアさーん!! こっちこっち~!!」
 ふと声の方を見れば、花鵺がユウキを呼んでいた。
 軍犬は、ユウキに親指を立てて言う!
「美味い飯(触手飯)と温泉で良い夢見ろよな!!」
 それに何かを言おうとしたユウキをよそに、目的は果たしたとばかりに歩き去る。
 ユウキについてはあの狐っ娘に任せるとしよう。
 そんなことよりこっちは情報収集である。
「おぉ! ワンコの兄ちゃんこっちだ!!」
 そんな声にふと振り向いて見れば、ダディとレオンがすでに顔を赤くしながら食事をしている。
「ワンコの兄ちゃんってのは気になるっすけど⋯⋯いやぁ、二人とも出来上がってるっすね~」
 そう言われてレオンは笑う。
「ははは、正直こんな風にみんな無事で帰ってこれるなんて思ってなかったからね」
「それに、新しい仲間も増えたしな!!」
 おそらくマンマ・ブリガンダに拘束されていた奴隷達の事だろう。
 ⋯⋯思えば、いろいろあったものだ。
「そういえば、最初はすまなかったなぁ」
 ⋯⋯そう、最初にグルメ姫と一緒にダディに簀巻きにされて、ベルカさんに助けられたんだっけ。
「あのマンマ・ブリガンダとかいうレイダー。最初は俺たちも死を覚悟したよ」
 そうそう、あのブクブク婆さんにはベアハッグを決められ、ベルカさんが間一髪で援軍を連れてきてくれて⋯⋯
「あの芋虫⋯⋯アレが次現れたらどうすればいいんだろうな?」
 アカメには逃げられ⋯⋯

 う⋯⋯うじゅ⋯⋯るるる⋯⋯(訳)「コロシテ⋯⋯コロシテ⋯⋯」
 触手生物アフロくんは糠漬け中⋯⋯

 あれ?
「軍犬の活躍⋯⋯どこ?」
 というか、ベルカがいい所を持っていきすぎではないか?
「ぶふっww」
 秘水が噴き出し、
「かっこ悪いw」
 ヒャハ崎には指をさされ、
「ま、軍犬らしいといえば軍犬らしいケキね」
「ぐ⋯⋯軍犬さんは優しいので⋯⋯」
 グルメ姫ときの子には同情される。
「うるさいっす!!」
 というか、なんで呼んでも居ないのに出てきているのだこいつらは。
 ⋯⋯本当に良いとこなしである。
「ええい!! ここは名誉挽回!! 軍犬に出来ることはただ一つっす!!!」
 そう言って先ほど狩ったレッドラムの肉を薄切りにして大量の焼肉をふるまい始める。
 だが、まだ軍犬は気づいていない。
 この乾いた大地で旨い食事を大切な仲間たちと笑いながらたらふく詰め込むこの幸せが、彼らにとってどれほど大切であるのかを。
 それが彼らにとってどれほど救いとなっているのかを。

 一方そのころ。
 吹き抜ける夜風が温泉上がりの花鵺の濡れた髪を撫ぜる。
 その姿は、たいていの男であるならば一発でノックダウンする破壊力があった。
 ましてや彼女は今⋯⋯
――クラクラする~。湯中りかなぁ⋯⋯
 絶賛発情中である。
 そんな彼女に今、酌を受ける羨ましい男が一人。
「赤い羊肉はまだかかるから。ささ、お先にこちらをどぞ!! ユウキさん!!」
 ユウキである。
 まぁ、彼女が笑顔でユウキに振る舞っているのは、全てあの触手料理なのだが、ユウキがそれに気付く事は無い。
「うん⋯⋯旨いな。君が作ったのか?」
 そう言って食事を楽しむユウキに酒を注ぐ。
「はい!! 私、料理だけは得意なんです!!」
 背後で煮える鍋から漂う香りは、実に食欲を刺激するものだ。
 周囲で飲んでいる男たちの視線が羨ましそうにユウキを見つめていた。
「キミは良い嫁さんになれるよ。私が保証する」
 そう言って彼女を褒めるユウキの言葉に花鵺の頬が緩んでいた。
 えへへと無邪気に笑う愛らしい顔。
 そして、出来上がった鍋を全員に振る舞いながら酒池肉林の大騒ぎ。
 呑めや歌えや時間は過ぎて、ぽつぽつと酔いつぶれていく男たち。
「ふふふ~♪ なかなかつよいですねー♪」
 彼女もすでに相当な量を飲んでいるはずだが、ユウキも負けてはいない。
 酒を飲む二人の距離はだんだんと近づいていった。
「ぎゅーってしちゃおーっと♪」
 そう言ってユウキにそのふくよかな胸を押し付けるように密着する花鵺。
「おい、流石に飲み過ぎなんじゃないか?」
 そう言って心配するユウキの顔も相当赤い。
「ねぇ、ユウキさん⋯⋯」
 そう言って、服をはだけさせながらユウキに這い寄る花鵺。
「お、おい」
 ユウキも後退りしようとするが、花鵺は逃がそうとはしない。
「美味しそぉ…火照るぅ…我慢出来ないぃ」
 そう言って一気に服を脱ぎ捨てた。
「おい馬鹿!! ぐふっ!?」
 そして、狐の姿になった花鵺が、ユウキの顔を舐め回し始める!!
「こら!! やめろ!! わぷっ!?」
 酔いが回って力が出ないのか、もはや抵抗できずに花鵺に舐め回され続けるユウキ。
「貴様は犬かッ!!」
 そう言われた花鵺が舐めるのをやめ、むっとした表情をした。
「にゃにおぉ? あらしはこれでも天狐の血筋なんだぞぉ?」
 ⋯⋯だいぶ酔っぱらっているようだ。
「だったらやめんか犬っころ!!」
「まらいったなぁ!!!!!」
「おい! 馬鹿!! やめ⋯⋯やめろぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!!!」




 その後。
 ユウキは花鵺が眠るまで延々と舐め回され続けた。
 さて、花鵺はというと。
「ん~⋯⋯」
 翌朝目が覚めた花鵺は、個室のベッドで寝ていた。
 そういえば、昨日は何をしていたのだったか⋯⋯
 ふと、自身の体を見る。

 全裸だった。
 ⋯⋯昨日はユウキと遅くまで飲んでいた。そして、そのあとの記憶はなく、ベッドで裸で寝ている。
「あ⋯⋯遊ばれたッ!?」
 ⋯⋯完全な誤解だが、それを解く術をユウキは持たない。
 ⋯⋯彼女の誤解が解ける日は来るのだろうか?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アビー・ホワイトウッド
アドリブ及び連携歓迎

黒幕はグリモア猟兵。問い詰めてやる。
…うずきが収まらない。

とにかく料理がたくさんある。ここでは食べておかないと損。
フィサリスの面々と歓談しながら食べよう。
他の大きなコミュニティと合流したりする様な展望はあるのか、今後の拠点運営について手の空いてるメンバーを捕まえて尋ねよう。

食事が終わったら尋問タイム。温泉を楽しみつつグリモア猟兵を探して問い詰める。
手のつけようがない。始めからこうなる事を知ってた。何が目的?
この効果はいつまで続く?
グリモア猟兵はアレを食べた?食べてないなら食べた方がいい。いや、食べるべき。フェアじゃない。

…また朝まで戦車の中で過ごさないといけない。


エメラ・アーヴェスピア
…本当にどうしてこうなったのかしら?
仕事としては簡単な部類の筈なのに、精神的疲労はOpCLの中でも抜群に疲れたわ…
後はゆっくりとしたい所だけど…

…まぁ、まともな状態の同僚さんが少ない時点でゆっくりはできないわよね…
はいはい、後始末に情報交換に…まぁ色々と雑事を担当するわよ…立つ鳥跡を濁さずと言う奴ね
最後まで油断なく兵士による巡回は継続…猟兵が厄介事を起こすのはちょっと、ね
…ユウキさんに放り投げたくなるけれど…これも仕事なのよね…
…はぁ…私、今回間違いなく貧乏くじを引いてるわよね…温泉に入る時間、残るかしら…?

※アドリブ・絡み歓迎



 黒幕へは然るべき報復を。
 ⋯⋯とはいえ、目の前の豪勢な食事を無駄にするわけにもいかない。
「はい、アビーっていったっけ。どうぞ!」
 サラが差し出してくるレッドラムの肉を口に運び咀嚼する。
 少し硬いが、噛むたびにあふれてくる肉汁が実に旨い。
 まとめて吹き飛ばさないで正解だったとつくづく思った。
「えっと⋯⋯マズかったか?」
 そう心配そうに聞いてくるサラに「そんな事はない」と答える。
 食事は旨い。
 みんなが無事であることも大変喜ばしい。
 ⋯⋯問題は、だ。
――疼きが治まらない⋯⋯
 そう。
 あの時一旦は治まったと思った疼きが再び込みあがってきているのだ。
 ⋯⋯本当にどうしようもない。
「あなた達はこれからどうする?」
 一応、今後について確認は取っておくべきか。
 友好関係を結んでおけば場合によっては取引先の候補になる。
 そういう拠点は多い方がいい。
「僕たちは⋯⋯うん、そうだな。一応暫く暮らしていけるだけの備蓄は出来たし、あのマンマ・ブリガンダが占拠していた拠点とも交流が出来た。拠点間の物流についても⋯⋯あ、あなたはまだいなかったんだっけ。最初にあなたたち猟兵が来てくれた時に会った商隊。移動型拠点の人達が請け負ってくれる手はずになってる」
 少なくとも、この拠点には水がある。
 温泉としても利用している水源から供給される水が彼らの商品になる予定だ。
「でも、問題はあのアカメと、今後の防衛に関するプランかな」
 豊富な水源。
 今まではあまり周囲と交流も無かったため、目立った被害や噂が広まることも無かったが、今後は違う。
 商隊を通じて嫌でも広がる噂にレイダーたちが釣られる可能性は捨てがたかった。
 そして⋯⋯
「アカメ⋯⋯」
 アビーはつぶやく。
 それこそただの拠点では太刀打ちできないまさに災厄。
「あ、でもアカメについてはあの⋯⋯ふふふ」
 サラが面白そうに笑った。
「なに?」
「いや、そういえば僕達に護衛を申し出てくれたあの人のことも、みんな【赤目】って呼んでるなって」
 ⋯⋯?
 何故だろう。
 おそらく典型的な東洋人の顔付き。
 眼帯の無い左眼は黒かったはずだが⋯⋯

 アビーがそんなやり取りをしている中、げんなりとした顔で拠点を警邏する存在が居た。
「疲れたわ…」
 エメラである。
「…本当にどうしてこうなったのかしら?」

 移動型拠点へ彼らを送った。
 ↓
 レイダー達を蹴散らし、奴隷達を開放。そこを新たに拠点とした奴隷達との交流を作った。
 ↓
 と、思ったら大量のゾンビと巨大な芋虫を命からがら撃退し、フィサリスを拠点へと連れて帰った。
 ↓
 エロ触手の見張りをしている。(New!!)

 いや待て、最後がなんかおかしい。
 正直言って、あの触手に汚染されてない猟兵がほとんどいない時点でお察しである。
 さっき見かけたユウキも何だかんだでアレを食っていた。
「⋯⋯はぁ…私、今回間違いなく貧乏くじを引いてるわよね…」
 普通に考えて、今回の作戦は簡単な部類である。
 物資を輸送し、現れるオブリビオンを蹴散らしてゆっくりする。
 そのはずが、輸送する物資がよりにもよってアルダワ産エロ触手。
 しかも逃がせば繁殖され、女性を襲うと来たもんだ。
 ⋯⋯猟兵による不祥事。
 これだけは何としても避けねばならない。
 せっかく助けたのに恨まれては目も当てられない事態である。
 ⋯⋯先程、花鵺に酌を受けてヘラヘラしていたユウキの顔を思い出す。
 アレにすべて放り投げて自分もゆっくりしてしまおうか。
 何があっても責任はあの男にあるのだ。
「⋯⋯ほんっとに貧乏くじだわ」
 それが出来れば苦労しない。
 攻めて温泉には浸かりたいところだが⋯⋯そんな時間は残るだろうか?






● 温泉。

 タオルに身を包んだアビーがその扉を開けると、歌が聞こえた。
 あまりうまいとはいえない歌声だったが、おそらくは故郷を憂う歌詞。

 まるで天国のようだ。
 
 木々よりも深く山々よりも浅い歴史に包まれたここは、生命の息吹にあふれている。
 
 故郷への道よ、私を連れて帰っておくれ。

 ウェストバージニア。

 母なる山々。

 連れて帰っておくれよ、私を故郷に。

「あなたの故郷?」
 謡う背中に語りかける。
「いや、滞在期間だけならDCが一番長いし、生まれ故郷と⋯いうなら⋯日本⋯⋯だ⋯⋯?」
 語り掛けられた男は歌を止めて話す。
 ⋯⋯が、何か違和感を感じたのか、途中から疑問符を浮かべながら振り返った。
「おい! 掛札を見なかったのか!?」
 確かに、入って来るなとユウキのサイン入りで書いてあったが、だからこそこうして入ってきたのだ。
「問題ない」
 そう言って湯船へと浸かるアビー。
 身体を包む温もりが心地よい。
「お前になくても俺にあるんだよ⋯⋯まったく」
 呆れたように天を仰ぐユウキ。
 ⋯⋯よく見れば、左腕の肘から先が無い。
 左目も眼帯が外れ、レンズが覗いている。
「あなた、機械だったの?」
 そう言われたユウキがふざけたように言う。
「ピーガー、ニンゲン、ミナゴロシ」
 ⋯⋯面白くないジョークだ。
「人間だよ、ほとんどは生身だしな」
 やれやれと出ていこうとするユウキを捕まえるアビー。
「ちょっと待った。聞きたいことがある」
 そう、逃がすわけにはいかないのだ。
「なんだ?」
「あの触手⋯⋯これはいったいどういうつもり?」
 ユウキはギクッとした。
「⋯⋯なんのおはなしでございやしょうか?」
 ⋯⋯嘘が下手だな、と思う。
「⋯⋯⋯⋯」
 じぃいいいいいいいい⋯⋯
「あぁ、ったく」
 再び湯船に浸かったユウキが答える。
「確かに目的はあった。媚薬の効果は想定外だが、被験者の情報があればデータにして解析。滋養強壮効果から非常食やらの開発に繋がるうえに金にもなる⋯⋯言ってる意味分かるか?」
 この世界で仕事をするにあたって⋯⋯いや、どこで仕事をするにしたって金はかかる。
 それが拠点からの報酬で賄えない以上、別の方法で稼ぐしかないとユウキは言った。
「それに、どこぞの阿保が一発数十万の砲弾をバカスカ撃ちまくったせいで、とんでもない額の弾薬調達費が必要になってるんだ、畜生め」
 ギクッ⋯⋯
 今度はアビーの番である。
「⋯⋯ともかく、あなたはこれを食べた? 食べてないというならフェアじゃない⋯⋯食べろ」
 そう言って差し出す輪切りの触手。
 こちらばかり実験台にされたというのは癪である。
 この男もどうなるか、その身でしっかり味わえばいい。
「⋯⋯」
 まぁ、こうなっていれば見た目はタコである。
 食えない事は無いし、味も悪くなかった。
 それをひょいと鷲掴みにしたユウキは、何の疑いもなくそれを口に運んだ。
「⋯⋯潔いのね」
 少し驚いたが、その潔さには感服する。
 少し咀嚼したのちごくりと飲み込んだユウキは言った。
「潔いもなにも、今更量が増えたところで何も変わらん。まったく、さっきまで酒と一緒に大量に食わされて、全身舐め回されてべっとべとだわ体は火照るわ⋯⋯」
 ⋯全身⋯⋯舐め⋯⋯
 ゴミを見るような目を向けるアビー。
「勘違いするな!! 犬だ!! 犬!!!」
 花鵺は狐である。
「⋯⋯まぁいい。これはいつまで続く?」
 そう、そこが問題である。
 一生このままと言う事はないだろうが、それでもこの状態が続く時間は知りたい。
「俺が知るか。さっきも言ったろ。媚薬効果については俺も知らなんだ」
 ⋯⋯はぁ、とため息をついて湯船に浸かった。
 それが分からないのなら⋯⋯
「朝まで戦車にでも閉じこもるしかないじゃない⋯⋯」
 そう呟いたアビーにユウキは言う。
「諦めろ、俺だってこんな状態じゃ帰れない」
 ⋯⋯しかし。
「⋯⋯」
「⋯⋯」
 お互いにアレを食べている。
 もちろん、互いに火照る体。
 それを押さえる術も知っている。
 ⋯⋯微妙な空気。
 ただ無言で過ぎ去る時間が長く感じる。
 ⋯⋯彼女が現れるまでは。

 カツーンッ!
 何かが硬質の床に落ちる音。
 それに振り返ってみると、そこにいたのは⋯⋯
「⋯⋯⋯⋯」
 エメラだった。
 タオルに身を包んだエメラが、ニコニコしたままこちらを見ている。
「ふーん、そういう訳だったのね?」
 表情は穏やかだが、声が怖い。
 ユウキが右手を突き出しながら言った。
「⋯⋯まぁ待て、話せばわかる。離せば分かるじゃあないか」
 それは死亡フラグというものである。
 どこぞの首相かこいつは。
「⋯⋯人が苦労して、アレを見張っている間に⋯⋯若い子をたぶらかして⋯⋯へぇ⋯⋯⋯⋯」
 いや、そもそも入ってきたのはアビーなのだが。
 おそらく今何を言っても彼女には通じないだろう。
「キミは勘違いをしているエメラ君。大人にはいろいろ事情というものがあってだね⋯⋯」
 よせばいいのに。
 アビーは少し距離を取った。
 エメラの背後から、武器を手に持った蒸気兵がわらわらとやって来た。
「おい待て! それはシャレにならんぞ、ちびっ子!!!」
 ⋯⋯よせばいいのに。
「⋯⋯容赦しなくていいわ。蜂の巣になさい」
 一斉に銃を構える蒸気兵達にユウキは逃げだした。
「マジかよッ!?」
 響き渡る銃声。
 逃げながら叫ぶユウキの悲鳴が響き渡る。
「おい馬鹿!! 今マジで掠ったぞ畜生ッ!!!」
「あそこよ、集中砲火」
「やめんかちびっ子!!!」
「あたしはあなたより年上よ!! この変質者ッ!!!!」
 蒸気兵たちが撃ちまくりながらユウキを追いかける。
「アビー、大丈夫? 変なことされなかった?」
 エメラがこちらに駆け寄ってきた。
「⋯⋯大丈夫⋯」
 ⋯⋯正直、本当のことを言わないほうがこの場合得策に見える。
 というか、年上だったのかと彼女を見た。
「待て!! バズーカはやめ⋯⋯ギィィヤァァァァァアアアアアアアアアアッ!!!!!」
 断末魔の悲鳴が聞こえた。
「ふん。いい気味よまったく」
 エメラが鼻を鳴らす。
「⋯⋯⋯⋯」
 アビーの顔が少し緩んだ。
 こうやって、だれかとバカ騒ぎするのもたまにはいいかもしれない。
「アビー?」
 そんなアビーにエメラは問う。
「何でもない。私は先に出るから、エメラはゆっくりしていって」













 こうして夜は更けていく。
 朝を迎えた彼らの体に毒は残っていない。
 各々の夜を過ごし、迎えた朝日が彼らを照らした。
 次なる仕事が待っている。
 ⋯⋯⋯そう。
 私たちが片付けねばならぬ敵が一匹。
 奴は地下深くで笑っているのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年03月05日


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#アポカリプスヘル
#フィサリス


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
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 大失敗[評価なし]

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※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
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 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

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挿絵イラスト