謎の研究所 ~地獄のゾンビラン~
●荒廃した研究所
アポカリプス・ストーム吹き荒れるこの荒野。
かつては文明の叡智が結集していたであろう施設群が朽ち果て、見る影もなく虚しい廃墟となっている。
野ざらしとなっているのは、とある研究施設だ。
かつては、医療、製薬、衛生の分野を研究し、成果を出したものと思われる。
しかし、である。
文明の崩壊とともに、この研究所も無残な姿となった。科学の恩恵も、今は受けられそうもない。
環境の激変によって朽ちるに任せられると思われたこの研究施設だが、オブリオン・ストームが発生しても、人為的被害が及ばない場所であるらしい。
ここに食料、機材、人員などといった文明復興に欠かせない物資を運び込めば、周辺の拠点にも配給できるはずだった。
だが、現地人による探索隊は帰還しなかった。
研究所の中には、歩く死体が徘徊していた。
生体反応を感知すると、どこからともなく走り寄り、あっという間に食らい尽くしてしまうのだ。
特殊なウィルスを軍事利用しようとした影響とも推測されるが、このゾンビから襲撃される危険がある。
●走り回るゾンビたち
「よく来てくれた、さっそく依頼だぜ」
グリモアベースで猟兵たちを待っていたのは、堂崎・獣明(整備係・f15021)である。
さっそく、アポカリプスヘルで発見された研究所についての解説と、今回の依頼について説明した。
「アポカリプスヘルの復興のために、必要な物資を運んでほしい。この研究所跡だったら、オブリオン・ストームが発生しても物資が被害を受ける心配はねえ。だが、ちょっと問題があってな。見てもらったほうが早いだろう……」
獣明は、渋い顔をするとグリモアから予知された映像を投影した。
その映像は、研究所を探索する現地の調査隊であった。
緊張する面持ちでか細い灯りを頼りに、廃墟となった研究所を一行が歩いている。
『……なんだ? さっき物音がしなかったか?』
『ああ、確かに聞こえたが……うわっ!?』
『ど、どうした!? ……ぎゃああああ!!』
研究所の暗がりから、無数のゾンビが走り寄ってくる。
生き残ったひとりが必死に逃げるも、これを猛スピードで追いかけ回す。
やがて無数のゾンビが群がったところで、映像は途切れた。
「――というわけで、研究所跡にはゾンビがいる。しかも、こいつら走ってくるから気をつけてくれ」
ゾンビといったら動きが鈍く、群れをなして徘徊するのが定番だったが、搬入先にいるゾンビはめいっぱい走ってくるという。
油断のできない状況である。
「じゃあ、各自復興に必要な物資を準備してくれ。その物資が、研究所跡を復興することにも繋がるからな。用意でき次第、転送する。しっかりやってくれよ」
丹藤武敏
どうも、丹藤です。
年も開け、心も新たに依頼を出します。
アポカリプスヘルで発見された研究所跡に物資を運ぶというものです。
第一章では、物資を運ぶためにいろいろ探索することになります。
どのような物資をどう運ぶかについてのプレイングを送ってください。
しかし、この研究所跡には走り回るゾンビが出ます。
二章では、ゾンビを排除する、あるいは逃げ回って生き延びてください。
三章は研究所の防御力をアップする日常フラグメントとなります。
それでは、どーんといらしてください。
第1章 冒険
『かつて研究所だった場所』
|
POW : 壁や扉などの罠を力任せに破壊し調べていく
SPD : 少しばかり弄ってやればこんな罠など余裕で解除
WIZ : なにも真正面から進むだけが能じゃないよ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
イス・イス
オブリビオン・ストームくるかな。
きたらイスはエネルギーが補充可能。
(偽神兵器の燃料になるため、オブリビオン・ストーム発生しないかなーと思っています)
改造バンに建材を乗せて行く、修繕か、建築か。
(運転下手な上、身長が低くてろくに前が見えていないのでそこかしこに車をぶつけます)
ゾンビが居たら【偽神兵器解放:𓂝𓅓𓅓𓏏】で『蹂躙』。つっこめー。
適当な場所に改造バンを止めて運んできた資材をおろす。
『怪力』で瓦礫を撤去して資材をまとめて置く。
作業中にゾンビがきたら建材で殴って『吹き飛ばし』。邪魔。
あとは組み立てるだけ、どうしよう。
(破壊する方は得意でも建物の修繕や建築の方法なんて知らない)
「オブリビオン・ストームくるかな」
研究所跡まで改造バンでやってきたイス・イス(𓄿𓊨𓏏𓁐・f24427)は、警戒よりも期待の意味でそう呟いた。彼女の四肢は、偽神兵器、オブリビオンを吸収し、その燃料へと変換できるのだ。
無表情な少女だが、翡翠のような瞳にはオブリビオン・ストームの発生をどこか待ち望んでいるかのような輝きがある。
「バックする」
建材、資材を満載した改造版を運転し、車庫入れの要領で乗り付けるが、ガッツンガッツンぶつかっている。
イス・イスの身長だと、運転席からの視界が悪い。
はっきり言って運転は下手だ。
「あっ、ゾンビ。邪魔」
研究所から出てきたゾンビを見つけた途端、アクセルを踏んで撥ね飛ばした。
改造バンが、急発進する【偽神兵器解放:𓂝𓅓𓅓𓏏(チェト・アムメト)】である。
なんとかその辺に改造バンを止めると、積載した資材を降ろす作業に取り掛かる。
イス・イスは、外見からは想像できないほどの怪力であった。
表情を変えず、積み上がった瓦礫を撤去していく。
それが終わると、本格的な荷降ろしに取り掛かる。
「あとは組み立てるだけ、どうしよう」
そうして積み降ろしたところで、途方に暮れる。
破壊するのは得意なのだが、建物の修繕、建築の方法についてはまったくの素人のイス・イスなのであった。
成功
🔵🔵🔴
ナザール・ウフラムル
なんかUDCアースのゲームで見たな、走るゾンビ。ウィルスの感染者だとすると走ってもおかしくはなさそう。厳密には死体じゃねぇし。
UCでゾンビの攻撃を受け流しながら、【属性攻撃】・風刃でゾンビの五体をバラバラにしていく。動けなくなったやつは「スーデル」に【捕食】していってもらって片付ける。残ってると色々と邪魔だからな。
後は…そうだな、崩れそうなところを【属性攻撃】・石柱の応用で支えていくか。崩れたりしたら元も子もないし。
ほーら、出番だぞ。
(そこら辺で地の精霊と簡易契約をして、研究所の、構造物として弱っている部分を探してもらって支えていく策)
子雀・ひばり
お届けするのは得意です。
わたしにうってつけのお仕事ですね、くふふ♪
荷物は食料品にしましょう。皆さんがお仕事するにしても、お腹が空いては何も出来ませんから。
[運搬]技能を使って沢山数が持てる栄養いっぱいの固形食を持っていきますね。アイテムのスライダーランスを伸ばして吊るせるだけ固形食が詰まった箱を吊るします。
[地形耐性]技能とアイテムのスライダーブーツで悪路もなんのその。
ゾンビさんに対しては【ガラスのラビリンス】を使ってゾンビさんたちをガラスの迷宮に迷い込ませましょう。出口は施設外に向けて作るので、わたしや既に到着している方にご迷惑かけないようにします。
アレンジや、他猟兵の皆さんとの協力OKです
「なんかUDCアースのゲームで見たな、走るゾンビ」
かつて映画に登場するゾンビは、知性を失ってそのへんを徘徊し、人間と見れば襲いかかって貪るというのが定番だった。
のろいが、数が多く見境なく襲ってくる恐怖が演出された。それが、21世紀初頭に走るゾンビが映画で登場し、衝撃を与えた。
この新しいゾンビの恐怖は、さまざまなメディアで採用されたのであるた。
――と、これは余談である。
ナザール・ウフラムル(草原を渡る風・f20047)は、走るゾンビを警戒しながらも、研究所の様子をうかがった。
さっそく、研究所から走ってくるゾンビがいたが、【風の舞踏(ニンブス・サルタート)】によって風の刃を発生させて五体を斬り裂いていく。
その亡骸は、ナザールの影から這い出てきた黒い“何か”に捕食されていった。
彼の影に潜んでいる、闇精霊のスーデルである。
「荷物の運び込みがあるから、片付けておかないと邪魔だからな」
五体を切り刻んでも、動き回るのはゾンビの厄介なところである。
その点、スーデルが片付けてくれるのは便利だ。
「お届けするのは得意です。わたしにうってつけのお仕事ですね、くふふ♪」
子雀・ひばり(セゾンスライダー・f24182)は配達人としての血が騒いでいた。
大きな荷物には、猟兵たちに振る舞ってもなお余りある大量の食料が詰められている。ついでに、スライダーランスには、固形食を詰めた箱を吊るしている。
不意の襲撃があっても、固形食なら無駄にはなりにくい。
「ゾンビさんも元気いっぱいなようですが、こっちの荷降ろしが終わるまでおとなしくしてもらいましょう」
ひばりは、走り込んでくるゾンビに【ガラスのラビリンス】で発生された迷宮に誘い込んだ。
「出口は施錠側に向けてありますから、これでひとまず安心です。作業を邪魔されることはありませんよ」
「そうか、助かった。ほーら、出番だぞ」
ナザールは、簡易契約した精霊たちに命じて、研究所の構造と弱くなっている部分を調べた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
鈴木・志乃
はあ……千羽鶴さん、【勇気】下さいな。一瞬でも没頭が途切れたらおしまいなんだからさ
(深呼吸)
……よし!
【催眠術】と【全力魔法】を『私自身にかける』よ!!
そーだね、内容は……ゾンビがどうでもいいものに思える、と、物資を運び出すことしか考えられなくなる、かな
一応どのタイミングで抜け出すとか催眠が解けるとかも安全なように設定して……
入念に準備してから行くよ
まあ厳しかったら物資運び込み以外考えられなくなりゃOK!
【念動力】使ってえっちらおっちら運んで行こうか
時間は有限だけど無理も禁物だしね
もうちょっと力があればとも思うけど、無い物ねだりしても仕方ない
ゾンビさん眩しくてごめんねー
撹乱されてるといいなあ
「はあ……千羽鶴さん、勇気くださいな。一瞬でも没頭が途切れたらおしまいなんだからさ」
鈴木・志乃(ブラック・f12101)は、五色の千羽鶴に祈った。
深く深呼吸して捧げるこの祈りは、自身に暗示をかけるためでもあった。
志乃のユーベルコード【世界はこんなにも輝いている(ロード・トゥ・ピースフルエンド)】は、非戦闘行為に没頭している間という条件があるのだ。
こうやって自己暗示をかけておけば、ゾンビが出てきたとしてもどうでもいいものに見えて動揺はしないはずだ。
走ってくるゾンビとか、想像しただけでも嫌すぎである。
作業中にでてきたりしたら、手中は解けてしまうだろう。
本当に身体に危機が迫った時は、暗示も解除されるように設定してある。いわゆる後催眠というやつだ。
ユーベルコードが発動している間は、外部からの攻撃は遮断されるので、念には念をというやつだ。
「さてと、じゃあ始めるね」
志乃は、他の猟兵が持ってきた物資の運び入れを担当する。
ユーベルコード発動中は、光球に包まれた真の姿となる。
その間、彼女の念動力は強化され、次々に支援物資を輸送することができる。
限られた時間の中、できる範囲のことを最大限にやっていくしかない。
その光り輝く姿は、ガラスの迷宮に封じられたゾンビたちを刺激したようで、せわしなく走り回っている。
「ゾンビさん眩しくてごめんねー。撹乱されてるといいなあ」
気が散る前に、搬入を終わらせるのだ。
成功
🔵🔵🔴
ヴィヴ・クロックロック
生命反応に対して攻撃をしてくるゾンビ…良く動くみたいだが頭はパーか…
まずは召喚した兄弟(ゾンビ)たちでゾンビを狩ってもらう。向こうは生命反応にしか反応しないから一方的に蹂躙解体できるはずだ。
兄弟たちには大楯と槍を持たせ手ごろな場所で槍と大楯をバリケードとして設置、後から私が持ち込んだ物資と合わせて補強して物資が運び込まれた辺りを中心に安全なセーフルームを何個か作って回る。
出来るなら階層丸ごと安全圏にしたいが範囲が広いほど破られる確率が上がるからな、今は安全地帯の確保が優先だ。
…………ついでに今のうちに爆薬も仕込んでおくか。(ボソリ)
(協調アレンジ歓迎です)
「生命反応に対して攻撃をしてくるゾンビ……良く動くみたいだが頭はパーか……」
ヴィヴ・クロックロック(世界を救う音(自称)・f04080)は、研究所跡にやってくると周囲の様子を確認する。
すでに周囲には、走り回るゾンビが何体か現れている。
他の猟兵がすでに対処しているが、今後もその襲撃の危険性はついてまわる。何らかの対策は必要なのだ。
「起きろ、兄弟たち!」
さっそくユーベルコード【召喚『実験動物ゾンビ』(サモンブラザーズ)】を使用し、ゾンビを召喚する。
ゾンビにはゾンビをぶつける、スマートな解決法だ。
この研究所跡に出没するゾンビは、生体反応を探知して襲撃してくる。
だったら、生体反応を失っているゾンビであれば探知もされず一方的に攻撃が可能だ。
「頼むぞ、兄弟たち」
彼女が兄弟と呼ぶゾンビたちに、用意した大盾と槍をもたせ、これを構えさせてバリケードとする。
研究所内部に、セーフルームを確保しながら探索を進めようという計画だ。
駆け回ってくるゾンビを、四体のゾンビたちが陣形を組んで通路を塞ぎ、ヴィヴが安全地帯を確保しながら進んでいく。
「…………ついでに今のうちに爆薬も仕込んでおくか」
ぼそっと言って取り出したるは爆薬。
ヴィヴが搬入する物資として選んだのは、これであった。
成功
🔵🔵🔴
黒木・摩那
いろいろと足りない世界ですから、何を持ち込むかは考えどころですね。
まずは衣食住の中から、住の方を何とかしましょう。
セメント袋を持っていきます。
ただ、セメント袋重いんですよね……持っていくにも人が持っていく重さじゃないし。
もうひとつ、荷物持ちとして、ロバも持っていきましょう。
【動物と話す】はあるので、使い方は何とかなるでしょうし、緊急時には食べ物にもなりますしね。
走ってくるゾンビはUC【紫電翔剣】で足を止めます。まずはゾンビ狩りよりロバ大事です。
「いろいろと足りない世界ですから、何を持ち込むかは考えどころですね」
アポカリプスヘルは文明が崩壊した世界だ。
物資は不足し続けている。
そんな中、黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)が運んできたのは、大量のセメント袋である。
まずは、衣食住のうち、“住”から立て直すのだ。
ただ、セメント袋は重い。
しかも、大量に運ばねばならない。
乙女の細腕では、とてもではないが運び切るのは無理だ。
しかし、摩耶は動物とも話せる特異な技能がある。
ロバたちの協力を得て、これを輸送する。
燃料も貴重なこの世界では、かえって効率がいいのかもしれない。
「ロバさん、お願いしますね」
セメント袋がゆっくりとだが、確実に研究所内に搬送されていく。
研究の内部には、安全地帯も確保されており、内部からの修復も可能だ。
混ぜ合わせる水分も確保できれば問題はないはず。
「緊急時には食べ物にもなりますしね」
そんなふうに呟いた摩耶の声を、ロバは聞いてしまったらしい。
ちょっと後ずさっているようだ。
しかし、摩耶から離れてしまうとそれはそれでゾンビの餌食となってしまう。
実際、迷い込んだゾンビが生命反応を求めて走って来た。
「おや、来ましたね? ロバはやらせませんよ」
ゾンビたちに対し、摩耶の眼鏡からレーザーポインターが照射される。
このスマートグラスによって距離、位置を計測すると、摩耶の念動力で剣が高速飛翔して突き刺さっていく。
ユーベルコード【紫電翔剣(クー・ド・エスパドン)】の効果だ。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『走るゾンビの群れ』
|
POW : ブルゾンビ
自身が戦闘で瀕死になると【屈強な走るゾンビ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD : 群がるゾンビ
自身が【食欲や飢餓感】を感じると、レベル×1体の【走るゾンビ】が召喚される。走るゾンビは食欲や飢餓感を与えた対象を追跡し、攻撃する。
WIZ : 獰猛なゾンビ
【噛みつき】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
研究所敷地内に、物資の搬入、補修や探索の準備は一段落した。
しかし、これと同時に無数のゾンビが、動くもの、生きるもの目掛けて殺到する。
しかも、彼らは一斉に全力疾走を開始した。
「ウボヴァアアアアアアアアアァァァァッ――!!」
雄叫びとともに迫りくる、大量の死の群れ!
施設内を津波のように押し寄せ、群がろうとする。
逃げてばかりでは限界もあろう、何より外に出てしまえばどうなるかわからない。
壁を打ち壊し、あらゆるところから湧き出してくる。
いつまで戦い抜くことができるだろうか?
鈴木・志乃
燃やしてしまおうか、全部
理性もなくただ暴れる肉塊と化して、尚生き続けるのは一体どんな心地だろう。それでも人は生きたいと思えるのか、もしくは……
オーラ防御展開
UC発動
【全力魔法】で勢いを増した炎で連なるゾンビをみんな、みんな【焼却】して【なぎ払い】してやる
的確にゾンビだけ焼き払おうか
地獄絵図だな、まったく……
【第六感】で攻撃を【見切り】噛みつき攻撃は光の鎖で【早業武器受け】
そのまま【念動力】で締め上げ【高速詠唱】で着火する
切るのも撃つのも叩くのも潰すのも効果薄そうでこうなっちゃったけど、さて正しい判断かどうか
ああ、今日も無茶したって怒られるかね……
「燃やしてしまおうか、全部」
迫りくるゾンビに対し、鈴木・志乃は決断した。
ゾンビは燃やすに限る、鉄則のセオリーだ。
醜く腐敗し、ただ走り回るだけの肉塊と化し、なおも生き続ける。
それはどんな心地であろうかと想像すると、身震いがする思いだ。
全力でダッシュしてくるゾンビどもから身を守りつつ、志乃はユーベルコード【浄化の炎】を放った。
戦闘を走るゾンビが、念動力で拘束されてその場に倒れる。
そうなると、堰を切ったような勢いでそのゾンビを起点に、次から次へと転んでいく。
「じゃあ、いくよ!」
最大級の魔力を込めて詠唱し、殺到する屍人の群れを焼き払う。
炎が燃え移ってもそのまま動き回り、炭化して灰となる。
そうなるまで、ゾンビたちは止まらない。
「地獄絵図だな、まったく……」
例えるなら、火の中に飛び込んでくる羽虫の群れだ。
燃えて灰にまでなっても、まだまだ後続から走ってくる。
「切るのも撃つのも叩くのも潰すのも効果薄そうでこうなっちゃったけど、さて正しい判断かどうか」
みずからが作り出した地獄絵図だが、あまりの光景に志乃も疑問を持たざるを得ない。
「ああ、今日も無茶したって怒られるかね……」
無数の焼死体を見ると、志乃はうんざりして言った。
成功
🔵🔵🔴
ヴィヴ・クロックロック
引き続き兄弟たちに働いてもらおう、さっき仕掛けた爆薬も早速使おう。
どうせ壁が破れてるんだ。何も気にせずダイナマイトを投擲、一応【カン】で多そうな所を狙う。兄弟たちには変わらず大楯と槍で見えてる不意打ちをしてもらう。
それでも抜けてくるゾンビはロープワークで縛って私の盾になって貰う。私しか狙う相手が居ないなら、存分見えない盾として活用して行こうか。
そしてある程度ゾンビが溜まってきたら仕掛けた爆薬に誘爆するようにダイナマイトを投げて天井を落として丸ごと潰す。その際兄弟たちとその大楯と群がるゾンビを盾に爆風と瓦礫から身を守る。
施設の破損は後で謝ろう…。
(※協調アドリブ歓迎です)
黒木・摩那
先ほどはロバたちを優先しましたが、ももう荷物も運び終えましたし、ここからはお掃除モードでいきましょう。
燃やしてしまいましょう。
ヨーヨー『エクリプス』で戦います。
重さは反応重視で軽く設定します。
UC【トリニティ・エンハンス】で【炎の魔力】を付与します【属性攻撃】。
ヨーヨーの外周に刃と炎を出しつつ、足を狙って【なぎ払い】ます。
数が多いので、トドメを刺しに行くよりも、相手の移動力を奪いつつ、距離を詰められないようにします。
トドメは他の方にお任せです。
ゾンビに取り付かれたり、噛みつかれることを思うと、気合も入るというものです。
研究所内部に入ると、まるでドッグランに解き放たれた犬のようにゾンビたちがいきよいよく駆け回っている。
これを、ヴィヴ・クロックロックの召喚に応じたゾンビたちが盾と槍を構え、殺到してくる同類を食い止める。
彼女のユーベルコード【召喚『実験動物ゾンビ』(サモンブラザーズ)】で喚び出したゾンビたちに加えて、ヴィヴのロープワークによって塞いである。万全だった。
この研究所の内部をこうして徘徊すると、飢餓状態が続いたのか、相手がゾンビであろうとも旺盛に食いついてくる。
生命反応のないはずの相手であろうとも群がり、ゾンビがゾンビを食らうというのはおぞましい光景である。
これを直視しても、黒木・摩那は冷静さを失わなかった。
謎の金属でできたヨーヨー、エクリプスを巧みに操り、ゾンビたちの足をワイヤーで薙ぎ払った。
勢いよく駆け回ろうが、足を切断してしまえばその敏捷性も無効化できる。
ユーベルコード【トリニティ・エンハンス】によって、このヨーヨーには刃と炎の力が宿されている。
絡みついた糸が切り裂き、その傷口から炎が溢れる。
しかし、それでも這いずって近づこうとする。
さらには、不気味な叫び声を上げるとそこかしこからこれを聞きつけたゾンビたちがまた駆け出してくる。
「これでは、キリがありませんね」
「ああ、まったくだ
「もう荷物も運び終えましたし、ここからはお掃除モードでいきましょう」
「ああ、こっちも準備できている」
答えたヴィヴが手にしているのは、ダイナマイトだ。
すでに投擲できるように構えている。
「それでは、燃やしてしまいましょう」
「兄弟たちに足止めしているいまのうちだ」
「よろしいんですか? あなたの兄弟のゾンビも、燃えてしまうと思うんですけど」
「心配ない。すでに死んでるものは死なない。遠慮はいらないぞ」
「なるほど、そういうことでしたら。とどめはお任せします」
摩那が納得すると、ヴィヴはゾンビの群れに向かってダイナマイトを天井に向けて放った。エクリプスに炎の力を宿し、群れの中心地で着火させる。
これまで仕掛けておいた爆薬も連鎖反応を起こす。
轟音とともに一区画丸々天井が崩壊し、大惨事が目の前で起こった。
「ちょっとやりすぎたかもしれん。その、すまない……」
あとで他の猟兵たちにも謝ろうと思うヴィヴであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
サジー・パルザン(サポート)
『いつか、命果てるまで。』
人間のバーバリアン×ブレイズキャリバー、27歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、戦闘中は「粗暴(俺、てめぇ、だ、だぜ、だな、だよな?)」です。
勇猛なヴァイキングであり、死を恐れず自身の信念の為に戦います。
敵が攻撃するタイミングで相打ちを狙うことすらある程で、やられる前にやる。やられるならやり返すといった直情的な人物です。煽りに弱く、自身の筋肉と武器を信じて正面から戦うことを好みます。
敵の数が多ければユーベルコードのヴァイキングの行進を。
強敵であれば巡り合わせに感謝しつつヴァルハラ・アウェイツを行います。
春霞・遙(サポート)
UDC組織に所属して、UDC関連の一般病院に勤務している小児科医です。
行動の基本方針は困っている人が居るなら助けたい、人に害をなす存在があるなら退けたい。
戦う力はあまりないですけど、自分が傷を負うとしてもみなさんのお手伝いができれば嬉しいです。
基本的に補助に徹します。
「医術」「援護射撃」「情報収集」から、【仕掛け折り紙】【葬送花】での目くらましや演出、【生まれながらの光】【悪霊祓いのまじない】で照明や目印を付けるなども行えるかと思います。
攻撃は拳銃による射撃か杖術が基本で、その他はUCを使用します。
【悔恨の射手】【未来へ捧ぐ無償の愛】は基本的に使用しません。
シリアス以外ならいたずら好きの面も。
ナザール・ウフラムル
おーおー、こりゃまた大勢さんで。喰いきれるか?スーデル。
迫ってくるゾンビの群れに対してUCを発動。
「属性」は「影」、「自然現象」は「底無し沼」。
ゾンビたちの足止めをしながら、影を住処とする闇精霊の「スーデル」が動きやすいフィールドを形成する形だな。
俺は圧縮した大気を足場にゾンビたちの頭上を跳び回りながら(【空中戦】)、【属性攻撃】・風刃でゾンビの首を落としてスーデルの【捕食】をサポートするように動く。
さて、と。
――我、希うは〈影〉の〈底無し沼〉。踏み入る者を絡め取る暗黒!
イス・イス
走ってる、元気。
研究所内を歩きながらゾンビを探す。
見つかって走ってきたところを『カウンター』で『怪力』任せに殴る、蹴る。
殴る蹴るで『吹き飛ばし』てもまだ動くなら『ジャンプ』して全力で『踏みつけ』、強化されないように倒す。ばっちぃ。
屈強なのが来たら【偽神兵器解放:𓍌𓇌𓏏𓆗】。
強そうなの来た。イスもちょっとだけ本気。
『ダッシュ』で突っ込んでそのままの勢いで殺傷力を増したパンチで粉砕する。てやー。ばっちぃ。
そういえば、拠点にするんだった。
まぁいいか。
動かなくなった死体を量産しつつ研究所を歩いていく。
「おーおー、こりゃまた大勢さんで。喰いきれるか? スーデル」
ナザール・ウフラムルは、疾走してくるゾンビに対峙しながら影の中に潜む闇精霊スーデルに訊ねた。
影の中の闇は、まるで蛇が鎌首をもたげるかのように頭を持ち上げると、コクリと頷いた。そう見えた。
「ウボヴァアアアアアアアアアァァァァッ――!!」
声にならない叫びを上げて、獲物へと殺到する。
「じゃあ、頼むぜ――」
ナザールはユーベルコード【エレメンタル・ファンタジア】を発動させる。
ゾンビランが発生する研究所の床が、突如液状化する。
影の属性と底なし沼を合成したのだ。
いかに勢いよく走ってこようが、沼の上を走ることはできない。
まるでレミングのように影化した沼に飛び込んでいくこととなる。
ゾンビたちがぬかるみにはまったところを、スーデルが喰らいつく。
ゾンビたちも動いてくる闇の精霊を捕食可能な生物とみなして噛みつこうとする。喰らいあおうとするすさまじい光景である。
「さて、と。――我、希うは〈影〉の〈底無し沼〉。踏み入る者を絡め取る暗黒!」
ナザールは、圧縮した大気を足場としてゾンビたちの頭上からその頭を風の刃で切り落としていく。
ゾンビを止めるのは、頭を破壊するというのはセオリーのひとつだ。動き回る胴体から頭を切り離すのは、武器を無効化して戦力を封じることでもある。
無数のゾンビたちが沼へと沈み、不定形の闇に貪られていった。
こうして多くがナザールが生み出した沼に沈み、闇精霊の餌食となったが、食い残されたゾンビたちの四肢が沼を埋め立てるほどに溢れてくる。
これを乗り越えてまだ走り続けるのだが、疾走するゾンビの群れに立ちはだかる者がふたり。
「死んでも駆け回るとは、威勢のいい連中だ。ヴァルハラに先に送ってやろう」
ひとりは、屈強なるヴァイキングの戦士サジー・パルザン(ヴァイキングの生き様・f12550)である。
そのまま死者の群れを迎え撃つサジーには恐怖の様相は微塵もなく、笑みさえ湛えていた。
「せっかく拠点ができるというのに、邪魔をされては困りますね」
もうひとりは、春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)だ。
研究所を復興すれば、この荒れ果てた世界に医療と衛生観念を持ち込めるはず。
ゾンビたちの前に、拳銃を構えて立った。
「ウガアアアアアアアア……!」
ゾンビが吠えた。
すると、その声に応じるかのようにさらにソンビが駆けつける。
数は多い、それだけ大勢の人間がこの地で死んだということでもある。
「いいだろう、全員出ろ! 今すぐ蹂躙してやる!」
これに、ザジーも対抗する。
ヴァイキングのウォークライが響き渡った。
ユーベルコード【ヴァイキングの行進】である。
ヴァイキングヘルムに大斧を構えたバーサーカーが召喚される。
ザジーとともに、雄叫びを上げながら襲いかかっていった。
いずれもゾンビなど恐れぬ勇者たちである。
彼らが斧を振るうと死肉が吹き飛び、切断される。
凄絶な光景が生み出された。
「次、来ますよ。右から――」
遙は、ゾンビの襲撃を割り出すサポートに回った。
どこからともなく飛び出してくるゾンビたちのランダムダッシュに対して、彼女が折った折り紙の鶴がその襲来を察知し、照明を向けてその方向を指し示す。
バーサーカーたちも、遥が示す襲来の情報を活かして確な対応を取ることができた。
噛みついて喰らい、仲間にしようというソンビたちの攻撃を封じる。
一方、イス・イスは研究所内を回りながらゾンビたちを掃討しようとしていた。ゾンビたちがまだこの研究所内に残っていては、拠点にするも何もないのである。
他の猟兵たちが正面から殺到するゾンビを惹きつけてくれている今のうちに済ませておきたい。
まだ相当数のゾンビが獲物を待ち構えて潜んでいる。
イス・イスの気配を察して、物陰から襲いかかってきた。
「ウガアアアアアアアッ!!」
「走ってる、元気」
実際、ここに出没するゾンビどもは元気だ。
とても死体とは思えない。
ドゴォ! バキッ! グシャッ!!
表情を変えぬまま、怪力で、力任せに殴る、蹴るで片付ける。
さすがは偽神兵器である。
それでも動くゾンビには、飛び上がって踏みつける。
容赦がない。
肉片や血漿もこびりつくが、これを振り払った。
「ばっちぃ」
確かにゾンビは死体で、死体というのは放置すると不衛生なものになる。倒した後はきれいにしなければならない。
ちょっと大柄なゾンビもでてくるが、ダッシュで勢いをつけた【偽神兵器解放:𓍌𓇌𓏏𓆗(チェト・ウアジェト)】でぶん殴った。
ゾンビは壁際まできれいに吹っ飛んで、ぐしゃっと潰れる。
圧巻である。
「……ばっちぃ」
勢い余って貫通してしまったので、拳をぶんぶん振る。
できれば、手を洗ってしまいたい。水は貴重だが。
「そういえば、拠点にするんだった。まぁいいか」
動かなくなった死体を大量に作りながら、イス・イスは探索を続けるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
第3章 日常
『拠点防衛力アップ』
|
POW : バリケードを設営したり建物を補強したり、若者に訓練を施して防衛力を上げる
SPD : 侵入者を防ぐ罠を作ったり、危険を知らせる合図等を準備して被害を未然に防ぐ
WIZ : 集落の人々の意識を防犯改革を高めたり、非難・防衛計画を作ったりする
👑5
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
さて、ゾンビは片付いた。
後はこの研究所を拠点として復興する作業となる。
猟兵た血が協力して持ち込んだ資材は豊富にある。
このアポカリプスヘル、暴力が吹き荒れており、野盗の襲撃にも備えねばならない。
ゾンビを片づけたと言っても、脅威はいくらでもあるのだ。
そんなわけで、防衛力のアップは必要不可欠である。
黒木・摩那
さて、ゾンビもあらかた片づけましたね。
また同じようなゾンビが出てこないとも限りません。
なにせ材料はまだ荒野にいっぱい転がってますしね。
ここで先に持ち込んであったセメントに大活躍してもらいましょう。
こういう周囲が危険な場所では守るための壁は必要です。
研究所の壁も使って、穴をふさいだり、高さをさらに高くしたりして、
ゾンビに入られないようにしましょう。
夜は枕を高くして眠りたいですからね。
イス・イス
【POW】
どうしようか。(きょろきょろと辺りを見回し、ボロボロの区画を見つけ)
建物、作り直そう。
まずは片付け。
【偽神兵器解放:𓂝𓈖𓈎𓏏𓁐】で崩壊したボロボロの区画の瓦礫を持ちだして外に集める。
バリケードにする。どこに積もうか。
どこに置くのが効果的か、イスには分からない。指示を出せる猟兵や移住者がいれば従う。いなければ仕方ない。適当に積む。
片付けが終わったら持ち込んだ資材を使って建物を建てる。
どうやろう。イスには分からない。
建物を作れる移住者を探そう。
設計はその人に任せる。イスは力仕事する。
「さて、ゾンビもあらかた片づけましたね」
駆け回っていたゾンビももう出現しないようで、黒木・摩那もひと息ついた。
「どうしようか」
イス・イスは周囲をキョロキョロ見渡し、ボロボロの区画を目に止める。
「建物、作り直そう」
「そうですね。また同じようなゾンビが出てこないとも限りません。なにせ材料はまだ荒野にいっぱい転がってますしね」
イス・イスに同意しながら、摩那もこの荒涼たる世界にあふれる死を思う。
取り繕っても仕方ないことで、過酷な環境では人の命は軽く、そこら中に死体が転がっているのだ。
それがまたゾンビとなって襲撃するかもしれない。
この研究所を再建しつつ、生ける者が逃げ込める場にしなくてはならない。
「まずは片付け」
表情をひとつも変えず、イス・イスが瓦解力で瓦礫を持ち上げて外に運び出す。
彼女のユーベルコード【偽神兵器解放:𓂝𓈖𓈎𓏏𓁐(チェト・アンケト)】は対象の生命力を吸収しつつ、掴んで持ち上げるという怪力技だが、これを応用すれば瓦礫の運搬も軽々と行なえる。
「どこに運び出せばいいのか、イスにはわからない」
バリケードとして積み上げようとしたが、困ったことにどう積み上げるのがいいか、ちょっとわからない。
戦うために造られた偽神兵器ゆえ、必要最低限のことしかインプットされていない。こうした建設の知識はあまりない。
相変わらず無表情だが、どことなくしょんぼりしているように見える。
「あっ、イス・イスさん。こっち、運び出してください。セメントで補強しますから」
「わかった。イスは運ぶよ」
「はい、オーライ、オーライ」
小さな体でダンプ一台分ほどの運搬能力を発揮するイス・イスに感心しつつ、摩那は運び込んだセメントを有効的に活用すべく、理想的な拠点として修復していく。
穴の補修、耐久性の強化のほか、土台のかさ上げ工事に取り掛かる。人員、重機の運用が必要な工事だが、イス・イスのパワーがあれば完成するだろう。
摩耶が持ち込んだセメントは、想定したとおり大活躍してくれたようだ。
「夜は枕を高くして眠りたいですからね。土台から、しっかり造っていきましょう」
全力疾走するゾンビという悪夢からアポカリプスヘルの人々が悩まされることのない、安心できる拠点の構築を目指して、摩那はセメントを撹拌していくのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ヴィヴ・クロックロック
穴を掘ろうか。
施設を派手に吹き飛ばしたし出禁になる前にこっそり外にて出て塹壕を掘っておこう。ゾンビはターゲットにまっすぐ歩いていくだけだから効果的なはずだ。
まずはさっき吹き飛んだ兄弟(ゾンビ)たちをまた召喚して人手を確保、スコップ片手に外に向かう。
邪魔な瓦礫や野良ゾンビ候補の転がってる死体はダイナマイトで吹き飛ばしあとはひたすら穴を掘って掘って掘りまくる。地道で根気の居る作業だ…重機か人手が欲しい…
しかし継続して使っていくなら必要な物ではあるしな…ノーモア爆弾魔とか言われても地道に作業を続ける…
(※アドリブ協調歓迎です)
レーシィ・ルミルーン(サポート)
活発な口調が多いです。あまり悩むタイプでもないので質問もどんどんしますし思ったことは口にします
よく笑います。苦しい時も笑みは崩さず疲れてきちゃったかも、等半笑いで言ってしまうくらいに明るい性格です
良くないことは良くないと思うなぁ、等きちんと否定し行動に移します。
激怒することは少なく怒っても、もぉー怒っちゃったから、やったなぁー、等ソフトに怒ります
よく独り言の様に世間と話したりします。戦場でしゃがみこみ作戦会議なんかを行ったりもします
世間の最も多い発言は紳士風な話し方の闇医者ですが、その他どんな話し方をする世間がいても構いません
世間になるには豊富な知識とアクセス権限が必要なため尊敬し慕っています
「穴を掘ろうか」
ヴィヴ・クロックロックが取り掛かるのは、穴掘りである。
防衛と言ったら塹壕である。
施設を派手に爆破しただけに、出禁を食らう可能性がある。
そうなる前にできるだけのことをする、という判断だ。
掘った穴は、廃棄物を埋めるのにも使える。
どのみち、穴掘りは必要となる。
「穴掘りですか? お手伝いしますよ」
レーシィ・ルミルーン(歩く診療所・f24573)も穴掘りに参加を表明する。塹壕掘りとか兵隊にやらせても大変な重労働であるが、にこにこしながら手伝いを申し出てくれた。
これはもう、いい子というほかない。
「おお、そうか。頼む。じゃあ、兄弟たちと一緒にな」
「はーい」
ヴィヴがいう兄弟とは、やはりゾンビたちである。
皆、スコップ片手に穴掘りを開始している。
ゾンビ発祥と地とも言われるハイチ島では、労働力として農作業を中心とした肉体労働をさせていたというから、こうして一心不乱に働く姿は本来のものかもしれない。
規則正しくスコップを動かし、塹壕を掘る。
掘った硬い土を、後方に飛ばして一回転させるように投げ捨てると塹壕掘りとして本物だという。
で、ヴィヴの兄弟たちも、そのやり方をマスターして掘り返していく。
レーシィも見様見真似でスコップを振るう。
「こっちは爆破処理だなぁ」
瓦礫や活動を停止したランニングゾンビの残骸が作業ではどうしても邪魔になる。そこで、ヴィヴはダイナマイトでまとめて吹っ飛ばすことにした。
物事を片付けるのは、埋めるか爆破に限るのである。
「じゃ、塹壕に伏せていてくれ」
「大丈夫なんですか。ダイナマイトなんか使っちゃって」
「大丈夫なはずだ。あ、頭を出さないようにな」
「じゃ、引っ込めます」
レーシィが塹壕に引っ込んで様子をうかがう。
「……世間様、爆発処理だそうですよ。やっぱり頭引っ込めないと危ない?」
世間様と交信しながら、ヴィヴのダイナマイト爆破を見守る。
そして、おもむろにヴィヴが導火線に点火した。
二、三拍をおいて、轟音が響いた。
ぼとぼとと何かが降ってくるが、気にしてはいけない。
「あ、残骸は埋めちゃいますね」
レーシィが掘った穴にゾンビと協力して爆破した破片を埋めていく。
おかげで、ずいぶんと綺麗になった。
研究所跡も、こうして整備すると塹壕とバリケードを備えたちょっとした要塞といった感がある。
これなら、襲撃にも持ち堪えそうだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴