メカサンタ追跡戦! ご褒美はケーキ食べ放題
●メカサンタがもたらすプレゼント
今年も、クリスマスシーズンがやってきた。
キマイラフューチャーでは、メカサンタが幸福を振りまく。
捕まえれば、ひとつ願いが叶うという。
さらに、住民たちはクリスマスを祝してケーキ食べ放題パーティを開催予定だ。
メニューは大変豪華である。色とりどりのケーキがこれでもかと並んでいる。
生クリームにカスタード、バタークリームにチョコクリーム、サワークリーム。
甘酸っぱい苺やあんず、パイナップルにフランボワーズ、レモンやサクランボ。
メレンゲを泡立ててシフォンケーキやブランデーケーキ、ザッハトルテにズコット、カーディナルシュニッテン、ブッシュ・ド・ノエルもあるし、チョコたっぷりのガナッシュ、ミルクレープやレアチーズケーキもある。和風なシベリアケーキでもいい。
ちょっとずついろいろ食べてもいいし、ワンホール食いも許される。
何故なら、クリスマスイベントだから。
「Ho-Ho-Ho-! わしを捕まえたいい子には、願いをひとつ叶えてあげるよ。その後は、一緒にケーキ食べ放題といこうじゃないか」
メカサンタは、メカトナカイにメカソリを引かせて疾走する。
捕まえれば、夢と希望がたっぷり満たせるケーキ食べ放題の願いが叶う。
しかし、そんなメカサンタを狙う者たちがいる。
「あのメカサンタを捕まえて、わいらの願いを叶えるで」
「せやせや、子どもたちの夢なんぞじゃなく、新しいオブリビオン・フォーミュラっちゅう夢を叶えてもらおうやないか」
「そんで、プレゼントもケーキもわしら冬の思い出トリオがいただきや」
影から様子を覗い、かまくら怪人・ウェポン、みかん怪人・ジェノサイド、鍋怪人・リフレクションの冬の思い出トリオがこれを追跡して独占しようとしている。
もし、彼らがメカサンタを捕らえてしまうと、キマイラフューチャーにオブリオン・フォーミュラが贈られるうえに、ケーキも怪人たちのものになってしまうのだ。
●プレゼントを守ってケーキを食べよう
「……というわけで、クリスマスの夢が大ピンチだ」
堂崎・獣明(整備係・f15021)は、グリモアから映像を投影した。
今回、予知されたオブリビオン出現の予兆を映像化したものだ。
キマイラフューチャーのクリスマスには、このメカトナカイが引くメカソリで疾走するメカサンタを捕まえると、その者はひとつリクエストしたプレゼントがもらえるという季節限定のイベントがある。
しかも、その後にはサンタに感謝してケーキ食べまくる祝いがあるのだ。
だが、このメカサンタを狙っている怪人たちがいる。
彼らは、新しいオブリビオン・フォーミュラをプレゼントにリクエストするつもりだ。
そうなったら、せっかくの平和も台無しである。
平和だけではない、ケーキ食べ放題という夢もだ。
「怪人たちは、メカサンタを追いかけてくる。あんたたちも、そのメカサンタが捕まらないよう、守ってやってほしい。激しいチェイスになるだろう」
メカサンタが逃げる、それを怪人が追う、さらに猟兵が追ってメカサンタを守る。
このような追撃戦がキマイラフューチャーで行われるのだ。
「このイベントの最中、サンタを守ればご褒美としてプレゼントももらえるだろうし、そのうえケーキ食べ放題にご招待ってことになる。是非、平和を守って幸せな時間を過ごしてほしい。じゃあ、甘いものが好きでケーキのために戦っていいっていう者は、さっそくキマイラフューチャーに向かってくれ」
獣明は、猟兵たちのやる気を引き出そうとケーキのメニューを配り、転送の準備を始めるのだった。
丹藤武敏
どうも丹藤です。季節がやってきましたのでクリスマスのシナリオです。
キマイラフューチャーのメカサンタを守ってあげてください。
第一章、第二章は、依頼で書いたとおり、メカトナカイが引くメカソリに乗って疾走するメカサンタを、オブリビオンが狙ってますので、追いつ追われつのチェイスとなります。
オブリビオンに追われるメカサンタを守るプレイングにはボーナスがあります。
また、第三章は日常のフラグメントになります。
メカサンタは、守ってくれた猟兵にお礼のプレゼントを用意してくれます。
メカサンタはリクエストに応じてプレゼントをあげますが、アイテムとして発行されるものではないのでご了承ください。
プレゼントを貰ったのち、メカサンタは去っていきますが、この依頼に参加してくれた猟兵は、功績を讃えるためにケーキ食べ放題パーティが催されます。
甘いものが好きな方は、お腹の準備をしっかりしてくると楽しめると思います。
それでは、どーんといらしてください。
第1章 集団戦
『冬の思い出トリオ』
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POW : かまくら怪人・ウェポン
【かまくら兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : みかん怪人・ジェノサイド
【みかん攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 鍋怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【鍋】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
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ルディア・ディアマンテ(サポート)
守護の騎士の生まれのお嬢様騎士。普段は物腰落ち着いた感じだが、戦闘中は結構熱血で勇敢。
力無き人々を理不尽な力から守るを信念としており、冒険者として人々を助けていた。その過程で経験を積み、しきたりに縛られず柔軟な考えをしている。
武器は白銀のハルバード でUC精霊共鳴で金色の風を纏い、遠心力と飛行速度を利用した豪快な戦い方を得意とする。
信念から守るべき人がいた場合は身を挺してでも守る。
武器と戦い方からして加速力や遠心力を利用できない超接近戦や、行動を妨害する粘着物や拘束系が苦手。
暮陽・黎明(サポート)
アドリブ連携歓迎
不自由を嫌う少女。気の赴くままに自由にマイペースに過ごす。結構楽観的
戦いは割と好きな方で率先する節はある
八百万の神に仕える代行体であり、必要であればその身に八百万の神を降ろして戦う
ユーベルコードは黎薄流刀剣術(欺を含む)を好んでよく使う
よく使う武装は妖刀『魔魂餐』、薙刀『天之必多棍』
神降ろしを行う場合は篝火が手の甲に現れ、目の色が金色に変化する
集団戦においては可能ならば空中戦で有利なポジションは維持。戦闘知識、範囲攻撃、2回攻撃など、使える技能は全て駆使しつつ、一度に複数倒す必要がある場合は可能な限り纏めて一撃で葬ろうとする立ち回りを選ぶ。
防御には最低限オーラ防御は絶対。
「なんか気づいたら正月来てもうたで……」
「ええんや。正月とか、クリスマスの延長戦みたいなもんや」
「むしろ、クリスマスが正月の前夜祭ちゃうか?」
などと、メカサンタの追跡を今も続ける、冬の思い出トリオの怪人たちである。
「まあいいわ。メカサンタを捕まえて願いを叶えてもらうっちゅうのはまだ有効なんやろ?」
「せやで、気合い入れて追いかけるで」
三人の怪人たちは、オブリビオンフォーミュラを授かろうと、メカサンタに追いすがろうとする。
「お待ちなさい! その願い、かなえさせるわけには参りませんわん!」
白い翼で舞い降り、冬の思い出トリオの前に立ってメカサンタをサポートしようというのは、ルディア・ディアマンテ(金色の風・f18851)であった。
「サンタのプレゼントを楽しみにしている子供たちもいるのです。私利私欲、野望のためにサンタを悪用しようとなんて許せることではありません」
「なんや、わしらを止めようっちゅうんか?」
ぐいっとルディアの前に出てきたのは、かまくら怪人・ウェポンである。
肩をコキコキ鳴らしながら、白銀のハルバードを構えるルディアに対して角スコップを向けた。
「おめぇら、粋がってるようだけどもうひとりいるんだぜ?」
「なんやて?」
鍋怪人・リフレクションは、上空から聞こえる声を思わず見上げた。
そこには、妖刀“魔魂餐”と、薙刀“天之必多棍”を構えて飛ぶ暮陽・黎明(瑠璃色に染まる空の果へ・f00383)の姿があった。
まずは、このふたりのオラトリオがメカサンタを追う怪人たちを追っ払いにやってきた。
「では、いきましょうか黎明さん」
「おう、まとめて吹き飛ばしちまおうぜ」
まずは、ルディアからである。
「――蒼穹より解き放たれし、偉大なる風の精霊よ。我が力、我が身となりて共に歩まん。この魂の輝きと共に!」
風の精霊に呼びかける言葉を唱えると、ルディアの身体を黄金の風が包んだ。
ユーベルコード【精霊共鳴(ソウルレゾナンス)】が発動したのだ。
「こないなもん! どうということは……ぐぬっ!」
地を這うようにして低空を滑空し、かまくら怪人にハルバードを振るう。
この一撃を、かまくら怪人はかろうじて角スコップで受け止めるも、ルディアは身を翻して二撃、三撃と攻撃を繰り出していく。
「おい、そこの鍋! 私のユーベルコードはちぃとばかし痛いぜ? こいつをよーく見とけ」
「お、おう……!」
黎明は、鍋怪人相手にみかん怪人から奪ったみかんを空中に投げ上げた。
思わず、鍋怪人がこれを目で追う、そこが狙い目だ。
【黎薄流刀剣欺『千変斬』(センペンバンカノギマン)】、相手の視線を逸して神速の逆手斬りを見舞う彼女のユーベルコードだ。
下段からすくうような妖刀が、見事に閃光を引いて命中する。
「あぎゃあっ!? よ、よくも……」
「へへん、引っかかったほうが悪いのさ」
してやられた鍋怪人だが、かろうじて鍋の蓋によって斬撃の威力を相殺している。
とどめには至ってないが、有効な攻撃であったことは確かだ。
成功
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田中・香織
『あなたたちの悪巧みもこれまでよ!!』と派手に名乗りを上げて戦いを挑みます。(ヒーローに憧れて猟兵になったキャラなので)
早撃ちのユーベルコードで向こうのみかん怪人・ジェノサイドを迎撃します。
一回発動したら止められないタイプのユーベルコードなら発動させた後に攻撃を合わせても回避は難しいですから。
クイックドロウの技能と合わせて早撃ちの速度と精度を上げて確実に迎撃できるようにします。
大豪傑・麗刃
クリスマスまであと340日ちょっとしかないのだ!
そしてまあ、きみたちの言う通り、クリスマスと新年の祝いは一続きみたいなトコもあるらしいのだ。ってことはわたしがお礼もらうのもまだ有効と。これはがんばらねばなのだ。
それにしてもクリスマスなのに悲しそうな敵なのだ。
なにせ真っ暗に、未完成に、えっとえっと……やべぇ?最後ちょっと苦しい。
その連中がクリスマスの日にメカサンタを追うねえ。
まさにメガ悲惨たを追って苦労しますってな感じなのだ!
(ユーベルコードです)
これで敵が爆笑する、白ける、ずっこける、怒る等で平常心を失い普段通りの実力が出せなくなったところで、立ち合いは強くあたってあとは流れで。
「あなたたちの悪巧みもこれまでよ!!」
「何者じゃい!!」
まさにヒーローの名乗りに、怪人たちが誰何した。
「通りすがりの……ヒーローよ!」
田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)が、怪人たちの前に現れたのだ。
年も明け、クリスマスシーズンは過ぎてしまったが、子供たちが楽しみにしているメカサンタを独占しようという企みを放置はできない。
子供の夢を奪った罪は特に重いのである。
「はー、ヒーロー? 笑ろてまうわ。まあ、ええわ。皆、猟兵どもにぶちかましてやろうやないかい」
「そうじゃな、くらしたるわ」
「冬の思い出が真っ盛りの時期にわしらにかかってきたこと、後悔させてやるとね」
冬の思い出トリオは、言いたい放題である。
しかし、この場所に現れたのは香織だけではない。
「クリスマスまであと340日ちょっとしかないのだ!」
時の流れは早い。
クリスマスかと思ったら、もう正月が来る。
そして、節分とひな祭り、花見の季節もやってくるだろう。
そのへんのことを考えながら、大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)もやってくる。
「なんや? あんさんもメカサンタで願い叶えようっちゅう口か? させへんで。年越したメカサンタはお年玉もプレゼントするちゅうしのう」
「それは、本当なのか! だったらなおのこと放ってはおけないのだ」
クリスマスと新年の祝いは一続きのようなものである。
そういうこともあるかもしれない
「この悪の手先を倒せば、プレゼントのケーキとお年玉もいただけるのですね! だったら、断然やる気が出てきたというもの。麗刃さん、みかん怪人・ジェノサイドはおまかせを!」
「わかったのだ。それにしてもクリスマスなのに悲しそうな敵なのだ。なにせ真っ暗に、未完成に、えっとえっと……やべぇ? 最後ちょっと苦しい」
かまくらと真っ暗、未完成とみかんはギリギリかかっている。セーフセーフ。
そう、きっとキミはこないと諦めかけた正月を過ぎた頃、猟兵たちはメカサンタを守るためにやってきた。
「その連中がクリスマスの日に“メカサンタ”を追うねえ。まさに“メガ悲惨た”を追って苦労しますってな感じなのだ!」
これも苦しい、そう思うかもしれない。
しかし、ユーベルコード【ネタキャラとしての矜持(ソレデモワタシハギャグヤネタガヤリタイ)】が発動し、かまくら怪人の腹筋を崩壊させにかかった。
「に、にいちゃん……おもろいやんけ!」
かまくら怪人の笑いのツボを突き、怪人たちのペースを崩す。
一方で、超高速攻撃の構えでみかんを投げつけようとするみかん怪人と、拳銃型アサルトウェポンを抜こうとする香織が睨み合った。
「姉ちゃんを片付けて、わいは俺んちで寝正月の続きや。オレンジだけに……なんつってな!」
みかん怪人もギャグを仕掛けてくる。
“俺んち”と“オレンジ”をかけた高度(?)なギャグだ。
しかし、みかん怪人のギャグは、別に何かの能力を有しているわけでもなく、ユーベルコードにも関係がない。
「えい!」
くだらないことを言っている間に、香織が【早撃ち(クイックドロウ)】によって弾丸をお見舞いする。
「いやん……⁉」
弾丸が命中したところから、ぶしゅっ! と純度100%の果汁を吹き出してしまうみかん怪人であった。
ギャグ言ってないのに吹き出すとはこれ如何に、である。
成功
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フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(アドリブ/連携可)
「さっさとケリをつけた方がよさそうね」
■作戦
フォルセティと連携。怪人トリオを急襲してあっと言う間に制圧する
■行動
「面倒だから高速で移動して一気に制圧するよわ」
Flying Broom GTRに[騎乗]し【ペガサスの翼】で速度強化して
高速移動で冬の思い出トリオの元へ
弟に合図を送り阿吽の呼吸で[高速詠唱]から【ロンギヌスの槍】を放つ。
「温暖化で雪もあまり降らないのに、かまくらなんて作ったことないわよ」
「そういうわけで、本当の冬の厳しさを知って欲しいわね」
怪人たちを口撃して弱らせたところで【フィンブルの冬】でトドメを刺す
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(アドリブ・共闘可)
「このままだと夏まで追いかけっこしちゃうね」
フィオ姉ちゃんと一緒に怪人トリオを殲滅するよ
【行動】()内は技能
「分かったよフィオ姉ちゃん。まだこっちに気づいてないみたいだしね」
Flying Broom GTSに(騎乗)するよ。[フォルマ・ベンダバール]で
スピード強化して現場へ急行だね
「態勢が整っていない今がチャンスだね」
フィオ姉ちゃんの合図にあわせてタイミングばっちりで(高速詠唱)からの
ロンギヌスの槍を放つよ。
虫の息の怪人トリオの前におりたったら、冬の思い出?に対してチクチクいじめるよ
「みかんは皮向くのが面倒だし、鍋なんて年中食べられるよね」
「さっさとケリをつけた方がよさそうね」
「うん、このままだと夏まで追いかけっこしちゃうね」
フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)とフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)も駆けつけていた。
クリスマスかと思ったら、もう正月も過ぎている。
節分もヴァレンタインデーも、あっという間に過ぎていくだろう。
「面倒だから高速で移動して一気に制圧するよわ」
「分かったよフィオ姉ちゃん。まだこっちに気づいてないみたいだしね」
それぞれFlying Broom GTRに乗ったフィオリナとフォルセティは、XターボとVターボによって加速していく。
フィオリナはペガサスの羽を広げ、フォルセティは可変して追走する。
「フィオ姉ちゃん見て、怪人たち疲れてるみたい」
フォルセティが指摘した。
メカサンタを追う冬の思い出怪人たちであったが、足が止まっている。
「クリスマスからやし、わしら24時間テレビより走っとるんちゃうか……?」
「そろそろ限界やな
冬の思い出トリオから、弱気な本音が出る。
オブリビオン・フォーミュラをプレゼントしてもらおうとメカサンタを追いかけてみたはいいものの、クリスマスから今まで走りっぱなしだ。
その間、猟兵たちも相手にしていたのだから疲労困憊だ。
「怪人も大変ね。でも、その事情ってこっちには関係ないし、休んでもらいましょうか」
「うん、そうだね」
フィオリナがフォルセティに合図を送る。
高速箒Flying Broom GTRが、それぞれ独特の駆動音を立てて左右に分かれて飛翔する。
「な、なんや!? 猟兵かいな!」
突然の襲撃に、鎌倉怪人が気づいた。
すでにフィオリナとフォルセティは高速詠唱を終えていたのである。
「温暖化で雪もあまり降らないのに、かまくらなんて作ったことないわよ」
「なんやと! 最近のキッズは冬の定番かまくら遊びという伝統を知らんのか。嘆かわしいこっちゃな」
「ええ、知らないわ。でも、本当の冬の厳しさを知って欲しいわね」
フィオリナが言い終わるとともに、ふたりのユーベルコード【ロンギヌスの槍(ランサ・ロンギヌス)】が炸裂した。
姉からは雷の槍が、弟からは氷の槍が左右から同時に無数に降り注いでくる。
怪人たちは、為すすべもなくやられていく。
「みかんはん、みかんはぁん
……!!」
「鍋はん、わしゃあもうだめじゃ。サ、サンタを、オブリビオン・フォーミュラを儂らの手に……がくっ」
「みかんさぁぁぁぁん!!」
などと、悲しいやり取りも見られた。
「みかんは皮向くのが面倒だし、鍋なんて年中食べられるよね」
姉妹の【ロンギヌスの槍】によってさんざんな目に遭った怪人たちの前にフォルセティが降り立って言った。
「なんやと! みかんは愛媛剥きなら簡単やし、鍋はやっぱり冬が一番なんじゃあぁぁぁぁっ!!」
鍋怪人は叫んだ。
しかし、肉体的にも精神的にもちくちく突かれた怪人たちに、もはや反撃の力は残されていなかった。
上空からフィオリナが巻き起こした氷雪の嵐に呑み込まれ、メカサンタの追いかけっこから脱落してしまった。
成功
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第2章 ボス戦
『キリング・ロウ』
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POW : ブラッディラピッドネイル
【1/(Lv×8)秒の間隔での連続引っ掻き】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD : ジェットフェザー
【マッハLvの速度での飛行による連続突進】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 花激裂傷グラップ
【正面で4つの手を合体させて放つ掴み】が命中した対象に対し、高威力高命中の【包み込むような握り潰し攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
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「ギギギガガガ……、オレにはクリスマスも正月もない。ロボットだからマシンだから」
メカサンタを追う、機械の中の機械キリング・ロウ。
機械には、盆暮れ正月クリスマスなどという年中行事はない。
常に祝日でも稼働を続け、祝い事からは程遠い。
メカサンタも同様だが、この殺戮機会が行なうのは破壊のみ。
撃墜して、願い事を叶えようとしている。
このキリング・ロウから、メカサンタを守らなければならないのだ。
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「なんだか面倒な展開になってきたわね」
弟と連携してキリング・ロウを撃退する。
■行動
「フォルセティ、いつものアレをお願い」
弟のUCで氷の迷宮を出現させて、迷宮の通路で対峙する形に持ち込み、互いの動ける空間を制限する
「次は、掴み攻撃を封じてあげるわ」
素早く[高速詠唱]で【エレクトロレギオン】を使用。
無数の機械兵器を一斉に嗾けることで、花激裂傷グラップを無効化する
「小型の兵器が相手だとやっかいでしょ?」
キリング・ロウがもたつく間に、弟に合図を送りながら銀翼杖を素早く構えて [全力魔法]で
【ロンギヌスの槍】を連携発動。無数の閃槍で[串刺し]にする
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(共闘/アドリブ可)
「うわー、まさかのぼっちロボ登場だ」
お正月も過ぎたのに、残念なロボットだよね。
フィオ姉ちゃんと一緒にキリング・ロウをやっつけちゃうよ。
【行動】()内は技能
「分かったよフィオ姉ちゃん!」
キリング・ロウが動き出す前に(先制攻撃)でラビリント・ネプトゥノだよ。
氷の迷宮に閉じ込めてキリング・ロウの動きを制限するんだ。
そして機械兵器を相手に苦戦している隙に、フィオ姉ちゃんと連携攻撃だよ
「任せて、フィオ姉ちゃん!」
阿吽の呼吸で(全力魔法)からのロンギヌスの槍だよ
「へへーん、ボク達の勝ち!」
「うわー、まさかのぼっちロボ登場だ」
フォルセティ・ソルレスティアは、単機登場したキリング・ロウを見るなり言った、言ってしまった。
この殺戮マシーンがクリスマス、正月をぼっちで過ごしたのは、想像に難くない。
というか、にぎやかでリア充な殺戮マシーンとか逆に恐すぎかもしれない。
「ぼっ、ぼっちではナイ……!! ワタシは、機械! 機械は感情がナイ。だから、みんなが楽しそうでも寂しさなぞ感じナイ! 群れない! 孤高……孤高ナノダ!!」
ぼっちではないことを否定する声は、返って必死さ溢れる感情が宿っているかのようにすら思える。
「なんだか面倒な展開になってきたわね……」
フィオリナ・ソルレスティアは呆れていた。
ぼっちをこじらせた殺戮マシーンとか、面倒くさいことこのうえない。
弟のフォルセティに視線を向けて、合図を送る。
「分かったよフィオ姉ちゃん!」
フォルセティは元気よくフィオリナに答えてユーベルコードの発動準備に入る。
「オマエらもアレか……! クリスマスも正月も一緒に過ごしてあったか幸せ満喫ってとこカ! うおおおおおっ、許サン……!」
理不尽な怒りの矛先が、姉弟に向けられる。
感情がないとかいうやつに限って、変なところで激昂するものだ。
正面から四つのアームが伸び、掴みかかろうとする。
しかし、それよりも早くフォルセティのユーベルコード【ラビリント・ネプトゥノ】が発動した。
「霧……ダト!?」
あっという間に、周囲を霧が覆って視界を遮る。
さらには、瞬時に凍結してできた氷壁の迷宮ができあがっていく。
「次は、掴み攻撃を封じてあげるわ」
この迷宮が出来上がると同時に、フィオリナが【エレクトロレギオン】によって小型の機械兵器を呼び寄せる。
ざっと300機以上の大軍勢だ。
氷の迷路で小さな機械の軍隊に押し寄せられては、キリング・ロウもたまらない。
四本のアームで捌いても、次から次へと押し寄せてくるのだ。
「オ、オノレ……!」
「ぼっちは寂しいから、大勢呼んだわ。小型の兵器が相手だとやっかいでしょ?」
キリング・ロウが足止めされているところに、フォルセティ、フィオリナの息の合った全力の【ロンギヌスの槍】が降り注ぐのだった。
成功
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鈴木・志乃
クリスマスにぼっちは辛いよね……わかるよ……
わかるよ……
ところでケーキパーティー潰すのって君?
じゃあ敵だあ
【オーラ防御】展開
敵の攻撃を【第六感】で【見切り】【高速詠唱】の簡易バリア張っておく、もしくは全力魔法で一旦ぶっ飛ばす
早業UCを念動力で縛り上げる
回避されても中止出来ないんでしょう?
絶対切れない鎖でのたうち回るしかない痛みは相当辛いだろうけどほら、それ、カップル見た時の感情に似てない?
くうー、腹立つうーっ!!
みたいな
あ、破壊工作用の爆弾持ってきたから食らってもらっていい?
私ちなみに恋人いるんだよね
リア充を爆破ならぬ、リア充が爆破!
なんて言ったら怒られそうだな、どっかの誰かに
高宮・朝燈(サポート)
『私とおかーさんが居れば、どんなオブリも大丈夫!』
妖狐のガジェッティア×電脳魔術士、7歳の女です。
普段の口調は「ちょっとだけメスガキ(私、あなた、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、機嫌が悪いと「朝燈スーパードライ(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは、レギオンガジェット>お料理の時間>その他と言った感じです。レギオンガジェットで出てくるガジェットはお任せします。大抵補助的な役割を好みますが、多少の怪我は厭いません。口調はませたメスガキですが、性格的には良い子で、基本的に犯罪的な行為はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「クリスマスにぼっちは辛いよね……わかるよ……わかるよ……」
「違ウ……! オレは、ぼっちではナイ! 孤高の存在ナノダ! だけどその、ときどき胸のメモリが空っぽになったかのヨウナ、そんな感覚に陥ることがアル……」
殺戮機械であるキリング・ロウが、同情を示した鈴木・志乃(ブラック・f12101)に答えた。やはり、機械でもぼっちはつらいのかもしれない。
ジャンク品として売られるスマートフォンにも寂しさは感じるものである。
「でもさ、今年のメカメカサンタさん捕まえるとケーキ食べ放題のパーティがあるんだ。それ独り占めしようとしてない?」
「メカサンタを捕まえないと、オブリビオン・フォーミュラをプレゼントしてもらえないノダ」
「じゃあ敵だあ」
志乃の判断の切り替えは早かった。
ケーキパーティという自分を含めて多くの人々が楽しみにしている催しを妨害するものは、ぼっちの悲しみに暮れる機械であっても許してはおけない。
「私も楽しみにしてるんだよ!」
がっしょんがっしょん歩くグラス型騎乗ガジェット、バール先生に乗ってきた高宮・朝燈(蒸気塗れの子狐・f03207)もこれに加わる。
彼女だけではない、彼女の母親もきっと楽しみにしている。
なんだったら、お土産貰って持っていこうとも考えていたのだ。
やはり、夢あふれるイベントの妨害は許しておけない。
たとえ松が取れている頃であってもだ。
「そうか、キサマらには、我が孤高の機械精神は解せないノカ……」
突き放すようにマシンボイスで言うキリング・ロウ。
蔑みを含みながらも、受け入れてくれるものを失った寂しさもどこか感じられる。
しかし、機械は心を持たないのだ。
非情にも、志乃と朝燈に向かって必殺の【ブラッディラピッドネイル】を放つ。
「ウオオオオオオオオオオオッ!! 冷たい爪を思いシレエエエエエッ!!」
キリング・ロウの肩の付け根が超高速で回転し、鋼の爪が連続で振り回される。
巻き込まれたら、一溜まりもない。
「危ないよね、それ」
志乃が、ユーベルコード【光の鎖(チェイン・オブ・ホープ)】を放った。念動力で光の鎖が回転に巻き込まれ、絡みついていく。
「アッ
……!?」
元が高速回転しているだけに、巻き込みも凄まじかった。
絡みついた光の鎖が、回転をデッドロックする。
「私もやるー。バール先生、アレを狙って!」
朝燈が光の鎖に絡まったキリング・ロウに、レーザーポインターを照射する。
すると、バール先生のランチャーから無数の【半手動FCS式マイクロミサイル『糸引き納豆』(レーザーアテタトコニタイリョウノナットウミサイル)】が発射された。
射撃統制を受けたミサイルは、糸を引くように白煙を棚引かせて次々と命中した。
「ウッ、グッ……!」
「絶対切れない鎖でのたうち回るしかない痛みは相当辛いだろうけどほら、それ、カップル見た時の感情に似てない? 『くうー、腹立つうーっ!!』みたいな」
「ダカラ、ダ……!」
「えっ? なに?」
「どうせ、クリスマスを一緒に過ごす連中が、『わー、ケーキがいっぱーい!』『美味しそうだろ。でも、一番美味しそうなのは、キミさ』みたいな甘ったるいこと言って胸焼けさせるに決まっているノダ! だから、ぶち壊してやる、ノダ!」
嫉妬だった。
志乃に煽られ、本音を吐露してしてしまった。
殺戮機械に宿った感情が、幸せそうなリア充への嫉妬だとしたら皮肉である。
血の涙を流すかのような機械の告白であった。
しかし、機械は涙を流せない。
「私、ちなみに恋人いるんだよね」
「エッ……?」
キリング・ロウの魂の叫びをあっさり流しつつ、志乃は爆弾を取り出した。
「リア充を爆破ならぬ、リア充が爆破! なんて言ったら怒られそうだな、どっかの誰かに」
「オオオオオオ、リア充許すマジィィィッ!!」
キリング・ロウの絶叫ともに、爆弾が爆発するのだった。
成功
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リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
得意なのはサポートで、NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能
接近戦で戦う場合は鎖鎌の【薙ぎ払い】と鎖分銅の【ロープワーク】による【2回攻撃】がメイン。
遠距離戦では宇宙バイク内臓のビーム砲で【薙ぎ払い】
その他状況によって【属性攻撃】や【破魔】等使用。
猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる。
イネス・オルティス(サポート)
『この鎧は一族伝統のもの、恥ずかしくなんて……』
アックス&ウィザーズ辺境のどこかにある隠れ里に住む一族の女戦士
〔一族伝統の鎧〕のビキニアーマーを愛用し主に〔巨獣槍〕という槍を使う
”ダッシュ”で近づき”なぎ払い”、”串刺し”等をよく行う
ボン・キュ・ボンのナイススタイルで、ビキニアーマーを普段使いしているため
無意識に周りを”誘惑”している事があるが本人は気づいていない
また”恥ずかしさ耐性”があるためか自分の格好より任務の達成を優先する傾向がある
アドリブ・絡み・可 ””内技能
描写はセクシーレベルまで
月山・カムイ
なんといいますか、お仕事お疲れ様です
お休みがないというのは非常に大変そうですが、休んでたりする人を嫉妬しても、何もなりませんよ?
嘆くように、同情するように
繰り出される連続引っ掻きや掴みかかりを無響剣舞・絶影にて弾き飛ばす
連続攻撃の起点となるとなる攻撃を弾けば、そこからは隙ができる訳ですからそこへ力いっぱいの攻撃を叩き込みましょう
マッハの速度で飛行されると面倒ですから、飛行する為のユニットを破壊すればその攻撃は行えないでしょうから、隙が出来た時点で壊しにかかる
折角なのでこのまま永遠に休むといいですよ
……まぁ、ボッチで働き続けというのなら、戦い続けている私も人の事は笑えませんけどね
と自嘲気味に笑う
「なんといいますか、お仕事お疲れ様です」
機械には、盆もクリスマスも正月もない。
実際、クリスマスシーズンから旧正月も過ぎたこの時期まで、キリング・ロウはメカサンタを追いかけっぱなしである。
その労働状況に対し、月山・カムイ(絶影・f01363)は同情気味に慰労した。
「機械は、休むことを知らないノダ……!」
しかし、キリング・ロウは言い切った。
同情は無用であるとばかりに。
どこか、寂しげなものも感じられるのだが。
「お休みがないというのは非常に大変そうですが、休んでたりする人を嫉妬しても、何もなりませんよ?」
「嫉妬……? この気持ちが、嫉妬だというノカ? いや、ワタシは殺戮機械! 機械の中の機械、人の幸せを考慮することもなく、ぶっ壊せるノダ!」
まるで言い聞かせるようにして、キリング・ロウは鋭いクロウのついた腕を回転させる。鎖で絡め取られたり、ミサイルを打ち込まれしたりしたものの、いまだ戦闘力を失っていない。
「おっと危ない! 正義のヒーロー登場っすよ!」
突如、エンジンが吹き上がる爆音が響いてバイクが登場する。
カウルには、狐の面がつけられていた。
リカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)である。
この狐の面が本体のヒーローマスクだ。
高速回転するキリング・ロウの爪から、カムイを救うべく駆けつける。
これにすかさずカムイが飛び乗り、距離を取る。
「助かりました、リカルドさん」
「気にしないでいいっすよ! あいつをやっつけて、ケーキパーティといくっすよ」
「ええ、そうしましょう」
この遣り取りを見せつけられたキリング・ロウは、ますます敵愾心を刺激された。
「な、仲良しさんナノカ? オマエたち……!」
ぼっちをこじらせた殺戮機械には、衝撃的な光景だ。
仲良しアピールを見せつけられた形だ。
絶望した、ボッチなのが自分だけということに絶望した。
もちろん、カムイとリカルドにはそんなつもりはないだろう。
だが、これを自分へのあてつけ、嫌味と受け取ってしまうところが、こじらせてしまったことの悲しさである。
「オノレェェェェェッ!!」
勝手に激昂し、ふたりまとめて捻り潰してしまおうとキリング・ロウはブースターを吹かして追走する。
しかし、この暴走した機械の前に立ち塞がる新たな猟兵がいた。
「そこまでです!」
巨獣槍を構え、眩いばかりの身体をビキニアーマーで覆ったイネス・オルティス(隠れ里の女戦士・f06902)である。
はちきれんばかりの豊かなものが、零れそうである。
一族に伝わる女戦士がまとう鎧でありはずかしくはない、これをまとうのは立派な戦士の証だ。
「ま、また新たな仲間、ナノカ……!」
「楽しむべきイベントで、ぼっちの悲しみはわかります。ですが、これに嫉妬して八つ当たりをするなんて。恥ずかしくはないのですか?」
「ワタシは、機械……。機械に感情は、ナイ! オ、オマエこそ、そんな目のやり場に困るような格好をシテ、恥ずかしくはないノカッ!?」
「この鎧は一族伝統のもの、恥ずかしくなんて……」
たとえ、機械であろうと女性に羞恥を催すような発言をするのはセクハラに当たる。今の御時世、コンプライアンスはきちんと意識しなければならない。
まして、一族の誇りであるビキニアーマーに対して、なんたる破廉恥な指摘であろうか。
しかし、キリング・ロウには感情の芽生えがあった。
感情はないと言いつつ、孤独に苛まれてこじらせてしまったかのような言動。そして、“目のやり場に困る”などという劣情を感じているかのような指摘。
大きな矛盾は、感情の芽生えを感じさせた。
このような状況でも、イネスは怯みはしない。
ビキニアーマーとは誇りある女戦士の戦装束であるからだ。
掴みかかろうとするキリング・ロウのクロウアームに対し、巨獣槍を回転させて竜巻を起こす。
ユーベルコード【風車縛陣(ウィンドバインド)】である。
その風圧によって、突進を止められた形だ。
「今がチャンス! アルタイル! すごいとこ見せてやるっすよ!」
リカルドは、カムイを乗せた宇宙バイク“アルタイル”のエンジンを一気に全開にする。
ユーベルコード【牽牛星覚醒(アルタイル・オーバーロード)】によって、さらなる馬力を発揮して突き進んだ。
「せっかくなので。このまま永遠に休むといいですよ」
「ナニ――!?」
アルタイルの直進から、カムイは【無響剣舞・絶影(アウトレイジ・ソードダンス)】を放った。
秒間数千万に及ぶ刹那の斬撃である。
装甲、アーム、ドリル……。
キリング・ロウのあらゆる武装が裁断されていく。
「……まぁ、ボッチで働き続けというのなら、戦い続けている私も人の事は笑えませんけどね」
自嘲気味に、カムイは呟いた。
技を繰り出し終え、絶影を収めるとキリング・ロウはがらがらと音を立てて崩れていく。
カムイのユーベルコードによって数千単位の部品にまで解体されたのであった。
成功
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第3章 日常
『ケーキ食べ放題』
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POW : 生クリーム、カスタード、バタークリーム、カロリー高めで甘さたっぷりのケーキをいただく
SPD : 苺、オレンジ、パイナップル、キウイ、フルーツタルト、フルーツの素材が嬉しいケーキをいただく
WIZ : レアチーズ、ガトーショコラ、ブランデー、シフォンケーキ、ひと工夫ある大人なケーキをいただく
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「ホー、ホー、ホー。追いついたね、いい子たち。では、ワシからプレゼントをあげよう」
メカサンタは、怪人たちの追走から守られた。
昨年のクリスマスから、年をまたいでの一大チェイスであった。
そのお礼として、プレゼントひとつとケーキ食べ放題のお礼を受け取れる。
かなう願い事はひとつ、そして好きなだけケーキを食べていいという。
さあ、猟兵たちよ。来たれ来たれ!
田中・香織
あたしはヤドリガミだから、いくらケーキを食べても人間のように太らないのを利用して食べまくるわ。
この中だと、フルーツ系のケーキに惹かれたから、フルーツ系のケーキを中心に楽しむわ。
(もちろん、他のケーキも箸休め感覚で食べるわね)
サンタさんのプレゼントですが、お姫さまのようなドレスをもらおうと思うわ。
(人形だった頃から、一度はお姫さまのようなドレスが着てみたかったので)
ドレスが貰えたら、実際に着て、サンタさんにお礼もきちんとするわ。
鈴木・志乃
欲しいものはあるけれど、サンタさんから貰うようなものじゃないからなあ……
あ、そだ
抽象的でも構わない?
私
皆の笑顔が見たい
とびっきりの笑顔だよ
嘘つきはイヤ
作ったものじゃなく、自然に
皆が幸せな笑顔を浮かべてる光景を、私に見せて
幻影や幻想じゃなくて、今ここでちゃんと現実で、ね
その中には、貴方も入ってる
メカって言うぐらいだから、貴方に心は無いのかもしれないけれど……
せっかくだから一緒にケーキ食べようよ
消化器官があるのかは心配だけどね!
毎年皆にプレゼント配りまくってるんだから、貴方だってプレゼントされる日があったっていいと思わない?
きっとそう!
皆の笑顔が見られたらいいな
それは私と、大切な人達の願いだから
「さあ、まずは願い事を聞こうじゃないか」
メカサンタは、まず鈴木・志乃に訊ねた。
「欲しいものはあるけれど、サンタさんから貰うようなものじゃないからなあ……」
志乃はちょっと悩んでから、こう答えた。
「あ、そだ。抽象的でも構わない?」
「もちろんじゃ、言ってごらん」
「私、皆の笑顔が見たい。とびっきりの笑顔だよ。嘘つきはイヤ。作ったものじゃなく、自然に」
「ホー、ホー、ホー、それならお安い御用さ。さあ、おいで」
メカサンタは志乃を伝説のケーキハウスに招待する。
中では、色とりどりのケーキが宝石のように並んでいる。
「うわ、すごい……」
「ここにいれば、自然でとびっきりの笑顔が見られるじゃろう」
「じゃあ、メカサンタさんの笑顔もさ。メカていうくらいだから、貴方に心は無いのかもしれないけれど……」
「そうじゃな、ワシも笑顔になるぞい。お前さんは、美味しいケーキを食べると笑顔にならないかい」
「なるね、確かに」
そして、ともに戦った猟兵も入店してくる。
「さあ、ケーキをいただきに来たわ!」
意気揚々と乗り込んできたのは、田中・香織である。
「好きなだけお食べ。どれがお好みかな?」
「そうね。この中だと、フルーツ系のケーキに惹かれたから、フルーツ系のケーキがいいわ」
あんずやパイナップルケーキ、苺や洋梨のタルト。
バナナとチョコレートクリームを合わせたものや、さっぱりしたレモンパイ、大きな佐藤錦を使ったチェリーパイもある。
フルーツがふんだんに使われている。
おお、これならヘルシーかもしれない。
しかし、ケーキはは高カロリーの象徴である。
砂糖、バター、生クリーム、牛乳に由来する乳製品の脂肪分、小麦粉に卵まで使っているのだ。
「あたしはヤドリガミだから、いくらケーキを食べても人間のように太らないのを利用して食べまくるわ」
実質カロリーゼロ宣言である。
ヤドリガミは太らないという。
羨ましいという声が聞こえてきそうだ。
香織が選んだケーキはどれも絶品であった。
果汁の甘酸っぱさと砂糖が織りなすハーモニーが口の中で奏でられる。
甘さ控えめ? 健康志向? そんな腰の引けたケーキはここにはない。
心を蕩かす甘さが夢と幸せを生むのだ。
「ふう、美味しい。じゃ、箸休めに」
香織は、箸休めといって選んだのはティラミスであった。
これもまたいい。カカオとマスカルポーネチーズの相性が抜群だ。
「いかがかな?」
「美味しいわ、最高よ!」
「ホー、ホー、ホー、それはよかった」
香織がサムズアップで答え、メカサンタも、これを喜ぶ。
正真正銘、心の底からの笑顔を浮かべて。
「美味しいものを食べれば笑顔になる、か。じゃあ、せっかくだから一緒にケーキ食べようよ」
「おお、いただこう。嬉しいのう」
メカだけに消化器官があるかは不明だが、メカサンタもクリスマス用にデコレートサタケーキを食べる。
サンタの家のマジパンと、正月を過ぎたので獅子舞と門松のマジパンも乗っていた。
「さて、そちらのお嬢さんの願い事は何にするかな?」
「あたし、お姫さまのようなドレスをもらおうと思うわ」
人形のヤドリガミである香織は、一度はお姫様風のドレスを着てみたいと思っていたのだ。この願いは、かなえてもらえるだろうか?
「お安い御用じゃよ。ほれ」
ドロン! 煙が香織を包み、あっという間にドレスをまとっていた。
童話に出てきそうな、正統派の衣装である。
「まあ、ありがとう! メカサンタさん」
舞踏会でお姫様がするような、スカートの裾をつまみ、少し持ち上げてお辞儀をする。カーテシーという伝統的な挨拶だそうだ。
メカサンタも、この様子に満面の笑みを浮かべていた。
願い事は叶ったなと、志乃も笑顔になっていた。
成功
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リカルド・マスケラス
フルーツタルトでもいただくっすかね~
「うん、美味いっすね~」
いつの間にか仮面に人型のものが着いている(真の姿?)
「この美味しさをいろいろな世界に届けられればいいんすけどね」
思うのは人々が生きていくのに困窮している世界。ダークセイヴァー、アポカリプスヘル……そんな世界の人々にも、この美味しさを届けたい
「……と、思うんすけど、どうっすかね?」
とかザックリしたお願いを提案し、サンタからのプレゼントで今回活性化したUCを「お前さんならこういう事ができるのでは?」を提案してもらう
UCで活性会した地面にケーキのフルーツを植えると急速成長し、沢山の実がなる
「これなら、色々なものが届けられそうっす」
夜神・静流(サポート)
「夜神の剣は魔を討つ刃。悪しき魔物が出たならば、何時でもこの剣を振るいましょう」
破魔技能に特化した退魔剣士。あるいは悪い人外絶対殺す女。
妖怪や悪霊、魔物、邪神等を討つ事を得意としており、その手の依頼には積極的に参加する。
一般人や仲間、友好的な相手には礼儀正しく接するが、討つべき邪悪に対してはとことん冷徹非情で、一切の慈悲を持たない。
戦闘中は抜刀術と退魔の術を合わせた独自の剣術(ユーベルコード)を状況に合わせて使用。
逆に戦闘と退魔以外の事に関しては不得手で、機械や横文字が苦手。
シナリオ中の行動に関しては、魔を討ち、人々を護るという自分の使命を第一に考える点以外は全てお任せします。
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連アドリブ可)
■行動
「メカサンタさんも無事で何よりです」
予想外のロングランになったけど、オブリビオンを退治できて良かったわ
メカサンタさんのプレゼントだけど、弟とお揃いの品を希望ね。
何にするかはフォルセティに任せるわ。
そして最後はケーキなんだけど…
「やっぱり大人のケーキよね」
ザッハトルテなど大人なケーキを、紅茶と一緒に優雅に頂くわ。
そして、免罪符もしっかり準備ね
「これは、カロリーをカットするサプリよ」
もー、口にクリームつけてるんだから。
さり気なくプレゼントのマフラーを巻いて、フォルセティとケーキを楽しむ
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【POW】(アドリブ可)
【行動】
「はーい、いい子にしてました!」
それとメカサンタさんが無事で何よりだよね。
プレゼントはフィオ姉ちゃんとお揃いのマフラー(衣類)かな。
寒い日が続いても一緒にポカポカできるから。
「メカサンタさんありがとうー」
満面の笑みでお礼を言うね!
「すごーい! ケーキがいっぱいだ」
いろいろあって目移りしちゃうよ~
やっぱりイチゴのショートケーキにチョコレートケーキが美味しいよね。
お腹いっぱい食べるんだ!
フィオ姉ちゃんこっそり何か飲んでるけど何だろう?
「あー、フィオ姉ちゃんずるいや」
フィオ姉ちゃんとワイワイおしゃべりしてケーキを楽しむよ
いつの間にか、仮面に人型の何かがついていたリカルド・マスケラスである。この形状なら、思う存分ケーキを食べられるというものだ。
手に取ったのは、フルーツどっさりのタルトである。
りんご、キウイフルーツ、オレンジ、ラズベリー、チェリー、その他さまざま……。四季の実りを宝石にしたようだと言っても過言ではないだろう。
フルーツの下には、甘いカスタードクリームが贅沢に使われている。
「うん、美味いっすね~」
フルーツ由来の甘酸っぱさと、濃厚なクリーム。
さっくりしたタルト生地のコンチェルトが口の中で奏でられる。
幸せに征服されていくかのような感覚に陥る。
「夜神の剣は魔を討つ刃。悪しき魔物が出たならば、何時でもこの剣を振るいましょう! ……って、あれ?」
猟兵たちの助っ人として現れた夜神・静流(退魔剣士の末裔・f05903)であったが、目の前に広がるケーキの数々に目を丸くしてしまった。
人外の魔を討つ処刑人の剣士であるが、うら若い乙女である。
目の前に広がるスイーツの光景に、張り詰めたものが緩みかける。
「おや、お嬢さんもどうぞ」
「い、いえ、これはオブリビオンを討滅してメカサンタ様を救った方々に振る舞われるご褒美です。サポートで参加した私がいただくわけには」
キリッとした佇まいで、メカサンタに答える静流である。
「この美味しさをいろいろな世界に届けられればいいんすけどね。目の前のお嬢さんにも」
「そうじゃのう」
「じゃあ、自分の願いはみんなにケーキを食べてもらうことっす。どうっすかね?」
「ほお、名案じゃな」
リカルドはユーベルコード【森羅穣霊陣(グレイスフル・ガーデン)】を使い、ケーキに使うフルーツを急速に成長させた。これなら、ダークセイヴァー、アポカリプスヘルなど、困窮する世界に十分届けられるはずだ。
そして、目の前の猟兵にも。
「さっ、お嬢さん。サンタの願いじゃ。ひと口だけでも召し上がっておくれ」
「そ、そういうことでしたら」
静流が選んだのは、パイ生地を重ねてクリームとフルーツを挟んだミルフィーユである。苺のミルフィーユは、別名ナポレオンパイとも呼ばれ、古くから知られる偉大なる菓子の古典だ。
「あっ、ああ……」
なんという罪な陶酔だろうか。
その甘さは、凛とした静流に喜びの表情を与えてしまった。
思わず見せてしまった、油断の表情。静流は、この恥ずかしさを耐える。
「まずは、お嬢さんにも味わってもらわんとな」
メカサンタも、満足そうである。
「それじゃあ、僕たちもいただこうか」
「そうね。メカサンタさんも無事で何より」
「いやいや、ふたりをはじめ猟兵たちのおかげじゃよ。存分に召し上がれ」
「「はーい」」
フィオリナ・ソルレスティアとフォルセティ・ソルレスティアの姉弟が、メカサンタに答えた。今は、夢のように広がるケーキに視線が行く。
「さ、いい子にしてたかな? ほしいプレゼントも言ってごらん」」
「はーい、いい子にしてました! えーと、ほしいのはフィオ姉ちゃんとお揃いのマフラーかな?」
「ホー、ホー、ホー、お安い御用さ」
「メカサンタさんありがとうー」
フォルセティが笑顔で答える。
さっそくふたり揃いのマフラーを用意してくれる。
箒で並んで飛んでも、風になびいてかっこいいし寒くない。
そして、目移りしそうなケーキがいっぱいだ。
「すごーい! ケーキがいっぱいだ」
まず、持ってきたのは苺のショートケーキとチョコレートケーキだ。
今日、フォルセティはめいっぱい食べるつもりである。
「やっぱり大人のケーキよね」
フィオリナが選んだのは、ザッハトルテだ。
ウィーンの銘菓で、門外不出のレシピと商標を巡って7年もの裁判をしたといわれるチョコレートケーキの王様と言われている。
濃厚なカカオの風味と舌触りは、なめらかな練絹のようである。
これに、添えられたクリームを好みで乗せて食べるのだ。
他にもガナッシュケーキ、しっとりとしたブランデーケーキなど大人のお味を楽しむ。
濃い目に淹れてもらったコーヒーもまた嬉しい。
しかし、大きな問題がある。
ケーキはカロリーお高め、ということは太る。
肥満は、乙女の大敵だ。
だが、こんなこともあろうかと準備は万端。
口に何かを放り込んだ。
「あー、フィオ姉ちゃんずるいや」
「これはこれは、カロリーをカットするサプリよ」
その発言が、静流や他の女性たちを振り向かせた。
そんなものがあるとしたら、大変である。
フォルセティもすでに五つ目のケーキを食べており、さらに味わうにはそういうのもほしい。
「もー、口にクリームつけてるんだから」
フォルセティの口元についたクリームを、姉としてひょいっと取ってやる。
その指先は、どうなるかと言うと……。
まあ、これ以上は無粋というもの。
ふたりは、メカサンタからもらったマフラーを巻いてまだまだケーキを食べるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
最終結果:成功
完成日:2020年01月24日
宿敵
『キリング・ロウ』
を撃破!
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