メカサンタと眩しいクリスマス
●メカメカしいサンタさん
晴れて澄みきった夜の空に、星々がきらきらと光る12月。キマイラフューチャーの街中も、SNSに映えそうなツリーや電飾で派手にきらきら彩られる季節だ。
空も地上も満天の星空に満ちたその中を、ひとつのソリが流れ星のように駆けていく。後ろに2つのジェットをつけ、鉄板を重ね繋げたようなメカメカしいソリ。それを元気よく引くのは、星にも負けないお鼻を光らせたメカトナカイだ。
「メリークリスマス!今年も私を捕まえた者にプレゼントをあげよう!」
朗らかな声をあげるサンタのおじいさんも、またその姿は機械である。
キマイラフューチャーのクリスマスといえばメカサンタ。住民たちは今年もまた、あのソリを捕まえようと張り切るのだ。
●そのお願いはヤバすぎrうおっ眩し
空と電飾がキラキラ光るその一角。きらきら輝く怪人は考えた。
メカサンタさんは捕まえた人が欲しいプレゼントをくれる。
……ならば、新しいオブリビオン・フォーミュラをプレゼントしてもらったりとかもできるのでは?
新しいオブリビオン・フォーミュラを貰えれば、自分のような残党達もまたキラキラっとできるのでは???
おっ、我ながらいい考えだぞぅ!よっしよっし!
考えを自分でも見ようと、窓のように作った宇宙的なものに主旨を浮かべてメモる怪人。名案(?)を思いつき、グッと無言のガッツポーズ。そのまま握りこぶしを上下にぶんぶん。
輝く思いつきがあれば、自然とテンションが上がるもの。テンションが上がれば、さらに頭がキラキラし始める。キラキラというかもはやギンギラである。
そうと決まれば、捕まえられるように仲間を集めよう。
……的な、無言のジェスチャーをして。早速仲間を呼びに行く怪人。
しばらくして、キラッキラのテンションの光に翠色のギンギラギンな輝きが加わった。
うおっ眩しっ!!
上空を飛ぶメカサンタさんやトナカイさんが、そう思ったかどうかは。まだ、定かではない。
●グリモアベースにて
グリモアベースの片隅で、伊能・龍己(鳳雛・f21577)は顔を顰め、しょぼしょぼした目を拭っていた。
そこに来た猟兵に気がつくと、龍己は慌てた様子で頭を下げる。
「……や、すいません。俺、グリモア猟兵としては初仕事なんすけど。見た予知が、あんまりにも眩しかったんで……。」
何度かぎゅっと目を瞑り、一応はしょぼしょぼが治まったらしい。龍己は猟兵達に説明を始める。
「キマイラフューチャーに、行って頂きたいっす。サンタさんが、オブリビオンに追いかけられるのを、助けて欲しいんす。……向こうだと、メカサンタさんっていうみたいっすね?」
メカサンタとは、キマイラフューチャーでの12月の風物詩。言葉通りのメカで出来たサンタさんのこと。メカトナカイが引くメカソリで空を飛び、自分を捕まえた人が欲しいプレゼントをひとつだけあげる楽しいお爺さんだ。
「っす。オブリビオンが、メカサンタさんを狙っているんす。……なんか無茶苦茶眩しいやつらだったっす。喋んなかったんすけど……なんか宇宙的なものに作戦を書いていたっす。」
なんか宇宙的なもの。
ぽかんとする猟兵に、俺もわかんねっすと返す龍己。
「あと、なんかキュウリ的なやつをいっぱい呼んでいたっす。」
なんかキュウリ的なやつ。
見たままを素直に伝えました、と真っ直ぐな目。
「そのオブリビオンは、『新しいオブリビオン・フォーミュラ』をプレゼントしてもらおうと考えているみたいっす。俺、キマイラフューチャーの一件のことは聞いたことしか無いんすけど。親玉をもう一回呼び寄せるなんて、ヤバイっすよね。」
「なので。メカサンタさんを、オブリビオンから守って欲しいんす。目印は、でっかいツリーっす。飾りつけはまだっすけど。それが逆に目立っているっす。」
メカサンタさんは、でっかいツリーのある一角でオブリビオンの集団に追い回されている。まずはそいつらを更に追いかけながらの戦闘になるだろう。
集団を倒せば騒動の主犯が出てくるので、それも倒してもらいたい。そう龍己は説明する。
「サンタさんを守った後は、皆さんもプレゼントを貰えるっす。好きなもの、欲しいもの。なんでも一人ひとつっす。……あと、でっかいツリーは飾りつけ自由みたいなんで、それで色々遊ぶこともできるみたいっす。飾りはこんこん叩いたら出てくるっす。」
「……ええと、オブリビオン達、むちゃくちゃ眩しかったんで。気をつけて欲しいっす。目とか、目とか。」
神妙?な表情でそう付け加え、龍己はグリモアを起動した。
佃煮
はじめましての人ははじめまして。佃煮です。
今回はノリ多め、勢い多め、眩しさ多め(当社比)で進ませて頂きます。
●注意点
メカサンタからのプレゼントは、アイテムとして発行されません。
その辺ご理解の上、よろしくお願いいたします。
●本シナリオの流れ
第一章は、集団戦です。
光の翼が眩しい『野菜乙女ヴァルきゅうりア』達が、メカサンタを追いかけ回しています。
それを更に追いかけながらの戦闘になります。
目がしょぼしょぼしないよう、工夫があるといいでしょう。
※メカサンタを助けるような工夫には、プレイングボーナスがあります。
第二章は、ボス戦です。
メカサンタを狙うオブリビオン、『きらきらさん』が現れます。頭が主に眩しいです。
目がしょぼしょぼしないよう、工夫があるといいでしょう。
ボスが撃破されると、残った敵も全て逃げていくので戦闘終了となります。
第三章は、日常パートです。
巨大なモミの木に、自由に飾りつけをしていきます。
飾りはどこかをコンコンしたら出てくるし、持ち込みもOKです。
〆切ぎりぎりまで待って、一気に書きたい所存。
メカサンタは、自分達を守ってくれた猟兵に、一人につきひとつのプレゼントを渡して去っていきます。三章だけの参加の方にもプレゼントがあります。
※アイテムとしての発行はありません。
※ご希望の物がありましたら、プレイングに書いてください。
第1章 集団戦
『野菜乙女ヴァルきゅうりア』
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POW : 胡槍グングンノビール
【胡瓜の葉と蔦が絡まりついてる聖なる槍】が命中した対象を切断する。
SPD : 精霊馬オボンスギル
自身の身長の2倍の【棒のような8本の足が生えた胡瓜の精霊馬】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ : 光翼ヴァルきゅうりアブラスト
【翠色に輝く光を身に纏いながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他の野菜乙女ヴァルきゅうりア達】の協力があれば威力が倍増する。
👑11
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可愛猫・仮面
ふっ……眩しさ、だと?
我輩たちには無効であるッ!
「にゃんちゃん、ぶあつめだもんねえ。」
うむっ! ついでに【電脳ゴーグル】を応用して眩しさ抑えておくのである。
さて、集団戦であるな。
UC「ネコチャンを呼ぶ」にて呼んだねこちゃんロボに頑張ってもらうのである。
ねこちゃんロボはロボなので、視覚の眩しさは特に関係ないのであるな。
まずはメカサンタさんから注意を逸らすべく、死角からのあたっく! である。
その後は突進を避けてあたっく! の繰り返しである。
我輩たち、この時期のためにいい子にしているのである。
メカサンタさんも一網打尽にしてみんなでプレゼント貰うのである。
だから、邪魔をするなら排除するのである!
「お待ちになって~~!」
「逃がしませんわよ~~!」
いくつも光の尾を引いて、きゅうり頭と光翼の少女達……『野菜乙女ヴァルきゅうりア』はメカサンタを追いかけ飛び回る。メカサンタの方は、目こそしょぼしょぼしてはいないようだが、周囲の急な光量の変化にソリが失速気味だ。追いつきそうで追いつけない、逃げのびそうで逃げられない、そんな眩しいチェイス風景。
その追いかける一団の更に後方。一生懸命走って近づく小さな影。
程なくして、追いついたその影は後ろからどかんっ、とぶつかった。死角からの襲撃ともあらば、自然とヴァルきゅうりア達の意識はそちら側に向かう。
「な、なんですの!?」
翠色の輝きが、影をいっせいに照らし出す。
にゃーん、とその影は一声鳴いた。
耳をぴこぴこと揺らしつつ、ヴァルきゅうりア等の突進を躱す影の正体。それは、猫の形の小型ロボット達だ。
翠色、というかキュウリ色の輝きが更に眩しくなる中、猫ロボットの後ろにいた可愛猫・仮面(我輩は猫ではない・f23412)は自信満々に言い放つ。
「ふっ……。眩しさ、だと?我輩たちと、ネコチャンたちには無効であるッ!」
「にゃんちゃん、ぶあつめだもんねえ。」
仮面の下、いや布の下。被っている少女……幼女先輩が納得したように呟いた。
確かに分厚い布と、念のために用意していたゴーグルのおかげもあって、だいぶ光は遮られて視界は良好だ。それに、呼びだした猫ロボット……【ネコチャンを呼ぶ】で呼びだしたネコチャン達はそもそもロボットであるが故に、眩しがることも無い。目がしょぼしょぼすることも無い。
「うむ、ネコチャン達、もっと頑張るのであるぞ!我輩たち、この時期のためにいい子にしているのであるからな!」
仮面の号令ひとつで、ネコチャン達はヴァルきゅうりアの突進を軽快な動作で避けてはとびかかっていく。ヴァルきゅうりア達はメカサンタを追うのみに集中できなくなっているようで、足止めはしっかり成功しているようだ。
「みんなでプレゼント貰いたいねぇ、にゃんちゃん!」
そわそわと、楽し気に幼女先輩が仮面へ話しかける。サンタさんからのプレゼントともあって、それはもう楽しみにしていたのが仮面にも伝わってくる。
「うむ!その為には頑張らねばな!……さて、邪魔をする者は排除するのである!」
プレゼントをもらう時のため、仮面と幼女先輩は改めてネコチャン達に指示を出す。やることといったらただ一つ。
――突進を避けて、あたっく、あたっく!である!
成功
🔵🔵🔴
十文字・武
<アドリブ連携詠唱省略ok>
メカサンタかー。UDCでサンタって奴の存在は学んだが、メカかー……なんかこー夢がなくね?
まぁ、良い。とりあえず雑魚共蹴散らさんとな。
ってか、眩しいなこいつらっ!
キマフェなら周りで応援・観戦する奴らが沢山いるだろ。グラサンつけてる奴から借りちまえ。
UC【悪喰魔狼と狼少年】起動。
高速移動状態で【ダッシュ】!ダッシュ!ダッシュ!
前を行く精霊馬へ斬撃飛ばして足を止めろ。
すれ違い様、精霊馬の足を【なぎ払い】
でっかいツリーの周りで追いかけてるんだっけ?
空飛ぶきゅうり……ヴァルきゅうりア共は、そのままツリーを駆け上り【クライミング】からの、【ジャンプ】で飛び掛って【串刺し】だ。
UDCアースの方で、サンタさんの存在は学んだ。それを踏まえて考えよう。
確かに、メカのサンタさんは疲れ知らずであちこちプレゼントを配りに行けそうではあるし、生き物ほど休まないのなら家々をめぐるスピードもさぞ速いことだろう。なんならサンタを捕まえるというイベント性も、相手がメカだからこそ……なのかもしれない。
けれども、なんか。なんというか。
「……なんかこー、夢がなくね?っつか、眩しすぎだろこの辺り……。」
逃げるメカメカしいソリ。八本足の精霊馬に乗り、それを更に追いかけるヴァルきゅうりア。それをちょっぴり遠巻きに観戦しているキマイラフューチャーの人々。そのうち一人からサングラスを借りて、十文字・武(カラバ侯爵領第一騎士【悪喰魔狼】・f23333)は小声でぼやいた。
「そんじゃあ、オレも追いかけるとするかね。グラサンありがとな、ちょっと借りてるぜ。」
住民の快諾と笑顔に気分的にも背中を押され、武はヴァルきゅうりアの一団へ向けて走りだす。ユーベルコード【悪喰魔狼と狼少年】で『悪喰魔狼』の力を利用し、爆発的な加速でサクッと距離を詰めていく。
「よっし、輪切りにしてやんよ」
走りながら、武は刀を構えて狙いを定める。八本の棒がわさわさと動く精霊馬の、足の部分。なぎ払うような斬撃を加えれば、その棒がばらばらと輪切りにされていく。まだ勢いは止まらない。そのまま大きなツリーを駆けのぼり、大きくジャンプ。
落馬したヴァルきゅうりアや精霊馬達に、落ちながらの斬撃を驟雨のように降らせるのだった。
成功
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ナイン・ストーン
なるほどな。
きゅうり頭のヴァルキュリアだからヴァルきゅうりアか。
なんともユーモアの溢れる発想だ。
…帰っていいか?
◆目的
メカサンタへの攻撃を阻止する。
敵の注意を引き、メカサンタと逆方向に誘導できればベターだな。
◆行動
まずは【ナイフクラフト】で投擲武器を確保だ。
きゅうりってんなら『惨殺の戦輪』で千切りにしてやる。
…と言いたいとこだが、遠距離用の『穿通の槍』の方が優先か。
それとサングラスも作っとこう。作りは荒いが、ないよりマシだ。
で、作った槍をぶん投げて、サンタに近いヤツから順々に串刺しにする。
近寄ってきたら後退して距離を稼ぎつつ、戦輪でサクサク刻もう。
…あんまり近くで見ると目が潰れそうだ。
「……きゅうり頭のヴァルキュリアだから、ヴァルきゅうりアか。」
名前も技も、洒落がきいているというか、なんというか。なんともユーモアの溢れる発想だ。言いつつ、あんまりそう思っているわけではないことを声色だけにはっきり出して、ナイン・ストーン(百投百中・f24340)は呟いた。
きゅうりがきゅうり(精霊馬)に乗り、集団でサンタのソリを追いかけている。しかも眩しい。何故きゅうりに光の羽根なんぞが生えているかは分からないがそれが眩しい。なんだろうなこれ。目測を兼ねて集団をじっと見たナインは、思わず半目になっている自分に気がついた。帰っていいか?……いや、仕事だしなぁ。自分で自分をそう宥めて、ユーベルコード【ナイフクラフト】を発動する。
一先ずは、そのきゅうり達をメカサンタから引き離さねば。
『惨殺の戦輪』も考えたが、まずは当てて此方に注意を向けて貰う方がいいだろうと、作り上げたのは『穿通の槍』。
「でもな……あんまり近寄って欲しくもないんだよな。目が潰れそうだ。」
ナインはそんなことを小声でぼやく。回転と飛翔の魔法もしっかり組み込まれた槍を投げる前に、無いよりはマシだろうとサングラスも空いた手で作り上げておいた。
勢いをつけて投げられた槍が、ソリに一番近づいていた精霊馬を騎手ごと射貫く。突然の奇襲に騒がしくなったヴァルきゅうりアが来る前に、ナインは槍の複製に入る。
もう一つ投げて、両手で一気に二本投げ。まだまだ複製の残弾はあるぞと真っ直ぐ敵を見据える。……きゅうりって串に刺してもきゅうりだよなぁ。そんな事を思いつつ、ナインは後退しながら徐々にヴァルきゅうりアの一団を引き寄せていく。サンタのソリとの距離が開いたところで、ナインの得物は槍から戦輪に切り替わっていた。
「串刺しの後は、千切りといこうじゃないか。」
緑色の風を巻き込んで、戦輪が次々と投げられていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
メイスン・ドットハック(サポート)
『めんどーじゃけど引き籠る為に』
アメジストのクリスタリアンで、熟練の電脳魔術師
攻撃手段は電脳魔術・もしくは電脳魔術や現代技術を使ったトラップ
電脳魔術はミサイルや機銃、大型兵器も精製可能
トラップは地雷、機雷、ワイヤートラップなど様々
またハッキング技術も長けており、機械コンピュータはもちろん、電脳魔術を応用することにより、空間に直接ハッキングを仕掛け、情報を収集することもできる
正々堂々よりかは、搦手で弱点を的確に攻撃するタイプ
心理誘導をしたり、囮を使ってなどもする
仲間との連携は歓迎
喋り口調は広島弁
「じゃけん→じゃけー」「じゃけえのう→じゃけーのー」と語尾を伸ばすのが特徴的
グァンデ・アォ(サポート)
《アドリブ、連携、苦戦描写、ユーベルコード詠唱変更、その他何でも歓迎です》
「おや? あれは何だろう……ねーねー、そこのオネーさん、これは何なの?」
通常はだいたいイラストの通りのキャラクターです。
好奇心の向くまま、あちこちウロチョロ飛び回っては、なんやかんやで状況を動かします。
念動力でその場にあるものをなんやかんやしたり、ウロチョロ飛び回ってなんやかんやしたり、危険な行為に勇気を出してなんやかんやします。
「サポートAI、『大人の』グァンデです。よろしくお願いします」
マシンヘルムに変形して誰かに装着してもらう(攻性ユニット化)場合に限り、口調と人格が大人のそれになり、装着者の行動をアシストします。
「うっお、こりゃ眩しい」
きゅうり頭の少女の背に広がる光翼が、そこらのイルミネーション以上に目に突き刺さる勢いで光っている。数自体が減ってきて、光量こそ落ちてきてはいるものの、ちょっとまだ眩しいわけで。メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)はきゅっと眼鏡の奥の目を瞑った。アメジストの髪にも反射していろいろと眩しい。
「こりゃあ、なんというか。たいぎぃのー。」
「オネーさん、たいぎぃってなに?」
メイスンが溜息交じりにこぼした声に、空から返事が降ってくる。実際の鳥のようではないものの、羽根のところをぱたぱた動かして降りてきたのは、ドローンのグァンデ・アォ(敖 広徳・f10200)だ。
「めんどくさーいって意味じゃなー。」
「なるほどね!それなら早く片づけちゃおうよ!僕もお手伝いするね!」
「分かっとるよー。快適に引きこもる為じゃ。」
メイスンは声こそだらりとしたものだが、くるくると指先では電脳魔術を展開している。光景のよく分からなさがたいぎぃ(疲れた)けども。めんどーだけれども。だからこそ、早く片付けて楽がしたい。快活なグァンデにつられたように口には笑みが浮かび、それと同時にプログラムが完成する。空間に直接ハッキングをしかければ、ぐにゃりと辺りの像が揺らいだ。
「僕を被れば、眩しいのちょっとでもなくなるかな?」
「……言われてみれば、グァンデはヘルメットっぽいのー。」
ええよええよ、手伝ってくれるなら楽させてもろーとこ。メイスンはそう自分の頭を指し示し、わーいと喜んだグァンデがすっぽりと頭に嵌まった。デザインはそのままに、視界も幾分かは良好になったマシンヘルム。しょぼしょぼ目にはならなくて済みそうだ。
「サポートAI、『大人の』グァンデです。よろしくお願いします」
「……うぉ、よぉ雰囲気変わったのー」
先程からは幼さが抜けた声が聞こえ、メイスンは若干面食らう。だが、
「周囲の機械はこのように。像を送っておきます。ジャミングの起点には十分すぎるほどございますので。」
自分がこれからやろうとしていた事の、より効率的な方法を提示されれば『サポート』という意味がしっかり分かった。
「よーやってくれた。どんな生物じゃろーと機械であってものー、ウィルスからは逃れんけーのー。【電脳黒死病】、しっかり撒いとこーかのー!」
気配を消した像の境を通り抜け、黒死の病が振りまかれる。ヴァルきゅうりアの槍の蔦が黄色く染まり、光翼がどんな原理かもすり抜けて、しおしおと『枯れて』いく。追いかけようにも枯れてしまい、かといって元を探そうにも探せない。着実に数が減っていくのが、揺らぐ像を境にでもしっかりと見える。ほう、と息を吐いたメイスンは、ぼんやりと呟いた。
「なんか、農薬撒いとる気分じゃのー」
成功
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栗栖・藍羅(サポート)
アドリブや他の方との絡みは大歓迎ですよぉ
普段の口調は「普段は敬語(私、~くん、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」
等の敬語で少しおっとり系
戦闘は大体イラスト系に絡めて表現します
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
野津・伽耶(サポート)
オラトリオのブレイズキャリバー×アーチャー、53歳の男。普段の口調は「男性的(俺、君、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)」です。/武器は銃、素手での格闘もそれなり。無茶はせず戦闘中は表情は変えない。好戦的ではなくあくまでも義務と仕事の範囲で戦う。誰にでも、特に年下には友好的ではあり話し下手ではなく戦闘以外の時間では酒をのみ話す時間を楽しむ。アルコールには強いので泥酔はなし。戦闘以外ではあまり器用ではない。
/ユーベルコードは指定した物をどれでも使用。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ロクなことにならない企みの元、追いかけ回されていたメカサンタ。なおも追いすがろうとするヴァルきゅうりア達から逃げつつも、その表情はどこかほっとしたものに変わっていた。
「さぁ、着実に片づけていこうか」
野津・伽耶(オラトリオのブレイズキャリバー・f03720)はしっかりと距離を取り、それでも尚見えているイルミネーションよりも鮮烈な光に目を細めた。がちゃり、とマスケット銃を持ち上げる。
「もうひと頑張り、ですね!」
メカサンタの表情が見えた栗栖・藍羅(永遠の鐘が鳴る・f22061)は、どこか嬉しそうに呟く。幸せを振りまくサンタさんの安心に、ちょっとでも助けになれるのだと。自分の力で幸せにできるのだと。
ぎゅっとバケツの持ち手を握る。不思議な塗料でいっぱいの水面が、ちゃぷんと音を立てた。
翠色に輝く光が尾を引いて突進してくるにつれ、光源自体が近づいているせいか。更に辺りが眩しくなっていく。
「なんだか、流れ星のようですねぇ」
「空に流れるだけならいいんだがね……」
綺麗だけならよかったんですけど、と零す藍羅と、こちらに流れて来る時点で危険だなとぼやく伽耶。どちらも、攻撃の手は緩めなかった。藍羅は出来るだけ敵を射程範囲に引き寄せると、勢いをつけ、バケツの塗料を思いっきり振りまく。それの間を縫うように伽耶のマスケット銃が避けた敵を打ち抜いた。その音を文字通り号砲のようにして、銃自体も形が解けるように変化する。【グラフィティスプラッシュ】と【鈴蘭の嵐】。綺麗な塗料の上に白い花弁が散る。無数のそれは嵐のように吹き上がり、触れた敵を巻き込んでいく。
「避けたら終わりじゃないですよ!」
なんとか抜け出したヴァルきゅうりアの後ろから、不意打ちのように花弁を伴う風が突き刺さった。藍羅の塗り潰した地形が変化し、小さな竜巻を起こしていたのだ。塗料を巻き上げ、花弁を飛ばす竜巻は散った塗料から更に増えていく。塗り残しはあまり放っておけないといわんばかりに、もう一つ、花の嵐と塗料が舞った。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 ボス戦
『きらきらさん』
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POW : ギンギラ流れ星さん
【ギンギラ輝く流れ星】が命中した対象を燃やす。放たれた【ギラギラの】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : ぴかぴか流れ星さん
単純で重い【ぴかぴか流れ星】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ : きらきら流れ星さん
レベル×5体の、小型の戦闘用【きらきら流れ星】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
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メカサンタは、猟兵達の方にソリを滑らせてくると、にこにこと柔らかい笑顔で軽く頭を下げた。
「やぁ、ありがとう。おかげで助かったよ。」
トナカイからもありがとうを言いたいらしく、ぴかぴかと赤鼻を光らせた一頭が猟兵達を優し気な瞳でじっと見つめている。
……そんな中、ひと際明るい光源がこちらに歩いてくるのを、誰がという訳でもなく気がついた。
(まさか、まさか邪魔が入るとは!)
金平糖のような頭から光が……というより、頭が主に。きらきらどころかギラッギラに輝いている。その頬らしきところに両手を当て、ギラッギラな光が白手袋を透かしている怪人……きらきらさんは、おそらくそう言いたいのだろう。
(せっかく、オブリビオンフォーミュラをプレゼントしてもらおうと思ったのに!!)
だんだん、と足踏みをする勢いで、ギラッギラの頭が前後に激しく揺れる。
(これじゃあキラッキラに映えられない!)とでも言わんばかりの憤慨が、何故かこちらにも細かく伝わってくる。……なんか、この怪人はやたらオーバーリアクションなのだ。言葉の代わりに動きで語るともいう。
(もー!こうなったら自分がやりますからね!!)
眩しい頭。明るく明らかなる戦意。ぱちん、と白手袋の手が叩かれ、広げられるとその軌跡には宇宙的なものが広がっていた。そこで渦を巻く小さな星々からも、確かな敵意を感じる……!
可愛猫・仮面
ヒューッ! きらきらであるな!
「ぴっかぴか! まぶしーっ!」
引き続きゴーグル・オンで行くのであるぞ!
そして……我輩は、きらきらさんの攻略法をすでに見つけているのである。
「え! すごーい!」
まあ前に戦ったのであるからな。
オブリビオンの弱点はなんとなく分析済みである。
……すなわち、ネコチャンである。
映えッ映えのふわふわのネコチャンである!
UC「ふわふわのネコチャンを呼ぶ」にてふわふわのネコチャンを召喚!
この【ネコチャンのおやつ】を代償にッ!
きらきらさんの前でふわふわしてもらうのであるッ
!!!!!
さすればきらきらさんは無防備になるのである。
あとは他の猟兵さんのお仕事であるな!
「ヒューッ! きらきらであるな!」
「ぴっかぴか! まぶしーっ!」
リアクションも光量もでかいきらきらさんにまるでつられたように、可愛猫・仮面(我輩は猫ではない・f23412)と幼女先輩のテンションも上がっていた。ゴーグルをつけたままの視界にも、ツリーの電飾さながらに輝きまくるきらきらさん。そのジェスチャーからも、なんとなく何が言いたいかは伝わってくる。
(映えを!もっと映えを!その為にもフォーミュラをっ!)……とか。むち打ちになりそうだ、と誰がともなく思ったとか。
その様を見据え、どこか自信ありげな様子で仮面は口を開いた。……勿論、物理的にではなく。
「前に戦ったきらきらさんと、もしも一緒であるならば……。分析済みの弱点が使えるかもしれないのである!」
どどん!と話す仮面に、(なんですとぅ!?)と警戒して後ずさるきらきらさん。幼女先輩も思い当たることがあったらしく、ぽん、と握りこぶしで手のひらを叩いた。
「おー!もしかしてアレだね!」
「うむ!もしかして、もしかするとであるぞ!」
幼女先輩は握りこぶしを作っていた手でポケットをごそごそと漁り、ひとつの電子機器と、猫のおやつを取り出した。そうして、電子機器の画面が光り出し……
「……すなわち、ネコチャンである。映えッ映えのふわふわのネコチャンである!」
ユーベルコード、【ふわふわのネコチャンを呼ぶ】。
呼びだされたのは、大小さまざま品種さまざま、毛並みふわっふわ肉球ぷにっぷにのネコチャン達だ。頑張り度……ふわふわ愛嬌を如何に振りまいてくれるかは、仮面の交渉に委ねられる。
(おやつちょーだい!)
「勿論あげちゃうのである!」
あっ、秒で終わった!恐るべしおやつの魔力。
おやつを貰ったネコチャン達は、きらきらさんの前へ足取りよちよちと向かい、真正面でふわふわとし始めた。
「あっ!きらきらさんが何だかぷるぷるしているよ!」
……幼女先輩の指摘通り、きらきらさんの肩は震えていた。めっちゃ可愛いネコチャンの前でわなないていた。
目的がかすむ程可愛い。転がったりもみの木の落ちた葉っぱにじゃれたり。二匹でなにやら遊び始めたり……毛づくろいひとつ取っても、あくびひとつとっても本当に可愛い。これは映える。めちゃめちゃに映える。
(ネコチャン……!!ネコチャンまじふわふわ
……!!!)
ぱたん、と白手袋の手が閉じられる。戦意を良い感じに削がれてふわふわの空間にくぎ付けのきらきらさん。
「(今なら無防備なのである!」」
仮面は猟兵達の方へ向き、小声ではあるが自慢げに伝えてみせた。
大成功
🔵🔵🔵
十文字・武
うおっ眩しっ!!
なんだこいつ、サングラス越しでも目に来やがる!
喋らねえ癖に自己主張激しすぎだろお前!?
さっさと倒さねえとオレの目がやばい!
きらきらくらくらする視界は頼りにならんか。
だが、視界が無くともこんな戦い方だってあるんだよ。
脱力し空気の振動を捉え、地の振動を聴き、向かう力の移行を聴き取り制す聴剄ってな?【戦闘知識・聞き耳】
流れ星の一撃で破壊される周辺の中、飛び交う瓦礫をひらりひらりと避けながら……ほら、そこだ。UC【カラバ二刀流・参ノ太刀・改『神鳴り』】
唸る雷鳴と共にぶった斬れ!
って、雷も合わせて余計眩しいわー!
フワフワのネコチャン達が帰っていくのを名残惜しそうに見つめていたきらきらさんは、改めてこちらに向き直る。だが、確実に色々と気力をフワッフワの子達にゴリッゴリに吸われてしまっていたらしい。早くも肩で息をしている様子が、此方……十文字・武(カラバ侯爵領第一騎士【悪喰魔狼】・f23333)にも見え、
「まっっっぶしい!!!」
見えてはいたかもしれないが、如何せん眩しすぎた。
「ったく、サングラス越しでも目に来るたぁどういうことだ……」
意識しなくても瞼に力が入り、視界が白くぼやけてチカチカする。
さっさと倒さないと目がヤバい。しょぼっしょぼするのは絶対後々残してたまるか。剣を持つ以上支し障りしか無いわ。そう危機感を覚えた武は、改めて武器を握り直す。
(視界はあてにならねぇしな、こうなったら……)
決意した武は、少しでも確保しようとしていた視界をすっと手放した。
……だが、諦めた訳ではない。視界を気にしない代わりに、集中して耳を澄ませる。空気の振動。地の振動。それらを出来る限り捉えようと、神経を研ぎ澄ませる。聞こえてくるのは、もみの木の葉擦れやビルの合間を吹く風の音に混ざって、聞き取れたのは……なにか大きいものが落ちてくるような、轟音ともいうべき音だ。
直後、一段と眩しくなった瞼の裏に怯むことなく、武は勢いよく後ろに跳んだ。 ……つい先程まで立っていた場所に轟音と共に降ってきたのは、きらきらさんが喚んだ特大の流れ星だ。満足げだったきらきらさんは、瓦礫を躱して迫りくる武の姿に気がつくと、驚いたように後ずさる。
(避けられるとは……!)
「視界が頼れなくとも、こんな戦い方もあるってことだ!」
武が刀を振り上げると、義手の中身……雷の法石を組み込んだ辺りがばちりと青白い火花を散らす。火花は一瞬で雷となり、義手を伝って刀に移る。刀だけでは成し得ることがなく、義手の力があってこその眩しい斬撃は、きらきらさんの光とぶつかって更に白く光を放っていく!
「カラバ二刀流・参ノ太刀・改……【神鳴り】!」
ばちばちと冴えた光を纏った刀で最後の瓦礫をはじいた武は、きらきらさんに向かって大きく刀を振り抜いた!
ざくり、胴体を横薙ぎにされたきらきらさんが膝をつく。改めて距離を取った武は、その様を……
(雷も合わせて余計眩しいわー!!)
見ていたかもしれないけれど、それどころじゃなくなっていた、とか。
大成功
🔵🔵🔵
水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか
太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ
正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像やフェイントで目暗まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな
それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ
「……ふむ、私は正面きっての勝負が好みなんだが」
ぽつり、そう零したのは水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)だ。きらきらと眩しい光が、飾り玉の色を写し取った髪に反射する。断りを入れて借りた帽子の鍔で出来る限りの眩しさを遮りながら、彼女は静かにきらきらさんを観察していた。……正面からの力と技量のぶつかり合いは心躍るものではあるが、此度の戦いは試合ではなく、しかも相手が使うのは瞬く星であり、飛び道具。
「ならば、こちらも飛び道具を使わせてもらうとするか」
す、と手を出してユーベルコード【錬成カミヤドリ】を発動すると、周囲にぶわりと浮かんだのは58本の刀達。複製した自らの本体、その一振りを彼女は手に持つと、
「いざ、」
随伴する大量の刀と共に進み出る。きらきらさんは迫りくる刀を払うように手を動かし、再び宇宙の窓から流れ星を呼びだすが、真峰は複製刀を折られようとも払われようとも刀を降らせることを止めない。束になった刀をくるくると回転させ、それをきらきらさんが躱したや否や、次の刀が頭を狙う。
流れ星の攻撃で力負けした何刀かが崩れていくが、真峰の狙いはそれではない。タイミングをずらし、死角を作り、そこから一撃を加えていく。
流れ星の光を反射した一刀が頭……らしきところを狙い、がきんっと硬質な音がした。
ぼろり、棘の一つが欠けて落ちていく。きらきらさんが慌ててしゃがみ、拾おうとした隙……そうして流れ星が止んだ、その決定的な隙。本命ともいえる一撃を与えんと真峰が複製刀を振り上げる。
「もらった!」
(……!!!)
飛び道具が無い。星が無い。なんとか腕で防ごうと、腕を向けたきらきらさんは気がついた。……確かに視界にとらえていた筈の真峰の姿が、忽然と無くなっている事に。
……直後、肩口を貫いて後ろから生えてきた刀に気がついた時。その時にやっと、先程の真峰は残像だったということに、気づかざるをえなかった。
成功
🔵🔵🔴
春夏秋冬・ちよ(サポート)
良き景色を絵にする為に場所求めて旅する老猫
優しいお婆ちゃん猫で猟兵としての経験は浅いですが、アルダワの学生としてはとても長い間戦い続けた歴戦の戦士です
その為、謎の強キャラ感があります
しゃべり方は優しいお婆ちゃんをイメージ
動物と会話して道や情報等を得られます
UCは竜を疑似再現、その力を借りる物
何竜の力かは状況、やりたい事によって指定を
(例:火竜・刃竜・筋肉竜等々 真面目からネタまで可)
戦闘は素早い身のこなしで回避重視、杖か閉じた傘(又はUC)による鋭い攻撃
所謂蝶蜂です
必殺技はUCで騎乗か飛行してのランスチャージ
一人称追加・おばあちゃん
禁止事項
真の姿の解放(覚醒)
UC『凶夢の魔竜騎士』二種の併用
平良・荒野(サポート)
羅刹のクレリック × フォースナイト
年齢 16歳 男 (6月13日生まれ)
外見 174.4cm 漆黒の瞳 黒髪 白い肌
特徴 散歩好き 肌を露出しない 短髪 大切に育てられた 求道者
口調 未熟(僕、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
あわてた時は 未達(俺、あなた、呼び捨て、か、だろ、かよ、~か?)
似非修験者に大事に育てられた山育ちの羅刹です。
似非修験者の息子なのでそれらしい格好をしていますが、似非なので、仏教・神道用語は使いません。
武器は錫杖です。
基本的に生命のあるすべてのものの善性を信じており、可能であるなら対話での解決を試みます。
無理ならPOWが唸ります。
「おばあちゃんね、誰かを不幸にするような願いごとはよくないと思うのよ」
温かくのんびりとした、それでいて若者を窘めるかのような落ち着いた声。黒のステッキをかつりと打ち、春夏秋冬・ちよ(旅する老猫・f19400)は傍らで錫杖を持ち直した若者に声をかける。
彼女に目線を合わせて頷き返した羅刹の若者、平良・荒野(羅刹の修験者・f09467)も首肯を返す。
「特に今回のようなものは、願われる側のメカサンタさんを困らせてまでする願い、ですからね。向こうにはそうする理由があるのだとしても」
「ええ、ちょっと向こうは……自分勝手なのよね」
サンタさんを捕まえてお願いするイベント……という形からは逸脱した、オブリビオンの願いの無理強い。メカサンタにとってもそれは困ることだし、叶えられてしまっても再び大変なことになる。荒野は少し悲しそうに目を伏せた。善性を信じている彼は、できることなら話して解決ができたらと思っていたのだが。
「……きっと、相応の理由があるのでしょうけれど。本当に、この手段しかないんでしょうか」
(きらきら映え映えした生活に戻る為には、これしかないんですー!!)
聞いてみても、戦意を取り下げようとしない旨のジェスチャーが返ってくる。それならば、仕方ない。荒野はこれ以上問いをかけなかった。目を閉じて、口の中で祈りを唱える。【他力本願】。阿弥陀仏へ祈りを向け、次の行動を確りと頭に入れる。ちよも猫目を細め、こつんとステッキで床を突いた。
「自分勝手な子って、中々治らないのよね。荒野さん、切り替えて行きましょ」
「……そうですね。ちょっと悲しいですけれど」
ちよがステッキをきらきらさんの方へ向けると、魔法の術式が発動し魔力がぐるりと渦を巻く。
「そうね……水竜ちゃんにしましょう。力、ちょっとお借りするわね。……彼方より来たれ、竜の槍」
ステッキを芯にしたそれは槍の形をとり、再現された竜の魔力がそこに激流を纏わせる。
【凶夢の魔竜騎士『竜槍』】。それを携えたちよは、一気にきらきらさん目掛けて刺突を繰り出す。
(……!)
きらきらさんも手を広げ、流れ星を降らせるが……、
「そうはさせません!」
「あら、ありがとうねぇ。それじゃあ、私も」
きらきら燃えるように光る星を、荒野の錫杖による一撃が突き崩す。続いてちよの槍から激流が迸ると、星の炎を包んで消火した。二度振られた槍と杖に、星が今度こそ砕かれる。
「さあ、お灸を据えてあげましょう」
「これで終わりです!」
渾身の眩しい一撃(流れ星)を破壊され、更に槍と錫杖で打ち据えられて。がくっ、と膝をついたきらきらさんから、過剰なまでの眩しさはもう失せていた。自信と必死さとなんやかんやによって目に痛いまでの光を放っていた彼は、項垂れたまま骸の海に消えていった。
成功
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第3章 日常
『みんなで楽しくツリーを作ろう』
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POW : 気合いでいっぱい飾り付ける
SPD : 素早くいっぱい飾り付ける
WIZ : 効率よくいっぱい飾り付ける
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(物理的に)輝く眩しい敵達を今度こそ退けた猟兵達。彼ら彼女らを祝福するかのように大きいもみの木が葉擦れの音をざわりと鳴らす。
電飾で彩られた周囲から切り取られたように、輝くものが無いもみの木。このままでも「逆に」目立つかもしれないが、その逆よりも、派手の方向性で目立たせたいのがキマイラフューチャー。「飾りつけご自由に!」の看板が立っている。その辺をコンコンして思うままに飾ってみるもよし、持ち込んだものをつけてみるもよしだ。
それと、助けて貰ったメカサンタはもみの木の根元にソリを置き、猟兵達の飾りつけを見守りたいらしい。
「本当にありがとうね。一人ひとつ、欲しい物をあげよう。」
白い袋をがさりと揺らしたメカサンタは、そうにっこり笑って袋を置いた。
●注意点
三章だけの参加の方にもプレゼントがあります。
ご希望のものがありましたらプレイングに記入をお願いします。
メカサンタからのプレゼントは、アイテムとして発行されません。
可愛猫・仮面
ふー、ようやく終わりであるか!
幼女先輩、ゴーグルはずしていいのであるよ。
「わーい! これ、ちょっと重いんだよねえ。」
軽くしちゃったら、どこかに忘れてきちゃいそうであるからな。
「たしかに……!」
さて。
飾りつけはUC「ネコチャンを呼ぶ」にて呼んだねこちゃんロボに手伝ってもらうのである。
この子達なら高いところもへっちゃらであるからな。
我輩たちは低いところを重点的に攻めるのである。
「あたしたち、ちっちゃいもんね!」
今後に期待なのである。
そういえば、プレゼントは何が欲しいのであるか?
「ネコチャン!」
……流石に我輩たちの仕事的に無理である。
「だから、ぬいぐるみ!」
なるほどである。ふわふわだといいのである。
十文字・武
おっし、グラサンも返したし、仕上げにツリーの飾りも手伝ってく、アフターケアも忘れないイイオトコなオレだ。
UC【カラバ侯爵領のユカイな仲間達】で猫騎士団を呼び出すぞ。
皆でそこら中コンコンして取り出し飾り付けだ。
折角だ、派手に眩しくキラッキラに飾っちまえ!
おぅ、メカサンタさんもお疲れさん。
ん?……ほぅ……欲しい物、かい?
……それはつまり通常手に入らない、非売品であっても大丈夫、と言う事なんだなメカサンタさん?
良いだろう……ならばオレが欲しい物は唯一つ!
猫耳侍女喫茶『猫娘(マオニャン)』の名誉会員しか購入出来ない非売品!ネコ耳メイド服!を貰おうか!
部屋に飾って、オレの心の潤いとする為に!
「ふー、ようやく終わりであるか!」
ぐいーっ、と大きく背伸びをした幼女先輩と一緒になって星空を見ている可愛猫・仮面(我輩は猫ではない・f23412)は、ごとりとズレたゴーグルに気がつくと声をかける。
「幼女先輩、ゴーグルはずしていいのであるよ」
「わーい! これ、ちょっと重かったんだよねぇ」
幼女の手にはやや重たいそれをよいしょと外した仮面達の元に、十文字・武(カラバ侯爵領第一騎士【悪喰魔狼】・f23333)は歩を向けた。
「よっ、お疲れさん」
「グラサンのお兄さんもお疲れ様、である」
「グラサンはもう返してきたから、普通のお兄さんだなぁ今は」
目を細めてへらりと笑う武を見て、ふと何かを思いついた幼女先輩が話を切り出す。
「おにいさんは、プレゼント何もらうか決めた?」
「もーちろん決めたとも。そっちは?」
「あたし達も決めたよ!ツリーにかざりつけしてから、サンタさんに言いに行こ!」
もうお願いが決まっているともあらば、話が早い。そうどちらからともなく笑って、二人(三人)は改めてもみの木に向き直った。短時間でどんどん飾り付けていくには、うってつけのユーベルコードがあるのだ。
「ネコチャン達に手伝ってもらうのである。早急に来るのだ、ネコチャンよ!」
「こっちも猫ちゃんを呼んでこようかね。カラバ侯爵が第一の部下が命じる!出でよ我が騎士達!」
かしゃかしゃという機械の足音。ざっと合わさった長靴の音。もみの木の根元に現れたのは、ロボットのネコチャン達とカラバ侯爵の猫騎士団だ。集団でいっせいにコンコン叩けば、あっという間に山盛りの飾りがそこかしこから出てくる。
ころころと転がるボールのオーナメントを長靴を履いた猫が拾い上げていき、雪にも似たフワフワの白いモールを口に咥えたネコチャン達が木の幹に登る。ベルの飾りをちりんと鳴らし、しましまキャンディの棒を木枝に引っかけて。様々な飾りつけは着々と進んでいく。
「高いところもネコチャン達なら大丈夫であるがゆえな。積極的に任せてくれるとうれしいのである」
「確かに落っこちてもロボなら気にならないだろうな。よーし、聞いたかお前ら。高いところの飾りはロボのネコチャンへまわしてくれ!」
武の言葉に、みゃーい!と長靴の猫小人が了解の意を込め片前足を上げる。電飾を協力してするすると巻きつけていく猫達を見て、ぽつり。
「猫まみれツリーだ……」
「フワフワのネコちゃんがいっぱいだね!」
ひょこりと低いところの枝から顔を出した幼女先輩。呟きが聞こえたらしくそう返すと、のんびりと見上げていたメカサンタさんの方へ。
「おや、プレゼントかな。なにが欲しいんだい?」
モーターらしき音と一緒に、目線を合わせるかのようにしゃがんだメカサンタに、幼女先輩は元気よく答える。
「ネコチャン!」
「……流石に、我輩たちの仕事的に無理である」
お世話もしなくちゃならないのである、と宥めようとした仮面であったが、布の内側で幼女先輩はふるりと首を横に振った。
「だからね、ぬいぐるみ!」
そう言って、布の内でにっこりと笑う幼女先輩に仮面も納得し、メカサンタさんもしっかりと頷いた。白い袋の中から取り出したのは、幼女先輩が両手で抱えられるくらいのふわふわの猫のぬいぐるみだ。真っ白く、つぶらな瞳のぬいぐるみはサンタさんからのお礼の気持ちだろうか、可愛いリボンで飾られている。幼女先輩は、ぬいぐるみを受け取るとぎゅっと抱きしめてふわふわを堪能した。長毛の猫を模したそれをむぎゅ、とすると、少し毛に埋もれた手が心地いい。
「かーわいい!ありがとう!」
「いやいや、どういたしまして」
「良かったねぇ。ふわっふわじゃないか」
「次はお兄さんの番、であるな」
満足げな仮面と幼女先輩と入れ違いに、武はメカサンタの所に進み出る。そうして、少しばかり神妙な顔をして問いかけた。
「プレゼントは……通常手に入らない、非売品であっても大丈夫なのかい?」
「ああ、そうだよ。ふむ……。そう聞くということは、余程の限定品のようだね」
こくり、と神妙な顔を崩さず頷いた武は、意思を固めるかのように片手で握りこぶしを作る。
「オレが欲しい物は……唯、一つ!猫耳侍女喫茶『猫娘(マオニャン)』の名誉会員しか購入出来ない非売品!ネコ耳メイド服!を貰おうか!」
メカサンタさんはつられたように神妙な顔で頷いて、白い袋をがさがさと探る。暫しの無音の後に取り出されたのは、ハンガー付きで一切の型崩れも無い……ネコ耳メイド服だ!丁寧に縫い付けられたフリルやふわりとした袖口、主張しすぎず、可愛く入った肉球のワンポイント。ハンガーに彫られた猫娘の会員限定印が見えた瞬間、武は無言でガッツポーズ。
「気に入ってもらえたかい」
「ああ……勿論だ
……!!」
帰ったら即部屋に飾ろう。時々見て心の癒しにしよう。そうしっかりと心に決めた武は、持ち帰る際にシワがつかないよう、出来る限りの慎重さで、丁寧にメイド服を折り畳んだのであった。
しゃんしゃんしゃん。鈴の音。楽しいクリスマスの夜は更けていく。
大成功
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