「ない!ないぞ、オレの……!」
「え、うそ……ワタシのもないっ!」
それは何事もない日常のはずだった。キマイラフューチャーののどかな昼下がりに幾人もの悲鳴がこだまする。
「コンコンして取っておいた、オレの昼飯が……!」
「ワタシのオヤツーーッ!」
彼らは気づかなかった。一目散に逃げていくマグロ頭の怪人に。
「ク……クククッ!御覧なさい、キマイラたちの慌てふためくサマを!」
忽然と消えた自分たちの食事、楽しみにしていたごちそうが突如として消える。それに途惑い嘆くキマイラたちを見て一人の執事が高笑いしていた。そう、彼こそが元凶、コンコンすれば手に入る食べ物をあえて盗み食いしていた集団の長、カロリー執事である。
「この世界では食べ物などどこからでも手に入る物。だからこそ、自分の食べ物を奪われた時の衝撃は計り知れないもの。」
もはや窃盗など過去の遺物。そのような世界において食べ物を盗られるなど誰も想像もすまい。だってその辺コンコンすれば出てくるんだよ?
「いかにいつでも手に入る物とて食べようと思った矢先にない、となれば……クククッ、そのストレスはすさまじいでしょうねぇ。さあ、キマイラたちよ思い知りなさい!」
その手にはピザ、ケーキ、コーラ……高カロリーの食品の数々。
「そしてやがてはストレス社会から逃避するために暴飲暴食を繰り返し、肥満体形、挙句の果てに脂肪肝となって苦しむのです!」
「えっと……」
グリモアベースでアルトリンデ・エーデルシュタインは困惑していた。それに気づいた猟兵がどうしたんだと声をかける。何か予知したのならオブリビオンが関わっているのではないか、と。
「はい、オブリビオンを予知したんですが……その、盗み食いと食い逃げしてるらしいです。」
それは猟兵が出る事なのか。現地の人が何とかできるんじゃないのか。そもそもなんでオブリビオンがそんな事しているのか。
「では、順を追って説明しますね。」
事件はキマイラフューチャーで起こった。お昼やおやつに食べようと取っておいた食べ物が、目を離したすきに無くなっている、という事が多発しているのだ。キマイラフューチャーでは食べ物などその辺をコンコンすればいくらでも出てくる。だからキマイラたちは何故という困惑と、食べようと思ったものがないという今まで味わったことのないショックを受けているという。
「犯人はマグロ怪人ツーナーです。常に走り続けるツーナーがキマイラさんたちが置いておいた食事をかすめ取ってしまっているんです。」
防犯意識などないに等しい世界だ。その辺に置いてある食料を片っ端からツーナーの群れが掻っ攫い、食べては逃げているらしい。
「やってる事はただの盗み食い・食い逃げですが、人の物を盗る、という事をキマイラフューチャーで日常化させるわけにはいきません。」
このまま放置して他者の目を警戒しながら暮らすような社会にしてはいけない。それこそ黒幕の思うつぼだろう。
「ですので、まずはマグロ怪人ツーナーを片っ端から退治していってください。追いかけても先回りしても良いですし、食べ物で釣るというのも効果的かもしれません。」
ツーナーの群れが盗み食いできなくなれば黒幕も出て来ざるを得ないという。自分が食べる物を盗ってくる怪人がいなくなっちゃうので。
「モラルの低下は秩序の乱れに繋がります。小さな事とはいえ悪事は看過できません。皆さんの力でキマイラさんたちの心の平穏を取り戻してください。」
そう言葉を括り事件の場へ猟兵たちを送ろうとした矢先。ハッと何かに気づいた表情で慌てて言葉を足す。
「今回の黒幕は高カロリーの食品を出すようなのですが、もしかして戦闘後は美味しいものが残っているかも知れませんよね!?」
それは拾い食いというのではなかろうか。
「ほら、お食事がなくなってイライラしちゃってるキマイラさんも居るかもしれませんし。キマイラさんと一緒に皆さんでお菓子パーティをしてパーッと楽しく出来たらいいんじゃないでしょうか!?」
お腹が空いた時や苛立った時は甘い物。単純にそう思っただけなのだろう。コンコンして来たり他の世界の物を持ち寄ってもいいかもしれない。思わず頬を緩ませながらアルトリンデはそう付け足して猟兵たちを送るのだった。
こげとら
色んなものに挑戦しようと思うこげとらです。
今回はネタ風味の依頼という事で、勢いでガーッとやっても割と何とかなるかと思います。真面目に戦うもよし、ネタで対抗するもよし、です。
第2章のカロリー執事との戦闘で散らばると思う食べ物は回収しなくても構いません。きっと誰かが持ってきてくれるはず。ぶつけられたい高カロリー食品とかあればプレイングに入れていただければ使わせていただきます。
第3章でお菓子パーティやります!自作でも持ってきた物でも構いません。キマイラも持ち込んできますので食べるだけでも大丈夫です。アルトリンデはお誘いがあれば参加します。
第1章 集団戦
『マグロ怪人ツーナー』
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POW : 止められない止まれない
【食べられるという恐怖心から無限のスタミナ】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD : そんなことより助けて欲しい
レベル分の1秒で【腕を振り払うことで自らに噛み付いてる猫】を発射できる。
WIZ : 水を得たお魚
【水鉄砲】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を水浸しにし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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天都狐・華夜
「おやつ泥棒はミンチになってください」
宇宙空間戦闘用の重装甲機動兵器が準光速でツーナーの集団目掛けて隕石よろしく直上から体当たりを仕掛ける。
着地と同時に範囲内を全火力を以って掃射する。
スティレット01:半自立機動のパイルバンカーのようなアサルトウェポン群
スティレット02:ガンシップ系大型アサルトウェポン群
シールド兼用型ハードポイント:基本的にスティレット01が収まっている
アームズフォートレス:砲塔砲台型の簡易トーチカなアームドフォート
スティレット67d/e 戦術重機動兵器【FUJI】:搭乗型機動兵器
+技能
四軒屋・綴
改変絡み歓迎
おのれ……おのれマグロ怪人ツゥゥナァァッ!
大切に取っておいたお菓子がないのは貴様のせいかッッッ!!!(多分誤解です)
怒りに視界が赤く染まってもはや冷静な思考も保てないがあれもこれものれそれも全てマグロ怪人ツーナーのせいなので仕方ないッ!ポーズも名乗りも省略しつつ防御力重視の蒸気機関車系ヒーローに変身ッ!おろしたての新装備モックズブッパを左手で乱射しつつ【ダッシュ】で接近ッ!最初の一撃を【オーラ防御】【スライディング】とフリーな右手の【グラップリング】で潜り抜けつつ【二回攻撃】を応用ッ!モックズブッパをソードモードに切り替えてさらに斬るッ!親の仇のようにッ!実際おやつの仇だッ!
それはいつもの、のどかな昼下がりのはずだった。だが――
「取っておいたオレのメシーーッ!」
「ワタシのオヤツがないわ!?」
突如として現れたマグロ怪人ツーナーによってその平穏は打ち破られた。猫に追い立てられて鍛え抜かれた脚力で留まる事無くダッシュで駆け抜け、手あたり次第に置いてあった食べ物を盗って食べてしまっているのだ。
「おのれ……おのれマグロ怪人ツゥゥナァァッ!」
そこへ一人の漢の放つ魂の咆哮が大地を震わす。あちこちから上がる悲鳴に応えるように、今、猟兵が立ち上がったのだ。
「大切に取っておいたお菓子がないのは貴様のせいかッッッ!!!」
否、そんな物は無くても来たかもしれない。四軒屋・綴が己が身を怒りに滾らせ走り去ろうとしたツーナーの眼前に立塞がった。
「来たれマイボディィィッ!」
蒸騎構築(ジョークアップ)で呼び出すパーツを装着するのもそこそこに、今ここにお菓子の仇討に燃えるヒーローが誕生したのである。手近なツーナーに左手に装着された大型ハンドライフル・霊蒸剣銃モックズブッパを乱射しながら猛然と駆け寄っていく。
「ツナ!?」「ツナツナッ!」「ツーナー!」
撃ち倒された仲間を見て、三々五々に散開し始めるツーナー。このままでは撃ち漏らすか、と思われたその時。空から隕石が降ってきた。それは光に迫る速さで加速しながら地表に衝突し、周囲のツーナーを吹き飛ばす。
「おやつ泥棒はミンチになってください。」
降ってきた隕石もとい天都狐・華夜は落着と同時に搭乗しているスティレット67d/e 戦術重機動兵器【FUJI】に搭載された火器を展開した。ガンシップ系大型アサルトウェポン群であるスティレット02がツーナーの群れをハチの巣にしたかと思えばもう一方、シールド兼用型ハードポイントから射出された半自立式誘導爆剣・スティレット01が反対側のツーナーに風穴を開けていく。
これはヤバい。おやつの恨みはかくも恐ろしきモノなのか。あまりの惨状にとりあえず逃げ出すツーナーをがっしと掴む手があった。
「何処へ行こうというのかねッ!」
綴だった。逃げなければヤられる。まさに生命の危機を感じたツーナーは生存本能の赴くままに鍛え抜かれた拳で打ちかかった。だが、激情に身を任せるまま綴は最初の一撃を怒りのオーラで弾き、続く連撃を拳で捌きながらツーナーの背後にスライディング。流れるようにモックズブッパをソードモードに変えて滅多切りにする。その鬼気迫る行為にツーナーの群れに戦慄が走る。だが、走って逃げるツーナーを見逃す猟兵ではない。
「手腕保持兵装以外の各兵装全自動照準開始。トリガータイミングの同期完了。……今!」
そもそも走って逃げるツーナーに準光速戦闘仕様の機動兵器を操る華夜から逃れる術などないのだ。逃げ惑うツーナーに容赦ない全兵装照準〔EXCEED THE LIMIT〕(フルファイア)が襲い掛かる。準光速で飛び回り、四方から追い立てるようにツーナーに砲弾や剣身を放っていく。何が起こったのかすら分からぬままに爆散していくツーナー。むしろ近くで見てしまった仲間のツーナーが恐怖した。
のちにこの戦場を見ていたキマイラは語る。
「あれはまさに、追い込み漁のようだった。」
一方がツーナーを追い込み、一方が叩きのめす。いったい、何が彼らを追い立てたというのか。
「おやつの仇だッ!」
「おやつ泥棒許すまじです。」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
スターリィ・ゲイジー
まあ、隣の人が食べてる物が美味そうに見える事はあるがのう…
盗み食いはいかんのじゃ。
エビの天ぷらを[料理]するのじゃ。天ぷらは揚げたてが美味いんじゃ…おっと作りすぎた、これではひと皿に盛れぬな。
と、揚げた天ぷらの一部を別に盛り付け、それを視界から外す事でわざと隙を作るとするぞ。
怪人が天ぷらをつまみ食いした音がした所で、そいつにまだ無事な皿を差し出すのじゃ。かかったな阿保め!
我が天ぷらはただの天ぷらではない。差し出した天ぷらと既に食べた天ぷらが反応し、食べた者は口から光を出しながら爆発するのじゃ。
美味さの輝きに身を焼くが良い。
あ、水はやめて料理が不味くなっちゃう。
水鉄砲は体を張って止めるのじゃ。
お菓子を狙うのは自殺行為かもしれない。そう悟ったツーナーの目に金色の衣をまとった大振りのエビが飛び込んできた。それは皿に盛られた揚げたてのエビの天ぷらだった。何の変哲もないエビ天だったかもしれない。だがそれは、エビの大きさ、衣の厚さ、それをまとめ揚げる絶妙な手腕のすべてが組み合わさった至高の逸品。これを食べずして何を食べるというのか――。
調理人は別の皿にエビの天ぷらを盛るの気をとられている。その隙にマグロ怪人ツーナーは猛然と芳醇な香りを放つエビ天に飛びついた。
「天ぷらは揚げたてが美味いんじゃ…おっと作りすぎた、これではひと皿に盛れぬな。」
サクサク熱々の天ぷらは見るからに食欲をそそる。それを奇麗に皿に盛りつけていたスターリィ・ゲイジーの耳にサクッという小さな音が聞こえた。今盛りつけているのとは別の皿のエビの天ぷらにツーナーが食いついたのだ。
「かかったな阿保め!」
盗み食いをしたツーナーの前にスターリィが揚げたてのエビの天ぷらが乗った皿を突き出す。え、まだくれるの? と目を丸くするツーナーの鼻を芳醇な香りがくすぐる。口の中にサクサクとした歯ごたえの熱々の天ぷらを存分に味わいながら鼻孔から吸い込むエビ天の香りがツーナーの頭を一瞬にして至福の光で染め上げた。いや、実際に光ったのだ。エビの天ぷらが。
「美味さの輝きに身を焼くが良い。」
それはただの天ぷらではなかった。スターリィの天ぷら同士が反応し、輝きを放って爆発したのだ。食べたツーナーはその輝きの中に消えていった。
これは……ヤバイ。それを見たツーナーは悟ったという。至高のエビの天ぷらに食いつかずにはいられない。だが、食いついたら至福の美味さを味わいながら文字通り昇天する。ならば。
「あ、水はやめて料理が不味くなっちゃう。」
スターリィが水鉄砲を身体を張って守っている隙に我慢できずにエビ天を食べちゃうツーナー。そこへさらに揚げたての天ぷらを突き出し光に変えるスターリィ。
至高の食の輝きの後にはツーナーの姿はなく、ただ美味そうなエビの天ぷらから立ち上る芳醇な香りが満ちていた。
「あんなエビの天ぷら見せられたら、食わずにはいられねぇぜ……」
ごくりと喉を鳴らしながらキマイラたちはそう思った。
大成功
🔵🔵🔵
これまでの激闘により既に多くのツーナーが討ち取られていた。だが。
「ツナ!ツナ!」「ツナツナー!」
その勢力を大きく減じられたといえ、まだ残る仲間と共にマグロ怪人ツーナーは疾駆する。それはまるで大海を征く魚群の如し。
その眼前にご飯が、オヤツがある限り、その背後に迫るネコの恐怖(物理)と戦いながらつまみ食い盗み食い、挙句食い逃げを繰り返していくのだ。
「俺の……俺の大事に取っておいたイチゴショートがぁぁぁっ!!」
キマイラたちの悲痛な叫びが木霊する。口元についたクリームを指先で拭ったツーナーの身体は繰り返した暴食の数々でとても脂がのっていた。
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
アルトリンデの呼びかけに応じて、初のキマイラフューチャーへ
目の前の光景を理解するのを諦めて、マグロ怪人を一網打尽にする。
「面倒なので全部焼き尽くそう」
■行動
Flying Broom GTRに騎乗
フォルセティと共に疾駆するマグロ怪人を追いたてる
さらにオートフォーカス越しにロックオンし
「フォルセティ、いくぞ!」
かけ声と共に無数のウィザード・ミサイルで焼き払う
(技能:全力魔法×2回攻撃)
「炙りマグロも悪くない気がする」
何故か醤油瓶を片手に勝利宣言する
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
「アルトリンデさん、ボクに任せてよね」
初のキマイラフューチャーなんで、ちょっとワクワク。
でも盗み食いはダメだよねー。
【行動】()内は技能
Flying Broom GTSに騎乗するよ(騎乗、操縦)
フィオ姉ちゃんと連携しながらマグロ怪人を追い立てて
「ほらほら、早く逃げないと追いついちゃうよ」
視界にとらえたら、掛け声をあわせてウィザード・ミサイル!
もちろん(2回攻撃)で(全力魔法)にするよ
撃ち漏らしたマグロ怪人がいないか確認だね。
残っていたら容赦なくカラミダド・メテオーロを落とすけど
「ミッションコンプリート!」
なんだかお寿司が食べたくなったよ。
時間は少し遡る。事件と聞いてフィオリナ・ソルレスティアとフォルセティ・ソルレスティアも解決のためにのり出していた。二人とも初めてのキマイラフューチャー、どんな光景が広がるかと思いを馳せる。
「アルトリンデさん、ボクに任せてよね。」
ワクワクしながら言うフォルセティたちが転送され、キマイラフューチャーでの最初の一歩を踏み出す。その眼前に広がった光景は――。
「ああっ、私のモンブランがーっ!」
「ツナツナー!」
……。
マグロ頭の半裸の怪人が巻き起こす騒動を目の当たりにしたフィオリナは頭を振る。そして思った。理解するのは諦めよう、と。たとえ状況がどれほど混迷を極めようとも猟兵としてやる事はいたってシンプルな事だからだ。即ち。
「面倒なので全部焼き尽くそう。」
「そうだね。」
姉の言葉に同意したフォルセティが駆る宇宙バイク・Flying Broom GTSが走り出す。ツーナーの群れを囲うように反対へ回るフィオリナのFlying Broom GTRは加速に優れた特性を活かし、逃げ出そうとするツーナーの先へと回り込み、その逃げる先を誘導していく。
「ほらほら、早く逃げないと追いついちゃうよ。」
姉弟のコンビの駆る、特性の異なる宇宙バイクがお互いの長所を活かしてツーナーを一所に追い込み、まとめていった。それは地を翔ける箒星のように美しく、その様子を見ていたキマイラたちは見惚れていた。やがて周囲を走り回っていたツーナーがすべて二人の視界に収まる。それらをロックオンしながらタイミングを計り。
「フォルセティ、いくぞ!」
フィオリナの掛け声と共に二人が同時に放ったウィザード・ミサイルが降り注いだ。全力で放たれた魔法の矢は優に100を超え、爆炎を上げながらツーナーを吹き飛ばす。かろうじて致命傷を避けたツーナーもいたが続けて放たれる炎の矢に耐えれるはずもなく。フィオリナは上がる炎を瞳に映し、爆炎の中に散るツーナーを見た。
「炙りマグロも悪くない気がする。」
その手に醤油瓶を握って。勝利と醤油をかけたのか、いや醤油をマグロにかけるのか、その真意は彼女のみ知る。
一方、撃ち漏らしたツーナーが居ないか見回っていたフォルセティはすべてのツーナーを倒した事を確認してきた。
「ミッションコンプリート!」
彼の宣言であたりのキマイラたちはようやく盗み食い、食い逃げをしていた怪人が倒されたと安堵する。炎は収まり辺りにはマグロのカブト焼きのような香ばしい匂いが漂う。
「なんだかお寿司が食べたくなったよ。」
そういわれると魚食べたくなるなぁ、と周囲のキマイラたちも食事を再開しようと散っていったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『カロリー執事』
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POW : 血糖覚醒
【自らの野望の為 】に覚醒して【全身が高カロリーな食べ物】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : カロリーボム
【口に向けて一日分超の高カロリーな食べ物 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : お食事会
いま戦っている対象に有効な【相手が好みそうな食べ物(カロリー激高) 】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
👑17
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「ああっ、私のご飯が……!」
アイス頭の執事が悲嘆する声をあげる。彼こそがカロリー執事。今回の事件の元凶である。ご飯は元から彼の物ではない、コンコンしてきたキマイラたちの物だ。
「如何な理由であれ、私の邪魔はさせませんよ……こうなれば私自らが盗み食いをしに行くまでです。」
盗み食いしにくるんかい。
今、猟兵たちと怪人による盗み食いを巡る戦いが始まろうとしていた……!
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「ネタ属性の話は、戦いが終わってからにしよう」
フォルセティの指摘は封印して戦闘へ
■作戦
謎のBGMとカロリーをリミットするUCで執事の攻撃を防ぎ
フォルセティのUCで攻撃する
■行動
Flying Broom GTRで事件現場へ急行
盗み食いをする執事に呆れつつ戦闘を開始
「なるほど、恐ろしい攻撃だが…私には聞かないな。
CTフィールド展開!」
(注:Calorie Terror FIELDの略)
かけ声と共にアイギスの盾を使い執事のUCを相殺する
(技能:高速詠唱+全力魔法×2回攻撃)
「食事の糖と脂肪の吸収をWで抑えるからな」
特定保健用食品は伊達ではないと、謎のセリフを残す
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
「ねえ、フィオ姉ちゃん。この世界で戦うには
『属性』がちょっと足りない気がするよ」
【行動】()内は技能
Flying Broom GTSに騎乗したまま戦闘へ
「カロリー執事という割には太ってないよね」
丸々太った羊を想像してたのにガッカリだよ。
(先制攻撃)でシンフォニック・キュアを使用
結果にコミットするBGMを戦場全体に奏でるよ!
「ドゥーッドゥッ♪×2」
→「ペーペケッペッペペーペーペペ♪」[注:適当]
フィオ姉ちゃんが自称「CTフィールド」を展開している隙に
カラミダド・メテオーロを(全力魔法)で叩きつける
もっちろん(2回攻撃)にするよ!
「カロリーは燃焼させないとねー」
「ではさっそく、いただきに行くとしましょうか……」
ついにその姿を現したカロリー執事。その魔の手がキマイラたちのオヤツに伸びる。危うしオヤツ! 誰かこの非道を止める者は居ないのか!!
「カロリー執事という割には太ってないよね。」
背後から聞こえた声に振り向いたカロリー執事に向かって、二人の猟兵がバイクを駆って迫っていた。フィオリナ・ソルレスティアとフォルセティ・ソルレスティアである。だが、フォルセティにはキマイラフューチャーで戦い抜くのに不安があった。
「ねえ、フィオ姉ちゃん。この世界で戦うには『属性』がちょっと足りない気がするよ。」
「ネタ属性の話は、戦いが終わってからにしよう。」
まったくである。フィオリナはフォルセティの指摘を封印して戦闘に意識を向ける。先のマグロ怪人との戦いで姉弟らしい息の合ったコンビネーションを見せた二人。カロリー執事にもその連携をいかんなく発揮する。先に戦いの火口を文字通り切ったのはフォルセティのシンフォニック・キュアだった。
「ドゥーッドゥッ♪ドゥーッドゥッ♪」
結果にコミットしそうなBGMが周囲に満ちる。
「ペーペケッペッペペーペーペペ♪」
音程は合っている。だが、どことなく適当さを感じるその曲はカロリー執事を大いに焦らせた。このままでは理不尽な食事制限が課せられそうだ。
「くっ、人は皆、好きに食べるべきなのです! 古人曰く、美味しい物は脂肪と糖で出来ている!」
カロリー執事の持つトレイが振るわれる。そこから放たれるはジャンボパフェの一撃。食らえば摂取カロリー的にもタダではすむまい。その矢面に立つフィオリナは不敵に微笑む。
「なるほど、恐ろしい攻撃だが…私には聞かないな。CTフィールド展開!」
アイギスの盾改め、CTフィールド(Calorie Terror FIELDの略)が2枚重ねで展開される。ジャンボパフェと真っ向からぶつかり、激しくクリームを散らした。白い煙の収まった後には――。
「食事の糖と脂肪の吸収をWで抑えるからな。」
カロリーの吸収を防ぎきり、特定保健用食品は伊達ではないと謎のセリフを残すフィオリナの姿が。そしてカロリー執事がその攻防に意識を取られた隙に、その後ろから高まる魔力が暴威となって解き放たれる。フォルセティのカラミダド・メテオーロにより飛来した灼熱の巨大隕石がカロリー執事を直撃した。
「ぐ、おぉぉっ、燃えるっ、私の脂質が、糖質が……っ!」
頭のアイスがいくぶん溶けたように見えるカロリー執事に容赦ない追撃の隕石が叩き込まれる。
「カロリーは燃焼させないとねー」
こんがり焼かれたカロリー執事は溶ける前に焦げ、衝撃でずれた頭を直す。それを見ていたキマイラたち。
「ベイクドアイスって美味そうじゃね?」
この後、彼らの間でちょっとしたブームになったとか。
大成功
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四軒屋・綴
《アドリブ改変絡み歓迎》
くッッ!!?なんて美味しそうな奴なんだ……ッ!(とてもシリアスな雰囲気)
おやつの仇は取った、少しばかり冷静にはなれたがこの難敵……恐ろしいほどに隙がない…ッ!主にカロリー的な意味でッ!
まずは武装の【一斉発射】で【援護射撃】ッ!味方と足並みを揃えつつ味方への攻撃は【ダッシュ】で駆け込んで【オーラ防御】で【かばう】ッ!自身への攻撃なら逆に殴り付けて【怪力】で【吹き飛ばし】てやろうッ!
敵の動きが止まるタイミングを見計らってユーベルコードを発動ッ!狙うは頭部の……ストロベリー?二段目ッ!カロリー2/3カットを狙うぞッ!
ちなみに好きなアイスはラムレーズンだッ!
スターリィ・ゲイジー
まずお主が他の者の食事を邪魔しておろうに…ふむ、しかし美味いなこれ。
カロリー執事が出したジャンボアップルパイに即落ちしながらバトルを観戦するのじゃ。食べきるのが大変なのじゃ。
ヒーローマスクの人やカッコいい機械の人がんばれー。
あ、一応戦いを放棄したわけではないぞ。
他の人のピンチ救助や、攻撃のチャンスを作るために遠くから援護するのじゃ。
手鏡で光を反射させて目晦ましするUCじゃ。普通の光ではなく魔法の光だから当たったらただでは済まんぞ。
見せる風景はケーキらしく、熱々のオーブンの中でいいじゃろ。
ただ食べてるだけだと思って油断したようじゃな!
ワタシはもうちょっと食べてるから、あとは頼むのじゃ!
※絡みok
激闘の末、辺りには砂糖の焦げるいい匂いが漂っていた。
「くッッ!!? なんて美味しそうな奴なんだ……ッ!」
オヤツの仇をとった四軒屋・綴であったが、カロリー執事を前に攻めあぐねていた。
「この難敵……恐ろしいほどに隙がない…ッ! 主にカロリー的な意味でッ!」
「ならばワタシも手を貸そうかのう。」
その横に並び立つはスターリィ・ゲイジー。そう、一人では辛い戦いでも猟兵には共に戦う仲間がいるのだ。何を恐れる事があろうか。カロリー執事がジャンボアップルパイ投擲の構えを見せる中、スターリィは嘆かわしいと言葉を放つ。
「まずお主が他の者の食事を邪魔しておろうに……ふむ、しかし美味いなこれ。」
速攻で投げられたアップルパイに食いついていた。熱々サックサクの生地とリンゴの織り成すハーモニーに口が止まらない。戦闘そっちのけで食べはじめたスターリィを正気に戻そうと綴はその肩をゆする。
「スターリィさんッ! 正気に戻るんだッ!」
「これ食べきるのが大変なのじゃ。ヒーローマスクの人がんばれー。」
もはやヒーローショーの観戦モードである。敵の卑劣な策略により、分断された猟兵の意志。だがそれでも綴は眼前の敵に立ち向かう。その腕に装着された蒸気機関車型装備から黒煙の如き弾丸がカロリー執事に放たれた。それをひらりひらりと躱しながらカロリー執事は余裕すら感じさせる口調で語る。
「あなたの好みはこれまでの戦闘で把握済みです。ほぅら、ラムレーズンアイスを食らいなさい!」
カロリー執事が手を振り、ラムレーズンのアイスを綴に放つ。
「くッ! 俺の好きなラムレーズンだと……ッ!」
オヤツを食べれなかったが故の葛藤を抑え、己が拳でアイスの塊を打ち抜く。力任せに殴った衝撃でラムレーズンの芳醇な香りと共に飛び散るアイス。綴の心が揺れる。その隙を逃さず続けてアイスを放とうとする執事。このままでは誘惑に屈して……その時、カロリー執事を強烈な光が焼いた。
「ぐ、あぁぁっ! なんだというのです、この光はっ!」
それはスターリィの手にある鏡から放たれていた。そのユーベルコード・Sunset gate(サンセット・ゲイト)は反射された光を浴びた者は見た事のない風景を見せるという。
「ここは、一体……ハッ! まさかオーブンの中ッ!?」
先ほどベイクドされた記憶がまざまざと甦り、カロリー執事の動きが止まる。
「ただ食べてるだけだと思って油断したようじゃな! ワタシはもうちょっと食べてるから、あとは頼むのじゃ!」
「応ッ!炉・勁・列・車ッ!」
今が好機と綴が炉勁列車(ロケットレイン)を解き放つ。その両腕から発車した蒸気機関車型装備が綴りの遠隔操作で狙い違わずカロリー執事の頭に直撃した。狙うは頭部の二段目、ストロベリー。
「これでッ!カロリー2/3カットだッ!」
吹き飛んだカロリー執事が身を起こす。その頭は二段目のアイスが吹き飛ばされていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「意外としぶといが、さすがに賞味期限切れだな」
「いい加減お菓子パーティのほうが気になる」
■作戦
カロリー執事の相手も飽きてきたので、
フォルセティと連携した攻撃でトドメを刺す
■行動
伝票を投げつけながら、
「お会計をお願いする」
フォルセティの先制攻撃に追い打ちをかける形で
「バベルの光」を使い執事を氷塊ごと貫き粉砕する
(技能:高速詠唱+全力魔法×2回攻撃)
砕けた氷が光に乱反射する中、フォルセティと決めポーズ?する
(通りすがりのキマイラにアピール??)
「さて、これでお菓子パーティにありつけるのかな?」
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
「賞味期限切れだよねー。ちょっと食傷気味かも」
「お菓子パーティ、早く始めたいよね」
もう、打ち切りの連載漫画みたいにサクサク倒しちゃうよ!
【行動】()内は技能
「じゃーん、本邦初公開だよ!」
手にした箒を天に掲げてイスベル・ウラーノを叩きつける
(先制攻撃)で止めを刺しに行く(全力魔法)だよ。
「焼くだけだと味気ないから、アイスで攻めてみたよ」
初めてだから力加減分からないけど、ちゃんと聞いているかな?
戦いが終わったらフィオ姉ちゃんと決めポーズするよ!
「わーい、お菓子パーティだよ」
何があるのか楽しみ~
「く……さすがは猟兵、といったところですか。ですが、まだまだ……」
何度ベイクドされようと頭を吹っ飛ばされようと立ち上がる不屈の漢、カロリー執事。何度も繰り返されるハイカロリーな戦闘は、見ているキマイラたちをも胸焼けさせていた。
「意外としぶといが、さすがに賞味期限切れだな。」
「賞味期限切れだよねー。ちょっと食傷気味かも。」
そこへ伝票を片手に再び駆け付けたのはフィオリナ・ソルレスティアとフォルセティ・ソルレスティアの姉弟だ。二人もカロリー執事の相手に飽きてきていた。カロリー執事はまるでアウェイのような雰囲気に思わず頭に糖が上る。
「まだっ……まだ賞味期限は切れてませんよ!私たちのお食事会は……!」
頭に収まりきらない糖分が溢れ、全身を覆っていく。血糖覚醒したカロリー執事はクリームやシロップが山ほど盛られた5重のパンケーキへと姿を変えていた。その頂に乗る2段アイスが睥睨する。ついにその力をあらわにしたカロリー執事を見て、二人は思ったままを言葉にしていた。
「いい加減お菓子パーティのほうが気になる。」
「うん、お菓子パーティ、早く始めたいよね。」
「なん……ですと……」
愕然とするカロリー執事に周囲のキマイラもそうだそうだと声をあわせる。この雰囲気、まさにアウェイ。そこへフィオリナが手にしていた伝票を投げつけた。
「お会計をお願いする。」
べちょ、とパンケーキにめり込む伝票。
「食べ物を残したままお会計なんて!?」
慌てるカロリー執事。これまで執事が出した食べ物は勝手に出された物なので、そもそも誰もオーダーしていた訳ではないが。その動揺をつき、フォルセティの先制攻撃が放たれる。
「じゃーん、本邦初公開だよ!」
晴天を裂き、天空の彼方から煌く塊が降ってくる。近づくにつれて、それが巨大な氷の塊だと分かった時にはもう、逃げる間もなく。フォルセティのイスベル・ウラーノがカロリー執事の頭のアイスに激突する。衝撃で大地が吹き飛び、抉れていく。
「焼くだけだと味気ないから、アイスで攻めてみたよ。」
アイスとアイスがせめぎ合い、柔らかいアイスが砕け散る。だが、まだカロリー執事の頭は一段残っている……!
「おぉぉっ、まだ、まだ頭のアイスが残っている限り私は倒れませんよ!」
「もう、打ち切りの連載漫画みたいにサクサク倒しちゃうよ!」
フォルセティのその言葉は二人の意志か、この場の総意か。さらに天より放たれる光が止めを刺すべく氷塊ごとカロリー執事を撃ち抜いた。それはフィオリナのユーベルコード、バベルの光により人工衛星から放たれた高出力レーザーの光だ。
「私の頭をいとも簡単に……!?だがまだ体が残っ」
レーザーの第二射が有無を言わさずカロリー執事を粉砕した。天を衝く塔の如く撃ち下されたレーザーが消える頃には、ただ砕かれた氷片が光に煌くのみ。その中心でフィオリナとフォルセティはビシッと決めポーズを決めていた。
ついに倒されたカロリー執事。キマイラフューチャーを食い逃げ盗み食いの危機から救った猟兵たちにキマイラたちは手を叩き歓声を上げる。その様子を見てフィオリナの口も緩む。
「さて、これでお菓子パーティにありつけるのかな?」
そうだ、お菓子! お菓子パーティだ! みんなで食べ直そうぜ! そんな声があちこちで上がる。盛り上がるキマイラたちにフォルセティもどんなお菓子があるのかと期待を膨らませていた。
「わーい、お菓子パーティだよ。」
すでに話を聞きつけたキマイラたちも集まり始めている。遅い昼飯を盗られた者もオヤツを食い逃げされた者も、あるいはただ単に食べたいだけの者も。みんなで楽しく食べるパーティがなし崩し的に開かれようとしていた。
大成功
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第3章 日常
『空前の愉快なお菓子ブーム!』
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POW : 食え!何がなんでも食え!
SPD : 配れ!周囲に問答無用で配れ!
WIZ : 新しいお菓子を開発しよう!
👑11
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キマイラたちは手に思い思いの食べ物を持って集まってきていた。ある者はイチゴケーキを、ある者はチョコレートパフェを。ポテチなどの摘まめる菓子もあれば、プリンやソフトクリーム、綿あめなどまで様々だ。
「よーし、食うぞー!」
「おい、お菓子パーティなんじゃなかったのか。お前なんでピザ持ってきてんの?」
「美味けりゃ何でもいいんだよ。」
「なんだその蛍光ピンクの物体は……」
「創・作・ケ・ー・キ!」
すでにカオスである。猟兵たちはここへ更なるお菓子(美味しければ何でもいい)を持ってきてもいいし、思う存分食べまくってもいい。なにせここはキマイラフューチャー。必要ならいくらでも手に入れられるし、余るようなら誰かが食べるだろうし。
今ばかりはカロリーなど気にせず、楽しく過ごそう。誰もがそう思いこの場に集まっていた。
四軒屋・綴
《アドリブ改変絡み歓迎》
ふむ、すなわちここはパーティーであると同時に推しおやつ布教の場でもある、か。(残念なことに彼は真剣です。)
ならばそこ行くキマイラよ、ちょっと聞いて欲しい。
この茶褐色の粉はハッタイ・パウダー、別名麦焦がしとも煎り麦とも呼ばれる小麦を煎って粉にしたものだ。
多種多様な用法があるが最も容易かつポピュラーな物はこうして適当に砂糖と混ぜてお湯で練る物だ。(それっぽいお椀とかスプーンとかを取り出して実演)
香ばしくやさしい味わいがいい感じでしかもおおよその商店で気軽に手に入る、そしてそこの角でコンコンコンすると出てくる。
どうだ、食べてみないか?
(適当にカットお願いします)
スターリィ・ゲイジー
食べたいものが食べられる幸せが戻ってよかったのじゃ。
お菓子パーティにも参加したいのじゃが、さっき重い物を食べ過ぎた…口直しにさっぱりした物が飲みたいのう。
ちょうどレモンっぽい(にしてはデカい)果物とショウガっぽい(にしてはデカい)塊があるから、エキスを抽出して何やかんやして…
ジンジャーレモネードできたのじゃー…って、なんじゃこりゃ。
いかにも動画映えしそうな、金色に発光し泡立つ液体ができたのじゃ。
まあ、普通に飲める味だから問題はないじゃろ。多めに作った分は飲みたい人がいたら交換するとしようぞ。
あ、そこの人何か美味そうなモノ持ってるのう。これと交換せぬか?
※WIZ
絡み・アレンジOK
すでに周りは様々なお菓子であふれ、コレがおいしい、アレがよかったとキマイラたちは自分の好きなお菓子を食べ、そして他のキマイラに勧めていた。そんな光景をにこやかに眺めるのはスターリィ・ゲイジーだ。
「食べたいものが食べられる幸せが戻ってよかったのじゃ。」
だが、彼女はまだ何も食べてはいなかった。それもそのはず、先ほどまでジャンボアップルパイを食べ続けていた反動がそのお腹に重くのしかかっていたのだ。
「お菓子パーティにも参加したいのじゃが……まずは口直しにさっぱりした物が飲みたいのう。」
お菓子パーティならジュースっぽい物もあるのでは。そう思うスターリィの目に滑らかな黄色い物体とごつごつした薄茶色の物体が映った。そう、レモン(デカい)とショウガ(デカい)である。こんなにデカいレモンとショウガがあるのか、いや目の前にあるが、これは本当にレモンとショウガなのか。諸々の疑問を脇に置いて、スターリィはこれ幸いと手際よくエキスを搾っていく。
「これでジンジャーレモネードできたのじゃー……って、なんじゃこりゃ。」
不穏な発言を耳にしたキマイラが振り向く。その視線の先、スターリィが居たあたりは光に包まれた。
一方そのころ、四軒屋・綴もまたお菓子パーティにやってきていた。キマイラたちがお互いにお菓子を交換し合って食べてるのを見て、綴はこのパーティの趣旨を把握した。
「ふむ、すなわちここはパーティーであると同時に推しおやつ布教の場でもある、か。」
真剣な顔で綴はその答えに辿り着く。であるならば、推さねばなるまい。キマイラたちに、自身の“推しおやつ”を。決意を胸に綴はお菓子を求めて彷徨っていたキマイラをつかまえた。
「そこ行くキマイラよ、ちょっと聞いて欲しい。この茶褐色の粉はハッタイ・パウダーというものだ。」
その手には小麦を煎って粉にした物が。キマイラは興味をひかれたのかその粉をじっと凝視する。その様子に猟兵さんがまた新しい物持ってきたのかと他のキマイラも集まってきた。
「多種多様な用法があるが最も容易かつポピュラーな物はこうして適当に砂糖と混ぜてお湯で練る物だ。」
取り出したお椀にハッタイ・パウダーと砂糖を入れ、それにお湯を注いでスプーンで練る。粘りが出るまで混ぜれば完成だ。
「おいしい!」
「香ばしさと甘さが何ともやさしい味わいに!」
たちまちキマイラたちに気に入られ、もっとないかと催促される始末。キマイラたちを落ち着かせるように綴はどこでも手に入る物だと言って聞かせる。
「このハッタイ・パウダーはおおよその商店で気軽に手に入る、そしてそこの角でコンコンコンすると出てくる。特別な材料は必要ないからな。……ムッ!?」
説明を続ける綴の目に金色の光が射し込んだ。なんだ、と目を細め招待を見極めようとする綴に向かい徐々にその発行体は近づいてくる。そして、それはグイッと差し出された。
「あ、そこの人何か美味そうなモノ持ってるのう。これと交換せぬか?」
それはスターリィの作ったジンジャーレモネードだった。どういう原理か、何を混ぜたのか。そのレモネードは金色に輝き発泡している。
「な、なんだあの金色に輝く飲み物は!?」
「こうしちゃいられねぇ、すぐに動画撮ってUPしないと!」
スターリィがどうじゃ? と掲げるレモネードのグラスに沸き立つキマイラたち。
「味は問題ないのじゃ。多めに作ったので飲みたい人が居たら交換するのじゃ。」
「それでは、俺のハッタイ・パウダーと交換しよう。」
その様子に自分たちもとキマイラたちが殺到する。
キマイラたちが見た事もない食べ物や飲み物に、お菓子パーティは大いに盛り上がっていった。
大成功
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シュトフテア・ラルカ
【チーム名:パジャマ】
旅団の皆でパジャマで集まり。いつもとはまた違うですね。
まあ、何をするにも経験なのです。これもまた、何かの訳に立つはず?
パジャマで統一しようとのことでしたので、クマの着ぐるみパジャマを来て参加するです。
お菓子はスティックタイプのプレッツェルを持っていくのです。
こういう場では軽くつまめるものがよいでしょうし。
キマイラの方たちにもおすそ分けでコップに入れた物を置いておくです。
大きなマンタのぬいぐるみをクッションに背にしつつ、みなさんとお話するです。
でも、パジャマパーティーって実際何をすればよいのでしょうか…。枕投げ、とか…?
とりあえず周りをコンコンしてみるです。
※アドリブ歓迎
フロース・ウェスペルティリオ
【チーム名:パジャマ】
んー、美味しいお菓子はシチュエーションも大事、って事かな?
普段、寝る時は(液状化するので)服を着ないんだけど、せっかくだからパジャマ着てみようかなぁ?
用意するのはフォルセティさんオススメのスリーパー
灰色のシンプルなヤツだよ
スリーパーって初めて着たけど、ワンピースっぽくて楽だねぇ(足部分を液状化しつつ)
なんか、ゆるい服ってずっと着てると気が緩んで溶けてしまいそうだよ(言葉通り、時間経過と共にだんだんと液体化していくタール)
お菓子は個包装のチョコか、一口サイズの唐揚げか迷ったけど、いっそ両方持って行こうか
沢山あるから、皆さんもどうぞ
ふふ、甘いとしょっぱいのコンビは最強だよねぇ
神薙・焔
【チーム名:パジャマ】
フォルセティくんお誘いのパジャマパーティにお邪魔…フォルセティくんって男の子よね、ま、まあ細かいコトはいいのよ。
普段は部屋着のシャツのまま寝ちゃうコトも多いけど、ちょっといいシルクの寝間着も持ってるのよ。
お菓子は…ガジェットポン! おお、色とりどりのグミやゼリービーンズのシャワーが、体に悪そうなモノは美味しい、はコレにも当てはまるわね。
飲み物は紅茶もいいけど、眠れなくならないようにハチミツを入れたホットミルクがいいわね。冷たいのが良ければレモネードが、そのへんをコンコンすれば出るんですって?
さーて、夜は長いし…こういう時は新作も出たス●ブラよね! モ●ハンもあるわよ。
メルノ・ネッケル
【チーム名:パジャマ】
・心情
さて、楽しいパジャマパーティの時間や!
のんびりと寝るまでの時間を楽しんでいこか。
・行動
〈SPD〉
寝巻は白基調のネグリジェをチョイス。普通に売っとるのでも、ゆったりめのやつなら尻尾気にせんでええから楽なんよなー。
お菓子は麦芽飴ちゃんをセレクト。様子見る限り味濃かったり、お菓子?なもんだったりが多そうやし……口直し代わりに素朴な味の飴ちゃんあってもええやろ、物珍しくはあると思うしな。
数は用意して来た、みんなにほいほい配ってくで!
後はゆっくりお話タイムや、うちが聞きたいのは依頼での皆の活躍かな?パーティだけお邪魔しとる身やし、どんな感じだったのか本人達から聞いてみたいで。
フィオリナ・ソルレスティア
【チーム名:パジャマ】【SPD】
■事前
会場の一角を部屋のようにしてソファーやベッド
可愛らしいクッションを敷き詰める
アルトリンデに声かけて参加してもらう
■持参品
ゆったりとしたレースのネグリジェ(淡いピンク)
お菓子はポテチをたくさん
モフモフな動物の抱き枕
■行動
「透けないかな」
女性が多いとは言え少し気恥しい。アルトリンデに聞いてみたり
次第にリラックスして、お菓子交換してみる
フロースのそれはお菓子なのか?
メルノや焔に目をやると、何か色々負けた感じが…(サイズ的に)
「やはり大きいほうがいいのだろうか」
絶対に弟には聞けないけど!
最後は半分ヤケになってシュトフテアと枕投げ
「たまにはこういうのも悪くないかな」
フォルセティ・ソルレスティア
【チーム名:パジャマ】
【準備】
特設会場を借りてパジャマでお菓子パーティするよ!
キマイラの人にもゆったりとしたパジャマを配るんだ
アルトリンデさんを誘って一緒に参加してもらうよ
パジャマ姿、気になるよね!
【持込】
・パジャマ:シルク生地で星が描かれたワンピ風
(どうみてもネグリジェ姿の女の子)
・お菓子:チョコクッキー(動物プリント)
・三毛猫のぬいぐるみ
【行動】
準備が終わったら大きなベッドにダ~イブ
クッキー食べながら、お姉さんたちとお話しするよ
カロリー執事戦の話とか
(見慣れない姿だからちょっとドキドキ)
みんなとお菓子の交換も忘れないよ
「なんだかお泊りみたいで楽しいや」
最後はぬいぐるみ抱いて眠っちゃうかも
そんなこんなで盛り上がりを見せるお菓子パーティ。そ一角にふわもこな空間が出来上がっていた。パステルカラーで彩られた衝立に囲まれた中は広く、柔らかそうなソファーやベッドが置かれ可愛らしいクッションが敷き詰められている。ダイブすればそのまま夢の世界へ旅立ってしまいそう。そんな空間の中でフォルセティ・ソルレスティアが集まった面々に声を張る。
「みんな集まったね。それじゃあ、パジャマでお菓子パーティするよ!」
そう、この空間はパジャマでお菓子パーティを楽しむ為にわざわざ作られたのだった。
「旅団の皆でパジャマで集まり。いつもとはまた違うですね。」
シュトフテア・ラルカも何事も経験、これも何かの役に立つはずとクマの着ぐるみパジャマを着て参加していた。
「んー、美味しいお菓子はシチュエーションも大事、って事かな?」
フロース・ウェスペルティリオが着ているのは灰色のシンプルなスリーパーだ。普段寝る時は液状化しているブラックタールのフロースの、初めてのパジャマ。
「フォルセティくんって男の子よね、ま、まあ細かいコトはいいのよ。」
神薙・焔もシルクの寝間着を着て参加だ。普段は部屋着のシャツのまま寝てしまう事も多い焔だが、今回はちょっといいシルクの寝間着を持ってきていた。
「さて、楽しいパジャマパーティの時間や!」
メルノ・ネッケルも寝るまでの時間をのんびり楽しもうと参加していた。着ているのはゆったりとした白基調のネグリジェだ。
「透けないかな……どうかな?」
フィオリナ・ソルレスティアは着てきたゆったりとしたレースのネグリジェ姿で少し気恥ずかしげ。
「大丈夫です、淡いピンクの色合いもとても似合ってますよ。」
パーティに誘われたアルトリンデ・エーデルシュタインが笑顔で答える。アルトリンデが着ているのは薄青のネグリジェだ。
「パジャマ姿、気になるよね!」
キマイラたちにもパジャマを配っていたフォルセティが戻ってくる。シルク生地の、星の描かれたワンピース風の寝間着を着ている姿はどう見てもネグリジェを着た女の子にしか見えない。ちなみに、会場は出入り自由の為キマイラたちもパジャマ姿で参加している。
皆がパジャマで集まったのを見てシュトフテアは持ってきたお菓子を取り出した。
「私はスティックタイプのプレッツェルを持ってきました。キマイラの方たちの分もありますのでどうぞ。」
「ボクはチョコクッキーを持ってきたよー」
軽くつまめるお菓子がよかろうとコップに入れたプレッツェルを置き、フォルセティも動物のプリントされたチョコクッキーを並べる。その横にフロースも持参した個包装のチョコや一口サイズの唐揚げを皿に盛った。
「たくさんあるから、皆さんもどうぞ。」
「フロースのそれはお菓子なのか?」
唐揚げを見たフィオリナの疑問はもっともだろう。だが、美味しければそれでいいのだ。そんなフィオリナはたくさんのポテチを広げている。
皆がお菓子を広げる中、焔は自前のガジェットを取り出した。次は何だとキマイラたちの期待と注目を集めたガジェットがポンとお菓子を噴出する。色とりどりのグミやゼリービーンズが極彩色のシャワーとなって降り注ぐ。
「体に悪そうなモノは美味しい、はコレにも当てはまるわね。」
一粒摘み、その味に笑みがこぼれる。派手な見た目はキマイラたちにも大好評だった。
並べられたお菓子を見てメルノは口直し代わりに素朴な味の飴ちゃんあってもええやろ、と麦芽飴を配っていく。
「数は用意して来た、みんなにほいほい配ってくで!」
宣言通り、どこから出てきたのかと思うほど際限なく出てくる麦芽飴ちゃん。物珍しさもあってか参加する者たちは皆、お菓子をより堪能するためにドンドン貰っていった。
「飲み物は紅茶もいいけど、眠れなくならないようにハチミツを入れたホットミルクがいいわね。」
その辺をコンコンすれば出るんですって? と聞く焔にアルトリンデが一口サイズのマフィンを並べながら答える。
「はい、足りない物があればコンコンすれば出てきますよ。」
それならばと思い思いに好きな飲み物をコンコンして出す面々。コップが行き渡り、お菓子が広げられる。となれば後は思う存分食べ、話し、夜が更けるまで楽しもう。
「いっちばーん!」
真っ先に大きなベッドにダイブしたのはフォルセティだ。持ってきた三毛猫のぬいぐるみを抱き、さっそくクッキーを摘まむ。シュトフテアも大きなマンタのぬいぐるみを背にして座り心地を確かめていた。幅広のぬいぐるみが極上のクッションのように柔らかく身体を受け止める。
「そういえば、依頼はどんな感じやったんや?」
「私も聞きたいです。怪人が出たんですよね?」
さてあとはお話タイムや、と切り出したメルノにシュトフテアも加わる。聞かれたフィオリナは顎に指を添え思い返した。
「初めてのキマイラフューチャーだったが、オソロシイ戦いだったな。」
主にキャラ崩壊的な意味で。
「盗み食いするマグロ怪人ツーナーとかカロリー執事をフィオ姉さんとやっつけたんだー」
フォルセティもクッションから顔を上げて話し始める。
「話を聞いてるだけだと冗談にしか思えないわね……」
「なんか、申し訳ないです。」
他の世界に比べれば何故こんな事をと聞きたくなるような内容に、焔がこぼす。改めて語られる事件の概要にアルトリンデもなんでこんな予知をしたのかと自問していた。そんな様子にフロースはゼリービーンズを頬張りながら、でも、と言う。
「楽しい話の方がお菓子も美味しいし、パジャマパーティらしいよねぇ。」
終われば笑い話に出来るのもこの世界ならではか。気楽に話せる話題に会話も弾んでいった。さらに、甘いお菓子としょっぱい食べ物のコンボにより皆の食べる手も止まらない。
やがて話題はそれぞれの着ているパジャマの話に移っていった。
「スリーパーって初めて着たけど、ワンピースっぽくて楽だねぇ。」
「ボクがオススメしたのだね!」
初めてのパジャマでどうしようか悩んでいたフロースが着ているのはフォルセティから勧められたスリーパーだ。締め付けられない着心地がブラックタールの身体に合ったのか、足部分を液状化してリラックスしていた。
「ネグリジェもゆったりしたのなら尻尾気にせんでいいので楽なんよなー」
「寝る時は寝間着の方がぐっすり眠れるしね。」
歓談するメルノと焔に目を向けていたフィオリナ。より具体的に言えば、その胸元を見比べていた視線を己が胸に落とす。
「やはり大きいほうがいいのだろうか。」
胸囲の格差にいろいろと敗北感を感じるフィオリナの肩をポンと柔らかなクマの手が叩く。振り返ると着ぐるみパジャマのシュトフテアが。その胸中を察し、思う事があったのかもしれない。弟には聞けないフィオリナの悩みを着ぐるみで覆った胸で受け止めたシュトフテア。二人の間に交わされる視線。この行き場のない想いをどこへぶつけるべきか。そう、パジャマパーティと言えば。
「枕投げ、とか……?」
「よし、付き合うぞ。」
枕投げかー、やるやるー、と集まってきたキマイラたちも加わってたちまち始まる大乱闘スマッシュ枕投げ。それをしり目に焔はゲーム機を取り出した。
「さーて、夜は長いし……こういう時はゲームよね!」
枕投げに参加してない面々を巻き込んで、ゲームでも大乱闘が始まる。混迷を極めるパーティ、だがみんな楽しそうだ。
「なんだかお泊りみたいで楽しいや。」
「そうだねぇ……なんか、ゆるい服着ながらワイワイしてると気が緩んで溶けてしまいそうだよ。」
「ちょ、フロースくん、ほんまに溶けとるで!?」
やがて盛り上がったパーティも終わる頃。三毛猫のぬいぐるみを抱きしめながらクッションに埋もれて寝てしまったフォリセティの傍に座り、フィオリナは仲間と過ごした会場を眺める。
「たまにはこういうのも悪くないかな。」
こうしてお菓子パーティは幕を閉じた。想い想い楽しんだ猟兵たちの姿はキマイラたちにも良い思い出になっただろう。その思い出を胸に、出しまくったお菓子をお土産にして、誰に盗られる心配もない日常へと戻っていくのだった。
大成功
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