●うふふふ~探し物は此処ですね~☆
「――レディ・オーシャンを見つけたが……面倒な事になってるぜ」
アルト・ヒートヘイズ(陽炎の境界線・f16429)は、
招集の声に応じ、集まった猟兵達を前に嘆息する。
「……ヒーローズアースじゃねぇ、サムライエンパイアでの活動を捕捉した」
何がなんだか分からなそうな猟兵達を前にアルトは説明を続ける。
「俺が見つけたのは――本当に何の変哲もない変わった甘味処屋の前だ。
えーと、たしか『多秘邱(たぴおか)』っつーんだったな。そんな甘味の店だ。
その店の前で――レディ・オーシャンは『オーシャンボール』を落とそうとしてる」
アルトが状況を簡単に説明すると、彼女はどうやら『探し物』をしているらしい。
「ただ探してるだけなら全然構わねぇんだが……
この『オーシャンボール』ってのが厄介だ。なにせ辺り一面を擬似的に水没させる」
しかも放置すれば此処を起点に大津波まで発生させるというけったいな代物で。
「その上で俺が頼みてェのは2点だ。よく聞けよ」
1つは住民達の事前避難や建物の保護。
此方は人々の理解を得やすくする為には急に物事を行うのではなく、
あくまで『日常を楽しんでおきながら』避難などを促すべきだ、とアルトは告げる。
「もう1つは、『オーシャンボール』本体の対処だ。
この中央に肝心のレディ・オーシャンが居るんだが――」
アルトが言うには既に彼女は配下を蒐集しているらしく、
この中央部分に辿り着くまでにはタコが泳いでいるようだ。
「無論『オーシャンボール』内は水中戦になるだろうし……
その辺りをしっかり対策付けて挑んでくれよ」
アルトは手早くグリモアの転送術式を起動する。
「しっかし、不明点が多すぎる。けれども、あの女を野放しにしたら水没危機だ。
こんな寒空の中で水没とか誰だって嫌だろ? しっかりやって来いよ」
逢坂灰斗
冬空の中でもマイペースに水没させてくるこの人って一体。
逢坂灰斗です。
今回は、サムライエンパイアに現れた
『レディ・オーシャン』の計画を阻止して頂きます。
【MSより】
※重要※
第2章~第3章は水中戦です。特に書かなくても戦闘に支障は出ませんが、
第2章では、それを意識したプレイングを行うとボーナスが発生します。
・第1章:
日常パートです。甘味処の前で「多秘邱(たぴおか)」を楽しみながら、
『オーシャンボール』に備えて避難準備などを行って下さい。
(※最悪避難準備のみでも構いません)
・第2章:
集団戦です。『オーシャンボール』内部を回遊する、
骨抜き妖怪『衣蛸』を撃破しながらレディ・オーシャンの下へ向かって頂きます。
・第3章:
ボス戦です。『オーシャンボール』内部で、
レディ・オーシャン本人との水中戦になります。
「先制攻撃とかしないから安心して下さいね~☆」
・サポートプレイングは『余力があった場合』採用させて頂きます。
もし、お気に召しましたら通常参加して頂けますと、幸いです。
・なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為、
【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を必ずご記述ください。
では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。ご武運を。
第1章 日常
『珍妙な甘味』
|
POW : 多秘邱のたくさん入ったものを頼む
SPD : 多秘邱の甘さを足したり、他の甘味との食べ合わせを楽しむ
WIZ : 変わり種の多秘邱を堪能する
|
月舘・夜彦
【華禱】
戦地はヒーローズアースのみかと思っておりましたが
エンパイアに現れるとは……予想外ですね
レディ・オーシャンの探し物も気になりますが
今は水没を阻止しなくてはなりませんね
避難準備が必要なようですが、甘味処に寄りましょう
避難指示だけでなく警戒を解く為に多秘邱なるものを頂きます
……たぴおか
倫太郎殿、これはUDCアースで頂いた事があるような
世界が異なっていても、やはり共通するものがあるのですね
コミュ力にて、どのような甘味なのか詳しく聞いてみたり
彼等と交流をした上で避難の準備をお願いしましょう
こうした珍しい店をオーシャンボールの被害に遭わせるわけにはいきません
頂いたお礼の含めて阻止に尽力致しましょう
篝・倫太郎
【華禱】WIZ
オブリビオンが何考えてンのかなんて
考えるだけ野暮ってモンだぜ、夜彦
多分、俺らの考える斜め上全力で行ってるから
なんにせよ、折角平和になったンだ
水没なんざさせて堪るかよ
まぁ、コミュニケーションは大事だし
異論はねぇから甘味処に寄ってく
折角だし、変わり種試してみる
出来れば俺の味覚が拒否んねぇので
あー……うん、あるな
UDCアースのと全く同じって訳でもねぇだろーけど
つか、こんな状況じゃなきゃ
楽しくのんびりもするんだろうけどな
あんた、甘いもん好きだし
変わり種、美味かったらまた来たいし
避難を促しながらそんな話もして
出来るだけ被害少なくしたいんで協力してくれっかな
全力で阻止すっから、ヨロシク頼むわ
●最近はよく見かけます
寒空の下、甘味処たる茶屋の前では年若い娘達を中心に賑わいを見せていて。
まさかこのような市井の賑わいが、数刻後には水に『沈む』とは。
誰も思っていないように感じ取れるのは……やはり、気の所為ではなくて。
「戦地はヒーローズアースのみかと思っておりましたが、
エンパイアに現れるとは……予想外ですね」
月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)は顎を擦るように思案する。
世界線を『越えた』という実例は、類似したオブリビオンというのはあれど、
明確な同一人物という点で存在し得なかったからだ。
「レディ・オーシャンの探し物も気になりますが―」
「オブリビオンが何考えてンのかなんて、考えるだけ野暮ってモンだぜ、夜彦」
思考を巡らせる彼の傍らでさっくりと頭を回す、
篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)に言わせるのならば『彼女』は――
「……多分、俺らの考える斜め上全力で行ってるから」
……なんだか半分呆れ混じりな気がするのは気のせいだろうか。
「なんにせよ、折角平和になったンだ……水没なんざさせて堪るかよ」
「まず、今は水没を阻止しなくてはなりませんね」
この世界を郷里とする二人は、茶屋の方へ向けて歩を進める。
『多秘邱』なる甘味の話を聞けば聞くほど――出てくるのは既視感ばかりだ。
「……たぴおか。倫太郎殿、これはUDCアースで頂いた事があるような」
多種多様な茶の湯や、清涼な飲み物に浮かぶ黒真珠のような輝きは、
何処からどう見ても見紛うことはない。そう、タピオカ。
「あー……うん、あるな
……UDCアースのと全く同じって訳でもねぇだろーけど」
心なしか倫太郎の目もなんだか当惑しているような気がするが、
二人の頼んだ『変わり種』も、追撃するように既視感を感じる。
『多秘邱』が揺蕩うのは、明らかに暖かな抹茶の中。
そういえば、最近UDCアースの日本でもホットタピオカなるものがちらほら。
「世界が異なっていても、やはり共通するものがあるのですね」
……甘党の夜彦は興味深げに匙で『多秘邱』を掬っては食んでいる。
よく見たものであれば、味覚が拒否を起こす事もなく。
楽しむことに支障は無いものの――本来の目的は『それではない』。
店主に事情を告げると、少しばかり思い悩むようにしてから、
彼らに『刻限』を問うた後に、とたとたと奥へと駆けていく。
「出来るだけ被害少なくしたいんで協力してくれっかな。
全力で阻止すっから、ヨロシク頼むわ」
その背を見遣りながらも確かに頷くのは、二人もまた来たい、と思ったからで。
「こうした珍しい店をオーシャンボールの被害に遭わせるわけにはいきません
――頂いたお礼の含めて阻止に尽力致しましょう」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
御鏡・十兵衛
ほーん、なるほど。敵方にもぐりもあに似た能力持ちでもいるのでござるかね
ま、考えても栓の無いことか
しかし……いやあ、まさかココでたぴおかと相まみえるとはな…一体どんな経緯で生まれたのやら
(宇治金時味を頼む)
うひゃあ、えぐい色してるでござるな……
んぐ、ちょっと甘すぎるがまあ悪くはない、か?
そういえば、これからこの辺りは急に一雨降るらしい
帰れる内に帰ることをお勧めするでござるよ
と、まあ慌てても上手くいかんでござるし、まずはさりげなーく一言
渋る者には事情を話して順々に帰していくでござるよ
店主殿は災難でござったな
店の補強くらいならば手伝えるとはいえ、そう時間もない
濡れて困る物は今の内に持ち出すといい
●宇治抹茶味の宿命
「そういえば、これからこの辺りは急に一雨降るらしい――
帰れる内に帰ることをお勧めするでござるよ」
「ああ、お兄さん方からも聞きやしたよ、何でも『海の雨』が降るとか」
店主達と軽く言葉を交わしながらも、宇治金時味を所望していたのは
彼女もまたこの世界を郷里とする、御鏡・十兵衛(水鬼・f18659)の姿。
(ほーん、なるほど。敵方にもぐりもあに似た能力持ちでもいるのでござるかね)
だが、レディ・オーシャンの正体は容として知れず。
伝え聞く『噂』が真実ならば、ウルカヌスすらも『知らない』となる。
思考を巡らせるのは自由だが、これ以上考えるのも、
と彼女は眼前の『多秘邱』に向き合うのだが。
……やはりというか、抹茶と小豆色のコントラストが、えぐい。
(うひゃあ、えぐい色してるでござるな……)
一口飲めば、タピオカドリンク特有の少し甘めな口当たりが口に広がり。
此方の世界でもタピオカと相まみえるとは、と思っていた通りの風味。
甘すぎるが――悪くはない、と。
少しづつ、客足が帰路に付いていく中を、再び十兵衛と店主は語らう。
「店主殿は災難でござったな。店の補強くらいならば手伝えるとはいえ――」
「いやはや、分かりませんなぁ、『第六天魔王』も『いた』のですし
まさか此処に悪い神様の探しものが眠っていた、なんて思いませんよ」
信長の『隠した』手腕が巧妙だったのだろう。
サムライエンパイアではこのような事件が各所で勃発している――
「そう時間もない。濡れて困る物は今の内に持ち出すといい」
「そうですな。商売道具が潮に攫われては困ります。ご忠告痛み入りますよ」
冬空に、まだ異変は見えない。
だが知らされた『予兆』の時は――刻一刻と近づいていた。
大成功
🔵🔵🔵
芦谷・いろは
甘味を楽しみたいのに、なんですかこのオバサン!
はた迷惑です!
冬ですよ!!真冬!寒中水泳しろってか、寒いのはその服装だけにしやがって下さい!
多秘邱は全力で楽しみます
意外と和な感じのに合いますね
こっちでもタピれるとは思いませんでしたよ~
と甘味を楽しみながら【コミュ力】や【礼儀作法】なんかを駆使して
周囲の方々と仲良くなったり信用して頂きますね
あとは【情報収集】で、避難に使えそうな高台の場所等を聞き込んだり
近所で活きの良いタコを見なかったかって聞きたいですが、魚屋情報しか得られなそうな
避難して頂く際は建物の方にも被害が出る可能性と
大事なモノ(商売道具)がある場合運ぶのを手伝う事をお伝えしますね
シズホ・トヒソズマ
※連携アドリブ可
他の世界でまさか見つかるとは思いませんでしたね……
やる事も大雑把な上に迷惑極まりないですし、ここできっちり倒しておかないと
村娘の子に装着して茶店に
◆コミュ力で店の方々と話をしつつ甘味を楽しみます
ふむ、多めに持ち帰って、後で着用者の子と一緒に食べましょうか
いいところで物陰に潜ませたマジェスを◆操縦
適度に強い風を吹かせて店仕舞いをお勧めし
避難も案内します
避難が終わったらボール下の民家や建造物にUCで
黒粘液コーティングをし
戦闘の影響で海水が降って来ても弾くようにしておきます
UCで足りなさそうなら人工タール液で補強
●
避難準備は滞りなく進んでいく。
渋る客や粘る客も多々あれど、猟兵達の手腕で次々に進んでいく――のだが。
「甘味を楽しみたいのに、なんですかこのオバサン! 傍迷惑です!」
……芦谷・いろは(傀儡使い・f04958)はぷんすかしていた。
そりゃあそうだ。何も無ければゆっくりと楽しめたというのに。
「冬ですよ!!真冬!寒中水泳しろってか、
……寒いのはその服装だけにしやがって下さい!」
レディ・オーシャンがそんな事聞いた所で、気にする性格でもなさそうなのが、
彼女の悲しみを余計に加速させていく。
「まぁまぁ……他の世界でまさか見つかるとは思いませんでしたしね……」
そんな彼女を宥めるように傍らに立っていたのは、茶屋の娘――
ではなくて、シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)の姿。
やることも規模がでかいと言うか、でかすぎて大雑把過ぎる、
というのが、この『捜し物』に置いての最大の困り所だ。
着用者の娘の分も拝借しながら、多めに頂いた『多秘邱』は、
確かに馴染み深くも有り、そして和との融和が素晴らしいもので。
「意外と和な感じのに合いますね~。
こっちでもタピれるとは思いませんでしたよ~」
「割と感覚が近いのでしょうね、あとでこの娘と一緒に私も頂きますよ」
そんな感じで二人とも軒先で見張り番のように最後まで座っていたのだが、
演出の風(実際に吹かせていた)を担当していた金髪の人形から、視線が刺さる。
(――人払いは終わったわ。そろそろ『来る』わよ、急いで整えて)
「表は大丈夫みたいですね、人々も高台に向かってくれたみたいですし」
いろはがリサーチを掛けていた情報から、
此処にほど近い場所に潮にも満たされぬであろう高台の場所は割れていた。
最後の避難者たる店主が、最後の商売道具を抱えたまま、二人に声を掛ける。
「助かりました。礼は――無事に店を再開出来たらたっぷりと!」
「……店主さんも気をつけて下さいね!」
遠ざかる背を見遣りながらも――
反して強くなってくるのは潮の香り。そんな環境にいろはは怪訝な顔をする。
「ここ海からそもそも遠いから……
そんなタコとか知らないって声の方が多かったですよ?」
なのに、なのに、在らざる潮の香りが段々とこの地に満ちてくるのだ!!
「建物は――『ぴっちり』と! 守らせて貰いますよ!」
シズホの言葉通り、タール液でぴっちりと防護された建物を背に、
潮水の巨大な塊は――無常にも迫ってきたのである。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『骨抜き妖怪『衣蛸』』
|
POW : 随分と凝ってるタコ~。俺たちのようにほぐすタコ!
【タコの保護色能力で全身を迷彩して接近し】【筋肉の塊である8本の触手で相手を捕まえ、】【マッサージで弱らせてからの絞めつけ攻撃】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : カッピングもやってますタコ~。血流良くなるタコ!
【タコの保護色能力で全身を迷彩して接近し】【非常に強力な吸盤で相手を捕まえて、】【カッピングで生気を吸い取り弱らせる攻撃】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 運動不足じゃないかタコ~?ヨガは身体に良いタコ!
【再生能力を活かして非常にしぶとく接近して】から【筋肉の塊の触手と強力吸盤で相手へ捕縛攻撃】を放ち、【操り人形のように強制的にヨガをさせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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●海が落ちてくる日
その水の塊は、明らかに通常の自然現象ではないだろう。
高台に避難した人々も、自らの先程までいた地の頭上に、
丸く切り取られたような海水のみが揺蕩っているとは信じがたいだろう。
その巨大過ぎる潮の水球が地に『降りた』のならば、
一帯は紛れもなく『海』に沈んだ。
覚悟は出来ていたとしても、あまりにも理不尽過ぎる光景だ。
ただ、陽気な鼻歌だけが、在らざる『海』の中で確かに響き渡っていた。
月舘・夜彦
【華禱】
倫太郎殿……タコ、ですね
見た目はタコでもオブリビオン、油断は禁物です
水中での移動は水泳にて行う
しかし陸で歩くとは訳が違いますので下手に接近すれば
触手の餌食になってしまうでしょうね
……むしろ迎え討つという手も
斬撃による衝撃波を繰り出し、接近戦に持ち込まない
倫太郎殿の拘束術に合わせて少しずつ攻撃を与えていきます
迷彩で姿を消した際には見切りと第六感で気配を察知
敵が近付いた瞬間に早業の火華咲鬼剣舞
タコの弾力は鎧無視し、2回攻撃となぎ払いにて触手を切断
この炎はただの炎に非ず、破魔の力を帯びたもの
倫太郎殿……焼いたタコはお好きで?
篝・倫太郎
【華禱】
蛸、だな……
アホみたいにデカイ蛸がいる
っと、アレ倒さねぇと本命にゃ到達出来ねぇか
拘束術使用
迷彩した敵の居場所の特定には
連動させたHoldaとLoreleiを起動させて使用
併せて野生の勘と第六感も駆使
居場所を特定したら範囲内の敵に鎖の先制攻撃と拘束
今回、拘束はあんま意味無さそうだけど
やらねぇよかマシってな
俺自身も華焔刀でなぎ払い
刃先返しての2回攻撃で範囲攻撃
攻撃には常時衝撃波と鎧砕きを乗せてく
勝手が違う水中だし敵の触手による捕捉は
オーラ防御で防いで同時にカウンター
数も多いから夜彦と自身の死角へのフォローアップは怠らない
この時も拘束術の鎖で接近した敵を認識次第攻撃して対処
美味いよな?焼き蛸
●柚子胡椒辺り付けると美味しいよね
……とまぁ、シリアスっぽく描写したのは良いのだが。
月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)と篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)の
二人を始めとして、猟兵達の眼前を泳いでいるのは――
「――倫太郎殿……タコ、ですね」
「蛸、だな……アホみたいにデカイ蛸がいる」
さっきからいらっしゃーい、とか言いそうな勢いで此方に泳いでくるタコである。
少なくとも逢坂のシナリオでは3回目の登場のこのタコだが、
どう考えてもマッサージの定義を疑いたくなるタコである。
今までは地上で交戦していた猟兵が非常に多かったろうが、
今回は、『水中』なのである。
「っと、アレ倒さねぇと本命にゃ到達出来ねぇか」
「見た目はタコでもオブリビオン、油断は禁物です」
実際、タコは水中の方が機敏に動ける領域であるだろう。
ごく一部の猟兵を除けば、基本的には敵に利があると言って良い――
「しかし……陸で歩くとは訳が違いますので、下手に接近すれば……」
どう考えてもタコ曰くの『極楽』への招待であろう。
そんなもの、老若男女問わず、誰だって嫌である。
二人の出した答えは――『待ち』の構え。
敵の優位かつ、相手は迷彩を生かして懐を取ってくるのであれば、
ある程度進んだ後に『待つ』他ないであろう、と。
網の如く張り巡らされた倫太郎の索敵網は、死角と視覚を補って余り有る。
「ひーふーみー、っと……うわぁ、こりゃ数が多いな」
それでも勝手に動かれるというリスクを軽減できるならば――
やらねぇよかマシ、と言いながらも縫い止める『縛め』こそ、
この場に置いて非常に大きく働いた。
不自然にじたばたと動き始めた『景色』を、焔の刃で薙げば、
あっという間に焼き蛸が大量生産されるではないか。
「お客さん酷いタコ! 海の中で焼かれるとか生き地獄過ぎるタコ!!」
「それはそうです。この炎はただの焔に在らず――破魔の力を帯びたもの」
抗議の声が上がろうとも、破魔の焔は妖怪蛸を燃やし続けている。
当然ながら海中であろうとお構いなしに焼き蛸は出来上がりつつある。
倫太郎も傍らで、死角を埋めるように片っ端から薙ぎ払っているのだが、
海中で大量に炙られているタコの抗議の声は収まることはなく、
むしろぶつ切りの焼き蛸が出来上がるばかりの光景が続いている。
「俺達は食用じゃ絶対ないタコ!!! そんなに焼き蛸が好きタコか!?」
「倫太郎殿……焼いたタコはお好きで?」
倫太郎はタコの抗議の声に何言ってんだとばかりの顔をしながらも、
「……美味いよな? 焼き蛸」
……当然とばかりにそう答えたという。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シズホ・トヒソズマ
※連携アドリブ可
触手かぁ…いけないいけない捕まり過ぎては大惨事
なので程よく、程よく…
UCで下半身を魚、いわゆるマーメイドモードにチェンジし潜水
小型酸素ボンベを装着して酸素確保
触手が絡んで来たらしばらく満喫
『ああっ、全身に絡み付いてっ! 吸い付かれちゃうっ、だめ、全身を縛られて更にああっ、だめっ!』
致命的ダメージを受ける前にマジェスを◆操縦
風の噴射で水中を移動し喰剣で私に纏わりついた触手を切断
新たな触手は喰盾で◆盾受けしその接触部分から◆生命力吸収
弱った所を接近して切断
マーメイドモードで◆水泳し位置を変え、
マジェスの風で周囲の水流を操作
蛸を海流変化で動きを乱し
隙を見てマジェスの剣で斬り裂きます
●銀髪の娘さんも怖い顔してましたよ
(「――流石の驚異ね、最強と評されていただけはある」)
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)の人形である、
金髪の少女騎士人形――もとい、マジェスは海中に没した一帯を眺め、
改めて腹を括るかのように眼差しをより強く、身を引き締めていたのだが。
――肝心のシズホは、というと。
(触手かぁ……いけないいけない捕まり過ぎては大惨事。
なので程よく、程よく……)
……下半身を人魚の如くしていたのは良いが、
タコに『絡まれ』に行っていたのである、
「ああっ、全身に絡み付いてっ――!
吸い付かれちゃうっ、だめ、全身を縛られて更にああっ、だめっ!」
ドM欲求を物凄い勢いで補給しているシズホだが、
これ、実は遊んでいる余裕などまったくない類のユーベルコードであり。
――刹那、ツッコミのような風の斬撃が一帯を支配した。
(「……遊 ん で る 場 合 か し ら」)
彼女を救出したマジェスの瞳は妙に刺々しかったというか、
遊びすぎていればあと数センチの誤差で致命傷に入るレベルの斬撃が、
あくまで『救出』の為に振るわれたのである。……そりゃそうだ。
というわけで。
真面目に脱出させられたシズホは、斬り裂かれた触手から、
生命力を奪い返すかのようにしながらも、悠々と泳いで回る。
無論『風』を支配した人形が友軍に居る以上、
何よりも強力なのは『潮流』を擬似的に操作出来ることであろう。
「――さて、中心部には易々とは辿り着かせてくれないようですが」
(「構わないわ。あの触手タコを『寄り付かせなければ』、
その分、レディーオーシャンと相対する為の体力が残せる筈よ」)
潮流を壁とし、悠々と中心へ向けて『遡上』していく二人だが、
『壁』が無ければ――と思う程に、弾かれつつ有るタコは数多い。
彼女の『捜し物』はまだ見付からないようだが――
『オーシャンボール』という驚異が爆ぜる前に、一刻も早く辿り着かねば。
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
……なんだか斜め下の危険を感じるね?
美容なら間に合ってるんだ、指一本触れさせやしないよ! 触手も吸盤もお断りだ!
一応《水泳》の心得もあるけど……素直に水中戦だとアタシの得意分野とは微妙に相性が良くないんだよね
という事で使うUCは【架空神権】。黒風による《ハッキング》で物理法則を改竄、斥力を操り水を押し退けた空間を纏ってオーシャンボールに侵入するよ
アタシの支配域に入ったなら敵が迷彩してようと関係無いね、実態があるなら手応えの変化で感知できる
《第六感+見切り》で動きを先読み、水中でも鋭さの衰えない影の斬撃を《先制攻撃+属性攻撃+誘導弾+乱れ撃ち+吹き飛ばし》で無数に放って輪切りにしようか
芦谷・いろは
タコ!!タコですよーーっ!
何でここに居るんですか!
……あのタコ 無駄に足うねらせて近寄ってきてません??
ちょっと怖いので
【罠使い】や【ロープワーク】を使って操作糸で簡単な網?みたいな物作れないですかね
その網を周囲に展開、透明化しててもすり抜けれるわけじゃないですよね
多分これで捕縛出来て欲しいです
それで捕まえて、操作糸に絡まった【敵を盾にする】していきますよ!
いっそうそれを振り回して【なぎ払い】出来たらタコ同士で絡まないかな~
とか思ったりもしますが
出来る範囲で頑張っていきますね
『傀儡の宴』も使用し、水吸って重くなったぬいぐるみさん纏わりつかせます
動き鈍らせるのと、透明化時の目印?になればと
●これは有る種の追い込み漁なのでは
一方で。……全うな女子2名は叫んでいた。
「……なんだか斜め下の危険を感じるね?」
カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)の
懐疑的な視線とは裏腹に、タコ達は元気よく『営業』にやって来る。
「タコ!! タコですよーーっ! 何でここに居るんですか!
……あのタコ、無駄に足うねらせて近寄ってきてません??」
一般的な女子の思考回路の持ち主たる、
芦谷・いろは(傀儡使い・f04958)に至っては、その危機を察している程で。
この二人に関しては尋常でない警戒度であった、と付記しておこう。
「美容なら間に合ってるんだ、指一本触れさせやしないよ!
――触手も吸盤もお断りだ!」
海中で有りながらも、その中で『空気』を生み出すかのように、
カタリナの周囲を風の層が包み込めば――
水中でありながら、彼女の領域は築き上げられる。
一方で、いろはの方はせっせこと、人形糸を張り巡らせていた。
海中では煌きに呑まれるような細さであるが――
この糸の強度は、並大抵の物ではないのは、猟兵達が『知っている』ことで。
「さてと、此処と此処に設置して――ゴー、ですよ!
くれぐれもカタリナさんには引っ掛けないで下さいね~!」
水を吸って鈍重になったぬいぐるみは、非常にゆったりと泳いでいく。
……その等間隔の間には、糸が網目のように張り巡らされているのだが。
流石に、水中で『なくなった』空間に腕を突っ込んでしまえば、
その空間の持ち主にさっくり『補足』されてしまうのは無理もない事だろう。
現に、カタリナに腕を伸ばそうとしたタコは、距離関係なく
一瞬で輪切り――どころか微塵切りになってしまっている程で。
「……土足厳禁、とは書いてないけど。
アタシの空間に入り込もうだなんて、いい度胸――してるよね」
それを恐れていろはの方へ向かおうとしたタコは――
同族と正面衝突事故を起こし始めていた。……なんでかって?
いろはの用意した『網』が、既に大量の衣蛸を捕獲していて、
そこで互いの触手が絡み合っているという酷い事故が発生しているからだ。
「――絶対これ、もう何十匹も引っかかってますよねぇ」
怪訝な顔をしながらも、いろはがぬいぐるみ達を『集合』させると――
網の中が滅茶苦茶に膨れていることを承知で、
巨大なぬいぐるみが網をジャイアントスイングし始めたのである。
……ああ、くぐもった悲鳴が一杯聞こえるし、
何より網(大量の蛸入り)に衝突した、無関係タコが激突して吹っ飛んでいく。
「お掃除大体完了、ですね……
さっさとオバサンのとこに抗議しにいっちゃいましょーか」
最早戦えないであろう網の中身をぽい、と投げ捨てた後、
いろは自身も中心部へと向けて上がっていく。
もう少しで、この面倒なタコを統率した女と、相まみえる時が近づいている。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
御鏡・十兵衛
ほう?蛸にござるか、そういえば先の戦で一戦交えたのだったな
しかしまーた誰かの配下とは、便利に使われてるでござるなー
だが、此度は水中、先とは状況も違う。油断はなしでござるよ
周囲の水に干渉して、少し厚めに纏わせる
いつもならば部分的に纏わせるところ、本来の使い方とは少々違うでござるが、周囲に材料がある分負担はそれほど
さらに沈んだ木々や地を垂直に蹴ることで、水の抵抗を無視してレディの元へ一直線でござる
蛸?ああうん、全部相手するの面倒でござるし、邪魔なのを最低限斬り捨てれば良かろう
へーきへーき
某、今蛸以上に掴み辛いでござるし
不意を撃たれて吸着しようとしても、脱出は容易にござるよ
こんな感じで、にゅるん、と
●そういえば貴方は2回目だった
「――ほう? 蛸にござるか、そういえば先の戦で一戦交えたのだったな」
御鏡・十兵衛(水鬼・f18659)は夏ぐらいの記憶を思い返しつつも、
また女に便利に使われてるでござるなー、程度の感想を抱く。
……よく考えたら、船の案件も元締めは女性でしたね。
しかし、あの時とは戦場が全く以て違う――
水中であるならば、散々言っていることだが、向こうに利が有るのだ。
そうなれば、『使い方を工夫せなばなるまい』・
幸いにも大量にその『材料』は存在する。
コーティングしていくかのように、その身に水を『纏え』ば、
その身体は正しく鰻かなにかのようにするすると水中を『滑って』いく。
海中に没した環境が環境であるので、蹴れる足場など普通に存在する。
蹴り出したその姿が、真っ直ぐに突き進んでいくのは造作も無い。
当然ながらタコ達もそんな姿を見れば真っ先に向かってくるだろう。
だが、この水の層は『捕える』には非常に面倒な性質を兼ね備えている。
「タコー!? さっきからつるつる滑ってばっかで、
何にも俺達の腕が『届かない』タコォ!?」
「そりゃそうでござるよ。この『水』、滑りやすいでござるから」
本来は摩擦抵抗を非常に『減らす』ことで、海面を疾走したりする為の物だが、
こうして周囲に纏ってしまえば、するんするんと抜け出せてしまうのだ。
さながら、タコに鰻の掴み取りでもやらせるかのように。
「さて、残すと面倒でござるし、少しは黙ってて貰うでござるよ」
呆気なくタコの拘束網から脱出した十兵衛は、
最小限――とはいっても残党レベルのタコを斬り捨てて、
悠々と中心へと泳いでいく。そうすれば後に待ち受けているのは――
「……レディ・オーシャンだけで、ござるな」
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『レディ・オーシャン』
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POW : ディープシー・ストーム
【激しく渦巻く冷たい海水の奔流】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 「邪魔が入らないようにしちゃいますね〜☆」
非戦闘行為に没頭している間、自身の【周囲を舞う膨大な海水】が【防壁を形成し】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
WIZ : ウォータージャベリン
レベル×5本の【海】属性の【当たったものを海水に変える水槍】を放つ。
👑11
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※
『先制攻撃』は『ありません』ので普通にプレイングをして頂いて大丈夫です。
ただ、『水中戦』ですので、対処が弱いと大変な事になるかもしれません。
●その悪神の捜す物とは
「どこかな~、ここかな~☆」
猟兵達の奮闘も他所に、この災禍を齎した水神を自称する女は、
鼻歌交じりに何らかの『儀式』に没頭していた。
「面倒くさいですねぇ~ 信長さんがこんな風に『隠さなければ』楽なのに~☆」
……猟兵達の事を見ているのか、全くもって分からない。
唯一言えることは、こんな状況下でも、
この女は油断しているように『見えない』のだ。
仕掛ければ、一帯を沈めた暴威を以て、対抗してくる事は想像に難くない――
不敵に笑ったように見えた、レディ・オーシャンに向けて、
猟兵達は構えを緩めずに突き進んでいく。
シズホ・トヒソズマ
※連携アドリブ可
ついにたどり着きましたよ海女!
人々の為にもここで討ちます!
ここまで近づけば!
シュヴェラの重力制御で周囲の海水を押し流してフライトユニットで◆浮遊
バルの射撃で特別魚雷弾を発射
海水の壁に飲みこまれるでしょうがそれで良し
何発か入った所でUC発動
スカムキングの力で周囲の無機物を汚染物質に変換
敵周辺の海水なら良いですが敵のUC効果が適用されていて不可でも
その海流中に含んだ銃弾になら使える筈
敵を包み込むように汚染物質及び汚染した水を移動させ
汚染効果を及ぼします
攻撃は遮断できても周囲を舞う海水を汚染すれば!
防壁が解除されたら
高熱を帯びたマジェスの剣を暴風で◆ダッシュしての突進で突き刺します
芦谷・いろは
はた迷惑オバサンは此処ですか!
ドコカナーじゃないですよ!面倒なのはコッチです
うぅう…でも水中は苦手なんですよ~。
でもやるしかないですよね、全ては甘味のために
【傀儡の宴】を使用していきますね
今回は合体させずにバラバラのまま攻撃させていきます
正直この子達で決定的ダメージを出しづらそうですし…
水吸って重くなっちゃいそうですし……うん。
敵の攻撃の盾とか何かになって貰います!
ヌイグルミが盾になっている間に、出来れば他の方々に攻撃して頂けると
凄く助かります!
●海球の中の戦い
「はた迷惑オバサンは此処ですか!
ドコカナーじゃないですよ! 面倒なのはコッチです!!」
海水の中にも、芦谷・いろは(傀儡使い・f04958)の抗議の声は響く。
それを意に介さないとばかりに、件の彼女は相変わらず、
何かに『没頭』している訳だが――それこそが『隙』でもある。
「ついにたどり着きましたよ海女! 人々の為にもここで討ちます!」
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)は、この隙を逃す事はない。
一時的に周囲から水を『押しやれば』、
特性の魚雷を、未だに鼻歌すら聞こえる、見え透いた的に叩き込んでいく。
――のだが、やはりというか、懸念していた通りに、
レディ・オーシャンの周りを巨大な海水の『壁』が覆って居たのだ。
「うう、水中苦手なんですよねぇ……
それだけじゃないです。壁もあるっぽいですし」
この状況下で、自身の攻撃手段が最も不利だと悟っていたいろはは、
割り切った形で仕込みに徹していく。
先程までは合体させていたぬいぐるみ達を、数で補い直していく。
視界に常に押さえるのは――味方と敵の交戦光景。
「でもやるしかないですよね、全ては甘味の為に……!」
(海水の壁は想定済みですが――物理要素『のみ』では届かなそうですね)
いざ放った魚雷が、無情にも飲み込まれていくのを見て、
シズホは次なる布石へと転じる。彼女が先の戦で手にした力には――
……海にとっては、とても『迷惑』な物も、混じっていたから。
レディ・オーシャンがその異変に気付き始めたのは、とても『遅かった』。
なにせ、『没頭』していることが条件故に、回避挙動を取るには難しく。
この護りに穴が存在している事は、承知していても『想定』はしないだろう。
だからこそ――彼女の喉元に『汚染物質』が蔓延するのは、致命的だった。
作業を中断させられる程の『汚染』に対し、苦しみながらも、
彼女はその陽気な声色を崩すことは一片たりとも無かった。
「あれれ……これ、スカムキングさんの技ですよね~☆
どうして『あなた』が持っているんですか~?」
直後シズホへと殺到するのは、海流の螺旋――
正しく『水槍の雨』といっていいだろう。
だが、その光景を捉えていたのは二人だけではない。
いろはのぬいぐるみ達が『物量』を以て、シズホの攻撃の為の射線から
全ての水槍を『庇う』形で妨害に入ったのだ。……待っていたとばかりに。
「この一瞬が、一番、いろはの確保できる『隙』です!
あの海水おばさん、ぶん殴ってきて下さい~!!」
その言葉に、シズホはこくりと頷きながらも――最短距離で『詰める』。
(「あの子が作った隙――全力で『貰い受ける』わよ、行けるわね?」)
傍らの金髪の少女人形が、槍に異様なまでの熱を帯びさせる。
「無論です――貴方達との手前もありますから、ね!」
回転を含んだ突撃が、水神に突き刺さった時、
明確に、ひとつの戦いは、揺れ動いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
月舘・夜彦
華禱】
移動は技能の水泳を使用
しかしこの水の流れを何とかしなければ奴には届かない
倫太郎殿、此処は私が
強い水の流れに私のユーベルコードをぶつけて相殺します
その隙に仕掛けてください
海水の奔流は視力と見切りにて水の流れを読み、重視する攻撃を察知
早業の抜刀術『八重辻』を使用
破魔の力を加えた衝撃波でなぎ払い、水流の流れを変える
陸地で刃を振るうようにはいかない
もっと早く、もっと強く……鎧さえも砕く力ならば、きっと
攻撃を相殺した後に彼へと合図
頼みましたよ、倫太郎殿
信長、彼はこの世界に一体何を残したのでしょう
他の世界のオブリビオンが必要とするもの
……この世界の戦いは、まだ終わっていないのでしょうか
篝・倫太郎
【華禱】
信長のヤロ……
徳川埋蔵金じゃあるまいに
なぁに隠してやがんだか
ま、その辺は儀式完全阻止してからの話だな
油断はねぇよ、大丈夫だって……
っしゃ、やろうぜ?夜彦
弐式使用
放った神霊とタイミング合わせて華焔刀で先制攻撃
刃先返してフェイントも入れつつ2回攻撃のなぎ払い
攻撃には常時鎧無視攻撃と衝撃波を乗せてく
神霊で儀式の妨害も実行出来そうなら妨害を
ムリそうなら攻撃に集中させる
敵の攻撃への対応は基本夜彦に任せる
夜彦の作った好機は逃さねぇ
俺の常は夜彦の盾だけど
夜彦の刃にだってなれるって話だ
戦闘の移動手段は水泳使用
敵の攻撃に関しても水泳を併用し
オーラ防御で防いでカウンター
防ぎ切れないダメージは激痛耐性で凌ぐ
●入れ替わりし刃と盾
(――やはり此処は敵の領域。海水の奔流などあれば、
いくら進もうとも『奴』には届かない)
海球の中を進みながらも、月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)は思案する。
元より『彼女』は、海の繰り手。かつての『大海嘯』で甚大な被害を齎す程の。
生半可な攻撃『のみ』では押し通ることなど出来ないだろう。
普段は『刃』たる御身を『盾』とするならば、
これを、水神の海流を、『打破』できるのでは無かろうか。
傍らに座す、篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)へと、ちらりと眼差しを向け、
夜彦は覚悟を決めたかのように、告げる。
「……倫太郎殿、此処は私が。
強い水の流れに私のユーベルコードをぶつけて相殺します。その隙に――」
その言葉に、倫太郎こそ、いつもの調子のようであるが、
「相手が信長の隠し物を探してるってのは気にはなるが――
ま、それは『片付けて』からだな。油断はねぇよ、大丈夫だって……」
その眼差しに、答えるように、彼も『刃』となることを、選ぶ。
「――っしゃ、やろうぜ?夜彦」
「うふふふ~楽しそうな話をしてますね~☆ 混ぜて頂けますか~?」
『混ざる』、という意味を履き違えているのではなかろうか、
という風な海流は、直様に二人の元へと、のたうつ様に襲いかかってきた。
だが――それに元より一番『備えていた』のが、夜彦であり。
「……生憎ですが、丁重に断らせて頂きます」
暴力的は海流に向け、陸とは勝手の違う、刃を振るう。
海流という『事象』を斬り裂くには、あまりにも敵の利は大きい。
(もっと早く、もっと強く……鎧さえも砕く力ならば、きっと)
刃を振るう中でも、即座に研鑽が積まれていくように、
『盾なる刃』の刀筋は、より鋭く、流れすら立つ程の一撃となる。
そうして斬撃により分断された『海流』の隙間を縫うように――
他でもない、倫太郎自身が、神霊と共に飛び込んできたのだ。
「あれれ~ 貴方の方が来るんですね~? とてもちぐはぐな気がしませんか~?」
何処を見てそう語るのかは分からないが、レディ・オーシャンの言の葉に向け、
彼は鋭き刃を瞬時に二撃、重ねていく。
「――俺の常は夜彦の盾だけど、夜彦の刃にだってなれる……って話だ」
二人の想定通り、普段と立場を『入れ替える』事で、
純粋に懐に飛び込める機会を得たことはとても大きかった。
一瞬の刹那を握りしめるように振るわれた薙刀は、確実に彼女を追い詰めていた。
だが――
(信長のヤロ……徳川埋蔵金じゃあるまいに、なぁに隠してやがんだか)
(信長、彼はこの世界に一体何を残したのでしょう)
二人の心配事は目下、彼女の求める『捜し物』である。
他世界のオブリビオンが求める程の存在が、まだこの世界には隠されている――
……世界の、平穏は、まだ上辺だけなのかも知れない、
そんな不安だけが、漠然と過ぎっていく。
大成功
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御鏡・十兵衛
わざわざココまで来た理由やら、色々と聞きたいことはある
が、それは他の者の役目
某に出来るのは、ただ斬るのみ
某も同じ水を源流とする身ではあれど、人の身の範疇から外れたあの者ほど濃くはない
だが、某は剣士。水繰りの腕で負けようともそれは些事に過ぎぬ
浮上しつつ、大きく敵の直上を取る
脱力し、沈むがままに任せて、意識を海に溶かす
無の心で、あるがままの流れを読み身を任せれば
奴の作り出した流れを自在に受け流すことも叶おう
接近し一太刀
某も貴殿も流れの内なれば、防御の動きも流れを通じてわかる
未だ剣の果ては見えず
辿り着き、答えを見つけるまでは、屍を積み重ね続ける他あるまい
すまぬが、そういうわけでな
――お命、頂戴致す
カタリナ・エスペランサ
水球での戦い方もコツは掴んだ、さっきまでの経験を《情報収集+学習力》で《戦闘知識》に蓄積&《念動力+ハッキング+地形の利用》の水流操作で普段の《空中戦》同様に動けるようにしよう
敵の攻撃や妨害も《見切り》受け流すように立ち回るよ
まずは《先制攻撃+早業+クイックドロウ》で《属性攻撃+破魔+鎧無視攻撃》、影の斬撃を《乱れ撃ち》。
物理干渉をすり抜け魔法の加護も貫く攻撃だ、防壁展開の後でも通じるかもね
これは攻撃の主軸に見せかけた《フェイント》兼《ハッキング+力溜め》、防壁越しにも敵を視る為のマーキング。
最後は《全力魔法》でUC【世界の不完全証明】を発動、敵に刻んだ魔力を起点に直接重力崩壊を叩き込もうか
●水を友とし、水を仇とし
御鏡・十兵衛(水鬼・f18659)は、海球の中にあれど、
じっと真っ直ぐに――『レディ・オーシャン』のみを見ていた。
(某も同じ水を源流とする身ではあれど――
人の身の範疇から外れたあの者ほど濃くはない)
確かに、彼女は神ではないし、猟兵ではあるが、人の身ではあるのだ。
埒外の『水』の力は、同じ土俵に置いて、確かな差を生み出すだろう。
「だが、某は剣士。水繰りの腕で負けようともそれは些事に過ぎぬ」
ならば、同じ土俵にて、全力の刀筋を見舞うまで。
瞑想をするかのように、浮力に身を委ねるかのように、
十兵衛は、『浮上』していく。
全ては『感覚』をこの世界に『溶かす』為に――
(水球での戦い方もコツは掴んだ、この調子で――行こうか!)
カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は、
最前線で、舞い踊るかのように、水流を操作していく。
けれども『彼女』は、些事とするかのように、別の事象に集中し続けていた。
現に――もうそろそろ『爆ぜて』しまいそうな錯覚すら覚えるのだから。
振るわれる影の斬撃は、水圧が壁となって存在しているとすら感じる、
水神の齎すその護りによって、『届き』はするが、
一つとして、致命打にはなり得て居なかった。
「よいしょっと~ もうちょっとで見つかりそうですね~☆」
まるで『大変でした~』と言わんばかりの調子で、
『彼女』は、水の防壁の護りに全てを委ね、『儀式』を進めていたが――
カタリナこそ、『巧く行った』とばかりに笑う。
何故なら、影の刃はただ『目印』を置いていただけなのだから。
「壁のお陰で、『儀式』も終えられる――とか、考えてるみたいだね」
本人すらも『制御』が大変と断じる、その甚大な理力が、増幅していく。
「――なら、壁ごと、壊してあげる」
いくら護りが十全と言えども、所詮海水の壁は海水の壁なのである。
その水圧による強固な『壁』すらも、『空間ごと』圧し潰すのならば――
どんな護りでも、意味を成さないのだ。
そんな風に完全に態勢の崩れたレディ・オーシャンの下へと、
一筋の『溶け合う』程に、流れに『身を任せた』刃は、振り落とされる。
十兵衛自身も、まだ未熟を知る身である。剣の果ては未だに見えぬのだから。
「辿り着き、答えを見つけるまでは、屍を積み重ね続ける他あるまい――」
「すまぬが、そういうわけでな――お命、頂戴致す」
まるで、吸い込まれるように刃は、水神の身体を、脳天より斬り落としていく。
それでも、『彼女』は表情を苦しませる事無く、朗らかに笑い続ける。
「あら~ 此処はダメなんですねぇ☆
それじゃあ、今は、倒されてあげちゃいましょう~ あ~れ~☆」
奇妙に余裕を湛えたままに、斬り捨てられた水神が、消え失せた時――
『オーシャンボール』も、無かったかのように消え失せ、
猟兵達は、塩水に浸かった一帯に取り残される。
遠くから、人々の歓声は聞こえるが――
様々な謎だけが、しこりのように猟兵達に残されたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵