アースクライシス2019⑳〜マグマの岸辺にて
●ハワイ海底火山、火口下の研究区域
「猟兵の力、予想以上か……」
ドクター・アトランティスが研究室の装置を弄りながら戦況を見る。既にクライング・ジェネシスも猟兵の攻撃を受けている以上、万一の事も考えねばなるまい。
「だが、我がクローン装置があれば恐れる事はない!」
ドクター・アトランティスのクローン装置、それは既にジェネシス・エイトのクローンも作り出す事ができる。そしてこのまま研究を続ければ、クライング・ジェネシスのクローンをつくる事も可能となるだろう。
「我が生き延びれば、クローンを元に勢力を作る事も可能! まだ我らは負けはしない!」
●グリモアベースにて
「皆さん、ジェネシス・エイトが一人、ドクター・アトランティスの居場所を予知しました。」
聖典のグリモアを閉じ、アルトリンデ・エーデルシュタインは集まった猟兵達へ向けて説明を続ける。
「場所はハワイ海底の海底火山、その火口の下にある研究区域の一角です。」
海底と言っても研究区域内は空気もあり、地上と変わらずに活動が可能だ。そして、アトランティスの遺跡風の研究施設のすぐそばをマグマが流れているという。
「気温もやや高め程度ですので問題はないと思います。ですが、吹き飛ばされたりしてマグマの中に落ちないよう気を付けてください。」
研究区域は戦闘が可能な程度には広いが、万一マグマに落ちればただではすむまい。立ち位置によってはドクター・アトランティスの超重力光線などでマグマが引き込まれる事もあるかもしれない。
「逆に使いようによっては役に立つかもしれません。必要であれば活用するのも手だと思います。」
もちろん、ドクター・アトランティスはただマグマに落とす程度では倒せないのであくまで補助として使うのが良いだろうが。
「戦争もあとわずかですが、後々の禍根を残さないためにもドクター・アトランティスを倒してください。よろしくお願いします。」
そう言葉を括り、アルトリンデは猟兵たちを送り出すのだった。
こげとら
しばらくぶりです、こげとらです。
このシナリオは成功数に達し次第完結させる予定です。
ジェネシス・エイト、ドクターアトランティスとの戦闘になります。難易度は『やや難』、そして下記の特別なプレイングボーナスがあります。
プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』。
(ドクター・アトランティスは必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります)
戦場はアトランティスの遺跡風の建物のそこかしこに謎の機械がたくさんあります。これらを障害物として利用してもかまいません。ドクター・アトランティスは必要ならこの研究区域内の機械を壊す事に躊躇いはありません。たぶん、重要な施設はこの区域では無いのでしょう。
マグマは研究区域の外を流れていますが、窓のような物は無く、謎の装置で区域内に入ってこないようになっています。マグマ以外の物は出入り自由なようです。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
第1章 ボス戦
『ドクター・アトランティス』
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POW : アトランティス・ケルプ
【槍から放つ生命エネルギーの奔流】が命中した対象を爆破し、更に互いを【敵の生命力を奪う海藻】で繋ぐ。
SPD : アンチイェーガー
自身の身長の2倍の【対猟兵パワードスーツ「アンチイェーガー」】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ : 水没光線
レベル×5本の【超重力】属性の【かつて大陸をも海に沈めた怪光線】を放つ。
👑11
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ウィルヘルム・スマラクトヴァルト
クライング・ジェネシスのクローンなど作らせるわけには行きません。
残り時間は少ないですが、ドクター・アトランティスを
討ち果たしましょう。
先制攻撃に対しては、生命エネルギーの奔流、爆破、海藻、
いずれも「第六感」で予知した上で「見切り」、
「残像」を残して回避する。
もし回避しきれない場合は、緑の大盾で「盾受け」。
それでも防ぎきれないなら、「オーラ防御」でダメージを抑え、
「激痛耐性」と「気合い」で持ち堪える。
反撃は、【ハイパー・ガーディアン・モード】を発動して飛翔。
緑の斧槍を「怪力」で「なぎ払い」、斧部分で斬り付けます。
さらに「2回攻撃」で「ランスチャージ」を行い
槍部分で「串刺し」にします。
灼光を放つマグマが流れる火山の火口、その一角にドクター・アトランティスは姿を現していた。
「我がクローン装置が完全なる物となれば……」
やがてはクライング・ジェネシスをもクローン化できるだろう。その為にも、この場を凌がなくては。ドクター・アトランティスは研究区画へ入ったウィルヘルム・スマラクトヴァルトを迎え撃つべく槍を構えた。
「クライング・ジェネシスのクローンなど作らせるわけには行きません。
残り時間は少ないですが、ドクター・アトランティスを討ち果たしましょう。」
ドクター・アトランティスの目論見を阻止すべく足を踏み入れたウィルヘルムは倒すべき敵の姿を目に、槍を構える。タイムリミットも迫っている。このジェネシス・エイトを逃せばヒーローズアースに禍根を残す事になるだろう。
「邪魔立てさせはせん、我が研究は完成させる!」
ドクター・アトランティスの言葉と共に【アトランティス・ケルプ】が槍から迸る。一撃目を第六感の予知で躱し、続く二撃、三撃はウィルヘルムの残像を貫いた。だが予知と見切りで回避し続けるには放たれる生命の奔流は多く、避けきれないと判断した奔流をウィルヘルムは大盾で受け止める。
「我が奔流、凌げると思わぬ事だ!」
ドクター・アトランティスの声と共に、衝撃がウィルヘルムを大盾越しに叩く。腕が軋む音を聞きながらウィルヘルムは己の痛みへの強さと気合で防ぎきった。爆破された痕に突き立つように、海藻がドクター・アトランティスとウィルヘルムの大盾を繋いでいる。痛みは今だウィルヘルムを蝕んでいる。だが繋がっているならば。
「この世界も……そこに住まう人々も……私が護るんだ!」
ウィルヘルムの全身がエメラルド色に輝くオーラが包む。【ハイパー・ガーディアン・モード】となったウィルヘルムの心には、護るべき世界、護るべき人々への想いが在る。その想いがもたらす力を籠めてウィルヘルムは飛んだ。
「なに!?」
ウィルヘルムが手にした大盾を振り、繋がる海藻を引く。加速するウィルヘルムの緑の斧槍が引っ張られたドクター・アトランティスを力を籠めて斬り飛ばし、返す斧槍の切先を向ける。そして全力で飛ぶ速度を乗せたランスチャージの一撃がドクター・アトランティスの胴を串刺しにした。海藻が消え、斧槍が引き抜かれたドクター・アトランティスの身体には深く傷が刻まれていた。
大成功
🔵🔵🔵
アラン・スミシー
さて、残念ながら割と荒事は苦手分野でね
かと言って君を見過ごすわけにはいかない、だから少しばかり退屈かもしれないがご相手願うよ
あの槍は銃口か、なら走り回ることで狙いを定まらせないことくらいはできそうか。障害物を利用してフェイントをかけたり、あえて立ち止まったりして撹乱させてもらおう
ただそれも限界がありそうだ、もし相手の攻撃が当たったら反撃代わりに銃弾を一発打ち込んでやろう
だがね、私の戦いはこれだけで終わらないのさ
油断した所から戦場の亡霊を呼び出して至近距離から接射させてもらおう
どうかね?
現代の武器も中々だろう?
弱者の為の武器、強者である君に傷をつけると言うのは皮肉だと思わないかい?
ぼたり、とドクター・アトランティスの傷から血が落ちる。なるほど、この力ならば我らが此処まで押されるのも必定か。そう分析しながらもドクター・アトランティスには、この場まで明け渡すつもりはない。
「我がアトランティスの科学力は、この程度で挫けない!」
その様子を見たアラン・スミシーは息をついた。どうやらあちらはまだまだやる気らしい。
「さて、残念ながら割と荒事は苦手分野でね。」
こちらへと槍を向けるドクター・アトランティスへと足を向けながら間合いを測る。先ほどの発射速度を見るに、使える障害物は……あのあたりか。
「かと言って君を見過ごすわけにはいかない、だから少しばかり退屈かもしれないがご相手願うよ。」
アランが視線を障害物へと向けた隙に、ドクター・アトランティスは槍から【アトランティス・ケルプ】を放った。
「ならばここで消えるがいい!!」
アランは視線を向けたのとは違う障害物へと走り込み、生命の奔流を躱す。なるほど、あの槍は銃口か。なら……。
「走り回ることで狙いを定まらせないことくらいはできそうか。」
反撃できる隙を伺いながらアランはフェイントをかけ、あるいは足を止めて攪乱を挟むなどして走る。だがそれでも限度はある。
「その動きにも慣れてきたぞ!」
フェイントを見切られ、アランの身体を生命の奔流が打ち据える。アランは痛みを無視してドクター・アトランティスへと銃口を向ける。直後、響く爆音。アランが爆破されて吹き飛び、そして一発の銃弾がドクター・アトランティスを撃ち抜いた。
「ぐ、最後に足掻くか……だがここまでだったな!」
倒れたアランに勝利を確信するドクター・アトランティス。その身体を、再び銃撃が襲う。在り得ない、目の前の男は倒れ伏しているというのに……驚愕に染まるドクター・アトランティスにアランは口の端で笑みを刻む。
「どうかね? 現代の武器も中々だろう?」
見ればドクター・アトランティスの傍らには【戦場の亡霊】の姿が。呼ばれた亡霊は躊躇いなく引き金を引く。
「弱者の為の武器、強者である君に傷をつけると言うのは皮肉だと思わないかい?」
浴びせられる銃弾に、ドクター・アトランティスの身体が躍った。
成功
🔵🔵🔴
宮落・ライア
演出真の姿:桜髪の槍使い
対猟兵用パワードスーツ。
それだけでは謎な部分が多すぎて対処に困りますが…
即応で対処しましょう。現場判断なんていつもの事ですので。
不明な物には一定の距離を保つのが良いでしょうか。
相手の間合いよりも少し離れた位置を見極め維持する。
急な接近などにはダッシュまたは武器受けで対応。
武器受け時には受けると同時に飛んで衝撃緩和。
【UC】が発動できれば、相手の攻撃を薙ぎ払いで弾き飛ばし
鎧無視の槍の突き刺しで鎧無いに経路を確保。
槍を通電経路にして、発電、蓄電体質で蓄えられた雷撃を流し込む。
機械、それと魚に電気は十八番だけれど。どう?
研究区画にある機械設備が流れ弾を受け火花を散らす。その破損した機械の中からドクター・アトランティスは自分が求める物を引き抜いた。
「おのれ猟兵! だが、この対猟兵パワードスーツをもってすれば……!」
取り出した制御パーツを起動させ、対猟兵パワードスーツ『アンチイェーガー』をその身に纏う。その姿を見た宮落・ライアも己が持てる力を解き放つ。即ち自分の真の姿を。
「対猟兵用パワードスーツ。それだけでは謎な部分が多すぎて対処に困りますが……」
ライアの髪が桜色に染まる。其の手に在るは黒き槍。
「即応で対処しましょう。現場判断なんていつもの事ですので。」
アンチイェーガーから一定の距離を取り、どのような攻撃にも対応できるよう見極める。それに対し、ドクター・アトランティスはアンチイェーガーの掌を向けた。
「我がパワードスーツの力、とくと見るがいい!」
放たれた光線をライアは躱し、間合いを取りなおす。見た所、大掛かりな外装兵器はないようだ。ライアはパワードスーツの性能を測りながら、急接近からの体当たりを槍で防ぎ、その勢いのまま後方へと飛んだ。ここまでの戦闘で、あのパワードスーツは各部の光線と重装甲、高出力の推進機による高加速。あとは格闘の際に関節が若干伸びるくらいの性能だろうと見て取った。となれば後は、性能の隙を突いて攻め込むのみ。
「落涙する民にハレルヤの歌を。」
ライアの身体を雷が這う。【雷帝たる槍術師の継嗣(ライテイタルソウジュツシノケイシ)】により増した槍の威力に電撃を乗せ、ライアはドクター・アトランティスが再び仕掛けた体当たりを低く槍を薙いで弾き飛ばす。足を払われ転がってゆくパワードスーツにライアの槍が突き立った。それは鎧などないかのようにドクター・アトランティスまで届く。
「機械、それと魚に電気は十八番だけれど。どう?」
研究区画を雷撃が荒れ狂う。白く染まる世界の中、アンチイェーガーが耐え切れずに爆発し、ドクター・アトランティスは吹き飛ばされた。
大成功
🔵🔵🔵
シーザー・ゴールドマン
【POW】
先制対策
直感で見切って回避。(第六感×見切り)
さらに質量のある分身を複数展開してデコイとする。(存在感×残像)
敵先制を凌いだら『ウルクの黎明』を発動。
オド(オーラ防御)を活性化して戦闘態勢へ。
オーラセイバーを剛柔自在に振るって戦います。
(先制攻撃×怪力×鎧砕き)(フェイント×2回攻撃×鎧無視攻撃)等
大技は大上段の振り下ろしから放つ灼熱の一撃。
(属性攻撃:超高温×破魔×衝撃波×範囲攻撃)
捲土重来を計る性格は嫌いではないよ。
だが、クローン軍団は頂けないな。
ありていに言うと、クライング・ジェネシスなどはもう飽きた、といったところだ。
爆発をその身に受け、地面に打ち付けられたドクター・アトランティスが身を起こす。既に負った傷は浅くは無いものの、まだ戦いの趨勢は決していない。
「まだ! アンチイェーガーの一機を失った程度……!」
シーザー・ゴールドマンの目にしたドクター・アトランティスは、未だ勝利を諦めていないように見えた。いや、あるいはそう思おうとしているのか。
「捲土重来を計る性格は嫌いではないよ。」
放たれる【アトランティス・ケルプ】を直感と第六感で躱しながらシーザーはドクター・アトランティスを見る。シーザーの存在感が残留した残像は、まるで本人と錯覚するような質量を持ちドクター・アトランティスを翻弄していた。敵の追い詰められているという事か。意識して居なかろうが、見えない焦りがドクター・アトランティスを蝕んでいるように思えた。
「だが、クローン軍団は頂けないな。」
生命の奔流が途切れた僅かな隙間をつき、シーザーは【ウルクの黎明(デウス・ポテスタース)】で輝く真紅のオーラを己が身に纏った。シーザー自身の活性化した魔力たるオドがドクター・アトランティスの生命の奔流を弾く。例え直撃を防げなかろうが、フェイントを織り交ぜ縦横に舞うシーザーを捉える事は今のドクター・アトランティスには難しかった。
「クッ、バカな! 我が翻弄されるなどッ!!」
シーザーのオーラセイバーがドクター・アトランティスの槍とぶつかり合う。既に攻守は逆転していた。シーザーは横薙ぎの一閃をドクター・アトランティスに受けさせて押し込み、オーラセイバーを振り上げる。
「ありていに言うと、クライング・ジェネシスなどはもう飽きた、といったところだ。」
シーザーの大上段からの灼熱の一撃が、ドクター・アトランティスの槍ごとその身体を焼き斬った。熱波が爆風を伴って施設を吹き飛ばす。その中に在ってなお、ドクター・アトランティスは倒れずにいた。
成功
🔵🔵🔴
セルマ・エンフィールド
今後の戦いのためにも、ここで倒しておきたいところですが……
熱さには強い(『火炎耐性』)とはいえマグマに落ちればただでは済みませんが、敢えて流れるマグマの河の飛び石を渡りながら戦いましょう。
敵の思考を私をマグマに落とすことに誘導できれば『見切り』避けることも楽になる、避けて時間を稼ぎながら氷の弾丸を撃ちこみましょう。この環境と氷の弾丸で急激な温度変化を繰り返させれば、アーマーも多少は脆くなるはずです。
足場が壊されるなどして落とされそうになったら【スカイステッパー】を。
空を跳べない、と言った覚えはありません。
空中機動で接近、脆くした敵のアーマーを『串刺し』し内部のアトランティスに『零距離射撃』を。
巻き起こった爆風は施設の大半を吹き飛ばし、その床を砕いていた。流れ込むマグマが割れた隙間を赤く焼く。
「グ、ハ……! 此処までとは……だが、このままでは終わらぬぞ、猟兵!」
ドクター・アトランティスの身体をあちこちから延びた機械が取り込んでゆく。例え命が尽きようとしていても、【アンチイェーガー】に繋がれば存在を保つ事ができる。装甲が閉じ、対猟兵パワードスーツ『アンチイェーガー』は再び起動した。マグマに照らされ、一層禍々しく見えるパワードスーツにセルマ・エンフィールドは目を細める。
「今後の戦いのためにも、ここで倒しておきたいところですが……」
既に周囲はいたる所にマグマが流れ込んできている。暑いと言うよりもはや、熱い。その焼き付く熱気にも耐え、セルマは手に持つ銃フィンブルヴェトを構えた。ドクター・アトランティスもこちらに気づいている。パワードスーツの推進機を吹かし、一気に距離を詰めるドクター・アトランティス。
「そんな装備で挑むとは……マグマの中に沈むがいい!」
振われるアンチイェーガーの拳を躱し、セルマが氷の銃弾を放つ。命中するも弾痕すらつかず、装甲を霜が覆っただけだった。パワードスーツの拳は床を砕いてマグマに沈め、跳ねたマグマがセルマの服を掠めて焦がす。それはドクター・アトランティスに、あの猟兵にマグマに耐えうる装備はない、と判断させるに十分だった。
(敵の思考を私をマグマに落とすことに誘導できれば見切り、避けることも楽になる。)
ドクター・アトランティスはこちらを落とせば勝ちと思っている。パワードスーツの動きからそう判断したセルマは予定通りに今やマグマの河に浮かぶ飛び石となっている床の残骸を飛び、氷の銃弾を当て続けた。
「無駄だ! たかが猟兵の銃弾でこのアンチイェーガーの装甲は抜けぬ!!」
貫くならば其れこそ鎧を無効化するような一撃が必要。装甲の強度はドクター・アトランティス自身がよく知っていた。そう、装甲の本来の強度に関しては。
「これで、終わりだ!!」
周囲の足場を砕きながらセルマを追い詰めたドクター・アトランティス。その拳が最後の足場ごとセルマをマグマに叩き込まんと振り下ろされる。この足場を崩されれば、もはや逃げる場はない。それでもセルマは飛び退いた。砕ける足場、そして。
「空を跳べない、と言った覚えはありません。」
【スカイステッパー】で宙を蹴り、身を翻したセルマがパワードスーツへと跳ぶ。目指す先は何度も氷の弾丸を当てていた場所。何度も凍り付き、そしてまたマグマの熱で熱せられていた装甲はドクター・アトランティスの気づかぬ間に脆くなっていた。その装甲をセルマが銃剣『アルマス』の装着されたフィンブルヴェトで貫く。
「バカな!? 我が発明が破れるというのか
……!!」
ドクター・アトランティスの驚愕は銃声に掻き消された。装甲を貫通した重心から放たれた弾丸は、内部のドクター・アトランティスの身体を砕く。ドクター・アトランティスにはもはや立ち上がる力は無く、崩れゆくアンチイェーガーと共にマグマの中へと消えていった。
こうして、この区画での戦闘は猟兵たちの勝利で終わったのだった。
大成功
🔵🔵🔵