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カジノに蔓延る醜悪な影

#UDCアース


「お客様の負けになります」
「くそっ…!また負けかよ!」
 貧相な格好をした男性は、手に持っていた2枚のトランプをテーブルの上に叩きつける。そのトランプには、スペードのジャックとハートの9。それは、ブラックジャックで言うところの、合計19。その先に置いてあるディーラーの2枚のトランプの合計は、無残にも20を示していた。これで4連敗……彼は悔しそうな顔をしながら「次こそは…」と呟くと、少なくなった手元のチップを全てBETした。
「このまま…負けたまま帰れるかってんだ…!」
 その様子を見たディーラーは、僅かに口元を歪めて笑うと、目の前の男性を煽るように言う。
「次こそは、勝てるとよいですね。お客様。」

「ふっ…イカサマされているとはつゆ知らず、手持ち全てを賭けるなんて馬鹿な奴らだな。」
 手元の札束を数えながら、オーナーは呟いた。目の前のテーブルには、いかにもなアタッシュケースがいくつも置かれており、その中には、うん千…いや、うん億のお金が入っていた。彼は楽しそうな顔をしながら、そのお金を手作業で数える。沢山のお金…それも、自分の物を計算するとなれば、誰でも楽しくなるだろう。そんな中、一人の従業員が扉のノックと共に入ってくると、礼儀正しく頭を下げる。
「お楽しみのところを失礼いたします、ボス。目標金額まで間もなくです。」
 その一言を聞いたオーナーは口元を歪めて不敵に笑うと、手元のお金をアタッシュケースの中に無造作に入れると、立ち上がってアタッシュケースと共に奥の部屋に消えた。

「みんな!新しい情報が入ったよ!」
 ところ変わって、此処はグリモアベース。集まった猟兵に収集をかけている小さな少年は、レオウ・ヴァナタークである。彼は皆の顔が見えるように、高めの台に乗ったまま説明を始める。
「邪神の顕現を企んでいる悪い組織さんが、不当なカジノを根城にして大量の資金を集めているらしいんだ。」
 彼が話すには、どうやら邪神の顕現を企む組織が、カジノの経営で不正にお金を稼いでいるらしい。サクラやイカサマを駆使して、客からお金を巻き上げているのだろう。
「聞いた話だと、それ以外にも色々とヤバいことをしてるって話なんだよね。稼いだお金と何か関係あるのかな?なんにせよ、邪神顕現の儀式と関係がある可能性があるから、放ってはおけないよね。」
 確かに、不自然な話ではある。組織は大量のお金を集めて、それを何に消費するのか…。はたまた、影でどんな犯罪行為を行っているのか。これは調べる必要がありそうだった。
「場所はUDCアース。みんなには、まずカジノの情報収集から行って貰います。組織の行っている悪行、邪神の顕現纏めてぶっ潰してきてください!」
 現場に赴くことのできないレオウは、改まって台を降り頭を下げると、そう皆にお願いするのだった。


闇猫鍋
 皆さんこんにちは。
 賭博はのめり込みが怖い闇猫鍋です。

 今回皆さんには、カジノで不正にお金を稼ぎ、邪神の顕現を企む悪い組織さんをぶっ潰してもらいます!
 シナリオの構成は以下の通りになります。

 一章:カジノに潜り込んで情報収集をしていただきます。カジノの経営者は皆組織さんのグルです。情報を聞き出すには少し工夫がいるかもしれません。

 二章:集団戦です。組織が用意した何かと戦闘してもらいます。

 三章:ボス戦『膨らむ顔の人間』と戦っていただきます。
 POW『異形なる影の降臨』/SPD『慈悲深き邪神の御使い』/WIZ『侵食する狂気の炎』

 それでは皆様、プレイングをお待ちしています!
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第1章 冒険 『カジノに潜入せよ』

POW   :    客として潜入し情報を集める

SPD   :    秘密裏に忍び込んで情報を集める

WIZ   :    従業員として潜入し情報を集める

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ウイシア・ジンジャーエール
(オラトリオ特有の羽と花は隠して向かいます)

POW:客として潜入し情報を集める

ドレスコードで客に扮します。所持アイテムの「黒い瞳(黒いカラーコンタクト)」と「別世界(眼鏡に見える変装特化の魔術仮面)」を装備。金持ちの女を演出します。資金はUDC組織から提供いただきますね。

「んー、また負けっちゃった。ディーラーさん、お強いのね」
「結構儲けてるんじゃない?何か別事業されているのかしら」と、世間話を振ります。

「不動産?ホテル業?私、資産ならそれなりにあるのよ。何か噛ませてくれたら嬉しいわ」
資産がある事を匂わせ、あわよくば信者の入信を勧められないかな、と【言いくるめ】。



「お客様の負けでございます。」
 ドレスコート姿で客に扮するウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)の手札が3カードに対し、ディーラーはフルハウス。ウイシアの負けである。
「んー、また負けっちゃった。ディーラーさん、お強いのね。」
 まさにお金持ちのお嬢様雰囲気を醸し出す彼女は、トランプのカードを返しつつディーラーに言う。ディーラーはすまし顔で「ありがとうございます」と一例をすると、次にゲームをするためにトランプのシャッフルを始めた。
「結構儲けてるんじゃない?何か別事業されているのかしら」
 軍資金として支給されたチップをまた少し、テーブルの上に置きながら、目の前のディーラーに何気なく聞いてみる。すると、ディーラーが少し返答に困った顔をしたのを、彼女は見落とさなかった。
「不動産?ホテル業?私、資産ならそれなりにあるのよ。何か噛ませてくれたら嬉しいわ」
 ウイシアは、追い打ちをかけるようにディーラーに聞くと、ディーラーは苦笑をしながらも口を開く。
「ええ、それが出来たら良いのですが生憎企業秘密ですので。」
 トランプを配り始めたディーラーは紳士的にそう一言。彼はゲームを開始する。それを聞いたウイシアは、自身のカードをドローしながら頬杖をついてディーラーを見た。
「あら、釣れないのね…。でも、企業秘密にするほどの何かがあるのかしら?」
 彼女の問いかけにディーラーはまた困った顔をすると、少しため息をしながら話す。
「オーナーは様々な取引も行っているのです。お金も必要になるでしょう。」
「いったいどんな取引を…ー。」
 流石にこれ以上、ディーラーも話すつもりは無かったのか、ウイシアの質問を遮るように、少し大きめの声で告げる。
「お客様の負けでございます。」

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ボゴ・ソート
※改変・アドリブ歓迎です。

天井裏を腹這いで進む巨大な影はウォーマシンのシーフ、ボゴ・ソートである。
賭場にイカサマは付き物。騙される奴が馬鹿なのだ。
普段ならそう切って捨てるところだが、邪神が関わっているとなれば話は別だ。
「楽しい遊びを悪事に使わないで欲しいなあ」
暗闇を奥へ奥へと進みながら発したその声には、静かな怒りが満ちていた。

■具体的な行動
【SPD】で挑戦します。
天井裏や床下等の配管作業用スペースに忍び込んで、部屋の中の様子を盗み見します。
調査を進める上で役立ちそうな物があれば【フック付きワイヤー】を垂らして釣り上げ、カジノ側に発見されないうちに【逃げ足】を活かして脱走します。



「楽しい遊びを悪事に使わないで欲しいなぁ…。」
 そう呟きながら、広いダクトを這って進むのはボゴ・ソート(スペース盗賊ロボ・f11583)。賭博にイカサマは付き物。騙される方が馬鹿だと思っているが、それが邪神と関わっているのであれば話は別である。静かな怒りに満ちる彼は、ダクトを進む中で少し大きめの吹出口を発見した。
「ん……?ここは。」
 そこから下を覗いてみれば、そこは先ほどまで誰かが居たかのような様子のオーナールーム。煌びやかに装飾されたその部屋の机には、ホチキスで止められた数枚の紙が開かれたまま置いてあった。彼は【フック付きワイヤー】をダクトの吹出口に引っ掛けると、オーナールームに降り、その紙を手に取って確認する。
「………!」
 その紙に書かれていた内容は、人身売買に関することが書かれた書類。どこまでも性根の腐った組織に更なる怒りを感じながらも、ボゴは部屋には他に何もないことを確認しダクトに戻っていく。
「こいつを放っておくわけにはいかないな…。」
 思わぬ収穫にそう呟きながら、情報を共有するべく、彼は静かに離脱するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夕凪・悠那
カジノねえ。
さすがに行ったことはない……というか、やっぱり年齢制限あるよね?

【WIZ】
UDC組織から資金と偽造身分証、相応の服装を用意してもらうよ。
あとは化粧でなんとかなる、かな?
……組織の職員さんお願いします。
化粧とか大人っぽい髪のセットとかしたことないしさぁ。

客として入店。
すごい童顔なんだってことで押し通すよ。
ほら、身分証。

普通に勝負しつつ、足の指先から【精神回線】を床を這わせるようにディーラーに接続して精神に[ハッキング]。
精神干渉は行わず、記憶から迅速([早業])に[情報収集]する。
[コミュ力]で話を引き延ばしたり賭け金を調整して[時間稼ぎ]しつつ、情報を抜けるだけ抜かせてもらうから。



大人びた服に、ばっちりと決まったメイク。決して大人びているとは言えない童顔で挑んだ夕凪・悠那(電脳魔・f08384)の初めてのカジノは、普通であれば問答無用で追い返されてしまうだろう。しかしここは犯罪組織の根城。年齢確認と身分証明書の提示はあったものの、それ以上何か言われることがなく、確認はガバガバであった。お金さえ落としてくれれば、きっと店側は深くまで問い詰めることは無いのだろう。

「なーんか、ボクが思ってたより簡単に入れちゃったや。」
 拍子抜けしつつも悠那は適当な台に座る。
「いらっしゃいませ、お客様。」
 そんな彼女を迎え入れたのは、一人のディーラー。彼は紳士的にお辞儀をすると、微笑みを見せつつ、ゲームの準備を始めた。そんなディーラーをよそに、足の指先から【精神回線】を床を這わせるようにディーラーに向かわせる悠那。ばれることなくディーラーに接続すると、精神に[ハッキング]し、彼の記憶から迅速に[情報収集]を始めた。
「ねえ、悪いんだけどさディーラーさん。ボク、このゲームのルール分からないんだよね。良かったら教えてくれないかな?」
 そして、ディーラーの気を逸らすべく、[コミュ力]で彼に話を振り[時間稼ぎ]を行う。ディーラーは彼女の罠にまんまと引っかかり、ゲームの説明をわかりやすく、そして紳士的に始めた。自分の知っていることがどんどん彼女に抜けつつあることを知らずに…。

「お客様の負けでございます。」
 ゲームが全て終わった時、ディーラーは悠那に残念そうに告げる。
「あーあ、負けちゃった。ディーラーさん強いね。」
 悔しそうにそう言うものの、情報を搾り取るだけ搾り取った彼女にとって、この勝負は大勝利である。良い気分で台を離れた悠那は、情報の整理をするべく一旦カジノから離脱するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイ・エイド
さァて、オレは周囲に警戒しながら
明かりのついてない窓から
目立たないように侵入しよう。
鍵開け、侵入には気呪の紐を操って
開けたり、登ったりするぜ!

とりあえず、カオスリングに
共鳴しそうな狂気的な反応がねぇか
探ってみるわ。
邪神…UDC関連の物なら
多少共鳴するぜ!

従業員に見つかったら
容赦なくココはダァレだァ!!の銃(記憶消去銃の改造版)で撃つ!
弄った時はアレだったが、
催眠術に特化してんだよなァ…これが。
催眠術かけた奴を
オレが入って来た部屋に連れ込んで
とりあえず、ソイツからも情報収集といきますか!

手に入った情報は
催眠術かけた奴の情報を含め
スマホで他の猟兵に情報送っとくぜ。



 ここはカジノの入り口から少し離れた窓の外。その鍵の解錠を試みているのはアイ・エイド(変人腐れ狼・f10621)である。器用で慣れた手つきで解錠を終わらせると、こっそりとその中に侵入する。

「ここは…物置部屋か?」

 カオスリングを取り出しながらも、辺りを見る。テーブルやスロット、ルーレット等のカジノ運営に必要なものが沢山置かれていた。そんな中、手に持ったカオスリングが微々たる反応を示す。アイは眉をひそめながら部屋のあらゆる場所にカオスリングを掲げてみるも、反応は薄い。どうやらこの部屋ではないようだ。彼は扉の向こう側に誰もいないことを慎重に確認しつつ、物置部屋から出る。

「げ……こりゃ骨が折れるぞ…。」

 物置部屋の外、そこには通路がいくつも枝分かれになっており、カオスリングの示す部屋を探すには骨が折れそうだ。どうしようかとキョロキョロするアイ。すると突然、後ろから大きな声。

「誰だ貴様!!」

 それはこのカジノの関係者。黒服にサングラス…いかにもな雰囲気の男に対して、アイは素早く『ココはダァレだァ!!の銃』を取り出し、迷いなく引き金を引く。催眠術の効果があるその銃で撃たれた黒服の男を抱えて物置部屋に戻った。

「さぁて、尋問を開始しようじゃねーか。」

 カオスリングが反応するものを見つけることはできなかったものの、この黒服から色々と聞き出せばよいだろう。彼はそう思いつつスマホを取り出し、録音を開始するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

嶋野・輝彦
POW
客として潜入
こわいお兄さん達から情報収集
UDCの資金を使い賭け事
資金飲ませて負けてきたら
テーブルに蹴り入れてディーラーに
【存在感】【恫喝】
「これ以上は遊びじゃすまねーぞ、舐めてんのかお前」


構成員が出てきたら【存在感】客に資金ばら撒き
「騒がせて悪いな詫び料だ」
で構成員に
「さぁ話せる所に行こうか」
相手を呑むって大事だろ

行った所で一番偉そうなヤツ締め上げて
【存在感】【恫喝】
「暴力だけのシノギじゃ限界があってな、就職活動だよ。銭稼ぎだけじゃないんだろ?」
金と暴力しか興味が無いていで
ボスが誰か何が目的なのか可能な限りは吐かせる
攻撃されたり撃たれたりするかもだが【激痛耐性】【覚悟】
顔色を変えずに対応



「お客様の負けでございます。」

 これで六連敗…。様子見の為に掛け金は抑えていたものの、あからさまにイカサマしていますというような結果に、嶋野・輝彦(人間の戦場傭兵・f04223)は座ったままテーブルを蹴り上げ、大きな音を立てる。ディーラー含め、周りの客はびっくりをしたように身体を動かすと、輝彦に視線を集中させた。

「これ以上は遊びじゃすまねーぞ、舐めてんのかお前」

 その一喝にビビるように、ディーラーは一歩後ろに下がると、輝彦を宥めるように「お客様…?」と呼びかける。しかし彼は引かない。ディーラーの胸倉を掴んで、きつい頭突きを喰らわせる。

「お前らがイカサマを使ってることくらい、お見通しなんだよ!!」

 そう大声で言えば、辺りの客は騒ぎ始める。ディーラーは頭を抑えながらすっかりビビッてしまい、今にも泣きそうな顔になっている。そんな中で、騒ぎを聞きつけた構成員が駆けつけ、輝彦を取り囲んだ。

「まあまあ落ち着いてください!お話は中の方で、お客様。」

 構成員は何とか輝彦をディーラーから引き剥がし羽交い締めをすると、店の中の方まで連行していく。こうやって暴れる客は少なくないのか、構成員も落ち着いた様子で歩いていく。彼が連れていかれた一室には、黒服のサングラス、いかつい男たちが何人も構えていた。
(こいつは思ったより穏便には済みそうにねぇな…。)
 そう直感した輝彦は、突然襲い掛かってきた黒服に対して、力任せに羽交い締めしていた男を盾にし、蹴り離す。一瞬の間に、狭い部屋では大乱闘が始まってしまった。

「歯ごたえの無い連中だな。ったく、無駄な労力使っちまった。」

 迫ってきた黒服達をフルボッコにして、部屋の真ん中でその中の一人の胸倉を掴んだままの輝彦、どうしたものかと、そいつの身体を揺すって強引に起こす。

「しっかし、だいぶ計画とズレちまったな。………ま、こいつから聞き出せばいいか。」

 不幸にも標的になってしまった可哀想な黒服は、この後怖いお兄さんにたっぷりと絞られるのであった…。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

キケ・トレグローサ
エド)「カジノか、娯楽ならダンサーや歌手を雇用しているだろうな。潜入にはもってこいだろう。だが、下の子にはあまりよろしくは無いな」
長男のエドが主人格でカジノの雇用する歌手として潜入します。
エド)「歌い手としては自信はあるんだ。客寄せにどうだい?報酬は仕事を決めてくれて構わないから」
本来ならキケの演奏をさせることもできるが、それは使わずカジノ雇用の楽器弾きと合奏し話を合わせ、情報を引き出す。
エド)「ずいぶん羽振りがよさそうだが、ここに雇われて長いのかい?」
歌声に魔力をのせるシンフォニアの歌声で観客を魅了し歌い手としての信用を得られるように努める。ディーラーは息がかかっていそうだから会話は最低限に



「カジノか、娯楽ならダンサーや歌手を雇用しているだろうな。潜入にはもってこいだろう。だが、下の子にはあまりよろしくは無いな」

 キケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665)がその身に宿した兄弟の長男、エドは、カジノの調査を行うために、カジノ雇用の歌手として潜入を試みる。こんなに大きなカジノであれば、ステージでのライブも結構な頻度で行っているだろう。

「歌い手としては自信はあるんだ。客寄せにどうだい?」

 そして、流石に歌手は外部から雇っている組織は、審査の後に彼を雇用することになる。歌えばたちまち客の人気を勝ち取った彼は、組織に疑われることは無かった。
そんな仕事の合間、彼は楽器の弾き手と何気ない会話をする。

「ずいぶん羽振りがよさそうだが、ここに雇われて長いのかい?」

 彼のごく自然な様子での一言に、演奏家は楽器の手入れをしながら答える。

「いえ、このカジノはまだ設立されて一年も経ってないっスから、俺もその時同時に雇われたっスよ。」

 そう返す演奏家に対して、エドはうん?と疑問を浮かべる。

「一年も経っていない?こんなに大儲けしているのにかい?」

 羽振りが良いということは、このカジノはかなりの儲けを出していることになる。そんなことは事前の情報で知ってはいたが、さも知らなかった雰囲気で聞いた。

「そうなんすよ。まぁ客が多いから儲けが多いのも大きいっスけど、ここのディーラーはイカサマが得意みたいで、勝てるわけないっスよ。ありゃ熟練されたゲーマーっス。それに……。」

 演奏家は話すのが楽しくなってしまったのか、エドの耳元に手を当てて、ひそひそと何かを話す。それは、このカジノが犯している、狂った犯罪の数々であった。組織の腐りきった一面を聞かされたエドは嫌悪感を感じつつも、笑顔で自然な様子は崩さない。

「そうか、実は俺も、そんな気はしていたんだ。さて、そろそろ公演の時間だろう。次も頑張ろう。」

 しかし、次の公演でエドが姿を現すことは無かった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『ゆかりちゃん』

POW   :    「ただいま」「おかあさん、おとうさん」
戦闘用の、自身と同じ強さの【母親の様な物体 】と【父親の様な物体】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    「どうしてそんなへんなかおでわたしをみるの?」
【炎上し始める捜索願いからの飛び火 】が命中した対象を燃やす。放たれた【無慈悲な】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ   :    「ひどいよ、ひどいよ、ひどいよ」
【嗚咽を零した後、劈く様な叫声 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
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 猟兵達の情報取集、その共有によって導き出された答え…。それは、『巨額の資金を用いて、大量の贄を買っている』とのことだった。その事実を知った猟兵らは、作戦を情報収集からカジノの制圧に変更、潜入員の手もあり、すぐさまカジノは占拠されるも、そこに贄や組織の黒幕らしき人物は無い。

 猟兵らがカジノ内を捜索していると、突如館内放送が流れ始める。

『[ザザ]…カジノの制圧、ご苦労だった。しかしもう遅い。邪神は我が身に顕現する。お前たちにはささやかなプレゼントをやろう。』

 その声と共に、通路から沢山の気配。現れたのは、なんと小学生の姿をした、邪神の眷属達。恐らく、可哀想に売買されてしまった子供の贄の果てだろう。襲い掛かってくるその眷属たちは皆、苦痛な表情を浮かべていた。
キケ・トレグローサ
エド)「・・・外道め、死んでもなお、子供たちの魂を縛っているのか」
怒りの表情を浮かべる。そして少し迷って子供たちをここで葬る決断をする。
エド)「せめて、これ以上苦しまないよう屠ってやる。英雄たちよ、哀れな魂に罪を背負わせることなく、救え!」
エドの歌唱で騎士団と歩兵部隊が展開する。騎士団は先陣を切り眷属へ攻撃、歩兵隊はエドや他の猟兵の近くに構え、炎や叫声から守る盾になる。
エド)「彼の者らに名はなく、彼の者らに名誉あれ。刃が煌めき、盾は破れぬ。英雄の他に値する名、他になし」
エドが歌い続ける限り戦士たちは現れ猟兵を守り眷属を攻撃し続ける。
(英雄の名を背負う彼らに、子供を殺させた罪は重いぞ、黒幕め)



「・・・外道め、死んでもなお、子供たちの魂を縛っているのか」

 怒りに震えた声と表情を浮かべるのは、キケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665)に宿る長男、エド。彼は少し迷うも、可哀想な子供たちをここで葬る決意をする。

「せめて、これ以上苦しまないよう屠ってやる。英雄たちよ、哀れな魂に罪を背負わせることなく、救え!」」

 エドの歌唱で騎士団と歩兵部隊が展開する。勇敢な騎士団は先陣を切り、子供の姿の眷属へ攻撃に向かい、果敢な歩兵隊はエドや他の猟兵の近くに構え、炎や叫声から守る盾になる。

「彼の者らに名はなく、彼の者らに名誉あれ。刃が煌めき、盾は破れぬ。英雄の他に値する名、他になし」

 エドは歌い続ける。苦しむ子供を解放するために。楽にさせるために。その限り、騎士団は戦い続け、歩兵隊は味方を守り続けた。…騎士団が子供を殺す光景を見て、エドは心を痛めながら思うのだった。

(英雄の名を背負う彼らに、子供を殺させた罪は重いぞ、黒幕め)

成功 🔵​🔵​🔴​

ウイシア・ジンジャーエール
情報収集で苦戦をしてしまった。戦闘で挽回するわ。
種族を隠す必要は無さそうなのでオラトリオの羽と花を顕現。
[空中戦]で上空から戦いを挑みます。

情報収集が上手くいかなかった挽回を、と意気込みが凄い。
負けず嫌いも合わさり[全力魔法][オーラ防御][激痛耐性]が自然と発動。

●WIZ対抗
「似たような技を使うわね。さて、射程範囲はいかほどかしら?」
【白木蓮の舞】発動。対象がレベルm半径内全てと同じ判定だ。
敵の攻撃範囲に入らないギリギリの後衛上空を飛行。
[第六感][視力]で近づく敵を確認し距離を取る。慢心しない。
(敵の射程の方が広い場合は、【白木蓮の舞】後[逃げ足]で後方に下がりヒット&アウェイ戦法を取る)



「子供の姿をした眷属…?違うわね、子供が眷属になったのかしら…。本当に悪趣味なのね…。」

 翼を広げ、そう呟きながら広いカジノの天井近くを羽ばたいているのは、ウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)である。彼女は、情報収集があまり良い結果ではなかった為に、ここで挽回をしようと奮っていた。しかし、出てきた眷属になった小学生達を見て、嫌悪感を覚える。

「でも、ごめんなさいね。」

 倒すしかない。その現実は変わらず、ウイシアは戦闘態勢に入る。そんな彼女を見上げて敵とみなす眷属は、嗚咽を零した後、劈く様な叫声を上げた。その叫声は、魂の嵐となりウイシアに襲い掛かる。彼女はそれを退いて避けると、武器を手に持つ。

「似たような技を使うわね。さて、射程範囲はいかほどかしら?」

 そして彼女の持っていた武器は、無数の白木蓮の花びらに変え、自分の周囲を回り始めた。眷属の攻撃と互角の威力を持つその攻撃は、ぶつかり合って火花を散らすものの、ウイシアの攻撃がその範囲を上回り、眷属に襲い掛かった。

「あら、大したこと無いのね。」

 彼女の攻撃が止んだ頃には、その範囲にいた眷属はひれ伏し、既に果てていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ボゴ・ソート
「こんな悪趣味なプレゼントはいないよ」
子供の姿をした者に[ダガー]を突き刺していく様子を想像して憂鬱になったが、邪神やその眷属と対峙して正気を擦り減らすのは[探索者]の宿命だ。
俺は帽子を目深に被り直して気合を入れた。
こうなった以上は[シーブズ・ギャンビット]による一撃で、なるべく苦しまぬようあの世へ送ってやるのが人の道というものだ。
相手が何をしてくるか見当も付かないが、俺には自慢の[ダッシュ]と[火炎耐性]付きの[ワークギア]がある。
子供たちの仲間入りをしないようにせいぜい足掻くとしよう。

そして戦いの前にやっておかなければならないことが、ひとつある。
俺は帽子を脱いで、子供たちの冥福を祈った。



 彼は帽子を脱いで黙祷、子供たちの冥福を祈る。

「こんな悪趣味なプレゼントはいらないよ」

 そしてダガーを構え覚悟を決めるのは、ボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ・探索者・f11583)である。子供の姿をした眷属相手に、手に持った獲物を突き刺していく様は、想像しただけでも憂鬱になる。しかし、相手はそんな姿でも眷属…。それを倒すことが自分の宿命だ。

 彼は帽子をかぶり直して気合を入れると、よろよろと近づいてくる眷属に『シーブズ・ギャンビット』により強力な一撃を入れる。攻撃を受けた子供の身体は脆く、その一撃で頭が吹っ飛んだ。即死である。

「っ………。」

 彼はその様子を見て、苦しそうな顔をするが、攻撃の手を緩めてはいけない。やらなければやられる、それを胸に強く思い、また一人と首を飛ばす。眷属はボゴを苦しそうな目で睨むと、ボゴは燃え上がる。しかし、火に耐性を持っている彼は、そんな眷属の頭も難なく吹っ飛ばした。

 ぽろぽろと……飛ぶ頭……そんな眷属は、ぽろぽろと涙を流している気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイ・エイド
ある者は身体に宿し力に変える、ある者はともに生き心を通わせる…俺様に出来んのはオマエを殺し、物として利用するだけ…オマエらにとっちゃァ、オレもあの野郎と同じ利用者だ。
だからァ!最期はオレを恨め!!
ダガー片手に応戦!コレがオレの仕事だ!心に迷いなんてあるかよ!攻撃は加速して避けたり、オーラ防御で防ぐ!捨て身で迫り攻撃の手は止めねぇぜ!
消滅しそうなヤツを気呪の紐で捕縛し、カオスリングのオーラで包み込み出来るだけ封印する!容量オーバーだァ?知るか!俺様の武器がンなんで壊れるかよォ!!
贈り物、確かに受け取ったぜェ…?



 ある者は身体に宿し力に変える、ある者はともに生き心を通わせる。アイ・エイド(腐れ狼時々2頭身ひよこ・f10621)は、目の前の可哀想な眷属を前に、ダガーとカオスリングを取り出した。

「わりぃな、俺様に出来んのはお前たちを殺して物として利用するだけ。恨むなら俺を恨みな!」

 彼は子供姿の眷属たちの群れの中に、ダガー片手に突っ込んだ。これが自分の仕事、だから躊躇いなんてものは無い。迷いないその刃は、メンタリティ・ギャンビットによる一撃を更に加速させる。それは振る毎に加速し、眷属たちに反撃の隙を与えない。

 捨て身にも思えるその攻撃を受け、倒れ伏す眷属の数々。アイは今にも消えそうな子供姿の眷属に近寄ると、その眷属を気呪の紐で捕縛し、カオスリングのオーラの糧とした。自分が倒したありったけの眷属を、自分が殺したありったけの子供を。

「贈り物、確かに受け取ったぜ?」

 眩いオーラを放つカオスリングを片手に、彼はそう呟くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐藤・和鏡子
ミレナリオ・リフレクションを使用して、ゆかりちゃんの攻撃を相殺しながら救急箱型ガジェットから様々な物を出して攻撃します。
情報収集や学習力でゆかりちゃんの情報を調べたり、攻撃パターンを学習する事でミレナリオ・リフレクションの成功率を上げます。
ガジェットでの攻撃時は属性攻撃を使用して出来るだけ苦しませずに倒すようにします。
(こちらに敵として向かってきているとはいえ、彼女たちも敵の犠牲者ですし、和鏡子と彼女たちとは見た感じ年が近いので、余計に来る物があるので)
彼女たちを倒したら葬る事は出来なくてもせめて彼女たちのために祈ろうと思います。



「私とそんなに歳は変わらないのに…なんて酷いことを…。」

 出てきた子供姿の眷属達を見て、嘆きの声を漏らす佐藤・和鏡子(ミレナリィドールの聖者・f12005)。うつろな表情でこちらを攻撃してくる眷属を、彼女は救急箱の形をしたガジェットを取り出しながら避け、観察する。彼女の観察力と、その学習力は、眷属達のユーベルコードを見抜く。そして、彼女が発動したユーベルコード、【ミレナリオ・リフレクション】は、観察を終えた眷属の攻撃をそのまま放ち、眷属の攻撃の数々を全て相殺する。

「せめて、苦しまずに…。」

 攻撃の相殺エネルギーで発生する爆風によろめく眷属達。そんな眷属達に、和鏡子は素早く詰めると、属性を込めたガジェットによる強力無比な一撃をお見舞いした。

 倒れて消えゆく眷属達。敵だったとはいえ彼女たちも元は子供、尊い犠牲者なのだ。和鏡子は、葬ることすら叶わないその遺体を前に、目を瞑って黙祷を捧げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『膨らむ頭の人間』

POW   :    異形なる影の降臨
自身が戦闘で瀕死になると【おぞましい輪郭の影】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    慈悲深き邪神の御使い
いま戦っている対象に有効な【邪神の落とし子】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    侵食する狂気の炎
対象の攻撃を軽減する【邪なる炎をまとった異形】に変身しつつ、【教典から放つ炎】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
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 発生した子供姿の眷属達は、辛くも猟兵によって全滅。しかし、その掃討は、皆納得のいくものではなかった。そして、流れる放送。

『諸君、私が用意した余興は楽しんでいただけたかな?グギ…なぁに、金で売られてしまうほどの、貧乏な家庭に生まれた可哀想な子供達だ。どのみち何処ぞで野垂れ死に、誰からも愛されずに死ぬ子供達だったのだ!グギギ……。』

 まるで自分の行為が正しいと豪語する黒幕、彼の話す様子は何かおかしい。

『ギギ……しかしそんな子供たちも役に立ってくれた、儀式は成功だ。ググギ……ギギ……安心しろ、お前たちもすぐにググ…子供たちのところに送ってやろう。』

 あたりに渦巻く醜悪な気配。それと同時に、カジノが崩壊する音が聞こえた。…辺りを包み込む砂煙、どうやら半壊したのはスタッフルームから先。幸いにも猟兵らの集まるホールは無事である。

「ググググ……ギギギギギギギギギギギギギギ!!!!!!!!」

 しかし、その崩壊した先に居たのは、邪神を取り込み為れ果てた人間。恐らく彼がこの事件の黒幕だろう。邪神を取り込もうとしたそれは、逆に邪神に取り込まれ、そして既に狂気のものに変わり果てていたのだ。さあ、武器を取りたまえ。邪神顕現を企み、あまつさえ数々の犯罪行為で子供たちを犠牲にした彼を絶対に許してはいけない。

 カジノ内に広がる、苦しくなるほどの威圧感。そして、ゴングを鳴らすような耳を劈く咆哮が響き渡った。
佐藤・和鏡子
ミレナリオ・リフレクションで敵の攻撃を相殺しながら救急箱型ガジェットで属性攻撃・2回攻撃を乗せて攻撃します。(自分以外の方がいたら援護射撃も併用します)
情報収集や学習力で敵の攻撃を分析してミレナリオ・リフレクションの成功率を上げるようにします。
※他の参加者がいる場合はその方と一緒に連携して行動します。(他の方の援護射撃を行ったり、負傷者を医術や救助活動で治療、など)
狂気に乗っ取られた怪物になってしまったので、人として罪を償わせる事は出来なくなってしまいましたが、犠牲者達のためにも、必ず倒します。


キケ・トレグローサ
元々孤児で身寄りのなかった三兄弟の長男のエドは黒幕の言葉に激しい怒りを覚える。
「子供たちの未来は誰にも分からなかったはずだ。それを身勝手に愛されないなんて言葉で切って捨てるなど…!」
弟と妹にこの醜悪な陰謀を見せないため、彼らの力を借りずに戦う決意をする。
「キケとルナが子供たちのことを知ったら悲しむだろうな」
今は自我も飲まれた相手に怒りを感じながら英雄達の詩を歌い引き続き騎士団を召喚、盾の兵士は他の猟兵を護り、剣の騎士は切り込み、攻撃を加える。
「ここで朽ち果てろ。そして、地獄で永遠に苦しめ」
戦いが終われば子供たちに鎮魂の歌を歌い手厚く弔う。
「子供たちが安らかに眠ることを祈る」

*アドリブ・絡め歓迎



「子供たちの未来は誰にも分からなかったはずだ。それを身勝手に愛されないなんて言葉で切って捨てるなど…!!」

 もともと孤児で、身寄りのなかった三兄弟の長男のエド(キケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665))は黒幕の言葉に激しい怒りを覚える。同じ身体に宿る弟と妹にこの醜悪な陰謀を見せないため、彼らの力を借りずに戦う決意をした。

「キケとルナが子供たちの事を知ったら、悲しむだろうな…。」

 今は自我も飲まれた男に怒りを感じながら英雄達の詩を歌い、彼はまた騎士団を召喚。盾の兵士は他の猟兵を護るべく男を取り囲み待機、そして剣の騎士はその中で男に斬りかかった。しかし、男はその攻撃に対応するように邪なる炎を纏い騎士の攻撃を防御、そして群がる兵士もろとも炎で焼き払った。そして、標的はエドの方へ…。

「っ………。」
「援護します。あなたは体制を立て直してください。」

 そこに思わず飛び込んできたのは、佐藤・和鏡子(ミレナリィドールの聖者・f12005)。先程まで怪我人の手当てをしていたものの、丁度最後の一人が終わった様子で、エドの援護に来た様子だった。迫る炎、彼女はエドと男の間に入ると素早く【ミレナリオ・リフレクション】を発動する。【ミレナリオ・リフレクション】は、迫る炎をそのままそっくり、鏡のように噴き出し、その攻撃を相殺する。急だったため、博打ではあったがなんとか男の攻撃は防ぐことが出来た。

「すまない、助かった。」

 エドはすぐさま立て直すと、また騎士団を召喚。微小ながらもコツコツとダメージを蓄積させる。その間、和鏡子は男が使うユーベルコードをじっと観察。好機を待った。

「グギギ…ギギギギギギギギギギ」

 いい加減にしろ、と言わんばかりに男は先ほどよりも特大の炎で騎士団をまた一掃する。しかし、その炎が止み視界が開けたころ、男の懐には和鏡子が入り込んでいた。【ミレナリオ・リフレクション】、発動。先程男が出した特大の炎を、そっくりそのままの威力で直撃させる。男は至近距離で受けたその攻撃を受けて、カジノの奥まで吹き飛ぶのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ウイシア・ジンジャーエール
ウイシア自身は、少女達に対して特に何かを思う事はありませんでした。
経緯がどうあれ、今倒すべきオブリビオンである事には変わらないですから。
同じく、今回の膨らむ頭の人間にも何も思う事はありません。
ただ倒すべきオブリビオン。

●WIZ対抗
「散って。アドラムス!」
【天罰(アドラムス】で攻撃。
武器を向けるだけで攻撃対象を固定出来、高い命中力を持つUC。
[空中戦]のまま距離を取り武器を振るって仕掛けます。

炎の軌道を[視力]で捉え、[第六感]で回避し[逃げ足]で距離を取る。
一か所に留まらずヒット&アウェイの要領で狙われにくくします。
逸らしきれない炎は【花の盾(ビームシールド】で防ぎ[早業]で[カウンター]。



 ウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)は、武器を構える。子供達の事や、男のことはどうでもいい。それが、今倒すべきオブリビオンには変わりなかったから。そしてそれは今も同じ。彼女は空中で羽ばたきながら、膨らむ頭の人間を見据える。彼は他の猟兵に気を取られており、まだ自分の存在に気付いていない。ウイシアは男の後ろに回り込んで、ユーベルコードによる先制攻撃を仕掛けるべく、武器を向ける。

「散って。アドラムス!」

 瞬間、男の頭上から眩い一筋の光線が降り注ぎ、その身を深く焦がした。

「ギギギ…ギガガッ……。」

 男は堪らずその光の柱から素早く離脱すると、ウイシアの方を睨むように見る。どうやら存在がばれてしまったらしい。そして彼は咆哮をまき散らしながら炎を纏う異形に変身すると、ウイシアに向けて教典から激しい炎を放つ。焦げ臭いにおいが充満する中、彼女は第六感を駆使して天井近くを素早く羽ばたく。

「ガガカ……グギギギギギギギギギギギギ!!!!」

 動き続けるウイシアに炎を狙って当てるのは難しいと判断した男は、怒りながら咆哮を上げ、その炎を超広範囲にばら撒き逃げ道をふさごうとする。避けきれない炎、ウイシアは素早くそれを花の盾で防御。そして、反撃をするように【天罰】を発動し、眩い光は何度も何度も、男の身体を焼き焦がすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ボゴ・ソート

「散々他人をカモにしてきた挙げ句に、自分が邪神のカモにされちゃったのかい? ザマぁないね!」
今さら何を言ったとて黒幕に伝わることはないが、相手のやったことを思えば悪態を吐かずにはいられない。
そして先程戦った眷属と違い、目の前にいる怪物にダガーを突き立てることに戸惑いは一切ない。
俺はダガーの柄を握りしめ、鮫のように笑った。


防御は[火炎耐性]に任せて[ダッシュ]で一気に接近しながら[シーブズ・ギャンビット]で攻撃します。
攻撃後は[盗み攻撃]や[盗み]でボスの持つ教典のページを何枚か破いたり、フック付きワイヤーを使った[ロープワーク]で手足を絡め取って味方の行動をサポートしたいです。



「散々他人をカモにしてきた挙げ句に、自分が邪神のカモにされちゃったのかい? ザマぁないね!」

自我の失った男に、いまさら何を言っても伝わることは無いが、相手のやったことを想えばこの悪態も当然だろう。目の前の怪物と化した男を見下ろすほどの身長のボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ・探索者・f11583)は、ダガーを握りしめて鮫のように笑う。先程は相手が相手だったがために、少しの戸惑いはあったが、今回は容赦しない。

「ググ……ギギギ…。」

 唸る男、その意思は既にそこにはないだろう。そんな様子に憐れみすら感じながら、ボゴは一気に間合いを詰め、【ジーブズ・ギャンビット】による超高速の一撃を振り下ろす。その大きな身体から繰り出される強烈な一撃は、男を軽くぶっ飛ばし、壁をいくつか破壊する。

「こんなもんじゃぁ終んないよ!」

 そんな吹っ飛ぶ男に追撃を入れるべく、その驚異の脚力ですぐさま近付くボゴ。彼は、体勢を崩している男に対して、渾身のスティールを行った。すると…なんとボゴが奪ったのは、男が炎を出すのに用いていた教典…。流石に予想外ではあったものの、ボゴは悪魔的な笑みを浮かべながらその教典を持っていたダガーで粉々に粉砕した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイ・エイド
【真の姿を解放する】
久しぶりに戻るとするか
完全に人型となる。
カオスリングに封印していたオーラを全て解き、体や武器に纏わせ、オブリビオンに向けて重く鋭い殺気を放つ。オーラは先程の子供たちの分が大半だ。武器には痺れ毒や傷を治りにくくする毒が塗ってある。

仲間と連携するなら、オレは囮になる。ダガーで近接戦闘し、ギリギリまで引きつけて、いざ仲間が大技等を決めようとする時は痺れ毒が塗ってある千本を投げつけて距離を取ろう。

真の姿:毒使いのアサシン
技は今と変わらないが、人間だった頃の姿(普段は狼耳で尻尾が出ている)。並大抵の狂気をものとしない。

アドリブ大歓迎


触叢・アン
仲間らが戦ってるのを確認し、忍び足6・暗殺2・騎乗6・操縦8を駆使し、敵の脇腹目がけ鎧無視攻撃8っ、で宇宙原付ど~~~ん!
「ほれ、ど~~~ん」
その弾みで…騎乗6、操縦8、逃げ足5、ジャンプ、地形の利用、等と機体に付いたワイヤーを活用しそのまま高い場所に移動

「ほんならまぁ、ここで決めちゃらぁ!(タンクトップ破り捨て)」
ミリオンライドアタック(+鎧無視攻撃8)、それは宇宙エネルギーをその身に吸収し体内生成した幻影分身を放出…つまり露出が多いほど分身が増えその威力が増すのだ!
「とぉ! ふぅらっしゅ!Ah~~~♪」
敵目がけ降り注ぐ無数の原付サーフィン乗りセクシーネーチャン、それが1点に集束し蹴り貫く!


美星・アイナ
・・・何が余興よ、笑わせんな
子供達の無垢な未来を奪ったアンタは絶対にぶち込めす!

『・・・肉片も残らず、焼き尽くしてあげるわ』
ペンダントに触れてシフトする人格は冷酷非情なキリングドール

シフト後レガリアスシューズで疾走
『地形の利用』を駆使して接近し『スライディング』からの『踏みつけ』で『2回攻撃』

同時にユーベルコード詠唱開始
鋼糸を相手の首元に巻き付け
赤水晶の欠片を一斉掃射後鳩尾目掛けてヒールキック

赤水晶の欠片を集結させて作り出すのは西洋槍
悪意の犠牲となった子供達の無念を晴らさんと躊躇なくその身を穿つ

因果応報、外道に堕ちたアンタにはその死に様がお似合い、ね(冷笑)


※アドリブ、他PCとの掛け合い歓迎



「久しぶりに、戻るとしよう。」

 ダメージが蓄積した上に教典を失い、発狂する男を前に人型になったアイ・エイド(腐れ人狼時々2頭身ひよこ・f10621)は片手に持っていたカオスリングの封印を解き放つ。すると、カオスリングに込められていたオーラが解放され、彼はそれを身体に纏わせる。まさにアサシンから放たれる殺気、手に持つ武器には毒が塗られている。

「オレが囮になる、ちゃんと援護してくれよぉ?」

 彼は後ろにいる猟兵にそう告げると、素早く目の前の敵目掛けて攻撃を仕掛けていく。その様子を後ろで見ながら構えるのは、美星・アイナ(インフィニティアンロック・f01943)。彼女は黒幕の男に対して抱いていたのは、憤怒だった。

「何が余興よ、笑わせんな。子供達の無垢な未来を奪ったアンタは絶対にぶちのめす!」

 アイナは怒りに震える手でペンダントに触れる。すると、彼女の雰囲気は打って変わったものとなった。

「……肉片も残らず、焼き尽くしてあげるわ」

 その人格は、冷酷非情なキリングドール。男のことを冷たい目で見据えると、レガリアシューズで疾走し、エイドに続くように飛び出した。前方で、彼と男が一進一退の攻防を繰り広げている。その男の背後から、鋭いスライディングを喰らわせる。男がバランスを崩し、真後ろに倒れたところをアイナは素早く飛び上がり強烈な踏みつけ、そしてエイドはその好機を見逃さず【メンタリティ・ギャンビット】を放つ。その迷いのない一撃は、神速の一撃になる。毒により確実な致命傷を与えたかのように見えた一撃…それでも男は、奇怪な声を上げながら強引に立ち上がった。

「ガガガガガギギギギギギギギギギ…ギャガガガガガガガガガ!!!」
「うおぁ!」
「きゃぁ!」

 二人はその勢いに体勢を逆に崩され、そして地面に倒れてしまう。大きな咆哮と共に、次の攻撃の準備。絶体絶命、万事休すに思われたその時、ふと高速で飛び込んでくる大き目な影。

「ほれ、ど~~~ん」

 宇宙原付バイク…それでドカンと男に衝突事故を起こしたのは、触叢・アン(銀河疾風・f01011)だった。間一髪ではあったものの、男は攻撃直前で原付に吹き飛ばされ、遠くまで吹っ飛んだ。そして、その弾みを利用して彼女は天井のパイプにワイヤーを引っかからせ、そのまま天井に移動した。

「ほんならまぁ、ここで決めちゃらぁ!」

 アンはタンクトップを切り捨てる。ミリオンライドアタック、それは宇宙エネルギーをその身に吸収し、体内生成した幻影分身を放出…つまり露出が多いほど分身が増え、その威力が増すのである。

「とぉ! ふぅらっしゅ!Ah~~~♪」

 吹き飛んだ男目掛けて降り注ぐ無数の原付サーフィン乗りセクシーネーチャン、それが一点に集束し、蹴り貫く。異常な光景である。轟音、砂煙……それが止んだ頃には、男はボロボロの姿で倒れていた。

「終わりね…。」

 砂煙が収まった頃…鋼糸を男の首元に巻き付き、踏んだまま呟いたのはアイナだった。彼女はそのまま、静かにユーベルコードの詠唱を開始する。

「地に落ちた血涙達、姿を変えて此処に集え・・・行き場のない哀しみと怒り、水晶の炎に変えてここに放たん!さあ、骸も遺さず焼き尽くせ!」

 詠唱で作り出された赤水晶の欠片…それらを全て終結させ、作り出すのは西洋槍。悪魔の犠牲となった子供達の無念を晴らさんと……彼女は躊躇なくその身を穿った。

「因果応報、外道に堕ちたアンタにはその死に様がお似合いね。」

冷笑しながら、アイナは呟く。男は西洋槍を受け、木っ端みじんに消滅した。大きなカジノを使った大規模な儀式…事件はこうして幕を閉じたのである。

●黙録
 教団がカジノで起こした事件は、猟兵の活躍により全て解決された。後に調べ上げられた話では、このカジノ自体が邪神顕現の為だけに建てられ、詐欺、誘拐、そして人身売買…。数々の犯罪を影で起こし、文字通りお金の力で邪神顕現を計画されていた。勿論、邪神の顕現こそ許してしまったものの、無事に討伐され教団は壊滅。カジノに蔓延る醜悪な影は根こそぎ掃討された。……しかし、死んでしまった子供たちの命が戻ってくるわけでは無い。

 既に半壊していたカジノは、取り壊しが決まる。当然のことだ、これだけの事件があれば、この場所はさら地に変わってしまう。現在、その大きな土地には、粗末な墓が沢山建てられている。誰が、何人亡くなってしまったのかは、もう知る由もない。しかし、これが今できる一番の弔いだろう。猟兵たちは皆、黙祷を捧げながら、子供達の冥福を祈るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月26日


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#UDCアース


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト