アースクライシス2019⑱〜汚泥より生まれし王
● 決戦、スカムキング
「仕事だよ、アンタ達」
グリモアベースに立ったパラス・アテナ(都市防衛の死神・f10709)は、集まった猟兵達を見渡すとグリモアが映す光景を示した。
ヒーロー達の活躍で、スカムキングの居場所が判明したのだ。
場所はナイアガラ瀑布から連なる運河の一つ、ニューヨーク州ナイアガラ・フォールズ市の『ラブ・キャナル』
20世紀中頃の環境汚染問題『ラブ・キャナル事件』が起きた場所としても有名だ。
スカムキングのUFOは莫大な環境破壊と引き換えに、多数の人員と資材を宇宙に運び出せる改造が行われている。
「スカムキングは要塞化した運河の地下で、スーパープルトンから譲られたUFOを改造して宇宙に逃げようとしている。これを逃したら禍根が残る。ここで叩くよ」
真剣な眼差しのパラスに、猟兵達は頷いた。
● 汚染と汚濁の王の城
戦場となるのは、地下に築かれた都市。
ダストブロンクスの市街に似た雰囲気だが、現在はUFOの大改造工事の影響で有害物質の霧が発生している。
光化学スモッグのように白く煙る霧に加え、耐え難い異臭が都市を覆い尽くしている。
猟兵達が現れると、そこにスカムキングが迎撃に現れるので探索の必要はない。
「スカムキングは王を名乗るだけあって、『必ず先制攻撃』を仕掛けてくる。逆に言えば、初撃を凌いじまえば大きな隙ができる。防御と反撃。これが勝利への鍵だ」
敵のユーベルコードへの対処法を編みだすことができれば、いつもよりも活躍が期待できるということだ。
「速攻で仕掛けて速攻で仕留める。薄汚い裸の王様を、地の底へ叩き落としてやろうじゃないか。頼んだよ、アンタ達」
パラスは猟兵達を見渡すと、グリモアへ導いた。
三ノ木咲紀
オープニングを読んでくださいまして、ありがとうございます。
マスターの三ノ木咲紀です。
⑫も⑮もシナリオ数が足りていそうなので、⑱のスカムキング戦をご案内させていただきます。
今回はセルフリアルタイム執筆とさせていただきます。
オープニング公開後から17時頃まで、お昼離脱等はありますがパソコンの前にいます。
来た順番に執筆して、青丸が規定数に達し次第終了させていただきます。
戦争攻略スピード重視のため、ご承知おきくださいませ。
それでは、よろしくお願いします。
第1章 ボス戦
『スカムキング』
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POW : キングアンドクイーン
自身の【体重60kg】を代償に、【体内から飛び出した破壊魔術師アシュリー】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【肉弾戦を挑むスカムキングとの連携攻撃】で戦う。
SPD : スーパートニックナイトメア
【アシュリーが禁断の呪文をかけ続ける】事で【近付くだけで敵を侵食する超汚染存在】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : ダスト・テリトリー
自身からレベルm半径内の無機物を【汚染物質】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
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ラモート・レーパー
「自分の存在に後悔するといい!」
UC対策
自分の小柄さを上手く利用して、スカムキングの側をちょこまかと動き回る。こうすれば、スカムキングの攻撃を躱しつつ、アシュリーは誤射を恐れて魔法を使えないはず。
攻撃自体は自分のUCを発動するまで折った角のナイフで敵をひたすら切り込む。浅くて良いひたすら傷をつける。UCで免疫不全になる病魔をばら撒く。敵が感染すればこの劣悪環境下破傷風を始め多くの感染症の合併は避けられまい!
薄汚い路地裏に立ち込める有毒な霧。
その向こうから現れたスカムキングの姿に、ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)は黒曜石の角を抜き放った。
小柄なラモートの姿に侮ったのだろう。スカムキングは物理的にもラモートの姿を見下すと鼻を鳴らした。
「なんだ、そこにいたのかい嬢ちゃん。小さすぎて見えなかったぜ」
身長134センチのラモートとは倍近い身長差があるスカムキングは、一つ肩を竦めるとユーベルコードを詠唱した。
「まあいい。死体がでかいか小さいかは問題じゃねえ」
「油断は禁物だよ、アンタ」
体重60キロを代償に現れたアシュリーが、たしなめるようにスカムキングの隣に立つ。
2人の視線を受けたラモートは、油断なく黒曜石の角を構えながら姿勢を落とした。
「図体ばかりでっかい汚染物質が何か言ってるよ。これ以上環境破壊する前に、骸の海へ帰ったら?」
「ほざけ!」
叫んだスカムキングは、拳を振り上げるとラモートへと振り下ろした。
地面を砕くような一撃を回避したラモートは、敢えてスカムキングの懐へと飛び込んだ。
スカムキングとアシュリーの間に入るように駆け込み、角のナイフを一閃。
飛び散るわずかな血に眉を顰めたスカムキングは、膝を唸らせラモートを蹴り上げる。
襲う衝撃を防御姿勢でいなしたラモートの元に、アシュリーの禁呪が放たれた。
「塵になりなさい!」
青白い魔法弾が、アシュリーに迫る。着地したアシュリーはしかし、地を蹴ると再びスカムキングへと迫った。
「いい度胸じゃねえか!」
「攻撃は見切ったよ! 今度はこっちの番だ!」
駆け込んだアシュリーは、角のナイフを連続してスカムキングへと閃かせる。穿たれる細かい傷が、スカムキングの足に浅く、しかし確実に刻まれていく。
懐に飛び込んだアシュリーが狙ったのは、それだけではなかった。
「ちょっとアンタ! そいつを引き剥がして! 攻撃できないわ!」
焦るアシュリーは、常に射線上にいるラモートの姿に焦りの声を上げる。
再び飛んでくる蹴りを避け距離を取ったラモートは、詠唱を開始した。
「『』の役目を持って、生命の均衡と調停を行う」
詠唱と同時に完成した【間引きの厄災(マビキノヤクサイ)】が、高濃度かつ強力な病魔を含んだ息となりスカムキングへと襲いかかる。
「なんだ、こんな霧……っ!」
霧を踏み越えラモートを殴りつけようとしたスカムキングの膝が、ふいに崩れる。
付けられた小さな傷から侵入した病魔がスカムキングの体内を冒し、内側から侵食を開始したのだ。
「こんな病魔、俺には効かん……!」
「お前が今まで撒き散らした汚染物質の犠牲者の苦しみ、存分に味わってから自分の存在に後悔するといい!」
膝をつくスカムキングに、ラモートは指を突きつけた。
成功
🔵🔵🔴
黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流
あと一週間。
少しでも被害を減らすため頑張らないと。
相手から見えない場所にもしくは場所でUC写月で分身を作成。分身には【存在感】を消し【目立たない】ように移動、アシュリーに対して奇襲をかけ【マヒ攻撃】を乗せた【暗殺】の攻撃を行う。マヒでアシュリーの口を黙らせてやる。
俺自身はそれを悟らせないようにスカムキングへ真っ向勝負。【オーラ防御】と【呪詛耐性】で浸食を防ぎながら少しでもダメージを稼ぐ。
相手の攻撃は【第六感】で感知【見切り】で回避。回避しきれない物は黒鵺で【武器受け】からの【カウンター】。それも出来ない物は【オーラ防御】と【呪詛耐性】でしのぐ。
立ち上がったスカムキングを交差点の角から見守っていた黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)は、二振りの刀を手に目を閉じた。
同時に詠唱。現れた二人目の瑞樹は、本体と同様に右手に胡、左手に黒鵺を持っている。
自分と寸分も違わない姿の分身に作戦を伝えると、その肩を軽く叩いた。
「あとはよろしく」
言うが早いか十字路に躍り出た瑞樹は、存在感も顕にスカムキングに立ち向かった。
「スカムキング! 俺が相手だ!」
普段の瑞樹ではあり得ない口調で、スカムキングの気を引くように駆け出す。
胸を張り猛然と突き進む瑞樹の耳に、アシュリーの禁呪が響いた。
「勇敢なお兄さんねぇ。でもアタシの禁呪に耐えられるかしらぁ?」
スカムキングと一心同体のアシュリーは、身体の半分をめり込ませた状態で呪文を詠唱。同時に周囲が汚染された。
全身から赤茶色い霧を発生させたスカムキングは、霧をまとったまま瑞樹に向けて拳を振り上げながら突進を開始する。
息ができないほどの汚臭が、瑞樹の鼻をつく。瑞樹の本能が、あの霧は危険だと盛んに警鐘を鳴らす。
それらを意思の力でねじ伏せた瑞樹は、地を蹴ると右手の胡を振り上げた。
一閃。
カウンターのように放った斬撃がスカムキングの腕を切り裂き、赤黒い血が周囲を汚染する。
その攻撃をものともせずに放たれる一撃が、瑞樹に 轟! と音を立てながら迫った。
「そんななまくら、効かねぇよ!」
第六感と見切りで何とか回避した瑞樹は、間近に迫った汚染物質にせり上がる吐き気を何とか堪える。
オーラ防御と呪詛耐性で何とか耐えることはできる。だが接近戦を仕掛けるとなるとそれだけ汚染源に近づくことになり、ダメージも深くなる。
左手の黒鵺が、スカムキングの胸に太刀傷を穿つ。自然動きが鈍くなる瑞樹に、スカムキングは勝利の笑みを浮かべた。
「なんだその程度か。ならこちらから行かせて……」
「どうかな」
にやりと笑った瑞樹の姿が、ふいに二重になる。
瑞樹の後ろから目立たないように接近した二人目の瑞樹は、スカムキングには目もくれずにアシュリーに向けて黒鵺を振るった。
マヒ攻撃を乗せた一撃が、アシュリーを深く穿つ。喉を裂く暗殺の一撃を受けたアシュリーは、目を見開いたまま詠唱を途絶えさせる。
「アシュリー!」
「時間がないんだ。少しでも被害を減らすために、お前はここまでだ」
呪縛から開放されたように軽くなる身体に、瑞樹は深く切り込む。
胸にX状の深い傷を受けたスカムキングは、よろりと一歩下がった。
成功
🔵🔵🔴
トリテレイア・ゼロナイン
お二人の仲が宜しいのは騎士として微笑ましいのですが、その陰で涙する人々を鑑みれば……討たせて頂きます
手の向きや光などからアシュリーの魔術を●見切り回避しつつ、敢えてスカムキングに接近戦を敢行
センサーでの●情報収集で常に敵と己の位置関係を把握、破壊魔術の射線から自らをキングの身体を用いて●かばえるように密着して立ち回り
キングの攻撃は自らを●ハッキングしリミッター解除した●怪力による●武器受け●盾受けで凌ぎます
両腕がダメージで使えなくなろうともUCの●スライディング●だまし討ちでキングを斬り捨て、すかさず頭部と肩部格納銃器での●スナイパー射撃でクイーンに直撃弾を献上
流石に多勢に無勢ですのでご容赦を
ダメージを受けながらも戦意を後退させないスカムキングに、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は一歩前へ出た。
機械の身体を持つ騎士であるトリテレイアの姿に、スカムキングはねばつく肌に覆われた指を突きつける。
「今度はメカのお出ましか。鉄くずに変えてやる。……アシュリー、行けるな?」
「もちろんよぉアンタ。アタシはいつでもアンタの側で援護する。そう約束したじゃなのぉ」
60キロの体重を代償に姿を現したアシュリーは、しなだれるようにスカムキングにもたれる。
寄り添って愛を確かめ合う2人の姿をセンサー越しに観察していたトリテレイアは、感情の籠もらない声で言った。
「お二人の仲が宜しいのは騎士として微笑ましいのですが、その陰で涙する人々を鑑みれば……討たせて頂きます」
「機械風情が言うねぇ。バラしてUFOのパーツにしてやる! アシュリー!」
「分かってるわぁ!」
スカムキングの側を離れて駆け出したアシュリーは、癒えて程ない喉の傷をものともせずに詠唱を開始した。
直後放たれる魔法弾。直撃を避け後ろに飛んだトリテレイアを追いかけるように、スカムキングの拳が迫った。
地面にめり込む程の強大な圧力が、トリテレイアに迫る。
叩きつけられる攻撃に、盾を構える。盾を破壊する勢いで放たれる拳の一撃に、トリテレイアは歯を食いしばった。
怒りに任せた強烈な攻撃に、トリテレイアは自らをハッキングしリミッターを解除。同時に跳ね上がる身体能力と情報処理能力に、トリテレイアは盾をほんのわずか傾けた。
受ける圧を逸らし、スライディングを仕掛ける。
支えを失い、突然沈み込む拳にたたらを踏んだスカムキングの足元に、強烈な蹴りが入った。
「そんな蹴り……」
騎士として恥ずべきこの戦法、敢えて使わせて頂きます」
スライディングによるだまし討ちで攻撃下から抜けたトリテレイアが振り向いた瞬間、スカムキングが膝をついた。
すれ違いざまに発動した【足部隠蔽収納式大出力擬似フォースセイバー(フォースセイバー・イミテイト)】が、その威力を存分に発揮。
蹴り込まれた爪先に、大出力と熱で蒸発させる光剣が仕込まれていたのだ。ふくらはぎを斬られ、機動力を大きく削がれたスカムキングの姿に、アシュリーは破壊光線を放った。
「よくもやってくれたねぇ!」
放たれる破壊光線はしかし、回避されスカムキングに直撃する。
頭に登った血を一瞬で醒めさせたアシュリーは、顔を真っ青にするとスカムキングに駆け寄った。
「ごめんねぇアンタぁ。アンタが倒れたと思ったらアタシ……」
「気にするなアシュリー。かすり傷だぜ」
再びいちゃつく2人の姿に、トリテレイアは格納銃器・肩部・両腕部・多目的単装銃を構えた。
「流石に多勢に無勢ですのでご容赦を」
宣言と同時に射撃。容赦なく放たれたトリテレイアの銃弾は、2人に同じだけ降り注いだ。
大成功
🔵🔵🔵
月凪・ハルマ
うお、くっさ……コレ【覚悟】を決めてないと
耐えられないレベルだぞ……
◆SPD
さて、まず向こうは自分を強化してくる訳だけど、
別にまともにやりあう気なんかないんだなコレが
なので、【迷彩】で姿を隠し、【忍び足】で
敵の死角へ移動して見つからない(【目立たない】)様に
して様子見
後は向こうがUCを使い続ければ勝手に寿命を削るし、
解除すればこちらが戦いやすくなるだけだ
どちらにしても、俺は【武器改造】で手裏剣に爆破機能を付与
そして離れた場所から【早業】で【投擲】して攻撃する
敵がこちらに気付いても【瞬身】を発動させて、
強化した技能を駆使して距離を取り続ける
ぶっちゃけ、お前らとは近づきにはなりたくない
色んな意味で
ダメージとともに吹き出す血が、周囲の汚臭を更に際立たせる。
吐き気を催すような強烈な臭いに、月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)は鼻をつまみながら周囲の空気を片手で払った。
「うお、くっさ……。コレ覚悟を決めてないと耐えられないレベルだぞ……」
催す吐き気をやり過ごしたハルマは、スカムキングとまともにやり合う気など最初からなかった。
ハルマは化身忍者。化身忍者には化身忍者の戦い方、というものがあるのだ。
迷彩で姿を消し、忍び足で接近。敵の死角へと移動しながら、見つからないように様子を伺う。
途絶えた攻撃に、何かの気配を察知したのだろう。スカムキングは油断なく周囲を伺うと、ユーベルコードを発動させた。
「どこにいるかは知らないが、お前たちの好きなようにはさせないぜ! アシュリー!」
直後に響く禁呪の詠唱。スカムキングの周囲を赤茶色の霧が覆い、近付くだけで敵を侵食する超汚染存在となる。
超速度で索敵するスカムキングの背中が、突如爆発した。
爆破機能を付与された手裏剣が早業で放たれ、遠距離からスカムキングの背中を穿つ。
振り返ったスカムキングは、爆発的に増大した反応速度で振り返るとハルマに迫った。
「そこか!」
次の瞬間には目の前に迫る、スカムキングの拳。強烈な一撃はしかし、空を切った。
超速度の攻撃を見切ったハルマは、残像を残しながら早業で回避。流れるようにその場を離れたハルマは、再び爆破手裏剣を放った。
「ぶっちゃけ、お前らとは近づきにはなりたくない。色んな意味で」
「ほざけ!」
遠距離からの攻撃を腕で受けきったスカムキングは、再びハルマに攻撃を仕掛ける。
回避しながら攻撃を仕掛けるハルマは、頃合いを見計らうとその場を後にした。
大成功
🔵🔵🔵
ナイ・デス
スカムキングさん、倒します!
あなたを倒して、クライングジェネシスさんも倒して、この世界を守る
それが、イェーガー、です!
【覚悟、激痛耐性】で汚染に耐えて
ダストテリトリーに入ったら、全力【ダッシュ】で後退
【第六感】で死角からのも感知し避け
黒剣で【かばい】受け
【念動力】で自身【吹き飛ばし】テリトリーから逃れ
反撃、します
【範囲攻撃】『生命力吸収光』
【鎧無視攻撃】光は鎧など、障害あっても癒すように
壁などもないかのように【生命力吸収】奪います
そこに生る、在る為の力を奪いつくし、消滅させます
汚染物質だろうと、今に在るものという点は、同じ
私の力に、変えます……!
満身創痍のスカムキングを前にしたナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は、決意も新たに黒剣を鞘より抜き放った。
「スカムキングさん、倒します! あなたを倒して、クライングジェネシスさんも倒して、この世界を守る。それが、イェーガー、です!」
「ほざいてるのはどの口だ? 既にクライングジェネシスへの増援の準備は整った。後は俺が号令を出すだけだ」
「そうねぇ。早く片付けて、クライングジェネシス様の許へ行きましょうよぉ」
「させません!」
寄り添いながら語り合うスカムキングとアシュリーに、ナイは大きく踏み込む。
接近するナイを迎え撃つように、悪臭が鼻を突いた。
放たれる【ダスト・テリトリー】の汚染物質が、束になってナイに迫る。猛烈な攻撃を目の前にしたナイは、ふいに足を止めた。
迫る【ダスト・テリトリー】の領域から逃れるように、全力ダッシュで後退。逃げるナイを追いかけるように、スカムキングもまたナイに向けて踏み込んだ。
「逃さねぇぜ猟兵!」
莫大な量の汚染物質が、ナイに迫る。黒剣でかばい受け、第六感で死角から迫る汚染物質も避けるが全ては避けきれない。
襲う激痛に挫けそうになる意思を、覚悟と激痛耐性で抑え込む。
ここでナイが引いてしまったら、スカムキングはクライングジェネシスに増援を送るだろう。そうしたら味方は確実に不利になる。
念動力で自分自身を吹き飛ばし、一気に距離を取る。テリトリーから逃れて態勢を整えたナイは、目を閉じ意識を集中させると詠唱を開始した。
「反撃、します」
ナイの体内から、光が放たれた。
全てを清めるような清浄な光は、迫る汚染物質を包み込む。
それがそこに生る、在る為の力は当然、汚染物質にも在る。光を受けた汚染物質は枯渇したように色を変え、ナイへと吸収されていく。
「汚染物質だろうと、今に在るものという点は、同じ。私の力に、変えます……!」
先程受けた傷が癒えていく。敵の攻撃を吸収し尽くしたナイは、神々しいまでの光を放ちながら地を蹴った。
「ここで終わり、です」
ナイが振るう二振りの黒剣が、スカムキングを切り裂く。ナイが黒剣に付いた汚染物質を振り払い立ち上がった時、背後でスカムキングが真っ二つに裂ける。
汚泥の中に沈むスカムキングを振り返ったナイは、その場を後にした。
大成功
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