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アースクライシス2019⑬~伝説のイモジャージ

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019 #ラグランジュポイント


●ブルマの園
 宇宙――。
 それはまだ我々がいまだ全貌を知り得ない未知の世界。
 ビームハイウェイを抜けた先、月と地球の重力が均衡するというラグランジュポイントに、それはあった。
 いくつもの宇宙船がぶつかって、“島”ができあがる。
 この“島”に、いつしか宇宙人たちが住み着いた。
 宇宙は冷たく、非情である。
 ひょっとすると、彼らも漂流の末に安住の地を求めてやってきたのかもしれない。
 ともかく――。
 そのひとつに、オブリビオンたちの支配が及んでいた。

「おらー! 運動しろー!!」

 ブルマ姿の女性たちが、ジャージ着用の宇宙人を奴隷として強制労働を強いている。
 彼女たちは、この“島”で暮らしているイモジャージ人を支配下に起き、強制トレーニングをさせている。
 宇宙グラウンド十周とか宇宙うさぎ跳びとか、そういう根性を鍛えるという名目で行われる非科学的なトレーニングだ。もちろん、その最中は水を飲むことも許されない。
 イモジャージ人は、この強制トレーニングによって選別され、ブルマニオン帝国の尖兵とされてしまうのだ。水準に満たないものはそのまま奴隷である。

●ブルマオオン帝国からの解放
「以上が、今回の予兆だ――」

 なんということであろうか。
 謎のブルマニオン帝国は、ラグランジュポイントにもその領域を伸ばしており、支配においているのだ。
 平和にひっそり宇宙で引きこもっているイモジャージ人を自分たちの兵士に変えようとして売る。

「ブルマニオン帝国ってのがなんだかわからないが、ともかくこの戦争で俺たちの敵として立ちはだかっている」

 戦争は総力戦であり、オブリビオンもさまざまな戦力をぶつけてきている。
 ブルマニオン帝国なる集団もそのひとつなのだ。

「この“島”のイモジャージ人を、オブリビオンの支配から解放してやってくれ。彼らが立ち上がってくれれば、オブリビオンたちをここから一掃することができる」

 いくつか存在する“島”――。
 そこに住む宇宙人たちだけでは、オブリビオンに太刀打ちはできない。
 しかし、猟兵たちがイモジャージ人たちの希望となれば、その戦いに勇気づけられ、決起するはずだ。

「あの島には、古代イモジャージ人たちが残した“伝説のイモジャージロボ”が眠っているという。こいつをうまく使うことができれば、きっと彼らも支配に対して立ち上がってくれるだろう」

 伝説のイモジャージロボ……。
 それは、“島”に巨大な神像群として打ち捨てられているものだ。
 かつては守り神たちであり、信仰の対象だった。
 イモジャージ人に危機が訪れれば、必ずや目覚めて戦うであろう……。
 そんな伝説が語り継がれている。
 しかし、今は「イモジャージロボとかちょーダサい」とかいうブルマニオン・ソルジャーたちによって、数々のイモジャージロボが冒涜され、動かないよう念入りに杭を打ち込まれている。
 イモジャージロボがお前たちを助けることはないと示し、反抗の心を折ったのだ。

 ――立て、立ってくれ、イモジャージロボ!

 それが、イモジャージ人たちの切なる願いなのだ。

「それじゃあ、イモジャージロボの操縦マニュアルを渡す。状況はわかってくれたな? じゃあ、頼んだぜ」


丹藤武敏
 どうも丹藤です。
 このシナリオは戦争シナリオで、1章構成となっています。
 そういうわけで、イモジャージ人たちをブルマニオン・ソルジャーの支配から助けてあげてください。
 なお、今回は以下のプレイングボーナスがあります。

 プレイングボーナス……島に眠る「宇宙人の謎兵器」を使う。

 このオープニング中に登場したイモジャージロボこそが「宇宙人の超兵器」です。
 ちなみに、イモジャージロボの操縦マニュアルは、グリモア猟兵の予知によって再現されたものです。
 イモジャージロボは、イースター島のモアイ像のようにいくつかあり、個人装備として使用できます。
 大体、15~20mほどです。そして破損させられていますが、猟兵たちなら操縦は可能です。
 操縦はかのうですが、猟兵が装備する武器よりは戦力が劣るものです。
 また、イモジャージ人に戦闘力はほとんどありませんが、巻き込まれないよう逃げたり隠れたりはします。
 では、どーんといらしてください。
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第1章 集団戦 『ブルマニオン・ソルジャー』

POW   :    ソルジャー一斉格闘
【周囲の味方との連携による格闘戦】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    目標確保
【周囲の味方との連携によって】【素早く目標を取り囲み】【ソルジャー達による抑え込みによる拘束】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    エマージェンシーコール
自身が戦闘で瀕死になると【新たなるブルマニオン・ソルジャーの増援】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
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月凪・ハルマ
あ、ロボなんだ。イモジャージを着るとかじゃないんだ
いや、機械は得意分野だしいいんだけど、なんとなく

◆SPD
まずイモジャージロボ(以下ロボ)の破損具合を
確認、そして必要なら修理しよう(【メカニック】)
時間が掛かりそうなら【魔導機兵連隊】を発動して、
ゴーレム達の手も借りながら作業を行う

修理完了後ロボに乗り込み、【操縦】しながら敵の前に登場
まずは有無を言わさず、敵を一体【早業】で殴り飛ばす

その後は【見切り】で敵の攻撃を躱しつつ、格闘攻撃で
襲い掛かってくる敵を迎撃し続けよう

なお、修理に協力させていたゴーレム達は
付近の住民を守らせておく

しかし、結構いい感じに動くじゃんイモジャージロボ
名前はちとアレだけど


日向・史奈
イモ…お芋でできた衣服…というわけでもなさそうですね
世の中には、知らないことが多いものです…

ここの住民の人たちに、攻撃が当たらないような場所まで避難するよう呼び掛けてからロボットに乗り込みます
マニュアル通りにやれば大丈夫そうですし…操縦の力もあるので、安心ですね
彼らにとっての信仰の対象が戦うのです、住民の方々に勇気を与えられればいいのですが…
範囲攻撃を使って周囲にビームを放ちます
威力が足りない分は自然を操る魔法を駆使して上乗せします
炎とか、そういうのが出た方が…きっと、派手に見えるでしょうから

たとえどんなに増えようが、まとめて一掃してみせます…!


ナギ・ヌドゥー
操縦マニュアルありがとうございました。
でも正直よく分からなかったので、自己流にアレンジして戦います。

UC「闇舞鋼装」展開
神像と一体化した強化機甲武装の姿に変身
このUCは全ての武器を強化する、神像も例外ではない!
暗黒のオーラを神像ごと纏う事で操縦しコントロールする
征くぞ、イモジャージロボ!
イモジャージ人達に希望の光を魅せねばならん

【ドーピング・第六感・野生の勘】で知覚を研ぎ澄まし敵攻撃【見切り】
遥か上空に飛翔し【殺気・呪詛・呪殺弾・誘導弾・制圧射撃】の大空爆敢行、奴らに【恐怖を与える】
どんな増援を行おうが士気を挫いてしまえば戦力にはならん!
伝説のイモジャージロボの恐ろしさを全宇宙に伝播せよ!



「イモ……お芋でできた衣服……というわけでもなさそうですね。世の中には、知らないことが多いものです……」

 日向・史奈(ホワイトナイト・f21991)は、イモジャージロボの操縦マニュアルを読んで一通り頭に入れると不思議な感慨が浮かぶ。
 イモジャージ人の来ている服装は“芋っぽいジャージ”という意味に取れなくもない。
 ヒーローズアースの地球を離れても、宇宙人であるイモジャージ人の文化に似ている共通性を思う。ともすると、人類がいまだ類人猿の一種であった頃、古代イモジャージ人と接触したときの遺伝記憶が今日まで継承されてきたのではないか? その文明勃興にも、イモジャージ文化は関係があったのかもしれない。
 それはともかく――。

「あ、ロボなんだ。イモジャージを着るとかじゃないんだ。いや、機械は得意分野だしいいんだけど、なんとなく」

 月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)としては、イモジャージを着る心の準備もあった。
 ロボなのは、なんとなく意外だったが、機会は得意分野である。ブルマニオン・ソルジャーたちによって破棄されたものだが、幸いにしてハルマは機会修理を得意としていた。
 心の準備はあったとして、着ないに越したことがないのがイモジャージというものだ。
 イモジャージロボのマニュアル片手に操縦系統を理解すると、ユーベルコード【魔導機兵連隊(レジメント・オブ・ゴーレム)によって魔導機械式ゴーレムがやってくる。
 他の猟兵の分、数体のイモジャージロボをまとめて修理していく。

「……よし、完成っと! これで動くはず」

 猟兵たちががハルマの修理したイモジャージロボに乗り込んでいく。

「操縦マニュアルありがとうございました。でも正直よく分からなかったので、自己流にアレンジして戦います」

 一方で、渡された操縦マニュアルに頼らず、ナギ・ヌドゥー(殺戮遊戯・f21507)のように別の方法で動かす猟兵もいる。ユーベルコード【闇舞鋼装(ダークメタモルフォシス)】によって、イモジャージロボの強化機甲武装として装着される。
 暗黒のオーラをまとったイモジャージロボのアイカメラの部分が、ビムッ! と輝く。
 古代イモジャージ人のセンスは我々とは相容れず、かなり垢抜けない印象であったイモジャージロボが、黒いオーラによってダークな雰囲気を醸し出す。
 そのイモジャージロボが、圧政を続けるブルマニオン・ソルジャーたちの前に現れた。

「な、なんだ……?」
「イ、イモジャージロボ!? 伝説は、本当だったんだ」

 イモジャージ人に危機が訪れたとき、子孫を守ろうとイモジャージをまとったロボが現れる――。
 そんな伝説である。

「征くぞ、イモジャージロボ! イモジャージ人達に希望の光を魅せねばならん」

 ナギの声に、黒がカラーの基調となったイモジャージロボが応える。カラーリングを変えただけでも、イモっぽさは相当に印象が変わっている。

「な、なんだ、あの禍々しいオーラのイモジャージロボは……!?」
「エマージェンシー! エマージェンシー! ブルマニオン・ソルジャーは即時応戦せよ」

 ブルマニオン・ソルジャーたちも気圧されるほどだ。
 緊急警報を鳴らして、兵士たちを招集する。

『イモジャージ人のみなさーん! すぐに避難してください! あなたたちは、もう無理やり運動する必要なんてありません』

 史奈は、操縦マニュアルをめくりながらまずは避難を呼びかける。

「……えっと。これですね」

 続いて、広範囲を薙ぎ払うようにビームを発射する。
 さらに、ユーベルコード【は之業【白虹貫日】(ハノワザ・ハッコウカンジツ)】によって炎が広がる。まるで、イモジャージの精神が形となった神像から、怒りの天罰が落とされるようであった。
 世界を焼き尽くしたイモジャージの七日間の再現であった。

「さあ、どいたといた!」

 集まってきたブルマニオン・ソルジャーを、ハルマの操縦するイモジャージロボが蹴散らしていく。

「しかし、結構いい感じに動くじゃんイモジャージロボ。名前はちとアレだけど」

 ハルマのその操作性に感心する。イモジャージロボのセンスはちょっと疑う。
 実は、“イ=モ”とは“祝福の光”、“ジャージ”は“平和”を表わす古代イモジャージ人の言葉だ。
 イモっぽいジャージを指すイモジャージと語感が似ているのはたまたまである。
 閑話休題――。

「どんな増援を行おうが士気を挫いてしまえば戦力にはならん! 伝説のイモジャージロボの恐ろしさを全宇宙に伝播せよ!」

 そして、ナギが操る漆黒のイモジャージロボが黒い怪鳥となって爆撃を敢行する。
 相手の戦意を砕くには、空爆である。
 ブルマニオン・ソルジャーたちはたまらず後退した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャノン・ヴァールハイト
心情
知り合いにブルマを思い出すが、当方は気にしない。あと、負けるなジャージ(遠い目

準備
怪力560と言う技能値を利用して、杭が抜けるか試すとしよう。
もし当方の力で杭が抜けるならば、他の参加者が居る事を考え、他ロボットに刺さっている杭も抜くとしよう

戦闘
基本的にイモジャージロボに乗って戦闘を行う。
ただし敵が多く、ボロボロである事を考えて乗り捨てて生身で戦う可能性が高いと考えておく。
ロボットが破壊されたら怪力を使用して残骸を投げるなり、UCによる地形破壊に敵を巻き込んで戦うが、投げたりUCを使用するのが難しい混戦になった場合は剣やナックルガードでの接近戦に切り替えて行動。

アドリブや連携、お任せします。


緋月・透乃
兵士が欲しいのに効率悪そうなトレーニングをさせるとは、ブルマニオン帝国の奴等もよくわからないねー。
オブリビオンは過去が蘇った奴等だから、トレーニングも時代遅れってことなのかな?
ま、これから倒す奴等のことなんかどうでもいいね!私が興味があるのは戦って楽しいかどうかだけだよ!

イモジャージロボを使えと言われてもねー、やっぱり戦いは生身でしたいからね……
そうだ、何も操縦するだけが使うってことではないよね。
【ひょいっと】でイモジャージロボを持ち上げて振り回して、敵を攻撃していくよ!
とにかく片っ端からガンガン攻撃し、敵の連携攻撃もロボの大きさで纏めて薙ぎ払っちゃえばいいね!



 シャノン・ヴァールハイト(怪力乱神・f10610)は、ブルマニオン・ソルジャーたちを見て、知り合いのことを思い出したりもした。
 だが、ここで気にはしない。
 それよりも、イモジャージ人たちを応援したい気分であった。少し遠い目をする。

「でも、兵士が欲しいのに効率悪そうなトレーニングをさせるとは、ブルマニオン帝国の奴等もよくわからないねー」

 明らかに時代錯誤したトレーニングに、疑問が浮かぶ緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)であった。

「猟兵かー! いいんだよ、非効率で! 非効率な訓練に耐え抜いたやつほど従順で使える兵士になるんだよ!」

 なんというブラック思考であろうか。
 イモジャージ人たちを従えるためにあえての根性トレーニングを課しているのだ。

「余計に許せないじゃん。いっか、ま、これから倒す奴等のことなんかどうでもいいね! 私が興味があるのは戦って楽しいかどうかだけだよ!」

 透乃は好戦的なバーバリアンなのである。
 戦って倒せば、楽しいうえに問題はすべて解決するのだ。
 緊急招集されて集まったブリマにオン・ソルジャーが、円陣を組んでシャノンと透乃を取り囲む。そんな中で、シャノンは冷静に行動した。
 擱座しているイモジャージロボに突き刺された杭をその怪力で引き抜いたのである。しかも、あっさりと。

「……バ、バカな!? 怪力レベル50で撃ち込んだ杭が!?」
「意外とあっさり抜けたな」

 ごろん、と杭が重い音を立てて転がる。
 たじろくブルマニオン・ソルジャーを傍目にイモジャージロボに搭乗し、これを操縦する。

「ひるむなー! あんなダッセぇ、イモジャージに栄えあるブルマニオン帝国の戦士たちは負けないのだ」

 ブルマニオン・ソルジャーたちが、大きさに差のあるイモジャージロボに取り付いていく。

「イモジャージロボを使えと言われてもねー、やっぱり戦いは生身でしたいからね……。そうだ、何も操縦するだけが使うってことではないよね」

 思いついた透乃は、ユーベルコード【ひょいっと】で他に廃棄されているイモジャージロボを軽々と持ち上げた。

「ま、待て、あのロボを軽々と……!?」
「えいっ!」

 そんな可愛らしい掛け声で、ロボをぶん回して薙ぎ払う。
 透乃らしいロボの活用法であった。

「せ、せめて向こうのロボを止めろー!」

 シャノンのイモジャージロボにブルマニオン・ソルジャーが蟻の群れのように群がった。
 次々に関節部分などを狙い、行動不能に追い込んでいく。
 ……が、そうなるとシャノンのロボから降りてその巨体を持ち上げて武器にする。

「ちょっ……!? ロボを武器に戦うってそういうことじゃないだろー!!」

 そんなツッコミも無視し、シャノンは【全力全壊の一撃】でイモジャージロボを持ち上げる

「そらっ」
「おりゃ」

 シャノンと透乃、同時に揃ってイモジャージロボをブルマニオン・ソルジャーに投げつける。
 やはり、ロボは投げつけるものなのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
SPDで判定

むむむー!みんなのイモジャージロボをバカにするのは許さないぞー!

さっそく「騎乗」したのは翼の折れちゃったロボット
コックピットが大きくて操縦しにくいけど頑張るぞー☆

ふふーん、いつもはボクの方が小さいけど今回は逆だよ♪
巨体を生かしたパンチやキック、踏みつぶしで戦うぞ☆

ソルジャーたちに取り囲まれても慌てずジャンプして包囲を抜けるね!
しかも【スカイステッパー】を使って二段ジャンプ♪
へへーん、翼が折れてても飛べるんだからとコクピットの中で真っ平らな胸を張ってドヤ顔♪
空中からの質量を生かしたスーパー・イモジャージ・キックをお見舞いだ♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


ガーネット・グレイローズ
はぁ、また珍妙な兵器を隠していたな……。
だが、戦いの場では性能がすべて。見た目にあれこれとこだわっている暇はないな。必ずこのイモジャージロボを使いこなしてみせよう。
まずは〈メカニック〉で機体のスペックや装備を確認。飛んだり跳ねたり、軽くストレッチをして動作確認も行う。
「聞くところによると、ジャージはもっとも運動に適した格好だという。ならば、機動性は十分だな」
いくぞ、ブルマニオン帝国! 〈操縦〉技能を駆使しての格闘戦を仕掛け、宇宙カラテによる【烈紅閃】が唸りを上げる。チョップでソルジャーをはたき落とし、回し蹴りで周囲を薙ぎ払う。重力から解放されることで、技のキレはさらに増すぞ!


郁芽・瑞莉
平穏を乱すオブビリオンに、
今こそ伝説のイモジャージロボの容姿、見せる時ですね!

という訳でマニュアルを熟読した上で、
イモジャージロボにはジャンプからの空中浮遊でてや!っと搭乗。
「今どきはスポ根では何も為し得ません……、科学的にやってこそです!!」
と注目を浴びせつつ、目線の高さを生かして情報収集。
相手に包囲されない様にパンチやキックに合わせるように苦無をスナイプ。誘導弾で同時攻撃となるように放って衝撃波による範囲攻撃でなぎ払っていきます!
「イモジャージ人の皆さん、伝説は今ここに蘇りました。皆さんこのイモジャージロボに続いて悪のブルマニオンと戦いましょう!」
誘惑と鼓舞を混ぜた演説で奮い立たせますよ!



「はぁ、また珍妙な兵器を隠していたな……」

 イモジャージロボのその勇姿を見たガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)の正直な感想である。
 ともにやって来た猟兵たちがブルマニオン・ソルジャーを圧倒することによって、イモジャージ人に希望と勇気を与えているものの、それはそれとしてデザインには一考の余地がある、そう思えてならない。
 緑色のカラーに、白一本のサイドラインは、決定的にダサい。
 あたかも、色気やファッション性という華やかものを剥奪するために設計されたかのようだ。

「……だが、戦いの場では性能がすべて。見た目にあれこれとこだわっている暇はないな。必ずこのイモジャージロボを使いこなしてみせよう」

 さっそく、機械に対する知識でその性能を把握する。
 一通り動かして動作確認を素早く行なう。人間で言うところの準備運動とストレッチだ。

「うん、反応は上々だ。聞くところによると、ジャージはもっとも運動に適した格好だという。ならば、機動性は十分だな。いくぞ、ブルマニオン帝国!」

 操縦桿を握り、ブルマニオン・ソルジャーに向かっていく。

「怯むなー! 我々洗練された文化を持つブルマニオン帝国の精兵が、あんなダッサいイモジャージに負けるものか!」

 正面切って自分たちの守護神をダッサいと言われると、イモジャージ人も深く傷つく。
 イモジャージは、質素清貧を良しとする自分たちの文明の象徴であり、平和を愛した証である。
 整復された彼らにとって、自分たちの文化ソモのものを否定されるのは深い喪失を意味した。

「むむむー! みんなのイモジャージロボをバカにするのは許さないぞー!」

 ここに、その侮辱に対して怒ってくれた猟兵がいた。
 ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)である。
 フェアリーである彼女は、とても小さい。
 コックピットで操縦桿を抱えるようにして操っている。
た。

「見ろ、まるで翼の折れた天使じゃないか!」
「違うよ、妖精だよ! ボクの翼、折れてないしね」

 飛んだ――。
 ブルマニオン・ソルジャーによって翼を破損されたイモジャージ飛行試験型が、ユーベルコード【スカイステッパー】によって飛んだのだ。
 ブルマニオン・ソルジャーたちの囲みを一気に離脱する。

「と、飛んだ……だと!?」
「へへーん、翼が折れても飛べるんだから」

 コックピットの中で満面のドヤ顔を決めるティエルである。

「平穏を乱すオブビリオンに、今こそ伝説のイモジャージロボの勇姿、見せる時ですね!」

 郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)も、イモジャージロボを操縦して現れる。
 マニュアルは熟読している。今日び、遊びながらでも親切なチュートリアルがあるが、まともに戦うならばマニュアルの熟読は欠かせない。

「今どきはスポ根では何も為し得ません……、科学的にやってこそです!! 根性論のほうが、イモジャージよりずっと時代錯誤でダサいはず」
「な、何を……! ブルマニオン帝国の医学スポーツ学はァァァ、宇宙一だー!」

 そう言ってバンザイ突撃気味に突っ込んでくる。
 しかし、これはいい的であった。
 イモジャージロボに装備されたイモジャージ苦無でまとめて仕留めていく。
 【神速 千里苦無飛燕撃ち】によって苦無が豪雨のように降り注ぐ!
 そして、ガーネットの操るイモジャージロボは空手もこなす。イモジャージコーティングにより、通常の三倍の反応速度で動く。
 宇宙カラテによるユーベルコード【烈紅閃】が決まる。
 イモっぽい動きに見えるが、赤いエーテルをたなびかせてブルマニオン・ソルジャーをまとめて薙ぎ払った。

「イモジャージ人の皆さん、伝説は今ここに蘇りました。皆さんこのイモジャージロボに続いて悪のブルマニオンと戦いましょう!」

 そう瑞莉は呼びかける。

「そ、そうだ! このまま言いなりになることこそ、クソダサいことじゃないか!」

 奮い立ったイモジャージ人も、杭を抜かれたイモジャージロボに乗り込んでいく。

「よーし、みんな一緒にやっちゃおう! スーパー・イモジャージ・キックをお見舞いだ♪」

「「「スゥゥゥゥパァァァ……イモジャアアアジ、キィィィィック!!」」」

 イモジャージロボにイモジャージ力(ちから)がチャージされ、空から質量を活かしたスーパーイモジャージキックが次々に降り注いた。

「バカなァァァ!? ブ、ブルマニオン帝国に、栄光あれぇぇぇぇ……!!」

 ブルマニオンソルジャーたちは、次々に蹴散らされていく。
 イモジャージ人たちも、その光景に呼応して立ち上がった。
 こうして支配が打倒された――
 イモジャージ人は、自由の凱歌をあげる。

「ありがとう、皆さん! ……皆さんのおかげで、僕たちは自由です」
「救ったのは……あなたたちの勇気と……イモジャージの伝説ですよ」

 瑞莉は、イモジャージ人にそう言って微笑んだ。
 ガーネット、ティエルも勝利を祝うために降りてくる。
 これから、解放を喜び、オブリビオンとともに戦ってくれるだろう。
 嗚呼、イモジャージよ永遠なれ――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年11月26日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト