アースクライシス2019⑩~奪われ、生まれるのは~
●巨大な
ハワイ沖のビックウェーブが収まり、静けさを取り戻した海底都市アトランティスにて巨大な貝が微かに光を発している。
ガコッ、と巨大な貝周辺にある装置が稼働すると“『モデル・アジテーター』絶滅ちゃん”が姿を現す。
「猟兵の殲滅を開始します」
瞳に光を宿した瞬間、肉声に近い機械音声で言うと数えきれない程の『モデル・アジテーター』絶滅ちゃん達が出てきた。
標的である猟兵を倒す為に、彼女たちは倒されても、倒されても閉じ込めた人々の生命力を使って生み出される。
そう、延々と――
●グリモアベース
「解せぬ、とは思わぬか? 皆の者」
独り言の様に言うヒッツェシュライア・テスタメント(死を恐れぬ魔術師・f16146)は、目の間に居る猟兵に言った。
「すまない、興味深いが嫌なモノをみた故に……ヒーローズアースにての戦い、御苦労だ。さて、“大海嘯”を阻止した事でハワイ沖のビックウェーブは静まり、海底都市アトランティスに向かう事が可能になったのだが、ドクター・アトランティスが対猟兵用にクローンを大量生産している様だ」
つまらなそうにヒッツェシュライアは言うと、3Dマップで巨大な真珠貝の様なモノを映し出す。
「これだ、コレ。この貝の様な機械の下に数百のアトランティスの住人達を詰め込み、生命力を奪ってこの貝……クローン装置に注ぎクローンの生産しているワケだ」
訝しげに説明をしながら息を吐く。
「つまり、この貝の様なクローン装置を破壊するか、それともクローンどもを殲滅する勢いで倒さないと解決出来ん。どうするかは任せよう。君たちに幸運を」
龍真 神
龍真 神(タツマ シン)と申します。
よろしくお願いします。
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プレイングボーナス……「超・大群」に何らかの方法で立ち向かう。
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連携する場合は、相手のIDやチーム名の記載を忘れずにほぼ同時にプレイング送信して下さい。
※連携人数は最大でも4~5人が限度となりますのでご留意ください。
プレイング受付は最大10件となりますが、午前8時半以降に日付をずらして送っていただければなるべくは全て採用出来る様に努力します。
第1章 集団戦
『『モデル・アジテーター』絶滅ちゃん』
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POW : 『絶滅人類.oblに接続します』
自身からレベルm半径内の無機物を【部品に含む機械やロボ等(猟兵除く)を手下】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD : 愚者の盾
戦闘力のない、レベル×1体の【一時的に洗脳されている一般人】を召喚する。応援や助言、技能「【かばう】」「【奉仕】」「【時間稼ぎ】」を使った支援をしてくれる。
WIZ : 断滅騒乱
【世界の終末を騒ぐ内容のアジテーション演説】を披露した指定の全対象に【滅亡する前に好き勝手やってしまえ、という】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
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シャオ・フィルナート
【闇に紛れ】物陰に隠れながら接近
周囲の状況を注視、【見切り】
全方位に敵が同じ数配置されてるとは考えにくい
僅かな隙はある筈…狙うのは一点突破
水で再生可能な★氷の翼を生成
氷の弾丸の【一斉射出、範囲攻撃】で奇襲
同時に★死星眼発動
目線の合った全ての敵に【催眠術、生命力吸収】
足止め、自己回復狙い
★氷麗ノ剣の水、氷の【属性攻撃】で進行方向の水を裂き、凍結
一時的に氷の壁を作り【暗殺】技術の【ダッシュ】力と
【第六感】による【早業】の回避
時には蹴り技を駆使し突破
回避が難しい場合翼で防ぎ即再生成
滅亡する前にやりたいこと?
…オブリビオンへの復讐、だよ
装置破壊のため敵ごと巻き込む【指定UC】で氷の津波の【範囲攻撃】
ケイオース・テネブラエ
フン、数を揃えたところで無駄だ。
闇から逃れる術などない、闇はこの世界全てを覆い尽くすのだ!
●殲滅
【高速詠唱】で【デスシールド】を展開し【盾受け】の用意をして【空中浮遊】で高い位置から超大群を睥睨し【高速詠唱】で認識した全ての対象を無差別に瘴気で腐らせる【鎧無視攻撃】のUC【ダークネス】を放つ。
「そう、滅びからは何人も逃れる事は出来ない。
しかしそれは今ではない、ましてやこの世界を闇に堕とし、混沌の滅びを与えるのは我ら闇の軍勢…貴様らではないのだ」
デスシールドで攻撃を無力化しつつ、ひたすらにダークネスで全ての敵を滅ぼす。
数など関係ない、闇の瘴気は触れただけで死を齎すのだから。
アルトリウス・セレスタイト
群れるばかりなら大して困りはしないが
天楼で捕獲
対象は戦域の全オブリビオンと手下、それらが実行する行動及びクローン装置
原理を編み「迷宮に囚われた」概念で縛る論理の牢獄に閉じ込める
『超克』で世界の“外”から汲み上げた魔力を迷宮に全力で注ぎ強度と自壊速度を最大化
速やかに始末する
対象外である猟兵及び一般人には何の影響もなく、迷宮内からそれらには何もできぬ理不尽の檻だ。精々困惑するが良い
出口は自身に設定
自身の打倒或いは迷宮破壊を狙うにも、攻撃自体も自壊し消える定め
辿り着く敵があれば『討滅』の死の原理を乗せた打撃を『励起』で最大化した個体能力で見舞う
●大群のクローンは人の命が尽きるまで、作られてゆく
(群れるばかりなら大して困りはしないが……)
ちらり、と蒼玉の様な瞳でアルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)は、海面が揺らぎ幻想的な世界に見せる海底都市アトランティスを見回した。
建物の影に身を潜ませながらシャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)が息を殺し、足音を立てぬように眼前に広がるクローンの大群を値踏みするかのような視線を向けていた。
(その様な事をしても、無駄だというのに……)
嘆息するとアルトリウスは、任意対象のみ捕え存在を消去する自壊の原理で出来た迷路を作り上げる寸前に新たな猟兵が現れる。
「フン、数を揃えたところで無駄だ」
漆黒の闇を思わせる黒髪を靡かせながらケイオース・テネブラエ(混沌より生まれし無限の闇・f21797)は、延々と生成される『モデル・アジテーター』絶滅ちゃんのクローンの群れの中へ駆け込んだ。
「闇から逃れる術などない、闇はこの世界全てを覆い尽くすのだ!」
青く輝く海底都市アトランティスを闇が侵食してゆき、ケイオースの周囲に“闇魔法【デスシールド】”が展開されると空に向かって跳躍した。
「闇から逃れる事は出来ぬのだ!」
ケイオースの黒曜石の様な瞳に映るクローンの群れ、一瞬でも意識を向けた瞬間に低く何かが鳴いているかの様な音を響かせながら蠢く闇は音も無く手を伸ばす。
闇がクローンに触れた瞬間、金属の部分はボロリと腐食して崩れると鈍い音を立てながら砂浜に四肢が落ちる。
(ダメだ……数が、少ない部分を突こうとしても)
海水で出来た氷の翼を背負うとシャオは、苦虫を噛んだ様な表情でクローンの大群を見据えながら氷の弾丸を広範囲に放ってクローンを倒しても、倒しても湯水の如く次々と生成される。
ただ、響くのはクローンが倒れてゆく悲鳴と――アトランティスの人々の悲痛な悲鳴に似た生命力が消えゆく幻聴がした。
「そう、滅びからは何人も逃れる事は出来ない。
しかしそれは今ではない、ましてやこの世界を闇に堕とし、混沌の滅びを与えるのは我ら闇の軍勢……貴様らではないのだ」
それを知らぬケイオースは、ただただ生成されてゆくクローンの軍勢が進軍してきても彼の蝕んで腐食する闇が全てを喰らう。
(影響ない、ハズだろう?)
クローン装置を理解した、ハズ――しかし物理的に破壊しない限り相手もオブビリオンでも強い力を持つ者で馬鹿ではない、アルトリウスのユーベルコードに対してなんらかの対策をしていてもおかしくは無い。
「壊せ、壊せ……自身以外は全て敵だ!」
『モデル・アジテーター』絶滅ちゃん達が声高らかに言うと、アルトリウスの胸の中で何かがざわめくと“顕理輝光『励起』”は覚醒を促す光を発する。
“顕理輝光『討滅』”がその場にいる全てを滅する為に、“死の原理”が広範囲に放たれる。
「くそっ! 飲まれたか!」
氷の翼を羽ばたかせるとシャオは、死の原理から逃れる様に距離を取ろうとするとクローンがそれを阻むかの様に現れる。
手にしている“氷麗ノ剣”を振り、モーゼの如く一瞬だけ海が割れたかと思えば分厚い氷の壁が生成されていた。
(オブリビオンへの復讐をする前に……やられてしまう!)
シャオは逃げるのがやっとの状況で、ケイオースだけは闇魔法【デスシールド】に守られている故に死の原理やクローン達の攻撃から身だけは守れていた。
「対策なし、で来たからだろうな……自分自身さえ守れないのでは、な。貴様、あの暴走しているのをここから連れ出せ」
ケイオースは氷の翼で素早く飛び回るシャオを一瞥すると、顎でアルトリウスを指しながら言った。
「……仕方がない」
嘆息するとシャオは、氷の津波でクローンの軍勢を倒すとアルトリウスを回収して海底都市アトランティスから離れる。
黒く、黒く、濁ってゆく海を悔しそうに見つめながら――
苦戦
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ヴィクトル・サリヴァン
扇動者は厄介だけどオンリーってのはバランス悪くない?
数は厄介だけどなんとか行けそうな気も…この洗脳一般人アトランティス住人なのかなー。
じゃないと息大丈夫かとか不安になるんだけど。
基本移動は水泳、水中だしなんか落ち着くし。
高い所まで泳いで周囲一帯見渡し装置を探して襲撃かける。
クローンが阻んできたらUCで空シャチ達召喚し攻撃、
向こうも一般人召喚してきたらなんて卑劣な…!という演技して回り込んで装置に向かう素振り見せる。
調子に乗って追いかけてくるだろうけどそれは振り切らない程度の速度で回避しつつ、
他のクローン達も次々攻撃して巻き込む形で徐々に装置から距離をとる。
つまり陽動だね。
※アドリブ絡み等お任せ
雛月・朔
【POW】
使用アイテム:ヤドリガミの提灯
UC:無邪気な悪霊(変身後の外見は真の姿参照)
◆心情
いやー…敵にはいいかげんに諦めて退いてほしいものです。
◆行動
【オーラ防御】で濡れないように施した手持ちの道具『ヤドリガミの提灯』を灯し、オブリビオンを【おびき寄せ】ます。
その後、UC『無邪気な悪霊』を使用し、一時的に紫苑姉様の姿に変身。(変身後は無口)。
さらに【呪詛】と【範囲攻撃】でUCで得た力を強化し、灯りに向かって集まってくるオブリビオンをUCの効果範囲に入ってくるものから片っ端から呪殺していきます。
この状態だと少々クローン装置自体の破壊には不向きなのでそちらは別の猟兵の方にお任せします。
日向・史奈
人を勝手に使って、閉じ込めて…本当に、嫌な話ですね
アトランティスの住人の皆さんは可能な限り早く助けたいので、クローン装置を破壊するのを目標に動こうと思います
洗脳された一般人が邪魔をしてきたら一時的に凍らせて無力化して、敵は雷の魔法で倒します
世界はまだ滅びません、だから、このクローンたちを倒せるまで…しばらく休んでいて下さい
基本的には魔法を使い続けて周囲の敵を一掃しながら進んでいきます
こういう時は、範囲攻撃や2回攻撃が役に立つでしょうか
クローン装置にたどり着いたら雷の魔法で破壊し機能停止させる
必ず、皆さん助け出しますから…もう少しの辛抱です
●クローン装置、破壊!
沖の神などの呼称があるシャチの姿をしたヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)は、自身の得意とする海の中を素早く泳ぐ姿は美しい。
「人を勝手に使って、閉じ込めて……本当に、嫌な話ですね」
黒曜石の様な髪をゆらゆらと揺らしながら金色の瞳に真珠貝の様な装置を映しながら日向・史奈(ホワイトナイト・f21991)は、キッと睨みつけながら今もなお数百人のアトランティスの人々の生命力を奪っているからこそ早く助けたいと想うと同時にぎゅっと胸元で拳を握り締めた。
海の世界をたゆたうその姿はまるで桜咲き乱れる中で舞うコノハナノサクヤの様だ。
(いやー……敵にはいいかげんに諦めて退いてほしいものです)
黒い髪をゆらしながらまるで少女の様な中性的な青年である雛月・朔(たんすのおばけ・f01179)は、猟兵を倒す為だけに作られたクローンの群れを見据えながら嘆息する。
その手に揺れるのはオーラで覆われた“ヤドリガミの提灯”がオレンジ色の光を発しながら、クローン達をおびき寄せるためにゆっくりと提灯をゆらゆらと揺らす。
その遥か頭上でヴィクトルが他の魚や海洋生物に紛れて泳ぎながら、クローンで覆われた海底都市アトランティスを静かに見据えながら時を待つ。
「―――久しぶりじゃのぉ……、退屈な妾だけの世界よ……」
十分に引き付けた朔が女性的な姿へ変わると、ぐっと背伸びをしながらクローン達を一瞥すると――『モデル・アジテーター』絶滅ちゃん達が目を見開きながら次々と地面に倒れ、その身を崩壊させてゆく。
「今がチャンス」
戦いが始まったのを感じるとヴィクトルは、真珠貝の様な見た目をしたクローン装置に向かって泳ぐ。
それに気が付いたクローン達は彼の後を追う者や、行く手を阻もうと目の前に飛び出す者も素早く泳ぐ雄々しい姿を恐れている様子は見せない。
「海ばかりと思ってたら痛い目見るよ」
そう言うと尾ビレの腹側に数字が刻まれたシャチが召喚されると、ヴィクトルを守る様に泳ぎながらもシャチはクローン達に大きな口を開けると噛みつこうとする。
確実にクローン達を倒しながらヴィクトルは、装置から徐々にクローン達に攻撃する手を止めないまま後退しながら誘導させる。
(必ず、皆さん助け出しますから……もう少しの辛抱です)
手薄になったクローン装置に史奈は向かうと、指にはめられた“黒環”が魔力を増幅させると手にしている“叡智の杖”に帯電していた雷が立ちふさがるクローン達をなぎ払う。
「このクローンも……いえ、今は助け出すが優先です!」
ヴィクトルと朔の二人がクローンの大群を引き付けてくれているお陰で史奈は、余力を残せたままクローン装置の元に辿りつけた。
まだ残っているクローンも巻き込む様に彼女の杖から放たれる雷が轟き、そして真珠貝の様なクローン装置に向かって放たれた雷撃によって爆発しながら破壊された。
「壊れたか……ならば、あとは呪殺してゆくだけじゃな」
クローン装置が破壊されたのを一瞥すると朔は、眼前に迫りくるクローンの大群に視線を戻すとその呪殺する力を振るった。
まるで子供が紙を千切るよりも容易く、先程よりも弱体したのは装置を破壊した結果なのだろうと察する。
(アトランティスの人たちは海の中でも大丈夫なのでしょうか?)
ふと、思った疑問が脳裏を過ぎるとヴィクトルは、小さく首を傾げながらシャチ達を操って残りのクローンを倒し終えた。
「良かった……これ以上戦っていたら……」
真っ先に捕らえられていたアトランティスの人々の元へ駆け寄った史奈は、倒れている彼らはただ静かに眠っている様子を見て胸を撫で下ろす。
しかし、中には顔色が悪い者もいるのでクローンを限界まで生産させたら……と想像すると、背筋に冷や汗が指先でなぞる様に伝う感覚に身体を震わせた。
「あの、大丈夫でしたか?」
クローンを倒し終えて青年の姿に戻った朔が駆け寄ると、おずおずとした様子で史奈に小声で聞いた。
「大丈夫、お二人のおかげですよ」
シャチを連れたヴィクトルは一般人を安全な場所へ運ぶ為に指示を出す。
「うん、でも最終的に壊してくれたのはキミのおかげだよ。さ、また敵が何かする前に一般人を避難させよう」
「そうですね」
ヴィクトルの言葉に朔は頷くと、三人は周囲を警戒しながら一般人を無事に安全な場所まで避難させたのであった。
大成功
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