アースクライシス2019⑨憧れし英雄像
「よくきてくれたのぅ。皆に感謝せねばならんのじゃ」
ミミ・フリージア(朝露のような煌き・f05747)は興奮した様子で猟兵達を迎える。
「この戦いも進み、いよいよ空中戦を行う事となったのじゃ。まずこれを見るとよいのじゃ」
目の前にはずらりと並んだ多種多様なUFOが保管されている。どれも猟兵達がエリア51より奪取したUFOである。
「ラグランジュポイントを目指してほしいのじゃ。米軍が「ビームハイウェイ」という光線を照射してくれていてそこまでは迷うことはないのじゃ」
そこでミミは困った表情を浮かべ、じゃがしかし、と続ける。
「これを邪魔するオブリビオンがおるのじゃ。今回そなた達が行うのはそのオブリビオンの撃破じゃな」
ミミの説明によると体高20m近くに巨大化して空中を浮遊するオブリビオンだという。どうやら攻撃力が上昇しているが、小回りは効かないようだ。そこを突き『華麗な空中戦』を行う事により有利に戦うことができると想定されている。
「空中戦を行うにはもちろんここにあるUFOを使ってよいのじゃ。飛ぶことに自信があるものは自分で飛行を行うのももちろんよしじゃ」
ここでミミは一枚の大きな写真を壁に貼り付ける。
「今回戦うオブリビオンはヒーロー・コンプレークスと呼ばれるものじゃ」
そこにはヒーローにしか見えない格好の女性が映っている。こすぷれ、というものらしい。
「生前はヒーローが好き過ぎてヒーローやヴィラン同士の掛け算?で妄想してたらしいのぅ。掛け算で妄想とはどういう計算ものなのかのぅ」
何も知らないミミは今は猟兵も対象になっている、と告げると猟兵達はいや、それはちょっと……などとざわつきだす。
「うむうむ、やばいやつじゃったんじゃな。がんばって倒してくるのじゃぞ」
そう言うと笑顔で送り出すミミであった。
きりりん
今回は戦争シナリオ⑨になります。
プレイングボーナスはこちらです。
プレイングボーナス……華麗な空中戦を展開する(UFOは使わなくても可)。
UFOに乗っても自力で飛んでもいいので華麗に、かっこよく戦ってください。
戦争もそろそろ中盤になりますが頑張ってください。
第1章 ボス戦
『ヒーロー・コンプレークス』
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POW : ああん♪こんなのがいいかもー♡
無敵の【妄想シチュエーション】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
SPD : あなたの相手はこれね☆
【妄想シチュエーション】から、【妄想のシチュを再現】の術を操る悪魔「【対象の掛け算に相応しい相手】」を召喚する。ただし命令に従わせるには、強さに応じた交渉が必要。
WIZ : ああ、あんなことやこんなことなシチュがみたい☆
自身が【妄想シチュみたいなことしたいという妄想】を感じると、レベル×1体の【具現化した妄想のシチュ】が召喚される。具現化した妄想のシチュは妄想シチュみたいなことしたいという妄想を与えた対象を追跡し、攻撃する。
👑11
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栗花落・澪
掛け算?人間で?
……誕生日とか?あっ、それとも年齢?
数字ってそれくらいじゃない…?
窓だけ全開にした通常型UFOでの【空中戦】
敵の動作時生じる僅かな風切り音や風の揺らぎを
【聞き耳】や全身で感知し【見切り】
攻撃してくるようなら反射レベルでの速やかな回避行動
常に背後を取るように動き回り
時にはフェイントをかけてみたり翻弄
掛け算のシチュエーションってなに?
勉強会?
あっ、待って、やっぱいい、聞かないほうがいい気がしてきた
とりあえず召還された悪魔?ごと倒すね!
★Venti Alaに風魔法を宿し一時的にUFOから離脱
空中で足を蹴り上げ発生させた鎌鼬で敵の顔面狙い
隙を作った直後急接近、【指定UC】の【範囲攻撃】
鈴木・志乃
あっこれやばいやつだ
いやいや掛け算ってあああもおお戦争なんてやってられるかああああああああああああ!!!
初手全力魔法衝撃波を利用し顔面まで急接近&UC発動目潰し
うん、見えないことには妄想は捗らない……よね? 光の思念体に相応しい相手とシチュってどんなんよ……
急いで念動力で鎧砕き出来る魔改造ピコハンに毒塗って目をぶん殴る
あとりんごソーダ爆発させて目に染み込ませる
その後は視界に入らないか徹底的に目潰ししながら、毒塗った武器でなぎ払いし続ける
場所が場所だし、宇宙ゴミ引き寄せて燃やしたいね
敵行動は第六感で見切り回避を試みるよ
私恋人いるしその人が一番だと思ってるし
変な妄想しないで欲しい!!
伊藤・毅
「ステルス戦闘機×の右って何だろう、ガメラレーダー? いやむしろ、ステルス機が右で……っといかんいかん、ドラゴン01エネミータリホー、対象腐女子、敵、エンゲイジ」
自前の戦闘機で参加、敵に【空中戦】を仕掛ける
レーダーホーミング【誘導弾】の【一斉発射】で【先制攻撃】、着弾の【衝撃波】に紛れて一気に接近、考える暇を与えない【2回攻撃】ですかさず短距離ミサイルを叩き込み、即座に距離をとり、急旋回から機体を【操縦】の腕ですぐさま立て直し再アプローチし、機関砲を【零距離射撃】で叩き込み味方への【援護射撃】として離脱する
「妄想する暇など与えん、レーダーロック、FOX3、FOX3」
ティアナ・スカルデット
【POW】
UFOには乗らずに
UCの【駆け抜ける嵐】を発動して風を全身に纏って
自力で飛んで行く
慣れないUFOに乗るより
使い慣れたUCでの飛行の方が確実です
普段は周りの障害物など気にして全力が出せなかったけど
周りに障害がない空中戦なら全力で飛翔しても問題ないですね
全力全開フルパワー私のすべてをぶつけます
憧れの英雄に近づきたくて鍛錬の日々
その成果を見せる時
先ずはその妄想を壊し、現実を思い知らせます
円で直線を包むように
敵の周りをぐるぐる回りながら飛翔し攻撃の隙を伺う
いなす時は柳が如く敵の攻撃を掻い潜り
その攻撃を軸に錐揉み回転しながら
アネモストロヴィロスで〔なぎ払い〕攻撃しながら接近
●イメージする、その力の果てに
「ああん、せっかく新しいカップリングができたのに……ヒーローは強くなくちゃ、だ、め☆」
ヒーロー・コンプレークスと呼ばれるオブリビオンは自身が退けた敵には目もくれず新たなお気に入りを探しに飛び立っていく。憧れであったヒーローやヴィランでは満足できずその妄想を広げ続ける。その妄想は止まることを事は、ない。
●
敵の情報から伊藤・毅(Nemo・f06702)は攻撃を分析しその対策を考えていた。ステルス戦闘機の相手は誰になるのか……ガメラレーダー?。いや、違う。だがステルス戦闘機が右ならあるいは……。
「……っといかんいかん、ドラゴン01エネミータリホー、対象腐女子、敵、エンゲイジ」
毅は考えるのを止め、愛機で空を駆けていく。狙いはコンプレークス、その巨体故外す事はない。その自信はあった。
「腐女子?それ、褒めてる?まぁいいわ、あなたの力見てアゲル☆」
近接するより早く迫るコンプレークスへ一斉掃射を開始。
「妄想する暇など与えん、レーダーロック、FOX3、FOX3」
この弾幕でたしかに手ごたえがあった。だが手を緩めるわけにはいかない。爆炎が起こる中、さらに誘導弾を撃ち続ける。だが、そこに響くコンプレークスの声。
「わたし、感じちゃったのよね☆」
そこには毅の乗る愛機……から少年の姿に変わっていく。少年は毅の乗る戦闘機と同じ、先ほどまで撃ち続けていた誘導弾と同じ型のミサイルを発射する。
「ある朝、目が覚めるとあなたの戦闘機がなんと少年に☆」
毅は撃墜王(エアマスターエース)を発動し攻撃をかわし続け、コンプレークスへと迫っていく。
「べただけど悪くないわっ☆あなたの激しい攻めに、あぁっ☆」
ただでさえ口数少ない毅は完全に機械と化したように、ただただ、敵を消すために射撃を繰り返す……。その記憶を消すが如く。
●
ティアナ・スカルデット(ロンズデーナイト・f11041)はその黄金の意思の力を発揮し全力で飛翔する。慣れないUFOよりユーベルコードのほうがより空中戦に適している、そう判断したからだ。誰も巻き込むこともないこの空中で、アネモストロヴィロスを抜き全力の一撃と共にコンプレークスと対峙する。
「私、間に合いました?」
ティアナは毅と並び、アネモストロヴィロスを振るい追撃する。
「本当に助かる、すまない……すまない」
毅は援軍が来たことに安堵する。もし顔が見れたらほっとした笑顔が見れたかもしれない。
「ああん、かっこいいわっ。まさにヒーロー登場ねっ☆」
コンプレークスは妄想のネタがまた一人増えた、と上機嫌である。
「その妄想を壊し、現実を思い知らせます。あなたは妄想はできてもヒーローにはなれないわっ」
コンプレークスの隙を狙い、旋回し、攻撃を掻い潜る。
「それは違うわっ☆わたしはヒーローを、ヴィランをも超える存在になったのよ。何もかもわたしの掛け算は思いのままっ☆」
コンプレークスはその妄想を力へと変え、そして色々なシチュエーションを考えたると同時に吐き出していく。
●
「うわー……やばいやつだ。変な妄想しないで欲しいだけど!!」
「掛け算?人間で?……誕生日とか?わからないなぁ」
それとも年齢なのか……と悩みながらUFOで駆けつけた栗花落・澪(泡沫の花・f03165)そして
「掛け算っていうのはね……」
「やっぱいい……聞かないほうがいい気がしてきたよ」
と嫌な顔でコンプレークスを見る鈴木・志乃(ブラック・f12101)
澪はなんだかわからないけど身の危険は感じた。志乃の様子を見る限り間違いないだろう。
「こんなにいっぱい集まってくれて、妄想捗っちゃう☆いいわっ…いいわよー」
コンプレークスはその妄想を力に、四人の猟兵を前にしても喜び笑顔ではしゃいでいる。
「掛け算なんかに付き合ってられるかあああーっ」
志乃は全力魔法を放ち衝撃波でコンプレークスの動きを止め、顔面まで急接近すると光の思念体へと変身し目つぶしを狙う。
「あ、やだ、見えないじゃないっ。でもいいわっ……私には見える、ドワーフのコがオラトリオのコに御姉様って寄り添って、それで、それでねっ☆」
コンプレークスは妄想を重ね、力を増していく。かなり早口でまくし立てていて興奮で言葉が追い付かないようだ。
「やめろぉぉぉっ!!私には恋人がいるし、その人が一番なんだから!」
戦争、特にこの戦いは早く終われ、その思いで志乃は輝きを増し魔改造ピコハンを振り抜く。
「妄想する事は英雄に近づくこととは違うわっ。現実を見る事ね!」
ティアナが全力で放つ駆け抜ける嵐(エターナルウィンド)を乗せ、アネモストロヴィロスがコンプレークスの肩を切り裂く。
「恋人がいる……?嘘よ!あなたも私と同じなんでしょ?妄想じゃないの?私が考えたカップリングしか認めないわっ」
精神的にも肉体的にもダメージを受けたコンプレークスは徐々に力をなくしていく。悪魔を呼び出すが思うようにコントロールできない。
窓を全開にしたUFOに乗り背後を取ろうとしていた澪はこの機会を逃さずVenti Alaに風の魔力を乗せコンプレークスへと跳躍し鎌鼬で顔面を蹴り上げる。
「僕は妄想よりもっと大事なもの、あると思うよ。全ての者に光あれ!」
コンプレークスは光に飲まれ崩れ落ちていく。
「任務完了……これより帰還する」
毅はコンプレークスの消滅を確認し、そう告げるのであった。
大成功
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