アースクライシス2019⑨~巨大たるアトランティス
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「ヒーローズアースの戦争も色々と状況が動いておるようじゃ」
ガングラン・ガーフィールド(ドワーフのパラディン・f00859)は、そう真剣な表情で切り出した。
「今回、おぬしらに頼みたいのは体高20m近くに巨大化した、空中を浮遊するオブリビオンとの空中戦じゃ」
自分で言っていて、おかしな状況という自覚があるのだろう。ガングランは改めて、詳しい説明を始めた。
「おぬしらに頼みたいのは、巨大化したドクター・アトランティスのクローンとの空中戦じゃ。何でもUFOじゃったか、それに乗りながら戦ってよいらしいぞ」
ラグランジュポイントには、米軍が「ビームハイウェイ」という光線を照射してくれているので、迷うことない。しかし、その道程をドクター・アトランティスのクローンが立ち塞がり、邪魔してくるのだ。
「巨大化しとる分、攻撃力が上昇しておる。しかし、その分小回りは効かんから、付け入る隙は十分にある」
ようは巨大な相手との空中戦で、機動力で優ればいいという話だ。円盤型やロケット型などさまざまな形状をした1人用UFOで華麗に戦うのはもちろん、他人のUFOを足場にしたり、自分で飛行したり、あるいは別の飛行可能な乗り物で戦うなど、猟兵によって色々な戦術が考えつくだろう。
だからこそ、ガングランはどう戦うかは個々に任せる、と語る。
「自分の戦い方は、自分が一番よく知っておるだろう。ヒーローズアースでの戦いも、これからより余談を許さぬものになっていく。重要なのは一つ一つ勝ちを重ねていく事じゃ。よろしく頼むぞ」
波多野志郎
巨大な敵との空中戦ですよ! どうも、波多野志郎です。
今回は巨大化したドクター・アトランティスのクローンと、華麗に空中戦をしていただきます!
このシナリオの「プレイングボーナス」は、「華麗な空中戦を展開する(UFOは使わなくても可)」となります。一人用UFO(形状は円盤型やロケット型などお好きな形状でOK)を使っての空中戦もよし、他の飛行集団を用いてもよし、皆様のアイデアにかかっております。
それでは、大空の戦場でお待ち致しております。
第1章 ボス戦
『ドクター・アトランティスのクローン』
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POW : オリハルコン・アーマー
全身を【自らが発明した超金属のスーツ】で覆い、自身の【科学力】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : イビルインテリジェンス
対象への質問と共に、【マントの下】から【敵にはりつくフジツボ型生命体】を召喚する。満足な答えを得るまで、敵にはりつくフジツボ型生命体は対象を【吸血と超重力】で攻撃する。
WIZ : ヒーローズブートレグ
【海底都市アトランティスの実験室】から【召喚した、敵の力を模倣する海賊ロボ】を放ち、【敵の能力とユーベルコードで戦わせること】により対象の動きを一時的に封じる。
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霧城・ちさ
UFOに乗って華麗に戦っていきますわっ
操縦の仕方は教えて頂いたので大丈夫なはずですの
巨大化で小回りが利かないようなのでスピードを生かして常に回り込むようにして敵の攻撃の直撃を避けつつ素早く連続攻撃をしていきますわっ
可能であれば腕や足の自由を奪うようにダメージを与えて他の猟兵さんに攻撃する隙ができるように狙っていきますわね
召喚には召喚を、うさぎさんを呼び出して綺麗な飛び蹴りをしてもらいますわっ
他の猟兵さんとの連携は大丈夫ですの。アドリブもOKですわっ
中村・裕美
「……どこにでも出てくるわね……クローン体」
円盤型UFOに乗ってドクターアトランティスと戦う。
基本は【早業】でUFOを操作して不規則な軌道でドクターの攻撃を回避しつつ【ステルスボム】を複数設置して相手を爆破
フジツボを張られた場合に備えて予めUFOに電脳魔術で【ハッキング】し、【防具改造】で船底塗料のような、フジツボが張り付かないようにするコーティングを施す。
「……データ送信。……性能を具現化」
事前のフジツボ対策が不十分であれば、リアルタイムでフジツボのデータを【情報収集】し、UFOのコーティングに早業でフィードバックさせる。
「……喋るのは苦手なので……質問は……ノーコメントで」
トリテレイア・ゼロナイン
SSWでクエーサービーストや巨大戦艦と戦ってきましたが、あのような人型の相手ですと距離や光学センサーにエラーを疑いそうになりますね
さあ、空中での巨人退治と参りましょう
●騎乗した機械竜で飛行し攻撃を仕掛けます
羽を広げたり畳んだりして速度に緩急を付けた●空中戦で翻弄
その間に●操縦する竜の単装砲でのスナイパー●射撃で超金属スーツを攻撃
どの部位がどの程度の強度か●情報収集…恐らく関節でしょうが
或る程度の目星がついたら関節にUCを撃ち込み凍結させて動きを制限させ、そこに機械竜の推進力も乗せた●怪力でのランスで●串刺し
ランスを手放し、再度接近し今度は●シールドバッシュで楔の様にランスを打ち込みます
石守・舞花
うひゃー
宇宙にロケット、そして巨大エネミー
なんか映画みたいですねー
UFOはペンシルロケット型を選択
ブラッドガイストで血を与えて、UFO自体を殺戮捕食態の武器にします
攻撃を当てられないようにちょこまか飛んで攪乱しながら、敵の飛翔についていくように距離を縮めます
背後をとってしまえば、敵もこちらを狙いにくいでしょう
そのまま至近に飛び込みます
あの長物では逆に近距離は狙いにくいでしょうから
いい感じに近接できたら、UFOを敵に突っ込ませつつ自分は敵の首筋あたりに飛び移り、包丁で頸動脈めがけて【部位破壊】です
ついでに使った血の分【生命力吸収】します
燃料代わりにたくさん与えちゃいましたからね
栗花落・澪
窓だけ全開にした普通の円盤型UFOでの【空中戦】
敵の動作時生じる僅かな風切り音や風の揺らぎを
【聞き耳】や全身で感知し【見切り】
攻撃は反射レベルでの速やかな回避行動
警戒すべきはトライデント…だっけ
後ろは狙いにくそうだよね
敵の動きに合わせ上下しながら背後を取ったり
たまにフェイントかけて翻弄
問題は模倣がどこまで対象なのか、だよねぇ
じゃあさぁ…これはどう?
【指定UC】を本体狙いで発動
追尾型だから逃げられないよ
…UFO使わない選択肢があったってことは
最悪壊れても平気?
大丈夫ならUFOを離脱
追尾がUFOに行くか、こっちに来ても僕には魔法があるから
炎の【高速詠唱、属性攻撃、範囲攻撃】で花弁全部燃やして相殺
ジンガ・ジンガ
ワーオ、アトランティスちゃん超でっけェのー!
搭乗するのは機動力の高い、速度重視のコ
得意の【逃げ足】活かして【フェイント】かけたり
敵の攻撃を【見切り】避わしつつ
煽るように飛び回りながら、俺様ちゃんに意識を引き付けて撹乱しまショ
ホラ、猟兵ちゃんは俺様ちゃんだけじゃないですし?
俺様ちゃんが無事におウチに帰るためには、サポートだって重要じゃん?
あ、死角から攻撃すんのも忘れねーわよ!
もし避わしきれずに
UFOにフジツボちゃんが取り付いたら素早く乗り捨て
他者のUFOを足場に利用(【地形の利用】)し【ダッシュ】で肉薄
【だまし討ち】の【2回攻撃】で報復
……ンッひひ、やっぱナマミが一番楽じゃんよ!
※アドリブ大歓迎
伊藤・毅
「ドラゴン01よりドラゴンオール、射出座席をグリーンに、マスターアーム点火、編隊長指示の目標に集中攻撃、ドラゴンフライト、エンゲイジ」
自前の戦闘機で参加、敵に【空中戦】を仕掛ける
UCで味方の編隊を呼び出し、全機で長射程【誘導弾】の【一斉発射】で【先制攻撃】し敵の注意をそらす
その隙に敵の視野の外に【目立たない】ように移動し、フォーメーションを組みなおして一気に接近、全機のミサイルと機関砲による【2回攻撃】でダメージを与え、味方への【援護射撃】とする
「再アプローチをかける、各機アローフォーメーション、ドラゴンオール、アタック」
無累・是空
【POW】アドリブなんでも大歓迎じゃあ!
今日の相手は空飛ぶ巨人か!腕が鳴るのう!
これが地上ならば気兼ねもしたが、空ならば遠慮は無用。本気の本気でぶっ飛ばすぞい!!
空はわしの庭じゃ、テンション上がるのう!!
『超神足通』で自力で飛ぶぞい!ざっくりマッハ4くらいじゃな!
【空中戦】はかなりの得手じゃ!超音速の勢いをつけてブン殴るぞ!
このサイズ比、決して侮れる相手でもないか。パワーで勝負はさすがに分が悪い、スピードと慣性無視飛行で撹乱じゃ!
「オブリビオンは軽率に巨大化するんか。ちょくちょくあるんなら巨大ロボとか欲しくなるのう……合体とかするやつ」
「歯ァ食いしばれェ!!」
「余所見しとる余裕はないぞい!!」
ニコリネ・ユーリカ
【ワイルドハント】
UCで営業車を超音速巡航戦闘機に変形! それいけスーパークルーズ!
いいでしょー結構代償払ったのよー
んンッ、巨体なのに速いなんてズルくない?
速度では敵わなくても、機動性重視で頑張っちゃう
敵と自機の速度を計算し、敵の推進方向に対し垂直に交われる座標を割り出して進入、接触
接近後は敵の超速度が生み出す風圧の壁に潜り込むの
操縦テクを駆使し、コバンザメみたいにくっついちゃう
攻撃の届きにくい脇下辺りで並進して、超速を体験させて貰いまヒャー!
超金属のスーツは炎属性の全力魔法で攻撃!
部分的に熱して火傷させちゃう。お灸みたいでしょ?
熱くて躰をネジネジさせたら皆に報告! さぁ、今がやっつけ時よー!
ヨナルデ・パズトーリ
【ワイルドハント】
能力をコピーする、か
面白い
UCや技術だけが全てではなく妾一人をコピーしても意味がない事を教えてやろう!
UC発動
自前で高速飛行『空中戦』
巨大な敵の肉体という或る種の『地形を利用』
肉体ギリギリの所を飛び回り敵UCの攻撃への『盾 受け』止める物に利用したり
自身の『存在感』を弱め『目立たない』様にした上で『存在感』を持つ『残像』を
囮にして敵の攻撃を誘ったり『野生の勘』で敵の動きを『見切り』ギリギリの
所で避ける事でロボの攻撃が敵自身に向かう様に誘導
又、ニコリネが炎で攻撃した箇所へ『高速詠唱』による『呪詛』を込めた
氷の『属性攻撃』の『全力魔法』を『傷口をえぐる』様に何度もぶちかます
荒谷・ひかる
【ワイルドハント】
わたしの能力って、本質的には「精霊さんとお話する」だけで、術の発動や制御は仲良くなった精霊さんたち自身の意志でなんだけど……コピーの意味あるのかな?
【風の精霊さん】発動
呼びだしたうち、55体をUFOの機動補助に随伴してもらう
わたしのイマイチな操縦技術を、精霊さんの風に乗ることで補っていくよ
無理に前には出ず、状況把握と指揮に専念するね
残りの250体は、ワイルドハントの仲間にそれぞれ50体ずつ随伴してもらって、攻撃補助や近接防御等の援護
それ以外の残りは戦場の風に紛れて遊撃
海賊ロボを旋風で捕縛したり、ヨナルデちゃんの攻撃で罅が入った所に侵入させて内側で自爆して鎌鼬攻撃してもらうね
国栖ヶ谷・鈴鹿
● POW
【ワイルドハント】
ニコリネ達と一緒に! その戦闘機いいねー!今度乗せてね!
【航宙戦闘】
相手のスピードがすごく速い! でも、体の側に密着して、死角を取るように、合体した紅路夢の小回りの良さで翻弄しよう!
(運転・空中戦などを利用)
連携に『制圧射撃』モードで、動きを牽制して、みんなが動きやすいように!
超金属は採取しておきたいけど、後回し!
いくら硬くても、熱や攻撃で脆くなった部分は破壊できるはず! それにジョイントや関節部はどうしても脆いから、『部位破壊』を狙うならそこだ!
相手が熱で動きが鈍くなったら、ナアサテイアとダスラ機関銃の『一斉発射』で一気にスーツを壊しちゃおう!
火土金水・明
魔法の箒に跨って【空中戦】の技能を使用します。
「クローンとはいえ、こちらも本気を出して戦わないと危ないですね。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【先制攻撃】で【高速詠唱】し【破魔】を付けた【属性攻撃】の【全力魔法】の【フレイムランス】を【範囲攻撃】にして、『ドクター・アトランティスのクローン』が何処に移動しても巻き込めるようにして【2回攻撃】をします。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「さあ、オブリビオンは『骸の海』へ帰りなさい。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
ネグル・ギュネス
◆相棒の【鳴宮・匡(f01612)】と
久方ぶりだな、コンビってのは
じゃあまあ、何時もの数倍気合入れてカッ飛ぶぞ!
宇宙バイク【SRファントム】で空を飛ぶ、しっかり捕まってろよ!
──【幻影疾走・速型】起動!
鬱陶しいフジツボの軌道を見切り、撒きながら、まずは足廻りや股下を潜り、動きを阻害
そして顔の前を蠅のように走り回り、攻撃は残像や迷彩で欺く
スピンターン、ウィリー等トリックを用いながら、敵とすれ違い様に、刀で傷を刻んでやる!
あの仮面みたいな奴が邪魔だな
──叩き斬るから、ブチ抜いてやれ、匡!
アクセル全開、フル加速から、横薙ぎに仮面を両断しにかかり、叩き割る
へ、どうだ?
オレの運転も、なかなかのもんだろ?
鳴宮・匡
◆相棒のネグル(f00099)と
そうだな、出撃はチーム単位が多かったし
気合入るのはいいが、振り落とさないでくれよ?
片腕でネグルの肩を掴んで自身の体幹を固定
狙いにブレの出ないよう留意
フジツボの軌道を目で見切り
バイク捌きだけで振り切れないものを射撃で撃ち落とす
目が慣れてきたら【確定予測】での回避支援も可能だろう
逐次ネグルと情報共有する
刀傷に重ねるように狙撃して出来る限り相手の負傷を稼ぐ
……おいこら、派手にパフォーマンスすんな
後ろに俺がいるの忘れてねーよな?
肉薄しての最後の一撃には残る全弾を叩き込む
頭が弱いのはどんな生物でも一緒だろうしな
こいつと一緒なら負ける気がしないんだ
相手が悪かったな、ドクター
兎乃・零時
アドリブ絡み大歓迎
巨大化した…空中浮遊のオブリビヨン……!?
いやでけぇよ!デカすぎるよ!
…え、UFO乗っていいの!?(目が輝く
それはちょっと楽しみだ…!
一人用UFOに乗って『気合い】で【騎乗・空中浮遊・空中戦】!
数日前に戦争で運転もしたことあるし大丈夫なはず!
華麗な空中戦を展開…できるといいなぁ!
ほわぁーーー!?
「紙兎パル」には【オーラ防御・拠点防御】でUFOを護ってもらって
【援護射撃・属性攻撃・学習力】でドクターの動きを覚えてもらって、上手い事隙をついて攻撃して貰う!
俺様自身はUFOん中から魔力砲…光【属性攻撃・全力魔法】を撃つぜ!
やべぇ時は【覚悟】を決めて【カウンター】魔力砲をぶちかます!
ヴィクティム・ウィンターミュート
よし、始めようか
なーに、宙での戦いだってこなしてみせるのが、名端役ってもんだろ?
【ハッキング】で自分のUFOを遠隔操縦、俺はUFOの上に立つ
敵の側面や背面に回り込むように飛行しながら接近
左腕の仕込みワイヤーアンカーを使い、敵に引っかける
そのまま巻き取り、"敵の上に"降り立つ
セット、『Heroes』
防御障壁展開、スピードブースト、ムーヴ・リピート発動
奴の身体を駆けまわって攻撃を避け、背中を目指す
背中にナイフを突き刺し、そのまま下るように…スッパリ切り裂く
そら、ショットガンのおまけだ
ざっと62回分の攻撃、受け取れ
攻撃が済んだらUFOを近場に持ってきて、ワイヤーアンカーを引っかけて巻き取り、脱出だ
セゲル・スヴェアボルグ
同じ速度でぶつかるなら、質量が大きい方が勝つ。
寧ろ、サイズがこちらの方が小さい分、いい感じの場所に突き刺される気もするな。
突進の際は槍でも構えておくとしよう。
向こうさんが相応の大きさなので、こちらもかなり盛らねばならんが……
まぁ、多少動きにくい程度なので何とかなるだろう。
武装を重めの金属で具現化すればいいしな。
ぶつかった際に、向こうさんの超金属とやらを解析できたなら、それを使って装備を再具現させてもいいかもしれんな。
あー……そういえばUFOもあったか。
正直、俺自身が飛べるので特段必要はないんだが……
装備として組み込んでみるか?推進力もプラスできそうだしな。
ヒルデガルト・アオスライセン
この手の卓越した技術が必要なモノは扱えないので
重量級UFOに乗ってオブリビオンに突っ込み、自爆します
(扱えないことが)…よく分かりました
アクセルだけ教えて下さいまし
特攻離脱後、こちらはギミックブレードと靴のスラスターを用いて
きゅるきゅる回りながら敵を末端から刻んでいきます
敵の大振りを光と影の残像と身代わりを作り出して回避
残りは我慢して気合で受け止めましょう
とはいえ決め手に欠けます、もう一押し欲しいですね…
あの槍の先端だけなら重量50㌧以内だと思われるので掴んでへし折って叩き付けます
日向・史奈
クローンが巨大化ですか…なかなか厄介なことになりそうですね
個人的には水を操る魔法が使えるので、敵には思う所はありますが…何せクローンですから、どちらにせよ倒さなければいけない相手ということに変わりはありませんね
円盤型のUFOに乗り込んでみます
自分で飛べない分、【操縦】の力を生かしてみます
素早くぐるぐると敵の回りを回るようにしながら敵を撹乱します…酔いません、大丈夫です…きっと
海賊ロボや敵の攻撃を避けるタイミングを狙って雷の魔法を放ちます。大きいなら、攻撃の直後だとかは隙だらけな気がしますから…せめて一撃、当たってくれれば…!
●宇宙に浮かぶアトランティス
エリア51から照射した光の道が、宇宙へ伸びる。ラグランジュポイントを目指すビームハイウェイ、そこに至る道程にいた者はソレを目にする事となった。
「ワーオ、アトランティスちゃん超でっけェのー!」
生身でソレを見上げ、ジンガ・ジンガ(尋歌・f06126)が喝采をあげる。世の中には笑うしかない光景というものもある――ソレこそが、まさにそれだ。
全長20メートルの巨人、ドクター・アトランティスの巨体がそこにはあった。
「SSWでクエーサービーストや巨大戦艦と戦ってきましたが、あのような人型の相手ですと距離や光学センサーにエラーを疑いそうになりますね」
トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は、冷静に再確認する。しかし、ウォーマシンとしての自身の光学センサーもUFOのレーダーもそこに確かに巨大なドクター・アトランティスの姿を認識していた。
「……どこにでも出てくるわね……クローン体」
中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)は正確に状況を理解している。いくらでも生み出せる、クローン――だからこそ投入される、捨て駒の雨あられ。この戦争において、脅威の一つに間違いない。
「クローンが巨大化ですか…なかなか厄介なことになりそうですね」
「クローンとはいえ、こちらも本気を出して戦わないと危ないですね」
日向・史奈(ホワイトナイト・f21991)の呟きに、火土金水・明(人間のウィザード・f01561)が魔法の箒に乗って隣にいながら返した、その瞬間だ。
「――ッ!」
猟兵達が、息を飲む。ゆっくりと、アトランティスクローンがトライデントを振りかぶったのだ。しかし、ある者は最初から――そして、多くの者がすぐにその『間違い』に気づく。
ゆっくり、などではない。ただ、サイズが巨大だから遠目にそう見えるだけだ。その動きは、自らが発明した超金属のスーツによる超音速に達する速度を持って――。
「……よく分かりました。アクセルだけ教えて下さいまし?」
UFOが散開していく中、どこか悟りの境地に至ったヒルデガルト・アオスライセン(リベリアス・f15994)が通信でそう尋ね――。
ドォ!! とアトランティスクローンのトライデントと、ヒルデガルトの最大加速したUFOが空中で激突した。
●巨大なる敵との戦闘
『ぬ――ッ!?』
自爆特攻、ヒルデガルトの行動はアトランティスクローンの叡智を持ってしても予想外なものだった。大きくのけぞるアトランティスクローンを見て、伊藤・毅(Nemo・f06702)はJSFライトニングの操縦桿を倒す。
「ドラゴン01よりドラゴンオール、射出座席をグリーンに、マスターアーム点火、編隊長指示の目標に集中攻撃、ドラゴンフライト、エンゲイジ」
ドラゴン01、毅を中心とした編隊戦闘(フォーメーションアタック)によって味方の戦闘機がタイミングを合わせてミサイルを撃ち込んでいく! ドドドドドドドドドドドドォ! とアトランティスクローンの巨体を爆炎が飲み込んでいき――次の瞬間、マントをはためかせたアトランティスクローンが、爆炎を払って前へ出た。
『旧式の戦闘機ごとき、なにものするぞ!』
「うひゃー。宇宙にロケット、そして巨大エネミー、なんか映画みたいですねー」
そのアトランティスクローンの気勢を制するように、石守・舞花(神石の巫女・f17791)はペンシルロケット型UFOに己の血を注いだ。ブラッド・ガイストによってUFO自体を殺戮捕食態にして舞花は、ヒュオン! と通常ではありえない不規則な軌道でアトランティスクローンへ迫る。アトランティスクローンのトライデントが虚空を薙ぐと、無理をせず舞花は距離を取った。
「警戒すべきはトライデント……だっけ。後ろは狙いにくそうだよね」
窓だけ全開にした円盤型UFOを操り、音や風の揺らぎを頼りに栗花落・澪(泡沫の花・f03165)も回避していく。大きい、というのはそれだけで脅威だ。質量による破壊力、間合い、そして攻撃範囲。そのどれもが、アトランティスクローンのトライデントは凶悪だった。
だが、そんな理屈が通じない者も中にはいる――無累・是空(アカシャ・f16461)もその一人……いや、一柱だ。
「今日の相手は空飛ぶ巨人か!腕が鳴るのう! これが地上ならば気兼ねもしたが、空ならば遠慮は無用。本気の本気でぶっ飛ばすぞい!! 空はわしの庭じゃ、テンション上がるのう!!」
真っ直ぐに、アトランティスクローンへと是空は飛ぶ。ドドン! と軽々と音の壁を越え、その拳を固く握った。
「余所見しとる余裕はないぞい!!」
超神足通(スーパージンソクツウ)の速度を拳一つに乗せ、是空が一撃を繰り出す! だが、オリハルコンアーマーはその衝撃を中身へは通さなかった。
『ぐぬ!?』
だからこそ、アトランティスクローンの巨体が後退する。踏ん張る地面などないのだ、力を逃がせる場所がない――ならば、吹き飛ぶのが道理だ。
「もう一つ!」
そう言って機構剣リジェクションバスターの推進機で得た速度をモーメントグリーヴのスラスターでコントロールして、ヒルデガルトが斬撃を放つ! ギギギギギギギギギギン! と火花を散らすヒルデガルドのギミックブレードとアトランティスクローンの鎧。そこへかわいい白うさぎとかっこいい黒うさぎのダブルキックが、アトランティスクローンの左右の手首を捉えた。
「今ですの!」
UFOを必死に運転しながら、霧城・ちさ(夢見るお嬢様・f05540)が通信機に告げる。ちさによって戦闘用に召喚された白うさぎと黒うさぎの蹴りに両腕を大きく弾かれたアトランティスクローンへ、S R・ファントムのアクセルを全開にしたネグル・ギュネス(Phantom exist・f00099)と、その後ろに乗った鳴宮・匡(凪の海・f01612)が迫った。
「久方ぶりだな、コンビってのは」
「そうだな、出撃はチーム単位が多かったし、気合入るのはいいが、振り落とさないでくれよ?」
「じゃあまあ、何時もの数倍気合入れてカッ飛ぶぞ! しっかり捕まってろよ! ──【幻影疾走・速型】起動!」
ゴウン! とエグゾースト音を鳴り響かせ、ネグルがS R・ファントムを変形させて加速する――その直前だ。
『問おう! 何故に戦うか!?』
アトランティスクローンがマントをひるがえし、フジツボ型生命体を召喚する。その大きさも、明らかにおかしい。人間大サイズあるフジツボを眼前にネグルがバイクを急激に傾け∪ターン、後ろの匡が迫るフジツボをBR-646C"Resonance"による銃撃で穿ち、紙一重で撃ち砕いた。
「まだだ! 後ろにも行くぞ!」
フジツボは一つだけではない、無数のフジツボが猟兵達に迫るのを匡が警告を発する。その一つを楽しみながら迎え撃ったのは、ジンガだ。
「ンッひひ」
ガンガンガン! とフジツボがUFOに食い込んでいく。ミシミシミシ、と装甲を紙のように引きちぎられたUFOはそのまま爆散した。そのまま、次の獲物へ飛んでいこうとしたフジツボが、不意に両断される――寸前で離脱していた、ジンガの二本のダガーが断ち切ったのだ。
「……ンッひひ、やっぱナマミが一番楽じゃんよ!」
しかし、まだ地球の引力圏にいるジンガを重力はたやすく掴み取る。そのまま下に落ちていく寸前、セゲル・スヴェアボルグ(豪放磊落・f00533)の操縦するUFOが拾った。
「乗れ!」
「はいよ!」
そのまま、セゲルのUFOは急上昇して離脱する。その後ろでは、兎乃・零時(そして少年は断崖を駆けあがる・f00283)がUFOの中で慌てていた。
「ほわぁーーー!?」
フジツボが零時の紙兎パルがオーラ防御でUFOを守り抜く。華麗な空中戦、とはなかなかいなかい。零時が操縦桿を横に倒すと、パルに弾かれたフジツボが高速で通り過ぎていった。
そして、新たな狙いをつけたのが裕美の円盤型UFOだ。フジツボ達が群がり、瞬く間に覆っていく――そのはずだった。
「……データ送信。……性能を具現化」
裕美の電脳魔術によって、UFOの表面に船底塗料のようにフジツボが張り付かないようにするコーティングが施されていたのだ。
「……喋るのは苦手なので……質問は……ノーコメントで」
結果、裕美のUFOに張り付けずフジツボ達は置いていかれる。そのフジツボ達を明のフレイムランスが撃ち落としていく!
「させないです!」
残ったフジツボを追い立てるように、明は魔法の箒で加速する。フジツボ達は体勢を立て直そうとして――即座に、ニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)のFAB(エフ・エー・ビー)によって車輛の概念を超えたアルティメットビークルに変形したFloral Fallalが、ツジツボ達を轢いて粉砕していった。
「その戦闘機いいねー! 今度乗せてね!」
「いいでしょー結構代償払ったのよー」
ニコリネに続くのは、国栖ヶ谷・鈴鹿(未来派芸術家&天才パテシエイル・f23254)とヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)、荒谷・ひかる(精霊ふれんず癒し系・f07833)と言ったワイルドハントの面々だ。
『ほう、その速度は――!』
ワイルドハント達の過剰な速度に、アトランティスクローンは興味を抱いたように言う。それに、ひかるが答えた。
「わたしの能力って、本質的には「精霊さんとお話する」だけで、術の発動や制御は仲良くなった精霊さんたち自身の意志でなんだけど……コピーの意味あるのかな?」
ひかるの風の精霊さん(ウインド・エレメンタル)によって召喚された風の精霊、それがワイルドハント達のビークルやUFOの速度を加速させているのだ。まさに、嵐の猟団――自身を囲む嵐がごとき風の動きにアトランティスクローンがトライデントを構え直すと、その視線の高さに機械飛竜「ロシナンテⅢ」を駆るトリテレイアが駆け上がった。
「お相手します」
『上等! 分解して調べてやろう!』
まさに、異次元の戦い。三百六十度、立体的な軌道を求められる戦場で、激突は加速していった。
●――主役はきっと――
――セゲルは、思い出す。それは飛び立つ前の出来事だ。
「巨大化した……空中浮遊のオブリビヨン……!? いやでけぇよ!デカすぎるよ! ……え、UFO乗っていいの!? それはちょっと楽しみだ……!」
どれに乗ってもいいと並ぶUFOを前に目を輝かせていた零時の言葉を聞きながら、セゲルは翼を無意識に動かしていた。
「あー……そういえばUFOもあったか。正直、俺自身が飛べるので特段必要はないんだが……装備として組み込んでみるか? 推進力もプラスできそうだしな」
同じ速度でぶつかるなら、質量が大きい方が勝つ。物理の世界でもっとも単純で強力な理論だ。だからこそ、向こうが有利だが――小回りで勝るこちらにもやり方によって活路はある、そう思っていた。
「んンッ、巨体なのに速いなんてズルくない?」
ハンドルを握ってこぼすニコリネの言葉を、セゲルは内心で肯定する。突き刺さりさえすれば、小さい分力を集中できるこちらが『貫通力』で勝る……そのはずだった。
だが、その隙ない。アトランティスクローン、いや、ドクターアトランティスの頭脳なら、その可能性に至って当然だからだ。
「後、一手あれば――」
「――届くよなぁ、アレ」
セゲルの言葉を継ぐように言ったのは、ヴィクティム・ウィンターミュート(impulse of Arsene・f01172)だった。
「なーに、宙での戦いだってこなしてみせるのが、名端役ってもんだろ?」
ヴィクティムは自分のUFOをハッキング、操縦席から外に出てUFOの上に立つ。ハッキングによる遠隔操作でアトランティスクローンの元へ、しかし、そのトライデントは狙いを違わずヴィクティムのUFOを貫き、破壊した。
『ヌ!?』
だが、ヴィクティムはワイヤーガンでそのトライデントへ取り付き、三叉矛の上を駆け抜けていく!
「セット、『Heroes』。防御障壁展開、スピードブースト、ムーヴ・リピート発動」
駆け抜けたヴィクティムは背後へ、そのままアトランティスクローンの背中へ高度学習機能搭載型生体ナイフ『エクス・マキナ・カリバーンVer.3』を突き立て、装甲を僅かながら切り裂くことに成功する。そして、その亀裂にショットガンの銃口を押し付けた。
「そら、ショットガンのおまけだ――ざっと62回分の攻撃、受け取れ」
もはや銃声とも呼べない爆音が、アトランティスクローンの巨体を揺るがした。動きが一瞬止まる――その一瞬を、名端役は見逃さない。
「やれ!」
待ちに待った千載一遇の好機に、セゲルがUFOを一気に加速させた。
「一擲を成して乾坤を賭せん。無論、敗残などあり得んのだがな」
強襲 セシ鎧冑(ルストニン・ギャナロット)――UFOさえ己の重量と変えたセゲルの応龍槍【ギュールグルド】の一撃が、完全にアトランティスクローンのオリハルコンアーマーを貫く! ドォ! と吹き飛ばされたアトランティスクローンを、飛び乗ったジンガがソードオフショットガンを構えた。
「挨拶してよ、俺様ちゃんの古いトモダチにさァ?」
Drop Dead(ハジメマシテサヨウナラ)によってフレシェット弾へと変わったジンガの放った弾丸が、セゲルが穿った穴から鎧の中へ。そしてすぐに散弾に弾け、鎧の中で跳弾していった。
『ガ、ハ!?』
「香り高く舞い遊べ」
くの字となったアトランティスクローンを、澪のOrage de fleurs(オラージュ・ドゥ・フレア)の花嵐が包んでいく。黒の背景を彩る、万色の花嵐にアトランティスクローンは苦しげにトライデントを振り払って払おうとした。
「……できる……?」
「はい! うさぎさんたち、お願いします!」
裕美からの頼みに、ちさが言う。それに答えた白うさぎと黒うさぎが、アトランティスクローンの両肩に真上からスタンプ、落下させた。
『ぐ、お――何の!』
アトランティスクローンが、空中で体勢を立て直す――しかし、既に遅い。
「……設置…完了。………起爆」
ちさの二匹の白黒うさぎによって吹き飛ばされたそこは、裕美のステルスボスに溢れていた。起爆と同時に吹き荒れる爆風、マントをひるがえしてフジツボを展開しようとするアトランティスクローンを、史奈のUFOがぐるぐる回って阻止した。
「……酔いません、大丈夫です……きっと」
目の奥からチカチカしそうな速度を必死に耐えながら、史奈はUFOを操る。その回転にマントを取られたアトランティスクローンは、召喚した敵の力を模倣する海賊ロボを解き放った。
「能力をコピーする、か。面白いUCや技術だけが全てではなく妾一人をコピーしても意味がない事を教えてやろう!」
アトランティスクローンのヒーローズブートレグの前にヨナルデが言い放ち、ワイルドハントが動く。
「行かせません」
海賊ロボを、ひかるの風の精霊達が拘束していく。それをかいくぐった海賊ロボもいるが、ニコリネとヨナルデは構わなかった。
「合わせるのである!」
「よーし、いっちゃうよー!」
ニコリネの全力の炎の魔法と、ヨナルデの全力による高速詠唱による呪詛を込めた氷の魔法が、同時に炸裂した。極高温と極低温に同時に晒されたオリハルコンアーマーが、軋みを上げた。
『熱!? 寒!?』
「超金属は採取しておきたいけど、後回し!」
双式機関銃ナアサテイヤと双式機関銃ダスラの一斉掃射が、狙った箇所に着弾していく! ビキリ、と亀裂が入ったアーマーにひかるが舞い、ヨナルデが駆けた。
「かき回しちゃおう、精霊さんっ!」
「我ジャガーにして煙吐く鏡、テスカトリポカにしてケツァルペトラトルたる者! 民と共に在った嘗ての妾の猛き力、目に焼き付けるが良い!」
ひかるの言葉を受けて風の精霊が鎌鼬を一斉に放ち、第一之太陽再臨(ナウイオセロトル)によって黒曜石の獣となったヨナルデが黒曜石の斧を豪快に振り下ろした。鎌鼬による無数の斬撃に鈍い破砕音と共にアーマーは砕け、黒曜石の斧が突き刺さる!
「……せめて一撃、当たってくれれば……!」
「くらいやがれ――!!」
その破砕された箇所へ、史奈のは之業【白虹貫日】(ハノワザ・ハッコウカンジツ)の雷と、零時の光属性の全力魔法による極太レーザーが撃ち込まれた。吹き飛ばされるアトランティスクローンの巨体、そこに待ち受けていたのは毅のチームだ。
「再アプローチをかける、各機アローフォーメーション、ドラゴンオール、アタック」
次のことなど考えない、全機のミサイルと機関砲による一斉掃射がアトランティスクローンに次々と着弾していく。それでも、アトランティスクローンは諦めない――トライデントを繰り出そうとして、その眼前にヒルデガルドが立ちはだかった。
「この槍の先端だけなら重量50トン以内でしょう?」
先祖帰り(マス・ストライクパワー)による超パワーが、トライデントの三本の切っ先をたやすくへし折り、ひしゃげさせた。それに驚愕したアトランティスクローンを、ヒルデガルドは更に下へと投げ飛ばした。
「オブリビオンは軽率に巨大化するんか。ちょくちょくあるんなら巨大ロボとか欲しくなるのう……合体とかするやつ」
その先に待ち構えていたのは、是空だ。赤いマフラーをはばたかせ、超神足通(スーパージンソクツウ)で迎え撃つ!
「歯ァ食いしばれェ!!」
20メートルの巨体、その腹部に突き刺さる是空の右ボディアッパーに、アトランティスクローンの巨体がくの字になる――その背中へ、殺戮捕食態となったペンシルロケット型UFOで舞花が突撃した。
『ぐ、が!』
「あ、動かないでください」
UFOから降り立ち、アトランティスクローンの背中を駆けた舞花が、魔切り包丁を巨大な首筋へと突き立てた。
「燃料代わりにたくさん与えちゃいましたからね」
ついでと言わんばかりに、舞花は生命力吸収によって血を吸い上げていく。巨体に見合うだけの血の量だ、簡単に使用した分を取り戻す事ができた。
『お、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!! 認めぬ! 我が科学力を持ってすれば、この程度の逆境――!!』
「もちろん、まだです!」
そこへ機械のワイバーンを操り、トリテレイアが迫った。機械竜の推進力も乗せた怪力でのランスチャージ――更に、それにトリテレイアは一手乗せる。
「氷の剣や魔法ほど華はありませんが……武骨さはご容赦を」
トリテレイアの超低温化薬剤封入弾頭(フローズン・バレット)が関節部分に撃ち込まれ、その動きを封じる! 重質量大型シールドによるシールドバッシュと機械飛竜「ロシナンテⅢ」の突撃に、アトランティスクローンが吹き飛ばされた。
『お、の、れ――!!』
「あの仮面みたいな奴が邪魔だな──叩き斬るから、ブチ抜いてやれ、匡!」
「……おいこら、派手にパフォーマンスすんな。後ろに俺がいるの忘れてねーよな?」
ネグルは構わず、加速。それに匡もすぐに諦め、覚悟を決めた。落下するアトランティスクローンの頭部へ、ネグルは黒刀『咲雷』を振るう! ギギン! とアクセル全開によるフル加速から、横薙ぎに仮面を捉え――。
「悪いな、それは「視えて」るぜ」
強引に横へ首をそらそうとしたアトランティスクローンへ、確定予測(カリキュレーション)によって予測していた匡が先に撃ち込んでいた銃弾が突き刺さる!
「頭が弱いのはどんな生物でも一緒だろうしな」
ネグルの斬撃と同時、匡の撃ち放っていた全弾が頭部に着弾した。のたうちまわるアトランティスクローンの方へ逆ウィリーからのジャックナイフターンで、ネグルは向き直った。
「へ、どうだ? オレの運転も、なかなかのもんだろ?」
「はいはい」
得意げなネグルに、匡はしがみついていた手で肩を叩く。アトランティスクローンが怨嗟の呻きを上げて手を伸ばす姿に、匡は言い捨てた。
『ぐ、ぬ、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
「こいつと一緒なら負ける気がしないんだ。相手が悪かったな、ドクター」
アトランティスクローンが、落下しながらももがき抵抗しようとする――しかし、そこへ無数の炎の槍が放たれた。
「さあ、オブリビオンは『骸の海』へ帰りなさい」
明のフレイムランスが突き刺さり、アトランティスクローンは今度こそ落下していく。オリハルコンアーマーが加熱され、真っ赤に染まり――そして、内側から爆発した。
「これだけ主役が揃ってるんだ、悪役らしく散るしかなかったろ? ドクター」
味方のUFOの上で、ヴィクティムがそう言い放つ。完膚無きまでの完勝、ドクターアトランティスのクローンを完全に上回っての、猟兵側の勝利であった……。
大成功
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