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機械人形とハロウィンを

#アルダワ魔法学園 #【Q】 #お祭り2019 #ハロウィン #装魔封災戦


「あっれー? 先生、仮装してないの?」
「折角のハロウィンパーティーなのに」
「ええ。私が仮装しちゃったら駄目でしょう?」
「えー? どういうこと?」
「それにその籠、なーにー?」
「あっ! お菓子入ってるー」
「さあ、仮装したお化けさん達。
 あなた達は、待っている大人に何て言うのかしら?」
「わかったー」
「そっかー。だから先生はいつもの格好なんだ」
「お菓子っ。お菓子っ」
「じゃ、みんなで一緒に。せーのっ」

「この時期はカボチャだ何だでどこの世界も賑やかだねぇ」
 手のひらサイズの小さなオレンジカボチャを手に、九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)はにやりと笑う。
 それは食用ではなく観賞用。
 もちろん、ハロウィンのための装飾品だ。
 楽しく過ごせるならどんな祭りもいいものだ、と夏梅も楽し気に笑うけれども。
 楽しいばかりで終わらないのが猟兵というもので。
「アルダワ魔法学院で古文書が発見されたのは聞いてるかい?」
 それは、かつての10月31日に行われた大作戦『装魔封災戦』が記されたもの。
 災魔の仮装をした人類が、災魔の拠点に侵入。
 大規模な奇襲作戦により、大量の災魔を封印した。
 そんな『装魔封災戦』の記録と共に。
 成功と勝利を祝ってお祭りがあったという記述があり。
 それこそが、アルダワのハロウィンの起源だ、と判明したそうで。
「歴史が紐解かれるのは興味深いし、いいことだが。
 そこから新しく予知が出てね」
 人類側には勝利である『装魔封災戦』は、逆に災魔にとっては敗戦の記憶。
 ゆえに、今も本能的にハロウィンを忌み嫌う災魔は少なくないのだが。
 その衝動のままに、魔法学園の学生達が楽しんでいるハロウィンパーティーを襲ってくる災魔がいるのだという。
「襲撃に対応するために、パーティーに参加してもらいたい」
 手にしたカボチャを猟兵達に見せるように掲げて、夏梅は面白そうに笑った。
「ハロウィンへの嫌悪感からか、オブリビオンの理性は低下しているようでね。
 仮装しているものを優先的に狙ってくるようになっているらしい。
 というわけで、仮装は必須だ」
 ほら楽しそうだろう、と夏梅はさらに笑みを深くして。
「その上、パーティーを楽しめば楽しむ程、ハロウィンへの感情が大きくなるからか、オブリビオンの隙は大きくなるようでね。
 パーティーを続けながら戦うことで、こちらが有利になる」
 だから、目一杯楽しんでおいで、と夏梅はカボチャを軽く放る。
 そして、そうそう、と思い出したように付け足した。
「私が見たオブリビオン……災魔は、螺子式ディーヴァ。
 オルゴール型の機械人形だね」


佐和
 こんにちは。サワです。
 待ってましたなハロウィンパーティーです!

 パーティーは立食式で、ハロウィンにちなんだ料理が並んでいます。
 カボチャのサラダとか、お化け型のサンドイッチとか。
 もちろんスイーツも可愛く盛りだくさん。
 ドリンクも、黒いストローにコウモリの羽がついてたりと一工夫あります。
 こんな料理で、というリクエストも是非どうぞ。

 お互いの仮装を楽しむ感じなので、大きなイベントはありません。
 仮装していない先生に合言葉を言うとお菓子が貰えるプチイベントはやってます。

 アルダワ魔法学園の生徒や一部の先生も仮装していますが、簡単なものです。
 そのため、螺子式ディーヴァは仮装した猟兵達を襲いにきます。
 あえて巻き込もうとしない限り、周囲の被害はあまり気にしなくて大丈夫です。

 戦闘は、螺子式ディーヴァの歌を利用してみたり、仮装を生かした戦いをしてみたりするのも面白いかもしれません。
 尚、パーティーのみ戦闘なしのプレイングもOKです。
 その場合は、指定されたユーベルコードでそれっぽく攻撃していただきます。

 それでは、楽しいハロウィンを、どうぞ。
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第1章 集団戦 『螺子式ディーヴァ』

POW   :    楽シキ歌
【狂った円盤から】【楽しい記憶を呼び起こす音色を対象に放ち】【動きを一時的に封じる幸せな夢に捕らえる事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    哀シキ歌
【狂った円盤から出鱈目な衝撃波の慟哭】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    愛シキ歌
【狂った円盤】から【愛しい記憶を呼び起こす音色】を放ち、【幸せな夢に捕らえる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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コイスル・スズリズム
南瓜の国の一つから飛び出たプリンセス!な衣装で参加するよ
えっとねーそしたらすずは
南瓜味のホットサンド!があればそれをください!
サンドイッチでパーティすると、ちょっとした大人な気分。すずだけかな?

ずっとここでパーティしてたいけど、先にお仕事だよ。

ディーヴァさん、そしたら
どうぞプリンセスすずの、お手をとって下さる?
初手に『残像』
『ダンス』しながら周囲を動いて『おびき寄せ』攻撃を『見切り』
歌はさながら、バトルの入ったミュージカルの様。
ずっと踊っていたいけれど、
プリンセスには時間の限りがあるらしいの。
そんなの現代ではなくったていいのにね
相手の攻撃を踊り見切ったら【UC】で無効化からの反撃

アドリブ大歓迎



「かぼちゃちゃちゃちゃあ!」
 楽し気にパーティーへと飛び込んだのは、南瓜の国のプリンセスだった。
 いや、コイスル・スズリズム(人間のシンフォニア・f02317)がそんな雰囲気の仮装をしていたというだけではあるのだが。
 落ち着いた緑色と華やかな橙色の生地を重ね、ふんわりした金色のツインテールも同じ2色のリボンで大きく飾り。
 オレンジ南瓜に見えるパフスリーブから、蔓が伸びて緑色の南瓜も生やすかのようにパゴタスリーブの袖口が広がる。
 裾がひらひらと横に広がる可愛らしいミニスカートだけれども、暗めの緑色でトレーンのように生地を重ね、後ろ姿はロングスカートのようでもあった。
 柔らかな髪に、ベルラインを描くスカートに、南瓜の花を模した飾りが揺れて。
 プリンセスらしく、王冠を思わせるティアラを頭上に抱く。
 そんな南瓜姫は、藍色の瞳を輝かせながら会場を見回した。
 魔法学園の生徒達も、飾りの黒マントを羽織ったり、髪留めに蝙蝠の羽をつけたり。
 猫耳カチューシャや狼耳フード、魔女帽子に骸骨Tシャツ。
 目と口の穴の開いた白シーツを被って転びかけていたりもしたり。
 簡単だけれどもしっかりハロウィンな仮装を楽しんでいて。
 そんな彼らが囲むテーブルには、様々な料理が並んでいる。
「南瓜のホットサンド!」
 その中からコイスルはオレンジ色のサンドイッチを見つけて早速手に取り。
 いただきます、と微笑むと、口の中にほっくりした甘さが広がった。
 他にも、テーブルには、赤や緑や様々な色を挟んだものが並んでいて。
 中身だけでなく、焼き色で、パンの形で、楽しくハロウィンを表現している。
「サンドイッチでパーティすると、ちょっとした大人な気分。
 ……すずだけかな?」
 それらに楽しく手を迷わせながら、ふふっとコイスルは微笑んで。
「ずっとここでパーティしてたいけど、先にお仕事だよ」
 でも、その気配を感じて振り返った。
 姿を現したのは、ドレスを纏った機械人形。
 しかし、円盤を抱く胸部の蓋は、閉まらないのか大きく開いたままで。
 スカートは大きく破れて、メタリックなクリノリンも完全に見えていた。
 錆びて狂ったオルゴール。
 オブリビオンたる災魔、螺子式ディーヴァ。
 数多の生徒がいる中で、ディーバは迷わずコイスルの元へと進んでくる。
 ちゃんと惹きつけられた、と仮装の効果を実感したところで。
「ディーヴァさん。どうぞプリンセスすずの、お手をとって下さる?」
 コイスルはそっと手を差し出した。
 ディーヴァは、瞳のない、のっぺりとした顔をその手に向けて。
 応えるように鋼の手を伸ばしたけれども。
 触れたと思った手は空を切り、残像がさっとかき消える。
「ふふっ。こっちなのよ」
 ひらりと身を翻し、コイスルは舞うように移動していた。
 とっさにそれを追いかけるディーヴァの動きを見切り、引き付け、躱し。
 胸の円盤が回り、狂った歌を流す中で。
 まるで2人で踊るように、コイスルは軽やかに動き回る。
 攻防でありながらも、どこか楽しい一時。
 ……でも。
「ずっと踊っていたいけれど、プリンセスには時間の限りがあるらしいの」
 くるりとディーヴァに向き直ったコイスルは、その腕を掲げて手を向けて。
 ひらりと広がった袖口へと、愛シキ歌を吸い込んでいく。
 ユーベルコードによる空間魔法。
 歌を失い、無効化されたディーヴァが戸惑うその間に。
「そんなの現代ではなくったっていいのにね」
 微笑んだ南瓜姫は、少しだけ寂しげに、歌姫へとパーティーの終わりをもたらした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
【星花】

仮装:スイーツドレス(南瓜SD)

アキカさんの仮装、大人っぽいねー
とっても綺麗

見て見てアキカさん、向こうのデザートかわいい!
普段からスイーツ作りを好むゆえか
主食よりデザートに興味津々

飲み物…紅茶あるかな
アキカさんは何飲みたい?
取ってあげるよ

あっ、せーんせ!トリックオアトリート♪
わーいもらったー!
アキカさんはいいの?
あっ、じゃあ僕に言って?トリックオアトリート

ふふ、はい!どーぞ!
★Candy popから飴玉を一粒差し出し
幸せな気持ちになれる、特別な魔法をかけてるんだ

今の幸せを過去で邪魔するのは
ちょっと野暮ってものじゃない?
アキカさんと連携し
【催眠歌唱】で操る花弁と広がる花畑の【破魔】で攻撃


アキカ・シュテルア
【星花】
仮装:シンデレラモチーフのドレス(南瓜SD)

ふふ、ありがとうございます。
澪さんのはケーキですか?ふわふわで美味しそうです!

アイス作りを体験してからお菓子に興味津々で今回もスイーツが目当て
わぁ……!可愛い!そうだ、貰ってきましょうか?

ありがとうございます
では、私も紅茶をお願いします。

その、改めて言うと少し恥ずかしくて……。
と、トリックオアトリートです!
幸せな気持ちになる魔法、いいですね。
言われたらこちらからは一口サイズのチョコレートを渡す

本能につられて来たようですが、ここは貴方の来ていい場所ではありませんよ。
澪さんと連携して
【八芒星を描く】ことで錬成した【星屑と花吹雪】で攻撃する



「アキカさんの仮装、大人っぽいねー。とっても綺麗」
「ふふ、ありがとうございます」
 栗花落・澪(泡沫の花・f03165)からの賛辞に、アキカ・シュテルア(グリッタークラフター・f09473)は少し頬に朱を差しながらも嬉しそうに微笑んだ。
 綺麗な胸元や肩のラインを見せるオフショルダーから伸びる腕は白の長手袋に覆われ、繊細な手でちょっと持ち上げた青いスカートは膝上丈のミニスカート。
 でも、澄んだ湖の様な青色が、重ねた白いフリルや水色のオーガンジーが、可愛らしくも清楚な印象を与え、そっと一礼したアキカの仕草も併せて素敵なプリンセス。
 いつものように編み込んで纏めた濃紫の紙にも、ドレスや瞳と合わせた青いリボンを飾り揺らし、頭上には金のティアラを抱く。
 そして足元には、硝子を思わせる白いヒール。
 12時になっても落ち着いて軽やかに階段を降りてきそうなシンデレラは、私もですけれど、と相対する澪の仮装へと視線を向ける。
「澪さんのはケーキですか? ふわふわで美味しそうです!」
 視線を受けて、両手を広げてみせる澪は、ハイネックにパフスリーブの華やかなピンク色のドレス姿。
 でも、スカートの裾を飾る白い布はホイップクリームのようにふんわり膨らみ。
 両手のブレスレットもふわもこ真っ白で、とっても甘そうに見える。
 琥珀色ツインテールを飾るピンクのリボンには大きなイチゴがついていて。
 首元のリボンについたうさぎさんが、おいしいよ、と声をかけてくるかのよう。
 袖口やスカートを飾る白いフリルには、クリームの間からイチゴが覗くように、小さくさり気なくも細やかなピンク色の模様を刻み。
 首元のリボンについたうさぎさんは、おいしいよ、と誘いかけるかのよう。
 背中に小さく広げたオラトリオの羽も白く、仮装のクリームに合わせたみたいで。
 澪はアキカに、えへへ、と甘く微笑んだ。
 でも、いくら可愛くて美味しそうでも、澪を食べるわけにはいかないので。
 2人の視線は互いの仮装からパーティー会場のテーブルへと移っていく。
「見て見てアキカさん、向こうのデザートかわいい!」
「わぁ……! 可愛い!
 そうだ、貰ってきましょうか?」
 スイーツ作りが好きな澪も、この前アイス作りを体験したアキカも、その興味は主食系よりもデザート系に向いていて。
 かわいい、おいしそう、と交わす会話に、時折、素材や作り方の話が混じる。
 それでもやっぱり、実物を前にしたら食べるのが一番。
「飲み物は……あ、紅茶あった。
 アキカさんは何飲みたい? 取ってあげるよ」
「ありがとうございます。では、私も紅茶をお願いします」
 スイーツとドリンクを取り揃えて、澪とアキカは甘い一時を過ごしていく。
 そこにわいわいと、魔法学園の生徒達の楽し気な声が近づいてきて。
「あっ、せーんせ!」
 その騒ぎの中心に気づいた澪も駆け寄った。
「トリックオアトリート♪」
「あら、素敵なケーキのお嬢さんね。
 どうぞ。ハッピーハロウィン」
 合言葉と共に差し出した手には、イチゴを描いたマカロンがころんと転がって。
「わーいもらったー!」
 笑顔で戻ってきかけた澪は、やっと気付いて振り返った。
「僕はお嬢さんじゃな……」
 でもお菓子の籠を持った先生は既に他の生徒達に囲まれていて、澪の声は届かず。
 ちょっと膨れた澪だけれども、まあいいか、と戻っていく。
 笑顔で出迎えてくれるアキカにマカロンを見せ、しかしすぐに首を傾げると。
「アキカさんはいいの?」
「その、改めて言うと少し恥ずかしくて……」
 だからいいんです、と苦笑を返すアキカ。
 けれども、その青瞳がちらちらと先生の後ろ姿を追っているのに気付いた澪は。
 思いついたように顔を輝かせた。
「あっ、じゃあ僕に言って?」
「……えっ?」
「ほら、早くー」
「と、トリックオアトリートです!」
 意を決して言ったアキカの手に転がったのは、青い色の飴玉一粒。
「ふふ、はい! どーぞ!」
 小瓶『Candy pop』を見せるように掲げて澪が楽しそうに笑う。
 その甘い笑顔と、手の中の綺麗な青を、アキカは交互に見てから。
「幸せな気持ちになる魔法、ですね」
 ふわりと微笑むと、そっとその口に優しい青を含んだ。
 そして、促すような視線を向ければ、察した澪がまた微笑んで。
「トリックオアトリート!」
「ハッピーハロウィン、ですね」
 今度はアキカから、一口サイズのチョコレート。
 特別な魔法をかけ合って、広がる甘さに2人はまた笑い合った。
「きゃあ!」
「災魔が出たよ!」
 そこに生徒達の小さな悲鳴が届く。
 振り向いた澪とアキカは、破れたドレスを纏う機械人形が姿を現したのを見ると、顔を見合わせ頷いて。
 アキカは白手袋に覆われた手にセージとアメジストのペンダントを持つと、その細い指先で空中に八芒星を描き出す。
 セージの花と同じ青い八芒星は、そのまま錬成陣となり、青い星屑と青い花とをアキカの周囲に生み出した。
「わあ。花のお姫様よ」
「綺麗……」
 美しいその光景に、周囲の生徒達から感嘆の息が漏れる。
 そして澪も、すうっと息を吸い込むと、澄んだ歌声を響かせて。
 その周囲に、色とりどりの華やかな花弁を無数に舞い上げる。
「見て見て。まるでフラワーケーキだわ」
「可愛い!」
 そんな花と仮装とに見惚れていたのは生徒達だけではなく。
 胸元の狂った円盤を動かそうとしていた螺子式ディーヴァも同じで。
 動きの止まった一団に、そっとアキカはその繊手を向けた。
「本能につられて来たようですが、ここは貴方の来ていい場所ではありませんよ」
 静かに告げると、ペンダントから増えていったかのようなセージの青い花が、アメジストの欠片のような青い星屑と共に飛び行きて。
「今の幸せを過去で邪魔するのは、ちょっと野暮ってものだよね?」
 澪も、歌声を大きくすると、花弁の刃を放った。
 涼やかに、そして、華やかに。
 舞い踊る花々は、ディーヴァのドレスを、機械の身体を、美しく切り裂いて。
 その姿を、骸の海へと還していく。
 ふぅ、と息を吐き、笑顔を交し合った澪とアキカに。
「すごい綺麗だった!」
「食べちゃいたいー!」
 周囲の生徒達から割れんばかりの拍手が送られた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エリシャ・パルティエル
葵桜ちゃん(f06218)と

仮装は黒のゴシック風ドレスにヴェールを被った魔女…のつもりだけど死神に近いかしら?
葵桜ちゃんもとっても可愛くて似合ってるわ

(料理を手に取って)こんなに可愛いと食べるのがもったいないくらいね

(葵桜ちゃんの手を取って)上手く踊れるかしら?
葵桜ちゃんにリードしてもらいながら、音楽に合わせてステップを踏むわ
籠に入れた手作りのお化け型かぼちゃクッキーを二人で踊りながら生徒さんにプレゼント
ふふ、とっても楽しいわ

せっかくの音楽だけど、人を惑わせるのはいけないわね
【デュエリスト・ロウ】で災魔に奏でることを禁止するわ
楽しいパーティーを邪魔させるわけにはいかないから

アドリブ連携歓迎


榎木・葵桜
エリシャさん(f03249)と!

私は魔女だよ!(南瓜行列SD参照)
エリシャさんの衣装もすごく似合ってる!

ふふ、料理もすごく可愛い
居心地もいいし最高だね♪

災魔がオルゴールの音楽を奏でるなら、音楽に合わせて踊りたいな
エリシャさん、よかったら一緒に踊ろ♪(手を差し出し)
ターンとステップを入れながら、二人でリズムよく!
踊りながら、エリシャさんと一緒に作ったクッキーも皆に配っちゃうよ
うん、私もすっごく楽しい!

歌は楽しい記憶も愛しい記憶も呼び起こすけど
今、この瞬間が私にとっては一番だから、捕らわれてはいられないよ
【桜花捕縛】でダンスと一緒に桜吹雪を召喚
逆に災魔の動きを止められるようにするね



「エリシャさんの衣装、すごく似合ってる!」
「葵桜ちゃんもとっても可愛いわ」
 榎木・葵桜(桜舞・f06218)とエリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)は、それぞれ魔女に扮した互いを褒め合い笑い合った。
 ハイネックで首回りを飾り、ノースリーブから色白な細腕を伸ばす葵桜は、スカートのフリルが大き目な、Aラインの黒いワンピース姿。
 魔女帽子や腰を飾る紫色のリボン、脚を覆う黒タイツには、蜘蛛の巣を思わせる白く繊細な刺繍が施され。
 日本人形のような漆黒の長髪を揺らし、南瓜型の籠を腕にかけて、藍色の瞳でちょっと悪戯っぽく微笑む。
 対するエリシャは、ゴシック風の黒ドレス。
 スクエアラインで白い首元を見せつつも、長い袖と長いスカートで露出は大きく抑えられ、黒いヴェールが美しい金髪すらも隠していく。
 胸元にはシックなリボンが揺れ、袖口に肩口に、腰周りや長く揺れるスカートに、黒いフリルが静かな華やかさを添える。
 元気に可愛らしい魔女と、冷たくも見える程美しい魔女。
 同じ仮装のはずなのに正反対とも感じられるその差異に、けれども2人は仲良く手を繋ぎ、パーティーの会場を進み行く。
 向かう先はもちろん、フィンガーフードをメインにした料理の並ぶテーブル。
 サンドイッチのバンズはお化けや南瓜、蝙蝠の形に切り抜かれていて。
 小さなロールサンドには、くりんとした目が飾られていたり。
 キッシュには血のようにケチャップが赤々と塗られ。
 ソーセージはパン生地に巻かれてマミーに変身。
 パンケーキにはチーズで蜘蛛の巣模様が表現されて。
 ジャックオーランタンの顔は、ケチャップライスの丸おにぎりにも描かれていた。
「ふふ、料理もすごく可愛い」
「こんなに可愛いと食べるのがもったいないくらいね」
 見ているだけでも楽しいハロウィンメニューに、あれがこれがと目移りしながら。
 時折、魔法学園の生徒達にオススメされたりもして。
「居心地もいいし最高だね♪」
 優しい美味しさに笑う葵桜へ、エリシャもふわりと微笑んだ。
 そこに流れ出したのは、少し調子のズレた、オルゴールの音色。
 サンドイッチを飲み込んだ葵桜は、螺子式ディーヴァの姿を認めて頷くと。
「エリシャさん、よかったら一緒に踊ろ♪」
 お皿を置いて、エリシャへと黒手袋に覆われた手を差し出した。
「上手く踊れるかしら?」
 黒のレースに覆われた手を重ねたエリシャは、はにかむように笑いながら、それでも誘いに乗ってステップを踏み出して。
 葵桜のリードに導かれながら、オルゴールに合わせて踊っていった。
 そんな魔女のダンスは、周囲の生徒達の目も惹いて。
 素敵、と呟いてくれた猫耳をつけた少女へ、踊りながら近づいたエリシャは、葵桜の籠に入れてもらっていた南瓜クッキーをそっと差し出す。
 ダンスの流れを保ったまま、次々と、お化けの形をしたクッキーは配られていった。
「ふふ、とっても楽しいわ」
「うん、私もすっごく楽しい!」
 葵桜もそれを手伝いながら、微笑むエリシャににっこり笑う。
 踊りを、そしてパーティーを楽しむ2人の魔女に、ディーヴァは歪んだ円盤を回し続けながらもそれ以上の動きは見せず。
 葵桜とエリシャにどこか見惚れているかのように立ち尽くし、調子外れのオルゴールの音色をただただ奏で続けていく。
 その歌は、楽しい記憶を、愛しい記憶を呼び起こすけれども。
(「今、この瞬間が私にとっては一番だもの」)
 惑わされることなく、葵桜はくるりと回り踊った。
 ステップを踏み、ターンを折り交ぜ、息を合わせて、リズムよく。
 自然な流れのままに、ディーヴァの前まで移動して。
 そこでエリシャは手を放し、ダンスを止めるとスカートをそっと持ち上げながら、ディーヴァに向けて綺麗に一礼を送る。
 再び顔を上げたなら、金の瞳は真っ直ぐにディーヴァを射抜いて。
「せっかくの音楽だけど、人を惑わせるのはいけないわね」
 その手に握られていたのは、手袋。
「音を奏でることを禁止するわ」
 それを投げつけながらルールを宣告すれば、ユーベルコードが発動した。
 だが、螺子式ディーヴァは、狂ったとはいえオルゴール人形。
 音を生み出すために作られたゆえに、音を出すことこそがその存在意義ゆえに。
 すぐにディーヴァはその場に膝を折り、崩れ落ちる。
「舞う桜はあなたを捕らえて離さない、ってね!」
 そこにくるりともうひと舞いした葵桜は、その動きで桜の花を召喚して。
「見せてあげるよ、桜吹雪!」
 舞い踊るピンク色の嵐に、ディーヴァが捕らわれていった。
 ぎこちない動きで、それでもエリシャに、そして葵桜に近づこうとする壊れた人形。
 自らを捨てた持ち主を追うような、どこか哀れで悲しげにも見える姿だけれども。
 オブリビオンである以上、伸ばされた手が望むのは世界の滅亡であり。
 この優しく楽しいハロウィンの終焉だから。
「楽しいパーティーを邪魔させるわけにはいかないから」
「骸の海に、還ってもらうよ」
 捕縛したディーヴァに、2人の魔女は息を合わせて一撃を放った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

雨霧・結
【サイハテ】全5人

ぱっぴーはろうぃん!時計ウサギならぬ時計オオカミよ!さぁお菓子よこせイタズラしちゃうぞ?
やたーシャルファ魔女さんからお菓子頂き!お返しにチョコステッキあげちゃう、皆もどうぞ!
おいし可愛いご飯最高!もりもり食べて、ほっぺたハムスターしてるけど私は狼!おばけサンドも食べるー!
あっ、タピオカ発見!タピろタピろ?…えっハレルヤさん知らないの?ねぇちょっとアインさん、あの美味しさ知らないなんて人生損してるわよね?キリンさんもタピるべき!

とりっくおあとりーと!先生、おっきなお友達にもお菓子くださーい!
お菓子くれない敵さんにはイタズラしちゃうわよ?うりゃ!【属性攻撃】氷で滑って転んじゃえ!


夏目・晴夜
【サイハテ】
ハッピーハロウィン
アラビアンな王子様がお菓子を貰いに参上です
くれなきゃスネます、ニッキーくんが
よし、魔法少女シャルファさんの絶品お菓子ゲットです

料理も可愛くて絶品ですね
え、タピオカ?美味しいんですか?
イマイチだったら結さん罰ゲーム、うわ美味っ
めっちゃ美味いです…!でもタピオカって何ですか?
キリンさんでもわからぬタピオカ、美味ですけど謎です

うわ、おばけサンド可愛い…!
ぽんずさんとみりんさんの次くらいに可愛いです
いや確かにスネたニッキーくんも可愛いですけど
アインさんも私にお菓子下さいよ

はい先生、私もお菓子欲しいです
ニッキーくんは悪戯したいみたいですが
いやアインさんも私にお菓子下さいよ!


シャルファ・ルイエ
【サイハテ】

ハッピーハロウィンですっ。衣装は殆どお任せでお願いしたので、とりあえず魔法使いを名乗ってみます。少し着るのに勇気が要りましたけど、慣れればいいんです……!

結さんと晴夜さんはとりあえずポッキーでいいですか?チョコステッキも美味しそうです!ありがとうございます。
アインさん、ぽんずさんとみりんさんって何のお菓子なら食べられますか?
可愛い子が可愛いフルーツを食べてます……!かわいいです。
タピオカ美味しいですよね。わ、このバタフライピーティーってすごいです。レモンを乗せると色が変わります……!
キリンさんもどうですか?

せっかくの歌ですけど、十分楽しくて幸せなので間に合ってます。ごめんなさい。


山田・キリン
【サイハテ】
ハッピィーハロウィーン!
格好いいフランケンシュタインキリンさんだぜ!
ハロウィンって最高だな!一年中やってたらいいのに!

むむっ、キリンさんも結に負けないようにいっぱい食べなきゃ!
こっちの顔が描かれたフルーツなら、ぽんずとみりんも食べれるんじゃないか?美味しいし!(もぐもぐ)
晴夜がそんなに美味いと連呼するタピオカって一体何なんだっ
ものは試しだタピってみるぜ!すっごいモチモチする、美味しい、黒い玉なだけな筈なのに、一体なんだこれは!?
シャルファありがとう!これタダのレモンだよな、どうして色が、まさか魔法か!?

お菓子くれないと、キリンケンシュタインさんがハロウィンカラーに塗っちゃうぞ!


アイン・ローレンス
【サイハテ】

ハッピーハロウィンです!
私は化け狸ですよーぽんぽん!
ぽんずとみりんも可愛いでしょう、そうでしょう
皆さんの仮装も素敵で幸せいっぱいですが、美味しそうなお料理にも目が釘付けです

ふふ、結くんほっぺたぱんぱんですー
タピオカ!?黒糖ミルクティーが飲みたいです!
はっ見てくださいこのおばけサンド……フルーツがはさまっています!神!
ねー可愛いですよね、でもスネたニッキーくんが1番可愛いです
この子たちはなんでも食べますが、フルーツが1番好きですよ
流石キリンくんこんな可愛いフルーツを見つけるとは!

はい!私もお菓子が欲し……
やっぱいりません!
さあ私はお菓子を持ってませんよ
ニッキーくんかもん、かもん!!



「ぱっぴーはろうぃん!」
 いつもは【サイハテ】に集う面々は、パーティー会場の一角で、口々に楽し気な声を上げていった。
「さぁお菓子よこせイタズラしちゃうぞ?」
 ばちん、と片目を瞑って見せるのは、大きな懐中時計を手にした雨霧・結(雪の足音・f06365)。
 胸元に大きなリボンタイを揺らし、不思議な模様のチョッキと、チェック柄のズボンとくれば、不思議の国のアリスの白ウサギモチーフな仮装だけれども。
 揺れる耳と尻尾は、自前の狼のもの。
 時計ウサギならぬ時計オオカミ、と笑いながら、お菓子を求めてがおーと吠える。
「このハレルヤもお菓子を貰いに参上です」
 結の隣からずいっと手を差し出すのは、アラビアンな夏目・晴夜(不夜狼・f00145)。
 袖口と裾がすぼまった、白くゆったりとした長袖長ズボンの上から纏うのは、金糸の刺繍が美しい青い上着や腰布。
 中央で紅い宝石が輝く帽子は、どこかターバンを思わせるデザインで。
 白い狼耳と狼尻尾とも見事に調和して、高貴さすら漂う王子様となっていた。
 白柴のからくり人形『えだまめ』と共に乗る白と青の絨毯は。
 空を飛ぶように、優しく可愛いニッキーくんががっしり持ち上げている。
 文字通りに縁の下の力持ちなニッキーくんを静かに見下ろして。
「くれなきゃスネます。ニッキーくんが」
 晴夜はきっぱりと言い切ると、さらにずずいっと手を伸ばした。
 そんな2人の様子に、シャルファ・ルイエ(謳う小鳥・f04245)はくすりと微笑み。
「ハッピーハロウィンですっ」
 とりあえず、とチョコがけの長細いクッキーを結と晴夜に差し出した。
「やたー! シャルファ魔女さんからお菓子頂き!」
「よし、魔法少女シャルファさんの絶品お菓子ゲットです」
 かすみ草の揺れる長い青髪は、いつもと同じツインテールで纏められているけれども、頭よりも格段に大きな青い帽子がいつもと違う可愛らしさを添えて。
 袖や裾が大きく広がった青い上着は、魔法のように不思議なデザインで、華奢な身体を包み込むように羽織られている。
 しかし、上着の下の服は、清楚な白でありながら、ビキニ水着を思わせるぴったりとしたタイトなもの。
 白いロングブーツとハイソックス、幅広の白ベルトに、青い宝石が輝く白いチョーカーを合わせてはいるものの、胸元やお腹など、各所で艶やかな肌が魅せられていて。
 シャルファ自身は、着るのにちょっと勇気が要ったけれども。
 可愛らしくも美しい、綺麗な魔法使いを生み出していた。
「お返しにチョコステッキあげちゃう」
「美味しそうです! ありがとうございます」
 結からもらったチョコステッキで、シャルファは魔法をかけるように辺りを撫で。
「皆もどうぞ!」
 気付いた結は、遠慮なく伸ばされた晴夜の手にもチョコステッキを置いた。
「ハロウィンって最高だな! 一年中やってたらいいのに!」
 山田・キリン(キリンさんだ・f14194)も受け取ったステッキをくるりと回す。
 緑色のシャツにサスペンダーつきのだぼっとズボン、ゴーグルで飾った帽子は、時折星型の混じるペンキ汚れを模様にして。
 腰のベルトには、その汚れを生み出したであろう絵具が鮮やかに揺れている。
 これだけだといつもの絵描きな服装なのだが。
 服に、腕に、長い首に、汚れとは違うつぎはぎ模様も描かれていて。
 耳の下には大きなナットがねじ止めされていた。
「格好いいフランケンシュタインキリンさんだぜ!
 ハッピィーハロウィーン!」
 つぎはぎに見える顔でにかっと笑い、自身の仮装を示すように手を広げると。
「私は化け狸ですよー。ぽんぽん!」
 ぴこぴこタヌキ耳と、もっさりタヌキ尻尾をつけたアイン・ローレンス(気の向くままに・f01107)がその場でくるりと回って見せた。
 狩衣を思わせる緑青色の上着は、大きな袖に麻の葉模様を浮き上がらせ、下に重ねた中黄色をアクセントにして。
 ミニ丈にした紫色の袴からは、黒タイツに覆われた足がすらりと伸びて、からんころんと木下駄を鳴らす。
「わあ、ぽんずさんとみりんさんも、お揃いなんですね」
「ええ。可愛いでしょう、そうでしょう」
 顔を輝かせるシャルファの前で、タヌキのぽんずとキツネのみりんも、羽織った着物に嬉しそうにそのふさふさ尻尾を揺らした。
 ぽんずは青い着物に緑のスカーフ、みりんは桃色の着物に朱いスカーフ、と色合いは異なるけれども、首元につけた紙垂を揺らすポンポン飾りはお揃いで。
 着物の麻の葉模様は、主であるアインとも意匠を揃えていた。
 時計オオカミにアラビアンな王子様。
 魔法使いとフランケンシュタイン。
 そして化け狸。
「皆さんの仮装も素敵で幸せいっぱいです」
 多様な仮装を楽しんで、アインは青と緑の瞳を細めるけれども。
 ちらり、とその視線が流れる先は、パーティー中央を陣取る料理の乗ったテーブル。
 気付いた結は、ふふっと微笑んで。
「さぁ次はご飯よこせイタズラしちゃうぞ!」
 先導するようにテーブルへと突撃していった。
 フィンガーフード中心の料理は、1つ1つに細やかな飾りや工夫がされていて。
 ハロウィンな見た目を演出するのはもちろん、その味にもこだわりがあった。
「おいし可愛いご飯最高!」
 だからこそ、結はもりもりと食べていく。
「ふふ、結くんほっぺたぱんぱんですー」
「ハムスターみたいですね」
 アインとシャルファは笑い合いながら、いろんな料理を少しずつ、多くの味を楽しめるように選んでいって。
 晴夜は無言のまま食べ続け、手にした皿が空になる前にと、せっせとニッキーくんが料理をサーブしていった。
「むむっ、キリンさんも負けないようにいっぱい食べなきゃ!」
 キリンのお皿にも、対抗意識からかどんどん料理が積み上がっていく。
「はっ!
 見てください、このおばけサンド……フルーツがはさまっています! 神!」
 そんな中でアインが目を留めたのは、パンをお化けの形に切り抜いたフルーツサンド。
 チョコで描かれた顔やシルエットも可愛い上に、フルーツの彩りが美しく。
「うわ、おばけサンド可愛い……!」
 思わず晴夜が声を上げるほど。
「ぽんずさんとみりんさんの次くらいに可愛いです」
 ニッキーくんが取ってくれたのをまじまじと見つめる紫の瞳は、こちらを見上げてくる可愛い2匹にちらりと流れて。
「ねー。可愛いですよね。
 でもスネたニッキーくんが1番可愛いです」
「いや確かに可愛いですけど」
 アインの感想に晴夜は真顔で即答した。
 けれども、今日ニッキーくんがスネるのは、晴夜がお菓子を貰えなかった時だから。
「アインさんも私にお菓子下さいよ」
 それは困ると、しっかり催促。
 しかし、アインは明後日の方向へと視線を反らし、誤魔化し笑うだけで。
「おばけサンドも食べるー!」
 そこに結が突撃してきて、わちゃわちゃと有耶無耶になっていく。
 楽しく盛り上がる様子を眺めていたシャルファは、ふと、足元を見下ろして。
「アインさん。ぽんずさんとみりんさんって何のお菓子なら食べられますか?」
 食べれてますか? と2匹にも気遣いを見せる。
「この子たちはなんでも食べますが、フルーツが1番好きですよ」
「こっちの顔が描いてあるフルーツなら、ぽんずとみりんも食べれるんじゃないか?
 美味しいし!」
 答えるアインに、その味を実証するようにもぐもぐしながらキリンが続ける。
 試しにと差し出したのは、まるごとのみかん。
 皮を剥いて、真ん中に緑色の短い棒状のクッキーを刺したそれは、まるでオレンジカボチャのようで。
 さらにチョコレートソースでジャックオーランタンの顔が描かれている。
 他にも、円らな瞳でこちらを見上げるさくらんぼや、叫んでいるかのようなバナナ、生クリームの帽子を被ったイチゴなど。
「流石キリンくん。こんな可愛いフルーツを見つけるとは!」
 大喜びのアインが早速2匹に差し出すと、小さな手で受け取って食べ始めて。
「可愛い子が可愛いフルーツを食べてます……! かわいいです」
 思わず両手で頬を押さえて、シャルファが歓声を上げた。
 キリンももぐもぐし続けながら、ぐっと親指を立てて笑いました。
「あっ、タピオカ発見! タピろタピろ?」
 そんな最中、結はドリンクコーナーにそれを見つけて。
「タピオカ!? 黒糖ミルクティーが飲みたいです!」
 アインはそちらへと駆け寄っていく。
「タピオカ美味しいですよね」
 シャルファも移動すると、艶光る黒い玉を見て微笑んだ。
 しかし、晴夜は不思議そうに首を傾げて。
「え、タピオカ? 美味しいんですか?」
「ハレルヤさん知らないの?
 ねぇちょっとアインさん、あの美味しさ知らないなんて人生損してるわよね?」
「そうですね結くん。これは絶対にタピるべきです」
 結がアインがずずいっと勧めるのに、晴夜はめちゃくちゃ訝しむ顔をしていたけれど。
「イマイチだったら結さん罰ゲーム……
 うわ美味っ! めっちゃ美味いです……!」
 一口でその評価は激変していた。
「晴夜がそんなに美味いと連呼するタピオカって一体何なんだっ?」
「タピオカはですね」
 尋ねるキリンに、晴夜はもちもちと口の中で噛みしめながら答えかけ。
「……タピオカって何ですか?」
 再び首を傾げてしまう。
 勧めた結とアインに視線を向けるけれども、ええと、と2人も答えに迷うようで。
「深く考えずにキリンさんもタピるべき!」
 どこか誤魔化すように、結がキリンにもずいっとタピオカを差し出した。
「ものは試しだタピってみるぜ!」
 勢いに任せて、キリンも初タピオカチャレンジ。
「すっごいモチモチする。美味しい!
 黒い玉なだけな筈なのに、一体なんだこれは!?」
「キリンさんでもわからぬタピオカ、美味ですけど謎です」
 不思議そうにしながらも美味しさを楽しむキリンと晴夜に、結とアインはぽんっと手を合わせて勧誘成功を笑いあった。
「わ、このバタフライピーティーってすごいです」
 そこに、シャルファが持って来たのは一杯の青いお茶。
 鮮やかな青色に皆の好奇な視線が集まると、シャルファはキリンに差し出して。
「レモンを乗せてみてください」
 言われるままに、キリンは青の中へとレモンの輪切りを滑り込ませた。
 途端、お茶の色がピンク色にと変化する。
「これタダのレモンだよな? どうして色が? まさか魔法か!?」
 驚くキリンの周囲で、皆も歓声を上げて。
 私もやってみたいと次々に手が伸びて行った。
「お、盛り上がってるな」
 そこにひょいっと顔を出したのは、魔法学園の男性教師。
 魔法じゃなくて理科だぞ、と笑うその手に、お菓子の入った籠が揺れているのを見て。
「とりっくおあとりーと!
 先生、おっきなお友達にもお菓子くださーい!」
 早速、結が合言葉を告げる。
「はい先生、私もお菓子欲しいです」
 晴夜もそっと手を挙げ、トリックオアトリート。
 続けとばかりにアインも手を掲げて。
「はい! 私もお菓子が欲し……」
「ニッキーくんは悪戯したいみたいですが」
「やっぱいりません!
 さあ私はお菓子を持ってませんよ。ニッキーくんかもん、かもん!」
 晴夜の一言で、あっさりと前言撤回。
 和やかな笑いが満ちたところに、歪んだオルゴールの音が聞こえてくる。
 あら、と振り向いたシャルファは、破れたドレスに身を包む、壊れたオルゴール人形達がこちらへと歩いてくるのを見つけた。
 他の生徒には見向きもせず、猟兵達へと真っ直ぐに進んでくる災魔……オブリビオン・螺子式ディーヴァ。
 下がっててくださいね、と声をかけたアインに頷いて離れていく先生を見送って。
「お菓子くれない敵さんにはイタズラしちゃうわよ?」
 ウィンクを送りながら結は黒爪を振るい、凍て付く斬撃波を放つ。
 傷を負った1体は、そこから周囲にも氷を広げて。
「うりゃ! 氷で滑って転んじゃえ!」
 そこに別の1体を蹴り込めば、狙い通りにディーヴァは滑って倒れ行く。
 それをにっこりと見下ろしたアインの両脇から、ぽんずとみりんが飛び出して。
 倒れた上に覆いかぶさるように、わちゃわちゃっと襲い掛かっていった。
 凍って動きの鈍った最初の1体には、晴夜が涼やかな紫瞳を向け。
 応えるようにニッキーくんが脚を上げ、その太く大きな足で踏み潰す。
「お菓子くれないと、キリンケンシュタインさんがハロウィンカラーに塗っちゃうぞ!」
 キリンは楽し気に、塗料を塗った尻尾を手で振るって。
 オレンジなハロウィンカボチャ色にディーヴァを塗り上げると。
「せっかくの歌ですけど、十分楽しくて幸せなので間に合ってます。ごめんなさい」
 ぺこり、と頭を下げたシャルファが魔法の鳥を生み出した。
 舞い上がる虹翼は美しくディーヴァを覆い隠し。
 鳥が飛び去ったそこには何も残ってはおらず。
 仮装等で能力を落とさせたとはいえあっさりと災魔を片付けた猟兵達は。
「さぁパーティーの続きよ」
 結の声にまた楽しい時間を紡いでいった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

無明・緤
猫の御者と鋼の王子の仮装でパーティーへ

王子に扮したからくり人形を連れ、学生に交ざって楽しもう
ケットシーの生徒が手にしていた
黒と紫の不思議なドリンクが気になって、おれも一つ
どんな味だろうか…ん、中に何か入ってる?

迷宮から災魔が現れたら、UC【二人乗り自転車で君と】
電脳魔術で編み上げた一夜限りの南瓜の馬車を召喚
御者のおれが馬車や人形の操縦に没頭し続ける限り
この夢はさめない

慟哭の衝撃波を車体で受け止めて周りへの被害を防ぎ
おれの人形を巧く【操縦】して敵を馬車の中へ誘導し捕獲
馬車を駆って屋根の上へ、アルダワの空を見に行こうか
ずっと地下にいたんだろ

夜空の下、機械人形の王子を操り
ディーヴァを骸の海へと還そう



「ふむ。見た目通り不思議な味だ」
「だろ? 面白いよな」
 気になっていたドリンクを傾け、1口味わった無明・緤(猫は猫でしかないのだから・f15942)は、何の味だろうかと首を傾げた。
 手にしたグラスを満たすのは、黒と紫の2色が共存するドリンクで。
 隣で笑うケットシーの生徒が飲んでいたのと同じもの。
 黒い液体は、苦味がありつつも甘く。
 紫色はゼリーか何かでゆるめに固められ、ぷるぷると口の中に入ってくる。
 さらに、もっと弾力のある何かも混ざっているようで。
 味や食感の変化を、その正体を考えながら緤は楽しんでいく。
 そんな緤の格好は、赤いジャケットが印象的な燕尾服の御者スタイル。
 黒い毛並みに白いシャツも映え、黒いシルクハットと黒いスラックスでビシッと決めた服装で、今は食事中だからか白手袋はポケットから覗いていた。
 そして、緤の仮装が御者ならば、当然、仕える主がいるわけで。
「この王子様は……飲まないかぁ」
「そうだな」
 緤の傍らで、緑を基調とした煌びやかな燕尾服を纏った鋼の王子様……からくり人形である戦闘傀儡『法性』に、生徒が苦笑を見せていた。
 黒光りする身体で直立不動の姿勢を見せる法性に、生徒は乾杯の仕草で黒と紫を満たしたグラスを掲げて。
「あと、あっちに変なオードブルがあったぜ。
 目玉みたいなゼリーとか、指を挟んだみたいなサンドイッチとか」
 一緒に行ってみないか? と悪戯っぽく緤を誘う生徒。
 だが緤は、ぐいっと不思議なドリンクを飲み干して。
「折角の誘いだが、後にさせてもらおう」
 空のグラスを生徒に渡すと、くるりと振り返った。
 そこに現れていたのは螺子式ディーヴァ。
 察した生徒がその場から下がるのを視界の端で確認しながら糸を操ると、王子な法性が武骨な構えを見せ。
 開いた胸に収められた歪んだ円盤を回し始めたディーヴァの元へと飛び込んでいく。
 しかし、法性の手は拳を作らず、ディーヴァの金属な腕を掴み捕え。
「さあ、乗るといい」
 ゆるりと緤が示したのは、電脳魔術で編み上げた、一夜限りの南瓜の馬車。
 大分乱暴なエスコートではあったけれども、破れたドレスを纏うオルゴール人形は、王子様に導かれて馬車へと乗り込む形となって。
「アルダワの空を見に行こうか。ずっと地下にいたんだろ?」
 緤は御者として、馬車を動かし外へと駆ける。
 南瓜の馬車はその進路を上へと向け、星の瞬く夜空へと舞い上がった。
 絵本の中のような、夢のような状況に、ディーヴァは見惚れるように馬車の外を眺め。
 緤はキリリと背筋を伸ばし、馬車の操縦に没頭する。
 いつまでも覚めない、永遠に続きそうな夢だったけれども。
 緤は御者ではなく。法性は王子ではなく。
 そして、ディーヴァも姫君ではなく、災魔でありオブリビオンだから。
「……もう骸の海へ還る時間だ」
 緤の糸に従い、法性がディーヴァを迎えるように手を差し伸べる。
 メタリックながらも繊細な手が、その誘いに重なり。
 法性とディーヴァ、人形同士の視線が絡んだように見えたところで。
 静かに繰り出された王子の一撃に、歪み捨てられた歌姫は、でもどこか満足そうに微笑みの気配を纏って、その姿を消した。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月09日


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト