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ハッピーハロウィン!仮装鬼ごっこ大会!

#キマイラフューチャー #戦後


「ハッピーハロウィーン! なんだけど……キマイラフューチャーで大変なこと起こっちゃうみたい」

 ハロウィン仕様に魔女の仮装をしたロロカ・キースベル(傷のお掃除屋さん・f22132)が楽しそうに待機所へと現れるも、すぐに困り顔となり、慌てて事の次第を説明し始める。

「えっと、キマイラフューチャーの遊園地でハロウィンパーティーがあるらしくって、仮装したキャラクターが時間になると遊園地の中で逃げ回るんだって。捕まえられたら『トリック・オア・トリート』って言うとお菓子がいっぱい貰えるのっ。楽しそうだよね!」

 ロロカが満面の笑顔になりながら一枚のポスターを取り出す。そこにはキマイラフューチャーで人気のキャラクター達が、仮装イメージチェンジをしていて、それぞれの特徴あるポーズで歓迎を現していた。

「でも、そのキャラクター達を本当に捕まえに来る人達が居て……。ダンボールの怪人達、どんどんダンボールに詰めこんじゃって、何処かに連れ去って行っちゃうのっ。パーティーに参加してた人達……すっごい心配してて、寂しそうだった……」

 ロロカが悲しそうに眉を下げて、キャラクター達の名前を呟く。それを聞いていた猟兵の中には、知っている者が居たかもしれない。それ程キマイラフューチャーでは名が通り、愛されているキャラクター達のようだ。

「お願いっ! キャラクター達を守ってあげて! それに、パーティーも守りたいのっ!」

 困り顔を浮かべ泣き出しそうな表情で、ロロカが猟兵達へと懇願する。

「皆楽しそうにしてたから、パーティーを中止させたくないの。だから皆……パーティー、参加して?」

 ロロカが気まずさそうにポスターの上部を両手で掴み、顔半分を隠しながら猟兵達の反応を窺っている。

「えとね、大騒ぎになっちゃうと大変だから、皆にパーティーに紛れてキャラクターを守ってほしいの。怪人から守るのはあくまで『イベント』っぽく見せてほしくって。……むず……かしい、よね?……」

 ロロカが言うには、通常の格好で猟兵達がダンボール怪人と戦えば、ただ事でないことがすぐキマイラ達に伝わり大騒ぎになってしまうと考えるそうだ。それで猟兵達にはハロウィンの仮装や、キャラクター達のコスプレをしてもらい、パーティーを守ってほしいと、ロロカはお願いしているようだ。

「仮装は私もお手伝いできるからっ、お願いっ! 楽しいパーティーにしてくださいっ!」

 真剣な声色で必死に懇願するロロカ。本当にパーティーを守りたいようだ。それ程までに楽しそうなパーティだったのだろう。行動から推測できる。

 さて、どうしたものか。通常のオブリビオン退治とは異なるようだが、こういった催し物に不馴れな猟兵は躊躇することだろう。ただ、もし参加の意思を見せるなら、グリモア猟兵も、パーティー会場も、全力で猟兵を迎え入れることだろう。パーティーを、楽しい思い出と残る、成功へと導くために。


野良メット
 初めまして! シナリオ初投稿となります! 野良メットと申します!
 ハロウィンがもうすぐと言うことで『仮装鬼ごっこ』シナリオを出しました!
 ご参加くださるPC様には仮装をしていただければと思います!
 もし苦手なPC様がいらっしゃれば、会場へ向かう際、ロロカが仮装をお手伝いした風に仮装を行うことができます!

 会場では第1章に『遊園地で遊ぶ』『キャラクター達の情報を集める。会いに行く』『仮装を披露する。お菓子を集めて皆で食べる!』等自由に過ごしていただければと思います!
 第2章ではダンボール怪人達がキャラクター達を連れ去ろうとしますので、できれば『イベントっぽく』怪人をやっつけていただければと思います!
 キャラクター達は架空のキャラクターとなりますので、深い設定等ございません。ご希望がありましたらプレイングにいただければ、こんなキャラクター居そう! と思いますキャラクターでしたら登場させられるかもしれません!
 特にご希望のない場合、ちょい役で登場する予定です。できれば守ってあげてください!

 会場は一般的な遊園地と似ておりますので、ありそうな建造物やアトラクションは利用が可能です!
 お店等も展開しておりますので、ご利用の際はプレイングにお願い致します。
 初めてで至らない点が多くございますが、精一杯書かせて頂きますので、どうぞご参加ください!
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第1章 日常 『未来世界で鬼ごっこ!』

POW   :    パワーは速さ!障害物を力任せに越えてスピードUP!

SPD   :    可能の限りを尽くして全速力で走る!

WIZ   :    工夫を凝らして身を隠す!陽動する!

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祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を

*アドリブ・支援・協力は可能な範囲で

『キャラクター達の情報を集める。会いに行く』で色々と何か悩みや困り事を聞いてノートにメモをします、『仮装を披露する。お菓子を集めて皆で食べる!』プロレス用の覆面マスクをして配っているお菓子を『フェアリーランド』の壺の中に仕舞います☆彡

「どこかな?♪」と言いながら『祝聖嬢は静停出来ない』で非戦闘状態になって『月世界の英霊』で空間飛翔して“オバケ”みたいに色々な場所に姿を消したり出したりしながら「ねぇねぇ♪」とダンボール怪人や戦闘員(役の住人)についての情報を聞いて回ってメモをします☆彡

必要なら『クリスタライズ』で姿を隠したりします♪



「仮装をしたらお菓子がもらえるんだ♪ 良いこと思いついちゃいました☆彡」

 仮装をした人達で溢れかえった遊園地を、楽しそうにふわふわと浮きながら移動するのは、祝聖嬢・ティファーナ。(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)遊園地内のお客さんを眺めていたティファーナは、仮装の見せあいっこをして、お菓子を交換しあったり、大勢の人達に仮装を披露し、お菓子を集めている人達が目についたようだ。それを見て良いことを思いついたティファーナは、良い表情で何かを取り出し、人混みへと飛び出した。

「ねぇねぇ♪ お菓子を分けてくださいな☆彡」
「おっ? お菓子なら――ってどうわぁっ!?」

 覆面マスクを被り、プロレスラーの仮想をしたティファーナから、突然声を掛けられた少年キマイラ達は驚き、先頭に居た子はお菓子袋を落してしまう。

「あっ驚かせちゃいましたか☆ ごめんなさい♪ すぐに拾いますね☆彡」
 ぱたぱたと、ティファーナは綺麗な光を振りまきながら、透明に輝く羽を動かしお菓子袋を拾うと、少年キマイラへと拾ったお菓子袋を差し出す。

「わり――って、その徒ならない光は! 猟兵さんじゃないっすか?! うぉおおおっ! すげぇっ! 猟兵さんがハロウィンパーティーに来てるぞッ!」

 興奮する少年達は、まじで! まじで! と言いながら次々ティファーナへと詰め寄り、受け取ってください! とお菓子を差し出していく。

「こんなに沢山ありがとうございます☆彡 精霊さん達も☆ とても喜ぶと思います♪」

 ティファーナは受け取ったお菓子の山を、嬉しそうに小さな壷へと吸い込ませていく。その壷の中はフェアリーランドへと繋がっており、そこに暮らす精霊さん達へ、甘くて美味しいお菓子達が行き届き、嬉しいハロウィンプレゼントとなったようだ。

「ところでどうして猟兵さんが遊園地に? もしかして悪い怪人が紛れ込んでたりするんっすか?」

 辺りを見渡し興奮の収まらない少年達。キマイラフューチャーの住人達から猟兵は、怪人をやっつけるめちゃくちゃカッコいいヒーローと思われているようで、此処に来たのもそのためだと思い込んでいるようだ。子供の感は鋭い物だと感じられる。

「そうなんです☆ 怪人を探していて、ダンボールの怪人とか☆ 戦闘員が居るって聞いたのですが☆彡 どこかな?♪」
「ダンボール怪人に戦闘員?! 今回のパーティーそんなサプライズイベントあるんっすね! すっげー! そんなら任せてください! 俺達すぐその怪人達の情報集めるっすから! おい皆! 拡散しろ拡散! 急げ急げ!」

 どうやらまだダンボール怪人達は現れていないようだ。情報を聞こうとして誤って伝わってしまったようだが、少年たちが拡散した『ハロウィンパーティーに潜む怪人情報』によって、怪人達の登場がより一層イベント感溢れるものとなりそうだ。

「まだ見えられてないんですね☆ 良かったです☆彡 パーティーでお困りごとはありませんか?♪」

 困りごと? きょとんとする少年達は何かないか? と相談し合う。

「そうっすねー、困りごとというか悩みっすね。めちゃくちゃ早い『ボンブラナン』を今年こそは捕まえたいんっすけど、めちゃくちゃ早くて毎回逃げられちゃうんっすよー」
「捕まえた人とか見たことないよなー」
「お菓子貰うどころか取られたりするらしいぜ。目の前で食べられたとか聞いたし」
「やっぱり普通に追うだけじゃだめなんかねー? 進む先が解れば待ち伏せとかできるんだけどなー」

 次第にあーきたらこーする、等の実践的な相談が始まり、悩みの終止は当分訪れなさそうだ。
 それを聞いていたティファーナはふんふん♪ と、そんなキャラクターが居るんだ☆ とノートにメモをしていった。

「それじゃ♪ ボクはまた探しに行きますね☆彡」

 ティファーナは名残惜しむ少年キマイラ達へと別れを告げると、パーティーを楽しそうに眺めながら空を浮遊し、無意識に、祝聖嬢は静停出来ない(ティファーナハトマラナイ)を顕現させ、オバケのように光に溶け込みながら、仮装キマイラ達を驚かし、お菓子と情報を、壷とノートいっぱいに集めていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【SPD】(共闘/アドリブ可)
フィオ姉ちゃんと謎のキャラクターに仮装してパーティに参加するよ。
ボクはね、フィオ姉ちゃんのキャラクターの弟役なんだ
緑髪碧眼の配管工でスパナが武器なんだー。カラーコンタクト用意だねー
細かい衣装やアイテムはロロカさんに見繕ってもらうよ!

「ハッピーハロウィーン! お菓子欲しい人はここまでおいでー」
キマイラのみんなにアピールしながらアトラクションを縫うように逃げ回るよ
「はいはい、フィオ姉ちゃん。松茸だよ」
これを食べるとパワーアップするんだってー、と手にした籠から松茸を渡すよ
誰かに捕まったら「はいどーぞ」とお菓子を取り出すんだ!
折角だから楽しまないとね


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【SPD】(連携・アドリブ可)
■仮装
真っ赤な騎士風の出で立ちになぜか剣の代わりに水道管を装備
衣装や装飾はロロカさんにお任せする
■行動
「炎髪灼眼の配管工、参上!」
って、一体なんのキャラクターなの、これ?
フォルセティに言われるがままにゲーム?か何かのキャラクターに仮装して遊園地を逃げ回る
「体締め付ける鎧は普段身に着けないから動きにくいわ」
水道管も微妙に重いし! さらに謎の松茸を手渡されて困惑。
「なんで松茸を咥えて逃走するのよ!?」
もー、さっぱり分からないけど、とにかくフォルセティと一緒に逃げ回る
逃げ切れずに捕まったら、潔くお菓子を水道管から取り出してプレゼントする



 少し時間の過ぎた頃。キマイラフューチャーで人気の情報共有ウェブサイトに発信された『ハロウィンパーティーに潜む怪人情報』が、遊園地内キマイラ達の一部に広まり、怪人捜しを始めるキマイラ達が現れ始めた。

 怪人を捜すキマイラ達は、普段気にしないような道外れや、建物の上方等、人目の通りにくい場所に視線を送っていく。

 そこへあるキマイラが、大きな帽子を被ったカボチャ仕様の、マントをはためかせ回る、ティーカップアトラクションの側を通りかかり、ふと屋根へ視線を流すと、丸みを帯びた屋根の頂点辺りに、二つの人影を見つける。どうやら人影は話し合っているようだ。

「フォルセティ、一体なんのキャラクターなの、これ?」
 フォルセティと呼ばれた、女の子に見える人物から『はい』と赤い帽子を頭に被せられたのは、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)。戸惑いながら被せられたふかふかな帽子の位置を両手で直している。

「うん! フィオ姉ちゃんイメージカラーぴったりだね! 似合う似合う!」

 楽しそうな笑顔で、手を後ろに伸ばして、身体を前に屈ませながら色んな角度でフィオリナを覗き込むのは、フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)。彼は仮装と聞き、すぐコンタクトレンズを用意したようで、緑髪と合った碧眼が輝いている。緑色の洋服とぶかぶかの丸こいブーツを揺らしながら、動く度に、手首から通したリースのついた小さな籠が『しゃらしゃら』と、リースに取り付けられたかぼちゃ達が笑っているように音を鳴らす。フィオリナを誉めるフォルセティも、イメージカラーぴったり似合っているようだ。

 そうなの?……と手と身体を捻って自分の仮装を見回すフィオリナ。炎の様な赤髪と灼熱の様な赤眼はフォルセティと対照的な色を放ち、真っ赤な軽鎧を纏った騎士風の仮装はとても格好良く頼りになりそうな出で立ち。……なのだが、なぜか傍には緑色の水道管が立てられている。フォルセティが用意した物らしく、仮装の手伝いをしていたロロカと何か相談し、この水道管が出来上がったようだ。フォルセティと同じくカボチャ付きリースは水道管に装飾されたようだ。

「ボクはね、フィオ姉ちゃんのキャラクターの弟役なんだ。緑髪碧眼の配管工でスパナが武器なんだー。フィオ姉ちゃんも配管工だから、出てく時はカッコよく、ね?」
 大きなスパナを掲げるフォルセティがフィオリナへと笑いかける。

「ちょっと、答えになってな――」
「あの~。もしかして何かのイベントですか~?」

 笑いかけるフォルセティに、フィオリナが答えを求めようとした時、二人を眺めていたキマイラが特別な雰囲気を感じ取り、声を張り尋ねる。

「あっ見つかっちゃったね。それじゃあ行くよ? フィオ姉ちゃん。カッコよくね!」
「えっえっ、ちょっと突然そんなの――」
「とぉっ! その通りだよー! みんなハッピーハロウィーン! お菓子欲しい人はここまでおいでー」

 フォルセティが屋根から小さく跳躍し、丸い屋根をすぅ~っと滑りながら、指先から複数の魔術を放つ。滑り切ったフォルセティが屋根端の谷へと跳びあがって着地した刹那、放った魔術がミサイルの如く宙で爆発し、混ぜられた水の元素がまるで花火のように広がり、華麗な光景と派手な音で登場を演出させる。

 このアピールには周囲にいたキマイラ達の注目は釘付けとなり、次々と屋根下へとキマイラ達が集まってくる。

戸惑っているフィオリナへとフォルセティが振り返り、ほらほら早く早くと言いそうな楽しそうな目で、フィオリナへと呼びかける。
「~~っ、分かったわよ……こうなったらもう勢いよ! えいっ!」

ぴょんと遅れて跳んだフィオリナが、すぅ~っと屋根を滑り、フォルセティの隣へと着地すると、滑りながら両手で抱えていた水道管を、片腕に通し、正面に突き出し、宣言する。

「炎髪灼眼の配管工、参上! 捕まえられるものなら捕まえて見なさい! お菓子は簡単には渡さないわよ!」
 どーん! と、水道管を縦に置き、見上げるキマイラ達を見渡し、なるべくカッコよくと思った即興の啖呵を切るフィオリナ。だからほんとどんなキャラクターなのよ、これ!? と言いたくなるのを内心で留めながら。

 この二人の登場にキマイラ達は大歓声を上げ、一斉にアトラクションの屋根へと上り捕まえようとし始める。中には翼を持つキマイラもいる為うかうかしていたら直ぐに捕まってしまいそうな勢いだ。

「さぁ逃げるよ! フィオ姉ちゃん!」
 手で自分の手を徐に掴み、逃げようとするフォルセティに、フィオリナは不意をつかれ、一瞬ドキッとしながらも、フォルセティにリードされ促されるまま、迫るキマイラ達から逃げていく。

「逃げる所いっぱいあって楽しいねー、フィオ姉ちゃん。ほっ、よとっ」
「ちょ、ちょっと待って、フォルセっ、わわわっ!」

 仲良く? 手を繋ぎながら逃げる二人。フォルセティが先行して、回るメリーゴーランドのアトラクションに飛び乗って移動したり、通りがかる汽車を踏み台に渡ったりする。手を引かれるフィオリナは、抱える水道管に振り回される様にバランスを崩しながらも、なんとかついていこうとしている。

「体締め付ける鎧は、普段身に着けないから、動き、にくいわ」
 フィオリナの身に纏う軽鎧は体にフィットするらしくいつもより動きにくいようで、ややフィオリナの息が上がり始める。水道管も微妙に重いし! と思うも、フォルセティが用意してくれたものと内心で留める。

「そんなときは、はいはい、フィオ姉ちゃん。松茸だよ」
 松茸を手渡されきょとーん、とするフィオリナへ、フォルセティが解説を入れる。
「これを食べるとパワーアップするんだってー。あむっ♪」
 かわいらしく笑顔で松茸を咥えるフォルセティを見て。
「なんで松茸を咥えて逃走するのよ!?」
 ツッコミを入れるしかない! でもかわいい弟が咥えたなら自分だって咥える!それがお姉ちゃん! 結果は。

「コホッコホッ! これ、走りながら食べるものじゃないわ!」
 その通りだと思います。粉を沢山吸い込んでしまって、むせてしまいスピードダウン。
 むぐ?としゃがみ込むフィオリナへと振り返り、戻るフォルセティ。

 その好機逃さない! と言わんばかりに、二人の頭上に影が差した。

「掴まっちゃったねー。はいどーぞ」
 楽しそうな笑顔でフォルセティが籠から手首を抜いて両手で籠を差し出す。それを受け取ったキマイラがまるで表彰台に立ち金賞を掲げる選手のように、籠を掲げ喜びを噛みしめている。辺りでシャッター音が大スクープのように鳴っている。

「もー、さっぱり分からないけど、掴まっちゃったわね。はい、私からもプレゼント」
 フィオリナが水道管をゆさゆっさと揺らすと、大岩かと思える程のお菓子袋が飛び出す。重たかったのはこのせいだったのね……と思える量が出て、頑張ったキマイラ達みんなに配る事が出来たようで、とても喜んでもらえたようだ。

「えへへ楽しかったね。それでね、はい、フィオ姉ちゃんにも。ハッピーハロウィンだよ」
 フィオリナは差し出されるお菓子を見て一瞬きょとんとしながらも、柔らかな笑顔にすぐ変わった。
「私からも、ハッピーハロウィン」
 考えていたことは一緒だったようだ。差し出し合ったお菓子を見て、二人は可笑しそうに笑い、暫くその場で笑いあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『押し込みクーリエズ』

POW   :    パック!
【味方に声掛けをしてタイミングを合わせて】から【一斉に突撃してダンボール箱やロープ】を放ち、【無理やり梱包すること】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    ライド!
【味方の押す台車に乗る(※危険です)】事で【高速戦闘モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    デリバリー!
いま戦っている対象に有効な【グッズ(プレイングで指定可能)入りの箱】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
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 夕暮れ時が過ぎ、パーティも佳境に入る頃、イベント開始時刻に近付くにつれキマイラ達はそわそわとし始めたり、集団で会議をしたり、陣を敷いたりし始めていく。

 すると遊園地内に灯っていた灯りが突然消え、遊園地内が一斉に薄暗くなる。
 暗がりの中、遊園地内の至る箇所に巨大モニターが現れ、光と共に映像が映し出される。

「今宵はハッピーハロウィーン! であ~る!」
 モニターに恰幅の良いキャラクターが映し出される。その途端、モニターを見ていたキマイラ達から歓声が上がりだす。キマイラフューチャーで有名なキャラクターのようで、この遊園地の園長のようだ。

「吾輩の園を盛り上げてくれて大大感謝なのであ~る。その意を込め、吾輩からハロウィンプレゼントを授けるのであ~る! た・だ・し」
 コホンと、咳ばらいで一息つき、園長は続ける

「ただ配るだけでは簡易的で面白くないのであ~る。そこで、吾輩の見込んだ者達にプレゼントを渡しておいたのであ~る。その者達を探し、捕まえられた者に、吾輩からの特別なプレゼントを授けるのであ~る!」

 園長が持っていたステッキをくるくると回し掲げると、遊園地の上方へ一斉に花火が打ちあがり、それを見ていたキマイラ達のやる気に大きく火を灯し、歓声や気合いを入れる声が広がっていく。

「今宵のハロウィンパーティ、最後まで楽しんで欲しいのであ~る! では」
 園長が笑顔で手を振り、映像がフェードアウトしていきモニターの映像が消える。

 一瞬の静寂が訪れる。
 すると突然花火が打ちあがり、『Happy Halloween!!』のカラフルな文字が一斉にモニターへと表示される。

 花火の灯った虚空に、キャラクターの顔が浮かび上がる。するとモニターの映像が変わり、浮かび上がったキャラクターが遊園地内に登場する様が映されていく。
 キャラクターによって登場の仕方は様々で、宙へ跳び、手を振り滑空しながら登場するキャラクターも居れば、眠っている所を花火の音で驚き目を覚まし、慌てて逃げ始めるキャラクターまで、個性豊かな登場に遊園地内が歓声に包まれる。

 多くのキャラクターが登場していく中、より一層歓声が多いキャラクターが登場する。まるで暴走車かと思える程の速度で走るキャラクターが、モニターのカメラを通り過ぎ、遠くでピタと止まると振り返り、目にも留まらぬ速さでカメラ前へ戻ってきて愛らしく首を傾げたりしている。キマイラ達は「ボンブラナーン!」と呼びかけたりしていて、大変な人気を博しているようだ。

 その時、モニターの端に黒い影が一瞬映し出される。刹那、ボンブラナンと呼ばれるキャラクターの背後から迫る、ダンボールを被った集団がボンブラナンへと近づき、手にしていた台車でもってボンブラナンを浮かびあがらせ、その身体をロープでぐるぐる巻きにし拘束させ、開かせた大きな段ボールへと詰め込み、目にも留まらぬ速さでダンボールを梱包してしまった。

 それを見ていたキマイラ達から驚愕の声が上がっていく。バタバタと揺れる段ボールの前で3人のダンボール怪人が汗を拭いながら何かを話している映像が映し出されている。

「ボンブラナンコンプリート。残りターゲット数十、時短で掛かるぞタツ、ソウ」
「了解です! ハイリーダー!」
「アーアー、俺だ、E5エリアに回収班を頼む。俺達はこのままターゲットを追跡し、キャプチャー後また連絡を入れる。以上」

 トランシーバーで話しながら3人組は忙しなくカメラから去っていく。少し経つとトラックがカメラに映し出され、揺れる段ボールを数人が抱えトラックに詰め込み去って行った。そこでモニターは突然消え、また『Happy Halloween!!』の文字が映し出された。

 それを見ていたキマイラ達の多くは動揺しているようだ。ただ、幾人かは「これが流れてたイベントか!」等対照的に盛り上がっているようだった。

 このままではキャラクター達やパーティが危ない。この状況に対応できるのは猟兵だけ。事件の解決を求む。
祝聖嬢・ティファーナ
WIZ>PWOで判定を

*アドリブ・支援・協力は可能な範囲で

「敵の“押し込みクーリエズ”には気を付けてね!☆彡」と精霊・聖霊・月霊に伝えてデリバリーを使われる際に『月霊死屍輪舞』の屍死霊を梱包させて箱の中からゆっくり枯渇腐敗させていきます♪
『クリスタライズ』で姿を隠し(対策は可)『月世界の英霊』で空間飛翔して『祝聖嬢は静停出来ない』で生命ダメージを無効化します☆彡

『神罰の聖矢』で聖攻撃を『エレメンタル・ピゥシィズ』で風(雷)属性攻撃を仕掛けます♪
『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します☆彡

“デリバリー!”を使用されたら『月霊覚醒』で封印します!☆彡



「遂に現れたねダンボール怪人♪ ダンボールの中窮屈そう……。みんな捕まらないように助けてあげないと☆彡」
 モニターを空から見ていた祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は、小さな壷を取り出し、中から霊達を召喚していく。

「精霊さんも♪ 聖霊さんも♪ 月霊さんも♪ ボクに力を貸してほしいな☆彡 敵のダンボール怪人を探さないとだけど♪ 敵には気を付けてね!☆彡 ダンボールに押し込められちゃうと、狭くて窮屈そうだから☆彡」

 壷から光と共に飛び出した霊達は、ティファーナに微笑みコクリと頷く。
 精霊と月霊二人組と二手に分かれた、ティファーナと英霊は去って行ったダンボール怪人を探していく。
 暫くすると、小さな満月が空に昇って行くのが見える。

 それを見たティファーナはにっこりと微笑み、英霊を見つめると、英霊もティファーナを見つめ返し、コクリと微笑む。すると辺りに光が現れ、二人は光に包まれていった。

「寝ぼけ猫のスピリアイを発見、袋小路へ追い詰めた。タツ、ソウ、すぐに合流してくれ」
 ダンボール怪人のハイが、壁に背中を張り付けさせ怯える猫のキャラクター、スピリアイへ近付いていく。周りに居るキマイラ達が、ハラハラと息を飲みその光景を見守っている。

 スピリアイが勢いよく壁から離れ、ハイを通り抜け逃げようとした刹那、ハイが素早くダンボールを取り出し、回転をかけ投げる。カーブを描きながら地面を滑るダンボールは、キマイラ達の足元をすり抜けスピリアイの前へと回りこみ止まる。
 刹那、ダンボールの中から大口を開いた、目の焦点のずれたオブリビオンが現れ、スピリアイの首根っこを大口で咥え宙に持ち上げ捕えてしまう。キマイラ達は悲鳴を上げその場から立ち去って行く。

「二人とも着いたか。それでは、梱包に掛かる」
 宙で足をジタバタさせていたスピリアイの動きがピタリと止まり、汗がダラダラと流れ始める。捌けるキマイラ達からできた空間から、手袋をはめ直し指を動かすタツと、ロープを調整しやすい長さに持ち直しながら両手で引き伸ばすソウが近付いてくる。背後からは、ハイがガムテープを伸ばす音が聞こえ、スピリアイは完全に包囲されてしまう。

「嫌がってるのに無理やり押し込めたら、だめだよ☆彡」

 突如背後から聞こえるティファーナの声に反応し、タツ、ソウは左右に素早く逸れる。
 ハイが伸ばしたテープを振り回し、遠心力でもって飛翔させ、テープの束を前方に現れた光へとぶつけようとする。

 飛来するテープをティファーナは横目で確認すると、両手指を握らせて祈り、淡い光を発生させる。
 テープが光に覆われると、見えない何かにぶつかるようにしてハイの手元へと戻って行く。ハイはテープを片手でキャッチすると、テープ同士くっついた箇所を素早く引きちぎり地に捨てる。

「プロレスラーか。嫌いじゃないが、俺達の仕事を邪魔するのなら容赦はしない。時間が差し迫っているんでな」

 猟兵の登場に離れていたキマイラ達から歓声の声が上がる。しかし、ハイがポケットから片手でカッターナイフを取り出すと、その声も不安の声へろ変化する。ハイがチチチッ、と音を立てながらカッターナイフの刃を伸ばし。左右に逸れたタツは素手のまま腰を落とし戦闘態勢を構え、ソウはロープを持ち直し、シパンッとロープをしならせ、地面を叩き音を打ち鳴らす。

 刹那、タツとソウが一斉にティファーナへと詰め寄り攻撃を開始する。右手、左手と、拳をリズミカルに突き出すタツにティファーナは視線を送り、淡い光で以て受け止め、同時に攻撃を放つソウの繰り出すロープによる打撃は、背後の霊達が両手を突き出し淡い光を放たせ攻撃を遮断させていく。

 それを見ていたハイは、カッターナイフをティファーナへと徐に投げつける。飛来するカッターナイフにティファーナが視線を送れば、淡い光が発生し。刃は光に突き刺さり、そのまま光が消えるまで宙で止まり、床へと転がり落ちる。

「一筋縄ではいかないようだな。なら、使える物は使わせてもらおう」

ハイが掌を空に向け、片手を掲げると、掌の上方に大きなダンボールが現れる。タツとソウも同じようにダンボールを召喚し、手の上に収めると、一斉にそれをティファーナ目掛け投げようと構える。

「無効化するだけだと終わらないね☆ 仕方ないな♪ 行くよ月霊さん☆彡」

 ティファーナが祈りを止め、両手を大きく広げ空に掲げる。すると満月と半月と新月の霊が現れ、空へと浮かび上がり回転を始め、月達の中央に発生した光が怪しく光る。
 光が灯った刹那、ダンボールが突如開き、中から腐敗した腕が飛び出す。腕はダンボールを投げようとしていた3人の手首を掴み、そのまま力任せに引き寄せ、地面に押し倒した。

 状況を飲み込めず倒れたままもがくタツとソウ、ハイが素早く受け身を取り転がり体を起こすと、視界にはダンボールから這いずり出す、狂い飢えた死霊と屍霊達が映る。
 リアルすぎるハロウィン演出? にキマイラ達からの応援がぴたりと止まる。キマイラ達は戸惑っているようだ。

 戸惑いはよそに戦闘は続く。迫る死霊と屍霊に、ソウはロープを回しなんとか距離を取る事が出来たが、何も持たないタツは一人の力で抑えきれず、霊達に押し込まれてしまい悲鳴を上げながら身体を蝕まれていく。

「しまった、これでは俺達のコンビネーションが発揮できない! ソウ!」

 ハイが指示を出し、ソウと共にすぐにタツを助け出そうと向かう。その時、二人の上方からカラフルな矢群が飛翔し、二人を退かせ、タツまでの行き先を阻んだ。矢の発生源を確認するため見上げる二人の視界には、精霊、聖霊、月霊の三人が弓を構え、ウィンクしていた。

 一部過激な演出? があったが、キマイラ達は猟兵の優勢を見て不安を薄れさせ、より一層歓声を大きくさせ猟兵を応援していく。

 園長も猟兵の意を汲みとったのか、パーティを中止せず、イベントなのであ~る。と言わんばかりにモニターへとその光景を映し出し、大きな花火で以て猟兵達を応援していく。

 劣勢に追い込まれたハイは、トランシーバーを取り出し小声で何かを伝えると、戦闘の構えを取り戦闘の継続を表した。

成功 🔵​🔵​🔴​

紬雁・紅葉
あー、ゑゑ…
御鎮め…というか片付けましょう

羅刹紋を顕わに笑い

水の魔力を攻撃力に
火の魔力を防御力に
風の魔力を状態異常力に
付与

巴、九曜、鳳翔を適宜使い分け
正面からゆるゆると接敵
射程に入り次第破魔水属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるかを見切り
躱せるなら残像などで躱し
そうでなければUC+破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で受ける
いずれもカウンター破魔風属性衝撃波を以て範囲を薙ぎ払い吹き飛ばし気絶させる

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

着払いとか時間指定とか取扱注意とか最初に言い出したのは誰ですか!?

疾く速く撤収しませい!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※



「あー、ゑゑ……御鎮め……というか、片付けましょう」

 ダンボール怪人と聞いていた紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)は、ダンボールを身に纏った巨大な敵との戦闘を想定していた。しかし、思いの外想定と離れていたようで、反応に困りながら、紅葉は結論に達した。早急に終わらせると。

 ハロウィンモンスターに追われ、てんやわんやと騒ぐダンボール怪人達へと、紅葉はゆっくりと歩み、近付いていく。

「っ……状況は悪いな……間に合ってくれ。……ん? 待て、何者だ」
 這いずる死霊や屍霊から退るハイが、歩み寄る紅葉に気が付き、片手を向ける。

「私紬雁・紅葉と申します。以後お見知りおき願います」
 くすりと笑う紅葉の身体に、羅刹紋が浮かび上がる。反応するように、紅葉が手にする特徴ある剣、ルーンソード「九曜」に刻まれたルーンが怪しく光った。刹那、剣下から突風が発生し、同時に発生した炎と水の球を押し上げるように風珠が舞い上がり、互いを追い回すように回転しながら旋回し、ブレスレットのように紅葉の腕へと収まりゆるやかに回転を続ける。彼女は戦闘の予感に微かな期待を込め、笑う。

「敵か……。邪魔をするなら、倒すのみ――」
 敵に囲まれ一点に集中できず、紅葉を横目で見やるハイは、指に挟んだ3本のカッターナイフを投擲させ、紅葉へと攻撃する。

 迫る刃を確認するも、紅葉はゆっくりとした歩調で接近するのを止めない。
 紅葉の腕に纏っていた水球が九曜に溶け込むと、九曜が青く輝く。紅葉が九曜を振るうと、剣の通った軌跡から水流が発生し、押し通ろうとする刃を跳ね退けさせた。同時に攻撃を試みたソウのロープによる攻撃も同じくして、紅葉の魔力に跳ね退けられる。

「っ……この程度の質量ではだめか……。……だが……こいつなら、どうだ?」
 ダァーン! と、ハイの言葉がかき消される程の轟音が、遠方から鳴り響く。
 紅葉が音の方に目をやると、その先から大きな2台のトラックが猛スピードで向かってくるのが見える。そのトラック達は、車体後方の荷台を傾かせ地面をギャリギャリギャリと、耳を劈く騒音を鳴らしながら暴走し、紅葉までの距離を詰めていく。

 トラックは紅葉に向かいながら二手に分かれると、唐突に旋回をし、車体を大きく横回転させ、慣性のままに進み紅葉へと地滑る荷台で以て薙ぎ払う。
 荷台をぶつかり合わせ止まるトラック。紅葉は残像を残しながら移動し、荷台の動きを見切り攻撃をやり過ごしていた。広範囲に薙ぎ払われた荷台による攻撃は、辺りに這いずりまわっていた死霊や屍霊を切り裂き消し去らせていた。

「随分早く来てくれたな。助かった、このまま援護を頼む」
 荷台へと飛び乗るハイの声に承知と言う様に、トラックがギャギャギャと、音をかき鳴らしながら急発進する。トラックはアンバランスに蛇行し加速しながら旋回し、再び攻撃の準備を整え始める。
 ソウもハイとは違うトラックへと乗り込み攻撃の機会を窺っている。

「塊を相手にするとは想定しておりましたが、このような戦闘になるとは、ゆめゆめ思いませんでしたね……」
 あまり経験したことのない混沌した戦闘に、紅葉は若干戸惑いを見せる。敵は息をつかせんと猛攻を仕掛けていく。

「こいつは着払いだ、受け取ってもらうぞ」
 ハイはダンボールへと律儀に送付状を貼り付け、素早くマーカーを滑らすと、勢い付くトラックの荷台から紅葉目掛けダンボールを放り投げる。
 取扱注意のマークの付いたダンボールが紅葉へと迫る。軌道を見切り紅葉がダンボールを回避する。刹那、紅葉の後方から大きな音と共に突風が巻き起こる。どうやらダンボールの中には大量の爆薬が詰まれていたようだ。

「これは再配達よ! 時間指定は受け付けていないわ!」
 時間差で紅葉へと迫るソウも、同じようにダンボールを投げつけ爆発攻撃を繰り出す。受け取り拒否? をし続ければ延々と再配達を繰り返されるのだろうか。

 次々と迫る理不尽な攻撃に、紅葉はぷつんと来る。
 荷台による攻撃を残像を残しつつ回避した紅葉は、素早く破魔重弓「鳳翔」へと持ち替え、ギリギリと矢を番え弦を引き絞り、迫るトラックの正面へと矢を放たせた。

 紅葉の手元から離れた風珠が、放たれた矢を押し込み目にも留まらぬ瞬速の矢と化させる。矢は暴走するトラックのフロントミラーを突き破り、運転をしていたオブリビオンの頭部へと突き刺さると、暴走する風の魔力によって頭部と共に、粉々に消し飛んだ。

 鳳翔を背に預ける紅葉へと、ソウがダンボール爆弾を投げた刹那。目にも留まらぬ速さで紅葉は九曜を抜刀させ水流を放ち、ダンボール爆弾をソウへと弾き返しトラックの荷台から打ち落とし、強力な水撃と共に、爆弾のカウンターを浴びせた。
 無人となった大型トラックが紅葉へと接近する。

 紅葉が炎珠を纏った薙刀「巴」を軽く凪ぐ。刹那、巴の刀身が朱く輝き、静かに炎が燃え上がり、触れるトラックを、まるで何も無い空間に通したかの如く刀身が通り過ぎ、分断されたトラックがバランスを崩し横倒れ、動きが止まった。

 横倒れたトラックによって、紅葉へと迫っていたトラックが衝突し、走っていたトラックが横転する。ハイは危機を察知しすぐトラックから飛び降り転げ落ちる。

 ハイが地面から身体を震わせ起こし見上げると、横転したトラックが慣性のままに滑り、爆発を受け横倒れていたソウへと向かう。

 ハイが手を伸ばし叫びを上げる。トラックによってソウがハイの視界から消えた瞬間。大爆発が起こり、叫びは轟音によりかき消された。

「着払いとか時間指定とか、最初に言い出したのは誰ですか!?」
 訳の分からない戦い方に憤る紅葉。その声に反応はない。

「やっと……やっと揃ったのに……俺達の青春が、戻ったのに……」

 地面に両手を伸ばしたままつけ、嘆くハイへと近寄り、紅葉は告げる。
「もう珍妙な策は手詰まりでしょう。疾く速く撤収しませい!」

 刹那、雄たけびを上げるハイの周辺に、一斉に大量のダンボールが現れる。

 現れたダンボールは大量の光と共に爆発を始め、周囲に大暴風を巻き起こし、周囲で応援していたキマイラ達や、囚われていたキャラクターやオブリビオン達を吹き飛ばしていく。

 危険地帯となったその場から、紅葉は一度離れることにし、風球を操りゆるりと宙を渡り離れていく。

 誰も居なくなった荒地で、オブリビオンは叫び、トランシーバーを力強く掴み、怒気を込め声を荒げる。
「全班爆発の起ったエリアへ集まれ。任務は一度置け。総員……猟兵殲滅に動くぞ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒影・兵庫(サポート)
飲酒・喫煙・性的描写はNGでお願いします。

●兵庫
『○○さんは□□と仰ってましたねー。せんせー』
『強襲兵の皆さん!』
『アンタなんかに負けるかよ!』

●せんせー
『アタシは○○と思うけど黒影はどう思う?』

紹介画像のせんせーはUCで召喚した抜け殻なので基本、兵庫一人で行動します。
誰にでも礼儀正しい元気で素直な子です。
会話と賑やかな場所が好きです。
人を傷つける奴は見た目関係なく怒ります。
「自分か虫を囮に使い罠を仕掛けて攻撃する」戦法を得意とします。
精神攻撃はせんせーが脳を弄るので効きません。
誰かを犠牲することが不可避なら、せんせーが意識を乗っ取って行動します。
よく使うアイテムは「皇糸虫」と「蠢く水」です。


アイン・バリエット(サポート)
●概要●
いかにも悪者といった仮面を付けた呪術師、怪人。
人間嫌いでシニカルな男だが、
異形の仮面の下にある人間的な優しさと甘さを捨てきれていない。

●口調●
一人称は僕、喋り方は(紳士ぶっているので)とても穏やか。
キザな言い回しが好きなカッコつけ野郎でもある。

●行動●
NG内容以外では自由に動かして構いません、必要な事ならば汚れ仕事も引き受けます。
所持している猟銃から「呪殺弾」を撃って「援護射撃」を行う、
UC【影の追跡者の召喚】を使っての調査等が主な役割になるかと思います。

救助が必要な対象が居れば、「救助活動」の技能を使って意外性のある活躍が出来るかもしれません。

●NG行為●
※R18要素を含む行動・展開



 ダンボール怪人の巻き起こした爆撃による、爆風に吹き飛ばされキャラクターや、巻き込まれたキマイラ達は宙を飛び、壁に衝突しようとしていた。
 吹き飛ばされた者達は衝撃を覚悟し目を瞑る。しかし、覚悟した激痛を伴う衝撃とは異なり、背後に柔らかい衝撃を感じ、床に足が着く。
 きょとんとする者達が目を開き後ろを振り返ると、そこには大きく長い糸が張り巡らされており、その糸が衝撃から守ったのだと把握できた。

「暴れるのはいい加減にしろ! ダンボール怪人!」
 高所より現れたのは黒影・兵庫。(不惑の尖兵・f17150)兵庫は吹き飛ぶ人々を見るなり直ぐに皇糸虫を投擲させ、人々を受け止めるクッションとさせ、衝撃による被害を抑えさせていた。

「また新手か……どこまでも邪魔をする奴等だ……猟兵ッ!」
 忌々しく兵庫を見上げたダンボール怪人のハイが、兵庫目掛けダンボールを投擲させる。

「わっと、暴れてる悪い奴は放ってなんておけない! ですよねせんせー!」
 向かってくるダンボールが兵庫まで到達するより早く、兵庫は高所より飛び降り、皇糸虫で出来た糸のクッションでバウンドし、地面へと降り立った。
 兵庫が共感を求めたせんせーとは、彼の脳に寄生している教導虫「スクイリア」のことである。

(止めることは黒影らしくて良いと思うわ。ただ、策も無く飛び込むのも、あなたらしいわね)
 くすりと笑うスクイリアに兵庫は照れ笑いしながら、真剣な表情へと戻り、ハイへと向き直る。

「ってことでだ、ハロウィンパーティーを滅茶苦茶にしようとするアンタを、俺は止めるぞ! 強襲兵のみなさーん! こちらでーす!」

 兵庫がハイへと片手を突きつけると、ユーベルコードの「蝗害」によって呼び出された、総勢270匹ともなる小型の羽虫群が現れ、ハイ目掛け強襲を仕掛けていく。
 強襲兵は小型だが、一匹一匹が強力で、鋼鉄をも粉砕する力を有している。

「パーティーなんて知ったことか! 俺は委ねられた任務を遂行する! 邪魔を……するなっ!!」

 押し迫る強襲兵達を迎撃すべく、前方へダンボールを積み上げたハイが、後方へと飛び退きながらダンボールの山へ、召喚させたダンボールを投擲させる。

 直後ダンボールが一斉に爆発し、強烈な衝撃が周囲に巻き起こり、突撃していた強襲兵達は一斉に押し返されてしまった。

「むぅっ、爆風が大きすぎて強襲兵のみなさんが近寄れませんね。どうしましょうかせんせー」
(そうね、近寄り難いなら、こんな手はどうかしら?)
「そうか! それなら近寄らなくても……さっすがせんせー!」

 スクイリアと共に脳内会議を行い纏まると、兵庫は実行へと移そうとする。

 刹那、兵庫の頭上を影が覆う。スクイリアの声が兵庫の脳内に飛び交い、兵庫は直ぐにその場から飛び退こうとする。
 兵庫の頭上に影を差したダンボールは、兵庫が動くよりも早く、爆発した。

「自信の有りそうな表情だ。しかし手は貸しておくとしよう」
 時は少し戻り、遊園地内を爆走するトラックの上で影を落としていたアイン・バリエット(悪なる者・f08657)は、ダンボール怪人と闘う兵庫を、邪悪な仮面の奥に潜む瞳で視る。その後仮面を押さえていた片手を離した。

 アインの居る場所から通常なら兵庫は見えない。アインがその状況を視れたのは、彼の放っていた「影の追跡者」による視界の共有をしたからだった。
 影の追跡者は指定した対象を追跡し、使用者であるアインと五感を共有することができる。
 その事から、戦場が近いことを知るアインは、武器を取り出し静かに構える。

 曲がり角を猛スピードで急カーブするトラックから振り落とされないように、片手を下ろしトラックに影を固定させるアインが、遠方に見える、ある対象へと片腕を突きだし猟銃を構える。

 アインがトリガーを引き絞ると、猟銃から漆黒の「呪殺弾」が放たれ、その反動により、猟銃と共にアインの半身が後方に流れる。アインは直ぐ様固定した影を軸に体勢を立て直し、影を水平に拡げさせると、暴走するトラックの上からローブを翻させ飛び降りた。

 飛翔する呪殺弾が兵庫の頭上のダンボールを貫き、爆発させる。
 爆発が起こった後、前方を影で覆われたトラックはコントロールを失い、蛇行し始め壁へと激しく衝突すると、そのまま動かなくなった。

「急な割り込みで驚かせてすまない。数では有利なようだが、僕も手を貸そう」
 兵庫の側へと舞い降りたアインが、上方を見上げ兵庫へと仮面を向けず言葉を交わす。
 アインの向く先で、障害物に隠れるダンボール怪人が一瞬映った。
「なるほど、よく気が付きましたね。助かりました! 手を貸してもらえるのは有り難いです。よろしくお願いします!」

 素直に応援を喜ぶ兵庫を見て、アインの仮面の奥で表情が微かに動いた。

「詳しくは説明しないが、さっき君を視ていたら何か良い事を思い付いた表情をしているように見えた。何かあるなら向こうは君に任せて、僕はあれを片付けよう」
 アインは視線の先から動かないダンボール怪人を見据えたまま、標語に判断を委ねる。
「えぇ分かりました。俺のせんせーに妙案があるので、そっちをお願いします」

「くっ、回収トラックが全滅……また猟兵か……! 最早ただですむと思うなよ!」
 激昂するハイがダンボールを投擲させ、地面へと衝突させ爆破させる。

「任されたよ。そっちも気を付けて」
 爆風を追い風にアインと兵庫はその場から離れ、其々の行動に移って行った。

「さて……いつまで隠れているつもりだい?」

 仮面を押さえるアインが声を発する。すると、影の追跡者から同時に声が発せられ、障害物の影に隠れていたダンボール怪人が影の追跡者へと素早く振り返る。

「こっちだよ」

 魔術により影を上方に伸ばし、浮かび上がったアインが、発した声に振り返るダンボール怪人へと猟銃を突きつけ、躊躇無く発砲する。

 ダンボール怪人の被ったダンボールを呪殺弾が突き抜ける。刹那、ダンボール怪人が両手で頭を押さえ、大声を上げ苦しみ始める。ダンボールに刻印が浮かび上がり、ダンボール怪人はそのまま崩れ落ち動かなくなった。

「うん、一撃で終わるとは思ってなかったな。良い誤算だ」

 内心まだ何か隠していると思い、ダンボール怪人を探ったが、何もなくほっとし、アインは兵庫のサポートへと向かっていく。

「それじゃ行きますよ、強襲兵のみなさーん!」
 兵庫がハイへと強襲兵達を再び襲い掛からせようと指示を出すと、羽音を鳴らした飛翔する強襲兵達がハイへと迫って行く。

「何匹で来ようとも無駄だ! いい加減悟らせてやろう!」

 叫ぶハイが前方から真っ直ぐ飛翔し迫る強襲兵達へ、ダンボールを投擲させ一斉爆破を狙う。
 刹那、強襲兵達がダンボールを避けるようにVを描き飛散していく。

「今だ! うぉおおおっ!!」

 開けた宙を通ろうとするダンボールへと、兵庫が腕を振り被り皇糸虫を掴みながら投げつける。皇糸虫へと触れたダンボールは爆発せず、皇糸虫に張り付いた。兵庫は力任せに皇糸虫を振り下ろし、ハイへと叩きつけようとする。

「くっ……幾ら止めようと何度でも召喚させ――!?」

 飛び退くハイの居た場所へ叩き付けられたダンボールが爆発する。その爆発によって四散した皇糸虫がハイの腕へと付着すると、皇糸虫に付着していた粘着性を持つ水――厳密には水に生息する微生物の集合体がハイの裾と服を接着させ、腕を動かせなくさせている。

「簡単に外せると思わないことだな。さぁ強襲兵のみなさん! やっちゃってください!」
「うぐっ、総員! 全攻撃を奴に向けろ!!」
 身動きの取れないハイへと、強襲兵達が迫ろうとすると、強襲兵達へと複数箇所から現れたダンボール怪人達がダンボールを投擲させ、一斉に攻撃を仕掛ける。

「そうは、させないよ」
 飛来するダンボール群が強襲兵達へと衝突するかと思われた刹那、アインが猟銃を回し撃たせ、ダンボールを次々と撃ち抜き爆発させ、強襲兵を援護していく。

「今ので位置は把握できたかい? スイッチしよう。大勢を相手にするには君達の方が適している」
「はい分かりました! 強襲兵のみなさん! 伏兵は、えーっと、あっちとそっちとこっちと、向こうの方にもいます!」

 指示を出された強襲兵達は喜んで目標を変更し逃げるダンボール怪人達へと襲い掛かり食い散らしていく。
 元々スクイリアの細胞をベースで作られた強襲兵達のため、指示を出さずとも最適な行動に移るのだが、日に日に頼もしくなる標語を見て、スクイリアはくすりと笑う。

「さて、動けないとはいえ、僕は油断をする方ではないし、容赦できる余裕もない。即ち……」
 猟銃を下ろしウィザードロッドを横に構えると、禍々しい漆黒の魔力が杖先へと集積され、漆黒の魔力が地面へと落ちた瞬間、まるで炎のように黒く燃え上がり、アインの足が黒き炎に包まれる。

「この一撃で、決めさせてもらおう」
 アインの脚に纏った邪悪な気が、抑えきれないようにアインの半身を昇って行き、アインの半身を漆黒に染め上げ仮面を妖しく光らせる。

「くっ、動け……ぐぉぉおおっっ!!」
 無理やり服を引き剥がそうとするハイは、無理なことを悟ると、ポケットの中に入れていたライターで無理やり火を起こし、火だるまになりながらも腕に付着した蠢く水を溶かしダンボールを召喚させる。

「君の呪詛も相当の様だが……呪詛、病魔、怪我、悪評、不運……災厄の総てを叩き付けて差し上げよう」

 半身が漆黒に覆われたアインが駆け出す。火だるまになったハイは叫びを上げながらダンボールを投擲させ、迫るアインへと迎撃を行なう。

 爆発の起こる中、漆黒を纏ったアインが半身を回し小さく跳躍し、爆風を飲み込むように消し去らせ、その先で燃え上がるハイへと漆黒の一撃を放つ。

「ぐっ……うぁぁああああっっ!!」
 腹部を抑え、断末魔を上げるハイの身体が激しく痙攣し、身体に呪印が現れ、ハイは崩れ落ち動かなくなった。

「……理想を実現できなかった者の呪詛が、また一つ、宿ったようだ……」
 着地し、静かに呟くアインの影が、一瞬揺らめいた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『翡翠葛』

POW   :    蹂躙せし牙デルフィニウム
自身の身長の2倍の【牙を持つ、仮面を被った巨大怪獣】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD   :    狂い躍るロベリア
見えない【高性能トラップを展開、誘導するよう攻撃】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
WIZ   :    蒼き閃光ブルースター
対象のユーベルコードの弱点を指摘し、実際に実証してみせると、【その強化版で攻撃、追撃の蒼い閃光】が出現してそれを180秒封じる。
👑7
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「成る程、なかなかやるようだね」

 何処からともなく声が聞こえる。声のする方向を向けば、ダンボールに座ったボンブラナンを引きずり、物陰から獣人が現れ、自然な笑みを浮かべながら猟兵を見ている。

「回収部隊が全滅。捕獲もたった一人だけとは、私の算段が誤っていたようだね」
 どうやら先程のダンボール怪人を仕掛けたのはこのオブリビオンの仕業のようだ。壊滅的な状況に反し、獣人はあまり動じていないように見える。

「ああ、何者か把握できていないか。私は――翡翠と名乗っておこう。『暗黒面』の部隊を指揮している者だ」
 暗黒面のワードを聞いた、一部の者は反応したかもしれない。キマイラフューチャーや他世界でも名の通るオブリビオン集団のようだ。観客と化していたキマイラ達も動揺しざわつき始める。

「今日のパーティーを狙ったのは、尖っているが有望そうな子達が居ると聞いてね。暗黒面へ引き込もうとしたのだが――」
 猟兵へと手を伸ばし、歩み寄りながら翡翠は語る。

「君達も見込みが有りそうだ。どうだい? 暗黒面へ来ないかい?」
 猟兵が答えるか答えるより早く、翡翠は笑い出す。

「はっはっはっはっ、分かっているよ。首を縦に振るのならここまでの抵抗はしないとも。だから答えは聞かないが」

 禍々しい気に覆われた仮面を取り出し、翡翠は不適に笑う。

「なに、反対の意思などすぐ、仮面に溶け込むさ」

 翡翠が前に掲げていた手を自然に流し、仮面を手放すと、仮面は不敵な笑みを浮かべたままボンブラナンの顔へと張り付き、じたばたとするボンブラナンが突然、眠るようにおとなしくなり、座ったまま静止する。

「さて、それでは、捕らえられてもらおう」

 それは策によるものか、それとも所有能力からくる自身か。独り、オブリビオンは笑う。
仲佐・衣吹(サポート)
オルタナティブ・ダブル発動!

分身は僕ことベストだよ
子供っぽいって? ふふふ、どうかな
相手が一人なら僕が先に陽動に出る
ルーンソードで毒や雷の属性攻撃をして動きを止めるよ
倒す気で行くけど、やられちゃっても大丈夫
その隙に本体がだまし討ち奇襲してくれるから、あとはよろしく
遊んでるように見える?
一番本気が出るのって、楽しくて夢中な時でしょ


本体はオレことサーベル
ガチバトルならまかせな! 怯んだほうが負けだ
敵が複数なら両者同時にでるぞ
ベストが水属性まき散らした後にオレが氷で凍らせて動きを止めるのが常套手段
敵によっちゃ可燃薬属性に炎って手もアリか
おいおい、アンタらの方が人数多いだろ
卑怯といわれる筋合いはないぜ


吉柳・祥華(サポート)
『妾の存在意義とは何ぞや?何ゆえに此処に在るのかぇ?』

旧き時代に祀られていた龍の化身で在ったが
護るべき国は民は既に無いのに何故…自身が現世の『神』として顕現したのかを思案と模索する戦巫女

物腰は柔らかく絶えず微笑を湛える優美な女性であるが
過去の出来事から人(他人)に対しては意外に辛辣…
優美に微笑を浮かべるが実は目が笑っていない

ユーベルは指定した物をどれでも使用
その辺はMSの采配に任せます(意外な使い方とか参考になるから)

基本、他の猟兵に迷惑をかける行為はしないが
必要なら悪乗りはする流れ(他の猟兵と同意と言う設定で)
まぁ…流石に依頼の成功の為と言えど公序良俗に反する行動はNG

連携アドリブ等はお任せ



「ね、ね。あの仮面付けたら似合うかな?」
(お前にか? そりゃー似合わねえだろ。第一あんな窮屈そうなの付けたら動き難くなりそうだしな。俺ならごめんだぜ)
「そっか、似合うと思ったんだけどなぁ。あっ、ネイルにプレゼントしたら喜んでくれるかな?」
(ははっ、あいつなら確かに似合いそうな雰囲気あるな)
「だよねー」

 小高い時計塔の横からボンブラナンに張り付いた仮面を見て、呟き笑う仲佐・衣吹。(多重人格者のマジックナイト・f02831)傍から見ると独り言だが、彼の頭の中には6つの人格が共存しており、それぞれの人格は意思を持ち、頭の中で会話をしているのだ。今話していたのは、主人格であるベストと、副人格であるサーベルだった。

 サーベルは好戦的な性格で戦いの予感に目を覚ましたようだ。ベストも楽しそうなパーティーにつられて目を覚ましていたが、悪役の登場にサーベルと同じくやる気に満ち溢れているようだ。

「それじゃ行こっか。今日は僕が分身するね」
「おっ、分かってるな。ガチバトルならまかせな! 怯んだほうが負けだからな!」
「サーベルらしいね、頼りにしてるよ」

 慣れているようにベストは本体である衣吹の身体から離れ、鏡に映したように同じ姿で現れる。そしてサーベルへとウィンクをする。

 戦いの予感に浮かべた笑みを張り付かせ、サーベルがその場から跳び立つと、それをベストがくすりと笑い後を追った。

 場面は変わり、有名キャラクターであるボンブラナンが仮面に支配され、どよめく中、可笑しそうに笑う声が混じる。

「妾が欲しいか。なかなか面白いことを言う者じゃ」
 服裾を口元に当てころころ笑うのは吉柳・祥華。(吉祥天龍・f17147)彼女は少しの間笑うと、笑い声を抑えながら含み笑いを浮かべる。

「しかし、それ程安くはないぞ? 妾は」
「それはよかった。値踏みを誤ったとあれば折角の登場が様にならなくなってしまうからね」

 笑みを浮かべながら言葉で牽制し合う二人。気はあっているのかもしれない。

「では此方から仕掛けさせてもらおうか」
 翡翠の手から鋭い爪が剥き出される。刹那、上半身を屈めた翡翠が四足歩行で加速し、地面を蹴りながら助走跳躍し、祥華目掛け爪を振り下ろす。
 祥華は口元に手を置いたまま片足を引き、半身に構え、前方に走る斬撃を回避する。

 翡翠の攻撃は止まらず、地面に突き刺さる爪を軸にさせ身体を捻らせると、片腕を大きく振るわせ祥華を切り裂こうとする。
 それを予感した祥華が片足で地面を蹴ると、ふわりと後方へ浮かび上がり斬撃を已の所で回避する。前方を通り抜ける斬撃による突風が、祥華に纏う羽衣をひらひらと宙になびかせた。

 空中を浮遊する祥華が腕を振るい袖を揺らせば、複数の雷気を帯びた球が発生し、翡翠目掛けて飛翔する。
 翡翠が素早くその場から飛び退くと、弾とかした雷弾が地面へと衝突し、地面に跡を残し触れた部分を焼き焦がす。

「愚直な攻撃で捕らえられそうにもないね。それなら色々使わせてもらおうか」

 視線を逸らし怪しげに手を翳す翡翠を見て、何をするのかと物珍し気な表情を浮かべ、祥華は地面へと舞い降りる。
 刹那、祥華の片足に違和感が走る。視線を片足に下ろすもそこには何もない。何もないが、何かに捕らわれている圧力と痛みを感じる。

「成程。変わった能力を有しているようじゃな。して、次はどう出るつもりじゃ?」
「そうだな、力で押してみるとしよう」

 翡翠が片腕を頭上へと伸ばし掲げる。刹那、翡翠の後方遠方から、轟音と共に仮面を被った巨大なセイウチが現れる。セイウチは狂気を彷彿させる仮面の表情に似つかわしく、荒々しく身体を捻らせアトラクションを破壊しながら地面を滑り走ってくる。

 翡翠は笑みを浮かべたまま跳躍し、真っ直ぐ向かってくるセイウチの背中へと跳び乗ると、片腕をセイウチの首に回し、反対の手で宙にある何かを掴み、祥華を見据えながら腕を構えさせる。

「ほう、妾に正面から挑むか。……面白い」

 祥華は脚の痛みを物ともせず、正面から向かってくる巨大セイウチと翡翠を見据え、瞳孔を開かせながら、浮かべていた笑みを危ない雰囲気へと変化させる。
 祥華が掌を開かせると、指先からバチバチと音が鳴り響き、複数の雷球が発生し、それぞれの雷球に纏った雷撃がぶつかり合い、激しい力のぶつかり合いから発生した引力が、周囲の小型物体を引き寄せ押しつぶしていく。

「なれば、試してみよ」

 強力な雷弾を宿した、手を構える祥華へ、暴走するセイウチが迫り、今衝突する――

「ちょっと待ちなぁ!」

 二つの力がぶつかり合うかと思われた刹那、大声と共に大きな氷柱が祥華を飛び越え、疾走するセイウチの胸へと突き刺さる。それとほぼ同時にその氷柱の上に居た人影が素早く動き、腰に携えていた湾曲した刀を引き抜きセイウチの首へと刃を斬り付け、翡翠の手にしていた何かを弾かせ、氷柱から飛び降り祥華と翡翠の間へと割り込んだ。

「この俺を差し置いて一番槍は渡せねぇ。そのガチバトル、俺も混ざてもらうぜ」
 斬撃と氷柱の刺突を浴び、唸りながら怯むセイウチと、よろめくセイウチにしがみつきバランスを保とうとしている翡翠へと、良い表情でベストが参戦を宣言する。

(僕も一番槍になっちゃったことは黙っておこっか)
 遅れて駆け付けたベストが、僕もいるよと笑顔で手を振りキマイラ達へ参戦表明をすると、オブリビオンと対峙する、祥華とサーベルと合流する。

 今の氷柱による登場は、ベストが水属性の水撃を放ち、サーベルが氷属性の魔法で瞬間凍結させる、彼等の得意な流れによるもので、瞬間凍結させた氷柱に、飛び乗ったサーベルが一足先に戦場へ辿り着き、一撃を見舞ったのだった。

「なんじゃ見せ場だったというのに。まぁこのような様では恰好もつかぬじゃろうし、礼は言っておくとしよう」
 一瞬むくれた表情を見せるも、祥華は迸らせていた雷弾を潜ませその場で屈みこみ、右足を捕らえる見えない何かへと手を触れさせると、魔力によってそれを消滅させ、動きの自由を取り戻させる。

「今の攻撃を放ったのは君かい? 素晴らしいね。その力は是非暗黒面に欲しいものだよ」
 セイウチから降り、負傷具合を見た翡翠はサーベルへと拍手を送り、どうだい? と暗黒面へ来ないかと勧説する。

「趣味の悪い仮面被るタチじゃないんでな。どちらかってっといけすかねえのはぶった斬るほうだ」
「そうかい。それは残念だよ。勿論、諦めはしないがね」

 互いに継戦の意思を見せると、笑みを浮かべ、それぞれの戦法へと移って行く。

「お主達、このままあやつと一戦交えるのなら気を付けるのじゃぞ。あやつの妙な能力で辺りには見えぬ何かが根を張り、待ち構えているようじゃ」
「何があったって斬り捨てりゃ解決だ――っどわっ!?」

 先刻身をもって味わった祥華が、見えない何かが設置されていることを二人へ伝えるも、気にせず進んだサーベルが見えない何かに片足を噛まれ、その場から動けなくなってしまう。

「あははっ、サーベルー捕まっちゃったねー」
「いってぇな……ってお前もかよ!」
 上方からベストの声が聞こえる。見上げれば木の下で逆さに吊るされたベストが可笑しそうに笑っている。見えない何かを曲刀でこじ開けながら。サーベルは思わず叫んでしまった。

「言ってる傍からこやつらは……」
 眉をひそめる祥華は、妾がどうにかするしかないと空中に飛翔し、再び広げた片手の先から、引力を放つ雷弾を発生させていく。
 雷弾から発生する雷気が迸り、稲光により照らされ、詠唱を紡ぐ祥華の姿が神々しく映しだされる。

 攻撃が来ることを悟った翡翠はセイウチへと跳び乗り、地面を滑り走るセイウチの上で再び見えない何かを掴み、祥華を見据え、掴んだ何かを投げつける。

「天翔ける雷槍・重力纏い・流転せよ」

 神々しく光る祥華がゆっくりと地上へ手を向ける。まるで地上を掌握するように広がっていく稲光が空から降り注ぎ、触れるものを貫き焼き焦がしていく。
 翡翠が自分の投げた見えない何かが宙で消滅したのを見ると、素早くセイウチの上から飛び降り物陰へと身を隠す。

 セイウチへと触れた雷弾が、セイウチの分厚い皮膚を突き破り、体内へと入っていく。刹那、瞬く間にセイウチの体は地面へと押し潰され、セイウチが抵抗するも身動きがとれないままに、稲光に包まれ全身を硬直させて動かなくなった。

「潜んだか。中々に勘の働く奴じゃのぉ」
 隠れた翡翠を、祥華は空中から探る。しかし遊園地という物はどうにも上空から見ると見栄えが良く作られていて探し難く、中々見つからないようだ。

「まさか巨獣が一撃でやられるとは。猟兵か……少し侮り過ぎていたかもしれないな」
「深刻そうな表情も似合いそうだなぁ。お姉さんもう一つ仮面持ってる?」

 突如聞こえた声に、翡翠は素早く振り返り、距離をとる。視界の先で緑の柱が立ち上ぼりながら迫ってくるのが見え、再び翡翠は跳び退き、壁に爪を立て緑の柱から身を離す。

「君は……成る程。さっきの勇ましい彼とは違うようだね」
「うんそうだよ。僕はベスト。君の敵だから倒すつもりでいくよ」

 ベストが緑色に輝く文字の浮かんだ剣を再び振るうと、魔力により爆発が起こり、前方に毒ガスを振り撒いていく。
 翡翠は蔓延する毒素を吸わないように、ベストに翳していた片手を戻し、口を塞ぎながら、隠れていた通路から飛び出そうとする。

「散々に怯まされちまったが、今度はアンタが怯む番だぜ」
 翡翠の逃げる先へ回り込んでいたサーベルが、炎を宿した曲刀を振るわせ翡翠を切り裂こうとする。
 突然の奇襲に翡翠は咄嗟に反応し、押さえていた片手を振るい、見えない何かを掴み、サーベルの斬擊を見えない何かで受け止める。

 サーベルが笑みを浮かべ翡翠の腹部を素早く蹴りつけ通路に押し戻させる。
 刹那、曲刀から流れた炎が毒ガスに引火し大爆発が起こる。

「この爆発なら仕留められただろ。……っていねえのかよ!」
 何処かに隠れているのかとサーベルが辺りを探るも翡翠は出てこない。

「こっちの方にも居なかったよ。逃げられちゃったみたいだねー。あーあー、仮面欲しかったなー」

 通路から戻ったベストとサーベルは、ボンブラナンに張り付いていた仮面を消滅させる祥華と合流し、情報を共有する。しかし翡翠の姿は誰も見なかったという。多少ではあるが負傷した猟兵達は、一度元の世界へ戻ることにした。
「……ゲホッゴホッ……毒を吸い込んでしまうとは迂闊だった。だが……まだ動けなくはないようだ」
 戦闘がおこった場所から、少し離れた一室に翡翠は居た。
 爆発が起こった時、翡翠は見えない転移装置を作動させ、予めトイレの個室内へと設置していた転移装置へと転移し、爆発から逃れたのだった。

「……何の成果も上げず、帰還するわけにも行かないな……」
 手負いの獣人は、ふらふらとよろめきながら、再び遊園地へと戻って行った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

祝聖嬢・ティファーナ
WIZ>SPDで判定を

*アドリブ・支援・協力は可能な範囲で
(f03588)紅葉と(f00837)ひかりと共闘

“狂い躍るロベリア”と“蒼き閃光ブルースター”に警戒しながら封印されない様に『月霊覚醒』でUCを封じます♪
『神罰の聖矢』で聖攻撃を『エレメンタル・ピゥシィズ』で風(雷)属性攻撃を仕掛けます☆彡
機会を見て『クリスタライズ』で姿を隠します♪
猟兵と『月世界の英霊』と『祝聖嬢は静停出来ない』で空間飛翔しながら、非戦闘状態で連れて行動します☆彡
『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します♪

『グレムリン・ブラウニー・ルーナ』で敵UCを邪魔や阻害をします☆彡


草剪・ひかり
POW判定
お色気、即興連携、キャラ崩し描写歓迎
ティファちゃん(f02580)と共同参加予定

楽しいパーティと聞いて遅ればせながら駆けつけてみたら
何やらきな臭いね!
まぁ、こういうのも“楽しいパーティ”の一つの形かもしれないけど

さて、翡翠だっけ
少なくとも私はアナタ達が大嫌い
アナタが欲しいのは彼らの「個性」じゃなくて「能力」だけ
だから意思を“仮面”に喰らわせて平気でいられる

私のような、リングの上で個性を戦わせてナンボのプロレスラーにとって“自分”を奪われるのは死も同然だもの

体格差のある怪獣みたいな相手なんて慣れっこだからね
この私の必殺ラリアット“アテナ・パニッシャー”で真っ向勝負、薙ぎ倒してあげるよ!


紬雁・紅葉
ティファ―ナ(f02580)
ひかり(f00837)
と同行

あら?穴熊ですか?
羅刹紋を顕わに戦笑みUC発動

ではその左手を頂こう…♪

天羽々斬を鞘祓い十握刃を顕現
正面からゆるゆると接敵

射程に入り次第破魔雷属性衝撃波UCを以て罠ごと範囲を薙ぎ払う
不可視は面を打つ!

敵の攻撃は躱せるかを見切り
躱せるなら残像などで躱し
そうでなければ破魔衝撃波オーラ防御武器受けUC等で受ける
いずれもカウンター破魔雷属性衝撃波を以て罠ごと範囲を薙ぎ払う

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

UCを封じられても何も変わらず
"剣神"は戦わぬ者を守護しません☆

南瓜熊!去り罷りませい!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


ノエル・キャロル
連携アドリブ大歓迎

「いっけない、着くのが遅くなっちゃった」
(二足歩行ができなくてスカートを模倣した部分の裾の無数の触手めいたもので歩いています)
遠くに敵を見つけたら、近くにあった段ボール箱の中に形を変えて潜むわ、成果を求める敵が近づいて来たら「ばぁっ!」って脅かしてお人形ガジェットのヒメに風の魔法で吹き飛ばしてもらうの
相手が遠距離攻撃で反撃してきたら人型を止めて、UCで体を伸ばしたり縮めたりころころ転がって貼りついて、人間には無理な不規則な動きで回避しながら惑わせて、隙が出来たら体当たりよ!
他の方がいるなら、敵の足に絡みついたりして攻撃当てやすくしたいわね



「いっけない、着くのが遅くなっちゃった」
 とてとてと身体を傾かせながら危なげに走る少女はノエル・キャロル。(お姫様見習い・f04794)彼女は人に憧れるブラックタール種で、少女の姿に擬態しているが、あまり人型の行動に慣れておらず、転びそうになったりしている。その度ノエルは、形どったスカートの裾先を変形させ、無数のちびこい触手をちょこちょこと動かしながらバランスを取り、急ぎ足で遊園地に向かっていた。

 そこで待ち受けていたのは、多大な歓声とお祭り花火だった。
 遊園地内を見渡せば、大はしゃぎするキマイラ達が、猟兵へ向けたメッセージアートや看板を掲げ感謝を叫んだり、モニターに猟兵達の勇ましい姿が映った後、『Happy Halloween!!』の文字が浮かび上がり、その文字の周りをキャラクター達が走り回り、感謝を告げたりしている。

「わー♪ 楽しそー♪ あら? 怪人はどうしちゃったのかしら?」
 楽しそうな雰囲気にアホ毛をにょんにょん、と揺らしながらも、ノエルはしっかりうにょーんと身体を伸ばし、怪人を探している。
 辺りを見渡しても怪人のような姿は見当たらない。さっき拾った奥の手。敵を見つけたら隠れて近付こうとしていたダンボールのことだが、それはもう必要なくなってしまったようだ。

「暗くなったから怪人も帰っちゃったのかな? !! わー♪ かわいいお城ー!」
 怪人を探すノエルの瞳に素敵なお城が映ると、ノエルはお城へと駆け寄り、目をきらきらと輝かせ、お城へと思いを馳せる。

「あのお城に素敵なお姫様がいるんだわ。……私もお姫様になったら、あのお城に招待してもらうの。……お姫様と手をつないで、お友達になって、一緒におうたを歌うのよ」
 ノエルは幸せそうに笑いながら目を瞑り、すてきな夢の世界へ入り込んでいく。

「……ハァ……ハァ……見つ、けた……」
 その光景を物陰から見ていた、何者かのシルエットが、にやりと笑った。




「遅くなって悪かったね、ティファちゃん、紅葉さん。っといっても、もう解決しちゃってる感じかしら?」
 走って現れ、息も切らせず猟兵達へ状況確認をするのは草剪・ひかり。(次元を超えた絶対女王・f00837)彼女の健康的な体に流れる汗の量を見れば、かなりの長距離を走ってきたことが一目に分かる。

「ひかりさん☆ 来てくれたんですね♪」
 祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)が、ひかりの周りを飛び回り、嬉しそうに光を振りまいていく。

「そうみたいですね。予見されていたダンボール怪人も去りましたし、平穏も戻りつつあるようですね♪」
 紅葉は祭りの様子を上機嫌に眺め、何処からか聞こえてくる"猟兵さんの応援歌"を歌うキマイラ達のリズムに、身体を合わせて揺らしたりしている。

「そうかい、それは良かったねぇ。出番が無かったのは少し寂しいけど、平和が一番だよねやっぱりさ」
「そうですね☆彡 平和になって良かったです♪」
 うんうん☆ と言うように精霊達が頷き、見ている者を和ませる、明るい笑顔になる。

「きゃーっ!?」

「悲鳴?! あっちからだね、急ぐよ!」
 聞こえた悲鳴の方角へと、素早くひかりが駆け出していく。

「何かあったのでしょうか……☆ お願い英霊さん☆彡」
 ティファーナは悲鳴の上がった方角へと、素早い英霊に頼み向かってもらい様子を見てもらう。

「単なる悲鳴では無いように聞こえたけど……。まさかまだ敵が……?」
 紅葉はティファーナが向かわせた英霊を見ると、月世界の英霊(ラビュリストン・ルーラー)を行おうとしていることを悟り、深刻そうな表情を浮かべ待つ。

 暫くすると、ティファーナと紅葉の視界に小さな満月が空に昇って行くのが見える。
 二人の身体が光に包まれ、その場から消えた。




「止ーめーてー、はーなーしーてー! 何するのよー!」
「ふふ……伸縮自在な素晴らしい能力、逃すつもりはないね」
 網に捕らえられたノエルを押さえ、その場から引きずり連れ去ろうとしているのは、暗黒面の翡翠だった。毒にふらつき半笑いを浮かべるその表情は、狂気が覗いている。

「ちょっと! アナタ何してるのさ! っと、まさか怪人か?」
 猛スピードで曲がり角を曲がり駆け付けたひかりが、速度を抑えるために地面を滑りながら無理やり止まり、怪人へと指を突きつける。

「あら? 穴熊ですか? 冬眠の季節にはまだ速いかと思われますが。中々の慌てん坊熊さんですね♪」
「人を食べちゃダメですよ☆ お菓子をたくさん上げますから♪ その方を離しちゃいましょう☆彡」
 パッ、と宙にテレポートしたティファーナと紅葉は、ふわりと地面へ向かい舞い降りると、ノエルを連れ去ろうとしている翡翠へ挑発し、注意を逸らそうとする。

「随分と駆け付けるのが早かったようだね。全く、こんな日を狙った自分を呪いたい気分だよ」
 翡翠は駆け付ける猟兵達へ顔を向けると、どこか自嘲気味に笑い、劣勢を嘆く。

「楽しいパーティと聞いて遅ればせながら駆けつけてみたら、何やらきな臭いね! まぁ、こういうのも“楽しいパーティ”の一つの形かもしれないけど。アナタ人さらいしてどうするつもりなんだい?」

「ふふ……まさか二度自己紹介をするようになるとはね。私は暗黒面の、翡翠と名乗ろうか。今宵のパーティーに尖っているが有望そうな子達が居ると聞いてね。暗黒面へ引き込むのが私の役目。と言った所だよ」

「ははーん、なるほどね、大体わかったよ。……そうと分かれば、アナタをこのまま放っておく訳にはいかなくなったね」
 ひかりは両拳をぶつけ、音を打ち鳴らし、両腕を広げ構えを取る。

「"絶対女王"の名に懸けて、悪役は成敗させてもらうよ。さぁその子を離しかかって来な! 何処から来ようと、何を使ったって構わないよ!」

「ひかりさん♪ カッコイイですね☆彡」
 ひかりの登場に両手を握り見惚れるティファーナ。その左右で精霊達がフレーフレーと言うように、光を降らしひかりを応援している。

「それは有難い。なりふり構ってはいられないんだ。使える者は何でも使わせてもらうよ」

 翡翠が含み笑いを浮かべた刹那、翡翠の背後に建っていたお城の壁が轟音と共に破壊される。砕け散る破片の中から、怒りの表情の仮面を付けた、巨大なワニが現れ、鋭い牙を剥きださせグルルルルと獰猛な雄たけびを上げながら暴れまわる。

「あっ! こらぁー! お城壊さないでー!」
 涙目になりながら怒ったノエルが、身体を丸めながら先端を尖らせ、網の中で激しくバウンドをし始めると、網を突き破り、自分の体長の何倍もの巨大ワニに勇敢にも体当たりをくらわす。
 巨大ワニは少し押し退けられるも、すぐに体制を取り戻し、激昂し雄たけびを上げノエル目掛け突進を始める。

「謝るまで許さないんだから~! え~っと、え~っと……やっぱりたいきゃく~っ」
 ワニがノエルへと飛び掛かり喰らいつこうとすると、ノエルは両手を前ににょーんと伸びながらワニの真下を通り抜け、ころころと転がりながら止まり、後ろを振り返る。
 ギロッと睨みつけるように振り返るワニが、再びノエルを目標とし突撃を始める。

「待ちな! アンタの相手は私――!? 脚が重く……この……」
 ワニへ向かおうとする、ひかりの脚が止まる。。元凶と思われる翡翠を見れば、片腕をひかりの足元へと翳し、何かをしていることが分かる。だがひかりの脚の周りに何かあるようには見えない。

「足元にいっぱい☆ 何かあるみたいです☆彡」

「あの距離からひかりさんの動きを止めて、単なる穴熊ではないようですね」

 それを見ていた紅葉は何かを感じ取り、天羽々斬・十握刃をゆっくり抜くと、その刀身に破魔の力を宿し顕現させる。そのまま紅葉は刀を構え、翡翠へとゆっくり接近していく。

「おっと……あまり近寄らないでもらいたい。今は少し体調が悪くてね」
 ふらつく翡翠が片腕を振るう。

 真っ直ぐ翡翠へと接近していた紅葉は、前方から発生する風を感じ取り、残像を残す程の目にも留まらぬ速さで回避し、避ける前と変わらぬ姿勢と歩調で、再び接近を始める。

「風邪でしょうか? 移さないようにお気遣い頂けるなんて、お優しいのですね。……それでは私も……早急にお休み頂けるよう尽力致しましょう」
 刀が怪しく光り、紅葉の長い髪が光によるものか変色し、様子が一変していく。

「掛けまくも畏き布都主の遍く剣とす御力お越し畏み畏み申し賜う……!」
 紅葉が言葉を唱えた刹那、紅葉へと突如雷が落ち、その身体を激しい稲光が包み込んでいく。

 稲光が一瞬薄れた刹那、鋭い一閃が虚空に走り、周囲に破魔の雷が飛散し、激しい衝撃波を巻き起こし辺り一帯を暴風地帯と化させた。

 発生する強力な衝撃波が、縮こまっていたノエルを通り抜けると、そこへ襲い掛かろうとしていた巨大ワニへとぶち当たり、その巨体を浮かび上がらせ仰向けにさせながら地面へと放り投げた。その衝撃により、ワニの顔から仮面が外れ、ワニは急に大人しくなり、わにゃわにゃ、と仰向けのまま手足をジタバタさせ始める。

「うおっと、やるねぇ、紅葉さん。お陰で脚に絡んでた何かも吹き飛んだよ」
「すごい……ありがとう!」
「びゅーんびゅーん♪ 凄い威力ですね♪ 紅葉☆彡」

 何に対しての笑いだったのだろうか。紅葉は静かに笑みを浮かべた。

「っ……罠が全部吹き飛ばされただって……? 無茶苦茶な力には困るよ全くね」

 衝撃波に吹き飛ばされながらも、城の柱の陰に隠れる翡翠は、一変した紅葉を警戒し様子を見ている。

「歌唱う、精霊・聖霊よ♪ 癒し、治し、生命の灯火を再び与えたまえ……⭐」

 ティファーナが楽しそうに歌を唄い始めると、その歌に合わせて精霊達も躍るように宙を舞いながら唄い、顕現した癒しの力が歌を聞いた猟兵達へと力を奮いあがらせ、負傷、疲労した身体に活力をもたらしていく。

「紅葉☆ 大丈夫ですか?☆」
「ふふ、問題ないわ。ティファーナ」

 いつもと様子の違う紅葉に、ティファーナは首を傾げながらも、紅葉が言うのなら、と笑顔に戻る。

「成程、君達の反応を見るにその力、使い慣れていないようだね。……凄い力だけれど、果たして、いつまで酷使していられるかな……?」

 翡翠が柱にもたれ掛かりながら仮面を取り出し、ワニへと投げつける。そのままワニへと手を翳したまま、紅葉へと顔を向け力無く笑いかける。
 突如仰向けになっていたワニの身体が浮かび上がり、宙で回転し、地面へ降り立つ。飛翔する仮面が再びワニの顔に張り付くと、ワニは見る見るうちに表情を怒りに変えさせ、再び暴れ始める。

 翡翠の言葉を受け、紅葉は無言で微笑みを浮かべ、ゆるゆると歩き始めた。

「あの仮面……そう言う事ね……。乗り気じゃないのに無理やり悪役をやらせようなんて、嫌いだね」

 仮面の効力に気が付いたひかりは、シリアスな表情を浮かべ翡翠に視線を送る。

「今はとっても怖い顔してるのよ。でも、さっきはすっごいかわいい顔してたの、あのわにちゃん……」
「……そうね。あのわにちゃんは悪役に利用されているだけよ」
「あの怪人が悪いのね! わにちゃんがかわいそうだわ!」

 凄むワニにたじたじとしながらも、ノエルはなんとかわにを助けられないかと考える。
 その姿を見て、ひかりはワニの前へと立つ。

「さて、翡翠だっけ。少なくとも私はアナタ達が大嫌い」
 ひかりが鼻息荒く憤るワニへと対峙したまま、背中で翡翠に語りかける。

「アナタが欲しいのは彼らの「個性」じゃなくて「能力」だけ。だから意思を“仮面”に喰らわせて平気でいられる」
 その声を聞いているのかいないのか。返答はない。

「私のような、リングの上で個性を戦わせてナンボのプロレスラーにとって“自分”を奪われるのは死も同然だもの」

 返答はない。ひかりは続ける。

「だから、アナタの下になんて行かないし、仮面を付けられたとしても、"死んでも"支配に打ち勝って見せるわ」
 強い意志の篭ったひかりの言葉を受け、翡翠は壁にもたれたまま、顔を上げる。

「……真っ直ぐだね……。君のような考え方は、嫌いじゃ、なかったよ」

 語りきったひかりへ、ワニが走りだし大口を開かせ襲い掛かる。

「来るかい、いいよ来な。体格差のある怪獣みたいな相手なんて慣れっこだからね。……真っ向勝負、薙ぎ倒してあげるよ!」

「!! さぁ、絶対女王草剪ひかり! ここで遂に、激闘に終止符を打つ必殺の右を繰り出すか☆彡」

 必殺の予感を感じ取ったティファーナが、実況モード全開に応援を始め、激闘の行方を見守る。

「歯、食いしばりな!」
 ワニの開いた巨大な大口が勢いよく振り下ろされる。刹那、ワニの口が閉じ切るよりも速く、ひかりの右腕から繰り出される。“戦女神の断罪の斧”アテナ・パニッシャーが炸裂し、ワニの大あごを開き戻させ、勢い止まらず巨体を引きずりながら腕を振り切らせ、巨大ワニを持ち上げ地面へと張り倒し、地面へとダウンさせてしまう。

「決まったァー☆ アテナ・パニッシャー! 炸裂ぅ!☆ ダウ~ン! カウントを取ります♪ カウント、1!☆ 2!☆ 3!☆」

 カンカンカンカンカン! とティファーナは壷から取り出したゴングを鳴らし勝者を告げる音を鳴らす。

「ふぅ……それじゃ、仮面は頂いていくよ。勝者の権限ってやつだね」

 ぴくぴくと痙攣している巨大ワニの顔から、ひかりが仮面を剥がすと、ワニの表情が見る見るうちに変わり、あがあがと情けなくあごをあぎあぎさせ、震えている。
 それを眺めていたノエルは、両手を顔の前で押さえながら何かの感情を受けている。

「……はは、まいったな。手詰まりというやつだよこれは」
 打つ手を無くした翡翠は、吹き飛ばされてしまった転移装置があれば、等と物思いにふけるも、僅かな望みへと賭けに出る。

「君の弱点を突かせてもらおう。手負いと手負いなら、相打ち以上を狙えるかもしれないからね」

 翡翠は持たれていた柱の影から姿を現し、笑みを浮かべながら歩み寄る紅葉へと攻撃の構えを取る。

「臆せずに参りましたか。……ではその左手を頂こう……♪」

 紅葉の手にした天羽々斬・十握刃が揺れる。刹那、大地を引き裂くかと想える程の雷柱と共に巻き起こった衝撃派が翡翠目掛け襲い掛かる。
 翡翠の身体を衝撃波が引き裂こうとする刹那、翡翠の身体が側方へと素早く流れ、城の壁へと引き寄せられていく。どうやら見えないワイヤーを利用し攻撃を陽動させ回避を行ったようだ。本来であればただ避けるだけでは勝ちの目は生まれない。だが、翡翠の指摘した弱点は、僅かに存在したのか、すぐさま天羽々斬・十握刃の刀身に宿されていた破魔の力は発生しなくなり、紅葉の攻撃の手が止まった。

 ただ、その代償は大きく、紅葉の宣言通り、翡翠の左腕は失われていた。

「っ……ふふ、左手だけですんだようだ。幸運だったね」

「……ふぅ……いい加減諦めたらどうでしょう? これ以上の抵抗は不毛化と思われます」

 紅葉に纏っていた稲光が止み、様子が元に戻ると、いつもの穏やかな口調が発せられる。

「残念ながら諦めは悪い方でね。残した手は全て使い切らないと気になるタチなんだ」

「強情ですね。でしたら最後の手を明かし、南瓜熊! 去り罷りませい!」

「ふふ、そうさせて、もらうよ」

 翡翠の仮面が光る。刹那、激しい稲光が発生すると共に、巻き起こる強大な衝撃波が遊園地内を震撼させ、周囲の猟兵達へと襲い掛かる。

「きゃーっ!?」
「危ない!」
「まさか!」
「精霊、聖霊、英霊、月霊よ、ボクを導き給え…☆」

 発生した脅威に、ノエルは身体を縮ませ地面にぺたり着き、その上にひかりが覆い被さる。
 自らのユーベルコードを返された紅葉は相殺の構えを取り、ティファーナは瞑目し祈り紅葉に寄り添う。

 一瞬の脅威が過ぎ去り、脅威の通り過ぎた地帯には、大きな跡が残されていた。

「っ、皆大丈夫か?」
「う、うん、大丈夫なのよね?」
「大丈夫です。まさか返されましょうとは……」
「凄かったね☆ みんな無事でよかったです☆彡」

 地面に残された傷跡は凄まじかったが、コントロールの難しいその力を猟兵達に浴びせること敵わず、翡翠の最後の手は不発に尽きた。

 君達程の力や、理想があれば、私も、抗えたのだろうか……暗……黒……面……に。




 嵐は去り、ハロウィンパーティーを脅かす怪人を猟兵達が撃退した。
 その行動は数多くのキマイラ達に感動を引き起こさせ、キャラクター達や園長からもパーティーの終わりに大変な感謝を受け、いつでも遊園地に会いに来てほしいと招待を受けた。

 ハロウィンパーティーは中止されず最後まで続けられ、人々の心に良い思い出として刻み込まれた。

 パーティーに現れた怪人、暗黒面。僅かに不穏の種は残されるが、それもまた、猟兵達によって明かされ、解決してくれることだろう。
 今宵集った猟兵達の様な、志を持つ猟兵達が、いる限り。きっと。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年11月15日


タグの編集

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 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#キマイラフューチャー
🔒
#戦後


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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は宇冠・由です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト