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アイドル珍道中~ヒーローアイドル、キマイライダー!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●その名はキマイライダー!
 スマートフォンのディスプレイは、ある動画を再生する。
 画面には黒の猫耳型のヘルメットにビシッと決まった黒のライダースーツの青年が立っていた。
 背格好は中肉中背、バランスのとれた筋肉がスーツの上からでもわかる。
 顔はヘルメットに隠れていてわからないが、露出した鼻から下の部分を察するに整った顔立ちと言って差し支えなかった。
 黒のシャープなデザインのバイクをバックに仁王立ちしていたその青年が口を開く。
「俺はキマイライダー、ヒーローアイドルだッ!」
 そう叫ぶと同時に、『イーーッ!』とか言いそうな黒子がわらわらとキマイライダーと名乗る青年の周りに現れ、襲いかかる。
 だが、キマイライダーは人数の差をものともせず黒子を拳や蹴りで倒していく。
 黒子たちが全員倒され、よろよろと画面外へ逃げ出していくのを見送ると、キマイライダーはパン、パンと手を払って腕を組む、と同時にカメラがズームし、彼をアップで画面に映し出した。
「画面の前の君たち!いつも応援ありがとう!俺は君たちの応援の分だけ強くなれる、誰にも負けない正義のヒーローアイドルだ!」
 キマイライダーはキラッ、と白い歯を輝かせてスマイルを浮かべると、バイクに跨り画面外へ颯爽と去っていくのだった――。

●ヒーローアイドルを守れ
「……っていう動画があるの」
 スマートフォンの画面の動画再生が終わると、グリモア猟兵の風雅・ユウリはスマホを仕舞って、こほん、と咳払いを一つ。
「この動画はキマイラフューチャーの人気チャンネル『アイドル☆ヒーローズ』の中のアイドルの一人、キマイライダーっていう人の動画なんだけど……その動画に、アイドル怪人が挑戦状を叩きつけてきたの」
 アイドル怪人……?と首を傾げる猟兵たちに、スマートフォンを操作するともう一つ別の動画を再生するユウリ。
 再生された動画には、怪物らしき青年が『自分の方がキマイライダーより強い』『誰にも負けないヒーローアイドルなら俺と勝負しろ』と挑発しているといった内容が映されていた。
「キマイライダーはヒーローアイドルであって、猟兵じゃないから……普通に勝負を受けたらとっても危ないの。でも……キマイライダーは受けて立つらしくて……」
 仲間は止めているものの、自分の肉体に相当自信があるのか引くに引けないのか、キマイライダー本人はその挑戦を受ける気満々のようだ。
「場所は或る都市にある興業試合みたいなことをする施設みたい。広めのリングがあって、武道とかそういう戦いをするための場所。そこでキマイライダーのイベントがあって、アイドルライブとヒーローショーをする予定なの。その場所に怪人が襲撃を仕掛けるみたい」
 キマイライダーを守りたければイベントを中止すればいいのでは?と猟兵が尋ねると、ユウリは首を振る。
「動画を見たファンは、もうキマイライダーが怪人に挑戦されたことを知ってるから、イベントを中止すればキマイライダーが挑戦者に尻尾を巻いて逃げたって思われちゃう。キマイライダーもそれがわかってるし、怪人も逃げられないように敢えて動画で挑戦したのよ」
 本当に嫌な怪人よね!と頬を膨らませて怒りの感情を露わにするユウリ。

「そこで、あなたたちにはまず……キマイライダーに勝負を受けさせないように説得してもらいたいの」
 キマイライダーは勝負の日の前に、動画撮影を街外れのスタジオで行う。
 まずはそのスタジオに行き、キマイライダーを猟兵たちなりの説得でその怪人と戦うことのないように心替えさせる必要がある。
「説得に成功したら、今度は……ヒーローアイドルのイベントが始まる前に、敵のアジトに乗り込んで怪人たちをやっつけましょう」
 説得したとはいえ、ヒーローアイドルが挑戦を受けた相手と戦わないというのは、やっぱりファンの印象的によろしくない。
 そこで、戦うべき相手そのものを先に倒してしまって、不戦勝という形で終わらせようということのようだ。
「怪人には、一般人だけど腕の立つ手下がいるみたいだから、怪人を倒すにはまず手下を倒さなきゃいけないわ」
 敵のアジトは所謂地下闘技場というようなアングラな場所にある。
 手下の数は十人前後ほどのようだが、詳しい数はわからない。
 しかし怪人は挑戦動画に映っていた一人だけのようだ。

「怪人を倒したら万事解決……だけど。その後に、あなたたちが挑戦してきた怪人を倒した者を名乗ってキマイライダーに戦いを挑む、っていうのも面白そうかもね?」
 もしそういう演出をしたいなら、猟兵であることを隠した上でキマイライダーに花を持たせるようにしなきゃだめだけど、と笑ってユウリは転移の門を開く。
 キマイラフューチャーでは猟兵たちもある意味アイドルのように人気であるため、そういう立場を利用して怪人と共闘した風に演出するのもいいかもしれない。
「私も同じアイドルとしてヒーローアイドル・キマイライダーは放っておけないから、……皆、よろしくねっ」
 バーチャルアイドルを名乗るグリモア猟兵は、『撮影現場とかイベントとか後学のために見たかったなー』なんて呟きつつ、猟兵たちを送り出すのだった。


胡蝶
 ごきげんよう、胡蝶です。
 アイドルが関係するシナリオのシリーズをやってみようと思いました。

●補足
 キマイライダーはキマイラフューチャーの人気チャンネル『アイドル☆ヒーローズ』所属のアイドルの一人、種族はヒーローマスクです。
 本名不詳、肉体は19歳の青年で身体も顔も声もイケメンだと主に子供と女性の間で人気のあるアイドルです。
 アイドルではあるものの、格闘経験者でもあり腕に自信があるため、結構血の気はあるようですが、一応動画に出てきた黒子たちは撮影の為の演者で、戦うシーンは殺陣、演技です。
 猟兵のことは実際に会ったことが無いので『実は俺の方が猟兵とかより強いはず』と根拠なく思っていたりします。

 当シナリオは『キマイライダーの説得』『手下一般人たちとのバトル』『挑戦してきた怪人とのバトル』の三本立てとなります。
 大抵のプレイングのパフォーマンスは採用いたしますが、敵であっても一般人に致命傷を与える様なことだけはないようにお願い致します。
 ユウリが転移前に話していた怪人を倒した後の行動については、あってもなくても依頼自体は成功しますが、パフォーマンスとしてプレイングに記載頂ければ採用させて頂こうと思っております。
 キマイライダーは新人アイドルで、これからもっと人気が出るはずですので、なんとか彼のファンの夢を壊さないようにして頂けると嬉しいです。

 以上、皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『ヒーロー気取り』

POW   :    力を見せつけ思い留まらせる

SPD   :    技量を見せつけ思い留まらせる

WIZ   :    賢さを見せつけ思い留まらせる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

神流派・赤跳
ひーろー…誰かを守る存在、とても素敵です!
しかし己の力量を考えずに勝負に挑むのは少々無謀…いえ、それが魅力的なところも人によってはあるのでしょうね

「初めまして」
まずはお話から始めてみましょう
挑戦を否定するのは彼の自尊心にも関わりますし…
「逃げろ、と言っているわけではありません」
「ボクたちにひーろーのお手伝いをさせて頂きたいのです」
という風に提案してみましょう

最終的に話が通じないのなら仕方がありません
自分の力量を知ってもらうためにも実力行使を取らせて頂きます

実際に戦う訳にはいかないですし…腕相撲、とか?
流石にボクに負けたとなると力量の差は明らかになると思うのですが…
上手く行くでしょうか…?


時雨・零士
「アンタがキマイライダーか?俺は時雨零士。猟兵にして正義のヒーロー…仮面ライダーデオルムだ」と言うが否やポーズ取って「変身」。
変身後に「ヒーローって点じゃアンタと同じだな」と話し掛けた後、説得に。

「意気込みは買うが、アンタじゃ怪人は倒せねぇ。最低でも俺以上じゃないとな」と今までの戦い(LVや経験)等に裏打ちされた格闘技能【グラップル】とライダーに必要な【騎乗】【操縦】の技術を魅せつけ、相手を圧倒。
渋る様なら実際に軽く組手するか、最悪、一番判りやすく必殺技を見せて納得させる。

「偶像の英雄ってのは悪いモンじゃない。俺だってその英雄達のお蔭でこの力を手にしたんだからな…。ま、今回は俺達に任せときな」


神舵・イカリ
ヒーローとは、常に周りの誰かを守るために戦うべきで、自分の力を誇示するためではダメというスタンス

「そもそも、キマイライダー。君じゃ、怪人には勝てないぜ。力の差がありすぎるんだ」

どうしても戦うというなら、と。【POW】重視の行動に切り替える。

「まずは、俺を軽く捻ってみなよ。それもできないようじゃ、勝ち目ないぞ?」

イカリの見た目は、細身で非力に見える。ゆえにキマイライダーは油断するだろう。

だがバーチャルキャラクターらしく、キマイライダーの動きを封殺して、諦めさせようと動く

「配信前の準備運動くらいにはなるといいけどなー」


百鬼・葛葉
ヒーローアイドルさんを説得…つまり、甘やかして戦うきをなくしてしまえばいいんですねっ!
ここはママ(六歳)の出番…というわけで、魅力とかを使いつつまずは甘やかし開始ですっ
はい、ママのひざまくらですよー(ひざぽんぽん
ヒーローさんはいつも皆のためにがんばっていて偉いですね…だけど、たまには休憩しないと体がもちませんよ?
あなたの体はあなただけの為にあるんじゃないんですよね?
だから…
ね~んね、ころ~り~よ…
なんて、歌唱と…祈りを込めて、子守唄をうたいましょう
大丈夫、大丈夫です…しっかりと眠って…おきたなら、きっと終わっていますから
だから今はママの膝で眠りましょう…?


アヤカ・ホワイトケープ
向こうのヒーローアイドル、かあ…人気者らしいから尚更ケガさせる訳にもいかないよね
まずは思い留まらせないと

【WIZで説得を試みる】
まずは【礼儀作法】と【コミュ力】で挨拶
わたし達が猟兵である事を明かして、無茶して怪人に挑んでケガしないように説得するね
多分それでも戦おうとするだろうし、そこで【優しさ】を生かして更に説得
ファンのためにも無茶してケガをしちゃいけないとか、そんな感じの事で
代わりに上手い具合に怪人と戦って倒すような演出を何か考えてみようとみんなに提案

わたしがキマイラライダーさんのテーマを演奏したり歌ってみながらをバックに、なんてのもいいかしら?
彼が納得してくれる案が出るといいんだけれど…



転移によりキマイラフューチャーに降り立った猟兵たちは、ちょうどキマイライダーの動画撮影をしている最中のスタジオの前。
 『関係者以外立ち入り禁止』の扉の奥へ進み、撮影の邪魔にならないよう、静かにスタジオの中を覗くと、真剣な様子でヒーローアイドル・キマイライダーが悪役の黒子と戦うシーンを撮影していた。
 撮影が終わると同時に、猟兵たちは顔を見合わせ頷くと、スタジオの中に入っていった。

●まずは優しく説得
「何だ、君たちは。このスタジオは俺たちが貸し切っているはずだが」
「失礼をお許しください。そして初めまして、キマイライダー殿」
 スタジオに入ってきた猟兵たちを不審そうに見ながら声をかけるキマイライダーに、深々と礼をしながら応対するのは神流派・赤跳(f03650)。
 赤跳の丁寧な態度に面食らったように一瞬固まるが、咳払いをしてから赤跳の目線の高さが同じになるようしゃがむと、キマイライダーは諭すように再び口を開いた。
「いいかい、ここは関係者以外立ち入り禁止のスタジオなんだ。今日は黙っているから、早く帰りなさい」
 幼い子供に優しく諭すような口調で告げるキマイライダーに、ええと、と戸惑う赤跳に助け舟を出すように前に出る時雨・零士(f04112)は腕を組みながら笑って。
「よう。アンタがキマイライダーか?……俺は時雨零士。猟兵にして正義のヒーロー…仮面のライダー、デオルムだ!」
 胸を張りながらキマイライダーにそう告げると、所謂特撮ヒーローのような姿に変わる零士。
「な……?!」
「ヒーローって点じゃアンタと同じだな」
 いきなり目の前で変身した零士に驚くキマイライダーに、ポーズを決めながらそう言うと、さて、とポーズを解き腰に手を当てる。
「猟兵、……だって?」
 零士がポーズを解いたことにより、少し冷静さを取り戻したのか、集まった五人の猟兵たちの顔をまじまじと見るキマイライダーに、アヤカ・ホワイトケープ(f00740)も礼儀正しく礼をしながら語りかける。
「ええ、私たちは猟兵です。あなたが怪人に挑戦されていることを知っているし、その怪人の挑戦を受ける気でいるのも知っているわ。私たちは、その挑戦を止めさせに来たの」
 言葉を選びながら、自分たちが猟兵であり、怪人との挑戦を止めさせに来たと目的を話すアヤカに、だいぶ落ち着いた様子のキマイライダーは、ふぅ、と息を吐いてから口を開いた。
「猟兵ね……聞いたことは有るけど、君たちそんなに強いのかい?」
 キマイライダーは、自身の細身だが筋肉の程良く付いた鍛えられた肉体を見せつけながら笑う。
「俺、結構鍛えてるんだぜ。怪人の一人くらい倒せるんじゃないか?」
 そう言うと猟兵たちに向かって、ふんっ、とポーズをとって見せるキマイライダー。
 だが、神舵・イカリ(f03294)は、やれやれと言った様子で首を振って見せると、ビシッとキマイライダーを指さす。
「そもそも、キマイライダー。君じゃ、怪人には勝てないぜ。力の差がありすぎるんだ」
(そもそもヒーローとは、常に周りの誰かを守るために戦うべきで、自分の力を誇示するためではダメだろう……挑戦を受けるとかさ)
 内心そんなことを考えながらキマイライダーに告げるイカリに続くように、猟兵たちが言葉を重ねていく。
「意気込みは買うが、アンタじゃ怪人は倒せねぇ。……そうだな、最低でも俺以上じゃないとな」
 不敵な笑みを浮かべながら零士が言うと、コホン、と咳払いしながら続くのは赤跳。
「逃げろ、と言っているわけではありません。どちらかといえば、ボクたちに"ひーろー"のお手伝いをさせて頂きたいのです」
赤跳の言葉に少し考えるような様子を見せるが、イカリと零士の言葉には思うところがあったらしいキマイライダーは、猟兵たちの顔を見渡してから言い放つ。
「君たちの言いたいことはわかった。だが、君たち猟兵は本当に強いのか、確かめさせてくれ」
 キマイライダーは腕を組みながら、自分の強さを否定されたと思ったのか、そう猟兵たちに告げるのだった。

●説得(物理)の時間
「まずは君の実力を見せて貰おうか」
「いいだろう」
 キマイライダーは"最低でも俺以上じゃないと"と言っていた零士を先に指名し、ファイティングポーズをとる。
 本当は適当に今までの経験を駆使したグラップルや格闘の技能を型として見せてやろうと思っていたが、組手を所望されると、応じる様に構える。
(怪我をさせないように気を付けようか)
 いくら強いとはいえ相手は一般人であるため、力を押えながらも手を抜いていない風を見せながら拳を交える。
「ふっ、ハァッ!……ッ、くぅ……!」
「……ッ、と。どうだい、今回は俺達に任せときなよ」
(偶像の英雄ってのは悪いモンじゃない。俺だってその英雄達のお蔭でこの力を手にしたんだからな……)
 幾度か攻撃を受けたり捌いたりしてから、有効打撃を与えてキマイライダーの膝を地面に着かせると、汗をぬぐいながらそう声をかけたのだった。

「次は俺を軽く捻ってみなよ。それもできないようじゃ、怪人には勝ち目ないぞ?」
 息を整えたキマイライダーに、挑発するように声をかけるイカリに、体力を幾分か回復させたキマイライダーが真剣な様子で挑む。
 イカリの見た目は細身で、一見すると非力に見える。
 だが、先程の零士のこともあり、キマイライダーは油断しない真剣な様子で拳や蹴りを繰り出した。
 だが、イカリは拳を向けず、キマイライダーの攻撃を全て捌ききり封殺していく。
「ッう、ぐ……」
「配信前の準備運動くらいにはなるといいけどなー?」
 やがて体力が落ち動きが鈍くなったキマイライダーの背後に回ると、そんな言葉を呟きながら、そのまま彼を拘束してしまうのだった。

(ひーろー……誰かを守る存在、とても素敵です!しかし己の力量を考えずに勝負に挑むのは少々無謀……いえ、それが魅力的なところも人によってはあるのでしょうね……)
 先程腕相撲で挑んできたキマイライダーを、軽く負かしてしまった赤跳は思う。
 零士やイカリ、そして明らかに見た目が幼い赤跳に負けたことで、疲労も合わさって大分ガックリと肩を落としているキマイライダーに、彼は賭ける言葉が見つからずにいるのだった。

●説得(精神)の時間
「キマイライダーさん、今は私たちだったからいいけれど……怪人と戦えば、大怪我してしまうどころか……命の危険もあるのよ」
 長椅子に腰かけ、ぐったりとした様子のキマイライダーに優しく声をかけるアヤカ。
「君は……」
「キマイライダーさんのファンの皆さんだって、あなたが怪我をしたらとても心配だし、悲しむわ。だから、そのファンの方たちの為にも、ここは私たち猟兵に任せてもらえない?」
「……そう、だな。君の言うとおりだ」
 その優しいアヤカの言葉に絆されたようで、苦笑交じりにヘルメットの上から頭をかくキマイライダー。

 そこに現れたのは百鬼・葛葉(f00152)だ。
 葛葉はキマイライダーの隣に座ると、優しく微笑みながら語りかける。
「はい、ママのひざまくらですよー」
 突然言われたキマイライダーは目を丸くして固まってしまう。
 しかし、膝をぽんぽんと叩きながら誘う葛葉の不思議な魅力と雰囲気の為か、何故か吸い寄せられるように膝枕に応じ、頭を膝に乗せてしまう。
「な、何を……」
「ヒーローさんはいつも皆のためにがんばっていて偉いですね……だけど、たまには休憩しないと体がもちません」
 なでなで、と葛葉に優しく頭を撫でられて、力が抜けていくような感覚を味わうキマイライダー。
「あなたの体はあなただけの為にあるんじゃないんですよ。ね?」
 戸惑うキマイライダーに、母のように優しく言葉を紡いでいく、実年齢もだが見た目が幼い少女の姿そのものの葛葉。
(ヒーローアイドルさんを説得…つまり、甘やかして戦うきをなくしてしまえばいいんですねっ)
「ね~んね、ころ~り~よ……」
 優しい言葉と、葛葉の美しい歌唱力による子守唄で、先程の戦いで疲労した身体は眠りに誘われていく。
 段々と身体が抜けるキマイライダーの頭を、ヘルメットごと優しく撫で続ける。
「大丈夫、大丈夫です……しっかりと眠って…おきたなら、きっと終わっていますから……だから今はママの膝で眠りましょう……?」
 葛葉は、スゥ、と眠りに落ちたキマイライダーに暫くそのまま膝を貸して甘やかすのだった。

 暫くして眠ったキマイライダーを撮影スタッフに預け、スタジオから去ろうとする猟兵たちに、スタッフが声をかける。
 彼のイメージが崩れてしまうため、膝枕のシーンは一切口外無用とスタッフたちに念を押される猟兵たちであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『ファイトクラブ』

POW   :    パワーと気合で敵を圧倒!

SPD   :    スピード、テクニックで相手を翻弄!

WIZ   :    頭脳戦でバトルを支配する!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「次は怪人の手下たちを倒しちゃってね!……あっ、でも手下たちは一般人だから、ユーベルコードを使っちゃだめよ!」
 怪人たちのアジトのある地下闘技場へ転送する直前、そう言葉を向けてからユウリは猟兵たちを送り出したのだった!
地下闘技場へ乗り込んだ猟兵たちを待ち受けていたのは、ボディービルダーのように筋骨隆々とした肉体を持つ男女合わせて10人の怪人の手下たち一般人。
「おいおい、そんなヒョロヒョロした身体で大丈夫か?」
 地下闘技場で暇つぶしに鍛錬していたらしく、ズバァン!とミットを鋭いジャブで鳴らしてから近づいてくる巨躯の手下たちに対峙する猟兵たち。
「折角だ、楽しんでいけや」
 リングに見立てた闘技場へに誘い込む手下たちの徴発を受ける様に、猟兵たちは向かってゆく。
神舵・イカリ
まず、今回はまだ前哨戦。仲間達のサポートに徹する流れ
【WIZ】寄り

手下は10人ほどとのことなので、5人で各2人ずつ撃破するくらいの計算

配信撮影用のドローンを使ったプロジェクションマッピングにより、アジト内で手下たちを分断する試み

他のメンバーの動きに合わせて、臨機応変にステージ変更する

「さぁ、配信第1ラウンドを始めようか!」

自分も手下を一部受け持つ

「ユーベルコードは使えない。けど、これでどうだ!」

照明弾を撃って目眩ししつつ、手下を気絶させる



「さぁ、配信第1ラウンドを始めようか!」
 元気よく宣言したのは神舵・イカリ(f03294)だった。
 銀色の髪をなびかせて片手を挙げると、イカリの配信撮影用ドローンが周りに現れ、そのドローンたちによるプロジェクションマッピングが周囲を派手に演出する。
 このまま戦闘中は派手な演出を継続するようだ。
 プロジェクションマッピングによって周囲が熱く派手に燃え上がったような演出がなされ、これは面白いと手下たちが歓声を上げる。
 怒りの目の前に現れたのは二人の大柄な男たち。
「二人まとめて掛かってきてもいいんだぜ?」
 こっちは猟兵だからな、と一般人である手下に挑発的に告げるイカリだったが、目の前に対峙するのは手下は一人。
「二人がかりだから負けた、なんてつまらないことを言わせたくないんでな、こっちは1on1で楽しもうじゃないか」
 どうやら、怪人と違いイカリの相手をしようとしている手下はフェアプレイを好むようだ。
 次は俺だぜ、と後ろに控える男と声を掛け合いながら構える手下を見て、照明弾で手下を気絶させようかと考えていたイカリだったが、そういうことならばと徒手空拳で構える。
「なら、いざ尋常に勝負だッ」
 カァァン!と何処からか戦闘開始のゴングが鳴らされると同時に、二人の拳は交わる。
 テクニカルな動きで相手を翻弄させるイカリの動きは猟兵ということを差し引いても本人の鍛錬の賜物だろう。
 手下の拳や蹴りを捌きながらも、十分に試合を楽しんだイカリは、怪我をさせないように手下たちを気絶させKOするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

時雨・零士
【騎乗】【操縦】用いてアクセラレイターで颯爽と敵のアジトに突入!乗り込みながら、出て来た手下達を軽くバイクアクションで薙ぎ倒したり、牽制した後、ニッと笑いながら不敵に怪人に宣戦布告。

その後は「変身」して本格的に【グラップル】【見切り】【ダッシュ】等を使って、手下達を一人ずつ叩きのめしてやるぜ!
ってか、一般人なのに怪人の手下についてるのって何でだ?犯罪者集めたのか?それともアイドルとかヒーローとかが嫌いなのか?

「俺は正義のヒーロー…仮面ライダーデオルム!!キマイライダーの仲間だ!キマイライダーに手を出すのなら、まずはこの俺を倒すんだな、怪人ども!!」
「さぁ、ショータイムだ!!」



「変身……ッ!」
 入り口から愛用のアクセラレイターで派手に入場してきた時雨・零士(f04112)は、前にいた手下たちを牽制するように華麗なバイクアクションを披露し、ライダー姿に変身しながら登場する。
 バイクを止めると、驚きざわめく手下たちに向かってニッ、と不敵に笑いながらバイクから降りる零士。
「俺は正義のヒーロー…仮面のライダー、デオルム!キマイライダーの仲間だ!」
 変身し仮面で顔を隠したライダー姿で高々と宣言してから、零士はビシッと近くにいた手下たちを指差す。
「キマイライダーに手を出すのなら、まずはこの俺を倒すんだな!」
 宣戦布告のようなセリフをキメると、余裕を示すように腕を組む零士に、細身だが筋肉質で長身の男と、身長は同じ具合だが筋肉量が2倍はあるであろう逞しい男の二人が目の前に現れた。
 相手にとって不足無し、といった様子で笑う零士は、グラップルの構えをとりながら、そういえば、と呟く。
「ってか、一般人なのに怪人の手下についてるのって何でだ?アイドルとかヒーローとかが嫌いなのか?」
 疑問に思った言葉を投げかけられた手下たちは、お互い顔を見合わせてから笑う。
「いーや?俺はただ喧嘩が好きなのさ」
「僕は格好つけてる奴の鼻をへし折りたいだけだね」
 筋肉男と細身の男が笑いながらそう答えるのを聞いてから、零士は『世の中いろんな奴がいるもんだ』と笑ってから二人を見据える。
「さぁ、ショータイムだ!!」
 そういうと二人に向かってダッシュしてゆく零士に、二人合わせた攻撃を繰り出してくる手下だったが、その攻撃を見切り、寸前で躱しながらグラップル技術で磨かれたキレのある拳で一人を一撃で殴り飛ばし、そのまま後ろ回し蹴りをもう一人に喰らわせ一撃で二人ともを気絶させていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神流派・赤跳
(手加減…下手に武器を使うのも危険でしょうか?)
と、いうことで「無名の刀」を鞘から抜かず武器として使用します

身長差を利用して相手の足元を狙い転ばせた後に腹部に一撃を入れ
相手の攻撃は「残像」を利用して避けると力量がわかるでしょうか?

1~2人倒せたのなら
「此方の力量はお判りいただけたでしょうか?怪我をしたくないのならこの場から離れてください」と呼びかけます
これで逃げてくれたのなら追いかけず、あくまで戦闘態勢を取り続ける人のみ相手にします



(手加減…下手に武器を使うのも危険でしょうか?)
 目の前に現れた筋肉質のボクサー風のキマイラの女性二人を上目遣いで見上げながら神流派・赤跳(f03650)
は自身の本体である『無名の刀』を鞘に納め抜き身を晒すことなく手に持って構えていた。
 徒手空拳で戦うことも検討したものの、目の前の二人の手下の女性がニヤリと笑いながら赤跳を見つめ。
「可愛い顔してるじゃないか、アンタ」
「怪我する前に降参するならアタシたちが可愛がってやるよぉ?」
 なんてことを言われてしまい、ゾッとしながら苦笑交じりに構えて距離を取っていた。
 戦う気の赤跳を見て、二人の手下は同時に襲い掛かってくるが、赤跳は姿勢を低くして応じると素早く二人の足払いを試みる。
 身長差を利用した足払いに、足元を掬われ体幹を崩した手下の一人にまず『無名の刀』の柄で腹部に一撃いれて無力化させる。
 次いでもう一人には残像を魅せながらの素早い動きで翻弄させ、その力量を見せつける。
「此方の力量はお判りいただけたでしょうか?怪我をしたくないのならこの場から離れてください」
 相手が女性ということもあってか、紳士的に丁寧な言葉を向ける赤跳に、地に腰を落とした手下二人は豪快に笑う。
 すでに戦意はないようで、よっこらせ、と立ち上がり赤跳の前に立つ。
「イイ男じゃないか、惚れちゃいそうだよアタシたち」
 かけられた言葉に、あはは……と乾いた笑いを返しながらも、説得?が成功したことに安堵する赤跳だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アヤカ・ホワイトケープ
次は手下をなんとかするのね?…えっ、一般人なの!?
だとしたら下手に傷付けちゃいけないよね…わたしがうまく無力化させるには…

【WIZで戦う】
【言いくるめ】で戦意を喪失させてみるよ
どうして怪人の味方をするのかを聞いて、そんな悪い事はしちゃいけないと注意
もし、それでも言う事を聞かずに襲い掛かってくるなら【見切り】で攻撃を避けつつ【怪力】で大人しくさせるわ
わたしはサイボーグだから、こう言う時こそ多少の無茶は出来るし…

でもあくまでこれは最後の手段、実力行使する事になってしまったら【優しさ】で出来るだけ傷付けないようにして無力化するよ
それにしても、一般人を利用する怪人がいるなんてひどい物ね!



(次は手下をなんとかするのよね……えっ、一般人なの!?だとしたら下手に傷付けちゃいけないよね……わたしがうまく無力化させるには…)
 アジトに乗り込んだものの、アヤカ・ホワイトケープ(f00740)は目の前に居る手下たちが一般人だと思うと、どうしたものかと困惑してしまっていた。
「オイオイ、ねえちゃん。遊びにきたんならオレたちと楽しもうぜぇ!」
「え?……きゃあっ」
 そうしているといつの間にか手下のチャラそうなチンピラ風の男二人がアヤカに近づいていた。
 びくっと肩を跳ねさせながら距離を取るアヤカだったが、意を決して手下を見遣る。
「あなたたち、どうして怪人の味方をするのよ!」
 悪いことをしてはいけないわ、と優しい言葉で説得しようとするアヤカに、ニヤニヤと下衆めいた笑いを浮かべながら手下二人がまた距離を詰める。
「どうしてだぁ?そりゃあ、怪人がついてりゃ敵なしだしな、オレらも好き勝手できるだろうよぉ?」
「そうそう。なぁ、オレたちとイイコトして遊ぼうぜぇ?」
 ヘラヘラと笑いながら腕を取ろうとする男たちの手を、動きを見切ってヒラリと躱しながら溜息を吐くアヤカ。
「はぁ……こういうことはしたくないのだけれど……」
 しつこい二人に、本当に嫌そうにしながらも、逆に伸ばされた腕を掴むと、怪力で捻り上げてしまうアヤカ。
「イデデデデッ」
「な、なんだぁ?!」
 ぽややんとした優しそうなお姉さん風のアヤカの怪力に、目を白黒させながら悶える下衆な手下二人に、しかし怪我をさせないように最低限の制圧をしながらアヤカは語りかける。
「わたしも、あなたたちを怪我させたくないの。……良い子だから、大人しく降参して、ね?」
 怪力で捻り上げながら優しく微笑むアヤカに、すっかり戦意を喪失してしまった男二人は、コクコクと激しく首を縦に振って降参してしまった。
「それにしても、一般人を利用する怪人がいるなんて……ひどいものね!」
 無力化する様子を確認してから手を離すと、未だ姿見えぬ怪人に対してそう呟くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

田丸・多摩
「さて。手下の方々は、残りほんの数人といったところでしょうか?」
のほほんと乗り込む。

ユーベルコードを使わず、スキル【目潰し】(小規模なサイキックによる照明弾的なもの)で怯ませ、【POW】で雑に力任せに殴り、ねじ伏せ、踏みつける。
命を奪わないように十二分に加減する以上、「戦っている」という感覚にはやや乏しく、ステシのような口調変化は皆無ではないにせよほとんどない。
「ちッ、骨のねぇ……おっと。虎の威を借るのも処世術の一つでしょうが、もう少し借りるべき相手を見極める眼力を養った方がよろしかろうと思いますよ?」
慇懃な態度でありつつも、恫喝。



「さて。手下の方々は、残りほんの数人といったところでしょうか?」
 のほほんとした様子で地下闘技場の土を踏むのは田丸・多摩(f09034)である。
 小柄で幼い容姿ながら、ビジネススーツを着こなすキャリアウーマン風の多摩は、残りの手下たちを数えながら軽い準備運動をしている。
「おいおい子供かよぉ?」
「お嬢ちゃん、ここは子供が来るところじゃないぜぇ?」
 ガラの悪そうな男が二人、多摩を囲むように立ち塞がる。
 ドワーフを見たことのないのだろう、手下の一般人である男二人は多摩を両側から掴みあげようと手を伸ばしてゆくが、その腕は多摩に触れる前に動きを止めた。
「あれ……?なんか目が……」
「痛っ……目がイテぇ……!」
 二人とも、同時に自分の目に違和感を感じたのか、両目を手で押さえながら蹲る。
 多摩は細めた瞳で手下を見つめながら、サイコキャノンを装備している腕を軽く撫でる。
「ちッ、骨のねぇ……」
 ぽつり、と漏れた女郎鬼悪な口調は、直ぐに『おっと』と気付いた多摩の咳払いで普段の口調に戻る。
 サイキッカーである彼女の、戦闘――とまでもいかない威嚇かお仕置き程度の小規模なサイキックで、目潰しのような効果を男二人に与えていたのだ。
「虎の威を借るのも処世術の一つでしょうが、もう少し借りるべき相手を見極める眼力を養った方がよろしかろうと思いますよ?」
 ねぇ?と慇懃な態度を保ちながらも凄味のある雰囲気で語りかけられた手下たちは、まるで恫喝されたかのように目を抑えながら肩を震わせる。
 やがて闘争の意思を失っただろうと判断した多摩がサイキックを解除すると、残りの手下も纏めてアジトから逃げ去っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『パスト・フォーサイス』

POW   :    来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!
【相手している猟兵の10倍の数の雑魚キャラ】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD   :    おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!
【武器を使った怒涛の連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    俺様は逃げるから、後は任せたぞ!俺様ちゃん人形!
自身が戦闘で瀕死になると【逃げる時間稼ぎ用の巨大パスト君ぬいぐるみ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は百目鬼・明日多です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「……なんだなんだ、情けねぇ部下共だぜ」
「ひっ?!ボス?!」
 猟兵たちに倒されたり説得(物理)をされ、命からがらという状態で逃げ出した手下たちは、出入口に突然現れ仁王立ちしている怪人に阻まれて、足を止めていた。

「よぉ猟兵ども。俺様に挑もうとはいい度胸じゃねぇか。このアイドル怪人サマが直々に相手をしてやるぜぇ。ちょうど、俺様もお前らと闘りあってみたかったからな!」
 手下たちの前で堂々とそう宣戦布告すると、不敵に笑いながら。
 得物の錨のような大鎌を猟兵たちに向けるのだった。
神舵・イカリ
怪人との戦闘。気を引き締め、激しい戦闘に備えて《電脳霊衣 クアントロム・クロス》を装備

黄色く発光するコードをたなびかせ、両手に寄り添うように四門のカノンを装備

「そこまでだぜ怪人! 目標補足、仮想バレル展開…。量子の海に沈め!!」

大量に現れる手下に対し、それらは一般人ではないがゆえに、ユーベルコード【クアントロム・カノン】で一掃する

逃げ出そうとすることを考えて、先に退路にドローンを配置して邪魔。出番が来るまで戦闘を録画させる

「フィナーレだ!」

トドメをさす時は、プロジェクションマッピングで盛り上げていく

戦いが終わった後にキマイライダーのイベントに参加して、ユウリのために動画を撮っておいてあげる



 怪人の前に、黄色いコードの配線が巻かれた青いパーカー――『《電脳霊衣 クアントロム・クロス》』を着用しながら威風堂々と佇むのは神舵・イカリ(f03294)。
「そこまでだぜ怪人……!」
 黄色に発光するコードを靡かせながら四門の艦砲『《戦艦鎧装 マキナフリート》』を構えながら高らかに叫ぶ。
「なんだなんだ?……オイ、てめーらやっちまえ!」
 カノンを向けられても怯むことなく、怪人パスト・フォーサイスは笑って、大量に怪人の手下を召喚するとイカリへ嗾けてゆく。
「来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!」
 わらわらと召喚される、猟兵たちの10倍数の手下たちは、統一性はないものの物量で押し潰さんばかりにイカリへと襲い掛かってきた。
 だが、イカリは冷静そのもので、カノンを手下たちに向けた。
「目標補足、仮想バレル展開……量子の海に沈め!……クアントロム・カノンッッ!!」
 ユーベルコード『クアントロム・カノン』の発動を宣言すれば、イカリの構えるカノンの左右二門、データで構築された砲からビームが放たれ、襲いかかってきた手下たちをその光線で焼き払っていく。
「……口だけは達者みたいだな?」
 フィナーレに向けて、また、怪人が尻尾を巻いて逃げださないようにと、イカリは派手なプロジェクションマッピング演出をさせながら、退路と予想される出入り口へとドローンを飛ばす。
「ハッ!だーれがこれくらいで逃げますかっての!勝負はこれからだろうが!」
 挑発に易々と乗せられた怪人は、チラチラと退路を確認しつつも、さらなる手下たちを召喚してゆくのだった。

(怪人を倒したら、キマイライダーのイベントに参加して、ユウリが見たがっていた動画を撮っとくか)
 負け惜しみのようなセリフを吐く怪人を見ながら、イカリは内心そんなことを思案しつつカノンを構えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

時雨・零士
「先にキマイライダーに挑戦したのはテメェだろうが。だが、テメェに見せてやる。ヒーローの力を!さぁ、おまえの罪を数えろ…!」

遠距離からバーストのブラスターを連射してパストや召喚された雑魚に撃ち込みつつ、【ダッシュ】でパストに素早く接近。【見切り】【第六感】で敵の攻撃をギリギリで回避し、【グラップル】【2回攻撃】での拳と蹴りによる連続攻撃から【クイックドロウ】【零距離射撃】でマグナのブラスターを素早く接射。
吹き飛ばしたら【フォームチェンジ】発動し、風の刃で追撃しつつ、高速移動と再び【ダッシュ】【力溜め】から風の力を圧縮してライダーキック(【捨て身の一撃】)でパストの野郎をブッ飛ばしてやるぜ!!



 時雨・零士(f04112)は、召喚された手下たちを遠距離からデオルム・ブラスターでバーストを連射させ、次々と倒していく。
「チィッ……使えない奴らめ……!」
 顕現していた大量の手下たちを一通り片付けると、悔しそうに舌打ちしている怪人パスト・フォーサイスに向かって恫喝する。
「先にキマイライダーに挑戦したのはテメェだろうが」
 零士に指摘されると、怪人も二の句が継げない様子で次の手を思案するように眼を逸らす。
「テメェに見せてやる。ヒーローの力を!さぁ、おまえの罪を数えろ……!」
 言うや否や、零士は怪人へとダッシュで駆け出して素早く間合いを詰める。
「ッ?!……おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!」
 急接近してきた零士に一瞬虚を突かれたように反応が遅れるも、怪人は錨のような武器を振り回し対抗する。
 怪人の怒涛の超高速連続攻撃は、零士の見切りと第六感による回避が間一髪で成功し、回避されても途中では攻撃を止められない怪人は隙だらけの状態となる。
 その好機を逃さず、グラップルによる自身の拳と蹴りによる二段攻撃を錨を振り回したままの怪人に容赦なく叩き込む零士。
 それでは終わらせず、零士は更にクイックドロウで素早く引き抜いたデオルム・ブラスターを、単発威力のマグナに切り替えてのブラスターを零距離射撃で放つ。
「うぐあっ!!」
 ブラスターで、攻撃態勢のまま吹き飛ばされた怪人に更に追撃しようと、零士はユーベルコード『フォームチェンジ・ハスターフォーム』を発動させ混沌のオーラと漆黒の風を纏う。
「行くぜ……チェンジ、ハスターフォーム…!これが……風の神(邪神)の力だ……!」
 毎秒寿命を削りながらも発動させたのは、高速移動と風を操作して圧縮空気の弾丸や風の刃などを放つ力。
 風の刃を放ち追撃しながら吹き飛んでいる最中の怪人に追いつくと、力を溜めて風邪を圧縮させたような鋭い切れ味の捨て身の一撃の蹴り技を喰らわせる。
「ぐぅぅっ!」
 空中で防御体勢もとれないままに鋭く強烈なキックを喰らうと、怪人は更にスピードを上げて吹き飛ばされて壁に激突するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​


「まだだぁっ!こんな程度で俺様を倒そうなんて100万年早いってんだよ!」
 猟兵たちに負わされたダメージがじわじわと怪人パスト・フォーサイスを蝕んでいるのは明らかだった。
 それでも怪人は軽く身なりを整え、愛らしい顔を作り、いつの間にか手下の構えているカメラのレンズに向かってポーズをとるのだった。
田丸・多摩
「アイドル怪人、ですか。確かに顔は整っていらっしゃるですが……ツラだけで務まるほど、アイドルってのは甘ぇモンじゃねーんだよ? シャバ僧が……!」
本気で戦うモードになり、目をギラつかせる。口調も完全に不良じみた調子に変貌。

・戦闘
【アースジャイアント】によって巨人を召喚。
巨人には宇宙バイクの巨大板で戦わせる(宇宙バイクの形状はビッグスクーターに似る)
騎乗して戦うのではなく、担ぎ上げ、振り回して殴打するという使い方をする。
「ブッ潰してやンぜぇ!?」
仮に巨人が破壊されたとしても、自分自身が宇宙バイクを振り回し、同様に殴打して戦う。



 そんな手下が持つカメラが、急に動作不良を起こし始める。
 異変に気付いた怪人が周囲を見遣れば、原因は直ぐに察しがついた。
 怪人たちの方に向けて片手を挙げてサイキックの力を行使している田丸・多摩(f09034)に近づこうとすると、彼女は普段の物腰柔らかな雰囲気とは一変した様子で口を開く。
「アイドル怪人、ですか。確かに顔は整っていらっしゃるですが……ツラだけで務まるほど、アイドルってのは甘ぇモンじゃねーんだよ? シャバ僧が……!」
 地の底を震わせるような怒りを孕んだ低音の声は、柄のよろしくない口調も相まって、聞く者を震え上がらせてしまうような圧を感じる。
 多摩は鋭い目つきで怪人を睨みつけると、ユーベルコード『アースジャイアント』で身長2メートルほどの大地の巨人を召喚すると、騎乗してきた宇宙バイクから降りると、それを巨人に掴ませるように身体を動かし巨人を操る。
「さぁって……ブッ潰してやンぜぇ!?」
 多摩の操作――動きをトレースした巨人は、ビックスクーターのような形状の宇宙バイクを両手で掴みながら、怪人に向かって突進する。
「ちょっ、まっ、……っ、お前ら俺を守れえええっ」
 多摩の異様な迫力に気圧されたように後ずさると、10体ほどの手下を召喚して自分の盾になるよう命じる怪人であったが、多摩の操る巨人は構わずに突っ込んでいき、宇宙バイクを振り回しては手下たちを吹き飛ばしていく。
 とはいえ、複数体の手下が捨て身で巨人へと攻撃を繰り返し抵抗すれば、相打ちになったかのように手下たちと巨人が倒れていく。
 あとに残されたのは殴打でややへこんだ宇宙バイク、そして怪人。
 今のうちだ、とばかりに後退を始める怪人だったが、背を向けた瞬間悪寒が走り、つい振り返ってしまった。
 視認できたのは、先程の巨人の代わりに宇宙バイクを持ち上げ担ぐ多摩の姿。
「逃がさねえぞオラァ?!」
「ぎゃーー?!」
 宇宙バイクをぶん回し、鬼気迫る様子で向かってくる多摩の雰囲気に、怪人も思わず叫んでしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
ヒーローでい続ける努力が分からない貴方には
キマイライダーの苦労も分からないでしょうね

猟兵配信者【ブラック】、キマイライダーに代わって戦争をしに来た

冒頭の文言で挑発
必要なら罵詈雑言も厭わない
のこのこ近づいてきた所にUC発動
雑魚キャラには【私とパストのタイマンの邪魔を禁ず】
パストには【雑魚キャラの協力を禁ず】
重ねがけ可能なら【これ以降の罵詈雑言を禁ず】
アイドルならタイマン勝負、受けて立て

【第六感】【見切り】で敵の攻撃をかわしつつ
遠距離から手持ちの毒を塗った【光の鎖】で攻撃する【毒使い】
近づかれたら鎖で【武器受け】しつつマイクのシャウトの【衝撃波】で吹っ飛べ
避けきれない攻撃は【オーラ防御】


アヤカ・ホワイトケープ
キマイライダーさんに卑怯な手で挑もうとしたのはあなたね!
何を考えてそんな事をしようとしたのかは知らないけど、やるならもっと正々堂々とやりなさいよ!
それに一般人の人まで巻き込んで、こんな事をするなんて許さない!
怪人相手ならわたしが容赦しないんだから、覚悟なさい!!(と憤慨しつつ)

【WIZ】
【歌唱、パフォーマンス、楽器演奏】に乗せて、勇気と力の歌で戦うわ!
いっその事、キマイライダーさんのテーマをやってみるのもよさそうかしら?
それに一回だけで終わるとでも思った?【2回攻撃】でワンモアよ!
これでも歌と楽器演奏にはそこそこ自信があるんだからね!
わたしの歌、存分に聞かせてあげるわ!


輝夜・レナ
「アンタがココのボスね?
アンタに恨みとか、そういうの全くないんだけど。
アタシの実績の為にアンタには死んでもらうわ。悪く思わないでね!」

【バトルデータ・インストール】で格闘ゲームのデータをインストールしてバトルモードに変換するわ。
「ファイトモード、起動!さぁ、ファイナルバトル開始よ!」

素早く近づいて、小パンチから623+Pで【アトミック・パンチ】!

敵の攻撃は適切にガードして処理して、決め技のチャンスを狙うわ。
隙があれば【ワールドエンド・マキシマム】よ!飛び蹴りからの乱舞技でフィニッシュよ!
「これでトドメよっ!」

倒したことを確認したら、ステータスの実績を確認するわ。
「まだ先は長いわね……」



「クソッ……猟兵ども……俺様の邪魔をするんじゃねぇ!」
 オブリビオン、パスト・フォーサイスは侭ならない事態に、怒りを露わにしていた。
 ダメージを蓄積させ、疲労の色も隠せない状態だが、それでも猟兵たちを威圧するように錨を振るって牽制する。
 パストの背後に控える手下も、怒りに震えるボスの姿に震えあがりながら猟兵たちを取り囲んでいる。

「アンタがココのボスね?」
 青いポニーテールを揺らしながら前に進み出たのは輝夜・レナ(12146)。
「アンタに恨みとか、そういうの全くないんだけど。アタシの実績の為にアンタには死んでもらうわ。悪く思わないでね!」
 ある目的から、ボス狩りに精を出すレナは、殺意を向けながら武器を構えて宣言する。
「な、何だお前……ッチ、来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!」
 並々ならぬレナの殺意に気圧されると、パストは後ずさり、召喚した手下たちをレナに向けて嗾ける。
「もう……キマイライダーさんに卑怯な手で挑もうとしたのはあなたね!」
 憤慨しながらパストに叫ぶのはアヤカ・ホワイトケープ(f00740)。
「何を考えてそんな事をしようとしたのかは知らないけど、やるならもっと正々堂々とやりなさいよ!それに一般人の人まで巻き込んで、こんな事をするなんて許さない!」
「はん、許さないんなら何をするんだよ」
 捲し立てるアヤカに、どこ吹く風という顔で笑うパスト。
「怪人相手ならわたしが容赦しないんだから、覚悟なさい!!」
 パストの態度に、怒りを抑え切れないまま、アヤカはサウンドウェポンを構える。

「卑怯者が……」
「あぁ?なんだと?」
 低い声で呟いたのは鈴木・志乃(f12101)だった。
「……ヒーローでい続ける努力が分からない貴方には、キマイライダーの苦労も分からないでしょうね」
 オブリビオンの力で一般人を圧倒する、猟兵たち相手で負けそうだと思えば手下を使ったり逃げようとしたり何でもやる。
 正々堂々とした姿勢を感じられない――そんな印象を抱きながら、志乃は静かに言葉を向ける。
「ハッ!うるせぇな、勝てば官軍、って言葉知らねぇのか」
 志乃の言葉をあざ笑うようにパストが言うと、彼は僅かに顔を上げる。
 黒いキャップ帽に隠れていた志乃の強い視線が向けられると、醸し出すオーラにひくりと口角が震えた。
「もはや言葉を交わす価値も無し――猟兵配信者【ブラック】、キマイライダーに代わって戦争をしに来た」
 溜息一つ吐いてから、向き直り聖者の光を吸い込んだ長い鎖、光の鎖をジャラリと携えてパストを狙う様に構えた。
「ぐ……おい、手下ども――」
「……これ以上の狼藉は許されません」
 配信者【ブラック】――志乃の言葉が、手下を呼ぼうとしたパストの言葉を遮る様に発せられる。
 同時に、志乃のユーベルコード『女神の法律』が発動される。
 ルールの宣告と、そのルールを破ったものへとダメージを与えるその法律は、志乃の聖者のオーラに中てられたパストとその手下を対象に発動された。
 志乃は手下に向けて、自身とパスト・フォーサイスのタイマンの邪魔を禁止し、パストには手下の助けを禁止した。
「あと――あなたは言葉が汚すぎる。"これ以降の罵詈雑言を禁ず"」
 最後に、指を指しながらそうルールを課し、アイドルならタイマン勝負、受けて立て――そう笑った。
「何をごちゃごちゃと抜かしてんだ手前……?!……イデデッ?!」
 罵ろうとした瞬間、天罰を受けたかのようにダメージを受けるパスト。
 志乃のユーベルコードの威力を理解すると、悔しそうに顔を歪めながら、手下どもを志乃以外の猟兵たちに差し向け、大きな錨を志乃に向かって振り下ろしていく。

「手下もボスに含まれるのかしら……まぁ、ボスが召喚したんだから実質ボスよね?」
 志乃とパストを見て、羨ましそうな視線を向けつつも気持ちを切り替えると、ユーベルコード『バトルデータ・インストール』を発動させ、格闘ゲームキャラクターの動作プログラムを召喚するレナ。
 機動力の高そうな女性キャラクターを召喚すると、自身を操作させる。
「ファイトモード、起動!さぁ、ファイナルバトル開始よ!……アンタたちはアタシがぶちのめしてやるわ!」
 レナは自分たちを取り囲む、猟兵たちの何十倍か召喚された手下たちに向けて拳を構える。

「――わたしの歌声よ、世界に響け……そして世界の敵を……吹き飛ばせ!」
 有象無象の手下たちと対峙するレナの後方で、キマイライダーをテーマにしたメロディーを奏でながらユーベルコード『勇気と力の歌』を発動させ歌うのはアヤカだった。
 『勇気』の名を冠したインカムマイク型サウンドウェポン、ヴァリエンテを通して、アヤカの可憐ながら力強い歌声を手下たちに向けると、デバイスを通した音波は衝撃波となり、連続で広範囲で屯する手下たちを吹き飛ばしていく。
(これでも歌と楽器演奏にはそこそこ自信があるんだからね!わたしの歌、存分に聞かせてあげるわ!)
 透き通った声で歌いながら、アヤカは内心でそう叫ぶ。
 衝撃波で手下を吹き飛ばすアヤカと連携するように素早くその場を駆けるレナは、向かってくる敵に小パンチの連打からの強力なパンチを繰り出し数人纏めて殴り飛ばしていく。
「そんな攻撃じゃ、アタシに届かないわよ!」
 繰り出される攻撃はガードをしながら、着々と反撃のチャンスを伺いつつ、その攻撃が途切れれば一気に踏み込み、蹴りからの連打撃の乱舞技でフィニッシュを決めるレナの姿は、まさに格闘ゲームのキャラクターのようだ。
「これでトドメよ――!!」
 飛び蹴りを命中させたのを起点に、蹴りと拳の乱舞を見舞い、どんどん手下を蹴散らしていく。
「まだ先は長いわね……」
 手下たちをアヤカと共にすべて倒しきると、早速ステータスの実績を確認したレナは、その数値を見て汗を拭きながら息を吐いたのだった。

「どいつもこいつも俺の邪魔ばかりしやがって……手下どもも足ばっか引っ張りやがって……イデッ?!……ぐ、絶対許さん……!」
 震えるほどの怒りを、目の前の志乃に向けながら錨を振りおろすパストの攻撃を、第六感で見切り、躱し続ける志乃。
 距離を取ると、毒を塗った光の鎖を振り、撓らせて鞭のようにパストを打つ。
「ぐぅぅっ?!」
 鎖の重みと毒による疫痛に思わず呻き声を挙げながら弾き飛ばされるパスト。
「おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!」
 怒りで真っ赤になったパストの、重い錨を滅茶苦茶に振りまわした連続攻撃を、冷静に光の鎖で受けて防御する志乃は、すぅ、と息を吸うと。
「……吹き飛べ!」
 サウンドウェポンから声の衝撃波を放ち、パストを吹き飛ばす。
「おりゃおりゃおりゃ……」
 吹き飛ばされ、志乃に攻撃が届かなくなっても武器を振り回し続けるパスト。
「――これで、終わりだ!」
 志乃はその瞬間を見逃さず、満身創痍のまま滅茶苦茶に武器を振り回したままのパストに、毒を塗った光の鎖による攻撃でトドメを刺したのだった。


 ――わああああああ!
 猟兵たちがアイドル怪人――そう名乗ったパストを倒し終えた数時間後、アイドルヒーロー、キマイライダーは宣言通りにアイドルライブとヒーローショーを開催していた。
 無事に開催できたイベントを、見守る様に眺める猟兵のほか、イベントをサポートするように音楽を提供したり、ライトアップや煙幕などの演出をサポートする猟兵たちのイベント参加効果もあってか、大成功のままカーテンコールが近づく。
「会場に来てくれた皆、今日は応援ありがとう!最後に、俺の尊敬する人たちを紹介するぜ!」
 マイクを持って舞台に立つキマイライダーがそう宣言すると、猟兵たちを舞台に上がる様に促す。
 戸惑いつつも、舞台に上がる猟兵たちの姿を見た会場は、更に沸き立つ。
 動画配信をしている猟兵もいるためか、アレは猟兵の誰だ、最高だ!という興奮した叫びも混じる。
「怪人を倒した、俺のヒーロー、猟兵たちに拍手を!」
 にっ、と爽やかに笑いながら猟兵たちと拳を合わせるキマイライダーに、快く拳を合わせる猟兵の姿に、更に会場は歓声に沸く。
 キマイラフューチャーに住むキマイラ達を脅かす怪人。
 その脅威を取り除くと共に、一人のヒーローや大勢のファンたちをも救ったヒーローの猟兵たちに、惜しみない拍手が向けられたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月07日


挿絵イラスト