●猫ちゃんたちとふれあう癒やし空間
UDCアース、都内某所――。
可愛い猫たちを集め、心ゆくまでふれあえるという猫カフェが開店したという。
「にゃーん」「みぃみぃ」「ごろにゃーん」
愛らしい鳴き声が聞こえてくる。
人気の品種も、子猫も揃っていた。
アメリカン・ショートヘアにマンチカン、スコティッシュ・フォールドにシャム猫、毛並みの美しいペルシャ猫、最近では海外からも注目度が高いという三毛猫。アレルギーがあるという客のために、本物に似せたペットドロイドも導入しているという。
一緒に戯れる事ができる遊戯スペースも結構広い。
こうして触れ合うことで、精神は落ち着き、難病や生活習慣病も改善したという口コミも広がった。
店員の中には、専門の知識があるブリーダーもいる。
「いらっしゃいませー」
受付の案内の女子店員も猫耳をつけている。
この店、評判がよくネットでも噂になっている。
そして気になる噂がある。
この店の奥には、開かない扉があると。
その奥の扉は、VIPルームだとか高級猫の闇取引だとか入ったら二度と出られないとか、さまざまなに言われている。
今日も、扉は閉ざされたままなのだ――。
●猫カフェ調査の依頼
ここは、グリモアスペース。
堂崎・獣明(整備係・f15021)が、集まった猟兵たちに予兆を映し出して解説する。
彼のグリモアから映し出されたのは、UDCアースにあるとある猫カフェだ。
「……というわけで、今回の依頼は猫カフェで猫たちを触れ合ってきてほしいというものだ」
猫カフェいえば、猫たちと一緒にくつろげるお店である。
最近、疲れた人々の癒やしとして定着した感がある。
「この店に行った客が行方不明になっているらしい。なんでも、普段は開かない扉の奥の部屋に連れて行かれるそうだ。そこで、まずは潜入捜査の一環として猫と存分に遊んできてほしい」
つまりは、猫と遊ぶ客を装って潜入し、その開かない扉の向こう側を調べるというのである。
「実際、この店で楽しんだ客が、手がかりを残さずに消える神話的失踪を遂げているなんて報告もある。じゃあ、心ゆくまで猫と遊んで、調査してくれ」
丹藤武敏
どうも丹藤です。というわけで、猫カフェの依頼です。
まずは、心ゆくまで猫とふれあってください。
猫ちゃんたちはオブリビオンではないので、優しくしてくれるとプレイングの評価も上がります。
その後、開かない扉が立ち塞がります。
その奥は……というシナリオになっています。
では、どーんといらっしゃってください。
第1章 日常
『猫カフェに行こう』
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POW : かわいい猫を心ゆくまでモフモフする
SPD : 優しく猫の肉球をぷにぷに触る
WIZ : 猫缶で誘ったり猫じゃらしを使ったりする
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那雪・光
「にゃんこを思い切りもふもふしたい!」
この事件に対して、そう考えたから、猟兵として参加させてもらうね!
でも、にゃんこを可愛がるだけでなくて、にゃんこたちを全力で守りたいから、にゃんこに何か危険がないのか調査する意味合いもあるよー!
「猫缶で誘ったり猫じゃらしを使ったりする(WIZ)」に挑戦するね!
ユーベルコードは店内で隠密行動とか必要な時に使用!
技能の「優しさ」はにゃんこに対する優しさとして使用するね!
最大の目的は、にゃんこや市民や世界を危険から守ることだよ。その為なら、ある程度の怪我や些細な失敗はやむを得ない。でも、危険がない限りは、にゃんことのもふもふを堪能し、楽しませてもらうね!
緋神・美麗
絡み・アドリブ歓迎
猫カフェで思いっきり猫と遊ぶのが任務とか夢みたいなんだけど。これはもうめいっぱい楽しむしかないわね。
子猫や小さい猫が好みだが甘えに来てくれる子は喜んで甘えさせてあげる
猫じゃらしやボール等で全力で遊んであげて仲良くなり、優しく撫でてあげたりしながら肉球をぷにらせてもらったり
「あぁぁ、ぷにぷに~♪」
猫の餌を売っていたら喜んで猫たちに振る舞う
もう、閉店までずっとこうしていたいわねぇ。
「にゃんこを思い切りもふもふしたい!」
那雪・光(慈愛の聖乙女・f16157)が、喜び勇んでこの依頼に挑んだのは、まずはこの動機であった。
素晴らしいことである。
猫カフェで存分にもふもふすることで平和が守られるのだ。
「猫カフェで思いっきり猫と遊ぶのが任務とか夢みたいなんだけど。これはもうめいっぱい楽しむしかないわね」
同じ思の緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)連れ立って、指定されたUDCアースの猫カフェにやってくる。
「いらっしゃいませー」
店員さんも猫耳だが、それはいい。ここでの主役は猫たちである。
期待に違わず、猫はいっぱいいる。
「にゃお~ん!」
さっそく二人を出迎える、猫たち。
守りたい、この可愛さ。
「猫ちゃんたち、ちょうどお腹が減ってるんですよ」
店員さんは、光に猫缶と猫じゃらしを渡してくれた。
さっそく、これをトレーに開けて餌を与える。
子猫も、大人猫もやってくる。
無心に食べるさまを見守っていると、にゃんこたちを守らねばという気持ちになる。
「ほらほら、ボールですよー」
美麗は貸し出し自由のボールを転がす。
子猫は興味津々で、無心にじゃれる。狩りの練習の意味もあるが、可愛らしい。
「守りたい……」
猫缶をひたすら食べる猫、満腹になったら寝っ転がる猫、遊び回る猫、撫でてほしいとすり寄ってくる猫……。
とても平和な光景である。
猫と思いきっきり遊びたいから参加した両名だが、やはりねこと市民の平和を守るためであることを片時も忘れない。
片時も忘れないが、肉球はぷにぷにしたい。
「あぁぁ、ぷにぷに~♪」
想像通りの感触に、美麗の表情も和んでいく。
「うん、危険がない限りは、にゃんことのもふもふを堪能し、楽しませてもらうね!」
いつでも危険に身を晒す覚悟を決めつつ、猫を存分にもふもふする光である。
そして、美麗はまだぷにぷにを楽しんでいる。種類や年齢によって、ぷに具合が違うのも、またよし。
「もう、閉店までずっとこうしていたいわねぇ」
成功
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ヴィクトリア・アイニッヒ
・POW判定。
【太陽の家】で参加。
ねこかふぇ……馴染みのある言葉とお店では無いのですが、成程。
こうやって猫と触れ合うお店なのですね。UDCアース世界の文化は本当に多種多様なのですね。
ともあれ、まずはこの場所を楽しまないといけませんか。
……あら。自分から寄ってくるなんて。
この子たち、本当に人馴れしているのですね。ふふっ、温かい……
信子とその『姉』のやり取りも微笑ましげに見守りつつ、胸元に猫を抱いてその温かさを感じる。
……気ままな姿も猫の魅力ですが、こうやって甘えてくれる姿もまた愛らしい物ですね。
※アドリブ歓迎です
※【太陽の家】の母親代わり。知らず溜まった疲れを猫と戯れる事で解消します。
秋月・信子
・POW
【太陽の家】で参加
ヴィクトリアさんを誘って猫カフェに来てみました
いえ、本当はお仕事ですがこれも潜入捜査の一環として、です
最近ヴィクトリアさんは働き詰めですし、たまにはリフレッシュしてくれれば…あ、猫ちゃんが来ましたよ
ふふ…眼の前でこてんって寝転がりましたね
こうやって撫でてあげれば…ほら、喉をゴロゴロ鳴らすんですよ
本当に癒やされ…
『はぁ…それで癒やされてる?』
いつの間にか影の二重身で姉さんと呼んでいる映し身が居ました
『本当に癒やされたかったらね…こうするのよ』
そう言うと姉さんは猫ちゃんのお腹に顔を埋め猫枕をしてみせました
天の邪鬼な姉さんも…癒やされたかったんですね
※アドリブ、アレンジ歓迎
秋月・信子(魔弾の射手・f00732)は、ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)を誘ってこの依頼を受け、猫カフェにやってきた。
太陽の家の母親代わりのヴィクトリアは、知らず知らずのうちに疲れも溜まっているはず。
ヴィクトリアはそんな素振りを見せてはいないが、信子はそろそろ癒やしてあげねばと思いってたのである。
「最近ヴィクトリアさんは働き詰めですし、たまにはリフレッシュしてくれれば」
「リフレッシュですか? 私は、皆さんを癒やす側ですし」
「これは猟兵としてのお仕事ですよ、ヴィクトリアさん。潜入捜査です」
「そういうことでしたら……」
などとやり取りをして、信子はヴィクトリアをうまく猫カフェまで連れてきたのである。
「ねこかふぇ……馴染みのある言葉とお店ではないのですが、なるほど」
圧倒的な猫たちの出迎えである。
「どうですか、ヴィクトリアさん?」
「こうやって猫と触れ合うお店なのですね。UDCアース世界の文化は本当に多種多様なのですね」
「……あっ、猫ちゃんが来ましたよ」
「あら。自分から寄ってくるなんて」
「ふふ……眼の前でこてんって寝転がりましたね」
「この子たち、本当に人馴れしているのですね。ふふっ、温かい……」
「こうやって撫でてあげれば……ほら、喉をゴロゴロ鳴らすんですよ」
気持ちよさそうに喉を鳴らす猫を撫でていると、こっちまで癒やされるから不思議である。
おもわず、ヴィクトリアも信子も頬が緩む。
「ああ、本当に癒やされ……」
『はぁ……、それで癒やされてる?』
「えっ、姉さん!?」
二重身の信子の“姉さん”がいつの間にか出現していた。
『本当に癒やされたかったらね……こうするのよ』
“姉さん”は、お腹を見せた猫に、ぼふっと顔を埋めている。猫枕である。
何という大胆不敵な癒やされ方であろうか?
猫も適度な重みが心地よいのか、逃げようとせずそのままにしている。
「天の邪鬼な姉さんも……癒やされたかったんですね」
ちょっとあそこまで癒やされるのには、勇気がいる。
だが、自分もやってみたい、存分にもふりたい。そんな葛藤にとらわれる。
それもまた、ヴィクトリアには微笑ましく映った。
「……気ままな姿も猫の魅力ですが、こうやって甘えてくれる姿もまた愛らしいものですね」
ヴィクトリアは、柔らかに笑う。
その輝きに、いつしか溜まった疲れも溶けていくようであった。
成功
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第2章 冒険
『開かない扉』
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POW : 壊せば倒れる!破壊する
SPD : 鍵はどこだ!捜索する
WIZ : 鍵は私だ。ピッキングする
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そして猟兵たちは猫と戯れながら潜入に成功した。
隙を見てやってきた、猫カフェの奥――。
閉ざされた扉がある。
『関係者以外立ち入り禁止』
そう張り紙がしてあるが、中からはなにか気配がある。
この猫カフェにやってきた客が行方不明になっている。
捜索を行なったところ、後はこの扉の向こうを調べるだけだ。
さて、何がでてくるやら……。
那雪・光
緋神・美麗(f01866)さんと行動する! アドリブは大歓迎!
最大の目的は、「鍵は私だ。ピッキングする(WIZ)」を成功させることだよ! 頑張る!
名残惜しいけど、そろそろ依頼を頑張る! でも、にゃんこには心を惹かれる、もっともふもふしていたい!
「いいこだね、よしよし。戻ってきたら、いっぱい遊ぼうね!」
にゃんこ喫茶で美麗さんと仲良くなった! 一緒に探索することになったの!
店員さんが美麗さんに注目している隙に、こっそり移動して鍵開け。美麗さんを信じて、焦らず開けるように頑張る!
終わったら、携帯に連絡する!
「こっちは終わったよー! 美麗さんのおかげて失敗しないで開けられた! ありがとう!」
緋神・美麗
那雪・光(f16157)さんと行動
さて、すごく名残惜しいけどそろそろ本業を頑張りましょうか。
那雪さんと事前にアドレス交換しておく
「鍵開け成功したら連絡してね。」
那雪さんが鍵開けに集中できるように店員の気を引くわ。
【コミュ力】【時間稼ぎ】使用
「やっぱり子猫可愛いですねぇ。私も飼いたいなぁ。でも躾とか大変そうで…やっぱりコツとかあるんです?」
「なるほどぉ。すごく参考になりました。ありがとう後御座います。」
「後、やっぱり子猫だと病気とか怖いじゃないですか。近場にいい動物病院とかあります?」等等猫談議で時間を稼ぐわ。話題なんていくらでも出てきそうで本気で時間を忘れて話し込みそうかも。
というわけで、店の奥にある開かない扉を開かねばならない。
この奥に何かがある、そうわかっていてもにゃんこたちに心惹かれてしまう那雪・光である。
「名残惜しいけど、そろそろ依頼を頑張る!」
「まったくだわ。じゃあ、取り掛かりましょう。あっ、これ。私のアドレスね」
光とともに行動を開始したのは、緋神・美麗である。
事前に、連絡が取れるようアドレスも交換しておく。
「うん、ありがとう。あたしのもね」
「鍵開け成功したら連絡してね」
そんなわけで、作戦はこうである。
光が鍵開けに集中できるよう、美麗は店員の気を引くという分担だ。
コミュ力と相手の気を引いての時間稼ぎには定評がある美麗である。
「やっぱり子猫可愛いですねぇ。私も飼いたいなぁ。でも躾とか大変そうで……やっぱりコツとかあるんです?」
「やっぱり、ストレスなく過ごせるようにすることですよ。人間と同じなんです」
「なるほどぉ。すごく参考になりました。ありがとうございます」
見事に打ち解け、気を引いている。
店員にいちいち相槌を打って、会話が盛り上がるように誘導している。
「後、やっぱり子猫だと病気とか怖いじゃないですか。近場にいい動物病院とかあります?」
「あっ、それでしたら向こうの方に……」
話を付け加えながら、どんどん膨らましていく。
話の内容は特に関係ない。どれだけ引き伸ばせるかだ。
その間に、光が開かない扉に向かう。
この猫カフェで、思う存分もふもふしたい。
実際、遊んでほしそうな猫たちがみぃみぃ鳴いて引き止めているかのようである。
「いいこだね、よしよし。戻ってきたら、いっぱい遊ぼうね!」
そんなふうに猫たちをなだめて扉のピッキング作業に入る。
美麗が惹きつけている、今のうちだ。
その話術を信じ、焦らずに鍵を外そうと形状を探りながら外していく。
しばらくして、かちゃり、という反応がある。
さっそく、美麗のアドレスにこの結果を送信する。
『こっちは終わったよー! 美麗さんのおかげて失敗しないで開けられた! ありがとう!』
店員と会話中の美麗も、受け取った旨を返信する。
なかなかうまく言ったようである。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
秋月・信子
・SPD
【太陽の家】で参加
『さて、と。楽しむのこここまでにして、思う存分モフって気力が充電された所で本来の仕事を果たしましょ』
「はい…でも、姉さんが一番楽しんでいたような…」
『役得よ、役得』
店員の相手は信子とヴィクトリアに任せて、私はさりげなーく猫を追う素振りをしながら鍵の形状の確認と鍵探しをしますわね
にしても…普通の鍵じゃなくて何かをはめ込む特殊な鍵ってどこぞのゾンビが出るからくり屋敷な洋館じゃあるまいし、ピッキングも見込めないわね…
あら、さっき枕にしてた猫じゃない
駄目よ、ここに来ちゃ…あらこの首輪は…成程ね
木を隠すなら森に、猫に鍵をだなんて
良い子、また遊ぼうにゃん♪
※アドリブ、アレンジ歓迎
ヴィクトリア・アイニッヒ
【太陽の家】で参加。
ふふっ、可愛い……はっ、ついつい猫を愛でるのに夢中に。
これが猫カフェの魔力、ですか。恐るべし、UDCの娯楽文化、と言った所でしょうか。
信子さんの『影』に鍵の突破は任せて、こちらは店員の視線を集めましょう。
しかし具体的にはどうしたものでしょうか? 人々の注目を集めるのに有効な手段は、大きな音や、トラブルですが…
(考えを巡らせていた所、胸に抱く猫がもぞもぞと動き抜け出そうとして)
んっ、くすぐった…ぁっ!?(抜け出した猫を追った手が、飲み物のグラスに触れて地に落ちる)
ぁあ…店員さん、ごめんなさい。猫に怪我は…大丈夫そうですね。
※アドリブ歓迎です
「ふふっ、可愛い……」
自由気ままなに遊び、もふもふさせてくれる猫たちに、思わず頬が緩んでしまうヴィクトリア・アイニッヒである。十分癒やされたようだ。
「……はっ、ついつい猫を愛でるのに夢中に。これが猫カフェの魔力、ですか。恐るべし、UDCの娯楽文化、と言ったところでしょうか」
この猫カフェにやってきたのは、あくまでも猟兵としての任務を果たすため。
その本分を忘れるわけにはいかない、気を引き締める。
そんなヴィクトリアを察してか、信子と姉も調査のために動き出した。
『……さて、と。楽しむのこここまでにして、思う存分モフって気力が充電された所で本来の仕事を果たしましょ』
「はい……でも、姉さんが一番楽しんでいたような……」
『役得よ、役得』
楽しんでいた、猫のお腹に顔をうずめるという大胆な猫枕を満喫していたのだ。
まあ、それも気力充実のためだというなら、致し方なし。
おかげで、ヴィクトリアも癒やされていつにも増して包容力が上がっているように見える。
「では、信子さん。準備はよろしいですね」
「はい、姉さんもやる気十分です。ヴィクトリアさんが店員さんをひきつけている間に、姉さんがやってくれますから」」
「わかりました、引き受けましょう」
信子とその影が、開かない扉に向かう。
すでに先行した猟兵が鍵開けに成功しているが、開かない扉だけあって、さらに錠が仕込んである。流行りのダブルロックだ、なかなかに用心深い。
まずは、ヴィクトリアが店員の気を引こうとする。しかし、まだじゃれる猫を胸に抱きながら、どうしたものかと考えていると。
「んっ、くすぐった………ぁっ!?」
もぞもぞと動いた猫が抜け出して、飲み物のグラスを倒してしまった。
「ああ、店員さん、ごめんなさい」
「大丈夫です、すぐに拭きますから。うちの猫ちゃんたちは元気ですから」
ちょっと店員さんに申し訳ない気持ちもいだきつつ、猫に怪我がないかを確かめてほっと胸を撫で下ろした。
一方、信子の“影”は開かない扉の攻略にかかる。
(ゾンビが出るからくり屋敷な洋館じゃあるまいし、ピッキングも見込めないわね……)
……などと、バイオでハザードな館に馳せつつ、思案を巡らす。
「にゃーん」
『あら、さっき枕にしてた猫じゃない。駄目よ、ここに来ちゃ……あらこの首輪は……」
ここで、猫の首輪に目をやると鈴の代わりに鍵がぶら下がっていた。
侵入者が入ろうとしても、慣れてない相手から逃げるという寸法である。
本来なら、店員に鍵を渡すのが役目だろうが、猫枕でもふもふしてもらったのが嬉しかったらしい。
猫の恩返しというわけである。
『木を隠すなら森に、猫に鍵をだなんて。良い子、また遊ぼうにゃん♪』
そう言って、鍵を差し込むのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ツィギィ・オルティス(サポート)
『腹が減った、チーズバーガーよこせ。』
年齢 15歳 男
口調 男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)
補足:外見中身共々プリンセスとは呼びにくい上、口が悪く拳が出るプリンセスヤンキーだが、5人兄弟の長男故に子供の面倒見がとても良い。また、先輩の猟兵達やダークヒーローに憧れを持ち、彼らのようになりたいと思っている。
戦闘スタイルは基本後衛。
ドレスアップのドレスは完全ヴィジュアル系な衣装である。ギターがあれば最高だなとか言ってる。
ファラン・ウルフブラッド(サポート)
『恐れず進め、その一歩が新たな可能性を創り出す。』
人間の剣豪×ブレイズキャリバー、19歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)」、時々「王の覇気(我、貴様、だ、だな、だろう、なのか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「腹が減った、チーズバーガーよこせ」
そんなぶっきらぼうな少年の声が響く。ツィギィ・オルティス(プリンセスヤンキー・f20561)であった。
「はい、ございますよー」
さっそく店員ができたてのとろけるチーズの乗ったチーズバーガーを持ってきてくれる。ハラペーニョソースとケチャップも、自由に使えるところだ。
ちょっと乱暴な雰囲気があるが、こう見えて先輩の猟兵たちには憧れをもって接している。そして猫にも優しい。
「猫缶持ってきてくれね? にゃんこたちと一緒に食べたいんだ」
「はい、おまたせしました」
トレーに開けて、無心に食べる姿に頬を緩ませる。
「いいな、そうやって無心に食ってるってのは。腹いっぱい食べるんだぞ」
「にゃあああ~」
「へへ、うまいか。……っと、いけね。依頼の最中だからな。こっちは大丈夫だから任せたぜ、ファラン」
ショートメッセージを利用して、ともにやってきた猟兵に伝える。これも、ファラン・ウルフブラッド(不滅の狼王・f03735)が開かない扉を開けるまでの囮役だ。
「助かったよ、ツィギィ」
店内で、ツィギィが店員をひきつけている間に、ファランは開かない扉まで進んでいた。
不思議なことに、他の猟兵が突破してもその度に新たな扉が出現するのだ。
「さて、面倒なことだ。俺の流儀でやらしてもらおう」
一刀を抜き、まずは扉を逆袈裟に斬り上げる。
そして返す刀で袈裟に斬り下ろす。
ユーベルコード【居合い斬り】であった。
まとめてふたつの扉がまっぷたつに斬られ、向こう側に倒れる。
これで奥の部屋へ進めるようだ。
「開いたみたいだな……」
囮の役目を果たしたツィギィも、隙をやってくる。
猫と戯れた後は、猟兵としての緊張も取り戻していた。
「ご覧のとおりでな。他の傭兵たちには先行してもらった。何が待ち受けているものかもしれんが、俺たちも続くぞ」
「ああ、わかった!」
短く答えたツィギィは、ファランに続いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 集団戦
『ウェアキャット』
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POW : 引っかき
【伸縮自在で鎌の刃のように伸ばす鋭い爪】が命中した対象を切断する。
SPD : 好奇心は猫を殺す
自身の【好奇心が旺盛過ぎる猫の本能】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ : 猫騙し
【かしわ手を打つ動作】から【相手の意識の中に幻影】を放ち、【驚かせたり怯ませる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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扉の向こうに広がるのは、ウェアキャットの群れであった。
そこでは、人間たちがペットのように扱われ、ウェアキャットたちが戯れている。
「ようこそ、ヒトカフェへ……って、猟兵にゃ!?」
UDC案件、人間をペットに変えて化け猫たちが遊ぶというヒトカフェを、違法建築て猫カフェの裏手につなげたらしい。
善良な猫カフェにやってきた人間を誘い込み、こうして尊厳を破壊している。
「見るがいいにゃ! みんな幸せそうでストレスフリーで遊んでるだけにゃ!」
ウェアキャットたちはそのように言う。
しかし、ペットにされた人間たちは、いずれも行方知れずになった者たちだ。
一見すると幸せそうにはしているものの、彼らにも人間の生活があり、帰りを待つ家族や友人もいる。
「商売の邪魔するなら、お前たちも洗脳してペットにしてやるにゃ! 今度は猟兵カフェにゃ!」
火土金水・明
「人間をペットに変えて化け猫たちが遊ぶというヒトカフェですか。こんな商売は今日で廃業にしてあげます。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、他の方に合わせて【援護射撃】にして【高速詠唱】した【破魔】を付けた【属性攻撃】の【全力魔法】の【コキュートス・ブリザード】を【範囲攻撃】にして、『ウェアキャット』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「さあ、オブリビオン達は『骸の海』へ帰りなさい。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
「人間をペットに変えて化け猫たちが遊ぶというヒトカフェですか。こんな商売は今日で廃業にしてあげます」
開かない扉が開いたと思ったら、冒涜的な光景が広がっていたことに、火土金水・明(人間のウィザード・f01561)は憤りを感じていた。
このヒトカフェで、猫のように自由気ままに振る舞っている人々は、そもそも人間であり、家族もいれば帰るべき日常もあるはずだ。
確かに、そんな日常から逃避したいこともある。
学校生活や仕事はつらいし、人間関係はままならない。給料だって上がらない。そこから逃避することがあっていい、猫カフェにだってもそんな側面はある。
しかし、である。
その逃避したい心を利用し、こうして洗脳することを許してはおけない。
「ふにゃああああああっ!」
ウェアキャットたちは、一斉に明に迫り……ぱぁんと勢いよく柏手を打った。
「……あの、それは?」
「猫騙しにゃ! どうにゃ、びっくりしたにゃ!」
明は、ウェアキャットたちの猫騙しをすでに見切っていたのだ。見切られてしまうと、猫騙しほど弱い技はない。
「猫騙しは、猫だから効くんですよ」
「そ、そんにゃ!?」
「さあ、オブリビオンたちは『骸の海』へ帰りなさい」
言った途端、明のユーベルコード【コキュートス・ブリザード】が発動した。
無数の氷の矢が出現し、容赦なく降り注ぐ。
「ふにゃあああああああっ
……!?」
猫は、寒さを苦手とする。
もうこたつの中で丸くなるしかないのだ。
成功
🔵🔵🔴
秋月・信子
・SPD
【太陽の家】で参加&真の姿
まさか、注文の多い料理店のように人と動物が真逆になった場所だなんて…
『まったくね。ていうか、涎を垂れ流しながら腹を見せてるデブのハゲ親父なんかを愛でる感性が理解できないわ』
でも…姉さんもさっき枕にしてた猫ちゃんも太めの子でしたよ?
『それはそれ、これはこれ。さ、バカ猫達に人間様が上って事を思い知らせてやるわよ!』
お互いに眼を蒼く、紅く輝かせておしおきタイムです
洗脳されてヒトカフェにされた人達を撃たないように【援護射撃】をし合いながら魔弾を撃ち込みます
『洗脳された人間の玩具も猫用の玩具だなんてね…ほぅら、【おびき寄せ】てあげるわ。玩具に飛びかかったら一網打尽よ』
ヴィクトリア・アイニッヒ
【太陽の家】で参加。
まぁ、確かに見た感じには平和そうではありますが。
しかし個人の意思と尊厳を無視する、その心構えはよろしくありませんね。それに違法建築ですし。
申し訳ありませんが、さっくりとお還り願いましょう。
「主よ。邪なる意思を祓い給え……!」
UC『陽光よ、祝福を齎せ』を使用。
目的は攻撃ではなく、戦場に満ちるUDCの邪気を祓う事。
主への【祈り】を捧げながら斧槍で地を打ち、【破魔】の力宿る太陽の聖気で戦場を満たしましょう。
こちらを怯ませようとする動きには、【勇気】と【覚悟】を以て、正面突破の構えでいましょう。
私の後ろには、護るべき娘がいますからね。無様な姿は、見せられません。
※アドリブ歓迎です。
那雪・光
最大の目的は、戦闘で敵の注意を引きつけることだよ!
ウェアキャットの「好奇心は猫を殺す(SPD)」に対し、ユーベルコード「オール・ワークス!(オール・ワークス)」を使用!
「魔法学園服」の初期技能の「優しさ」を100にすることで、ウェアキャットさんの注意を引き付けやすくする!
猫じゃらしなどのにゃんこの好きな玩具を借りてきて、ウェアキャットさんたちをじゃらしたりして、戦闘中、敵の注意を引きつけるオトリ役になる!
行方不明になってる人たちをちゃんとおうちへ帰してあげたい!
ウェアキャットさんたちにはあんまり怒ってないけど……邪魔するなら優しくおしおきしちゃうんだもん!
アドリブや他の方との絡みは大歓迎だよ!
緋神・美麗
アドリブ・絡み歓迎
ヒトカフェとはまた悪趣味な事をしてくれるじゃない。徹底的に潰させてもらうわよ。
【先制攻撃】【気合】【力溜め】【誘導弾】【範囲攻撃】【衝撃波】で命中と威力を底上げした拡散極光砲で室内のウェアキャット達を皆まとめて吹き飛ばすわ。
撃ち漏らした敵は出力可変式極光砲を同様に底上げしたうえで命中重視で使用して確実に潰していくわね。
敵の攻撃は【見切り】【野生の勘】【第六感】で回避していく
ウェアキャット達を全滅させたら捕まっていた人たちを解放し
「今までよく耐えたわね。もう自由の身よ。皆無事に家に帰りついてね。」
「まさか、注文の多い料理店のように人と動物が真逆になった場所だなんて……」
思わず、ある名作童話のことが脳裏に浮かぶ秋月・信子である。
『まったくね。ていうか、涎を垂れ流しながら腹を見せてるデブのハゲ親父なんかを愛でる感性が理解できないわ』
“姉”の方は、人間社会のつらさから逃避しているであろうデブのハゲ親父が、ウェアキャットたちにごろにゃんと甘える姿をもろに直視し、げんなりする。
「でも……姉さんもさっき枕にしてた猫ちゃんも太めの子でしたよ?」
『それはそれ、これはこれ。さ、バカ猫たちに人間様が上って事を思い知らせてやるわよ!』
そのとおり、こういうときのために心には棚がある。
さておき、さっそく猟兵としての仕事を仕上げにかかる。
「まぁ、確かに見た感じには平和そうではありますが。しかし個人の意思と尊厳を無視する、その心構えはよろしくありませんね。それに違法建築ですし」
ヴィクトリア・アイニッヒも、この光景に形のよい眉をひそめ、心を痛めた。
人間社会に疲れた者たちの逃避の場を提供し、一方で人間とじゃれ合いたいウェアキャットの需要を満たすこのヒトカフェは、お互いの望みがマッチしてwin-winだろうという言い訳もなくもない。
しかし、彼女が指摘したように、違法建築は言い逃れようがない。
無許可で表の猫カフェと繋げる改築など、犯罪行為だ。そのうえ開かない扉とか消防法的にもアウトだ。避難経路の確保がなっておらず、危険極まりない。
「じゃあ、あたしの最大の目的は、戦闘で敵の注意を引きつけることだよ!」
那雪・光は、太陽の家のふたりにそう告げて、囮役を買って出た。
ユーベルコード【オール・ワークス!】によって、さっと魔法学園服に早着替えをする。その間、0.05秒。
光は、表の猫カフェで借りてきた猫じゃらしとボールによって、ウェアキャットたちをじゃれさせる。
「ほらほら~、にゃんこのみんなが好きな猫じゃらしだよ!」
「そんな見え見えの囮に、引っかかっるにゃああああああ~!」
魅惑の猫じゃらしのふりふりした動きに、本能的につられてしまう。
魔法学園服の効果で、そのふりふりには優しい癒やしの動きが加わっている。
『洗脳された人間の玩具も猫用の玩具だなんてね……ほぅら、おびき寄せてあげるわ。玩具に飛びかかったら一網打尽よ』
「うにゃにゃにゃああああ~」
信子の姉が、さらに猫じゃらしを振る。
ふりふり、ふりふり。
これでウェアキャットの理性は完全に崩壊した。
「行方不明になってる人たちをちゃんとおうちへ帰してあげないとね! ウェアキャットさんたちにはあんまり怒ってないけど……邪魔するなら優しくおしおきしちゃうんだもん!」
「お、お仕置きしてにゃあああああ~!」
……ちょっと外にお見せできない顔で、ウェアキャットたちはお仕置きを受ける。
ごろんと腹を見せ、甘んじて受ける。
「主よ。邪なる意思を祓い給え……!」
そこに、ヴィクトリアが祈りを捧げる。
斧槍で地をカンッと打つと、ユーベルコード【陽光よ、祝福を齎せ(ベネディオーレ・ソーレ)】が発動して太陽の聖気がヒトカフェに満ちた。
「わ、私は一体、今まで何を……?」
猫耳のハゲでデブの親父が、破魔の力によって正気を取り戻したようだ。
社会に疲れたからこそ、このヒトカフェに癒やしを求めて誘われた。
その疲れを根本から癒やされれば、わざわざ逃避の必要もない。
彼も社会の歯車となって、一家の大黒柱を演じなければならなかった。
その重圧から解放される喜びは、一方的に可愛がられることで得られたであろう。
しかし、である。
妻や娘に見せられないほどの姿で人間の尊厳をかなぐり捨てていい道理はない。
ヴィクトリアの光がお天道様が見ていることを思い出させ、人間性を回復させた。
「ヒトカフェとはまた悪趣味な事をしてくれるじゃない。徹底的に潰させてもらうわよ」
呆れ半分、怒り半分といった態で緋神・美麗もやってくる。
彼女の感覚としても、こういう悪趣味なものは完全に破壊しておきたい。
「美麗ちゃん、みんな避難させたよ!」
準備が整ったことを、光が告げる。
「わかったわ。じゃあ……いくわよ! 全部まとめて薙ぎ払うわよ!」
『さっ、おいでなさい。……さあ、いまよ!』
美麗が頭上に手を掲げると、光がそこに収束していく。
【Esの影法師(ダークサイド・シャドウ)】によって現れた信子の姉も、巧みに猫じゃらしを使ってウェアキャットたちをひと所に集める。
そしてユーベルコード【拡散極光砲(スプレッドハイメガキャノン)】が放たれた。
「にゃ? にゃあああああああああ~
……!?」
猫たちの網膜には、あまりに眩しすぎた。
光らせてはいけない光であったのだ。
まばゆい光が炸裂し、店内のウェアキャットたちを薙ぎ払っていく。
……その光が引いたときには、邪悪なウェアキャットたちの姿は跡形もなく消失しており、可愛らしい猫ちゃんたちと行方不明になった人々が残されていた。
「今までよく耐えたわね。もう自由の身よ。皆無事に家に帰りついてね」
美麗がそういうと、人々も「ありがとう!」と述べて日常に帰っていく。
「さて、と」
違法建築であるヒトカフェをヴィクトリアが斧槍によって解体して仕上げとする。あとは、UDCが業者を呼ぶなりして処理するだろう。
こうして、猫カフェの裏で発生した怪異は終息したのであった――。
大成功
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