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狂気の南極遺跡と狂喜の生物学者

#UDCアース #南極遺跡


『んほぉぉっ♪ 見てくれたまえ、この塩基配列を! なんて美しいィィィ!』

 ムキムキマッチョで白衣を着た西洋人のオッサンが顕微鏡を眺めながら興奮している。そんな映像がグリモアベースで放映されていた。一体、これは何を見せられているのだろうか……。映像を流した張本人であるグリモア猟兵が語りだす。
「紹介するねっ! この映像のおじ様は、日系アメリカ人で生物学者のデイヴィッド・アマガサキさん! 愛称はデイヴ教授! UDC組織の研究者だよっ! 地球上のあらゆる生物の塩基配列でハイになれる、ちょっと“ゴキゲン”なおじ様っ! おちゃめでカワイイよねっ~!」
 いやいやいや! ゴキゲンどころじゃないだろ、それ!!
 というか、これもイケおじ好きの範疇に含まれるのか、恐るべし!?
 なんでこんなやべー奴をグリモア猟兵の蛇塚・レモン(黄金に輝く白き蛇神オロチヒメの愛娘・f05152)は紹介するのだろう、と君たち猟兵は訝しく眉をひそめた。
 それにレモンも気が付いたようで、今回の予知と任務の説明を始めた。

「今回、UDCアースの南極に古代遺跡が発見されたんだけど、その調査にこのデイヴィッド……デイヴ教授が向かうことになったんだよっ! 宇宙服のようなデザインの耐冷耐狂装甲服『ヒートアーマー』を着用してるから、南極の過酷な環境下でも活動可能なんだって! 想定される遺跡の罠程度なら充分耐えられる強度を誇ってるらしいよっ!」
 それなら、デイヴ教授単独で調査に当たればいいのでは??
 この問いにレモンが首を横に振った。
「そうはいかないよ、おじ様の装備は重くて動きも鈍くくなる上に、予知で見掛けた遺跡内のUDC怪物の攻撃は防げないからね? おじ様は一般人だから、ユーベルコードも使えないからねっ? そこで、みんなの護衛が必要ってわけっ!」
 つまり、デイヴ教授が遺跡の調査を行っている間、猟兵達が近寄ってくるであろうUDC怪物を撃退すればいいってことか?
「そういうことだよっ! みんなは転送直後に遺跡の前でデイヴ教授と合流してもらうよ。そして、協力して遺跡の入口の発見に注力してほしいなっ! 他にもデイヴ教授の身辺警護とか、周囲の偵察も必要だよっ!」
 なるほど、入口を探すところから始まるのか。他にもやるべきことは多そうだし、これはなかなか骨が折れそうだ……。
「大丈夫! みんななら、全員が無事に調査データを持って帰還してくるって信じてるよっ! 頑張ってねっ!」
 レモンの激励とともに、彼女の頭上のグリモアが黄金色に輝く。
 いざ、南極大陸の古代遺跡へ!
 そこでは、何が待ち受けているのだろうか……!?


七転 十五起
 南極大陸で邪神絡みのシナリオだと……?
 あ、脳缶は出てこないから安心してね!
 人狼の猟兵諸君は黙って座ってくれたまえ。
 七転十五起、なぎてんはねおきです。

 黙っていればイケメンな生物学者のデイヴ教授を護衛しつつ、南極大陸で遺跡調査です。
 第一章で遺跡の入口を捜索しつつ身の安全を確保してください。
 第二章・第三章は戦闘フラグメントです。
 ただ、第三章はやや特殊な内容になっております。
 その内容は、実際に第三章へ以降次第、ご説明します。

 それでは、皆様の挑戦をお待ちしております!
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第1章 冒険 『南極遺跡調査』

POW   :    荷運びやUDC職員の護衛を行い、調査の安全を確保する

SPD   :    先行偵察や後方の警戒を行い、危険に備える

WIZ   :    UDC職員と共に遺跡周辺を調査し、入口となる場所を探す

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エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎

POW行動 

ここがナンキョクとやらかの?見渡す限り氷雪の世界じゃな。
それにしてもこの寒さはかなわぬわ、風の精霊に願い寒気を遮断して貰うのがよいじゃろう。
寒冷への備えが済んだら荷運びと護衛じゃな。
(動物使い使用)
まずは荷物持ちじゃな、【秘伝の篠笛】を吹き鳴らし狼の群れを呼び出し狼の半分を使い小荷駄で機材や人員を運ぶかの。
デイヴ教授の歩みに合わせていては日が暮れそうじゃのう、【巨狼マニトゥ】に縄で括り付けて進むとするか。
準備が出来たら出発じゃ、【疾風の凱歌】を歌い皆の移動を助けながら、残り半分の狼を周囲に配置して護衛と警戒に当たらせ進むのじゃ。


龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「うぅ…さすが南極、コートを着ているとはいえ寒いね…。とりあえず、どこかに入口があるはずだからそこを探さないとね!」

ホムラには、小竜形態で偵察に行ってもらいながら機材を【怪力】で運ぶのを手伝って、教授の護衛をしようかな
入口を見つけたら、UDCの襲撃に備えて教授を【かばう】ようにして警戒しながら入っていくよ

…正直、塩基配列とかどうとかはわからないけど、遺跡探索はやっぱりわくわくするね!



 南極大陸へ転送された猟兵一行。
 エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は初めて訪れる南極大陸の景色を物珍しげに見渡していた。
「ここがナンキョクとやらかの? 見渡す限り氷雪の世界じゃな」
 その傍らで分厚いコートに身を包んだ龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)がブルブルと震えていた。
「うぅ……さすが南極、コートを着ているとはいえ寒いね、ホムラ……」
 相棒である白銀の鱗を持つ槍焔竜『ホムラ』は、龍ヶ崎のコートの胸元から顔を少し出してひと鳴きした。
 寒さに震えるのはエウトティアも同様であった。
「それにしてもこの寒さはかなわぬわ。風の精霊に願い、寒気を遮断して貰うのがよいじゃろう」
「えっ、そんな事が出来るの?」
 龍ヶ崎はノアの長杖を掲げるエウトティアへ、思わず問い掛けた。
 これにエウトティアは言葉ではなく行動で答えを示した。
「風の精霊よ、大気の流れを操り、寒さを遮断するのじゃ……」
 すると、エウトティアと龍ヶ崎、そして他の猟兵たちも、自身の周りに小規模な空気の膜が形成されてゆくのを実感する。
「すごい、温かいよ!」
「まぁ、こんなもんじゃな。常温の空気の衣を纏わせたので、凍えることはなかろう」
 と、そこへ、宇宙服のような装備を纏った人物が近寄ってきた。
「オォー! やはり、猟兵達の皆さん! 空気を自在に操れるとは、私にも施していただきたいものですな!」
 唐突に現れた人物に、エウトティアが問うた。
「もしや、デイヴ教授とやらかの?」
「その通り! 私が生物学界のフーフンジ! デイヴィット・アマガサキです! ささ、遺跡はあちらです!」
「遺跡の場所は判ってるの??」
 龍ヶ崎が首を傾げると、デイヴ教授は足元を指差した。
「はい! ここから南西に1km先に、奇妙な鉄の棒がそびえ立っています。そこが遺跡です!」
 エウトティアと龍ヶ崎は顔を見合わせてしまう。
「とりあえず、どこかに入口があるはずだから、そこを探さないとね!」
「何にせよ、まずは荷物持ちじゃな」
 ひとまず、猟兵達はデイヴ教授とともに、南西1km先の鉄の棒へ向かって歩き始めた。観測機器などの重い荷物は、エウトティアが召喚した狼の群れに背負わせたり、ソリで引かせる等して運搬してゆく。
「すごいね! その笛で呼び出せるんだね?」
 教授の持っていた荷物を自慢の怪力で担いでいる龍ヶ崎が、エウトティアが吹く秘伝の篠笛を珍しそうに注目していた。
 エウトティアは演奏を止めると、篠笛を見せながら狼たちの頭を撫でた。
「わしは精霊術師にしてビーストマスターじゃからな。この横笛で呼び出し、わしへの協力を呼びかけるのじゃよ。狼達はわしの家族同然、特にマニトゥは秘術を継承する巫女のみが使役できる、わしだけの相棒であり一番の友じゃよ」
 傍らに同伴している巨大な白狼であるマニトゥは、エウトティアに鼻先を擦り寄せながら彼女の自身の背に乗るように促す。
 これに龍ヶ崎もこくこくと頷いて共感を示した。
「私もホムラもいつも一緒だよ! マニトゥ君、かっこいいねっ!」
「すまぬ、アカネ殿。マニトゥは雌じゃよ」
「あ、ごめん……! でも、あまりにもカッコよかったから!!」
「よかったのう、マニトゥ。褒められたぞ?」
 少女2人が軽快に歩きながら歓談していると、後方からデイヴ教授の声が聞こえてくる。
「君たちィ~っ! 私を! 置いていかないでくれぇ~っ!!」
 教授が纏うヒートアーマーは凄く重い。一歩一歩が、がしょーんがしょーんっと超合金ロボめいて鈍重なゆえに、歩行スピードはペンギンのほうが早いという始末。
 見かねたエウトティアは、マニトウの背から一旦降りると、教授のヒートアーマーに縄を括ってゆく。
「デイヴ教授の歩みに合わせていては日が暮れそうじゃのう。マニトゥ、この縄を咥えて引っ張るのじゃ」
「おおおおお!?」
 頑丈なヒートアーマーは、雪原で引き回しにされても故障することはない。
 縄で括られた教授が南極の大地を引っ張られて滑ってゆく様は非常にシュールであった。
「ホムラ、ちょっとだけ頑張って!」
 龍ヶ崎は斥候がてら、この先の鉄の棒がある場所へ仔竜ホムラを先行させる。
 そして、猟兵の周りには狼達が取り囲み、警戒陣形を組んでいた。
 荷物持ちに参加していな群れの半数で、索敵と捜索役に宛てているのだ。
 龍ヶ崎もエウトティアも、一面に広がる白銀の世界を見渡して警戒を怠らない。
「……オブリビオン、いないね?」
「そのようじゃな。どうやら、遺跡の中に潜んでいると見て間違いないじゃろう」
 しばらくすると、ホムラが戻ってきた。
「……うん、判った。こっちだって」
「危うく方向が逸れるところじゃったな。やれやれ、代わり映えのない景色は方向感覚がぼやけて敵わぬ」
 視界が悪い上に標識や建物がない南極大陸は、方向感覚が狂いやすいのだとか。
「鉄の棒を見付けてくれたホムラのお手柄だねっ! さぁ、早く到着して入口を見つけよう!」
 猟兵達の足取りがますます軽くなり、進行速度が上がってゆく。
「私、正直に言うと塩基配列とかどうとかはわからないけど、遺跡探索はやっぱりわくわくするね!」
「うむ、期待に胸が膨らむというものじゃな。こういう時は、士気が上がる歌を口ずさむに限るのう。では、ゆくぞ! 風よ、勝利の歌を!」
 エウトティアがユーベルード『疾風の凱歌』を歌いだせば、猟兵達とデイヴ教授の全身に力が漲ってくる。
「んほぉぉっ♪ これがユーベルードの身体強化効果! ぜひ、私と君たちの細胞をモニタリングしてみたいものだ!」
 デイヴ教授の興奮した声に、龍ヶ崎とエウトティアは顔を見合わせて苦笑いする他なかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

水鏡・怜悧
人格:ロキ
UDCやDNA関係であれば私も多少は会話ができます。
…生物兵器(この身体)を作ろうとして
うっかりDNAにUDCが融合してしまったくらいですからね。
本格的な調査が始まる前にデイヴ教授と会話し、
仲良くなっておきましょう。
倫理感をどこまで無視するかは教授の反応を見つつ。
そうですね…人間とUDCの遺伝的類似性と相違点について…とか如何でしょうか。
上手く信用を得れば、危険が迫った時に指示に従ってくれやすくなるかもしれません。
デイヴ教授と会話しながら、周辺警戒に努めます。
何かあればUDCの触手を使用して対応します。
(医術、世界知識、優しさ、コミュ力)(SPD)


備傘・剱
あの装甲服、元から発狂してる人に効果あるのか?
ある意味、あれ以上狂わないってのが救いだがよ

てなわけで、遊戯守護者も呼んで、手分けして彼方此方探しつつ、入り口を探してみよう
こう見えても、遺跡発掘はよくやるんで、どこを探せばいいかの当たりはつけやすいだろうな
あと、罠もできる限り、解除しておこう

周りの様子も見ておくが、嵐が来たり、吹雪いたりしないよな?

所で、この遺跡、いったいいつ頃作られたんだ?
そもそも、南極に建物こさえる労力よりも、自分達の棲んでる地域に建てるのが定石だと思うんだが…
デイヴ教授、テンション上がりすぎて脳の血管が切れてたりしたら、手当位しかできないからな

アドリブ・絡み、好きにしてくれ


ルード・シリウス
…さてと、この寒い中で遺跡調査か
まぁ、化け物が沸いてくるなら食い物には困らなそうだな
何かしら面白いモノが出てきてくれると、俺としては退屈しないで済みそうだが…


遺跡周辺を調査して入口を探す
僅かな変化(地面や壁等の窪みや擦れた形跡)が無いか、重点的に調べてみる。後は単純に仕掛けとなるもの有無の探索
大概、入り口となる箇所には何かしら仕掛けが施されてる筈だ。幾ら分からない様にしていても、過去に動かした痕跡というのは必ずどこかに遺されてるだろうからな
後は…分かる範囲で遺跡の外観を調べてみて、当たりを付けてみるか。闇雲に探すよりは、幾ばくかはマシだろう


メタ・フレン
うぅ…前回の雪だるまの国も寒かったですが、南極となると更に寒い…
とりあえず【属性攻撃】で炎の魔法を出し、寒さ対策しながら調査しましょう。

まず『地縛鎖』で遺跡の地形や構造について【情報収集】して、【失せ物探し】で入口も探してみます。
周囲の偵察に関しても『地縛鎖』をセンサー代わりにしつつ、「グッドナイス・ブレイヴァー」も使って空中からも監視しましょう。
UDC反応があればそれをレーダー画面に映せるように【暗号作成】でプログラミングして、それを『ゲームデバイス』にインストールして【武器改造】もしておきますね。

それにしても南極で邪神って嫌な予感しかしないんですが…
ヤバい物でも出てこないといいんですけど…



 氷の大地にニョキッと生える鉄の棒を前にして、猟兵達は腕を組んでしばし考え込んでいた。
 そんな中、メタ・フレン(面白いこと探索者・f03345)は寒さを堪えきれず、炎の魔法で焚き火を起こして暖を取っていた。
「うぅ……前回の雪だるまの国も寒かったですが、南極となると更に寒い……」
 前回の任務で、メタはアリスラビリンスでの氷とアイスの世界に赴いた。そこもかなりの寒さだったが、ここはマイナス50度を下回るのが当たり前の寒極の地。UDCアースで最も寒い場所なのだ。
 つい最近、キマイラフューチャーで誕生したばかりのバーチャルキャラクターのメタにとって、当然の事ながらこの寒さは初体験であった。
「空気の流れで寒さが和らいでいるとはいえ、炎に当たっていないと凍りつきそうです……」
 メタがガタガタと震えているそばで、平然な顔をして周囲を見渡すのはダンピールのルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)だ。
「……さてと、この寒い中で遺跡調査か。まぁ、化け物が沸いてくるなら食い物には困らなそうだな」
 ルードはその過去により『喰らう』事に突出している。今回の任務も、遺跡捜索より出現するUDC怪物のほうへ興味を示す様子のルードである。
「何かしら面白いモノが出てきてくれると、俺としては退屈しないで済みそうだが……」
 彼はまず、鉄の棒の周辺を念入りに調べ始めた。
「大概、入り口となる箇所には何かしら仕掛けが施されてる筈だ。幾ら分からない様にしていても、過去に動かした痕跡というのは必ずどこかに遺されてるだろうからな」
 鉄の棒をスコップでほじくり返し始めたルードを眺めていた備傘・剱(絶路・f01759)も、彼に倣ってスコップ片手にユーベルードを発動させた。
「俺も手伝うか。来い! 遊戯の中に封じられた守護者よ! 俺に力を貸せ!」
 備傘の陰から出現したのは、TRPGにて伝説として語られている『妖怪一足りない』……と名付けられた宇宙船外作業サポートドローンであった。精神力を増幅、物質化させた思考感応型ロボットのそれは、備傘と協力して半径2.5km圏内を捜索開始。
「こう見えても、遺跡発掘はよくやるんで、どこを探せばいいかの当たりはつけやすい。お、罠発見。解除しておくか」
 ベルトに備えられたシーフツールで、慎重に罠を解除してゆく備傘。
「トラバサミとは実に古典的だが、こんな場所で嵌ったら凍死確実だな。実際、雪と氷で判別しにくい。ルードとか言ったか? そっちも気を付けろよ?」
「ああ、問題ない」
 ルードは手にとった何かを遥か彼方へ放り投げた。すると数秒後、投げた物体が空中で爆発したではないか!
「単なる地雷だ。起爆する前に投げればいいだけだ」
 ルードの類稀なる怪力と見切りのセンスが、掘り当てた地雷の豪快な処理を可能にしたのだ。
「私の知ってる地雷処理の情報と全然違うのですが……」
 メタは自分の知識データにない処理法に眼を丸くしていた。
 そんな彼女は、持っている地縛鎖を氷の大地に突き刺し、遺跡の情報を吸い上げて入口の場所を解析していた。
「どうやらこの鉄の棒は、遺跡の屋根のオブジェクトの一部のようです。つまり、遺跡は氷の下に埋まった形で存在しているようですね……」
「つまり、俺達はこれから、氷の大地をひたすら掘ることになるのか。……冗談きついな。掘っている間に嵐が来たり、吹雪いたりしないよな?」
 備傘は途方も無い労力が必要な事態にがっくり肩を落としてしまう。
「所で、この遺跡、いったいいつ頃作られたんだ? そもそも、南極に建物こさえる労力よりも、自分達の棲んでる地域に建てるのが定石だと思うんだが……というか、氷の下に作るとか意味が分からないんだが?」
「それについては私から説明させてもらおうか!」
「うおっ、びっくりした!?」
 唐突なデイヴ教授の登場に備傘は思わず後ろを振り返ってしまった。
「何か、この遺跡について知っているんですか?」
 先程から教授と猟兵達の身辺警護を行っている水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)――好奇心旺盛な科学者を基にしたコピー人格『ロキ』が、思わずデイヴ教授に問い掛けた。
 すると、デイヴ教授はタブレット端末からARスクリーンを起動させると、猟兵達に古い文献の画像を閲覧させた。
「この古文書には、この遺跡は『霊廟』……つまり墳墓の役割を果たしていたそうだ! 過去に大勢の古代人が、何らかの原因で同時期に次々と亡くなったと記されている! つまり、この地下には古代人の遺体やUDC怪物の体組織やそれに相当するナニカが眠っている可能性があるのだ! 是非ともサンプルを入手して、彼らの塩基配列をこの目で確認したい! んほぉぉっ♪ 素晴らしいとは思わないかね!?」
 期待感だけでトリップしてしまうデイヴ教授に、備傘は呆れて目を細めてしまう。
「あの装甲服、元から発狂してる人に効果あるのか? ある意味、あれ以上狂わないってのが救いだがよ」
「教授は狂人というか……まぁ、狂人ですね……」
 ロキは苦笑いのまま、教授の人格が狂ってることを認めてしまった。
「でも、それは研究狂いってだけで、それ以外では実に穏やかな人柄ですよ。先程まで、生物学談義で花を咲かせていましたので、私には分かります」
「はぁ~、そういうもんか? なぁ、デイヴ教授、テンション上がりすぎて脳の血管が切れてたりしたら、手当位しかできないからな?」
 ロキの言葉に、まるでデイヴ教授を別世界の相手として見詰めるがごとく、備傘は首を傾げていた。
 その頃、メタが『グッドナイス・ブレイヴァー』で視聴者とともに上空から遺跡の全容と入口の掘削ポイントを捜索、推理していた。
「皆さん、どうやらこのポイントが入口付近のようです。深さは……7~8m程でしょうか」
「やはりここか。罠の数がこの辺りだけ妙に少なかった。つまり、人の往来が頻繁にあるがゆえに安全であるべき場所……この遺跡が墓なら、墓参りぐらいするだろうからな」
 ルードは先程から罠を破壊しながら、入口のヒントになりそうな痕跡を目ざとく探していたのだ。
 備傘も鉄の棒から方角と距離感を再度図ると、メタの指し示すポイントに立って確信する。
「間違いない。ここが入口だ。……よし、あとはひたすら、この永久凍土を掘るだけだな。それじゃ……やるか、一足りない!」
 スコップを持った備傘と一足りない、そしてルードが懸命に足元を掘り進めてゆく。
 メタは硬く凍った大地を少しでも溶かすべく、炎の魔法で暖を取りながら掘り進める大地の氷を溶かしていった。
 その間、完全に周囲が無防備になるため、水鏡ことロキがデイヴ教授と仲間を守る役目を追う。
 緑眼の双眸が、デイヴ教授へ注がれる。
「教授、先程のお話の続きですが」
「ああ、君の話は非常に興味深いな! なにせ、生物兵器を作ろうとして、うっかりその体のDNAにUDCが融合してしまった君の話だ、色々と論議をさせてくれたまえ!」
 デイヴ教授は満足気にヒートアーマー越しに破顔してみせた。
「では……人間とUDCの遺伝的類似性と相違点……教授はどう思われますか?」
 ロキの言葉に、博士は数瞬、逡巡した後に答えた。
「生物である以上、UDC怪物もDNAが存在するはずだ。恐らく、人間や他の動物に近いものだと私は推測している。だが、UDC怪物は死ぬと骸の海へと消滅してしまうためにDNAサンプルを確保するのが非常に難しいのだ! まれに消えないこともあるらしいが、少なくとも私は見たことがないのだよ。いいかね? 今回が、そのサンプル回収の絶好の機会だ。ロキ君! 私がサンプル採取をしている間、護衛を頼むよ? 私はこんなところで死ぬわけにはいかないのでね!?」
「教授、それはフラグでは……?」
 苦笑いしてしまうロキ。
 デイヴ教授も思わず笑ってしまった。
「ハッハッハ! 死亡フラグは乱立させたほうが生存フラグに繋がるそうだ! 私のワイフがドージンシという書籍を描く際によく口にしているぞ?」
「奥さんって。教授は、ご結婚されていたんですね……」
「意外かね? これでも婿養子なのだよ、私は? そうだ、馴れ初めを聞くかね? 実は、ワイフの実家が私の研究のスポンサーでね……?」
 この後、延々と教授のノロケ話にロキは付き合わされるのだった。
 その話の中で、ロキはあることを確信していた。
(デイヴ教授は、人間として最低限の倫理観は備えている。むしろ、この世界を救いたい一心で、己の正気度を削りながら研究に取り組んでいる……。なんて気高い志なんだろう……!)
 研究者人格のロキは、いつしか目の前の人物の研究熱に圧倒されていた。
 と、その時、服の中に潜ませていた『UDC-黒く玉虫色に光る液体金属』が触手状になって強い反応を見せたのだ。
「オブリビオン……!?」
 ロキは振り返ると、その視線の先に大穴が空いていた。
「やっと、入口が見付かったぞ? あぁ、疲れた……」
 遺跡突入する前からぐったりしてしまう備傘。
 ルードもまた、顔色こそ変わらないが、肩で息しているほどには消耗していた。
「中に無数の気配を感じる……。これは喰らい甲斐がありそうだ」
「それにしても南極で邪神って嫌な予感しかしないんですが……ヤバい物でも出てこないといいんですけど……」
 メタは電脳ゴーグルでARスクリーンを展開させると、UDC怪物の反応を大まかにマッピングしてゆく。
「敵はかなり数が多いですね。密集しているようです……。これは、厳しい戦闘が待ってそうですよ?」
 収集したUDC怪物データをゲームデバイスへインストールし、それを元にメタは武器を改造して戦闘に備える。
「皆さん、お疲れさまでした。体力を回復させ次第、各自突入しましょう」
 入口まで降りてきたロキが3人を労った。
 作戦会議を兼ね、入口前で猟兵達はキャンプを張ることとなった。
「さて! どんどんサンプルを採取しまくるぞ! んほぉぉっ♪」
 ……ただ、デイヴ教授のテンションが青天井に登り続けているのが不安材料であった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『『対猟兵用生物兵器』フォーラーオブレリア』

POW   :    【常時発動型UC】オブリビアン・パンデミック
【空気中を浮遊した後、接触した対象に感染】【する。同時に、接触した対象の体内に侵入、】【増殖するのに最適な肉体構造に変化する事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    【常時発動型UC】バイタル・ゼロ
【感染した対象の肉体(有機物以外も対象)】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【感染した対象を破壊するのに最適な肉体構造】に変化させ、殺傷力を増す。
WIZ   :    【常時発動型UC】デビル・エボリューション
戦闘中に食べた【感染した対象の肉体(有機物以外も対象)】の量と質に応じて【自己増殖、自己進化、自己再生する事で】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。

イラスト:猫家式ぱな子

👑11
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 遺跡内はデイヴ教授の解読した古文書のとおり、霊廟となっていた。
 あちらこちらに古代人の骸が棺と思しき箱に安置されている。
「んほぉぉおおおおお! 見給え!! 古文書の内容は本当だったのだァ!」
 興奮するデイヴ教授に、猟兵達は気圧されっぱなしだ。
 そのまま遺跡の置くまで到達すると、一際大きく、豪奢な石棺が出現した。
 恐らく、かなり地位と名声が高い人物が、この中に眠っているのだろう。
 デイヴ教授は何を思ったのか、突如、石棺の蓋に手をかける……!
「嗚呼、眠りを覚ますような真似をして誠に申し訳ない。だが、どうか君の皮膚の一部を採取させてくれたまえ。君たちが苦しんだ死因を、私が必ずや特定してみせよう……!!」
 生物学者の義務感か、それとも研究熱に浮かされたのか。
 いずれにせよ、この時ばかりは教授の行動を誰しもが止めることが出来なかった。

 ――そして、パンドラの箱は開けられてしまった。

 中から飛び出したのは、真っ黒な煤か塵のような集合体であった。
 それらは空中で蠢くと、デイヴ教授に覆い被さろうと飛び掛かってきた!
 恐らくは、ここに安置されている人々の死因は、この黒い集合体……『対猟兵用生物兵器』フォーラーオブレリアの仕業に違いない、と猟兵達は直感で理解する。
 とにかく、早く蹴飛ばすなりぶん殴るなりして、このウィルス型オブリビオン集団の脅威からデイヴ教授を守らねばならない!
 既に賽は振るわれた! 戦え、猟兵達!!
 さもなくば、デイヴ教授はおろか、猟兵諸君も感染して死に至ってしまうだろう!
 生を欲して、死に抗え!!
水鏡・怜悧
触手を伸ばして教授を掴み、怪力で背後に投げ飛ばし。
教授に駆け寄って医術でバイタルチェック、
メカニックで装甲服の損傷をチェック。
必要なら手当します。

処置が終わったら安全圏から動かないよう教授を言いくるめ
「私も専門家の一人です。サンプルの採取は任せて下さい。
 研究のためにサンプルの確保は必須ですが、研究を行う貴方の安全もそれに次いで重要です。
 両方確保できるなら、それに越したことはないでしょう?」

オブリビオンは触手に仕込んだ魔銃を使い属性攻撃で焼却処分。
棺の中身に被害を出さないよう気を付けつつ。
もしオブリビオンじゃないUDCが居れば、UDCメカニックの知識を駆使して教授の為にも捕まえておきます。


エウトティア・ナトゥア
※連携・アドリブ歓迎

やれやれ不用意に墓暴きなどしおって、自業自得と言いたい所じゃが片棒を担いだ手前偉そうな事は言えぬのう。
とりあえず目の前の危機に対処しなければなるまい。

【属性攻撃+誘導弾】
まずは風を込めた矢を射掛けてウィルスを風で押し戻すのじゃ。
風の精霊よ、拡散されては面倒じゃ、他の物体に感染できぬよう可能な限り一箇所に押し込むようにしておくれ。

同時に【浄化の風】を発生させてウィルスを取り囲むように操り、『デビル・エボリューション』による増殖を抑制するかの。
また無機物・有機物問わず【浄化の風】を吹きつけ感染状態の解除を試みるのじゃ。

これも所詮時間稼ぎじゃな、駆除する方法を考えないといかんな


ルード・シリウス
成る程、無数の気配はこいつ等か
…なら、こいつ等を喰らって自分の肉体を強化する糧にさせて貰うぜ

暴【刻印解放・斬獲せし者】発動し、敢えて感染及び捕食させる事による攻撃させる
感染、捕食による攻撃が行われたら、肉体の感染箇所を紅刃で斬りつけ、同時に体内に生成させた暴食の血核を稼働させ、UCで強化した捕食能力(吸血&生命力吸収)を以て体内外から取り込む形で捕食開始。正直、かなりリスクの高いやり方だが、ウィルス型を喰らうならこの方が確実な筈だ
斬りつけた傷は捕食能力で癒し、UCによる肉体及び捕食能力強化で感染の支配権を奪う
感染という敵の攻撃を逆手に取り、逆にこちらが支配し、取り込んで喰らってやる


備傘・剱
非常時だからな、ちょいと乱暴なのは許容範囲って事で!
念動力を使って、教授を緊急避難させる
ちょいと荒っぽく引っこ抜くが、まぁ、大層なアーマー着てるんだ、問題ないだろう

ウィルスって事は…、見えてなくても触れる可能性があるな
オーラ防御を全身に膜を張る様に展開して、遠距離戦を仕掛ける

っつっても、ダメージ入ってるかどうか解らないからな…
近づく奴には黒魔弾を使って破壊してやる
面での攻撃だ、削れればそれなりのダメージは与えられるだろう

やっぱ、物騒なもん、仕込んでやがったか…
墓場に墓守仕込むのは古今東西、一緒みたいで少し安心したぜ
後は、こいつを倒せれば、って奴だが…
感染症、かぁ…


アドリブ、絡み、好きにしてくれ


メタ・フレン
相手がウィルスなら抗体があれば…
安置されていた遺体に抗体が出来てるかも!

死者を辱めたくはないですが、この遺体を「土地と見做し」、『地縛鎖』で抗体に関するデータを【情報収集】します。
その情報を基に、【暗号作成】でこのオブリビオンに最適な抗体の塩基配列のパターンを作成。

確かウィルスを作って人類を滅ぼすゲームがありましたよね。
「バトルキャラクターズ」でそのウィルスを出し、さっきの抗体のデータをウィルス(ゲームキャラ)にインストールして抗体に変え、オブリビオンへと放ちます。
『ウィザードロッド』で高めた魔力を抗体(ゲームキャラ)に与え、少数(36体)でもオブリビオンに無双出来るだけの力を与えましょう!


龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「なっ!?あの棺の中からオブリビオンが!?このままじゃ、教授が危ない。はやく、たすけないと!!」

すかさず教授に近づいて、すこし手荒だけど【怪力】で持ち上げて安全な方へ投げるよ
その後で、オブリビオン群れを『煉獄猛焔波動』で押し止めるよ

さすがに、このタイプのオブリビオンが相手じゃ、分が悪いね…。
一時後退できる余裕ができたら投げた教授を担いで急いで逃げるよ



 デイヴ教授の頭上には、黒い粒子の集合体が空中でうねりながら刻々とその形を変えて漂っていた。
 それを見たデイヴ教授が踵を返して離脱せんと試みる。
「可視化出来るほどの密度を誇るウィルス若しくは細菌類……! まずい、離れなけれ、うおっ!?」
 鈍重なヒートアーマーでは緊急回避は難しく、僅かな段差でもつまずいて横転してしまう!
「なっ!? あの棺の中からオブリビオンが!? このままじゃ、教授が危ない。はやく、たすけないと!!」
 龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)が声を上げるのと同時に、他の猟兵達がすかさず行動を起こし始める。
 多重人格者の水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)こと人格:ロキの懐から、触手――『UDC-黒く玉虫色に光る液体金属』がデイヴ教授へと素早く伸びてゆく!
「アノン、掴んで投げるだけですよ。攻撃しないでくださいね」
『ヒャハハハ!』
 戦闘中に顕在してくる人格:アノンに語り掛けるロキ。アノンは会話は成立するとはいえ、動物的で狂暴な人格だ。ロキが静止しなければならない。故に、2つの人格が1つの肉体に同時介在する結果となり、一時的に水鏡の左右の瞳が緑と紫のオッドアイに変化する。
 同じくして、備傘・剱(絶路・f01759)も念動力を発動させ、デイヴ教授を己の手元まで引き寄せんと試みる。
「非常時だからな、ちょいと乱暴なのは許容範囲って事で!」
 触手に絡め取られたヒートアーマーが、念動力の補助を受けて宙に浮く!
「オーライオーライ! こっちに投げて!!」
 龍ヶ崎が石棺へ近付き、教授の受け止めるべく身構えた。
 ロキと備傘はお互いの顔を見合わせると、強引に龍ヶ崎へとヒートアーマーごとデイヴ教授をブン投げた!
 雪崩込んでくるウィルスの塊!
「やれやれ不用意に墓暴きなどしおって!」
 呆れるエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)が、手製の短弓に素早く緑縞瑪瑙(オニキス)の矢を番えると、風の精霊の魔力と共にウィルス群へ迷いなく射掛けた! ほぼ実体がないので矢はウィルス群に刺さることなく通過してゆくが、その際に、纏った強風でウィルス群を押し返すことに成功する。
「風の精霊よ、拡散されては面倒じゃ、他の物体に感染できぬよう、可能な限り一箇所に押し込むようにしておくれ」
 更にもう一本の矢をエウトティアが放つと、風の精霊が教授に覆い被さろうとしていたウィルス群を部屋の天井近くまで吹き飛ばしていった。
 エウトティアのファインプレーにより、ウィルス群の追撃を振り払うことが出来た猟兵達。放り投げられたヒートアーマーを龍ヶ崎は怪力を活かして体全体で受け止めた。
「手荒でごめんね! 衝撃に備えて!! えいやーっ!!」
「おおおおおっ!?」
 龍ヶ崎の背負投げ!!
 デイヴ教授、背中から足元の氷の床に叩き付けられ、ラグビーボールめいて不規則に入口方面へと飛び跳ねていった。
「流石にあれは無傷でいられないのでは? 様子を見てきます……!」
 ロキが教授のもとへ駆けてゆく。
 備傘とエウトティアはそれを見送ると、部屋の天井を貪り食うように侵食し続けるウィルス群へと向き直った。
「ちょいと荒っぽく引っこ抜いたが、まぁ、大層なアーマー着てるんだ、問題ないだろう」
「そうじゃな。自業自得と言いたい所じゃが、わしらも片棒を担いだ手前、偉そうな事は言えぬのう。とりあえず目の前の危機に対処しなければなるまい」
「だよな。というか、あのウィルス、有機物・無機物お構いなしなのか? 天井が腐食してるぞ!?」
 しかも、このウィルス群には知性があるのか、侵食・感染する対象を任意に選ぶことが出来るようだ。
「それにウィルスって事は……、見えてなくても触れる可能性があるな。オーラで見を守れる奴は、今すぐに障壁を展開しておけよ」
 備傘は全身に膜を張る様に展開して防御を試みる。
 だが、他の猟兵は距離を取るだけだった。
「おいおい、まさか、俺以外、オーラ防御出来るやつがいねぇのか?」
「そのようじゃな……遍く精霊よ、風に宿り力を示せ!」
 エウトティアはすかさず世の理に外れたものを浄化する風をウィルス群へ放った!
 すると、ウィルス群の常時発動型ユーベルコードを一時的に相殺することに成功したのだ。
「わしの『浄化の風』でウィルスを取り囲むように操り押し返しつつ、あの腐食のユーベルコードによる増殖を阻止してくれよう。皆にも浄化作用のある風を吹き曝したゆえ、万が一に感染していても解除できたはずじゃよ」
「ありがとうございます……エウトティアさん」
 メタ・フレン(面白いこと探索者・f03345)は滞空するウィルス群を見詰めながら、手元の地縛鎖を凍てついた岩の床に突き刺して情報を吸い上げていた。
「相手がウィルスなら抗体があれば……。安置されていた遺体に抗体が出来てるかも! ……あのウィルスの解析さえできれば……」
「ふむ、メタ殿のウィルスの解析とやらが終わるまで、どうにか持たせなければなるまいの。わしのこれも所詮時間稼ぎじゃな、駆除する方法を考えないといかんな」
 エウトティアが断続的にユーベルコード『浄化の風』を放ってゆくと、横から黒焔が放たれてウィルス群を焼却してゆく!
「だったら、みんなまとめて燃えちゃえ!!」
 龍ヶ崎のバックアップだ!
「さすがに、このタイプのオブリビオンが相手じゃ、分が悪いね……。一時後退できる余裕ができたら、投げた教授を担いで急いで逃げたほうが得策かも?」
「っつっても、ダメージ入ってるかどうか解らないからな……とにかく撃ちまくって押し止めるほかなさそうだな」
 備傘もフォトンガントレットからユーベルコード『黒魔弾(ルイン)』を発動させ、僅かに石棺から漏れ出てくるウィルス群を吹き飛ばしてゆく。
「漆黒の魔弾はいかな物も退ける。罠も、敵も、死の運命さえも! 面での攻撃だ、削れちまえ!」
 腕内の宇宙船外工作モジュールを過剰起動させ、破壊力を増幅させることによって、前方30cmの空間は衝撃波の壁となって彼をウィルス群から身を守ってくれる。
「コイツもおまけだぜ。……もったいないがな。紅音! 燃料投下だ!」
 備傘は真鍮製のスキットルの中身……アルコール度数の高い蒸留酒を、ウィルス群の吹き溜まりへ向けてぶち撒けた。
 そこへ龍ヶ崎が焔の翼から放った地獄の炎黒焔――ユーベルコード『煉獄猛焔波動』が、半径49m以内のウィルス群を焼き尽くしてゆく! 蒸留酒に引火した黒焔が、より一層勢いを増してウィルス群を焼却処分!
「うん! 効いてるみたいだね! けど……!?」
 龍ヶ崎は増殖し続けるウィルス群に歯噛みする。思っていた以上に増殖スピードが早いのだ。次第に恐怖と狂気で身が竦んでゆく龍ヶ崎。
 対して、備傘は何処か懐かしさを覚えていた。
「やっぱ、物騒なもん、仕込んでやがったか……。墓場に墓守仕込むのは古今東西、一緒みたいで少し安心したぜ。後は、こいつを倒せれば、って奴だが……感染症、かぁ……」
「感染症……確かゲームで、パンデミックを起こして人類を滅ぼすゲームがありましたよね。その中には、必ずプレイヤーを妨害する『ワクチン』や『抗体』が誕生するのです。……もうすこし……もうすこしです! 塩基配列の情報が膨大ですが、もう少しで御遺体のDNAの解析が終わります……!」
 その間、メタがウィルス群の解析を急いでいた。
(死者の皆様、申し訳ありません。死者を辱めたくはないですが、御遺体を『土地と見做し』て、地縛鎖で抗体に関するデータを情報収集させてください)
 メタは01のデータ体の身体に宿った心で死者たちに詫びを入れつつ、この霊廟でオブジェクト化した遺体のデータを電脳ゴーグルを介して高速解析を進めてゆく。
 その横を、ルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)が口角を僅かに釣り上げたまま通り過ぎてゆくと、何を思ったのか、ウィルス群の中へと飛び込んでいったのだ!

 一方、ロキはデイヴ教授のバイタルチェック並びにヒートアーマーの破損状況の確認をしていた。
「双方とも問題なし。安心しました。……教授?」
「……すまない。私としたことが、なんて軽率な行動を……」
 防護服越しに奥歯を噛みしめるデイヴ教授へ、ロキは言葉を掛ける。
「教授はここから動かないで下さい。ここなら安全ですので。……私も専門家の一人です。サンプルの採取は任せて下さい。研究のためにサンプルの確保は必須ですが、研究を行う貴方の安全もそれに次いで重要です。両方確保できるなら、それに越したことはないでしょう?」
「ああ……その通りだよ、ロキ君! 君の心遣い、無駄にはしないさ。ここからは猟兵の時間だ。サンプルの採取、よろしく頼むよ?」
 拳を突き出してきたデイヴ教授に、ロキも拳をぶつけて健闘を誓った。
「任せて下さい、デイヴ教授。……というわけでアノン。今回は私が戦闘を行いますので『お留守番』です」
『はぁ!? 俺にやらせろッ!!』
 意識の表層に浮かび上がってくる戦闘大好き人格アノンを、ロキは無理矢理押し込めた。
「アノンがやったら、せっかくのサンプルが全滅してしまうでしょう? 慣れませんが……私がやるしかないですね」
 ロキは再び前線へと戻ってゆく。

 その頃、前線ではルードがウィルス群の吹き溜まりの中へ、無謀にも突っ込んでいく最中であった。
「これ、やめんか!? そんな事をしたら、ルード殿の身体が保たんのじゃ!」
 エウトティアが『浄化の風』をルードに吹きかけようとするが、ルードはそれを身を翻して回避してしまう!
「ルード! てめぇ、死ぬ気か!?」
 思わず声を荒げる備傘。
 龍ヶ崎に至っては、絶句してしまい言葉ひとつも漏らすことが出来ずにいた。
 ルードの全身はたちまちウィルス群の増殖の温床となり、皮膚が炭化するようにボロボロと崩壊を始めてゆく!
「成る程、無数の気配はこいつ等か。……なら、こいつ等を喰らって自分の肉体を強化する糧にさせて貰うぜ」
 ルードは紅刃「血狂」で感染箇所を自傷行為し始めたではないか!
「いやぁ……! いやぁあっ!?」
 狂気の沙汰に、龍ヶ崎の正気度が削れてゆく!
 ルードの肉体がウィルス群によって、みるみるうちに異形のそれへと変化してゆく。
 この殺人ウィルス群は、常時発動型ユーベルコードによって感染者の肉体を喰らい、自己増殖・自己進化・自己再生を繰り返してゆくのだ。猟兵達がいくら抵抗しても殲滅しきれなかったのは、増殖速度の驚異的なスピードの他にも自己進化と自己再生による弱点克服に因る。
 そんな殺人ウィルス群を、ルードは一手に自身の肉体へ感染させてしまったのだ! あと数秒もすれば、彼の肉体は崩壊して、強化されたウィルス群が拡散されてしまうだろう!
 しかし、ルードはそんな中でも愉悦で笑みを浮かべていた。
「俺の持てる総てを以てお前を喰らうと決めた。だから……俺の内に渦巻く憎悪と狂気、そして衝動を開放する! 動け、暴食の血核……!」
 これは、ユーベルコード『刻印解放・斬獲せし者(コード・カーネイジ)』の詠唱! そして、彼が魔物を喰らったことで生成された第二の心臓が脈を打ち始めた!
 ドクンッ! ドクンッ ドクンッ!
 全身を漆黒の炎と身体に刻まれた呪詛の刻印が覆ってゆき、第二の心臓の脈動に合わせて禍々しく蠢き始める。
「俺は、この殺人ウィルスを……感染という敵の攻撃を逆手に取り、逆にこちらが支配し、取り込んで喰らってやる!」
「なんて無茶な……!」
 駆け付けたロキが、少しでもルードの身体へ侵入するウィルスの量を減らさんと、触手に忍ばせておいた『銃型魔導兵器-オムニバス』を乱射して牽制射撃を試みる。石棺近くへの攻撃は敢えて行わず、何とかルードへの感染深度を最小限に留めんと必死だ。
 だが、ルードからは鋭い視線を返されてしまう。
「邪魔をするな……俺は、こんなウィルスに……食い殺されるわけが、ない……!」
 己の捕食能力を高める『捕食の血核』を紅刃「血狂」に組み込むと、更に感染患部への自傷行為を行い続ける!
「俺の患部は、いわばウィルス群の肉体だ。これは『自傷行為』ではなく『オブリビオン達への攻撃』だぜ! そして! 俺は攻撃をするたびに飢餓感や捕食能力が強化される!」
 なんと、刃で切り刻んだところの皮膚が、徐々に元に戻ってゆくのだ!
「本当に、ウィルスを喰らっている……!?」
 ロキは目の前の光景に驚嘆していた。
 ユーベルコードはこの世の埒外のチカラである。超常の現象には超常を。目の前で行っているルードのユーベルコードは、食物連鎖と生存圏戦争の縮図であった。
「正直……、かなりリスクの高いやり方だ。だが……、ウィルス型を喰らう、なら……! この方が、確実な筈だ……、ぐッ!?」
 ルードの右目が腐り落ちた瞬間に、燃えながら再生してゆく!
 まさに生き地獄、肉体の破壊と再生が繰り返され、ボトボトと壊死したルードの肉体が足元に蓄積されていった。
 と、その時、メタが叫んだ!
「おまたせしました! 解析完了、抗体データを暗号化します! 更に『バトルキャラクターズ』で36体のパンデミックモンスターを召喚、抗体データをインストール、ワクチンキャラを生成します!」
 仕上げに、メタは手持ちのウィザードロッドの杖先をワクチンモンスターに振りかざす。
「更に、ワクチンモンスターの魔力をウィザードロッドで増幅! 少数でもオブリビオンに無双出来るだけの力を与えました! ルードさん! このワクチンモンスターたちを『喰らって』ください……!」
 メタは36体のワクチンモンスターをルードへ向けて殺到させてゆく。
「恩に着るぜ、メタ……!」
 すると、ルードは紅刃でワクチンモンスター達を次々に一閃してゆき、その魔力と能力を捕食していった。
 つまり、これにより、ルードの体内に殺人ウィルスの抗体が取り込まれた!
「これで、一方的に喰らいつくせる!! 魔力も取り込んでユーベルコードも強化された、今の俺は!」
 全身の漆黒の炎と身体に刻まれた呪詛の刻印が、より一層の激しさを増す!
「まさに、無双だ……!」
 ドクンッ! ドクンッ ドクンッ!
 暴食と飢餓感を促す第二の心臓が高速ビートを刻む!
 黒炭化したルードの全身の皮膚に血色が戻り、腐った右目も修復されてゆく!
 ルードの細胞がウィルス群を体内から喰らって、肉体の支配権を奪取しているのだ!
「これで、完食(トドメ)だ、糞ウィルス!!」
 自分の腹に刃を突き立て、内臓へ直接的に暴食のエネルギーを流し込む!
 ルードのどす黒く変色した喀血が漆黒の炎で蒸発したのち、彼は腹から刃を引き抜いた。
 捕食能力で肉体の再生が飛躍的に向上しているため、ものの数秒で腹の裂傷は塞がってしまう。
 殺人ウィルス――『対猟兵用生物兵器』フォーラーオブレリアは、メタの生み出したワクチンと、それを取り込んで己の肉体に吸収してしまったルード、そして他の猟兵達の機転によって、この場の窮地を脱することに成功した。
「なんて無茶苦茶なことを……ですが、ルードさんの腐敗した肉体は実験サンプルになりそうですね。デイヴ教授のために回収しておきましょう」
 ロキは持参していたシャーレに、ルードが地面に零した腐敗した皮膚の一部を採取してゆく。
 更に、問題の石棺から異様な姿の生きたネズミも飛び出してきた。
「これは、感染してもなお適応しているネズミでしょうか? これもサンプルとして捕獲しましょう」
 触手でネズミを捕縛し、専用のケージにロキは放り込んだ。
「それとメタさん、抗体のデータ、あとでデイヴ教授へ提供して下さいますか? きっと喜ぶと思いますよ。お手柄ですね」
「は、はい……! そうしてみます! ありがとうございます……!」
 ロキにメタは両目をキラキラと輝かせて喜びを表現した。
「はぁ……はぁ……これで、俺は……更に強くなったぞ!」
 ただひとり、己の命に頓着せず、戦場での自己研鑽に己の価値を見出すルードは、しばらく愉悦の余韻に浸るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『狂ったカガク者あるいは探究者』

POW   :    研究の副産物
自身の身体部位ひとつを【蠢くナニか】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    ビビットケミカルズ
【蛍光色の薬品が入った試験管】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【にぶちまけられ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    薬品大乱舞パーティー
自身が装備する【劇薬や毒物の入ったフラスコ】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。

イラスト:つかさ

👑11
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「サンプルの採取と抗体データの提供、感謝する! この霊廟に眠る者達の慰みになるだろう。そして、いずれ、これは我々の武器になり得るのだよ。猟兵諸君、ありがとう」
 ヒートアーマーを纏ったデイヴ教授が頭を下げた。
 未知の殺人ウィルスのサンプルと抗体データがあれば、人類のUDCウィルスパンデミックを未然に防ぐことが出来るかもしれない。邪教団のバイオテロに対抗策をUDC組織は得ることになる。これは非常に大きいアドバンテージである。
 だが、それを快く思わない者が存在した。

「誰だ? オレのラボで暴れる不届き者は?」

 その見た目は少年めいた白衣の人物が、霊廟の壁の隠し扉から出現した!
 彼は猟兵達とデイヴ教授を一瞥すると、露骨に嫌悪感を顔に出した。
「チッ……! よりによって猟兵がここを嗅ぎ付けたのか。殺人ウィルスの研究所としてうってつけだったのにな。余計な真似を……」
 どうやら、この霊廟で眠る感染者達は、目の前の研究者風のオブリビオンの『作品』によって殺されたと推測される。
 猟兵達は目の前の敵を撃滅すべく武器を取る。
 だが、デイヴ教授は叫んだ。
「諸君、我々の任務はオブリビオンの殲滅ではない! ……無理せずに脱出を!」
「逃がすと、思うかい? 君達のような良質な生体サンプルをさ!?」
 狂気の探求者と狂喜の生物学者が対峙する。
 猟兵達はデイヴ教授を護衛しながら、目の前の敵を撃滅もしくは霊廟遺跡からの脱出を試みなければならない。
 ここまでの努力を無駄にするわけにはいかない! 全力を賭して戦え!!
水鏡・怜悧
ロキ
(遺跡入口は穴を登らないと出られない…脱出は難しいですね)
『アノン、敵は任せます。あまり派手にやらないでくださいね』

妖精人形に意識を移し教授の元へ移動。
「脱出は難しいと思います。それに隠し扉の先も気になります
他の兵器や研究データがあるかもしれません」
教授の頭の上に乗っかりつつ危険物は羽(触手)で迎撃
少年の物言いにかつての自身の所業を思い出し
…私は、アチラ側ですね
自嘲を悟られないように
「…教授、これは俗にいうキャラ被りでは?」

アノン
黒狼の姿へ変化
「…面倒だが仕方ねェ…クソ」
噛みつくことに専念
触手を体毛のように変化させ
フラスコは風を纏って跳ね飛ばす
牙に雷を纏って動きを阻害し
血の快楽で瞳が輝く


エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎

さて、戦ったものか退いたものか…この先の状況次第かのう?
どちらにでも対応できるよう、オブリビオンの抑え込みにかかるとするのじゃ。

(地の精霊にお願いして半径54mの床を砂地に変換し砂を操る)
地の精霊よ、薬品の入った試験管やフラスコを迎撃して欲しいのじゃ。
毒物がばら撒かれると厄介じゃし、薬品を容器ごと砂に取り込んでしまうのじゃ。
取り込んだ薬品や地面にこぼれた薬品は砂を操作して地中深くに埋めてしまうのがよいじゃろう。

『狂ったカガク者あるいは探究者』が砂の範囲内に入るようなら、不意に足元の砂を流動させ砂中に引き込んだ後、部分解除して無機物に戻して行動を妨害するのじゃ。


龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「…このまま放っといたら、このオブリビオンによる被害が出るかもしれない…。その研究を潰すためにも…なによりここに眠る人達のためにも、今ここで倒す!1」

離れているようなら、ホムラを【槍投げ】で【串刺し】にして
近づいて『研究の副産物』を使ってくるようなら教授を【武器受け】などで【かばう】ことで対処しながら
【属性攻撃】の『煉獄黒焔斬』で【なぎ払い】や【力溜め】の一撃を放つよ

…多分あの研究者が出てきた隠し扉の奥はいろいろな研究データがあって、教授が行きそうだけど戦闘の余波で崩れそうになったらまた【怪力】で担いで早急にこの遺跡からの脱出を試みるよ
それまでは、また護衛を続けるね


備傘・剱
この手の研究馬鹿は一度、標的を決めるとしつこいからな
ここでの、足止めも必要だろう
デイヴ教授と、数人の護衛を先に逃がした方がいいだろうな

衝撃波と呪殺弾でけん制しつつ、接近して二回攻撃と鎧無視攻撃で殴りかかるぜ
すり抜けて、教授を追うようならロープワークの要領でワイヤーワークスを敵に引っ掛けて妨害してやる

敵の攻撃は接近戦に強そうだし、こっちの足止めもしてきそうだからな
弾幕はいつでも張れる様にしておくぜ
最悪、通路を破壊してでも妨害してやる

で、教授が安全圏に行った頃を見計らって、仲間全員纏めて次元創で脱出を図ってみよう
馬鹿正直に戦闘に付き合ってやる必要性は一切ないからな

アドリブ・絡み、好きにしてくれ


ルード・シリウス
暴食剣、呪詛剣構え【悪食無慙】発動し、真っ向から斬り結びに持ち込む
攻撃を受けても、自身の攻撃による捕食能力(吸血&生命力吸収)で喰らい返し、逆に捕食し喰らい尽くす勢いで攻め続ける
喰い千切る様に斬るは最初に足、次いで腕。相手がUCの能力で治療・再生するのなら、再生するまで待ち、その都度喰らう様に斬ってを繰り返す

(奥歯を剥き出しにする程に口角を釣り上げ、狂笑浮かべながら)
お前、逃がさないと言ったな…?
奇遇だな、俺もお前を逃がすつもりはない
アレを作った奴だ。自分の目でその成果を知りたいだろうからな…
アレを喰らった存在を、自分が生み出したモノの成れの果てを
…さぁ、互いの命を賭け存分に喰らい合おうか


メタ・フレン
私はデイヴ博士の護衛と遺跡からの脱出を担当しましょう。
丁度【時間稼ぎ】に最適のUCがありますし。

てわけで「ガラスのラビリンス」を発動。
敵のフラスコ爆撃をガラスの壁で防ぎ、その間に『地縛鎖』による【情報収集】と【失せ物探し】で迷路の正解ルートを計算。
そのままデイヴ博士と迅速に脱出しましょう。

とは言え敵が念力でフラスコに壁を乗り越えさせてきたらまずい。
モタモタしてられませんが、デイヴ博士はヒートアーマーのせいで動きが…
面倒なので『七つ道具』による【防具改造】で、ヒートアーマーの足にローラーを付けて移動してもらいます。
ムキムキマッチョなんですし、スケートだってある程度は滑れますよね、デイヴ博士?



 突如出現したUDC『狂ったカガク者あるいは探究者』に、猟兵達はそれぞれ行動を開始する。
 水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)こと人格:ロキは、今、自分たちが置かれている状況を冷静に分析する。
(遺跡入口は掘り進んだ穴を登らないと出られない……。そこまでUDCの攻撃を掻い潜っての脱出は難しいですね)
 瞬時に脱出は困難だと判断したロキは、自身とは別の戦闘人格:アノンに状況を任せることにした。
『アノン、敵は任せます。あまり派手にやらないでくださいね』
 そうロキは告げると、自分の意識を偵察用遠隔操作人形に移すユーベルコード『機械仕掛けの妖精(イミテーションフェアリー)』を使用。デイヴ教授の元へ素早く飛んでゆくと簡潔に状況を説明した。
「教授、ロキです。脱出は難しいと思います。それに隠し扉の先も気になります。他の兵器や研究データがあるかもしれません」
「やはり、ロキ君もそう思うかね?」
 デイヴ教授が氷の柱の陰から猟兵達へ向けて声を張った。
「すまない、猟兵諸君! わたしの護衛を頼む!」
「大丈夫だよ、デイヴ教授!」
 龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)は元気いっぱいに返答した。
「……このまま放っといたら、このオブリビオンによる被害が出るかもしれない……。その研究を潰すためにも……なによりここに眠る人達のためにも、今ここで倒す!!」
 胸元の黒龍焔の呪印が黒焔が噴き出せば、黒焔竜剣壱式『禍焔の大剣』を具現化させる。更に、相棒の槍焔竜ホムラはたちまち燃え盛る焔を纏ったスピア型の竜騎士の槍へと変貌、龍ヶ崎の左手の中に収まった。
「その隠し扉の奥、色々な研究データがたくさんありそうだね。教授は死なせないし、私達はオブリビオンを絶対に倒す!」
 龍ヶ崎の宣言が終わるやいなや、UDCに飛び掛かっていった1人の猟兵!
 先程、殺人ウィルスUDCを体内に取り込んだルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)が、漆黒の一対の大剣――暴食剣「神喰」と呪詛剣「無愧」を想像から創造する!
「お前、逃がさないと言ったな……? 奇遇だな、俺もお前を逃がすつもりはない」
 ルードの放った2連斬撃が、UDCの身体をX字に切り裂く!
 返り血を浴びたルード、奥歯を剥き出しにする程に口角を釣り上げ、狂い笑いながら斬撃を繰り出した。
「こ、これは、吸収されているのか!?」
 急激に力が奪われてゆく感覚を思い知ったUDCがルードの攻撃特性を理解するも、更にもう一合、その身に刃を浴びせられてゆく!
「ああ、そうだ。俺は総てを喰らい尽くす存在だ。それに、アレを作った奴だろ、お前? だったら、自分の目でその成果を知りたいだろう……? アレを喰らった存在を、自分が生み出したモノの成れの果てを、その目でしっかり見据えやがれ……!」
 還す刃でUDCを切り裂かんと大剣を振り回すルード!
「させるか!」
 しかしUDC、体の一部を異形の頭部へと変換! 大剣の刃を頭部の奥歯で噛み締めて受け切ると、他の部位に生やした異形の頭部がルードを喰らう!
 何たる共食い状態か!
「……さぁ、互いの命を賭け存分に喰らい合おうかッ!」
 大剣がUDCの足を削いでゆけば、ユードも両足を噛みちぎられてゆく。
 互いに動きを封じられ、互いに喰らいあっては傷を癒やしてゆくという地獄絵図。
「助太刀するよ! ホムラ、行って!!」
 龍ヶ崎が白銀の竜騎士の槍を投擲すると、その槍は明確な自我を持って複雑な軌道を描いてUDCが生成する異形の頭部を砕き貫いた!
「邪魔をするな……! だが、礼は言っておく……」
「もう、ツンデレだなぁ!?」
 ルードと龍ヶ崎が最前線でUDCを食い止める光景に、備傘・剱(絶路・f01759)は思わず顔をしかめてしまった
「この手の研究馬鹿は一度、標的を決めるとしつこいからな。でも、戦闘馬鹿も同じくらいか、こりゃ?」
 だが、これは彼にとって好都合である。
「馬鹿正直に戦闘に付き合ってやる必要性は一切ないからな。デイヴ教授と俺達の身の安全が最優先だ。確かに奥の部屋の研究データに教授は興味津々だろうが、命あっての物種っていうからな」
 備傘は不思議な光を湛えた短刀『Orthrus』を構え、ちらりとデイヴ教授の方を一瞥する。
「あの2人以外の、ここでの足止めも必要だろう。デイヴ教授と、数人の護衛を先に逃がした方がいいだろうな」
「おっと、させないね! 薬品大乱舞パーティーの始まりだ!!」
 逃亡に勘付いたUDCが、ルードとの戦闘の合間に投げ付けた劇薬や毒物の入ったフラスコの複製を60個生成すると、念力で操り始めた。
 更に備傘へ投げ付けられた試験管の中身……蛍光色の薬液がが飛散する!
「教授、危ない!」
 ロキ人形が薬液を払い除ける! 妖精羽型触手がたちまち腐食!
「大丈夫かね、ロキ君!」
「デイヴ教授こそ、無事ですか……!?」
「ああ、君のおかげで無事さ!」
 身の安全が確認され、ロキは安堵する。
 そして、狂乱するUDCの有様に、彼は胸の奥がざわついていた。
(……私は、アチラ側ですね)
 UDCの口ぶりは、かつて生体兵器を研究していたロキのオリジナルそのものであった。
「……ロキ君? どうかしたかね?」
 デイヴ教授は黙りこくったロキに心配して声を掛けた。
 ロキは自嘲を教授に悟られないように、UDCへ向けて触手の先端を指した。
「……教授、これは俗にいうキャラ被りでは?」
「なんだとぉ!?」

「あっぶね!?」
 薬液乱舞! 身を翻す備傘!
 咄嗟にフォトンガントレットを振り抜き、衝撃波を纏った呪殺弾を拳から発射!
 空中で薬液を吹き飛ばしたものの、氷の地面に薬品がぶち撒けられて異臭が立ち込めた。
「ふむ、そっちへ行ったほうが実力を発揮できそうだ!」
 UDCは前衛2人の合間を縫って、ぶち撒けられた薬液の上に立つ。すると、UDCが所持している薬液の色が見る見るうちに変色していく!
「揮発性物質と化合した薬液は、更に毒性を増すんだ! 喰らえ!」
「2度目は喰らうか!!」
 備傘はUDCの懐まで飛び込んでゆくと、ナイフと拳のラッシュを繰り出してゆく!
 UDCは思わず両腕でガードするも、その程度の守りなど容易く撃ち抜くほどの衝撃と斬撃がその身に襲い掛かるのだった。
「砕けろ!」
「がハッ!?」
 吹っ飛ばされたUDCへ、前衛の猟兵2名が飛び掛かる!
「俺を無視するな……!」
 更に背後からルードの斬撃で喰らい疲れ、UDCはたたらを踏む。
「あなたにはこっちの相手をしてもらうよ!」
 龍ヶ崎も黒焔迸る大剣を振るってUDCを追い詰めてゆく。
「さて、わしは戦ったものか退いたものか……。この先の状況次第かのう?」
 対して、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は未だ、戦闘か脱出か、行動指針を決めかねていた。
 エウトティアは単純な性格だ。故に、こういう複雑な状況下では、余り深くは考えないで思い立った事を行動に移すようにしている。
「では、どちらにでも対応できるよう、オブリビオンの抑え込みにかかるとするのじゃ」
 早速、エウトティアはユーベルコード『掌の創造(タナゴコロノソウゾウ)』を発動させた。
「地の精霊よ、薬品の入った試験管やフラスコを迎撃して欲しいのじゃ。毒物がばら撒かれると厄介じゃし、薬品を容器ごと砂に取り込んでしまうのじゃ。地面にこぼれた薬品は、地中深くに埋めてしまうのじゃ」
 エウトティアの呼び声に、氷の床がたちまち砂漠めいた砂粒となると、半径54mの床を流砂として操り始めた!
「さて、森羅万象、あるがままを受け入れるのじゃ」
「なに!? これは、まずいッ! 飲み込まれる!!」
 UDCの下半身が完全に流砂に飲まれて動きが封じられたのを確認したエウトティアは、後方に控えていた猟兵達に告げる。
「早くデイヴ教授を連れて外へ逃げるのじゃ! この流砂に乗って、早く!」
「こいつは助かる。立っていても勝手に身体が出口へ向かってくれるな!」
 備傘は流砂の力を得て、デイヴ教授とともに戦闘から離脱してゆく。
「だから、逃さないって言ってるだろ!」
 UDCが執念で薬剤を無差別に投擲してゆく!
 しかし、それは全て突如出現したガラスの壁に阻まれた。
「何!?」
「ガラスのラビリンス……わたしも忘れないで下さい。こういう時間稼ぎに最適なユーベルコードがあるんですよ。もっとも此処の世界のユーベルコードではありませんから、あなたが知らないのは無理もありませんけど」
 メタ・フレン(面白いこと探索者・f03345)の『ガラスのラビリンス』が、教授とUDCの間に立ち塞がる!
 ガラスの迷宮は見る見るうちに霊廟内を作り変え、UDCと猟兵を閉じ込めてしまった。
「さぁ、皆さん。UDCを分断しました。正しいルートは此方です。離脱しましょう」
 彼女は地縛鎖をダウジングめいて揺らしながら迷宮の情報を吸い上げると、瞬時に出口までの正しい道程を割り出していた。
「教授、モタモタしないで急いで下さい」
「しかしだね、メタ君? このヒートアーマーは身動き取りづらくてだね……!?」
「ああ、もう。仕方がありませんね」
 メタは七つ道具でヒートアーマーの足元に緊急改造を施す。
「教授の足元にローラーを付けました。スケートだってある程度は滑れますよね、デイヴ教授?」
「勿論さ! これでも地元ではローラースケートでストリートを沸かした時期があったものだ!」
 デイヴ教授がローラースケートで迷宮内を進んでゆくと、メタは龍ヶ崎へ向けて親指を立てて離脱していった。
「ありがとう、メタさん! 教授を担いででも此処を離脱させたいところだけど……」
 龍ヶ崎の大剣が、一層の黒焔を拭き上げ熱量を発散させる。
「ここでとどめを刺すよ! ルードさん!」
「俺に命令するな……! ゆくぞ、奴の気配はこっちだ」
 2人の猟兵がUDCの元へ戻ろうとしたその時だった。
「うわあああっ!? 何だ、この犬は!? やめろおおおッ!?」
 UDCの悲鳴が聞こえてきたではないか!
 ルードと龍ヶ崎が駆け付けると、黒狼がUDCを噛みつき、爪で切り裂いていた。
「この……っ!?」
 念力でぶつけられるフラスコに対して、黒狼の全身の体毛は190本もの触手になって払い落としてゆく!
 60個の複製フラスコは触手で巻き落とされた風圧で弾き返されると、あっという間にUDCへ中身の劇薬を浴びせた!
「ぎゃあああっ!? 皮膚がただれる!?」
「……面倒だが仕方ねェ……クソ」
 黒狼の正体はアノンであった!
 ユーベルコード『触手式魔導兵器-シンフォニア(ショクシュシキマドウヘイキ・シンフォニア)』……銃型魔導兵器に設定した属性の力を取り込んだ、1本毎に属性の異なる触手を放って攻撃する応用技だ。
「おい、無様だな? アレを作った主が、犬に喰われるとはな?」
「犬じゃねぇ、黒狼だクソが!」
 ルードの冷笑にアノンがツッコミを入れた。
「とにかく……今がチャンスだね!」
 龍ヶ崎、必殺の構え!
 ルードが先んじて大剣二刀流でUDCの両足を削ぎ落とし、砂の中へ沈めてゆく!
「お前は、俺が喰らってやる……!」
「グルルルルァッ!!」
 アノンも牙に雷のエネルギーを蓄積されると、UDCの腕を食い千切った!
 そして、黒焔をチャージし終えた龍ヶ崎が愛剣を振り上げた!
「この呪われた焔の斬撃を受けられるかな!! 煉獄黒焔斬ッ!」
 禍々しく焼き尽くす漆黒の焔の斬撃がUDCを両断!
 ほぼ同時にルードも渾身の二連斬撃を繰り出した!
「原初渇望・悪食無慙(プリミティブ・グラトニーエッジ)……!」
 切り刻まれたUDCは、空間に溶けるように焼き尽くされ、食い尽くされ、断末魔も上げられぬまま消滅してゆくのだった。
「これは俺自身が心に抱く、世界を、その世界を敷く存在を喰らう渇望の形だ……。神だろうと魔王だろうと、その世界諸共等しく喰らい尽くす」
 ルードは戦闘が終わると、どこか虚しさを湛えた表情で消滅していったUDCを眺めていた。
 アノンは人間の姿に戻ると、ロキと精神内会話を行う。
「……ああ? なんで俺が……チッ!」
 アノンは悪態をつきながら、ずけずけと隠し扉の中へ押し入ってゆくのだった。

 メタは意外に思っていた。
「ガラスのラビリンス、ここまで使い勝手が良いものなんですね。最初は薬剤を壁越しに投擲されないか懸念していましたが、『戦場全体が迷宮になる』おかげで、遺跡の地形利用も出来ることを知り得たのは収穫ですね」
 迷宮の中に対象を閉じ込める上に出口はひとつしかないという特性上、天井で頭上は覆われ、飛行などで脱出することが出来ない仕様となっている。
 今回は遺跡の天井をそのまま利用できたため、メタの懸念は杞憂で終わったのは幸いである。
「おい、そろそろ脱出するぞ?」
 備傘はユーベルコード『次元創(ディメンジョンマーク)』での脱出を図ろうとしていた。
「最悪、壁をぶち破ってでも突破しようとは思っていたが、全員無事で何よりだな」
「わしの流砂も不意を付けて何よりじゃ」
 エウトティアも自分の活躍に満足気だ。
「しかし、皆さん、帰りが遅いですね……」
 メタが心配していると、遺跡の奥から龍ヶ崎、ルード、そしてアノンが戻ってきた。
 その脇には、HDDやPC機材がまるごと抱えられてた。
「ロキィッ! 面倒臭ぇから全部引っこ抜いてきた! ギャハハハ!」
「……資料だけでいいと言ったんですけどね」
 がっくりと項垂れるロキ人形であった。
 だが、これでUDCの研究データはまるごと持ち出せた。データ解析が進めば、UDCの弱点を付くような武装や狂気耐性を養える薬剤が作れるかもしれない。
 そしていよいよ備傘は転送の準備に入る。
「時と空よ、我が名において、今、この時、その任を解く! 繋げ、友を守る為に! 次元創(ディメンジョンマーク)!」
 足元に出現した次元を繋ぐ亀裂の中へ猟兵達は飛び込んでゆく。
 転送先の日本のUDC組織へ直行した猟兵達は、デイヴ教授との短い冒険を惜しみながらPC機材を引き渡して帰路に就くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年09月29日


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#UDCアース
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#南極遺跡


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠鳥渡・璃瑠です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト