「サムライエンパイアにおける戦乱、ご苦労だった」
グリモア猟兵、イリス・シキモリ(f13325)は猟兵たちをねぎらいつつ、チケットをかざす。
「戦勝を祝うとともに過ぎ行く夏を惜しむ、この夏最後のサマーバケーション・チャンスだ。興味がある者にはこのチケットを配布する」
スペースシップワールド。リゾート船『ブルースフィア』。サマービーチ無料ご優待券、とスペースシップワールド共用言語で記載された青いチケットだ。イリスはこれを集まった猟兵たちへと配布する。
「このチケットはアクティヴィティのフリーパス・にもなっている。また、これを提示することによってレストランやバーベキューエリアの利用ではワンドリンク・サービス付きだ。食事は現地で実費を支払え。グリモアベース宛で領収書を切って私に送れば後日補填する」
事務的な説明を終えると、イリスは続けて船のパンフレットを猟兵たちへと配布した。
リゾート船『ブルースフィア』は、例に漏れず青い海と砂浜を備えた人工ビーチ搭載型のサマーリゾート施設だ。
浜辺ではさまざまな遊具が貸出可能であり、ビーチフラッグやウォーターガン・サバイバル、ビーチバレーなど多くのアクティヴィティが用意されている。また、丁寧に管理された海には観光客への安全に配慮した攻撃性のきわめて低い遺伝子調整済バイオフィッシュやバイオイルカ、バイオクラーケンなども生息しており、磯釣りや沖釣り、ダイビングなども楽しむこともできるのだ。一部のバイオフィッシュなどは食用にも適しており、希望すればバーベキューセットや調理場を使用してパーティーを開催することも可能だ。
また、リゾート船ブルースフィアは時間帯によってビーチエリアの照明色を変更することにより、かつて惑星で生活していた時代の名残である日の出や日没を再現しており、昼と夕暮れと夜と様々な状況を移り変わらせている。時間帯によって、様々な顔を見ることができるだろう。なお、夜間であれば手持ち花火などで遊ぶこともできる。
「説明は以上だ。今回の戦乱はひどく慌ただしかった。私も疲れた。お前たちもそうだろう。この機会にゆっくりと羽を伸ばし、此度の戦乱の疲れを癒すがいい。……それから、別に戦乱に参加していなくても楽しんでいい」
と、ここまで言ったところで更に一言イリスは言い添える。
「私もビーチサイドで休暇を過ごすつもりだが、案内役として務めは果たす。わからないことがあれば私に聞きに来い。ガイド役くらいはしてやる」
……というわけで、説明は以上である。それでは、楽しんでくるといい。
無限宇宙人 カノー星人
お世話になっております。カノー星人です。
この度は戦争お疲れ様でした。というわけで海をご用意しております。戦勝会のほか、過ぎ行く夏を惜しみながらの海遊びなどお楽しみください。
なお、舞台となるリゾート船は前回(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=13446)と同一の船になります。よろしくお願いします。
☆このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります。
第1章 日常
『猟兵達の夏休み』
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POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りに勤しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
👑5
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聖護院・カプラ
戦争から戻ってみれば、『ブルースフィア』へのチケットをいただけるとは……。
弊コロニー居住者のリゾート候補地として考えていた所でした。
サマービーチとはいい考えですが、釣りができる程の水深があることを懸念しています。
弊コロニー居住者は年配の方が多い故に、どこまで安全な水深なのか私自身が確認しておく必要があるでしょう。
ですから、シキモリサン。
お疲れの所を申し訳ありませんが……
確認を終えた私を沖釣り用の釣竿で回収していただきたいのです。
台座ユニットをメンテナンスに出しており飛ぶ事が叶わないのです。
お願いします(説得)。
ありがとうございます(存在感)。
『ブルースフィア』の海を船がゆく。
船体側面に荒々しいダーク・ミンチョ体(スペースシップワールドでは失われて久しい古代文字の一種である)で《スペースマグロ丸》の文字を描いた中型トローリング・シップは、宇宙共通言語で『大漁』を意味するワードを刻んだビームフラッグを掲げ、そして船の先端においては古代帆船の船首像めいて聖護院・カプラ(f00436)がギャラクシー合掌の姿勢で青々と広がるブルースフィアの海を見つめていた。
遡ることおよそ1時間。
ビーチリゾートでオフを楽しむグリモア猟兵イリス・シキモリのもとをカプラは訪れた。
「……」
ぢゅる、と音をたて、培養バイオココナッツ果容器から青色鮮やかな合成ブルースフィアドリンクを飲みきると、イリスはカプラに視線を向ける。
「聖護院・カプラか。ここに来たということは私に仕事があるということだな」
「はい」
カプラは静かに砂浜に腰を下ろし、ブルースフィアの海を眺めた。
「ここは素晴らしいスペースシップです。美しい風景に命の息づく海。弊コロニー居住者のリゾート候補地として考えていた所でした」
「うん。ここは良い場所だ。私も推奨しよう」
「はい。サマービーチとはいい考えです。ですが」
「ですが?」
一旦言葉を切るカプラを横目で見ながら、イリスは訝しむ。
「釣りができる程の水深があることを懸念しています。弊コロニー居住者は年配の方が多い故に、どこまで安全な水深なのか私自身が確認しておく必要があるでしょう」
「なるほど。ではダイビングのアクティヴィティの利用手続きをしよう。確認のついでに、ブルースフィアの海を楽しんでく」
「ですから、シキモリサン。お疲れの所を申し訳ありませんが……確認を終えた私を沖釣り用の釣竿で回収していただきたいのです」
「釣竿」
イリスは絶句した。
「はい。台座ユニットをメンテナンスに出しており飛ぶ事が叶わないのです。ぜひ、ご協力を願いたく」
「少し考えさ」
「お願いします」
【説得】!!!おお、見よ。存在感492から放たれる暴圧的な説得の“圧”を!
「グアーッ存在感!!」
「ありがとうございます」
説得に応じるイリス!こうして2人は今に至るのである。
そして現在。
スペースマグロ丸よりブルースフィアの海へと入水したカプラは水底の光景を見る。カプラは海中に広がる青く透き通った景色を見ながら、周囲の状況を探った。
サーマルセンサー、トキシックチェッカー。ともに基準値内。視覚センサーの前を横切ってゆくバイオフィッシュの群れや、遠くに泳ぐバイオクラーケンなどの原生生物から検知される危険度は極めて低い。下を見れば白い砂の上に遺伝子調整済みバイオチンアナゴが見え隠れしていた。悪戯好きな遺伝子調整済みバイオドルフィンが鼻先で戯れにカプラをつつく。
『なるほど』
宝石箱の中身のようにきらめく海の底。そこは遺伝子調整済みといえど、数多の命が息づく世界だ。水底に栄える箱庭めいた人造の天上楽土。カプラはそのような印象を受けた。
しかし、そうであるからこそ危険度は皆無である。これであれば、高齢のコロニー居住者がダイビングなどのアクティヴィティに挑戦しても安全性は保証されるだろう。
『そろそろ引き揚げをお願いします』
視察を終えたカプラは船上のイリスへと伝達する。
「わかった」
イリスはワイヤーウインチのスイッチを入れた。ぎゅおん。トローリング・シップのエンジンが唸り、ワイヤーを巻き上げ始める。海の底から水面へと昇天するが如くゆっくりと水面に向かい上昇してゆくカプラを、トローリング・シップに搭載されたクレーン状のウインチが引き揚げた。躯体のあちこちの隙間から入った海水を海面に落としながら、カプラは水上へ上がる。
「気分はどうだ」
船の甲板から、イリスが尋ねる。
「はい。素晴らしい海でした。ここまでのものを作り上げるには眠れない夜もあったことでしょう」
吊り下げられたままのカプラが頷いた。
「しかし、やはり年配の方々はダイビングを行わない方がよいかもしれません」
懸念を口にするカプラをイリスは訝しむ。
「何故だ?」
「そのまま天にも昇るような心地でしたので」
成功
🔵🔵🔴
アリス・シンドローム
あら、いいじゃないここ。船なのに中に海岸があるなんて御伽噺みたいね。
先の戦争には参加していないけれど、お誘いいただけるならそのお言葉に甘えちゃうわ。
ビーチパラソルを立ててと、
借りた器具で遺伝子調整済みバイオフィッシュ・アンド・チップスを作ったらアイスティーと共に頂きましょう。
……夏休みに近いようで遠い光景が繰り広げられるかもしれないけれど、わたしは休暇に忙しいのよ。面倒ごとが起こっても手伝いはしないわ。
それより誰か一緒に食べない?作り過ぎちゃったみたいで。
ビネガーが無かったからケチャップを付けているんだけれど、遺伝子調整済みバイオフィッシュという魚が結構美味しいのよ。
「あら、いいじゃないここ」
ブルースフィアの入場ゲートを通過し、船内に作り上げられたビーチの全景を見下ろしながらアリス・シンドローム(f20012)は顔を綻ばせた。
「船なのに中に海岸があるなんて、御伽噺みたいね」
エントランス・センターからビーチへと直通のエスカレーターを降りながら、アリスは潮の香りを楽しむ。よい海だ。楽しいバケーションになるだろう。
今回のチケットは先のサムライエンパイアにおいて活躍した猟兵たちへのねぎらいという名目だが、参加していなければ与えられないとは誰も言っていない。アリスは先の戦争に参加していない猟兵だったが、せっかくお誘いいただけるなら、と手に入れたチケットを有効に活用する。
『お待たせいたしました』
「早かったわね」
ビーチサイドの一画に陣取りパラソルを立てたアリスは、サービスの一環である貸出式のポータブル・キッチンを給仕ドロイドから届けられ、設備を確認する。超電磁宇宙コイルによる発電機構を内蔵したポータブル・キッチンは電子クッキングヒーターによる加熱調理が可能である。また、農耕生産船モコロドから直輸入した遺伝子改良オリーブ油やアステロイドソルトなど各種調味料も一通り揃い、ちょっとした料理なら不自由なく作ることができるようになっていた。
「食材は?」
『遺伝子調整済みバイオコッドの切り身。農耕生産船ホカード産過重力栽培グラビトンポテトでございます。茶葉はケイローン・ブランドをご用意致しました」
バイオコッドとは多世界における鱈に似た魚類である。加熱調理に用いられることが多く、フライや鍋の具材などに活躍している。
「いいわ。ありがとう」
『よい時間をお過ごしください』
アリスはそれらの食材に不備がないことを確認すると、給仕ドロイドを下がらせた。
「よし、と」
アリスは水着の上からエプロンを着けて調理を開始。まずは茶葉を濃いめに出して冷蔵庫へ。続けて伝統的な方法で衣のベースをつくるとバイオコッド切り身に纏わせる。そして揚げ油へとダイブ。フィッシュアンドチップスの調理である。
海と空の青色鮮やかなビーチリゾートで油を弾かせ黙々と揚げ物をつくる――それは、夏休みに近いようで、どこか遠い不思議な光景であった。
そして。
「これよ、これ」
さく。パラソルの日陰の下でからりと揚がった揚げたてのフィッシュフライを口にしながら、アリスは満足していた。傍らのテーブルでアイスティーの注がれたグラスが、からりと氷の落ちる音をたてる。フィッシュアンドチップスを詰め込んだバスケットの中にはディップ用の合成ケチャップソースを添えて。アリスは優雅にサマーバケーションの時を過ごす。
「あら。ちょっとそこのあなた?」
「……ん」
そこでたまたま通りがかったグリモア猟兵、イリス・シキモリにアリスは声をかける。
「あなた、ちょっとこれ一緒に食べない?作り過ぎちゃったみたいで」
「フィッシュアンドチップスか。いいだろう。ビールは……」
「アイスティーしかないわ」
「わかった」
イリスは少し考えてからパラソルの日陰に身を寄せる。なるほどバスケットに詰められたフィッシュアンドチップスは1人で食べきるにはいささか多いように見える。イリスは遠慮せずつまんだ。
「……む。これは」
「どうかしら?ビネガーが無かったからケチャップを付けているんだけれど」
「うん。恐れ入った。腕がいいな。なかなかおいしい」
「遺伝子調整済みバイオコッド、だったかしら。この海にもタラがいるみたい。結構美味しいのよ」
「なるほど」
イリスはビールの味を恋しく思いつつ、アイスティーで喉を潤した。これはこれでありか、と目を細める。
一方、アリスはフィッシュアンドチップスにアイスティー。それから話し相手を手に入れて、優雅な時間を過ごすのである。
ブルースフィアの海は船内照明の光の中、きらきらと青く輝いていた。
成功
🔵🔵🔴
ギルレイン・メルキラレバ
レイア・プラウテス(f00057)と
SPD
「本当に泳げるのか見ものですね。……その身体、どう見ても水より重そうなのですが。いえ、忠告ですよ?」
少し驚かしてみましょうか。
水中から近づいてわってする、とか。
→溺れるレイアに掴まれて自らも溺れかける
息絶え絶えでなんとか陸に上がった手にはバイオなんとかって魚が握られていた。
「どこが労働なのよ、全く。誰かのせいで死にかけだったら。……ま、悪くないわ」
新鮮でおいしい魚も仲間と食べれば格別。耳がぴこぴこうごくのだった。
レイア・プラウテス
ギルレイン・メルキラレバ(己の神に仕えよ・f13190)と
・SPD
「任せてください。故郷プラウは内陸とはいえ水の豊かな土地。素潜りの漁など余裕です」
→潮の概念を知らずに溺れる
助けに来たギルレインの足を掴んで(藁をもすがるやつ)一緒に溺れそうになったりなんなりしながら、四苦八苦しつつ最終的にバイオアナゴを掴み取って蒲焼にして食べる
「労働の後の食事は格別ですね。そう思いませんか?」
うっかり戦場じゃない所で死にかけたのもいい思い出なんじゃないかな、って……。
アドリブお任せ
「海ね」
「はい。海ですね」
レイア・プラウテス(f00057)とギルレイン・メルキラレバ(f13190)はブルースフィア船内の人工海浜に立ち、船内照明を照り返しきらきらと輝く水面と対峙していた。当然ながら水着である。
「では、潜りましょう」
司法神に仕える身であるレイアはそれを体現するかのような無駄の少ない体躯に飾り気のないセパレート水着をまとう。
「本当に泳げるのか見ものね。……その身体」
適度な脂肪がないと浮力がはたらかないんですよ、と揶揄しながら、スタイルの良さを見せつけるようにちょっと冒険したデザインの水着を着た自由神の使徒は口の端に笑みを乗せる。
「どう見ても水より重そうなのですが。いえ、忠告ですよ?」
「任せてください。故郷プラウは内陸とはいえ水の豊かな土地。素潜りの漁など余裕です」
ふふん、と得意げな顔をしたレイアは屈伸から準備体操を始める。その様子を眺めながら、ギルレインは「この子本当に大丈夫かしら……?」と眉根にしわを寄せた。
ぱしゃん。
ブルースフィアの水面に飛沫があがる。水中へと飛び込んだレイアはひやりとした冷たさを感じながら水を蹴り、より深い場所を目指した。
(これは……)
そして、ブルースフィアの海に広がる光景を目にする。色鮮やかな遺伝子調整済みバイオフィッシュやバイオクラーケンなどの多くの命が息づく、青い宝石箱めいた美しい海の姿である。
(故郷の川では見られない光景ですね……)
レイアは興味深くその景色を見渡した。
(では、もう少し深くまで)
そして水中でくるりと身体を捻り、更に深くを目指そうとしたところで――
(あれ)
――うまく泳げないことに気づく。
潮の流れである。彼女の故郷の水場では、或いは彼女は経験していた水泳の環境ではこれまで知らなかった概念であった。
(これはまずいですね)
端的にいって、レイアは溺れていた。
(油断しているわね)
ああまで自信満々だったレイアがよもや溺れているなどとは思わず、密かにギルレインが迫る。
(少し驚かしてみましょうか……)
潮の流れをうまく乗りこなしながら、ギルレインは踊るように海中を泳ぐ。すい、と滑らかな動作で素早く回り込み、彼女は驚かすようにレイアの目の前に突然現れてみせた。
(わっ)
(あっ)
一方、藁をも掴む思いであったのはレイアである。目の前に現れたギルレインへと遮二無二しがみつく。
(たすけてください)
(ええ……)
ただならぬ様子に思ってたよりヤバい状況であることに気づいたギルレインは慌てて水面を目指す。その足にレイアはまとわりついた。アブナイ!このままでは2人揃って海の藻屑だ!
《海難事故状況を感知しました。これより要救助者のサポートに移ります》
そこへ駆けつけるのはブルースフィアの海を巡回する水難事故防止用海棲生物擬態型救助ドローンである。ウミガメを模したボディはアクアジェット推進装置によってきわめて高速で2人のもとへと現れ、掴まるように促すとそのまま水面へつれてゆく。
「……ぷは!」
「あ、あぶなかった……」
《危ないところでした。遊泳の際はくれぐれもお気をつけください》
挨拶を終えて救助ドローンは水中へと戻ってゆく。
「あ、はい。どうも」
「ありがとうございました」
その姿を見送り、2人は顔を見合わせた後に陸の方へと戻ってゆくのであった。
「労働の後の食事は格別ですね。そう思いませんか?」
溺れていたときの慌てようが嘘のように、涼しい顔でレイアは蒲焼きにしたバイオアナゴを齧る。さっきまで無我夢中で気づいていなかったが、どうも溺れていた最中にたまたま捕まえていたらしい。給仕ドロイドからポータブル・キッチンをレンタルしたレイアはバイオアナゴを手際よく蒲焼き調理し、運動の後のお食事タイムに興じていた。
ギルレインもまた同じくなんかいつのまにか捕まえていた遺伝子調整済みバイオスルメイカを焼いて調理したものにゼログラビティ大豆製のショウユソースを垂らす。
「どこが労働なのよ、全く。さっきのあれを“漁”というつもり?誰かのせいで死にかけだったわ」
「まあまあ。でも、うっかり戦場じゃない所で死にかけたのもいい思い出なんじゃないかな、って……」
「……ま、悪くないわ」
なんだかんだで、なかなかできない体験だったことには間違いない。
「ところでその……なんだったかしら。バイオアナゴ?それ私にも一口ちょうだい」
「いいですよ。そっちのも分けてください」
2人は笑い合いながら獲れたての新鮮な魚介を味わう。ちょっとした食事だって、仲間と一緒ならば格別だ。ギルレインの尖り耳が楽しげにぴこぴこと動いているのを、レイアは見逃さなかった。
そうして、ブルースフィアの照明が、夕暮れの色へと変わる。猟兵たちを照らす黄昏色の明かりは、やがて夜の色へと移りゆく。
猟兵たちの夏休みも、間も無く終わりを告げる時間だ。リフレッシュが済んだら、新たな事件に向かうといい。君たちの助けを、多くの世界でさまざまな人々が待っているのだから。
大成功
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