その女性達は怪しく、信心深く、凛々しく
●
アックス&ウィザーズの地にあるという「群竜大陸」。
その場所は、帝竜ヴァルギリオスと共に蘇ったと言われている。
帝竜が銀河皇帝やドン・フリーダムのようなオブリビオン・フォーミュラだとするなら、大陸の発見は必須だ。
その所在は長らくつかめていなかったが、勇者の伝説を紐解くことで、群竜大陸が噂レベルで未だ見つかっていない理由が明らかになってきた。
なんでも、世界各地に存在する「クラウドオベリスク」と呼ばれる邪悪な柱が、群竜大陸の所在地を隠しているというのだ。
伝説には、幾つかのクラウドオベリスクの所在地も記されていた。
この為、猟兵達は現地に赴き、邪悪なるクラウドオベリスクの破壊を目指すのである。
●
グリモアベースでは、盛んにグリモア猟兵達が自らの予知を語り、事件の解決を他の猟兵達へと依頼している。
金髪エルフのセレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)もその1人。
「少し、お願いしたいことがあるのだけれど……」
彼女の呼びかけに猟兵が耳を傾けたことで、セレインは笑顔を見せて説明を始める。
セレインが今回依頼しているのは、「クラウドオベリスク」という柱の破壊依頼。
なんでも、これが帝竜がいると思われる群竜大陸を隠しているのだという。
柱は世界各地にあるらしいが、セレインが今回破壊を依頼するのはそのうちの1本だ。
「とある岬の先端に、この柱があるようね」
穏やかな海を臨むその岬。
しかしながら、6,7mもある黒く聳え立つ柱は、この場所に似つかわぬまがまがしいオーラを放っており、海鳥すらも近づいてこない。
「この柱を破壊したいところだけど、たどり着くのは簡単ではないわ」
この地の近くにやってきた人々を、魔女となり果てたエルフが露出高めの衣装で男性達を誘い、魔法で人の精気を奪ってしまうそうなのだ。
そのおかげで、これまで岬の方に近づく住民や冒険者はいない。
また、仮にこの魔女を倒したところで、岬の手前に築かれた砦に多数の女性オブリビオン達がクラウドオベリスクを護るべく詰めている。
「集団で待ち受けているのは、神龍教派のクレリック達。帝竜こそが神の遣わされた神龍だと信じる者達ね」
さらに、そのクレリック達を従えているのは、古代帝国最強の騎士と呼ばれた『十字騎士シュラウディア』。
2本の剣を操る黒い鎧を纏う冷徹にして誇り高き騎士だ。
彼女を倒さねば、柱を破壊することはできない。
一通り説明に区切りをつけ、セレインはこう話を締めくくる。
「まずは、この岬に近づくところからね」
待ち受けるオブリビオン達を確実に倒し、柱の破壊を。
セレインは猟兵達へとそう願うのである。
なちゅい
猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。
こちらのシナリオでは、アックス&ウィザーズの世界各地に存在する邪悪なる柱「クラウドオベリスク」の破壊依頼です。
第1章は、「邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリア」の討伐を。
第2章は、オベリスクを守るように建造された砦を守護する「神龍教派のクレリック」達の討伐を。
第3章は、クラウドオベリスクを守護する「十字騎士シュラウディア」討伐依頼です。
まずは、オベリスクの領域……岬へと向かおうとする猟兵達を迎え撃つ邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリアの討伐を願います。
章間はプレイングの幅を広げる為の情報を加筆しますので(前章終了から半日以内を目途に)、そちらが確認できましてからプレイングを手掛けていただければ幸いです。
最速のプレイングが届いてから、そちらが失効する前(3日以内)にリプレイを執筆いたします。
基本は全員採用、一括執筆を目指しますが、判定の都合で6人未満の場合、数人単位の執筆となる可能性がありますので、予めご了承くださいませ。
シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
それでは、行ってらっしゃいませ。
第1章 ボス戦
『邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリア』
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POW : 禁忌魔法・『ビューティドレイン』
【姿見た者を虜にする誘惑の魔法】【誘き寄せた獲物に快楽を与える魔法】【快楽に堕ちた人から精気を奪う魔法】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD : 影魔法・『シャドウサーヴァント』
戦闘力のない、レベル×1体の【ロベリアの姿を模した魔力の影】を召喚する。応援や助言、技能「【拘束】【媚薬を飲ませる】【精気搾取】」を使った支援をしてくれる。
WIZ : 薬術・『ラブポーションマイスター』
技能名「【医術】【人体学】【媚薬製造】【快楽責め】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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ドゥルール・ブラッドティアーズ
他の人との共闘NG
グロ描写NG
POW
精気吸収と聞いたら黙ってられないわね!
快楽の女王ドゥルール様が相手よ❤
【オーラ防御・呪詛耐性・気合い】で
誘惑魔法・快楽魔法を跳ね除けるわ。
快楽に堕ちなければ精気吸収も不発に終わり
ユーベルコードを封じられる恐れも無い
その程度の快楽で
私を堕とせると思っていたのかしら?
『欲望解放』で一糸纏わぬ女神の姿に。
愛欲に比例した戦闘力増強に加え
最大4800km/hもの速度で【空中戦】が可能!
音速を超えて ロベリアを抱きしめ、上空へと連れ去り
お尻を撫でたり、猫のように全身を擦りつけて【誘惑】しつつ
濃厚なキスで【生命力吸収】
本当の快楽を教えてあげる。
精気吸収は、こうヤるのよ!!
●
アックス&ウィザーズ某所。
海に向けて突き出した美咲の先端に、「クラウドオベリスク」なる邪悪な柱が聳え立つ。
この破壊を依頼された猟兵達が続々と、この地へとやってくるのだが……。
なんでも、柱のある領域に近づくと、露出の高い黒衣のエルフが惑わし、精気を吸い取ってしまうのだとか。
「精気吸収と聞いたら、黙ってられないわね!」
黒髪ツインテール、ふくよかな体のダンピール、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は不敵な笑みを浮かべ、この地へとやってくる。
「行かせないわ」
悠然と迎撃へと現れるのは、邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリアだ。
邪霊に支配されてしまった悲しいエルフなのだが、人々の精気を奪い取る非常に恐ろしいオブリビオンとなり果てている。
「快楽の女王ドゥルール様が相手よ❤」
しかしながら、ドゥルールはそんな敵の話を聞き、自らの力でねじ伏せてしまおうと考えている。
しかも、敢えてタイマン勝負で、だ。
「皆、手出しは無用よ」
この場には何人かの猟兵達が駆けつけてはいるが、ドゥルールは共闘を制してまで、ロベリアとの一騎打ちを望む。
「対した自信ね。返り討ちにして見せるわ」
ドゥルールは自分からは仕掛けず、自らの体にオーラを纏って身構え、相手の出方を窺っている。
それを見たロベリアは鼻で笑って見せて。
「フッ、来ないのかしら? 拍子抜けね」
ならば存分に相手をと、敵はマントを広げて黒ビキニと黒のハイソックス、黒ブーツでのみ覆った豊満な体を惜しげもなくさらし、こちらへと近づいてくる。
ドゥルールが力を高めているのを見たロベリアは、禁忌とされた魔法『ビューティドレイン』で勝負を挑む。
怪しげな視線でこちらを見つめてくる敵は、ピンク色の魔法を放つ。
それは、相手に快楽を与える魔法だ。
「……ふっ、ううん」
艶めかしい声を上げながらも、自分の体に走る快感にドゥルールは抵抗する。
「まだ、これからよ」
快楽に堕ちれば、ロベリアは一気に精気を奪いにかかるはずだ。
そうなれば、ユーベルコードを封じられて敗北してしまう。
精神力と気力を削られながらも、それに耐えるドゥルール。
しばらくの間、根競べが続く。
「あ、あふん……」
体を駆け巡る快感。ドゥルールはそれに流されかけながらも、その魔法を跳ね除けて見せた。
「その程度の快楽で、私を堕とせると思っていたのかしら?」
耐えたドゥルールは、すぐさま反撃に出る。
彼女は自らの欲望を開放し、一糸纏わぬ女神の姿へと変貌した。
その周囲には月下香……チューベローズの花弁が舞い、刺激の強い部分はしっかりと覆い隠してくれる安全仕様だ。
しかも、ドゥルールは音速を超え、ロベリアの体を抱きしめて上空へと連れ去ってしまう。
ドゥルールはその状態で、ロベリアの体の敏感な部分を撫で、さらに猫のように全身を擦り付けて誘惑してみせて。
「本当の快楽を教えてあげる……。精気吸収は、こうヤるのよ!!」
ロベリアの顔へとドゥルールは自らの顔を近づけ、相手の口を噤んでしまう。
ねっとりとした感覚。ドゥルールは満面の笑みで仕返すが、ロベリアも抵抗してその拘束を解いてしまう。
「残念だけれど、負けるわけにはいかないわ」
地面へと叩きつけられながらも、ロベリアは身構える。
一方、ドゥルールは思った以上にロベリアから体力を奪えず。消耗してへたり込んでしまっていたようだった。
成功
🔵🔵🔴
シル・ウィンディア
え、ええと…
とりあえず、一言
…風邪、ひいちゃうよ?
最近涼しくなってきたしね
とりあえず、なんか捕まったら厄介になりそうな予感がするから
【空中戦】で飛んで【残像】と【フェイント】で撹乱機動っ!
接敵したら【属性攻撃】で風属性を付与した
光刃剣と六源和導の二刀流で攻撃
【フェイント】を絡めて【二回攻撃】だね
敵の攻撃や怪しい素振りは
【第六感】を信じて【見切り】だね
薬をばらまくなら【オーラ防御】で体全体をカバーして
精霊布のマントで口元を抑えるよ
相手が隙を見せたら
【高速詠唱】で隙を減らして【全力魔法】のエレメンタル・ファランクスっ!
さぁ、限界突破の一撃、目一杯味わってねっ!!
あ、精霊電磁砲の【一斉攻撃】もオマケ
白石・明日香
他の方との連携・絡みは大歓迎です。
事前にスタングレネードや煙幕弾を用意。
美魔女・・・・つまり、こいつは年増!?
とにかく接近せねば話にならないので、残像で攪乱しつつダッシュで接近。
相手の攻撃が来る前にスタングレネードと煙幕弾をありったけ投げて敵の視界をふさぎ姿を隠す。相手の姿が見えなくなれば誘惑の魔法は効力を発揮しないので煙が晴れる前に相手の物音や声を頼りに接近。敵が新たな魔法を発動させる前に動きを見切って怪力にものを言わせて2回攻撃で切り付けて一撃離脱。あ、ついでに目潰ししておこう。
オリヴィア・ローゼンタール
エルフの知人は何人かいますが……彼女らと同族とは思えませんね
淫祠邪教に染まり、歪み果てましたか
【属性攻撃】【破魔】で聖槍に聖なる炎の魔力を纏う
破魔とは魔法を破る力、放たれた魔法そのものを斬り裂いて破壊する(カウンター・なぎ払い)
拘束されて薬を飲まされても【毒耐性】【狂気耐性】で耐え、精気搾取は【生命力吸収】【気合い】で相殺する
この程度の殺す気のない薄い毒や術など、私には通用しません
それと……
拘束されたままでも【念動力】で聖槍を操る
【偽槍展開】で54本の複製槍を作り出し、本体と合わせて55本
すべてを敵の本体へ殺到させ【串刺し】に
縛り上げれば戦えないと思いましたか?
聖槍よ、敵を穿て
四王天・燦
帝竜はどーでも良いんだ。
瑞々しい精気がお目当てさ
妖魔解放でダークエルフの魂を霊着…良心の欠如した淫らな性格と混ざる。
「二人きりでないのと、ベッドがないのが不満かな」
符を撒き呪詛の範囲攻撃でシャドウを駆逐。
盗み攻撃で媚薬を強奪
アークウィンドを振るいロベリアに部位破壊:服の斬属性衝撃波を放つ
狂気耐性で魔法を凌ぎ接近。
高速移動を交え残像で囲みながらデストラップを絡める
犬歯を突き立て媚薬を血中に直接注入。
「蜘蛛って獲物に毒を流し込んで溶かして啜るんだって。そろそろ脳味噌溶けてきた?」
肉を揉み、噛み付き。
吸血・生命力吸収で魂まで啜る
魂さえ喰い尽くせば腹を撫で妖艶な笑み。
「夢でいっぱい可愛がってあげる♪」
シュテル・デュードロップ
あれが噂の魔女のおねーさん?
精霊さんの加護が失われてるの。
エルフ的にはすごく悲しいことなの。
同族として骸の海に還してあげるのも優しさなの。
戦うのは苦手だけどがんばるの。
ここはアウトレンジで決めるの。
<神風>から<八咫烏>を全機発艦。
オールレンジ攻撃をしかけるの。
機体のコントロールはAIにお任せ。
ボクは<我々は大勢であるがゆえに>の発動と維持に集中。
敵との距離を一定に保ちながらがんばるの。
攻撃は無人兵器が盾になって防いでくれる。
いっぱい壊れちゃうけど問題ないの。
われわれの力は大勢であること。
目的を果たすまで尽きることはないの。
だから進軍せよ。
全滅以外は無傷と同じことだから無敵なの!
ユーフィ・バウム
神龍教派とは懐かしい名前を聞きました。
……。
今は猟兵として使命を果たしましょう
さて精気を奪う魔法は私には縁遠いもの
速やかに撃破させていただきますよ!
基本は【力溜め】つつの【鎧砕き】の一撃で攻める
仲間と連携できるなら積極的に。
シャドウサーヴァントに拘束を仕掛けられても、【怪力】の
私の力を抑えられると思わないことです、引き千切る!
何か惑わそうとしても【呪詛耐性】のある身に、
【覚悟】と【勇気】を胸に――惑うことなどない
敵の消耗が分かれば、【ダッシュ】で間合いをつめ肉弾戦!
《戦士の手》で組み付いての打撃と締め技で倒しましょう
【力溜め】ての必殺の一撃!
決着後は仲間に傷があれば手当て
次の戦闘に備えましょう
●
続き、邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリアに挑むべく、6人の猟兵達が前に出る。
「神龍教派とは、懐かしい名前を聞きました」
空色の瞳、褐色肌に長い銀髪をツインテールとしたユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)は、その名を聞いてこの依頼の参加を決めたらしい。
ユーフィはそちらを気にはかけるものの、まずは猟兵としての使命を果たすべく目の前の敵と対する。
長い銀髪をポニーテールとする豊満ボディな女剣豪、白石・明日香(十字卿の末裔・f00254)もこの依頼には思うことがあって参加したようだが、現れた敵に驚きを見せて。
「美魔女……つまり、こいつは年増!?」
「美魔嬢よ。失礼ね」
ロベリアはさらりと、明日香の言葉を否定した。
一方で、大きな青い瞳と青髪のエルフの少女、シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)はロベリアの大胆な姿に、どう声をかけたらいいものかと戸惑っていたようだったが。
「え、ええと……、風邪、ひいちゃうよ? 最近、涼しくなってきたしね」
「お構いなく。衣服なんて、あっても邪魔なだけよ」
シルの忠告もまた、ロベリアは涼しい顔で流してみせた。
発想がもはやサキュバスかと思えるようなその敵を、眼鏡着用、銀髪金瞳のシスター、オリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)は険しい表情で見据えて。
「エルフの知人は何人かいますが……、彼女らと同族とは思えませんね」
淫祠邪教に染まって歪み果てたのだろうかと、オリヴィアは相手について推測する。
「あれが噂の魔女のおねーさん?」
セミロングの白髪、強化外骨格に包まれたシュテル・デュードロップ(ふわふわエルフの戦巫女・f02963)が相手の姿を注視する。
彼が見ていたのはその容姿ではなく、女性の取り巻く者達だ。
「精霊さんの加護が失われてるの」
ある筈のものが失われたその状態はエルフにとってすごく悲しいことだと、シュテルは本音を漏らす。
「同族として、骸の海に還してあげるのも優しさなの」
シュテルは宇宙戦闘機型の兵器を展開しつつ、応戦の構えをとる。
「ふふ、かわいい子がいるわね……」
シュテルに興味を抱くロベリア。女性ばかりのこの場において、男性に目をつけるのは自然なことと言えた。
「瑞々しい精気……いただきに来たよ」
猟兵としては帝竜絡みの依頼なのだが、銀髪から大きな耳を突き出し、八重歯が特徴的な四王天・燦(月夜の翼・f04448)としては帝竜なんてどうでも良いらしい。
早速、ユーベルコード【妖魔解放】でダークエルフの魂を霊着させていた燦は、すでに良心の欠如した淫らな性格が混ざっていたようだ。
「二人きりでないのと、ベッドがないのが不満かな」
口元を吊り上げる彼女は、妖艶さも窺わせていた。
「そんなものいらないわ。あなた達はここで堕ちてしまうのだから」
ロベリアは影魔法を使い、そばに自らの影を呼び出す。
戦闘力こそ持たぬその影だが、近づけば本物と同様に拘束し、媚薬を飲ませてから精気を搾取する力を持っている。
「さて、精気を奪う魔法は私には縁遠いもの。速やかに撃破させていただきますよ!」
仲間達が応戦の構えを見せる中、ユーフィもバトルアックス『ディアボロス』を手に仕掛けていくのである。
●
『美魔嬢』ロベリアの攻撃は、誘惑、媚薬、精気採取といったものがメイン。
そのうち、誘惑はともかくとして、他は相手に近づく必要がある。
「とりあえず、なんか捕まったら厄介になりそうな予感がする」
寒気を感じながら、シルは白翼衣『オデット』の風の魔力で空を舞う。
「ここはアウトレンジで決めるの」
シュテルもまた距離を取り、『試製飛行甲板<神風>』から『試製自立誘導兵器<八咫烏>』を発艦させていき、ロベリアへとオールレンジ攻撃を浴びせかけていく。
機体は全てAIにコントロールを任せ、シュテル自身はユーベルコード【我々は大勢であるがゆえに】の発動と維持に集中しながらも、ロベリアから距離を取り続ける。
何せ、敵はシュテルに狙いを定めていたのだ。
「クスッ、逃がさないわ」
影と共に近づいてくるロベリアだが、他のメンバー達がそれをさせない。
燦が符を撒き、呪詛の範囲攻撃を行うことによって、シャドウを消し去ろうとしていく。
さらに、本体には力を溜めたユーフィが近づき、戦斧『ディアボロス』を敵の体へと叩きつけていった。
相手もオーラ防御は展開しているが、ロベリア本人の鎧はほぼないに等しい。
また、相手のシャドウは燦が抑えてくれるので、ユーフィにとっても非常に戦いやすい状況だ。
「もっとも、自由であっても私の力は抑えられませんけれどね!」
覚悟と勇気を胸に戦うユーフィに迷いはなく、全力でその刃を振るってロベリアの体を切り裂こうとしていく。
さらに、オリヴィアが手にする『破邪の聖槍』に炎の魔力と破魔の力を纏わせて。
「くっ……」
咄嗟にロベリアは禁忌魔法で応戦しようとするが、オリヴィアの破魔の力はその魔法すらも切り裂き、破壊してしまう。
炎の一撃を浴び、僅かに顔を顰めるロベリア。
「なら、これならどう?」
ロベリアは医術に関してもかなりの知識を持ち、それをユーベルコード【ラブポーションマイスター】の力で高めることができる。
そして、予め生成していた薬を使い、瓶ごと猟兵達へと投げつけてくる。
「別に、薬は直接飲ませる必要はなくてよ?」
確かに、シャドウは燦に抑えられている状況だが、ロベリアは直接広範囲へと媚薬を浴びせかけようとしてきた。
オリヴィアはそれを毒や狂気の耐性で耐えようとして。
「この程度の殺す気のない薄い毒や術など、私には通用しません」
実際、薬の効果を最も発揮させるなら直接服用させるべきなのだが、液体を浴びせかけられてもその量は微量。
多少体を火照らせてしまっても、オリヴィアにとっては耐えられない状態ではない。
同じく、ユーフィもまた呪詛耐性でカバーしようとするが、こちらは思ったよりも防ぐことができず、体から熱気が溢れだしてしまっていた。
一方、空を舞うシルは自らの直感を生かしつつ敵の攻撃を見切り、残像とフェイントで狙いを定めさせない。
ロベリアは視線を受けるだけで、危険な相手。
とにかく空中を動き回るシルは、両手にそれぞれ握る光刃剣『エレメンティア』と『精霊剣・六源和導』に風属性を付与し、素早く相手の体へと切りかかっていく。
ただ、投げつけられる薬は止められず、シルもオーラ防御で身を守りつつ、精霊布のマントで口元を抑えて薬を吸わぬよう気を付けていたようだ。
「やらせはしないよ」
そこで、明日香が事前に用意していたスタングレネードや煙幕弾をありったけ投げつけていく。
敵の視界を防ぐことさえできれば、ロベリアの禁忌魔法で虜にされる心配はなくなる。
だが、敵はくすりと微笑んで。
「それは、視界が塞がれたあなた達にも不利では?」
閃光と煙幕の中に紛れて伸びてくる影。
明日香は危機を察して飛び退こうとするが、彼女はロベリアの影に捕らわれてしまって。
「甘いですね。もっと効果の高いアイテムを用意すべきですよ?」
怪力で逃れようとする明日香は、影目がけて妖刀『全てを食らうクルースニク』で切りかかっていく。
そこに飛んでくる符が再び呪詛をまき散らし、今度こそシャドウを消し去ってしまう。
「甘いのはどちらかな?」
煙幕に紛れて燦が敵の懐へと潜り込み、持っていた媚薬を奪い取ってしまう。
明日香はその間に逃げ延び、ギリギリのところで媚薬から逃れていたようだった。
●
猟兵に応戦する『美魔嬢』ロベリアだが、ことごとく打つ手を猟兵達に塞がれて苦しい表情を見せていた。
シュテルは遠距離から無人兵器を盾とし、相手の視線や影の拘束、媚薬といったものから身を護る。
被害は決してないわけでなく、兵器は衝撃によってかなりの数が地面へと落ちていたが、シュテルは全く臆することなくロベリアを攻め立てていく。
「われわれの力は大勢であること。目的を果たすまで尽きることはないの。――だから進軍せよ」
全滅以外は無傷と同じだから無敵だと、彼は胸を張る。
そのユーベルコードは能力に疑念を感じると大幅に弱体化する欠点もある為、シュテルは強気で攻撃と防御を行う。
そのシュテルに目をつけていたロベリアだったが、他の女性陣からも間断なく攻め続けられていて。
閃光と煙幕が消えていく中、燦は狂気の耐性でロベリアの視線から身を守りつつ、風属性の短剣『アークウィンド』で敵の衣服を切り裂いていく。
元々、布地の小さな服だ。さすがのロベリアも下手に切り裂かれれば動けなくなってしまう。
明日香も合わせるようにして妖刀で連続攻撃を浴びせ、特に切り裂いた血を顔に浴びせかけて相手の視界を奪う。
「あうっ……!」
予定とは狂ったが、うまく明日香がロベリアの視線を封じたことで、シルが高速詠唱して。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ…。我が手に集いて、全てを撃ち抜きし光となれっ!!」
全力でシルが発動させたのは、火・水・風・土の4属性の魔力砲撃。
「さぁ、限界突破の一撃、目一杯味わってねっ!!」
200本余りの砲撃が次々にロベリアの体へと浴びせかけられていく中、シルはオマケにと武器を精霊電磁砲『エレメンタル・レールキャノン』に持ち替えて一斉放射していった。
「顕現せよ、我が聖槍の写し身。無窮の威光で闇を斬り裂き、天地を照らせ――!」
さらに、オリヴィアもまた手も足も出ぬ相手へと自らの持つ聖槍と多数の複製槍を差し向けて。
「聖槍よ、敵を穿て」
もはや、自らの影を呼ぶ暇もなく、ロベリアはオリヴィアが飛ばすいくつもの槍によって串刺しとなってしまう。
同時に、間合いを詰めたユーフィ。
「殴りっこなら負けません。勝負っ!」
ユーフィは戦士の手で傷つく敵と組みつき、拳による連打を浴びせた後、両腕で締め付けていく。
さらに、念には念をと、燦は素早く動いて自らの残像で敵を囲んだデストラップを絡め、相手の首筋へと犬歯を突き立てた。
「蜘蛛って、獲物に毒を流し込んで溶かして啜るんだって」
燦がロベリアの血中へと直接注入していたのは、先程盗み出したロベリアの媚薬だ。
「あっ、ああっ……」
「そろそろ脳味噌溶けてきた?」
ふくよかな肉を揉み、噛み付き。
燦は相手の血を吸い、生命力を奪おうとする。
「夢でいっぱい可愛がってあげる♪」
皆の攻撃で傷が深まっていたロベリアが気を失ったことで燦はその体を離し、腹を撫でて妖艶な笑みを浮かべていたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ連携絡み歓迎、この章のみラスト希望(宿敵関連))
……ロベリア…さん?何故、こんな所で…。
(エルフの知古(先輩?)に出会い、動揺を隠せず)
…くっ、色々積もる話はあるが…大人しくさせないと。
『選択UC』で霊気を増幅、守護者の大剣と霊気の
『封印を解いて』強化し、その剣でロベリア本体を攻撃し
一度、追い詰められる所まで追い詰める
…そして彼女が死(消滅)を拒むなら、俺は『契約』を持ちかける。
…俺との縁、彼女自身の生きる望み、俺の霊術の力…その条件がそろえば
俺と霊気を繋げて、俺の手で…彼女を制御できる様にする。
…危険な賭け…だが、これ以上同じ故郷の生き残りが死んでいくのは…見たくないからだ。
●
『美魔嬢』ロベリアはまだ、倒れてはいない。
ボロボロになりながらも身を起こす彼女へ、1人の男性が近づいていく。
「……ロベリア……さん? 何故、こんな所で……」
長い黒髪、赤褐色の外套を羽織った少年、ルトルファス・ルーテルガイト(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)は目の前の相手に動揺を隠せない。
「ルトルファス……君……。こんな姿をさらしてしまうなんてね……」
邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリアもまた、やってきた猟兵の姿に驚きを隠せない。
2人は知古の仲にある。
辺境の地で1人、冒険者向けのポーションを製造、販売していた生計を立てていたロベリア。
だが、ある日、邪霊に侵された彼女はオブリビオンとなり果ててしまい、魔法で人の精気を吸い取る魔女に変貌してしまった。
猟兵とオブリビオンという関係にある以上、両者は戦わざるを得ない。
ロベリアはすぐに自らの影を呼び出し、応戦の構えをとる。
「……くっ、色々積もる話はあるが……、大人しくさせないと」
かなり傷ついているロベリアは、ルトルファスから精気を吸い取る気だ。
「……荒ぶる精霊よ、我が身を依り代……命を導に、今ここに刹那の力を示せ!」
霊気を増幅させたルトルファスは、『守護者の大剣』と霊気の封印を解いて強化し、ロベリアへと切りかかっていく。
迫りくる影を切り払いながらも、ルトルファスはロベリアへと攻め込む。
相手も禁忌の魔法でルトルファスを虜にしようとしてくるが、六精霊の力に包まれた彼は視線に耐え、なおも切りかかっていく。
すでに、猟兵達との交戦で精魂共に尽きかけているロベリア。
最後の力を振り絞り、薬術で作った媚薬をルトルファスへと惑わせようとするが、彼はその小瓶を弾き飛ばして刀身を突き付ける。
もはや、ロベリアには打つ手がないのか、影を消してから力なく両手を下げて。
「……いいわ。やりなさい」
オブリビオンとなり果てたロベリアは、躯の海へと還る覚悟を決める。
もはや、彼女にはどうすることもできない。しかし……。
「ロベリアさん。生きたいのであれば、俺と……」
すると、ルトルファスは『契約』を持ち掛ける。
「君の好きにどうぞ。私はもう……」
放っておけば、彼女は力尽きてこの場から消え去るのみだと認識しているのだろう。
一度、オブリビオンとなり果てている以上、ロベリアはエルフとして活動し続けることはできない。
(「……俺との縁、彼女自身の生きる望み、俺の霊術の力……その条件がそろえば」)
霊気を繋げれば、彼女を制御することができる。
危険な賭けだとルトルファスも自認している。だが、これ以上、同じ故郷の生き残りが死んでいくのは彼には耐えられなかったのだ。
ロベリアは瞳を閉じ、全てを受け入れる態勢にある。
ルトルファスは彼女の体へと霊気を通していく。
…………。
…………。
2人の間に、契約は成立した。
「ありがとう、ルトルファス君……」
これで、ルトルファスが望めば、彼女は姿を現してくれるはずだ。
複雑な思いを抱きながらも、ルトルファスはこの場の猟兵達へと向き直る。
ユーフィが仲間の手当てをしながら見守っていたが、うまく行ったようで笑みを浮かべる。
「行こう。まだ依頼は達成できていない」
ルトルファスは他の猟兵達へとそう促す。
まだ岬の先には、「クラウドオベリスク」が聳え立ったまま。
猟兵達はその破壊の為、柱の手前にある砦へと向かっていくのである。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『神龍教派のクレリック』
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POW : 信仰心の証明
自身の【神龍教への信仰心】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : 神罰の吐息
【天から降り注ぐ聖属性の突風】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に神龍教徒のみに及ぼす加護が満ち溢れ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ : 神龍降臨の儀
無敵の【神龍】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
👑11
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邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリアを退けた猟兵達は岬を目指すのだが、その前に小さな砦が行く手を遮るように築かれている。
この岬の先端にある黒い柱「クラウドオベリスク」。
群竜大陸を隠すこの邪悪な柱を護る為、砦には多数のオブリビオン達が詰めている。
砦と言えば、屈強な戦士や兵士が常駐しているイメージの強い建物だが、そこから出てきたのはそれらを覆す可愛らしい姿をした者達だった。
「来ましたね。帝竜を滅ぼさんとする邪悪な者達……」
それらは、清楚な衣服を着用した聖女達。
白を基調とした淡い色の衣装を纏う女性達は見た目だけなら、物わかりの良い大人しいクレリックという印象。
だが、その実、彼女達は神龍教派と呼ばれる存在で、蘇った帝竜こそが神の遣わされた神龍だと崇め奉る存在だ。
だから、帝竜に仇名す者達こそ彼女達にとっては邪悪なる異教徒であり、危険な存在なのである。
彼女達が柱を破壊しようとする猟兵達の存在を見過ごすはずもない。
まして、オブリビオンになってしまったのであれば、なおのこと。
猟兵達に対し、神罰として神風を吹かせ、また、想像から自分達の信ずる神龍を創造してくることもある。
自分達の信仰心を疑わぬクレリック達は、自分の身を投げ出してでも帝竜を護ろうという狂信者なのだ。
「さあ、あなた達も神の龍を信じ、敬うのです……」
微笑みを湛える彼女達は、強い力を持つ猟兵達ですらも臆することなく、その身をさらして行く手を遮ってくるのである……。
シル・ウィンディア
神様を信じるのはいいけど…
でも、それで人を害するのはだめだと思うの
【空中戦】で接敵の為に動き
【フェイント】【残像】を駆使して敵を撹乱
接敵後は
二刀流の光刃剣で【フェイント】を織り交ぜつつ【二回攻撃】と【範囲攻撃】
数が多いからヒット&アウェイで行動だね
回避は【第六感】を信じて【見切り】で回避
回避機動は、接敵時と同じ動き
被弾時は【オーラ防御】で全周囲防御して
集中箇所は【盾受け】で防御
敵を一か所にまとめる為
腰部の精霊電磁砲の【誘導弾】と【範囲攻撃】【衝撃波】で遠距離攻撃
纏まったら…
【高速詠唱】と【全力魔法】でUCを行使
わたし達の前に立つなら…
纏めてふっ飛ばしちゃうからっ!
ユーフィ・バウム
思い出しますね、帝竜を信じた末に消えた我が友の事を
今の私の手は、夢と未来を語り合った少女の手ではなく
世界の敵を屠る戦士の手。
……全て砕いてみせましょう。
敵UCの突風を【見切り】、避けて間合いを詰め、
至近距離での《戦士の手》。組んでの一瞬の打撃と締め技で
1体1体倒して行きます
囲まれそうな時は武器での【衝撃波】【なぎ払い】にて
ダメージと共に【吹き飛ばし】、接近を許さない
有利な立ち居地をキープして攻めて行く
敵からの攻撃は【見切り】、致命を避けた上で
【覚悟】を持って【オーラ防御】で堪えます
【激痛耐性】のある身、きっと凌げるはず
貴女達の崇める帝竜も、貴女たちも過去のものです
私達の生きる今を、奪わせない!
オリヴィア・ローゼンタール
信仰心、心の拠り所を持つことは悪いことではありません
ドラゴンの力強さにそれを見出すこともあるでしょう
しかし世を滅ぼす帝竜の復活は見過ごせません
【神聖竜王の召喚】で白き翼の竜王を呼び出し、神龍と戦わせる(空中戦)
強靭な爪牙による肉弾戦(グラップル)、破壊の吐息(破魔・全力魔法)で攻め立てる
竜王よ、悪しき邪竜を打ち倒せ!
空でドラゴン同士が戦っている間に自身も直接クレリックに攻撃を仕掛ける
【属性攻撃】で聖槍に炎を纏い、吶喊(ダッシュ)
突風に対して聖槍を【なぎ払い】【衝撃波】を起こすことで相殺する
【怪力】を以って聖槍を叩きつけ、斬り裂く
暴威を以って改宗を強いるのは、教義に関わらず邪悪なのです!
ルトルファス・ルーテルガイト
(※アドリブ連携絡み歓迎)
…さて、岬を目指してみた先には不自然な砦…そして、オブリビオンか。
…神龍の崇拝と聞こえはいいが、その実は狂信に近そうだな。
…さて、神龍は無敵でも本体は無敵では無かろう?
…ならば、契約した『ロベリア』を召喚して…俺達の影を召喚。
…それを建物の影に伝わらせてクレリックの死角へと向かわせ、本体を狙った『属性攻撃』を狙う。
…影から奇襲される『恐怖を与え』てやれば…その無敵さが揺らいで、神龍の性能も落ちる筈、本体が倒せるならなおの事、良いだろう。
……で、『ロベリア』。
…悪い事は言わないから、そいつらから精気を奪うのは止めておけ。
四王天・燦
ロベリアの魂、喰い損ねたな。
次の獲物…巫女として信仰心を喰うには躊躇
四王稲荷符で推し通る。
オーラ防御で突風を弾き、呪詛・範囲攻撃で加護を汚染―此れ符術の結界也
妖魔解放…A&W面子では一番物分り良いアルラウネの魂を顕現。
高速移動で接近し、マヒ・精神攻撃の符をおでこに貼り付け
好んでの魔物憑き・彼女達を骸の海から呼べる帝竜への感謝・無垢な人を殺させない意思・郡竜大陸の魔物娘への興味も打ち明け。
迷いにどう向き合うか意見を聞いてみる
呪詛でトドメか、
人である少女は妖魔解放できないが接吻で生命力吸収し精気と魂を呑むかは彼女の意思次第。
「アタシの中で郡竜大陸を、他の世界を見ないか?一緒に来い、殉教に逃げるな」
シュテル・デュードロップ
あの澄み切った瞳は…
全滅するまで戦うのをやめない。
そんな覚悟が完璧に決まってるの。
狂信者とか言われているやつなの。
言葉は通じても話は通じないの。怖すぎるの!
捨て身できそうだし、遠距離攻撃が正解のはず。
攻撃隊、全機発艦。
アウトレンジから攻撃開始。
こっちに近寄らせないでほしいの。
接近戦は得意じゃないからお願いなの。
いざとなったら薙刀で応戦するけど期待しないでね。
<八咫烏>がくい止めている間にお祈り。
ミコミコビームの準備なの。
敵味方関係なく狙って発射するの。
味方なら癒されるだけだから当たっても平気なの♪
全力全開…はわわっ、上から何か来るの。
目標修正、相殺のミコミコビームッ!
が・ん・ば・る・のっ!
●
クラウドオベリスク破壊の為、その柱が聳え立っている岬の先端を目指す猟兵達。
「ロベリアの魂、喰い損ねたな」
勝気な態度の妖狐の女性、四王天・燦(月夜の翼・f04448)の視線の先。
そこには、そのロベリアと因縁があり、彼女との契約を完了させたルトルファス・ルーテルガイト(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)の姿がある。
「……さて、岬を目指してみた先には、不自然な砦……。そして、オブリビオンか」
事前の話によれば、その砦には帝竜を神の竜の崇めるクレリック達がオブリビオンとなって常駐しているのだという。
「……神龍の崇拝と聞こえはいいが、その実は狂信に近そうだな」
ルトルファスの言葉に、青い髪と大きな瞳のエルフ少女、シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)は小さく唸って。
「神様を信じるのはいいけど……。でも、それで人を害するのはだめだと思うの」
「信仰心、心の拠り所を持つことは悪いことではありません」
そのシルの言葉に、銀髪金の瞳のシスター、オリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)も己も胸の内を語る。
確かに、ドラゴンの力強さに信仰を見出すことだってあるだろう。
「しかし、世を滅ぼす帝竜の復活は見過ごせません」
猟兵達が砦に近づいていくと、清楚な衣服を着用した聖女達が姿を現す。
純粋そうな印象も抱かせる彼女達だが……。
「来ましたね。帝竜を滅ぼさんとする邪悪な者達……」
神龍教派のクレリック達はやってきた猟兵達を邪教徒とみなして、立ち塞がってくる。
「あの澄み切った瞳は……」
巫女服姿の可愛らしい男の娘、シュテル・デュードロップ(ふわふわエルフの戦巫女・f02963)は立ち塞がる女性達の瞳を見つめて。
「全滅するまで戦うのをやめない。そんな覚悟が完璧に決まってるの」
あれは、狂信者と呼ばれる輩だ。
言葉は通じても話は通じない彼女達に、シュテルは恐怖さえ覚えてしまう。
「さあ、あなた達も神の龍を信じ、敬うのです……」
クレリック達は自らの信じる神龍の素晴らしさを示そうとしてくる。
自分達の行いこそ、世界を破滅に導いていることにすら気づかずに。
「思い出しますね、帝竜を信じた末に消えた我が友の事を」
日焼けした肌、長い銀の髪を大きなツインテールとしたユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)はそんなクレリック達の姿に、古き友の姿を思い出す。
しかし、今のユーフィ自身の手は、夢と未来を語り合った少女の手ではない。
「……全て砕いてみせましょう」
世界の敵を屠る戦士の手だと再認識し、ユーフィはその手を強く握りしめて、世界に仇なす敵へと立ち向かっていくのである。
●
自分達の信ずる神の龍……帝竜の為、ほぼ丸腰の状態で身をさらす神龍教派のクレリック達。
武器を持つ猟兵達の前に立つことで彼女達は不利な行動をとり、自らの信仰心を高める。
「神龍様。今こそ、その気高き御身を我らの前に……」
クレリック達は自分達の想像によって、この場に自分達の信じる無敵の神龍を創造する。
「哀れなるこの者達へと、神の裁きを……」
また、別の女性達はこの場に神風を吹かせようと、天に向かって祈りを捧げていた。
吹き付けてくる強烈な神風。
白翼衣『オデット』の風の力で空を舞うシルは、【フェイント】と【残像】を生かしてそれを避ける。
彼女はしばし、クレリック達に狙いを定めさせぬよう空中を動き回って撹乱していく。
こちらにも吹き付ける神風をオーラ防御で防ぎながらも、燦は考える。
彼女も神社の娘であり巫女だ。それ故に信仰心を喰う事には躊躇いがあるらしい。
「ここは、『四王稲荷符』で押しとおる」
燦はお手製の霊符を手に、クレリック達へと接敵していく。
「天来せよ、輝く翼の竜の王。破壊の吐息で邪悪を打ち砕け――!」
オリヴィアもまた応戦の為にとユーベルコード【神聖竜王の召喚】を使い、白き翼の竜王を呼び寄せた。
「竜王よ、悪しき邪竜を打ち倒せ!」
強靭なる爪牙を使った肉弾戦と破魔の力を宿した全力での破壊ブレスを使い、オリヴィアが呼んだ竜王は創造された神龍へとぶつかっていく。
仲間が無敵の神龍を抑えてくれるのであれば、ルトルファスとしては好都合。
「……さて、神龍は無敵でも、本体は無敵では無かろう?」
ならばと彼が呼び出したのは、先程契約した【媚影の大精霊・『美魔嬢』ロベリア】の霊だ。
ルトルファスはさらに自分達の影を召喚し、建物の影を伝わらせて移動させる。
(「……影から奇襲される『恐怖を与え』てやれば……」)
そのまま敵の死角から、ルトルファスやロベリアの影が属性を伴う攻撃を直接仕掛けていく。
背中を切り裂かれ、そのまま伏して動かなくなるクレリックもいたが、仲間が倒れても彼女達はまるで恐れる様子はない。
(「思った通り、捨て身で来ているの」)
信仰の為、自らの命を捨てる事すら厭わぬクレリック達。
それらに対して仕掛けるなら、遠距離攻撃が正解のはずとシュテルは考えて。
「攻撃隊、全機発艦」
先程同様、シュテルは『試製飛行甲板<神風>』から『試製自立誘導兵器<八咫烏>』を発艦させ、アウトレンジから攻撃を開始させる。
「こっちに近寄らせないでほしいの」
接近戦は得意ではないシュテル。
一応、敵に詰め寄られた場合も想定して薙刀も用意してはいるが、できるならこのまま攻撃隊の攻撃で殲滅したいとシュテルは考えている。
ただ、クレリック達も前には出ようとしてくるが、近距離戦には消極的だ。
基本的には、ユーベルコードによって天から神風を巻き起こし、猟兵達に衝撃を与えつつも、この場へと神龍教徒のみに及ぼす加護で包み、自分達の力を高めていく。
敵がこれ以上神風の力を纏えば、厄介なことになる。
そう判断したユーフィは突風を避けつつ、間合いを詰めていった。
【戦士の手】でグラップルの技能を高めたユーフィは直接クレリック達へと殴り掛かり、打撃と締め技を使って1体ずつ倒してしまう。
「ふふ、あなたも、神の龍を崇めるのです……」
それでも人数が多く、クレリック達も飛び込んできたユーフィを囲んで来ようとする。
だが、その布陣は味方側から崩れ落ちる。
後方から飛んでくるシュテルの攻撃隊の射撃によって、クレリック達が力尽きていたのだ。
さらに衝撃波を巻き起こすユーフィは、時に大剣『ディアボロス』で敵を薙ぎ払い、相手を次々に倒しながら若干下がり、相手の神風の及ばぬ場所まで引き寄せていた。
上空からは、シルが両手に刃を持ってクレリック達へと仕掛けていく。
光刃剣『エレメンティア』でフェイントを織り交ぜながら、シルは連続して切りかかり、さらに剣を大きく薙ぎ払う。
一度攻撃すれば、クレリック達の神風が降り注ぐ危険を察し、シルはその場から身を反らす。
だが、ここまでくればクレリック達も聖属性の魔法を個別に放ち、応戦をしてくるようになっていた。
シルは全身をオーラ防御で包みつつ、さらに『可変式攻防光盾』で直撃を防ぐ。
仲間達が交戦する間に、『四王稲荷符』を手にした燦は呪詛を含む広範囲の一撃で周囲を汚染していく。
「――此れ符術の結界也」
さらに、燦はユーベルコードを使って。
「魂の奥底に宿りし魔の者よ。オブリビオンの呪縛より解かれ、この身を依り代に顕現せよ。リリース・ピュアリィハート!」
――【妖魔解放】。
かつて、精気を喰らった魔物娘……アルラウネの魂を顕現させた燦は、高速でクレリック達へと高速移動で接近していく。
そして、真顔で祈りを捧げていたクレリック達のおでこへと、彼女は麻痺、精神攻撃の符を張り付ける。
「さて、後は……」
燦は直接、そのクレリックへと呼び掛けることにしていたようだ。
●
爪での引き裂き、高火力のブレス。
空では、オリヴィアの呼び出した竜王と、クレリックの呼び出した神龍が激しい戦いを繰り広げる。
ただ、神龍は、オリヴィアの呼び出した竜王を少しずつ圧倒していく。
また、クレリック達へと強襲を試みていたルトルファス。
恐怖を与えれば、神龍の無敵さも揺らいで性能も落ちるのではと考えていたのだが……。
シュテルが狂信者と表現していた通り、クレリックの神龍に対する信仰心はまるで揺らぐことはない。
それ故に、神龍もまた無敵であり続け、遺憾なく力を発揮していた。
「先に、本体を倒す方が早そうだな」
ルトルファスはそれもあって、クレリック本体の殲滅を優先していたようだ。
神龍は健在だったが、クレリックの数は見る見るうちに減っていく。
<八咫烏>に敵のせん滅を任せていたシュテルは、巫術を発動させる為に祈りを捧げていた。
「全力全開……はわわっ、上から何か来るの」
オリヴィアの竜王を圧倒していた神龍がこちらに近づいてきたのを受け、シュテルはそちらへと照準を合わせて。
「相殺のミコミコビームッ! が・ん・ば・る・のっ!」
思いっきり、ビーム……光之御業を発していく。
それは味方である竜王を癒し、敵対する神龍の体を撃ち抜いた。
無敵であるはずの神龍が僅かに態勢を崩すと、そこで力を取り戻した竜王が一気に相手を攻め立て、ブレスを吐きかける。
「……そんな、はずは」
誰かの神龍に対する信仰が僅かに乱れれば、空で戦う神龍が一気に弱体化してしまう。
空の戦況は大きく覆り、竜王が少しずつ押し返していたようだ。
迷いが見え始めるクレリック達へ、シルは腰部の精霊電磁砲『エレメンタル・レールキャノン』を発射していく。
【誘導弾】で相手の動きを制し、【範囲攻撃】と【衝撃波】でさらに移動範囲を狭める。
シルは敢えて軌道を調整しながら、敵を1か所へと纏めてから高速詠唱を始めて。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……」
シルの目の前に描かれる六芒星。それらの頂点には、火・水・風・土・光・闇の力が集まり、中央に向けて混ざり合っていく。
「わたし達の前に立つなら……、纏めてふっ飛ばしちゃうからっ!」
全力で放たれる魔力砲が放射され、それを浴びたクレリック達が消し飛んでしまう。
それが収まったのを見て、ユーフィも一気に残るクレリックへと殴り掛かる。
「貴女達の崇める帝竜も、貴女たちも過去のものです」
相手も聖属性の魔法で応戦するが、覚悟を抱いたユーフィはオーラ防御でその一撃を受け止め、激痛に耐えて凌ぐ。
「私達の生きる今を、奪わせない!」
拳を振り上げ、ユーフィはクレリック1体を卒倒させてしまった。
空の竜王が順調に神龍を押しているのを見て、オリヴィアも自身はクレリック目がけてダッシュし、『破邪の聖槍』に炎を纏って突貫していく。
時折、突風が吹きつけてくるが、オリヴィアは聖槍に怪力を込めて敵陣を薙ぎ払い、衝撃波を起こして神風を相殺して。
「暴威を以って改宗を強いるのは、教義に関わらず邪悪なのです!」
オリヴィアは勢いのままに聖槍を叩きつけ、クレリックの体を切り裂き、躯の海へと送り返していった。
燦はおでこに符を張ったクレリックに、色々と語り掛けていて。
好んで魔物憑きを行う彼女はある意味で、躯の海から女性の魔物達を呼んでくれる帝竜に感謝の念を抱いてはいる。
無垢な人を殺させない意思を示す燦は、郡竜大陸の魔物娘への興味も打ち明けて。
「アタシの中で郡竜大陸を、他の世界を見ないか?」
このまま、呪詛でクレリックにトドメを刺してしまうのは難しくないが、彼女はそうはしたくないと考えている。
ただ、自身の極め技では、人であるクレリックを妖魔解放できない。
しかし、生命力吸収によって精気と魂を呑みこみ、自らの内にとどまらせるかどうか。その意思表示を燦はクレリックへと求めて。
「一緒に来い。殉教に逃げるな」
くすりと、そのクレリックの少女は笑う。
「そうですね。この目で直に、神の龍を見てみたいですね……」
決して、自らの信仰は薄れない。それでも良いならと彼女は条件を突き付け、頷く。
すると、燦は意思表示したその唇へと自らの顔を近づけ、彼女の存在を全て吸い取ってしまったのだった。
一方で、ルトルファスは自らとロベリアの影とで、残りのクレリックを殲滅しようとしていた。
相手を圧倒して恐怖を与えることは最後までできなかったが、空の神龍はオリヴィアが召喚した竜王に切り裂かれ、地面へと落ちる前に消えてしまった。
ルトルファスはそのまま、目の前の少女を『精霊剣』で切り裂いてしまう。
どうやら、ロベリアもまた、狙ったクレリックを倒していたようだったが、そっと倒れる相手へと近寄っていたのにルトルファスが気付いて。
「……で、『ロベリア』」
その制止に、彼女は体をビクつかせて。
「……悪い事は言わないから、そいつらから精気を奪うのは止めておけ」
悪びれた様子で、ロベリアはクレリックから手を引いていたのだった。
大成功
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ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
WIZ
……以前、帝竜に従属の呪いをかけられ
道具のように使い潰されるオブリビオンと戦ったわ。
そんな帝竜を彼女達は信じるというの?
真の姿で背中から黒炎の翼を生やし【空中戦】
神龍の攻撃に【見切り・残像】での回避や
【オーラ防御・激痛耐性・気合い】で耐えながら引き付け
光の【属性攻撃】で神龍とクレリックの目を眩ませるわ
その隙に『狂愛』で 49体に分裂。
クレリックの服の中に侵入し
全身に纏わりつき【催眠術】と【生命力吸収】で
快楽と安心感に満ちた最期を
召喚主も守れずに何が無敵の神龍よ。
帝竜も、貴女達を利用する事はあっても守ってはくれない。
貴女達を真に愛し、救えるのは私だけよ。
身も心も、私に捧げて
●
この場のクレリックを倒して、砦へと突入していく猟兵達。
その後を追うように、長い黒髪を細いツインテールにしたドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)が追っていく。
しかし、彼女の行く手を遮るように、物陰から数人の神龍教派のクレリック達が姿を現して。
「まだです。これ以上は通しません……」
そんな女性達の姿を見て、ドゥルールは以前、帝竜に従属の呪いをかけられ、道具のように使い潰されるオブリビオンとの交戦を思い出す。
(「そんな帝竜を彼女達は信じるというの?」)
考えている間にドゥルールは真の姿を取り、背中から黒炎の翼を生やす。
クレリック達も祈りを捧げ、自分達の信ずる帝竜……神龍を創造してみせた。
この場の猟兵は、ドゥルールただ1人。
神龍も雄叫びを上げ、彼女目がけてブレスを吐きかける。
ドゥルールもさすがにそれを真っ向からは受け止めず、空中を飛び回って見切り、残像を生かして敵の攻撃を避けていく。
とはいえ、敵の攻撃は苛烈で、なかなか隙を見せない。
彼女はその身から血を流しながらも、じっと龍の攻撃が途切れた機を待つ。
龍が大きく爪を薙ぎ払ったタイミング。
ドゥルールは光の攻撃を発し、相手の目を眩ませようとする。
「あぁん……」
その身を疼かせるように身悶えし、ドゥルールは50体程の二頭身の小さな分身体へと変身し、真下のクレリック達の全身に纏わりついていく。
ドゥルールは囁くようにクレリック達へと催眠術を施し、無気力化させる。
すると、空中の龍は動きを止めて。
「召喚主も守れずに、何が無敵の神龍よ」
帝竜も、貴女達を利用する事はあっても守ってはくれない。
なおもドゥルールが囁き、催眠を施すと、龍はその姿を消してしまう。
「貴女達を真に愛し、救えるのは私だけよ」
――身も心も、私に捧げて。
その生命力をドゥルールは少しずつ奪っていき、催眠による快楽と安心感に満ちた最後をクレリック達へと与えていったのだった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『十字騎士シュラウディア』
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POW : 堕天十字斬
【手にした双剣】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 凶乱と殺戮のダンスマカブル
自身の【真紅に変じた瞳】が輝く間、【手にした武器】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : 滅龍ヌア・ティティム顕現
自身が【危機感】を感じると、レベル×1体の【滅龍ヌア・ティティム】が召喚される。滅龍ヌア・ティティムは危機感を与えた対象を追跡し、攻撃する。
👑11
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帝竜の神の龍だと信じ敬う神龍教派のクレリック達を退けて。
岬の砦を抜け、猟兵達はクラウドオベリスクの前までたどり着く。
群竜大陸を隠す一因となっているこの黒く聳える柱を破壊できれば、今回の依頼は完了だ。
しかしながら、そう簡単に事は運ばず、柱の前には守護者が立ちはだかっていた。
黒い鎧を纏い、凛とした立ち振る舞いの金髪ストレートの女性。
黒いマントを靡かせ、両手に長い両刃の剣を握るその彼女は、鋭く冷ややかな視線をこちらへと投げかけてくる。
「ここまでやってきたか、猟兵……」
彼女の名は、『十字騎士シュラウディア』。
かつて、存在した古代帝国最強の騎士で、その剣技の冴えはドラゴンすらも恐れたとされている。
誇り高き騎士であるシュラウディアだが、彼女もまたオブリビオンとなり果て、こうして帝竜の為に柱の警護に当たる羽目になっていた。
「久しくここまでたどり着く者はいなかったが……。貴殿達ならば私を楽しませてくれるのだろう?」
凛々しさを感じさせるその立ち振る舞い。
シュラウディアはままならぬその身にあって、誇り高い戦いの中にその身を置くことができることに笑みを浮かべて。
「さあ、武器をとれ、猟兵」
このまま、無様な醜態をさらし続けるのであれば、いっそ戦いの中で。
――私を戦いの中で、滅してみせろ。
そう告げたシュラウディアは瞳を深紅に染め、猟兵達へと向けて両手の双剣を振るってきたのだった。
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
SPD
私の戦いはオブリビオンを愛し、救う為のもの。
騎士としての誇り高き死が貴女の望みなら
愛をもって全力で戦うわ
真の姿で背中から黒炎の翼。
『無情なる刻』で露出の高い魔法のドレスを纏う
貴女が騎士なら、私は姫。
さあ、踊りましょう?
高速移動と【見切り・残像】による回避で
付かず離れずの距離を保ち
悲愴の剣の【呪詛】を込めた【衝撃波】で攻撃。
呪いで動きを鈍らせ
正面から【2回攻撃】を仕掛けるけど、これは囮
彼女の瞳が真紅に輝く瞬間に
9.8秒の時間停止を発動し
包帯の【ロープワーク・早業】で互いの胴体を括り付け
密着により剣を使えなくするのが本命
騎士は、姫には勝てないの。
最後は勿論【生命力吸収】のキス
●
先程、クレリック達が後発で出てきた場所から砦の裏手へと回っていく、黒髪ツインテールのドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。
どうやら、砦の中は入り組んでいたらしく、中に突入したメンバーよりも先に裏手の岬の先端までたどり着くことができたようだ。
黒く聳え立つクラウドオベリスク。
その手前に、黒い鎧を纏った美女が両手に剣を持って待ち構えていた。
「ここまでやってきたか、猟兵……」
かつて存在した古代帝国最強の騎士『十字騎士シュラウディア』。
『美魔嬢』ロベリアと「神龍教派のクレリック」達が倒れたことで、彼女も臨戦態勢に入って柱の守りに当たっていたのだろう。
オブリビオンとなり果てたシュラウディアもこの境遇に不本意な部分はあるようだが、それでもここまでやってきた猟兵に期待している部分もあるようで。
「久しくここまでたどり着く者はいなかったが……。貴殿達ならば私を楽しませてくれるのだろう?」
――無様に生き続けるくらいなら、戦いの中で。
改めて、構えをとるシュラウディアは笑みを浮かべて。
「私の戦いはオブリビオンを愛し、救う為のもの」
相手の想いを察したドゥルールは真の姿をとり、背中から黒炎の翼を生やす。
「騎士としての誇り高き死が貴女の望みなら、愛をもって全力で戦うわ」
ユーベルコード【無情なる刻】によって、時間操作の魔力を宿した露出の高いドレスを纏ったドゥルールは、片手を差し出して。
「貴女が騎士なら、私は姫。さあ、踊りましょう?」
「エスコートはこちらがさせてもらう」
その手を一度とったシュラウディアはすぐさま身を引き、両手の双剣で切りかかる。
ドゥルールもその斬撃を見切りつつ、高速移動した上で残像も合わせて回避し、『悲愴の剣』で呪詛を込めた衝撃波を放つ。
動きを鈍らせてから、正面より切りかかっていくドゥルール。
ただ、シュラウディアは双剣を使って、その衝撃を受け止める。
様子見している敵とドゥルールはつかず離れずの位置を保ちながらも、攻撃を続けていく。
「ならば、そろそろ本気でいこうか」
シュラウディアの瞳が真紅に輝く。
攻撃回数を増やす為のユーベルコード【凶乱と殺戮のダンスマカブル】の発動を確認したところで、ドゥルールはすぐ時間を停止させる。
彼女に与えられた時間は僅か9.8秒。
その間に魔力を注いだ包帯をロープのように使い、自身とシュラウディアの胴体を早業で縛り付けていく。
それによって、相手に剣を使えなくしたドゥルール。
時が動き出したとき、シュラウディアは身動きができなくなっていた。
「騎士は、姫には勝てないの」
くすりと笑い、ドゥルールはシュラウディアに唇を重ねて生命力を奪い取ろうとする。
直後、体を仰け反らせた敵は1度包帯に切れ目を入れ、4度を使って素早く包帯を切り裂いてみせた。
「悪いが、欲しがり姫にはお仕置きせねばな」
距離をとったシュラウディアは残り4度で斬撃を浴びせかけ、ドゥルールの体を2度十字に切り裂く。
包帯を血に染めた彼女はその身を揺らがせ、その場で蹲ってしまったのだった。
成功
🔵🔵🔴
シル・ウィンディア
なんだかかっこいい…
でも、立ち塞がるのならば…
わたしは、全力で立ち向かうだけっ!
【高速詠唱】の【全力魔法】でUC行使
体の負荷は大きいけど
わたしも全力全開でいくよっ!
UC後は
【空中戦】で【残像】を生み出して【フェイント】で撹乱機動
敵の攻撃間合いに入る間際に
急減速してから、再加速で間合いに入り込むね
攻撃は二刀流の光刃剣で【フェイント】を混ぜての【二回攻撃】
剣へは【属性攻撃】で光属性を付与
砲撃魔法みたいに決め手があるわけじゃないけど…
相手が騎士様なら、斬り合いで対峙したいからっ!
敵攻撃は
自身の【第六感】を信じて【見切り】で回避
回避時は
生み出した【残像】を囮に回避機動を行うよ
被弾時は【オーラ防御】で
四王天・燦
カウントダウンを投げ爆撃。
砂を掛けて目潰しし、逃げ足で間合いを取り続ける。
露骨に剣を抜かない
勝利に餓えろ、亡国の誇りに縛られるな、二度の生をくれた恩義に報いて帝竜の剣となれと説得。
(これお前さんの仕事だったんじゃね?)
心中で宿した魂に苦笑い
勝利への渇望を感じたら神鳴&アークウィンドの二刀抜刀。
残像で幻惑し剣舞に向かうぜ。
先ずは武器受けで防戦一方
見切るべきは致命傷足りえぬ一撃。
弾くと見せかけフェイント。刃をオーラ防御で滑らせ体勢を崩す。
激痛耐性で押し切り、シーブズ・ギャンビット一閃さ
他の猟兵が来たら潮時。
医療の符で止血と痛み止めは施してやるよ。
「モテる女は辛いね。続きはいつか、骸の海でやろうぜ」
シュテル・デュードロップ
最強の騎士?
綺麗なおねーさんだけど…すごくヤバいの。
髪の毛にびりびりくるの。
これは接近戦をしたらダメなやつ。
僕の腕前では身を守ることすらできないの。
決して近づかず、アウトレンジで決める。
なんて上手くいかないよね。
普通に斬り払われてるの。
オールレンジ攻撃にガトリングレールガンだよ?
これはむーりー。
援護射撃に徹することにするの。
引き撃ちこそが正義なの!
しっかりと距離を取っての射撃が大事。
味方のピンチにはミコミコビームッ!
どっちに当たっても効果はあるの。
味方ごと撃ち抜くの。
大丈夫、事前に打ち合わせしてるから。
これで流れが変わればいいけど…
もう一発いく?
ビームに紛れて<八咫烏>を突っ込ませるの。
ユーフィ・バウム
※アドリブ歓迎
かつての古代帝国最強の騎士……
手合わせできるのは光栄ですが、
誇りも矜持も塗りつぶすのがオブリビオン
……倒すのみですっ
仲間との連携を生かし攻撃していきます
培った【戦闘知識】に【野生の勘】をフル動員、
彼女の双剣を武具で、【オーラ防御】もあわせて受け、
【カウンター】の【鎧砕き】の一撃を叩き込む
仲間と動きを合わせ、連携を意識
必要あれば仲間をシュラウディアの攻撃から【かばう】ことで
勝利への道を拓きます
ダメージを重ね、シュラウディアに隙が見えたら
【ダッシュ】で間合いを詰め、めいっぱい【力溜め】
【怪力】をいかした《トランスバスター》の一撃です!
オブリビオンとなる前の貴女と、出会いたかったです…
ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ連携絡み歓迎)
…むっ、最後は騎士の者…か?
…過去に堕ちてもなお誇りは捨てれぬか、それとも過去の栄光故か?
…ならば、望み通りに…終わらせてやるとしよう。
…双剣に対抗し『選択UC』を発動、風の剣の『属性攻撃』で対抗。
喰らう攻撃は『武器受け』で防ぎ、『激痛耐性』で耐え。
…隙を見て、極力軽くした刀の様な剣をもって…鎧の隙を貫く。
…鎧に阻まれるなら、瞬間的に『封印を解き』…風邪を強化させる。
…剣を何度も振り回すモノじゃない、一撃…それがあれば十分。
…後はそこに踏み込む『覚悟』だけだ…。
●
続いて、砦から出てきたのは、一見ふくよかな体のラインが見る服を纏う妖狐女性、四王天・燦(月夜の翼・f04448)だ。
柱の前に倒すべき敵『十字騎士シュラウディア』の姿を認めた燦は、すぐさま箱型時限爆弾『カウントダウン』を投げつける。
「不意打ちとはな……」
こちらへと距離を詰めてくるシュラウディア。
だが、燦は砂をかけて相手の視界を塞ごうとしつつ、間合いを取り続けていた。
「勝利に餓えろ、亡国の誇りに縛られるな」
目に砂が入らぬよう腕で顔を覆うシュラウディアに対し、燦は露骨に剣を抜くことなく八重歯を見せて説得し続ける。
「二度の生をくれた恩義に報いて、帝竜の剣となれ」
(これ、お前さんの仕事だったんじゃね?)
心中で宿す魂に苦笑いする燦。その魂は涼しい顔をして見守っていたようだ。
「なるほど、私と本気の勝負を望むか」
気高き女騎士も、ここまで言われては黙っていられない。
両手の刃を構え直すシュラウディアが仕切り直し、凍てつくような視線でこちらを見据え、地を蹴って距離を詰めてくる。
相手に勝利への渇望を感じた燦は、『神鳴』と『アークウィンド』を抜刀して剣舞を見せつけ、残像も交えて相手を惑わす。
しかし、シュラウディアは構うことなく攻め込み、切りかかってくる。
激しい攻撃を武器で敵の刃を受け止め、燦は防戦一方となっていた。
ただ、連続して振るわれる斬撃の中には、力が籠らぬ一撃が必ず出てくるはず。
そう考えた燦はシュラウディアの攻撃を様子見し続け、致命傷足りえぬ一撃を見極めようとする。
(「今だ」)
甘く入ったその斬撃を燦はフェイントで弾くと見せかけ、刃をオーラ防御で滑らせてシュラウディアの体勢を崩そうとした。
もちろん無傷なはずもなく、オーラ防御で軽減してなお刃はその身に深く食い込む。
だが、重傷レベルの激痛に耐えた燦は『神鳴』を手放して突撃し、『アークウィンド』を一閃させる。
「くっ……」
鎧で覆われていない首の近くを切り裂かれ、シュラウディアの体から鮮血が迸った。
その時、砦を抜け出した他の猟兵達がこの場へと駆け付けてくる。
一騎打ちは潮時かと、燦は『アークウィンド』と拾った『神鳴』の刃を収めた。
そして、医療の符を使い、シュラウディアに止血と痛み止めを施す。
「モテる女は辛いね。続きはいつか、骸の海でやろうぜ」
痛みを堪え、少しだけ気を引きつらせる燦は仲間達に任せてこの場から離れていく。
「ふっ……」
シュラウディアもそんな燦に好感を抱きながらも、向かい来る新たな猟兵に対して身構えるのだった。
●
続いて駆けつけてきたのは、ロベリアとクレリック達を退けてきた面々だ。
「……むっ、最後は騎士の者……か?」
クラウドオベリスクの前に立つ敵の姿を認め、長い黒髪の剣士、ルトルファス・ルーテルガイト(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)が警戒しながらも相手を注視する。
先程までの戦いの傷などまるで感じさせず、凛然として立つその姿に、肩に届く位の長さに伸ばした青髪のエルフ、シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)はしばし見とれてしまって。
「なんだかかっこいい……」
「かつての古代帝国最強の騎士……」
日焼けした肌、大きなツインテールとした銀髪少女、ユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)も事前の説明を思い出す。
「最強の騎士?」
ふわふわな印象を抱かせるエルフの男の娘、シュテル・デュードロップ(ふわふわエルフの戦巫女・f02963)が一言繰り返した。
改めて彼女、もとい彼は前方に視線をやると、シュラウディアから放たれる覇気のようなものを感じて。
「綺麗なおねーさんだけど……、すごくヤバいの。髪の毛にびりびりくるの」
「……貴殿達はどう私を楽しませてくれるのだ?」
すでに、手練れの猟兵2人を退けている十字騎士。
「手合わせできるのは光栄ですが」
そんな敵に対して、ユーフィは戦斧『ディアボロス』を担いで。
「誇りも矜持も塗りつぶすのがオブリビオン……倒すのみですっ」
「そうだね。立ち塞がるのならば……わたしは、全力で立ち向かうだけっ!」
ユーフィの言葉に大きく同意したシルが2本の光刃剣を抜く。
応戦の構えを見せる猟兵達に、シュラウディアは小さく笑って。
「――さあ、帝竜の尖兵となり果てた私を滅してみせろ」
そんな女騎士を前に、ルトルファスは思う。
彼女が戦いに身を置こうとしているのは、過去に堕ちてもなお誇りが捨てきれぬからか、はたまた過去の栄光故か。
「……ならば、望み通りに……終わらせてやるとしよう」
精霊剣の柄を手にしたルトルファスは精霊の加護を受けて刀身を具現化し、目の前の女騎士へと攻め込んでいくのである。
●
十字騎士シュラウディアは、これまでの猟兵と同様に真っ向から攻めてくる。
自らの剣技に自信があるからこそ、彼女は双剣に自らの命を預け、相手へと切りかかっていく。
「……風霊よ」
相手の刃を受け止めるルトルファスは詠唱を始めて。
「……その息吹を剣に宿し、悪鬼魔獣の牙角を絶つ旋風となれ!」
精霊剣に風霊の加護を与え、彼は相手に一閃させていく。
しかし、敵の剣技はやすやすと刃を受け止め、もう1本の剣がルトルファスの体を裂いてくる。
「ぐ……っ」
致命傷こそ免れたが、彼は激痛に耐えてなおシュラウディアと刃を交え続ける。
ユーフィもまた飛び込み、野生の勘と合わせて培ってきた戦闘知識をフル稼働させ、『ディアボロス』と【オーラ防御】で相手の双剣を食い止めていた。
直後、【カウンター】として、ユーフィはシュラウディアの黒い鎧へと刃を叩き込む。
鎧へと入る亀裂。さすがの十字騎士も、ユーフィの重い刃を受け止めるとはいかなかったらしい。
そのシュラウディア目がけ、シュテル、シルも仕掛ける。
「これは接近戦をしたら、ダメなやつ」
自分の腕前では、あの双剣から我が身を守ることすらできないと考えたシュテルは、距離を保ってアウトレンジで決めようと考えていた。
幸い、近距離で仲間達が抑えてくれている。
それならとシュテルは仲間の攻撃の合間を見て、オールレンジ攻撃で『試製回転式多銃身電磁加速砲<流星嵐>』……ガトリングレールガンを発射していく。
だが、シュラウディアは仲間と交戦の最中であっても、シュテルの攻撃を切り払ってみせた。
「これはむーりー」
自分の攻撃で上手く仕留めるのは難しいと判断したシュテルは、援護射撃に徹することにしていた。
「六芒星に集いし精霊達よ、我にさらなる力を与えよ……」
そして、シルは高速詠唱して魔力暴走状態に覚醒し、2対の光の翼を持った姿に変身する。
「体の負荷は大きいけど、わたしも全力全開でいくよっ!」
シルは猛然と、両手の刃でシュラウディアへと切りかかっていく。
命を削り、シルが仕掛ける空中戦。
敵もシルの覚悟を悟り、瞳を真紅に輝かせて彼女を捉えようと連続して両手の刃を振るってきた。
シルは残像を活かしてその刃の軌道を見切って、さらに光刃剣で敵の鎧に傷を入れていく。
ただ、シュラウディアもやられてばかりではなく、剣術の型を変えてきた。
「わわっ……!」
剣術のパターンが変わったことで、シルの対処は遅れてしまう。
オーラ防御を展開した彼女は、体に走る痛みに顔を顰めていたのだった。
●
岬での戦いも、始まってからかなりの時が経つ。
剣戟の音が海へと響いていたが、それを聞いていたのはこの場の猟兵と十字騎士のみ。
シュラウディアは全身に傷が増えてなお、その剣技の冴えを猟兵達へと見せつける。
主にそれを受けていたのはルトルファスで、体に増える傷に苦悶の表情を浮かべていた。
しかし、ルトルファスの目はまだ諦めてはおらず、風霊の加護を受けた剣で致命傷となる一撃を受け止める。
だが、またも振るわれた2つ目の刃。
それを、飛び込んできたユーフィが体を張って庇ってみせた。
「ううっ……!」
袈裟懸けに振るわれた刃に切り裂かれ、ユーフィが呻く。
そのタイミング、シュラウディア目がけ、シュテルは『<流星嵐>』の砲口を向けて。
「引き撃ちこそが正義なの!」
シュテルが放つは、ユーベルコード【巫術<光之御業>】。通称ミコミコビームだ。
その一撃はルトルファスごと、シュラウディアを撃ち抜いていった。
ただ、その効果は真逆で、ルトルファスの傷は癒えていくのに対し、黒鎧を砕かれたシュラウディアの体に傷を与えていく。
事前に打ち合わせはしていたようで、ルトルファスも傷が塞がったことで幾分か和らいだ表情となっていた。
「もう一発いく?」
流れが変わったことで、シュテルは嬉しそうに相手へと言い放つ。
「く……」
状況が一変し、苦しくなっていたシュラウディア。
空中へと光の翼で飛び上がっていたシルがそこで、敵へと飛び込む。
敵の間合いに入る間際、シルは急減速して目の前で2つの刃が振るわれたのを確認し、再加速してから2本の光刃剣で相手の鎧を砕き、シュラウディアの体を切り裂く。
精霊剣を極力軽く、刀のような形状にしたルトルファスもまた相手の鎧の隙間を貫こうとした。
だが、シュラウディアも身を引き、致命傷を避けようとする。
それを察したルトルファスは瞬間的に封印を解いて風を強化し、相手の鎧を砕いていき、敵の体へと刀身を埋め込んでいく。
――剣を何度も振り回すモノじゃない。
一撃……それがあれば十分と、ルトルファスが告げる。
「……後は、そこに踏み込む『覚悟』だけだ……」
「ふふ、実にいいものを見せてもらった。だが……」
口の端から血を垂らすシュラウディア。
危機感を募らせた彼女が周囲へ現れたのは、無数の【滅龍ヌア・ティティム】達だ。
だが、それらが攻撃を仕掛けてくる前に、シュテルがビームに紛れて『試製自立誘導兵器<八咫烏>』をシュラウディアへと突っ込ませていく。
機銃を浴びせかけていく<八咫烏>に続き、攻撃を畳みかけようとダッシュで接敵したユーフィが限界まで力を溜めて。
「行きますよぉっ! これが森の勇者の、一撃ですっ!」
仲間が砕いた黒い鎧の隙間から、ユーフィは怪力を使って渾身の拳を打ち込む。
高く舞い上がるシュラウディアの体。
彼女はそのまま、2本の剣と共に海へと落ちていく。
「そうだ、それで、いい……」
自らの消滅を受け入れた彼女は海面に到達する前に、全ての滅龍と共に姿を消していった。
海を見つめていた猟兵達はそれぞれ祈りを捧げたり、彼女のオブリビオンの在り方に哀れんだりして。
「オブリビオンとなる前の貴女と、出会いたかったです……」
十字騎士としての本来の彼女と対してみたかったと、ユーフィは最後に本音を漏らしていたのだった。
その後、この場にいた猟兵達は岬の先端に聳え立っていたクラウドオベリスクへと武器を振るい、ユーベルコードを叩き込む。
中ほどから亀裂が走り、その黒い柱は真っ二つに折れて先端部分が海へと落下していく。
クラウドオベリスクの破壊に成功した猟兵達。
群竜大陸への足掛かりに少しだけ近づきながらも、一行は岬を後にしていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2019年09月10日
宿敵
『邪淫エルフ・『美魔嬢』ロベリア』
『十字騎士シュラウディア』
を撃破!
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