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精霊も妖精もお酒がお好き

#アックス&ウィザーズ


「葡萄酒、蒸留酒、エールに果実酒と……こんなもんかな」
 酒場のマスターが店の棚いっぱいに酒瓶を並べ、それだけでは足らずに壁際にも樽で置いていく。
「おいおい、マスターよ、こんなにいろんな酒を集めてどうしようってんだ?」
 まだ日の高い頃から、骨付き肉とチーズをつまみに酒を飲んでいた初老の常連が目を丸くして尋ねる。
「ああ、最近になって風のように現れて去っていく、ちょっと変わった冒険者たちのお蔭でモンスターが減って流通がよくなっただろ? お蔭で良い酒も珍しい酒も手に入るようになった。俺は各地の酒が飲める店を開くのが昔からの夢だったんだ」
 ガタイの良い中年のマスターが渋い顔に笑みを浮かべる。
「それにこの『月夜の梟亭』も開いて10年だ。そろそろ何か店の特色が出るイベントをやってみようと思ってな。こうして酒を集め、利き酒でもしてみようかと思ってね」
 ぽんぽんと酒樽を叩き、自慢の店を見渡した。看板には三日月にとまる梟のレリーフが彫られているなかなか立派な店だった。
「そりゃいい! そんならオレは酒飲み仲間や冒険者にも声をかけておくとすっか!」
「それは助かる。なら親父さんには今回の目玉となる酒を試してもらおうかな」
 奥からマスターは一本の酒瓶を取り出すと、丁寧に栓を抜く。それだけで部屋中に花を思わせる香りが漂う。
 妖精が使いそうな小さなグラスにほんの一口分を注ぐとどうぞと勧める。それを常連はしげしげと見やって、甘い香りを楽しみ、ちびりと舐めるように味わう。甘く、それでいて爽やかな風味が舌を転がる。
「これは……まさか、妖精の?」
「そう、こいつは妖精の雫。手に入れるのに苦労したよ」
 それは妖精や精霊が住まうような、人の手の入らない森でしか咲かない小さな花の蜜を凝縮したもの。蜜を口にした妖精を酔っぱらわせることから、別名妖精殺しとも呼ばれる知る人ぞ知る一品だった。
「へぇ! これがねぇ! 噂には聞いていたが、見るのは初めてだ。しかしこれは高すぎて売れんのじゃないか?」
「まあな、だがまあ酒は飲んでこそだ。世話になってる親父さんや、今回の利き酒に参加してくれたヤツらに一口ずつでも振舞おうと思ってるよ」
 そりゃ太っ腹だと常連が笑い、なら一人が一口ではなく一滴になるように人を集めてやると胸を叩いて立ち上がった。

 だがその時、外で慌てたように大きな声が上がり、鐘が激しく打ち鳴らされる。それはモンスターの襲来を告げる音だった。


「諸君は酒を嗜むほうかね?」
 自分は少々楽しむくらいだと、バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が集まった猟兵に話かける。
「アックス&ウィザーズのとある町の酒場で各地の酒を集め利き酒が行われる。だが不運な事にモンスターの襲撃に遭い、酒屋は重点的に狙われて、殆どの酒が駄目になったしまうようだ」
 せっかく用意された酒は無法なモンスターたちに平らげられてしまう。
「諸君にはそれを阻止し、無事に酒場が営業できるように、酒場だけでなく町を守ってもらいたい」
 モンスターは酒屋を狙って動くが、その過程で町も被害を負ってしまう。

「現れるモンスターは精霊や妖精だ。どうやら利き酒の目玉商品である、妖精の雫と呼ばれる酒を目当てに現れるようだ。ついでのように全ての酒も平らげるようだが」
 オブリビオンと化したものに話は通じない。力で奪おうとするならば、力で排除するしかないだろう。
「酒を奪うというのなら、酒があれば多少は誘き寄せる餌として使えるかもしれん」
 上手くすれば町に向かう敵を誘導し、戦い易くなるかもしれない。

「無事町を守れたならば、酒屋で利き酒に参加してくるといい。未成年にはいろいろなジュースもあるようだ。皆で楽しんでこい、もちろん節度を守ってな」
 羽目を外し過ぎないようにというバルモアの言葉に頷き、酒好きな者達は意気揚々とゲートを潜り抜ける。
 その様子に戦いの心配はしていないが、酒の席が心配だとバルモアは息を漏らした。


天木一
 こんにちは天木一です。ビールの美味しい季節からそろそろ新酒の美味しい季節に向かっていますね! お酒を……町を守り、みんなでアックス&ウィザーズのお酒を楽しみましょう!

 町の外で敵を迎撃します。敵は基本的に町の酒に興味があるだけなので、他は危険がなければ無視する傾向にあります。
 未成年の方はお酒が飲めませんのでジュースで乾杯です。パン、肉、チーズ、果物といった食べ物もあります。
 お酒は見た目は似ていますが、現代のものとはちょっと味わいの違うアックス&ウィザーズ仕様のお酒を楽しめます。種類はいろいろあります。カクテルなんかもそれっぽいのを作ってくれます。

 第一章で集団戦、第二章でボス戦、第三章では酒場で楽しく呑みます。
 第三章でお誘いがあればバルモアも参加します。

 それでは敵を倒し、皆で美味しいひと時を過ごしましょう!
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第1章 集団戦 『木の精霊・まんどらめぇめ』

POW   :    マンドラ・ミサイル
レベル×5本の【木】属性の【ふわもこな毛の塊】を放つ。
SPD   :    めぇめぶらすと
【ふわもこな体】から【ざっくりと編みこんだ毛】を放ち、【巻きつけること(痛くはない)】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    必殺!疑似餌封じ
【美味しそうな食べ物】【愛らしいお人形】【魅力的な書物】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を

*アドリブ・支援は可能な範囲で

精霊も妖精も聖霊も「行こう♪行こう♪」と誘うので来てみました☆
ティファーナはお酒の味が解らないので興味はありませんが、ミンナが欲しがっているのにソレを“餌”に釣ろうとする心根に怒っています♪
「ミンナが欲しい物はミンナで分け合いなさい!☆」
『フェアリーランド』からミンナを出して上げて『神罰の聖矢』聖攻撃と『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を仕掛けます☆

敵のUCを『月霊覚醒』で封じて、ティファーナ本人は『クリスタライズ』で敵から姿を隠します♪
めぇめぇぶらすと、には『月世界の英霊』で空間転移で避けます♪

「仲良くできないなら懲らしめますからね!☆」


ニコリネ・ユーリカ
開店10年! 店屋として尊敬します
節目を迎えるお店の為に頑張ろっと

先ずはお店のお酒を『Floral Fallal』に積みましょ
いつも花の入ったバケツを運んでるから力には自信あるの
マスターに聞き込みをして、戦闘に適した場所と地形を把握したら運び出しまーす!

匂いが出せたら最高だけど、これは大事な商品
ここは【ProSEEDs】で敵を誘き寄せよっと
皆さんがお求めのお酒はこちらにありますよー
甘い蜜の馨る花束を手に思わせぶりな宣伝を
んフフ、じっくり見てね!

あっこの本は…「絶対儲かる経営マニュアル」…やだ読んじゃう
読書を邪魔しないラテがあればずっと読み耽って…んンッ、いけない!
甘い罠は気合いで吹き飛ばーす!


霧島・絶奈
◆心情
「飲んでも飲まれるな」とは言いますが…
酒を狙うあたり、完全に飲まれているのでしょうね
…酔っ払いは迷惑なので排除しましょう

◆行動
『二つの三日月』を召喚
巨大質量による【範囲攻撃】で敵を殲滅

私自身は【目立たない】事を活用
巨人の影に隠れて移動しつつ【罠使い】として持ち込んだ「お酒を囮にしたワイヤートラップ連動指向性散弾地雷」を設置
所謂ブービートラップと言う物です

接敵後は【二回攻撃】する【範囲攻撃】で【マヒ攻撃】
罠と併せ移動すら儘ならない状況によって敵に【恐怖を与える】
奪うものは奪われる覚悟をするべきです
…まあ、今回は割に合わない取引になりそうですが

負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●お酒好きの妖精
『めぇめぇ』
 羊の鳴き声を上げる、もこもこの羊の姿をした木の精霊・まんどらめぇめの集団が、鼻をくんくんさせるように頭を動かし、人では気付かぬ辺りの甘いお酒の香りを辿り、町に向かって真っ直ぐ進んでいた。

「精霊と妖精と聖霊のミンナが、行こう♪ 行こう♪ と誘うので来てみました☆」
 精霊たちの口真似をした祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)が、妖精の羽で空を舞い飛びながら辺りを見渡す。
「ボクはお酒の味が解らないけど、ミンナが欲しがっているのにソレを奪っていこうなんて許さない!☆」
 ぷんぷんと怒ったティファーナは、びしっと叱るようにまんどらめぇめを正面から指さした。

『めぇ~』
 だがそんなものは目に入らないとばかりに、まんどらめぇめ達は無視して進んでいく。
「人の話はきちんと聞かないとメッだよ!☆」
 羽ばたいてティファーナはもう一度敵の進路上に移動し小さな壺を取り出す。
「ミンナが欲しい物はミンナで分け合いなさい!☆」
 そこから次々と現れるのは多種多様な精霊・聖霊・月霊といった仲間達。それらがお酒はみんなのものだと、それぞれの魔法を放ちまんどらめぇめの群れにぶつけた。
『めぇめえええ!』
 攻撃を受けてようやく危機感を覚えたまんどらめぇめは、ホットケーキにプリン、クッキーに綿菓子とさまざまなお菓子を背中から生み出して放り投げる。それを精霊たちがわーいとキャッチして食べている間に、こそこそと町に向かう。

「ミンナ! 餌に釣られちゃダメです☆ 逃げられちゃいますよ!」
 ティファーナが逃げる敵を指差すと、天から光が落下して先頭のまんどらめぇめを貫いた。
『めえぇえええ!?』
 それを見た後続のまんどらめぇめ達が慌てて散開する。そして大回りしながらも町へと駆け出した。

「ほらほら、お口を拭いて早く追いかけますよ!☆」
 精霊たちを促し、ティファーナが敵を追いかける。それに続いてお菓子を食べ終えた精霊たちも駆け出す。そして後ろから敵を攻撃していく。
『めぇめぇええ!』
 まんどらめぇめ達はお菓子を落としながら進み、巧妙な足止め作戦に出る。それにまんまと引っ掛かり精霊たちは我先にと飛びつく。

「足止めされると、お酒が盗られちゃうかもしれませんよ☆」
 ティファーナがそう告げると精霊たちの目の色が変わり、お菓子を食べながら追いかけ魔法を放って敵を減らしていった。
「仲良くできないなら懲らしめますからね!☆」
 続くティファーナも光を落とし、まんどらめぇめに叩き込んだ。


「『飲んでも飲まれるな』とは言いますが……酒を狙うあたり、完全に飲まれているのでしょうね」
 少々呆れたように、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は酒に惹かれて町へと真っ直ぐ進むまんどらめぇ達の姿を見て一つ息を吐く。
「……酔っ払いは迷惑なので排除しましょう」
 お酒しか目に入っていない様子の敵に、絶奈はなんとも言い難い気分を呑み込み、さっさと始末してしまうことにする。

「町に辿り着かれる前に殲滅します」
 絶奈は二つの三日月の如き光の巨人を召喚し、敵の群れの前に立ち塞がらせた。
『めぇ!?』
『めぇええ! めえめえ!』
 何事かと見上げて驚いたまんどらめぇは、反転して慌てて逃げようとするところに、その大きな手が降り下ろされ圧倒的質量によって押し潰される。
『めぇ!』
 何とか手の隙間から逃れたまんどらめぇ達が、小さな脚を懸命に動かして逃げ出す。
「一目散に逃げ出しましたね。あまり戦いが得意なタイプではないようですが、町を襲うというのなら容赦はしません」
 巨人が目立っているのを利用し、木々に隠れて絶奈は敵に忍び寄る。

『めぇ?』
 入り組んだところに一先ず隠れようとしたまんどらめぇが、そこに置かれているコップに入ったお酒に気付いた。
『めええ? ……めぇっ』
 最初は怪しんだものの、その香りの放つ誘惑に抗えず一体が勇気を持って近づく。すると脚が張られていたワイヤーに引っ掛かり、罠が発動する。
 周囲に置かれていた連動指向性散弾地雷が炸裂し、中から飛び出した礫が包み込むようにまんどらめぇを襲う。

「罠に掛かったようですね」
 絶奈が離れた位置から罠に掛ったのを確認し、巻き込まれないように足を止め、そっと様子を窺う
『めぇ!!?』
 驚いて毛を逆立て逃げようとするが逃げる場もなく、直撃を受けてもこもこの毛が千切れ、身体が綿のように粉々に吹き飛んだ。
『めええ!』
 残ったまんどらめぇが慌てて回り右して逃げ出そうとする。だがその前を塞ぐように絶奈が立っていた。

「奪うものは奪われる覚悟をするべきです。……まあ、今回は割に合わない取引になりそうですが」
 酒を奪おうとするものの命を刈り取るべく、絶奈は因果応報と剣を振り下ろした。

「こちらに侵入した敵はこれで最後でしょうか」
 光の巨人も上から辺りを見下ろすが、動くものの気配は無いようだった。
「では場所を変えて狩りの続きといきましょう」
 絶奈は光の巨人を消し、敵が潜みそうな場所に向かって移動を始めた。


「こんなに買い込んで運べるのかい? なんならこっちで運ぼうか?」
「ありがとう、でも大丈夫。いつも花の入ったバケツを運んでるから力には自信あるの」
 心配そうなマスターに笑顔でニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)が礼を言い、酒樽を持ち上げて商売用の移動販売車に乗せた。
「おおっ、細い腕なのに凄いな。それに新型の馬車か? 変わったものがあるもんだ」
 危なそうなら手伝おうかと見ていたマスターが目を丸くして驚き、笑顔で手を振るニコリネを見送った。

「開店10年! 店屋として尊敬します。節目を迎えるお店の為に頑張ろっと」
 同じように商売をする身として、ニコリネはその大変さが身を以ってよく解っていた。
「マスターから聞いた話しだと、誘き寄せるの南側の草原が良さそうね」
 先ほど買い物している時に聞いておいた情報を元に、ニコリネは車を走らせ見晴らしの良い草原を快走する。

「このままドライブしたくなる景色だけど、今は酒を奪いにくる迷惑な客の対処をしないとね」
 ここらでいいかとニコリネは車を止め、積んである先ほど購入した酒樽をぽんぽんと叩いて、まるで商売でも始めるように威勢よく声を上げる。
「皆さんがお求めのお酒はこちらにありますよー」
 甘く蜜の馨る花束を手に、辺りに大きな声を響かせる。
 すると丸々とした羊のような妖精まんどらめぇ達が体の半分くらいしか隠れられない高さの草で身を隠したつもりで、こそこそとこちらに視線を向け近づいてくる。

「んフフ、じっくり見てね!」
 ニコリネは接客用だけでなく、その愛らしい姿に本当の笑顔を浮かべまんどらめぇ達を迎え入れる。
『めぇめぇえ』
 すると安全だと思ったのか、まんどらめぇが鳴きながら近づいてくる。そしてもこもことその毛を相手が魅惑的に思う本に擬態させて、酒を得る隙を作ろうとする。

「あっこの本は……『絶対儲かる経営マニュアル』」……やだ読んじゃう」
 その魅力的なタイトルにニコリネは目を輝かせ、ダメとは思っていても手に取って本を開いてしまう。
「読書を邪魔しないラテがあればずっと読み耽って……んンッ、いけない!」
 お茶でも飲みながら長閑な草原で読書なんていいなと思ってしまった思考を、頭を振って追い払い本を閉じる。
『めぇ』
『めえめぇ』
 我に返って視線をまんどらめぇ達に向けると、既に車に乗り込もうとしているところだった。

「甘い罠は気合いで吹き飛ばーす!」
 運転席に飛び乗ったニコリネは、急発進してまんどらめぇを振り落とし、そのままUターンすると、アクセルを踏み込んで撥ね飛ばした。
『めえええ!!』
「逃がさないわよー!」
 町の方へと駆け出すまんどらめぇを追い、ニコリネは車を走らせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鞍馬・景正
どうも酒を狙うオブリビオンは少なくないようですな。

とまれ、ただ飲みに来るだけなら知れず、奪い去りに来る迷惑な客は看過できませぬ。

微力なれど、町の人々と利き酒の為にも参るとしましょう。
そう、利き酒の為にも。酒の為にも。

◆戦闘
酒が狙いであれば、私の携行している徳利の封を解き、町とは別方向へ誘き寄せると致そう。
エンパイアは南都の諸白、この地の「わいん」や「えーる」とは違うでしょうが、良い酒は異世界でも通じる筈。

随分愛らしい相手です故、斬るのが哀れにもなりますが――容赦は出来ぬ。

接近してくれば【鞍切】による【衝撃波】で掃討。
反撃されれば動きを【見切り】、羊毛に命中せぬよう刀で斬り払いましょう。


マグダレナ・クールー
酒がダメになってしまう…!?なんて、残虐な……
い、いけません。大変許し難い行為です。オウガ同等、いえそれ以上!
わたくしは怒っています、私欲のために暴力をふるいます!

酒を…酒をエサに罠を仕掛け、一網打尽を狙います。
平たい受け皿に酒を注いで、見晴らしの良いところに置いてみましょう。おそらく瓶よりは中身に興味があると考えます。
ふわふわした身体に液体が付着すれば、湿りで動きが鈍くなったり、攻撃が遅くなると予想しますが…どう転ぶかはわかりません。
酒に興味を持ち、数体の群がりができたら罠は成功です。そこに奇襲としてUCを放ちます!
一瓶の犠牲は決して無駄にはしません…必ず一体は仕留め喰らいます!



●酒の誘惑
「酒がダメになってしまう……!? なんて、残虐な……」
 酒好きのマグダレナ・クールー(マジカルメンタルルサンチマン・f21320)は、酒瓶が割られ酒樽が倒れ、無為に酒が床を濡らす怖ろしい光景を想像して体を震わせる。
「い、いけません。大変許し難い行為です。オウガ同等、いえそれ以上!」
 お酒をダメにするのはとんでもない大罪だとマグダレナは怒りに拳を握った。
「わたくしは怒っています、私欲のために暴力をふるいます!」
 絶対に許さないと、逃げ回るまんどらめぇを睨みつけ、誘い出す為の罠の準備に取り掛かる。

「酒を……もったいないですが……」
 マグダレナは平たく深い大皿に酒を一瓶まるまる注ぎ、そっと零さぬように辺りの開けた平原に置く。そして少し離れて木陰から様子を見ていると、数体のまんどらめぇが警戒しながら姿を見せた。
『めえぇ?』
『めぇぇ』
 大丈夫そうだとまんどらめぇ達が置かれた酒に誘われるように近づき、ぺろぺろと舐めて酒を飲み始めた。

「美味しそうに飲みますね。わたくしもご相伴したいところですが、一網打尽のチャンスを逃す訳にはいきません」
 好機と駆け寄ったマグダレナは、振りかぶった巨大な斧を勢いよく叩き込む。
『めえ”ぇっ?』
 直撃を食らったまんどらめぇは何が起こったのかも分からずに無数のふわふわした毛の塊となって吹き飛び消滅する。
『めえ?』
『めえええええ!』
 何が起きたのかと、ようやく酒から顔を上げたまんどらめぇ達は、目の前にマグダレナが立っている事に気付いた。そして凶悪な鬼から逃げようと、一目散に逃げ出す。だが飲み過ぎて酔っぱらったのか、ふらふらと足取りが怪しかった。

「酔っぱらっているようですね。一瓶の犠牲は決して無駄にはしません……一体でも多く仕留め喰らいます!」
 マグダレナは軽々と斧を振るい、まんどらめぇを刈り取っていく。
『めぇえええええ!!』
 目の前で仲間がやられ、必死の形相で酒の残った大皿を銜えたまんどらめぇが逃げる。
「お酒が好きになる気持ちは解りますが、奪って飲んでよいものではありません」
 大皿の所為で足が遅くなっているまんどらめぇに追いつき、マグダレナは斧を振り下ろした。

「よっと」
 ぽろりた口から零れ落ちた皿をキャッチし、周りを見渡すともこもこの毛の塊だけが残り、近くの敵は全て倒したようだった。
「これでお酒がダメになってしまう悲劇から一歩遠ざかりましたね。ですがお酒を楽しむ時まで油断は禁物です」
 まだ酒が狙われている事件は終わってはいないと、マグダレナはまだ敵が居ないか辺りの警戒に向かった。


「どうも酒を狙うオブリビオンは少なくないようですな」
 以前にも幾度か酒絡みの事件に関わったことがある鞍馬・景正(天雷无妄・f02972)は、オブリビオンになろうと趣味嗜好は持ったままなのだと妙なところに感心する。
「とまれ、ただ飲みに来るだけなら知れず、奪い去りに来る迷惑な客は看過できませぬ」
 酒好きとしても暴挙を止めようと、敵の群れを確認し歩を進める。
「微力なれど、町の人々と利き酒の為にも参るとしましょう。そう、利き酒の為にも。酒の為にも」
 酒から連想し、これから行われる利き酒の事を思い出し、思わず本音を呟きながら腰に下げた徳利を手にする。

「酒が狙いであれば……」
 景正は徳利の封を解き、町から離れる方向へと移動する。
『めぇ? めぇぇ』
 するとその香りに釣られたように一部の精霊たちがこちらへと進路を変えた。
「エンパイアは南都の諸白、この地の『わいん』や『えーる』とは違うでしょうが、良い酒は異世界でも通じるものですからな」
『めぇめぇ』
 景正の元へ一直線にまんどらめぇ達がやってくる。何とも無邪気な姿に、戦う意欲が削がれる気分になるが、放置すれば己が欲望のままに町を破壊してしまうとなれば野放しにはできない。

「随分愛らしい相手です故、斬るのが哀れにもなりますが――容赦は出来ぬ」
 静かに腰を落とした景正は、腰の刀に手を掛け、敵の群れが間合いに入るや抜き打つ。放たれる斬撃は衝撃波となって、精霊たちを纏めて斬り捨てた。
『めめぇ!』
 攻撃を受けて倒れる仲間の背後から、まんどらめぇが毛の塊をほわほわと放つ。
「見た目通りなら全く痛くなさそうだが……油断はせぬ。当たらねば何の危険もない」
 それを容易く景正は斬り払うが、分かれた毛の塊がまだ辺りに浮いて、数を増やして近づいてくる。
「なるほど、羊毛ゆえの特性といったところか。ならばこれでどうだ」
 景正は刀を縦横に幾重にも振るい、毛の塊をバラバラに斬り裂く。
「これで仕上げだ」
 そして刀を一閃し、衝撃波を放って、纏めて吹き飛ばした。

『めぇええええ!』
 攻撃が通じないとなると、残ったまんどらめぇ達は一斉に町に向かって逃げ出す。
「この期に及んでまだ酒を欲するか、その気持ち解らんでもないが、捨て置けぬ」
 それを追い駆けた景正は次々と敵を斬り倒し、辺りがふわふわの毛で埋め尽くされた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

柊・雄鷹
結ちゃん(f06365)と

利き酒かぁ、色々ちょっとずつ試せるん?魅力的すぎる!
えー?さすがに一滴では酔えへん、と思いたい…!
色々飲んでみたいんよなぁ
結ちゃんお酒強いんやろ?めっちゃ羨ま!!

えっ、めっちゃ敵が可愛いの暴力なんやけど…!
1体持って帰ろ!結ちゃんやって可愛い言うたやん!
酒のお供えすれば多分ワンチャン行けるって!
えー…しゃーない、結ちゃんがあかんっちゅーなら諦めるわ
敵倒したら全力でもふもふするんやからな!!

結ちゃん『雪玉戦隊』ナイスゥ!凍った敵を『御鳥番衆』で攻撃
逃れた敵はダガーを【投擲】するで!!
お酒…鳥…唐揚げ…って結ちゃんあかーん!!
うちの子は食糧ちゃうで!!我慢!我慢して!!


雨霧・結
雄鷹さん(f00985)と

お酒目当ての襲撃とはねぇ…そんなに美味しいの?飲みたい!その妖精殺しってお酒、雄鷹さんってば一滴で酔っちゃうんじゃない?

えっちょ、めっちゃ可愛い敵さんじゃないですか!くっ、美味しそうな食べ物を出して誘うとは卑劣な……可愛い顔して鬼かっ!こんのもふもふ容赦しないわよ!
あっ、また雄鷹さんの可愛い子連れて帰りたい病が…!確かに可愛いけどだめー!私の尻尾で我慢しなさいっ!

予め街の無機物を把握しておき『雪玉戦隊』【範囲攻撃・地形の利用】で雪だるまに変えどんどん捕まえ凍らせまーす
さぁ雄鷹さんトドメ格好良くキメちゃって!
もふもふと鳥さん達の共演…美味しそ…いえなにも
食べないってば!



●可愛い羊の群れ
「利き酒かぁ、色々ちょっとずつ試せるん? 魅力的すぎる!」
 いろいろなお酒を楽しめると聞いて、柊・雄鷹(sky jumper・f00985)は今から楽しみだと満面の笑みを浮かべる。
「お酒目当ての襲撃とはねぇ……そんなに美味しいの? 飲みたい!」
 雨霧・結(雪の足音・f06365)も同意して、精霊や妖精まで魅了してしまうお酒に興味津々だった。
「その妖精殺しってお酒、雄鷹さんってば一滴で酔っちゃうんじゃない?」
「えー? さすがに一滴では酔えへん、と思いたい……!」
 その姿を想像した結が笑いながら顔を向けると、それはないだろうと思いながらも雄鷹はちょっぴり不安そうな顔を覗かせた。

「色々飲んでみたいんよなぁ。結ちゃんお酒強いんやろ? めっちゃ羨ま!!」
 自分ももっと酒が強ければと、雄鷹が羨ましそうな目で結を見る。
「体質的なものもあるけど、飲みなれると多少は強くなるよ――って今なにか動いた気が……」
 慰めるように結が言葉を口にしている時、目の端に動くものを見つけた。それはもこもこした丸々しい羊のような精霊。倒すべき敵であるまんどらめぇめ達だった。
『めぇ』
『めええ』
 こちらを見ると、まんどらめぇめ達は美味しそうなケーキやプリンといったお菓子を生み出し、無害をアピールして、くんくんと匂いを辿り町へと向かう。

「えっ、めっちゃ敵が可愛いの暴力なんやけど……!」
 その姿を見た雄鷹は目を輝かせて、既に戦うどころではなかった。
「えっちょ、めっちゃ可愛い敵さんじゃないですか! くっ、美味しそうな食べ物を出して誘うとは卑劣な……可愛い顔して鬼かっ! こんのもふもふ容赦しないわよ!」
 隣の結も同じく、口では強く出ながらも、こんなかわいい姿の敵と戦うなどという気持ちが一切湧かず。それどころか愛でてやりたくなってしまう。

「1体持って帰ろ! 結ちゃんやって可愛い言うたやん! 酒のお供えすれば多分ワンチャン行けるって!」
 興奮した雄鷹は可愛い精霊にすっかり魅了されて、手をわきわきさせながらお持ち帰りしようと提案する。
「あっ、また雄鷹さんの可愛い子連れて帰りたい病が……! 確かに可愛いけどだめー! 私の尻尾で我慢しなさいっ!」
 まだ冷静さを残していた結が、その雄鷹の暴走を見て自分がしっかりしなくてはと正気に戻る。そして毛並みの良い尻尾をフリフリしてこっちを見なさいと視線を誘導した。

「えー……しゃーない、結ちゃんがあかんっちゅーなら諦めるわ。敵倒したら全力でもふもふするんやからな!!」
 その尻尾に誘われるように目を奪われた雄鷹は、泣く泣くお持ち帰りを諦め、代わりに尻尾をたっぷりもふもふしてやると誓って戦う覚悟を決めた。

『めぇめぇ』
『めええ』
 そんな2人の葛藤など全く気にせず、暢気にまんどらめぇめ達は通り過ぎようとしていた。
「可愛い子には可愛い子をってね」
 結が辺りの岩を雪だるまに変換し、大小さまざまな雪だるまが生まれ、雪玉の戦隊は一斉に敵に襲い掛かると、覆い被さるように捕え体温を奪い凍結させていく。
『めぇ!?』
『めええええ!』
 寒さに動きの鈍くなったまんどらめぇめ達は逃れようともがき、雪の中から這い出ようとする。

「こうやってどんどん捕まえ凍らせまーす。さぁ雄鷹さんトドメ格好良くキメちゃって!」
「結ちゃん『雪玉戦隊』ナイスゥ! 次はお前等の出番やでーっ!」
 結が敵の動きを封じ込めお膳立てしたところへ、雄鷹は燕、雀、鳩、鶏、鴉といった鳥の姿をした精霊達を呼び出し、まんどらめぇめ達を襲わせた。鳥達に突かれ、毛をぼろぼろにしながらまんどらめぇめ達が倒れていく。攻撃を逸らそうとお菓子を生み出しても、すぐさま鳥に食べ尽くされてしまう。

「もふもふと鳥さん達の共演……美味しそ……いえなにも」
 その光景を眺め、思ったことを口からぼそりと漏らしてしまった結は慌てて口を塞ぐ。
「お酒……鳥……唐揚げ……って結ちゃんあかーん!! うちの子は食糧ちゃうで!! 我慢! 我慢して!!」
 何の事かと雄鷹が言葉から鳥の末路を連想し、鳥たちを守るように結の前に立ち塞がった。
「食べないってば!」
 ちょっと想像しただけで、決して本気で食べようと思ったわけではないと結が言い訳する。

『めえ……』
『めぇめぇ……』
 その隙にまんどらめぇめがこっそりと逃げようとする。だが鋭く雄鷹から投げられたダガーが体に突き刺さった。
「逃がさへんで! うちの子の代わりに結ちゃんに食べられたってや!」
「だから食べないってば!」
 唐揚げは諦めてもらい、ジンギスカンで我慢してもらおうと雄鷹が鳥たちに指示すると、顔を赤くして結が反論した。

『めえええええ』
 弱々しく悲鳴を上げ、雪だるまに圧し掛かられ、鳥に突かれた最後のまんどらめぇめが倒れる。
「結ちゃんほんまに食べへんの?」
「もう! しつこいと怒るよ!」
 悪戯っぽく笑う雄鷹の問いに、怒ったフリをして結が答え、2人は我慢できず笑い合いながら、次の敵を迎撃に向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ザッフィーロ・アドラツィオーネ
宵f02925と
蜜の酒…か
どの様な味がするか楽しみだ…が
先ずは狙う物どもを撃退せねばならんな

町に被害があってはいかんゆえ
町の外にて妖精の滴…甘い酒を狙っているのならばと貴腐ワインの口を開け迎撃を
本当にあればなんだ、甘く蜜の様で美味いからな…と
…もし割れず残ったならば宵、二人で飲まんか?

戦闘時は宵と背を預けながら【狼達の饗宴】にて周囲に炎の狼を呼び出し宵と己へ向い来る敵へ放って行こう
至近迄迫られたならば『怪力』を乗せメイスにて『なぎ払い』ながら攻撃
共に戦うたびに思うが何だ、背を宵が護ってくれて居るゆえ安心し全力で戦える、な
又己・宵共に攻撃を受けた場合は『盾受け』で防いだ後『カウンター』にて反撃を


逢坂・宵
ザッフィーロ君(f06826)と

妖精の雫、ですか
さぞすばらしい銘酒なのでしょう
お楽しみの前に、少々運動することとしましょうか

街の外で待ち伏せしザッフィーロ君とともに貴腐ワインのボトルの口を開けて「おびき寄せ」ましょう
それは魅力的なお誘いですね
ふふ、それでは敵に飲み干されないように頑張りましょうね

ザッフィーロ君に背を預けつつ「高速詠唱」「範囲攻撃」をのせた【天響アストロノミカル】で攻撃していきましょう
きみの背を守るのは僕だけの役目ですから、それは張り切りますし堅守しますよ
かれ含めて攻撃を受けそうになったならば「オーラ防御」を展開し防ぎたく
そして可能ならば「カウンター」で反撃しましょう



●甘い香り
「蜜の酒……か」
 ザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)は聞いた珍しい酒を想像して少し口元を緩めた。
「妖精の雫、ですか。さぞすばらしい銘酒なのでしょう」
 それに釣られるように逢坂・宵(天廻アストロラーベ・f02925)もまた穏やかに微笑む。

「どの様な味がするか楽しみだ……が、先ずは狙う者どもを撃退せねばならんな」
 酒を楽しむ為にも、奪いにくる輩の相手が先決だとザッフィーロは口を引き締める。
「そうですね。お楽しみの前に、少々運動することとしましょうか」
 同意した宵はそっと割れぬように貴腐ワインのボトルを差し出す。
「妖精の滴……甘い酒を狙っているのならこれが効果的だろう」
 受け取ったザッフィーロがそのボトルを開けると、上品な甘い香りが漂う。人ならば少し離れればもう匂わなくなるような香りだが、精霊にはもっと強い香りに感じられ、すぐさま辺りに残っていた羊のようなまんどらめぇめが大量に集まってくる。
『めえぇ』
『めえめぇ!』
 気の抜ける鳴き声と共に、まんどらめぇめが甘いお菓子を生やし、誘惑している間にお酒を奪おうと近づいてくる。

「早速釣られてやってきたようですね」
「そのようだ。しかしこれでは砂糖に群がる蟻のようだな」
 その素早い出現に宵とザッフィーロは眼を少し見開く。
「……もし割れず残ったならば宵、二人で飲まんか?」
「それは魅力的なお誘いですね。ふふ、それでは敵に飲み干されないように頑張りましょうね」
 ザッフィーロの誘いに宵は微笑み返し、その為にも気を入れて戦おうと敵に注意を向けた。

『めえええ』
『めぇめぇ』
 まんどらめぇめ達は、フリフリとケーキ屋や焼き菓子で2人の油断を誘う。
「子羊を襲うのは狼の役目だ」
 ザッフィーロは狼の姿をした無数の炎を放ち、敵に襲い掛からせる。
『めえ?』
 お菓子など無視し、炎の狼はがぶりとまんどらめぇめを頭からかじりついた。
『めええええええ!!』
 食べられた仲間を見て、慌てて他のまんどらめぇめ達が逃げ出す。そのまま町へと向かうように
「逃がしませんよ、町に逃げ込むというのなら尚更です」
 空を見上げた宵の視界に、落ちて来る無数の隕石が映る。それは逃げるまんどらめぇめ達の元に降り注ぎ、逃げる事もできぬ死の雨を受けて吹き飛んでいく。

『めええええ!』
『めえ! めぇええ!』
 逃げられぬと覚悟を決めたまんどらめぇめ達は反撃に移る。編みこんだ毛を放って隕石から身を守り、お菓子や本を体から生やして、誘惑しながら突っ込んで来る。
「破れかぶれか、なら相手をしてやろう」
 踏み出したザッフィーロは片手でメイスを振り回し、敵を纏めて薙ぎ払う。その攻撃の隙を突き、横に回り込んだまんどらめぇめが編みこんだ毛を放って拘束しようとする。
「ザッフィーロ君に攻撃はさせませんよ」
 だがそれを杖を手にした宵がオーラを盾のように張って防ぎ、杖で敵を指し示し、星の如き輝きを飛ばして吹き飛ばした。

『めぇええ!』
『めえめええぇ!』
 まんどらめぇめ達も必死に攻撃するが、ザッフィーロがメイスで絡みつく毛を払い、宵が星の光を飛ばして敵の目を潰し攻撃を阻止する。
 互いを守り合うように戦うザッフィーロと宵の守りを突破することができない。
「共に戦うたびに思うが何だ、背を宵が護ってくれて居るゆえ安心し全力で戦える、な」
「きみの背を守るのは僕だけの役目ですから、それは張り切りますし堅守しますよ」
 チラリと背後に視線を向けたザッフィーロに、宵も同じように振り向いて目を合わせ、互いに口元に笑みを浮かべるとまた敵と相対して攻撃を加える。

「めぇ……」
 メイスと星属性魔法で叩きのめされ、まんどらめぇめ達はあっという間に数を減らしていく。
「そろそろ終わりにするとしよう。牧羊犬のように敵を追いつめろ」
 ザッフィーロが操る炎の狼の群れが、残ったまんどらめぇめ達を追い、一カ所に集めていく。
「では止めといきましょうか。流星雨を降らせてあげましょう」
 空から隕石が纏まって降り注ぎ、囲まれたまんどらめぇめの上に次々と落ちる。地形の変わるような爆発が起こり、最後のまんどらめぇめの群れは跡形もなく吹き飛んだ。

「一先ずの襲撃は終わったようだな」
 ザッフィーロはまんどらめぇめの群れが何処にも居なくなったのを確認して、メイスに張り付いていたふわふわの毛を振るって払った。
「ワインの方も無事のようですね」
 宵が視線をザッフィーロのメイスを持つ手と反対の手に向けると、そこにはずっと持ったままのワインのボトルが無事に残っていた。
「ああ、約束通り後で飲もう。その為にも次の敵も撃退せねばな」
 頷くザッフィーロはボトルの口をコルクで閉ざし、甘い香りを閉じ込めた。
「ええ、精霊の次は妖精でしたか。銘酒が惹きつけるのは人だけではないということですね」
 美味しい酒を求めるのは人だけではないと、宵はその銘酒に一層興味を持つ。
「何者だろうと騒ぎを起こす者を町へと通す訳にはいかんな。二人でゆっくり酒を飲むのを邪魔する奴は全て排除するだけだ」
「ふふ、そうですね。ではもう少し運動していきましょう」
 ザッフィーロの言葉に宵は頷き、何処からかやってくる妖精に備えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『謎の軍団妖精魔術隊長』

POW   :    光と闇のレーザー
レベル×5本の【光・闇】属性の【レーザー】を放つ。
SPD   :    魔法は偉大なり
対象のユーベルコードを防御すると、それを【魔法で10倍の威力でコピーして】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    綺麗な流星を見なさい
【視線】を向けた対象に、【空から落ちてくる隕石】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

●お酒好きの妖精
「この香り……これは妖精の雫だわ。あっちは……人間の町ね」
 木の上に座りくんくんと香りに反応した小さな妖精が、その匂いを辿り人の住む町を遠目に見つける。
「それは人間如きには勿体ないお酒よ。この私に献上させてあげるわ」
 妖精は高慢に言い放ち、羽を動かし木から飛び立つ。

「歯向かうなら私の魔法で蹴散らしてあげる。この私の魔法を以てすればあんな町なんてあっという間に破壊し尽くしてあげるわ!」
 その小さな体に、とてつもない魔力を宿す妖精は、酒を奪わんと森を抜け町へと向かう針路をとる。

 それを迎撃するべく猟兵達もまた待ち構え、町へは近づかせないと武器を手に襲い掛かった。
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を

*アドリブ・共闘・支援は可能な範囲で
紅葉(f03588)とひかり(f00837)と闘います☆

お酒好きの悪い妖精が狙っている事を伝え助力をお願いした2人には説明をして、望まれる協力をします♪
『クリスタライズ』で誰かと姿を隠します☆

『フェアリーランド』から風精霊と聖霊と月霊を呼びます♪
風精霊に『エレメンタル・ピクシィーズ』で雷攻撃を聖霊に『神罰の聖矢』で聖攻撃を仕掛けます☆

敵のUC『綺麗な流星を見なさい』は『月霊覚醒』で可能な範囲で封じます♪
『月世界の英霊』で緊急回避や空間飛翔をします☆
『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します☆


紬雁・紅葉
ティファ―ナと同行

あらあら…物騒な吞兵衛さんねぇ?
(苦笑)
暴虐されると困りますので
御鎮めしますね♪

羅刹紋を顕現
先制でUC『月曜』に破魔風雷属性を乗せて最大範囲展開
強化効果を味方全体に付与

九曜、巴、鳳翔を適宜使い分け
正面からするすると接敵
射程に入り次第破魔風雷属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるかを見切り
躱せるなら残像などで躱し
そうでなければ破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で受ける
いずれもカウンター破魔風雷属性衝撃波UCを以て打ち返す

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

秋水美酒には役不足
酒は飲んでも呑まれるな!
去り罷りませい!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


草剪・ひかり
キャラ崩し&お色気描写、即興連携歓迎
ティファちゃん(f02580)と共同参加予定

美味しい物を独占しようとする輩ほど
その真の美味しさを知らなかったりするね!

なぜなら、他人がそれを味わった時に見せる反応を知らないから
美味しい物は、多くの人に味わってもらってこそ、その真の美味しさを磨くことができるからね!

そんなわけで、「妖精の雫」は私達が守って魅せるよ!
ナリが小さいからって油断は禁物
プロレスでも、小柄なレスラーが思わぬ逆転劇を魅せることもあるしね

気持ちを強く保って、敵が放つ魔力を受け止め、耐える
鋭い踏み込みで一気に最後の間合いを詰めたら
必殺の右ラリアット“アテナ・パニッシャー”で粉砕しちゃうよ!



●妖精の魔法使い
「ふんふ~ん」
 鼻歌混じりにロッドをくるくる回転させながら妖精が飛んでいると、その前を遮る影が現れて急ブレーキをかける。
「妖精さん、ここは通行止めです!☆」
 前を塞いだティファーナがここは通さないと両腕を広げる。
「何よ? 貴女も妖精じゃない。もしかして貴女もこの香りに誘われてきたの?」
 そんなティファーナに妖精は胡乱な目を向ける。
「諦めなさい。あのお酒は私のものよ。さっさと消えれば同じ妖精のよしみで命だけは助けてあげるわ」
 手でしっしと虫でも払うように妖精はティファーナを追い払おうとする。

「あらあら……物騒な吞兵衛さんねぇ?」
 そこへ苦笑混じりで紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)が声をかける。
「美味しい物を独占しようとする輩ほど、その真の美味しさを知らなかったりするね!」
 さらに草剪・ひかり(次元を超えた絶対女王・f00837)も姿を見せて、妖精に向けて挑発するような言葉を放つ。
「なぜなら、他人がそれを味わった時に見せる反応を知らないから。美味しい物は、多くの人に味わってもらってこそ、その真の美味しさを磨くことができるからね!」
 ひかりの言葉に妖精は怒りに頬を引きつらせ、ティファーナに視線を戻す。

「あれも貴女のお仲間かしら?」
「はい☆ お酒を狙う悪い妖精さんの話をしたら協力に来てくれました!☆」
 妖精の問いかけにティファーナは素直に頷く。
「品の無い人間なんかと組んでるようじゃ妖精として失格ね。私がここで矯正してあげるわ!」
 引き攣った笑みを浮かべながら殺気を放った妖精が、ティファーナに向けてロッドを振り下ろす。すると空から隕石が猛スピードで落下してくる。

「わっ☆ 星が落ちてきます!」
 隕石を見上げたティファーナが慌てて逃げようとするが間に合わない。
「本当の事を言われたからって怒るなんて、ナリと同じで肝っ玉も小さいね!」
 その隕石に向かってひかりが両腕を広げて待ち構える。そして抱える程の岩をキャッチし、押し潰そうとする衝撃に耐えて足腰に力を込める。

「暴虐されると困りますので、御鎮めしますね♪」
 紅葉がその身に羅刹紋を顕現させ、ルーンの描かれた魔法剣の刀身を輝かせる。破魔風雷属性を帯びた剣を振り抜くと、九本の剣が飛び交い、地面に巨大な九曜紋を描いてその上に居る仲間達を強化する。

「プロレスラーを……舐めるなああああ!」
 内から湧き上がる力を得たひかりは、全身の力を使って隕石を放り投げ地面に転がした。
「は? 何? 人の姿をしたモンスターか何かなの?」
 その様子に目を丸くして驚いた妖精は口を開いてポカーンと隙をみせる。

「そんなお顔をして、隙だらけですよ」
 その正面にするりと近づいた紅葉は剣を振るい、妖精の身体を斬りつける。
「この!」
 妖精はロッドでそれを受け止め、後方へと吹き飛ばされる。
「人間の分際で!」
 そして吹っ飛びながらもロッドを差し向け、光と闇の光線を無数に放った。

「ミンナで防いでください!☆」
 その前に飛び込んだティファーナが小さな壺を取り出し、中から風精霊と聖霊と月霊を呼び出した。それらが雷や光を放って光線を打ち消していく。だが光線の数が多く撃ち漏らし、光線がティファーナに襲い掛かる。
「私も手伝いますね」
 そこへ紅葉も剣を振るって衝撃波を放ち、光線を薙ぎ払う。だが次々と撃ち出される光線に防戦一方へと追い込まれる。
「ハッハー! 無駄よ! 私の魔力はこの程度で尽きないわ、このまま穴だらけにしてあげる!」
 嗤った妖精がロッドに籠める魔力を高める。すると光線の発射速度が上がった。その攻撃がティファーナと紅葉を掠め始める。

「ご機嫌だね。楽しそうだし私も交ぜてもらうよ!」
 そこへ横からひかりが突っ込み、跳躍してドロップキックで妖精を吹き飛ばした。
「げほっ、またこの怪力女め!」
 妖精は狙いを変え、無数の白と黒の光線をひかり目掛けて飛ばす。それをひかりは腕をクロスして耐え凌ぐ。
「硬いわね。でもこのまま穴らだけにしてあげるわ!」
 魔力を強め、妖精は光線の連射によって押し切ろうとする。
「こんなものでプロレスラーは止められないよ!」
 その弾幕の雨の中、一歩、一歩とひかりは前に進む。
「はぁ!? 何で死なないのよ! この化け物め!」
 妖精は後退しながら光線を撃つが、ひかりも足を速めて前へと踏み出し距離を縮める。

「こんな凶暴な妖精を町に入れたら大変なことになりますね。ここで退治してしまわないと」
 注意が逸れている間に接近した紅葉は、剣を振るい衝撃波を飛ばす。薙ぎ払われた妖精が空中でバランスを崩して魔法が途切れた。
「次々と! 鬱陶しいわね! 全員纏めて押し潰してあげるわ!」
 体勢を立て直し距離を取りながら妖精がロッドを天に向ける。すると空に星が輝きまた地上へと落ちて来る。
「お星さまならこっちにもあります!☆」
 ティファーナが満月・半月・三日月・新月と次々と月の輝きを放ち、その半分が敵に当たると、維持する魔力が損失し、隕石が割れて半分は違う場所へと落ちていく。

「この大きさならば砕けそうですね」
 紅葉は九本の剣を飛ばして隕石を貫き、バラバラに砕いて落ちて来る拳大の石を剣を振るって放つ衝撃波で吹き飛ばす。
「なんなのよ、こいつらは! 私の魔法をこうも防ぐだなんて!」
 イライラしながら妖精が次の魔法を放とうと準備する。
「私達はプロレスラー……じゃなくって猟兵よ!」
 そこへ飛び掛かったひかりが右腕を大きく振りかぶって叩き込む。ラリアットがロッドを構える妖精に直撃して、身体が軽々と飛んで木にぶつかった。

「ごほっごほっ……猟兵だかなんだか知らないけど、私を怒らせたのは確かよ! 後悔してももう遅いわ!」
 飛び戻った妖精は魔法によってロッドの延長上に魔力で作った半透明の疑似右腕を生み出し、思いっきりフルスイングしてひかりにラリアットを浴びせる。それをひかりは腕でガードするが、軽々と吹き飛ばされて木にぶつかり、その箇所からメキメキと木が折れて倒れた。

「私の必殺の右を真似るなんて……やるね」
 口から血の混じった唾を吐き捨てながら、それでもひかりは笑顔を浮かべて起き上がる。
「まだ生きてるの? ほんとにタフなヤツね。でもこれで終わりよ!」
 そこへ妖精は止めの光線を無慈悲に放つ。
「ミンナ☆ 今度は全部防いでくださいね!☆」
 ティファーナの精霊達が一斉に雷や光の弾幕を張り、その光線を打ち消す。
「魔力は簡単に尽きないようですので、本体を叩くのがいいですね」
 その間に紅葉が敵との間合いを縮め、剣から衝撃波を放って魔法を阻止する。

「ちょっとお酒を飲みにきただけなのに、本当に厄介ね!」
 妖精は一旦距離を取って仕切り直そうとする。
「秋水美酒には役者不足。酒は飲んでも呑まれるな! 去り罷りませい!」
 一喝した紅葉が衝撃波を叩き込んで妖精の足を止めさせた。
「やられたまま終わったとあってはプロレスラーの名折れ。倍にしてやり返すのがプロレスの流儀よ!」
 そこへひかりが突っ込み、傷ついていながらも先ほどよりもパワーを上げて、もう一度ラリアットをぶち込んで妖精を遠くへと吹き飛ばした。

「おぼえてなさいよー……!」
 遠くから妖精の怒鳴り声が聞こえ、その姿が町とは反対の森の中へと消える。
「まるでお星さまにみたいです☆」
 妖精のふっ飛ぶ様が星のようだと無邪気にティファーナが笑う。
「あちらにも他の猟兵の方が居たはずです。そちらにお任せしましょう」
 妖精の飛んで行った場所を確認した紅葉が、そう言って木にもたれたひかりの手当てをする。
「やっぱりナリが小さいからって油断は禁物ね。小柄なレスラーだって強い人は強いしね」
 もう大丈夫とひかりが起き上がり、いいファイトだったと満面の笑みを浮かべた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

霧島・絶奈
◆心情
酔っ払い第二弾ですか…
しかも今度の手合いは酒にだけではなく、自分自身にも酔っている様ですね
まあ、大言壮語を吐くだけの実力は有るのでしょうから愉しませて頂きましょう

◆行動
『二つの三日月』を召喚し戦闘

私自身は【目立たない】事を活用
巨人の影に隠れて移動しつつ【罠使い】として持ち込んだ「シュールストレミング」を開封し設置
鼻が利くようですから…この匂いは強烈でしょう?

設置後に接近
接敵後は【二回攻撃】する【範囲攻撃】で【マヒ攻撃】

負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
貴女も奪うつもりであれば奪われる覚悟をするべきです
酒を「命の水」と評する事もあるそうですが、私は貴女の命そのものを簒奪します


鞍馬・景正
先刻の羊はまだ無心に酒精を求めての事でしょうが、今度は悪辣な性根の持ち主の様子。

ならば遠慮なく、仕置きの剣を馳走いたそう。

◆戦闘
無数に放たれる光条がまず厄介。
躱し続けるのにも限度もありますれば、ここは疾走して距離を詰め、強引にでも勝負に持ち込みましょう。

敵の光線がいずれから放たれるかと、その軌道を【見切り】、多少の被弾は刀による【武器受け】や甲冑で防ぎつつ進撃。

そして間合に持ち込めば、【手字種利剣】による【早業】を披露。

その矮躯には命中率重視の技で仕留めにかかりましょう。
即ち連続する刺突で追い込みつつ、最後に本命の一打で串刺しにする三段突き。

酒は我らが美味しく頂く故、安心して骸の海に帰られよ。


マグダレナ・クールー
誇りを持つことは良いことです。しかし、驕ること無かれ、です。

あなたを踏みにじることに戸惑いはありません。酒はわたくしたちが頂きます!
美味しい酒が飲みたい一心で歯向かい、そのまま喰らってしまいしょう!

あまり得策とは言えませんが、わたくしは囮として突撃をし、隙を突いてリィーに攻撃を当ててもらいます。《オイシクナサソウカ》食べる必要はありません、引っ掻いてください。
敵の高慢さから出る油断を誘いたいですね…魔術に長けているようですし、やはり一度は大きな魔法を食らうべきでしょうか。気合いは十分に引き締めて参ります。
…リィー!後で美味しいつまみを食べて良いです!わたしはそれを咎めません!《ニ!?ニニニ!》



●酒を手に入れるのは誰か
 ばささっ、と吹き飛ばされた妖精が木の枝の葉をクッションにしながら落下し、無事に空中でくるりと受け身を取った。
「あとちょっとで倒せたのに! でももうあんなのの相手は御免だわ。迂回していきましょ」
 体についた葉っぱを払い、妖精は森を出る方向を変え町へと行くルートを変える。

「先刻の羊はまだ無心に酒精を求めての事でしょうが、今度は悪辣な性根の持ち主の様子」
 その前に景正が木陰から現れて行く手を遮り、腰に差した刀に手を伸ばす。
「ならば遠慮なく、仕置きの剣を馳走いたそう」
 刀の間合いに入らんと景正は踏み込む。

「また人間? いい加減にしてよね!」
 妖精は光と闇の光線を無数に放ち、一歩も近づかせないと、最初から警戒して弾幕を張る。
「光条がまるで雨のようですな」
 それは隙間のない攻撃だという事、厄介だと景正は木々の間を駆けて視界を外すように動いて躱す。
「さて、近づかねば斬れませぬが、無傷という訳にも参りませぬか」
 何処で仕掛けようかと考えていると、目の端に仲間の姿を捉えた。


「酔っ払い第二弾ですか……しかも今度の手合いは酒にだけではなく、自分自身にも酔っている様ですね」
 絶奈は魔法光線によって森を見境なく破壊しまくる妖精を見て、まるで酔っ払いのようだと今日二度目の溜息をつく。
「まあ、大言壮語を吐くだけの実力は有るのでしょうから愉しませて頂きましょう」
 二つの三日月のような光の巨人が召喚され、妖精に向けて手で踏み潰すように倒れ込んだ。

「はあ? 次は巨人? もう! 今日はどうしてこうツイてないのかしら!」
 妖精は光線の向きを変えて巨人の手を穴だらけにして吹き飛ばす。だが巨人は構わずに腕で踏み潰そうとする。
「大きいだけじゃ私は捕えられないわよ!」
 素早く飛んで妖精は巨人の攻撃を躱し、光線を当てて巨人の体を勢いよく削っていく。


「誇りを持つことは良いことです。しかし、驕ること無かれ、です」
 マグダレナは誇りも過ぎれば高慢となると語る。
「あなたを踏みにじることに戸惑いはありません。酒はわたくしたちが頂きます!」
 そんな相手ならば手加減無用と、マグダレナは突撃してハルバードのような旗杖を振り下ろす。
「そんな大振り当たるものか!」
 妖精はそれをひらりと躱し、逆に光線を叩き込もうとロッドが光る。
「リィー今です!」
 そこへマグダレナが呼びかけると、毛蟹のような風貌をしたオウガ、リィー・アルが現れ(オイシクナサソウカ)と意思を伝える。
「食べる必要はありません、引っ掻いてください」
 そう指示すると、仕方ないとリィーが先端が鎌のような脚を振るい妖精の体を掠める。
「なによそれ! モンスターでもペットにしてるっていうの!」
 反撃に妖精が光線を放ち、マグダレナは駆けてその弾幕を逃れる。

「油断を誘いたいですね……魔術に長けているようですし、やはり一度は大きな魔法を食らうべきでしょうか」
 マグダレナは駆ける方向を変え、被弾覚悟で敵に向かって突っ込む。
「間抜けね、自分から的になりにくるなんて!」
 そこへ容赦なく妖精は無数の光線を撃ち放つ。

「……リィー! 後で美味しいつまみを食べて良いです! わたしはそれを咎めません!」
 マグダレナの言葉に(ニ!? ニニニ!)とリィーは喜びの意思を表し、大量の泡を放って光線を屈折させマグダレナに当てさせない。
「これで届きます!」
 マグダレナは旗杖を突き出し、妖精の肩を貫いた。
「このぉ! 人間風情が!」
 怒った妖精が光線を増やし、泡を吹き飛ばしてマグダレナも薙ぎ倒す。



「どうやら攻撃の矛先が変わったようですな、この好機、逃す手はありますまい」
 一気に敵に向かって景正は駆け出し、間合いに入ると刀を抜き打つ。
「な!?」
 咄嗟に気付いた妖精はロッドで受けるが、勢いを殺せずに刃は腕を斬り裂く。
「こんのぉ!」
 妖精はロッドを景正に向けて光線を放つ。それを跳び退いて避けると回り込みながら斬りつける。それを魔力の壁で防ぎ、逃げるように妖精は距離を開けて魔法光線を撃ちまくる。
「仕留めそこないましたか、ならば仕方ありません。ここは強引に行きましょう」
 景正は敵に向かって駆け、少し身を捻り光線を躱し、当たるものは刀で弾き、甲冑で受け止めて前へと出る。

「この!」
 次々と妖精が光線を叩き込むが、急所に受けぬように景正は間合いを詰める。
「なんなの? 狂戦士か何かなの?」
 顔を引きつらせ焦りながら妖精がロッドに籠める魔力を上げる。
「そのような大層なものではない。この身は唯の侍よ」
 景正は至近距離で放たれる光線を見切り、紙一重でその隙間を掻い潜る。そして刀の切っ先を向けて刺突を放つ。
「避ければどうってことないわ!」
 妖精はそれを身軽に躱す。だが続けて放たれる突きに姿勢を崩し、最後に本命の刃が胸へと届く。
「酒は我らが美味しく頂く故、安心して骸の海に帰られよ」
 妖精の身体が吹き飛ぶ。本来ならば体を貫いた刃は、三段突きを躱せぬとみた妖精が身体に纏った魔力に阻まれ、衝撃だけを与えていた。

「げほげほっ、はぁはぁ、あのお酒は高貴なる私にこそ相応しいのよ! 人間如きに邪魔されてたまるものですか!」
 口の端から血を流しながらも傲慢に妖精は言い放ち、ロッドを空に掲げた。
「跡形もなく吹き飛ばしてあげるわ!」
 空に流星が流れる。それはこの場を狙い降下し、景正の真上へと飛来する。
「少々最後の踏み込みが足りませんでしたか」
 景正は逃げるは間に合わぬと見て、隕石に備えて刀を構える。
「そんな棒っきれでどうにかするつもり? あははははっ、やれるものならやってみなさいよ」
 それを見た妖精が笑い、羽ばたいて高みの見物へと移る。


「まだ手はありますよ。厳密には手はありませんが」
 頭上を見上げると、そこには漸く追いついた光の巨人がその身を盾にして隕石を受け止めようとする。手を失った腕を伸ばし、落下して来る隕石にぶつけた。腕が崩れ体にまでめり込み巨人が崩壊する。すると巨人の砕けた体が無数の小さな二つの三日月となり、隕石を幾重にも切り裂いて細かく切断していく。表面を削られた隕石は元の大きさの半分も残っていなかった。

「これならば斬ってみせましょう」
 景正の刀が空を切り裂くように弧を描いて振るわれる。人よりも大きな隕石が真っ二つに両断され、左右に別れて落ちた。その真ん中で景正は残心して妖精を見上げる。
「なんなの? 普通星は斬れるものじゃないでしょ?」
 唖然とした顔で妖精が景正を見下ろす。そしてその足がじりっとこちらに向かうと、すぐに魔法光線を放って牽制した。
「こないで! 私の目的はお酒だけなんだから、こんな奴らの相手なんてしてられないわ!」
 そしてすぐに妖精は不利とみてその場から逃げ出す。だが少ししたところで急激に墜落するようにバランスを崩した。

「臭い!? 何よこれ!」
 妖精があまりの異臭に目を眩ませ、そこに置かれている缶詰を見た。そこには発酵した魚が入っているようだった
「鼻が利くようですから……この匂いは強烈でしょう?」
 それは絶奈が仕掛けた罠、酒の香りを嗅ぎ当てた相手には効果的な異臭放つ塩漬けニシンの缶詰だった。
「バッカじゃないの! こんなの獣だって逃げるわよ!」
 涙を流しながらヒステリックに妖精が叫び、魔法光線をがむしゃらに放つ。だが適当に撃つ光線は木々を傷つけるだけで狙いを外す。

「狙いが付けられない状態のようです。この機に仕留めましょう!」
 そこへマグダレナが突っ込み、間合いに入ると旗杖を振り抜いて妖精を斬りつける。だが妖精は音を頼りに光線の方向を変え、マグダレナの正面から叩き込む。光の奔流がマグダレナを撃ち抜かんと目の前に迫った。
「リィー! お代わりを頼むことも許します!」
 そうマグダレナが叫ぶと、(ニニニ!!)とやる気を見せてリィーがその巨大な鎌爪を前に出し光線を受け止める盾となる。
「よくやりましたリィー! 後は喰らってしまいしょう!」
 そしてマグダレナはこの世界でも珍しく、そして美味しい酒が飲みたい一心でもう一度旗杖を振るい、逃れようとする妖精の脇腹を抉った。
「人間が私を傷つけるなど許されないわ!」
 光線の数が増え、マグダレナは盾になっていたリィーごと吹き飛ばされる。

「酒を『命の水』と評する事もあるそうですが、私は貴女の命そのものを簒奪します」
 その戦闘の隙に背後に回った絶奈が跳躍して剣を振り下ろす。だが妖精は魔力でバリアを張ってその一撃を防いだ。刃は勢いを弱め背中を切り裂くに留まった。
「ふざけないで! 下等な人間が私から奪えるものなんて何もないわ!」
 眩いばかりの光線を放ち、絶奈は木々の間に飛び込みそれを躱す。木が穴だらけとなって何本も倒れ、そっと顔を覗かせると空にはもう妖精の姿は無かった。

「逃がしましたか。ですがダメージは与えられましたし、この先にはまだまだ猟兵が待ち構えています。もし諦めずに町に向かったのなら地獄でしょうね」
 絶奈はここで倒れていた方が楽だったろうにと、妖精の末路を憐れんだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リダン・ムグルエギ
へー、これがニコリネさんの言ってた妖精の雫?
じゃ、アタシにこっちの安酒を頂戴

アタシは酒場で妖精の雫の瓶を見て
似た形状の酒瓶にラベル等を模写
酒の色合いを食用着色料で似せ偽妖精の雫を作るの
アートの技術を生かしてね

後は妖精へ近づき「献上」するの
「アナタも飲まない?
はい、妖精の雫

アタシのコードは服を見る事で発動する
視線を向けた時点で既に術中のハズよ
耐衝撃改造した衣装に刻んだ催眠模様で
「距離感」、「嗅覚」と「味覚」を狂わせるわ

距離感を狂わせるのは隕石回避のため
後二つは…安酒を妖精の雫と誤認させるため
偽物で機嫌を取り、隙を作るの

後は『隙を狙ってる人達』に任せるわ
ニコリネさんらにアイコンタクトを送って去るわ


ニコリネ・ユーリカ
マスターのとっておきをタダ呑みしようなんて図々しい子は
シャッター棒でお仕置き……んっ隕石? 無理無理潰れちゃ……ギャー!

あっその声は……
ピンチな時に現れる王子様、じゃなくてお局様!
(リダンさんの姿を発見!)
俄然、勇気が湧いてきたわ
隕石は軌道を見切って全力回避!
第六感を研ぎ澄ませて、落下地点から猛ダッシュで逃げるわ
敵と視線を合わせないよう姿を隠して、常に死角を移動しながら反撃の機を探りましょ
敵が街に向かわないよう地形や立ち位置に注意しつつ
浮遊する小躯を逃さないよう、一撃集中……今度こそお尻を叩ーく!!

「安酒」に酔ったなら、今度は痛いのをくれてあげる
勝利の美酒は、私達が、飲むんだから!(くわっ)



●高い酒と安い酒
「こいつが妖精の雫さ」
「へー、これがニコリネさんの言ってた妖精の雫? じゃ、アタシにこっちの安酒を頂戴」
 町の酒場に足を運んだリダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)が、マスターから妖精の雫のボトルを見せてもらい、それに似たボトルの安酒を買い取る。
「完全に似せるのは難しくても、一見して同じと思えるものならそう難しくはないわ」
 リダンは手際よくラベルを模写し、中の酒も着色料を入れてそれっぽくする。
「こんなものかしら。それじゃあニコリネさんが待ってるだろうし、急いで行かないとね」
 その偽妖精の雫のボトルを手に、リダンは町を出て騒がしい森の方へと向かった。


「撒いたわね、ふぅ……どうなってるのよまったく」
 追いかけて来る人間が居ないのを確認した妖精は深い溜息を吐く。そこで目の前に現れたニコリネとバッタリと遭遇し目が合った。一瞬の空白の後、両者は戦闘を始める。

「マスターのとっておきをタダ呑みしようなんて図々しい子は、シャッター棒でお仕置き……んっ隕石? 無理無理潰れちゃ……ギャー!
 ニコリネは突然目の前に現れた妖精をシャッター棒で殴りつけようとするが、ひらりひらりと回避され、妖精がロッドを掲げると空から隕石が飛来する。
「次から次へと! 人間は大人しく虫みたいに潰されてればいいのよ!」
 妖精がロッドを振り下ろす。だがそこへ場にそぐわぬのんびりした声が響いた。

「アナタも飲まない? はい、妖精の雫」
 そこに姿を見せたのは酒のボトルを持ったリダンだった。
「あっその声は……ピンチな時に現れる王子様、じゃなくてお局様!」
 その姿を見たニコリネは元気を取り戻す。
「俄然、勇気が湧いてきたわ!」
 ニコリネが全力で駆け出し、隕石の軌道を見切って木々の間を猛ダッシュで抜けて飛び込み、隕石の直撃を避け落下によって起こった衝撃からも木々を盾にして身を守る。

「それ妖精の雫じゃない? あら、私に献上しにきたの? なーんだ、ちゃんと弁えた人間もいるんじゃない!」
 ニコリネの事などもうどうでもいいと振り向いた妖精が無邪気に喜び、リダンに近づいてボトルをまじまじと見る。その目には簡易の偽ボトルが本物に見え、そこから香る安酒のアルコール臭も、花のような甘い香りに感じていた。
(「アタシのユーベルコードは服を見る事で発動する。視線をこちらに向けた時点で既に術中のハズよ」)
 リダンは改造した衣装に刻んだ催眠模様によって発動したユーベルコードで、五感に嘘の情報を流し、安物の酒を本物の酒に見せかけていた。

「リダンさんの用意したお酒に騙されてるみたいね」
 その隙にニコリネは死角へと回り込み、木に隠れ背後から攻撃のタイミングを窺う。
「それじゃあ飲んで頂戴」
 機嫌取りにリダンは小さな妖精用の小さなグラスに、シェリー酒のようなオレンジがかったピンク色の宝石のように輝く酒を注ぐ。そして敵の後ろの木陰から様子を窺っているニコリネにアイコンタクトを送り、その場をそっと離れる。

「はぁ~これよこれ、うん……ん? んん!? げほっぺっぺっ! これ妖精の雫じゃないじゃない!」
 まず香りを楽しみ、そして美味しそうに口に含んだ妖精が、漸くそれが本物でない事に気付いて吐き出す。混ぜ物のされた薄い酒の味が口に残る。そしてその酒を持ってきたリダンに鋭い視線を向けるが、既にそこには誰も居なかった。

「あの女! 私を騙したのね!!」
 怒りが沸騰した妖精が光線を乱射して辺りの木を薙ぎ倒す。
「一撃集中……今度こそお尻を叩ーく!!」
 その隙だらけの背後に飛び込んだニコリネが、シャッター棒をフルスイングして妖精のお尻に叩きつけた。衝撃に妖精は顔から木に突っ込み、ずるずると落下する。
「ふざけてるの? ねぇ、私を舐めてるんでしょ……いいわ、思い知らせてあげる。人間が妖精に勝てる訳ないってことを!」
 赤くした顔で振り向いた妖精は、ニコリネに向けて光線を放つ。だが光線は誰も居ない場所を奔り草木を吹き飛ばした。
「なに? どういうこと?」
 呆気にとられ、妖精は自分の魔法が思った通りに飛ばないことに頭を傾ける。

「アタシの能力は『嗅覚』と『味覚』。そして『距離感』を狂わせているわ。距離感の狂った魔法を当てられるかしら?」
 その様子を離れた位置で隠れていたリダンが窺っていた。

「『安酒』に酔ったなら、今度は痛いのをくれてあげる。勝利の美酒は、私達が、飲むんだから!」
 くわっと気合を入れたニコリネがシャッター棒を連続して叩き込み、ぼっこぼこにする。
「安酒? 私に安酒を飲ませたっていうの! この高貴なる妖精の大魔法使いたる私に!!」
 激高した妖精が全身から魔力を放出してニコリネを吹き飛ばした。

「全部吹き飛んでしまえー!」
 巨大な隕石が呼び出され、ニコリネ目掛けて落ちてくる。
「また隕石? ちょっと無理だって言ったじゃ……」
「こっちよ!」
 隕石を見上げ悲鳴を上げそうになるニコリネに、リダンが声をかけ自分の方へと招く。
「そんなところに隠れていたの、一緒に吹き飛ばしてあげる!」
 そこへ隕石を軌道修正するが、リダンを見た妖精の距離感がまた狂い、隕石は誰も居ない森の中へとクレーターを生み出した。だがそれで仕留めたと錯覚した妖精は、隕石の衝撃波に飛ばされた2人を放置して町へと向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

柊・雄鷹
結ちゃん(f06365)と

また妖精かい!妖精って酒好き多いんか…?
うわっ、ホンマにえげつない魔法使いよる!
UCより、通常攻撃の方が効きそうな予感
よっしゃ、ここは脳筋戦法や
行くで!結ちゃん!!

遠距離からダガーを【投擲】
躱されたダガーは【念動力】で操って再度攻撃や!
結ちゃんの『星空狼』には全力で退避!!総員退避!!

結ちゃんの氷の壁に激突するようにフォローしよか
【早業】で【目潰し】
 衝突して怯んだところに『月下氷塵』

人間が楽しみにしとったお酒パーティなんや!
敵さんの参加はご遠慮くださいー!!
ワイも【怪力】でなーぐろ!…お覚悟!やでっ!!


雨霧・結
雄鷹さん(f00985)と

可愛い敵さん連戦とは戦いづら……っていやぁぁ魔法の威力が全然可愛くないぃぃ!!!
お嬢さん、骸の海へにおかえりなさい!!
む、そういえば魔法が得意な子は物理防御が低いってゲームかどっかで聞いたような…試す価値はありそうね!

隕石落とせるの、アナタだけじゃないんだからっ!
『星空狼』【範囲攻撃】で隕石落とし、隕石同士相殺させる
ちょこまか飛び回る動きを止めなきゃ
【早業・罠使い・属性攻撃】でこっそり透明度の高い見えにくい氷の壁を作り、追い込んでどーんと衝突させてやる!
動きが鈍ればこっちのもん!
雄鷹さんに続き、爪攻撃を叩き込み翅を切り裂く
ふふ、もう飛べないわよ?【怪力】で殴る…覚悟!



●可愛い妖精、可愛くない魔法
「うえ……口の中がまだ気持ち悪い。どんな安酒だったのよ……」
 妖精は行儀悪くぺっぺと唾を吐き、口直しに木の実を食べる。

「また妖精かい! 妖精って酒好き多いんか……? ってさっきは精霊やったか? 精霊と妖精の違いってなんやろな?」
 どっちも小さく可愛らしいというイメージしかないと、姿を見せた雄鷹が首を傾げる。
「また人間? 何人いるのよ!」
 雄鷹の姿を目の端に入れた瞬間、害虫を見つけたように妖精は容赦なく光と闇の光線を叩き込む。雄鷹が木の裏に隠れて避けると、木々が蜂の巣のように穴だらけにされて倒れていく。

「可愛い敵さん連戦とは戦いづら……っていやぁぁ魔法の威力が全然可愛くないぃぃ!!!」
 結は頭を抱えて巻き込まれぬように地面に伏せて弾幕を避ける。
「うわっ、ホンマにえげつない魔法使いよる!」
 薙ぎ倒される木に巻き込まれないように、慌てて雄鷹も飛び退き姿を隠す。

「UCより、通常攻撃の方が効きそうな予感……よっしゃ、ここは脳筋戦法や。行くで! 結ちゃん!!」
「む、そういえば魔法が得意な子は物理防御が低いってゲームかどっかで聞いたような……試す価値はありそうね!」
 逃げてばかりもいられないと、魔法使いなら物理に弱いだろうとゲームで得た知識で以って2人は頷き合う。

「出て来なさい! そうすれば楽に殺してあげるわ!」
 妖精が威圧的に忠告し、適当に光線を放って死角となる場所を潰していく。
「そこは出てきたら殺さないでやるっちゅー場面やろ!」
 ツッコミを入れながら駆け出して姿を現した雄鷹は、向けられる光線を避けながらダガーを投げつける。
「こんなもので私を殺すつもり?」
 それを妖精は容易く光線を当てて弾く。
「まだ終わりやないで!」
 雄鷹は弾かれたダガーを念動力で操り、もう一度敵に向けて飛ばした。
「鬱陶しいわね!」
 妖精はそれを躱し、ロッドを天に向ける。
「ならこれで吹き飛ばしてあげるわ!」
 青空を星が流れ、地上へと落ちて来る。

「当たったら痛いでは済まんやつやでっ!」
 雄鷹が落下地点から逃げようとするが、隕石は軌道修正して頭上へのコースを取る。
「無駄よ無駄! 大人しく潰されて楽になりなさい!」
 妖精が逃げ惑う様を哄笑する。
「隕石落とせるの、アナタだけじゃないんだからっ!」
 そこへ結が藍目の黒狼へと変身し高らかに咆哮する。すると空より新たな星が落ち、妖精の落とす星とぶつかり合った。
「退避!! 総員退避!!」
 大慌てでそう叫びながら雄鷹は全力で逃げ出す。
 ぶつかり合った隕石は崩れながら、衝撃で軌道を変え、誰も居ない場所へ落ち、木々を薙ぎ払いながら爆発を起こす。

「な!? 私と同格の魔法使いが居るっていうの!」
 その衝撃に巻き込まれぬように飛ぶ妖精が驚きの顔を見せる。そこへ雄鷹がまたダガーを飛ばすが、妖精は我に返って回避する。
「でも自由に飛び回れる私にはそんな攻撃は当たらないわ!」
 妖精は冷静さを取り戻し、森の中を飛び回って光線を降らせる。

「ちょこまか飛び回る動きを止めなきゃ……追い込んでどーんと衝突させてやる!」
 結はそんな動きの素早い妖精を止めようと、黒爪を振るって凍えるような冷気を宿す衝撃波を飛ばし、透明度の高い視認し難い氷の壁を生み出す。
「ほらほら、早く逃げないと殺しちゃうわよ!」
「ちょっ、集中的に狙いすぎやろ!」
 光線に狙われた雄鷹が敵を誘導し、氷の壁へと引き寄せる。
「それじゃあそろそろ死んでもらう――ば!?」
 妖精が追い詰めた雄鷹に最大級の光線を放とうとした時、見えない氷の壁に正面衝突してバランスを崩し墜落する。

「どーん!」
 その様子を見上げた結が、罠に掛かった敵に向け狼の口で笑みを浮かべる。
「人間が楽しみにしとったお酒パーティなんや! 敵さんの参加はご遠慮くださいー!!」
 落下地点で待ち構えた雄鷹が冷気を纏うダガーを振るう。妖精はロッドで防ごうとするが、切っ先が左腕を掠め、傷口から凍りつかせて感覚を失わせる。
「人間には勿体ないお酒を私が貰ってあげると言ってるのよ! 頭を垂れて寄越しなさい!」
 体勢を立て直した妖精は、傷つきながらも光線を放ち間合いを離そうとする。

「動きが鈍ってるわよ」
 そこへ背後から結が飛び掛かり、黒爪で背中の翅を切り裂いた。
「よくも私の自慢の翅を!」
 左の翅に穴が空いてぼろぼろになり、妖精は地上へと落下する。
「ふふ、もう飛べないわよ?」
 人の姿に戻った結は、魅了するように微笑みながら拳を強く握った。
「……覚悟!」
 そして容赦なくぐーで思い切り殴りつけた。吹き飛んだ妖精が氷の壁に当たってバウンドする。
「ワイもなーぐろ! ……お覚悟! やでっ!!」
 そこへ雄鷹も殴りつけ、もう一度氷の壁に叩きつけた。妖精は地面に落ちて転がる。

「痛い……わね」
 うつ伏せに倒れたまま妖精がロッドを使ってよろよろと立ち上がる。
「お嬢さん、骸の海へにおかえりなさい!!」
 そこへ結がまた殴りつけようとするが、そこで大きな影が辺りを覆うのに気付いた。
「……嘘やろ」
 隣の雄鷹が呆然と呟き見上げると、大きな隕石が落下してきていた。攻撃を受けながらも妖精が星を落としていたのだ。
「逃げるわよ!」
 我に返った結が雄鷹を引っ張り、2人は急ぎ落下地点から逃げ出す。すると間一髪で直撃を免れ、落ちた隕石が爆発し地形を変えた。

「今日のところはこれで見逃してあげるわ!」
 2人とは反対方向に逃げた妖精が負け惜しみの捨て台詞を残し、魔力で浮き上がって飛んでいった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ザッフィーロ・アドラツィオーネ
宵f02925と

献上させてあげる…か
欲しいならば素直に欲しいと言えば良い物を…と
…宵、何か言ったか?
俺は何だ…宵ならば察してくれるとそう思ってだ…な…?(もごもご)

警戒を解かぬ侭メイスを手に迎撃を
空を飛ばれては厄介故、視認と共に『高速詠唱』にて【穢れの影】を呼び出し空の妖精へ放とうと思う
掴む事が出来たならば地に引寄せながら宵へ視線を向けよう
動きを止めているゆえ、宵。頼む
その後は【穢れの影】にて動きを止めた後メイスで攻撃を
又、俺・宵共に攻撃を受けそうな場合は『盾受け』にて防御しつつ『カウンター』にて削って行こうと思う
…心配性というがお前にだけだ
まあ、こうして隣で護れるという事は幸せな事だが、な


逢坂・宵
ザッフィーロ君(f06826)と

上から目線は実に気に入りませんが、素直に言わないのはザッフィーロ君も同じでは……
いえ、なんでもありません

射程範囲内に捉えたならば「誘導弾」にてザッフィーロ君の影の手のほうへ「おびき寄せ」ましょう
そののち影の手が敵を捕らえたならば、 ザッフィーロ君からの視線を受け
お任せください、違えませんよ
「高速詠唱」して「全力魔法」「属性攻撃」「鎧無視攻撃」をのせた【天航アストロゲーション】にて攻撃しましょう
隕石には隕石を、です

その後は「範囲攻撃」をのせた「衝撃波」で「吹き飛ばし」つつ戦っていきましょう
本当にきみは心配性です
けれど、守られるのはなかなかに悪くありませんね



●素直さ
「献上させてあげる……か。欲しいならば素直に欲しいと言えば良い物を……」
「上から目線は実に気に入りませんが、素直に言わないのはザッフィーロ君も同じでは……」
 呟くザッフィーロの言葉に、思わず宵が何とも言えぬ視線を向けて思ったことを口に出してしまう。
「と……宵、何か言ったか?」
「いえ、なんでもありません」
 じろりとザッフィーロが隣に視線を向けると、宵は微笑んで誤魔化した。
「俺は何だ……宵ならば察してくれるとそう思ってだ……な……?」
 もごもごとやはり素直に口に出来ぬザッフィーロに宵は笑みを深くし、もっと弄ってやりたい気分になる。だがそこで近づく気配に気づいた。
「残念ですがお喋りはここまでのようですね」
 宵の言葉にザッフィーロも緊張感を取り戻し、手にしたメイスを強く握る。

「はぁ……まだ居るの? どんだけこの森に人が入ってるのよ……」
 疲れたように現れた妖精が深く息を吐く。その身体は続く戦闘であちこちに傷を負っていた。
「なんで私がお酒ひとつでここまで苦労しなくちゃならないんだか。でも私が人間如きの所為で諦めるなんてもっとあり得ない話だわ」
 そして愚痴りながら魔力を高め、空から星を落とそうとする。

「好きに空を飛ばれては厄介故、まずは動きを封じ込めるとするか」
 ザッフィーロが足元から影の様な姿をした、その身に溜めた人々の罪と穢れを解き放ち、その手が妖精へと伸びる。
「気持ち悪いわね! 近づかないでちょうだい!」
 妖精はそれを避け、光線を放って迎撃する。だが影は穴を開けられてもすぐに傷口が埋まり、次々と重なるように上へ上へと手を伸ばしていく。それから逃れるように妖精は魔力を纏い加速して飛ぶ。

「なかなか素早いようですね、ザッフィーロ君のお手伝いをすることにしましょう」
 そこへ宵が杖から流星如き輝きをもった魔弾を放ち、妖精へと真っ直ぐに飛ばす。
「ふんっ、そんなの簡単に避けてみせるわ!」
 それも妖精は他愛無く躱す。だが魔弾はUターンしてまた妖精へと飛ぶ。
「どこまでも追い続けますよ」
 宵が魔弾をコントロールし、妖精に休む間を与えずに攻撃を続ける。
「このっ!」
 ならばと妖精は魔法光線を叩き込み、魔弾を吹き飛ばした。だがそこで隙が生まれ、影の手が妖精を掴み、地獄へと引きずり込むように地上に引き寄せた。

「離しなさい!」
 妖精は一喝し魔力を高めて空から隕石を呼び、影をザッフィーロもろとも吹き飛ばそうとする。
「動きを止めているゆえ、宵。頼む」
「お任せください、違えませんよ」
 ザッフィーロがちらりと視線を向けると、宵は頷き杖を掲げ空に隕石を呼び出す。
「隕石には隕石を、です」
 宵の隕石は妖精が召喚した隕石へと近づき、ぶつかって空高くで分裂して、破片ごとに軌道がバラバラになって辺りに散って降り注ぐ。
「私と同じ魔法を! よくも邪魔したな!」
「邪魔しているのはそちらの方だろう」
 影を引き千切ろうとする妖精に、ザッフィーロはメイスを叩き込む。妖精はロッドで受け止めるが、吹き飛ばされて地面を転がる。

「今日は厄日ね、でもいいわ、こうなったらあの町に居る人間も皆殺しにして、祝杯を挙げてやるわ!」
 妖精は魔力を高めて影の拘束を吹き飛ばし、光の闇の魔法光線をぶっ放つ。目も眩むような光線の奔流が森を破壊していく。
「無差別攻撃ですか、こんなものを町に入れる訳にはいきませんね」
 宵が杖を構え魔法で障壁を作ろうとすると、その前にザッフィーロが割り込んでメイスで光線を受け止めた。

「本当にきみは心配性です。けれど、守られるのはなかなかに悪くありませんね」
 宵はその背中に優しい笑みを向け、魔法による壁を作って光線を阻害する。
「……心配性というがお前にだけだ。まあ、こうして隣で護れるという事は幸せな事だが、な」
 命の懸かる戦場ならばザッフィーロも素直な言葉を口にする。そんな素直じゃない相手の顔を見たいと思いながらも、今は戦いの最中だと宵は我慢する。

「仕掛けますよ、ザッフィーロ君」
「背中は任せた」
 宵が星の力が宿る魔力の衝撃波を放って光線を打ち消すと、迷いなくザッフィーロが駆け出し妖精との間合いを詰める。
「来るな!」
「任されていますので、ザッフィーロ君には届かせません」
 そこへ妖精が光線を集中して撃ち放つと、それを宵が魔弾を撃ち込んで相殺した。
「来るなっていってるのに!」
「近づかないとお前を殴れないんでな」
 妖精が逃げ撃ちするが、ザッフィーロはメイスで光線を弾き、妖精の背中を殴りつけた。

「げほっ、こんなの間違ってる! あのお酒は私のものなのに!」
 もう全身ぼろぼろの妖精は逃げられぬと、振り向きざまに魔法光線を連射し応戦する。
「ザッフィーロ君よりも素直じゃない相手ですね」
 その攻撃を星の輝きを宿す魔法の壁を作って宵が防ぐ。
「素直に分けて欲しいといえば少しは飲めたかもな、だが力尽くで奪おうとすればこういう目に遭う」
 そしてザッフィーロが思い切りメイスを振り下ろし、地面がへこむ程の一撃で妖精を虫のように叩き潰した。


「これで蜜の酒とやらを楽しめるな」
「先ほどの貴腐ワインもありますしね。楽しいお酒の席になりそうです」
 ザッフィーロと宵は辺りの猟兵にも討伐成功を伝えながら町へと戻る。
 そろそろ日が落ち始め、酒場は人で賑わい始めていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『利き酒選手権~ジュースもあるよ~』

POW   :    味なんて知ったこっちゃねぇ!と豪快に飲む

SPD   :    研ぎ澄まされた感覚でテイスティング

WIZ   :    酒、ジュースの出し方から出題者側の心理を推察

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●祝杯
 日が落ち町の家々に眩い明かりが灯る。
 三日月にとまる梟のレリーフの掲げられた酒場『月夜の梟亭』の中。テーブルには所狭しとパンに肉にチーズに果物と食べ物が並び、集まった人々はそれぞれに酒杯を手にしている。
「では町を救ってくれた冒険者に感謝を!」
「「かんぱーい!」」
 客の前で町へのモンスターの襲撃を防いだ猟兵に感謝の気持ちを籠めて、マスターが乾杯の音頭をとった。

「あんた達のお蔭でこうして無事に利き酒のイベントが開けるよ」
 猟兵達に向け、もう一度マスターが感謝の気持ちを告げる。
「そうだ! この今日の目玉、妖精の雫をまずはあんた達に楽しんでもらいたい。なーに、こうしてみんなが笑って飲めるのはあんた達のお蔭だ、誰も文句は言わんよ」
 周りの常連は軽口を叩くようにすぐに文句を口にするが、ボトルが開けられると押し黙る。
 蓋を開けただけで花のような甘い香りが室内に広がり、なんとも落ち着いた気分になる。そして小さな一口サイズのグラスに注がれるのは、澄んだオレンジとピンクの色を溶かして星のような輝きを振りかけたような、透明感のある宝石のように美しい酒だった。

「もちろん他の酒も奢りだ! 呑みたいだけ呑んでいってくれ! あっ、未成年には出せねぇから果実水で乾杯してくれ」
 マスターが太っ腹にそう告げ、10年続けた自慢の店が守られたことを本当に喜んでいた。
祝聖嬢・ティファーナ
紅葉(f03588)とひかり(f00837)と一緒に

2人と猟兵にお礼を伝えて精霊・聖霊・月霊にもお礼を言って『フェアリーランド』から出て「色々飲み食べして良いよ♪」と伝えてあげます☆彡

紅葉とひかりと精霊・聖霊に"金平糖"を配り上げます♪

<歌唱/優しさ/手をつなぐ>で風/生命/月霊と歌唱して舞い踊ります☆彡
紅葉とひかりにもブラウニーやプーカなどと楽しく盛り上げます♪

ジュースを飲みながら時折100%果汁を飲みながらチラチラお酒を見て『どんな味がするのかな?』と気にしてます☆彡
承諾を得れたらダークセイヴァー世界の人や子供たちの為の瓶にも詰めさせて頂きます♪

「迷惑にならないならミンナも出て良いよ☆」


草剪・ひかり
SPD判定
キャラ崩し、お色気描写、即興連携歓迎

ティファちゃん(f02580)と共同参加予定

折角のお招きだし、ご相伴預かるね!
若い頃はあんまり味とか考えずたくさん食べたり飲んだりしてたけど
今年30歳になったので、味にこだわってみます!
とはいえ、まだ仕事柄「美味しいものを少し」というのは物足りないかなw

最初は妖精の雫を一口含んで広がる香りや味を堪能
2杯目はぐっとあおって喉越しを楽しんでみるね

その後は……少しお手頃なお酒とおつまみに乗り換えてガンガンいこう!
猟兵として、或いはプロレスラー(この世界だと“職業拳闘士”とか言った方が通じるのかな?)としての武勇伝とか語ってうるさがられたりして!


紬雁・紅葉
ティファ―ナ
草剪 ひかり
と同行

郷里では結構呑んだクチ
でも「猟兵規定」故に満20歳未満の飲酒は御法度
(これも規則…後ろ髪ながら仕方ありません)
どこか残念そうに笑いながら入店

先ずは乾杯!
その後ひかりさんに
今回も華々しい戦いぶり、お見事でした♪
ティファ―ナもよく頑張ったわね☆

妖精の雫を見て思わずため息
まるで夏の夕日のよう…
(飲んでみたい…けど我慢我慢)
思わず苦笑

歌い踊るティファ―ナや酒場の喧騒活気を肴に杯を傾け

ふと、鼻に過ぎる強い酒の匂いに「奴(宿敵)」を思い出して刹那眉を顰める
(あの男…何処で何をしているのか…)
すぐさま切り替えて朗らかに笑う

※アドリブ、とっさの絡み、大歓迎です※



●約束
 酒場ではあちこちで杯を交わし、楽しそうに酒を飲み干す者が集まっている。
「今日は手伝ってくれてありがとうございます☆」
 そんな中、ティファーナが紅葉とひかりに向かってぺこりと頭を下げてお礼を述べる。
「ティファ―ナが呼んでくれたお蔭でひかりさんの華々しい戦いぶりが見れたわ。とってもお見事でした♪ ティファ―ナもよく頑張ったわね☆」
「私もティファちゃんと紅葉ちゃんと一緒に戦えて楽しかったよ!」
 紅葉とひかりが笑みを返し、今日の戦いの話で盛り上がりながら、山盛りの食べ物やドリンクの乗ったテーブルの席に3人で座り、それぞれがグラスを手に取った。

「先ずは乾杯!」
「かんぱーい♪☆」
「乾杯!」
 紅葉の音頭に乗ってティファーナとひかりがグラスを合わせ、カチンと音を鳴らす。
「最初はこの目玉商品の妖精の雫から飲まないとね」
 グラスを持っただけで甘い花の香りが届く。宝石のように輝く酒を眺め、まずは一口含む。口の中に広がる芳醇な香りと濃厚な味わい。見た目よりもずっとパンチのあるアルコールの強さに驚く。
「これは度数が結構高いかも、妖精が酔っぱらうのも納得だね」
 次はぐいっとグラスを空け、喉にカッと来る感覚を楽しみ、希少な酒をひかりは堪能した。

「はぁ……」
 そのピンクとオレンジを合わせた透き通る宝石のようなお酒を見て思わず紅葉の口から溜息が漏れる。
「まるで夏の夕日のよう……」
(「飲んでみたい……けど我慢我慢」)
 郷里でならば飲めても、郷に入っては郷に従え、猟兵規定に従い未成年である紅葉は飲みたい気持ちを堪え、ジュースの入った手元のグラスに目を下ろし苦笑する。

「どんな味がするのかな?」
「残念ですが、わたしたちはこっちで乾杯ですね」
 興味津々でひかりが飲む姿をティファーナが見つめて、自分も飲みたそうにしていると、紅葉が果実のジュースを飲む。搾り立てでフレッシュな白葡萄のジュースは甘過ぎずすっと喉を通る。
「ジュースも美味しいですね☆」
「そうですね、マスターの拘りを感じます」
 2人でジュースを味わい、食べ物にも手を伸ばす。ボリュームたっぷりの肉やチーズ。それにパンと果物が食べきれないほど並んでいる。
 その食べ物の香りに惹かれたのか、ティファーナの持つ壺がぷるぷると震えた。
「あ、そうでした! ミンナもありがとう♪」
 そこで思い出したようにティファーナが声をかけ、精霊・聖霊・月霊にもお礼を言って壺から出してあげる。
「色々飲み食べして良いよ♪」
 ティファーナの言葉に喜んだ精霊たちが、すぐさま食べ物に飛びついた。

「若い頃はあんまり味とか考えずたくさん食べたり飲んだりしてたけど、今年30歳になったので、味にこだわってみます!」
 がっつく精霊たちを横目に、ひかりは上品に切り分けたチーズを口にする。
「とはいえ、まだ仕事柄『美味しいものを少し』というのは物足りないかな」
 体が資本のプロレスラーに必要な食事の量は一般人よりも遥かに多い。
 似合わないことはやめ、ひかりは普段通り豪快にパンにチーズと肉を挟み、大きく口を開けてかぶりついた。それを見た精霊たちも負けてはいられないと食べ物を口に入れてパンパンに頬を膨らませる。
「見ているとお腹が減ってしまいますね」
 ひかりや精霊たちが美味しそうに食べる様に、紅葉もあれこれと摘まんでみる。素朴だが素材の味が引き出され、どれも美味だった。
「どれも美味しいです☆」
 隣ではティファーナも精霊達と同じように頬をいっぱいに膨らませていた。
「俺にも肉の追加を!」
「エールと、チーズくれ! パンに挟むから!」
 そんな様子に俺達もと、客も食欲を促進させて注文が飛び交う。

「そうだ☆ 金平糖を持ってきたから、紅葉さんとひかりさんと、ミンナにプレゼントです♪☆」
 ごそごそとティファーナが可愛らしい色鮮やかな金平糖を取り出して配る。
「ありがとうティファちゃん」
「大切に食べますね」
 ひかりと紅葉がそれを受け取りお礼を言うと、花咲くようにティファーナは笑顔を浮かべ、精霊たちと手を繋ぐと元気に宙に飛び上がる。
「ミンナ踊りますよ!☆」
 そして明るく歌いながらリズムに乗って踊り出した。

「ぷはっ、ティファちゃん最高だよ!」
 小樽のような杯でエールを飲んでいたひかりが陽気な気分で、手拍子を叩きダンスを応援する。
「おお!」
「はっはっこりゃ愉快だ!」
 それを見た客達も手拍子を始め、賑やかに騒ぎ立て、場に一体感が生まれる。
「俺も踊るぜ!」
「なにぃ? じゃあ俺は歌ってやる!」
 ノリに任せ酔った客が一緒にダンスに混ざる。千鳥足の不格好な芸だが、それを面白がり精霊たちが一緒に踊ってフォローする。笑い声と喝采に酒場は満たされた。

「どこの世界でも酒場の雰囲気は同じですね」
 喧騒活気を肴に紅葉は杯を傾け、誰も彼もが楽しそうのしている様子を眺める。そんな時、ふと、刺激的な強い酒の匂いが鼻を抜け、『奴(宿敵)』の事を思い出す。
(「あの男……何処で何をしているのか……」)
 紅葉が眉を顰めるのも束の間、すぐに気持ちを切り替え、折角の楽しい酒の席を余計な思考で邪魔されたくないと、朗らかに笑ってティファーナの楽しいダンスに集中する。

「それでだ! 向かってきた相手の必殺技を受け止め……何故避けないのかって? ダメダメ! ここは躱しちゃいけない。敢えて得意技を正面から受け、それを返すから真のチャンピオンと客が認めるんだよ!」
 エール片手にひかりがプロレスの武勇伝を近くの客達に語り、手振り身振りを交えて大いに場を盛り上げる。

「みんな見てくれてありがとう♪☆」
 ダンスを終えたティファーナが精霊たちと手を繋いで並び、一斉に頭を下げた。
「嬢ちゃんよかったぞ!」
「酒を奢って……ああ、まだ子供か。それなら飯食え飯! もっと食べなきゃ大きくなれねえぞ!」
 客達がティファーナの前にあれこれと食べ物を積み上げ、まるで孫でも相手にしているように甘やかす。
「ありがとう! ミンナと一緒に食べるね☆ あ、それと少しお土産にしてもいいかな?」
 礼を言ったティファーナが尋ねると、もちろんだと周りの客達がマスターに頼んで持ち帰りの用意までしてくれる。それに感謝の言葉をもう一度伝え、満面の笑みを浮かべた。


「二人とも飲めるようになったら、また一緒に飲みにこようね!」
「うん☆ その時はひかりさんが飲んでたキラキラするお酒飲んでみたい!☆」
「ではその時はまた三人で、その時にはこんな騒ぎにならないといいですけど」
 ひかりとティファーナは最後の紅葉の言葉に笑い、事件が起きても3人なら大丈夫と胸を叩いた。
 またこうして集まる約束をして、もう一度グラスを合わせ軽やかな音を響かせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
節度を持って楽しむ…
其れはお酒だけでなく、全ての「酔い」を楽しむ秘訣なのかもしれません
…でなければ、先の者達の様に身を滅ぼす事になります

◆行動
これ程の香りですか…
確かに妖精も精霊も魅了されるでしょう

折角ですのでバルモア・グレンブレア殿をお誘いしましょう
私はこの美酒を味わえませんので感想でもお伺い出来ればとは思います
如何でしょうか?
矢張り世界が違えば味わいも変わるものなのでしょうか?
異世界文化を楽しめるのは猟兵の特権かもしれませんね

私は果実水を頂きましょう
素材の味わいも良いのですが…
お酒の様な面白みという点ではノンアルコールカクテルも良いものです
其の概念が無いなら伝えてみるのも面白そうです


鞍馬・景正
どこの世界であれ、酒屋の賑やかな空気は変わりありませんな。
それでは、謹んで褒美を受け取ると致しましょう。


妖精の雫の色艶、まるで黄昏の空に見る明星が如きですな。
エンパイアの透徹とした澄み酒とはまた違う美しさを感じます。

きっとその味わいもまた、羽化登仙を誘うものでしょう。

さて、この一杯だけで終わりにはせず、他の酒も頂戴していきましょう。
UDCアースで「びーる」は飲んだ事がありますが、この地の「わいん」や「りきゅーる」などは如何程か、試させて頂きます。

ご馳走に預かるばかりではなく、私の徳利も献上しましょう。十年目の祝いです。

――ふむ、酒も好いですが、この暖かな時間もまた掛け替えのない。


マグダレナ・クールー
SPD

目で楽しむことができないのが惜しいですが、至福です。
酒がダメになることなく、無事に口に含むことが出来て私欲も満たされてます。至福です。
お酒美味しいです至福です。

こうも美味しいものばかりだと。ペースが早くなってしまうのが…でも悩ましいですね……
ええ、酔っています。
酒を一滴でも飲んだら飲酒人間の完成ですから、わたくしは立派な酔っ払いです。

《サケクサイ!イヤ!》
ああ、リィー。そうでしょう酒はいい匂いです。つまみのおかわりをどうぞ。吐くまで食べて良いです!

《ヤサシイ!キミワルイ!イタダキマス!》

まことに、よい酒ばかりですね!
おのれのからだがひめいをあげても飲みます!おいしいので大丈夫です!



●楽しき酒
 カウンターに座った絶奈が酒場の人々を観察するように見渡す。そこでは村の住人から、旅の商人や冒険者まで、様々な人々が等しく酒を楽しんでいた。
「節度を持って楽しむ……其れはお酒だけでなく、全ての『酔い』を楽しむ秘訣なのかもしれません」
 酒場には適度に飲む者も居れば、加減を知らず酔いつぶれるまで飲む者も居る。
「……でなければ、先の者達の様に身を滅ぼす事になります」
 酒の魅力に負けた者の末路は、先の戦いでよく理解していた。

「どこの世界であれ、酒屋の賑やかな空気は変わりありませんな」
 店内の喧騒を眺めた景正もカウンターに座る。
「しかしこの酒が騒動の種になるとは思いもしなかったよ、本当に助かった」
 するとマスターが礼と共に早速妖精の雫をグラスに注いでくれた。それだけで花の香りに包まれる。

「これ程の香りですか……確かに妖精も精霊も魅了されるでしょう」
「確かに、なんとも甘くそれでいて優しい香りだ。強い香りなのに不思議なものだな」
 香水のように離れていても香りを感じた絶奈の言葉に、誘われて酒場に訪れたバルモアが隣に座って頷く。

「目で楽しむことができないのが惜しいですが、至福です」
 目がまともに見えずとも戦闘ならば支障なく行動できるが、こうして嗜好品を楽しむには視覚が重要だとマグダレナは少々残念がる。しかし、その美しさが目に見えずとも、最も重要な味や香りは楽しむ事ができると、妖精の雫が入ったグラスを手に取り口をつけた。

「それでは、謹んで褒美を受け取ると致しましょう」
 景正もグラスを揺らしてその甘く広がる花の香りを楽しみ、透き通る宝石の如き色合いを愛でる。
「妖精の雫の色艶、まるで黄昏の空に見る明星が如きですな。エンパイアの透徹とした澄み酒とはまた違う美しさを感じます」
 色の薄い端から、中心に向かって色の濃くなる様はまさに黄昏時の空の色合いに似ている。そのひと時の間にしか見えぬ色彩が、こうしてグラスの中に閉じ込められているように思え、景正は飲むのが勿体ない気分になる。
「ですがきっとその味わいもまた、羽化登仙を誘うものでしょう」
 そっと口元にグラスを運び、景正はゆっくりと黄昏の空を飲み込むように口に含む。強いアルコールの刺激と、濃厚な甘い味わい。だが甘いだけでなく、後に残る爽やかな余韻が心地よい。あれだけ妖精や精霊を誘ったのも納得できる味だった。

「……酒がダメになることなく、こうして無事に口に含むことが出来て私欲も満たされてます。至福です」
 マグダレナも濃厚な花の香りと、口を満たす甘い味わいに幸せな気分になる。
「お酒美味しいです至福です……」
 今日の依頼の報酬としては十分だと、マグダレナはこの世界でも珍しい酒を楽しむ。

「お、どうだい、妖精が寄ってきちまうほどの酒は」
「はい、美味しかったです。至福です」
 マスターが感想を尋ねると、マグダレナが微笑み返す。
「そりゃ出した甲斐があるってもんだ。おっ、もう空か、次は何を飲むね」
「お勧めのものがあればそれを」
 ならこれだと、マスターはグラスに琥珀色の酒を注ぐ。
「麦から作った蒸留酒だが、ドワーフが独自の製法で加工してる珍しい一品だ」
 燻製のような香りのするグラスを傾け、癖があるが思ったよりも飲みやすい。マグダレナは強い酒をあっという間に空けてしまう。
「いい飲みっぷりだ! じゃあ次は――」
 その気持ちのいい飲み方に、マスターが気に入ったと次々と珍しい酒を出してくれる。

「私はこの美酒を味わえませんので、代わりに感想をお願いします」
 まだ猟兵としては未成年として扱われる絶奈が、興味深そうにグラスに入った、花のように甘く香り宝石のように美しい酒に視線を向ける。
「君の分を私が頂くのは申し訳ないが、折角の貴重な酒を無駄にするのも勿体ない。味見させてもらうとしよう」
 誘ってくれた絶奈に感謝してグラスを掲げ、舐めるように口を湿らせる。それだけで強めの酒だと分かる刺激と、濃厚な甘い蜜のような味わいが広がる。

「如何でしょうか? 矢張り世界が違えば味わいも変わるものなのでしょうか?」
 黙する相手に絶奈が尋ねると、いつの間にか自然と目蓋を閉じて味を確かめていたバルモアが目を開いて視線を合わせた。
「甘く濃厚な味わいだが、後味は爽やかな感じがする。UDCアースでは有名な酒はいろいろと試したが、これは初めて飲む味だな」
 普段は厳めしい顔を緩め、ただの好々爺のようにバルモアが微笑む。

「成程、類似するお酒を造る原料が無いのでしょうね」
 確か妖精の住まう場所で採れる花が原料だったかと思い出す。
「うむ、おそらくそうなのだろう。逆に他の世界にはあるがこの世界には無い酒もあるのだろうな」
 同意しながら、バルモアは飲みきってしまうのを名残惜しそうに酒を口にした。

「私は果実水を頂きましょう」
 それを見て自分も喉が渇いたと、果実を搾ったジュースを手にする。一口飲むと、爽やかな柑橘の酸味が通り過ぎる。
「素材の味わいも良いのですが……お酒の様な面白みという点ではノンアルコールカクテルも良いものです」
 絶奈がカウンター越しで酒を混ぜてシェイクするマスターに視線を向ける。
「カクテル自体はあるようなので、作れないか尋ねてみましょうか」
 絶奈がマスターに尋ねると、首を傾げ感がる素振りをみせる。
「ノンアルコールか、ここは基本酒飲みばかりだからな……飲めん奴の為に試してみるのも悪くないか」
 ノンアルコールカクテルの話を聞き、早速やってみようと、ミルクと果汁を混ぜ、その上に果物の果肉を含む濃い色合いの重ね2層になったノンアルコールカクテルが差し出される。
「試しに作ってみたが、試してもらえるかい?」
「ええ、頂きます」
 それを手にした絶奈が味見してみると、桃の甘い口当たりと、まろやかなミルクと混ざった桃のジュースが合わさり、普通のジュースと一風違った面白さがある。絶奈は美味しいですとグラスを掲げ、満足そうにマスターは口元に笑みを浮かべた。

「異世界交流というやつだな」
「こうして異世界文化を楽しめるのは猟兵の特権かもしれませんね」
 バルモアの言葉に絶奈が頷き、嬉しそうに笑みを零して乾杯とお互いのグラスを合わせた。

「こうも美味しいものばかりだと。ペースが早くなってしまうのが……でも悩ましいですね……」
 顔を赤くしてマグダレナはぶつぶつと呟く。
「ええ、酔っています。酒を一滴でも飲んだら飲酒人間の完成ですから、わたくしは立派な酔っ払いです」
(「サケクサイ! イヤ!」)
 そんなマグダレナの耳にリィーの声が響く。
「ああ、リィー。そうでしょう酒はいい匂いです。つまみのおかわりをどうぞ。吐くまで食べて良いです!」
 相手の話を聞いていないように、マイペースにマグダレナは酒臭い息を吐きながらつまみの乗った皿を引き寄せる。
(「ヤサシイ! キミワルイ! イタダキマス!」)
 好き放題いいながらも、リィーがこっそり現れパクリとつまみを食べる。
(「サケクサイ! オイシイ! モットタベル!」)
 酒臭さよりも美味しいが勝り、リィーはペロリとつまみを平らげた。

「まことに、よい酒ばかりですね! おのれのからだがひめいをあげても飲みます! おいしいので大丈夫です!」
 顔を赤くしながらも表情は穏やかに、マグダレナは潰れるまで酒を飲み続けた。

 味わい豊かな一杯を十分に堪能した景正は、その余韻から抜け出してグラスを置いた。
「さて、折角です他の酒も頂戴していきましょう」
 何があるかと、周りを見渡し飲んだ事のない酒が目に留まる。
「UDCアースで『びーる』は飲んだ事がありますが、この地の『わいん』や『りきゅーる』などは如何程か、試させて頂きましょう」
「ワインだね」
 マスターが新しいグラスに赤ワインを注ぐ。それを景正が口にすると、葡萄の重厚な味わいが口に広がった。
「そいつはここからずっと北に行った高地にある町で作ってる酒でね。そこの葡萄はそのままじゃいまいちだが、酒にすると旨くなるんだ」
 マスターが酒飲みにはお勧めのワインだと笑い、景正は果物の味わいを持つ酒を珍しそうに楽しむ。
「これが『わいん』なるものですか、何とも濃厚な味わいです」
 それを飲み干すと、マスターが次の酒を一回り小さなグラスに注いだ。
「これは……緑色のお酒ですか」
 グラスを見た景正が物珍しそうにその酒を眺める。
「こっちは遥か南の水の豊かな森で採れるハーブを混ぜて作ったリキュールだ」
 それを手にした景正が口に含むと、強烈なアルコールと薬草の独特な風味が一気に押し寄せる。
「これは、初めて飲む味わいですな……強いですが、味わい深い」
 最初は驚いたものの、飲んでいけば深みのある味に気付く。

「ご馳走に預かるばかりではなく、私の徳利も献上しましょう。十年目の祝いです」
「これは……初めて見る酒だ。……おお、旨い! ありがとうよ」
 景正が渡した酒をマスターが味見して、破顔して感謝を告げる。

 ――ふむ、酒も好いですが、この暖かな時間もまた掛け替えのないものですな。

 景正は人々が酒を楽しみ集まるこの場こそが、希少な酒よりも本当に守るべきものだったのだと思い至り、皆の笑顔を肴に普段よりも美味しく感じられると酒を口にした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

逢坂・宵
ザッフィーロ君(f06826)と

お楽しみタイムですね
いつもは家飲みだったので、こうしてきみと飲めるのは新鮮で僕も楽しみですよ

グラスに注がれる酒の芳醇でかぐわしい香りに口元をさらに緩めたなら
何かを言いかけた様子の彼に不思議そうに瞬きを
こんな上等な酒は飲みほしてしまうのがとても勿体ないですね
唇を湿らせる程度に飲んでいきお喋りを楽しみましょう
それから貴腐ワインをともに飲み交わして

ええ、酒は古来より娯楽品です
こうして交流を深めるためのものでもありますからと
たとえ酔っ払ったとしても、帰り路の心配はしなくてもいいですよ
僕がきみを支えて帰りますからと笑って
それまで、この素晴らしい時間を楽しみましょう


ザッフィーロ・アドラツィオーネ
宵f02925と

漸く妖精の酒が飲めるな
店で宵と酒を楽しむのは初めて故本当に楽しみだ

店内に広がる甘い香りに目元を緩めグラスを注がれる美しい酒を眺めよう
花の様に香しく星の様に美しいか
…まるで宵の…、…否、何でもないぞ
少量づつ味わう様に甘露の様な酒を飲みつつ宵と顔を併せ小さく笑みを零し歓談を続けながらも
飲み終えたならば先の残りの貴腐ワインを注ぎ合いゆっくりとした時間を共有しようと思う

酔いの回りに気付けば少しペースを落としかける…も
宵の言葉に頼りにしているとそう笑みを向ければ再び酒を口に運んで行こう

お前に楽しむ為の酒、という物を教わったが…なんだ
同じ物を味わいつつ語り合う時間は本当に素晴らしいものだな



●共に過ごす時間
「お楽しみタイムですね」
 賑やかな店の中、宵はザッフィーロと共にテーブルに着く。
「漸く妖精の酒が飲めるな。店で宵と酒を楽しむのは初めて故本当に楽しみだ」
「いつもは家飲みだったので、こうしてきみと店で飲めるのは新鮮で僕も楽しみですよ」
 互いに穏やかな表情で店の雰囲気を楽しんでいると、マスターがやって来てグラスに美しい宝石を思わせる煌めく酒を注ぎ入れる。すると花の香りが2人を包み、まるで花畑にでも居るような気分になる。
「こうして店が開けるのもあんた方のお蔭だ。好きなだけ飲んでいってくれ」
「おーいマスター! カクテル作ってくれ! きっついやつ!」
 そう礼を言うと、忙しそうにマスターは他の客に呼ばれて去って行った。

「店に居るだけでも香りはしていましたが、目の前で注がれるとかぐわしい香りが増しますね」
 宵はまるで花畑にきたように思え、その芳醇な香りに口元をさらに緩めた。
「花の様に香しく星の様に美しいか。……まるで宵の……、……否、何でもないぞ」
 思わず漏れ出た心の声をザッフィーロは頭を振って誤魔化す。その言葉を聞き取れず、ザッフィーロの様子を不思議そうに見た宵は瞬きをして訝しんだ。
「何でもない。それよりも今はこの妖精の酒を楽しもう」
 話しを逸らしザッフィーロはグラスに入った透明感のあるピンクとオレンジを混ぜたような色合いの酒へ視線を向けた。ランプの光に反射する酒は宝石のように輝いて見える。

「こんな上等な酒は飲みほしてしまうのがとても勿体ないですね」
 だが香りと見た目だけでなく味も楽しんでみたいと、宵はゆっくりとグラスを傾け口を湿らせるように美しい蜜を飲む。強いアルコール独特の刺激、それと共に強い蜜の甘みが舌を通り、後には爽やかなフルーツのような後味が残る。
「甘露の様な酒だ、これは少しずつ味わう酒だな」
 ザッフィーロも同じように少量を口に含み、転がすように珍しい酒を味わってゆく。
「思ったよりも強い酒だ」
「妖精が蜜を吸って酔うのも納得ですね」
 2人はそんな妖精の姿を想像して小さく笑い合い、喋りながら飲んでいるとあっという間にグラスが空になった。

「もう終わりか、妖精ならばこの量でも満足できたのかもしれんな」
「美味しいお酒ですが、物足りないくらいがいいのかもしれませんね。さもないと妖精殺しが人間殺しになってしまいますよ」
 宵の冗談めかした言葉にザッフィーロが軽く噴き出すように笑う。

「では次は人間用の酒を楽しむとしようか、マスター、グラスを」
 ザッフィーロが敵を誘う為に用意した貴腐ワインのボトルを取り出し、新しいグラスをマスターに頼む。
「そうですね、約束通り一緒に飲みましょう」
 宵の前に置かれたグラスにザッフィーロが金色とも思えるワインを注ぎ、自らのグラスにも注ごうとしたところで宵が手を差し出す。無言でボトルを渡すと、宵がザッフィーロのグラスにワインを注ぎ入れた。
「では、改めて乾杯を」
「美味い酒と町の平和に、乾杯」
 宵とザッフィーロはグラスを軽く合わせ、少しとろりとした舌触りの甘い貴腐ワインの上品な味わいを楽しむ。

「お前に楽しむ為の酒、という物を教わったが……なんだ。同じ物を味わいつつ語り合う時間は本当に素晴らしいものだな」
 ザッフィーロはかつての自分なら考えもしなかった楽しみ方に、相好を崩して飲むペースが早くなる。
「ええ、酒は古来より娯楽品です。こうして交流を深めるためのものでもありますから」
 それに付き合うように自らもペースを上げ、宵が空いたザッフィーロのグラスに新たな酒を注ぐ。
 テーブルの貴腐ワインのボトルは空になると、新しいワインボトルが並べられ、2人はマスター自慢の赤や白のワインを試していく。どのワインも違う特色があり、比べて飲んでいるとついつい飲み過ぎてしまう。

「これ以上は妖精じゃないが、酔ってしまいそうだな」
 ザッフィーロが飲むペースを落とし、もっと飲みたいのを我慢して空になったグラスをテーブルに戻す。
「大丈夫です。たとえ酔っ払ったとしても、帰り路の心配はしなくてもいいですよ。僕がきみを支えて帰りますから」
 宵が今日は我慢しなくても自分が居るから大丈夫だと微笑んで、新たに酒を注いだ。
「そうか……頼りにしている」
 信頼しきった笑みを返したザッフィーロは、再びグラスを手にして、楽しそうに酒宴に戻る。その子供のように無邪気な笑みに思わず宵は見惚れてしまっていた。

「では盛大に酔いつぶれさせてもらおう」
「ええ、それまで、この素晴らしい時間を楽しみましょう」
 ザッフィーロと宵はグラスを掲げ、ゆるりとした穏やかで楽しい時間を過ごした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リダン・ムグルエギ
【ワイルドハント】今日はニコのお守
まずはこの町の美味しい酒を飲まなきゃね
事前に町の名物料理とそれに一番合う酒を少量づつ注文

老舗って響き、良いわよね
おめでとうマスター
ニコも飲酒解禁おめでとう

妖精の雫は…え、コレ凄くない?
でも量が無いのはネックね…ニコ、コレ作れない?売れるわよ

食べながらじゃないとすぐ潰れるわ
その地方の料理と一緒に食べるのがオススメかしら
と、注文を受け取りゆっくりペースで先の戦闘について話しつつ飲み始め
その後色んな種類の酒へ移行していくわ

バルモアさんやマスターにアタシも聞いてみるわ
もしよければアタシへのおススメと…
お酒っぽく見えるジュース、ないかしら?
そろそろ彼女危ういから…ね?


ニコリネ・ユーリカ
【ワイルドハント】
開店10周年おめでとうございます!
お店とご自身を労って、更なる10年を歩んで下さいね

◆妖精の雫
私、20歳になって初めてお酒を飲むの
先ずは本日の目玉を飲ませて頂きます
んンー! おーいスィー!! 花屋も殺されそう
花の蜜がこんな美味しくなるなんて。酒造に参入しようかな(じゅるり)

◆利き酒
リダンさんを観察してお酒の飲み方を勉強
ふんふん、ちょっとずつゆっくり味わうのね
ミスター・グレンブレアにもオススメを聞いて、全部試してみる!

体がほわっと温かくなって、幸せな感じ
スモークの効いたものはまだ美味しさが分からないけど
果実の甘みが引き出されたお酒は飲みやすいわ

うぇーい、もう一杯ァい!(ほよん)



●初めてのお酒
「折角だしこの町の美味しい酒を飲まなきゃね。マスター、この町の名物料理とそれに合う酒を後でもらえるかしら」
「鳥肉を煮た物だが構わんかね」
 慣れた様子でリダンが注文すると、マスターは頷き料理の説明をする。
「美味しそうですね! それと開店10周年おめでとうございます! お店とご自身を労って、更なる10年を歩んで下さいね」
「老舗って響き、良いわよね。おめでとうマスター」
 祝いながらニコリネがにっこりと笑い、リダンも祝辞の言葉を述べる。
「ありがとうよ。それもこれもあんた達が頑張ってくれたからだ。今日は楽しんでいってくれ」
 マスターが表情を崩し、嬉しそうに笑顔を浮かべる。

「私、20歳になって初めてお酒を飲むの」
「ニコもとうとう飲酒解禁ね、おめでとう」
 これで自分も大人の仲間入りだと、ニコリネが嬉しそうに笑い、リダンはそんな様子を微笑ましく眺める。
「そりゃめでたい。それならまずはこいつを飲んでもらわないとな」
 マスターがカウンターから持ってきたボトルを開け、小さめのグラスに注ぎ入れる。それだけで辺りが花を散らしたように香り、キラキラと宝石のように美しい透き通る酒が目を奪う。
「こいつが今日の目玉賞品、妖精の雫だ。強い酒だからな、舐めるように飲むといい。その方が味もよくわかる」
 マスターが初心者のニコリネにアドバイスをし、料理の準備をしにカウンターに戻っていった。

「それじゃあ乾杯ね」
「かんぱーい!」
 リダンがグラスを掲げ、ニコリネも手にしたグラスを交わし、軽やかな音が鳴る。
 そして恐る恐るニコリネは初めてのお酒を口にする。すると花が開くような香りと、強いアルコールと濃厚な蜜の甘さ、そして涼やかな口残りと、あっという間に口の中が蜜の酒に占拠される。
「んンー! おーいスィー!! 花屋も殺されそう」
 妖精だけでなく、花屋だってこの花の蜜の味にはあっさりノックアウトされそうだとニコリネは顔をゆるゆるにして味わう。
「妖精の雫は……え、コレ凄くない?」
 その横では酒には飲み慣れているはずのリダンまで驚いた顔をみせる。美しい見た目だけでなく、その味もまた格別なものだった。
「でも量が無いのはネックね……ニコ、コレ作れない? 売れるわよ」
 もっといっぱい飲んでみたいとリダンが期待を籠めてニコリネに顔を向ける。
「花の蜜がこんな美味しくなるなんて。酒造に参入しようかな」
 ニコリネはこれならチャレンジしてみる価値があるかもと、茶目っ気たっぷりに笑う。そうして少しずつ味わい、名残惜しそうにしながら最後の一滴まで楽しむ。

「待たせたな」
 そこへマスターが現れ、鳥肉の煮込み料理が盛られた深皿と、赤ワインのボトルとグラスをテーブルに持ってきた。
「この町では赤ワインが作られててな。高級品って訳じゃないが、庶民でも気軽に飲めて旨い。それが気に入って俺はここに店を出したんだが、その赤ワインで作ったこの鳥のワイン煮が名物だ」
 同じワインだからよく合うんだとグラスにワインが注がれ、柔らかく煮込まれた骨付きの鳥のもも肉が湯気を立てて食欲を誘う。

「わー! おいしそー!」
「ここからは食べながら飲みましょう。食べながらじゃないとすぐ潰れるわ。こんな風にその地方の料理と一緒に食べるのがオススメかしら」
 料理を見て目を輝かせるニコリネに、先輩として酒を楽しむ方法をリダンがレクチャーする。ニコリネはそんなリダンの飲み方を真似し、学びながら酒の楽しみ方を覚えていく。
「こっちは蒸留酒で強いお酒よ。こっちは果実のお酒みたいね」
「ふんふん、スモークの効いたものはまだ美味しさが分からないけど、果実の甘みが引き出されたお酒は飲みやすいわ」
 リダンの説明を受けながら利き酒をしていると、段々と調子に乗ったニコリネの飲むペースが上がり、すっかりできあがって無茶苦茶に飲み始めていた。

「ミスター・グレンブレア! オススメを全部教えてください! ぜーんぶッ試してみますから!」
 既に酔っ払いの兆しを見せるニコリネは、にこにことご機嫌に近くのカウンターに座っていたバルモアに絡む。
「もしよければアタシへのおススメと……お酒っぽく見えるジュース、ないかしら?」
 こそっとリダンがバルモアにそう尋ね、ニコリネへと視線を送る。
「そろそろ彼女危ういから……ね?」
「そのようだ。ちょうどさっきマスターが創作していたカクテルがある。それをニコリネにお勧めしよう。リダンには私が今飲んでいるハーブの酒を」
 心配そうなリダンにバルモアが頷き返し、ニコリネに聞こえるように返事をしてマスターに注文する。するとすぐにマスターがグラスを用意してくれる。

「わぁー、桃のジュースみたいー」
 二層になった桃のノンアルコールカクテルを美味しそうにニコリネが飲み干し、グラスを掲げた。
「うぇーい、もう一杯ァい!」
 アルコールが入っていない事にも気づかず、楽しそうにニコリネがお代わりを注文した。
「次は限度ってものを教えないといけないわね」
 その様子にリダンが苦笑し、自らの前に置かれた緑色をした酒を手に取り、薬草を使った独特な風味のある蒸留酒に口をつけた。
「ま、今日は初めてのお酒だしね、多少は大目に見てあげるわ」
 明日になったらどんな顔をしているだろうと想像し、リダンは楽しそうに笑みを浮かべた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

柊・雄鷹
結ちゃん(f06365)

念願の妖精の雫や!ガンガン飲もう、めっちゃ飲もう!
いざっ!(グイっと飲む)

やばーい!すごーい!うま――い!!
確かにこれは語彙力が死ぬ、凄すぎる…!
結構飲みやすいなこれ
おかげで酔いやすいと定評のワイも全然だいじょーぶやでー!
えっ!?酔ってない酔ってない!(※酔ってる)
結ちゃんが飲んでんの果実系?ワイも一口!一口で良ぇから―――!!

結ちゃん…もうすぐ夏が終わって冬が来るで
恋人が…恋人が欲しい…!
我儘言わんから、巨乳で下乳と背中が綺麗な
年下のちょっと偉そうな彼女が欲しい…我儘言わんから…!
そう言えば、結ちゃんの好みは?
あー手ぇと頂なぁ
結ちゃんめっちゃ噛んでそう!マーキング!


雨霧・結
雄鷹さん(f00985)と

えっ奢り?マスター男気あるぅ!
ご厚意に甘えて妖精の雫頂くわ
………ヤバイ、ヤバイしか出てこない美味しい!
あ、雄鷹さん酔って無理そうなら私残り貰いますよ?

お酒強いから沢山飲めるもん!
色んなの楽しませて貰お、果実系好きなの
あらら雄鷹さんもう出来上がってる……お酒と偽って果実水渡そ

いやだぁぁー!冬独り身なんて凍え死ぬぅぅ人肌恋しすぎる恋人欲しいよぅ
ご飯作るし良いお嫁さんするから貰ってくださぃぃ涙出てきた…
雄鷹さんの乳好きめぇ!けどわかる!
私は手の綺麗な人が好きかなぁ……あと項
普段髪おろしてる人が髪結って見える項が最高に堪らないのよね
うん、項噛みた…ちょ唐揚げじゃないんだから!



●酔っ払いたちの賑やかな夜
「しかし最近の冒険者ってのは強いもんだな。いやはや、この町にちょうど来てくれて助かったよ」
 マスターが宝石のように美しい色合いの酒、妖精の雫をグラスに注ぎ、テーブルに着いた雄鷹と結の前に置いた。
「残念ながら妖精の雫はこれで最後だが、今日は飲み放題だ。他にも集めた色んな酒をたらふく飲んでいってくれ!」
 機嫌よく笑いながらマスターがカウンターに戻る。

「えっ奢り? マスター男気あるぅ!」
 奢りと聞いて結が喜び、そのダンディな背中にサムズアップして見送る。
「それじゃあご厚意に甘えて妖精の雫頂くわ」
「念願の妖精の雫や! ガンガン飲もう、めっちゃ飲もう!」
 結と雄鷹がグラスを手にして互いに掲げると、強い花の香りを感じながら口元へと運ぶ。
「いざっ!」
 雄鷹がグイっと飲むと、口の中にカッ、と強いアルコールの刺激が走り、続けて甘く濃密な味が舌を満たす。それが喉まで通り抜けると、後には清涼感のあるフルーティな余韻が残った。

「やばーい! すごーい! うま――い!!」
 ただ心のままに雄鷹が叫び、その美味しさを表現する。
「………ヤバイ、ヤバイしか出てこない美味しい!」
 結も同じようにヤバイを繰り返し、その酒の味を何と表現したものかと唸る。そしてあっという間にグラスを空にしてしまった。
「確かにこれは語彙力が死ぬ、凄すぎる……! しかも結構飲みやすいなこれ。おかげで酔いやすいと定評のワイも全然だいじょーぶやでー!」
 後味は軽いが酒自体は強く、酒に弱い雄鷹は既に顔を真っ赤にしていた。
「あ、雄鷹さん酔って無理そうなら私残り貰いますよ?」
「えっ!? 酔ってない酔ってない!」
 相手を心配するフリをして結がもう少し飲みたいと手を伸ばすと、慌てて雄鷹はグラスに残った僅かな妖精の雫を飲み干した。

「色んなお酒があって迷っちゃいますね」
 何を飲もうかと見ていた結が次は果実を使った酒を選ぶ。それをグラスに注いでもらい、一口飲んでみると、柑橘の甘さと酸味の中に、アルコールのしっかりした味わいが広がる。
「結ちゃんが飲んでんの果実系? ワイも一口! 一口で良ぇから―――!!」
 そうやって美味しそうに果実酒を飲む姿を見た雄鷹が自分もと子供のように強請る。
「あらら雄鷹さんもう出来上がってる……お酒と偽って果実水渡そ」
 はいはいと返事をした結は、マスターにこっそり果実水を頼んで飲ませることにした。

「結ちゃん……もうすぐ夏が終わって冬が来るで。恋人が……恋人が欲しい……!」
 雄鷹が果実水を酒だと思ってぐいぐい飲みながら、酔ったテンションでくだをまくように話し出す。
「いやだぁぁー! 冬独り身なんて凍え死ぬぅぅ。人肌恋しすぎる恋人欲しいよぅ」
 その言葉に反応し、そろそろ酒の回ってきた結も同じようなテンションで喚き出す。
「ご飯作るし良いお嫁さんするから貰ってくださぃぃ涙出てきた……」
 感情的になった結は目の端の涙を拭い、ごくりと酒を飲み干し新たな酒を注いだ。

「我儘言わんから、巨乳で下乳と背中が綺麗な、年下のちょっと偉そうな彼女が欲しい……我儘言わんから……!」
 そんな贅沢をぶつぶつと雄鷹がつぶやき、理想の胸の曲線を手で描く。もう素面の他人に見せてはいけない酔っ払いの態度だった。
「雄鷹さんの乳好きめぇ! けどわかる!」
 結が赤ら顔で大きく頷き、わかるわかると何がわかっているのか怪しい様子で繰り返す。
「そう言えば、結ちゃんの好みは?」
「私は手の綺麗な人が好きかなぁ……あと項。普段髪おろしてる人が髪結って見える項が最高に堪らないのよね」
 酔ってぼんやりした頭で雄鷹が尋ねると、同じように酔っぱらった結が性癖を垂れ流す。後で思い出せば酒でない理由で顔が赤くなるような話だが、この場にはそれを止めるような素面な人間はいなかった。
「あー手ぇと頂なぁ。結ちゃんめっちゃ噛んでそう! マーキング!」
「うん、項噛みた……ちょ唐揚げじゃないんだから!」
 そこへ鳥の骨付きもも肉をメインにした肉の盛り合わせが運ばれ、雄鷹と結は美味しそうにかぶりつき唇を肉汁で濡らす。そして雄鷹の前にもいつの間にか果実酒が置かれ、ぐびぐびと加減などなく飲み続ける。

「ほら! 噛んだやん!」
「これは項じゃなくてももでしょ!」
 飲んだくれる2人は些細なことで言い争いながらも、存分に食べて飲み、誰が見ても酔っ払いらしい態度でぐでぐでの会話を続ける。
「やっぱりお酒と鳥肉は合うよね」
「うんうん……うん? 結ちゃんやっぱりうちの子らのことをそんな目で!?」
 美味しそうに鳥肉を食べる結に、雄鷹がじとーっとした疑いの目を向ける。
「あれは唐揚げでしょ! じゃなかった、えーっと……焼き鳥?」
「どっちも食べもんやーん! うちの子らが既に食べもんになってるやーん!!」
 もう何を言っているのかわからず、ただ愉快な気持ちで笑い合い、美味い酒と食事で腹を膨らませ、酔いつぶれるまで飲み続ける。


 次の日になれば後悔するとわかっていても、酒の魔力に魅了された人々は今日も楽しく飲み、酒場は夜が更けても賑やかな笑い声に包まれていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年09月09日


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#アックス&ウィザーズ


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠純・ハイトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト