●生命の奔流
ふわり、ふわり。水の流れに合わせて、白雪が舞う。
手を伸ばせど、触れた白は冷たさを伝えず。結局、掴む事叶わず、するりと手のひらを抜けていく。
名残惜し気に手を引けば、踊るように白雪が揺れた。
海の底で見る世界は、どんな姿をしているのだろう―。
深々と水底へ降り落ちる雪は、海の底を白く染めた。
命が終わり、海へ還り、そして新しい命の糧となる。
―例え、其れが紛い物の、作り物の映像だとしても。
海の底に背中を預け、見上げる世界は、どんなに素敵な事だろう。
勿論、海の底だけじゃない。
陸に上がれば、白い砂浜が陽の光を反射して煌めいているし、透き通るような青い海の色が目の前に広がるだろう。
照りつける太陽の熱から逃げるように海へと足を一歩踏み出せば、ほんのり冷たい水に驚くかもしれない。
思わず砂に背中を預ければ、海とは違った青が目に映る筈。
一面に広がる地平線は、思わず感嘆の息を漏らしてしまうかもしれない。
この夏、最後の想い出になる景色を、見に行きませんか?
●海への誘い
白砂の砂時計を、小さな手がくるりと回す。さらさらと砂が零れるのを見、視線を上げる。
「…勧誘。…スペースシップワールドで、ひと夏の、お誘い、です」
砂時計の砂が全て滑り落ちる。更にもう一巡。神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)の手がくるり砂時計を回した。
水着コンテストが開催されたのは記憶に新しい。
その、スペースシップワールドでリゾート船「イベリス」を貸し切り、ひと夏の休暇のお誘いである。
猟兵だって、夏休みがあったっていいじゃない。と言い出したのは果たして誰だったのか。
「…情報。…こちらの船では、マリンスノーが、見れる、ようです」
―マリンスノー。海の中に降る雪の景色。厳密に、雪ではないけれど、其の美しさには目を見張るものがある。
また、此のリゾート船は、水の透明度もさることながら、陸の上からでも珊瑚礁や魚の群れを見る事が出来るよう。
白く輝く砂浜を歩けば、さらさらとした砂の感触が楽しいかもしれない。
此れら全てホログラムであるけれど、水の感触も照り付ける太陽の眩しさも、本物さながら。
「…提案。…たまには、戦いを、忘れて、羽根を、伸ばすのも、いいかも、しれません」
れっつ、ばけーしょん、です。
普段からは考えられない、僅かに気分が高揚している様子で、転送の準備を始めるのだった。
この夏、最高の想い出を作る為に―。
幽灯
幽灯(ゆうひ)と申します。
今回は、スペースシップワールドでのリゾート、バカンスのお話です。
マスターページの雑記部分にプレイング受付日を記載させていただきます。
お手数ですが、一度マスターページをご確認くださいませ。
期日外のプレイングは受け付けませんので、ご了承ください。
●!!!注意!!!!
「このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります」というお客様向けの説明をお願いします。
●【過ごし方】
マリンスノーが見れるリゾート船。
ですが、特に行動の制限はいたしませんので、好きにお過ごしください。
どういう事をしたいか、詳しく記載していただけると助かります。
そこらへんで適当に蒼がふらふらしているので御用の方はお声掛けください。
海の水に足を付けたり、砂の感触をひっそりと楽しんでいるかと思われます。
其れでは、良い夏休みをお過ごしください!
第1章 日常
『猟兵達の夏休み』
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POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りに勤しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
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シン・ドレッドノート
高宮・夜宵さん(f02982)と一緒に行動。
アドリブ歓迎です。
水着の上にパーカーを羽織り、夜宵さんと並んでマリンスノーを眺めに行きます。
プロポーズしてから2か月、秋には正式に結婚予定ですが、今はまだ夫婦ではなく恋人同士のデートです。
「綺麗ですねぇ…」
舞い降りるマリンスノーの幻想的な風景を眺めながら、そっと肩を抱き寄せて。
「冬になったら、本物の雪を一緒に眺めたいですね…」
にっこり微笑みながら、
「その時は温泉に入りながら…とか、いかがでしょう?」
雪見酒もいいですね。
「あっちの方にも行ってみましょう」
未来はきっと良いものになると信じて。
金毛妖狐の尾を並んで揺らしながら、二人で歩いていきますね。
高宮・夜宵
シン・ドレッドノートさん(f05130)と参加。イェーガーカードの水着にパレオをまとって少しおちついた感じに。マリンスノーをゆっくり眺めつつシンさんの問いに答えて。「温泉で雪見酒、といければもっといいかもしれませんねぇ」と色っぽくほほ笑んで。アドリブ歓迎、何気ない仕草でも、胸は揺れます、たゆん
燦々と降り注ぐ太陽の光。風に乗って、潮の香りが鼻を通り抜けた。
青々とした、透き通った海は、まるで本物さながらの様に波を寄せては引いていく。
とぷん、と静かな音を立てて、二つの影が海の底を目指し沈みゆく。
水の流れに、シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)のパーカーがゆらりと揺れた。
繋いだ手をそのままに、シンは隣を泳ぐ高宮・夜宵(官能迷宮・f02982)を見る。
雨が薫る暦に、共に連れ添ってほしいと告げて。今秋には夫婦となる二人だけれども、今のこの時間は恋人として。
ふわりと紫のパレオが視界の端で揺れた。
ある程度の深さまで潜ってから、くるりと向きを変え、水上を見上げる。
ゆら、ゆら。ふわ、ふわ。
白い雪に似た何かが、深々と降り落ちる様はとても神秘的で。其の美しさに、覆わず感嘆の息が零れた。
視線は上に向けながら、けれど繋いだ手をシンは一度離す。
僅かに驚いた雰囲気が夜宵から発せられたが、其れもまたすぐに別の驚きに変わる。
そっと抱き寄せた手が、夜宵を肩へと引き寄せる。
「冬になったら、本物の雪を一緒に眺めたいですね…」
甘く、甘く微笑みながら、未来へ思いを馳せる。
「その時は温泉に入りながら…とか、いかがでしょう?」
尚も視線は、海の雪に向けられていたけれど、暖かな気持ちが、何処となく伝わる。
「温泉で雪見酒、といければもっといいかもしれませんねぇ」
意味あり気に微笑みながら、魅惑の体躯をぐっと押し付けた。
きっと、其の頃には。
今以上にもっと、もっと親密な関係になっていると信じて。
今以上にもっと、たくさんの幸せを得ているだろうと信じて。
深々と舞う雪は、まるで二人を祝福するかのように淡く輝く。
「あっちの方にも行ってみましょう」
ぐっ、と手を引いて、海の底を更に進む。
ゆらり揺れる、金色の尾が水の動きに合わせて小さく動いた。
きっと、此れからたくさんの幸せが、二人の基に降り注ぐ事だろう。
大成功
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栗花落・澪
水底の雪、すごく気になるよね
防水カメラを首から下げていざ出発!
と、その前に…全景も大事だからね
光を反射して輝く海と砂浜のコントラストを
暫く眺めてから数枚撮影
うわぁ、すごーい!
魚も珊瑚もはっきり見える!
持参したイルカフロートで海を進みながら
眼下に見える透き通った海の姿を撮影
時折寄ってくる魚達の鱗を傷つけないようそっと撫でたりして
ふふっ、可愛い
これがホログラムなんて信じられないなぁ
丁度いい場所に来たら海に飛び込み
時折体の角度を変えてくるくると泳ぎながら水底へ
降り注ぐ雪をそっと掬い上げながら見上げれば
砂浜の輝きとはまた違う、キラキラした世界
撮影したレンズ越しの一枚は
僕の心に新しい彩りを残してくれた
太陽の光がきらきらと砂浜を、海を照らす。
白い砂浜は、まるで白亜のように煌めいて。透き通った海は、まるで鏡の様に空を映す。
輝きを帯びた光景に栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は感嘆の息を零した。
首から下げたカメラを構え、数枚シャッターを切る。
満足げに息を吐くと、海へ足を向ける。
足に触れる水の感触に僅かに驚きながら、イルカのフロートと共に海へと繰り出す。
ある程度泳ぎ、水面下を覗けば、広がる珊瑚礁の森と、色彩豊かに舞う魚の姿。
カチカチとシャッターを押す音が静かな空間に響いた。
興味を惹かれたのか、すっと寄ってきた魚に触れれば、驚いたように水底へ泳ぎ消えた。
(これがホログラムなんて信じられないなぁ)
触れる水は冷たく、魚の感触もまるで本物のよう。澪にとって、驚きの連続だった。
そうして、ある程度進んだ海の上。
とぷん、と静かに海へと飛び込んだ。
深く、深く潜れば、水面を照らす光が遠くなる。―暗くなると共に、白い雪がふわふわと姿を現した。
水の流れに合わせて、ゆらゆら、ゆらり。
僅かな光を受けて、海に降る雪は煌めいて。幻想的な光景は、思わず時が過ぎるのを忘れさせる程。
そっとカメラを構える。レンズ越しに舞う雪は、変わらぬ美しさを湛えて。
此処が、海の中という事を忘れさせるほどに、澪の心に新たな色彩を刻んだ。
ゆらり揺蕩うマリンスノー。
此の風景は、きっと。
―ひと夏の夢として、貴方の心に残る事だろう。
大成功
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