エンパイアウォー㊳~髑髏杯に、酌み交わすのは?
●第六天魔王
「人間50年……しかし、殆どの魔将軍を討たれたか。しかも、島原の魔空安土城を引きずり降ろされ……」
第六天魔王『織田信長』はゆっくりと立ち上がると、開かれた襖から猟兵達を姿をじっと睨みつけた。
「さぁ、刀を交えようではないか」
口元を吊り上げ、織田信長は不敵な笑みを浮かべると腰に携えていた愛刀を鞘から引き抜いた。
●グリモアベース
「皆さん、サムライエンパイアにて毎日飛び込んで来る依頼お疲れ様です。さて、浮いていた魔空安土城は皆さんのおかげで落とす事に成功しました。そして、残っていた魔将軍を秘術「魔軍転生」で憑装した第六天魔王『織田信長』のみとなりました」
藤色の髪飾りで纏められた銀色の髪を揺らしながら神山・琥珀(白銀の妖狐・f01799)は、目の前に居る猟兵達を見回すと力強く頷く。
「信長軍の本隊もいますが、皆さんが幕府軍の為にしてきた戦いや依頼のおかげで万全の状態のまま、本隊と戦って下さるので私達猟兵はただ織田信長を相手にするだけです!」
琥珀は、現在のサムライエンパイアの幕府軍の状態や戦況を説明しながら話す。
「皆さんが相手にするのは、『弥助アレキサンダー』を憑装している織田信長となります。強敵ですが、サムライエンパイアを平和にする為に頑張ってください」
ふかふかな狐の尻尾をゆらゆらと揺らしながら琥珀は、猟兵達に視線を向けた。
「皆さん、よろしくお願いします。どうか、無事に帰ってきて朗報をお待ちしておりますね!」
琥珀は、猟兵をサムライエンパイアの魔空安土城へ転移させた。
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第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
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龍真 神
OPに目を通して頂きありがとうございます。
このシナリオを書いた、龍真 神(タツマ シン)と申します。
このシナリオは『やや難』となっておりますので、判定がいつもより厳しくなっておりますのでご注意ください。
それでは、皆さんのプレイングをお待ちしております。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦
『第六天魔王『織田信長』弥助装』
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POW : 闘神の独鈷杵による決闘状態
【炎の闘気】が命中した対象を爆破し、更に互いを【炎の鎖】で繋ぐ。
SPD : 逆賊の十字架による肉体変異
自身の身体部位ひとつを【おぞましく肥大化した不気味な鳥】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ : 大帝の剣の粉砕によるメガリス破壊効果
自身の装備武器を無数の【大帝の剣型】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
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アルフレッド・モトロ
なんか強そうなのが出てきたな!えっ大将!?
狂騒海域で召喚した渦潮を纏って"炎"の闘気もしくは鎖を無効化したい。
そのまま渦に【気合い】で【騎乗】して機動力を上げる。
【水泳】も得意だし……まっ!なんとかなるだろ!
様子を見つつ【野生の勘】でタイミングを計って【力を溜め】てから【捨て身の一撃】をお見舞いしてやる!
渦の勢いも利用して、【怪力】で【ワンダレイ・アンカー】を振り抜く!
通常攻撃を仕掛けてくることがあれば、【プロトステガ】で防御。
攻撃を受けそうな見方が率先して【かばう】。
かーらーの……【カウンター】だ!
(連携アドリブ歓迎!)
鈴城・有斗
転移前に右腿のホルスターを左手で抜けるよう腰の後ろに移す
初撃はその場で耐えずに自分から後ろに跳んで少しでもダメージを減らす。
受ける際に両手のバリアを全開稼働+懐の紋章からオーラを引き出しバリアをコーティング。
炎への耐性も少しは助けになると良いんだけど。
凌げたらようやく本番だ
阿來丸、力を貸してくれ
『随分な大物じゃの。 けして気を弛めるでないぞ』
UC八頭ノ神咬発動
阿來丸の知識経験、補助が頼り
相手が鎖を利用して邪魔してくる可能性も考えておく
逆にこっちも利用してやる
敵の刀は切り合いやバリアで凌ぐ
相手から左手が隠れたと思えた時があればガンブレードを引き抜き攻撃
けど無理には狙わない
アドリブ・連携歓迎
●“赤を蒼海へ”
視界に入る男は赤く、燃えていた――
「流石に総大将、目の前にしただけでも熱いよ」
少年は短髪の黒髪を揺らしながらオレンジ色の双眸で見つめると、右太ももに巻き付けられたホルスターを太ももの裏へ移動させた。
「あんなのに燃やされたら、きっと」
鈴城・有斗(未来を導く意志は今ここに・f18440)が静かに呟くと、両手の掌を突き出すとバリアリアクターからエネルギー状の盾が展開される。
「なんか強そうなのが出てきたな! えっ大将!? まっ、俺の渦潮で消してしまえば問題ないんじゃねぇの?」
エイの様な海洋系のキマイラであるアルフレッド・モトロ(蒼炎のスティング・レイ・f03702)は、ギザギザの歯を見せながら不敵に笑ってみせた。
「ま、無理でもお前の盾を頼らせてもらうぜ」
「ああ、こちらもあんたの渦潮を頼りにしている」
有斗とアルフレッドは視線だけを一瞬だけ相手に向け、頷くと織田信長が声高らかに笑い声を上げた。
「はははっ、うぬら猟兵達は実に……手合わせする甲斐がある」
眼前に居る織田信長は自身が知っている同名の別人だと分かっているがきっと、本能寺で自ら火を放ち燃え盛る寺の中で彼は自害した光景なのかもしれない。
炎の闘気が安土城内を赤く、緋色に染まるのを見ながらも有斗が“とある騎士団の紋章”から放たれるオーラが盾を覆いさらに強化させる。
パァン、と破裂する音が響くと同時にオーラが破壊され、エネルギー状の盾に炎の鎖が突き刺さった。
「その炎! 俺の渦潮で消してやるぜ!」
複数の巨大な渦潮が炎の闘気からアルフレッドを守り、炎の鎖を消火するとそれに乗って突き進む。
海を泳げるキマイラである彼が出来る芸当であるが、織田信長はアルフレッドの容姿からその事は容易に想像はしていたのであろう。
「儂の炎とうぬの渦潮……もっとぶつけてみるがよい!」
手にした刀で渦潮を一刀両断すると、織田信長は口元を吊り上げて猟兵を見る瞳はより一層ギラギラと輝きを増した。
「阿來丸、力を貸してくれ」
『随分な大物じゃの。 けして気を弛めるでないぞ』
有斗が手にしているサムライブレイド“八頭ノ神咬(ヤトノカガミ) & 阿來丸(あきたまる)”から声が響く。
「重なる意思は今ここに。 『真なる力を解き放つ』その威を現す『我が刃の名は』」
阿來丸の魂が有斗に宿り、肉体の共有を代償にして黒い羽織を身に纏うと裾を靡かせながら織田信長を見据えた。
渦潮と炎の鎖がぶつかりあい、大きな爆発音と共に海水が蒸発して城内は白く靄が掛って視界は良くない。
『あのエイの後を追うぞ!』
「了解」
咄嗟に現状を理解した阿來丸が有斗に言うと、床を蹴ってアルフレッドの後を追う様に駈け出した。
「視界が悪かろうが――」
錨“ワンダレイ・アンカー”を担いだまま、野生の勘でただ感じる信長の気配がする方向へアルフレッドは渦潮を動かす。
「場所は、分かるんだぜ!」
自慢の怪力でワンダレイ・アンカーを振り下ろすと、信長は刀で素早く受けとめた。
『そういう事じゃ――大うつけ者』
有斗が右腿の裏に左手でガンブレードをホルスターから引き抜き、ハンマーを親指で押さえるとシリンダーが回転してカチリと鳴る。
トリガーが引かれ、銃声と共に刃の解放段階を上げたガンブレードが信長の腹部を貫いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アカネ・リアーブル
第六天魔王 織田信長
あなたがいなければ起こらなかった悲劇はたくさんあるのです!
ここでその禍根絶たせていただきます!
まずは攻撃をよく見極めます
どの部位を変異させてくるのか
どう攻撃を仕掛けてくるのかを見ます
避けるためではなく次の攻撃に繋げるために
噛みつかせるのは舞薙刀を持ったアカネの右腕
重点的にオーラ防御を施し激痛耐性で耐えます
食われたら鳥の喉の奥に舞薙刀を突き出します
そのままスカイステッパー発動
UCで推進力を加算して攻撃力を増強
舞薙刀を両手持ちしてランスチャージ
己を鼓舞してオラトリオの羽で高度を維持
水平に空を駆け信長に迫りなぎ払いで裂き着地
肉を斬らせて骨を断つ
アカネはこの世界を守り抜いてみせます
●“燃ゆる希望の先”
「第六天魔王 織田信長
あなたがいなければ起こらなかった悲劇はたくさんあるのです!
ここでその禍根絶たせていただきます!」
幼さ残るアカネ・リアーブル(とびはねうさぎ・f05355)は、霧が晴れて膝まづく信長に向かって声を上げる。
「そうか、ならばしてみせるが良い!」
信長の胸元で逆賊の十字架が揺れると、左腕がおぞましく肥大化したかと思えばバキバキと何かが折れる様な音共に不気味な鳥の頭部へと変形した。
口を開けた不気味な鳥の頭部を見ていたアカネは、思わず身体を後ろへ引っ張られるかの様に下がってしまう。
(アカネはこの世界を守り抜いてみせます)
ぐっ、と艶やかな装飾が施された“舞薙刀”の柄を右手で握り締め、信長の戦いを見極めようとアカネはトルマリンの様な藍色の大きな瞳にその姿を映す。
「うぬは、甘い……」
残念そうに信長が呟くと不気味な鳥の頭部は、アカネの右肩に喰らい付きオーラで守っていた右手を動かそうとする、が――
「うご、か……っ!」
だらり、とぶら下がる右腕に力を入れようとしても動かない。
生命力が急激に奪われ、眼前にいる信長の傷が癒えていくのをただ見る事しかできないアカネは、きゅっと唇を噛み締めて痛みに耐えるしかなかった。
「ですがっ! ……アカネは、諦めるなんて、出来ないですっ!」
一対の白い翼を広げ、タンッと軽快なステップ音と共に空を蹴って銀の髪を靡かせながらアカネは、右肩に噛みつく鳥の頭部を左手に持ち替えた舞薙刀で斬り付けた。
自由になった瞬間、限界まで蹴ってジャンプすると後は――自身の白い翼で飛ぶだけだ。
「なかなかの曲芸を持っている様だな」
「ただの曲芸ではありません!」
信長が感嘆な声を上げる最中で、アカネは間髪入れずに否定すると舞薙刀を両手で握り締めると、彼の者に向かって水平に空を駆け抜けた。
「肉を斬らせて骨を断つ」
機動力や力を溜めて威力を上げたその一閃が、信長の癒えたハズの身体に再び傷を付ける。
翼を広げ、速度を落としつつ着地するとアカネは、そのまま地面に座り込んだ。
「痛みワケ、か」
信長は少し楽しげに呟いた。
苦戦
🔵🔴🔴
二子塚・たがや
※タガヤ人格
貴方ほど聡明な方なら何か、オブビリオンや骸の海について問答ができるとも思いましたが…
…一度でも此方から、攻撃を当てなければ、確かめる資格もなしと、断じられるでしょうね
狙うは相手の攻撃を右腕で受けることです
さりげない問答で【時間稼ぎ】しつつ、右手で刀を持ち武器落としを兼ねた一撃をうまく誘いましょう
露骨すぎて此方の意図に勘付かれないよう、多少【目立たない】程度にですが
一撃が右腕に向かえば此方の物です
噛まれる瞬間にUCを発動、幽体の右腕では物理攻撃を無効にし、噛み損ないの一瞬の隙を狙って【早業】の【だまし討ち】【2回攻撃】、鳥→信長本体の順にそれぞれの頭部を、分離させた右手で殴りましょう
●“興味あらず”
「貴方ほど聡明な方なら何か、オブビリオンや骸の海について問答ができるとも思いましたが……」
二子塚・たがや(追究者面・f04972)否、タガヤの方が信長にも聞こえない位小さな声で呟く。
「……一度でも此方から、攻撃を当てなければ、確かめる資格もなしと、断じられるでしょうね」
きっと返ってくるであろう答えをタガヤは、苦笑しながら眼前に居るその人物に視線を向けた。
もう、信長はタガヤを視界に映して――問うヒマを与える事なく不気味な鳥の口が迫りくる。
(ダメ、ですか)
時間を稼ごうと思っていたが、そんな見え見えである行動に信長も気付いていた。
『刀剣』神速一刀を抜刀しようと、柄を握った瞬間――左肩に激痛が走る。
「どうやら、口で動くタイプの男のようだな」
「……ぐっ!」
幾重にも人の醜い部分を見て、家族であれ切り捨てた程の覚悟を持つ鋭い瞳をタガヤを射抜く様に見つめる。
ユーベルコードを発動させ、右腕を幽体化させて分離させると殴る為に動かすが――
力が入らない。
「その程度の芸しかないのか?」
冷やかでタガヤに興味を失った瞳で見つめながら、生命力を奪うながら呟いた。
「い……いいえ」
タガヤが否定するのと同時に、信長は力まかせに彼を床へ叩き付けた。
「悪いが、うぬを相手にしている暇はないのでな」
信長の低い声が頭上から聞こえたかと思うと、タガヤの視界は赤く染まり熱を帯びる背中の痛みに抗いながらも上半身を上げようとする。
だが――想像以上に生命力を奪われていたのだろう、腕はヌチャリと赤い液体で床をただ汚すだけであった。
甘く考えてはいなかった。
最善の方法だと思っていた。
だが、信長はそれを越える思考と力を持っている事をタガヤは、この身を持って知る事になった。
(流石、第六天魔王の異名は……伊達ではなかった、のですね)
必死に黒曜石の様な瞳を動かし、揺れて狭くなっていく視界に信長の大きな背中が見えると意識を手放した。
失敗
🔴🔴🔴
ビディリー・フィズン
■行動
尊大で臆病で傲慢で、残虐で優しく愚かで気高い。
相反する美を持つ。そういう印象だ。
「……王者の風格、ですか」
王冠たる身、王子様であるがゆえ気になる。
かの王はどのような王なのか。
「……君は、不思議だ。信長」
迫りくる剣の花吹雪。避ける気はない。
絶世の美貌の前にはいつも攻撃は避けて通る。
そうはいかないだろうけど、傷を厭わず歩みを進める。
「……立派な髭もあるのに。魔王と名乗る程なのに」
手を伸ばし、彼を抱く。
伝えたい。そう強く思う。
「……まるで君は、少年だ」
彼に笑顔を齎すことができれば。
骸の海で満たされた闇も晴れれば。
「……遊びの時間は、終わりだよ」
きっと還ってくれるだろうと。
そう信じているから。
●“王”
アメシストの様な紫の瞳を持つヤドリガミの青年は、ただその青い頭には不つり合いな大きな王冠が金色に光る。
「……王者の風格、ですか」
ビディリー・フィズン(虚栄の王冠・f20090)が宵闇に信長の姿を映しながら思う、彼は――
尊大で臆病で傲慢で
残虐で
優しく
愚かで
気高い
相反する美を持つ
そんな風な印象を感じた。
「……君は、不思議だ。信長」
王冠のヤドリガミであり、王子様であるビディリーは、同じ“王”を関する同士としてどの様な“王”なのかが気になった。
「ほう、お前の様な美しき猟兵もいるとは――面白い」
信長が興味ありそうにビディリーをまじまじを見詰めつつも、大帝の剣がキィンと美しい音を立てながら破壊される。
周囲に無数の大帝の剣型の花びらが舞い、剣先を真っ直ぐにビディリーへと向けられた。
「……立派な髭もあるのに。魔王と名乗る程なのに」
白刃が煌めき、ビディリーへ向けられた大帝の剣型の花びらは、その堂々とした立ち振舞いと王子様としての威厳の前では――無意味。
「……まるで君は、少年だ」
信長が掴んでしまえば折れるであろう白く細い腕を伸ばし、伝えたい想いと共にゴツゴツとした鎧の感触を感じながら抱きしめる。
「……大丈夫。全て、全て、分かっています」
まるで海の中で優しく鳴くイルカの様に
わが子を抱く母親の様に
太陽の様に暖かく
月の光の様に優しい
尊大で、慈愛に満ちた抱擁は、醜くも大きな戦を生き抜いた魔王の目尻から涙が零れた。
「……遊びの時間は、終わりだよ」
ビディリーが笑みを向けると、信長のキュッと一文字であった口元は綻び、薄く笑みを浮かべた。
屍を踏み越え、全てを背負って乱世を統一しようと願った男の行く先は、闇が晴れていき――あるべき場所へ還ってくれるだろう。
そう信じて、信長から静かに離れた。
大成功
🔵🔵🔵
エスタシュ・ロックドア
お目に掛かれて光栄だぜ魔王サマよ
地獄の鬼がお迎えにあがりやした
六道最下地獄道まで、直行便でお送りするぜ
敵UCは鉄塊剣フリントを盾にしつつ【火焔耐性】【激痛耐性】で耐えるぜ
炎の鎖は左手を犠牲に繋がせる
流石は第六天魔王、地獄の鬼すら繋ぐたぁよ
だが繋がれたらこっちのもんだ
羅刹の【怪力】、耐えられるか?
鎖を思いっきり引いて引き倒す
倒れずとも足の踏ん張りが利かなくなって隙が一瞬できりゃぁ重畳
『羅刹旋風』発動
炎の鎖をぶん回す
そのまま城の壁やら天井やら床やらに叩きつけに行くぜ
アドルファス・エーレンフリート
第六天魔王波旬
終末を呼ぶカ、ここで倒れるカ ここで決着をつけよウ
いざ
行動
避けるのは無謀、しかし無策で受けるのは蛮勇トいうもノ
竜脈を最大限マで開き、竜闘気の密度を高めるヨ
その上で鍛えた肉体を用いて急所に向かうであろう独鈷杵を逸らす
(「武器受け」+「オーラ防御」)
炎への矜持を胸に、最後は根性論サ。意地を張らせて貰うヨ
一撃反撃できれば、それでいい、それがこの魔王を崩す楔となってくれる
●“魔よ、竜よ、鬼よ”
「第六天魔王波旬。
終末を呼ぶカ、ここで倒れるカ ここで決着をつけよウ。
いざ」
カツカツ、と靴音を立てながら近付き、アドルファス・エーレンフリート(立てば胡乱げ 座れば不審 歩く姿は白々しい・f07048)は黄金の瞳を信長に向ける。
「お目に掛かれて光栄だぜ魔王サマよ。
地獄の鬼がお迎えにあがりやした。
六道最下地獄道まで、直行便でお送りするぜ」
蒼玉の様に青い瞳をギラギラと輝かせながらエスタシュ・ロックドア(碧眼の大鴉・f01818)は、鉄塊剣“フリント”を背中から引き抜いた。
先程と打って変わって、沈黙の夜が灼熱を朝へと変貌していく様な感覚をアドルファスとエスタシュは感じ取った。
「そうであったな……とくと、終わらせようではないか」
視界が赤く明滅したかと思えば、信長が炎の闘気を闘神の独鈷杵から放つ。
「ぬぅ……っハ!」
身体に流れる竜脈を最大限に開放し、アドルファスは鍛えた肉体とオーラで炎の闘気を逸らした。
「なかなか、楽しくなりそうだな!」
地面に突き立てたフリントで炎の闘気を受けとめながらエスタシュは、爆発した時に生まれた爆風にコートの裾を靡かせながら吼える。
間髪入れずに炎の鎖が鉄の擦れる音ではなく、炎が燃えるゴウゴウと激しく燃える音を城内に響かせながら独鈷杵から射出された。
「力比べか? 魔王が羅刹の力に耐えられるか?」
エスタシュが左腕を差し出し、穿たれた炎の鎖を掴んで引き寄せる。
「君の炎への守りと私の炎による攻撃、どちらが上を行くか 試してみようではないか」
ユーベルコード『竜炎の矜持(イグナイト・ハート)』を発動させたアドルファスは、鍛えた肉体で炎の鎖を受け流しながら前へ進む。
ジリジリ、と髭を焦がす炎。
「鎖を引け!」
「無茶な事ヲ。だが、嫌いではないヨ」
エスタシュの言葉にアドルファスは、嘆息しつつも口元を吊り上げて答えると炎の鎖を鍛えた肉体で掴むと引っ張る。
火の子が舞い、熱さに互いの額には汗が浮かぶ。
少し信長の身体が揺れ、それに合わせてエスタシュが身体を回転させると炎の鎖ごと信長を振り回す。
(十分だろウ)
炎の鎖を手放し、アドルファスは巻き込まれない様に後退する。
ユーベルコード『羅刹旋風』により、エスタシュが鎖を回して壁に信長をぶつけると漆黒の翼が飛翔した。
「それこそが魔王を崩す楔、だ!」
瞬間、信長を腕が貫き、傷口から燃え広がる様にアドルファスの地獄化した炎が別の生き物の様に喰らう。
燃え尽きた後には、何も残ってはおらず
第六天魔王『織田信長』は、猟兵達の手によって倒された。
「さぁ、お還り」
ビディリーが紺碧の空へ両手を伸ばし、優しい笑みを浮かべたまま呟いた。
“還ろう、元の時へ”と、声が聞こえた気がした。
成功
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