エンパイアウォー㉚~コルテス鉄砲隊を阻止せよ
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「魔軍将・侵略渡来人『コルテス』。あいつが厄介なアイテムを持ってたんだよ。ちょっくら壊してきてくれないかい?」
本当に面倒な事ばかりしてくれる奴だ、と。メリー・アールイー(リメイクドール・f00481)は眉間に寄ってしまう皺を親指で解しながら、猟兵達に『依頼書』を見せた。
『依頼書』。
猟兵達に向かってもらう場所は、山陽地方のパワースポットとされている、とある神社だ。そこの境内に、コルテスが侵略した文明から略奪した『血塗れの財宝』のひとつが設置されているらしい。その財宝は、『一定時間ごとに自動で骸の海から渡来人を呼び寄せる』という効果を持ち、現在も、新たな渡来人を呼び出し続け、信長軍の戦力を増やしている。
つまり、『血塗れ財宝』を撃破すれば、魔空安土城の信長軍の戦力を減らせるはずだ。
財宝の周囲には常に十体~二十体のオブリビオンが財宝を守っている。召喚されたオブリビオンが二十体となると、半数の十体が魔空安土城に向けて移動していくようだ。
財宝を護っているオブリビオンを撃破して、財宝を壊す事が今回の依頼である。
「突撃のタイミングは……あんた達に任せるよ。敵の数が少ない時なら、戦闘は有利だろうし。多い時なら、その分だけ敵の戦力を削る事になるからね」
そしてこの財宝から呼ばれるオブリビオンは『切支丹女武者』だ、と。メリーは敵の絵姿を見せた。
「敵は見ての通り、渡来人から伝来された武器『鉄砲』を使って戦ってくるよ。見晴らしの良い境内が戦場だし、遠くにいる時点で発見されたら、狙撃されてしまうだろうね。トリモチ弾で動きを封じたり、回復をしたり……ただ攻撃して来るだけの敵じゃないね、こりゃ」
連携して動く可能性もあるから、気を付けとくれ、と付け加えた。
「ちなみに、財宝は敵の背後のご神木に祀られている、大きな十字架だよ」
しかし、はじめは非常に警戒されている。ある程度の敵を撃破しないと財宝を狙うのは困難なので、まずは敵の数を減らす事を優先した方が良いだろう。
以上で説明はおしまいだ、とメリーはボタン型のグリモアを回転させて転移門を開く。
「これから激しい最終戦が待っとるんだ。少しでも有利になる事はやっときたいね。それじゃあ準備はいいかい? よろしゅうにーっ」
葉桜
OPをご覧いただきありがとうございます。葉桜です。
『⑨山陽道熱波地獄』を短期間で制圧した事で、発生したボーナスシナリオです。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
●注意
突入のタイミングは、最初のリプレイに登場するキャラクターのプレイングによって決まります。
『敵が(10~20体のうち)何体の時に突入するか』指定していらして下さい。
財宝の撃破は、最後のリプレイに登場するキャラクターのみの描写となります。(まとめ書きになった場合は、複数人の協力になるかもしれません。現時点では未定です)ご了承下さいませ。
財宝は敵の背後のご神木に祀られている、大きな十字架です。
ある程度の敵を撃破しないと破壊出来ません。
プレイングが集まりましたら、『21日(水)』には完結したいと考えております。なるべく少ない人数での完結を目指します。
募集中か募集締め切りかは、マスターコメントにてお知らせ致します。
公開と同時に募集を開始致します。
ご参加お待ちしております。
第1章 集団戦
『切支丹女武者』
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POW : 鉄砲三段
【鉄砲の一斉発射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 部位狙撃
【鉄砲】から【トリモチ弾】を放ち、【手や足を狙う事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 聖母の慈悲
【聖母に捧げる祈り】を聞いて共感した対象全てを治療する。
👑11
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峰谷・恵
「減らせるときに減らしていかないとね」
敵が20体のときに仕掛ける。
なるべく敵の視界に入らないよう物陰伝いに接近、物陰がなくなったら一気に走って近寄り、敵の攻撃はダークミストシールドで防ぎ(盾受け+オーラ防御)ながら接近(トリモチ弾は回避)。可能な限り近寄ったら範囲に収められるだけの敵をロックオンしてフルバースト・マキシマムを発動、一掃する。
その後はMCフォートと熱線銃の連射(一斉発射+2回攻撃+誘導弾+鎧無視攻撃)で倒れていない敵にトドメを刺し、祈りで回復しようとする敵はアームドフォートの砲撃(範囲攻撃+鎧無視攻撃)で回復を阻止。
フィーア・ストリッツ
何人でも構いませんよ
全て薙ぎ払うまでです
到着次第さっさとおっぱじめたいところですが
あえて機を図るなら最大の20人がいる時を狙い、移動を開始しようとした隙を狙いましょうか
戦闘では【ヴァリアブル・ウェポン】を使用し
アームマシンガンを攻撃回数重視で撃ちまくります
「同じ銃器で撃ち合うなら、テクノロジーの差がそのままアドバンテージです。その様な原始的な銃では、せっかくの数の優位も台無しです」
相手は血濡れの財宝の前に陣取って大きくは移動できません
こちらはヒットアンドアウェイでチョロチョロ動き回り、せいぜい振り回してあげましょう
【アドリブ歓迎】
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境内に入る前の密集した木陰に潜む二つの影。この先の木々は細く、遮蔽物の少ない見晴らしの良い境内なので、これ以上接近しようとすれば敵に感づかれてしまうだろう。突入のタイミングを任された先陣の猟兵は、現地に到着しても早々の開戦はせずに、静かに時を待っている。
「何人でも構いませんよ。全て薙ぎ払うまでです」
「減らせるときに減らしていかないとね」
二つの影の正体、フィーア・ストリッツ(サキエルの眼差し・f05578)と峰谷・恵(神葬騎・f03180)は、あえて機を測るなら、と相談する。その意見は合致していた。
境内奥地に佇むご神木の後方が光り、また新たなオブリビオンが召喚される。その数、……最大の二十体に到達した。
事前情報にあった通り。最大人数に達すると、半数のオブリビオンは隊列を組んで魔空安土城への移動を開始するようだ。その瞬間を狙い、二人の猟兵が駆けた。
「敵隊発見! 敵は僅か二人です!」
「恐れず確実に狙え! 『鉄砲三段』構え!」
鉄砲隊は動揺することなく、最奥で待機していた指揮菅らしき女性の指示に従って、瞬時に隊列を組み直した。移動しようとしていた隊を中心に、五体一組で三列を作る。
「……撃て!」
そして最前列の組が一斉に発砲すると、すぐに第二陣が前に出て最小限の間で弾が続く。第一陣は最後列に並び直し、次の番を待つ。敵に息を吐く暇を与えないこの策は、相手が徳川軍なら、為す術もなかっただろう。しかし。
「ボク達の装備に比べれば、少し古いかな」
開戦から一気に前方へ駆け出した恵に、鉄砲隊の標準が合わされていた。迫りくる弾丸にも怯まずに、恵はダークミストシールドを起動させる。手袋に装着された青い菱形の発生機から、黒い霧上のエネルギーシールドが広がり、彼女を狙う弾が次々と弾き飛ばされていった。
「同じ銃器で撃ち合うなら、テクノロジーの差がそのままアドバンテージです。その様な原始的な銃では、せっかくの数の優位も台無しです」
黒い霧の後ろから姿を覗かせたフィーアは、サイボーグの自身の両腕に仕込んだアームマシンを構える。『ヴァリアブル・ウェポン』、その攻撃回収重視のフルオートは、装填と発射が自動的に連続で行われるのだ。鉄砲隊が十五名で行うその策も、自分なら一人でも可能だと。フィーアは見せつける様に、最前列の女武者達へマシンガンを撃ち続けた。
女武者達は、西洋の技術を取り入れた鎧に護られてはいるが、マシンガンの威力で撃ち抜かれたら一溜まりもない。ある者は肩を撃ち抜かれ鉄砲を落とし、ある者は鉄砲を撃とうと構える頭部を砕かれ地に伏した。
敵陣を乱す中、左側からフィーアの真横を掠るように弾丸が走った。続けて、同等の殺気を右側から感じて、跳んで避ける。
鉄砲三段の組以外は残り五名。指揮官一人と財宝の護衛が二名、そして最後の二名が左右に散り遊撃を行っていたようだ。
「そっちは任せていい?ボクは集団をまとめて狙うよ」
「問題ありません。せいぜい振り回してあげますよ」
左右の遊撃隊を狙うより、鉄砲三段の組をまとめて範囲に収めた方が効率的だ。MCフォート・熱線銃・アームドフォート。恵はその身に持つ全ての武装を解放させた。
「これこそロマンだよね。いくよ、『フルバースト・マキシマム』!」
少女は兵器と化して、敵陣目掛けて一斉射撃を行う。眩い熱線のビームと大砲の弾が交差し、激しい爆音と爆風で女武者達を飲み込んだ。
爆煙の奥で、既に傷ついていた前衛は後衛を守る為に壁となっていた。自分の身を盾として、肉を焦がされても尚、背後の仲間をかばう。
「主を、どうか……っ」
護ってと。仲間に後を託し、最後まで立っていた前衛の頭を、アームドフォートが撃ち抜いた。
「そこに神はいないよ。全部コルテスが仕組んだだけ」
恵が真実を告げるが、それでも女武者は財宝の十字架を、偽りの主を守り続ける。その為に生み出され続ける彼女達に、他の選択肢は与えられていないのだ。
「しつこいですね、これでおしまいです」
ヒットアンドアウェイで遊撃隊と交戦していたフィーアも、命中率重視の単射に切り変えたアームマシンガンで、調度を敵を撃ち落とした所だった。
敵の隊列は、三段構えの鉄砲隊、財宝の護衛隊、遊撃隊と分かれていた。人数が多いという事は敵の手立ても増えるという事だ。油断は出来ない。
しかし、彼女達の突撃により遊撃隊を撃破し、三段の構えも崩された。この勢いのまま歩を進めよう。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
パーヴォ・シニネン
※イルカ、鯨等の海洋生物を模したマスクが子供の肉体に憑依
魔王の軍勢を増やすか
ここで苦戦するか
…答えはひとつダネ、相棒!
20体を相手にしよう
我輩達ならこれ位へっちゃらだとも!
手持ちの牛串を素早くたいらげ力の源に
ぐっと気合と力を込めて敵の真っただ中へ
【大食い、早業、力溜め、気合い】
フォークとナイフで一気に敵をなぎ払おう
【怪力、なぎ払い、鎧無視攻撃】
なあに、銃撃などシールドで防ぐとも
ちょっとの痛みは構わないさ
すぐさま反撃といこう
【激痛耐性、カウンター、見切り】
殲滅~敵5体以下でご神木を狙うヨ
君達の信仰が歪められてしまったのは残念だ
その十字架は、もはや存在してはいけない
破壊させてもらう
【祈り、勇気】
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「魔王の軍勢を増やすか、ここで苦戦するか……答えはひとつダネ、相棒!」
それはイルカかクジラか。海洋生物を模したヒーローマスク、パーヴォ・シニネン(波偲沫・f14183)は憑依した少年と共に、神社の戦場へ訪れていた。先陣の猟兵達はパーヴォと同じく、予測していた最大戦力である総勢二十名のオブリビオンに挑み、順調にその数を減らしている。
「そうだ! 我輩達ならこれ位へっちゃらだとも!」
パーヴォの意気揚々な声に合わせて、少年は手持ちの牛串にガブリついた。スパイシーな味付けの肉は香ばしくて、噛めば噛むほど肉汁が溢れ、ギュンとパワーがみなぎってくる。一瞬で平らげて、『フードファイト・ワイルドモード』になったパーヴォ達。ぐっとお腹に気合と力を込めて、敵の真っただ中へと飛び込むのだ。
激しい銃撃戦があった直後、陣形を乱された鉄砲隊に追い討ちをかけるように、子供の丈と同じくらいの巨大なフォークとナイフが襲い掛かる。
「このままだと、サムライエンパイアの人が飢えるだろ。そいつはご免ダネ!」
飢餓を生む戦場をひとつでも減らそうと、ナイフが争いの火種を切る。子供達に飢えや嘆きが広がる前に、その根源をフォークで食らってしまえ!
体勢を立て直そうとする女武者達を、怪力で振り回されるナイフが薙ぎ払い、鋭いフォークの突きが、鎧の装甲ごと貫いた。
「慌てるな! 隊列は構わず、その場から撃て!」
遠距離の集団戦を得意とする彼女達にとって、この襲撃は予想外だった。しかし、指揮官の一声で冷静さを取り戻した鉄砲隊は、至近距離から一斉にパーヴォへ標準を合わせる。
弾ける銃声――だが、パーヴォ達が倒れる事は無い。
「……なあに、ちょっとの痛みは構わないさ」
パーヴォはリストバンドの『aalto』から白波のシールドを展開させていた。白波は涼やかに銃弾の軌道を反らして、少年の身体を優しく守る。躱しきれなかった幾らかの掠り傷は構わずに、鉄砲を撃ち終えたばかりの女騎士達に、ナイフの刃をお返しする。
「君達の信仰が歪められてしまったのは残念だ」
その十字架は、もはや存在してはいけない。ここで破壊しなくては。
財宝の護衛隊まであと少し。作戦の成功を祈って、パーヴォは後続に控える猟兵の魔術部隊に場を譲ったのだった。
成功
🔵🔵🔴
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(アドリブ/連携可)
「遠距離攻撃ならこちら負けていないわよ」
■作戦
フォルセティとの連携攻撃(WIZ型UC)で回復する前に
確実に一体ずつ切支丹女武者を葬る
■行動
「まずは動き牽制していくわよ」
[先制攻撃]からの【ウィザード・ミサイル】で炎の矢を浴びせ
相手の体制を乱し回復行動に誘う
「あの女武者から狙っていくわよ」
わずかな乱れを逃さず1体の女武者にオートフォーカスで狙いを定めて、
フォルセティのUCとタイミングを合わせ[全力魔法]で【バベルの光】を撃ち落とす
確実に1体仕留めたら次のターゲットに狙いを定めて攻撃を繰り返す
トリモチ弾は【アイギスの盾】で相殺する
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(アドリブ・共闘可)
「鉄砲隊には負けないよ!」
フィオ姉ちゃんと一緒に切支丹女武者をやっつけるよ!
【行動】()内は技能
「炎の矢の一斉攻撃だね。任せてよ」
フィオ姉ちゃんと阿吽の呼吸でウィザード・ミサイルを一斉発射(先制攻撃)
「今がチャンスだー」
女武者達の態勢が乱れた隙を狙って、フィオ姉ちゃんと同じターゲットに
(全力魔法)のカラミダド・メテオーロを叩きつけるよ
同じように攻撃していくけど、単調にならないようにフェイントで
クラロ・デ・ルーナを混ぜたりするんだ
鉄砲三弾攻撃にはグアルディアン・サトゥルノを展開して相殺するね
女武者達を倒したら財宝の十字架を破壊しないとね
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敵の陣形は大幅に崩壊していた。
今はもう、最後方に控える指揮官と財宝の護衛達、そしてその前で壁となる片手で数えられる程の鉄砲隊しかいない。もう一息で、血濡れの財宝に手が届く。
「遠距離攻撃ならこちらも負けていないわよ」
「フィオ姉ちゃんと一緒なら、負けないよ!」
フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)とフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)。名高い魔術師の姉弟が、偽りの信仰に傅く女武者に引導を渡す為、戦場の境内へと舞い降りた。
「まずは牽制していくわよ」
「炎の矢の一斉攻撃だね。任せてよ」
二人の周りに魔法で生成された炎の矢、その数は五百を優に超える。これが小手調べだというのか。姉弟の阿吽の呼吸で放たれる、『ウィザード・ミサイル』の嵐が敵陣に吹き荒れた。
「くっ……耐えるんだっ。すぐに回復する……主よ、どうか我らを救いたまえ!」
残された鉄砲隊は、後方の指揮官と財宝周囲を守るために自分の身体を盾として差し出した。その勇敢なる戦士達は、指揮官の『聖母の慈悲』によって癒されていく。
「今がチャンスだー」
「あの女武者から狙っていくわよ」
回復に力が割かれる、この機を待っていたのだ。フィオリナはVF-1オートフォーカスで、回復の要となっている女武者の指揮官に狙いを定める。
「ただの魔法使いだと思った? 貫け、バベルの光よ!」
フィオリナは地火水風の魔術と、そしてサイバー空間を操ることに長けたウィザードである。彼女のデバイスにロックされた標的へ。宇宙の彼方の人工衛星から、高出力レーザーが下される――そして、時同じくして。
「悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎」
太陽系の惑星を源とする魔術に長けたウィザードであるフォルセティもまた、聖箒ソル・アトゥースに導かれる灼熱の隕石を、宇宙から呼び寄せていたのだ。
両者から呼ばれたレーザーと隕石が、聖母と通じる女武者を無慈悲に焼き潰す。
「指揮官殿ーーっ!」
塵と化すのは一瞬だ。指揮官を失い動揺が部隊に走るが、僅かに回復を受けた鉄砲隊が祈りを受け継いでいく。
「次はあちらね」
抜け目なく狙いを移して、フィオリナが次なる回復手にレーザーを落とす。
「誰も逃がさないよ……放て『クラロ・デ・ルーナ』」
混乱して這いずりながら逃げようとする他の女武者も、フォルセティが放つ高エネルギー波の激しい閃光と衝撃によって、完全に動かなくなった。
「せめて、主だけでも守らなければ……っ」
残された護衛の一人は、フォルセティの手を狙ってトリモチ弾を撃つ。その隙に、もう一人がご神木に祀られていた大きな十字架の財宝を降ろし、奥の森へ撤退しようとしているのだ。勿論、そんな真似を許すはずがない。
「そんな攻撃当たらないわよ。防げ、アイギスの盾よ!」
弟を庇うように前に出たフィオリナは、光輝く盾でトリモチ弾を弾いた。
「ありがと、フィオ姉ちゃん!」
フォルセティの礼に軽く微笑むと、十字架を抱えて逃げようとする護衛達を指さした。
「調度いいわね、ご神木まで巻き込まなくて済んだわ」
「最後は特別大きいのを呼ぶよ!」
最期を悟った一人の護衛は十字架を抱きかかえて祈り、一人は苦し紛れに鉄砲を構えるが、もう遅い。
「……ああ、主よ」
二人の魔術師がより一層魔力を高めると、柱のようなレーザー砲と巨大な隕石が、護衛達の頭上に落とされる。地を響く轟音――大きく窪んだ地面には、オブリビオンが焼き崩された跡と、砕かれた十字架だけが残されていた。
これで信長軍の戦力を少しは減らす事が出来たはずだ――戦いは、続く。
大成功
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