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エンパイアウォー⑨~鳥

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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●グリモアベース
「前回、熱波広がる山陽道周辺にタコのオブリビオンを予知しまして、同じ様に熱に弱そうなオブリビオンが居ないかなー? ……って思って予知していたんですがね」
 唐突に語りだすウィルバー・グリーズマン(入れ替わった者・f18719)は、首を傾げる猟兵を見て、ああ失礼、と咳払いをすると、詳細を話し始める。

「山陽道周辺は毛利一族をコルテスが手駒にして、長州藩士を材料にオブリビオンを生み出して迎撃準備中です。富士の霊玉による力で気温を極限まで上昇し、風土病まで撒いて熱波と病気のコンボで幕府軍を殺しに掛かります」
 もの凄い早口で言い終える。
 言い終えるのには、十秒にも掛からなかった。
「前回はタコのオブリビオンがこの戦場にいまして、物凄く弱体化していたんですよね」
 水中戦などを得意とするタコが、こんな場所にいればこうなるのも仕方がない。
 配置した者は何をやっているのか……。

「今回は鳥の妖怪のオブリビオン『まっしろピヨすけ』です。その熱波でとても良い匂いを出していますよ」
 要は焼き鳥だ。
 しかもこの鳥、仲間を喚び出すらしい。それはもう、食べ放題だろう……。
「甘味が好物らしいですけど、こんな場所にそんな物がある筈もないですからね……まぁ、誘き寄せたいならば、甘味が一番手っ取り早いです」
 また、タコほどではないが鳥もかなり弱体化している。
 しかし儀式終了間近の為か熱波も凄まじく、平均気温はもう50度に近い。

 今回の場合は正午なので、気温は50度を超える。
 鳥の個体によっては放置していても倒せそうなレベルの、殺人レベルの暑さだ。
「まあその、頑張って下さい……ピヨすけで焼き鳥パーティでもして構いませんので、きっちり撃破をお願いしますね」
 目を逸しながら、ウィルバーはその場所へと転送を始める。
 ……暑さに負けるな、猟兵達よ。


小強欲
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 どうも、小強欲と申します。
 戦争シナリオを出し続けています。

 詳しい内容はOPの通り。
 鳥を倒しましょう。弱体化しています。
 霊玉は最後に勝手に破壊されるので、プレイングに記載する必要はありません。
 それでは、偶に食べたりする戦闘プレイングをお待ちしております。

●他
 プレイングが来たらとりあえずリプレイを書きます。
 4名様以上のプレイングを頂いた後、全リプレイが書き終わり次第に一斉提出してシナリオを終了します。
 また、リプレイ提出時には一度リロードしますが、その際にプレイングが増えていた場合は、そのリプレイを書き終えてから一斉提出します。
 7人目以降は私の執筆力不足により、採用率が下がります。申し訳御座いません。
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第1章 集団戦 『まっしろピヨすけ』

POW   :    超もふもふもーど
全身を【膨らませてめちゃくちゃモフモフな状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    もふもふあたっく
【もふもふ体当たり】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    もふもふソルジャーズ
レベル×1体の、【額】に1と刻印された戦闘用【ミニまっしろピヨすけ】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。

イラスト:Miyu

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

御園・ゆず
なんかすごーく早口で聞き取れませんでしたが
まぁ、いつも通り、非日常をぶっ倒せばいいんですよね?
では、行ってきます

………あ、つ、い!
紺色の冬服が恨めしい…

とぼとぼ歩いてると
ぴよぴよ聞こえた
居た。あれが今回倒すべき、非日常

腰後ろからFN Five-seveNを抜いて、音の方は駆け寄ります

……?!
ふわふわぴよぴよ!!!!
その見た目にメロメロです
もっふもふのその真白いカラダにダイブします
自分の身体全部でそれを堪能
可愛い可愛い!
ああ!服邪魔!制服の上を脱ぎ捨て
ミントグリーンのキャミ一枚に
戦傷が身体中に残るその身で堪能
可愛いですねぇ〜❤️

『あたし』も一通りめっちゃもふもふした後我に返って撃った



 山陽道周辺地域、正午。気温は……50度。
「……あ、つ、い!」
 この暑さはもはや、人が死ぬ。御園・ゆず(群像劇・f19168)は汗をだらだらと流しながら、とぼとぼと歩いている。
 紺色の冬服が熱を吸収して、更に暑い。これはヤバい、気を失いそうだ。
 そう言えば早口で依頼説明をしていたが、よく聞き取れなかったな……などと考えて、暫く歩き続ける。

 ぴよぴよっ。
 不意に、何処からか鳴き声が聞こえる。
「これが、今回倒すべき非日常……」
 腰の後ろから拳銃『FN Five-seveN』を引き抜くと、鳴き声の方向に向けて駆け出して。
 そこに居たのは……。
「ぴよっ!」
 ふわふわなもふもふ、まっしろピヨすけ。その全身は膨らんでおり、滅茶苦茶にふかふかな状態だ。
 それを見たゆずは……もうメロメロだった。我を失って、突っ込んで行く。
「きゃああッ!! 可愛い可愛いかーわいいーっ!!!」
 ズドンとぶつかって、ピヨすけを地面に倒すと、その大きなもふもふ胸に顔を埋めて。
「ふぁーふぁーふぃーふぃー!! ふふひゃはー!!」
 もはや何を行っているのかも不明だが、とりあえず楽しそうだ。
 おもむろに自分の着ていた制服をそこら辺にぶん投げて、キャミソール姿になれば、楽しみまくる。

 ピヨすけもただモフられるだけではなく、何とか引き剥がそうと努力はしている。
 無敵化を解除して羽でばしばし叩いても効かず、ごろごろと転がって地面に叩き付けても、全く気にする様子はない。
 戦傷が残る身体が土で汚れて行っても、やはり気にする事はなく、
「……こ、これは……!」
 唐突にゆずの気配が変わったと思えば、何をするのかと思えばまたもふもふボディを掴んで。
 先ほどと同じ様にもふもふもふもふ……そう、ゆずとは別の存在、『あたし』もその身体にメロメロ……。
 ゆずと同じく、限界まで堪能して行った。

 暫くして、土でボロボロの姿となったゆずとピヨすけ。
 ピヨすけももう疲れ切ったのか、先ほどの巨大な身体はゆずと同サイズまでに縮んでしまっていた。
「あああああああっ!!! もう可愛過ぎぃぃぃぃ!!!!」
 疲れて動けなくなったピヨすけを抱きまくり、モフりまくり、弄りまくる。
 そうして暫く楽しんでいると……不意に、ハッと冷静になって。
「……ひ、非日常はぶっ倒すんです」
 ピヨすけを抱いたまま、片手に持っていた拳銃を敵に突き付けると、引き金を引いて射殺した。
 ゆずは中々に鬼であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月夜・玲
いやもうね、暑いってレベルじゃ無いと思うの!!
50度ってもう……もう!
でもだからってオブリビオン飯は……うん無いかなーって思うんだけど
いや香ばしい臭いはしてきそうだけどね

●戦闘
あっつい……あんまり動き回りたくない……そんな時はこれ【神器複製】!
《RE》Incarnationを抜剣して【神器複製】を使用
52本の複製神器をまずは精製するよ
そしてそれらを『念動力』でバラバラに動かして鳥達を攻撃していこうか
これなら動かず、団扇を仰ぎながらでも戦闘できる…!
とりあえず弱ってそうな個体から各個撃破していこうかな

さあ……あっつくてキメ台詞も浮かばない
あ、良い臭い早く終わらせて何か食べに行きたい

アドリブ等歓迎



 山陽道周辺地域。気温は……52度。先ほどより2度アップだ。
「いやもうね、暑いってレベルじゃ無いと思うの!!」
 暑いではなく、熱いの領域に入る。もはや地面から湯気が出るレベルの熱さで、玲も可能な限り動きたくないと思っている程だ。
 ついでにオブリビオン飯を食うつもりもないが、辺りから漂う香ばしい匂い。ヤバい、腹が減ってきそうだ。
「死ぬ……この暑さで動いたら……」
 予想以上の暑さに、敵を見付けたら絶対に動かないと心に決めると、《RE》Incarnation を抜剣して、それを五十数本に複製して。
 それを念動力で浮かび上がらせると規則正しく、動き出して。
 そうして、玲は香ばしい匂いの元を探って行く。

「ぴよ……ぴ……よ……」
 もう死に掛けている数匹のピヨすけを発見する。 
 ようやく見付けた、といった感じの表情で見ると、手を前に出して高らかに宣言する。
「さあ……」
 宣言する筈だったが、暑さで頭が回らない。決め台詞なんて言う気力がない。
 とりあえず攻撃しようと神器を放って行った。

 動かないで団扇を仰ぐ玲。
 しかし、その風は温風……仰げば仰ぐほど、逆に暑くなってしまう。
「し、死ぬ……これは本気で……」
 神器が鳥を始末している中、玲も暑さで死にそうだ。いや、実際には死ぬ事はないのだが、それ程までにこの状況がキツいのだ。
 辺りに漂う香りが食欲を刺激して、お腹も空いてしまう。これによって、更に疲労は加速して……。
「す、涼める場所……木の下……」
 もはや立つのも困難なのか、よろよろとした足取りで一本の木の近くまで歩いて行って。

 影まで歩き切ると、すぐにそこへバタンッと倒れてしまう。
 倒れた先にある草が少しひんやりとして、気持ちが良い。
「ここでゆっくりしてよう……あ、でも早く終わらせて何か食べに行きたい……」
 先ほどから漂う鳥肉の香り。そして周辺には倒れたその原因のピヨすけ。食べてもいいらしいが……それでもオブリビオンは駄目だ、と心の中で強く思って。
「そ、そろそろ移動を……いや、やっぱり無理だね」
 涼しさがもう暑い場所に行きたくないと、玲の動きを封じてしまった。
 そうして、暫くの間はその場所で涼んで休息するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルク・フッシー
あー…………
(暑さで意識が朦朧としている)

…はっ!が、がんばります…まずは、【グラフィティスプラッシュ】を使い、氷【属性】を宿した青白い塗料で地面を塗ることで、この殺人的暑さから身を守れる安全地帯を作ります…

えー…次は、甘味ですね…アルダワ魔法学園の購買で、いろいろと見繕ってきました…(内容お任せ)
この甘味を…えっと、【花宴描画】で作った塗料の花びらをうまく操作して…お皿のようにして、甘味を乗せて、遠くに運びます
まっしろピヨすけが集まってきたら、そのまま花びらを…うーん、とりあえずぶつけて攻撃しましょうか…

焼き鳥…食べたいですか?こんなに…暑いのに…?
ボクは遠慮しておきます…帰りたい、です…



 山陽道周辺地域。気温は……55度。先ほどより3度アップだ。
 そろそろ熱波が洒落にならないレベルにまで達している。
「あー…………」
 こんな気温の中で、ルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)は暑さで意識が朦朧としていた。当然ではあるが、色々とやばかった。
 ここまで来ると、敵よりも気温の方が強敵なのかも知れない。ルクは目を瞑ってうつらうつらと頭が揺れて……。
「……はっ! が、がんばります」
 なんとか気を持たせると、その辺を青白い塗料を付けた愛用の特大絵筆で、バシャッ、と地面を塗り尽くして。
 すぐにその上に乗ると、身体中が冷えて行って、かなりの暑さを軽減してしまう。
 氷属性の塗料は殺人的な暑さから身を守る安全地帯となって、周囲の熱波を防いでしまったのだ。

「えー……次は、甘味ですね……」
 アルダワ魔法学園で買ってきた甘味の入った袋を取り出す。
 ミミックやゴーレム型の饅頭や、蜜ぷにのキャンディなどが売っていたので、纏めて買って来た。
「………」
 絵筆が無数の花びらへと変化すると、花びらを集めて、一つの皿のような形にして。
 そうして上に袋から出した甘味を乗せれば、低空でそれを遠くまで飛ばしてしまった。

 暫く花の皿を動かして、自分の元へと戻して。
 しかし、ピヨすけは付いてきておらず、ルクは首を傾げる。
「ん……? 何で、だろう」
 よく見渡してみると、物凄く遅い速度で必死で走っているピヨすけが居た。
 走っているとは言うが、もはや人が普通に歩くスピードの半分もない超低速だ。
 その姿を見ていると、少し可哀想に思えて来たルク。早く倒して上げようと考えて、甘味を袋の中に戻すと、花びらの皿を敵の元へと向かわせて。

 ピヨすけ達の目の前にまで皿を移動させて、それを解き放つ。
 パァンッ! と激しい音が鳴ると、皿は破裂して辺りに花びらが散らばって。
 それを間近で受けたピヨすけ達は花びらが突き刺さってしまい、ピクリとも動かずに熱波に晒される事となった。
 辺りに漂うは、鳥肉の香り……。しかし、ルクにとってはこんな暑い中で食べる物ではない、と感じており、鳥に目を向けないようにしていた。
「ボクは遠慮しておきます……帰りたい、です……」
 ルクは塗料の上からでも感じる熱波を受けながら、早く帰りたい……と願うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「暑い暑い言わないの、余計暑くなるから」
■作戦
フォルセティとの連携攻撃でまっしろピヨすけを殲滅する
■行動
「さっさと終わらせるわよ、フォルセティ」
戦闘開始と同時に姉弟で[先制攻撃]からの【ウィザード・ミサイル】
無数の炎の矢でピヨすけを仲間ごと焼き鳥にする。
「当たり前だけど、更に暑くなったわね」
[火炎耐性]があっても我慢できないので、とどめは[全力魔法]で【フィンブルの冬】
攻撃しながらクールダウン。
「こういう時はウィザードで良かったわ」
なお、もふもふアタックは[見切り&ダッシュ]で回避する


フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「こんなに暑いと、もふる気にもならないよ。あつ~い」
フィオ姉ちゃんと一緒にピヨすけを焼き鳥にするよ
【行動】()内は技能
「はいはーい、今日は焼き鳥パーティーだね」
(先制攻撃)でウィザード・ミサイルだよ。フィオ姉ちゃんとタイミングばっちり!
(スナイパー)で撃ち漏らさないよ。
「なんか香ばしい匂いだよ」
焼き鳥は美味しそうだけど、さすがに今は遠慮するよ。
「あー、フィオ姉ちゃん。自分だけ涼しくしてズルいや」
ボクも対抗してイスベル・ウラーノを残ったピヨすけに叩きつけるよ
召喚した氷の塊でひんやりするんだ。
「あれ焼き鳥が冷凍になっちゃった?」



 山陽道周辺地域。気温は……57度。先ほどより2度アップだ。
 そろそろ大台に乗るが、ここまで暑いと意識が朦朧としてしまうだろう。
「……こんなに暑いと、もふる気にもならないよ。あつ~い」
 ピヨすけをモフるには、もはや対策がなければ難しい。
 フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)は既に汗だくで、戦闘前からかなり疲労している様子で。
「暑い暑い言わないの、余計暑くなるから」
 その近くではフォルセティの姉、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)が流れる汗を手で拭って、敵を探している。
 しかし、そうは言ってもこの暑さには彼女も参っている様子で、急いで終わらせたいと考えていて。
 辺りを見渡していると、すぐにピヨすけの集団が居るのを見て。
「……さっさと終わらせるわよ、フォルセティ」
「はいはーい、今日は焼き鳥パーティーだね。……いや、今は遠慮するけどさ」
 こんな熱気の中で焼き鳥を食べれば、気絶する可能性も十分にある。
 そうして、二人は魔力を溜めて攻撃準備を整えて行く。

 フィオリナは銀翼杖セラファイト、フォルセティは聖箒ソル・アトゥースに魔力を溜め終えて、攻撃可能な状態だ。
「準備はできているわね?」
「大丈夫、いつでも行けるよ」
 そして放たれるウィザード・ミサイルは、二人が全くの同時に放って。大量に放たれた炎の魔法の矢は、一瞬にしてピヨすけの集団を飲み込んでしまい、焼き鳥にしてしまって。更には周囲にいたピヨすけの小さな仲間達も巻き込まれて、完全に焼き尽くしてしまった。
 しかし、この暑い戦場で炎などを使えば……辺りに発生する熱波は、急激に上昇。
 その熱量は、先ほどとは比べ物にならない熱気となって、辺り一帯の気温を凄まじいレベルにまで引き上げてしまった。

「なんか香ばしい匂い……う、暑い暑いっ、これはちょっと暑すぎるよ!」
 焼き鳥の香りが漂っても、その熱気は無視できるものではない。
 その熱でフォルセティは倒れそうになるが、姉の前で無様な格好は見せられないと我慢をして、何とかバランスを取る。
「当たり前だけど、更に暑くなったわね。……仕方ないわね。黄昏の吹雪よ……!」
 ある程度の炎に対する耐性はあるが、ここまでの熱気になるとは予想以上。ここは全力の魔法を使って、フィオリナは光り輝く白銀のドレス姿へと変身すると、休息にクールダウンしてしまって。
「よし、涼しくなったわね。こういう時はウィザードで良かったわ」
「あー、フィオ姉ちゃん。自分だけ涼しくしてズルいや……じゃあボクも」
 聖箒を掲げると、詠唱を始める。
「……星霜纏いし冷厳の天王」
「おっと……合わせるわよ」
 フォルセティの詠唱に合わせて魔力を銀翼杖に込めると、辺りに冷たい空気が漂って。
「黄天より招くは無窮の霊氷」
 詠唱を完成させると、天空より召喚した氷塊……『イスベル・ウラーノ』の一撃が、焼き鳥となったピヨすけ達に放たれて。
 その着弾地点にフィオリナが創り出した凍てつく氷雪の竜巻が発生して、今度は辺り一帯を、凄まじい冷気で覆ってしまった。

 冷気が止むと、また少しずつ気温が上がり始める。
 ピヨすけの居た場所の竜巻が止むと、そこには氷漬けになった焼き鳥達が。
「あれ……焼き鳥が冷凍になっちゃった?」
「どうしようかしらね、これ……」
 氷を割って持って帰るのも面倒だし、かと言って放置するのもどうなのだろう、と考えて。
 二人は、これをどうするかを暫くの間、考えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

愛久山・清綱
此処を護っているのは鳥型の敵か……。
うむ、此奴は暑さに弱いわけではなさそうだ。
しかし、何故湯呑と皿に乗っているのだろう。
■闘
いや、考えるのは後にしておくか。

相手が獣なら、動きは【野生の勘】で読めるかもな。
体当たりを仕掛けてきたら飛ぶ瞬間を【見切り】つつ
【グラップル】でキャッチ、集団目がけて投げつける。

好機が来たら大なぎなた片手に突っ込み、【怪力】を
込めた大ぶりな【剣刃一閃】で【範囲攻撃】を仕掛ける。
一気に切り伏せれば、誰が無敵化しているか分かる筈。

無敵化した者は無敵が解かれる瞬間を注視、動き出したら
瞬時に攻撃を仕掛けて止めを刺す。

食べるつもりはないが、散ってもらうぞ……

※アドリブ歓迎



 山陽道周辺地域。気温は……60度。遂に来る所まで来てしまった。
 暑いではなく、熱い。容易に人を殺せる、凄まじい熱波。辺りの地面から蒸気が出ている様にも見える。
「此処を護っているのは鳥型の敵か……」
 頑丈な体を持つ愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)ですら、この熱さは流石に厳しい様子で、流れる汗を手で拭っている。
 しかしそれよりも、だ。
「うむ。此奴は暑さに弱いわけでは……なさそう、か?」
 目の前のピヨすけは全く動いていない。ピクリともしていないので、死んでいるのではないかと考えて。
 大なぎなたを手にして、少し突付いてみると、飛び上がった。生きていたようだ。

「しかし、何故湯呑と皿に乗って……いや」
 ピヨすけの事は今はどうでもいい、後で考えるとして、大なぎなたを構える。
 飛び上がったピヨすけが跳ねながら清綱の元へと向かって来る、タイミングを図って体当たりを仕掛けるが……。
「遅いぞ。まるで手毬だ」
 単調な跳ね方のそれを軽く掴んでしまい、近くのピヨすけ集団に向けて全力で投げると、吹き飛んでしまって。
 これを好機と見ると、大なぎなたを片手に一気に突っ込んで行く。

 大なぎなたを振るって、先ずは横に一閃。
 尋常ならざる腕力から放たれるのは、速く重い一撃。熱波を斬り裂いて、炎が現れそうな破壊の刃。
 ズシャアッ! 鋭い刃は数体のピヨすけを斬り裂いてしまうが、一体のモフモフボディに受け止められてしまって。
「なんとモフモフな……!」
 力を込めてもその身体が切れる気配はない。
 不思議な感覚に陥りそうになるが、すぐに大なぎなたを引いて、構え直して。
「食べるつもりはないが、散ってもらうぞ……」
 そうして、清綱とピヨすけは対峙する。

 太陽の光と熱波が辺りを少しずつ蝕んで行く。
 清綱も例外ではなく、この熱さには幾らかの汗が流れてしまい、油断すれば魂を持っていかれそうだ。
 だがピヨすけは更に厳しい状況で、モフモフボディが仇となり熱波のダメージが上がって、こんがりと焼けてしまう。
「ぴ、ぴよっ」
 流石に耐え切れなかったのか、足をガクンとしてしまって。
「そこだ……!」
 その瞬間を逃さなかった清綱は、大なぎなたから手を離して、瞬時に『今刀』を抜くと、その切っ先を喉元へと突き刺してしまって。
 今刀をそのままスッと振り抜けば、ピヨすけに完全に止めを刺してしまった。
「ふっ、根比べならば負ける気はせんな」
 大量の汗を拭えば、清綱は僅かに笑って、その場から去って行った。
 しかし何故、湯呑と皿に乗っていたのだろう。結局、理由は分からなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミモザ・クルセイル
◆猟兵との協力、アドリブ行動歓迎
あら、またしても良い匂いが…?
幻影でしょうか、もふもふの可愛い鳥さんが見えるよう、な…?

「オーラ防御」と「火炎耐性」で体感的な暑さの軽減を図る

◆行動
【POW】
幻影じゃなくて本物でしたか!もふもふ…可愛い…

敵の『超もふもふモード』を利用して抱きつき、もふもふ天国を堪能した後に
ユーベルコード『屍霊の裁き』を発動
「動けない→状態異常付与への防御行動が出来ないのでは」と指摘
召喚出来たら先生に鳥を抱きしめて封じて貰います
後は効果時間内に只管殴って(技能の気絶攻撃、マヒ攻撃、部位破壊、手をつなぐ→怪力からのグラップル等)
零距離射撃でシメを狙います!
焼き鳥…になりそうですか?



 山陽道周辺地域。気温は……64度。
 今が最も熱い時間帯だ。ここまで来ると、歴戦の猟兵でもかなり厳しい熱波となる。
「あら、またしても良い匂いが……?」
 そんな戦場を、ミモザ・クルセイル(みもざいく・f00333)は悠々と歩いて来る。
 そう……ミモザは強いオーラと火に対する耐性を持っており、この恐るべき熱波をかなり軽減していたのだ。
「……?? 幻影でしょうか、もふもふの可愛い鳥さんが見えるよう、な……?」
 目を擦って、前方にいる白いモフモフの塊を見て、動かないがあれは鳥ではないかと考えて。
 とりあえず、あの場所まで行って様子を見ようと考えるミモザだった。

「幻影じゃなくて本物でしたか! もふもふ……可愛い……」
 じりじりと近寄って一気に飛び掛かろうとするが、ピヨすけもすぐに気付いて、身体を膨らませてモフモフ状態になってしまった。
 ミモザはそれを見てハッとする……。
「もふもふ天国……ッ!!」
 やる事は変わらずに、その胸に向けて飛び掛かって、がっしりと抱き着いてしまった。
 無敵化を一時的に解除して暴れるピヨすけにも全く怯まず、必死にしがみつくミモザ。そうして、二人のじゃれ合いが始まるのだった。

 ピヨすけは暴れ方は凄まじく、なんとしてでもミモザから離れようと必死だ。
 この暴れにはミモザも苦労しており、攻撃しようとすれば止まってモフモフで防がれ、攻撃しない間は動きまくると言う、中々テクニカルな動きだ。
 ならば、ここはあの人に助けて貰おうと考えて。
「う、動けないのならば、状態異常付与への防御行動が出来ないのでは! という訳ですので、せ、先生、ご助言願います!!」
 ピヨすけのユーベルコードの弱点を指摘すると、立派な骨格のスケルトンが現れて、ミモザと同じくピヨすけに抱き着いてしまう。

「ぴよぴよぴよッ!!」
 そうすると無敵化が解かれてしまい、無防備になってしまうピヨすけ。
「大人しくするのですッ!」
 モフモフを堪能した後は攻撃だ。内蔵のある場所を殴ったり、頭を揺らせて動きを麻痺らせたり、飛ばないように羽を破壊したり、もう片方の羽を握り締めると、驚異的な力で捻じ伏せて。
 ボコボコに殴ってから、放たれるのは零距離からの魔力の弾丸。それはピヨすけを貫いてしまうと、急所と、隠してあった霊玉に命中してしまったようで動かなくなってしまった。

「焼き鳥に……なりそう、ですね」
 辺りの温度は急激に下がって、すぐに元の気温に戻るだろう。
 しかし霊玉が破壊された事で、そこからマグマが出てきて、ピヨすけはすぐに焼き鳥になってしまった。
「せ、折角ですし頂きましょうか……」
 ミモザもやはり食欲には勝てなかったのか、美味しく頂く事にした。
 周囲の温度も下がっている。これで涼みながら焼き鳥を頂ける事だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月17日


挿絵イラスト